説明

超音波データ処理装置

【課題】対象組織のトレース方式として、自動トレース又は手動トレースを適切に判定できるようにする。
【解決手段】3次元データ空間内において、対象組織の外側に3次元関心領域(ROI)が設定され、その内部の輝度分布であるヒストグラム120が作成される。ヒストグラム120の双峰性度合いを示す分離評価値Fが演算され、その分離評価値Fが所定値αよりも大きければ自動トレースが判定され、そうでなければマニュアルトレースが判定される。ヒストグラムの形態に基づいてトレース方式を判定するのでその判定精度を高めることが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は超音波データ処理装置に関し、特に対象組織の輪郭のトレース技術に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置等の超音波データ処理装置は、超音波データに基づいて対象組織の面積や体積を計測する機能を有する。対象組織は、例えば、左室、胎盤、腫瘍、等である。面積演算は二次元超音波データ(断層データ)に基づいて実行され、体積演算は通常、三次元超音波データ(ボリュームデータ)に基づいて実行される。対象組織の面積や体積を計測するためには、対象組織の輪郭をトレースする必要がある。面積演算に当たっては対象組織の外形が特定され、体積演算に当たっては対象組織の表面が特定される。
【0003】
トレース方式としては手動トレース及び自動トレースが知られている。手動トレースによれば、経験則に基づく目視判断に基づいて輝度差があまりないような構造部分についても比較的正確にトレースを行えるが、面倒であり、負担が大きいという面を指摘できる。また、対象組織表面の全体をトレースすることはかなり困難である。自動トレースによれば、ユーザー負担が生じないが、輝度差が乏しい構造部分については精度良くトレースを行えない場合が多い。なお、特許文献1、2には組織トレースあるいは組織抽出について記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−291750号公報
【特許文献2】特開平7−184892号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
手動トレース及び自動トレースには上記のようにそれぞれ一長一短があるが、その場合に、いずれの方式を選択するのかについての判断をユーザーに委ねると、直感的な判断にならざるを得ず、結果として、各方式の利点を旨く活用できない場合が生じる。そこで、客観的な判断指標の取得あるいは提供が求められている。
【0006】
本発明の目的は、手動トレース及び自動トレースを選択する際の客観的な指標を得られるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、三次元の生体内空間から取得された超音波データを処理する超音波データ処理装置において、前記三次元の生体内空間に対応する三次元のデータ空間において、対象組織の外側にそれを包み込む三次元関心領域を設定するための設定手段と、前記三次元関心領域内の輝度分布に基づいて、前記超音波データに対するトレース方式として、自動トレース処理又は手動トレース処理を判定する判定手段と、を含み、前記判定手段は、前記輝度分布の双峰性度合いを示す評価値を演算する評価値演算手段と、前記評価値の大きさに基づいて、自動トレース処理又は手動トレース処理を判定するトレース方式判定手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、三次元のデータ空間において、対象組織(対象組織データ)の外側にそれを包み込む(望ましくは周囲組織も含めて)三次元関心領域が設定される。その設定は望ましくは三次元画像あるいは1又は複数の断層画像を見ながらユーザーにより行われる。三次元関心領域が設定されると、その内部に存在する各ボクセルの輝度が参照され、これにより輝度分布が構成される。その輝度分布は、三次元関心領域内における組織構造あるいは組織態様を反映したものとなる。よって、その輝度分布の形態を評価すれば、具体的には、双峰性度合い(およそ山状に盛り上がった形態ではなく谷部分を間に挟んで2つの山に分離された形状となっている程度)を評価して演算することにより、その評価値の大小からトレース方式を判定することが可能となる。対象組織の外側に設定された三次元関心領域内の全部ではなく、対象組織の表面を含んだ部分について輝度分布を形成するようにしてもよい。その場合には、対象組織の内側に2番目の三次元関心領域を設定し、2つの三次元関心領域により挟まれた中空部分を輝度分布の演算対象としてもよい。なお、対象組織の外側に設定される三次元関心領域から、対象組織の一部分がはみ出していても、対象組織の表面の大部分が三次元関心領域に属するのであれば、ある程度適切にトレース方式を判定することができる。対象組織の外側に三次元関心領域を設定する場合に、対象組織との間に一定のマージンをおいて当該三次元関心領域を設定するのが望ましい。対象領域の周囲組織についてもある程度、輝度分布に反映させた方が、対象組織とそれ以外との弁別性をより的確に判定できると思われるからである。
【0009】
望ましくは、前記輝度分布がそれ全体として2つ山の形態を有して前記評価値が所定値よりも大きい場合に前記自動トレース処理が判定され、前記輝度分布がそれ全体として1つ山の形態を有して前記分離評価値が所定値よりも小さい場合に前記手動トレース処理が判定される。
【0010】
望ましくは、前記評価値演算手段は、前記三次元関心領域内の輝度分布に対して閾値を変化させながら、前記閾値よりも高輝度側の部分のバラツキ度と前記閾値よりも低輝度側の部分のバラツキ度との比率を演算する比率演算手段と、前記閾値を変化させて得られる一連の比率の中で最大比率を前記評価値として特定する最大比率特定手段と、を含む。例えば判別分析法において用いられる手法を利用してもよい。各種の統計処理方法を利用することができる。
【0011】
望ましくは、前記設定手段は、前記超音波データに基づいて前記対象組織についての交差関係にある複数の断面を表す複数の断層画像を生成する手段と、前記複数の断層画像上において、前記三次元関心領域として三次元球状体のユーザー指定を受け付ける手段と、を含む。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によれば、手動トレース及び自動トレースの両者の利点を旨く発揮させることができる。特に、それらを選択する際の客観的な指標を得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1には、本発明に係る超音波データ処理装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示すブロック図である。この超音波データ処理装置は、本実施形態において超音波診断装置により構成されている。ただし、その図1に示される構成の全部または一部が情報処理装置(コンピュータ)によって構成されてもよい。
【0015】
3Dプローブ10は、生体内における三次元空間に対して超音波の送受波を行う送受波器である。3Dプローブ10は本実施形態において2Dアレイ振動子を有している。2Dアレイ振動子は二次元配列された複数の振動素子により構成される。それによって超音波ビームが形成され、超音波ビームは電子的に二次元走査される。これによって三次元データ取り込み空間が形成される。電子走査方式としては、電子セクタ走査、電子リニア走査等が知られている。2Dアレイ振動子に代えて、1Dアレイ振動子とそれを機械的に走査する機構とを設けてもよい。
【0016】
送受信部12は、送信ビームフォーマ及び受信ビームフォーマとして機能する。すなわち、送信時においては、送受信部12から2Dアレイ振動子に対して複数の送信信号が供給される。これによって送信ビームが形成される。受信時において、生体内からの反射波は2Dアレイ振動子にて受波され、これによって2Dアレイ振動子から複数の受信信号が送受信部12へ出力される。送受信部12は複数の受信信号に対する整相加算処理を実行し、これによって整相加算後の受信信号(ビームデータ)を出力する。そのビームデータは3Dメモリ14に格納される。
【0017】
3Dメモリ14は、生体内の三次元空間に対応した三次元のデータ空間を有し、入力される複数のビームデータは3Dメモリ14内に格納される。その格納の際に、あるいはデータの読み出しの際に、送受波座標系からデータ座標系への座標変換が実行される。ビームデータは超音波ビーム上に沿って並んだ複数のボクセルデータにより構成される。各ボクセルデータは、本実施形態において、3Dメモリ14への書き込み時点でそれに対応するアドレスにマッピングされる。3Dメモリ14への各ボクセルデータへの書き込みに先立って、必要に応じて信号処理が実行される。その信号処理には例えば二値化処理等が含まれてもよい。
【0018】
データ処理部16は、3Dメモリ14に格納された複数のビームデータ(ボリュームデータ)に基づいて、各種のデータ処理を実行するモジュールである。データ処理部16は、本実施形態において、画像形成部40、自動トレース部42、及び、体積/面積演算部44を備えている。画像形成部40は、ボリュームデータに基づいてボリュームレンダリング法等の処理を適用し、これによって三次元超音波画像を形成するユニットである。また、この画像形成部40は、三次元空間に設定された3つの切断面に対応する3つの断層画像をいわゆるトリプレーン画像として形成する機能も有している。さらに、この画像形成部40はユーザーにより任意に設定された切断面に対応する任意断層画像を形成する機能も有している。それらの画像データは、表示処理部18を介して表示部20へ出力される。
【0019】
自動トレース部42は、三次元空間に設定された複数のスライス面上においてトレース処理を行う場合において、自動トレースが判定されたスライス面についてオートトレース処理を実行するユニットである。そのトレース処理に先立って、ボリュームデータに対するあるいはスライスデータに対する二値化処理が実行される。オートトレース処理はいわゆるエッジ検出法などに基づいて実現することが可能である。オートトレース法としては従来から各種の手法が提案されている。一方、本実施形態においては各スライス面上においてマニュアルトレース処理を行うことも可能である。マニュアルトレース処理は、後に説明する操作パネル38上のポインティングデバイスを利用して断層画像上において対象組織の輪郭を手動でトレースするものである。その座標データはデータ処理部16に与えられ、データ処理部16はその座標データを利用して以下に説明する計測処理を実行する。三次元的に存在する対象組織について自動トレース処理、あるいはマニュアルトレース処理が一律に設定されるようにしてもよいし、各スライス面あるいは断層面ごとに自動トレース処理またはマニュアルトレース処理が切り替え適用されてもよい。さらに、それらのトレース方法の選択が超音波診断すなわち検査を単位として行われるようにしてもよい。
【0020】
体積/面積演算部44は、自動トレース処理の結果及び/又はマニュアルトレース処理の結果に基づいて対象組織についての面積を演算し、また体積を演算する機能を有している。例えば、対象組織が左室であれば、その左室を横切る複数のスライス面上においてループ形状のトレースラインが形成され、各スライス面上の面積が演算された上で、それらに一定の厚みを与えつつ加算することにより左室の体積が演算される。また、胎児や胎盤などを計測対象とすることも可能である。体積/面積演算部44の演算結果は表示処理部18を経由して表示部20に送られ、その演算結果は数値として、あるいはグラフとして画面上に表示される。表示部20における画面上にトレース結果が表示されるようにしてもよい。また、表示部20の画面上には後に説明するROI(三次元関心領域)の設定の際に複数の断層画像やROIを表すグラフィックが表示される。
【0021】
次に、トレース方式判定ユニット22について説明する。このトレース方式判定ユニット22は、本実施形態において、ヒストグラム作成部24、分離評価値演算部33及び判定部34を備えている。
【0022】
ヒストグラム作成部24は、対象組織の外側にユーザーによりROIが設定された場合に、そのROIの内部に存在する複数のボクセルデータに基づきヒストグラム(輝度分布)を作成するユニットである。分離評価値演算部33は、上記のように作成されたヒストグラムの形態解析を行って分離評価値を演算するものであり、ここで分離評価値はヒストグラムにおける双峰性の度合いを示す値である。その演算式については後に具体例を説明する。判定部34は、上記のように求められた分離評価値を所定値αと比較することにより、トレース方式を判定するモジュールである。詳しくは、分離評価値が所定値αよりも大きければ、ヒストグラムが2山形態を有している傾向が認められるため、トレース方式として自動トレースが判定され、一方、分離評価値が所定値αよりも小さければヒストグラムが1つの山状の形態を有している傾向が認められるため、トレース方式としてマニュアルトレースが判定される。そのような判定結果は、データ処理部16へ渡される。
【0023】
データ処理部16では、判定部の判定結果に応じて対象となるスライス面について自動トレースを実行するのか、あるいはマニュアルトレースの入力を受け付けるのかを判断している。データ処理部16は、上記判定部34の判定結果がマニュアルトレースを示す場合に、表示画面上にマニュアルトレースを促す旨を表示する。その表示を契機として、ユーザーは、表示されている対象画像上においてマニュアルトレースを実行する。その際に入力される座標データがデータ処理部16において認識される。もっとも、この段階においてユーザーの意志を尊重し、ユーザーが選択した方式に応じて実際のトレースが実行されてもよい。その場合においては、ユーザーに推奨されるべき判定方式の情報を提供するだけでよい。
【0024】
制御部36は、CPU及び動作プログラムによって構成され、図1に示される各構成の動作制御を行っている。制御部36には操作パネル38が接続されている。操作パネル38はキーボードやトラックボール等により構成される。操作パネル38を利用して、ユーザーはROIの設定を行うことができ、またマニュアルトレースを行うことができ、さらに必要に応じて判定部34に入力する閾値αの入力指定を行える。
【0025】
次に、図2乃至図5を用いて、本実施形態に係るトレース方式の判別方法について詳述する。
【0026】
図2には、ROIの設定が示されている。符号100は表示画面を表しており、その表示画面100内には、トリプレーン画像102,104,106と3次元画像或いはワイヤフレーム像108が含まれている。トリプレーン画像102,104,106は、互いに直交関係にある3つの切断面に対応した3つの断層画像である。それぞれの画像上にはROIを表すライン112,113,114が表されている。ROIは本実施形態において楕円球の形態を有しており、その長軸の長さ及び短軸の長さはユーザーによって任意に設定することができ、またその中心座標についてもユーザーにより任意に設定することができる。なお、符号110は対象組織を表している。対象組織110が全て包み込まれ、更に背景の一部分も含まれるように三次元の関心領域が設定されるのが望ましい。
【0027】
図3には、関心領域内に存在する複数のボクセルについての輝度分布を表すヒストグラム116が示されている。図3に示されるグラフの横軸は輝度を表しており、その縦軸は各輝度における画素数すなわち度数を表している。本実施形態においては、このヒストグラムの形態を統計的に解析することにより分離評価値を演算している。その具体的な内容を図4及び図5を用いて説明する。図4には、ヒストグラム120が示されており、そのヒストグラム120は概して2つの山からなり、それが大別してクラス1及びクラス2で表されている。それらの2つの山は相互に連なっており、2つの間には谷部が存在している。閾値tを変化させながら、後述する分散比の演算をくり返し行い、その結果として得られる一連の分散比の内で最大値をもって分離評価値Fであるとみなされる。その最大値がとる輝度が図4においてtmaxで示されている。本実施形態では、その分離評価値Fが所定値α以上であれば(符号124参照)自動トレースが判定される(符号126参照)。
【0028】
一方、図5にはヒストグラム128が示されている。そのヒストグラムは全体として1つの山状の形態を有しており、ある閾値から見れば便宜上2つのクラスすなわちクラス1及びクラス2に分けられる。そのヒストグラムについても閾値を変化させながら後述する分散比を演算することにより、その結果の中の最大値として分離評価値Fが求められる。その分離評価値Fが所定値α以下であれば(符号130参照)マニュアルトレースが判定される(符号132参照)。このように、ヒストグラムの形態が反映される分離評価値Fを判断指標としてトレース方式を判定することによりその判断を的確に行えるという利点が得られる。
【0029】
次に、分離評価値の演算方法について説明する。分離評価値は、輝度分布についての双峰性度合いを示す評価値である。よって、そのような評価値が求められる限りにおいて幾つかの公知の手法を利用可能である。本実施形態では判別分析法が利用される。これについて具体的に説明すると、この手法は、輝度分布つまりヒストグラムをある閾値tで2つのクラスに分離したとき、クラス間分散及びクラス内分散の分散比の最大値を分離度(分離評価値)とするものである。その最大値が生じる閾値はtmaxである。
【0030】
以下の(1)式は、閾値tにおけるクラス間分散σB2(t)を表し、以下の(2)式は、閾値tにおけるクラス内分散σI2(t)を表している。
【0031】
【数1】

【0032】
ここで、画素の輝度範囲は0〜Dであり、閾値tによって各画素を二値化したとき、輝度が0〜t-1の範囲内の画素群の平均輝度値をf0(バー)とし、輝度がt〜Dの範囲内の画素群の平均輝度値をf1(バー)とし、全画素の平均輝度値をf(バー)とし、輝度kをもつ画素の個数がnkとされている。分散比はσB2(t)/σI2(t)で定義され、その最大値F0(t)が分離評価値である。それが以下の(3)式で示されている。
【0033】
【数2】

【0034】
上記の分離度最大値を所定値と比較することにより自動トレース処理又は手動トレース処理が選択される。具体的には、分離評価値が大きければ、双峰性度合いが高く、自動的に組織弁別を行い易いと言えるので、自動トレース処理が判定され、一方、分離評価値が小さければ、自動的な組織弁別(対象組織と背景組織との識別)を行い難いので、手動トレース処理が判定される。上記手法に限られず、双峰性度合いを示す他の演算値を分離評価値として利用するようにしてもよい。いずれにしても、対象組織とその周囲との輝度のバラツキ関係が反映されているヒストグラムの形態分析から、トレース方式の適切な判定を行える。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】トリプレーン画像を示す図である。
【図3】ヒストグラムを示す図である。
【図4】自動トレースが判定される具体例を示す図である。
【図5】マニュアルトレースが判定される具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
10 3Dプローブ、12 送受信部、14 3Dメモリ、16 データ処理部、22 トレース方式判定ユニット、24 ヒストグラム作成部、33 分離評価値演算部、34 判定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元の生体内空間から取得された超音波データを処理する超音波データ処理装置において、
前記三次元の生体内空間に対応する三次元のデータ空間において、対象組織の外側にそれを包み込む三次元関心領域を設定するための設定手段と、
前記三次元関心領域内の輝度分布に基づいて、前記超音波データに対するトレース方式として、自動トレース処理又は手動トレース処理を判定する判定手段と、
を含み、
前記判定手段は、
前記輝度分布の双峰性度合いを示す評価値を演算する評価値演算手段と、
前記評価値の大きさに基づいて、自動トレース処理又は手動トレース処理を判定するトレース方式判定手段と、
を有することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、
前記輝度分布がそれ全体として2つ山の形態を有して前記評価値が所定値よりも大きい場合に前記自動トレース処理が判定され、
前記輝度分布がそれ全体として1つ山の形態を有して前記評価値が所定値よりも小さい場合に前記手動トレース処理が判定される、
ことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項3】
請求項1記載の装置において、
前記評価値演算手段は、
前記三次元関心領域内の輝度分布に対して閾値を変化させながら、前記閾値よりも高輝度側の部分のバラツキ度と前記閾値よりも低輝度側の部分のバラツキ度との比率を演算する比率演算手段と、
前記閾値を変化させて得られる一連の比率の中で最大比率を前記評価値として特定する最大比率特定手段と、
を含むことを特徴とする超音波データ処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置において、
前記設定手段は、
前記超音波データに基づいて前記対象組織についての交差関係にある複数の断面を表す複数の断層画像を生成する手段と、
前記複数の断層画像上において、前記三次元関心領域として三次元球状体のユーザー指定を受け付ける手段と、
を含むことを特徴とする超音波データ処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−63495(P2010−63495A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230148(P2008−230148)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(390029791)アロカ株式会社 (899)
【Fターム(参考)】