説明

調味料およびその製造方法と調味料容器

【課題】材料を水に入れて煮出して得た調味料より材料の旨味を引き出した調味料およびその製造方法と調味料容器を提供する。
【解決手段】コリアンダーシード、フェンネルシード、スターアニス、カルダモンおよびキャラウェイシードを粉砕しST1、ST1で得た材料をサラダオイルと共に加熱しST2、加熱してからタマネギ、人参およびパセリを加えて加熱しST3、所定の温度になったら、固体状の前記タマネギ、人参およびパセリを取り除きST4、余分な水分を蒸発させST5、それによって得た液状体を冷却するST6。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オイルに材料を入れて煮出してスープにする調味料およびその製造方法と調味料容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
素材となる材料を水に入れて煮出して調味料を作る方法が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、さらに素材の旨味を引き出した調味料が望まれている。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、材料を水に入れて煮出して得た調味料より材料の旨味を引き出した調味料およびその製造方法と調味料容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上述した目的を達成するために以下の構成を有している。
本発明の調味料の製造方法は、コリアンダーシード、フェンネルシード、スターアニス、カルダモンおよびキャラウェイシードを粉砕する第1の工程と、前記第1の工程で得た材料をサラダオイルと共に加熱する第2の工程と、前記第2の工程を経た液状体を第1の所定の温度に加熱してからタマネギ、人参およびパセリを加えて加熱する第3の工程と、前記第3の工程で液状体が第2の所定の温度になったら、固体状の前記タマネギ、人参およびパセリを取り除く第4の工程と、前記第4の工程を経た液状体を加熱して余分な水分を蒸発させる第5の工程と、前記第5の工程を経た液状体を冷却する第6の工程とを有する。
【0006】
本発明の調味料では、材料を水に入れて煮出すのではなく、オイルに入れて煮出すため、材料の旨味を効果的に引き出すことができる。
また、タマネギ、人参およびパセリを加えて加熱し、これらを取り除くことで、程よい旨味を出すことができる。
【0007】
好適には、本発明の調味料の製造方法の前記第3の工程は、前記第1の所定の温度である120℃に加熱してからタマネギ、人参およびパセリを加えて、約50〜60分加熱する。
【0008】
好適には、本発明の調味料の製造方法の前記第4の工程は、前記第2の所定の温度である105℃になると、前記固体状の前記タマネギ、人参、パセリを取り除く。
【0009】
好適には、本発明の調味料の製造方法は、前記第6の工程で冷却した後に、上澄みの略透明部分を取り出して調味料とする。
【0010】
好適には、本発明の調味料の製造方法は、前記サラダオイルとして菜種サラダオイル約2930gを用い、約90gの前記コリアンダーシードを用い、約50gの前記フェンネルシードを用い、約30gの前記スターアニスを用い、約5gの前記カルダモンを用い、約2gの前記キャラウェイシードを用い、約600gの前記タマネギ(皮付き)を用い、約300gの前記人参(皮付き)を用い、約20gの前記パセリの軸を用いる。
【0011】
本発明の調味料は、コリアンダーシード、フェンネルシード、スターアニス、カルダモンおよびキャラウェイシードを粉砕する第1の工程と、前記第1の工程で得た材料をサラダオイルと共に加熱する第2の工程と、前記第2の工程を経た液状体を第1の所定の温度に加熱してからタマネギ、人参およびパセリを加えて加熱する第3の工程と、前記第3の工程で液状体が第2の所定の温度になったら、固体状の前記タマネギ、人参、パセリを取り除く第4の工程と、前記第4の工程を経た液状体を加熱して余分な水分を蒸発させる第5の工程と、前記第5の工程を経た液状体を冷却する第6の工程とによって製造されたものである。
【0012】
本発明の調味料容器は、略直方体形状で調味料を収容する収容部と、前記収容部の一端面に設けられ、略円柱形の凸部と、前記凸部に設けられ、前記収容部に液状の調味料を出し入れする開口部とを有する調味料容器であって、コリアンダーシード、フェンネルシード、スターアニス、カルダモンおよびキャラウェイシードを粉砕して得た材料をサラダオイルと共に加熱し、当該加熱を経た液状体を第1の所定の温度に加熱してからタマネギ、人参およびパセリを加えて加熱し、当該加熱を経た液状体が第2の所定の温度になったら、固体状の前記タマネギ、人参、パセリを取り除き、その後、液状体を加熱して余分な水分を蒸発させて製造した調味料を収容する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、材料を水に入れて煮出して得た調味料より材料の旨味を引き出した調味料およびその製造方法と調味料容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る調味料の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図2】図2は、本発明の実施形態の調味料を収容した調味料容器の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る調味料およびその製造方法と調味料容器を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る調味料の製造方法を説明するためのフローチャートである。
以下、図1に示す各ステップを説明する。
ステップST1:
先ず、90gのコリアンダーシードと、50gのフェンネルシードと、30gのスターアニスと、5gのカルダモンと、2gのキャラウェイシードをミキサーにかけて、粗めに砕く。
【0016】
ステップST2:
ステップST1で得た材料を3l(約2930g)の菜種のサダラオイルが入ったカップに入れて、カップに火にかけて、カップ内の液状体の温度が約110℃になるようにゆっくり約30分かけて加熱する。
【0017】
ステップST3:
カップ内の液状体を約120℃まで加熱してから、タマネギ、人参およびパセリを加えて約50〜60分カップに当てて加熱し、液状体の温度を約100℃にする。
【0018】
ステップST4:
その後、加熱を続け、カップ内の温度が105℃になったら、固形物として残っているタマネギ、人参およびパセリをカップから取り除く。
【0019】
ステップST5:
その後、もう一度、カップに火を当てて、液状体(オイル)から余分な水分を蒸発させる。
【0020】
ステップST6:
液状体をカップから容器に移す。
【0021】
ステップST7:
容器を、2〜3週間冷蔵庫に入れて冷却保存する。
【0022】
ステップST8:
カップ内の上澄みの透明な部分のみを調味料として取りだす。
【0023】
上述したオイルのヴァリエーションとして、オリーヴオイルやその他様々なオイルを利用して調味料としてのオイルができる。
それと同時にオイルに抽出させる野菜や香辛料を変える事で、さらに多様な旨味を提供できる。
このような水を用いのではなく、オイルを水と置き換えて材料を煮出し、抽出し、スープを作ることで、新たな旨味を提供する調味料を製造できる。
【0024】
上述した製法で製造された調味料は、例えば、図2に示す容器1に入れて販売される。
当該容器は、調味料が収容される略直方体形状の収容部2と、この収容部の一端面に設けられ、略円柱形の凸部3と、この凸部に設けられ、収容部に液状の調味料を出し入れする開口部とを有している。
【0025】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
上述した各材料の重量、加熱・冷却時間は一例であり、適宜変更可能である。
また、容器1の形状も一例であり、適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明を調味料を用いる分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0027】
1…容器
2…収容部
3…凸部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コリアンダーシード、フェンネルシード、スターアニス、カルダモンおよびキャラウェイシードを粉砕する第1の工程と、
前記第1の工程で得た材料をサラダオイルと共に加熱する第2の工程と、
前記第2の工程を経た液状体を第1の所定の温度に加熱してからタマネギ、人参およびパセリを加えて加熱する第3の工程と、
前記第3の工程で液状体が第2の所定の温度になったら、固体状の前記タマネギ、人参およびパセリを取り除く第4の工程と、
前記第4の工程を経た液状体を加熱して余分な水分を蒸発させる第5の工程と、
前記第5の工程を経た液状体を冷却する第6の工程と
を有する調味料の製造方法。
【請求項2】
前記第3の工程は、前記第1の所定の温度である120℃に加熱してからタマネギ、人参およびパセリを加えて、約50〜60分加熱する
請求項1に記載の調味料の製造方法。
【請求項3】
前記第4の工程は、前記第2の所定の温度である105℃になると、前記固体状の前記タマネギ、人参、パセリを取り除く
請求項1または請求項2に記載の
【請求項4】
前記第6の工程で冷却した後に、上澄みの略透明部分を取り出して調味料とする
請求項1〜3のいずれかに記載の調味料の製造方法。
【請求項5】
前記サラダオイルとして菜種サラダオイル約2930gを用い、
約90gの前記コリアンダーシードを用い、
約50gの前記フェンネルシードを用い、
約30gの前記スターアニスを用い、
約5gの前記カルダモンを用い、
約2gの前記キャラウェイシードを用い、
約600gの前記タマネギ(皮付き)を用い、
約300gの前記人参(皮付き)を用い、
約20gの前記パセリの軸を用いる
請求項1〜4のいずれかに記載の調味料の製造方法。
【請求項6】
コリアンダーシード、フェンネルシード、スターアニス、カルダモンおよびキャラウェイシードを粉砕する第1の工程と、
前記第1の工程で得た材料をサラダオイルと共に加熱する第2の工程と、
前記第2の工程を経た液状体を第1の所定の温度に加熱してからタマネギ、人参およびパセリを加えて加熱する第3の工程と、
前記第3の工程で液状体が第2の所定の温度になったら、固体状の前記タマネギ、人参、パセリを取り除く第4の工程と、
前記第4の工程を経た液状体を加熱して余分な水分を蒸発させる第5の工程と、
前記第5の工程を経た液状体を冷却する第6の工程と
によって製造された調味料。
【請求項7】
略直方体形状で調味料を収容する収容部と、
前記収容部の一端面に設けられ、略円柱形の凸部と、
前記凸部に設けられ、前記収容部に液状の調味料を出し入れする開口部と
を有する調味料容器であって、
コリアンダーシード、フェンネルシード、スターアニス、カルダモンおよびキャラウェイシードを粉砕して得た材料をサラダオイルと共に加熱し、当該加熱を経た液状体を第1の所定の温度に加熱してからタマネギ、人参およびパセリを加えて加熱し、当該加熱を経た液状体が第2の所定の温度になったら、固体状の前記タマネギ、人参、パセリを取り除き、その後、液状体を加熱して余分な水分を蒸発させて製造した調味料を収容する
調味料容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2012−55263(P2012−55263A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203355(P2010−203355)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(510221836)有限会社ロフィスエテ (1)
【Fターム(参考)】