販促企画支援装置及びそのプログラム
【課題】インターネットを利用して消費者の携帯電話等に値引販売する商品のクーポンを配信する店舗単位の販促企画を容易に実施可能とする。
【解決手段】販促企画支援装置は、各商品の店舗販売に係わる複数項目のデータとそのデータに対するしきい値とを商品毎に比較して販売促進の推奨商品を検出して、販促リストを表示部に表示させる。その状態で、複数項目の中の少なくとも1項目が選択されると、販促リストを、選択された項目に関して販売促進の推奨商品として検出される商品のリストに更新する。また、入力部を介してクーポンの配信実行が指令されると、販促リストに表示された商品に関するクーポンのインターネット配信を制御する。
【解決手段】販促企画支援装置は、各商品の店舗販売に係わる複数項目のデータとそのデータに対するしきい値とを商品毎に比較して販売促進の推奨商品を検出して、販促リストを表示部に表示させる。その状態で、複数項目の中の少なくとも1項目が選択されると、販促リストを、選択された項目に関して販売促進の推奨商品として検出される商品のリストに更新する。また、入力部を介してクーポンの配信実行が指令されると、販促リストに表示された商品に関するクーポンのインターネット配信を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、売上状況,在庫状況等を基に売り切りたい商品のクーポンを消費者の携帯電話等に配信する店舗単位の販促企画を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばスーパーマーケットでは、食品の賞味期限切れによる売れ残りを防ぐために、賞味期限間近の食品を値引販売することは良く行われている。しかし消費者は、食品売場に行かないと、購入を希望する食品が値引販売されている否かを知ることはできない。そこで、インターネットを利用して消費者の携帯電話等に値引販売する食品のクーポンを配信することで、消費者に来店を促し、販売の促進を図ることが考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−258620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、インターネットを利用して消費者の携帯電話等に値引販売する商品のクーポンを配信する店舗単位の販促企画を容易に実施することができる販促企画支援装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態の販促企画支援装置は、商品検出手段と、リスト表示手段と、リスト更新手段と、クーポン配信制御手段とを備える。商品検出手段は、各商品の店舗販売に係わる複数項目のデータとそのデータに対するしきい値とを商品毎に比較して販売促進の推奨商品を検出する。リスト表示手段は、商品検出手段により検出された商品の少なくとも商品名とその商品の店舗販売に係わるデータとを一覧にした販促リストを表示部に表示させる。リスト更新手段は、表示部に販促リストが表示された状態で、入力部を介して複数項目の中の少なくとも1項目が選択されると、販促リストを、選択された項目に関して販売促進の推奨商品として検出される商品のリストに更新する。クーポン配信制御手段は、表示部に販促リストが表示された状態で、入力部を介してクーポンの配信実行が指令されると、販促リストに表示された商品に関するクーポンのインターネット配信を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】一実施形態であるクーポンメール配信システムの全体構成図。
【図2】同システムの商品データベースに保存される商品データの構成を示す図。
【図3】同システムのPOSサーバが有する設定テーブルのデータ構成を示す図。
【図4】POSサーバの要部構成を示すブロック図。
【図5】POSサーバのRAMに形成されるワークテーブルのデータ構成を示す図。
【図6】POSサーバのCPUが販促企画支援プログラムに従って実行する処理手順を示す流れ図。
【図7】図6において、販促実施商品リスト画面の企画設定ボタンが入力された後の処理手順を示す流れ図。
【図8】図6において、販促実施商品リスト画面の配信実行ボタンが入力された後の処理手順を示す流れ図。
【図9】POSサーバのディスプレイに表示される販促推奨商品リスト画面の一例を示す図。
【図10】POSサーバのディスプレイに表示される販促実施商品リスト画面の一例を示す図。
【図11】POSサーバのディスプレイに表示される販促実施商品リスト画面の他の例を示す図。
【図12】POSサーバのディスプレイに表示される販促企画設定画面の一例を示す図。
【図13】POSサーバのディスプレイに表示される販促実施商品リスト画面の更新例を示す図。
【図14】POSサーバのディスプレイに表示される配信指示済通知画面の一例を示す図。
【図15】POSサーバのディスプレイに表示される販促推奨商品リスト画面の他の実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、POS(Point Of Sales)システム1のPOSサーバ11に販促企画支援装置としての機能を搭載させたクーポンメール配信システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、クーポンメール配信システムの構成図である。スーパーマーケット等の実存店舗に構築されるPOSシステム1は、POSサーバ11と複数台のPOS端末12とを備えており、これらをLAN(Local Area Network)13によって双方向通信自在に接続している。また、POSシステム1は、インターネット2に接続するためのルータ15をLAN13に接続している。
【0009】
インターネット2には、消費者が所有する携帯電話3にメールを配信するのに特化したメール配信サーバ4が接続されている。メール配信サーバ4は、消費者である各顧客の携帯電話番号が登録された顧客データベース5を有する。メール配信サーバ4は、POSシステム1のPOSサーバ11からインターネット2を経由して、クーポン付のメール配信指令を受信すると、顧客データベース5に登録されている電話番号の携帯電話3にクーポン付のメールを一斉配信する。クーポン付のメールは、インターネット2を経由して所定の基地局6から各顧客の携帯電話3に配信される。
【0010】
POSサーバ11は、各商品固有の商品コード,商品名,価格等の商品データが登録された商品データベース14を有する。各POS端末12は、商品データベース14の商品データに基づいて、客が購入する商品の販売データを売上処理する。各POS端末12で売上処理された各商品の販売データは、LAN13を介してPOSサーバ11に伝送される。POSサーバ11は、各POS端末12から収集した各商品の販売データを例えば商品別に集計して、商品毎の売上状況や在庫状況を示すデータを管理する。
【0011】
図2は、商品データベース14に登録される商品データのレコード構成図である。図示するように、商品データは、商品コード,商品名,価格,売上数量,売上金額,在庫数量,賞味期限,販促条件パターン番号等の項目からなる。データ項目「売上数量」と「売上金額」は、対応する商品コードによって特定される商品の当日に売り上げられた数量及びその金額である。データ項目「在庫数量」は、同商品の現時点における在庫の数量である。データ項目「賞味期限」は、同商品が賞味期限設定対象の食品である場合において、当日に販売されている中で最も古い日付である。データ項目「販促条件パターン番号」は、同商品に対して任意に設定される販促条件パターンの識別番号である。
【0012】
図3は、販促条件パターンの設定テーブル20を示す模式図である。設定テーブル20は、一連のパターン番号に対応して、売上数量のしきい値SL1と、在庫数量のしきい値SL2と、賞味期限までの日数のしきい値SL3との組合せデータを記憶する。本実施形態では、売上数量がしきい値SL1に満たない商品、または、在庫数量がしきい値SL2以上の商品、あるいは、賞味期限までの日数がしきい値SL3以内の商品は、全てクーポンによる販促対象となる。
【0013】
店舗管理者は、賞味期限設定対象の各食品に対し、それぞれ入荷量や売れ行き予測のデータ等を基に適切な販促条件パターンを選択する。そして、商品データベース14の該当する商品データレコードのデータ項目「販促条件パターン番号」に、選択した販促条件パターンの番号をセットする。
【0014】
図4は、POSサーバ11の要部構成を示すブロック図である。図4に示すように、POSサーバ11は、コンピュータの中枢を担うCPU(Central Processing Unit)31と、主記憶部を構成するROM(Read Only Memory)32及びRAM(Random Access Memory)33と、現在の日時を計時する時計部34と、補助記憶部を構成するHDD(Hard Disk Drive)装置35と、通信インターフェース36、入力デバイスインターフェース37、ディスプレイインターフェース38及びプリンタインターフェース39を備える。
【0015】
HDD35は、前記商品データベース14及び設定テーブル20を保存する。通信インターフェース36は、LAN13を介して接続される各POS端末12とのデータ通信を司る。また、通信インターフェース36は、ルータ15を介してインターネット2と接続する。入力デバイスインターフェース37は、キーボード,マウス等の入力デバイス40から操作入力信号を取り込む。ディスプレイインターフェース38は、ディスプレイ41に画面表示データを出力する。プリンタインターフェース39は、プリンタ42に印刷データを出力する。ここに、POSサーバ11は、入力部(入力デバイス40)と、表示部(ディスプレイ41)と、インターネット2への接続手段(通信インターフェース36)とを備えたコンピュータ機器である。
【0016】
かかる構成のPOSサーバ11は、CPU31に販促企画支援機能を実現させるためのプログラム、いわゆる販促企画支援プログラムをROM32に記憶している。また、この販促企画支援機能の実現に必要なメモリエリアとしてワークテーブル50をRAM33に形成している。
【0017】
ワークテーブル50は、図5に示すように、販促推奨商品データに関連づけて、販促条件データと、クーポンデータと、対象フラグと、配信済フラグとを記憶する。販促推奨商品データは、少なくとも商品コード,商品名,価格,売上数量,在庫数量及び賞味期限の各データ項目を含む。販促条件データは、売上数量に関する販促条件を満足する場合に“1”にセットされるフラグAと、在庫数量に関する販促条件を満足する場合に“1”にセットされるフラグBと、賞味期限に関する販促条件を満足する場合に“1”にセットされるフラグCとからなる。クーポンデータは、対応する商品データで特定される商品に対するクーポンの内容(例えば、10円値引、5%割引等)を示す。対象フラグは、対応する商品データで特定される商品が販促対象であるとき“1”にセットされる。配信済フラグは、対応する商品データで特定される商品のクーポンが配信されたとき“1”にセットされる。
【0018】
しかして、POSサーバ11のオペレータが、入力デバイス40を操作して、種々の業務メニューの中から販促企画業務を選択しその実行を指令すると、前記販促企画支援プログラムが起動する。そうすると、CPU31は、図6乃至図8の流れ図に示す手順の処理を開始する。なお、この処理の開始に先立ち、ワークテーブル50はクリアされている。
【0019】
先ず、CPU31は、販促推奨商品検索処理を実行する(ST1:商品検出手段)。すなわちCPU31は、商品データベース14から順番に商品データレコードを読み出す。そして、読み出した商品データレコードの販促条件パターン番号に対応する販促条件パターンデータ(売上数量しきい値SL1,在庫数量しきい値SL2,賞味期限までの日数しきい値SL3)を設定テーブル20から取得する。
【0020】
次に、CPU31は、当該商品データレコードの売上数量と上記売上数量しきい値SL1とを比較する。また、当該商品データレコードの在庫数量と上記在庫数量しきい値SL2とを比較する。さらに、当該商品データレコードの賞味期限と上記日数しきい値SL3とを比較する。その結果、売上数量がしきい値SL1に満たないか、在庫数量がしきい値SL2を超えるか、時計部34にて計時されている現在日付から賞味期限までの日数が日数しきい値SL3より少ない場合、CPU31は、当該商品データレコードの商品をクーポンによる販促推奨商品とみなす。そして、当該商品データレコードの商品コード,商品名,価格,売上数量,在庫数量及び賞味期限をワークテーブル50の販促推奨商品データエリアにセットする。また、この販促推奨商品データに対応する販促条件フラグA,B,Cについては、売上数量がしきい値SL1に満たない場合にはフラグAを、在庫数量がしきい値SL2を超える場合にはフラグBを、現在日付から賞味期限までの日数が日数しきい値SL3より少ない場合にはフラグCを、それぞれ“1”にセットする。さらに、クーポンデータエリアには、デフォルトのクーポンデータ、例えば「10円値引」のデータをセットする。
【0021】
CPU31は、以上の処理を、商品データベース14から商品データレコードを読み出す毎に繰り返し実行する。そして、商品データベース14から全ての商品データレコードを読み出して処理したならば、CPU31は、次のステップST2に進む。
【0022】
ステップST2では、CPU31は、ワークテーブル50に販促推奨商品データが格納されているか否かを判断する。格納されていない場合(ST2のNO)、CPU31は、販促推奨商品無しを示すメッセージ画面をディスプレイ41に表示させる(ST3)。以上で、販促企画業務の処理が終了する。
【0023】
ワークテーブル50に販促推奨商品データが格納されている場合(ST2のYES)、CPU31は、その販促推奨商品データに対応する配信済フラグを全て“0”にリセットする(ST4)。続いてCPU31は、その販促推奨商品データに対応する対象フラグを全て“0”にリセットする(ST5)。しかる後、CPU31は、その販促推奨商品データに基づいて販促推奨商品リスト画面60を編集してディスプレイ41に表示させる(ST6:リスト表示手段)。
【0024】
販促推奨商品リスト画面60の一例を図9に示す。図9に示すように、販促推奨商品リスト画面60には、販促推奨商品の商品名、価格、売上数量,在庫数量及び賞味期限の各項目がリスト形式で表示されている。また、販促推奨商品毎に、対応するクーポンデータの内容が項目「販促企画」としてリストに付加されている。以後、説明の便宜上、リスト形式の表示部分を販促リストと称する。
【0025】
上記販促リストにおいては、販促条件を満足した項目、例えば売上数量がしきい値SL1に満たない商品については項目「売上数量」の値が、在庫数量がしきい値SL2を超える商品については項目「在庫数量」の値が、賞味期限までの日数がしきい値SL3より少ない商品については項目「賞味期限」の値が、それぞれ特殊表示される。因みに、図9の表示例では、特殊表示を網掛け表示としている。特殊表示は、網掛け表示に限定されるものではない。例えば、文字の色を変えたり、背景色を変えたり、文字の白黒を反転させてもよい。
【0026】
この他、販促推奨商品リスト画面60には、販促条件の項目を示すボタンとして売上数量ボタン61と、在庫数量ボタン62と、賞味期限ボタン63とが表示されている。また、販促企画業務の終了を宣言するための終了ボタン64が表示されている。
【0027】
CPU31は、いずれかのボタン61〜64が入力されるのを待機する(ST7,ST8)。入力デバイス40の操作により、終了ボタン64が入力された場合には(ST7のYES)、CPU31は、ディスプレイ41から販促推奨商品リスト画面60を消去する(ST9)。以上で、販促企画業務の処理が終了する。
【0028】
これに対し、販促条件項目ボタン61〜63のうちの少なくとも1つが入力された場合には(ST8のYES)、CPU31は、その入力ボタンに設定された項目の販促条件を満足する販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットする(ST10)。すなわち、売上数量ボタン61が入力された場合には、売上数量がしきい値SL1に満たない販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットする。在庫数量ボタン62が入力された場合には、在庫数量がしきい値SL2を超える販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットする。賞味期限ボタン63が入力された場合には、賞味期限までの日数がしきい値SL3より少ない販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットする。
【0029】
なお、販促条件項目ボタン61〜63は、複数を同時に入力することが可能である。例えば売上数量ボタン61と賞味期限ボタン63とが同時に入力された場合には、CPU31は、売上数量がしきい値SL1に満たない販促推奨商品データと賞味期限までの日数がしきい値SL3より少ない販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットする。したがって、売上数量ボタン61と在庫数量ボタン62と賞味期限ボタン63とが同時に入力された場合には、全ての販促推奨商品データの対象フラグが“1”にセットされる。
【0030】
選択された販促条件を満足する販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットしたならば、CPU31は、その販促推奨商品データに基づいて販促実施商品リスト画面70を編集してディスプレイ41に表示させる(ST11:リスト更新手段)。
【0031】
販促実施商品リスト画面70の一例を図10,図11に示す。
図10は、図9の画面60において、3つの販促条件項目ボタン61,62,63を同時に入力したことによって更新された画面70である。この場合、全ての販促推奨商品データの対象フラグが“1”にセットされるので、販促リストの内容は変わらない。特殊表示だけがなくなる。
【0032】
図11は、図9の画面60において、賞味期限ボタン63だけを入力したことによって更新された画面70である。この場合、賞味期限までの日数がしきい値SL3より少ない販促推奨商品データの対象フラグが“1”にセットされるので、販促リストの内容が更新される。具体的には、賞味期限までの日数がしきい値SL3より少ない商品「○○牛乳」のデータと「○○ゼリー」のデータとが販促リストに残り、賞味期限までの日数がしきい値SL3以上の商品「○○納豆」のデータが消去される。因みに、図9の画面60においては、在庫数量ボタン62と賞味期限ボタン63とを同時に入力した場合も、図11と同一の販促実施商品リスト画面70に更新される。
【0033】
なお、販促実施商品リスト画面70のボタン群は、販促条件項目ボタン61,62,63に代わって企画設定ボタン71と配信実行ボタン72が表示される。さらに、終了ボタン64に代わって、戻りボタン73が表示される。
【0034】
CPU31は、いずれかのボタン71〜73が入力されるのを待機する(ST12,ST13,ST14)。入力デバイス40の操作により、戻りボタン73が入力された場合には(ST14のYES)、CPU31は、ステップST5の処理に戻る。すなわち、全ての販促推奨商品データに対応する対象フラグを全て“0”にリセットする。そして、ディスプレイ41の画面を販促推奨商品リスト画面60に戻す。
【0035】
これに対し、企画設定ボタン71が入力された場合には(ST12のYES)、CPU31は、図7の流れ図に示す手順の処理を実行する。すなわちCPU31は、販促実施商品リスト画面70の販促リストに表示されているいずれか1商品が選択状態にあるか否かを判断する(ST21)。選択状態にない場合(ST21のNO)、CPU31は、ステップST11の処理に戻る。すなわち、販促実施商品リスト画面70をそのまま表示し、いずれかのボタン71〜73が入力されるのを再度待機する。
【0036】
入力デバイス40の操作により、販促リストの1商品が選択された状態で企画設定ボタン71が入力されると(ST21のYES)、CPU31は、その選択された商品の販促推奨商品データに基づいて販促企画設定画面80を編集してディスプレイ41に表示させる(ST22)。
【0037】
販促企画設定画面80の一例を図12に示す。図12に示すように、販促企画設定画面80には、販促リストから選択された商品の商品名及び販売価格の表示ボックス81,82と、クーポン内容が値引なのか割引なのかを択一的に選択する選択ボックス83と、クーポン内容が値引の場合には値引額を、割引の場合には割引率を入力するための置数ボックス84とが表示されている。また、販促企画設定画面80には、確定ボタン85と戻りボタン86とが表示されている。
【0038】
CPU31は、いずれかのボタン85,86が入力されるのを待機する(ST23,ST24)。入力デバイス40の操作により、戻りボタン86が入力された場合には(ST23のYES)、CPU31は、ステップST11の処理に戻る。すなわち、ディスプレイ41の画面を販促実施商品リスト画面70に戻し、いずれかのボタン71〜73が入力されるのを再度待機する。
【0039】
これに対し、確定ボタン85が入力された場合には(ST24のYES)、CPU31は、販促リストから選択された商品の販促推奨商品データに対応するクーポンデータを、選択ボックス83にて選択されたクーポン内容と置数ボックス84に入力された数値とに変更する(ST25:クーポン内容変更手段)。しかる後、CPU31は、ステップST11の処理に戻って、販促実施商品リスト画面70をディスプレイ41に表示させる。このとき、クーポンデータが変更された商品については、販促リストの項目「販促企画」の内容が変更後の情報に変更される。
【0040】
図12の販促企画設定画面80において、オペレータが置数ボックス84の数値を「10」から「30」に変更した場合の販促実施商品リスト画面70を図13に示す。図11と図13とを比較すれば明らかなように、商品「○○ゼリー」の販促企画が「値引:10円」から「値引:30円」に変更されている。
【0041】
販促実施商品リスト画面70の配信実行ボタン72が入力されると(ST13のYES)、CPU31は、図8の流れ図に示す手順の処理を実行する。すなわちCPU31は、対象フラグが“1”にリセットされている販促推奨商品のクーポン配信を、メール配信サーバ4に指示する(ST31:クーポン配信制御手段)。これにより、メール配信サーバ4は、顧客データベース5に登録されている携帯電話番号の携帯電話3に、対象フラグが“1”にリセットされている販促推奨商品のクーポン付メールを一斉に配信する。
【0042】
例えばディスプレイ41に図13の販促実施商品リスト画面70が表示されている状態で、オペレータが配信実行ボタン72を操作入力すると、商品「○○牛乳」が10円値引のクーポンと、商品「○○ゼリー」が30円値引のクーポンとが付されたメールが各顧客の携帯電話3に配信される。
【0043】
クーポン配信を指示した後、CPU31は、そのクーポン配信を指示した販促推奨商品の配信済フラグを“1”にセットする(ST32)。そしてCPU31は、ワークテーブル59のデータを基に、ディスプレイ41の画面を配信指示済通知画面90に変更する(ST33)。
【0044】
配信指示済通知画面90の一例を、図14に示す。図14に示すように、配信指示済通知画面90は、販促推奨商品リスト画面60の販促リストにおける項目「販促企画」の部分を項目「配信指示」に変更し、この項目「配信指示」の行に、ステップST31の処理でクーポンの配信を指示した商品、すなわち配信済フラグが“1”にセットされた商品に対して配信済を示すマーク“済”を表示する。また、配信指示済通知画面90には、次へボタン91と終了ボタン92とが表示されている。
【0045】
CPU31は、いずれかのボタンが入力されるのを待機する(ST34,ST35)。入力デバイス40の操作により、次へボタン91が入力された場合には(ST35のYES)、CPU31は、ステップST5の処理に進む。すなわち、全ての販促推奨商品データに対応する対象フラグを全て“0”にリセットする。そして再び、ディスプレイ41の画面を販促推奨商品リスト画面60とする。このとき、配信済フラグが“1”にセットされている商品、すなわち既にクーポンの配信が指示された販促推奨商品のデータは、販促推奨商品リスト画面60に表示されない。
【0046】
配信指示済通知画面90において、終了ボタン92が入力された場合には(ST34のYES)、CPU31は、ディスプレイ41の画面を消去する(ST35)。以上で、販促企画業務の処理が終了する。
【0047】
このようなPOSサーバ11でPOSシステム1を構築してなるスーパーマーケット等の店舗の販促担当者は、例えば1営業日の予め決められた時刻になると、POSサーバ11を操作して、販促企画業務の実行を指令する。そうすると、次のA〜Cの販促条件のうち少なくとも1つを満足する商品が販促推奨商品として選択される。
【0048】
販促条件A:当日の売上点数が所定のしきい値SL1に満たない商品
販促条件B:現時点の在庫数量が所定のしきい値SL2を超えている商品
販促条件C:現時点から賞味期限までの日数が所定のしきい値SL3より少なく商品
そして、図9に示すように、販促推奨商品として選択された各商品の商品名,販売価格,売上数量,在庫数量,賞味期限のデータがリスト化された販促リストを含む販促推奨商品リスト画面60がディスプレイ41に表示される。このとき、販促リストにおいては、販促条件Aを満足する商品に対しては売上数量が、販促条件Bを満足する商品に対しては在庫数量が、販促条件Cを満足する商品に対しては賞味期限がそれぞれ特殊表示される。したがって販促担当者は、販促リストの各商品がそれぞれ如何なる要因で販促推奨商品となったのかを容易に知ることができる。
【0049】
販促推奨商品リスト画面60を確認した販促担当者は、クーポンを配信する販促条件を決定する。例えば、販促条件Aを満足する商品のクーポンを配信する場合には、売上数量ボタン61を入力する。販促条件AとBのどちらか一方または両方を満足する商品のクーポンを配信する場合には、売上数量ボタン61と在庫数量ボタン62とを同時に入力する。販促条件A,B,Cのいずれかを少なくとも満足する商品のクーポンを配信する場合には、売上数量ボタン61と在庫数量ボタン62と賞味期限ボタン63とを同時に入力する。そうすると、販促リストが、入力されたボタン61〜63に設定された販促条件を満足する販促推奨商品のデータのみに更新された販促実施商品リスト画面70がディスプレイ41に表示される。
【0050】
販促実施商品リスト画面70を確認した販促担当者は、クーポン内容(販促企画)を変更すべき商品があるか否かを判断する。クーポン内容(販促企画)を変更すべき商品がある場合、販促リストのその商品の表示行を選択して企画設定ボタン71を入力する。そうすると、販促企画設定画面80が表示されるので、販促担当者は、選択ボックス83にてクーポン内容が値引なのか割引なのかを選択する。また、置数ボックス84に所望の値引額または割引率を入力する。そして、確定ボタン85を入力する。そうすると、販促実施商品リスト画面70のクーポン内容が変更後に更新されるので、販促担当者は、配信実行ボタン72を入力する。かくして、販促実施商品リスト画面70の販促リストに表示されている商品のクーポン付メールが、インターネット経由で各顧客の携帯電話3に配信される。
【0051】
このとき、ディスプレイ41の画面は、配信指示済通知画面90に変更される。したがって、販促担当者は、クーポンを配信した商品がどれであるかを容易に確認することができる。ここで、さらに別の条件でクーポン配信を行う場合、販促担当者は、次へボタン91を入力する。そうすると、ディスプレイ41の画面が販促推奨商品リスト画面60に戻る。このとき、画面60には、既にクーポンを配信した商品のデータは除外される。
【0052】
このように本実施形態によれば、インターネットを利用して消費者の携帯電話等に値引販売する商品のクーポンを配信する店舗単位の販促企画を、ディスプレイ41の画面表示にしたがって操作するだけで容易に実施することができる。
【0053】
(第2の実施形態)
図15は、第2の実施形態における販促推奨商品リスト画面60の表示例である。第2の実施形態では、販促推奨商品リスト画面60に、販促実施商品リスト画面70の配信実行ボタン72と企画設定ボタン71とを追加した。そして、CPU31は、販促推奨商品リスト画面60を表示させた後、企画設定ボタン71が入力された場合には、図7の流れ図に示す処理に進み、配信実行ボタン72が入力された場合には、図8の流れ図に示す手順の処理に進むように、販促企画支援プログラムを変更した。
【0054】
こうすることにより、販促推奨商品リスト画面60の販促リストに表示された商品全てにクーポンを配信する場合、第1の実施形態では販促条件項目ボタン61〜63を同時入力する必要があったが、第2の実施形態では、販促条件項目ボタン61〜63を入力せずに配信実行ボタン72を入力すればよく、操作を簡略化できる。
【0055】
以下、前記各実施形態の変形例について説明する。
前記実施形態では、販促条件のデータ項目として売上数量と在庫数量と賞味期限の3種類を示したが、販促条件となる項目はこれらに限定されるものではない。各商品の店舗販売に係わるデータの項目であればよい。
【0056】
また、前記実施形態では、販促条件項目ボタン61〜63のうち2以上のボタンを同時入力することで、各ボタンにそれぞれ設定された販促条件の少なくとも一方を満足する販促推奨商品を販促実施商品として選択する場合を示した。しかし、2以上のボタンを同時入力された場合には、各ボタンにそれぞれ設定された複数の販促条件の両方を満足する販促推奨商品を販促実施商品として選択するようにしてもよい。
【0057】
なお、複数の販促条件を組み合わせたボタン、例えば売上数量と在庫数量とを組み合わせたボタンや在庫数量と賞味期限を組み合わせたボタンを販促推奨商品リスト画面60にさらに追加することで、同時入力の機能を省略してもよい。
【0058】
また、各画面60,70,80,90のレイアウトは、前記実施形態のものに限定されない。また、POSシステム1のLAN13に、販促企画支援装置に特化したコンピュータを接続して、POSサーバ11から販促企画支援装置としての機能を省略してもよい。
【0059】
さらに、前記実施形態は、POSサーバ11内部のROM32に発明の機能を実現させる販促企画支援プログラムが予め記録されているものとした。しかしこれに限らず、同様のプログラムがネットワークからPOSサーバ11にダウンロードされてもよい。あるいは、記録媒体に記録された同様のプログラムが、POSサーバ11にインストールされてもよい。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、POSサーバ11内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0060】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1…POSシステム、2…インターネット、3…携帯電話、4…メール配信サーバ、5…顧客データベース、11…POSサーバ、14…商品データベース、15…ルータ、20…設定テーブル、50…ワークテーブル、60…販促推奨商品リスト画面、70…販促実施商品リスト画面、80…販促企画設定画面、90…配信指示済通知画面。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、売上状況,在庫状況等を基に売り切りたい商品のクーポンを消費者の携帯電話等に配信する店舗単位の販促企画を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばスーパーマーケットでは、食品の賞味期限切れによる売れ残りを防ぐために、賞味期限間近の食品を値引販売することは良く行われている。しかし消費者は、食品売場に行かないと、購入を希望する食品が値引販売されている否かを知ることはできない。そこで、インターネットを利用して消費者の携帯電話等に値引販売する食品のクーポンを配信することで、消費者に来店を促し、販売の促進を図ることが考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−258620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、インターネットを利用して消費者の携帯電話等に値引販売する商品のクーポンを配信する店舗単位の販促企画を容易に実施することができる販促企画支援装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態の販促企画支援装置は、商品検出手段と、リスト表示手段と、リスト更新手段と、クーポン配信制御手段とを備える。商品検出手段は、各商品の店舗販売に係わる複数項目のデータとそのデータに対するしきい値とを商品毎に比較して販売促進の推奨商品を検出する。リスト表示手段は、商品検出手段により検出された商品の少なくとも商品名とその商品の店舗販売に係わるデータとを一覧にした販促リストを表示部に表示させる。リスト更新手段は、表示部に販促リストが表示された状態で、入力部を介して複数項目の中の少なくとも1項目が選択されると、販促リストを、選択された項目に関して販売促進の推奨商品として検出される商品のリストに更新する。クーポン配信制御手段は、表示部に販促リストが表示された状態で、入力部を介してクーポンの配信実行が指令されると、販促リストに表示された商品に関するクーポンのインターネット配信を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】一実施形態であるクーポンメール配信システムの全体構成図。
【図2】同システムの商品データベースに保存される商品データの構成を示す図。
【図3】同システムのPOSサーバが有する設定テーブルのデータ構成を示す図。
【図4】POSサーバの要部構成を示すブロック図。
【図5】POSサーバのRAMに形成されるワークテーブルのデータ構成を示す図。
【図6】POSサーバのCPUが販促企画支援プログラムに従って実行する処理手順を示す流れ図。
【図7】図6において、販促実施商品リスト画面の企画設定ボタンが入力された後の処理手順を示す流れ図。
【図8】図6において、販促実施商品リスト画面の配信実行ボタンが入力された後の処理手順を示す流れ図。
【図9】POSサーバのディスプレイに表示される販促推奨商品リスト画面の一例を示す図。
【図10】POSサーバのディスプレイに表示される販促実施商品リスト画面の一例を示す図。
【図11】POSサーバのディスプレイに表示される販促実施商品リスト画面の他の例を示す図。
【図12】POSサーバのディスプレイに表示される販促企画設定画面の一例を示す図。
【図13】POSサーバのディスプレイに表示される販促実施商品リスト画面の更新例を示す図。
【図14】POSサーバのディスプレイに表示される配信指示済通知画面の一例を示す図。
【図15】POSサーバのディスプレイに表示される販促推奨商品リスト画面の他の実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、POS(Point Of Sales)システム1のPOSサーバ11に販促企画支援装置としての機能を搭載させたクーポンメール配信システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、クーポンメール配信システムの構成図である。スーパーマーケット等の実存店舗に構築されるPOSシステム1は、POSサーバ11と複数台のPOS端末12とを備えており、これらをLAN(Local Area Network)13によって双方向通信自在に接続している。また、POSシステム1は、インターネット2に接続するためのルータ15をLAN13に接続している。
【0009】
インターネット2には、消費者が所有する携帯電話3にメールを配信するのに特化したメール配信サーバ4が接続されている。メール配信サーバ4は、消費者である各顧客の携帯電話番号が登録された顧客データベース5を有する。メール配信サーバ4は、POSシステム1のPOSサーバ11からインターネット2を経由して、クーポン付のメール配信指令を受信すると、顧客データベース5に登録されている電話番号の携帯電話3にクーポン付のメールを一斉配信する。クーポン付のメールは、インターネット2を経由して所定の基地局6から各顧客の携帯電話3に配信される。
【0010】
POSサーバ11は、各商品固有の商品コード,商品名,価格等の商品データが登録された商品データベース14を有する。各POS端末12は、商品データベース14の商品データに基づいて、客が購入する商品の販売データを売上処理する。各POS端末12で売上処理された各商品の販売データは、LAN13を介してPOSサーバ11に伝送される。POSサーバ11は、各POS端末12から収集した各商品の販売データを例えば商品別に集計して、商品毎の売上状況や在庫状況を示すデータを管理する。
【0011】
図2は、商品データベース14に登録される商品データのレコード構成図である。図示するように、商品データは、商品コード,商品名,価格,売上数量,売上金額,在庫数量,賞味期限,販促条件パターン番号等の項目からなる。データ項目「売上数量」と「売上金額」は、対応する商品コードによって特定される商品の当日に売り上げられた数量及びその金額である。データ項目「在庫数量」は、同商品の現時点における在庫の数量である。データ項目「賞味期限」は、同商品が賞味期限設定対象の食品である場合において、当日に販売されている中で最も古い日付である。データ項目「販促条件パターン番号」は、同商品に対して任意に設定される販促条件パターンの識別番号である。
【0012】
図3は、販促条件パターンの設定テーブル20を示す模式図である。設定テーブル20は、一連のパターン番号に対応して、売上数量のしきい値SL1と、在庫数量のしきい値SL2と、賞味期限までの日数のしきい値SL3との組合せデータを記憶する。本実施形態では、売上数量がしきい値SL1に満たない商品、または、在庫数量がしきい値SL2以上の商品、あるいは、賞味期限までの日数がしきい値SL3以内の商品は、全てクーポンによる販促対象となる。
【0013】
店舗管理者は、賞味期限設定対象の各食品に対し、それぞれ入荷量や売れ行き予測のデータ等を基に適切な販促条件パターンを選択する。そして、商品データベース14の該当する商品データレコードのデータ項目「販促条件パターン番号」に、選択した販促条件パターンの番号をセットする。
【0014】
図4は、POSサーバ11の要部構成を示すブロック図である。図4に示すように、POSサーバ11は、コンピュータの中枢を担うCPU(Central Processing Unit)31と、主記憶部を構成するROM(Read Only Memory)32及びRAM(Random Access Memory)33と、現在の日時を計時する時計部34と、補助記憶部を構成するHDD(Hard Disk Drive)装置35と、通信インターフェース36、入力デバイスインターフェース37、ディスプレイインターフェース38及びプリンタインターフェース39を備える。
【0015】
HDD35は、前記商品データベース14及び設定テーブル20を保存する。通信インターフェース36は、LAN13を介して接続される各POS端末12とのデータ通信を司る。また、通信インターフェース36は、ルータ15を介してインターネット2と接続する。入力デバイスインターフェース37は、キーボード,マウス等の入力デバイス40から操作入力信号を取り込む。ディスプレイインターフェース38は、ディスプレイ41に画面表示データを出力する。プリンタインターフェース39は、プリンタ42に印刷データを出力する。ここに、POSサーバ11は、入力部(入力デバイス40)と、表示部(ディスプレイ41)と、インターネット2への接続手段(通信インターフェース36)とを備えたコンピュータ機器である。
【0016】
かかる構成のPOSサーバ11は、CPU31に販促企画支援機能を実現させるためのプログラム、いわゆる販促企画支援プログラムをROM32に記憶している。また、この販促企画支援機能の実現に必要なメモリエリアとしてワークテーブル50をRAM33に形成している。
【0017】
ワークテーブル50は、図5に示すように、販促推奨商品データに関連づけて、販促条件データと、クーポンデータと、対象フラグと、配信済フラグとを記憶する。販促推奨商品データは、少なくとも商品コード,商品名,価格,売上数量,在庫数量及び賞味期限の各データ項目を含む。販促条件データは、売上数量に関する販促条件を満足する場合に“1”にセットされるフラグAと、在庫数量に関する販促条件を満足する場合に“1”にセットされるフラグBと、賞味期限に関する販促条件を満足する場合に“1”にセットされるフラグCとからなる。クーポンデータは、対応する商品データで特定される商品に対するクーポンの内容(例えば、10円値引、5%割引等)を示す。対象フラグは、対応する商品データで特定される商品が販促対象であるとき“1”にセットされる。配信済フラグは、対応する商品データで特定される商品のクーポンが配信されたとき“1”にセットされる。
【0018】
しかして、POSサーバ11のオペレータが、入力デバイス40を操作して、種々の業務メニューの中から販促企画業務を選択しその実行を指令すると、前記販促企画支援プログラムが起動する。そうすると、CPU31は、図6乃至図8の流れ図に示す手順の処理を開始する。なお、この処理の開始に先立ち、ワークテーブル50はクリアされている。
【0019】
先ず、CPU31は、販促推奨商品検索処理を実行する(ST1:商品検出手段)。すなわちCPU31は、商品データベース14から順番に商品データレコードを読み出す。そして、読み出した商品データレコードの販促条件パターン番号に対応する販促条件パターンデータ(売上数量しきい値SL1,在庫数量しきい値SL2,賞味期限までの日数しきい値SL3)を設定テーブル20から取得する。
【0020】
次に、CPU31は、当該商品データレコードの売上数量と上記売上数量しきい値SL1とを比較する。また、当該商品データレコードの在庫数量と上記在庫数量しきい値SL2とを比較する。さらに、当該商品データレコードの賞味期限と上記日数しきい値SL3とを比較する。その結果、売上数量がしきい値SL1に満たないか、在庫数量がしきい値SL2を超えるか、時計部34にて計時されている現在日付から賞味期限までの日数が日数しきい値SL3より少ない場合、CPU31は、当該商品データレコードの商品をクーポンによる販促推奨商品とみなす。そして、当該商品データレコードの商品コード,商品名,価格,売上数量,在庫数量及び賞味期限をワークテーブル50の販促推奨商品データエリアにセットする。また、この販促推奨商品データに対応する販促条件フラグA,B,Cについては、売上数量がしきい値SL1に満たない場合にはフラグAを、在庫数量がしきい値SL2を超える場合にはフラグBを、現在日付から賞味期限までの日数が日数しきい値SL3より少ない場合にはフラグCを、それぞれ“1”にセットする。さらに、クーポンデータエリアには、デフォルトのクーポンデータ、例えば「10円値引」のデータをセットする。
【0021】
CPU31は、以上の処理を、商品データベース14から商品データレコードを読み出す毎に繰り返し実行する。そして、商品データベース14から全ての商品データレコードを読み出して処理したならば、CPU31は、次のステップST2に進む。
【0022】
ステップST2では、CPU31は、ワークテーブル50に販促推奨商品データが格納されているか否かを判断する。格納されていない場合(ST2のNO)、CPU31は、販促推奨商品無しを示すメッセージ画面をディスプレイ41に表示させる(ST3)。以上で、販促企画業務の処理が終了する。
【0023】
ワークテーブル50に販促推奨商品データが格納されている場合(ST2のYES)、CPU31は、その販促推奨商品データに対応する配信済フラグを全て“0”にリセットする(ST4)。続いてCPU31は、その販促推奨商品データに対応する対象フラグを全て“0”にリセットする(ST5)。しかる後、CPU31は、その販促推奨商品データに基づいて販促推奨商品リスト画面60を編集してディスプレイ41に表示させる(ST6:リスト表示手段)。
【0024】
販促推奨商品リスト画面60の一例を図9に示す。図9に示すように、販促推奨商品リスト画面60には、販促推奨商品の商品名、価格、売上数量,在庫数量及び賞味期限の各項目がリスト形式で表示されている。また、販促推奨商品毎に、対応するクーポンデータの内容が項目「販促企画」としてリストに付加されている。以後、説明の便宜上、リスト形式の表示部分を販促リストと称する。
【0025】
上記販促リストにおいては、販促条件を満足した項目、例えば売上数量がしきい値SL1に満たない商品については項目「売上数量」の値が、在庫数量がしきい値SL2を超える商品については項目「在庫数量」の値が、賞味期限までの日数がしきい値SL3より少ない商品については項目「賞味期限」の値が、それぞれ特殊表示される。因みに、図9の表示例では、特殊表示を網掛け表示としている。特殊表示は、網掛け表示に限定されるものではない。例えば、文字の色を変えたり、背景色を変えたり、文字の白黒を反転させてもよい。
【0026】
この他、販促推奨商品リスト画面60には、販促条件の項目を示すボタンとして売上数量ボタン61と、在庫数量ボタン62と、賞味期限ボタン63とが表示されている。また、販促企画業務の終了を宣言するための終了ボタン64が表示されている。
【0027】
CPU31は、いずれかのボタン61〜64が入力されるのを待機する(ST7,ST8)。入力デバイス40の操作により、終了ボタン64が入力された場合には(ST7のYES)、CPU31は、ディスプレイ41から販促推奨商品リスト画面60を消去する(ST9)。以上で、販促企画業務の処理が終了する。
【0028】
これに対し、販促条件項目ボタン61〜63のうちの少なくとも1つが入力された場合には(ST8のYES)、CPU31は、その入力ボタンに設定された項目の販促条件を満足する販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットする(ST10)。すなわち、売上数量ボタン61が入力された場合には、売上数量がしきい値SL1に満たない販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットする。在庫数量ボタン62が入力された場合には、在庫数量がしきい値SL2を超える販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットする。賞味期限ボタン63が入力された場合には、賞味期限までの日数がしきい値SL3より少ない販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットする。
【0029】
なお、販促条件項目ボタン61〜63は、複数を同時に入力することが可能である。例えば売上数量ボタン61と賞味期限ボタン63とが同時に入力された場合には、CPU31は、売上数量がしきい値SL1に満たない販促推奨商品データと賞味期限までの日数がしきい値SL3より少ない販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットする。したがって、売上数量ボタン61と在庫数量ボタン62と賞味期限ボタン63とが同時に入力された場合には、全ての販促推奨商品データの対象フラグが“1”にセットされる。
【0030】
選択された販促条件を満足する販促推奨商品データの対象フラグを“1”にセットしたならば、CPU31は、その販促推奨商品データに基づいて販促実施商品リスト画面70を編集してディスプレイ41に表示させる(ST11:リスト更新手段)。
【0031】
販促実施商品リスト画面70の一例を図10,図11に示す。
図10は、図9の画面60において、3つの販促条件項目ボタン61,62,63を同時に入力したことによって更新された画面70である。この場合、全ての販促推奨商品データの対象フラグが“1”にセットされるので、販促リストの内容は変わらない。特殊表示だけがなくなる。
【0032】
図11は、図9の画面60において、賞味期限ボタン63だけを入力したことによって更新された画面70である。この場合、賞味期限までの日数がしきい値SL3より少ない販促推奨商品データの対象フラグが“1”にセットされるので、販促リストの内容が更新される。具体的には、賞味期限までの日数がしきい値SL3より少ない商品「○○牛乳」のデータと「○○ゼリー」のデータとが販促リストに残り、賞味期限までの日数がしきい値SL3以上の商品「○○納豆」のデータが消去される。因みに、図9の画面60においては、在庫数量ボタン62と賞味期限ボタン63とを同時に入力した場合も、図11と同一の販促実施商品リスト画面70に更新される。
【0033】
なお、販促実施商品リスト画面70のボタン群は、販促条件項目ボタン61,62,63に代わって企画設定ボタン71と配信実行ボタン72が表示される。さらに、終了ボタン64に代わって、戻りボタン73が表示される。
【0034】
CPU31は、いずれかのボタン71〜73が入力されるのを待機する(ST12,ST13,ST14)。入力デバイス40の操作により、戻りボタン73が入力された場合には(ST14のYES)、CPU31は、ステップST5の処理に戻る。すなわち、全ての販促推奨商品データに対応する対象フラグを全て“0”にリセットする。そして、ディスプレイ41の画面を販促推奨商品リスト画面60に戻す。
【0035】
これに対し、企画設定ボタン71が入力された場合には(ST12のYES)、CPU31は、図7の流れ図に示す手順の処理を実行する。すなわちCPU31は、販促実施商品リスト画面70の販促リストに表示されているいずれか1商品が選択状態にあるか否かを判断する(ST21)。選択状態にない場合(ST21のNO)、CPU31は、ステップST11の処理に戻る。すなわち、販促実施商品リスト画面70をそのまま表示し、いずれかのボタン71〜73が入力されるのを再度待機する。
【0036】
入力デバイス40の操作により、販促リストの1商品が選択された状態で企画設定ボタン71が入力されると(ST21のYES)、CPU31は、その選択された商品の販促推奨商品データに基づいて販促企画設定画面80を編集してディスプレイ41に表示させる(ST22)。
【0037】
販促企画設定画面80の一例を図12に示す。図12に示すように、販促企画設定画面80には、販促リストから選択された商品の商品名及び販売価格の表示ボックス81,82と、クーポン内容が値引なのか割引なのかを択一的に選択する選択ボックス83と、クーポン内容が値引の場合には値引額を、割引の場合には割引率を入力するための置数ボックス84とが表示されている。また、販促企画設定画面80には、確定ボタン85と戻りボタン86とが表示されている。
【0038】
CPU31は、いずれかのボタン85,86が入力されるのを待機する(ST23,ST24)。入力デバイス40の操作により、戻りボタン86が入力された場合には(ST23のYES)、CPU31は、ステップST11の処理に戻る。すなわち、ディスプレイ41の画面を販促実施商品リスト画面70に戻し、いずれかのボタン71〜73が入力されるのを再度待機する。
【0039】
これに対し、確定ボタン85が入力された場合には(ST24のYES)、CPU31は、販促リストから選択された商品の販促推奨商品データに対応するクーポンデータを、選択ボックス83にて選択されたクーポン内容と置数ボックス84に入力された数値とに変更する(ST25:クーポン内容変更手段)。しかる後、CPU31は、ステップST11の処理に戻って、販促実施商品リスト画面70をディスプレイ41に表示させる。このとき、クーポンデータが変更された商品については、販促リストの項目「販促企画」の内容が変更後の情報に変更される。
【0040】
図12の販促企画設定画面80において、オペレータが置数ボックス84の数値を「10」から「30」に変更した場合の販促実施商品リスト画面70を図13に示す。図11と図13とを比較すれば明らかなように、商品「○○ゼリー」の販促企画が「値引:10円」から「値引:30円」に変更されている。
【0041】
販促実施商品リスト画面70の配信実行ボタン72が入力されると(ST13のYES)、CPU31は、図8の流れ図に示す手順の処理を実行する。すなわちCPU31は、対象フラグが“1”にリセットされている販促推奨商品のクーポン配信を、メール配信サーバ4に指示する(ST31:クーポン配信制御手段)。これにより、メール配信サーバ4は、顧客データベース5に登録されている携帯電話番号の携帯電話3に、対象フラグが“1”にリセットされている販促推奨商品のクーポン付メールを一斉に配信する。
【0042】
例えばディスプレイ41に図13の販促実施商品リスト画面70が表示されている状態で、オペレータが配信実行ボタン72を操作入力すると、商品「○○牛乳」が10円値引のクーポンと、商品「○○ゼリー」が30円値引のクーポンとが付されたメールが各顧客の携帯電話3に配信される。
【0043】
クーポン配信を指示した後、CPU31は、そのクーポン配信を指示した販促推奨商品の配信済フラグを“1”にセットする(ST32)。そしてCPU31は、ワークテーブル59のデータを基に、ディスプレイ41の画面を配信指示済通知画面90に変更する(ST33)。
【0044】
配信指示済通知画面90の一例を、図14に示す。図14に示すように、配信指示済通知画面90は、販促推奨商品リスト画面60の販促リストにおける項目「販促企画」の部分を項目「配信指示」に変更し、この項目「配信指示」の行に、ステップST31の処理でクーポンの配信を指示した商品、すなわち配信済フラグが“1”にセットされた商品に対して配信済を示すマーク“済”を表示する。また、配信指示済通知画面90には、次へボタン91と終了ボタン92とが表示されている。
【0045】
CPU31は、いずれかのボタンが入力されるのを待機する(ST34,ST35)。入力デバイス40の操作により、次へボタン91が入力された場合には(ST35のYES)、CPU31は、ステップST5の処理に進む。すなわち、全ての販促推奨商品データに対応する対象フラグを全て“0”にリセットする。そして再び、ディスプレイ41の画面を販促推奨商品リスト画面60とする。このとき、配信済フラグが“1”にセットされている商品、すなわち既にクーポンの配信が指示された販促推奨商品のデータは、販促推奨商品リスト画面60に表示されない。
【0046】
配信指示済通知画面90において、終了ボタン92が入力された場合には(ST34のYES)、CPU31は、ディスプレイ41の画面を消去する(ST35)。以上で、販促企画業務の処理が終了する。
【0047】
このようなPOSサーバ11でPOSシステム1を構築してなるスーパーマーケット等の店舗の販促担当者は、例えば1営業日の予め決められた時刻になると、POSサーバ11を操作して、販促企画業務の実行を指令する。そうすると、次のA〜Cの販促条件のうち少なくとも1つを満足する商品が販促推奨商品として選択される。
【0048】
販促条件A:当日の売上点数が所定のしきい値SL1に満たない商品
販促条件B:現時点の在庫数量が所定のしきい値SL2を超えている商品
販促条件C:現時点から賞味期限までの日数が所定のしきい値SL3より少なく商品
そして、図9に示すように、販促推奨商品として選択された各商品の商品名,販売価格,売上数量,在庫数量,賞味期限のデータがリスト化された販促リストを含む販促推奨商品リスト画面60がディスプレイ41に表示される。このとき、販促リストにおいては、販促条件Aを満足する商品に対しては売上数量が、販促条件Bを満足する商品に対しては在庫数量が、販促条件Cを満足する商品に対しては賞味期限がそれぞれ特殊表示される。したがって販促担当者は、販促リストの各商品がそれぞれ如何なる要因で販促推奨商品となったのかを容易に知ることができる。
【0049】
販促推奨商品リスト画面60を確認した販促担当者は、クーポンを配信する販促条件を決定する。例えば、販促条件Aを満足する商品のクーポンを配信する場合には、売上数量ボタン61を入力する。販促条件AとBのどちらか一方または両方を満足する商品のクーポンを配信する場合には、売上数量ボタン61と在庫数量ボタン62とを同時に入力する。販促条件A,B,Cのいずれかを少なくとも満足する商品のクーポンを配信する場合には、売上数量ボタン61と在庫数量ボタン62と賞味期限ボタン63とを同時に入力する。そうすると、販促リストが、入力されたボタン61〜63に設定された販促条件を満足する販促推奨商品のデータのみに更新された販促実施商品リスト画面70がディスプレイ41に表示される。
【0050】
販促実施商品リスト画面70を確認した販促担当者は、クーポン内容(販促企画)を変更すべき商品があるか否かを判断する。クーポン内容(販促企画)を変更すべき商品がある場合、販促リストのその商品の表示行を選択して企画設定ボタン71を入力する。そうすると、販促企画設定画面80が表示されるので、販促担当者は、選択ボックス83にてクーポン内容が値引なのか割引なのかを選択する。また、置数ボックス84に所望の値引額または割引率を入力する。そして、確定ボタン85を入力する。そうすると、販促実施商品リスト画面70のクーポン内容が変更後に更新されるので、販促担当者は、配信実行ボタン72を入力する。かくして、販促実施商品リスト画面70の販促リストに表示されている商品のクーポン付メールが、インターネット経由で各顧客の携帯電話3に配信される。
【0051】
このとき、ディスプレイ41の画面は、配信指示済通知画面90に変更される。したがって、販促担当者は、クーポンを配信した商品がどれであるかを容易に確認することができる。ここで、さらに別の条件でクーポン配信を行う場合、販促担当者は、次へボタン91を入力する。そうすると、ディスプレイ41の画面が販促推奨商品リスト画面60に戻る。このとき、画面60には、既にクーポンを配信した商品のデータは除外される。
【0052】
このように本実施形態によれば、インターネットを利用して消費者の携帯電話等に値引販売する商品のクーポンを配信する店舗単位の販促企画を、ディスプレイ41の画面表示にしたがって操作するだけで容易に実施することができる。
【0053】
(第2の実施形態)
図15は、第2の実施形態における販促推奨商品リスト画面60の表示例である。第2の実施形態では、販促推奨商品リスト画面60に、販促実施商品リスト画面70の配信実行ボタン72と企画設定ボタン71とを追加した。そして、CPU31は、販促推奨商品リスト画面60を表示させた後、企画設定ボタン71が入力された場合には、図7の流れ図に示す処理に進み、配信実行ボタン72が入力された場合には、図8の流れ図に示す手順の処理に進むように、販促企画支援プログラムを変更した。
【0054】
こうすることにより、販促推奨商品リスト画面60の販促リストに表示された商品全てにクーポンを配信する場合、第1の実施形態では販促条件項目ボタン61〜63を同時入力する必要があったが、第2の実施形態では、販促条件項目ボタン61〜63を入力せずに配信実行ボタン72を入力すればよく、操作を簡略化できる。
【0055】
以下、前記各実施形態の変形例について説明する。
前記実施形態では、販促条件のデータ項目として売上数量と在庫数量と賞味期限の3種類を示したが、販促条件となる項目はこれらに限定されるものではない。各商品の店舗販売に係わるデータの項目であればよい。
【0056】
また、前記実施形態では、販促条件項目ボタン61〜63のうち2以上のボタンを同時入力することで、各ボタンにそれぞれ設定された販促条件の少なくとも一方を満足する販促推奨商品を販促実施商品として選択する場合を示した。しかし、2以上のボタンを同時入力された場合には、各ボタンにそれぞれ設定された複数の販促条件の両方を満足する販促推奨商品を販促実施商品として選択するようにしてもよい。
【0057】
なお、複数の販促条件を組み合わせたボタン、例えば売上数量と在庫数量とを組み合わせたボタンや在庫数量と賞味期限を組み合わせたボタンを販促推奨商品リスト画面60にさらに追加することで、同時入力の機能を省略してもよい。
【0058】
また、各画面60,70,80,90のレイアウトは、前記実施形態のものに限定されない。また、POSシステム1のLAN13に、販促企画支援装置に特化したコンピュータを接続して、POSサーバ11から販促企画支援装置としての機能を省略してもよい。
【0059】
さらに、前記実施形態は、POSサーバ11内部のROM32に発明の機能を実現させる販促企画支援プログラムが予め記録されているものとした。しかしこれに限らず、同様のプログラムがネットワークからPOSサーバ11にダウンロードされてもよい。あるいは、記録媒体に記録された同様のプログラムが、POSサーバ11にインストールされてもよい。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、POSサーバ11内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0060】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1…POSシステム、2…インターネット、3…携帯電話、4…メール配信サーバ、5…顧客データベース、11…POSサーバ、14…商品データベース、15…ルータ、20…設定テーブル、50…ワークテーブル、60…販促推奨商品リスト画面、70…販促実施商品リスト画面、80…販促企画設定画面、90…配信指示済通知画面。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各商品の店舗販売に係わる複数項目のデータとそのデータに対するしきい値とを商品毎に比較して販売促進の推奨商品を検出する商品検出手段と、
この商品検出手段により検出された商品の少なくとも商品名とその商品の前記店舗販売に係わるデータとを一覧にした販促リストを表示部に表示させるリスト表示手段と、
前記表示部に前記販促リストが表示された状態で、入力部を介して前記複数項目の中の少なくとも1項目が選択されると、前記販促リストを、選択された項目に関して販売促進の推奨商品として検出される商品のリストに更新するリスト更新手段と、
前記表示部に前記販促リストが表示された状態で、入力部を介してクーポンの配信実行が指令されると、前記販促リストに表示された商品に関するクーポンのインターネット配信を制御するクーポン配信制御手段と、
を具備したことを特徴とする販促企画支援装置。
【請求項2】
前記リスト表示手段は、前記販促リストとともに、前記店舗販売に係わるデータの項目を選択するためのボタン画像を表示させることを特徴とする請求項1記載の販促企画支援装置。
【請求項3】
前記販促リストは、前記商品検出手段により検出された商品の少なくとも商品名とその商品の前記店舗販売に係わるデータとに加えて、その商品に対するクーポンの内容を表示することを特徴とする請求項1または2記載の販促企画支援装置。
【請求項4】
前記表示部に前記販促リストが表示された状態で入力部を介して前記クーポンの内容変更が指令されると前記クーポンの内容設定画面を前記表示部に表示させ、前記販促リストに表示された商品に関するクーポンの内容を前記設定画面に入力された内容に変更するクーポン内容変更手段、
をさらに具備したことを特徴とする請求項3記載の販促企画支援装置。
【請求項5】
前記クーポン配信制御手段により前記販促リストに表示された商品に関するクーポンのインターネット配信が制御されると、前記販促リストに配信指示済であることを表示させることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1に記載の販促企画支援装置。
【請求項6】
入力部と、表示部と、インターネットへの接続手段とを備えたコンピュータに、
各商品の店舗販売に係わる複数項目のデータとそのデータに対するしきい値とを商品毎に比較して販売促進の推奨商品を検出する機能と、
この機能により検出された商品の少なくとも商品名とその商品の前記店舗販売に係わるデータとを一覧にした販促リストを前記表示部に表示させる機能と、
前記表示部に前記販促リストが表示された状態で、前記入力部を介して前記複数項目の中の少なくとも1項目が選択されると、前記販促リストを、選択された項目に関して販売促進の推奨商品として検出される商品のリストに更新する機能と、
前記表示部に前記販促リストが表示された状態で、前記入力部を介してクーポンの配信実行が指令されると、前記販促リストに表示された商品に関するクーポンのインターネット配信を制御する機能と、
を実現させるための販促企画支援プログラム。
【請求項1】
各商品の店舗販売に係わる複数項目のデータとそのデータに対するしきい値とを商品毎に比較して販売促進の推奨商品を検出する商品検出手段と、
この商品検出手段により検出された商品の少なくとも商品名とその商品の前記店舗販売に係わるデータとを一覧にした販促リストを表示部に表示させるリスト表示手段と、
前記表示部に前記販促リストが表示された状態で、入力部を介して前記複数項目の中の少なくとも1項目が選択されると、前記販促リストを、選択された項目に関して販売促進の推奨商品として検出される商品のリストに更新するリスト更新手段と、
前記表示部に前記販促リストが表示された状態で、入力部を介してクーポンの配信実行が指令されると、前記販促リストに表示された商品に関するクーポンのインターネット配信を制御するクーポン配信制御手段と、
を具備したことを特徴とする販促企画支援装置。
【請求項2】
前記リスト表示手段は、前記販促リストとともに、前記店舗販売に係わるデータの項目を選択するためのボタン画像を表示させることを特徴とする請求項1記載の販促企画支援装置。
【請求項3】
前記販促リストは、前記商品検出手段により検出された商品の少なくとも商品名とその商品の前記店舗販売に係わるデータとに加えて、その商品に対するクーポンの内容を表示することを特徴とする請求項1または2記載の販促企画支援装置。
【請求項4】
前記表示部に前記販促リストが表示された状態で入力部を介して前記クーポンの内容変更が指令されると前記クーポンの内容設定画面を前記表示部に表示させ、前記販促リストに表示された商品に関するクーポンの内容を前記設定画面に入力された内容に変更するクーポン内容変更手段、
をさらに具備したことを特徴とする請求項3記載の販促企画支援装置。
【請求項5】
前記クーポン配信制御手段により前記販促リストに表示された商品に関するクーポンのインターネット配信が制御されると、前記販促リストに配信指示済であることを表示させることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1に記載の販促企画支援装置。
【請求項6】
入力部と、表示部と、インターネットへの接続手段とを備えたコンピュータに、
各商品の店舗販売に係わる複数項目のデータとそのデータに対するしきい値とを商品毎に比較して販売促進の推奨商品を検出する機能と、
この機能により検出された商品の少なくとも商品名とその商品の前記店舗販売に係わるデータとを一覧にした販促リストを前記表示部に表示させる機能と、
前記表示部に前記販促リストが表示された状態で、前記入力部を介して前記複数項目の中の少なくとも1項目が選択されると、前記販促リストを、選択された項目に関して販売促進の推奨商品として検出される商品のリストに更新する機能と、
前記表示部に前記販促リストが表示された状態で、前記入力部を介してクーポンの配信実行が指令されると、前記販促リストに表示された商品に関するクーポンのインターネット配信を制御する機能と、
を実現させるための販促企画支援プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−181678(P2012−181678A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44193(P2011−44193)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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