説明

走行具

【課題】容易かつ安全に用いることができ、しかも、携行及び保管の容易な走行具を提供する。
【解決手段】一組の走行具Yが走行車輪20を備える走行フレーム体10と踏み板体90と走行フレーム体10に対して踏み板体90を近接・離隔するようにほぼ平行に案内する案内手段Aと踏み板体90を前記走行フレーム体10から引き離す向きに付勢する付勢手段Cと付勢手段Cの付勢に抗して踏み板体90を走行フレーム体10に向けて近接させる押し込み及び付勢手段Cによる踏み板体90の戻しによる踏み板体90の上下動で回転される回転体Bとを備え、回転体Bの回転力を一方向回転力伝達手段ワンウェイクラッチ130を介して走行車輪20に伝達する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯が容易で、随時、随所において装着して用いることのできる利用効率の高い走行具の提案に関する。
【背景技術】
【0002】
簡易な移動手段として自転車が、日常的に、各方面において都合よく用いられている。
【0003】
かかる自転車は、自動車に比較して、容易に、かつ、安全に、日常における行動範囲を拡げる手段として活用されており、特に、道路の渋滞に比較的左右されることなく、軽快に移動できる利点を有する反面、これを容易に携帯することができないために、その使用効率を損なう不具合があった。
【0004】
例えば、主たる移動手段として電車や列車を用いる場合、その乗車駅周辺に駐輪手段を前もって用意する必要があり、また、降車駅からは、徒歩で移動するか、バスやタクシー等の別段の移動手段を用意する必要があった。
【0005】
かかる点から、電車や列車等で移動する際に、自転車を携行可能な形態を変え、また、降車駅で、もとの形態に戻して用い得るようにした自転車がある。
【0006】
しかしながら、このように形態を携行可能にする自転車にあっては、その多くが、自転車を二つ折する等で、その携行時における長さ制限等をクリアすることで、電車や列車等への持ち込みを可能としたものであるが、自転車の総嵩張り量を減ずるものではなく、また、重量を軽減するものではなかった。
【0007】
かかる点から、例えば、容易に持ち運ぶことのできる大きさおよび重量の走行車として、前輪および後輪を回転自在に支持すると共に、前輪または後輪の方向変換を行なう舵取り機構を支持し、且つ運転者を支持するサドルをも支持するフレームが、ほぼI字形状に構成されている走行車が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】特開2004−1662公開特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、この特許文献1に示される走行車は、コンパクト化したとは言いながらも、サドルをもつ支持フレームや、舵取り機構、及びペダル踏み込み機構等のコンパクトし難い構成体を備えており、容易かつ軽快な携行には難があった。
【0010】
また、かかる走行車は、サドルに座ってペダルを踏みつつ舵取り機構を操作する必要があり、簡易かつ安全な乗り込み操作に難があった。
【0011】
この発明は、かかる携帯用自転車における不具合に鑑み、両足に走行具を装着して、通常のスケート走行と同様の感覚で用いることができ、しかも、携行が容易で、随時、随所において、簡易にかつ容易に着脱して用いることができると共に、円滑かつ安全な走行移動をなし得る走行具の提供を目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明は、前記課題を解決するために、左右の足にそれぞれ装着して用いられる一組の走行具であって、
この各走行具が、3個以上の走行車輪を備える走行フレーム体と、
この走行フレーム体の上方に備えられて、乗せおかれる足に履かされる踏み板体と、
前記走行フレーム体に対して前記踏み板体を近接・離隔するようにほぼ平行に案内する案内手段と、
当該踏み板体を前記走行フレーム体から引き離す向きに付勢する付勢手段と、
この付勢手段の付勢に抗して当該踏み板体を前記走行フレーム体に向けて近接させる押し込み及び該付勢手段による当該踏み板体の戻しによる該踏み板体の上下動で回転される回転体とを備え、
この回転体の回転力を一方向回転力伝達手段を介して前記走行車輪の1個以上に伝達するようにしてあることを特徴とする走行具としてある。
【0013】
このように構成される走行具にあっては、小型、軽量であることから、容易に携行でき、また、簡易に装着用い得ると共に、使用後は、容易に脱装して携行することができ、格別の格納設備等を設置する必要がない。
【0014】
また、このように構成される走行具にあっては、ローラースケートと同様に、容易に、かつ、安全に使いこなすことができ、交通渋滞等にかかわりなく目的地に、容易、かつ、確実に走行移動をなすことができる。
【0015】
また、かかる走行具にあっては、走行具を交互に足踏み状態、より具的的にはローラースケート状の走行状態で用いることにより、当該走行具に駆動力をもたらすことができ、走行具による移動を軽快になすことができる。
【0016】
また、前記走行具にあって、前記案内手段が、
前記走行フレーム体に走行前後方向の前部側と後部側とを一定幅内で上下動するように枢支してあるベース枠と、
一端側を前記ベース枠に他端側を前記踏み板体にそれぞれ枢支され、かつ、連結プレートで連結一体とされている複数本の支持バーよりなる主支持具と、
上部側に受け部を備える下側支持具及び当該下側支持具の受け部に挿通される支持ロッドとを備えており、前記主支持具に交叉するように、該下側支持具の下部側を前記ベース枠に、前記支持ロッドの上部側を前記踏み板体にそれぞれ枢支してある伸縮支持具と、
前記主支持具に回動可能に備えられていると共に前記受け部から下方に突き出している支持ロッドの下部側に枢支されている連結駒と、
前記踏み板体における支持ロッドの枢支部と主支持具の枢支部との間に一端側を枢支され、かつ、他端側を前記連結駒に枢支されているガイドロッドとを備えていることを特徴とする走行具では、前記特長に併せて、踏み板体が確実に、かつ、安定に上下動し、走行時において姿勢を崩す等の不具合を生ずることがない。
【0017】
また、前記構成に係る走行具にあって、前記付勢手段の付勢に抗して前記踏み板体を前記走行フレーム体に向けて近接させる押し込み及び該付勢手段による当該踏み板体の復帰による該踏み板体の上下動で回転される回転体を、
1個以上の走行車輪を一方向回転力伝達手段を介して備える駆動軸に一体に備えられるホイールとしてあり、
一端を前記駆動軸側に、他端を前記走行フレーム体に止着するように該駆動軸に巻装されているばねと、
前記ベース枠に下部側を枢支されて前記主支持具に交差する向きに向けて設けられているプーリー支持具と、
一端側を該プーリー支持具に、他端側を前記主支持具に枢支されているガイドロッドと、
一端側を前記ホイールに巻き取り可能に繋止してあると共に、前記プーリー支持具の先端側に備えられているプーリーに巻き掛けられ、かつ、前記受け部から下方に突き出されている前記支持ロッドの下端側に備えられているプーリーに巻き掛けられて、他端側を前記案内手段に繋止してある紐状体とにより、
前記ホイールが、前記踏み板体を前記走行フレーム体に向けて近接させる押し込みで漸次離れ出される前記各プーリーによって該ホイールから前記ばねの付勢に抗して引き出され、かつ、該ばねの付勢によって巻き戻される前記紐状体で回転させるようにしてあることを特徴とする走行具では、前記特長に併せて、踏み板体に対する押し込み加重及び抜重によって、円滑、かつ、確実に回転体を回転させることができ、この回転体の回転力を一方向回転力伝達手段を介して走行車輪に伝達することができ、リズミカルな走行をなすことができる。
【0018】
また、前記構成に係る走行具にあって、前記プーリー支持具が、ベース枠に下部側を枢支されて前記主支持具に交差する向きに向けて設けられている一対の平行なプーリー支持バーを備えており、この各プーリー支持バーの先端側にそれぞれプーリーを備えていると共に、
前記下側支持具が、下部側を前記ベース枠に枢支された一対の平行なロッドと当該ロッドの上端間にわたって当該ロッドを連結する連結板体とを備え、当該連結板体の上側に前記支持ロッドの挿通自在な受け部を、下側に前記各プーリーの回転軸線にほぼ直交する向きの回転軸線で回転するプーリーを備えており、
前記ホイールに一端側を繋止してある紐状体を、前記プーリー支持具の一方のプーリーに巻き掛けると共に当該プーリーに近接している前記支持ロッドの一方のプーリに巻き掛け、ついで、前記連結板体下側のプーリーに巻き掛けて、前記支持ロッドの他方のプーリーに巻き掛け、更に、前記プーリー支持具の他方のプーリーに巻き掛けた後、前記主支持具の連結プレートに繋止してあることを特徴とする走行具では、前記特長に併せて、踏み板体の所定移動量に基づく押し込み加重及び引き上げ抜重によって、より大きな駆動力を走行具にもたらすことができる。
【0019】
また、前記構成に係る走行具にあって、前記走行フレーム体に備えられるベース枠が、走行フレーム体における走行前後方向の比較的後部側で当該走行フレーム体に枢支してあると共に、当該ベース枠の後部側を走行フレーム体に向けて押し込んだ際に、当該ベース枠に備えられている摺接制御片が走行車輪に摺接するようにしてあることを特徴とする走行具では、前記特長に併せて、走行具の後部側に重心を移動することで容易にブレーキング等のスピード制御や、停止等をなすことができる。
【0020】
また、前記構成に係る走行具にあって、前記走行フレーム体における走行前後方向の後部側に枢支されている制動板が、ほぼ水平を維持するように付勢してあり、かつ、後部側を所定角度で上げ止まるように設けてあると共に、この制動板にほぼ直交するように備えられている弾性ストッパー片が、該制動板の後部側を上方に回動した際に前記踏み板体に備えられている引っ掛け部に引っ掛かるようにしてあることを特徴とする走行具では、走行時における緊急停止や、必要に応じて、踏み板体を走行フレーム体に近接した状態に掛止め、また、当該掛止めを解除して前記付勢手段で前記踏み板体を前記走行フレーム体から上方に向けて付勢復帰させることができる。
【発明の効果】
【0021】
この発明に係る走行具は、従来の携帯自転車における不具合を解消し、軽量で、しかも、嵩張らず、携行に容易であると共に、随時、随所において容易に装着用い、かつ、脱装携行可能であり、渋滞等にかかわりなく、ローラースケート感覚で、安全な走行、移動に用いることができ、また、駐輪場等の格別の格納設備を設ける必要が無い利点を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図1〜図13にもとづいて、この発明を実施するための最良の形態に係る走行具Yについて説明する。
【0023】
なお、この図1〜図13にあっては、当該発明を実施するための最良の形態に係る典型的な走行具Yのみを示しており、当該走行具Yの装着対象である足部等の図示を省略してある。
【0024】
なお、ここで図1は当該発明を実施するための最良の形態に係る典型的な走行具Yの要部部品を分解して斜め上方から見て、図2は、踏み板体90を仮想線で示した当該走行具Yの要部を上方から見て、図3は、当該走行具Yにおける主として走行フレーム体10及びベース枠30を一部を仮想線にして上方から見て示している。
【0025】
図4〜図13は、当該走行具Yの各動作状態を側方から見て示したものであって、図4では、走行フレーム体10から踏み板体90を引き離した状態を側方から見て、図5では、これを走行方向で断面して側方から見て、図6では、踏み板体90を走行フレーム体10にやや近接してある状態を走行方向で断面して側方から見て、図7では、踏み板体90を走行フレーム体10に近接した状態を側方から見て、図8では、これを縦方向で断面して側方から見た状態を、図9では、踏み板体90の走行方向後部側を下方に押し込んでスピードコントロールしている状態を側方から見て、図10では、これを走行方向で断面して側方から見て、図11では、踏み板体90を走行フレーム体10に弾性ストッパー片15bで引っ掛ける際の状態を側方から見て、図12では、これを走行方向で断面して側方から見て、図13では、踏み板体90を走行フレーム体10に弾性ストッパー片15bで掛合した状態を走行方向で断面して示している。
【0026】
この発明を実施するための最良の形態に係る走行具Yは、左右の足にそれぞれ装着して用いられる一組の走行具Yであって、
この各走行具Yが、3個以上の走行車輪20を備える走行フレーム体10と、
この走行フレーム体10の上方に備えられて、乗せおかれる足に履かされる踏み板体90と、
前記走行フレーム体10に対して前記踏み板体90を近接・離隔するようにほぼ平行に案内する案内手段Aと、
当該踏み板体90を前記走行フレーム体10から引き離す向きに付勢する付勢手段Cと、
この付勢手段Cの付勢に抗して当該踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて近接させる押し込み及び該付勢手段Cによる当該踏み板体90の戻しによる該踏み板体90の上下動で回転される回転体Bとを備え、
この回転体Bの回転力をワンウェイクラッチ等の一方向回転力伝達手段130を介して前記走行車輪20の1個以上に伝達するように構成してある。
【0027】
かかる走行具Yは、左右の足に、それぞれ装着して用いることのできる一組の走行具Yによって構成してあり、例えば、靴状の履き込み手段、サンダル状の履き込み手段を備えたものとして構成してあっても、足に履いた靴等を紐、ベルト、ワイヤ等で結わえつけてあっても、また、走行具Yに備えられている締め付け用の金物で足に履いた靴等を当該走行具Yに固定するなど、いかなる態様で、当該走行具Yを左右の足に装着するようにしてあってもよい。
【0028】
また、走行具Yを構成する走行フレーム体10は、走行具Yを足に装着した装着者が、走行具Yを装着した状態で安定に起立し得るように、3個以上の走行車輪20を備える構成としてあり、3個以上の複数個の走行車輪20を備えて、足に装着して用い得る走行フレーム体10であれば、いかなる素材によって構成してあっても、また、いかなる形態に構成してあってもよい。
【0029】
また、踏み板体90は、走行具Yを足に装着する際に、乗せおかれた足に履かされて、当該走行具Yを足に装着でき、しかも、この踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて、確実に、かつ、円滑に押し込み得るものであれば、いかなる素材によって構成してあっても、また、いかなる形態に構成してあってもよい。
【0030】
かかる踏み板体90は、この踏み板体自体を靴やサンダル状に構成し、この靴やサンダル状の踏み板体を履き込むようにして走行具Yを装着したり、また、足に靴等を履き込んで、この履き込んだ靴等を、紐、ベルト、金具等で走行具Yに装着するようにしてあってもよい。
【0031】
また、前記走行フレーム体10に対して前記踏み板体90を反復して近接・離隔するようにほぼ平行に案内する案内手段Aは、各足に対して走行具Yを装着した際に、身体のバランスを崩すことなく、足に履き込んだ踏み板体90上に起立でき、かつ、当該踏み板体90を必要に応じて走行フレーム体10に向けて押し込み、かつ、当該踏み板体90を押し込み原位置に容易かつ確実に復帰し得る構成を備えておれば、いかなる素材によって構成してあっても、また、いかなる態様に構成してあってもよい。
【0032】
また、当該踏み板体90を前記走行フレーム体10から引き離す向きに付勢する付勢手段Cは、当該踏み板体90を、前記走行フレーム体10に向けた押し込み位置から、その押し込み前の状態に押し戻すように付勢する付勢手段であればよく、いかなる素材によって構成してあっても、また、いかなる形態の付勢手段で構成してあってもよい。例えば、前記踏み板体90と走行フレーム体10間に板バネや、ねじりコイルバネを介在させて、当該板バネや、ねじりコイルバネの付勢に抗して踏み板体90を走行フレーム体10に近接させ、かつ、当該板バネや、ねじりコイルバネの付勢で走行フレーム体10に近接させた当該踏み板体90を近接前の状態に弾発押し戻すようにしてあっても、また、例えば、走行フレーム体10と踏み板体90との間にぜんまいばねを介装し、踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて、当該ぜんまいばねを蓄勢するように押し込み、この押し込み踏み板体90を当該蓄勢されたぜんまいばねの付勢で、弾発、押し戻すなど、いかなる形態の付勢手段として構成してあってもよい。
【0033】
また、前記回転体Bは、前記付勢手段Cの付勢に抗して当該踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて近接させる押し込み及び該付勢手段Cによる当該踏み板体90の戻しによる該踏み板体90の上下動で回転される構成としてあれば、いかなる素材によって構成してあっても、また、いかなる態様に構成してあってもよい。例えば、当該回転体Bを、踏み板体90に一端側を枢支されているラックに噛み合うピニオンで構成し、あるいは、当該ピニオンを備えて構成したり、回転体Bを、巻き取りホイールで構成し、このホイールに巻き込まれている紐状体を、踏み板体90の押し込み及び復帰動作によって引き出し、巻き戻すように構成するなど、いかなる態様で構成してあってもよい。
【0034】
また、前記一方向回転力伝達手段130は、回転体Bの回転を、走行車輪20に対して、当該走行具Yを前進する方向にのみ伝達し得るものであれば、いかなる素材によって構成してあっても、また、例えば、各種のワンウェイクラッチ等のように、いかなる形態に構成してあってもよい。かかる一方向回転力伝達手段130は、例えば、走行車輪20を備えるシャフトと回転体Bとの間に設けてあっても、また、回転体Bのシャフトと走行車輪20との間に設ける等、当該回転体Bの回転力を走行車輪20に伝達する間に設けてあれば、いかなる態様に設けてあってもよい。
【0035】
このように構成される走行具Yにあっては、小型、軽量であることから、容易に携行でき、また、簡易に装着用い得ると共に、使用後は、容易に脱装して携行することができ、格別の格納設備等を設置する必要がない。
【0036】
また、このように構成される走行具Yにあっては、ローラースケートと同様に、容易に、かつ、安全に使いこなすことができ、交通渋滞等にかかわりなく目的地に、容易、かつ、確実に走行移動をなすことができる。
【0037】
また、かかる走行具Yにあっては、走行具Yに対する単純な足部の踏み込みと引き上げとで、走行具Yに駆動力をもたらすことができ、走行具Yによる移動を軽快になすことができる。
【0038】
また、前記走行具Yにあって、前記案内手段Aが、
前記走行フレーム体10に走行前後方向の前部側と後部側とを一定幅内で上下動するように枢支してあるベース枠30と、
一端側を前記ベース枠30に他端側を前記踏み板体90にそれぞれ枢支され、かつ、連結プレート42で連結一体とされている複数本の支持バー41よりなる主支持具40と、
上部側に受け部113を備える下側支持具110及び当該下側支持具110の受け部113に挿通される支持ロッド120とを備えており、前記主支持具40に交叉するように、該下側支持具110の下部側を前記ベース枠30に、前記支持ロッド120の上部側を前記踏み板体90にそれぞれ枢支してある伸縮支持具100と、
前記主支持具40に回動可能に備えられていると共に前記受け部113から下方に突き出している支持ロッド120の下部側に枢支されている連結駒50と、
前記踏み板体90における支持ロッド120の枢支部と主支持具40の枢支部との間に一端側を枢支され、かつ、他端側を前記連結駒50に枢支されているガイドロッド60とを備えている構成の走行具Yでは、前記特長に併せて、踏み板体90が確実に、かつ、安定に上下動し、走行時において姿勢を崩す等の不具合を生ずることがない。
【0039】
また、前記構成に係る走行具Yにあって、前記付勢手段Cの付勢に抗して前記踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて近接させる押し込み及び該付勢手段Cによる当該踏み板体90の復帰による該踏み板体90の上下動で回転される回転体Bを、
1個以上の走行車輪20をワンウェイクラッチ等の一方向回転力伝達手段130を介して備える駆動軸21aに一体に備えられるホイール150としてあり、このホイール150を、以下の手段で回転させるようにしてある。
すなわち、一端を前記駆動軸21a側に、他端を前記走行フレーム体10に止着するように該駆動軸21aに巻装されているばね160と、
前記ベース枠30に下部側を枢支されて前記主支持具40に交差する向きに向けて設けられているプーリー支持具70と、
一端側を該プーリー支持具70に、他端側を前記主支持具40に枢支されているガイドロッド80と、
一端側を前記ホイール150に巻き取り可能に繋止してあると共に、前記プーリー支持具70の先端側に備えられているプーリー74に巻き掛けられ、かつ、前記受け部113から下方に突き出されている前記支持ロッド120の下端側に備えられているプーリー125に巻き掛けられて、他端側を前記案内手段A、例えば、伸縮支持具100の下側支持具110における連結板112に繋止してある紐状体140とを備え、
前記ホイール150が、前記踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて近接させる押し込みで漸次離れ出される前記プーリー74及びプーリー125によって該ホイール150から前記ばね160の付勢に抗して引き出され、かつ、該ばね160の付勢によって巻き戻される前記紐状体140で回転させるようにしてある。
このように構成される走行具Yでは、前記特長に併せて、踏み板体90に対する足部の押し込み加重及び足部の引き上げ抜重によって、円滑、かつ、確実に回転体Bを回転させることができ、この回転体Bの回転力を一方向回転力伝達手段130を介して走行車輪20に伝達することができ、リズミカルな走行をなすことができる。
【0040】
また、前記構成に係る走行具Yにあって、前記プーリー支持具70が、ベース枠30に下部側を枢支されて前記主支持具40に交差する向きに向けて設けられている一対の平行なプーリー支持バー71の先端側にそれぞれプーリー74を備える構成としてあり、
前記下側支持具110が、下部側を前記ベース枠30に枢支された一対の平行なロッド111と当該ロッド111の上端間にわたって当該ロッド111を連結する連結板体112とを備え、当該連結板体112の上側に前記支持ロッド120の挿通自在な受け部113を、下側に前記各プーリー74、プーリー125の回転軸線にほぼ直交する向きの回転軸線で回転するプーリー114を備えており、
前記ホイール150に一端側を繋止してある紐状体140を、前記プーリー支持具70の一方のプーリー74に巻き掛けると共に当該プーリー74に近接している前記支持ロッド120の一方のプーリー125に巻き掛け、ついで、前記連結板体112下側のプーリー114に巻き掛けて、前記支持ロッド120の他方のプーリー125に巻き掛け、更に、前記プーリー支持具70の他方のプーリー74に巻き掛けた後、前記案内手段Aにおける主支持具40の連結プレート42に繋止してある構成の走行具Yでは、前記特長に併せて、踏み板体90の所定移動量に基づく足部の押し込み加重及び引き上げ抜重によって、より大きな駆動力を走行具Yにもたらすことができる。
【0041】
また、前記構成に係る走行具Yにあって、前記走行フレーム体10に備えられるベース枠30が、走行フレーム体10における走行前後方向の比較的後部側で当該走行フレーム体10に枢支してあると共に、当該ベース枠30の後部側を走行フレーム体10に向けて押し込んだ際に、当該ベース枠30に備えられている摺接制御片35が走行車輪20に摺接するようにしてある構成の走行具Yでは、前記特長に併せて、走行具Yの後部側に重心を移動することで容易にブレーキング等のスピード制御や、停止操作等をなすことができる。
【0042】
また、前記構成に係る走行具Yにあって、前記走行フレーム体10における走行前後方向の後部側に枢支されている制動板14が、ほぼ水平を維持するように付勢してあり、かつ、後部側を所定角度で上げ止まるように設けてあると共に、この制動板14にほぼ直交するように備えられている弾性ストッパー片15bが、該制動板14の後部側を上方に回動した際に前記踏み板体90に備えられている引っ掛け部95に引っ掛かるように構成してある走行具Yでは、走行時における緊急停止や、確実な停止状態における各種動作を容易になすことが可能とされ、しかも、必要に応じて、踏み板体90を走行フレーム体10に近接した状態に掛止め、また、当該掛止めを解除して前記付勢手段Cで前記踏み板体90を前記走行フレーム体10から上方に向けて付勢復帰させることができる。
【0043】
ついで、図示例に係る典型的な当該発明を実施するための最良の形態に係る走行具Yについて具体的に説明する。
【0044】
この図示例に係る走行具Yは、典型的には、左右の足にそれぞれ装着して用いられる一組の走行具Yであって、
この各走行具Yが、3個以上の走行車輪20を備える走行フレーム体10と、
この走行フレーム体10の上方に備えられて、乗せおかれる足に履かされる踏み板体90と、
前記走行フレーム体10に対して前記踏み板体90を近接・離隔するようにほぼ平行に案内する案内手段Aと、
当該踏み板体90を前記走行フレーム体10から引き離す向きに付勢する付勢手段Cと、
この付勢手段Cの付勢に抗して当該踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて近接させる押し込み及び該付勢手段Cによる当該踏み板体90の戻しによる該踏み板体90の上下動で回転される回転体Bとを備え、
この回転体Bの回転力をワンウェイクラッチなどの一方向回転力伝達手段130を介して前記走行車輪20の1個以上に伝達するように構成してある。
【0045】
かかる走行具Yは、具体的には、その前記案内手段Aが、この図示例にあっては、前記走行フレーム体10に走行前後方向の前部側と後部側とを一定幅内で上下動するように枢支してあるベース枠30と、
一端側を前記ベース枠30に他端側を前記踏み板体90にそれぞれ枢支され、かつ、連結プレート42で連結一体とされている複数本の支持バー41よりなる主支持具40と、
上部側に受け部113を備える下側支持具110及び当該下側支持具110の受け部113に挿通される支持ロッド120とを備えており、前記主支持具40に交叉するように、該下側支持具110の下部側を前記ベース枠30に、前記支持ロッド120の上部側を前記踏み板体90にそれぞれ枢支してある伸縮支持具100と、
前記主支持具40に回動可能に備えられていると共に前記受け部113から下方に突き出している支持ロッド120の下部側に枢支されている連結駒50と、
前記踏み板体90における支持ロッド120の枢支部と主支持具40の枢支部との間に一端側を枢支され、かつ、他端側を前記連結駒50に枢支されているガイドロッド60とを備えている構成としてある。
【0046】
また、この図示例に係る走行具Yにあっては、前記付勢手段Cの付勢に抗して前記踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて近接させる押し込み及び該付勢手段Cによる当該踏み板体90の復帰による該踏み板体90の上下動で回転される回転体Bを、1個以上の走行車輪20をワンウェイクラッチ等の一方向回転力伝達手段130を介して備える駆動軸21aに一体に備えられるホイール150としてある。
そして、このホイール150を、以下の手段で回転させるようにしてある。すなわち、一端を前記駆動軸21a側に、他端を前記走行フレーム体10に止着するように該駆動軸21aに巻装されているばね160と、
前記ベース枠30に下部側を枢支されて前記主支持具40に交差する向きに向けて設けられているプーリー支持具70と、
一端側を該プーリー支持具70に、他端側を前記主支持具40に枢支されているガイドロッド80と、
一端側を前記ホイール150に巻き取り可能に繋止してあると共に、前記プーリー支持具70の先端側に備えられているプーリー74に巻き掛けられ、かつ、前記受け部113から下方に突き出されている前記支持ロッド120の下端側に備えられているプーリー125に巻き掛けられて、他端側を前記案内手段Aに繋止してある紐状体140とを備え、
前記踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて近接させる押し込みで漸次離れ出される前記各プーリー74、125によって該ホイール150から前記ばね160の付勢に抗して引き出され、かつ、該ばね160の付勢によって巻き戻される前記紐状体140で回転させるように構成してある。
【0047】
また、この図示例に係る走行具Yにあっては、前記プーリー支持具70を、ベース枠30に下部側を枢支されて前記主支持具40に交差する向きに向けて設けられている一対の平行なプーリー支持バー71の先端側にそれぞれプーリー74を備えた構成としてあり、
前記下側支持具110が、下部側を前記ベース枠30に枢支された一対の平行なロッド111と当該ロッド111の上端間にわたって当該ロッド111を連結する連結板体112とを備え、当該連結板体112の上側に前記支持ロッド120の挿通自在な受け部113を、下側に前記各プーリー74、125の回転軸線にほぼ直交する向きの回転軸線で回転するプーリー114を備えており、
前記ホイール150に一端側を繋止してある紐状体140を、前記プーリー支持具70の一方のプーリー74に巻き掛けると共に当該プーリー74に近接している前記支持ロッド120の一方のプーリー125に巻き掛け、ついで、前記連結板体112下側のプーリー114に巻き掛けて、前記支持ロッド120の他方のプーリー125に巻き掛け、更に、前記プーリー支持具70の他方のプーリー74に巻き掛けた後、前記主支持具40の連結プレート42に繋止するように構成してある。
【0048】
また、この図示例に係る走行具Yにあっては、前記走行フレーム体10に備えられるベース枠30が、走行フレーム体10における走行前後方向の比較的後部側で当該走行フレーム体10に枢支してあると共に、当該ベース枠30の後部側を走行フレーム体10に向けて押し込んだ際に、当該ベース枠30に備えられている摺接制御片35が走行車輪20に摺接するように構成してある。
【0049】
また、この図示例に係る走行具Yにあっては、前記走行フレーム体10における走行前後方向の後部側に枢支されている制動板14が、ほぼ水平を維持するように付勢してあり、かつ、後部側を所定角度で上げ止まるように設けてあると共に、この制動板14にほぼ直交するように備えられている弾性ストッパー片15bが、該制動板14の後部側を上方に回動した際に前記踏み板体90に備えられている引っ掛け部95に引っ掛かるように構成してある。
【0050】
この図示例に係る走行フレーム体10は、当該走行フレーム体10の走行前後方向に沿って一対の側枠板11、11を、互いに板面を向き合わせるように備え、また、この走行フレーム体10における走行前後方向における前部側10aに前枠板12を、後部側10bに後枠板13を互いに板面を向き合わせ、かつ、前記各側枠板11,11を連結するように備えた構成としてあり、平面視で、走行前後方向に長い矩形枠に構成してある。
【0051】
また、この走行フレーム体10は、下端面が、ほぼ同面をなすようにしてあると共に、側枠板11と後枠板13とが、ほぼ同幅の立ち上がり幅としてあり、前枠板12が、この側枠板11及び後枠板13よりも、やや幅狭の立ち上がり幅としてあって、当該前枠板12の上端面に到るように各側枠板11における前部の上部側がカットされた傾斜上端面を備えるようにしてあり、このようにして走行フレーム体10の前部側10aに備えられる欠設状部に、追って説明する主支持具40の踏み板体90に対する枢支部等が納め入れ得る構成としてある。
【0052】
また、この走行フレーム体10を構成する側枠板11、前枠板12、後枠板13は、それぞれの上端縁から、内側に直角に突き出すように上内鍔11a、12a、13aを一連に連続するように備えており、また、下端縁から、内側に直角に突き出すように下内鍔11b、12b、13bを一連に連続するように備えた構成としてあり、この側枠板11における上内鍔11aと下内鍔11b間に、追って説明するベース枠30の内側回動アーム31aを軸36で回動可能に組み入れるようにしてあり、当該内側回動アーム31aが上内鍔11aに当接して回動上限を構成し、また、当該内側回動アーム31aが下内鍔11bに当接して回動下限を構成するようにしてある。
【0053】
かかる走行フレーム体10は、側枠板11、11の前部側と後部側とに、左右に対をなすように走行車輪20を設けてあり、この各走行車輪20は、当該側枠板11の外側方に当該側枠板11で支持される車軸21によって回転自在に設けてある。
【0054】
この図示例にあっては、当該側枠板11の後部側に、左右対をなすように後輪20bを当該各側枠板11に設けられている車軸21に回転自在に設けてある。また、当該側枠板11、11の前部側に、前輪20aの車軸21をなす駆動軸21aを回転自在に軸支してある。かかる前輪20a及び後輪20bの各車軸21は、いずれも、走行フレーム体10における走行前後方向に直交する向きの軸線としてある。
【0055】
この図示例に係る回転体Bは、前記走行フレーム体10に回転自在に軸支されている駆動軸21a及び当該駆動軸21aに一体に設けられているホイール150とを備えて構成してあり、このホイール150に一端側を繋止して当該ホイール150に巻き込んである紐状体140の引き出し操作によって、強制的に回転され、しかも、この図示例にあっては、当該紐状体140の引き出しに伴う駆動軸21aの回転によって蓄勢される蓄勢手段によって、この強制的に回転された回転体Bが、反転復帰されるように構成してある。
【0056】
この図示例にあっては、駆動軸21aに一体に備えられている当該駆動軸21aと同心のホイール150の一側面に、短寸円筒状のハウジング161を設けてあり、このハウジング161内にばね160、この図示例にあっては、ぜんまいばねを納め入れてある。この駆動軸21aに一体に備えられている短寸円筒状をなすハウジング161の開口面を、前記走行フレーム体10に一体に備えられている蓋体162で塞いだ構成としてあり、ばね160、この図示例にあっては、ぜんまいばねの渦巻きの解放端である外側端を当該駆動軸21aに一体に備えられているハウジング161側に、当該ぜんまいばねの中心側端を走行フレーム体10に一体に設けられている蓋体162に止着してあって、前記紐状体140をホイール150から引き出すようにして当該紐状体140の繋止してある該ホイール150及び駆動軸21aを回転させた際に、ぜんまいばね160が締め込まれ、引き出された紐状体140をホイール150に巻き戻す向きに蓄勢するように構成してある。
【0057】
また、この図示例に係る駆動軸21aに備えられている前輪20aは、走行具Yを前進する向きに当該前輪20aを駆動させる向きの駆動軸21aの回転力を当該前輪20aに伝達し、かつ、当該走行具Yをバックさせる向きに当該前輪20aを駆動させる向きの駆動軸21aの回転力を当該前輪20aに伝達させない、いわゆる、一方向回転力伝達手段130、例えば、各種のワンウェイクラッチを介して備え付けてある。
【0058】
例えば、外輪と内輪との間にスプラグ等のクラッチエレメントを備える一方向回転力伝達手段ワンウェイクラッチ130を用意し、この内輪に嵌めつけてある駆動軸21aにおける回転力のうち、走行具Yを前進させる向きに外輪に嵌めつけてある前輪20aを回転させる向きの回転力を当該前輪20aに伝達し、かつ、当該駆動軸21aにおける前記と反対向きの回転力を当該前輪20aに伝達させない構成としてある。かかる一方向回転力伝達手段ワンウェイクラッチ130は、当該駆動軸21aの駆動力によることなく、例えば、下り坂における走行等のように走行具Y自体の前進方向に向けた前進に伴う前輪20aの回転を駆動軸21aに伝達することがなく、走行具Yを自在に前進させることができ、しかも、走行具Yをバックさせる向きに向けた移動に際して、前輪20aの回転を阻止する構成としてある。
【0059】
また、このように紐状体140の引き出し操作によって強制的に回転される回転体Bを構成する駆動軸21aは、前輪20aとの間に一方向回転力伝達手段130、例えば、ワンウェイクラッチを介装してあり、当該前輪20aを走行方向に強制的に回転させた後、当該前輪20aとの係合を解かれた状態で、前記ぜんまいばね等のばね160の付勢力で反転され、ホイール150から引き出された前記紐状体140を当該ホイール150に巻き戻すように機能する。
【0060】
なお、前記紐状体140は、踏み板体90の走行フレーム体10に向けた押し込み動作に伴うホイール150からの引き出しによる駆動軸21aの駆動、及び、当該踏み板体90に対する押し込み力の解放に際しての、ぜんまいばね等のばね160の付勢力による踏み板体90の押し上げ動作をなすホイール150への引き込みに用い得るものであれば、いかなる素材によって構成してあっても、また、いかなる構成のものであってもよく、例えば、ワイヤ等の適宜の紐状体を用いることができる。
【0061】
かかる走行フレーム体10の後部側10b、この図示例にあっては、後枠板13の内側に制動板14が設けてある。この制動板14は、水平向きに延びる制動板部14aと、この制動板部14aから直角に屈曲して起立されている起立板部14bとを一体に備えており、その屈曲部を当該後枠板13の下内鍔13bのやや前下方位置で、後枠板13に備えられている取付片17に軸14cによって枢支してあり、板バネ15によって起立板部14bを下内鍔13bに弾接させ、かつ、制動板部14aを後枠板13から後方に向けて水平に突き出すように設けてある。
【0062】
かかる走行フレーム体10に備えられる制動板14を付勢する板バネ15は、屈曲されている一方側が引っ掛け片部15aとしてあり、他端側が弾性ストッパー片15bとしてあって、走行フレーム体10に備えられている軸16に引っ掛け片部15a端を引っ掛けてあると共に、弾性ストッパー片15bで、起立板部14bを下内鍔13bの内側端に押しつけるようにしてあり、この起立板部14bを下内鍔13bに押しつけた状態で、当該弾性ストッパー片15bが垂直状態を維持し得るように構成してある。
【0063】
かかる走行フレーム体10の上方に位置づけられる踏み板体90は、この踏み板体90を走行フレーム体10に近接させた際に、この走行フレーム体10をほぼ覆い、かつ、この走行フレーム体10に備え付けられている走行車輪20を両サイドに設けてある凹部内に納め入れ得る形状、寸法に構成してあり、当該走行具Yを装着して用いる者の足部を都合よく乗せ掛け得る形状、寸法に構成してある。
【0064】
かかる踏み板体90は、平面視で、当該走行具Yの走行方向に長い矩形のプレート部91の裏面に適宜リブ等で補強して構成してあると共に、周縁部から下方に向けて湾曲するように鍔状部92が設けてあり、当該プレート部91の両側、すなわち、走行方向に沿っている各長手縁から下方に向けて湾曲するように設けてある鍔状部92に、走行車輪20の納め入れられる凹部92aを設けてある。また、このプレート部91の前端側、すなわち、当該走行フレーム体10の前部側10aを覆おうように設けられている鍔状部92’の突き出し下端部に主支持具40の上端側が枢支してある。
【0065】
かかる踏み板体90は、追って、説明する案内手段Aによって、ほぼ水平状態を維持しながら走行フレーム体10に近接され、かつ、これから引き離されるようにしてあり、下端側をベース枠30に枢支されている主支持具40における踏み板体90に対する枢支部の描く軌跡に沿って、走行フレーム体10の直上より、やや後ろ側から、漸次前方に移動しながら走行フレーム体10に近接されて、当該走行フレーム体10を覆うように重ね合わせ状態とされるようにしてある。
【0066】
また、この踏み板体90には、走行具Yを使用者に装着する手段が適宜設けてある。この図示例にあっては、踏み板体90の鍔状部92の長手方向にスリット93を設けてあり、このスリット93に挿通した取付ベルト94で、当該走行具Yを足部に装着するようにしてあり、この図示例にあっては、当該取付ベルト94に雌雄をなす面ファスナーを設けておき、当該踏み板体90に乗せかけた使用者の足部に巻き付け止着するようにしてある。
【0067】
かかる走行フレーム体10に、ほぼ平行を維持しながら踏み板体90を近接させ、かつ、引き離す案内手段Aとして、この図示例にあっては、ベース枠30、主支持具40、伸縮支持具100、連結駒50及びガイドロッド60が用いられている。
【0068】
まず、前記走行フレーム体10に備え付けられるベース枠30は、平面視で、ほぼ矩形をなす枠状に構成してあって、その一部が当該走行フレーム体10の内側に位置づけられるようにしてあって、当該走行フレーム体10の前後方向におけるやや後部側で当該走行フレーム体10の側枠板11、11に対して枢支されて、当該ベース枠30の走行前後方向における前部側と後部側とを、一定幅内で、この図示例にあっては、下内鍔11b及び上内鍔11a間で上下方向に回動し得るように設けてある。
【0069】
この図示例に係るベース枠30は、前記走行フレーム体10の各側枠板11に沿って備えられている互いに向きあった回動アーム31、31と、この回動アーム31、31の走行方向後端部間を連結する連結バー32と、当該回動アーム31、31の走行方向前端部間を連結すると連結バー33とで、矩形の枠状をなすように構成してある。
【0070】
そして、この回動アーム31は、走行フレーム体10の内側に沿って、より具体的には、側枠板11における上内鍔11aと下内鍔11bとの間に収まるように備えられ、しかも、走行方向後部側を当該走行フレーム体10に軸36で枢支されている内側回動アーム31aと、この内側回動アーム31aの走行方向後端部の内側から当該内側回動アーム31aに一体に延設されて、いったん前記走行フレーム体10の側枠板11から上方に突き出すように斜上された後に後方に向けて前記走行フレーム体10に平行に、かつ、この走行フレーム体10から後端部を突き出すように延設されている外側回動アーム31bとで構成してある。そして、この内側回動アーム31aが、内側回動アーム31aにおける走行方向先端側を側枠板11の下内鍔11b上に接するように当該側枠板11の比較的上側で当該側枠板11に軸36で枢支してある。また、外側回動アーム31bは側枠板11の上内鍔11aに妨げられることなく当該走行フレーム体10から上方に突き出し得るように当該内側回動アーム31aの互いに向き合っている面側からはみ出すように当該内側回動アーム31aに一体に設けてある。
【0071】
また、前記連結バー32に近接した外側回動アーム31bの走行方向後端部には主支持具40の枢支部が設けてある。また、この主支持具40の枢支部の延長線上に摺接制御片35が備えられるように前記連結バー32を当該ベース枠30における幅方向、すなわち、走行方向に直交する向きに突き出すように延設してあり、この延設部から幅方向に突き出すように摺接制御片35が設けてある。なお、この摺接制御片35は、前記回動アーム31の走行方向後端側を下方に押し下げた際に、前記軸36を支点にして下方に移動されて、後輪20bの外周面に都合よく摺接する摺接面を備える構成としてある。
【0072】
また、このベース枠30における走行方向前部側を連結する連結バー33は、前記側枠板11の上内鍔11aに妨げられないように、前記内側回動アーム31a、31aにおける走行方向の先端部の互いに向きあっている面側からはみ出すように当該内側回動アーム31aに一体に備えられている一対の起立枢支バー34を連結するように設けてある。なお、この起立枢支バー34は、当該起立枢支バー34に枢支されるプーリー支持具70が走行フレーム体10に向けて図8に示すように倒し込まれた際に、当該走行フレーム体10に、ほぼ平行をなすようにプーリー支持具70を倒し込み可能であり、かつ、伸縮支持部100に案内されるプーリー125が、この倒し込みプーリー支持具70の下方に案内し得る高さに当該プーリー支持具70を枢支しうるように構成してある。
【0073】
かかるベース枠30は、前記連結バー32に近接している軸36による枢支部が走行フレーム体10の走行方向後部側の上方にあり、かつ、前記連結バー33がホイール150等の回転体Bよりも走行方向の後方にあって、当該回転体Bの回転操作の妨げとならないように走行フレーム体10に設けてある。
【0074】
かかる走行フレーム体10に備えられるベース枠30に対して、主支持具40、伸縮支持具100及びプーリー支持具70がそれぞれ回動可能に枢支してある。
【0075】
走行フレーム体10に対する踏み板体90の基本的な支持手段としての主支持具40は、伸縮支持具100、プーリー支持具70の動作の妨げとならないように前記ベース枠30における連結バー32に近接している各外側回動アーム31b、31bの外側面に板面を接するように下端側を軸43で枢支され、かつ、上端側を前記踏み板体90における走行方向前部側にある鍔状部92の前方に突き出している湾曲前部92’に軸44で枢支された平行な一対の支持バー41,41を連結プレート42で一体に組み付けてある。かかる主支持具40は、走行フレーム体10の走行方向に沿う一対の支持バー41、41を、当該各支持バー41、41の比較的上部側間にあって相互を連結する連結プレート42で、平行で、かつ、ほぼH形状をなすように組み付け、各支持バー41が走行フレーム体10の側枠板11上に位置づけられるように設けてある。
【0076】
なお、この主支持具40を構成する支持バー41は、その上端側を前記踏み板体90における鍔状部92の前部92’と対応するように、漸次先端に向けて下方に傾斜する屈曲バー部41aとしてあり、その先端側で踏み板体90に軸44で枢支してあることから、図8に示されるように伸縮支持具100におけるプーリー125を前記起立枢支バー33に近接し、かつ、プーリー支持具70を走行フレーム体10にほぼ平行に倒し込んで当該踏み板体90内にプーリー74を納め入れ得るように当該踏み板体90を走行フレーム体10をほぼ覆うように当該走行フレーム体10に対して平行をなすように近接させることができ、前記ベース枠30に対する軸43による枢支位置よりも下方位置まで踏み板体90の先端側の軸44による枢支位置を下方に押し下げ得るようにしてある。
【0077】
かかる主支持具40の内側に備えられて当該主支持具40と交差する向きに備えられて前記踏み板体90を上下方向に案内する伸縮支持具100は、下側支持具110と、この下側支持具110に挿通組み付けられる支持ロッド120とを備えて構成されている。
【0078】
この伸縮支持具100を構成する下側支持具110は、前記主支持具40における各支持バー41、41間に位置づけられるように前記ベース枠30における内側回動アーム31aの走行方向前部側に下端側を軸115で枢支されている一対のロッド111、111の先端間を、上下を板面とするように備えられている連結板体112で一体に連結した門形状に構成してあり、この上下を板面とするようにロッド111、111間に備えられる板状をなす連結板体112における上部側、この図示例にあっては、当該連結板体112のロッド111側端の上部に受け部113を設けてあり、この受け部113に設けられている円形孔113aに支持ロッド120のロッド部121を摺動可能に挿通してある。なお、このロッド111の下端部は、このロッド111に沿って案内されるプーリー125が前記起立枢支バー34の走行方向下方に納め入れ得る間隔を離した当該起立枢支バー34の走行方向の後方位置の内側回動アーム31aに設けてある。
【0079】
なお、この下側支持具110と支持ロッド120とは、図5の状態において下側支持具110の受け部113に対してと支持ロッド120の軸ベース部122が突き当たるように互いに伸びきった状態とされ、図8の状態において下側支持具110の受け部113が踏み板体90の内側下方に近接されて下側支持具110と支持ロッド120とが、ほぼ重なり合う組み付け長さとなるように構成してある。
【0080】
また、この門状に構成される下側支持具110における板状の連結板体112の下面側には、当該連結板体112の板厚方向、すなわち、当該連結板体112の板面に直交する向きの回転軸線で回転するプーリー114が設けてある。かかる、当該連結板体112の下面側に設けられているプーリー114は、伸縮支持具100の構成する仮想の傾斜面に対して直交する向きの回転軸線で回転され得るように軸116に設けてある。
【0081】
かかる門型状をなす下側支持具110における受け部113の円形孔113aに挿通される支持ロッド120は、当該円形孔113aに摺動自在に挿通されるロッド部121と、このロッド部121の下部側に当該ロッド部121に一体に備えられている軸ベース部122と、この軸ベース部122に設けてある軸受け部123と、この軸ベース部122の左右に対をなすように備えられている軸124に回転自在に設けてあるプーリー125と、このプーリー125を前記下側支持具110におけるロッド111に摺動可能に案内するガイド具126とを備えて構成してある。
【0082】
この支持ロッド120を構成するロッド部121は、前記下側支持具110における受け部113における円形孔113aに下側から挿通されて、前記軸ベース部122が円形孔113a孔縁の受け部113に突き当たる位置まで当該孔113aを移動し得るようにしてある。また、このロッド部121の上部側は、軸127によって踏み板体90の比較的走行方向後部側に対して枢支してある。この図示例にあっては、踏み板体90を図5に示すように走行フレーム体10から引き離した状態で、当該軸127による踏み板体90に対する枢支位置が前記ベース枠30の走行フレーム体10に対する軸36による枢支位置よりも走行方向後方にあり、かつ、踏み板体90を図8に示すように走行フレーム体10に近接した状態で、当該軸127による踏み板体90に対する枢支位置が前記ベース枠30の走行フレーム体10に対する軸36による枢支位置よりも走行方向のやや前方になるようにしてある。
【0083】
また、前記軸ベース部122に備えられる左右一対の軸124は、この軸124に備えられた各プーリー125、125が当該伸縮支持具100、特に、その下側支持具110、110の構成する枠状の仮想面に平行な回転軸線で回転し得るように設けてある。
【0084】
かかる支持ロッド120に備えられるプーリー125は、その軸124の当該プーリー125から突き出されている軸部を受け入れる軸筒部126aと、この軸筒部126aの一端側に備えられる半弧状断面の摺動樋片126bとを備えるガイド具126によって、前記下側支持具110における各ロッド111に沿って案内されるようにしてある。かかるガイド具126は、その軸筒部126aにプーリー125の軸124の突き出し部を受け入れた状態で、ロッド111の向きに摺動凹面を備える摺動樋片126bにおける当該摺動凹面をロッド111に密に接しさせて組み付けてあり、支持ロッド120が、そのプーリー125の各軸124、124を下側支持具110における各ロッド111、111のなす仮想面に沿って上下方向に平行を維持しながら移動し得るようにしてある。
【0085】
また、前記軸ベース122の上部側には、追って説明する連結駒50を回動可能に組み付け得る軸受け部123を備える構成としてある。
【0086】
また、前記主支持具40を構成する連結プレート42には、走行フレーム体10における走行方向後端部から走行方向の後方に向けてやや斜め下がり状態に軸受けプレート45を設けてある。そして、この軸受けプレート45に連結駒50が軸51によって回動可能に設けてある。かかる主支持具40に回動可能に枢支されている連結駒50に、ガイドロッド60を案内手段として枢支案内される伸縮支持具100は、その上端側を軸127で当該軸51よりも走行方向の後方側に枢支してあり、その下端側を軸115で当該軸51よりも走行方向の前方側に枢支してあって、当該支持バー41の軸43の枢支位置と当該連結プレート42間の各支持バー41、41間で動作するようにしてある。
【0087】
この主支持具40に対して回動可能に備えられる連結駒50は、側面視で、三角形の各頂点毎に枢支部を備えた構成としてあり、より具体的には、く字状をなす板状片50a、50aを、走行具Yにおける幅側で所定間隔を離した状態で、互いに板面を向き合わせるように、この図示例にあっては、図5の状態において、く字状片の下側に位置づけられる辺部で、当該各板状片50a、50aが平行をなすように連結して構成してあり、この各く字状をなす各先端部と、その屈曲部とに枢支部を設けてある。
【0088】
この図示例にあっては、図5における状態で、すなわち、走行フレーム体10から踏み板体90を引き離した状態において、当該連結駒50を、この連結駒50における走行方向前部側位置を主支持具40における軸受けプレート45の一対の軸受け部45aに軸51で回動可能に枢支してある。そして、かかる状態で、踏み板体90の走行方向のほぼ中程に上端側を枢支されているガイドロッド60の下端部を当該連結駒50における前記軸51の枢支位置よりも走行方向の後方上部側位置で軸52で回動可能に枢支してある。また、当該連結駒50における該軸51,軸52間の下方の位置で当該連結駒50を前記支持ロッド120における軸受け部123に軸53で回動可能に枢支してある。
【0089】
かかる連結駒50は、主支持具40と当該主支持具40に交差し、かつ、この主支持具40に連結駒50によって連結されている伸縮支持具100等によって、踏み板体90を、平行移動状態で走行フレーム体10に近接し、かつ、これから引き離し得るように支持するものであって、当該各動作が円滑かつ確実になされるように軸51、軸52、軸53が当該走行具Yにおける走行方向に直交する向きに軸線を揃えるようにしてある。この図示例にあっては、主支持具40における支持バー41の長さ方向と、伸縮支持具100における長さ方向とに直交する軸線の軸51、軸52、軸53で軸受けプレート45の一対の軸受け部45aと、支持ロッド120における一対の軸受け部123と、一対のガイドロッド60とに回動可能に枢支してある。また、ここで連結駒50に下端側を回動可能に枢支される一対のガイドロッド60、60は、当該走行具Yにおける幅側で所定の間隔を離して平行に備えられており、その各上端側を踏み板体90のほぼ中程に軸61によって回動可能に枢支してある。
【0090】
このように構成される案内手段Aをなす連結駒50は、図4の状態から図8に示されるように、漸次踏み板体90が走行フレーム体10に近接されることに伴って下方に向けて倒される主支持具40と、踏み板体90のほぼ中程に枢支されているガイドロッド60の下降に伴って、前記軸受けプレート45に対する枢支位置で回動され、踏み板体90の下降に伴う支持ロッド120を受け部113から下方に押し出し、踏み板体90を、ほぼ平行に下降させる。
【0091】
かかる連結駒50は、図6に示される状態から、更に、踏み板体90を図8に示されるように近接させて、踏み板体90を走行フレーム体10に重ね合わせた際に、連結駒50の軸受け部123に対する軸53の枢支位置が、主支持具40における軸受け部45aに対する軸51の枢支位置よりも、走行方向の前方側に移動され、また、前記ガイドロッド60に対する軸52による枢支位置が、当該軸51、53による枢支位置よりも下方に位置づけられるように、前記軸51を支点に回動される。
【0092】
かかる踏み板体90の押し込みは、当該踏み板体90の押し込みによって倒し込まれる主支持具40における支持バー41が踏み板体90内に納め入れられる状態、すなわち、当該支持バー41が図8に示されるように走行フレーム体10に平行となるまで施すことができる。なお、この図示例にあって、連結駒50における軸51及び軸53の各軸中心線間を結ぶ仮想線分が伸縮支持具100における支持ロッド120の摺動線と平行とされる位置で、当該下側支持具110に対する支持ロッド120の押し込みは終了される。
【0093】
また、この各案内手段Aによる踏み板体90の当該走行フレーム体10からの引き離し方向に向けた移動は、図8の状態から図6に示されるように、漸次踏み板体90を走行フレーム体10から引き離すことに伴って上方に起立される主支持具40によって連結駒50は上方に移動され、上方に移動される支持ロッド120における軸受け部123に引き付けられて、前記軸受け部45aを支点にして走行方向の後方側に向けて回動される。かかる連結駒50の回動は、踏み板体90が走行フレーム体10に対して、ほぼ平行を維持しながら引き離されるように、当該連結駒50に軸61で回動可能に枢支してあるガイドロッド60で規制を受けながら、前記軸受け部45aを支点にして回動されるようにしてあり、当該図6から、更に、図4及び図5の状態にまで引き離される。なお、この図示例にあって、連結駒50の軸51及び軸53の軸中心線間を結ぶ仮想線分が支持バー41に平行とされる位置で、当該下側支持具110からの支持ロッド120の引き出しは終了される。
【0094】
ついで、この図示例において、踏み板体90を前記走行フレーム体10から引き離す向きに付勢してあり、この付勢に抗して当該踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて近接させる押し込み及び当該付勢による当該踏み板体90の戻しに伴う当該踏み板体90の上下動で回転体Bを回転させるように構成してある。
【0095】
かかる回転体Bは、前記走行フレームに回転自在に軸支されている駆動軸21aに一体に備えられて、踏み板体90の走行フレーム体10に対する近接と離れだし動作に伴って正転、反転されるホイール150を備えて構成してある。
【0096】
かかる回転体Bの回転は、渦巻き状の中心側端を前記走行フレーム体10に一体とされている蓋体162側に、外側端を前記駆動軸21aに一体に設けられているハウジング161側に止着するように該駆動軸21aに巻装されているぜんまいばね等のばね160と、
前記ベース枠30の起立枢支バー34の上端部に軸75で下部側を枢支されて前記主支持具40に交差する向き、すなわち、当該走行具Yの走行方向の後部方に向けて設けられているプーリー支持具70と、
一端側を該プーリー支持具70に、他端側を前記主支持具40に枢支されているガイドロッド80と、
一端側を前記ホイール150に巻き取り可能に繋止してあると共に、前記プーリー支持具70の先端側に備えられているプーリー74に巻き掛けられ、かつ、前記受け部113から下方に突き出されている前記支持ロッド120の下端側に備えられているプーリー125に巻き掛けられて、他端側を前記案内手段Aに繋止してある紐状体140とを備え、
前記ホイール150が、前記踏み板体90を前記走行フレーム体10に向けて近接させる押し込みで漸次離れ出される前記各プーリー74、125によって該ホイール150から前記ばね160の付勢に抗して引き出され、かつ、該ばね160の付勢によって巻き戻される前記紐状体140で回転させるようにしてある。
【0097】
このベース枠30の前記条件を満たす起立枢支バー34に軸75で枢支されて回動可能に備えられる前記プーリー支持具70は、この図示例にあっては、走行具Yにおける幅方向に所定間隔を離して向き合うように備えられる一対の平行なプーリー支持バー71、71を、当該プーリー支持バー71の比較的下部側で当該各プーリー支持バー71、71間をわたっている連結バー72で一体に連結して、やや変形のH形状に構成してあり、各プーリー支持バー71の下部側にある分岐片部71a間にベース枠30における起立枢支バー34の上端部を受け入れて軸75で回動可能に枢支してある。かかるプーリー支持具70は、各プーリー支持バー71、71間に前記支持ロッド120の軸ベース部122が位置づけられ得るようにしてあり、この図示例にあっては、前記主支持具40における連結プレート42と前記伸縮支持具100との間に、当該プーリー支持具70が位置づけられるように、当該プーリー支持具70をガイドロッド80で主支持具40に枢支連結してある。
【0098】
また、このプーリー支持具70は、各プーリー支持バー71の先端側の互いに向き合っている側に軸73を備えており、この軸73にプーリー74を回転自在に設けてある。
【0099】
このプーリー支持具70における各プーリー支持バー71の先端側に備えられるプーリー74の軸73は、この各プーリー支持バー71間の仮想の面に対して、やや傾斜する斜め上向きに設けてあり、前記ホイール150から引き出されて当該プーリー74に掛けまわされて前記支持ロッド120のプーリー125に掛けまわされる紐状体140、及び、前記プーリー114から案内されて支持ロッド120の他方のプーリー125に掛けまわされてプーリー支持具70における他方のプーリー74に掛けまわされる紐状体140が、前記各プーリー74においてややひねり帰されるようにしてあり、紐状体140が相互に干渉しあわないように構成してある。
【0100】
また、このプーリー支持具70は、前記主支持具40の動作に追随しながら移動するようにガイドロッド80で当該主支持具40に組み付けてあり、この図示例にあっては、ガイドロッド80の一端側を軸81で主支持具40の支持バー41のほぼ中程に枢支してあり、他端側を軸82でプーリー支持具70のプーリー支持バー71の比較的上部側に枢支してあり、図4及び図5の状態で、プーリー74とプーリー125とが、互いに重なることなく、最も近接されるようにしてあり、また、図8の状態において当該プーリー74とプーリー125とが最も引き離されるようにしてある。また、この図示例において、プーリー支持具70をベース枠30における起立枢支バー34の上部側に枢支し、かつ、伸縮支持具100の下部側を当該起立枢支バー34よりも走行方向後方にあるベース枠30の内側回動アーム31aに枢支してあることから、プーリー支持具70を走行フレーム体10上に、ほぼ平行に倒し込んだ際に、伸縮支持具100におけるプーリー125が走行フレーム体10内に納まり、しかも、プーリー支持具70におけるプーリー74が走行フレーム体10に近接された踏み板体90内に都合よく収まる構成としてある。
【0101】
なお、前記駆動軸21aに巻装されているぜんまいばね等のばね160は、駆動軸21aに一体に設けられているハウジング161側に一端を止着して、ハウジング161内に納め入れてあり、その他端、すなわち、この図示例にあっては渦巻き状をなす中心側端を、走行フレーム10に設けられて、当該ハウジング161の側面開口を塞ぐ蓋体162に止着してあって、ホイール150から紐状体140を引き出す操作に伴う駆動軸21aの回転に伴って、当該駆動軸21aに捲装してある前記ぜんまいばね等のばね160が蓄勢されるようにしてある。
【0102】
かかる回転体Bの回転は、当該回転体Bにおけるホイール150の巻き取り芯側に一端側を繋着されて当該ホイール150に巻き込まれている紐状体140を前記プーリー支持具70における一方のプーリー74から、これに近接している側にある支持ロッド120のプーリー125に掛けまわし、ついで、これを下側支持具110におけるプーリー114に掛けまわすとともに、これを支持ロッド120における他方のプーリー125に掛けまわした後、プーリー支持具70の他方のプーリー74に掛けまわすと共に、その端部を案内手段Aを構成する主支持具40における連結プレート42に繋着141してある。
【0103】
そして、この走行具Yに備えられる紐状体140は、当該紐状体140を回転体Bを構成するホイール150から引き出さす際の駆動軸21aの回転力で、当該走行具Yを前進させる向きに前輪20aを駆動させるようにしてあり、この図示例では、ホイール150の下側から当該走行具Yにおける走行方向の後部上方に向けて紐状体140を引き出す構成としてある。
【0104】
また、この巻き込まれている紐状体140の、ホイール150からの引き出し動作によって回転される駆動軸21aの回転によって、当該駆動軸21aに捲装されているぜんまいばね等のばね160が締め込まれ、その緩みだし方向に向けた付勢力が蓄えられる構成としてある。
【0105】
かかる走行具Yにあっては、ぜんまいばね等のばね160の付勢力によって紐状体140は、常時ホイール150に巻き込まれる向きに引っ張られており、プーリー74とプーリー125とを近づかせる向きに機能する。この結果、当該紐状体140が、伸縮支持具100における支持ロッド120のプーリー125をプーリー74に近づかせるように、上方に向けて移動するように引き上げるように機能し、これに伴って当該支持ロッド120を上方に向けて円形孔113aを摺動しながら移動させ、主支持具40を軸43を支点に上方に回動させ、また、連結駒50に備えられているガイドロッド60を漸次起立状態にする等前記各案内手段Aが、相互に関連し合いながら、踏み板体90を走行フレーム体10に対して、ほぼ平行な状態で引き離し移動させる。
【0106】
かかる紐状体140による踏み板体90の引き上げは、前記連結駒50によって連結されている主支持具40、伸縮支持具100、ガイドロッド60や、下側支持具110の受け部113に当該支持ロッド120の軸ベース部122の突き当たり等で停止され、当該踏み板体90を図4及び図5に示すように、走行フレーム体10の上方に、当該走行フレーム体10に、ほぼ平行をなすように引き上げた状態に保持する。
【0107】
かかる状態で、前記ぜんまいばね等のばね160による付勢に抗して、足部に装着されている一方の走行具Yにおける踏み板体90を、当該踏み板体90のほぼ中程に荷重をかけるように、やや斜め前方に向けて押し込むことで、踏み板体90は前記案内手段Aによって、漸次、走行フレーム体10に向けて、ほぼ平行を維持しながら押し下げられ、伸縮支持具100の下側支持具110における円形孔113aに挿通されている支持ロッド120のプーリー125を下方に移動し、このプーリー125と、プーリー74、プーリー114との間の間隔を開きだし、ホイール150に巻き込まれていた紐状体140を、ぜんまいばね等のばね160の付勢に抗して引き出し、当該ホイール150と駆動軸21aを強制的に回転させる。
【0108】
かかる駆動軸21aの、ぜんまいばね等のばね160の付勢に抗した回転をワンウェイクラッチ等の一方向回転力伝達手段130を介して前輪20aに伝達し、当該走行具Yを前進させる。
【0109】
かかる踏み板体90の押し込み動作によって、踏み板体90を走行フレーム体10に近接させた後、他方の足側に装着されている走行具Yに荷重を移動し、この踏み板体90の押し込まれている側の走行具Yに対する押し込み荷重を解放するように引き上げる。
【0110】
このように二足歩行的に、荷重をかけられた走行具Yに対する押し込み荷重を解放するように引き上げることによって、当該引き上げられる走行具Yは、踏み板体90に対する前記押し込みに伴う紐状体140の引き出しにより蓄勢されている前記ぜんまいばね等のばね160を緩みだし方向に撥ねだすように機能させ、紐状体140をホイール150に巻き込むように駆動軸21aを回転させる。
【0111】
この結果、紐状体140は、プーリー74,プーリー114、プーリー125を近づかせる向きにホイール150に引き込まれ、これによって踏み板体90を上方に引き上げ、押し込み前の状態に復帰させるように機能する。
【0112】
かかる走行具Yは、これを使用者の足部に都合よく装着し得るように各踏み板体90に設けてあるスリット93に長さ調節可能に取付ベルト94が挿通、用意してあり、この取付ベルト94で、各足部に装着用い得るようにしたある。この図示例にあっては、当該取付ベルト94に、それぞれ雌雄をなす面ファスナーを設けておき、踏み板体90に乗せかけた足部に当該取付ベルト94を巻き付け、これを締め付け状態にして、これらの巻き付けベルト相互における面ファスナーを掛着させて、走行具Yを足部に緩み無く装着し得るようにしてある。
【0113】
かかる走行具Yの足部に対する装着は、足部に当該装着具を装着し得るものであれば、いかなる形態からなるものであってもよく、当該取付ベルトに換えて、例えば、この踏み板体90自体を履き込み用の靴や、サンダル形状とし、これを直接、足に履き込むようにしてあっても、また、履きこんだ靴等をベルト、紐、金具等で踏み板体90に装着するようにしてあってもよい。
【0114】
また、かかる走行具Yは、これを両足にそれぞれ装着した状態で、ローラースケートに似た走行具Yの一方に対する押し込み時における、他方走行具Yに対する足の引き上げを順次に繰り返すことで、いわゆる、二足歩行的な走行動作によって、容易、かつ、円滑な走行に用いることができる。
【0115】
また、この図示例に係る走行具Yにあっては、踏み板体90における走行方向後部側に、例えば、図9及び図10のように、荷重を移動させることによって、ベース枠30の軸36より走行方向後部側を、当該軸36を支点に下方に回動させることで、当該ベース枠30における走行方向の後部側にある摺接制御片35を後輪20bの周面に所要圧で適宜摺接させ、必要量のブレーキングをすることができる。かかるブレーキング操作は、走行具Yに対する任意の押し込み位置において、当該走行具Yに対する荷重位置を、その走行方向における前後方向に適宜変更することで、この軸36より走行方向の後部側にあるベース枠30の走行方向後端側の押し込み量を加減してなすことができ、走行速さを自在に調整しながら走行することができる。
【0116】
また、緊急停止を必要とされる場合等にあっては、図11及び図12におけるように、当該走行具Yにおける走行方向の後部側にある制動板14の制動板部14aを接地させるように当該走行具Yを傾斜状態に起立させるように踏み板体90を押し込むことで、当該制動板部14aは、軸14cを支点に走行方向後部側を後枠板13における下内鍔13bの下面に突き当たった状態で、接地されて、当該走行具Yを緊急に停止できる。
【0117】
また、かかる制動板14の軸14cを支点にした回動に伴って、当該制動板14における起立板部14bによって板バネ15における弾性ストッパー片15bは、図12に示されるように、その直立状態から、当該板バネ15の付勢に抗して走行方向の前方側に傾けられ、踏み板体90に備えられている引っ掛け部95に当接され、かかる制動板14の走行方向後端側を接地させた状態で、踏み板体90を軸36を支点に走行方向後部側を僅かに上方に戻し、図13に示されるように弾性ストッパー片15bを引っ掛け部95に引っ掛けた状態とすることができる。この図13に示されるように踏み板体90を走行フレーム体10に近接した状態で、当該走行フレーム体10の弾性ストッパー片15bを踏み板体90における引っ掛け部95に引っ掛けることで、走行具Yを保管や携行に都合の良い状態に維持することができる。
【0118】
かかる図13の状態にある走行具Yを、各走行車輪20を接地させて、随時、必要に応じて、その踏み板体90を踏んで下方に押し込むことで、引っ掛け部95が、弾性ストッパー片15bの引っ掛け位置よりも下方に移動され、弾性ストッパー片15bは、その引っ掛け状態を解放されて起立板部14bに当接するように弾性復帰され、踏み板体90は、前記ぜんまいばね等のばね160に付勢されて走行フレーム体10から離れ出す向きに移動され、前記手法、すなわち、足部に装着した各走行具Yに対して、ローラースケート状に順次に押し込み及び引き上げの走行動作を施すができる。
【0119】
なお、ここで用いられる弾性ストッパー片15bは、前記制動板14の走行方向後端側の接地に伴う、軸14cを支点に走行方向の前方側に向けて回動される起立板部14bによって走行方向の前方側に撓められた状態で、当該制動板14の走行方向後端側を接地状態のままにして、踏み板体90を上方へ移動した際に、当該踏み板体90の引っ掛け部95に引っ掛かり、かつ、図13におけるように各走行車輪20を接地した状態で当該踏み板体90の下方に向けた押し込みによる引っ掛け部95の下方に向けた移動に伴って、当該引っ掛け部95に対する引っ掛かり状態が解放されうる湾曲掛合部を上端部に備えた構成としてある。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】走行具の主要部品を分離して示す斜視図
【図2】同踏み板体90を仮想線で示した走行具要部の平面図
【図3】同走行具の平断面図
【図4】同踏み板体90を走行フレーム体10から引き離した状態の側面図
【図5】同縦断面図
【図6】同踏み板体90を走行フレーム体10に途中まで近づけ、又は、途中まで引き離した状態の縦断面図
【図7】同踏み板体90を走行フレーム体10に近接した状態の側面図
【図8】同縦断面図
【図9】同踏み板体90の走行方向後部側を下方に向けて押し込んでブレーキ操作をしている状態の側面図
【図10】同縦断面図
【図11】同走行具の走行方向後部側を下方に向けて押し込んで制動板部14aを接地させている状態の側面図
【図12】同縦断面図
【図13】同弾性ストッパー片15bを踏み板体90の引っ掛け部95に引っ掛けている状態の縦断面図
【符号の説明】
【0121】
Y 走行具
A 案内手段
B 回転体
C 付勢手段
10 走行フレーム体
20 走行車輪
20a 前輪
21a 駆動軸
30 ベース枠
31 回動アーム
40 主支持具
41 支持バー
42 連結プレート
45 軸受けプレート
50 連結駒
60 ガイドロッド
70 プーリー支持具
71 プーリー支持バー
72 連結バー
74 プーリー
80 ガイドロッド
90 踏み板体
95 引っ掛け部
100 伸縮支持具
110 下側支持具
111 ロッド
112 連結板部
113 受け部
114 プーリー
120 支持ロッド
121 ロッド部
125 プーリー
130 一方向回転力伝達手段ワンウェイクラッチ
140 紐状体
150 ホイール
160 ぜんまいばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の足にそれぞれ装着して用いられる一組の走行具であって、
この各走行具が、3個以上の走行車輪を備える走行フレーム体と、
この走行フレーム体の上方に備えられて、乗せおかれる足に履かされる踏み板体と、
前記走行フレーム体に対して前記踏み板体を近接・離隔するようにほぼ平行に案内する案内手段と、
当該踏み板体を前記走行フレーム体から引き離す向きに付勢する付勢手段と、
この付勢手段の付勢に抗して当該踏み板体を前記走行フレーム体に向けて近接させる押し込み及び該付勢手段による当該踏み板体の戻しによる該踏み板体の上下動で回転される回転体とを備え、
この回転体の回転力を一方向回転力伝達手段を介して前記走行車輪の1個以上に伝達するようにしてあることを特徴とする走行具。
【請求項2】
前記案内手段が、
前記走行フレーム体に走行前後方向の前部側と後部側とを一定幅内で上下動するように枢支してあるベース枠と、
一端側を前記ベース枠に他端側を前記踏み板体にそれぞれ枢支され、かつ、連結プレートで連結一体とされている複数本の支持バーよりなる主支持具と、
上部側に受け部を備える下側支持具及び当該下側支持具の受け部に挿通される支持ロッドとを備えており、前記主支持具に交叉するように、該下側支持具の下部側を前記ベース枠に、前記支持ロッドの上部側を前記踏み板体にそれぞれ枢支してある伸縮支持具と、
前記主支持具に回動可能に備えられていると共に前記受け部から下方に突き出している支持ロッドの下部側に枢支されている連結駒と、
前記踏み板体における支持ロッドの枢支部と主支持具の枢支部との間に一端側を枢支され、かつ、他端側を前記連結駒に枢支されているガイドロッドとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の走行具。
【請求項3】
前記付勢手段の付勢に抗して前記踏み板体を前記走行フレーム体に向けて近接させる押し込み及び該付勢手段による当該踏み板体の復帰による該踏み板体の上下動で回転される回転体を、
1個以上の走行車輪を一方向回転力伝達手段を介して備える駆動軸に一体に備えられるホイールとしてあり、
一端を前記駆動軸側に、他端を前記走行フレーム体に止着するように該駆動軸に巻装されているばねと、
前記ベース枠に下部側を枢支されて前記主支持具に交差する向きに向けて設けられているプーリー支持具と、
一端側を該プーリー支持具に、他端側を前記主支持具に枢支されているガイドロッドと、
一端側を前記ホイールに巻き取り可能に繋止してあると共に、前記プーリー支持具の先端側に備えられているプーリーに巻き掛けられ、かつ、前記受け部から下方に突き出されている前記支持ロッドの下端側に備えられているプーリーに巻き掛けられて、他端側を前記案内手段に繋止してある紐状体とにより、
前記ホイールが、前記踏み板体を前記走行フレーム体に向けて近接させる押し込みで漸次離れ出される前記各プーリーによって該ホイールから前記ばねの付勢に抗して引き出され、かつ、該ばねの付勢によって巻き戻される前記紐状体で回転させるようにしてあることを特徴とする請求項2に記載の走行具。
【請求項4】
前記プーリー支持具が、ベース枠に下部側を枢支されて前記主支持具に交差する向きに向けて設けられている一対の平行なプーリー支持バーを備えており、この各プーリー支持バーの先端側にそれぞれプーリーを備えていると共に、
前記下側支持具が、下部側を前記ベース枠に枢支された一対の平行なロッドと当該ロッドの上端間にわたって当該ロッドを連結する連結板体とを備え、当該連結板体の上側に前記支持ロッドの挿通自在な受け部を、下側に前記各プーリーの回転軸線にほぼ直交する向きの回転軸線で回転するプーリーを備えており、
前記ホイールに一端側を繋止してある紐状体を、前記プーリー支持具の一方のプーリーに巻き掛けると共に当該プーリーに近接している前記支持ロッドの一方のプーリに巻き掛け、ついで、前記連結板体下側のプーリーに巻き掛けて、前記支持ロッドの他方のプーリーに巻き掛け、更に、前記プーリー支持具の他方のプーリーに巻き掛けた後、前記主支持具の連結プレートに繋止してあることを特徴とする請求項3に記載の走行具。
【請求項5】
前記走行フレーム体に備えられるベース枠が、走行フレーム体における走行前後方向の比較的後部側で当該走行フレーム体に枢支してあると共に、当該ベース枠の後部側を走行フレーム体に向けて押し込んだ際に、当該ベース枠に備えられている摺接制御片が走行車輪に摺接するようにしてあることを特徴とする請求項2,請求項3又は請求項4に記載の走行具。
【請求項6】
前記走行フレーム体における走行前後方向の後部側に枢支されている制動板が、ほぼ水平を維持するように付勢してあり、かつ、後部側を所定角度で上げ止まるように設けてあると共に、この制動板にほぼ直交するように備えられている弾性ストッパー片が、該制動板の後部側を上方に回動した際に前記踏み板体に備えられている引っ掛け部に引っ掛かるようにしてあることを特徴とする請求項2,請求項3、請求項4又は請求項5に記載の走行具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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