販売宣伝システム
【課題】顧客に提供する販売宣伝動作を容易に変更することができ、柔軟性のある販売宣伝を容易に行うことができるようにする。
【解決手段】コンタクトチャネル15を介して顧客22に対する販売宣伝動作を行う販売宣伝実施装置14と、販売宣伝企画データを格納する販売宣伝企画装置26と、前記販売宣伝実施装置14に所定の販売宣伝動作を行わせる販売プロセスコンポーネント25とを有し、前記販売宣伝企画データと販売プロセスコンポーネント25との関連付けの変更によって、前記販売宣伝動作を変更することができる。
【解決手段】コンタクトチャネル15を介して顧客22に対する販売宣伝動作を行う販売宣伝実施装置14と、販売宣伝企画データを格納する販売宣伝企画装置26と、前記販売宣伝実施装置14に所定の販売宣伝動作を行わせる販売プロセスコンポーネント25とを有し、前記販売宣伝企画データと販売プロセスコンポーネント25との関連付けの変更によって、前記販売宣伝動作を変更することができる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、販売宣伝システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀行、信用金庫、郵便局、消費者金融会社等の金融機関の顧客が、入金、出金、振込、残高照会等の金融取引を行う場合、前記金融機関の支店、すなわち、営業店に配設されたATM(Automatic Teller Machine:現金自動預払機)、CD(Cash Dispenser:現金自動支払機)等の自動取引装置を利用すると、該自動取引装置の表示画面や取引明細票に自動取引装置の操作方法の指示や取引金額等の金融取引に関する情報に加えて、前記金融機関から顧客への商品やサービスを販売するためのメッセージ、広告等の販売宣伝情報が表示されたり、印刷される販売宣伝システムが提供されている。
【0003】
図2は従来の販売宣伝システムの構成を示す図である。
【0004】
図において、110は販売宣伝システムであり、115は金融機関の支店等の営業店に配設され、金融機関の顧客122が来店して操作する自動取引装置等のコンタクトチャネルである。また、114は商品やサービスを販売するためのメッセージ、広告等の販売宣伝情報を営業店のコンタクトチャネル115に配信するための販売宣伝実施装置であり、顧客データベース111に接続されている。そして、前記販売宣伝実施装置114は、ネットワーク116を介して、各営業店に配設されたコンタクトチャネル115のそれぞれと接続されている。
【0005】
ここで、営業店に来店した顧客122がキャッシュカード等のカードを前記コンタクトチャネル115の図示されないカード取扱部に挿入して金融取引を行うと、前記コンタクトチャネル115は、前記カードの磁気ストライプ等に格納された顧客ID等の顧客122を識別する識別情報を読み取り、該識別情報をネットワーク116を介して、販売宣伝実施装置114に送信する。すると、該販売宣伝実施装置114は、顧客データベース111にアクセスし、受信した識別情報に基づいて、前記顧客122の職種、収入等の顧客情報を検索し、検索された該顧客情報に対応する販売宣伝情報を抽出する。なお、該販売宣伝情報は、販売宣伝実施装置114内にプログラムとして複数種類のものが組み込まれており、前記販売宣伝実施装置114は検索された顧客情報に対応する種類の販売宣伝情報を抽出する。
【0006】
そして、抽出された販売宣伝情報は前記販売宣伝実施装置114から、ネットワーク116を介して、コンタクトチャネル115に送信される。続いて、該コンタクトチャネル115の表示画面や取引明細票にコンタクトチャネル115の操作方法の指示や取引金額等の金融取引に関する情報に加えて、前記販売宣伝情報が表示されたり、印刷される。例えば、前記顧客122が銀行における自動取引装置であるコンタクトチャネル115を操作して、残高照会を行い、操作が終了した時、表示画面に「当行におきましては、○月○日より新しい××サービスを開始しました。どうぞご利用下さい。」というようなメッセージが表示されてから、初期画面に戻るようになっている。さらに、印刷された残高照会明細票の上端部や下端部の余白に前記メッセージが印刷されるようになっている。
【0007】
これにより、金融機関は、それぞれの顧客122に適した内容の販売宣伝情報を顧客122に伝えることができる。また、顧客122も、不要なメッセージを受け取ることなく、自分に適した販売宣伝情報を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の販売宣伝システムにおいては、販売宣伝実施装置114には、販売宣伝情報が、プログラムとしてではあるが固定的に組み込まれている。そのため、販売宣伝情報の内容を変更するためには、販売宣伝実施装置114の動作を停止させ、プログラムとしての販売宣伝情報を新しいものに入れ替えなければならない。
【0009】
例えば、販売宣伝の対象が金融商品である場合、市場金利の変動に伴って、金融商品の金利も改訂する必要がある。この場合、旧い金利を含む販売宣伝情報である旧いプログラムを新しい金利を含む販売宣伝情報である新しいプログラムと入れ替える必要があり、販売宣伝実施装置114の動作を停止させて前記プログラムを入れ替える作業を行うことになり、手間がかかってしまう。また、販売宣伝実施装置114の動作を停止させる必要があるため、営業店の営業時間内に作業を実行することができなくなってしまう。
【0010】
また、プログラムとしての販売宣伝情報が販売宣伝実施装置114に固定的に組み込まれているので、販売宣伝情報の顧客122への提供の動作が固定的となり、柔軟性に欠けたものとなってしまう。例えば、前記販売宣伝情報を表示画面に表示したり、紙等の媒体に印刷したりして、一方的に顧客122に提供するだけであり、該顧客122の反応に対応することができなくなってしまう。
【0011】
さらに、販売宣伝情報を変更するためには、販売宣伝実施装置114本体に対する改修が必要になってしまうので、柔軟性のある販売宣伝情報を組み込むためには、準備が繁雑になってしまう。
【0012】
本発明は、前記従来の販売宣伝システムの問題点を解決して、顧客に提供する販売宣伝動作を容易に変更することができ、柔軟性のある販売宣伝を容易に行うことができる販売宣伝システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の販売宣伝システムにおいては、コンタクトチャネルを介して顧客に対する販売宣伝動作を行う販売宣伝実施装置と、販売宣伝企画データを格納する販売宣伝企画装置と、前記販売宣伝実施装置に所定の販売宣伝動作を行わせる販売プロセスコンポーネントとを有し、前記販売宣伝企画データと販売プロセスコンポーネントとの関連付けの変更によって、前記販売宣伝動作を変更することができる。
【0014】
本発明の他の販売宣伝システムにおいては、さらに、前記販売プロセスコンポーネントが販売宣伝実績データを取得する機能を備え、取得した前記販売宣伝実績データに基づいて前記販売宣伝動作を変更することができる。
【0015】
本発明の更に他の販売宣伝システムにおいては、さらに、前記販売プロセスコンポーネントは、販売宣伝情報の提供及び販売宣伝実績データの取得以外の動作を規定するプログラムを備え、前記販売宣伝企画装置からの選択によって動作する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システムの構成を示す図である。
【0018】
図において、10は販売宣伝システムであり、複数のコンタクトチャネル15を有する。また、22は該コンタクトチャネル15を操作する顧客である。ここで、前記コンタクトチャネル15は、例えば、銀行、信用金庫、郵便局、消費者金融会社等の金融機関の支店等である営業店に配設されたATM、CD等の自動取引装置であり、前記金融機関の顧客が自分で操作して入金、出金、通帳記帳、残高照会、振込、振替、送金、定期性預金設定等の金融取引を行うための装置である。また、前記コンタクトチャネル15は、他の機能、例えば、チケット予約機能、商品購入申込機能、クレジットカードの与信確認機能、施設情報案内機能等を有するキオスク端末(KIOSK端末)のような多機能端末であってもよい。この場合、前記コンタクトチャネル15は、金融機関でなく、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット等の商業施設に配設されていてもよい。さらに、前記コンタクトチャネル15は、鉄道、バス、船舶、飛行機等の交通機関の切符、定期券、回数券等を発行する自動券売機であってもよい。この場合、前記コンタクトチャネル15は、駅構内、バス停留場、飛行場等の場所に配設される。なお、本実施の形態においては、説明の都合上、前記コンタクトチャネル15が金融機関の自動取引装置である場合について説明する。
【0019】
そして、前記コンタクトチャネル15は、キーボード、タッチパネル、マウス等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置等を備える図示されない顧客操作部を有する。なお、該顧客操作部は、入力装置と表示装置との機能を兼ね備えるタッチパネルであることが望ましい。なお、前記コンタクトチャネル15は、金融取引の合間、すなわち、金融取引の処理中(入金された現金をカウントしたり、勘定系のシステムにアクセスしているような時間)等の時間に金融商品やサービスを販売するためのメッセージ、広告等として販売宣伝情報を含む画面を前記表示装置に表示することができるようになっている。
【0020】
また、前記コンタクトチャネル15は、キャッシュカード等のカードを取り扱い、顧客識別情報を取得する顧客識別情報取得部としての図示されないカード取扱部を有する。ここで、前記カードは、金融機関が顧客22に対して発行した入金、出金、振込、残高照会等の金融取引を行うためのカードであり、顧客22の氏名、口座番号、暗証番号、顧客ID等の顧客識別情報を格納する磁気ストライプを備える。なお、前記顧客識別情報を格納する部材としては、前記磁気ストライプに代えて、カードに埋め込まれたICであってもよい。そして、前記カード取扱部は、カードが挿入されるカードスロットを備え、該カードスロット内には、カードを搬送する搬送装置、及び、カードの磁気ストライプやICに格納された情報の読取、上書、消去等を行うための磁気ヘッド等の記録ヘッドが配設される。
【0021】
さらに、前記コンタクトチャネル15は、取引明細票を印刷して発行する印刷部を有する。本実施の形態において、該印刷部は、販売宣伝情報を媒体としての取引明細票に印刷することもできる。また、該取引明細票は、入金、出金、通帳記帳、残高照会、振込、振替、送金、定期性預金設定等の顧客22が行った金融取引に関する情報が印刷される紙片であり、口座番号、金融取引の種類、取引金額等が印刷される。そして、前記コンタクトチャネル15は、預金通帳等の通帳に記帳する図示されない通帳記帳部、紙幣を取り扱う紙幣入出金部、及び、硬貨を取り扱う硬貨入出金部を有する。さらに、前記コンタクトチャネル15は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、通信手段等を備え、前記コンタクトチャネル15の動作を統括的に制御する制御部を有する。
【0022】
また、14は前記販売宣伝情報を営業店のコンタクトチャネル15に配信するための販売宣伝実施装置であり、CPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、キーボード、タッチパネル等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信インターフェイス等を備えるコンピュータである。そして、前記販売宣伝実施装置14は、ネットワーク16を介して、それぞれのコンタクトチャネル15に接続されている。ここで、前記ネットワーク16は、無線又は有線の専用通信回線網又は公衆通信回線網、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等いかなるものであってもよい。なお、前記ネットワーク16は、専用通信回線網であることが望ましいが、公衆通信回線網を利用したVPN(Virtual Private Network)であってもよい。
【0023】
そして、11は顧客データベースであり、それぞれの顧客22について、顧客ID、住所、氏名、年齢、職種、収入、家族構成等の顧客22の属性に関する情報、すなわち、顧客属性データを格納する。また、27は販売宣伝実績データベースであり、顧客22のそれぞれに対して提供した販売宣伝情報に含まれる表示データ、キャンペーン情報、メッセージ等に関するデータ、すなわち、販売宣伝実績データを格納する。なお、前記顧客データベース11及び販売宣伝実績データベース27は互いに独立に構成されていてもよいし、一体的に構成されていてもよい。
【0024】
ここで、25は前記コンタクトチャネル15を操作する顧客22に対する販売宣伝情報、該販売宣伝情報の提供の仕方、販売宣伝情報に対して顧客22からの反応があった場合の応答の仕方、販売宣伝実績データの取得等を含む販売宣伝実施装置14の動作を規定する販売プロセスコンポーネントであり、前記販売宣伝実施装置14の仕様に則って作成されたプログラムである。なお、前記販売プロセスコンポーネント25は複数存在し、目的に応じて適宜変更したり、追加したりすることができる。
【0025】
また、21は前記販売宣伝情報を企画作成する販売企画者であり、販売宣伝企画装置26を操作して、顧客データベース11及び販売宣伝実績データベース27にアクセスし、販売宣伝企画データを作成する。なお、前記販売宣伝企画装置26は、CPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、キーボード、タッチパネル等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信インターフェイス等を備えるコンピュータである。
【0026】
次に、前記構成の販売宣伝システム10の動作について説明する。まず、販売宣伝システム10におけるデータの流れを説明する。
【0027】
図3は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システム内で扱われるデータの配置と関連とを示す図である。
【0028】
販売宣伝情報を企画する場合、どの顧客22に対して、どのような販売宣伝情報を提供するかを決定することが重要である。そのため、本実施の形態においては、顧客データベース11に格納されている顧客22の顧客属性データ、及び、販売宣伝実績データベース27に格納されている顧客22の販売宣伝実績データに基づいて、適切な販売プロセスコンポーネント25を選択し、該販売プロセスコンポーネント25に従った動作を販売宣伝実施装置14に行わせて、販売宣伝情報を顧客22に提供する販売宣伝動作を行う。
【0029】
この場合、顧客22がコンタクトチャネル15を操作すると、顧客識別情報取得部が取得した顧客識別情報D1が、図3に示されるように、販売宣伝実施装置14に送信される。すると、該販売宣伝実施装置14は、前記顧客識別情報D1に基づいて顧客データベース11の中から販売宣伝対象顧客データD2と販売宣伝企画データD3との関連を検索し、この顧客22が対象になっている販売宣伝企画データD3を抽出し、さらに、販売宣伝企画データD3に関連付けられている販売プロセスコンポーネント25を特定する。なお、前記販売宣伝企画データD3は、販売企画者21が販売宣伝企画装置26を操作して、顧客データベース11の販売宣伝対象顧客データD2、及び、販売宣伝実績データベース27の販売宣伝実績データD4に基づいて作成したものである。
【0030】
次に、販売宣伝実施装置14は、前記販売プロセスコンポーネント25を起動し、コンタクトチャネル15を介して販売宣伝動作を実施する。そして、該販売宣伝動作を行うと、その結果を販売宣伝実績データD4として取得し、販売宣伝実績データベース27に格納する。なお、顧客22から連絡先情報等を取得した場合も、同様に販売宣伝実績データベース27に格納される。
【0031】
次に、前記構成の販売宣伝システム10の全体の動作について説明する。
【0032】
図4は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システムの動作を示すフローチャトである。
【0033】
まず、あらかじめ販売企画者21が販売プロセスコンポーネント25と顧客22の集合とを関連付ける販売宣伝企画データD3を販売宣伝企画装置26を操作して作成し、該販売宣伝企画装置26に格納する。
【0034】
そして、顧客22がコンタクトチャネル15を操作し、前記顧客22の顧客識別情報D1がコンタクトチャネル15の顧客識別情報取得部によって取得され、販売宣伝実施装置14に送信される。該販売宣伝実施装置14は、受信した顧客識別情報D1と販売宣伝企画データD3とに基づき前記顧客22が販売プロセスコンポーネント25の販売宣伝動作の対象であると判断すると、販売宣伝情報を顧客22に提供する販売宣伝動作を実施する。なお、前記顧客22が販売プロセスコンポーネント25の販売宣伝動作の対象でなくても、前記販売宣伝動作を実施することができる。そして、前記顧客22に対して販売宣伝動作を実施したことが、販売宣伝実績データD4として販売宣伝実績データベース27に格納される。これにより、前記販売企画者21は、前記顧客22に対して、販売宣伝動作の実績を必要に応じて販売宣伝企画装置26の表示装置に表示させて参照することができる。そして、販売企画者21は、前記販売プロセスコンポーネント25の変更、追加、更新等を行うことができる。
【0035】
なお、全体を一つの流れとして説明しているが、実際には販売企画者21及び顧客22の操作は、互いに独立して非同期に実施される。
【0036】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 販売企画者21は販売宣伝企画データD3を作成する。
ステップS2 販売宣伝企画データD3を販売宣伝実施装置14に格納する。
ステップS3 顧客22がコンタクトチャネル15を操作し、顧客識別情報D1が販売宣伝実施装置14に送信される。
ステップS4 販売宣伝動作の対象の顧客22であるか否かを判断する。販売宣伝動作の対象の顧客22である場合はステップS5に進み、販売宣伝動作の対象の顧客22でない場合はステップS1に戻る。
ステップS5 販売宣伝動作を実施する。
ステップS6 販売宣伝実績データD4が販売宣伝実績データベース27に格納される。
ステップS7 販売宣伝動作の実績を販売宣伝企画装置26の表示装置に表示し、ステップS1に戻る。
【0037】
次に、販売企画者21が顧客集合を作成する動作について説明する。
【0038】
図5は本発明の第1の実施の形態における顧客集合の例を示す図、図6は本発明の第1の実施の形態における顧客集合を作成する際の販売企画者の動作を示すフローチャートである。
【0039】
まず、販売企画者21が、販売宣伝企画装置26を操作して、システムにログインして、顧客集合作成メニューを開くと、該顧客集合作成メニューが前記販売宣伝企画装置26の表示装置に表示される。そして、顧客集合を新規に作成する場合、前記販売企画者21は前記顧客集合作成メニューにおける新規作成項目を選択して顧客集合の作成を開始する。
【0040】
この場合、販売企画者21は、販売宣伝情報を顧客22に提供する販売宣伝動作を実施する対象となる顧客22の条件(例えば、年収、職業、年齢等)を設定し、顧客データベース11の販売宣伝対象顧客データD2にアクセスして設定された条件に該当する顧客22を抽出して、図5に示されるような顧客集合を作成する。そして、該顧客集合を登録する。
【0041】
また、既に作成済みの顧客集合を更新する場合、前記販売企画者21は前記顧客集合作成メニューにおける更新項目を選択して顧客集合の更新を開始する。この場合、販売企画者21は既に作成済みの顧客集合を開き、対象となる顧客22の条件を追加、削除又は変更して、前記顧客集合を更新して登録する。
【0042】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 顧客集合作成メニューを開く。
ステップS12 顧客集合を新規に作成するか否かを判断する。新規に作成する場合はステップS13に進み、新規に作成しない場合、すなわち、作成済みの顧客集合を更新する場合はステップS14に進む。
ステップS13 顧客集合を新規に作成する。
ステップS14 作成済みの顧客集合を開く。
ステップS15 作成済みの顧客集合を更新する。
【0043】
次に、販売企画者21が販売宣伝企画データD3を作成する動作について説明する。
【0044】
図7は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成するための画面を示す第1の図、図8は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成するための画面を示す第2の図、図9は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成する際の販売企画者の動作を示すフローチャートである。
【0045】
まず、販売企画者21が、販売宣伝企画装置26を操作して、システムにログインして、販売宣伝企画データ作成メニューを開くと、該販売宣伝企画データ作成メニューが前記販売宣伝企画装置26の表示装置に表示される。そして、販売宣伝企画を新規に作成する場合、前記販売企画者21は前記販売宣伝企画データ作成メニューにおける新規作成項目を選択して販売宣伝企画の作成を開始する。ここでは、前記販売宣伝企画が金融商品として新しく開発したファンド、すなわち、投資信託(投信)の販売宣伝情報の提供である場合について説明する。
【0046】
この場合、販売企画者21は、登録されている顧客集合の中のどの顧客集合を対象とするのかを選択する。続いて、図7に示されるような販売宣伝企画データ作成画面において、販売宣伝情報を提供する条件を設定する。そして、図8に示されるようなメッセージ作成画面において、金融機関の自動取引装置の表示装置に表示される販売宣伝メッセージを作成する。これにより、販売宣伝企画データD3が作成される。そして、販売企画者21は、作成した販売宣伝企画データD3を販売宣伝企画装置26に登録する。
【0047】
続いて、販売企画者21は、作成した販売宣伝情報を提供するためのチャネル15及び販売プロセスコンポーネント25を設定する。なお、必要に応じて販売プロセスコンポーネント25を新規に作成することもできる。これにより、前記販売宣伝企画データD3と販売プロセスコンポーネント25との関連付けが行われる。
【0048】
また、既に作成済みの販売宣伝企画データD3を更新する場合、前記販売企画者21は前記販売宣伝企画作成メニューにおける更新項目を選択して販売宣伝企画データD3の更新を開始する。この場合、販売企画者21は既に作成済みの販売宣伝企画データD3における販売宣伝メッセージ等を追加、削除又は変更して、前記販売宣伝企画データD3を更新して登録する。さらに、販売企画者21は、更新された販売宣伝情報を提供するためのチャネル15及び販売プロセスコンポーネント25を設定する。なお、必要に応じて販売プロセスコンポーネント25を新規に作成することもできる。これにより、更新された販売宣伝企画データD3と販売プロセスコンポーネント25との関連付けが行われる。
【0049】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 販売宣伝企画データ作成メニューを開く。
ステップS22 販売宣伝企画データD3を新規に作成するか否かを判断する。新規に作成する場合はステップS23に進み、新規に作成しない場合、すなわち、作成済みの販売企画データD3を更新する場合はステップS26に進む。
ステップS23 販売宣伝企画データD3を新規に作成する。
ステップS24 コンタクトチャネル15及び販売プロセスコンポーネント25を設定する。
ステップS25 販売プロセスコンポーネント25を新規に作成する。
ステップS26 作成済みの販売宣伝企画データD3を開く
ステップS27 作成済みの販売宣伝企画データD3を更新する。
【0050】
次に、販売プロセスコンポーネント25を起動させて販売宣伝動作を実施させる動作について説明する。
【0051】
図10は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す図、図11は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝動作を示すフローチャートである。
【0052】
ここでは、コンタクトチャネル15が金融機関の自動取引装置であり、顧客22が前記自動取引装置を操作して金融取引としての出金を行う場合の動作について説明する。なお、販売宣伝の対象は金融商品として新しく開発したファンド、すなわち、投資信託である。
【0053】
まず、顧客22が金融機関に配設されたコンタクトチャネル15としての自動取引装置を操作して入金、出金、通帳記帳、残高照会等の金融取引を行う場合、顧客操作部の表示装置には取引選択画面が表示される。ここでは、前記顧客操作部が入力手段と表示手段との機能を兼ね備えるタッチパネルである場合について説明する。そして、前記顧客操作部において、顧客22は、表示されている取引から所望の取引、例えば、出金を選択する。そのため、顧客22は、前記顧客操作部に表示された金融取引の中から出金のキーに触れる、すなわち、タッチする。
【0054】
続いて、前記顧客操作部に、カードの挿入を指示する画面が表示されるので、顧客22はキャッシュカードをカード取扱部のカードスロットに挿入する。すると、前記顧客操作部に、暗証番号を入力する指示とともにテンキーが表示されるので、顧客22は前記テンキーにタッチして暗証番号を入力する。すると、カード取扱部の記録ヘッドは、キャッシュカードの磁気ストライプやICに格納された情報である暗証番号、顧客ID等の顧客識別情報D1を読み取る。そして、前記顧客22の認証が行われると、出金金額を入力する画面が前記顧客操作部に表示される。そして、前記出金金額に基づき、出金処理が開始される。また、前記顧客識別情報D1は販売宣伝実施装置14に送信される。
【0055】
そして、該販売宣伝実施装置14は、自動取引装置から顧客識別情報を受信すると、前記顧客識別情報D1に基づいて顧客データベース11の中から販売宣伝対象顧客データD2と販売宣伝企画データD3との関連を検索し、顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっているか否かを判断する。ここで、前記顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっていない場合、販売宣伝実施装置14は販売宣伝動作を行わない。そして、通常の出金動作が前記自動取引装置によって行われる。
【0056】
また、前記顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっている場合、販売宣伝実施装置14は、該当する販売宣伝企画データD3を抽出し、さらに、該販売宣伝企画データD3に関連付けられている販売プロセスコンポーネント25を特定する。そして、前記販売宣伝実施装置14は、前記販売プロセスコンポーネント25を起動し、コンタクトチャネル15としての自動取引装置を介して販売宣伝動作を実施する。
【0057】
そして、前記自動取引装置は、販売宣伝実施装置14から受信した画像信号に基づいて、図10に示されるような新しく開発したファンドがあるという販売宣伝メッセージを含む案内情報を顧客操作部の表示装置に表示する。この場合、前記顧客向けのキャンペーンは、金融商品としてのファンドのキャンペーンであり、ファンドの購入を顧客22に勧める内容の画面が表示される。なお、前記自動取引装置は、金融取引の合間、すなわち、金融取引の処理中等の時間に前記画面を表示するようになっている。例えば、顧客22が前記顧客操作部に表示された金融取引の中から出金のキーにタッチした後、キャッシュカードをカード取扱部のカードスロットに挿入して暗証番号を入力すると、前記自動取引装置は、図示されない勘定系のシステムにアクセスして、前記顧客22の口座の残高に関する情報を取得する。この場合、前記勘定系のシステムにアクセスしてから、現金が出金されるまでに若干の時間があるので、前記顧客22は前記自動取引装置の前で待機することになる。そこで、本実施の形態においては、顧客22が前記自動取引装置の前で待機する金融取引の合間に図10に示されるようなメッセージを含む画面が表示される。
【0058】
さらに、本実施の形態においては、金融商品としてのファンド商品を購入することを選択することができるようになっている。この場合、画面には、図10に示されるように、ファンド商品を購入するか否かを選択する選択手段としての「購入する」及び「購入しない」のボタンが含まれる。
【0059】
ここで、「購入する」のボタンが押下されると、自動取引装置は、顧客22がファンド商品を購入することを選択した旨を販売宣伝実施装置14に送信する。すると、該販売宣伝実施装置14は、販売プロセスコンポーネント25に規定された通りに動作して、購入手続を表示させるための画像信号を前記自動取引装置に送信する。これにより、自動取引装置は、販売宣伝実施装置14から受信した画像信号に基づいて、購入手続を含む購入画面を顧客操作部の表示装置に表示する。
【0060】
また、前記顧客22に対して販売宣伝動作を実施したことが販売宣伝実績データベース27に送信され、該販売宣伝実績データベース27に格納されている販売宣伝実績データD4が更新される。なお、前記顧客が「購入しない」のボタンを押下すると、自動取引装置は、図10に示されるような画面の表示を中止して、金融取引画面に戻るようになっている。
【0061】
続いて、前記顧客22が前記購入画面において購入手続を実行して該購入手続が終了すると、自動取引装置は、金融取引画面に戻るようになっている。そして、出金処理が行われ、前記出金金額に対応する現金が出金される。これにより、金融取引が終了する。
【0062】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 顧客22は出金を選択する。
ステップS32 カードを挿入する。
ステップS33 暗唱番号を入力する。
ステップS34 対象の顧客であるか否かを判断する。対象の顧客である場合はステップS35に進み、対象の顧客でない場合はステップS38進む。
ステップS35 「おすすめのファンドがございます。ご購入されませんか?」等の販売宣伝メッセージを表示する。
ステップS36 購入するか否かを判断する。購入する場合はステップS37に進み、購入しない場合はステップS38に進む。
ステップS37 購入画面を表示する。
ステップS38 現金を出金し、処理を終了する。
【0063】
このように、本実施の形態においては、顧客識別情報D1に基づき、顧客22が販売宣伝企画データD3の対象となっていると、販売宣伝実施装置14は、前記販売宣伝企画データD3に関連づけられた販売プロセスコンポーネント25を起動して、コンタクトチャネル15を介して販売宣伝動作を実施するようになっている。そのため、顧客22のそれぞれに対して、該顧客22の属性に対応した適切な販売宣伝情報を提供することができる。
【0064】
また、前記販売プロセスコンポーネント25と販売宣伝企画データD3との関連付けを変更することによって、販売宣伝を随時変更することができるので、顧客22に提供する販売宣伝情報を容易に変更することができる。
【0065】
さらに、販売宣伝動作を行う所定の期間中であっても、必要に応じて販売宣伝動作を変更することができ、柔軟性のある販売宣伝を行うことができる。
【0066】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態における販売宣伝システム10の構成については、前記第1の実施の形態と同様なので、その説明を省略し、ここでは、販売プロセスコンポーネント25を起動させて販売宣伝動作を実施させる動作について説明する。
【0067】
図12は本発明の第2の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す第1の図、図13は本発明の第2の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す第2の図、図14は本発明の第2の実施の形態における販売宣伝動作を示すフローチャートである。
【0068】
ここでは、コンタクトチャネル15が鉄道の切符を発行する自動券売機であり、顧客22が前記自動券売機を操作して回数券を購入する場合の動作について説明する。なお、販売宣伝の対象は駅前の飲食店で使用できる無料電子メールクーポンである。
【0069】
まず、顧客22が鉄道の駅に配設されたコンタクトチャネル15としての自動券売機を操作して切符、回数券、定期券等のチケットを購入する場合、顧客操作部の表示装置にはチケット購入画面が表示される。ここでは、前記顧客操作部が入力手段と表示手段との機能を兼ね備えるタッチパネルである場合について説明する。そして、前記顧客操作部において、顧客22は、表示されているチケットから所望のチケット、例えば、回数券を選択する。そのため、顧客22は、前記顧客操作部に表示されたチケットの中から回数券のキーに触れる、すなわち、タッチする。
【0070】
続いて、前記顧客操作部に、乗車区間の両端の駅名を入力する画面が表示されるので、顧客22は乗車区間の両端の駅名を入力する。すると、該駅名は顧客識別情報D1として販売宣伝実施装置14に送信される。
【0071】
そして、該販売宣伝実施装置14は、自動券売機から顧客識別情報D1を受信すると、前記顧客識別情報D1に基づいて顧客データベース11の中から販売宣伝対象顧客データD2と販売宣伝企画データD3との関連を検索し、顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっているか否かを判断する。なお、本実施の形態において、顧客識別情報D1は顧客22が乗降する駅の駅名であり、販売宣伝対象顧客データD2から抽出された顧客集合は、前記乗降する駅の駅名に基づいて作成され、販売宣伝企画データD3の対象になっているか否かは前記乗降する駅の駅名に基づいて判断される。
【0072】
ここで、前記顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっていない場合、販売宣伝実施装置14は販売宣伝動作を行わない。そして、通常の回数券発行動作が前記自動券売機によって行われる。また、前記顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっている場合、販売宣伝実施装置14は、該当する販売宣伝企画データD3を抽出し、更に販売宣伝企画データD3に関連付けられている販売プロセスコンポーネント25を特定する。そして、前記販売宣伝実施装置14は、前記販売プロセスコンポーネント25を起動し、コンタクトチャネル15としての自動券売機を介して販売宣伝動作を実施する。
【0073】
そして、前記自動券売機は、販売宣伝実施装置14から受信した画像信号に基づいて、例えば、「××駅前新しいタイプの居酒屋○○へようこそ!」のような販売宣伝メッセージや、図12に示されるような無料電子メールクーポンがあるという販売宣伝メッセージを含む案内情報を顧客操作部の表示装置に表示する。この場合、前記案内情報として、電子メールアドレスの入力を顧客22に勧める内容の画面が表示される。さらに、本実施の形態においては、電子メールアドレスを入力するか否かを選択することができるようになっている。この場合、画面には、図12に示されるように、電子メールアドレスを入力するか否かを選択する選択手段としての「電子メールアドレスを入力する」及び「電子メールアドレスを入力しない」のボタンが含まれる。
【0074】
ここで、「電子メールアドレスを入力する」のボタンが押下されると、自動券売機は、顧客22が電子メールアドレスを入力することを選択した旨を販売宣伝実施装置14に送信する。すると、該販売宣伝実施装置14は、販売プロセスコンポーネント25に規定された通りに動作して、電子メールアドレスを入力するための画像信号を前記自動取引装置に送信する。これにより、該自動取引装置は、販売宣伝実施装置14から受信した画像信号に基づいて、図13に示されるように、電子メールアドレスを入力する画面を顧客操作部の表示装置に表示する。
【0075】
そして、入力された電子メールアドレスは、販売宣伝実施装置14に送信される。該販売宣伝実施装置14は、電子メールアドレスを取得すると、該電子メールアドレスに無料電子メールクーポンを送信する。この場合、「ご入力いただいたアドレスに無料電子メールクーポンを送ります」等のメッセージが顧客操作部の表示装置に表示される。また、前記顧客22に対して販売宣伝動作を実施したことが販売宣伝実績データベース27に送信され、該販売宣伝実績データベース27に格納されている販売宣伝実績データD4が更新される。なお、前記顧客が「電子メールアドレスを入力しない」のボタンを押下すると、自動取引装置は、図12に示されるような画面の表示を中止して、チケット購入画面に戻るようになっている。
【0076】
続いて、前記顧客22が電子メールアドレスを入力して無料電子メールクーポンを送信する動作を終了すると、自動券売機は、チケット購入画面に戻るようになっている。そして、所定の料金が入金されると、前記回数券が発行される。これにより、回数券発行の処理が終了する。
【0077】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS41 顧客22は回数券の購入を選択する。
ステップS42 対象の顧客であるか否かを判断する。対象の顧客である場合はステップS43に進み、対象の顧客でない場合はステップS46に進む。
ステップS43 「××駅前新しいタイプの居酒屋○○へようこそ!」、「無料電子メールクーポンを送付させていただきます。電子メールアドレスを入力してください。」等の販売宣伝メッセージを表示する。
ステップS44 顧客22が電子メールアドレスを入力したか否かを判断する。入力した場合はステップS45に進み、入力しない場合はステップS46に進む。
ステップS45 「ご入力いただいたアドレスに無料電子メールクーポンを送ります」等のメッセージを表示し、電子メールアドレスを取得し、無料電子メールクーポンを発送する。
ステップS26 回数券を発行し、処理を終了する。
【0078】
このように、本実施の形態においては、顧客識別情報D1としての顧客22が入力した駅名に基づき、販売宣伝実施装置14は、前記販売宣伝企画データD3に関連づけられた販売プロセスコンポーネント25を起動して、コンタクトチャネル15を介して販売宣伝動作を実施するようになっている。そのため、顧客22のそれぞれに対して、該顧客22の属性に対応した適切な販売宣伝情報として、顧客22が乗降する駅前の飲食店に関する情報を提供することができる。
【0079】
なお、前記第1及び第2の実施の形態における販売宣伝システムにおいては、販売宣伝動作を容易に変更することができるようになっている。この場合、販売宣伝企画データD3に関連付けられている販売プロセスコンポーネント25を変更することによって、販売宣伝動作を変更することができる。この変更は、図9に示される動作において、前記販売宣伝企画データD3に関連付けられている販売プロセスコンポーネント25を選択し直すことによって、簡単に行うことができる。
【0080】
そして、前記販売宣伝実績データD4及び販売宣伝対象顧客データD2は、販売宣伝企画データD3が有する識別子を含み、販売宣伝企画データD3との関連付けが行われている。
【0081】
これにより、ある販売宣伝企画に対する対象顧客データ数及び実績データ数から、販売宣伝企画の進行状況を数値として確認することができる。そして、販売宣伝企画の実施途中であっても、進行状況を確認しながら販売宣伝動作を変えることができる。
【0082】
さらに、実施途中の変更を行っても実績データはそのままであり、これまでの販売宣伝の実施状況は保存される。すなわち、販売プロセスの変更は、販売宣伝企画の最初からのやり直しとしてではなく、販売宣伝の動作における途中からの変更として行うことができる。
【0083】
このように、前記第1及び第2の実施の形態においては、販売プロセスコンポーネント25を組み込むという簡単な行為によって、販売宣伝システムの動作を変更することができる。
【0084】
また、実施中の販売宣伝企画の動作を、実施履歴を確認しながら異なるものに変更して、販売宣伝動作を継続することができる。
【0085】
さらに、途中で販売宣伝動作を変更する場合も、販売宣伝実績データD4によって、不要な販売宣伝を実施する必要がなく、販売宣伝の一貫性を保つことができる。
【0086】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0087】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、販売宣伝システムにおいては、販売宣伝動作を容易に変更することができ、柔軟性のある販売宣伝を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システムの構成を示す図である。
【図2】従来の販売宣伝システムの構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システム内で扱われるデータの配置と関連とを示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システムの動作を示すフローチャトである。
【図5】本発明の第1の実施の形態における顧客集合の例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における顧客集合を作成する際の販売企画者の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成するための画面を示す第1の図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成するための画面を示す第2の図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成する際の販売企画者の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第2の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す第1の図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す第2の図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態における販売宣伝動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 販売宣伝システム
14 販売宣伝実施装置
15 コンタクトチャネル
22 顧客
25 販売プロセスコンポーネント
26 販売宣伝企画装置
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、販売宣伝システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀行、信用金庫、郵便局、消費者金融会社等の金融機関の顧客が、入金、出金、振込、残高照会等の金融取引を行う場合、前記金融機関の支店、すなわち、営業店に配設されたATM(Automatic Teller Machine:現金自動預払機)、CD(Cash Dispenser:現金自動支払機)等の自動取引装置を利用すると、該自動取引装置の表示画面や取引明細票に自動取引装置の操作方法の指示や取引金額等の金融取引に関する情報に加えて、前記金融機関から顧客への商品やサービスを販売するためのメッセージ、広告等の販売宣伝情報が表示されたり、印刷される販売宣伝システムが提供されている。
【0003】
図2は従来の販売宣伝システムの構成を示す図である。
【0004】
図において、110は販売宣伝システムであり、115は金融機関の支店等の営業店に配設され、金融機関の顧客122が来店して操作する自動取引装置等のコンタクトチャネルである。また、114は商品やサービスを販売するためのメッセージ、広告等の販売宣伝情報を営業店のコンタクトチャネル115に配信するための販売宣伝実施装置であり、顧客データベース111に接続されている。そして、前記販売宣伝実施装置114は、ネットワーク116を介して、各営業店に配設されたコンタクトチャネル115のそれぞれと接続されている。
【0005】
ここで、営業店に来店した顧客122がキャッシュカード等のカードを前記コンタクトチャネル115の図示されないカード取扱部に挿入して金融取引を行うと、前記コンタクトチャネル115は、前記カードの磁気ストライプ等に格納された顧客ID等の顧客122を識別する識別情報を読み取り、該識別情報をネットワーク116を介して、販売宣伝実施装置114に送信する。すると、該販売宣伝実施装置114は、顧客データベース111にアクセスし、受信した識別情報に基づいて、前記顧客122の職種、収入等の顧客情報を検索し、検索された該顧客情報に対応する販売宣伝情報を抽出する。なお、該販売宣伝情報は、販売宣伝実施装置114内にプログラムとして複数種類のものが組み込まれており、前記販売宣伝実施装置114は検索された顧客情報に対応する種類の販売宣伝情報を抽出する。
【0006】
そして、抽出された販売宣伝情報は前記販売宣伝実施装置114から、ネットワーク116を介して、コンタクトチャネル115に送信される。続いて、該コンタクトチャネル115の表示画面や取引明細票にコンタクトチャネル115の操作方法の指示や取引金額等の金融取引に関する情報に加えて、前記販売宣伝情報が表示されたり、印刷される。例えば、前記顧客122が銀行における自動取引装置であるコンタクトチャネル115を操作して、残高照会を行い、操作が終了した時、表示画面に「当行におきましては、○月○日より新しい××サービスを開始しました。どうぞご利用下さい。」というようなメッセージが表示されてから、初期画面に戻るようになっている。さらに、印刷された残高照会明細票の上端部や下端部の余白に前記メッセージが印刷されるようになっている。
【0007】
これにより、金融機関は、それぞれの顧客122に適した内容の販売宣伝情報を顧客122に伝えることができる。また、顧客122も、不要なメッセージを受け取ることなく、自分に適した販売宣伝情報を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の販売宣伝システムにおいては、販売宣伝実施装置114には、販売宣伝情報が、プログラムとしてではあるが固定的に組み込まれている。そのため、販売宣伝情報の内容を変更するためには、販売宣伝実施装置114の動作を停止させ、プログラムとしての販売宣伝情報を新しいものに入れ替えなければならない。
【0009】
例えば、販売宣伝の対象が金融商品である場合、市場金利の変動に伴って、金融商品の金利も改訂する必要がある。この場合、旧い金利を含む販売宣伝情報である旧いプログラムを新しい金利を含む販売宣伝情報である新しいプログラムと入れ替える必要があり、販売宣伝実施装置114の動作を停止させて前記プログラムを入れ替える作業を行うことになり、手間がかかってしまう。また、販売宣伝実施装置114の動作を停止させる必要があるため、営業店の営業時間内に作業を実行することができなくなってしまう。
【0010】
また、プログラムとしての販売宣伝情報が販売宣伝実施装置114に固定的に組み込まれているので、販売宣伝情報の顧客122への提供の動作が固定的となり、柔軟性に欠けたものとなってしまう。例えば、前記販売宣伝情報を表示画面に表示したり、紙等の媒体に印刷したりして、一方的に顧客122に提供するだけであり、該顧客122の反応に対応することができなくなってしまう。
【0011】
さらに、販売宣伝情報を変更するためには、販売宣伝実施装置114本体に対する改修が必要になってしまうので、柔軟性のある販売宣伝情報を組み込むためには、準備が繁雑になってしまう。
【0012】
本発明は、前記従来の販売宣伝システムの問題点を解決して、顧客に提供する販売宣伝動作を容易に変更することができ、柔軟性のある販売宣伝を容易に行うことができる販売宣伝システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の販売宣伝システムにおいては、コンタクトチャネルを介して顧客に対する販売宣伝動作を行う販売宣伝実施装置と、販売宣伝企画データを格納する販売宣伝企画装置と、前記販売宣伝実施装置に所定の販売宣伝動作を行わせる販売プロセスコンポーネントとを有し、前記販売宣伝企画データと販売プロセスコンポーネントとの関連付けの変更によって、前記販売宣伝動作を変更することができる。
【0014】
本発明の他の販売宣伝システムにおいては、さらに、前記販売プロセスコンポーネントが販売宣伝実績データを取得する機能を備え、取得した前記販売宣伝実績データに基づいて前記販売宣伝動作を変更することができる。
【0015】
本発明の更に他の販売宣伝システムにおいては、さらに、前記販売プロセスコンポーネントは、販売宣伝情報の提供及び販売宣伝実績データの取得以外の動作を規定するプログラムを備え、前記販売宣伝企画装置からの選択によって動作する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システムの構成を示す図である。
【0018】
図において、10は販売宣伝システムであり、複数のコンタクトチャネル15を有する。また、22は該コンタクトチャネル15を操作する顧客である。ここで、前記コンタクトチャネル15は、例えば、銀行、信用金庫、郵便局、消費者金融会社等の金融機関の支店等である営業店に配設されたATM、CD等の自動取引装置であり、前記金融機関の顧客が自分で操作して入金、出金、通帳記帳、残高照会、振込、振替、送金、定期性預金設定等の金融取引を行うための装置である。また、前記コンタクトチャネル15は、他の機能、例えば、チケット予約機能、商品購入申込機能、クレジットカードの与信確認機能、施設情報案内機能等を有するキオスク端末(KIOSK端末)のような多機能端末であってもよい。この場合、前記コンタクトチャネル15は、金融機関でなく、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット等の商業施設に配設されていてもよい。さらに、前記コンタクトチャネル15は、鉄道、バス、船舶、飛行機等の交通機関の切符、定期券、回数券等を発行する自動券売機であってもよい。この場合、前記コンタクトチャネル15は、駅構内、バス停留場、飛行場等の場所に配設される。なお、本実施の形態においては、説明の都合上、前記コンタクトチャネル15が金融機関の自動取引装置である場合について説明する。
【0019】
そして、前記コンタクトチャネル15は、キーボード、タッチパネル、マウス等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置等を備える図示されない顧客操作部を有する。なお、該顧客操作部は、入力装置と表示装置との機能を兼ね備えるタッチパネルであることが望ましい。なお、前記コンタクトチャネル15は、金融取引の合間、すなわち、金融取引の処理中(入金された現金をカウントしたり、勘定系のシステムにアクセスしているような時間)等の時間に金融商品やサービスを販売するためのメッセージ、広告等として販売宣伝情報を含む画面を前記表示装置に表示することができるようになっている。
【0020】
また、前記コンタクトチャネル15は、キャッシュカード等のカードを取り扱い、顧客識別情報を取得する顧客識別情報取得部としての図示されないカード取扱部を有する。ここで、前記カードは、金融機関が顧客22に対して発行した入金、出金、振込、残高照会等の金融取引を行うためのカードであり、顧客22の氏名、口座番号、暗証番号、顧客ID等の顧客識別情報を格納する磁気ストライプを備える。なお、前記顧客識別情報を格納する部材としては、前記磁気ストライプに代えて、カードに埋め込まれたICであってもよい。そして、前記カード取扱部は、カードが挿入されるカードスロットを備え、該カードスロット内には、カードを搬送する搬送装置、及び、カードの磁気ストライプやICに格納された情報の読取、上書、消去等を行うための磁気ヘッド等の記録ヘッドが配設される。
【0021】
さらに、前記コンタクトチャネル15は、取引明細票を印刷して発行する印刷部を有する。本実施の形態において、該印刷部は、販売宣伝情報を媒体としての取引明細票に印刷することもできる。また、該取引明細票は、入金、出金、通帳記帳、残高照会、振込、振替、送金、定期性預金設定等の顧客22が行った金融取引に関する情報が印刷される紙片であり、口座番号、金融取引の種類、取引金額等が印刷される。そして、前記コンタクトチャネル15は、預金通帳等の通帳に記帳する図示されない通帳記帳部、紙幣を取り扱う紙幣入出金部、及び、硬貨を取り扱う硬貨入出金部を有する。さらに、前記コンタクトチャネル15は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、通信手段等を備え、前記コンタクトチャネル15の動作を統括的に制御する制御部を有する。
【0022】
また、14は前記販売宣伝情報を営業店のコンタクトチャネル15に配信するための販売宣伝実施装置であり、CPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、キーボード、タッチパネル等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信インターフェイス等を備えるコンピュータである。そして、前記販売宣伝実施装置14は、ネットワーク16を介して、それぞれのコンタクトチャネル15に接続されている。ここで、前記ネットワーク16は、無線又は有線の専用通信回線網又は公衆通信回線網、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等いかなるものであってもよい。なお、前記ネットワーク16は、専用通信回線網であることが望ましいが、公衆通信回線網を利用したVPN(Virtual Private Network)であってもよい。
【0023】
そして、11は顧客データベースであり、それぞれの顧客22について、顧客ID、住所、氏名、年齢、職種、収入、家族構成等の顧客22の属性に関する情報、すなわち、顧客属性データを格納する。また、27は販売宣伝実績データベースであり、顧客22のそれぞれに対して提供した販売宣伝情報に含まれる表示データ、キャンペーン情報、メッセージ等に関するデータ、すなわち、販売宣伝実績データを格納する。なお、前記顧客データベース11及び販売宣伝実績データベース27は互いに独立に構成されていてもよいし、一体的に構成されていてもよい。
【0024】
ここで、25は前記コンタクトチャネル15を操作する顧客22に対する販売宣伝情報、該販売宣伝情報の提供の仕方、販売宣伝情報に対して顧客22からの反応があった場合の応答の仕方、販売宣伝実績データの取得等を含む販売宣伝実施装置14の動作を規定する販売プロセスコンポーネントであり、前記販売宣伝実施装置14の仕様に則って作成されたプログラムである。なお、前記販売プロセスコンポーネント25は複数存在し、目的に応じて適宜変更したり、追加したりすることができる。
【0025】
また、21は前記販売宣伝情報を企画作成する販売企画者であり、販売宣伝企画装置26を操作して、顧客データベース11及び販売宣伝実績データベース27にアクセスし、販売宣伝企画データを作成する。なお、前記販売宣伝企画装置26は、CPU、MPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、キーボード、タッチパネル等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信インターフェイス等を備えるコンピュータである。
【0026】
次に、前記構成の販売宣伝システム10の動作について説明する。まず、販売宣伝システム10におけるデータの流れを説明する。
【0027】
図3は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システム内で扱われるデータの配置と関連とを示す図である。
【0028】
販売宣伝情報を企画する場合、どの顧客22に対して、どのような販売宣伝情報を提供するかを決定することが重要である。そのため、本実施の形態においては、顧客データベース11に格納されている顧客22の顧客属性データ、及び、販売宣伝実績データベース27に格納されている顧客22の販売宣伝実績データに基づいて、適切な販売プロセスコンポーネント25を選択し、該販売プロセスコンポーネント25に従った動作を販売宣伝実施装置14に行わせて、販売宣伝情報を顧客22に提供する販売宣伝動作を行う。
【0029】
この場合、顧客22がコンタクトチャネル15を操作すると、顧客識別情報取得部が取得した顧客識別情報D1が、図3に示されるように、販売宣伝実施装置14に送信される。すると、該販売宣伝実施装置14は、前記顧客識別情報D1に基づいて顧客データベース11の中から販売宣伝対象顧客データD2と販売宣伝企画データD3との関連を検索し、この顧客22が対象になっている販売宣伝企画データD3を抽出し、さらに、販売宣伝企画データD3に関連付けられている販売プロセスコンポーネント25を特定する。なお、前記販売宣伝企画データD3は、販売企画者21が販売宣伝企画装置26を操作して、顧客データベース11の販売宣伝対象顧客データD2、及び、販売宣伝実績データベース27の販売宣伝実績データD4に基づいて作成したものである。
【0030】
次に、販売宣伝実施装置14は、前記販売プロセスコンポーネント25を起動し、コンタクトチャネル15を介して販売宣伝動作を実施する。そして、該販売宣伝動作を行うと、その結果を販売宣伝実績データD4として取得し、販売宣伝実績データベース27に格納する。なお、顧客22から連絡先情報等を取得した場合も、同様に販売宣伝実績データベース27に格納される。
【0031】
次に、前記構成の販売宣伝システム10の全体の動作について説明する。
【0032】
図4は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システムの動作を示すフローチャトである。
【0033】
まず、あらかじめ販売企画者21が販売プロセスコンポーネント25と顧客22の集合とを関連付ける販売宣伝企画データD3を販売宣伝企画装置26を操作して作成し、該販売宣伝企画装置26に格納する。
【0034】
そして、顧客22がコンタクトチャネル15を操作し、前記顧客22の顧客識別情報D1がコンタクトチャネル15の顧客識別情報取得部によって取得され、販売宣伝実施装置14に送信される。該販売宣伝実施装置14は、受信した顧客識別情報D1と販売宣伝企画データD3とに基づき前記顧客22が販売プロセスコンポーネント25の販売宣伝動作の対象であると判断すると、販売宣伝情報を顧客22に提供する販売宣伝動作を実施する。なお、前記顧客22が販売プロセスコンポーネント25の販売宣伝動作の対象でなくても、前記販売宣伝動作を実施することができる。そして、前記顧客22に対して販売宣伝動作を実施したことが、販売宣伝実績データD4として販売宣伝実績データベース27に格納される。これにより、前記販売企画者21は、前記顧客22に対して、販売宣伝動作の実績を必要に応じて販売宣伝企画装置26の表示装置に表示させて参照することができる。そして、販売企画者21は、前記販売プロセスコンポーネント25の変更、追加、更新等を行うことができる。
【0035】
なお、全体を一つの流れとして説明しているが、実際には販売企画者21及び顧客22の操作は、互いに独立して非同期に実施される。
【0036】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 販売企画者21は販売宣伝企画データD3を作成する。
ステップS2 販売宣伝企画データD3を販売宣伝実施装置14に格納する。
ステップS3 顧客22がコンタクトチャネル15を操作し、顧客識別情報D1が販売宣伝実施装置14に送信される。
ステップS4 販売宣伝動作の対象の顧客22であるか否かを判断する。販売宣伝動作の対象の顧客22である場合はステップS5に進み、販売宣伝動作の対象の顧客22でない場合はステップS1に戻る。
ステップS5 販売宣伝動作を実施する。
ステップS6 販売宣伝実績データD4が販売宣伝実績データベース27に格納される。
ステップS7 販売宣伝動作の実績を販売宣伝企画装置26の表示装置に表示し、ステップS1に戻る。
【0037】
次に、販売企画者21が顧客集合を作成する動作について説明する。
【0038】
図5は本発明の第1の実施の形態における顧客集合の例を示す図、図6は本発明の第1の実施の形態における顧客集合を作成する際の販売企画者の動作を示すフローチャートである。
【0039】
まず、販売企画者21が、販売宣伝企画装置26を操作して、システムにログインして、顧客集合作成メニューを開くと、該顧客集合作成メニューが前記販売宣伝企画装置26の表示装置に表示される。そして、顧客集合を新規に作成する場合、前記販売企画者21は前記顧客集合作成メニューにおける新規作成項目を選択して顧客集合の作成を開始する。
【0040】
この場合、販売企画者21は、販売宣伝情報を顧客22に提供する販売宣伝動作を実施する対象となる顧客22の条件(例えば、年収、職業、年齢等)を設定し、顧客データベース11の販売宣伝対象顧客データD2にアクセスして設定された条件に該当する顧客22を抽出して、図5に示されるような顧客集合を作成する。そして、該顧客集合を登録する。
【0041】
また、既に作成済みの顧客集合を更新する場合、前記販売企画者21は前記顧客集合作成メニューにおける更新項目を選択して顧客集合の更新を開始する。この場合、販売企画者21は既に作成済みの顧客集合を開き、対象となる顧客22の条件を追加、削除又は変更して、前記顧客集合を更新して登録する。
【0042】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 顧客集合作成メニューを開く。
ステップS12 顧客集合を新規に作成するか否かを判断する。新規に作成する場合はステップS13に進み、新規に作成しない場合、すなわち、作成済みの顧客集合を更新する場合はステップS14に進む。
ステップS13 顧客集合を新規に作成する。
ステップS14 作成済みの顧客集合を開く。
ステップS15 作成済みの顧客集合を更新する。
【0043】
次に、販売企画者21が販売宣伝企画データD3を作成する動作について説明する。
【0044】
図7は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成するための画面を示す第1の図、図8は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成するための画面を示す第2の図、図9は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成する際の販売企画者の動作を示すフローチャートである。
【0045】
まず、販売企画者21が、販売宣伝企画装置26を操作して、システムにログインして、販売宣伝企画データ作成メニューを開くと、該販売宣伝企画データ作成メニューが前記販売宣伝企画装置26の表示装置に表示される。そして、販売宣伝企画を新規に作成する場合、前記販売企画者21は前記販売宣伝企画データ作成メニューにおける新規作成項目を選択して販売宣伝企画の作成を開始する。ここでは、前記販売宣伝企画が金融商品として新しく開発したファンド、すなわち、投資信託(投信)の販売宣伝情報の提供である場合について説明する。
【0046】
この場合、販売企画者21は、登録されている顧客集合の中のどの顧客集合を対象とするのかを選択する。続いて、図7に示されるような販売宣伝企画データ作成画面において、販売宣伝情報を提供する条件を設定する。そして、図8に示されるようなメッセージ作成画面において、金融機関の自動取引装置の表示装置に表示される販売宣伝メッセージを作成する。これにより、販売宣伝企画データD3が作成される。そして、販売企画者21は、作成した販売宣伝企画データD3を販売宣伝企画装置26に登録する。
【0047】
続いて、販売企画者21は、作成した販売宣伝情報を提供するためのチャネル15及び販売プロセスコンポーネント25を設定する。なお、必要に応じて販売プロセスコンポーネント25を新規に作成することもできる。これにより、前記販売宣伝企画データD3と販売プロセスコンポーネント25との関連付けが行われる。
【0048】
また、既に作成済みの販売宣伝企画データD3を更新する場合、前記販売企画者21は前記販売宣伝企画作成メニューにおける更新項目を選択して販売宣伝企画データD3の更新を開始する。この場合、販売企画者21は既に作成済みの販売宣伝企画データD3における販売宣伝メッセージ等を追加、削除又は変更して、前記販売宣伝企画データD3を更新して登録する。さらに、販売企画者21は、更新された販売宣伝情報を提供するためのチャネル15及び販売プロセスコンポーネント25を設定する。なお、必要に応じて販売プロセスコンポーネント25を新規に作成することもできる。これにより、更新された販売宣伝企画データD3と販売プロセスコンポーネント25との関連付けが行われる。
【0049】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 販売宣伝企画データ作成メニューを開く。
ステップS22 販売宣伝企画データD3を新規に作成するか否かを判断する。新規に作成する場合はステップS23に進み、新規に作成しない場合、すなわち、作成済みの販売企画データD3を更新する場合はステップS26に進む。
ステップS23 販売宣伝企画データD3を新規に作成する。
ステップS24 コンタクトチャネル15及び販売プロセスコンポーネント25を設定する。
ステップS25 販売プロセスコンポーネント25を新規に作成する。
ステップS26 作成済みの販売宣伝企画データD3を開く
ステップS27 作成済みの販売宣伝企画データD3を更新する。
【0050】
次に、販売プロセスコンポーネント25を起動させて販売宣伝動作を実施させる動作について説明する。
【0051】
図10は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す図、図11は本発明の第1の実施の形態における販売宣伝動作を示すフローチャートである。
【0052】
ここでは、コンタクトチャネル15が金融機関の自動取引装置であり、顧客22が前記自動取引装置を操作して金融取引としての出金を行う場合の動作について説明する。なお、販売宣伝の対象は金融商品として新しく開発したファンド、すなわち、投資信託である。
【0053】
まず、顧客22が金融機関に配設されたコンタクトチャネル15としての自動取引装置を操作して入金、出金、通帳記帳、残高照会等の金融取引を行う場合、顧客操作部の表示装置には取引選択画面が表示される。ここでは、前記顧客操作部が入力手段と表示手段との機能を兼ね備えるタッチパネルである場合について説明する。そして、前記顧客操作部において、顧客22は、表示されている取引から所望の取引、例えば、出金を選択する。そのため、顧客22は、前記顧客操作部に表示された金融取引の中から出金のキーに触れる、すなわち、タッチする。
【0054】
続いて、前記顧客操作部に、カードの挿入を指示する画面が表示されるので、顧客22はキャッシュカードをカード取扱部のカードスロットに挿入する。すると、前記顧客操作部に、暗証番号を入力する指示とともにテンキーが表示されるので、顧客22は前記テンキーにタッチして暗証番号を入力する。すると、カード取扱部の記録ヘッドは、キャッシュカードの磁気ストライプやICに格納された情報である暗証番号、顧客ID等の顧客識別情報D1を読み取る。そして、前記顧客22の認証が行われると、出金金額を入力する画面が前記顧客操作部に表示される。そして、前記出金金額に基づき、出金処理が開始される。また、前記顧客識別情報D1は販売宣伝実施装置14に送信される。
【0055】
そして、該販売宣伝実施装置14は、自動取引装置から顧客識別情報を受信すると、前記顧客識別情報D1に基づいて顧客データベース11の中から販売宣伝対象顧客データD2と販売宣伝企画データD3との関連を検索し、顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっているか否かを判断する。ここで、前記顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっていない場合、販売宣伝実施装置14は販売宣伝動作を行わない。そして、通常の出金動作が前記自動取引装置によって行われる。
【0056】
また、前記顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっている場合、販売宣伝実施装置14は、該当する販売宣伝企画データD3を抽出し、さらに、該販売宣伝企画データD3に関連付けられている販売プロセスコンポーネント25を特定する。そして、前記販売宣伝実施装置14は、前記販売プロセスコンポーネント25を起動し、コンタクトチャネル15としての自動取引装置を介して販売宣伝動作を実施する。
【0057】
そして、前記自動取引装置は、販売宣伝実施装置14から受信した画像信号に基づいて、図10に示されるような新しく開発したファンドがあるという販売宣伝メッセージを含む案内情報を顧客操作部の表示装置に表示する。この場合、前記顧客向けのキャンペーンは、金融商品としてのファンドのキャンペーンであり、ファンドの購入を顧客22に勧める内容の画面が表示される。なお、前記自動取引装置は、金融取引の合間、すなわち、金融取引の処理中等の時間に前記画面を表示するようになっている。例えば、顧客22が前記顧客操作部に表示された金融取引の中から出金のキーにタッチした後、キャッシュカードをカード取扱部のカードスロットに挿入して暗証番号を入力すると、前記自動取引装置は、図示されない勘定系のシステムにアクセスして、前記顧客22の口座の残高に関する情報を取得する。この場合、前記勘定系のシステムにアクセスしてから、現金が出金されるまでに若干の時間があるので、前記顧客22は前記自動取引装置の前で待機することになる。そこで、本実施の形態においては、顧客22が前記自動取引装置の前で待機する金融取引の合間に図10に示されるようなメッセージを含む画面が表示される。
【0058】
さらに、本実施の形態においては、金融商品としてのファンド商品を購入することを選択することができるようになっている。この場合、画面には、図10に示されるように、ファンド商品を購入するか否かを選択する選択手段としての「購入する」及び「購入しない」のボタンが含まれる。
【0059】
ここで、「購入する」のボタンが押下されると、自動取引装置は、顧客22がファンド商品を購入することを選択した旨を販売宣伝実施装置14に送信する。すると、該販売宣伝実施装置14は、販売プロセスコンポーネント25に規定された通りに動作して、購入手続を表示させるための画像信号を前記自動取引装置に送信する。これにより、自動取引装置は、販売宣伝実施装置14から受信した画像信号に基づいて、購入手続を含む購入画面を顧客操作部の表示装置に表示する。
【0060】
また、前記顧客22に対して販売宣伝動作を実施したことが販売宣伝実績データベース27に送信され、該販売宣伝実績データベース27に格納されている販売宣伝実績データD4が更新される。なお、前記顧客が「購入しない」のボタンを押下すると、自動取引装置は、図10に示されるような画面の表示を中止して、金融取引画面に戻るようになっている。
【0061】
続いて、前記顧客22が前記購入画面において購入手続を実行して該購入手続が終了すると、自動取引装置は、金融取引画面に戻るようになっている。そして、出金処理が行われ、前記出金金額に対応する現金が出金される。これにより、金融取引が終了する。
【0062】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 顧客22は出金を選択する。
ステップS32 カードを挿入する。
ステップS33 暗唱番号を入力する。
ステップS34 対象の顧客であるか否かを判断する。対象の顧客である場合はステップS35に進み、対象の顧客でない場合はステップS38進む。
ステップS35 「おすすめのファンドがございます。ご購入されませんか?」等の販売宣伝メッセージを表示する。
ステップS36 購入するか否かを判断する。購入する場合はステップS37に進み、購入しない場合はステップS38に進む。
ステップS37 購入画面を表示する。
ステップS38 現金を出金し、処理を終了する。
【0063】
このように、本実施の形態においては、顧客識別情報D1に基づき、顧客22が販売宣伝企画データD3の対象となっていると、販売宣伝実施装置14は、前記販売宣伝企画データD3に関連づけられた販売プロセスコンポーネント25を起動して、コンタクトチャネル15を介して販売宣伝動作を実施するようになっている。そのため、顧客22のそれぞれに対して、該顧客22の属性に対応した適切な販売宣伝情報を提供することができる。
【0064】
また、前記販売プロセスコンポーネント25と販売宣伝企画データD3との関連付けを変更することによって、販売宣伝を随時変更することができるので、顧客22に提供する販売宣伝情報を容易に変更することができる。
【0065】
さらに、販売宣伝動作を行う所定の期間中であっても、必要に応じて販売宣伝動作を変更することができ、柔軟性のある販売宣伝を行うことができる。
【0066】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態における販売宣伝システム10の構成については、前記第1の実施の形態と同様なので、その説明を省略し、ここでは、販売プロセスコンポーネント25を起動させて販売宣伝動作を実施させる動作について説明する。
【0067】
図12は本発明の第2の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す第1の図、図13は本発明の第2の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す第2の図、図14は本発明の第2の実施の形態における販売宣伝動作を示すフローチャートである。
【0068】
ここでは、コンタクトチャネル15が鉄道の切符を発行する自動券売機であり、顧客22が前記自動券売機を操作して回数券を購入する場合の動作について説明する。なお、販売宣伝の対象は駅前の飲食店で使用できる無料電子メールクーポンである。
【0069】
まず、顧客22が鉄道の駅に配設されたコンタクトチャネル15としての自動券売機を操作して切符、回数券、定期券等のチケットを購入する場合、顧客操作部の表示装置にはチケット購入画面が表示される。ここでは、前記顧客操作部が入力手段と表示手段との機能を兼ね備えるタッチパネルである場合について説明する。そして、前記顧客操作部において、顧客22は、表示されているチケットから所望のチケット、例えば、回数券を選択する。そのため、顧客22は、前記顧客操作部に表示されたチケットの中から回数券のキーに触れる、すなわち、タッチする。
【0070】
続いて、前記顧客操作部に、乗車区間の両端の駅名を入力する画面が表示されるので、顧客22は乗車区間の両端の駅名を入力する。すると、該駅名は顧客識別情報D1として販売宣伝実施装置14に送信される。
【0071】
そして、該販売宣伝実施装置14は、自動券売機から顧客識別情報D1を受信すると、前記顧客識別情報D1に基づいて顧客データベース11の中から販売宣伝対象顧客データD2と販売宣伝企画データD3との関連を検索し、顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっているか否かを判断する。なお、本実施の形態において、顧客識別情報D1は顧客22が乗降する駅の駅名であり、販売宣伝対象顧客データD2から抽出された顧客集合は、前記乗降する駅の駅名に基づいて作成され、販売宣伝企画データD3の対象になっているか否かは前記乗降する駅の駅名に基づいて判断される。
【0072】
ここで、前記顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっていない場合、販売宣伝実施装置14は販売宣伝動作を行わない。そして、通常の回数券発行動作が前記自動券売機によって行われる。また、前記顧客22が販売宣伝企画データD3の対象になっている場合、販売宣伝実施装置14は、該当する販売宣伝企画データD3を抽出し、更に販売宣伝企画データD3に関連付けられている販売プロセスコンポーネント25を特定する。そして、前記販売宣伝実施装置14は、前記販売プロセスコンポーネント25を起動し、コンタクトチャネル15としての自動券売機を介して販売宣伝動作を実施する。
【0073】
そして、前記自動券売機は、販売宣伝実施装置14から受信した画像信号に基づいて、例えば、「××駅前新しいタイプの居酒屋○○へようこそ!」のような販売宣伝メッセージや、図12に示されるような無料電子メールクーポンがあるという販売宣伝メッセージを含む案内情報を顧客操作部の表示装置に表示する。この場合、前記案内情報として、電子メールアドレスの入力を顧客22に勧める内容の画面が表示される。さらに、本実施の形態においては、電子メールアドレスを入力するか否かを選択することができるようになっている。この場合、画面には、図12に示されるように、電子メールアドレスを入力するか否かを選択する選択手段としての「電子メールアドレスを入力する」及び「電子メールアドレスを入力しない」のボタンが含まれる。
【0074】
ここで、「電子メールアドレスを入力する」のボタンが押下されると、自動券売機は、顧客22が電子メールアドレスを入力することを選択した旨を販売宣伝実施装置14に送信する。すると、該販売宣伝実施装置14は、販売プロセスコンポーネント25に規定された通りに動作して、電子メールアドレスを入力するための画像信号を前記自動取引装置に送信する。これにより、該自動取引装置は、販売宣伝実施装置14から受信した画像信号に基づいて、図13に示されるように、電子メールアドレスを入力する画面を顧客操作部の表示装置に表示する。
【0075】
そして、入力された電子メールアドレスは、販売宣伝実施装置14に送信される。該販売宣伝実施装置14は、電子メールアドレスを取得すると、該電子メールアドレスに無料電子メールクーポンを送信する。この場合、「ご入力いただいたアドレスに無料電子メールクーポンを送ります」等のメッセージが顧客操作部の表示装置に表示される。また、前記顧客22に対して販売宣伝動作を実施したことが販売宣伝実績データベース27に送信され、該販売宣伝実績データベース27に格納されている販売宣伝実績データD4が更新される。なお、前記顧客が「電子メールアドレスを入力しない」のボタンを押下すると、自動取引装置は、図12に示されるような画面の表示を中止して、チケット購入画面に戻るようになっている。
【0076】
続いて、前記顧客22が電子メールアドレスを入力して無料電子メールクーポンを送信する動作を終了すると、自動券売機は、チケット購入画面に戻るようになっている。そして、所定の料金が入金されると、前記回数券が発行される。これにより、回数券発行の処理が終了する。
【0077】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS41 顧客22は回数券の購入を選択する。
ステップS42 対象の顧客であるか否かを判断する。対象の顧客である場合はステップS43に進み、対象の顧客でない場合はステップS46に進む。
ステップS43 「××駅前新しいタイプの居酒屋○○へようこそ!」、「無料電子メールクーポンを送付させていただきます。電子メールアドレスを入力してください。」等の販売宣伝メッセージを表示する。
ステップS44 顧客22が電子メールアドレスを入力したか否かを判断する。入力した場合はステップS45に進み、入力しない場合はステップS46に進む。
ステップS45 「ご入力いただいたアドレスに無料電子メールクーポンを送ります」等のメッセージを表示し、電子メールアドレスを取得し、無料電子メールクーポンを発送する。
ステップS26 回数券を発行し、処理を終了する。
【0078】
このように、本実施の形態においては、顧客識別情報D1としての顧客22が入力した駅名に基づき、販売宣伝実施装置14は、前記販売宣伝企画データD3に関連づけられた販売プロセスコンポーネント25を起動して、コンタクトチャネル15を介して販売宣伝動作を実施するようになっている。そのため、顧客22のそれぞれに対して、該顧客22の属性に対応した適切な販売宣伝情報として、顧客22が乗降する駅前の飲食店に関する情報を提供することができる。
【0079】
なお、前記第1及び第2の実施の形態における販売宣伝システムにおいては、販売宣伝動作を容易に変更することができるようになっている。この場合、販売宣伝企画データD3に関連付けられている販売プロセスコンポーネント25を変更することによって、販売宣伝動作を変更することができる。この変更は、図9に示される動作において、前記販売宣伝企画データD3に関連付けられている販売プロセスコンポーネント25を選択し直すことによって、簡単に行うことができる。
【0080】
そして、前記販売宣伝実績データD4及び販売宣伝対象顧客データD2は、販売宣伝企画データD3が有する識別子を含み、販売宣伝企画データD3との関連付けが行われている。
【0081】
これにより、ある販売宣伝企画に対する対象顧客データ数及び実績データ数から、販売宣伝企画の進行状況を数値として確認することができる。そして、販売宣伝企画の実施途中であっても、進行状況を確認しながら販売宣伝動作を変えることができる。
【0082】
さらに、実施途中の変更を行っても実績データはそのままであり、これまでの販売宣伝の実施状況は保存される。すなわち、販売プロセスの変更は、販売宣伝企画の最初からのやり直しとしてではなく、販売宣伝の動作における途中からの変更として行うことができる。
【0083】
このように、前記第1及び第2の実施の形態においては、販売プロセスコンポーネント25を組み込むという簡単な行為によって、販売宣伝システムの動作を変更することができる。
【0084】
また、実施中の販売宣伝企画の動作を、実施履歴を確認しながら異なるものに変更して、販売宣伝動作を継続することができる。
【0085】
さらに、途中で販売宣伝動作を変更する場合も、販売宣伝実績データD4によって、不要な販売宣伝を実施する必要がなく、販売宣伝の一貫性を保つことができる。
【0086】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0087】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、販売宣伝システムにおいては、販売宣伝動作を容易に変更することができ、柔軟性のある販売宣伝を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システムの構成を示す図である。
【図2】従来の販売宣伝システムの構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システム内で扱われるデータの配置と関連とを示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝システムの動作を示すフローチャトである。
【図5】本発明の第1の実施の形態における顧客集合の例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における顧客集合を作成する際の販売企画者の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成するための画面を示す第1の図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成するための画面を示す第2の図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝企画データを作成する際の販売企画者の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における販売宣伝動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第2の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す第1の図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における販売宣伝メッセージが表示された画面を示す第2の図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態における販売宣伝動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 販売宣伝システム
14 販売宣伝実施装置
15 コンタクトチャネル
22 顧客
25 販売プロセスコンポーネント
26 販売宣伝企画装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)コンタクトチャネルを介して顧客に対する販売宣伝動作を行う販売宣伝実施装置と、
(b)販売宣伝企画データを格納する販売宣伝企画装置と、
(c)前記販売宣伝実施装置に所定の販売宣伝動作を行わせる販売プロセスコンポーネントとを有し、
(d)前記販売宣伝企画データと販売プロセスコンポーネントとの関連付けの変更によって、前記販売宣伝動作を変更することができることを特徴とする販売宣伝システム。
【請求項2】
前記販売プロセスコンポーネントが販売宣伝実績データを取得する機能を備え、取得した前記販売宣伝実績データに基づいて前記販売宣伝動作を変更することができる請求項1に記載の販売宣伝システム。
【請求項3】
前記販売プロセスコンポーネントは、販売宣伝情報の提供及び販売宣伝実績データの取得以外の動作を規定するプログラムを備え、前記販売宣伝企画装置からの選択によって動作する請求項1又は2に記載の販売宣伝システム。
【請求項1】
(a)コンタクトチャネルを介して顧客に対する販売宣伝動作を行う販売宣伝実施装置と、
(b)販売宣伝企画データを格納する販売宣伝企画装置と、
(c)前記販売宣伝実施装置に所定の販売宣伝動作を行わせる販売プロセスコンポーネントとを有し、
(d)前記販売宣伝企画データと販売プロセスコンポーネントとの関連付けの変更によって、前記販売宣伝動作を変更することができることを特徴とする販売宣伝システム。
【請求項2】
前記販売プロセスコンポーネントが販売宣伝実績データを取得する機能を備え、取得した前記販売宣伝実績データに基づいて前記販売宣伝動作を変更することができる請求項1に記載の販売宣伝システム。
【請求項3】
前記販売プロセスコンポーネントは、販売宣伝情報の提供及び販売宣伝実績データの取得以外の動作を規定するプログラムを備え、前記販売宣伝企画装置からの選択によって動作する請求項1又は2に記載の販売宣伝システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2004−101573(P2004−101573A)
【公開日】平成16年4月2日(2004.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−259310(P2002−259310)
【出願日】平成14年9月4日(2002.9.4)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成16年4月2日(2004.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成14年9月4日(2002.9.4)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
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