説明

識別コード処理装置

【課題】各種商品のバーコードを連続して読み込み、各商品毎にバーコードと新価格を印字したラベルを発行できるようにする。
【解決手段】スキャナ200によって読み込まれた各種商品のバーコードデータは、フラッシュROMに各バーコードデータ毎に読取回数とともに記憶される。同一のバーコードデータが読み取られると、そのバーコードデータに対応する読取回数が1だけ増加され、同一のバーコードデータを重複して記憶しないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は識別コード処理装置に関し、特に、バーコード等の識別コードを読み取り、商品価格や在庫の管理を行う識別コード処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品価格を値下げして、値下げした価格を印字したラベルを新たに発行するとき、値下げする商品に貼付されたラベルのバーコードを読み取り、読み取ったバーコードを全て記憶し、各バーコードに対応する商品価格を変更した後、読み取ったバーコードを含み、かつ、値下げされた価格が印字されたラベルを、読み取ったバーコードの数だけ発行するようにしていた。値下げされた価格が印字されて発行されたラベルは、そのラベルに印字されたバーコードに対応する商品に貼付される。
また、バーコードから読み取ったバーコードデータに含まれる価格情報が、本体価格であるか消費税を含んだ販売価格であるかを、バーコードデータの所定のフラグに基づいて判別し、本体価格である場合、消費税を含む販売価格を算出してから値下げ処理を行い、値下げ後価格を含むバーコードを印字発行するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−18676号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、背景技術では、読み取ったバーコードのバーコードデータを全て記憶しなければならず、記憶容量が不足する恐れがあった。
また、特許文献1の発明では、本体価格であるか販売価格であるかに応じて値下げ後価格を演算し、その値下げ後価格を含むバーコードを印字することはできるが、複数種類の商品に貼付されたバーコードを一括して読み取り、読み取った商品の値下げ価格を印字したラベルを一括して発行することはできなかった。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、読み取ったバーコードデータとその読取回数を対応付けて記憶することにより、同一のバーコードデータを複数回読み取った場合でも、同一のバーコードデータを重複して記憶する無駄をなくし、限られた記憶容量を有効活用することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の識別コード処理装置は、商品に貼付または印刷された識別コードを読み取る読取手段と、識別コードと識別コードの読取回数とを対応付けて記憶する記憶手段と、読取手段によって読み取られた識別コードと同一のものが記憶手段によって既に記憶されているか否かを判定する判定手段と、判定手段により、読取手段によって読み取られた識別コードと同一のものが記憶手段に記憶されている場合、識別コードに対応付けて記憶される読取回数を更新する更新手段と、各識別コードを含む印字データを生成する生成手段と、生成手段によって生成された印字データを、各識別コード毎に各識別コードに対応する読取回数分だけラベルに印字して発行する発行手段とを備えることを特徴とする。
また、読取手段によって読み取られた商品の識別コードに対応する商品価格は、同一の商品価格となるように値引きされ、生成手段により値引き後の商品価格を含むラベルの印字データが生成され、発行手段は、印字データを各識別コード毎に各識別コードに対応する読取回数分だけラベルに印字して発行するようにすることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の印字装置によれば、バーコードデータと読取回数とを対応付けて記憶し、同一のバーコードデータを読み込む毎に、その発行枚数を1ずつカウントアップさせるようにしたので、同一のバーコードデータを重複して記憶する無駄をなくし、限られた記憶容量を有効活用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、本発明の印字装置としてのラベルプリンタ100の一実施の形態の外観図である。同図に示すように、ラベルプリンタ100は、ラベルプリンタ100を持ち運ぶための把持部101と、各種情報を表示するための表示部102と、各種コマンドやデータを入力するための入力部103と、ラベルを排出する排出部104と、カバーを開閉するためのカバー開閉レバー105と、メモリカードを挿入するためのメモリカード挿入部106と、各部に電力を供給するバッテリ107等から構成されている。
【0009】
図2は、図1に示したラベルプリンタ100の電気的な構成例を示すブロック図である。同図に示すように、本実施の形態は、後述するROM(Read Only Memory)122に記憶されている制御プログラムに従って各部を制御するとともに各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)121と、上記制御プログラムや各種設定値を記憶するROM122と、CPU121が各部を制御するとともに各種処理を実行する上で必要となる各種データを記憶するRAM123と、図示しないラベルを搬送する図示しないプラテンローラ108を図示しないステッピングモータを介して制御し、ラベルの搬送および停止を制御する搬送制御回路124と、図示しないサーマルヘッド109を制御し、所定の印字データをラベルに印字させる印字制御回路125と、図示しない発光部と受光部からなるセンサ110を構成する上記発光部から光を出射させ、受光部によって受光された光の強度の変化に基づいてラベルを検出し、ラベルを検出したことを示す検出データをバス131を介してCPU121に供給するラベル検出回路126と、年月日時分秒からなるカレンダ情報を出力するカレンダIC(Integrated Circuit)127と、電源がオフされても保持しておきたい、例えば、後述する読取データ等のデータを記憶するフラッシュROM128と、パーソナルコンピュータ等の外部機器と接続してデータの送受信を行う外部インタフェース129と、CPU121よりバス131を介して供給された表示データを表示部102に供給するとともに、入力部103より入力されたコマンドやデータをバス131を介してCPU121に供給するインタフェース130と、バーコードによって表されるバーコードデータを読み取るスキャナ200と、スキャナ200を制御し、スキャナ200によって読み取られたバーコードデータをCPU121に供給するスキャナ制御回路132等から構成されている。
【0010】
図3は、図1に示した実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。まず、ステップS1において、CPU121は、タイトル「フォーマット番号(No.)」と、入力欄とからなるフォーマット番号入力画面を表示するための表示データを生成し、バス131経由でインタフェース130を介して表示部102に供給する。表示部102は、CPU121より供給された表示データを表示する。
【0011】
操作者が入力部103の所定のキーを操作してフォーマット番号入力画面の入力欄に所望のフォーマット番号を入力し、入力部103の図示しない「登録」キーを押下すると、入力した「登録」キーに対応するキーコードがインタフェース130を介してバス131経由でCPU121に供給される。
【0012】
CPU121は、入力部103より供給されたキーコードに基づいてフォーマット番号が入力された後、「登録」キーが押下されたことを認識すると、入力されたフォーマット番号をフラッシュROM128に供給し、記憶させる。また、CPU121により、後述するバーコードの種別番号、および種別数を表す変数の値が0に初期化される。これらの変数は、RAM123に記憶されている。
【0013】
次に、ステップS2において、CPU121は、タイトル「売価」と、例えば6桁の売価の入力欄とからなる売価入力画面を表示するための表示データを生成し、バス131経由でインタフェース130を介して表示部102に供給する。表示部102は、CPU121より供給された表示データを表示する。
【0014】
操作者が入力部103の所定のキーを操作して売価入力画面の入力欄に6桁以内の所定の売価を入力し、「登録」キーを押下すると、入力したキーコードがインタフェース130を介してバス131経由でCPU121に供給される。
【0015】
CPU121は、入力部103より供給されたキーコードに基づいて売価が入力された後、「登録」キーが押下されたことを認識すると、入力された売価をフラッシュROM129に供給し、記憶させる。
【0016】
次に、ステップS3において、CPU121は、タイトル「スキャナ読取」と、例えば13桁のバーコード(JAN13)の読み取り結果であるバーコードデータの最後のチェックデジットを示す「C」と、読み取ったバーコードデータの種別番号と、読み取ったバーコードデータの種別数を示す文字列「**/**種」と、読み取ったバーコードデータの読取回数(読取枚数)を示す「****枚」とからなるスキャナ読取画面を表示するための表示データを生成し、バス131経由でインタフェース130を介して表示部102に供給する。表示部102は、CPU121より供給された表示データを表示する。
【0017】
このスキャナ読取画面が表示部102に表示された状態で、操作者が商品に貼付されたラベルに印刷されたバーコードにスキャナ200の図示しない読取部を近づけると、スキャナ200により、商品に貼付されたラベルに印刷されたバーコードによって表されるバーコードデータが読み取られ、読み取られたバーコードデータがインタフェース130を介してバス131経由でCPU121に供給される。
【0018】
CPU121は、スキャナ200より供給されたバーコードデータと同一のバーコードデータが、フラッシュROM128に既に記憶されているか否かを判定し、スキャナ200より供給されたバーコードデータと同一のバーコードデータが、フラッシュROM128に記憶されていないと判定した場合、バーコードの種別数を1だけ増加させ、バーコードの種別番号を1だけ増加させる。
【0019】
商品に貼付されたラベルに印刷されたバーコードによって表されるバーコードデータの読み取りは、新たな値下げラベルの発行が必要な全商品について行われる。次に、操作者は、バーコードデータの読み取りが終了すると、入力部103の「発行/停止」キーを押下してラベルの発行指示を行うことになる。
【0020】
CPU121により、操作者によって入力部103の図示しない「発行/停止」キーが押下されたか否かが判定される。この判定は、入力部103よりインタフェース130を介してバス131経由で供給されるキーコードに基づいて行われる。
【0021】
その結果、CPU121により、操作者によって「発行/停止」キーが押下されたと判定された場合、バーコードデータがフラッシュROM128に記憶されているか否かが判定される。
【0022】
CPU121により、バーコードデータがフラッシュROM128に記憶されていないと判定された場合、エラーメッセージ「記憶データがありません」を表示部102に表示するための表示データが生成され、表示部102に供給される。表示部102は、CPU121より供給された表示データを表示する。その後、印字すべきデータがないので、本処理は終了する。
【0023】
一方、CPU121により、バーコードデータがフラッシュROM128に記憶されていると判定された場合、ステップS4に進む。
【0024】
ステップS4においては、CPU121は、フラッシュROM128に記憶されているバーコードデータを読み出す。フラッシュROM128に複数の種別のバーコードデータが記憶されている場合、先頭から順次読み出し、さらに、バーコードの種別数等を読み出し、タイトル「[発行中] 」と、発行中のバーコードの種別番号、および、読み取ったバーコードの種別数を示す文字列「**/**種」と、発行したバーコードの数を示す「****枚」と、メッセージ「停止キーで中断」とからなる発行中画面を表示するための表示データを生成し、バス131経由でインタフェース130を介して表示部102に供給する。
【0025】
発行中のバーコードの種別番号は最初は「1」とされ、後述するステップS5においてラベルが1枚発行される毎に1ずつ加算される。また、発行枚数は、最初は「0」とされ、後述するステップS5においてラベルが1枚発行される毎に1ずつ加算される。表示部102は、CPU121より供給された表示データを表示する。
【0026】
次に、ステップS5において、CPU121は、ステップS4において、フラッシュROM128から順次読み出されたバーコードデータを含む印字データを生成し、印字制御回路125に供給するとともに、ラベル検出回路126より供給される検出信号に基づいて所定のタイミングでこの印字データを含む印字データを印字するよう指令する。また、搬送制御回路124に対して、図示しないラベルを搬送するよう指令する。
【0027】
印字制御回路125は、CPU121より供給された印字データに対応する制御信号をサーマルヘッド109に供給する。サーマルヘッド109は、印字制御回路125より供給された制御信号に基づいて、印字処理を実行する。また、搬送制御回路124は、CPU121の指令に基づいてプラテンローラ108を回転駆動し、プラテンローラ108とサーマルヘッド109によって挟持されたラベルが所定の搬送方向に搬送される。これにより、ラベルの所定の位置に印字データが印字される。ステップS5において発行されるラベルの発行枚数は、ステップS3において読み取られたそのバーコードの読取回数とされる。
【0028】
ラベルの発行中に、操作者が「発行/停止」キーを押下すると、CPU121は、入力部103よりインタフェース130を介して供給されるキーコードに基づいて「発行/停止」キーが押下されたことを認識し、印字制御回路125に対して処理の停止を指令するとともに、搬送制御回路124に対しても処理の停止を指令する。これにより、ラベルの発行が停止される。再度、「発行/停止」キーが押下されると、ラベルの発行が再開される。
【0029】
次に、ステップS6において、フラッシュROM128に記憶されている全種別のバーコードデータを含む印字データが指定枚数分だけラベルに印字され、発行されたか否かが判定される。その結果、全ての種別のバーコードデータを含む印字データが指定枚数分だけラベルに印字されて発行されてはいないと判定された場合、ステップS4に戻り、ステップS4以降の処理が繰り返し実行される。
【0030】
一方、全ての種別のバーコードデータを含む印字データが指定枚数分だけラベルに印字され、発行されたと判定された場合、ステップS2に戻り、ステップS2以降の処理が繰り返し実行される。
【0031】
図4は、図3のステップS3において読み取られるバーコードが印字されたラベルが貼付された商品の種類を示している。同一種類の商品には同一のバーコードが印刷されたラベルがそれぞれ貼付されている。即ち、この例では、商品A、B、C、Dにはそれぞれ、各商品毎に同一のバーコードが印刷されたラベルが貼付されている。
【0032】
図4に示した全商品をスキャナ200を用いて読み取ると、商品Aに貼付されたラベルに印刷されているバーコードのバーコードデータおよびそのバーコードの読取回数を表すデータと、商品Bに貼付されたラベルに印刷されているバーコードのバーコードデータおよびそのバーコードの読取回数を表すデータと、商品Cに貼付されたラベルに印刷されているバーコードのバーコードデータおよびそのバーコードの読取回数を表すデータと、商品Dに貼付されたラベルに印刷されているバーコードのバーコードデータおよびそのバーコードの読取回数を表すデータとがフラッシュROM128に記憶される。読取回数を表すデータは、同一のバーコードデータが読み取られる度に1ずつ増加されることによってカウントアップされた同一のバーコードデータの読取回数を表している。
【0033】
図5は、例えば、4種類の商品に貼付されているラベルに印刷されたバーコードによって表されるバーコードデータをスキャナ200を用いて読み取った場合に、フラッシュROM128に記憶される読取データの例を示している。図5(a)に示すように、いま、3個の商品Aと、1個の商品Bがあり、操作者がスキャナ200を用いて、商品A、商品A、商品B、商品Aの順で各商品に貼付されたラベルに印刷されているバーコードのバーコードデータを読み取ったものとすると、読み取られたバーコードデータは、スキャナ制御回路132に供給される。スキャナ制御回路132は、スキャナ200より供給されたバーコードデータをバス131を介してCPU121に供給する。
【0034】
CPU121は、スキャナ制御回路132より供給されたバーコードデータがフラッシュROM128に読取データとして既に記憶されているか否かを判定し、スキャナ制御回路132より供給されたバーコードデータが読取データとして記憶されていないと判定された場合、そのバーコードデータと読取回数を表す値「1」とを読取データとして新たに記憶させる。一方、スキャナ制御回路132より供給されたバーコードデータが読取データとして既に記憶されていると判定された場合、そのバーコードデータの読取回数を表すデータの値を1だけ増加させる。
【0035】
このようにして、図5(a)に示した4つの商品に貼付されたラベルに印刷されたバーコードによって表されるバーコードデータをスキャナ200を用いて読み取ると、図5(b)に示すように、バーコードデータ「2050040061002」およびその読取回数「3」からなる読取データと、バーコードデータ「2590030055005」およびその読取回数「1」からなる読取データとがフラッシュROM128に記憶される。
【0036】
このように、読み取ったバーコードデータを全て記憶するのではなく、既にフラッシュROM128に記憶されているバーコードデータと同一のバーコードデータを読み取った場合には、そのバーコードデータに対応付けて記憶されている読取回数を1だけ増加させるようにする。これにより、フラッシュROM128には互いに異なるバーコードデータと、各バーコードデータに対応する読取回数のみが記憶されることとなり、フラッシュROM128の記憶容量の使用量を抑え、より多くの種類のバーコードデータを記憶することが可能となる。
【0037】
次に、図6を参照して、図5に示した商品に貼付されたラベルに印刷されたバーコードによって表されるバーコードデータをスキャナ200を用いて読み取り、所定の売価を印刷したラベルを発行する手順および表示部102に表示される画面表示例について説明する。
【0038】
まず、ステップS11において、操作者が電源スイッチを操作して電源を投入すると、CPU121の制御下、表示部102に、フォーマット番号を示すタイトル「フォーマットNo」と、入力欄とからなるフォーマット番号入力画面が表示される。このフォーマット番号とは、ラベルに印字する印字フォーマットを指定する番号のことである。
【0039】
次に、ステップS12において、操作者が入力部103を操作してフォーマット番号として例えば「03」を入力すると、フォーマット番号入力画面の入力欄に「03」が表示される。その後、操作者が入力部103の図示しない「登録」キーを押下すると、入力したフォーマット番号「03」が確定され、ステップS13に進む。入力されたフォーマット番号はフラッシュROM128に記憶される。
【0040】
ステップS13においては、CPU121の制御下、表示部102にタイトル「売価」と、6桁の入力欄「¥******」からなる売価入力画面が表示される。
【0041】
次に、ステップS14において、操作者が入力部103を操作して売価として「1980」を入力すると、CPU121の制御下、売価入力画面の入力欄に「¥1980**」が表示される。その後、操作者が入力部103の「登録」キーを押下すると、入力した売価「1980」が確定され、ステップS15に進む。入力された売価「1980」は、フラッシュROM128に記憶される。
【0042】
ステップS15においては、CPU121の制御下、表示部102に、タイトル「スキャナ読取」と、読み取ったバーコードデータが表示される表示欄であることを示す文字列「************C」と、読み取ったバーコードデータの種別および読み取ったバーコードデータの全種別が表示される表示欄であることを示す文字列「00/00種」と、読取回数が表示される表示欄であることを示す文字列「0000枚」とからなるスキャナ読取画面が表示される。
【0043】
次に、ステップS16において、操作者がスキャナ200を操作して商品Aに貼付されたラベルに印刷されたJAN(Japanese Article Number(日本商品コード))のバーコードによって表されるバーコードデータを読み取ると、読み取られたバーコードデータ「2050040061002」が、CPU121の制御下、表示部102の所定の表示欄に表示され、読み取ったバーコードの種別として「01」が表示され、読み取ったバーコードデータの全種別として「01」が表示され、読取回数に対応する読取枚数として「0001」が表示される。
【0044】
また、CPU121の制御により、読み取られたバーコードデータ「2050040061002」とその読取回数「0001」がフラッシュROM128に供給され、読取データとして互いに関連づけられて記憶される。
【0045】
次に、ステップS17において、CPU121の制御により、一定時間経過後、次のバーコードデータを読み取るために、表示部102のバーコードデータの表示欄がクリアされ、初期表示「************C」に戻る。
【0046】
次に、ステップS18において、操作者がスキャナ200を操作して商品Aに貼付されたラベルに印刷されたバーコードによって表されるバーコードデータを読み取ると、読み取られたバーコードデータ「2050040061002」が、CPU121の制御下、表示部102の所定の表示欄に表示される。また、このバーコードデータは、先にステップS16において読み取られたバーコードデータと同一であるので、読み取ったバーコードの種別として「01」が表示され、読み取ったバーコードデータの全種別として「01」が表示される。そして、読取回数に対応する読取枚数として「0002」が表示される。
【0047】
また、CPU121の制御により、フラッシュROM128に記憶されているバーコードデータ「2050040061002」に対応する読取回数に対応するデータの値(いまの場合、値1)に値1が加算され、値2に更新される。
【0048】
次に、ステップS19において、CPU121の制御により、一定時間経過後、次のバーコードデータを読み取るために、表示部102のバーコードデータの表示欄がクリアされ、初期表示「************C」に戻る。
【0049】
次に、ステップS20において、操作者がスキャナ200を操作して商品Bに貼付されたラベルに印刷されたバーコードによって表されるバーコードデータを読み取ると、読み取られたバーコードデータ「2590030055005」が、CPU121の制御下、表示部102の所定の表示欄に表示される。また、このバーコードデータは、以前、ステップS16およびステップS18において読み取られたバーコードデータと異なるので、読み取ったバーコードの種別として「02」が表示され、読み取ったバーコードデータの全種別として「02」が表示される。そして、読取回数に対応する読取枚数として「0001」が表示される。即ち、読取回数は、バーコードデータの各種別毎にカウントされる。
【0050】
また、CPU121の制御により、フラッシュROM128に記憶されているバーコードデータ「2590030055005」とその読取回数を示すデータ(いまの場合、値1)がフラッシュROM128に供給され、読取データとして記憶される。
【0051】
次に、ステップS21において、CPU121の制御により、一定時間経過後、次のバーコードデータを読み取るために、表示部102のバーコードデータの表示欄がクリアされ、初期表示「************C」に戻る。
【0052】
次に、ステップS22において、操作者がスキャナ200を操作して商品Aに貼付されたラベルに印刷されたバーコードによって表されるバーコードデータを読み取ると、読み取られたバーコードデータ「2050040061002」が、CPU121の制御下、表示部102の所定の表示欄に表示される。また、このバーコードデータは、以前、ステップS16およびステップS18において読み取られたバーコードデータと同一であるので、読み取ったバーコードの種別として「01」が表示され、読み取ったバーコードデータの全種別として「02」が表示される。そして、読取回数に対応する読取枚数として「0003」が表示される。
【0053】
また、CPU121の制御により、フラッシュROM128に記憶されているバーコードデータ「2050040061002」に対応する読取回数を示すデータの値(いまの場合、値2)に値1が加算され、値3に更新される。
【0054】
次に、ステップS23において、CPU121の制御により、一定時間経過後、次のバーコードデータを読み取るために、表示部102のバーコードデータの表示欄がクリアされ、初期表示「************C」に戻る。ここで、操作者が、入力部103の「発行/停止」キーを押下すると、CPU121の制御により、フラッシュROM128に記憶された読取データに基づいてバーコードデータの発行処理が実行される。
【0055】
即ち、ステップS24において、CPU121は、フラッシュROM128に記憶されている読取データを順次読み出す。また、適宜、売価、フォーマット番号等を読み出す。いまの場合、フラッシュROM128には、図5(b)に示すような読取データが記憶されているので、まず最初に、バーコードデータ「2050040061002」と、読取回数「3」が読み出される。
【0056】
次に、CPU121は、バーコードデータ「2050040061002」と、ステップS14において売価として入力された「1980」等に基づいて印字データを生成し、この印字データを印字制御回路125に供給し、ラベルに印字するよう指令するとともに、搬送制御回路124に対してラベルを搬送するよう指令する。
【0057】
印字制御回路125は、CPU121より供給された印字データに基づいて制御信号をサーマルヘッド109に供給する。サーマルヘッド109は、印字制御回路125より供給された制御信号に従って印字処理を実行し、搬送制御回路124の制御により駆動された図示しないステッピングモータの回転駆動力によって回転するプラテンローラ108により搬送されたラベルの所定の位置に印字データを印字する。ラベル上での印字位置は、ラベル検出回路126が出力する検出データに基づいて調整される。
【0058】
バーコードデータ「2050040061002」および売価「1980」を含む印字データを印字している間、表示部102には、CPU121の制御により、タイトル「[発行中] 」と、バーコードデータの発行中の種別および全種別数を表す文字列「01/02種」と、種別「01」のバーコードデータの残りの発行枚数を示す文字列「0003」と、停止キーの押下により発行処理を中止することができることを示すメッセージ「停止キーで中断」が表示される。
【0059】
バーコードデータ「2050040061002」と売価「1980」を含む印字データが印字されたラベルの1枚目の発行が終了すると、次に、ステップS25において、CPU121の制御により、表示部102に、タイトル「[発行中] 」と、バーコードデータの発行中の種別および全種別数を表す文字列「01/02種」と、種別「01」のバーコードデータの残りの発行枚数を示す文字列「0002」と、停止キーの押下により発行処理を中止することができることを示すメッセージ「停止キーで中断」が表示される。
【0060】
バーコードデータ「2050040061002」と売価「1980」を含む印字データが印字されたラベルの2枚目の発行が終了すると、次に、ステップS26において、CPU121の制御により、表示部102に、タイトル「[発行中] 」と、バーコードデータの発行中の種別および全種別数を表す文字列「01/02種」と、種別「01」のバーコードデータの残りの発行枚数を示す文字列「0001」と、停止キーの押下により発行処理を中止することができることを示すメッセージ「停止キーで中断」が表示される。
【0061】
バーコードデータ「2050040061002」と売価「1980」を含む印字データが印字されたラベルの3枚目の発行が終了すると、次に、ステップS27において、CPU121は、フラッシュROM128に記憶されている次の読取データを読み出す。即ち、バーコードデータ「2590030055005」と、読取回数「1」が読み出される。
【0062】
次に、CPU121は、バーコードデータ「2590030055005」と、ステップS14において売価として入力された「1980」等に基づいて印字データを生成し、この印字データを印字制御回路125に供給し、ラベルに印字するよう指令するとともに、搬送制御回路124に対してラベルを搬送するよう指令する。
【0063】
これにより、バーコードデータ「2590030055005」と売価「1980」を含む印字データが印字されたラベルの発行が開始される。また、ラベルの発行中、CPU121の制御により、表示部102に、タイトル「[発行中] 」と、バーコードデータの発行中の種別および全種別数を表す文字列「02/02種」と、種別「02」のバーコードデータの残りの発行枚数を示す文字列「0001」と、停止キーの押下により発行処理を中止することができることを示すメッセージ「停止キーで中断」が表示される。
【0064】
次に、ステップS14に戻り、ステップS14以降の処理が繰り返し実行される。このようにして、ランダムに読み取った商品のバーコードデータと、入力した売価に基づいて、バーコードデータと売価が印字されたラベルを各商品毎に一括して発行することができる。また、読み取ったバーコードデータを重複して記憶せず、同一のバーコードデータを読み取った場合には読取回数を更新するようにしたので、限られた記憶容量を有効活用することができる。
【0065】
上記実施の形態は、例えば、様々な種類および価格の複数の商品に貼付または印刷されたバーコードのバーコードデータを一括して読み取り、読み取った全商品の価格を所定の同一価格に値下げし、値下げした価格と各商品のバーコード、名称等を含むラベルを各商品毎に各商品の数だけ一括して印字発行する場合に用いることができる。その際、上述したように、同一のバーコードデータは重複して記憶されないので、記憶容量を有効利用することができ、より多くの商品のバーコードデータを記憶することができる。
【0066】
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の印字装置としてのラベルプリンタの一実施の形態の外観図を示す図である。
【図2】図1に示したラベルプリンタの電気的な構成例を示すブロック図である。
【図3】図1に示した実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】バーコードが印刷されたラベルが貼付された商品の種類を示す図である。
【図5】RAMに記憶される読取データの例を示す図である。
【図6】バーコードデータをスキャナを用いて読み取り、売価を印刷したラベルを発行する手順および表示部に表示される画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0068】
100 ラベルプリンタ
101 把持部
102 表示部
103 入力部
104 排出部
105 カバー開閉レバー
106 メモリカード挿入部
107 バッテリ
108 プラテンローラ
109 サーマルヘッド
110 センサ
120 制御部
121 CPU
122 ROM
123 RAM
124 搬送制御回路
125 印字制御回路
126 ラベル検出回路
127 カレンダIC
128 フラッシュROM
129 外部インタフェース
130 インタフェース
131 バス
132 スキャナ制御回路
200 スキャナ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に貼付または印刷された識別コードを読み取る読取手段と、
前記識別コードと前記識別コードの読取回数とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記読取手段によって読み取られた前記識別コードと同一のものが前記記憶手段によって既に記憶されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記読取手段によって読み取られた前記識別コードと同一のものが前記記憶手段に記憶されている場合、前記識別コードに対応付けて記憶される前記読取回数を更新する更新手段と、
各識別コードを含む印字データを生成する生成手段と、
前記生成手段によって生成された前記印字データを、各識別コード毎に各識別コードに対応する前記読取回数分だけラベルに印字して発行する発行手段と
を備えることを特徴とする識別コード処理装置。
【請求項2】
前記読取手段によって読み取られた前記商品の前記識別コードに対応する商品価格は、同一の商品価格となるように値引きされ、前記生成手段により値引き後の前記商品価格を含む前記ラベルの印字データが生成され、前記発行手段は、前記印字データを各識別コード毎に各識別コードに対応する前記読取回数分だけラベルに印字して発行する
ことを特徴とする請求項1に記載の識別コード処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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