警報器
【課題】火災などの異常を検出して連動元と連動先で行った警報を停止した後に、必要に応じて連動元や連動先が容易に分かるようにする。
【解決手段】住警器は、カバーと本体からなる警報器本体と警報器本体の裏面に着脱自在な取付板24で構成される。警報器本体は、周囲に煙流入口を開口した張出しカバー部を本体前面に形成している。取付板24は、他の警報器本体の突出カバー部を収納する連結収納穴36を開口すると共に連結収納穴36に収納された突出カバー部の煙流入口に着脱自在に嵌合する連結爪部38を連結収納穴36の内周縁に形成し、複数の住警器を重ね合わせた状態に連結して持ち運び可能とする。
【解決手段】住警器は、カバーと本体からなる警報器本体と警報器本体の裏面に着脱自在な取付板24で構成される。警報器本体は、周囲に煙流入口を開口した張出しカバー部を本体前面に形成している。取付板24は、他の警報器本体の突出カバー部を収納する連結収納穴36を開口すると共に連結収納穴36に収納された突出カバー部の煙流入口に着脱自在に嵌合する連結爪部38を連結収納穴36の内周縁に形成し、複数の住警器を重ね合わせた状態に連結して持ち運び可能とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災やガス漏れなどの異常(異状)を検出して警報する警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅における火災やガス漏れなどの異常を検出して警報する警報器が普及している。このうち、住宅用火災警報器を住警器と言う。
【0003】
このような住警器にあっては、住警器内にセンサ部と警報部を一体に備え、センサ部で火災を検出すると警報部から音声メッセージなどにより火災警報を出すようにしており、専用の受信設備等を必要とせず住警器単体で火災監視と警報ができることから、設置が簡単でコスト的にも安価であり、一般住宅での設置義務化に伴い広く普及している。
【0004】
また、近年にあっては、複数の住警器を相互に通信させ、1つの住警器の異常情報を他の警報器でも警報できる連動型警報システム向けの無線式住警器が実用化されている。
【0005】
無線通信を行う連動型の警報システムにあっては、ある住警器で火災を検出した場合、火災を検出した連動元の住警器は、例えば「ウーウー火災警報器が作動しました 確認してください」との音声メッセージを出力し、一方、連動先の住警器では「ウーウー別の火災警報器が作動しました 確認してください」という音声メッセージを出力するようにしている。また、連動元の住警器の表示灯は点灯とし、連動先の住警器の表示灯は点滅とし、表示灯の表示からも連動元か連動先かが区別できるようにしている。
【0006】
このような連動型警報システムにあっては、購入した複数の住警器を設置する場合、最初に連動グループを形成するための登録作業を行う。登録作業は複数の住警器をテーブルなどに並べて相互に比較的近距離配置し、予め定められた登録手順に従って警報器の裏面などに設けた登録ボタンを操作すると、住警器間の相互通信により例えば連動グループを形成するための登録処理が自動的に実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−094719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このような従来の連動型警報システムに使用する住警器にあっては、上述のような登録作業が完了した複数の住警器をそれぞれの設置場所に運ぶことになるが、台数が多くなると住警器がかさばり、内蔵した電池も重いため、複数個の住警器を落すことなく同時に運ぶことができにくいという問題がある。
【0009】
このため、例えば1〜2台の少数ずつ設置場所へ運んで設置することになるが、これでは手間がかかってしまう。
【0010】
そこで、登録作業のため開梱した住警器を元の収納箱に戻せば、収納箱を重ねる等してまとめて運ぶことが可能であるが、これも、その作業が煩わしく現実的ではない。また、登録の完了した複数の住警器を一括収納する箱や容器を用意できれば良いが、連動警報システムに使用可能な住警器の最大数は例えば12台であり、それだけの数を収納するに適した箱や容器を直ぐには準備できないことが予想される。
【0011】
このような問題点を解決するため、本発明は、開梱した複数台の住警器の同時運搬を、簡単且つ容易に可能とする構造を備えた住警器を提供することを目的とする。
【0012】
なお、上述のグループ登録作業は無線信号の届く距離であれば相互に離れた場所にある複数の住警器について行うことができるが、ここでは通常の作業手順と環境を想定して、例えば登録対象となる複数の住警器10を同じテーブル上に並べて作業するような場合を例として説明している。
【0013】
即ち本発明は、必ずしも登録作業後の運搬のために限らず、どのような目的であっても、複数台の住警器を簡単に、同時に運搬できる利便を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、取付板に、他の警報器本体を着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする。
【0015】
ここで、警報器本体は、周囲に煙流入口を開口した張出部を本体前面に設け、連結構造は、取付板に、他の警報器本体の張出部を収納する連結収納穴を開口すると共に連結収納穴に収納された張出部の煙流入口に着脱自在に嵌合又は係合する連結爪部を収納穴の内周縁に形成する。登録ボタンを前記警報器本体の側面に設ける。
【0016】
本発明の別の形態にあっては、警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、警報器本体に、他の警報器を着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする。
【0017】
ここで警報器本体は周囲に煙流入口を開口した張出部を本体前面に設け、連結構造は、警報器本体の裏面に設けられ、他の警報器本体に形成した張出部の煙流入口に着脱自在に嵌合又は係合する連結爪部を備える。この場合も、登録ボタンを前記警報器本体の側面に設ける。
【0018】
また警報器本体は、背面上部の略中央に挿通孔を有する取付フックを設け、連結構造は、警報器本体の背面下部の略中央に、他の警報器本体の取付フックを着脱自在に嵌合又は係合する連結突起部を備える。
【0019】
本発明の別の形態にあっては、警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、警報器本体に、他の警報器本体または他の警報器に装着される取付板を、着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、複数の警報器の梱包を開いて登録作業などの準備作業が終了したら、警報器に装着された取付板の連結爪部または警報器本体裏面の連結爪部を利用した複数の警報器の重ね合わせによる連結、或いは警報器本体に設けられた取付フックと、同じく警報器本体に設けられた連結突起部を利用した吊下げ連結により、運搬用の箱や容器を別途準備することなく、複数の警報器を簡単且つ容易に、同時に設置場所等に運ぶことができ、またこのようにして複数の警報器は相互に連結されているため一部の警報器を途中で落して破損することなく安全に運ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明による住警器の実施形態を示した正面図
【図2】図1の住警器の側面を示した説明図
【図3】図1の住警器の裏面を示した説明図
【図4】図1の住警器について取付版の分離状態と取付板を外した本体裏面を示した説明図
【図5】図1の住警器に設けた取付板を取り出して連結爪部の詳細と共に示した説明図
【図6】図1の住警器の重ね合わせ連結を示した説明図
【図7】本体裏面に連結爪部を設けた本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図8】本体裏面に取付フックを掛ける嵌合突起を設けた本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図9】図8の実施形態による複数の住警器の吊下げ連結を示した説明図
【図10】取付フックを掛ける嵌合突起を取付板裏面にから突出しないようにした本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図11】取付フックを掛ける嵌合突起の折畳み構造を示した説明図
【図12】取付フックを掛けるJ字状の嵌合突起を備えた本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図13】取付フックを掛ける嵌合突起を本体裏面にから突出しないようにした本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図14】図13の嵌合突起に紐状体等の介在物を介して連結する本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図15】取付フックを掛ける嵌合突起を取付板に設けた本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は本発明による警報器の実施形態としての無線連動型住警器の正面図であり、図2はその側面図、図3は背面図である。
【0023】
図1乃至図3において、本実施形態の住警器10の筐体はカバー12と本体14で構成されている。本体14の背面には取付板24が着脱自在に設けられている。この取付板24は、住警器10の筐体から取り外して先に天井面に取り付けておき、その後取付板24に住警器10の筐体を回転嵌合させることで住警器10の本体を天井設置させるための、所謂天井設置用の取付アダプタであり、後に説明する壁面設置用の取付フック15とは別に設けられている。
【0024】
カバー12の正面視中央には正面視略円形となる張出部16が突出して設けられ、その周囲円周方向に複数の煙流入口16aを所定間隔で開口し、更にその内部には検煙部が配置され、例えば火災による煙が所定濃度に達したときに火災を検出するようにしている。
【0025】
カバー12の正面視左下側には複数のスリットからなる音響穴18が設けられ、この背後にブザーやスピーカを内蔵し、警報音や音声メッセージを出力して各種情報を報知できるようにしている。カバー12の正面視下側には警報停止スイッチ20が設けられている。
【0026】
警報停止スイッチ20は、半透明部材で形成されたスイッチカバーと、スイッチカバーの内部に配置されたタクトスイッチ(図示せず)とで構成されている。スイッチカバー内部のタクトスイッチ近傍には、点線で示すように警報表示を行うLED22が配置されており、LED22が点灯、点滅、明滅作動すると、作動光がスイッチカバーの部分を透過して外部から視認できるようにしている。
【0027】
警報停止スイッチ20は、操作時の住警器10の動作状態に応じて警報停止スイッチ又は点検スイッチとして機能する。例えば住警器10の火災警報時に警報停止スイッチ20を操作すると当該警報を停止する警報停止スイッチとして機能する。また住警器10の通常監視状態で警報停止スイッチ20を操作すると、所定の点検動作を実行して点検結果を音声メッセージにより報知する点検スイッチとして機能する。
【0028】
本体14の背面側上部には略中央部に挿通孔を有する壁面設置用の取付フック15が設けられており、設置する部屋の壁面等にビスなどをねじ込み、この取付フック15の挿通孔に当該ビスを通して引っかけることで、所謂壁掛け状に壁面等に住警器10を固定設置することができる。
【0029】
住警器10は、イベント信号(連動信号)を無線により相互に送受信する機能を備え、複数台で連携して住宅全体の火災監視を行うことができる。このような複数の住警器10を設置している住宅で火災が発生したとすると、火災発生場所の住警器が火災を検出して警報音出力と警報表示出力とによる警報を開始する。この火災を検出して警報を開始することを、住警器における「発報」という。
【0030】
発報した住警器は連動元として機能し、連動先となる他の住警器に対し、火災発生を示すイベント信号を無線送信する。一方、連動元以外の他の住警器は、連動元の住警器からの火災発生を示すイベント信号を受信した場合に、警報音出力と警報表示出力とにより連動先としての警報動作を行う。
【0031】
連動元となった住警器の警報音としては、例えば音声メッセージにより「ウーウー 火災警報器が作動しました 確認してください」を出力する。一方、連動先の住警器にあっては、「ウーウー 別の火災警報器が作動しました 確認してください」といった音声メッセージを警報音として出力する。
【0032】
また連動元となった住警器の警報に伴う表示(警報表示)出力としては、例えばLED22を点灯させる。一方、連動先の住警器にあっては、LED22を点滅させる。これによって、ユーザが連動元警報と連動先警報におけるLED22による警報表示出力を区別できるようにしている。
【0033】
なお、連動元のLED22を点滅とし、連動先のLED22を点灯としても良いし、連動元警報と連動先警報のいずれについても、同じLED22の明滅または点滅、点灯表示であっても良い。また例えば赤色LEDと黄色LEDを設け、連動元は赤色LEDを駆動し、連動先は黄色LEDを駆動するといった2色表示としても良い。もちろん、2つのLEDを一体として、赤色と黄色の両方を発光可能な2色LEDが採用できる。
【0034】
住警器が警報音を出力している状態で(或いは火災を検出している期間中に)、警報停止スイッチ20を操作すると、警報音及び警報表示の停止処理が行われる。このとき例えば、連動元である住警器で警報停止操作が行われた場合には、全ての住警器の警報を停止し、連動先である住警器のいずれかで警報停止操作が行われた場合には、連動元の住警器の警報は停止せず、連動先となる住警器の警報を停止するように連動する。
【0035】
なお図1の住警器10にあっては、検煙部16を備え、煙濃度を観測することで火災による煙を検出する住警器を例に取っているが、これ以外の方法で煙を検出する住警器、火災による熱を検出するサーミスタ等の温度検出素子を備えた定温式または差動式の住警器や火災に伴うその他の物理現象を検出する住警器、火災以外にガス漏れを検出する警報器、侵入者や地震その他の異常(異状)を検出する各種の警報器、これらを組み合わせて成る警報器についても、本発明の対象に含まれる。
【0036】
図4は住警器10にの本体から取り外した取付板24と、取付板24を外した状態の住警器10の側面図、およびこの状態における住警器10の本体背面図である。図4(A)に示すように、取付板24は住警器10の本体14に対し例えば時計周りに回すと嵌合片26が図4(B)に示す本体背面の嵌合穴30から抜けて取り外すことができる。
【0037】
本体14の背面には円弧状に収納壁28が起立しており、その内側を取付板装着領域25としている。取付板装着領域25の図示左右方向水平中心位置からそれぞれ上下にオフセットして円弧状スリット様の2つの嵌合穴30が収納壁28に沿うように形成され、ここに取付位置24の嵌合片26を挿入した状態で、住警器10の本体14に対して時計回りに回すことで嵌合固定できる。
【0038】
また本体14の背面には登録ボタン32が設けられ、使用開始前に連動グループを構成する複数の住警器を近接配置して登録作業を行う場合に使用される。
【0039】
このように連動グループを登録する意義の1つには、近隣に設置されているが連動を要しない、例えば隣家の住警器との間で不要な連動が行われないようにすることにある。
【0040】
図5は図1の住警器10に設けた取付板24を取り出して連結爪部の詳細と共に示した説明図である。図5(A)は取付板24である。取付板24は略円環形状に形成した薄型の板部材であり、左右2箇所にビス止め用のダルマ穴34を形成し、中央に他の住警器のカバー12に設けた張出部16を収納する連結収納穴36を形成している。連結収納穴36の内周縁の4箇所には連結爪部38が形成されている。
【0041】
連結爪部38は図5(B)に取り出して示すように、連結収納穴36の内周縁36aに切欠40を形成して片持ち支持構造とした連結爪部38を設けている。連結爪部38の先端は連結爪部38を設けていない部分の内周縁36aより内側(円環中心側)に、例えば0.5〜1mm程度延在し、端面には図示の如く幅方向(図4(A)において左右方向)の断面が略半円となるリブ42を形成している。
【0042】
この半円断面は例えば半径寸法0.2〜0.5mm程度とする。このとき内周縁36aの厚みは、例えば1〜1.5mmである。また連結爪部38の横幅(内周縁に沿う方向の長さ)は、住警器同士の連結装着時に、図1〜図2に示したカバー12の張出部16に形成した煙流入口16a上辺端(図4(A)において煙流入口16aの側面視左側)の円周方向寸法に支障なく嵌り込む寸法であり、装着状態で適当な保持性能を確保でき、且つ取り外しにも支障のない寸法としている。また4箇所に設けた連結爪部38の円周方向の間隔(内周縁に沿う方向における配置間隔)も煙流入口16aの、円周方向の形成間隔に適合した配置としている。
【0043】
上記の形状や寸法は一例であり、他の部分も含め住警器10の各部形状や寸法は連結に支障の無い範囲で適宜調整変更することができる。また、連結爪部38の根元部分(片持ち支持部)の厚みを、周辺に比べて相対的に薄く形成して適宜に撓み易くすること等によっても、着脱性能を向上させることができる。
【0044】
例えば、リブ42に代えてドーム状の小突起を1または複数設けても良いし、連結爪部38は薄板舌状体を延出させる構成としても良い。また、切欠40を省略して、内周縁36aの端面に直接リブや突起を設ける構成としても良い。また、煙流入口16の上辺部にも、連結を容易にする各種の構造を採用できる。たとえば、煙流入口上辺端面にアール加工等を施して、連結の際の嵌め込み抵抗力を緩和させるようにしても良い。またもちろん、連結爪部38は4つに限らず、任意の数とすることができる。例えば2つであったり、煙流入口16aと同じ数であっても良い。さらに、1つの煙流入口16aに、2つの連結爪部38を連結させるようにしても良い。
【0045】
本実施の形態の意図は、ある住警器に対して、取付板24を介して他の住警器を連結できるように、取付板24と煙流入口16aとが相互に着脱できる構造を備えることにある。即ち、取付板24と煙流入口1aの一方に連結構造としての連結部、他方に連結構造としての連結受部を備えていれば良い。ここで、上記実施の形態では例えば、リブ42を備えた連結爪部38が連結部、煙流入口16aの上辺端部が連結受部に相当することになる。
【0046】
このように取付板24に他の住警器との連結構造を設けることにより、購入した複数の住警器の梱包を開いて例えばテーブル上に集めて連動グループの登録作業等を行った後、図6に示すように、住警器10Aの裏面の取付板14に設けた図5(A)に示した連結収納穴36に住警器10Bの張出部16aを嵌め入れると、住警器10Bの煙流入口16aに住警器10Aの連結爪部38(図5参照)が嵌合又は係合し、住警器10A,10Bを簡単且つ容易に連結することができる。
【0047】
なお、図5に取り出して示す取付板24は本体収納穴36を円形としているが、コーナーにアールをつけた矩形穴としても良い。
【0048】
図6を見れば判るとおり、連結状態で住警器16Aの連結収納穴36に住警器Bの張出部16の一部が収納されることになるが、この状態で住警器10の張出部16の頂部は住警器Aの背面構造物に接触、干渉しないように寸法調整されている。
【0049】
このようにして登録作業の済んだ複数台の住警器を重ね合わせるように連結し、連結状態で運搬用の箱や容器を使用することなく複数台を同時に設置場所に運ぶことができる。取付場所での分離(連結解除)は、連結している住警器同士を図6の水平方向に、相互に引き離すように引っ張ることで、主に連結爪部38の変形作用等によって連結部が連結受部から離脱する。
【0050】
図7は本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図であり、図7(A)に側面を示し、図7(B)に背面を示している。図7の実施形態は、取付板24ではなく本体14の背面に連結受部を設ける点で上記の実施形態と異なる。図7の実施形態にあっては、本体14の背面に形成した収納壁28で囲まれた取付板装着領域25の中の4箇所に連結爪部44を起立している。連結爪部44は他の住警器の張出部16の周囲側面に開口形成した煙流入口16aに嵌合又は係合して連結系止する。このため4箇所の連結爪部44は張出部16の、連結受部となるべき煙流入口16aに相対した位置及び間隔となるように配置されている。
【0051】
図7の実施形態にあっては、背面の取付板を外した状態で、図6に示したと同様に、住警器10Aの背面に設けた嵌合爪部44を住警器10Bの煙流入口16aに嵌め入れると、住警器10Bの煙流入口16aに住警器10Aの連結爪部44が嵌合又は係合し、住警器10A,10Bを簡単且つ容易に連結し、複数の住警器を連結した状態で箱や容器を使用することなく設置場所に同時に運ぶことができる。
【0052】
各部の形状や寸法等については、図4、図5に示した実施の形態同様に適宜選択、調整することができる。即ち本実施の形態の意図は、ある住警器に対して他の住警器を直接連結できるように、住警器本体14の背面部と煙流入口16aとが相互に着脱できる構造を備えることにある。
【0053】
即ち、本体14の背面と煙流入口1aの一方に連結部、他方に連結受部を備えていれば良い。ここで、上記実施の形態では例えば、連結爪部44が連結部、煙流入口16aの上辺端部が連結受部に相当することになる。
【0054】
なお、上記各実施の形態において、当然ながら連結状態でグループ登録作業を行っても良い。このとき、登録ボタン32を住警器10の側面に設けるようにすれば、この作業をより簡単に行うことができるようになる。
【0055】
図8は本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図であり、図8(A)に側面を示し、図8(B)に背面を示している。図8の実施形態は、住警器同士の連結にあたって取付フック15を利用する点で上記の各実施の形態と異なる。図8の実施形態にあっては、図示の如く本体14の背面の下部にL字状の連結突起46を起立突設している。連結突起46は他の住警器の本体背面の上部に設けた取付フック15の挿通穴15aを引っ掛ける部材となる。即ちこの場合、連結突起46は連結部であるのに対して、挿通穴15aを備えた取付フック15が連結受部となる。
【0056】
連結突起を、本体背面ではなく取付板24に設けても良く、このようにすれば、取付板24を装着した状体の住警器を複数吊下げ連結することができる。
【0057】
図8の実施形態にあっても、図9に示すように、背面に取付板24を装着しない状態で、住警器10Aの背面に設けた連結突起46に住警器10Bの取付フック15の挿通穴15aを嵌め入れることにより吊下げ連結し、同様に住警器10Cを吊下げ連結する。このように連結した状態で箱や容器を使用することなく複数台を同時に運ぶことができる。
【0058】
また、図9の連結状態では住警器の向きを1台毎に異ならせて吊下げているが、取付フック15や連結突起46の寸法や配置を工夫することで、同じ向きに吊下げることができる。
【0059】
また、連結突起46の配置位置を、取付板装着領域外の所定の位置とすることで、取付板24が装着されているか否かに関わらず、吊下げ連結することが可能になる。
【0060】
また、連結突起を本体背面ではなく取付板24に設けることで、取付板24を介して図9のように吊下げ連結することができる。
【0061】
また、このように吊下げ連結を行う構造は、煙流入口16aを開口した張出部16をもたない各種の住警器や警報器にも適用できる。例えばサーミスタなどの温度検出素子を設けた熱式住警器に適用することができる。また、ガス漏れを検出する警報器、侵入者や地震その他の異常(異状)を検出する各種の警報器、これらを組み合わせて成る警報器について同様に適用できる。
【0062】
このうち、例えばサーミスタを使用するもので、当該サーミスタを外部からの物理的衝撃から保護するサーミスタガード等の構造を有する熱式住警器の場合に、煙流入口16aの代わりにサーミスタガード等の構造を利用して、図4や図7の実施形態と同様の連結構造を備え、図6のように連結するようにしても良い。このように、煙流入口16aを開口した張出部16をもたない各種の住警器や警報器においても、図6のような連結を可能とすることができる。
【0063】
また、上記図4や図7に示した実施形態の煙式住警器であっても、連結受部として煙流入口16a以外の部分を利用しても良いし、連結受部となる構造を図示の構造に加えて設けても良い。つまり、連結部と連結受部の少なくとも一方は、住警器(警報器)にそもそも設けられた構造を利用するのが設計の簡素化やコスト低減の面で好ましいが、専用の構造を新規に設けることでも、複数の住警器を連結して運搬できるという、本発明の目的を達成することができる。
【0064】
また、図9に示した住警器を吊下げ連結する実施形態では、壁面に設置する際に連結突起が取付板や設置壁面に干渉しない構成が不可欠となり、例えば次のようにする。
(1)図10のように、取付板24に連結突起46の干渉を逃げる開口50を設け、取付板24の装着状態で連結突起46が本体14の背面に取付板24を装着した状態における最大突出寸法を超えないようにする。即ち取付板24のA面より外側(設置面側)に突出しないようにする。
(2)図11のように、連結突起46を折りたたみ自在としたり、設置時に離脱可能とする。
(3)連結突起を本体側面に設ける。
(4)図12のように、J字状の連結突起46aを、本体14の下部まで延出させる。
(5)図13のように、連結突起46が本体背面の最大突出寸法(図4の場合における、本体背面に立設された収納壁28の最大高さ)を超えないようにするため、連結突起46の突出長さを極力短くし、相手方となる取付フック15側の構造を突出長の短い連結突起に連結可能な構造とする。即ち、取付板24を装着した状態で、連結突起46が取付板に接触しない寸法とする。この場合、図14に示すように、連結突起46と鉤方取付フック15aとを、輪にした紐状体等の介在物52を介して連結しても良い。
(6)また図15に示すように、J字状の連結突起46aは取付板24に設けてもよい。連結突起46aを取付板24に設けることで、取付板24を取り付けた状態でも吊下げ連結することができる。
また本体側と取付板の両方に連結突起を設けて、取付板の装着、非装着を問わず吊下げ連結できるようにすることも可能となる。
【0065】
なお、上記の実施形態において、連結構造としての連結部、連結受部の定義は、逆にしても良い。即ち例えば、連結爪部38、連結爪部44、連結突起48を連結受部とし、それぞれに対応する煙流入口16aの上辺、取付フック15を連結部と定義しても良い。
【0066】
また、上記の実施形態では相互に連結される対象となる一方に連結部を、他方に連結受け部を設けた例を示したが、双方に連結部と連結受部を混在させても良い。
【0067】
なお、上記の実施形態は無線連動型の住警器を例にとるものであったが、無線連動を行わすに単独で異常を検出して警報する所謂スタンドアローン型の住警器についても、そのまま適用することができる。スタンドアローン型の住警器でも1つの住宅等に複数の住警器を設置する場合があり、複数の住警器を連結して運搬することができる。
【0068】
また、上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の警報器にも適用できる。
【0069】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0070】
10:住警器
12:カバー
14:本体
15:取付フック
15a:挿通穴
16:張出部
16a:煙流入口
18:音響孔
20:警報停止スイッチ
22:LED
24:取付板
26:嵌合片
28:収納壁
30:嵌合穴
32:登録ボタン
34:ダルマ穴
36:連結収納穴
38,44:連結爪部
40:切欠部
42:リブ
46:連結突起
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災やガス漏れなどの異常(異状)を検出して警報する警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅における火災やガス漏れなどの異常を検出して警報する警報器が普及している。このうち、住宅用火災警報器を住警器と言う。
【0003】
このような住警器にあっては、住警器内にセンサ部と警報部を一体に備え、センサ部で火災を検出すると警報部から音声メッセージなどにより火災警報を出すようにしており、専用の受信設備等を必要とせず住警器単体で火災監視と警報ができることから、設置が簡単でコスト的にも安価であり、一般住宅での設置義務化に伴い広く普及している。
【0004】
また、近年にあっては、複数の住警器を相互に通信させ、1つの住警器の異常情報を他の警報器でも警報できる連動型警報システム向けの無線式住警器が実用化されている。
【0005】
無線通信を行う連動型の警報システムにあっては、ある住警器で火災を検出した場合、火災を検出した連動元の住警器は、例えば「ウーウー火災警報器が作動しました 確認してください」との音声メッセージを出力し、一方、連動先の住警器では「ウーウー別の火災警報器が作動しました 確認してください」という音声メッセージを出力するようにしている。また、連動元の住警器の表示灯は点灯とし、連動先の住警器の表示灯は点滅とし、表示灯の表示からも連動元か連動先かが区別できるようにしている。
【0006】
このような連動型警報システムにあっては、購入した複数の住警器を設置する場合、最初に連動グループを形成するための登録作業を行う。登録作業は複数の住警器をテーブルなどに並べて相互に比較的近距離配置し、予め定められた登録手順に従って警報器の裏面などに設けた登録ボタンを操作すると、住警器間の相互通信により例えば連動グループを形成するための登録処理が自動的に実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−094719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このような従来の連動型警報システムに使用する住警器にあっては、上述のような登録作業が完了した複数の住警器をそれぞれの設置場所に運ぶことになるが、台数が多くなると住警器がかさばり、内蔵した電池も重いため、複数個の住警器を落すことなく同時に運ぶことができにくいという問題がある。
【0009】
このため、例えば1〜2台の少数ずつ設置場所へ運んで設置することになるが、これでは手間がかかってしまう。
【0010】
そこで、登録作業のため開梱した住警器を元の収納箱に戻せば、収納箱を重ねる等してまとめて運ぶことが可能であるが、これも、その作業が煩わしく現実的ではない。また、登録の完了した複数の住警器を一括収納する箱や容器を用意できれば良いが、連動警報システムに使用可能な住警器の最大数は例えば12台であり、それだけの数を収納するに適した箱や容器を直ぐには準備できないことが予想される。
【0011】
このような問題点を解決するため、本発明は、開梱した複数台の住警器の同時運搬を、簡単且つ容易に可能とする構造を備えた住警器を提供することを目的とする。
【0012】
なお、上述のグループ登録作業は無線信号の届く距離であれば相互に離れた場所にある複数の住警器について行うことができるが、ここでは通常の作業手順と環境を想定して、例えば登録対象となる複数の住警器10を同じテーブル上に並べて作業するような場合を例として説明している。
【0013】
即ち本発明は、必ずしも登録作業後の運搬のために限らず、どのような目的であっても、複数台の住警器を簡単に、同時に運搬できる利便を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、取付板に、他の警報器本体を着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする。
【0015】
ここで、警報器本体は、周囲に煙流入口を開口した張出部を本体前面に設け、連結構造は、取付板に、他の警報器本体の張出部を収納する連結収納穴を開口すると共に連結収納穴に収納された張出部の煙流入口に着脱自在に嵌合又は係合する連結爪部を収納穴の内周縁に形成する。登録ボタンを前記警報器本体の側面に設ける。
【0016】
本発明の別の形態にあっては、警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、警報器本体に、他の警報器を着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする。
【0017】
ここで警報器本体は周囲に煙流入口を開口した張出部を本体前面に設け、連結構造は、警報器本体の裏面に設けられ、他の警報器本体に形成した張出部の煙流入口に着脱自在に嵌合又は係合する連結爪部を備える。この場合も、登録ボタンを前記警報器本体の側面に設ける。
【0018】
また警報器本体は、背面上部の略中央に挿通孔を有する取付フックを設け、連結構造は、警報器本体の背面下部の略中央に、他の警報器本体の取付フックを着脱自在に嵌合又は係合する連結突起部を備える。
【0019】
本発明の別の形態にあっては、警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、警報器本体に、他の警報器本体または他の警報器に装着される取付板を、着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、複数の警報器の梱包を開いて登録作業などの準備作業が終了したら、警報器に装着された取付板の連結爪部または警報器本体裏面の連結爪部を利用した複数の警報器の重ね合わせによる連結、或いは警報器本体に設けられた取付フックと、同じく警報器本体に設けられた連結突起部を利用した吊下げ連結により、運搬用の箱や容器を別途準備することなく、複数の警報器を簡単且つ容易に、同時に設置場所等に運ぶことができ、またこのようにして複数の警報器は相互に連結されているため一部の警報器を途中で落して破損することなく安全に運ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明による住警器の実施形態を示した正面図
【図2】図1の住警器の側面を示した説明図
【図3】図1の住警器の裏面を示した説明図
【図4】図1の住警器について取付版の分離状態と取付板を外した本体裏面を示した説明図
【図5】図1の住警器に設けた取付板を取り出して連結爪部の詳細と共に示した説明図
【図6】図1の住警器の重ね合わせ連結を示した説明図
【図7】本体裏面に連結爪部を設けた本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図8】本体裏面に取付フックを掛ける嵌合突起を設けた本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図9】図8の実施形態による複数の住警器の吊下げ連結を示した説明図
【図10】取付フックを掛ける嵌合突起を取付板裏面にから突出しないようにした本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図11】取付フックを掛ける嵌合突起の折畳み構造を示した説明図
【図12】取付フックを掛けるJ字状の嵌合突起を備えた本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図13】取付フックを掛ける嵌合突起を本体裏面にから突出しないようにした本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図14】図13の嵌合突起に紐状体等の介在物を介して連結する本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【図15】取付フックを掛ける嵌合突起を取付板に設けた本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は本発明による警報器の実施形態としての無線連動型住警器の正面図であり、図2はその側面図、図3は背面図である。
【0023】
図1乃至図3において、本実施形態の住警器10の筐体はカバー12と本体14で構成されている。本体14の背面には取付板24が着脱自在に設けられている。この取付板24は、住警器10の筐体から取り外して先に天井面に取り付けておき、その後取付板24に住警器10の筐体を回転嵌合させることで住警器10の本体を天井設置させるための、所謂天井設置用の取付アダプタであり、後に説明する壁面設置用の取付フック15とは別に設けられている。
【0024】
カバー12の正面視中央には正面視略円形となる張出部16が突出して設けられ、その周囲円周方向に複数の煙流入口16aを所定間隔で開口し、更にその内部には検煙部が配置され、例えば火災による煙が所定濃度に達したときに火災を検出するようにしている。
【0025】
カバー12の正面視左下側には複数のスリットからなる音響穴18が設けられ、この背後にブザーやスピーカを内蔵し、警報音や音声メッセージを出力して各種情報を報知できるようにしている。カバー12の正面視下側には警報停止スイッチ20が設けられている。
【0026】
警報停止スイッチ20は、半透明部材で形成されたスイッチカバーと、スイッチカバーの内部に配置されたタクトスイッチ(図示せず)とで構成されている。スイッチカバー内部のタクトスイッチ近傍には、点線で示すように警報表示を行うLED22が配置されており、LED22が点灯、点滅、明滅作動すると、作動光がスイッチカバーの部分を透過して外部から視認できるようにしている。
【0027】
警報停止スイッチ20は、操作時の住警器10の動作状態に応じて警報停止スイッチ又は点検スイッチとして機能する。例えば住警器10の火災警報時に警報停止スイッチ20を操作すると当該警報を停止する警報停止スイッチとして機能する。また住警器10の通常監視状態で警報停止スイッチ20を操作すると、所定の点検動作を実行して点検結果を音声メッセージにより報知する点検スイッチとして機能する。
【0028】
本体14の背面側上部には略中央部に挿通孔を有する壁面設置用の取付フック15が設けられており、設置する部屋の壁面等にビスなどをねじ込み、この取付フック15の挿通孔に当該ビスを通して引っかけることで、所謂壁掛け状に壁面等に住警器10を固定設置することができる。
【0029】
住警器10は、イベント信号(連動信号)を無線により相互に送受信する機能を備え、複数台で連携して住宅全体の火災監視を行うことができる。このような複数の住警器10を設置している住宅で火災が発生したとすると、火災発生場所の住警器が火災を検出して警報音出力と警報表示出力とによる警報を開始する。この火災を検出して警報を開始することを、住警器における「発報」という。
【0030】
発報した住警器は連動元として機能し、連動先となる他の住警器に対し、火災発生を示すイベント信号を無線送信する。一方、連動元以外の他の住警器は、連動元の住警器からの火災発生を示すイベント信号を受信した場合に、警報音出力と警報表示出力とにより連動先としての警報動作を行う。
【0031】
連動元となった住警器の警報音としては、例えば音声メッセージにより「ウーウー 火災警報器が作動しました 確認してください」を出力する。一方、連動先の住警器にあっては、「ウーウー 別の火災警報器が作動しました 確認してください」といった音声メッセージを警報音として出力する。
【0032】
また連動元となった住警器の警報に伴う表示(警報表示)出力としては、例えばLED22を点灯させる。一方、連動先の住警器にあっては、LED22を点滅させる。これによって、ユーザが連動元警報と連動先警報におけるLED22による警報表示出力を区別できるようにしている。
【0033】
なお、連動元のLED22を点滅とし、連動先のLED22を点灯としても良いし、連動元警報と連動先警報のいずれについても、同じLED22の明滅または点滅、点灯表示であっても良い。また例えば赤色LEDと黄色LEDを設け、連動元は赤色LEDを駆動し、連動先は黄色LEDを駆動するといった2色表示としても良い。もちろん、2つのLEDを一体として、赤色と黄色の両方を発光可能な2色LEDが採用できる。
【0034】
住警器が警報音を出力している状態で(或いは火災を検出している期間中に)、警報停止スイッチ20を操作すると、警報音及び警報表示の停止処理が行われる。このとき例えば、連動元である住警器で警報停止操作が行われた場合には、全ての住警器の警報を停止し、連動先である住警器のいずれかで警報停止操作が行われた場合には、連動元の住警器の警報は停止せず、連動先となる住警器の警報を停止するように連動する。
【0035】
なお図1の住警器10にあっては、検煙部16を備え、煙濃度を観測することで火災による煙を検出する住警器を例に取っているが、これ以外の方法で煙を検出する住警器、火災による熱を検出するサーミスタ等の温度検出素子を備えた定温式または差動式の住警器や火災に伴うその他の物理現象を検出する住警器、火災以外にガス漏れを検出する警報器、侵入者や地震その他の異常(異状)を検出する各種の警報器、これらを組み合わせて成る警報器についても、本発明の対象に含まれる。
【0036】
図4は住警器10にの本体から取り外した取付板24と、取付板24を外した状態の住警器10の側面図、およびこの状態における住警器10の本体背面図である。図4(A)に示すように、取付板24は住警器10の本体14に対し例えば時計周りに回すと嵌合片26が図4(B)に示す本体背面の嵌合穴30から抜けて取り外すことができる。
【0037】
本体14の背面には円弧状に収納壁28が起立しており、その内側を取付板装着領域25としている。取付板装着領域25の図示左右方向水平中心位置からそれぞれ上下にオフセットして円弧状スリット様の2つの嵌合穴30が収納壁28に沿うように形成され、ここに取付位置24の嵌合片26を挿入した状態で、住警器10の本体14に対して時計回りに回すことで嵌合固定できる。
【0038】
また本体14の背面には登録ボタン32が設けられ、使用開始前に連動グループを構成する複数の住警器を近接配置して登録作業を行う場合に使用される。
【0039】
このように連動グループを登録する意義の1つには、近隣に設置されているが連動を要しない、例えば隣家の住警器との間で不要な連動が行われないようにすることにある。
【0040】
図5は図1の住警器10に設けた取付板24を取り出して連結爪部の詳細と共に示した説明図である。図5(A)は取付板24である。取付板24は略円環形状に形成した薄型の板部材であり、左右2箇所にビス止め用のダルマ穴34を形成し、中央に他の住警器のカバー12に設けた張出部16を収納する連結収納穴36を形成している。連結収納穴36の内周縁の4箇所には連結爪部38が形成されている。
【0041】
連結爪部38は図5(B)に取り出して示すように、連結収納穴36の内周縁36aに切欠40を形成して片持ち支持構造とした連結爪部38を設けている。連結爪部38の先端は連結爪部38を設けていない部分の内周縁36aより内側(円環中心側)に、例えば0.5〜1mm程度延在し、端面には図示の如く幅方向(図4(A)において左右方向)の断面が略半円となるリブ42を形成している。
【0042】
この半円断面は例えば半径寸法0.2〜0.5mm程度とする。このとき内周縁36aの厚みは、例えば1〜1.5mmである。また連結爪部38の横幅(内周縁に沿う方向の長さ)は、住警器同士の連結装着時に、図1〜図2に示したカバー12の張出部16に形成した煙流入口16a上辺端(図4(A)において煙流入口16aの側面視左側)の円周方向寸法に支障なく嵌り込む寸法であり、装着状態で適当な保持性能を確保でき、且つ取り外しにも支障のない寸法としている。また4箇所に設けた連結爪部38の円周方向の間隔(内周縁に沿う方向における配置間隔)も煙流入口16aの、円周方向の形成間隔に適合した配置としている。
【0043】
上記の形状や寸法は一例であり、他の部分も含め住警器10の各部形状や寸法は連結に支障の無い範囲で適宜調整変更することができる。また、連結爪部38の根元部分(片持ち支持部)の厚みを、周辺に比べて相対的に薄く形成して適宜に撓み易くすること等によっても、着脱性能を向上させることができる。
【0044】
例えば、リブ42に代えてドーム状の小突起を1または複数設けても良いし、連結爪部38は薄板舌状体を延出させる構成としても良い。また、切欠40を省略して、内周縁36aの端面に直接リブや突起を設ける構成としても良い。また、煙流入口16の上辺部にも、連結を容易にする各種の構造を採用できる。たとえば、煙流入口上辺端面にアール加工等を施して、連結の際の嵌め込み抵抗力を緩和させるようにしても良い。またもちろん、連結爪部38は4つに限らず、任意の数とすることができる。例えば2つであったり、煙流入口16aと同じ数であっても良い。さらに、1つの煙流入口16aに、2つの連結爪部38を連結させるようにしても良い。
【0045】
本実施の形態の意図は、ある住警器に対して、取付板24を介して他の住警器を連結できるように、取付板24と煙流入口16aとが相互に着脱できる構造を備えることにある。即ち、取付板24と煙流入口1aの一方に連結構造としての連結部、他方に連結構造としての連結受部を備えていれば良い。ここで、上記実施の形態では例えば、リブ42を備えた連結爪部38が連結部、煙流入口16aの上辺端部が連結受部に相当することになる。
【0046】
このように取付板24に他の住警器との連結構造を設けることにより、購入した複数の住警器の梱包を開いて例えばテーブル上に集めて連動グループの登録作業等を行った後、図6に示すように、住警器10Aの裏面の取付板14に設けた図5(A)に示した連結収納穴36に住警器10Bの張出部16aを嵌め入れると、住警器10Bの煙流入口16aに住警器10Aの連結爪部38(図5参照)が嵌合又は係合し、住警器10A,10Bを簡単且つ容易に連結することができる。
【0047】
なお、図5に取り出して示す取付板24は本体収納穴36を円形としているが、コーナーにアールをつけた矩形穴としても良い。
【0048】
図6を見れば判るとおり、連結状態で住警器16Aの連結収納穴36に住警器Bの張出部16の一部が収納されることになるが、この状態で住警器10の張出部16の頂部は住警器Aの背面構造物に接触、干渉しないように寸法調整されている。
【0049】
このようにして登録作業の済んだ複数台の住警器を重ね合わせるように連結し、連結状態で運搬用の箱や容器を使用することなく複数台を同時に設置場所に運ぶことができる。取付場所での分離(連結解除)は、連結している住警器同士を図6の水平方向に、相互に引き離すように引っ張ることで、主に連結爪部38の変形作用等によって連結部が連結受部から離脱する。
【0050】
図7は本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図であり、図7(A)に側面を示し、図7(B)に背面を示している。図7の実施形態は、取付板24ではなく本体14の背面に連結受部を設ける点で上記の実施形態と異なる。図7の実施形態にあっては、本体14の背面に形成した収納壁28で囲まれた取付板装着領域25の中の4箇所に連結爪部44を起立している。連結爪部44は他の住警器の張出部16の周囲側面に開口形成した煙流入口16aに嵌合又は係合して連結系止する。このため4箇所の連結爪部44は張出部16の、連結受部となるべき煙流入口16aに相対した位置及び間隔となるように配置されている。
【0051】
図7の実施形態にあっては、背面の取付板を外した状態で、図6に示したと同様に、住警器10Aの背面に設けた嵌合爪部44を住警器10Bの煙流入口16aに嵌め入れると、住警器10Bの煙流入口16aに住警器10Aの連結爪部44が嵌合又は係合し、住警器10A,10Bを簡単且つ容易に連結し、複数の住警器を連結した状態で箱や容器を使用することなく設置場所に同時に運ぶことができる。
【0052】
各部の形状や寸法等については、図4、図5に示した実施の形態同様に適宜選択、調整することができる。即ち本実施の形態の意図は、ある住警器に対して他の住警器を直接連結できるように、住警器本体14の背面部と煙流入口16aとが相互に着脱できる構造を備えることにある。
【0053】
即ち、本体14の背面と煙流入口1aの一方に連結部、他方に連結受部を備えていれば良い。ここで、上記実施の形態では例えば、連結爪部44が連結部、煙流入口16aの上辺端部が連結受部に相当することになる。
【0054】
なお、上記各実施の形態において、当然ながら連結状態でグループ登録作業を行っても良い。このとき、登録ボタン32を住警器10の側面に設けるようにすれば、この作業をより簡単に行うことができるようになる。
【0055】
図8は本発明による住警器の他の実施形態を示した説明図であり、図8(A)に側面を示し、図8(B)に背面を示している。図8の実施形態は、住警器同士の連結にあたって取付フック15を利用する点で上記の各実施の形態と異なる。図8の実施形態にあっては、図示の如く本体14の背面の下部にL字状の連結突起46を起立突設している。連結突起46は他の住警器の本体背面の上部に設けた取付フック15の挿通穴15aを引っ掛ける部材となる。即ちこの場合、連結突起46は連結部であるのに対して、挿通穴15aを備えた取付フック15が連結受部となる。
【0056】
連結突起を、本体背面ではなく取付板24に設けても良く、このようにすれば、取付板24を装着した状体の住警器を複数吊下げ連結することができる。
【0057】
図8の実施形態にあっても、図9に示すように、背面に取付板24を装着しない状態で、住警器10Aの背面に設けた連結突起46に住警器10Bの取付フック15の挿通穴15aを嵌め入れることにより吊下げ連結し、同様に住警器10Cを吊下げ連結する。このように連結した状態で箱や容器を使用することなく複数台を同時に運ぶことができる。
【0058】
また、図9の連結状態では住警器の向きを1台毎に異ならせて吊下げているが、取付フック15や連結突起46の寸法や配置を工夫することで、同じ向きに吊下げることができる。
【0059】
また、連結突起46の配置位置を、取付板装着領域外の所定の位置とすることで、取付板24が装着されているか否かに関わらず、吊下げ連結することが可能になる。
【0060】
また、連結突起を本体背面ではなく取付板24に設けることで、取付板24を介して図9のように吊下げ連結することができる。
【0061】
また、このように吊下げ連結を行う構造は、煙流入口16aを開口した張出部16をもたない各種の住警器や警報器にも適用できる。例えばサーミスタなどの温度検出素子を設けた熱式住警器に適用することができる。また、ガス漏れを検出する警報器、侵入者や地震その他の異常(異状)を検出する各種の警報器、これらを組み合わせて成る警報器について同様に適用できる。
【0062】
このうち、例えばサーミスタを使用するもので、当該サーミスタを外部からの物理的衝撃から保護するサーミスタガード等の構造を有する熱式住警器の場合に、煙流入口16aの代わりにサーミスタガード等の構造を利用して、図4や図7の実施形態と同様の連結構造を備え、図6のように連結するようにしても良い。このように、煙流入口16aを開口した張出部16をもたない各種の住警器や警報器においても、図6のような連結を可能とすることができる。
【0063】
また、上記図4や図7に示した実施形態の煙式住警器であっても、連結受部として煙流入口16a以外の部分を利用しても良いし、連結受部となる構造を図示の構造に加えて設けても良い。つまり、連結部と連結受部の少なくとも一方は、住警器(警報器)にそもそも設けられた構造を利用するのが設計の簡素化やコスト低減の面で好ましいが、専用の構造を新規に設けることでも、複数の住警器を連結して運搬できるという、本発明の目的を達成することができる。
【0064】
また、図9に示した住警器を吊下げ連結する実施形態では、壁面に設置する際に連結突起が取付板や設置壁面に干渉しない構成が不可欠となり、例えば次のようにする。
(1)図10のように、取付板24に連結突起46の干渉を逃げる開口50を設け、取付板24の装着状態で連結突起46が本体14の背面に取付板24を装着した状態における最大突出寸法を超えないようにする。即ち取付板24のA面より外側(設置面側)に突出しないようにする。
(2)図11のように、連結突起46を折りたたみ自在としたり、設置時に離脱可能とする。
(3)連結突起を本体側面に設ける。
(4)図12のように、J字状の連結突起46aを、本体14の下部まで延出させる。
(5)図13のように、連結突起46が本体背面の最大突出寸法(図4の場合における、本体背面に立設された収納壁28の最大高さ)を超えないようにするため、連結突起46の突出長さを極力短くし、相手方となる取付フック15側の構造を突出長の短い連結突起に連結可能な構造とする。即ち、取付板24を装着した状態で、連結突起46が取付板に接触しない寸法とする。この場合、図14に示すように、連結突起46と鉤方取付フック15aとを、輪にした紐状体等の介在物52を介して連結しても良い。
(6)また図15に示すように、J字状の連結突起46aは取付板24に設けてもよい。連結突起46aを取付板24に設けることで、取付板24を取り付けた状態でも吊下げ連結することができる。
また本体側と取付板の両方に連結突起を設けて、取付板の装着、非装着を問わず吊下げ連結できるようにすることも可能となる。
【0065】
なお、上記の実施形態において、連結構造としての連結部、連結受部の定義は、逆にしても良い。即ち例えば、連結爪部38、連結爪部44、連結突起48を連結受部とし、それぞれに対応する煙流入口16aの上辺、取付フック15を連結部と定義しても良い。
【0066】
また、上記の実施形態では相互に連結される対象となる一方に連結部を、他方に連結受け部を設けた例を示したが、双方に連結部と連結受部を混在させても良い。
【0067】
なお、上記の実施形態は無線連動型の住警器を例にとるものであったが、無線連動を行わすに単独で異常を検出して警報する所謂スタンドアローン型の住警器についても、そのまま適用することができる。スタンドアローン型の住警器でも1つの住宅等に複数の住警器を設置する場合があり、複数の住警器を連結して運搬することができる。
【0068】
また、上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の警報器にも適用できる。
【0069】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0070】
10:住警器
12:カバー
14:本体
15:取付フック
15a:挿通穴
16:張出部
16a:煙流入口
18:音響孔
20:警報停止スイッチ
22:LED
24:取付板
26:嵌合片
28:収納壁
30:嵌合穴
32:登録ボタン
34:ダルマ穴
36:連結収納穴
38,44:連結爪部
40:切欠部
42:リブ
46:連結突起
【特許請求の範囲】
【請求項1】
警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、
前記取付板に、他の警報器本体を着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする警報器。
【請求項2】
請求項1記載の警報器に於いて、
前記警報器本体は、周囲に煙流入口を開口した張出部を本体前面に設け、
前記連結構造は、前記取付板に、他の警報器本体の張出部を収納する連結収納穴を開口すると共に前記連結収納穴に収納された張出部の煙流入口に着脱自在に嵌合又は係合する連結爪部を前記収納穴の内周縁に形成したことを特徴とする警報器。
【請求項3】
請求項2記載の警報器に於いて、登録ボタンを前記警報器本体の側面に設けたことを特徴とする警報器。
【請求項4】
警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、
警報器本体に、他の警報器を着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする警報器。
【請求項5】
請求項4記載の警報器に於いて、
前記警報器本体は周囲に煙流入口を開口した張出部を本体前面に設け、
前記連結構造は、前記警報器本体の裏面に設けられ、他の警報器本体に形成した張出部の煙流入口に着脱自在に嵌合又は係合する連結爪部を備えたことを特徴とする警報器。
【請求項6】
請求項5記載の警報器に於いて、登録ボタンを前記警報器本体の側面に設けたことを特徴とする警報器。
【請求項7】
請求項4記載の警報器に於いて、
前記警報器本体は、背面上部の略中央に挿通孔を有する取付フックを設け、
前記連結構造は、前記警報器本体の背面下部の略中央に、他の警報器本体の取付フックを着脱自在に嵌合又は係合する連結突起部を備えたことを特徴とする警報器。
【請求項8】
警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、
警報器本体に、他の警報器本体または他の警報器に装着される取付板を、着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする警報器。
【請求項1】
警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、
前記取付板に、他の警報器本体を着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする警報器。
【請求項2】
請求項1記載の警報器に於いて、
前記警報器本体は、周囲に煙流入口を開口した張出部を本体前面に設け、
前記連結構造は、前記取付板に、他の警報器本体の張出部を収納する連結収納穴を開口すると共に前記連結収納穴に収納された張出部の煙流入口に着脱自在に嵌合又は係合する連結爪部を前記収納穴の内周縁に形成したことを特徴とする警報器。
【請求項3】
請求項2記載の警報器に於いて、登録ボタンを前記警報器本体の側面に設けたことを特徴とする警報器。
【請求項4】
警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、
警報器本体に、他の警報器を着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする警報器。
【請求項5】
請求項4記載の警報器に於いて、
前記警報器本体は周囲に煙流入口を開口した張出部を本体前面に設け、
前記連結構造は、前記警報器本体の裏面に設けられ、他の警報器本体に形成した張出部の煙流入口に着脱自在に嵌合又は係合する連結爪部を備えたことを特徴とする警報器。
【請求項6】
請求項5記載の警報器に於いて、登録ボタンを前記警報器本体の側面に設けたことを特徴とする警報器。
【請求項7】
請求項4記載の警報器に於いて、
前記警報器本体は、背面上部の略中央に挿通孔を有する取付フックを設け、
前記連結構造は、前記警報器本体の背面下部の略中央に、他の警報器本体の取付フックを着脱自在に嵌合又は係合する連結突起部を備えたことを特徴とする警報器。
【請求項8】
警報器本体と、前記警報器本体に着脱自在な取付板を設けた警報器に於いて、
警報器本体に、他の警報器本体または他の警報器に装着される取付板を、着脱自在に連結する連結構造を設けたことを特徴とする警報器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−243105(P2011−243105A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−116303(P2010−116303)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】
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