説明

読取装置、識別情報読取システム、照合システム、識別対象物および読取方法

【課題】識別精度の高い識別情報を容易に変更することが可能な読取装置を提供する。
【解決手段】読取装置は、所定の電磁波の透過率が予め定められた閾値以上である第1物質で形成された第1物体内に、前記透過率が前記閾値未満である第2物質で形成された第2物体が混入されてなる識別対象物に、前記所定の電磁波を照射する照射手段と、前記照射手段にて照射された所定の電磁波のうち前記識別対象物を透過した電磁波と、前記照射された所定の電磁波のうち前記識別対象物にて反射された電磁波と、のいずれかである照射結果電磁波を検出し、当該照射結果電磁波を、前記識別対象物の識別情報として出力する検出手段と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読取装置、識別情報読取システム、照合システム、識別対象物および読取方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、生体情報である指紋を識別用情報として用いる認証装置が記載されている。個人ごとに異なる生体情報は、識別精度の高い識別用情報として、多くのシステムで利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−61576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
識別用情報として使用されている生体情報が、悪意のある第3者に漏洩した場合、漏洩した生体情報の悪用を防止するには、漏洩した生体情報の使用を禁止する必要がある。また、漏洩した生体情報の代わりに、別の生体情報を新たに使用することになる。
【0005】
しかしながら、生体情報の数は有限であるため、別の生体情報がないという状況が考えられる。例えば、生体情報として顔の形態が使用される場合、一度、自己の顔の形態の情報が漏洩すると、自己の顔の形態の情報を、識別用情報として使うことができなくなる。このため、識別精度の高い識別用情報の更新ができない状況が発生する可能性があるという課題があった。
【0006】
本発明の目的は、上述した課題を解決可能な読取装置、識別情報読取システム、照合システム、識別対象物および読取方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の読取装置は、所定の電磁波の透過率が予め定められた閾値以上である第1物質で形成された第1物体内に、前記透過率が前記閾値未満である第2物質で形成された第2物体が混入されてなる識別対象物に、前記所定の電磁波を照射する照射手段と、前記照射手段にて照射された所定の電磁波のうち前記識別対象物を透過した電磁波と、前記照射された所定の電磁波のうち前記識別対象物にて反射された電磁波と、のいずれかである照射結果電磁波を検出し、当該照射結果電磁波を、前記識別対象物の識別情報として出力する検出手段と、を含む。
【0008】
本発明の識別対象物は、所定の電磁波の透過率が予め定められた閾値以上である第1物質で形成された第1物体内に、前記透過率が前記閾値未満である第2物質で形成された第2物体が混入されてなり、前記第1物体内の前記第2物体の位置を自己の識別情報とするものである。
【0009】
本発明の読取方法は、読取装置が行う読取方法であって、所定の電磁波の透過率が予め定められた閾値以上である第1物質で形成された第1物体内に、前記透過率が前記閾値未満である第2物質で形成された第2物体が混入されてなる識別対象物に、前記所定の電磁波を照射する照射ステップと、前記照射ステップにて照射された所定の電磁波のうち前記識別対象物を透過した透過電磁波と、前記照射された所定の電磁波のうち前記識別対象物にて反射された反射電磁波と、のいずれかである照射結果電磁波を検出し、当該照射結果電磁波を、前記識別対象物の識別情報として出力する検出ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、識別精度の高い識別情報を容易に変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態の照合システム1を示した図である。
【図2】本発明の第1実施形態の照合システム1を含む認証システムを示した図である。
【図3】本発明の第2実施形態の照合システム1Aを示した図である。
【図4】識別対象物2の別の例を示した図である。
【図5】識別対象物2の別の例を示した図である。
【図6】識別対象物2の別の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の照合システム1を示した図である。図1において、照合システム1は、識別対象物2と、読取装置3と、格納装置4と、判定装置5と、を含む。なお、識別対象物2と読取装置3とで、識別情報読取システムが構成される。
【0014】
識別対象物2は、一般的に認証対象物と呼ぶことができる。
【0015】
識別対象物2は、光の透過率が予め定められた閾値以上であるプラスティックまたはアクリル樹脂或いはガラス、金属(例えば、透明なプラスティックまたは透明なアクリル樹脂)で形成された透過物体21内に、光の透過率が閾値未満である塗料(例えば、有色の不透明な塗料)や金属片で形成された1つ以上の非透過物体22が混入された物体である。透過物体21内の非透過物体或いは反射物体22の位置が、識別対象物2の識別情報として使用される。光は、一般的に所定の電磁波と呼ぶことができる。なお、閾値は適宜変更可能である。
【0016】
光の透過率が閾値以上であるプラスティックおよびアクリル樹脂は、一般的に第1物質と呼ぶことができる。光の透過率が閾値以上である第1物質は、透明なプラスティックまたは透明なアクリル樹脂に限らず、ガラスや金属等適宜変更可能である。光の透過率が閾値未満である塗料は、一般的に第2物質と呼ぶことができる。光の透過率が閾値未満である第2物質は、有色の不透明な塗料に限らず、有色のプラスティック小片やガラス片、金属片でもよく適宜変更可能である。透過物体21は、一般的に第1物体と呼ぶことができる。非透過物体或いは反射物体22は、一般的に第2物体と呼ぶことができる。
【0017】
識別対象物2は、例えば、以下のように製造される。
【0018】
所定の熱が加えられて変形可能な状態の透明なプラスティック(透過物体21)内に、黒色や青色の塗料(非透過物体22)が混入され、その後、例えば、ユーザが透明なプラスティックに力を加えて、透明なプラスティック内に塗料をある程度拡散させる。その後、プラスティックの形状が所定の形状(例えば、直方体または鍵の形状)に整えられ、冷却されて、識別対象物2が製造される。
【0019】
このため、透過物体21内の非透過物体22の位置を、再現が困難なものとすることができる。本実施形態では、透過物体21内の非透過物体22の位置が、識別対象物2の識別情報として使用されるため、識別対象物2の識別情報を、コピーが困難な情報(つまり、生体情報と同様な情報)とすることが可能になる。
【0020】
識別対象物2の別の製造方法としては、熱を加えて変形可能な状態の透過物体21内に、非透過物体22を混入し、透過物体21と非透過物体22を混ぜ合わせ、透過物体21と非透過物体22が混ぜ合わされたもので、透過物体で形成された容器を満たし、その後、その容器が冷却されて、識別対象物2が製造される。この場合、識別対象物2は、透過物体で形成された容器と、透過物体21と、非透過物体22と、によって構成される。
【0021】
読取装置3は、照射部31と、検出部32と、を含む。
【0022】
照射部31は、一般的に照射手段と呼ぶことができる。
【0023】
照射部31は、例えば、LED(Light Emitting Diode)を有し、識別対象物2に光を照射する。図1に示した照射部31は、面発光部からの光を識別対象物2に照射する。本実施形態では、識別対象物2が有する面のうち、読取時に照射部31に対向される面(以下「対向対象面」と称する)23が、予め決められている。
【0024】
検出部32は、一般的に検出手段と呼ぶことができる。
【0025】
検出部32は、CCD(Charge Coupled Devices)等の受光素子を有し、照射部31と対向するように配置される。検出部32は、照射部31と検出部32との間に識別対象物2が存在しかつ識別対象物2の対向対象面23が照射部31と対向している状況で照射部31から照射された光のうち、識別対象物2を透過した光(以下「透過光」と称する。)である照射結果光を検出する。透過光は、透過物体21内の非透過物体22の位置に応じた情報となる。照射結果光は、一般的に照射結果電磁波と呼ぶことができる。
【0026】
なお、検出部32は、照射部31の隣に配置されてもよい。この場合、検出部32は、識別対象物2の対向対象面23が照射部31と対向している状況で照射部31から照射された光のうち、識別対象物2にて反射された光(反射光)である照射結果光を検出する。反射光は、透過物体21内の非透過物体22の位置に応じた情報となる。
【0027】
検出部32は、照射結果光を、識別対象物2の識別情報として出力する。
【0028】
格納装置4は、一般的に、格納手段と呼ぶことができる。
【0029】
格納装置4は、照合用識別情報を格納する。本実施形態では、格納装置4は、検出部32が事前に出力した識別対象物2の識別情報を、照合用識別情報として格納している。
【0030】
判定装置5は、検出部32から出力された識別対象物2の識別情報が、格納装置4内に照合用識別情報として格納されているかを判定する。なお、判定装置5は、検出部32から出力された識別対象物2の識別情報が、格納装置4内に照合用識別情報の一部として格納されているかを判定してもよい。
【0031】
判定装置5は、その判定結果を、外部装置(例えば、室内への入退場を制限する扉の開閉を制御する装置)に提供する。外部装置は、判定結果が、識別対象物2の識別情報が、格納装置4内に照合用識別情報として格納されていることを示す場合には、扉を開き、一方、判定結果が、識別対象物2の識別情報が、格納装置4内に照合用識別情報として格納されていないことを示す場合には、扉を閉じた状態(ロック状態)のままにする。
【0032】
次に、動作を説明する。
【0033】
ユーザは、識別対象物2の対向対象面23を照射部31と対向させる。なお、ユーザが、識別対象物2の対向対象面23を照射部31と対向させた状態で、識別対象物2を、照射部31と検出部32との間に配置してもよい。
【0034】
この状況で、照射部31から光が照射される。なお、照射部31は、ユーザから照射開始指示を受け付けた際に光を照射してもよいし、識別対象物2が、照射部31と検出部32との間に配置されたことをセンサ(不図示)にて感知した際に光を照射してもよい。
【0035】
照射部31からの光の照射に伴い、検出部32は、照射結果光を受光し、照射結果光を識別対象物2の識別情報として出力する。
【0036】
判定装置5は、検出部32から出力された識別対象物2の識別情報が、格納装置4内に照合用識別情報として格納されているかを判定する。判定装置5は、その判定結果を、外部装置に提供する。
【0037】
図2は、照合システム1を含む認証システムを示した図である。なお、図2において、図1に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
【0038】
図2に示した認証システムは、識別対象物2と、読取装置3と、格納装置の一例である認証データ記憶部4aと、判定装置の一例である認証用データ登録/比較部5aと、動作実行/抑制部6と、結果表示部7と、を含む。読取装置3は、認証用データ読取部3aと、認証用データ加工・変換部3bと、を含む。なお、読取装置3と、認証データ記憶部4aと、認証用データ登録/比較部5aと、動作実行/抑制部6と、結果表示部7とは、認証装置8に含まれる。
【0039】
認証用データ読取部3aは、図1に示した照射部31および検出部32からなる。
【0040】
認証用データ加工・変換部3bは、認証用データ読取部3aが識別対象物2から読み取ったアナログの識別対象物2の識別情報を、デジタルの識別対象物2の識別情報に変換して出力する。
【0041】
認証用データ登録/比較部5aは、判定装置5の有する機能に加えて、照合用識別情報を認証データ記憶部4aに登録する。
【0042】
動作実行/抑制部6は、認証用データ登録/比較部5aの判定結果に従って、所定の動作(扉の開閉、所定のサービスの開始)の実行と抑制を制御する。
【0043】
結果表示部7は、認証用データ登録/比較部5aの判定結果を表示する。
【0044】
本実施形態によれば、識別対象物2は、透過物体21内に非透過物体22が混入された物体であって、透過物体21内の非透過物体22の位置を自己の識別情報とするものである。透過物体21内の非透過物体22の位置は、コピーが困難な情報である。このため、識別対象物2の識別情報は、生体情報と同様にコピーが困難な情報となる。
【0045】
さらに、識別対象物2の識別情報は、生体情報と異なり、識別対象物2を新たな識別対象物2に変更することによって、容易に変更することが可能となる。
【0046】
また、識別対象物2の識別情報は、読取装置3にて読み取り可能である。つまり、検出部32は、照射部31から識別対象物2に照射された光のうち、識別対象物2を透過した光、または、識別対象物2にて反射された光を、照射結果光として検出する。検出部32は、照射結果光を、識別対象物2の識別情報として出力する。
【0047】
よって、生体情報と同様にコピーが困難な情報であると共に、生体情報と異なり変更が容易な識別対象物2の識別情報を、様々な識別用の情報として用いることが可能になる。
【0048】
本実施形態では、判定装置5は、検出部32から出力された識別対象物2の識別情報が、格納装置4内に照合用識別情報として格納されているかを判定する。この場合、生体情報と同様にコピーが困難な情報であると共に、生体情報と異なり変更が容易な識別対象物2の識別情報を用いた照合処理を行うことが可能になる。
【0049】
(第2実施形態)
第1実施形態では、照射部31は、識別対象物2の対向対象面23に向けて光を照射しているため、識別対象物2内の非透過物体22の位置を2次元でしか検出できない。
【0050】
本実施形態では、識別対象物2内の非透過物体22の位置を3次元で検出することによって、識別対象物2の識別情報の情報量を上げ、識別対象物2の識別情報がコピーされる可能性をより低くする。
【0051】
図3は、本発明の第2実施形態の照合システム1Aを示した図である。なお、図3では、図1に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。以下、図1に示した第1実施形態と異なる点を中心に、本発明の第2実施形態を説明する。
【0052】
図3において、照合システム1Aは、識別対象物2と、読取装置3Aと、格納装置4と、判定装置5と、を含む。読取装置3Aは、照射部31Aと、検出部32Aと、を含む。
【0053】
照射部31Aは、一般的に照射手段と呼ぶことができる。
【0054】
照射部31Aは、互いに異なる位置に配置された2つの照射部31を有する。なお、照射部31の数は2つに限らず複数であればよい。また、複数の照射部31が配置される位置は互いに異なる。また、認識対象物2は、照射部31ごとに対向対象面23を有するものとする。
【0055】
各照射部31は、例えば、自己に対応する対向対象面23が自己に対向している状況で、認識対象物2に光を照射する。
【0056】
検出部32Aは、一般的に検出手段と呼ぶことができる。
【0057】
検出部32Aは、複数の照射部31から照射された光ごとに、その光についての照射結果光を検出し、複数の照射結果光を、識別対象物2の識別情報として出力する。検出部32Aは、互いに異なる位置に配置された2つの検出部32を有する。
【0058】
なお、第2実施形態での格納装置4は、検出部32Aが事前に出力した識別対象物2の識別情報を、照合用識別情報として格納している。
【0059】
本実施形態によれば、識別対象物2内の非透過物体22の位置を3次元で検出することによって、識別対象物2の識別情報の情報量を上げ、識別対象物2の識別情報がコピーされる可能性をより低くすることが可能になる。
【0060】
上記各実施形態では、所定の電磁波として光が用いられた。このため、読取装置3および3Aでは、LEDとCCD等の受光素子とを用いて識別対象物2の識別情報を読み取ることができるため、装置構成の簡略化を図ることが可能となる。
【0061】
上記各実施形態において、所定の電磁波は、光に限らず適宜変更可能であり、例えば、X線でもよく、所定の電磁波である光として、可視光が用いられてもよいし赤外光が用いられてもよい。なお、所定の電磁波の変更に応じて、透過物体21と非透過物体22とが適宜変更されることは言うまでもない。
【0062】
なお、第1実施形態と第2実施形態とは、認証レベルに応じて使い分けられてもよい。例えば、低い認証レベルでよいシステムでは、第1実施形態が使用され、高い認証レベルが必要なシステムでは、第2実施形態が使用される。
【0063】
また、上記各実施形態において、照射部31は、面発光部を用いて、識別対象物2の対向対象面23全体を一度に照射しているが、対向対象面23を部分的に照射しながら照射領域を変えていくことで対向対象面23全体を照射してもよい。この場合、対向対象面(識別対象物2)が固定され、照射部31が移動してもよいし、照射部31が固定され対向対象面23が移動されてもよい。
【0064】
次に、上記各実施形態の効果を説明する。
【0065】
上記各実施形態は、生体認証と同様の機能や効果を有し、その代用となるばかりでなく、これまでの生体認証では制限があった識別対象物の更新機能を有する。このため、万が一、識別対象物が安全性を欠如した状態(例えば、識別対象物の認証情報が漏洩した場合)になったときには、識別対象物を容易に破壊して新たな識別対象物に容易に変更可能となる。
【0066】
さらに、識別対象物は、作成が容易でありながら、物体の透過特徴が同一のものを作成することが困難であるという特徴も有する。
【0067】
また、識別対象物の構造が単純であり、必要に応じて単純な形状から複雑な形状まで容易に作成でき、小型軽量化も実現可能であり、持ち運びも容易である。
【0068】
識別対象物の識別情報の読み取りも、二次元平面のみならず三次元空間での読み取りが可能なため、生体認証よりも確実な識別が可能である。
【0069】
さらには、生体のような経年変化や状態の変化が発生しにくいことにより、誤識別の発生が生体認証より少なくなる。
【0070】
また、識別対象物を例えばプラスティックで作成した場合、運用上の非常事態において、破壊や焼却が容易なため、他人の手に渡ることを防止できる。
【0071】
なお、上記各実施形態において、識別対象物2の形状は、直方体または図4に示したような鍵の形状に限らず適宜変更可能であり、例えば、図5に示したように、指と類似の形状で作成することも可能であり、それにより本システムでの使用のみならず既存の指静脈認証装置で使用することも可能である。
【0072】
また、識別対象物2は、例えば、図6に示したように、光の透過率が上記閾値以上である容器2aと、透過物体21と非透過物体22が混ぜ合わされたものであって容器2aを満たす物体2bと、から構成される物体であってもよい。なお、容器2aは、第1物体と呼ぶことができる。
【0073】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0074】
1、1A 照合システム
2 識別対象物
21 透過物体
22 非透過物体
23 対向対象面
2a 容器
2b 物体
3、3A 読取装置
3a 認証用データ読取部
3b 認証用データ加工・変換部
31、31A 照射部
32、32A 検出部
4 格納装置
4a 認証データ記憶部
5 判定装置
5a 認証用データ登録/比較部
6 動作実行/抑制部
7 結果表示部
8 認証装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の電磁波の透過率が予め定められた閾値以上である第1物質で形成された第1物体内に、前記透過率が前記閾値未満である第2物質で形成された第2物体が混入されてなる識別対象物に、前記所定の電磁波を照射する照射手段と、
前記照射手段にて照射された所定の電磁波のうち前記識別対象物を透過した電磁波と、前記照射された所定の電磁波のうち前記識別対象物にて反射された電磁波と、のいずれかである照射結果電磁波を検出し、当該照射結果電磁波を、前記識別対象物の識別情報として出力する検出手段と、を含む読取装置。
【請求項2】
請求項1に記載の読取装置において、
前記照射手段は、複数の位置から前記識別対象物に前記所定の電磁波を照射し、
前記検出手段は、前記複数の位置から照射された所定の電磁波ごとに、当該所定の電磁波についての照射結果電磁波を検出し、複数の前記照射結果電磁波を、前記識別対象物の識別情報として出力する、読取装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の読取装置と、前記識別対象物と、を含む識別情報読取システム。
【請求項4】
請求項1または2に記載の読取装置と、請求項3に記載の識別情報読取システムと、のいずれかと、
照合用識別情報を格納する格納手段と、
前記検出手段から出力された識別対象物の識別情報が、前記格納手段に、前記照合用識別情報として格納されているかを判定する判定手段と、を含む照合システム。
【請求項5】
所定の電磁波の透過率が予め定められた閾値以上である第1物質で形成された第1物体内に、前記透過率が前記閾値未満である第2物質で形成された第2物体が混入されてなり、前記第1物体内の前記第2物体の位置を自己の識別情報とする識別対象物。
【請求項6】
読取装置が行う読取方法であって、
所定の電磁波の透過率が予め定められた閾値以上である第1物質で形成された第1物体内に、前記透過率が前記閾値未満である第2物質で形成された第2物体が混入されてなる識別対象物に、前記所定の電磁波を照射する照射ステップと、
前記照射ステップにて照射された所定の電磁波のうち前記識別対象物を透過した透過電磁波と、前記照射された所定の電磁波のうち前記識別対象物にて反射された反射電磁波と、のいずれかである照射結果電磁波を検出し、当該照射結果電磁波を、前記識別対象物の識別情報として出力する検出ステップと、を含む読取方法。
【請求項7】
請求項6に記載の読取方法において、
前記照射ステップでは、複数の位置から前記識別対象物に前記所定の電磁波を照射し、
前記検出ステップでは、前記複数の位置から照射された所定の電磁波ごとに、当該所定の電磁波についての照射結果電磁波を検出し、複数の前記照射結果電磁波を、前記識別対象物の識別情報として出力する、読取方法。
【請求項8】
請求項6または7に記載の読取方法において、
照合用識別情報を格納手段に格納する格納ステップと、
前記識別対象物の識別情報が、前記格納手段に、前記照合用識別情報として格納されているかを判定する判定ステップと、をさらに含む読取方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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