説明

走査型X線管

【課題】X線検査時間を短縮できる走査型X線管を提供する。
【解決手段】走査型X線管10は、X線管容器9と、X線管容器9内を真空にする真空ポンプ15と、電子銃部5と、電子銃部5に接続された電子銃電源14aと、電子線収束部6と、電子線収束部6に接続された収束用電源14bと、電子線偏向部7と、電子線偏向部7に接続された偏向用電源14cと、X線発生部8と、X線源制御機構60とを備える。X線発生部8は、ターゲット11aおよび11bを含む。ターゲット11aおよび11bは、直線状であり、互いに平行である。また、ターゲット11aおよび11bは、反射型ターゲットである。つまり、電子線16の衝突によりターゲット11aおよび11bで発生したX線のうち、電子線16の反射方向に進むX線が、真空窓130a,130bを通って、外部に達する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線を発生するX線管に関する。特に、本発明は、ターゲット上の電子ビーム走査によりX線を発生する走査型X線管に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回路基板などのX線検査において、X線源として走査型X線管が用いられている。走査型X線管は、電子ビームを発生する電子銃と、電子ビームを偏向するビーム偏向部(例えば、偏向ヨークとよばれるコイル)と、電子ビームが衝突するとX線を放出するターゲットとを備える。走査型X線管において、ビーム偏向部は、電子ビームをターゲット上の複数の位置に向けて偏向することができる。走査型X線管は、ターゲット上の電子ビーム走査により、ターゲットからX線を発生させる。
【0003】
走査型X線源のターゲットとしては、(1)板状の透過型ターゲットと、(2)リング状の反射型ターゲットとが主に使用される。透過型ターゲットは、ターゲット板で発生するX線のうち、電子ビームの進行方向に放射されるX線をX線管から出力するように設計されている。反射型ターゲットは、ターゲット板で発生するX線のうち、電子ビームの反射方向に放射されるX線をX線管から出力するように設計されている。
【0004】
(1)板状の透過型ターゲットは、例えば、特許文献1(特開平6−124671号公報)や特許文献2(特開2008−224448号公報)に開示されている。特許文献1および特許文献2に記載のX線検査装置は、各々、透過型ターゲットを有するX線源(透過型のX線源)を備える。
【0005】
特許文献1に記載の検査装置について、図6を参照して説明しておく。図6は、特許文献1に記載の検査装置の断面図である。なお、図6およびその説明における符号は、特許文献1中の符号にあわせたものであり、他の箇所の説明における符号とは関係しない。走査型X線管1は、電子銃2で発生した電子ビーム5をターゲット3の面上で走査して、X線7を発生する。ターゲット3で発生したX線のうち、ターゲット3を透過した電子ビーム5と同一方向のX線7が利用される。X線7は、非検査物4を透過し、X線検出器6で検出される。
【0006】
(2)リング状の反射型ターゲットは、例えば、特許文献3(特開2000−46760号公報)に開示されている。特許文献3に開示されているX線検査装置は、反射型ターゲットを有するX線源(反射型のX線源)を備える。
【0007】
特許文献3に記載の検査装置について、図7を参照して説明しておく。図7は、特許文献3に記載の検査装置の概略図である。なお、図7およびその説明における符号は、特許文献1中の符号にあわせたものであり、他の箇所の説明における符号とは関係しない。走査X線源2の陽極(ターゲット)3は、電子線4の方向に対して傾斜がついたタングステンなどの金属リングである。したがって、走査X線源2は、円軌道上の位置よりX線を照射することができる。
【0008】
なお、反射型ターゲットには、リング型以外の形状をもつものもある。特許文献4(特開2001−76656号公報)には、細長いターゲット板を有するX線管が開示されている。このX線管について、図8を参照して説明する。図8は、特許文献4に記載のX線管の概略図である。X線管は、ターゲット板31上の焦点位置、すなわち、1ライン上の焦点位置よりX線を照射する。
【特許文献1】特開平6−124671号公報
【特許文献2】特開2008−224448号公報
【特許文献3】特開2000−46760号公報
【特許文献4】特開2001−76656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の走査型X線源は、インライン検査に適したものではなかった。すなわち、従来の走査型X線源は、X線検査に好適な位置から、強度の高いX線を放射することができなかった。
【0010】
回路基板の検査にあたっては、外部から直接見ることのできない部分の検査のため、X線検査装置は、CT(Computed Tomography)によって、断層検査画像を算出する。CTのためには、X線検査装置は、検査対象物を多数の異なる角度から撮像する必要がある。この撮像にあたっては、X線検査装置は、X線検出器を、円軌道上ではなく直線的に動かすことが好ましい。検出器を円軌道上で移動させる機構よりも、一直線上を移動させる機構のほうが簡易で、検出器を高速に移動させることができるからである。このことから、X線の発生位置は、X線検出器の軌道に対応するように、直線的に並んでいることが望ましい。
【0011】
また、インライン検査のためには、X線の強度が高いことが好ましい。強度の高いX線を用いることで、X線画像を撮像するためのX線の照射時間を短縮することができる。
【0012】
透過型X線源は、X線発生位置の自由度が高い。透過型X線源は、直線状に焦点位置を移動できる。また、透過型X線源は、複数の方向から検査対象物を撮像することもできる。しかしながら、透過型ターゲットは、高い強度をもつX線を発生することができない。透過型ターゲットは、ターゲット内で発生したX線がターゲットを透過するように、薄く作られており、強い電子ビームを照射されると溶けてしまう。したがって、透過型X線源を用いる際は、電子ビームを発生するための電流量を制限する必要がある。
【0013】
これに対し、反射型ターゲットは、放熱性に優れる。反射型ターゲットは、薄くする必要がない。また、反射型ターゲットは、金属などでできた放熱部と接合することもできる。しかしながら、従来の反射型X線源は、インライン検査に用いるのには適していない。広く用いられているリング状の反射型ターゲットは、線状に焦点位置を移動できない。また、特許文献4に開示されている反射型X線源は、X線の放射方向に制約がある。このX線源では、X線の照射方向が、ターゲットの角度で制限されてしまう。そのため、3次元データの再構成に必要な照射角度を検査対象物の回転なしには確保できない。
【0014】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、X線検査時間を短縮できる走査型X線管を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の1つの局面に従うと、走査型X線であって、電子ビームを放出する電子銃と、電子ビームを複数の方向に偏向するためのビーム偏向部と、偏向された電子ビームの進路上に配置されている複数の直線状のターゲットと、各ターゲットから電子ビームの反射方向に放射するX線を透過するX線窓とを備える。
【0016】
好ましくは、複数のターゲットは、互いに平行する。
好ましくは、各ターゲットは、矩形の各辺にそれぞれ配置されている。
【0017】
好ましくは、各ターゲットに熱的に接続された放熱部をさらに備える。
好ましくは、各ターゲットは、X線窓に対して傾斜を付けて設置されている。
【発明の効果】
【0018】
本発明においては、走査型X線源のターゲットとして、複数の反射型の直線状ターゲットを使用する。したがって、本発明に係る走査型X線源によれば、インライン撮像に適した位置から強度の高いX線を取り出すことができる。その結果、本発明に係る走査型X線源によれば、X線検査時間を短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部分には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0020】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態に係る走査型X線管10の構成を図1を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係る走査型X線管10の構成を概略的に示す図である。
【0021】
図1を参照して、走査型X線管10は、X線管容器9と、X線管容器9内を真空にする真空ポンプ15と、電子銃部5と、電子銃部5に接続された電子銃電源14aと、電子線収束部6と、電子線収束部6に接続された収束用電源14bと、電子線偏向部7と、電子線偏向部7に接続された偏向用電源14cと、X線発生部8と、X線源制御機構60とを備える。
【0022】
電子銃部5は、電子線(電子ビーム)を発生する。電子銃部5は、電子銃19を含む。電子銃19は、電子銃電源14aから電力を供給され、電子線16を発生する。電子銃電源14aは、電子線を発生するための高圧電源およびフィラメント電源と、ウェネルト電極に電圧を供給し、供給する電圧により電子線の量を調整するためのウェネルト電源とを含む。
【0023】
電子線収束部6は、電子銃部5で発生した電子線16を収束させながら輸送する。電子線収束部6は、電子線収束機構13を含む。電子線収束機構13は、収束用電源14bから電力を供給され、電子線16を収束させる。本実施の形態では、電子線収束機構13は、収束電磁石であるとする。ただし、電子線収束機構13は、アインツェルレンズに代表される電界レンズでもよい。また、電子線収束部6は、ビームアラインメントのためのアラインメントコイルをさらに含んでいてもよい。また、電子線収束部6は、必要に応じて、偏向収差補正機構を含んでいてもよい。
【0024】
電子線偏向部7は、電子線16を偏向する偏向ヨーク12を含む。偏向ヨーク12は、偏向用電源14cから電力を供給され、電子線16を複数の方向に偏向する。具体的には、偏向ヨーク12は、電子線16が、X線発生部8に含まれるターゲット11aまたは11bに衝突するように、電子線16を偏向する。
【0025】
X線源制御機構60は、電子銃部5、電子線収束部6、および、電子線偏向部7が、上記のように動作するように、電子銃電源14a、収束用電源14b、および、偏向用電源14cをそれぞれ制御する。具体的には、X線源制御機構60は、各電源が電力を出力するタイミングや、各電源が出力する電力量などを制御する。
【0026】
X線発生部8は、ターゲット11aおよび11bを含む。ターゲット11aおよび11bは、後述するように、直線状であり、互いに平行である。ターゲット11aおよび11bは、電子線16の衝突を受けて、X線18を放射する。電子線16が衝突したターゲット11aおよび11b上の位置を、焦点位置17とよぶ。焦点位置17からX線18が発生する。ターゲット11aおよび11bの材質は、タングステンが望ましい。しかしながら、ターゲット11aおよび11bは、他の金属でできていてもよい。
【0027】
X線発生部8の詳細について、図2を参照して説明する。図2は、第1の実施の形態に係るX線発生部8の詳細を示す図である。
【0028】
図2Aは、X線発生部8の断面図である。図2Aを参照して、X線発生部8は、ターゲット11a,11bと、放熱部110と、照射位置制限機構120と、真空窓130a,130bとを含む。
【0029】
図2Aを参照して分かるように、ターゲット11aおよび11bは、反射型ターゲットである。つまり、電子線16の衝突によりターゲット11aおよび11bで発生したX線のうち、電子線16の反射方向に進むX線が、真空窓130a,130bを通って、外部に達する。ここで、「電子線16の反射方向」とは、ターゲット11aおよび11bに入射した電子線16が、ターゲット11aおよび11bで反射される場合に、進行する方向である。
【0030】
ターゲット11aおよび11bは、反射型であるので、透過型ターゲットに比べて分厚くできる。したがって、高エネルギーの電子線16を、ターゲット11aおよび11bに衝突させても、ターゲット11aおよび11bが溶けることはない。よって、本実施の形態に係る走査型X線管10は、高強度のX線18を出力できる。
【0031】
また、ターゲット11aおよび11bは、図2Aに示すように、真空窓130aおよびbに対して、傾斜をつけて設置される。これは、X線検査にあたり必要なX線18の照射方向を確保するためである。必要な照射方向は、走査型X線管10と、検査対象と、X線検出装置との位置関係によって定まる。
【0032】
放熱部110は、ターゲット11aおよび11bに熱的に接続されるように、ターゲット11aおよび11bに密着させて配置される。放熱部110は、熱伝導率の高い金属でできている。放熱部110は、電子線16の照射によりターゲット11aおよび11bで発生した熱を外部に放熱する。
【0033】
したがって、ターゲット11aおよび11bに、より高エネルギーの電子線16を衝突させることができる。よって、本実施の形態に係る走査型X線管10は、より高強度のX線18を出力できる。
【0034】
照射位置制限機構120は、電子線16が直接に真空窓130a,130bに照射されることを防ぐ。また、本実施の形態では、照射位置制限機構120は、真空窓130a,130bを真空容器に留める役割も果たしている。なお、照射位置制限機構120は、放熱部110と一体的に形成されていてもよい。
【0035】
真空窓130a,130bは、X線18を透過するBeやAlなどでできた板材である。真空窓130a,130bは、それぞれ、ターゲット11a,11bの近傍に設置される。なお、図2Aでは、わかりやすさのため、真空窓130a,130bを、実際よりも厚めに描いている。
【0036】
図2Bは、X線発生部8を図2Aの下方から見た平面図である。図2Bを参照して、ターゲット11a,11bは、各々、直線形状をしている。また、ターゲット11a,11bは、互いに平行している。真空窓130a,130bは、ターゲット11a,11bから放射したX線18の必要な照射方向を確保できる大きさを持つ。
【0037】
電子線偏向部7は、各ターゲット11a,11b上で、直線的に電子線を走査することができる。すなわち、走査型X線管10は、2ラインのそれぞれの上で、X線焦点位置を走査することができる。そのため、走査型X線管10を用いる場合、X線検出器を直線的に移動することで、X線検査を行なうことができる。したがって、走査型X線管10によれば、X線検査を高速化できる。
【0038】
また、ターゲット11aおよび11bは、対向するように配置されている。そのため、走査型X線管10は、検査対象物に対して、多くの方向からX線を照射することができる。その結果、走査型X線管10は、3次元データの再構成に必要な照射角度を確保できる。
【0039】
なお、図1および図2では、走査型X線管10が、2つのターゲット11a,11bを備えるものとしている。しかしながら、走査型X線管10は、スペースが許す限りにおいて、より多くのターゲットを有していてもよい。
【0040】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、ロの字状に配置されたターゲットを備える走査型X線管10について説明する。第2の実施の形態に係る走査型X線管10の構成は、ほぼ第1の実施の形態のものと同様であり、繰り返さない。ただし、X線発生部8の構成が異なる。
【0041】
図3に、第2の実施の形態に係る走査型X線管10のX線発生部8の構成を示す。図3は、第2の実施の形態に係るX線発生部8の詳細を示す図である。図3Aは、第2の実施の形態に係るX線発生部8の断面図である。図3Bは、X線発生部8を図3Aの下方から見た平面図である。
【0042】
図3Aおよび図3Bを参照して、X線発生部8は、ターゲット11c,11d,11e,11fと、放熱部110と、真空窓130とを含む。
【0043】
図3Bを参照して分かるように、ターゲット11c,d,e,fは、ロの字状に配置されている。すなわち、ターゲット11c,d,e,fは、矩形の各辺上に配置されている。本実施の形態では、ターゲット11c,d,e,fは、一体的に形成されているものとする。すなわち、ターゲット11c,d,e,fは、ロの字状のターゲット11#の一部である。ただし、ターゲット11c,d,e,fは、互いに独立していてもよい。
【0044】
第1の実施の形態と同様、ターゲット11c,d,e,fは、各々、反射型ターゲットである。したがって、走査型X線管10は、強度の高いX線を出力できる。また、X線の照射方向を確保できるように、ターゲット11c,d,e,fは、真空窓130に対して、傾斜をつけて設置される。
【0045】
放熱部110は、ターゲット11c,d,e,fに熱的に接続されるように、ターゲット11c,d,e,f,に密着させて配置される。放熱部110は、熱伝導率の高い金属でできている。放熱部110は、電子線16の照射によりターゲット11c,d,e,fで発生した熱を外部に放熱する。放熱部110により、走査型X線管10は、より高強度のX線18を出力できる。
【0046】
本実施の形態では、照射位置制限機構120は設けられていない。ただし、必要により、第1の実施の形態と同様の照射位置制限機構120を設けてもよい。
【0047】
真空窓130は、第1の実施の形態の130a,130bと同様、X線18を透過するBeやAlなどでできた板材である。真空窓130は、ターゲット11c,d,e,fを覆うように、配置されている。そのため、ターゲット11c,d,e,fから放射したX線18の照射方向が制約されることはない。
【0048】
電子線偏向部7は、各ターゲット11c,d,e,f上で、直線的に電子線を走査することができる。そのため、走査型X線管10を用いる場合、X線検出器および(必要があれば)検査対象物を直線的に移動することで、X線検査を行なうことができる。したがって、走査型X線管10によれば、X線検査を高速化できる。
【0049】
検査の高速化について、図4および図5を参照して説明する。図4は、X線焦点を円軌道上で走査する走査型X線管を用いたX線検査について説明するための図である。図5は、第2の実施の形態に係る走査型X線管10を用いたX線検査について説明するための図である。図4および図5では、走査型X線源を使用したX線検査の際の、X線検出器の動作を示している。X線検出器は、X線の焦点位置の移動に応じて、移動および透過像取得を繰り返す。
【0050】
図4を参照して、円軌道上の走査を行なう場合、X線検出器を、その向きを保ったまま、円軌道上で移動する。このような移動を実現するには、複雑な移動機構を用いる必要がある。移動機構は、少なくとも2軸についての回転あるいは移動を行なえるものでなければならない。移動機構が複雑になることにより、この方法では、移動時間も長くかかる。
【0051】
一方、図5を参照して、本実施の形態に係る走査型X線管10を用いる場合、X線検出器の移動は、直線的な移動だけでよい。したがって、走査型X線管10では、移動機構に、簡易なものを用いることができ、移動時間を短縮できる。
【0052】
また、本実施の形態に係る走査型X線管10は、第1の実施の形態に比べ、X線18の照射方向の制約がさらに少ない。
【0053】
[その他]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】第1の実施の形態に係る走査型X線管10の構成を概略的に示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係るX線発生部8の詳細を示す図である。
【図3】第2の実施の形態に係るX線発生部8の詳細を示す図である。
【図4】X線焦点を円起動上で走査する走査型X線管を用いたX線検査について説明するための図である。
【図5】第2の実施の形態に係る走査型X線管10を用いたX線検査について説明するための図である。
【図6】特許文献1に記載の検査装置の断面図である。
【図7】特許文献3に記載の検査装置の概略図である。
【図8】特許文献4に記載のX線管の概略図である。
【符号の説明】
【0055】
6 電子線収束部、7 電子線偏向部、8 X線発生部、9 X線管容器、10 走査型X線管、11a,11b ターゲット、11# ターゲット、11c,11d,11e,11f ターゲット、12 偏向ヨーク、13 電子線収束機構、14a 電子銃電源、14b 収束用電源、14c 偏向用電源、15 真空ポンプ、16 電子線、17 焦点位置、18 X線、19 電子銃、60 X線源制御機構、110 放熱部、120 照射位置制限機構、130 真空窓、130a,130b 真空窓。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ビームを放出する電子銃と、
前記電子ビームを複数の方向に偏向するためのビーム偏向部と、
偏向された前記電子ビームの進路上に配置されている複数の直線状のターゲットと、
各前記ターゲットから前記電子ビームの反射方向に放射するX線を透過するX線窓とを備える、走査型X線管。
【請求項2】
複数の前記ターゲットは、互いに平行する、請求項1に記載の走査型X線管。
【請求項3】
各前記ターゲットは、矩形の各辺にそれぞれ配置されている、請求項1に記載の走査型X線管。
【請求項4】
各前記ターゲットに熱的に接続された放熱部をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の走査型X線管。
【請求項5】
各前記ターゲットは、前記X線窓に対して傾斜を付けて設置されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の走査型X線管。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−146992(P2010−146992A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−326253(P2008−326253)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)