説明

赤紫蘇入り胡麻梅酢の製造方法

【課題】梅酒の製造過程で生じる梅の果実は有効成分がありながら利用範囲が限られている。又胡麻も同様の原状にある。この両者を活用して、減塩味噌、ジャム、和菓子、洋菓子の材料として利用することができる赤紫蘇入り胡麻梅酢を提供する。
【解決手段】青梅、落ち梅、を洗浄する工程(1)と梅酒の製造過程から生じた、梅の果実を、ビール酵母、焼酎、酒、胡麻、麹を混合して、ミキサーで細かく粉砕してペースト液にする工程(2)とそれを攪拌して発酵する工程(3)と赤紫蘇液造る工程(4)とを赤紫蘇液とペースト液と混合して加熱する工程(5)を順次経ることにより赤紫蘇入り胡麻梅酢を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は梅酒の製造過程で生じる梅酒から分離した梅の果実、青梅、落ち梅、ビール酵母、酒、麹、焼酎、胡麻を乳酸発酵させ梅ペースト液を造り、減塩味噌の開発、和菓子、洋菓子、ジャム等の材料として利用できる・赤紫蘇入り胡麻梅酢の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来梅酒に使われた梅は、分離過程で果肉と実に分けられ、梅の果肉は複雑な工程でジャムにしているが時間と経費の無駄ではないだろうか、又梅酒の製造過程で分離した梅の実、落ち梅は産業廃棄物として処分され、地球温暖化の弊害となってるのではないだろうか。しかも梅酒は嗜好品としての購買対象者の範囲が狭く、商品としての消費量が限定されている。梅酒の製造量は毎年減少傾向にあり、従って、梅酒のほかに梅の果実の有効利用が模索されている。 その他、胡麻に関しても同様、センベイ、胡麻豆腐などに利用されてはいるが、需要が少なく消費の拡大が望まれている。
【特許文献1】特開2002-165575号公報
【非特許文献1】現代農業2000年10月号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は梅の果実、胡麻の消費拡大を模索したところ、赤紫蘇入り胡麻梅酢にすれば、ジャム、和菓子、洋菓子、減塩味噌の材料としても利用でき購買対象者の拡大と梅、胡麻の消費が期待できる。この赤紫蘇入り胡麻梅酢を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明はヨーグルト、納豆に利用されている、発酵のメカニズムにしたがい、実験を繰り返したところ、酵母菌がたんぱく質を分解して糖、二酸化炭素、水を化学反応で合成することを知り、本発明を考えた。青梅、落ち梅、を洗う、洗浄工程(1)、梅酒から分離した梅の果実、ビール酵母、焼酎、酒、麹、梅の果実を混合してミキサーで細かく粉砕してペースト液にする工程(2)それを、攪拌して酸素を注入しながら乳酸発酵させる。発酵工程(3)赤紫蘇を沸騰水に入れ10分経過したのちクエン酸を注入すると赤い液体になる。赤紫蘇液を造る工程(4)と赤紫蘇液だけを分離して胡麻梅酢ペースト液と混合し90℃以上、5分間加熱する、加熱工程(5)を順次経る構成を提供する。
【発明の効果】
【0005】
従来の技術と違いジャムを製造する工程がシンプルなことです。梅酢液(赤紫蘇胡麻梅酢)を濾過したのち、あらかじめ溶かしておいたぜリー(80度以下にする)と混合させ、容器に仕込んで数時間後にジヤム{ピンク色}ができ、消費者に喜ばれるものと思います。
【0006】
赤紫蘇胡麻酢は製造工程(5)で加熱することで青酸成分を抑制できるので、短期間(30日)で市場にだせます。
【0007】
赤紫蘇入り胡麻梅酢を材料にして減塩味噌ができれば胡麻、梅の消費拡大が期待できます。
【0008】
赤紫蘇入り胡麻梅酢からアルコール分を分離すれば病人、幼児向きの食品の開発ができます。
【0009】
乳酸発酵の工程(3)で梅の果実が溶けるのを確認できました。このことから他の果実にも利用できる。(例、杏、葡萄、梨,りんごなど)
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
青梅と落ち梅の果実を洗い、梅酒から取り出した梅の果実を市販されている、ビール酵母、焼酎(20-35°)、古い酒、麹、胡麻を混合してミキサーで細かく粉砕してペースト液にし、それを容器に仕込むと数時間後に発酵する。発酵した梅ペースト液をへらで上下、左右に攪拌{朝と夜}し酸素をいれる。20日ほどで発酵が終わり安定期に
はいる。これを赤紫蘇液と混合して容器に入れ90℃‐98℃で5分間加熱すると赤紫蘇入り胡麻梅酢ができる。
【実施例1】
【0011】
杏の果実の利用について・・・容器に杏200gを梅酢(赤紫蘇入り胡麻梅酢)0.3リットルを容器に仕込み朝と夜の2回攪拌して酸素を取り入れと数時間内に発酵して2ヶ月ほどで杏が溶けることを確認できた。
【実施例2】
【0012】
減塩味噌の作り方・・・現在試作品として大豆200gを水につけ12時間以上経過してから電気釜で炊きそれを材料に発酵工程3の梅ペースト液0.4リットルと塩100gを混合してミキサーで攪拌して、細かく粉砕してから容器に仕込みへらで上下左右有に攪拌して酸素を入れ発酵させる。それを1ヵ月繰り返すと味噌らしくなつてきた。(H19年9月末)




















【特許請求の範囲】
【請求項1】
青梅、落ち梅、を洗浄する工程(1)、梅酒から分離した梅の果実をビール酵母と焼酎、酒、胡麻、麹を混合して、細かく粉砕してペースト液にする工程(2)、それを攪拌して発酵させる工程(3)、赤紫蘇液を造る工程(4)、赤紫蘇液とペースト液と混合して加熱する工程(5)を順次経ることを特徴とする、赤紫蘇入り胡麻梅酢の製造方法






























【公開番号】特開2009−89647(P2009−89647A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−262898(P2007−262898)
【出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
【出願人】(307033224)
【Fターム(参考)】