負荷均衡化のための基地局間での資源状態情報のシグナリング
【課題】基地局間測定をシグナリングするための効率的な技法を提供すること。
【解決手段】複数の基地局が、マスタ/スレーブプロトコルを使用して互いに通信し、負荷均衡化情報を交換する移動通信システムを説明する。負荷均衡化情報は、近傍基地局及び/又は近傍セルの間の移動デバイスのハンドオーバを制御するのに使用され得る。マスタ基地局はスレーブ基地局に、規定の時刻に、若しくは規定の周期で、又は特定のイベントに応答して、負荷状態報告を提供することを要求する。
【解決手段】複数の基地局が、マスタ/スレーブプロトコルを使用して互いに通信し、負荷均衡化情報を交換する移動通信システムを説明する。負荷均衡化情報は、近傍基地局及び/又は近傍セルの間の移動デバイスのハンドオーバを制御するのに使用され得る。マスタ基地局はスレーブ基地局に、規定の時刻に、若しくは規定の周期で、又は特定のイベントに応答して、負荷状態報告を提供することを要求する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信ネットワークに関し、限定はしないが、特に3GPP標準規格、又はその等価規格若しくは派生規格に従って動作するネットワークに関する。本発明は、限定はしないが、特にUTRAN(発展型ユニバーサル無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)という)のロングタームエボリューション(LTE)に関する。
【0002】
[関連出願]
本出願は、2008年2月4日に出願の英国特許出願第0802023.2号明細書に基づいており、その特許出願からの優先権の利益を主張し、その特許出願の開示は参照によりその全体が本明細書に援用される。
【背景技術】
【0003】
携帯電話網では、利用可能な複数の基地局(E−UTRANではeNBと称す)の間で、乏しい利用可能な無線資源及び処理負荷を共有するために、負荷均衡化を必要とする。この負荷均衡化を行うため、負荷均衡化に関する決定がなされ得るように、基地局は負荷測定を行うと共に近傍基地局と共有する。2008年1月14日〜18日にセビリアで行われたRAN1#51Bの会議では、負荷均衡化メカニズムが議論された。特に、RAN1は、効果的な負荷均衡化をサポートするのに必要な物理レイヤの測定を議論し、アップリンク及びダウンリンクにおける物理資源ブロック使用量の測定が、負荷均衡化に関連することで合意した。RAN1は、この目的のために以下の4つの異なる測定を提案した。
1)UL上のGBR(リアルタイムトラフィック)に関する物理資源ブロック使用量
2)UL上の非リアルトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
3)DL上のGBR(リアルタイム)トラフィックに関する物理資源ブロック使用量
4)DL上の非リアルタイムトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
【0004】
これら全ての測定は、一定の時間間隔にわたって、同じ方向で利用可能な物理資源ブロック(PRB)を通じた或るトラフィック種別に対する、使用されたPRBの割合(百分率)として規定され、セル毎に測定される。いかなる非計画的伝送及び再伝送も、使用されたとしてカウントされる。
【0005】
さらに、RAN1は、数秒〜数分程度、又はビジーな時間のような予期されたトラフィック変動に依存するより低い割合でも、この制御を周期的に行えば十分であると考える。
【0006】
しかしながら、負荷均衡化のための、この基地局間情報のシグナリングの詳細はまだ規定されていない。
【0007】
当業者の理解の効率化のために、3Gシステムの背景の詳細を説明するが、ハンドオーバ手順の原理は他のシステム、例えば、他のCDMA又は無線システムにも適用される。これらのシステムでは、移動体デバイス又はユーザ機器(UE)が、システムの対応する構成要素が要求に応じて変更されたいくつかの他のデバイス(eNBに対応する)のうちの1つと通信する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施の形態は、これら基地局間測定をシグナリングするための効率的な技法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
例示的な一態様によれば、本発明は、EUTRAN基地局によって実行される方法であって、近傍EUTRAN基地局に負荷均衡化測定値の要求を送信し、要求された資源状態情報に応答して近傍EUTRAN基地局から1つ又は複数の資源状態更新メッセージを受信し、及び、受信した1つ又は複数の資源状態メッセージに従って、負荷均衡化オペレーションを実行する、ことを含む、方法を提供する。
【0010】
基地局は自身のために負荷均衡化測定を使用することもでき、これらを、負荷均衡化オペレーションを実行するためにも使用することができる。これら測定は基地局によって直接的になされ得る。
【0011】
1つ又は複数の状態更新メッセージは、アップリンク上又はダウンリンク上のリアルタイムトラフィック及び/又は非リアルタイムトラフィックに関する物理資源ブロック使用量を指定するデータを含むことができる。
【0012】
要求側基地局は、他の基地局に指定時間に、周期的に、又は1つ又は複数の特定イベントに応答して状態更新を提供するように要求することができる。イベントとは、例えば、近傍基地局による資源の使用量が規定の閾値を超過した場合、及び/又はアップリンクの干渉レベルが規定の閾値を超過した場合とすることができる。
【0013】
上記要求は、負荷測定が取得される時間周期を規定することが好ましい。さらに、近傍基地局は複数の関連するセルを有し、上記要求は、測定が要求されるこれらセルのサブセットを識別することができる。
【0014】
基地局は、1つ又は複数の受信した資源状態更新メッセージに従って、別のセル又は基地局への1つ又は複数の関連する移動通信デバイスのハンドオーバを制御することができる。これは、例えば、1つ又は複数の受信した資源状態更新メッセージに従って、ハンドオーバパラメータ及びセル再選択パラメータを動的に制御することによって、行うことができる。
【0015】
本発明のこの例示的な態様はまた、EUTRAN基地局によって実行される方法を提供し、該方法は、近傍EUTRAN基地局から資源状態情報の要求を受信し、1つ又は複数の負荷均衡化測定値を含む、1つ又は複数の資源状態更新メッセージを生成し、及び生成された1つ又は複数の資源状態更新メッセージを要求側基地局に送信する、ことを含む。
【0016】
本発明はまた、上記方法を実行するための対応する基地局を提供する。
【0017】
本発明は、開示される全ての方法に関して、対応する機器において実行するための対応するコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品、機器自体(ユーザ機器、ノード又はその構成要素)、及び機器を更新する方法を提供する。
【0018】
次に、添付図面を参照して、本発明の例示的な一実施形態を例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態が適用可能なタイプの移動通信システムを概略的に示す図である。
【図2】図1に示されたシステムの一部を形成する基地局を概略的に示す図である。
【図3a】2つの基地局間で負荷均衡化測定をシグナリングするためのシグナリング方法を概略的に示す図である。
【図3b】2つの基地局間で負荷均衡化測定値をシグナリングするための別のシグナリング方法を概略的に示す図である。
【図3c】2つの基地局間でシグナリングの失敗が起こった状況を概略的に示す図である。
【図3d】終了が2つの基地局間でシグナリングされ得る一方法を概略的に示す図である。
【図4】基地局内部にある負荷情報を使用して、ハンドオーバパラメータ及びセル選択パラメータを動的に制御する方法を概略的に示す図である。
【図5】簡易な資源状態更新手順を概略的に示す図である。
【図6】マスタスレーブベースの資源状態更新手順を概略的に示す図である。
【図7a】資源状態更新手順(成功した開始)のような一般的な測定を概略的に示す図である。
【図7b】資源状態更新手順(失敗した開始)のような一般的な測定を概略的に示す図である。
【図7c】資源状態更新手順(終了)のような一般的な測定を概略的に示す図である。
【図8】負荷情報手順を概略的に示す図である。
【図9】eNB内部にある負荷情報が、ハンドオーバパラメータ及びセル(再)選択パラメータを動的に制御するのに利用され得るメカニズムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
概説
図1は、移動(セルラ)通信システム1を概略的に示している。該システムにおいて、移動電話(MT)3−0、3−1及び3−2のユーザは、基地局5−1又は5−2、及び電話ネットワーク7のうちの1つを介して、他のユーザ(図示せず)と通信することができる。移動電話3と基地局5との間の無線リンクのために、複数のアップリンク通信資源及びダウンリンク通信資源(サブキャリア、タイムスロット等)が利用可能である。この例示的な実施形態において、移動電話3に送信すべきデータの量に応じて、基地局5は、各移動電話3にダウンリンク資源を割り当てる。同様に、移動電話3が基地局5に送信しなければならないデータの量及び種別に応じて、基地局5は、各移動電話3にアップリンク資源を割り当てる。
【0021】
基地局5の各々は、コア電話ネットワーク7とインターフェースをとるための「S1」インターフェース、及び近傍基地局5とインターフェースをとるための「X2」インターフェースを備える。基地局5によって作成された負荷均衡化測定値は、X2インターフェースを通じて近傍基地局5に送信される。この例示的な実施形態において、マスタ/スレーブシグナリングメカニズムを使用する基地局5の間で測定報告が送信される。マスタ/スレーブシグナリングメカニズムにおいて、マスタ基地局5−1は、規定の形式及び周期等での、スレーブ基地局5−2からの測定報告を要求し、スレーブ基地局5−2は要求された方法で応答する。各基地局5は、近傍基地局5から負荷均衡化情報を収集する場合にはマスタとして役割を果たし、自身の負荷均衡化情報を近傍基地局5に提供する場合にはスレーブとして役割を果たす。このようにして、各基地局5は、所望する周期及び所望する形式で、所望する負荷均衡化情報を取得することができる。これは、異なる型式の基地局5間の相互運用性を容易にし、且つX2インターフェースを通じた不必要なトラフィックを顕著に低減させる。
【0022】
基地局
図2は、この例示的な実施形態において用いられる基地局5の各々の主な構成要素を示すブロック図である。図に示されるように、各基地局5はトランシーバ回路21を備えており、該トランシーバ回路は、i)1つ又は複数のアンテナ23を介して移動電話3に対し信号を送受信するように、ii)S1インターフェース24を介して電話ネットワーク7に対し信号を送受信するように、iii)X2インターフェース25を通じて他の基地局5に対し信号を送受信するように動作することができる。コントローラ27は、メモリ29に格納されるソフトウエアに従って、トランシーバ回路21の動作を制御する。そのソフトウエアは、特に、オペレーティングシステム31、負荷均衡化モジュール32、ハンドオーバモジュール33、及び資源測定モジュール34を備える。負荷均衡化モジュール32は、他の基地局5に、該他の基地局5における負荷に関する情報を要求する状態要求を発行するための資源状態要求モジュール35と、要求される場合に、他の基地局5に負荷情報を提供するための資源状態更新モジュール36とを有する。ハンドオーバモジュール33は、基地局5への又は基地局5からの移動電話3のハンドオーバを制御するための役割を担っている。資源測定モジュール34は、上記の負荷情報(資源状態更新モジュール36によって他の基地局5に送信される)、すなわち、
1)UL上のGBR(リアルタイムトラフィック)に関する物理資源ブロック使用量
2)UL上の非リアルトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
3)DL上のGBR(リアルタイム)トラフィックに関する物理資源ブロック使用量、及び
4)DL上の非リアルタイムトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
を取得する役割を担う。
【0023】
上記の説明では、理解するのを容易にするために、基地局5は、(負荷均衡化モジュール、ハンドオーバモジュール、資源測定モジュール等のような)複数の個別のモジュールを有するとして説明される。このようにして、これらのモジュールは特定の応用形態に関して、たとえば、本発明を実施するように既存のシステムが変更された場合に与えられる場合があるが、他の応用形態、たとえば、始めから本発明の特徴に留意して設計されるシステムでは、これらのモジュールは、全体のオペレーティングシステム又はコードに組み込まれる場合があるので、これらのモジュールは、個別のエンティティとして区別されない場合がある。
【0024】
負荷均衡化−シグナリングメカニズム
この例示的な実施形態では、基地局5は、自身の近傍基地局によって要求される場合、選択的に負荷情報を提供する。基地局5−1は、基地局5−1の所望する形式で(要求側基地局5−1が実施する無線資源管理(RRM)アルゴリズムに基づいて)、近傍基地局5−2に負荷情報を送信するよう要求できる。例えば、要求側基地局5−1は、資源状態要求(資源状態要求モジュール35によって生成される)において、1回のみ負荷情報が報告されることを必要とするのか、又は周期的に負荷情報が報告されることを必要とするのか、又は1つ若しくは複数のイベントのうちの任意のものが発生する度に報告されるイベント駆動式で負荷情報が報告されることを必要とするのかを、近傍基地局5−2に示すことができる。要求を受信する基地局5−2は、その後、資源状態更新(資源状態更新モジュール36によって生成される)において、適切な時間/イベントで応答する。このように、要求側基地局5−1は「マスタ」としての役割を果たしており、応答側基地局5−2は「スレーブ」としての役割を果たしている。使用されるスケジューリングを図3aに示す。
【0025】
資源状態要求メッセージの詳細
マスタ基地局5−1は、スレーブ基地局5−2に、その物理資源ブロック使用量の情報を報告することを該スレーブ基地局5−2に要求する資源状態要求を送信する。資源状態要求は報告特徴情報要素(IE)を備え、報告特徴情報要素はこの報告が1回行われるべきか、又は周期的に行われるべきか、又はイベント駆動で行われるべきかを指定する。イベント駆動の場合、イベントも指定する。報告特徴IEが設定されていない場合、この実施形態では、スレーブ基地局5−2が1回のみ資源状態更新を送信する。
【0026】
この例示的な実施形態では、資源状態更新を停止するための別個のメッセージは不要である。代わりに、マスタ基地局5−1は、資源特徴IEの値が0に設定された、同じ要求メッセージを送信する。スレーブ基地局5−2は、資源状態更新報告を停止させるための要求として、このメッセージを解釈する。スレーブ基地局5−2はこれを直ちに処理すると共に、対応する資源状態更新メッセージにおいて同様の値を0にして肯定応答する。
【0027】
資源状態要求メッセージが、複数のイベントに対するイベントトリガ型報告を要求する場合には、これらイベントの閾値も指定することができる。例えば、マスタ基地局5−1はスレーブ基地局5−2に、その総物理資源ブロック使用量が95%を超過し、輻輳状況に近いことを示す度に、マスタ基地局5−1に報告することを要求できる。同様に、スレーブは、ダウンリンク送信電力が特定の閾値を超過する場合には、報告することを求められ得る。
【0028】
この例示的な実施形態では、マスタ基地局5−1が生成する資源状態要求メッセージは、マスタ基地局5−1が要求する情報を作り出すための測定間隔を指定する「平均化時間」を含むことができる。この値が指定されていない場合、スレーブ基地局5−2はデフォルト値を適用する。
【0029】
この例示的な実施形態では、マスタ基地局5−1によって生成される資源状態要求メッセージは、マスタ基地局の内部のRRMアルゴリズムに基づく、周期的な報告を指定する報告時間を含むことができる。この値が指定されていない場合、スレーブ基地局5−2はデフォルト値を適用することができる。
【0030】
当業者が理解するように、各基地局5はいくつかの異なるセルを制御することができ、この実施形態では、マスタ基地局5−1によって生成される資源状態要求メッセージは、マスタ基地局5−1が資源負荷情報を受信することに関心を有すセルのセルIDを含むこともできる。この値が指定されていない場合、スレーブ基地局5−2は自身の全てのセルの資源負荷状態を報告する。
【0031】
資源状態更新メッセージの詳細
この例示的な実施形態において、資源状態更新メッセージは報告の理由を示す報告特徴IEを含む。報告特徴IE内の2つ〜3つの値を、物理レイヤの資源又は任意の他の種別の処理資源の観点から、UL方向又はDL方向におけるセルの輻輳状態を示すように予約することができる。輻輳指示を有する資源状態更新メッセージは、スレーブ基地局5−2によって、輻輳が検出される度に、資源状態更新を要求した近傍マスタ基地局5−1に自立的に送信もされることができる。さらに、スレーブ基地局5−2は、輻輳が解消されると、自立的に資源状態更新メッセージを送信する。資源状態更新メッセージは、スレーブ基地局5−2によって、UL干渉が該スレーブ基地局5−2自身のセル内で特定の閾値を超過する度に、資源状態更新を要求した近傍マスタ基地局5−1に自立的に送信されることもできる。このようにして、既存の手順「負荷情報」を資源状態更新に組み入れる。
【0032】
資源状態更新メッセージはまた、マスタ基地局5−1によって要求された、関連測定値を含む。
1)マスタ基地局5−1によって指定された平均化時間/報告時間に基づくUL上のリアルタイムトラフィックに関する平均物理資源ブロック使用量
2)マスタ基地局5−1によって指定された平均化時間/報告時間に基づくUL上の非リアルトラフィックに関する平均物理資源ブロック使用量
3)マスタ基地局5−1によって指定された平均化時間/報告時間に基づくDL上のリアルタイムトラフィックに関する平均物理資源ブロック使用量
4)マスタ基地局5−1によって指定された平均化時間/報告時間に基づくDL上の非リアルタイムトラフィックに関する平均物理資源ブロック使用量
【0033】
上記で述べたように、一般的に、各基地局5はマスタの役割(資源状態情報を依頼する)及びスレーブの役割(資源状態報告を提供する)の両方を有する。しかしながら、基地局5は負荷均衡化アルゴリズムを実施できない場合があり、この場合には、近傍基地局5に資源状態報告を提供するスレーブとしてのみ役割を果たす。近傍基地局5に資源状態報告を提供することは必須とみなされ得る。
【0034】
代替の例示的な実施形態ではさらに高度な手順があり得る。該手順では、図3b及び図3cに示される方法のように、スレーブ基地局5−2が資源状態要求に応答する。図3bには成功した開始が示されており、図3cには失敗した開始が示されている。開始の失敗は、スレーブ基地局5−2が要求された測定をサポートしていないことを理由とする場合がある。しかしながら、各基地局5が資源状態更新メッセージを他の近傍基地局5に提供することを必須とする場合、そのような応答メッセージ/失敗メッセージは必要とされないことがある。加えて、肯定的停止メッセージ又は終了メッセージも、マスタ基地局5とスレーブ基地局5との間でのシグナリングを終了するために送信される場合がある。
【0035】
当業者が認識するように、上述のシグナリングを用いて、マスタ基地局5−1によって指定された報告間隔に基づいて負荷報告を実行し得る。それによって、マルチベンダーの状況においてでさえも、受信した資源状態情報をマスタ基地局5−1が効率的に利用することが可能になる。そこでは、実現固有のアルゴリズムが異なる基地局5で実行される。さらに、X2インターフェース25を通じた冗長なシグナリングも低減させることができる。
【0036】
負荷情報手順
現在、3GPP標準化文書TS36.423は、負荷情報手順を規定している。その目的は、干渉調整のために、周波数内(intra-frequency:同一周波数)の近傍基地局5間でのアップリンクインターフェース過負荷指示を転送することである。ULデータを送信するために高電力を使用する、セル端における移動電話3に起因して、基地局5がいくつかの資源ブロック上のULで過度に高い干渉レベルを受けると、過負荷指示が送信される。このメッセージを受信する基地局5は、原則として、干渉の原因となっているUL送信電力を低減するように移動電話3に求めなければならない。
【0037】
基地局5は、周波数内の近傍基地局5に負荷情報メッセージを送信することによって、手順を開始する。基地局5がいくつかの資源ブロック上で過度に高い干渉レベルを受けた場合、干渉過負荷指示を送信するために負荷情報手順が使用される。
【0038】
スレーブ基地局5−2によって、UL干渉が該スレーブ基地局5−2自身のセル内で特定の閾値を超過する度に、資源状態更新を要求した、周波数内セルを有する近傍マスタ基地局5−1に、資源状態更新メッセージを自立的に送信することができる場合、上記で説明した資源状態更新手順を、この負荷情報手順と組合わせることができる。組み合わせられた手順は、資源状態更新又は負荷情報手順のより適切な方で呼ぶことができる。
【0039】
関連するSON機能性
上記方法で基地局5によって取得された負荷情報は、内部SONエンティティ(基地局5内部のRRM機能性を提供する自己組織化ネットワーク)を通じて、基地局5によって制御されるセルのハンドオーバパラメータ及びセル(再)選択パラメータを動的に制御するのに利用されることができる。換言すると、取得された負荷情報は、ネットワークのカバレッジエリア内で移動電話3がローミングするときに、移動電話3に渡すセルを基地局5がどのように選択するのかを制御するのに使用されることができる。これは、図4に示されている。
【0040】
更新され得るセル再選択パラメータは、以下を含む。
1.周波数間の再選択の優先度
2.レイヤの固有オフセット
(それはセルの順位付けに基づくため、それを周波数内のケースに適用する方法はFFS(今後の課題)である)
構成され得るハンドオーバパラメータは、以下を含む。
1.ヒステリシス
2.トリガする時間
3.その他
【0041】
変更形態及び代替形態
詳細な例示的な実施形態が上記で説明されてきた。当業者には理解されるように、該実施形態において具現される本発明から依然として利益を享受しながら、上記の実施形態に対する多数の変更形態及び代替形態を実施できる。
【0042】
上記の例示的な実施形態において、移動電話を基にする通信システムが説明された。当業者には理解されるように、本出願において説明されるシグナリング及びハンドオーバ技法は他の通信システムにおいて利用できる。他の通信ノード又はデバイスは、たとえば、携帯情報端末、ラップトップコンピュータ、ウエブブラウザ等のようなユーザデバイスを含み得る。
【0043】
上記の例示的な実施形態では、複数のソフトウエアモジュールが説明された。当業者には理解されるように、それらのソフトウエアモジュールはコンパイルされた形で又はコンパイルされない形で与えられる場合があり、コンピュータネットワーク上の信号として又は記録媒体において、基地局に又は移動電話に供給される場合がある。さらに、このソフトウエアの一部又は全てによって実行される機能は、1つ又は複数の専用のハードウエア回路を用いて実行されてもよい。しかしながら、それらの機能を更新するために、基地局5及び移動電話3を更新することを容易にするので、ソフトウエアモジュールを用いることが好ましい。
【0044】
当業者には種々の他の変更形態が明らかになり、ここでは、さらに詳しくは説明されない。
【0045】
3GPP用語の用語集
LTE − (UTRANの)ロングタームエボリューション
eNodeB − E−UTRANノードB
UE − ユーザ機器 − 移動通信デバイス
DL − ダウンリンク − 基地局から移動局へのリンク
UL − アップリンク − 移動局から基地局へのリンク
MME − 移動管理エンティティ
UPE − ユーザプレーンエンティティ
HO − ハンドオーバ
RLC − 無線リンク制御
RRC − 無線資源制御
RRM − 無線資源管理
SAE − システムアーキテクチャエボリューション
C−RNTI − セル無線ネットワーク一時識別子
SIB − システム情報ブロック
U−plane − ユーザプレーン
X2 Interface − 2つのeNodeB間のインタフェース
S1 Interface − eNodeBとMMEとの間のインタフェース
TA − トラッキングエリア
EPC − 発展型パケットコア
AS − アクセス階層
RNL − 無線ネットワークレイヤ
TNL − トランスポートネットワークレイヤ
RACH − ランダムアクセスチャネル
MU MIMO − マルチユーザ多入力多出力
DMRS − 復調参照信号フォーマット
MCS − 変調及び符号化方式
【0046】
以下は、本発明を現在提案されている3GPP LTE標準規格において実施することができる方法の詳細な説明である。種々の特徴が不可欠であるか又は必要であるものとして説明されるが、これは、たとえば、その標準規格によって課せられる他の要件に起因して、提案されている3GPP LTE標準規格の場合にのみ当てはまることがある。それゆえ、ここで述べることは、本発明を限定するものとは決して解釈されるべきではない。
【0047】
序論
RAN#51Bの会議においては、負荷均衡化メカニズムが議論された。参考文献[1]の回答LSはRAN2及びRAN3に送られ、RAN1での合意の結果が通知された。この提案では、本発明者らは負荷均衡化の達成に関するシグナリングについてのさらなる詳細を提供している。
【0048】
測定の定義
RAN1は、効果的な負荷均衡化をサポートするのに必要とされる物理レイヤの測定値について議論し、アップリンク及びダウンリンクにおける物理資源ブロック使用量の測定値が、このユースケースに関わりがあることに合意した。彼らは、この目的のための以下に列挙する4つの異なる測定値を提案した。
M1 UL上のGBR(リアルタイムトラフィック)に関する物理資源ブロック使用量
M2 UL上の非リアルトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
M3 DL上のGBR(リアルタイム)トラフィックに関する物理資源ブロック使用量
M4 DL上の非リアルタイムトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
【0049】
これら全ての測定は、一定の時間間隔にわたって、同じ方向で利用可能なPRBを通じた或るトラフィック種別に対する、使用されたPRBの割合(百分率)として規定され、セル毎に測定される。いかなる非計画的伝送及び再伝送も、使用されたとしてカウントされる。
【0050】
さらに、RAN1は、数秒〜数分程度、又はビジーな時間のような予期されたトラフィック変動に依存するより低い割合でも、この制御を周期的に行えば十分であると考える。
【0051】
負荷均衡化メカニズムためのシグナリングの詳細は、まだ規定されていない。次のセクションにおいて、X2インターフェースを通じて測定量をシグナリングする方法の異なるオプション、並びにハンドオーバパラメータ及び再選択パラメータが再構成され得るパラメータを調査する。
【0052】
X2を通じたシグナリング
4.1 全てのeNBが測定された負荷情報を他の近傍eNBに通知する
これは、各eNBが、例えば、資源状態更新メッセージを周期的に送信することによって、X2接続を確立した全ての近傍eNBに、測定した負荷情報を通知する、最も簡易なシナリオである。代替的には、この情報は専用メッセージ上にピギーバックすることもできる。
【0053】
異なるベンダーのeNBが、異なる間隔で資源状態更新報告を処理する、異なるアルゴリズムを実行する場合があるため、報告のために1つの固定間隔を使用することによって、結果として報告が過度に高頻度で送信されることになり、eNBがこれら多くの報告を捨てるだけになる。例えば、負荷均衡化アルゴリズムが5秒毎に動作する場合、資源状態更新報告間隔は、約1秒に固定され、5つの報告のうちの4つが捨てられる場合がある。
【0054】
4.2 eNBが近傍eNBからの負荷情報を選択的に要求する。
eNBは、それが所望する形式で(実施されるRRMアルゴリズムに基づいて)、近傍eNBに負荷情報を送信するよう要求できる。例えば、要求側eNBは、資源状態要求において、1回のみ負荷情報が報告されることを必要とするのか、又は周期的に負荷情報が報告されることを必要とするのか、又は1つ若しくは複数のイベントのうちの任意のものが発生する度に報告されるイベント駆動式で負荷情報が報告されることを必要とするのかを、近傍eNBに示すことができる。
【0055】
要求側eNBがマスタであり、要求側eNBの所望する形式で情報を要求できる場合、これをマスタスレーブ構成と呼ぶ。
【0056】
資源状態要求メッセージの詳細
マスタeNB1は資源状態要求をスレーブeNB2に送信し、1回、周期的、又はイベント駆動式のいずれかで物理資源ブロック使用量を示すことを該スレーブeNB2に要求する。
報告特徴IEは報告が1回、周期的、イベント駆動のいずれであるかを示す。イベント駆動の場合、イベントを指定する。報告特徴IEが設定されていない場合、資源状態更新はスレーブeNBによって1回のみ送信される。
資源状態更新を停止するための別個のメッセージを指定する必要はないことに留意すべきである。報告特徴値が0に設定された、同じ要求メッセージが、資源状態更新報告を停止する要求として解釈され、受信機によって直ちに処理され、対応する資源状態更新メッセージにおいて同様の値を0にして肯定応答される。
資源状態要求メッセージにおいて、報告特徴IEによってマスタeNBは、周期的な報告又は複数のイベントに対するイベントトリガ型報告、及びこれらイベントのための閾値を提供する可能性を要求できる。
資源状態要求メッセージにおいて、マスタeNBは、マスタeNBによって要求される情報を作り出すための測定間隔を指定する平均化時間を含めることができる。この値が指定されていない場合、スレーブeNBはデフォルト値を適用する。
資源状態要求メッセージにおいて、マスタeNBは、マスタeNB内部のRRMアルゴリズムに基づく報告を指定する報告時間を含めることができる。この値が指定されていない場合、スレーブeNBはデフォルト値を適用する。
資源状態要求メッセージにおいて、マスタeNBは資源情報を受信することに関心を有するセルのセルIDを含めることができる。この値が指定されていない場合、スレーブeNBは全てのセルの資源状態を報告する。
【0057】
資源状態更新メッセージの詳細
資源状態更新メッセージはまた、この報告の理由を示すための報告特徴IEを含む。
報告特徴IEに2つ〜3つの値を、物理レイヤの資源又は任意の他の種別の処理資源の観点から、UL方向又はDL方向におけるセルの輻輳を示すように予約することができる。輻輳指示を有する資源状態更新報告は、スレーブeNBによって輻輳が検出される度に、資源状態更新を要求した近傍マスタeNBに自立的に送信されることもできる。さらに、スレーブeNBは、輻輳が解消されると、資源状態更新報告を自立的に送信する。資源状態更新報告は、スレーブeNBによって、UL干渉が該スレーブeNB自身のセル内で特定の閾値を超過する度に、要求した近傍マスタeNBに自立的に送信されることができる。このようにして、既存の手順「負荷情報」を資源状態更新に組み入れる。
マスタeNBによって指定された平均化時間/報告時間に基づくUL上のGBR(リアルタイムトラフィック)に関する平均物理資源ブロック使用量
マスタeNBによって指定された平均化時間/報告時間に基づくUL上のGBR(非リアルトラフィック)に関する平均物理資源ブロック使用量
マスタeNBによって指定された平均化時間/報告時間に基づくDL上のGBR(リアルタイム)トラフィックに関する平均物理資源ブロック使用量
マスタeNBによって指定された平均化時間/報告時間に基づくDL上のGBR(非リアルタイムトラフィック)に関する平均物理資源ブロック使用量
・・・・
【0058】
一般的に、各eNBはマスタの役割(資源状態情報を依頼する)及びスレーブの役割(資源状態報告を提供する)の両方を有することに留意されたい。しかしながら、eNBは負荷均衡化アルゴリズムを実施できない場合があり、この場合には、近傍eNBに資源状態報告を提供するスレーブとしてのみ役割を果たす。近傍eNBに資源状態報告を提供することは必須とみなされ得る。
【0059】
代替として、UTMSにおいて、lurインターフェースに対して定義されている一般的な測定手順と同様のさらに高機能な手順もあり得る。この手順には、図7に示されているように、資源状態応答のような、資源状態要求に対する応答がある。eNBが要求された測定をサポートしていない場合、この手順は、オプション2と比較して、eNBに資源状態要求を拒否する機会を与える。
【0060】
図6において提案されているマスタスレーブ構成と比較すると、かかる手順は5つのメッセージを要求する。しかしながら、各eNBが資源状態更新を他の近傍eNBに提供することと必須とする場合には、かかる応答メッセージ/失敗メッセージは必要とされないことがある。
【0061】
マスタeNBが、実現固有のアルゴリズムを効率的に実行可能なマルチベンダーシナリオにおいて、資源状態情報を効率的に利用できるように、かかるオプションは、マスタeNBによって指定される報告周期に基づく負荷情報の報告を可能にする。さらに、X2を通じた冗長なシグナリングを低減させることができる。
【0062】
負荷情報手順との関係
現在、負荷情報手順は参考文献[3]において規定されている。負荷指示手順の目的は、干渉調整のために、周波数内の近傍eノードB間で、アップリンクの干渉過負荷指示を転送することである。
【0063】
eノードBは、周波数内の近傍eノードBに負荷情報メッセージを送信することによって、手順を開始する。負荷情報メッセージは干渉過負荷指示を運ぶことができる。負荷指示手順は、eNBがいくつかの資源ブロック上で過度に高い干渉レベルを受けている場合に、干渉過負荷指示を送信するために使用される。
【0064】
資源状態更新報告が、スレーブ基地局によって、UL干渉が該スレーブ基地局自身のセル内で特定の閾値を超過する度に、資源状態更新を要求した、周波数内セルを有する近傍マスタ基地局に自立的に送信されることができる場合、提案される資源状態更新手順は、上記の手順を組み入れることができる。それゆえ、簡素化のためにこれらを統合して、共に複数の手順とすることを提案する。統合された手順は、資源状態更新手順又は負荷情報手順のより適切な方で呼ぶことができる。
【0065】
関連するSON機能性
eNB内の負荷情報は、内部SONエンティティを通じ、eNBによって制御されているセルのハンドオーバパラメータ及びセル(再)選択パラメータを、動的に制御するのに利用できる。このメカニズムを図9に示す。
【0066】
更新されるセル再選択パラメータは、以下である。(それはセルの順位付けに基づくため、それを周波数内のケースに適用する方法はFFSである)
1.周波数間の再選択の優先度
2.レイヤの固有オフセット
を含む。
構成され得るハンドオーバパラメータは、以下である。
1.ヒステリシス
2.トリガする時間
3.その他
【0067】
結論
この投稿において、eNB間で資源状態についての情報を交換するための様々なオプションを検討している。マスタ/スレーブ類の構成は、マルチベンダーシナリオにおいて実現固有のRRMアルゴリズムに資源状態報告を提供するのに、大変柔軟性があり、採用されるべきである。X2AP仕様に関する参考文献[4]における、提案されたマスタ/スレーブのような報告プション及び関連文章の提案書に合意することを、RAN3に要請する。
【0068】
さらに、関連するSON機能性において最適化され得るハンドオーバパラメータとセル再選択パラメータの検討も行い、好ましい場合、いくつかの詳細を、ステージ2 仕様に取り入れることができる。
【0069】
参考文献
[1]R1-080601,Reply LS on Load balancing,RAN1
[2]25.423 3GPP Specification for RNSAP
[3]36.423 3GPP Specification for X2AP
[4]R3-08XXX Text procedure for Resource Status Update Procedure
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信ネットワークに関し、限定はしないが、特に3GPP標準規格、又はその等価規格若しくは派生規格に従って動作するネットワークに関する。本発明は、限定はしないが、特にUTRAN(発展型ユニバーサル無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)という)のロングタームエボリューション(LTE)に関する。
【0002】
[関連出願]
本出願は、2008年2月4日に出願の英国特許出願第0802023.2号明細書に基づいており、その特許出願からの優先権の利益を主張し、その特許出願の開示は参照によりその全体が本明細書に援用される。
【背景技術】
【0003】
携帯電話網では、利用可能な複数の基地局(E−UTRANではeNBと称す)の間で、乏しい利用可能な無線資源及び処理負荷を共有するために、負荷均衡化を必要とする。この負荷均衡化を行うため、負荷均衡化に関する決定がなされ得るように、基地局は負荷測定を行うと共に近傍基地局と共有する。2008年1月14日〜18日にセビリアで行われたRAN1#51Bの会議では、負荷均衡化メカニズムが議論された。特に、RAN1は、効果的な負荷均衡化をサポートするのに必要な物理レイヤの測定を議論し、アップリンク及びダウンリンクにおける物理資源ブロック使用量の測定が、負荷均衡化に関連することで合意した。RAN1は、この目的のために以下の4つの異なる測定を提案した。
1)UL上のGBR(リアルタイムトラフィック)に関する物理資源ブロック使用量
2)UL上の非リアルトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
3)DL上のGBR(リアルタイム)トラフィックに関する物理資源ブロック使用量
4)DL上の非リアルタイムトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
【0004】
これら全ての測定は、一定の時間間隔にわたって、同じ方向で利用可能な物理資源ブロック(PRB)を通じた或るトラフィック種別に対する、使用されたPRBの割合(百分率)として規定され、セル毎に測定される。いかなる非計画的伝送及び再伝送も、使用されたとしてカウントされる。
【0005】
さらに、RAN1は、数秒〜数分程度、又はビジーな時間のような予期されたトラフィック変動に依存するより低い割合でも、この制御を周期的に行えば十分であると考える。
【0006】
しかしながら、負荷均衡化のための、この基地局間情報のシグナリングの詳細はまだ規定されていない。
【0007】
当業者の理解の効率化のために、3Gシステムの背景の詳細を説明するが、ハンドオーバ手順の原理は他のシステム、例えば、他のCDMA又は無線システムにも適用される。これらのシステムでは、移動体デバイス又はユーザ機器(UE)が、システムの対応する構成要素が要求に応じて変更されたいくつかの他のデバイス(eNBに対応する)のうちの1つと通信する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施の形態は、これら基地局間測定をシグナリングするための効率的な技法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
例示的な一態様によれば、本発明は、EUTRAN基地局によって実行される方法であって、近傍EUTRAN基地局に負荷均衡化測定値の要求を送信し、要求された資源状態情報に応答して近傍EUTRAN基地局から1つ又は複数の資源状態更新メッセージを受信し、及び、受信した1つ又は複数の資源状態メッセージに従って、負荷均衡化オペレーションを実行する、ことを含む、方法を提供する。
【0010】
基地局は自身のために負荷均衡化測定を使用することもでき、これらを、負荷均衡化オペレーションを実行するためにも使用することができる。これら測定は基地局によって直接的になされ得る。
【0011】
1つ又は複数の状態更新メッセージは、アップリンク上又はダウンリンク上のリアルタイムトラフィック及び/又は非リアルタイムトラフィックに関する物理資源ブロック使用量を指定するデータを含むことができる。
【0012】
要求側基地局は、他の基地局に指定時間に、周期的に、又は1つ又は複数の特定イベントに応答して状態更新を提供するように要求することができる。イベントとは、例えば、近傍基地局による資源の使用量が規定の閾値を超過した場合、及び/又はアップリンクの干渉レベルが規定の閾値を超過した場合とすることができる。
【0013】
上記要求は、負荷測定が取得される時間周期を規定することが好ましい。さらに、近傍基地局は複数の関連するセルを有し、上記要求は、測定が要求されるこれらセルのサブセットを識別することができる。
【0014】
基地局は、1つ又は複数の受信した資源状態更新メッセージに従って、別のセル又は基地局への1つ又は複数の関連する移動通信デバイスのハンドオーバを制御することができる。これは、例えば、1つ又は複数の受信した資源状態更新メッセージに従って、ハンドオーバパラメータ及びセル再選択パラメータを動的に制御することによって、行うことができる。
【0015】
本発明のこの例示的な態様はまた、EUTRAN基地局によって実行される方法を提供し、該方法は、近傍EUTRAN基地局から資源状態情報の要求を受信し、1つ又は複数の負荷均衡化測定値を含む、1つ又は複数の資源状態更新メッセージを生成し、及び生成された1つ又は複数の資源状態更新メッセージを要求側基地局に送信する、ことを含む。
【0016】
本発明はまた、上記方法を実行するための対応する基地局を提供する。
【0017】
本発明は、開示される全ての方法に関して、対応する機器において実行するための対応するコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品、機器自体(ユーザ機器、ノード又はその構成要素)、及び機器を更新する方法を提供する。
【0018】
次に、添付図面を参照して、本発明の例示的な一実施形態を例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態が適用可能なタイプの移動通信システムを概略的に示す図である。
【図2】図1に示されたシステムの一部を形成する基地局を概略的に示す図である。
【図3a】2つの基地局間で負荷均衡化測定をシグナリングするためのシグナリング方法を概略的に示す図である。
【図3b】2つの基地局間で負荷均衡化測定値をシグナリングするための別のシグナリング方法を概略的に示す図である。
【図3c】2つの基地局間でシグナリングの失敗が起こった状況を概略的に示す図である。
【図3d】終了が2つの基地局間でシグナリングされ得る一方法を概略的に示す図である。
【図4】基地局内部にある負荷情報を使用して、ハンドオーバパラメータ及びセル選択パラメータを動的に制御する方法を概略的に示す図である。
【図5】簡易な資源状態更新手順を概略的に示す図である。
【図6】マスタスレーブベースの資源状態更新手順を概略的に示す図である。
【図7a】資源状態更新手順(成功した開始)のような一般的な測定を概略的に示す図である。
【図7b】資源状態更新手順(失敗した開始)のような一般的な測定を概略的に示す図である。
【図7c】資源状態更新手順(終了)のような一般的な測定を概略的に示す図である。
【図8】負荷情報手順を概略的に示す図である。
【図9】eNB内部にある負荷情報が、ハンドオーバパラメータ及びセル(再)選択パラメータを動的に制御するのに利用され得るメカニズムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
概説
図1は、移動(セルラ)通信システム1を概略的に示している。該システムにおいて、移動電話(MT)3−0、3−1及び3−2のユーザは、基地局5−1又は5−2、及び電話ネットワーク7のうちの1つを介して、他のユーザ(図示せず)と通信することができる。移動電話3と基地局5との間の無線リンクのために、複数のアップリンク通信資源及びダウンリンク通信資源(サブキャリア、タイムスロット等)が利用可能である。この例示的な実施形態において、移動電話3に送信すべきデータの量に応じて、基地局5は、各移動電話3にダウンリンク資源を割り当てる。同様に、移動電話3が基地局5に送信しなければならないデータの量及び種別に応じて、基地局5は、各移動電話3にアップリンク資源を割り当てる。
【0021】
基地局5の各々は、コア電話ネットワーク7とインターフェースをとるための「S1」インターフェース、及び近傍基地局5とインターフェースをとるための「X2」インターフェースを備える。基地局5によって作成された負荷均衡化測定値は、X2インターフェースを通じて近傍基地局5に送信される。この例示的な実施形態において、マスタ/スレーブシグナリングメカニズムを使用する基地局5の間で測定報告が送信される。マスタ/スレーブシグナリングメカニズムにおいて、マスタ基地局5−1は、規定の形式及び周期等での、スレーブ基地局5−2からの測定報告を要求し、スレーブ基地局5−2は要求された方法で応答する。各基地局5は、近傍基地局5から負荷均衡化情報を収集する場合にはマスタとして役割を果たし、自身の負荷均衡化情報を近傍基地局5に提供する場合にはスレーブとして役割を果たす。このようにして、各基地局5は、所望する周期及び所望する形式で、所望する負荷均衡化情報を取得することができる。これは、異なる型式の基地局5間の相互運用性を容易にし、且つX2インターフェースを通じた不必要なトラフィックを顕著に低減させる。
【0022】
基地局
図2は、この例示的な実施形態において用いられる基地局5の各々の主な構成要素を示すブロック図である。図に示されるように、各基地局5はトランシーバ回路21を備えており、該トランシーバ回路は、i)1つ又は複数のアンテナ23を介して移動電話3に対し信号を送受信するように、ii)S1インターフェース24を介して電話ネットワーク7に対し信号を送受信するように、iii)X2インターフェース25を通じて他の基地局5に対し信号を送受信するように動作することができる。コントローラ27は、メモリ29に格納されるソフトウエアに従って、トランシーバ回路21の動作を制御する。そのソフトウエアは、特に、オペレーティングシステム31、負荷均衡化モジュール32、ハンドオーバモジュール33、及び資源測定モジュール34を備える。負荷均衡化モジュール32は、他の基地局5に、該他の基地局5における負荷に関する情報を要求する状態要求を発行するための資源状態要求モジュール35と、要求される場合に、他の基地局5に負荷情報を提供するための資源状態更新モジュール36とを有する。ハンドオーバモジュール33は、基地局5への又は基地局5からの移動電話3のハンドオーバを制御するための役割を担っている。資源測定モジュール34は、上記の負荷情報(資源状態更新モジュール36によって他の基地局5に送信される)、すなわち、
1)UL上のGBR(リアルタイムトラフィック)に関する物理資源ブロック使用量
2)UL上の非リアルトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
3)DL上のGBR(リアルタイム)トラフィックに関する物理資源ブロック使用量、及び
4)DL上の非リアルタイムトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
を取得する役割を担う。
【0023】
上記の説明では、理解するのを容易にするために、基地局5は、(負荷均衡化モジュール、ハンドオーバモジュール、資源測定モジュール等のような)複数の個別のモジュールを有するとして説明される。このようにして、これらのモジュールは特定の応用形態に関して、たとえば、本発明を実施するように既存のシステムが変更された場合に与えられる場合があるが、他の応用形態、たとえば、始めから本発明の特徴に留意して設計されるシステムでは、これらのモジュールは、全体のオペレーティングシステム又はコードに組み込まれる場合があるので、これらのモジュールは、個別のエンティティとして区別されない場合がある。
【0024】
負荷均衡化−シグナリングメカニズム
この例示的な実施形態では、基地局5は、自身の近傍基地局によって要求される場合、選択的に負荷情報を提供する。基地局5−1は、基地局5−1の所望する形式で(要求側基地局5−1が実施する無線資源管理(RRM)アルゴリズムに基づいて)、近傍基地局5−2に負荷情報を送信するよう要求できる。例えば、要求側基地局5−1は、資源状態要求(資源状態要求モジュール35によって生成される)において、1回のみ負荷情報が報告されることを必要とするのか、又は周期的に負荷情報が報告されることを必要とするのか、又は1つ若しくは複数のイベントのうちの任意のものが発生する度に報告されるイベント駆動式で負荷情報が報告されることを必要とするのかを、近傍基地局5−2に示すことができる。要求を受信する基地局5−2は、その後、資源状態更新(資源状態更新モジュール36によって生成される)において、適切な時間/イベントで応答する。このように、要求側基地局5−1は「マスタ」としての役割を果たしており、応答側基地局5−2は「スレーブ」としての役割を果たしている。使用されるスケジューリングを図3aに示す。
【0025】
資源状態要求メッセージの詳細
マスタ基地局5−1は、スレーブ基地局5−2に、その物理資源ブロック使用量の情報を報告することを該スレーブ基地局5−2に要求する資源状態要求を送信する。資源状態要求は報告特徴情報要素(IE)を備え、報告特徴情報要素はこの報告が1回行われるべきか、又は周期的に行われるべきか、又はイベント駆動で行われるべきかを指定する。イベント駆動の場合、イベントも指定する。報告特徴IEが設定されていない場合、この実施形態では、スレーブ基地局5−2が1回のみ資源状態更新を送信する。
【0026】
この例示的な実施形態では、資源状態更新を停止するための別個のメッセージは不要である。代わりに、マスタ基地局5−1は、資源特徴IEの値が0に設定された、同じ要求メッセージを送信する。スレーブ基地局5−2は、資源状態更新報告を停止させるための要求として、このメッセージを解釈する。スレーブ基地局5−2はこれを直ちに処理すると共に、対応する資源状態更新メッセージにおいて同様の値を0にして肯定応答する。
【0027】
資源状態要求メッセージが、複数のイベントに対するイベントトリガ型報告を要求する場合には、これらイベントの閾値も指定することができる。例えば、マスタ基地局5−1はスレーブ基地局5−2に、その総物理資源ブロック使用量が95%を超過し、輻輳状況に近いことを示す度に、マスタ基地局5−1に報告することを要求できる。同様に、スレーブは、ダウンリンク送信電力が特定の閾値を超過する場合には、報告することを求められ得る。
【0028】
この例示的な実施形態では、マスタ基地局5−1が生成する資源状態要求メッセージは、マスタ基地局5−1が要求する情報を作り出すための測定間隔を指定する「平均化時間」を含むことができる。この値が指定されていない場合、スレーブ基地局5−2はデフォルト値を適用する。
【0029】
この例示的な実施形態では、マスタ基地局5−1によって生成される資源状態要求メッセージは、マスタ基地局の内部のRRMアルゴリズムに基づく、周期的な報告を指定する報告時間を含むことができる。この値が指定されていない場合、スレーブ基地局5−2はデフォルト値を適用することができる。
【0030】
当業者が理解するように、各基地局5はいくつかの異なるセルを制御することができ、この実施形態では、マスタ基地局5−1によって生成される資源状態要求メッセージは、マスタ基地局5−1が資源負荷情報を受信することに関心を有すセルのセルIDを含むこともできる。この値が指定されていない場合、スレーブ基地局5−2は自身の全てのセルの資源負荷状態を報告する。
【0031】
資源状態更新メッセージの詳細
この例示的な実施形態において、資源状態更新メッセージは報告の理由を示す報告特徴IEを含む。報告特徴IE内の2つ〜3つの値を、物理レイヤの資源又は任意の他の種別の処理資源の観点から、UL方向又はDL方向におけるセルの輻輳状態を示すように予約することができる。輻輳指示を有する資源状態更新メッセージは、スレーブ基地局5−2によって、輻輳が検出される度に、資源状態更新を要求した近傍マスタ基地局5−1に自立的に送信もされることができる。さらに、スレーブ基地局5−2は、輻輳が解消されると、自立的に資源状態更新メッセージを送信する。資源状態更新メッセージは、スレーブ基地局5−2によって、UL干渉が該スレーブ基地局5−2自身のセル内で特定の閾値を超過する度に、資源状態更新を要求した近傍マスタ基地局5−1に自立的に送信されることもできる。このようにして、既存の手順「負荷情報」を資源状態更新に組み入れる。
【0032】
資源状態更新メッセージはまた、マスタ基地局5−1によって要求された、関連測定値を含む。
1)マスタ基地局5−1によって指定された平均化時間/報告時間に基づくUL上のリアルタイムトラフィックに関する平均物理資源ブロック使用量
2)マスタ基地局5−1によって指定された平均化時間/報告時間に基づくUL上の非リアルトラフィックに関する平均物理資源ブロック使用量
3)マスタ基地局5−1によって指定された平均化時間/報告時間に基づくDL上のリアルタイムトラフィックに関する平均物理資源ブロック使用量
4)マスタ基地局5−1によって指定された平均化時間/報告時間に基づくDL上の非リアルタイムトラフィックに関する平均物理資源ブロック使用量
【0033】
上記で述べたように、一般的に、各基地局5はマスタの役割(資源状態情報を依頼する)及びスレーブの役割(資源状態報告を提供する)の両方を有する。しかしながら、基地局5は負荷均衡化アルゴリズムを実施できない場合があり、この場合には、近傍基地局5に資源状態報告を提供するスレーブとしてのみ役割を果たす。近傍基地局5に資源状態報告を提供することは必須とみなされ得る。
【0034】
代替の例示的な実施形態ではさらに高度な手順があり得る。該手順では、図3b及び図3cに示される方法のように、スレーブ基地局5−2が資源状態要求に応答する。図3bには成功した開始が示されており、図3cには失敗した開始が示されている。開始の失敗は、スレーブ基地局5−2が要求された測定をサポートしていないことを理由とする場合がある。しかしながら、各基地局5が資源状態更新メッセージを他の近傍基地局5に提供することを必須とする場合、そのような応答メッセージ/失敗メッセージは必要とされないことがある。加えて、肯定的停止メッセージ又は終了メッセージも、マスタ基地局5とスレーブ基地局5との間でのシグナリングを終了するために送信される場合がある。
【0035】
当業者が認識するように、上述のシグナリングを用いて、マスタ基地局5−1によって指定された報告間隔に基づいて負荷報告を実行し得る。それによって、マルチベンダーの状況においてでさえも、受信した資源状態情報をマスタ基地局5−1が効率的に利用することが可能になる。そこでは、実現固有のアルゴリズムが異なる基地局5で実行される。さらに、X2インターフェース25を通じた冗長なシグナリングも低減させることができる。
【0036】
負荷情報手順
現在、3GPP標準化文書TS36.423は、負荷情報手順を規定している。その目的は、干渉調整のために、周波数内(intra-frequency:同一周波数)の近傍基地局5間でのアップリンクインターフェース過負荷指示を転送することである。ULデータを送信するために高電力を使用する、セル端における移動電話3に起因して、基地局5がいくつかの資源ブロック上のULで過度に高い干渉レベルを受けると、過負荷指示が送信される。このメッセージを受信する基地局5は、原則として、干渉の原因となっているUL送信電力を低減するように移動電話3に求めなければならない。
【0037】
基地局5は、周波数内の近傍基地局5に負荷情報メッセージを送信することによって、手順を開始する。基地局5がいくつかの資源ブロック上で過度に高い干渉レベルを受けた場合、干渉過負荷指示を送信するために負荷情報手順が使用される。
【0038】
スレーブ基地局5−2によって、UL干渉が該スレーブ基地局5−2自身のセル内で特定の閾値を超過する度に、資源状態更新を要求した、周波数内セルを有する近傍マスタ基地局5−1に、資源状態更新メッセージを自立的に送信することができる場合、上記で説明した資源状態更新手順を、この負荷情報手順と組合わせることができる。組み合わせられた手順は、資源状態更新又は負荷情報手順のより適切な方で呼ぶことができる。
【0039】
関連するSON機能性
上記方法で基地局5によって取得された負荷情報は、内部SONエンティティ(基地局5内部のRRM機能性を提供する自己組織化ネットワーク)を通じて、基地局5によって制御されるセルのハンドオーバパラメータ及びセル(再)選択パラメータを動的に制御するのに利用されることができる。換言すると、取得された負荷情報は、ネットワークのカバレッジエリア内で移動電話3がローミングするときに、移動電話3に渡すセルを基地局5がどのように選択するのかを制御するのに使用されることができる。これは、図4に示されている。
【0040】
更新され得るセル再選択パラメータは、以下を含む。
1.周波数間の再選択の優先度
2.レイヤの固有オフセット
(それはセルの順位付けに基づくため、それを周波数内のケースに適用する方法はFFS(今後の課題)である)
構成され得るハンドオーバパラメータは、以下を含む。
1.ヒステリシス
2.トリガする時間
3.その他
【0041】
変更形態及び代替形態
詳細な例示的な実施形態が上記で説明されてきた。当業者には理解されるように、該実施形態において具現される本発明から依然として利益を享受しながら、上記の実施形態に対する多数の変更形態及び代替形態を実施できる。
【0042】
上記の例示的な実施形態において、移動電話を基にする通信システムが説明された。当業者には理解されるように、本出願において説明されるシグナリング及びハンドオーバ技法は他の通信システムにおいて利用できる。他の通信ノード又はデバイスは、たとえば、携帯情報端末、ラップトップコンピュータ、ウエブブラウザ等のようなユーザデバイスを含み得る。
【0043】
上記の例示的な実施形態では、複数のソフトウエアモジュールが説明された。当業者には理解されるように、それらのソフトウエアモジュールはコンパイルされた形で又はコンパイルされない形で与えられる場合があり、コンピュータネットワーク上の信号として又は記録媒体において、基地局に又は移動電話に供給される場合がある。さらに、このソフトウエアの一部又は全てによって実行される機能は、1つ又は複数の専用のハードウエア回路を用いて実行されてもよい。しかしながら、それらの機能を更新するために、基地局5及び移動電話3を更新することを容易にするので、ソフトウエアモジュールを用いることが好ましい。
【0044】
当業者には種々の他の変更形態が明らかになり、ここでは、さらに詳しくは説明されない。
【0045】
3GPP用語の用語集
LTE − (UTRANの)ロングタームエボリューション
eNodeB − E−UTRANノードB
UE − ユーザ機器 − 移動通信デバイス
DL − ダウンリンク − 基地局から移動局へのリンク
UL − アップリンク − 移動局から基地局へのリンク
MME − 移動管理エンティティ
UPE − ユーザプレーンエンティティ
HO − ハンドオーバ
RLC − 無線リンク制御
RRC − 無線資源制御
RRM − 無線資源管理
SAE − システムアーキテクチャエボリューション
C−RNTI − セル無線ネットワーク一時識別子
SIB − システム情報ブロック
U−plane − ユーザプレーン
X2 Interface − 2つのeNodeB間のインタフェース
S1 Interface − eNodeBとMMEとの間のインタフェース
TA − トラッキングエリア
EPC − 発展型パケットコア
AS − アクセス階層
RNL − 無線ネットワークレイヤ
TNL − トランスポートネットワークレイヤ
RACH − ランダムアクセスチャネル
MU MIMO − マルチユーザ多入力多出力
DMRS − 復調参照信号フォーマット
MCS − 変調及び符号化方式
【0046】
以下は、本発明を現在提案されている3GPP LTE標準規格において実施することができる方法の詳細な説明である。種々の特徴が不可欠であるか又は必要であるものとして説明されるが、これは、たとえば、その標準規格によって課せられる他の要件に起因して、提案されている3GPP LTE標準規格の場合にのみ当てはまることがある。それゆえ、ここで述べることは、本発明を限定するものとは決して解釈されるべきではない。
【0047】
序論
RAN#51Bの会議においては、負荷均衡化メカニズムが議論された。参考文献[1]の回答LSはRAN2及びRAN3に送られ、RAN1での合意の結果が通知された。この提案では、本発明者らは負荷均衡化の達成に関するシグナリングについてのさらなる詳細を提供している。
【0048】
測定の定義
RAN1は、効果的な負荷均衡化をサポートするのに必要とされる物理レイヤの測定値について議論し、アップリンク及びダウンリンクにおける物理資源ブロック使用量の測定値が、このユースケースに関わりがあることに合意した。彼らは、この目的のための以下に列挙する4つの異なる測定値を提案した。
M1 UL上のGBR(リアルタイムトラフィック)に関する物理資源ブロック使用量
M2 UL上の非リアルトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
M3 DL上のGBR(リアルタイム)トラフィックに関する物理資源ブロック使用量
M4 DL上の非リアルタイムトラフィックに関する物理資源ブロック使用量
【0049】
これら全ての測定は、一定の時間間隔にわたって、同じ方向で利用可能なPRBを通じた或るトラフィック種別に対する、使用されたPRBの割合(百分率)として規定され、セル毎に測定される。いかなる非計画的伝送及び再伝送も、使用されたとしてカウントされる。
【0050】
さらに、RAN1は、数秒〜数分程度、又はビジーな時間のような予期されたトラフィック変動に依存するより低い割合でも、この制御を周期的に行えば十分であると考える。
【0051】
負荷均衡化メカニズムためのシグナリングの詳細は、まだ規定されていない。次のセクションにおいて、X2インターフェースを通じて測定量をシグナリングする方法の異なるオプション、並びにハンドオーバパラメータ及び再選択パラメータが再構成され得るパラメータを調査する。
【0052】
X2を通じたシグナリング
4.1 全てのeNBが測定された負荷情報を他の近傍eNBに通知する
これは、各eNBが、例えば、資源状態更新メッセージを周期的に送信することによって、X2接続を確立した全ての近傍eNBに、測定した負荷情報を通知する、最も簡易なシナリオである。代替的には、この情報は専用メッセージ上にピギーバックすることもできる。
【0053】
異なるベンダーのeNBが、異なる間隔で資源状態更新報告を処理する、異なるアルゴリズムを実行する場合があるため、報告のために1つの固定間隔を使用することによって、結果として報告が過度に高頻度で送信されることになり、eNBがこれら多くの報告を捨てるだけになる。例えば、負荷均衡化アルゴリズムが5秒毎に動作する場合、資源状態更新報告間隔は、約1秒に固定され、5つの報告のうちの4つが捨てられる場合がある。
【0054】
4.2 eNBが近傍eNBからの負荷情報を選択的に要求する。
eNBは、それが所望する形式で(実施されるRRMアルゴリズムに基づいて)、近傍eNBに負荷情報を送信するよう要求できる。例えば、要求側eNBは、資源状態要求において、1回のみ負荷情報が報告されることを必要とするのか、又は周期的に負荷情報が報告されることを必要とするのか、又は1つ若しくは複数のイベントのうちの任意のものが発生する度に報告されるイベント駆動式で負荷情報が報告されることを必要とするのかを、近傍eNBに示すことができる。
【0055】
要求側eNBがマスタであり、要求側eNBの所望する形式で情報を要求できる場合、これをマスタスレーブ構成と呼ぶ。
【0056】
資源状態要求メッセージの詳細
マスタeNB1は資源状態要求をスレーブeNB2に送信し、1回、周期的、又はイベント駆動式のいずれかで物理資源ブロック使用量を示すことを該スレーブeNB2に要求する。
報告特徴IEは報告が1回、周期的、イベント駆動のいずれであるかを示す。イベント駆動の場合、イベントを指定する。報告特徴IEが設定されていない場合、資源状態更新はスレーブeNBによって1回のみ送信される。
資源状態更新を停止するための別個のメッセージを指定する必要はないことに留意すべきである。報告特徴値が0に設定された、同じ要求メッセージが、資源状態更新報告を停止する要求として解釈され、受信機によって直ちに処理され、対応する資源状態更新メッセージにおいて同様の値を0にして肯定応答される。
資源状態要求メッセージにおいて、報告特徴IEによってマスタeNBは、周期的な報告又は複数のイベントに対するイベントトリガ型報告、及びこれらイベントのための閾値を提供する可能性を要求できる。
資源状態要求メッセージにおいて、マスタeNBは、マスタeNBによって要求される情報を作り出すための測定間隔を指定する平均化時間を含めることができる。この値が指定されていない場合、スレーブeNBはデフォルト値を適用する。
資源状態要求メッセージにおいて、マスタeNBは、マスタeNB内部のRRMアルゴリズムに基づく報告を指定する報告時間を含めることができる。この値が指定されていない場合、スレーブeNBはデフォルト値を適用する。
資源状態要求メッセージにおいて、マスタeNBは資源情報を受信することに関心を有するセルのセルIDを含めることができる。この値が指定されていない場合、スレーブeNBは全てのセルの資源状態を報告する。
【0057】
資源状態更新メッセージの詳細
資源状態更新メッセージはまた、この報告の理由を示すための報告特徴IEを含む。
報告特徴IEに2つ〜3つの値を、物理レイヤの資源又は任意の他の種別の処理資源の観点から、UL方向又はDL方向におけるセルの輻輳を示すように予約することができる。輻輳指示を有する資源状態更新報告は、スレーブeNBによって輻輳が検出される度に、資源状態更新を要求した近傍マスタeNBに自立的に送信されることもできる。さらに、スレーブeNBは、輻輳が解消されると、資源状態更新報告を自立的に送信する。資源状態更新報告は、スレーブeNBによって、UL干渉が該スレーブeNB自身のセル内で特定の閾値を超過する度に、要求した近傍マスタeNBに自立的に送信されることができる。このようにして、既存の手順「負荷情報」を資源状態更新に組み入れる。
マスタeNBによって指定された平均化時間/報告時間に基づくUL上のGBR(リアルタイムトラフィック)に関する平均物理資源ブロック使用量
マスタeNBによって指定された平均化時間/報告時間に基づくUL上のGBR(非リアルトラフィック)に関する平均物理資源ブロック使用量
マスタeNBによって指定された平均化時間/報告時間に基づくDL上のGBR(リアルタイム)トラフィックに関する平均物理資源ブロック使用量
マスタeNBによって指定された平均化時間/報告時間に基づくDL上のGBR(非リアルタイムトラフィック)に関する平均物理資源ブロック使用量
・・・・
【0058】
一般的に、各eNBはマスタの役割(資源状態情報を依頼する)及びスレーブの役割(資源状態報告を提供する)の両方を有することに留意されたい。しかしながら、eNBは負荷均衡化アルゴリズムを実施できない場合があり、この場合には、近傍eNBに資源状態報告を提供するスレーブとしてのみ役割を果たす。近傍eNBに資源状態報告を提供することは必須とみなされ得る。
【0059】
代替として、UTMSにおいて、lurインターフェースに対して定義されている一般的な測定手順と同様のさらに高機能な手順もあり得る。この手順には、図7に示されているように、資源状態応答のような、資源状態要求に対する応答がある。eNBが要求された測定をサポートしていない場合、この手順は、オプション2と比較して、eNBに資源状態要求を拒否する機会を与える。
【0060】
図6において提案されているマスタスレーブ構成と比較すると、かかる手順は5つのメッセージを要求する。しかしながら、各eNBが資源状態更新を他の近傍eNBに提供することと必須とする場合には、かかる応答メッセージ/失敗メッセージは必要とされないことがある。
【0061】
マスタeNBが、実現固有のアルゴリズムを効率的に実行可能なマルチベンダーシナリオにおいて、資源状態情報を効率的に利用できるように、かかるオプションは、マスタeNBによって指定される報告周期に基づく負荷情報の報告を可能にする。さらに、X2を通じた冗長なシグナリングを低減させることができる。
【0062】
負荷情報手順との関係
現在、負荷情報手順は参考文献[3]において規定されている。負荷指示手順の目的は、干渉調整のために、周波数内の近傍eノードB間で、アップリンクの干渉過負荷指示を転送することである。
【0063】
eノードBは、周波数内の近傍eノードBに負荷情報メッセージを送信することによって、手順を開始する。負荷情報メッセージは干渉過負荷指示を運ぶことができる。負荷指示手順は、eNBがいくつかの資源ブロック上で過度に高い干渉レベルを受けている場合に、干渉過負荷指示を送信するために使用される。
【0064】
資源状態更新報告が、スレーブ基地局によって、UL干渉が該スレーブ基地局自身のセル内で特定の閾値を超過する度に、資源状態更新を要求した、周波数内セルを有する近傍マスタ基地局に自立的に送信されることができる場合、提案される資源状態更新手順は、上記の手順を組み入れることができる。それゆえ、簡素化のためにこれらを統合して、共に複数の手順とすることを提案する。統合された手順は、資源状態更新手順又は負荷情報手順のより適切な方で呼ぶことができる。
【0065】
関連するSON機能性
eNB内の負荷情報は、内部SONエンティティを通じ、eNBによって制御されているセルのハンドオーバパラメータ及びセル(再)選択パラメータを、動的に制御するのに利用できる。このメカニズムを図9に示す。
【0066】
更新されるセル再選択パラメータは、以下である。(それはセルの順位付けに基づくため、それを周波数内のケースに適用する方法はFFSである)
1.周波数間の再選択の優先度
2.レイヤの固有オフセット
を含む。
構成され得るハンドオーバパラメータは、以下である。
1.ヒステリシス
2.トリガする時間
3.その他
【0067】
結論
この投稿において、eNB間で資源状態についての情報を交換するための様々なオプションを検討している。マスタ/スレーブ類の構成は、マルチベンダーシナリオにおいて実現固有のRRMアルゴリズムに資源状態報告を提供するのに、大変柔軟性があり、採用されるべきである。X2AP仕様に関する参考文献[4]における、提案されたマスタ/スレーブのような報告プション及び関連文章の提案書に合意することを、RAN3に要請する。
【0068】
さらに、関連するSON機能性において最適化され得るハンドオーバパラメータとセル再選択パラメータの検討も行い、好ましい場合、いくつかの詳細を、ステージ2 仕様に取り入れることができる。
【0069】
参考文献
[1]R1-080601,Reply LS on Load balancing,RAN1
[2]25.423 3GPP Specification for RNSAP
[3]36.423 3GPP Specification for X2AP
[4]R3-08XXX Text procedure for Resource Status Update Procedure
【特許請求の範囲】
【請求項1】
EUTRAN基地局によって実行される方法であって、
資源状態情報の要求を生成し、
前記生成された要求を近傍EUTRAN基地局に送信し、
前記要求された資源状態情報に応答して前記近傍EUTRAN基地局から1つ又は複数の資源状態更新メッセージを受信し、
前記受信した1つ又は複数の資源状態更新メッセージに従って、負荷均衡化オペレーションを実行し、
前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止させるためのさらなる要求を生成し、及び
前記さらなる要求を前記近傍基地局へ送信して、前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止する、
ことを含む、方法。
【請求項2】
EUTRAN基地局によって実行される方法であって、
近傍EUTRAN基地局から資源状態情報の要求を受信し、
前記基地局と関連する資源に関する1つ又は複数の負荷均衡化測定値を取得し、
前記1つ又は複数の負荷均衡化測定値を含む、1つ又は複数の資源状態更新メッセージを生成し、
前記生成された1つ又は複数の資源状態更新メッセージを前記近傍EUTRAN基地局に送信し、
さらなる状態更新メッセージの送信を停止するために同じ基地局からさらなる要求を受信し、及び
前記さらなる要求に応答して前記状態更新メッセージの送信を停止する、
ことを含む、方法。
【請求項3】
EUTRAN基地局であって、
資源状態情報の要求を生成する手段と、
前記生成された要求を近傍EUTRAN基地局に送信する手段と、
前記要求された資源状態情報に応答して前記近傍EUTRAN基地局から1つ又は複数の資源状態更新メッセージを受信する手段と、
前記受信した1つ又は複数の資源状態更新メッセージに従って、負荷均衡化オペレーションを実行する手段と、
前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止させるためのさらなる要求を生成する手段と、
前記さらなる要求を前記近傍基地局へ送信して、前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止する手段と、
を備える、EUTRAN基地局。
【請求項4】
EUTRAN基地局であって、
近傍EUTRAN基地局から資源状態情報の要求を受信する手段と、
前記基地局と関連する資源に関する1つ又は複数の負荷均衡化測定値を取得する手段と、
前記1つ又は複数の負荷均衡化測定値を含む、1つ又は複数の資源状態更新メッセージを生成する手段と、
前記生成された1つ又は複数の資源状態更新メッセージを前記近傍EUTRAN基地局に送信する手段と、
さらなる状態更新メッセージの送信を停止するために同じ基地局からさらなる要求を受信する手段と、
前記さらなる要求に応答して前記状態更新メッセージの送信を停止する手段と、
を備える、EUTRAN基地局。
【請求項5】
資源状態情報の要求を生成する手段と、前記生成された要求を近傍EUTRAN基地局に送信する手段と、前記要求された資源状態情報に応答して前記近傍EUTRAN基地局から1つ又は複数の資源状態更新メッセージを受信する手段と、前記受信した1つ又は複数の資源状態更新メッセージに従って、負荷均衡化オペレーションを実行する手段と、前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止させるためのさらなる要求を生成する手段と、前記さらなる要求を前記近傍基地局へ送信して、前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止する手段と、を備えるEUTRAN基地局と、
前記UTRAN基地局によって実行される前記負荷均衡化オペレーションに従って、前記UTRAN基地局からハンドオーバするように構成される移動端末と、
を有する通信システム。
【請求項6】
プログラマブルコンピュータデバイスに請求項1又は2に記載の方法を実行させるためのコンピュータ実施可能命令を含む、コンピュータ実施可能プログラム。
【請求項1】
EUTRAN基地局によって実行される方法であって、
資源状態情報の要求を生成し、
前記生成された要求を近傍EUTRAN基地局に送信し、
前記要求された資源状態情報に応答して前記近傍EUTRAN基地局から1つ又は複数の資源状態更新メッセージを受信し、
前記受信した1つ又は複数の資源状態更新メッセージに従って、負荷均衡化オペレーションを実行し、
前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止させるためのさらなる要求を生成し、及び
前記さらなる要求を前記近傍基地局へ送信して、前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止する、
ことを含む、方法。
【請求項2】
EUTRAN基地局によって実行される方法であって、
近傍EUTRAN基地局から資源状態情報の要求を受信し、
前記基地局と関連する資源に関する1つ又は複数の負荷均衡化測定値を取得し、
前記1つ又は複数の負荷均衡化測定値を含む、1つ又は複数の資源状態更新メッセージを生成し、
前記生成された1つ又は複数の資源状態更新メッセージを前記近傍EUTRAN基地局に送信し、
さらなる状態更新メッセージの送信を停止するために同じ基地局からさらなる要求を受信し、及び
前記さらなる要求に応答して前記状態更新メッセージの送信を停止する、
ことを含む、方法。
【請求項3】
EUTRAN基地局であって、
資源状態情報の要求を生成する手段と、
前記生成された要求を近傍EUTRAN基地局に送信する手段と、
前記要求された資源状態情報に応答して前記近傍EUTRAN基地局から1つ又は複数の資源状態更新メッセージを受信する手段と、
前記受信した1つ又は複数の資源状態更新メッセージに従って、負荷均衡化オペレーションを実行する手段と、
前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止させるためのさらなる要求を生成する手段と、
前記さらなる要求を前記近傍基地局へ送信して、前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止する手段と、
を備える、EUTRAN基地局。
【請求項4】
EUTRAN基地局であって、
近傍EUTRAN基地局から資源状態情報の要求を受信する手段と、
前記基地局と関連する資源に関する1つ又は複数の負荷均衡化測定値を取得する手段と、
前記1つ又は複数の負荷均衡化測定値を含む、1つ又は複数の資源状態更新メッセージを生成する手段と、
前記生成された1つ又は複数の資源状態更新メッセージを前記近傍EUTRAN基地局に送信する手段と、
さらなる状態更新メッセージの送信を停止するために同じ基地局からさらなる要求を受信する手段と、
前記さらなる要求に応答して前記状態更新メッセージの送信を停止する手段と、
を備える、EUTRAN基地局。
【請求項5】
資源状態情報の要求を生成する手段と、前記生成された要求を近傍EUTRAN基地局に送信する手段と、前記要求された資源状態情報に応答して前記近傍EUTRAN基地局から1つ又は複数の資源状態更新メッセージを受信する手段と、前記受信した1つ又は複数の資源状態更新メッセージに従って、負荷均衡化オペレーションを実行する手段と、前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止させるためのさらなる要求を生成する手段と、前記さらなる要求を前記近傍基地局へ送信して、前記近傍基地局がさらなる状態更新メッセージを送信するのを停止する手段と、を備えるEUTRAN基地局と、
前記UTRAN基地局によって実行される前記負荷均衡化オペレーションに従って、前記UTRAN基地局からハンドオーバするように構成される移動端末と、
を有する通信システム。
【請求項6】
プログラマブルコンピュータデバイスに請求項1又は2に記載の方法を実行させるためのコンピュータ実施可能命令を含む、コンピュータ実施可能プログラム。
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−114967(P2012−114967A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−66567(P2012−66567)
【出願日】平成24年3月23日(2012.3.23)
【分割の表示】特願2010−525951(P2010−525951)の分割
【原出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年3月23日(2012.3.23)
【分割の表示】特願2010−525951(P2010−525951)の分割
【原出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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