説明

貼り付け基板用冷却装置

【課題】貼り付け基板を効率的且つ確実に冷却することができ、高品質なラミネート処理を良好に遂行することを可能にする。
【解決手段】冷却ユニット122aは、冷却風を吹き出すシロッコファン130と、前記シロッコファン130から吹き出される冷却風を貼り付け基板24aに吹き付けるノズル部136と、前記貼り付け基板24aに吹き付けられた冷却風を冷却して前記シロッコファン130に戻すための熱交換器150とを備える。シロッコファン130の冷却風導出方向は、ノズル部136の冷却風吹き出し方向と交差する方向に設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも支持体上に感光材料層が積層される感光性ウエブを、前記感光材料層側から基板に貼り付けて貼り付け基板を得た後、前記支持体を前記貼り付け基板から剥離する前に、前記貼り付け基板を冷却するための貼り付け基板用冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、液晶パネル用基板、プリント配線用基板、PDPパネル用基板では、感光材料(感光性樹脂)層を有する感光性シート体(感光性ウエブ)を基板表面に貼り付けて構成されている。感光性シート体は、可撓性プラスチック支持体上に感光材料層と保護フイルムとが、順次、積層されている。
【0003】
そこで、この種の感光性シート体の貼り付けに使用される貼り付け装置は、通常、ガラス基板や樹脂基板等の基板を所定の間隔ずつ離間させて搬送するとともに、前記基板に貼り付けられる感光材料層の範囲に対応して、前記感光性シート体から保護フイルムを剥離する方式が採用されている。
【0004】
例えば、特許文献1に開示されているフイルム張付方法及び装置では、図11に示すように、フイルムロール1から繰り出される積層体フイルム(感光性シート体)1aは、ガイドロール2a、2bに巻き付けられて水平のフイルム搬送面に沿って延在している。このガイドロール2bには、積層体フイルム1aの送り量に応じた数のパルス信号を出力するロータリエンコーダ3が取り付けられている。
【0005】
水平のフイルム搬送面に沿って延在する積層体フイルム1aは、サクションロール4に巻き掛けられるとともに、前記ガイドロール2bと前記サクションロール4との間には、ハーフカッタ5とカバーフイルム剥離装置6とが設けられている。
【0006】
ハーフカッタ5は、一対のディスクカッタ5a、5bを備えている。ディスクカッタ5a、5bは、積層体フイルム1aのフイルム幅方向に沿って移動することにより、前記積層体フイルム1aのカバーフイルム(図示せず)をその裏側の感光性樹脂層(図示せず)と一体に切断する。
【0007】
カバーフイルム剥離装置6は、粘着テープロール7から繰り出される粘着テープ7aを押圧ロール8a、8b間でカバーフイルムに強く圧着させた後、巻き取りロール9によって巻き取る。これにより、カバーフイルムは、感光性樹脂層から剥離されて粘着テープ7aと共に巻き取りロール9に巻き取られる。
【0008】
サクションロール4の下流には、基板搬送装置10によって、順次、間欠的に搬送される複数の基板11の上面に、積層体フイルム1aを重ねて圧着するラミネーションロール12a、12bが配設されている。このラミネーションロール12a、12bの下流側には、支持フイルム巻き取りロール13が配置されている。基板11に貼り付けられている透光性支持フイルム(図示せず)は、支持フイルム巻き取りロール13に巻き取られる。
【0009】
【特許文献1】特開平11−34280号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、ラミネーションロール12a、12bにより基板11に積層体フイルム1aを圧着して貼り付け基板を得た後、基板11に貼り付けられている透光性支持フイルムを支持フイルム巻き取りロール13に巻き取る前に、前記基板11を冷却することが望まれている。基板11上に感光性樹脂層を確実にラミネートするためである。
【0011】
本発明はこの種の要請に対応するものであり、貼り付け基板を効率的且つ確実に冷却することができ、高品質なラミネート処理を良好に遂行することが可能な貼り付け基板用冷却装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、少なくとも支持体上に感光材料層が積層される感光性ウエブを、前記感光材料層側から基板に貼り付けて貼り付け基板を得た後、前記支持体を前記貼り付け基板から剥離する前に、前記貼り付け基板を冷却するための貼り付け基板用冷却装置に関するものである。
【0013】
冷却装置は、冷却風を吹き出すファンと、前記ファンから吹き出される前記冷却風を、貼り付け基板に吹き付けるノズル部と、前記貼り付け基板に吹き付けられて昇温された前記冷却風を回収し、前記冷却風を冷却して前記ファンに戻すための熱交換器とを備え、前記ファンの冷却風導出方向は、前記ノズル部の冷却風吹き付け方向と交差する方向に設定されている。
【0014】
また、冷却装置は、少なくともファン及びノズル部を収容するケーシングを備え、前記ケーシングを構成する壁面に向かって開口する前記ファンの冷却風導出口は、前記壁面に対して直交する方向から所定の角度だけ傾斜して配置されることが好ましい。
【0015】
さらに、ノズル部の近傍には、前記ノズル部に冷却風を均等に供給するための整流板が配設されることが好ましい。
【0016】
さらにまた、ノズル部は、貼り付け基板の搬送方向に交差する幅方向に延在し且つ前記搬送方向に配列される複数のスリットを有することが好ましい。
【0017】
また、冷却装置は、少なくともファン、ノズル部材及び熱交換器を有する複数の冷却ユニットを備え、前記複数の冷却ユニットが貼り付け基板の搬送方向に進退可能に設けられることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、ファンから吹き出される冷却風が、ノズル部から貼り付け基板に吹き付けられて前記貼り付け基板が冷却されるとともに、昇温された冷却風は、熱交換器によって冷却された後、新たな冷却風として前記ファンから吹き出されている。
【0019】
その際、ファンの冷却風導出方向は、ノズル部の冷却風吹き付け方向と交差する方向に設定されている。このため、ファンから吹き出される冷却風は、一旦、風速分布が均一化された後にノズル部に供給されている。従って、ノズル部全体にわたって冷却風が均一に供給され、貼り付け基板全体を良好に且つ均一温度に冷却することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る貼り付け基板用冷却装置を組み込む感光性積層体の製造装置20の概略構成図である。この製造装置20は、液晶又は有機EL用カラーフィルタの製作工程で、長尺状感光性ウエブ22a、22bの各感光性樹脂層28(後述する)を並列してガラス基板24に熱転写する作業を行う。以下、感光性ウエブ22a、22bがラミネートされたガラス基板24を貼り付け基板24aともいう。感光性ウエブ22a、22bは、それぞれ所定の幅寸法に設定されており、例えば、前記感光性ウエブ22aが前記感光性ウエブ22bよりも幅広に構成されている。
【0021】
図2は、製造装置20に使用される感光性ウエブ22a、22bの断面図である。この感光性ウエブ22a、22bは、基本的には、可撓性ベースフイルム(支持体)26と、感光性樹脂層(感光材料層)28と、保護フイルム30とを積層して構成される。
【0022】
図1に示すように、製造装置20は、感光性ウエブ22a、22bをロール状に巻回した2本(2本以上であればよい)の感光性ウエブロール23a、23bを収容し、各感光性ウエブロール23a、23bから前記感光性ウエブ22a、22bを同期して送り出し可能な第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bと、送り出された各感光性ウエブ22a、22bの保護フイルム30に幅方向に切断可能な境界位置であるハーフカット部位34を形成する第1及び第2加工機構36a、36bと、一部に非接着部38aを有する接着ラベル38(図3参照)を各保護フイルム30に接着させる第1及び第2ラベル接着機構40a、40bとを備える。
【0023】
第1及び第2ラベル接着機構40a、40bの下流には、各感光性ウエブ22a、22bをタクト送りから連続送りに変更するための第1及び第2リザーバ機構42a、42bと、各感光性ウエブ22a、22bから保護フイルム30を所定の長さ間隔で剥離させる第1及び第2剥離機構44a、44bと、ガラス基板24を所定の温度に加熱した状態で貼り付け位置に搬送する基板搬送機構45と、前記保護フイルム30の剥離により露出した各感光性樹脂層28を前記ガラス基板24に一体的且つ並列に貼り付ける貼り付け機構46とが配設される。
【0024】
貼り付け機構46における貼り付け位置の上流近傍には、各感光性ウエブ22a、22bの境界位置であるそれぞれのハーフカット部位34を直接検出する第1及び第2検出機構47a、47bが配設される。
【0025】
第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bの下流近傍には、略使用済みの感光性ウエブ22a、22bの後端と、新たに使用される感光性ウエブ22a、22bの先端とを貼り付けるそれぞれの貼り付け台49が配設される。貼り付け台49の下流には、感光性ウエブロール23a、23bの巻きずれによる幅方向のずれを制御するために、フイルム端末位置検出器51が配設される。
【0026】
第1及び第2加工機構36a、36bは、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bに収容巻回されている各感光性ウエブロール23a、23bのロール径を算出するためのローラ対50の下流に配置される。第1及び第2加工機構36a、36bは、それぞれ単一の丸刃52を備え、この丸刃52は、感光性ウエブ22a、22bの幅方向に走行して前記感光性ウエブ22a、22bの所定の位置にハーフカット部位34を形成する。
【0027】
図2に示すように、ハーフカット部位34は、少なくとも保護フイルム30を切断する必要があり、実際上、この保護フイルム30を確実に切断するために感光性樹脂層28乃至ベースフイルム26まで切り込むように丸刃52の切り込み深さが設定される。
【0028】
なお、第1及び第2加工機構36a、36bは、それぞれ感光性ウエブ22a、22bの搬送方向(矢印A方向)に所定の距離だけ離間して2台配設し、残存部分30bを挟んで2つのハーフカット部位34を同時に形成してもよい。
【0029】
ハーフカット部位34は、例えば、両側のガラス基板24にそれぞれ10mmずつ入り込んだ位置に設定される。ガラス基板24間のハーフカット部位34で挟まれた部分は、後述する貼り付け機構46において感光性樹脂層28を前記ガラス基板24に額縁状に貼り付ける際のマスクとして機能するものである。
【0030】
第1及び第2ラベル接着機構40a、40bは、ガラス基板24間に対応して保護フイルム30の残存部分30bを残すため、剥離側前方の剥離部分30aaと剥離側後方の剥離部分30abとを連結する接着ラベル38を供給する。図2に示すように、保護フイルム30は、残存部分30bを挟んで、先に剥離される部分を前方の剥離部分30aaとする一方、後に剥離される部分を後方の剥離部分30abとする。
【0031】
図3に示すように、接着ラベル38は、短冊状に構成されており、例えば、保護フイルム30と同一の樹脂材で形成される。接着ラベル38は、中央部に粘着剤が塗布されない非接着部(微粘着を含む)38aを有するとともに、この非接着部38aの両側、すなわち、前記接着ラベル38の長手方向両端部に、前方の剥離部分30aaに接着される第1接着部38bと、後方の剥離部分30abに接着される第2接着部38cとを有する。
【0032】
図1に示すように、第1及び第2ラベル接着機構40a、40bは、それぞれ最大7枚の接着ラベル38を所定間隔ずつ離間して貼り付け可能な吸着パッド54a〜54gを備えるとともに、前記吸着パッド54a〜54gによる前記接着ラベル38の貼り付け位置には、感光性ウエブ22a、22bを下方から保持するための受け台56が昇降自在に配置される。
【0033】
第1及び第2リザーバ機構42a、42bは、上流側の感光性ウエブ22a、22bのタクト搬送と、下流側の前記感光性ウエブ22a、22bの連続搬送との速度差を吸収するために、揺動自在なダンサーローラ60を備える。第2リザーバ機構42bには、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bから送り出される各感光性ウエブ22a、22bが貼り付け機構46に至るまでの各搬送路長を同一に調整するためのダンサーローラ61が配設される。
【0034】
第1及び第2リザーバ機構42a、42bの下流に配置される第1及び第2剥離機構44a、44bは、それぞれ感光性ウエブ22a、22bの送り出し側のテンション変動を遮断し、ラミネート時のテンションを安定化させるためのサクションドラム62を備える。各サクションドラム62の近傍には、剥離ローラ63が配置されるとともに、この剥離ローラ63を介して感光性ウエブ22a、22bから剥離される保護フイルム30は、残存部分30bを除いてそれぞれ保護フイルム巻き取り部64に巻き取られる。
【0035】
第1及び第2剥離機構44a、44bの下流側には、感光性ウエブ22a、22bにテンションを付与可能な第1及び第2テンション制御機構66a、66bが配設される。第1及び第2テンション制御機構66a、66bは、それぞれシリンダ68を備え、前記シリンダ68の駆動作用下に、それぞれテンションダンサー70が揺動変位することにより、各テンションダンサー70が摺接する感光性ウエブ22a、22bのテンションが調整可能である。
【0036】
第1及び第2検出機構47a、47bは、レーザセンサやフォトセンサ等の光電センサ72a、72bを備えており、前記光電センサ72a、72bは、ハーフカット部位34の楔状の溝形状部や、保護フイルム30の厚さによる段差、あるいは、これらの組み合わせによる変化を直接検出し、この検出信号を境界位置信号とする。光電センサ72a、72bは、バックアップローラ73a、73bに対向して配置される。
【0037】
基板搬送機構45は、ガラス基板24を挟持するように配設される複数組の基板加熱部(例えば、ヒータ)74と、このガラス基板24を矢印C方向に搬送する搬送部(基板搬送機構)76とを備える。基板加熱部74では、ガラス基板24の温度を常時監視し、異常時には、搬送部76の停止や警報を発生するとともに、異常情報を発信して異常なガラス基板24を後工程でNG排出、品質管理又は生産管理等に活用することができる。搬送部76には、図示しないエア浮上プレートが配設され、ガラス基板24が浮上されて矢印C方向に搬送される。ガラス基板24の搬送は、ローラコンベアでも行える。
【0038】
ガラス基板24の温度測定は、基板加熱部74内又は貼り付け位置直前で行うことが好ましい。測定方法としては、接触式(例えば、熱電対)の他、非接触式であってもよい。
【0039】
基板加熱部74の上流には、複数のガラス基板24が収容される基板ストッカー71が設けられる。この基板ストッカー71に収容されている各ガラス基板24は、ロボット75のハンド部75aに設けられた吸着パッド79に吸着されて取り出され、基板加熱部74に挿入される。
【0040】
貼り付け機構46は、上下に配設されるとともに、所定温度に加熱されるゴムローラ80a、80bを備える。ゴムローラ80a、80bには、バックアップローラ82a、82bが摺接するとともに、前記バックアップローラ82bは、ローラクランプ部83を構成する加圧シリンダ84a、84bによりゴムローラ80b側に押圧される。
【0041】
ゴムローラ80aの近傍には、感光性ウエブ22a、22bが前記ゴムローラ80aに接触することを防止するための接触防止ローラ86が移動可能に配設される。貼り付け機構46の上流近傍には、感光性ウエブ22a、22bを予め所定温度に予備加熱するための予備加熱部87が配設される。この予備加熱部87は、例えば、赤外線バーヒータ等の加熱手段を備える。
【0042】
ガラス基板24は、貼り付け機構46から貼り付け基板搬送機構88を介して矢印C方向に搬送される。この貼り付け基板搬送機構88の上流側には、ウエブ搬送機構を構成するフイルム搬送ローラ90a、90bが配置されるとともに、このフイルム搬送ローラ90a、90bの下流には、前記貼り付け基板搬送機構88を構成する基板搬送ローラ92が配設される。ゴムローラ80a、80bと基板搬送ローラ92との間隔は、ガラス基板24の一枚分の長さ以下に設定されることが好ましい。
【0043】
貼り付け基板搬送機構88は、貼り付け基板搬送方向(矢印C方向)に沿って配列される複数の可動型の搬送ユニット100a〜100eと、前記搬送ユニット100a〜100eを矢印C方向に進退可能にする搬送ユニット移動手段104とを備える。
【0044】
搬送ユニット100eには、ベース自動剥離機構106が配設される。ベース自動剥離機構106は、各ガラス基板24が所定間隔ずつ離間して貼り付けられている長尺なベースフイルム26を連続して剥離するものであり、プレ剥離部108と剥離ローラ110と巻き取り軸112とを備えている。巻き取り軸112は、駆動時にトルク制御してベースフイルム26に張力を付与する一方、例えば、剥離ローラ110に張力検出器(図示せず)を設けることにより、張力のフィードバック制御を行うことが好ましい。プレ剥離部108は、剥離バー114とを備え、前記剥離バー114は、ガラス基板24間で昇降可能である。
【0045】
搬送ユニット100a〜100dの上方には、貼り付け基板搬送面に対向して冷却装置120が配設される。冷却装置120は、矢印C方向に配列される複数の冷却ユニット122a〜122dと、前記冷却ユニット122a〜122dを矢印C方向に進退可能にする冷却ユニット移動手段124とを備える(図4参照)。
【0046】
図5に示すように、冷却ユニット122aは、第1ケーシング126a及び第2ケーシング126bを備え、前記第1ケーシング126a及び前記第2ケーシング126bは、矢印C方向(搬送方向)に交差する矢印D方向(幅方向)に延在して互いに連結される。第1ケーシング126a及び第2ケーシング126bは、同様に構成されており、以下に、前記第1ケーシング126aについて説明し、前記第2ケーシング126bには、同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0047】
なお、冷却ユニット122aは、貼り付け基板24aの幅寸法に応じて単一のケーシング、例えば、第1ケーシング126aのみにより構成してもよい。
【0048】
図6及び図7に示すように、第1ケーシング126a内には、ボックス128が設けられる。このボックス128内のチャンバ129に、ファン、例えば、薄型のシロッコファン130が固着されるとともに、このシロッコファン130の下方には、エアフィルタ、例えば、HEPAフィルタ132及び整流板134を介して、ノズル部136が設けられる。
【0049】
シロッコファン130の上部には、冷却風導入口138が設けられる一方、前記シロッコファン130の側部には、冷却風導出口140が形成される。シロッコファン130の冷却風導出方向(矢印E方向)は、ノズル部136の冷却風吹き付け方向(矢印F方向)と交差(略直交)する方向に設定される。
【0050】
冷却風導出口140は、ボックス128を構成する壁面128aに向かって開口するとともに、図5に示すように、前記壁面128aに対して直交する方向から所定の角度θ°(例えば、10°)だけ傾斜して配置される。冷却風導出口140は、好ましくは、壁面128aの幅方向(矢印C方向)略中央位置に向かって配置される。
【0051】
図6及び図7に示すように、ボックス128の天板には、このボックス128内の温度を検出するために温度センサ142が装着される。HEPAフィルタ132の下方には、整流板134が配置されるとともに、前記整流板134は、矢印D方向に延在し且つ矢印C方向に配列される複数のスリット溝144を有する。ノズル部136は、整流板134の各スリット溝144に対応して、所定数、例えば、4つのスリット146を有する。
【0052】
スリット146は、矢印D方向に延在するとともに、矢印C方向に所定間隔ずつ離間して配列されており、前記スリット146の先端開口幅が、例えば、4mmに設定される。図7に示すように、スリット146の先端から貼り付け基板24aの表面までの距離H1は、例えば、110mmに設定される一方、第1ケーシング126aの下端面から前記貼り付け基板24aの上面までの距離H2は、例えば、10mmのクリアランスを有している。
【0053】
第1ケーシング126a内には、ボックス128を覆って冷却媒体を循環させるための循環室148が形成される。この循環室148には、ノズル部136から貼り付け基板24aに吹き付けられて昇温された冷却風を回収し、前記冷却風を冷却してシロッコファン130に戻すための熱交換器150が配置される。
【0054】
図4に示すように、冷却ユニット122bは、冷却ユニット122aと同様に、ノズル部136が4つのスリット146を有するとともに、冷却ユニット122c、122dは、ノズル部136が3つのスリット146を有している。
【0055】
冷却ユニット122dには、図5に示すように、複数、例えば、5つの放射温度計152が装着され、貼り付け基板24aの温度を非接触で測定する。冷却ユニット122a〜122d内では、それぞれシロッコファン130を介して、23℃〜30℃の冷却風を供給しており、貼り付け基板24aの目標冷却温度は、上記23℃〜30℃の範囲内である。
【0056】
図4に示すように、冷却ユニット移動手段124は、矢印C方向に延在し、冷却ユニット122a〜122dを矢印C方向に進退可能に一体的に支持するレール部材(LMガイド)154を備える。
【0057】
図1に示すように、貼り付け基板搬送機構88の下流には、ガラス基板24に実際に貼り付けられた感光性樹脂層28のエリア位置を測定する測定器158が配設される。この測定器158は、例えば、CCD等のカメラ160を備え、感光性樹脂層28が貼り付けられたガラス基板24を撮影するために前記カメラ160が配設される。
【0058】
製造装置20では、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32b、第1及び第2加工機構36a、36b、第1及び第2ラベル接着機構40a、40b、第1及び第2リザーバ機構42a、42b、第1及び第2剥離機構44a、44b、第1及び第2テンション制御機構66a、66b並びに第1及び第2検出機構47a、47bが、貼り付け機構46の上方に配置されているが、これとは逆に、前記第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bから前記第1及び第2検出機構47a、47bまでを前記貼り付け機構46の下方に配置し、感光性ウエブ22a、22bの上下が逆になって感光性樹脂層28がガラス基板24の下側に貼り付けてもよく、また、前記製造装置20全体を直線上に構成してもよい。
【0059】
測定器158の下流には、複数の感光性積層体170が収容される感光性積層体ストッカー172が設けられる。ベース自動剥離機構106で貼り付け基板24aからベースフイルム26及び残存部分30bが剥離された感光性積層体170は、ロボット174のハンド部174aに設けられた吸着パッド176に吸着されて取り出され、感光性積層体ストッカー172に収容される。
【0060】
製造装置20は、ラミネート工程制御部200を介して全体制御されており、この製造装置20の各機能部毎に、例えば、ラミネート制御部202、基板加熱制御部204及びベース剥離制御部206等が設けられ、これらが工程内ネットワークにより繋がっている。ラミネート工程制御部200は、工場ネットワークに繋がっており、図示しない工場CPUからの指示情報(条件設定や生産情報)の生産管理や稼動管理等、生産のための情報処理を行う。
【0061】
基板加熱制御部204は、上流工程からガラス基板24を受け入れ、このガラス基板24を所望の温度まで加熱して貼り付け機構46に供給する動作及び該ガラス基板24の情報のハンドリング等を制御する。
【0062】
ラミネート制御部202は、工程全体のマスターとして、各機能部の制御を行うものであり、第1及び第2検出機構47a、47bにより検出された感光性ウエブ22a、22bのハーフカット部位34の位置情報に基づいて、貼り付け位置における各境界位置とガラス基板24との相対位置及び各境界位置同士の相対位置を制御可能な制御機構を構成している。
【0063】
ベース剥離制御部206は、貼り付け機構46から供給される貼り付け基板24aからベースフイルム26を剥離し、さらに下流工程に感光性積層体170を排出する動作の制御を行うとともに、前記貼り付け基板24a及び前記感光性積層体170の情報をハンドリング制御する。
【0064】
製造装置20内は、仕切り壁210を介して第1クリーンルーム212aと第2クリーンルーム212bとに仕切られる。第1クリーンルーム212aには、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bから第1及び第2テンション制御機構66a、66bまでが収容されるとともに、第2クリーンルーム212bには、第1及び第2検出機構47a、47b以降が収容される。第1クリーンルーム212aと第2クリーンルーム212bとは、貫通部214を介して連通する。
【0065】
このように構成される製造装置20の動作について、第1の実施形態に係る冷却装置120との関連で、以下に説明する。
【0066】
先ず、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bに取り付けられている各感光性ウエブロール23a、23bから感光性ウエブ22a、22bが送り出される。感光性ウエブ22a、22bは、第1及び第2加工機構36a、36bに搬送される。この第1及び第2加工機構36a、36bでは、丸刃52が感光性ウエブ22a、22bの幅方向に移動して、前記感光性ウエブ22a、22bを保護フイルム30から感光性樹脂層28乃至ベースフイルム26まで切り込んでハーフカット部位34を形成する(図2参照)。
【0067】
さらに、感光性ウエブ22a、22bは、図1に示すように、保護フイルム30の残存部分30bの寸法に対応して矢印A方向に搬送された後に停止され、丸刃52の走行作用下にハーフカット部位34が形成される。これにより、感光性ウエブ22a、22bには、残存部分30bを挟んで前方の剥離部分30aaと後方の剥離部分30abとが設けられる(図2参照)。
【0068】
次いで、各感光性ウエブ22a、22bは、第1及び第2ラベル接着機構40a、40bに搬送されて、保護フイルム30の所定の貼り付け部位が受け台56上に配置される。第1及び第2ラベル接着機構40a、40bでは、所定枚数の接着ラベル38が吸着パッド54a〜54gにより吸着保持され、各接着ラベル38が保護フイルム30の残存部分30bを跨いで、前方の剥離部分30aaと後方の剥離部分30abとに一体的に接着される(図3参照)。
【0069】
例えば、7本の接着ラベル38が接着された感光性ウエブ22a、22bは、図1に示すように、第1及び第2リザーバ機構42a、42bを介して送り出し側のテンション変動を防いだ後、第1及び第2剥離機構44a、44bに連続的に搬送される。第1及び第2剥離機構44a、44bでは、図8に示すように、感光性ウエブ22a、22bのベースフイルム26がサクションドラム62に吸着保持されるとともに、保護フイルム30が残存部分30bを残して前記感光性ウエブ22a、22bから剥離される。この保護フイルム30は、剥離ローラ63を介して剥離されて保護フイルム巻き取り部64に巻き取られる(図1参照)。
【0070】
第1及び第2剥離機構44a、44bの作用下に、保護フイルム30が残存部分30bを残してベースフイルム26から剥離された後、感光性ウエブ22a、22bは、第1及び第2テンション制御機構66a、66bによってテンション調整が行われ、さらに第1及び第2検出機構47a、47bで光電センサ72a、72bによりハーフカット部位34の検出が行われる。
【0071】
各感光性ウエブ22a、22bは、ハーフカット部位34の検出情報に基づいて、フイルム搬送ローラ90a、90bの回転作用下に、それぞれ貼り付け機構46に定量搬送される。一方、ガラス基板24は、基板搬送機構45の作用下に、予め加熱された状態で貼り付け位置に搬送される。このガラス基板24は、並列されている感光性ウエブ22a、22bの感光性樹脂層28の貼り付け部分に対応してゴムローラ80a、80b間に一旦配置される。
【0072】
この状態で、バックアップローラ82b及びゴムローラ80bを上昇させることにより、ゴムローラ80a、80b間にガラス基板24が所定のプレス圧力で挟み込まれる。さらに、ゴムローラ80aの回転作用下に、このガラス基板24には、並列されている各感光性樹脂層28が転写(ラミネート)される。
【0073】
ここで、ラミネート条件としては、速度が1.0m/min〜10.0m/min、ゴムローラ80a、80bの温度が80℃〜140℃、前記ゴムローラ80a、80bのゴム硬度が40度〜90度、該ゴムローラ80a、80bのプレス圧(線圧)が50N/cm〜400N/cmである。
【0074】
ゴムローラ80a、80bを介してガラス基板24に感光性ウエブ22a、22bの一枚分のラミネートが終了すると、前記ゴムローラ80aの回転が停止される一方、前記感光性ウエブ22a、22bがラミネートされた前記ガラス基板24、すなわち、貼り付け基板24aが基板搬送ローラ92によりクランプされる。
【0075】
そして、ゴムローラ80bが、ゴムローラ80aから離間する方向に退避してクランプが解除されるとともに、基板搬送ローラ92の回転が開始されて、貼り付け基板24aが矢印C方向に定量搬送され、感光性ウエブ22a、22bの基板間位置がゴムローラ80aの下方付近の所定位置に移動する。一方、基板搬送機構45を介して次なるガラス基板24が貼り付け位置に向かって搬送される。
【0076】
この次なるガラス基板24の先端がゴムローラ80a、80b間に配置されると、前記ゴムローラ80bが上昇して、前記ゴムローラ80a、80bにより前記次なるガラス基板24と感光性ウエブ22a、22bとがクランプされる。そして、ゴムローラ80a、80b及び基板搬送ローラ92の回転作用下にラミネートが開始されるとともに、貼り付け基板24aが矢印C方向に搬送される。
【0077】
その際、貼り付け基板24aは、図9に示すように、それぞれの端部同士が残存部分30bによって覆われている。従って、感光性樹脂層28がガラス基板24に転写される際、ゴムローラ80a、80bが前記感光性樹脂層28により汚れることがない。
【0078】
貼り付け機構46でラミネートされた貼り付け基板24aは、貼り付け基板搬送機構88を構成する各搬送ユニット100a〜100eを介して矢印C方向に搬送されるとともに、冷却装置120が駆動される。冷却装置120では、各冷却ユニット122a〜122dに設けられている各シロッコファン130から供給される冷却風が、各ノズル部136を通って貼り付け基板24aに吹き付けられる。
【0079】
具体的には、図6及び図7に示すように、シロッコファン130が駆動されることにより、冷却風導入口138から吸引した冷却風が、冷却風導出口140から矢印E方向(水平方向)に導出される。この冷却風は、壁面128aに吹き付けられる。
【0080】
その際、冷却風導出口140は、壁面128aに対して直交する方向から角度θ°(例えば、10°)だけ傾斜して配置されるとともに、前記壁面128aの幅方向(矢印C方向)略中央位置に向かって配置されている。従って、冷却風導出口140から導出された冷却風は、壁面128aに吹き付けられてこの壁面128aで反射した後、ボックス128の他の壁面128b、128c及び128dに、順次、吹き付けられる。これにより、ボックス128内のチャンバ129では、冷却風が渦状に移動し、前記ボックス128内で冷却風の風速分布が略均一化される。
【0081】
次いで、冷却風は、HEPAフィルタ132を通って塵埃等が除去された後、整流板134に形成されている複数のスリット溝144からノズル部136に供給される。ノズル部136では、複数のスリット146が貼り付け基板24aの幅方向(矢印D方向)に延在し、且つ、搬送方向(矢印C方向)に所定間隔ずつ繰り返して複数(例えば、4つ)だけ並列されている。従って、整流板134を介して整流された冷却風は、各スリット146の先端から矢印F方向に吹き出され、貼り付け基板24aの上面に前記冷却風が吹き付けられる。
【0082】
このように、第1の実施形態では、シロッコファン130の冷却風導出方向(矢印E方向)が、ノズル部136の冷却風吹き出し方向(矢印F方向)と交差する方向に設定されている。このため、シロッコファン130から吹き出される冷却風は、ボックス128内のチャンバ129で、一旦、風速分布が均一化された後、HEPAフィルタ132及び整流板134を介してノズル部136に供給されている。従って、ノズル部136全体にわたって冷却風が均一に供給され、各スリット146から貼り付け基板24a全体に前記冷却風が確実に吹き付けられる。これにより、前記貼り付け基板24a全体を良好に且つ均一温度に冷却することができるという効果が得られる。
【0083】
次に、貼り付け基板24aに吹き付けられた冷却風は、この貼り付け基板24aを冷却することによって昇温された状態で、循環室148に配置されている熱交換器150に送られる。この熱交換器150では、図示しない冷却水(冷却媒体)が循環することによって、この冷却水と昇温した冷却風との間で熱交換が行われ、前記冷却風が冷却されてシロッコファン130の冷却風導入口138に吸引される。このため、冷却風は、シロッコファン130の冷却風導出口140からボックス128内のチャンバ129に導出された後、再度、貼り付け基板24aの冷却処理に使用されている。これにより、第1ケーシング126a内では、冷却風が全量循環されており、この冷却風の清浄性を確保するとともに、放熱ロスを削減して省エネを有効に図ることができる。
【0084】
しかも、シロッコファン130は、上部に冷却風導入口138を備える一方、側部に冷却風導出口140を備えている。このため、シロッコファン130は、厚さ(高さ方向)の短尺化が容易に図られ、冷却ユニット122a全体のコンパクト化が確実に遂行されるという利点がある。
【0085】
ところで、冷却ユニット122aにより冷却処理が施された貼り付け基板24aは、冷却ユニット122bに搬送されて、上記の冷却ユニット122aと同様に冷却処理が施される。さらに、貼り付け基板24aは、冷却ユニット122c及び122dに、順次、搬送されて、最終的に所望の冷却温度範囲である23℃〜30℃に冷却された後、プレ剥離部108に搬送される。
【0086】
上記のように、冷却装置120は、搬送方向である矢印C方向に複数の冷却ユニット122a〜122dを備えるとともに、前記冷却ユニット122a〜122dは、それぞれ独立して構成され、且つ、矢印C方向に進退可能である。これにより、冷却ユニット122a〜122d毎のメンテナンス等が容易に行われるとともに、各冷却ユニット122a〜122d内の温度分布を容易に均一化することができ、貼り付け基板24aの冷却処理が高精度且つ効率的に行われる。
【0087】
一方、このプレ剥離部108では、剥離バー114が上昇することにより、保護フイルム30を隣接するガラス基板24の後端及び先端から剥離することができる。次いで、ベース自動剥離機構106では、巻き取り軸112の回転作用下に、貼り付け基板24aからベースフイルム26が連続して巻き取られる。
【0088】
ベースフイルム26が剥離された感光性積層体170は、測定器158に対応する検査ステーションに配置される。この検査ステーションでは、感光性積層体170が位置決め固定された状態で、カメラ160によりガラス基板24と感光性樹脂層28の画像を取り込む。そして、画像処理が施されることにより、貼り付け位置が演算されるとともに、貼り付け状態が検査される。
【0089】
良品と判断された感光性積層体170は、ロボット174のハンド部174aに設けられた吸着パッド176に吸着されて取り出され、感光性積層体ストッカー172に収容される。
【0090】
なお、第1の実施形態では、2本の感光性ウエブロール23a、23bを用いているが、これに限定されるものではなく、1本の感光性ウエブロールや、3本以上の感光性ウエブロールを採用してもよい。また、以下に説明する第2の実施形態においても、同様である。
【0091】
図10は、本発明の第2の実施形態に係る貼り付け基板用冷却装置を組み込む感光性積層体の製造装置300の概略構成図である。なお、第1の実施形態に係る製造装置20と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0092】
製造装置300は、貼り付け機構46の下流に、貼り付け基板搬送機構302を設けている。この貼り付け基板搬送機構302は、矢印C方向に沿って配列される搬送ユニット304a〜304cを備え、前記搬送ユニット304a〜304cは、搬送ユニット移動手段104を介して矢印C方向に進退可能である。
【0093】
搬送ユニット304aには、各ガラス基板24間の感光性ウエブ22a、22bを一体的に切断可能な基板間ウエブ切断機構48が設けられる。搬送ユニット304a〜304cの上方には、冷却装置306を構成する冷却ユニット308a〜308cが、冷却ユニット移動手段124を介して矢印C方向に進退可能に設けられる。冷却ユニット308a〜308cは、例えば、それぞれ第1の実施形態に使用されている冷却ユニット122a〜122dのいずれかと同様に構成されている。
【0094】
このように構成される製造装置300では、冷却ユニット308a〜308cを介して貼り付け基板24aの冷却処理が高精度且つ効率的に遂行される等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0095】
ところで、製造装置300では、上記の第1の実施形態と同様に、貼り付け機構46でラミネートされた貼り付け基板24aは、矢印C方向に搬送される。そして、貼り付け基板24a間が基板間ウエブ切断機構48に対応する位置に至ると、この基板間ウエブ切断機構48は、前記貼り付け基板24aと同一の搬送速度で矢印C方向に移動しながら、該貼り付け基板24a間で2本の感光性ウエブ22a、22bを一体的に切断する。
【0096】
この切断後に、基板間ウエブ切断機構48は、所定の待機位置に戻される一方、貼り付け基板24aでは、ベースフイルム26及び残存部分30bが順次剥離(枚葉剥離)されて感光性積層体170が製造される。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る貼り付け基板用冷却装置を組み込む感光性積層体の製造装置の概略構成図である。
【図2】前記製造装置に使用される長尺状感光性ウエブの断面図である。
【図3】前記長尺状感光性ウエブに接着ラベルが接着された状態の説明図である。
【図4】前記冷却装置の概略構成説明図である。
【図5】前記冷却装置の概略平面図である。
【図6】前記冷却装置を構成する冷却ユニットの斜視説明図である。
【図7】前記冷却ユニットの断面説明図である。
【図8】前記感光性ウエブから保護フイルムを剥離する際の説明図である。
【図9】ガラス基板に感光性樹脂層が転写された状態の説明図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る感光性積層体の製造装置の概略構成図である。
【図11】特許文献1のフイルム張付装置の概略構成図である。
【符号の説明】
【0098】
20、300…製造装置 22a、22b…感光性ウエブ
23a、23b…感光性ウエブロール 24…ガラス基板
26…ベースフイルム 28…感光性樹脂層
30…保護フイルム 32a、32b…ウエブ送り出し機構
34…ハーフカット部位 36a、36b…加工機構
40a、40b…ラベル接着機構 44a、44b…剥離機構
45…基板搬送機構 46…貼り付け機構
47a、47b…検出機構 48…基板間ウエブ切断機構
64…保護フイルム巻き取り部 74…基板加熱部
76…搬送部 80a、80b…ゴムローラ
86…接触防止ローラ 88、302…貼り付け基板搬送機構
90a、90b…フイルム搬送ローラ 92…基板搬送ローラ
100a〜100e…搬送ユニット 104…搬送ユニット移動手段
106…ベース自動剥離機構 108…プレ剥離部
120、306…冷却装置
122a〜122d、308a〜308c…冷却ユニット
126a、126b…ケーシング 128…ボックス
128a〜128d…壁面 130…シロッコファン
132…HEPAフィルタ 134…整流板
136…ノズル部 138…冷却風導入口
140…冷却風導出口 144…スリット溝
146…スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも支持体上に感光材料層が積層される感光性ウエブを、前記感光材料層側から基板に貼り付けて貼り付け基板を得た後、前記支持体を前記貼り付け基板から剥離する前に、前記貼り付け基板を冷却するための貼り付け基板用冷却装置であって、
冷却風を吹き出すファンと、
前記ファンから吹き出される前記冷却風を、前記貼り付け基板に吹き付けるノズル部と、
前記貼り付け基板に吹き付けられて昇温された前記冷却風を回収し、前記冷却風を冷却して前記ファンに戻すための熱交換器と、
を備え、
前記ファンの冷却風導出方向は、前記ノズル部の冷却風吹き付け方向と交差する方向に設定されることを特徴とする貼り付け基板用冷却装置。
【請求項2】
請求項1記載の冷却装置において、少なくとも前記ファン及び前記ノズル部を収容するケーシングを備え、
前記ケーシングを構成する壁面に向かって開口する前記ファンの冷却風導出口は、前記壁面に対して直交する方向から所定の角度だけ傾斜して配置されることを特徴とする貼り付け基板用冷却装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の冷却装置において、前記ノズル部の近傍には、前記ノズル部に前記冷却風を均等に供給するための整流板が配設されることを特徴とする貼り付け基板用冷却装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷却装置において、前記ノズル部は、前記貼り付け基板の搬送方向に交差する幅方向に延在し且つ前記搬送方向に配列される複数のスリットを有することを特徴とする貼り付け基板用冷却装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の冷却装置において、少なくとも前記ファン、前記ノズル部及び前記熱交換器を有する複数の冷却ユニットを備え、
前記複数の冷却ユニットが前記貼り付け基板の搬送方向に進退可能に設けられることを特徴とする貼り付け基板用冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−132660(P2008−132660A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−320238(P2006−320238)
【出願日】平成18年11月28日(2006.11.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】