説明

超電導機器

【課題】多数の温度計を取り付けることなく液体窒素温度以下の温度で超電導線の温度分布または歪み分布を測定することのできる超電導機器を提供する。
【解決手段】超電導機器は、超電導線4と、超電導線4に沿って配置された光ファイバ3と、光ファイバ3に光学的に接続された測定部10とを備えている。測定部10は、光ファイバ3内に光を伝搬させ、かつその光のブリルアン散乱光を光ファイバ3から受光し、かつブリルアン散乱光に基づいて超電導線4の歪み分布および温度分布のうち少なくともいずれか一方を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超電導機器に関し、より特定的には温度管理機能付きの超電導機器に関する。
【背景技術】
【0002】
超電導体を超電導状態に維持するためには、温度、磁界、および電流密度の各々を一定値以下に保つ必要がある。超電導体を超電導状態に維持するのに必要な温度、磁界、および電流密度の上限値は、それぞれ臨界温度(Tc)、臨界磁界(Hc)、および臨界電流密度(Jc)と呼ばれている。そして、これらの上限値を一つでも超えるような状態に超電導体が置かれると、超電導状態が壊れて(常電導状態になって)超電導体が発熱し、超電導体の温度が急上昇する。この現象はクエンチと呼ばれている。
【0003】
超電導マグネットなどの超電導機器は、超電導状態とされた超電導線に電流を流すことで運転される。これにより、常電導状態よりも高い電流密度で超電導機器を運転することができる。しかし、たとえば超電導線の歪みや超電導線同士の摩擦熱などにより超電導線の温度が上昇すると、クエンチが発生し、超電導線の温度が急上昇する。これにより、超電導コイルの焼損などのトラブルが発生する。
【0004】
上記のクエンチの発生を防ぐためには、超電導線の温度分布または歪み分布を測定すればよい。ここで、従来の超電導機器においては、超電導線に沿って光ファイバを配置し、光ファイバからのラマン散乱光に基づいて超電導線材の長手方向の温度分布を測定している。この測定方法では、ラマン散乱光の強度が温度に依存する性質を利用して超電導線の温度が測定される。また、光パルスが光ファイバを往復する時間からラマン散乱光の発生場所が特定される。超電導線の温度とラマン散乱光の発生場所とにより、光ファイバに沿った超電導線材の長手方向の温度分布が測定される。なお、たとえば特開2004−150809号公報(特許文献1)には、超電導機器の一般的な臨界電流測定方法が開示されている。
【特許文献1】特開2004−150809号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の測定方法で利用されるラマン散乱光は、窒素の液化温度(77K)以下では強度が小さくなる性質を有している。このため、上記特許文献1の測定方法では、液体窒素温度以下で運転される超電導機器の超電導線の温度分布および歪み分布を測定することができなかった。
【0006】
また、熱電対や抵抗温度計などの温度計を超電導線に一定間隔で取り付けて、各温度計をモニタリングして超電導線の長手方向の温度分布を計測する方法も考えられる。しかしこの方法では、測定結果の信頼性を高めるために細かい温度分布を計測しようとすると、多数の温度計を取り付ける必要がある。このため、コストが増大するという問題や、超電導機器のサイズが大型化するという問題があった。
【0007】
したがって、本発明の目的は、多数の温度計を取り付けることなく液体窒素温度以下の温度で超電導線の温度分布または歪み分布を測定することのできる超電導機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の超電導機器は、超電導線と、超電導線に沿って配置された光ファイバと、光ファイバに光学的に接続された測定部とを備えている。測定部は、光ファイバ内に光を伝搬させ、かつその光のブリルアン散乱光を光ファイバから受光し、かつブリルアン散乱光に基づいて超電導線の歪み分布および温度分布のうち少なくともいずれか一方を出力する。
【0009】
本発明の超電導機器によれば、超電導線に歪みや温度変化が発生すると、歪みや温度変化が発生した部分に沿う部分において光ファイバにも歪みや温度変化が生じる。ブリルアン散乱光にはこの歪みや温度変化が反映されるので、ブリルアン散乱光に基づいて超電導線の歪み分布または温度分布を測定することができる。ブリルアン散乱光は液体窒素温度以下の温度でも十分な強度が得られる。したがって、多数の温度計を取り付けることなく液体窒素温度以下の温度で超電導線の温度分布または歪み分布を測定することができる。
【0010】
本発明の超電導機器において好ましくは、光ファイバは第1光ファイバと第2光ファイバとを有している。測定部は、第1光ファイバから受光したブリルアン散乱光に基づいて超電導線の歪み分布を測定し、かつ第2光ファイバから受光したブリルアン散乱光に基づいて超電導線の温度分布を測定する。
【0011】
これにより、超電導線の温度分布と歪み分布との両方を測定することができるので、クエンチの発生防止の信頼性を向上することができる。
【0012】
本発明の超電導機器において好ましくは、超電導機器は超電導マグネットを含んでいる。これにより、超電導マグネットは、超電導線を巻線して製造されるので、超電導線に歪みが発生しやすく、特にクエンチの発生を防止する必要がある。したがって、本発明の超電導機器に適している。
【0013】
本発明の超電導機器において好ましくは、超電導線はBi2223系超電導線よりなっている。Bi2223系超電導線は、RE123系の薄膜線材など他の超電導線と比べて長尺化が可能である。また真空蒸着法等を用いる必要がないため、製造工程が簡潔であり、製造コストが低い。さらに、高い電流密度が得られる。したがって、本発明の超電導機器に適している。
【0014】
なお、本明細書においてBi2223相とは、ビスマスと鉛とストロンチウムとカルシウムと銅とを含み、その原子比として(ビスマスと鉛):ストロンチウム:カルシウム:銅が2:2:2:3と近似して表されるBi2223相を含むBi−Pb−Sr−Ca−Cu−O系の酸化物超電導体を意味している。
【発明の効果】
【0015】
本発明の超電導機器によれば、多数の温度計を取り付けることなく液体窒素温度以下の温度で超電導線の温度分布または歪み分布を測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における超電導機器の構造を模式的に示す図である。(a)は斜視図であり、(b)は上面図である。図1を参照して、本実施の形態の超電導機器は、超電導線4と、光ファイバ3と、測定部10とを備えている。また、超電導機器は超電導マグネット1を含んでおり、超電導マグネット1は互いに積層されて配置された5つのコイル2によって構成されている。コイル2の各々では、Bi2223系の超電導線4と光ファイバ3とが共巻きされており、超電導線4に沿うように光ファイバ3が配置されている。超電導線4と光ファイバ3とは、コイル2の中心から外周方向に向かってパンケーキ状に巻かれている。また、光ファイバ3の各々は、コイル2の各々から外部へ引き出されており、その一端は測定部10に光学的に接続されている。光ファイバ3は超電導線4に接着されていてもよい。
【0017】
なお、上記においては、各層のコイル2ごとに別々の光ファイバ3を使用する場合について示したが、各層のコイルで共通する1本の光ファイバを使用してもよい。
【0018】
続いて、本発明の超電導機器における超電導線の温度分布の測定方法について説明する。超電導マグネット1を液体水素中などに浸漬し、たとえば77K以下の温度で超電導機器を運転する。測定部10から光ファイバ3内に光が伝搬される。すると、光ファイバ3の様々な箇所から散乱光が発生し、この散乱光が測定部10で受光される。
【0019】
図2は、測定部で受光される散乱光の周波数分布を模式的に示す図である。図2を参照して、周波数νpで示される最大のピークがレーリー散乱光である。また、周波数νpよりも周波数Δλだけ低周波数側の周波数νB11と、周波数νpよりも周波数Δλだけ高周波数側の周波数νB21とに発生するピークがブリルアン散乱光である。さらに、周波数νB11よりも低周波数側の周波数νR1と、周波数νB21よりも高周波数側の周波数νR2とに発生する光がラマン散乱光である。
【0020】
超電導線4の長手方向の温度が均一である場合には、ブリルアン散乱光の周波数νB11およびνB21に変化はない。一方、超電導線4の長手方向において局所的に温度変化が存在する場合には、温度変化の大きさに比例してブリルアン散乱光の周波数がシフトし、ブリルアン散乱光の周波数が周波数νB12およびνB22になる。これは、ブリルアン散乱光が音波と光との共鳴によって生じるものであり、その周波数のシフト量は、光ファイバの温度や歪みなどの巨視的な物理量と関係しているためである。また、たとえば測定部10から光ファイバ3へ光パルス光を伝搬させてからブリルアン散乱光を受光するまでの時間を測定することによって、温度分布の存在する位置が測定される。このように、測定部10では、ブリルアン散乱光に基づいて超電導線の温度分布が測定され、出力される。
【0021】
本実施の形態の超電導機器は、超電導線4と、超電導線4に沿って配置された光ファイバ3と、光ファイバ3に光学的に接続された測定部10とを備えている。測定部10は、光ファイバ3内に光を伝搬させ、かつその光のブリルアン散乱光を光ファイバ3から受光し、かつブリルアン散乱光に基づいて超電導線4の温度分布を出力する。
【0022】
本実施の形態の超電導機器によれば、超電導線4に温度変化が発生すると、温度変化が発生した部分に沿う部分において光ファイバ3にも温度変化が生じる。ブリルアン散乱光にはこの温度変化が反映されるので、ブリルアン散乱光に基づいて超電導線4の温度分布を測定することができる。ブリルアン散乱光は液体窒素温度以下の温度でも十分な強度が得られる。したがって、多数の温度計を取り付けることなく液体窒素温度以下の温度で超電導線4の温度分布を測定することができる。その結果、クエンチの発生の有無をモニタリングしながら超電導機器を運転することができるので、通電する電流の量を増加することができ、負荷率および発生磁場を向上することができる。
【0023】
本実施の形態の超電導機器によれば、空間分解能が1cmレベル、サンプリング時間が10msecオーダー、温度分解能が1℃程度、測定可能な温度範囲が数百℃という条件で温度分布の測定が可能である。また、1Kの温度であっても測定可能である。
【0024】
また、超電導マグネット1は、超電導線4を巻線して製造されるので、超電導線4に歪みが発生しやすく、特にクエンチの発生を防止する必要がある。したがって、本発明の超電導機器として適している。
【0025】
さらに、Bi2223系の超電導線4は、RE123系の薄膜線材など他の超電導線と比べて長尺化が可能である。また真空蒸着法等を用いる必要がないため、製造工程が簡潔であり、製造コストが低い。さらに、高い電流密度が得られる。したがって、本発明の超電導機器として適している。
【0026】
なお、本実施の形態においては、ブリルアン散乱光に基づいて超電導線の温度分布を測定する場合について示したが、同様の方法によって超電導線の歪み分布を測定することもできる。超電導線の歪み分布を測定する方法としては、たとえば、超電導線の温度分布を把握して較正によって温度分布成分を予め除いておくことにより、歪みに起因するブリルアン散乱光の周波数のシフトのみを検出する方法がある。
【0027】
また、本実施の形態においては、コイル2の各々において超電導線4と光ファイバ3とが共巻きされ低る場合について示したが、このような場合の他、光ファイバ3がたとえば以下のように配置されてもよい。
【0028】
図3は、本発明の実施の形態1における他の超電導機器の構造を模式的に示す斜視図である。図3を参照して、本実施の形態の他の超電導機器は、図1に示す超電導機器と比較して、光ファイバ3の位置が異なっている。具体的には、光ファイバ3の各々はコイル2の各々の間に配置されている。コイル2の各々の間において、光ファイバ3はコイル2の中心から外周方向に向かって平面的に見てパンケーキ状に巻かれている。これにより光ファイバ3は、上部のコイル2を構成する超電導線4および下部のコイル2を構成する超電導線4の各々に沿うように配置されている。
【0029】
なお、これ以外の超電導機器の構造は、図1に示す超電導機器の構造とほぼ同様であるので、同一の部材には同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0030】
図3の超電導機器であっても、図1に示す超電導機器と同様の効果を得ることができる。
【0031】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2における超電導機器の構造を模式的に示す図である。(a)は斜視図であり、(b)は上面図である。図4を参照して、本実施の形態の超電導機器は、図1に示す超電導機器と比較して、光ファイバ3の構成が異なっている。具体的には、コイル2の各々では、超電導線4と、第1光ファイバとしての光ファイバ3aと、第2光ファイバとしての光ファイバ3bとが共巻きされており、超電導線4に沿うように光ファイバ3aおよび3bが配置されている。光ファイバ3aおよび3bは、コイル2に接触するようにコイル2の高さ方向に重ねて配置されている。超電導線4と光ファイバ3aと光ファイバ3bとは、コイル2の中心から外周方向に向かって平面的に見てパンケーキ状に巻かれている。また、光ファイバ3aおよび3bの各々は、コイル2の各々から外部へ引き出されており、その一端は測定部10に光学的に接続されている。光ファイバ3aおよび3bは超電導線4に接着されていてもよい。
【0032】
測定部10では、光ファイバ3aからのブリルアン散乱光に基づいて超電導線4の長手方向の温度分布が測定され、出力されるとともに、光ファイバ3bからのブリルアン散乱光に基づいて超電導線の長手方向の歪み分布が測定され、出力される。
【0033】
なお、これ以外の超電導機器の構造は、図1に示す超電導機器の構造とほぼ同様であるので、同一の部材には同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0034】
本実施の形態の超電導機器において、光ファイバは光ファイバ3aと光ファイバ3bとを有している。測定部10は、光ファイバ3aから受光したブリルアン散乱光に基づいて超電導線4の歪み分布を測定し、かつ光ファイバ3bから受光したブリルアン散乱光に基づいて超電導線4の温度分布を測定する。
【0035】
本実施の形態の超電導機器によれば、実施の形態1の超電導機器と同様の効果に加えて、超電導線4の温度分布と歪み分布との両方を測定することができるので、クエンチの発生防止の信頼性を向上することができる。
【実施例1】
【0036】
本実施例では、始めに、以下に説明する構造の比較例A〜Dおよび比較例E〜Gの7種類の超電導機器を製造した。
【0037】
比較例A:図5に示す構造の超電導機器を製造した。具体的には、超電導線を巻線して形成された2つのコイル102を積層して、超電導マグネット101を製造した。そして、導線105が電気的に接続された温度モニタ107を超電導マグネット101の側面に取り付けた。
【0038】
比較例B:図6に示す構造の超電導機器を製造した。具体的には、超電導線を巻線して形成された5つのコイル102を積層して、超電導マグネット101を製造した。そして、導線105が電気的に接続された熱電対108を4つずつ、コイル102の各々の間に取り付けた。
【0039】
比較例C:図1とほぼ同様の構造を有する超電導機器を製造した。但し、光ファイバ3の代わりにラマン散乱型の光ファイバを使用し、測定部10において光ファイバからのラマン散乱に基づいて温度分布を測定した。
【0040】
比較例D:超電導線を巻線して形成された5つのコイルを積層して、超電導マグネットを製造した。超電導マグネットには温度測定手段を一切取り付けなかった。
【0041】
本発明例E:図1に示す構造の超電導機器を製造した。
本発明例F:図3に示す構造の超電導機器を製造した。
【0042】
本発明例G:図4に示す構造の超電導機器を製造した。
続いて、それぞれの超電導機器を64Kの温度で運転した。その結果を以下に示す。
【0043】
比較例A:200Aの電流を通電したところ、温度モニタ107で測定された温度には異常が見られなかったにも関わらず、温度モニタ107が取り付けられた部分以外の部分でクエンチが発生し、溶断した。
【0044】
比較例B:200Aの電流を通電したところ、一部の熱電対108で温度上昇が確認された。しかし、温度上昇の感度は、後述する本発明例EおよびFよりも悪かった。
【0045】
比較例C:ラマン散乱光の強度が弱く超電導線の温度分布を測定することができなかった。また、170Aの電流を通電したところ、温度が77Kを越える温度まで上昇し、超電導線の温度分布を測定することができた。
【0046】
比較例D:200Aの電流を通電したところ、クエンチが発生し、溶断した。
本発明例E:超電導線の温度分布を測定することができた。その結果、100Aの電流を通電したところ、超電導線の一部で温度上昇するのが確認された。また、160Aの電流を通電したところ、超電導線の一部で70Kまで温度上昇するのが確認された。但し、70K以上の温度にはならず、高温の領域が広がらずに安定して通電を行なうことができた。さらに、180Aの電流を通電したところ、70K以上の温度まで温度が上昇し、高温の領域が広がった。この結果から、今回製造された本発明例Eでは160A以下で運転すれば安定して通電を行なうことができることが分かった。
【0047】
本発明例F:超電導線の温度分布を測定することができた。その結果、100Aの電流を通電したところ、超電導線の一部で温度上昇するのが確認された。
【0048】
本発明例G:100Aの電流を通電したところ、超電導線の一部で温度上昇と歪みとが発生するのが確認された。超電導線の異常を温度とゆがみとの2つのパラメータでチェックできるので、事故検出に対する信頼性が上がった。
【0049】
以上の結果から、本発明の超電導機器によれば、多数の温度計を取り付けることなく液体窒素温度以下の温度で超電導線の温度分布または歪み分布を測定できることが分かる。
【0050】
以上に開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態および実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものと意図される。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の超電導機器は、超電導マグネットを含んでいる場合の他、たとえば超電導限流器、磁場発生装置、超電導ケーブル、超電導ブスバー、および超電導コイルなどを含む超電導機器に適している。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態1における超電導機器の構造を模式的に示す図である。(a)は斜視図であり、(b)は上面図である。
【図2】測定部で受光される散乱光の周波数分布を模式的に示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1における他の超電導機器の構造を模式的に示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態2における超電導機器の構造を模式的に示す図である。(a)は斜視図であり、(b)は上面図である。
【図5】本発明の実施例1における比較例Aの構造を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施例1における比較例Bの構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0053】
1,101 超電導マグネット、2,102 コイル、3,3a,3b 光ファイバ、4 超電導線、10 測定部、105 導線、107 温度モニタ、108 熱電対。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超電導線と、
前記超電導線に沿って配置された光ファイバと、
前記光ファイバに光学的に接続された測定部とを備え、
前記測定部は、前記光ファイバ内に光を伝搬させ、かつその光のブリルアン散乱光を前記光ファイバから受光し、かつ前記ブリルアン散乱光に基づいて前記超電導線の歪み分布および温度分布のうち少なくともいずれか一方を出力する、超電導機器。
【請求項2】
前記光ファイバは第1光ファイバと第2光ファイバとを有し、
前記測定部は、前記第1光ファイバから受光したブリルアン散乱光に基づいて前記超電導線の歪み分布を測定し、かつ前記第2光ファイバから受光したブリルアン散乱光に基づいて前記超電導線の温度分布を測定する、請求項1に記載の超電導機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−141713(P2007−141713A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−335701(P2005−335701)
【出願日】平成17年11月21日(2005.11.21)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】