説明

超音波トランスデューサー、生体センサー、及び超音波トランスデューサーの製造方法

【課題】安定した駆動特性の超音波トランスデューサー、当該超音波トランスデューサーを備えた生体センサー、及び当該超音波トランスデューサーの製造方法を提供する。
【解決手段】超音波トランスデューサー10は、開口部111が設けられ、感光性を有する感光性フィルム11と、感光性フィルム11の開口部111を閉塞する支持膜12と、支持膜12のうち開口部111を閉塞するメンブレン121に設けられ、下部電極層21、圧電層22、及び上部電極層23が積層されて構成される圧電素子20と、を具備した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波の発信及び受信の少なくともいずれか一方を実施する超音波トランスデューサー、当該超音波トランスデューサーを備えた生体センサー、及び当該トランスデューサーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、超音波を受発信する超音波トランスデューサーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のダイアフラム型トランスデューサー(超音波トランスデューサー)は、開口部が形成されたシリコン製の基板と、この基板上に、開口部を閉塞するように積層された絶縁層及び振動層と、振動層の上に積層され、下部電極、圧電薄膜、及び上部電極からなる圧電素子とを備えている。このような超音波トランスデューサーは、基板の上面側に、絶縁層、振動層、及び圧電素子を積層形成した後、基板の下面側から絶縁層までをエッチングすることで形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−304595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の超音波トランスデューサーでは、シリコン製の基板が用いられ、基板の下側から絶縁層までをエッチングにより開口部が形成されている。このように、基板をエッチングしてダイアフラムを形成する場合、エッチングレートの差によりダイアフラムの厚みが不均一になる場合がある。また、エッチングによりダイアフラムを形成する場合、エッチング時間が短いとダイアフラム上にシリコン基板が残留し、エッチング時間が長いと、オーバーエッチングによりダイアフラムまでもがエッチングされてしまう場合がある。以上のように、ダイアフラムの膜厚が不均一となると、超音波トランスデューサーの駆動特性にもバラつきが生じてしまうという課題がある。
【0005】
本発明の目的は、安定した駆動特性の超音波トランスデューサー、当該超音波トランスデューサーを備えた生体センサー、及び当該超音波トランスデューサーの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の超音波トランスデューサーは、開口部が設けられ、感光性を有する樹脂製基体と、前記樹脂製基体の前記開口部を閉塞する支持膜と、前記支持膜のうち前記開口部を閉塞する領域に設けられ、下部電極、圧電体、及び上部電極が積層されて構成される圧電素子と、を具備したことを特徴とする。
ここで、圧電素子は、支持膜の表面上に直接設けられる構成であってもよく、他の層を介して設けられる構成であってもよい。
【0007】
本発明によれば、樹脂製基体上に支持膜が設けられ、樹脂製基体の開口部を閉塞する支持膜に圧電素子が設けられている。このような構成の超音波トランスデューサーでは、圧電素子にパルス信号を入力することで、開口部を閉塞する支持膜を振動させて、超音波を発信させることができる。また、超音波トランスデューサーは、外部からの超音波により支持膜が振動すると、圧電素子から振動に応じた電気信号を出力することができ、超音波信号を受信することができる。
そして、本発明では、樹脂製基体は、感光性を有しているため、樹脂製基体に光を照射することで、光照射部分の樹脂製基体を変質させることができ、変質された部分のみを除去することで、容易に、かつ精度の高いキャビティを形成することができる。
つまり、例えば支持膜が設けられた基板に対して、ICP(Inductively Coupled Plasma)等を用いたエッチングを実施して開口部を形成する場合、上述したように、エッチングレートが異なっていたり、支持膜として機能させる部分をもエッチングされてしまったりすることがあり、支持膜の膜厚が均一でなくなる場合がある。これに対して、本発明では、光照射により支持膜は変質せず、光が照射された感光性の樹脂製基体のみが変質するため、開口部を形成した際に支持膜の厚みは変化せず、一様にすることができる。
したがって、本発明の超音波トランスデューサーでは、均一な膜厚寸法を有する支持膜により開口部を閉塞されることとなり、当該超音波トランスデューサーの駆動特性を安定させることができる。
【0008】
本発明の超音波トランスデューサーでは、前記樹脂製基体は、可撓性を有する感光性フィルムであることが好ましい。
本発明では、樹脂製基体は感光フィルムにより構成されているため、上記発明のように、光を照射することで容易に開口部を形成することができる。
また、感光性フィルムは可撓性を有するため、当該感光性フィルムの形状を自由に変形することができる。ここで、支持膜及び圧電素子は、上述のように、超音波を受発信するため、膜上に形成される部材であり、ある程度の変形が許容された硬度に形成されている。したがって、このような感光性フィルム、支持膜、及び圧電素子により構成された本発明の超音波トランスデューサーも可撓性を有し、測定対象に応じた面形状に変形させることが可能となる。
【0009】
本発明の生体センサーは、上述のような超音波トランスデューサーが複数設けられたセンサー本体と、前記センサー本体に接し、生体に対して密着可能な密着層と、を備えたことを特徴とする。
本発明の生体センサーでは、センサー本体部に上述のような超音波トランスデューサーが複数配置されている。ここで、上述したように、超音波トランスデューサーは、安定した駆動特性を有し、安定した超音波の受発信が可能である。したがって、このような超音波トランスデューサーを備えた生体センサーでは、正確な超音波の送受信により、精度の高い生体検査を実施することができる。
また、樹脂製基体として、可撓性を有する感光性フィルムを用いる場合、センサー本体部を、密着層を介して測定対象(例えば生体の皮膚等)に接触させた際に、当該センサー本体を測定対象の面形状に応じて変形させることができる。したがって、生体センサーを生体との密着度を向上させることができ、より精度の高い生体検査を実施することができる。
【0010】
本発明の超音波トランスデューサーの製造方法は、支持膜の第一面に、下部電極、圧電体、及び上部電極を積層して圧電素子を形成する圧電素子形成工程と、前記支持膜の前記第一面に、前記圧電素子を覆う補強基板を貼付する補強基板貼付工程と、前記支持膜の第一面とは反対側の第二面に、感光性を有する樹脂製基体を設ける樹脂製基体形成工程と、前記樹脂製基体に光を照射して開口部を形成する開口部形成工程と、前記補強基板を除去する除去工程とを備えることを特徴とする。
ここで、感光性の樹脂製基体としては、感光した部分が溶解するポジ型感光性樹脂であってもよく、感光した部分が残留し、感光していない部分を溶解させるネガ型感光性樹脂であってもよい。

【0011】
本発明によれば、圧電素子形成工程において、支持膜の第一面上に圧電素子を形成した後、樹脂製基体形成工程により支持膜の第二面に樹脂製基体を形成し、開口部形成工程において、樹脂製基体に開口部を形成する。このような製造方法により形成された超音波トランスデューサーでは、開口部形成工程において、光を照射することで、容易に、かつ精度の高い開口部を形成することができ、駆動特性が安定した超音波トランスデューサーを製造することができる。
また、支持膜に対して補強基板を貼付することで、支持膜に樹脂製基体を形成する際、また、樹脂製基体に開口部を形成する際に、支持膜の湾曲を防止でき、樹脂製基体及び開口部の形成を精度よく実施することができる。
【0012】
本発明の超音波トランスデューサーの製造方法では、前記樹脂製基体形成工程は、樹脂製基体として可撓性を有する感光性フィルムを貼付することが好ましい。
本発明によれば、上記した発明と同様に、樹脂製基体として可撓性を有する感光性フィルムを用いることで、当該製造方法において製造される超音波トランスデューサーも可撓性を有する。したがって、超音波トランスデューサーの使用用途に応じて、当該超音波トランスデューサーの面形状を自由に変形することができる。
【0013】
本発明の超音波トランスデューサーの製造方法では、前記圧電素子形成工程の前に、基板の一面側に前記支持膜を構成する膜部材を成膜する成膜工程と、前記補強基板貼付工程の後で、前記樹脂製基体形成工程の前に、前記基板の前記膜部材が成膜される面とは反対側の面から当該基板を削って所定の膜厚寸法の前記支持膜を形成する支持膜調整工程と、を備えることが好ましい。
【0014】
本発明では、支持膜は少なくとも成膜工程により形成された膜部材を含む膜であり、成膜工程において、基板上にこのような膜部材を成膜した後、圧電素子形成工程を実施する。したがって、圧電素子を形成する際に、基板により膜部材が湾曲せず、圧電素子を所望の位置に正確に形成することができる。
また、補強基板貼付工程の後、基板を切削・研磨等により削ることで基板の厚みを調整することで、支持膜の厚みを超音波トランスデューサーの駆動特性に応じた所望の厚み寸法に形成することができる。
【0015】
本発明の超音波トランスデューサーの製造方法では、前記基板は、非透光性を有し、前記支持膜調整工程は、前記基板の一部を残して、当該基板の一部及び前記膜部材により構成された前記支持膜を形成することが好ましい。
支持膜調整工程では、基板を切削、研磨等することにより、膜部材を残して全て除去してもよい。しかしながら、膜部材が透光性を有する部材である場合では、感光性フィルムに光を照射すると、SiO層を透過した光が圧電素子の電極等により反射されて再び感光性フィルムに照射される場合がある。この場合、反射光により、例えば開口部の側壁部分が感光し、開口部を形成するためのマスクパターンと、実際に形成される開口部とが異なる形状となる場合がある。
これに対して、本発明では、非透光性の基板の一部を残留させて支持膜の一部として機能させる。このような構成では、残留した基板により光が遮断されるため、圧電素子側に光が透過することがなく、所望の形状の開口部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る第一実施形態のセンサーアレイの概略構成を示す断面図。
【図2】第一実施形態の超音波トランスデューサーの概略構成を示す平面図及び断面図。
【図3】第一実施形態の超音波トランスデューサーの製造方法を示すフローチャート。
【図4】図3の各工程における超音波トランスデューサーの断面図であり、(A)圧電素子形成工程の後の断面図であり、(B)は、補強基板貼付工程における断面図、(C)は、支持膜調整工程における断面図。
【図5】図3の各工程における超音波トランスデューサーの断面図であり、(A)は、フィルム貼付工程における断面図、(B)は、開口部形成工程における断面図。
【図6】本発明の第二実施形態における生体検査装置の概略構成を示す斜視図であり、(A)は、当該生体検査装置の表面を示す図、(B)は、当該生体検査装置の裏面を示す図。
【図7】第二実施形態の生体検査装置の概略構成を示す平面図及び断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について、図面に基づいて説明する。
[センサーアレイの構成]
図1は、本発明の第一実施形態の超音波トランスデューサーを備えたセンサーアレイの概略構成を示す断面図である。
センサーアレイ1は、図1に示すように、複数の超音波トランスデューサー10を備えている。なお、図1では、X方向のみに超音波トランスデューサー10が配設される例を示すが、例えばX方向及びY方向に沿って、二次元アレイ状に超音波トランスデューサー10が配設される構成としてもよい。
【0018】
図2は、超音波トランスデューサー10の概略構成を示す断面図及び平面図である。
図2に示すように、超音波トランスデューサー10は、開口部111を有する感光性フィルム11(樹脂製基体)と、感光性フィルム11の一面側に形成された支持膜12と、支持膜12上に形成された圧電素子20とを備えている。この超音波トランスデューサー10は、圧電素子20に電圧を印加することで、支持膜12を振動させて超音波の出力する装置である。なお、超音波発信用の超音波トランスデューサーを例示するが、これに限定されず、超音波を支持膜12で受信し、圧電素子20から振動に応じた電気信号を出力する超音波受信用の超音波トランスデューサーに対しても本発明を適用でき、超音波の送受信の双方を実施可能な超音波トランスデューサーに対しても適用できる。
また、本実施形態では、1つの超音波トランスデューサー10の構成のみを例示するが、実際には、複数の超音波トランスデューサー10がアレイ状に配列されて超音波トランスデューサー群を形成している。
【0019】
感光性フィルム11は、所定波長の光(例えば紫外線)に対して感光し、感光した部分が変質するフォトレジストを用いることができる。また、感光性フィルム11としてポジ型フォトレジストを使う場合では、開口部111の形成位置に対して露光し、露光により劣化した部分を除去して開口部111が形成される。一方、感光性フィルム11としてネガ型フォトレジストを用いる場合では、開口部111の形成位置以外を露光して硬化させ、露光されなかった部分を除去することで開口部111が形成される。本実施形態では、感光性フィルム11として、ポジ型フォトレジストを用いる。
また、感光性フィルム11に形成される開口部111は、当該感光性フィルム11を厚み方向からみた平面視(センサー平面視)で円形状に形成されることが好ましい。これにより、開口部111を閉塞する支持膜12(メンブレン121)において、メンブレン121の撓みに対する応力を均一にすることができる。また、開口部111の径寸法としては、超音波トランスデューサー10から発信させる超音波の周波数に応じて適宜設定され、例えば20〜100μmに形成されている。なお、本実施形態では、センサー平面視において、開口部111が円形である例を示すがこれに限定されず、例えば、短冊状(矩形状)に形成される構成としてもよい。
【0020】
支持膜12は、感光性フィルム11上で、開口部111を閉塞する状態に成膜されている。この支持膜12は、感光性フィルム11に接するSi層により形成される第一支持膜12Aと、SiO膜により形成される第二支持膜12Bと、ZrO層により形成される第三支持膜12Cとの3層構造により構成されている。ここで、第二支持膜12B層は、第一支持膜12Aの基板表面を熱酸化処理することで成膜することができる。また、第三支持膜12Cは、第二支持膜12B上に例えばZrをスパッタリングした後に熱酸化するなどの手法により成膜される。ここで、ZrO層は、圧電素子20を構成する圧電層22として例えばPZTを用いる場合に、PZTを構成するPbがSiO層(第二支持膜12B)に拡散することを防止するための層である。また、ZrO層(第三支持膜12C)は、圧電層22の歪みに対する撓み効率が向上させるなどの効果もある。
【0021】
そして、支持膜12は、開口部111を閉塞するメンブレン121を備えている。
メンブレン121は、圧電素子20が積層されることで、圧電素子20の駆動により膜厚方向に振動して超音波を出力する部分である。
【0022】
圧電素子20は、支持膜12のメンブレン121において、開口部111に接する面とは反対側の面に形成されている。この圧電素子20は、下部電極層21と、圧電層22と、上部電極層23とを備えている。
下部電極層21は、センサー平面視において、メンブレン121の内側領域に形成され、上層に圧電層22が積層される。また、下部電極層21の外周縁からは、下部電極線211が接続され、当該下部電極線211は、支持膜12の外周端縁に設けられた下部電極端子(図示略)に接続されている。
【0023】
圧電層22は、下部電極層21上に積層形成されている。この圧電層22は、例えばPZT(ジルコン酸チタン酸鉛:lead zirconate titanate)を膜状に成膜することで形成される。なお、本実施形態では、圧電層22としてPZTを用いるが、電圧を印加することで、面内方向に収縮することが可能な素材であれば、いかなる素材を用いてもよく、例えばチタン酸鉛(PbTiO)、ジルコン酸鉛(PbZrO)、チタン酸鉛ランタン((Pb、La)TiO)などを用いてもよい。
そして、この圧電層22は、下部電極層21と、上部電極層23とに電圧が印加されることで、面内方向に伸縮する。このとき、圧電層22の一方の面は、下部電極層21を介して支持膜12のメンブレン121に接合されるが、他方の面には、上部電極層23が形成されるものの、この上部電極層23上には他の層が積層形成されないため、圧電層22の支持膜12側が伸縮しにくく、上部電極層23側が伸縮し易くなる。このため、圧電層22に電圧を印加すると、開口部111側に凸となる撓みが生じ、メンブレン121を撓ませる。したがって、圧電層22に交流電圧を印加することで、メンブレン121が膜厚方向に対して振動し、このメンブレン121の振動により超音波が出力される。
上部電極層23は、センサー平面視において、圧電層22上に積層され、かつ下部電極層21と絶縁される配置位置にパターニングされている。また、上部電極層23の外周縁からは、上部電極線231が接続され、当該上部電極線231は、支持膜12の外周端縁に設けられた上部電極端子に接続されている。
【0024】
なお、超音波トランスデューサー10を駆動する際に、下部電極層21をアースし、上部電極層23に対して所定のパルス駆動信号を入力してもよい。この場合、各超音波トランスデューサー10の下部電極線211に対してそれぞれ下部電極端子を設けてもよいが、この場合、センサーアレイ1における電極線の配置が複雑化する場合がある。したがって、各超音波トランスデューサー10の下部電極線211を共通電極線に結線し、この共通電極線を下部電極端子に接続する構成としてもよい。このような構成とすることで、上部電極線231の本数を少なくでき、センサーアレイ1の構成を簡略化できる。上部電極層23をアースし、下部電極層21に対して所定のパルス駆動信号を入力する場合でも同様であり、この場合、複数の上部電極線231を共通電極線に結線して上部電極端子に接続する構成とすることができる。
また、本実施形態では、超音波発信用のセンサーアレイ1を例示するが、例えば超音波受信用のセンサーアレイ1では、複数の超音波トランスデューサー10を電気的に直列に接続する構成、例えば、1つの超音波トランスデューサー10の下部電極線211と、この超音波トランスデューサー10に隣り合って配置される超音波トランスデューサー10の上部電極線231とを接続する構成としてもよい。このような構成では、超音波受信時に各超音波トランスデューサー10から出力される電流が加算されることで、超音波の受信感度を向上させることができる。
【0025】
[超音波トランスデューサーの製造方法]
次に、上述のような超音波トランスデューサー10の製造方法について、図面に基づいて説明する。
図3は、超音波トランスデューサー10の製造工程を示すフローチャートである。図4及び図5は、図2の各工程における状態を示す断面図である。
超音波トランスデューサー10を製造するためには、まず、例えばSi製の基板31に対して成膜工程S1を実施する。
この成膜工程S1では、基板31を熱酸化処理し、基板31の一面側にSiO層(第二支持膜12B)を形成する。さらに、この第二支持膜12B上にZr層をスパッタリングにより成膜し、このZr層を酸化することで第三支持膜12Cを形成する。
なお、本実施形態では、基板31の表面を酸化することで第二支持膜12Bを形成するが、例えば、基板31の表面に第二支持膜12Bをスパッタリング等により積層形成してもよい。
【0026】
この後、圧電素子形成工程S2を実施する。この圧電素子形成工程S2では、まず、例えばスパッタリング等により第三支持膜12Cの第一膜表面12D(本発明における支持膜の第一面を構成)上に導電層を一様に形成し、例えばフォトリソグラフィ法を用いたパターニングにより、下部電極層21を形成する。なお、下部電極層21を形成するための導電層としては、導電性を有する膜であれば特に素材は限定されないが、本実施形態ではTi/Ir/Pt/Tiの積層構造膜を用い、圧電体層の焼成後で例えば0.2μmの膜厚寸法となるように形成する。
この後、第三支持膜12C及び下部電極層21上にPZTを成膜し、例えばフォトリソグラフィ法を用いてパターニングして圧電層22を形成する。なお、圧電層22の成膜では、MOD(Metal Organic Decomposition)法を用い、例えばトータル厚み寸法が1.4μmとなるように形成する。
この後、第三支持膜12C、下部電極層21、及び圧電層22上に、例えばスパッタリングなどにより導電層を均一に成膜し、例えばフォトリソグラフィ法を用いて上部電極層23を形成する。この上部電極層23を形成用の導電性膜は、下部電極層21と同様に、導電性を有するいかなる素材を用いてもよい。なお、本実施形態では、Ir膜を用い、厚み寸法が例えば50nmとなるように形成する。
以上により、図4(A)に示すように、第三支持膜12C上に圧電素子20が形成される。
【0027】
圧電素子形成工程S2の後、図4(B)に示すように、第三支持膜12Cの圧電素子20が形成された第一膜表面12D上に、圧電素子20を覆うように補強基板32を貼り合わせる補強基板貼付工程S3を実施する。ここで、補強基板32は、ガラス基板321と、ガラス基板321の表面に貼設された剥離層322と、剥離層322の表面に形成され第二支持膜12Bに貼り合される付される樹脂層323と、を備えている。
ここで、ガラス基板321は、後述する支持膜調整工程S4において形成される支持膜12が、フィルム貼付工程(樹脂製基体形成工程)フィルム貼付工程S5、開口部形成工程S6において湾曲しないように補強する基板であり、支持膜12を保持可能な強度、厚み寸法を有している。また、剥離層322は、ガラス基板321と樹脂層323とを接着する層であり、例えば紫外線照射により容易に破壊可能な素材により形成されている。また、樹脂層323は、第三支持膜12C、圧電素子20に対して接着可能な樹脂により形成されており、例えば紫外線硬化樹脂等により形成される。
【0028】
次に、支持膜調整工程S4を実施する。この支持膜調整工程S4では、基板31の補強基板32が貼付された面とは反対側の面から、当該基板31を切削、研磨することにより、図4(C)に示すように、支持膜12の厚み寸法を調整する。具体的には、基板31の研磨には、CMP(Chemical Mechanical Polishing)を用いる。
この時、本実施形態では、基板31を全て切削により除去するのではなく、僅かな厚み寸法の基板31を残すことで、支持膜12の第一支持膜12Aを形成する。なお、第一支持膜12Aの厚み寸法としては、後述する開口部形成工程S6において光を照射した際に、照射された光が透過しない程度の厚み寸法に形成されていればよい。
そして、この支持膜調整工程S4により、切削、研磨された面が本発明の支持膜の第二面を構成する第二膜表面12Eとなる。
【0029】
支持膜調整工程S4の後、フィルム貼付工程S5を実施する。このフィルム貼付工程S5では、図5(A)に示すように、第二膜表面12Eに感光性フィルム11をラミネータにより貼付する。ここで、本実施形態では、感光性フィルム11としては、上述したように、ポジ型フォトレジストを用いる。
【0030】
そして、フィルム貼付工程S5の後、開口部形成工程S6を実施して、図5(B)に示すように、開口部111を形成する。
具体的には、開口部形成工程S6では、まず、フォトリソグラフィ法等を用いて、フィルム貼付工程S5により貼付された感光性フィルム11の表面に、開口部111の形成位置のみが開口するマスクパターンMを形成する。そして、感光性フィルム11の表面の法線方向から、当該感光性フィルム11を劣化させて除去するための光(例えば紫外光)を照射する。そして、感光性フィルム11のうち、感光により劣化した部分を例えば溶解液に溶解させて除去し、開口部111を形成する。
この時、支持膜調整工程S4において、Si基板31の一部により第一支持膜12Aが形成されているため、照射された光が第一支持膜12Aにより遮断され、第二支持膜12B,第三支持膜12C側に透過せず、開口部111を精度よく形成することができる。つまり、第二支持膜12B及び第三支持膜12Cは透光性を有するため、開口部形成工程S6において照射された光が透過すると、圧電素子20の例えば下部電極層21等により透過光が反射される。この時、感光性フィルム11、第二支持膜12B,第三支持膜12Cはそれぞれ屈折率が異なるため、反射光が感光性フィルム11の法線方向に対して傾斜する方向に反射される場合がある。また、圧電素子20により透過光が乱反射される場合もある。このような反射光が感光性フィルム11に入射すると、マスクパターンMによりマスクされた部位の感光性フィルム11が除去される場合があり、開口部111の開口形状(メンブレン121の平面形状)が変化してしまう。これに対して、第一支持膜12Aが形成されていることで、開口部111を形成するための光が第一膜表面12D側に透過しないため、反射光による感光性フィルム11の劣化がなく、マスクパターンMにより設定された所望の位置に開口部111を精度よく形成することが可能となる。
【0031】
この後、除去工程S7を実施することで、マスクパターンM及び補強基板32を除去する。この補強基板32の除去では、補強基板32のガラス基板321側からレーザー光を照射して剥離層322を破壊し、ガラス基板321と樹脂層323とを分離する。この後、樹脂層323及びマスクパターンMを、例えばレジスト除去用の溶液に溶解させるなどして除去する。
以上により、図1に示すような超音波トランスデューサー10を備えたセンサーアレイ1が製造される。
【0032】
[本実施形態の作用効果]
上述したような超音波トランスデューサー10では、以下のような効果を奏することができる。
本実施形態の超音波トランスデューサー10は、開口部111が形成された感光性フィルム11と、感光性フィルム11の開口部111を閉塞するメンブレン121を備えた支持膜12と、支持膜12のメンブレン121上に設けられた圧電素子20と、を備えている。このような超音波トランスデューサー10では、感光性フィルム11が可撓性を有し、かつ、支持膜12は、メンブレン121を振動させる程度の厚み寸法を有するものであるため、例えば支持膜12を支持する支持体がシリコン基板などの半導体基板により形成される構成に比べて柔軟性を有する。したがって、超音波トランスデューサー10は可撓性を有し、測定対象に応じて自由に面形状を変形させることができる。
【0033】
また、感光性フィルム11を用いた超音波トランスデューサー10の製造では、開口部形成工程S6において、感光性フィルム11に対して光を照射して開口部111を形成するため、例えば、シリコン基板等の半導体基板に対してエッチングを実施する場合に比べて、開口部111の平面形状精度や、メンブレン121の厚み寸法の精度を向上させることができる。つまり、半導体基板に対してエッチングを行う場合では、エッチングレートが場所によって異なり、エッチング時間の制御も困難であり、オーバーエッチングによりメンブレン121も僅かにエッチングされてしまう場合がある。この場合、メンブレン121の厚みが不均一となることが考えられる。このような場合、メンブレン121の振動バランスが悪化し、超音波出力値が小さくなることがあり、安定した駆動特性が得られない場合がある。また、オーバーエッチングにより、平面視において本来開口部111を形成したい領域の外側までエッチングされてしまうおそれもあり、この場合、メンブレン121から所望の周波数の超音波が発振できなくなることが考えられる。これに対して、本実施形態では、支持膜12を支持する部材として感光性フィルム11を用い、光照射により開口部111を形成するため、オーバーエッチングによる問題が生じず、均一膜厚で、所望の領域にメンブレン121を形成することができる。したがって、駆動特性が安定した高品質な超音波トランスデューサー10を製造することができる。また、ICP装置等を用いたエッチングに比べ、紫外線等の照射により容易に開口部111を形成することができ、製造コストを低減でき、製造効率を向上させることができる。
【0034】
さらに、感光性フィルム11を用いた超音波トランスデューサー10では、支持膜12に対して当該感光性フィルム11を貼付するだけで容易に感光性フィルム11及び支持膜12を一体化させることができる。このため、超音波トランスデューサー10の製造効率をより向上させることができる。
【0035】
そして、本実施形態の超音波トランスデューサー10の製造では、支持膜調整工程S4において、シリコン製の基板31の一部を残すように切削、研磨を実施し、第一支持膜12A,第二支持膜12B,及び第三支持膜12Cを備えた支持膜12を形成する。このような構成では、第二支持膜12Bや第三支持膜12Cが透光性を有する場合でも、非透過性の第一支持膜12Aの一部が残留して支持膜12の一部を構成しているため、開口部形成工程S6において、支持膜12から圧電素子20側に光が透過しない。このため、支持膜12を透過した光が圧電素子20により反射されて、開口部111の形成位置以外の感光性フィルム11に入射してしまう不都合を防止でき、所望の位置に精度よく開口部111を形成することができる。
【0036】
[第二実施形態]
次に、本発明に係る第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
本実施形態では、本発明の超音波トランスデューサーの適用装置の一例として、生体検査装置を説明する。
【0037】
[生体検査装置の構成]
図6は、第二実施形態における生体検査装置の概略構成を示す斜視図であり、(A)は、生体検査装置の表面側、(B)は生体検査装置の裏面側を示す図である。
図6において、生体検査装置100は、超音波により生体内の器官である血管の状態を測定する装置である。この生体検査装置100は、図6に示すように、装置本体101と、装置本体101に接続されるバンド102を備えている。そして、このような生体検査装置100は、裏面を生体に密着させた状態でバンド102を締めることで生体に装着され、例えば24時間血管の状態を監視、測定することが可能となる。
【0038】
この生体検査装置100の装置本体101の表面側には、図6(A)に示すように、測定結果を示す表示部103や、生体検査装置100を操作するための操作部104などが設けられている。また、装置本体101の裏面側には、センサー窓105が形成され、このセンサー窓105に上記第一実施形態のセンサーアレイ1を備えた生体センサー106が配置されている。また、装置本体101の内部には、各超音波トランスデューサー10への信号の送受信、及び受信信号に基づいた血管の状態検査処理を実施する測定装置(図示略)が設けられている。
【0039】
生体センサー106は、図7に示すように、センサーアレイ1と、センサーアレイ1の表面に設けられた密着層107と、センサーアレイ1を保持する枠状の補強部108を備えている。
密着層107は、生体検査装置100を生体の皮膚に対して接触させ、バンド102により固定した際に、生体の皮膚に対して密着される層である。この密着層107は、例えばシリコーンゴムなど、音響インピーダンスが生体とほぼ同等の素材により形成されている。そして、この密着層107は、センサーアレイ1を構成する超音波トランスデューサー10の圧電素子20や下部電極線211や上部電極線231等の配線パターンなどを外圧から保護する層としても機能する。
また、センサーアレイ1は、上述したように、可撓性を有する感光性フィルム11をベースとして構成されているため、面形状を自由に変形させることができる。したがって、密着層107を生体に密着させると、センサーアレイ1の面形状も変形される。これにより、各超音波トランスデューサー10と生体との距離を略均等に維持することができ、生体検査における精度が向上する。
補強部108は、センサーアレイ1を保持する枠状の部材であり、例えばセンサーアレイ1の外周縁に沿って固定されている。これにより、センサーアレイ1の過剰な変形による破損等が防止される。
【0040】
測定装置は、センサーアレイ1の各超音波トランスデューサー10を制御して、超音波トランスデューサー10から超音波を出力させる。また、生体内の血管で反射された超音波が超音波トランスデューサー10で受信されると、測定装置は、超音波トランスデューサー10から出力された検出信号を取得する。そして、測定装置は、超音波の発信タイミングから受信タイミングまでの時間に基づいて、血管の位置や、血流速度、血圧等を算出する。
【0041】
[第二実施形態の作用効果]
上述したような生体検査装置100の生体センサー106は、上記第一実施形態で説明したようなセンサーアレイ1と、センサーアレイ1の支持膜12上に設けられる密着層107とを備えている。ここで、上述したように、センサーアレイ1は、可撓性を有し、任意の面形状に変形可能であるため、密着層107が生体の皮膚に接触して弾性変形すると、密着層107の変形に応じてセンサーアレイ1の面形状も変形する。このため、センサーアレイ1の面形状は、生体の皮膚に応じた形状となる。このような構成では、各超音波トランスデューサー10と皮膚との距離が均一となるので、各超音波トランスデューサー10から発信された超音波が生体に到達するまでの時間が同じになり、測定誤差を小さくすることができる。また、密着層107の変形に対してセンサーアレイ1の面形状が変化しない場合、密着層107からメンブレン121に加わる応力が一部に集中し、その箇所では、メンブレン121の振動が抑制されるおそれがある。これに対し、密着層107の変形に応じてセンサーアレイ1が変形する場合では、密着層107からの応力を均一に受けることができ、メンブレン121を良好に振動させることができる。したがって、生体センサー106を生体に確実に密着させるべく、生体検査装置100を生体の測定位置に押し付けた場合でも、安定して超音波トランスデューサー10を駆動させることができる。
【0042】
[変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0043】
例えば、上記実施形態では、樹脂製基体として、可撓性を有する感光性フィルム11を例示したが、これに限定されない。第二実施形態に示した生体センサー等に適用する場合では、生体の測定位置に応じてセンサーアレイ1を変形させるために、感光性フィルム11が可撓性を有することが好ましいが、例えばセンサーアレイ1の面形状が固定されるものであれば、硬度が大きい樹脂製基体を用いてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、開口部形成工程S6において、感光性フィルム11としてポジ型感光性樹脂を用い、開口部111の形成位置に対して紫外線を照射して感光させ、感光部分を除去する手法を例示したが、これに限らない。例えば、感光性フィルム11として、ネガ型感光性樹脂を用いてもよい。この場合、開口部111の形成位置をマスクで覆い、感光部分を変質して固着させ、感光しなかった部分を現像液により除去することで開口部111を形成する。このようなネガ型感光性樹脂としては、例えばMEMS用永久フォトレジスト(商品名:TMMF S2000、東京応化工業株式会社製)等が挙げられる。
【0045】
また、上記第一実施形態では、開口部形成工程S6において第一膜表面12D側に光が透過されるのを防止するために、支持膜調整工程S4では、基板31の一部を第一支持膜12Aとして残したが、例えば成膜工程S1において、非透光性の膜部材を成膜する場合等では、支持膜調整工程S4で基板31の全部を切削等により除去してもよい。また、支持膜12としては、センサーアレイ1層のみで構成される構成や、2層により構成される構成としてもよく、さらには、4層以上の膜部材により構成されていてもよい。
【0046】
そして、本発明の超音波トランスデューサー10の適用例として、第二実施形態に示すような血管の状態を検出するための生体検査装置100に組み込まれた生体センサー106を例示したが、これに限定されない。例えば、肝臓等の内蔵を検査するための生体検査装置の生体センサーとして本発明の超音波トランスデューサーが用いられてもよい。
また、生体センサーに限らず、例えば、超音波により対象を洗浄する洗浄装置や、超音波により対象の位置を検査する物体検知センサー等、超音波の発信及び受信、又はその双方を実施するいかなる装置にも適用することができる。
【0047】
以上、本発明を実施するための最良の構成について具体的に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形および改良を加えることができるものである。
【符号の説明】
【0048】
10…超音波トランスデューサー、11…感光性フィルム(樹脂製基体)、111…開口部、12…支持膜、20…圧電素子、21…下部電極層、22…圧電層、23…上部電極層、31…基板、32…補強基板、106…生体センサー、107…密着層、S1…成膜工程、S2…圧電素子形成工程、S3…補強基板貼付工程、S4…支持膜調整工程、S5…フィルム貼付工程(樹脂製基体形成工程)、S6…開口部形成工程、S7…除去工程。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部が設けられ、感光性を有する樹脂製基体と、
前記樹脂製基体の前記開口部を閉塞する支持膜と、
前記支持膜のうち前記開口部を閉塞する領域に設けられ、下部電極、圧電体、及び上部電極が積層されて構成される圧電素子と、
を具備したことを特徴とした超音波トランスデューサー。
【請求項2】
請求項1に記載の超音波トランスデューサーにおいて、
前記樹脂製基体は、可撓性を有する感光性フィルムである
ことを特徴とした超音波トランスデューサー。
【請求項3】
請求項1また請求項2に記載の超音波トランスデューサーが複数設けられたセンサー本体と、
前記センサー本体に接し、生体に対して密着可能な密着層と、
を備えたことを特徴とする生体センサー。
【請求項4】
支持膜の第一面に、下部電極、圧電体、及び上部電極を積層して圧電素子を形成する圧電素子形成工程と、
前記支持膜の前記第一面に、前記圧電素子を覆う補強基板を貼付する補強基板貼付工程と、
前記支持膜の第一面とは反対側の第二面に、感光性を有する樹脂製基体を設ける樹脂製基体形成工程と、
前記樹脂製基体に光を照射して開口部を形成する開口部形成工程と、
前記補強基板を除去する除去工程と
を備えたことを特徴とする超音波トランスデューサーの製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の超音波トランスデューサーの製造方法において、
前記樹脂製基体形成工程は、樹脂製基体として可撓性を有する感光性フィルムを貼付する
ことを特徴とする超音波トランスデューサーの製造方法。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の超音波トランスデューサーの製造方法において、
前記圧電素子形成工程の前に、基板の一面側に前記支持膜を構成する膜部材を成膜する成膜工程と、
前記補強基板貼付工程の後で、前記樹脂製基体形成工程の前に、前記基板の前記膜部材が成膜される面とは反対側の面から当該基板を削って所定の膜厚寸法の前記支持膜を形成する支持膜調整工程と、
を備える
ことを特徴とする超音波トランスデューサーの製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の超音波トランスデューサーの製造方法において、
前記基板は、非透光性を有し、
前記支持膜調整工程は、前記基板の一部を残して、当該基板の一部及び前記膜部材により構成された前記支持膜を形成する
ことを特徴とする超音波トランスデューサーの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−253405(P2012−253405A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122158(P2011−122158)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】