説明

超音波導波路

目標対象物上の目標領域を識別するように、超音波プローブに取付け可能な超音波導波路。超音波導波路は、超音波信号が案内手段を通して伝達されることを可能にする超音波変換器結合手段を有する。超音波導波路は、また、目標対象物上の目標領域に対して案内手段を位置決めするための位置決め手段を有する。案内手段は、プローブによって放出される超音波信号における不連続性を引き起こす案内手段内の不連続性を提供するチャネルが備えられる。この不連続性の存在は、目標対象物と超音波導波路との適切な位置合わせを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波導波路の分野に関し、より詳細には、超音波検査の分野で超音波変換器とともに用いられる超音波導波路の適用に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波検査は、様々な医療診断及び検査の適用で使用される。これらは、悪性の腫瘍及び良性の腫瘍を検出し、それら腫瘍の進展の評価のための胎児の画像を提供し、且つ様々な生体器官及び胎児内の血流を監視することを含む。様々な超音波検査技術は、そのような適用のために開発された。
【0003】
しばしば、臨床医によって患者の針挿入位置の迅速で正確な位置決めの必要性があることが当業者には知られている。そのような場合の実施例は、患者に、直接又はカテーテルを介して、蜘蛛膜下又は硬膜外の空間領域における局部麻酔を与える必要性が存在するときに生じる。そのような注射の目的は、患者に痛覚脱失を与えることであり得る。代わりに、麻酔は、実行されるべき特定のタイプの外科処置を可能にするように、患者に十分な感覚の消失を提供するために投与されることができる。そのような処置の特定の実施例は、以下を含む。すなわち、
・ 鉗子試験、帝王切開(緊急又は選択的な)、受胎の保留産物の手による除去、第3度会陰裂け部の矯正などの産科手術
・ 腰、ひざ、又は足首交換などの下肢整形外科手術
・ 子宮切開、卵巣切開、又は腫瘍のための骨盤クリアランスなどの女性論理学的手術
・ 全直腸切開、Hartmanns処置、腹部設計、Whipple処理などの一般的な手術
・ 冠動脈バイパス移植、弁交換、肺切開、胸膜癒着術などの心臓胸部手術
・心臓、肝臓、肺、又は肝臓移植などの移植手術
【0004】
このタイプの麻酔は、中央神経軸方向ブロックと呼ばれる。
【0005】
硬膜外空間内に有効に麻酔を投与するために、安全な腰椎間の空間を正しく識別する必要がある。現在、臨床医は、腰椎間の空間の位置決めに関して3つの主要な技術に頼っている。第1の技術は、腸骨頂部を繋ぐ想像線が、4番目の腰椎脊柱に近接して横切るとの仮定に基づく。しかしながら、実際には、この線は、実は4番目の腰椎脊柱より高い又はより低い脊髄を横切ることがある。
【0006】
第2に、医学生は、脊髄はL1−2で終端すると教わる。実際上、脊髄の端部位置は、L1−2での平均位置を有する正規分布に従うことが知られている。脊髄は、女性患者で増大する分散を有して、1%から3%の事例では、Lの本体とは反対側で終端することが示されている。
【0007】
さらなる技術は、領域における感覚異常の欠乏をよりどころにし、このよりどころは、誤っていることが研究によって示されている。
【0008】
追加の技術は、麻酔士による本来信頼性のない手による検出、及び妊娠中の女性に対して使用することが適していないX線撮像技術を含む。
【0009】
上記技術に固有の欠点に加えて、さらなる問題は、患者の所定のグループに対して腰椎間の空間を位置決めすることを試みるとき生じる。困難な患者は、先天的(例えば脊柱側湾)又は後天的(例えば腰椎椎間板脱出に続く腰椎棘状突起の外科融着)であり得る解剖学的異常を有する患者を含む。
【0010】
問題は、過剰な皮下組織が皮下標認点の触診を妨げる肥満患者でも遭遇する。
【0011】
何回か以前に失敗した注射の試みを受けた患者は、麻酔士に関する問題も生じる。さらなる実施例は、凝固異常又は血小板減少症を有する患者の場合である。この状況で、最小の外傷で針を挿入し且つ出血合併症の危険性を低減することが重要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、確立された技術及び処置の欠点を認め、解剖学的特徴の位置決め及び識別を支援するように超音波を使用することを提案する。特定の記載は、患者に対する麻酔を投与することに関連して記載される。しかしながら、記載された方法及び装置は、全ての目的に関して患者の様々な解剖学的特徴の位置決め又は識別に等しく適用されることは、当業者には理解される。さらに、技術はカテーテルの位置合わせに等しく適用される。
【0013】
本発明の少なくとも1つの態様の目的は、患者の目標領域の位置決めを支援する装置を提供することである。
【0014】
本発明の少なくとも1つの態様の目的は、改善された精度、速度、及び有効性を有する患者の目標領域を位置決めする方法を提供することである。
【0015】
本発明の少なくとも1つの態様の目的は、患者の腰椎間の空間を識別するための方法及び装置を提供することである。
【0016】
本発明の少なくとも1つの態様の目的は、患者の腰椎間の空間に針又はカテーテルを位置合わせする改善された方法を提供することである。
【0017】
本発明のさらなる目的及び対象は、以下の記載を読むことから明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の第1の態様によれば、目標対象物上の目標領域を識別するための手段を提供するように、超音波変換器と結合するための超音波導波路が提供され、超音波導波路が、超音波変換器結合手段と、案内手段と、目標対象物上の目標領域に対して案内手段を位置決めするための位置決め手段とを備える。
【0019】
好ましくは、位置決め手段は、目標対象物の表面と接触可能な前部面と、前部面を通して超音波導波路を出るように、超音波変換器によって生成される超音波フィールドを反射するための反射セクションを備える後部面とを備える。
【0020】
好ましくは、前部面は平坦である。
【0021】
好ましくは、超音波変換器結合手段は、超音波変換器を受けるように形状形成される。
【0022】
任意選択で、超音波変換器結合手段は、超音波変換器と超音波変換器結合手段との間に音響接触を維持するための固定手段をさらに備える。
【0023】
好ましくは、固定手段は、一組のクリップ、ナット及びボルト、フレーム、テープ、並びに形状形成された表面内に配置された中空部からなるグループから選択される。
【0024】
好ましくは、超音波変換器結合手段は、超音波変換器の形状に従うように形状形成される形状形成された表面を備える。
【0025】
好ましくは、形状形成された表面は、弓形である。
【0026】
好ましくは、案内手段は、プローブによって放出される超音波信号において不連続性を生じる案内手段内の不連続性を提供するチャネルを備える。
【0027】
チャネルは、超音波信号によって生成される音響アーチファクトを最小化するように形状形成されることができる。
【0028】
好ましくは、音響吸収器が、チャネル内に含まれる。
【0029】
任意選択で、チャネルは、後部面の反射セクションから前部面まで延在する。
【0030】
好ましくは、チャネルは、位置決め手段の縁部上に配置されるリセスを備える。
【0031】
代わりに、チャネルは、位置決め手段によって囲まれる。
【0032】
チャネルは、第1の側壁及び第2の側壁によって少なくとも部分的に画定され、第1及び第2の側壁は、チャネルが、後部表面で第1の幅を有し且つ前部表面で第2の幅を有するように、前部面への法線に対して傾斜される。
【0033】
好ましくは、後部表面で第1の幅は、前部表面での第2の幅より大きい。
【0034】
任意選択で、チャネルは、前部表面への法線に対して平行である内部横方向側壁によってさらに画定される。
【0035】
好ましくは、内部側壁は、溝を備え、溝の側部は、超音波変換器を受けるために適切に形状形成された表面に対して非平行である。
【0036】
任意選択で、溝は、Vに形状形成される。
【0037】
代わりに、案内手段は、後部面の反射セクションから突出する一対の案内部材を備える。
【0038】
好ましくは、案内手段は、針を受けるように構成される。
【0039】
案内手段は、針が目標対象物の初期貫通に続き再方向付けされることを可能にするように寸法決定されることができる。
【0040】
好ましくは、案内手段は、案内手段の音響インピーダンスが可変であるように不均一である。
【0041】
任意選択で、案内手段は、いくつかの材料の層を備え、層の少なくともいくつかは異なる音響インピーダンスを有する。
【0042】
好ましくは、案内手段は、目標対象物の音響インピーダンスに一致する音響インピーダンスを有する材料から作られる。
【0043】
好ましくは、材料は、組織模擬材料である。
【0044】
好ましくは、案内手段は、ゲルを含む。
【0045】
任意選択で、超音波導波路は、案内手段を支持するための支持構造体をさらに備える。
【0046】
支持構造体は、目標領域の識別精度を増大するために使用されることができる。
【0047】
好ましくは、支持構造体は、案内手段を囲むように構成されたシェルである。
【0048】
好ましくは、支持構造体は、外部フレームである。
【0049】
より好ましくは、支持構造体は、音響吸収器ライニングをさらに備える。
【0050】
任意選択で、支持構造体は、案内手段を通って延在する強化スレッドを備える。
【0051】
好ましくは、超音波プローブは、プローブと目標対象物との間に殺菌障壁を提供するシースをさらに備える。
【0052】
好ましくは、シースは、超音波変換器を包む。
【0053】
代わりに、シースは、超音波変換器及び超音波導波路の両方を包む。
【0054】
任意選択で、シースは、超音波導波路に直接一体化される。
【0055】
好ましくは、目標対象物は、人体である。
【0056】
より好ましくは、目標対象物は、人体の腰椎領域である。
【0057】
本発明の第2の態様によれば、目標対象物上の目標領域を識別するための超音波プローブが提供され、超音波プローブが、超音波変換器と、本発明の第1の態様を参照して規定される超音波導波路とを備える。
【0058】
本発明の第3の態様によれば、患者の目標領域を識別するための装置が提供され、装置は、本発明の第2の態様による超音波プローブと、超音波プローブによって生成される信号に応答して作られる画像を表示するための表示器とを備える。
【0059】
最も好ましくは、画像は、目標領域の識別を可能にする。
【0060】
任意選択で、画像は、案内手段に対する目標領域の位置を表示する。
【0061】
本発明の第4の態様によれば、目標対象物上の目標領域を識別するための方法が提供され、方法は、
目標対象物に対して超音波プローブを位置決めするステップであって、超音波プローブが、超音波導波路と超音波変換器に結合される案内手段とを有する、位置決めするステップと、
目標対象物の画像を表示するステップと、
案内手段によって作られる画像アーチフェクトに基づき前記画像から目標領域を識別するステップと、
前記目標領域に対して案内手段を位置決めするステップとを含む。
【0062】
好ましくは、目標対象物は、人体である。
【0063】
より好ましくは、目標対象物は、人体の腰椎領域である。
【0064】
任意選択で、方法は、目標領域に案内手段を位置合わせするさらなるステップを含む。
【0065】
方法は、針が目標領域に対して位置決めされるように、案内手段内に針を位置決めするさらなるステップを含むことができる。
【0066】
方法は、針が目標領域に対して位置決めされるように、案内手段内に針を再度位置決めするさらなるステップを含むことができる。
【0067】
方法は、目標対象物上に目標領域を作るさらなるステップを含むことができる。
【0068】
方法は、目標対象物に対する針の画像を表示するさらなるステップを含むことができる。
【0069】
好ましくは、目標領域は、患者の腰椎間の空間であり、案内手段は、前記腰椎間の空間に対して位置決めされる。
【0070】
方法は、針が腰椎間の空間に対して位置決めされるように、案内手段に対して針を位置決めするさらなるステップを含むことができる。
【0071】
方法は、腰椎間の空間に案内手段を位置合わせするさらなるステップを含むことができる。
【0072】
方法は、目標対象物に向かって針の表示される画像を方向付けるさらなるステップを含むことができる。
【0073】
方法は、目標領域を腰椎間の空間に対応させるさらなるステップを含むことができる。
【0074】
本発明の第5の態様によれば、患者の腰椎間の空間内に針を挿入するための方法が提供され、方法は、
患者の本体の腰椎領域に対して超音波プローブを位置決めするステップであって、超音波プローブが、超音波導波路と超音波変換器に結合される案内手段とを有する、位置決めするステップと、
腰椎領域の画像を表示するステップと、
前記画像から腰椎間の空間を識別するステップと、
案内手段によって作られる画像アーチフェクトに基づき前記腰椎間の空間に対して案内手段を位置決めするステップと、
案内手段を介して患者の腰椎領域内に針を挿入するステップとを含む。
【0075】
方法は、腰椎間の空間に案内手段を位置合わせするさらなるステップを含むことができる。
【0076】
方法は、目標対象物に対する針の画像を表示するさらなるステップを含むことができる。
【0077】
方法は、目標領域を腰椎間の空間に対応させるさらなるステップを含むことができる。
【0078】
本発明の態様及び利点は、以下の詳細な記載を読み、且つ以下の図面を参照すると明らかになる。
【実施例】
【0079】
図1は、本発明の態様による超音波プローブ1の斜視図である。超音波プローブ1は、超音波検査の技術で当業者によって一般に用いられる標準の超音波変換器2と、超音波導波路3とを備える。図2は、単独の超音波導波路3の斜視図である。
【0080】
図1及び図2から、超音波導波路3は、2つの別個のセクションを備えることを見ることができ、すなわち直角の二等辺プリズム・セクション4と、実質的に立方体のプリズム・セクション5とである。直角の二等辺プリズム・セクション4と、立方体のプリズム・セクション5との両方は、この場合は材料がRexoliteである、目標対象物の音響インピーダンスに一致するように選択される音響インピーダンスを有する材料から作られる。セクション4及び5は、材料の単一片から作られることができる。2つのセクションは、実質的に平坦な前部面6を提供するように、単一の音響プリズムとして一体化される。明瞭性の目的のために、平坦な前部面6の反対側の超音波導波路3の面は、本明細書では後部面7と呼ばれる。平坦な前部面6及び後部面7の両方に垂直なこれらの面は、それぞれ横方向面8a及び8bと呼ばれる。
【0081】
超音波導波路3は、チャネル9を備えることをさらに見られることができ、チャネル9は、直角の二等辺プリズム・セクション4の斜辺面10から平坦な前部面6まで延在する。チャネル9の後方壁11(すなわち、チャネル9の開放側部とは反対側に位置する)は、平坦な前部面6に対して垂直である。チャネル9の側壁12a及び12bは、形成されるチャネル9が、斜辺面10での幅より平坦な前部面6でより狭い幅を有するようにテーパ状に形成される。
【0082】
本発明において、チャネルは、伝達される超音波信号に適切な不連続性を提供するように形状形成される。
【0083】
図1及び図2から、直角の二等辺プリズム・セクション4とは反対側に配置される立方体のプリズム・セクション5の面が、弓形のリセス13を備えることを見ることもできる。弓形のリセスの機能は、超音波変換器2を受け且つ固定することである。クリップ、ナット及びボルト、フレーム、テープ、及び/又は弓形のリセス13の表面内の中空部の形態の固定手段(図示せず)は、また、超音波導波路3に超音波変換器2をさらに固定するために用いられることができる。
【0084】
本明細書に記載される実施例において、超音波変換器2は、超音波を生成し且つその後検出するために用いられる湾曲した変換器アレイを備える。変換器2によって生成される超音波14は、弓形のリセスで導波路3内に結合される。これらの波14は、次に、平坦な前部面6を介して導波路3を出るように、斜辺面10の内部表面で反射される前に導波路3を通って移動する。チャネル9の存在のために、それぞれ2つの別個の信号14a及び14bに分割される放出される超音波14に、不連続性が作られる。
【0085】
図3及び図4は、どのように、変換器2及び導波路3を備える超音波プローブ1が、使用の間に患者15の本体に対して保持されることができるかを示す。実際に、プローブ位置の近似レベルの第1の見積もりは、仙骨の連続するエコーで生成される信号からの脊柱間の空間を数えることによって得られることができる。特に、図4は、患者の本体に対するプローブ1の方向を示す。平坦な前部面6は、患者の背部の腰椎領域に対して平坦に配置される。患者15は、腰椎脊柱が曲げられた着席位置に置かれる。プローブ1は、ゲルで被覆され、且つ超音波導波路3に固定される(図5に示されるように)殺菌シース16で覆われる。使用の際に、ゲルも、プローブ1と患者の皮膚との間の音響接触を改善するために、殺菌シース16と患者の背部との間に配置される。ゲルは、またオペレータが、(以下により詳細に記載されるように)より効果的に患者の背部でプローブを操作することを可能にする。
【0086】
超音波導波路3の設計は、超音波変換器2によって生成される超音波14が、それらの入射面から90°まで反射するようなものである。エネルギー保存の法則から、任意の界面で反射され且つ伝達された超音波は、
+R=1 (1)
で与えられ、ここで、
=反射される超音波エネルギーの相対強度、及び
=伝達される超音波エネルギーの相対強度
である。
【0087】
非垂直入射T及びRに関して、以下が与えられる。
【0088】
【数1】


ここで、
θは、入射角度であり、且つ
θは、反射角度である。
【0089】
これらの等式を超音波導波路3に対して用いると、99.88%の変換器から患者へ伝達される全エネルギーに関する理論値が与えられる。したがって、超音波導波路3は、超音波14を向けるための非常に効果的な手段であることが分かり得る。
【0090】
代替実施例において、殺菌シース16は、導波路3の一体の構成部品として形成される。プローブが配置されたとき、ゲルは、次に殺菌シース16の内側及び外側の両側に配置される。さらなる代替実施例において、殺菌シース16は、超音波変換器2への導波路3の取付けが、同様に殺菌シース16を固定するために作用するように、超音波変換器2の周りに配置される。この実施例において、ゲルは、超音波変換器2と殺菌シース16との間、殺菌シース16と導波路3との間、及び導波路3と患者15との間に配置される必要がある。
【0091】
図3は、どのようにプローブ1が、背部に対して平坦な前部面6を用いて、後部面7に人差し指及び中指を押圧してオペレータによって保持されることができるかを示す。超音波導波路3の横方向面8a及び8bが、このように患者15の矢状縫合面で方向付けられ、オペレータの親指と薬指との間に保持される。オペレータの手の尺骨の端は、同様に正しい位置にプローブ1をさらに固定するために用いられることができる。プローブ1の形状は、オペレータがチャネル9のそれらの指の空間を維持することを可能にすることに留意されたい。
【0092】
図6は、本発明の態様による装置の構成を概略的に示す。システムは、超音波プローブ1、処理モジュール17、及び表示器18を含む。超音波プローブ1は、図1又は図2に示されるタイプであり、超音波変換器2を介して処理モジュール17と通信する。処理モジュール17は、超音波プローブ1からの検出信号を処理し、且つ表示器18上に画像を作る。処理モジュール17及び表示器18は、標準の超音波撮像スキャナ内に通常存在する構成部品を単に備えることができることに留意されたい。
【0093】
使用に際して、オペレータ19は、表示器18上の画像を見て、患者15に対するプローブ1の位置を制御する。これは、検出信号を変更させ、したがって、プローブ1が腰椎領域の異なる部分上に保持されるとき、表示器18上に画像を表示させる。
【0094】
一般に、超音波変換器2は、最大の組織貫通及び組織空間解像度を可能にするように選択される、2000kHzから10000kHzの範囲の周波数で動作する。200kHzから7000kHzの範囲の使用は、また、確立される超音波技術の要件とは対照的に、骨及び軟質組織の最適な区別を可能にする。これは、超音波検査診断適用で一般に使用される周波数範囲より低い。しかしながら、所定の適用において、10000kHz(筋肉骨格撮像に通常使用される周波数)まで及びそれより高い周波数は有用であり得る。調波撮像などの信号処理技術は、患者の組織と骨領域との間の区別を改善するために用いられることもできる。
【0095】
超音波導波路3の形状は、画像を影又は「盲点」を有して形成させる。これは、導波路3内のチャネル9の位置に対応する。
【0096】
画像例が図7に示される。ゲル21を介して患者15の皮膚20と接触して押圧されるプローブ1が示される。2つの成分14a及び14bに分割される超音波14が、領域22の画像を作る。画像は、軟質組織24から区別される棘状突起23を示す。画像は、オペレータ19がこの場合は腰椎間の空間25である目標領域を識別することを可能にする。
【0097】
超音波の成分14a及び14bの空間分離は、影26として示される画像における不連続性を生じる。使用の際に、影26及びしたがってチャネル9は、腰椎間の空間25と位置合わせされる。
【0098】
チャネル9と画像における影26との対応は、オペレータ19が、針の以降の挿入のための案内としてチャネル9を使用することを可能にする。使用の際に、オペレータ19は、チャネル9内で中央にtuohy針を位置決めし、且つ患者15内に針を挿入する。針は、腰椎間の空間25と位置合わせされ、硬膜外空間内のこの間隔を安全に通過する。針は、次に適切なように患者15へ麻酔を投与するために使用される。
【0099】
上述のシステムを用いて、オペレータ19は、表示器18を介してプローブ1及び針の位置を視覚的に監視しながら、針を患者15内に挿入する。針は、プローブを支持する手の人差し指及び中指で案内されることができる。代わりに、オペレータ19は、プローブ1を他方の手で保持する間に、一方の手(支配的な手)で針を案内することができる。
【0100】
記載された構成は、複数回の挿入の必要性なしに、皮膚への入口点が、必要な間の空間に向かって正確に向けられることを可能にする。構成は、また、脊柱間空間の解剖学的パラメータに関連するデータの測定を可能にする。これは、蜘蛛網膜空間及び硬膜外空間の深さの見積もられた測定、脊柱間の空間の角形成、並びに間の空間のサイズを含む。これは、ブロックの投与を支援するための有益な情報を提供する。
【0101】
上述の技術は、情報目的のために又は後の麻酔投与のために、皮膚上に位置合わせマークを配置するために使用されることができることは理解される。
【0102】
図8は、本発明の代替実施例を示す。プリズム・セクション104及び105は、シェル又はフレーム120を備え、シェル又はフレーム120は、導波材料116及び119を含み、且つ変換器へ導波材料(ジェリーのコンシステンシー)を固定するための手段を提供する。
【0103】
(結合面で)変換器に隣接する導波材料116は、導波材料の残り119より流体状であり且つより固体状ではないことができる。この実施例において、この不均一性は、より良好な音響接触を可能にし、且つ音響接触を強化するための音響ゲルの必要性をなくす。したがって、導波材料は、音響接触を改善するより流体状(より柔軟な)の患者又は変換器と接触させる面積を有するその物質全体に不均一であり得る。
【0104】
導波材料と流体導波材料との間の界面は、最終画像に影響を与える「音響界面」を避けるように次第に変化することからなることにも留意されたい。
【0105】
結合手段115は、導波路までの音響波114の伝達を最適化するように良好な音響接触を提供するために、本発明の超音波導波路への変換器の確実に且つ硬固に固定するように設計される。
【0106】
シェル120は、導波路内の超音波の反射によって引き起こされるアーチフェクトを低減するために、フレームと導波材料との間の音響吸収器ライニングも含むことができる。改善された音響性能のために、導波路の寸法は、少なくともそれが取付く変換器アレイと同じ高さ及び幅であるべきである。
【0107】
本発明の他の実施例において、フレームは、シェル状の表面の代わりに、導波材料の物質全体のスレッドの格子構造からなることができる。導波材料の物質全体の格子構造は、導波路が、
1.結合機構を介して変換器の取付け
2.導波路が「離れる」ことなく臨床的に使用されることを可能にする強度
を可能にするための引張強度を提供する。
【0108】
図9を以下に参照して、本発明の代替実施例による超音波導波路27が示される。超音波導波路27は、再び、この場合はまた材料がRexoliteである、目標対象物の音響インピーダンスに一致するように選択される音響インピーダンスを有する材料から、2つの別個のセクションを備え、すなわち、直角の二等辺プリズム・セクション4と、実質的に立方体のプリズム・セクション5である。2つのセクションは、実質的に平坦な前部面6を提供するように、単一のプリズムとして一体化される。直角の二等辺プリズム・セクション4とは反対側に配置される立方体のプリズム・セクション5の面は、弓形のリセス13を備え、弓形のリセス13の機能は、前述のように、超音波変換器2を受け且つ固定することである。
【0109】
超音波導波路27の斜辺面10は、一対の突出する案内部材28が設けられる。案内部材28の前部縁は、平坦な前部面6と同一平面にあり、案内部材は、後部面7へ向かって前部面6から導波路27の深さを横切っていくぶん延在する。案内部材28の外面は、導波路27の本体から直角に突出するように向けられ、且つ互いに平行である。内側縁は、逆のvノッチが、案内部材28間に形成されるように、外側縁から離れる角度が付けられる。
【0110】
導波路27は、前述の方法と類似する方法で、超音波プローブを作るように超音波変換器2に組み込まれることができる。超音波プローブは、次に図3から図7に関連して詳細に記載された方法と類似する方法で用いられる。超音波は、画像が、案内部材28の下にある患者の腰椎領域の領域を捉えるように、プローブから前方に向けられる。画像は、皮膚の入口点が、垂直に向けられた画像の上方領域にあるように生成される。
【0111】
使用の際に、オペレータ19は、案内部材28間にtuohy針を位置決めし、且つ皮膚内に針を挿入する。オペレータ19に表示される画像は、針及びプローブから前方の脊柱間の空間を含む。オペレータ19は、針が硬膜外空間内に安全に向けられるように、必要に応じて針の尾部及び頭部向きを変更することができる。針は、次に必要に応じて患者15に麻酔を投与するために使用される。
【0112】
針は、プローブを支持する手の人差し指及び中指で案内されることができる。代わりに、オペレータ19は、プローブを他方の手で保持する間に、一方の手(支配的な手)で針を案内することができる。
【0113】
図10を以下に参照すると、本発明の代替実施例による超音波導波路29が示される。この実施例は、図1及び図2に示される実施例に類似し、直角の二等辺プリズム・セクション4、実質的に立方体のプリズム・セクション5、及び弓形のリセス13の共通の特徴を備えることが見られることができる。しかしながら、超音波導波路29は、チャネル30が、二等辺プリズム・セクション4の中央領域に設けられることが異なる。
【0114】
超音波変換器2に組み込まれるとき、プローブによって生成される画像は、チャネル30の存在によって影を含む。実際に、生成される画像は、プローブ1によって生成される画像と実質的に同一である。しかしながら、囲むチャネル30は、使用者に、針の挿入のための改善された案内、及び導波路29内のより大きな一体強度を与える。部分的な十字線31として示される追加の案内マーキングは、二等辺プリズム・セクション4上に設けられることもできる。
【0115】
超音波導波路32のさらなる代替実施例が、図11に示される。この実施例において、導波路自体は、図10に示されるタイプである。しかしながら、導波路32は、針支持構造33を備える。支持構造33は、導波路32の後部面から外側に延在する支持ブロック34を含む。ボア35は、支持ブロック34及び直角の二等辺プリズム・セクション4を通って平坦な前部面6まで延在する。ボア35は、導波路32の平坦な前部面6に垂直に向けられる。
【0116】
内部殺菌シース36がボア35内にある。シース36は、針37に対する直接の支持を与え、且つ針37の運動に対するある程度の抵抗を与える。
【0117】
使用の際に、オペレータ19は、上述の方法で腰椎間の空間を識別する。針37は、位置決めプロセスの前又は間にシース36内に位置決めされることができる。これは、オペレータ19が、プローブを支持する手によって可能性がある扱い難い処理を必要とせずに、且つ両手を使用する必要性を避けて、容易に針37を位置合わせすることを可能にする。針が首尾よく位置合わせされると、針は、皮膚内に挿入されることができる。
【0118】
図12を以下に参照すると、本発明のまださらなる代替実施例による超音波導波路38が示される。この実施例は、図1及び図2に示される実施例に類似し、直角の二等辺プリズム・セクション4を備えることが見られることができる。しかしながら、この実施例において、弓形のリセス13は、プリズム・セクション4の斜辺面以外の面に直接形成される。
【0119】
超音波導波路38は、直角の二等辺プリズム・セクション4の斜辺面10から平坦な前部面6まで延在するスロット39の形態のチャネルを備えることがさらに見られることができる。スロット39の後方壁40(すなわち、スロット39の開放側とは反対側に配置される)は、平坦な前部面6とは実質的に垂直に向けられる。後方壁40は、V形状溝の形態であり、V形状溝の頂点41は、スロット39の開放側から最も遠く配置される。V形状溝の側部42は、弓形のリセス13を含むプリズム・セクションの面に対してほぼ45°にあるように設計される。
【0120】
スロット39の幅は、それが、任意のゲージの硬膜外針を収容するのに十分な広さであるようにほぼ4mmである。この幅は、また、使用者によって用いられる針を操作するための自由度を与える。
【0121】
超音波導波路38が、超音波変換器2に組み込まれるとき、プローブによって生成される画像は、前述された方法と類似する方法で、スロット39の存在によって影を含む。しかしながら、V形状の後方壁40の組み込みは、検出される超音波の品質を増大する効果を有する。これは、側部42が、変換器2内へのスロット39からの後方散乱の効果を最小にするように、スロット39に入射する超音波を変換器2から離れて反射するように作用するので生じる。
【0122】
図13A及び図13Bを以下に参照すると、まださらなる代替実施例による超音波導波路43が示される。図13Aは、図12の導波路38により形状形成される導波路43Aを示し、図13Bは、図1及び図2の導波路3により形状形成される導波路43Bを示す。導波路43A及び43Bは、組織模擬材料で形成される。超音波模型を作る際に使用されるなどの組織模擬材料は、この場合は人体組織を撮像する、目標対象物と同一の物理特性を有するように選択される。図13A及び図13Bに示される導波路43A及び43Bを作るのに適する組織模擬材料は、蒸発されたミルク、寒天、蒸留水、nプロパノール、並びに数滴の藻及びバクテリアの成長を妨げるために使用される生化学クレンジング剤を含む。そのように材料を作るために使用される準備方法の実施例は、Ernest L.Madsen、Gray R.Frank&Fang Dongにより公開された論文に見出すことができる(Liquid or Solid Ultrasonically Tissue−Mimicking Materials With Very Low Scatter.Ultrasound in Medicine&Biology 1998;4:535−542)。
【0123】
使用されるべき材料の選択において重要である材料の特性は、音響速度、音響減衰、及び密度を含む。
【0124】
音響速度特性は、導波路における距離が、超音波システム・スクリーン上での距離に直接関連することが重要であるとき、重要な特性である。理想的には、これは、導波路の音響速度が、超音波システム内に設定されるとき(その値自体は損なわれる)、目標対象物の組織速度に可能な限り近くあるべきであることを意味する。しかしながら、他の速度は、導波路のためにスクリーン上の追加の距離が適切に較正されるなら、可能であり得る。
【0125】
音響減衰特性は、重要な特性であり、導波路における任意の反響が、画像におけるアーチフェクトを妨げるのに十分に弱められる。必要な減衰の程度は、例えば音響減衰器が導波路の縁部に含まれるなら、全体の導波路設計に関連する。必要な減衰の程度は、また、目標対象物の組織への導波路の音響一致に関連する。それが組織に良好に一致し、且つ音響減衰器が縁部の周りに含まれるなら、反響は低減され、減衰はあまり重要でない第3の機構である。
【0126】
材料の密度は、また、目標対象物の組織に一致する導波路の音響インピーダンスが重要であるので重要である。音響インピーダンスは、密度と速度との積であり、したがって、速度が設定された量であるなら、密度は、音響インピーダンスを制御するために使用されることができる。この特性の利用は、多くの場合、速度を変化させるために材料を変更することが、しばしば材料の密度を変化させる副作用を有するとき、いくつかの制限を有する。
【0127】
組織模擬材料で形成される導波路43A及び43Bは、図14A及び図14Bに示される2部品の型44内に鋳造することによって作られることができる。
【0128】
組織模擬導波路43A及び43Bは、特定の超音波ゲルが、変換器と導波路との間、及び導波路と目標対象物との間の界面で必要ではないように、インピーダンス品質を示し、水の薄膜は、良好な結合及び有効な伝達を与える。示される組織模擬導波路は、柔軟な材料で作られるので、支持は、図15に示されるものなど支持フレーム45によって導波路に提供されることができる。
【0129】
しかしながら、導波路の材料は柔軟であることは、厳密には必要ではない。図13A及び図13Bに示される導波路43A及び43Bで使用される導波路材料などの導波路材料は、他の要件のために柔軟であることができ、したがって図15に示されるように支持フレーム45を必要とする。しかしながら、他の材料は、同様に自己支持されるのに十分に硬固である導波路の音響要件を満足することができる。同様に、流体である他の材料は、また、導波路の音響要件を満足することができるが、そのような材料は、適切な容器内に供給されることが必要である。
【0130】
様々な修正及び改善が、本発明の範囲内で上述の装置及び方法に行われることができることは明らかである。例えば、代替に形状形成されたリセスは、当業者によって一般に用いられる代替超音波プローブとともに構成可能であるように、用いられることができる。代替実施例において、導波路は、代替画像フィールドが作られるように超音波を集束し且つ方向付けるための音響レンズを備えることができる。記載された導波路は、Rexoliteで作られるが、目標対象物の音響インピーダンスに一致する音響インピーダンスを有し、且つ超音波を案内にするのに適している任意の代替材料も用いられることができる。例えば、記載された導波路は、十分に弾性な形態で組み立てられるなら、Perspex(登録商標)及びゲル又は水の反射器から作られることができる。さらに、導波路の前部面は、必ずしも実質的に平坦な表面を備える必要はない。代替実施例において、プリズム・セクションは、結合及び患者へのデバイスの配置を支援するように、立方体セクションにわずかに突き出るように構成されることができる。一致する立ち上がった表面は、次に、患者に対するデバイスの方向を維持するように、弓形のリセス近くの立方体セクション内に組み込まれる。
【0131】
本発明の様々な態様は、改善された超音波プローブを形成するように、標準の超音波変換器と迅速に且つ容易に組み込まれることができる超音波導波路を提供する。超音波プローブは、解剖学的特徴の識別及び/又は位置決め、及びそれら特徴との位置合わせで使用するのに適している。適切な追加の装置に関連して使用されるプローブは、位置決め、識別、及び位置合わせを支援するために、オペレータに画像も提供する。
【0132】
装置は、使用が簡単であり且つ容易であり、迅速に且つ正確にオペレータによって解釈可能である画像を提供する。特に、オペレータは、専門的な放射線技師である必要はない。他の専門分野を有する麻酔士又は臨床士は、最小の追加の訓練で画像を解釈することができる。さらに、超音波検査の使用は、毎日の実施で可能である。準備は殆ど必要なく、携帯機械が一般的である。
【0133】
本発明は、硬膜外又は蜘蛛膜下注射のための使用可能な腰椎間の空間の位置決めにおける特定の適用を有する。しかしながら、記載された方法及び装置は、任意の目的のために患者の他の解剖学的特徴の位置決め又は識別に等しく適用されることは当業者には理解される。解剖学的特徴の位置決めに関連して、これらの特徴は、改善された精度及び信頼性で位置決めされることができる。したがって、記載された案内技術の使用は、これが適切であるなら、部分麻酔を受ける患者の快諾を増大する可能性がある。
【0134】
本発明の特定の態様は、固有の実行不能性を有する、イオン化放射又は強い磁界を使用することなく腰椎脊柱の画像形成を可能にする。これらの代替技術は、いずれも腰椎穿刺又は脊柱麻酔の前に適切ではなく、実際には妊娠した患者には有害であり得る。
【0135】
本発明は、様々な場合には適切ではないことがある一般的な麻酔を、患者が受ける必要性を低減することができることは想定される。肥満した患者は、脊柱が触診できないというさらなる困難性を生み、一方、年老いた患者は、棘状突起の融着に関する増大した傾向を有することがあり、したがって、骨に当たるより高い可能性を有することがある。
【0136】
さらに、記載された技術は、それらが本明細書に記載された直接の注射方法に行われるとき、カテーテルの位置合わせに等しく良好に適用されることに留意されたい。
【0137】
本発明の前述の記載は、例示及び記載の目的のために示され、網羅的であることを目的とせず、又は本発明を記載された正確な形態に制限することを目的としない。記載された実施例は、本発明の原理及びその実際の適用を最も良く説明するために選択され且つ記載され、それによって、当業者が、想定される特定の使用に適しているとき、様々な実施例及び様々な修正で最良に利用することを可能にする。したがって、さらなる修正又は改善は、本明細書で意図される本発明の範囲から逸脱せずに組み込まれることができる。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】本発明の態様による超音波プローブの斜視図を示す。
【図2】本発明の代替態様による図1の超音波プローブ内で用いられる超音波導波路の斜視図を示す。
【図3】どのようにオペレータが、図1の超音波プローブを保持するかの実施例を示す。
【図4】どのように図1の超音波プローブが、患者に位置決めされるかの実施例を示す。
【図5】殺菌シースとともに配置される図1の超音波プローブの斜視図を示す。
【図6】本発明のさらなる代替態様によるシステムの概略全体図を示す。
【図7】図6のシステムによって作られる画像の実施例を示す。
【図8】本発明の代替実施例を示す。
【図9】超音波導波路の代替実施例の平面図を示す。
【図10】超音波導波路のさらなる代替実施例の平面図を示す。
【図11】超音波導波路のさらなる他の代替実施例の平面図を示す。
【図12】超音波導波路のさらなる他の代替実施例の斜視図を示す。
【図13】超音波導波路のさらなる他の代替実施例による組織模擬材料で作られる導波路を示す。
【図14】図13に示される導波路の形成の使用に適している型を示す。
【図15】図13に示される導波路を支持するのに適しているフレームを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標対象物上の目標領域を識別するための手段を提供するように、超音波変換器と結合するための超音波導波路であって、前記超音波導波路が、超音波変換器結合手段と、案内手段と、前記目標対象物上の前記目標領域に対して前記案内手段を位置決めするための位置決め手段とを備える超音波導波路。
【請求項2】
前記位置決め手段は、前記目標対象物の表面と接触可能な前部面と、前記前部面を通して前記超音波導波路を出るように、前記超音波変換器によって生成される超音波フィールドを反射するための反射セクションを備える後部面とを備える請求項1に記載の超音波導波路。
【請求項3】
前記前部面は、平坦である請求項2に記載の超音波導波路。
【請求項4】
前記超音波変換器結合手段は、前記超音波変換器を受けるように形状形成される請求項1から請求項3までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項5】
前記超音波変換器結合手段は、前記超音波変換器と前記超音波変換器結合手段との間に音響接触を維持するための固定手段をさらに備える請求項1から請求項4までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項6】
前記固定手段は、一組のクリップ、ナット及びボルト、フレーム、テープ、並びに前記形状形成された表面内に配置された中空部からなるグループから選択される請求項5に記載の超音波導波路。
【請求項7】
前記超音波変換器結合手段は、前記超音波変換器の形状に従うように形状形成される形状形成された表面を備える請求項1から請求項6までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項8】
前記形状形成された表面は、弓形である請求項1から請求項7までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項9】
前記案内手段は、プローブによって放出される超音波信号において不連続性を生じる前記案内手段内の不連続性を提供するチャネルを備える請求項1から請求項8までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項10】
前記チャネルは、超音波信号によって生成される音響アーチファクトを最小化するように形状形成される請求項9に記載の超音波導波路。
【請求項11】
音響吸収器が、前記チャネル内に含まれる請求項9又は請求項10に記載の超音波導波路。
【請求項12】
前記チャネルは、前記後部面の反射セクションから前記前部面まで延在する請求項9から請求項11までに記載の超音波導波路。
【請求項13】
前記チャネルは、前記位置決め手段の縁部上に配置されるリセスを備える請求項9から請求項12までのいずれか一項に記載の超音波導波路。
【請求項14】
前記チャネルは、前記位置決め手段によって囲まれる請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の超音波導波路。
【請求項15】
前記チャネルは、第1の側壁及び第2の側壁によって少なくとも部分的に画定され、前記第1及び第2の側壁は、前記チャネルが、前記後部表面で第1の幅を有し且つ前記前部表面で第2の幅を有するように、前記前部面への法線に対して傾斜される請求項9から請求項14までのいずれか一項に記載の超音波導波路。
【請求項16】
前記後部表面で前記第1の幅は、前記前部表面での前記第2の幅より大きい請求項15に記載の超音波導波路。
【請求項17】
前記チャネルは、前記前部表面への法線に対して平行である内部横方向側壁によってさらに画定される請求項14に従属するときの請求項9から請求項14までのいずれか一項に記載の超音波導波路。
【請求項18】
前記内部側壁は、溝を備え、前記溝の側部は、前記超音波変換器を受けるために適切に形状形成された表面に対して非平行である請求項17に記載の超音波導波路。
【請求項19】
前記溝は、Vに形状形成される請求項18に記載の超音波導波路。
【請求項20】
前記案内手段は、前記後部面の前記反射セクションから突出する一対の案内部材を備える請求項1から請求項19までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項21】
前記案内手段は、針を受けるように構成される請求項1から請求項20までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項22】
前記案内手段は、前記針が前記目標対象物の初期貫通に続き再方向付けされることを可能にするように寸法決定されることができる請求項1から請求項21までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項23】
前記案内手段は、前記案内手段の音響インピーダンスが可変であるように不均一である請求項1から請求項22までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項24】
前記案内手段は、いくつかの材料の層を備え、前記層の少なくともいくつかは異なる音響インピーダンスを有する請求項1から請求項23までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項25】
前記案内手段は、前記目標対象物の音響インピーダンスに一致する音響インピーダンスを有する材料から作られる請求項1から請求項24までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項26】
前記材料は、組織模擬材料である請求項25に記載の超音波導波路。
【請求項27】
前記案内手段は、ゲルを含む請求項1から請求項26までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項28】
超音波導波路は、前記案内手段を支持するための支持構造体をさらに備える請求項1から請求項27までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項29】
前記支持構造体は、前記目標領域の識別精度を増大するために使用される請求項28に記載の超音波導波路。
【請求項30】
前記支持構造体は、前記案内手段を囲むように構成されたシェルである請求項28又は請求項29に記載の超音波導波路。
【請求項31】
前記支持構造体は、外部フレームである請求項28又は請求項29に記載の超音波導波路。
【請求項32】
前記支持構造体は、音響吸収器ライニングをさらに備える請求項28から請求項31までのいずれか一項に記載の超音波導波路。
【請求項33】
前記支持構造体は、前記案内手段を通って延在する強化スレッドを備える請求項28、請求項29、又は請求項31のいずれか一項に記載の超音波導波路。
【請求項34】
前記超音波プローブは、前記プローブと前記目標対象物との間に殺菌障壁を提供するシースをさらに備える請求項1から請求項33までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項35】
前記シースは、前記超音波変換器を包む請求項34に記載の超音波導波路。
【請求項36】
前記シースは、前記超音波変換器及び前記超音波導波路の両方を包む請求項34又は請求項35に記載の超音波導波路。
【請求項37】
前記シースは、前記超音波導波路に直接一体化される請求項34から請求項36までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項38】
前記目標対象物は、人体である請求項1から請求項37までのいずれかに記載の超音波導波路。
【請求項39】
前記目標対象物は、人体の腰椎領域である請求項38に記載の超音波導波路。
【請求項40】
目標対象物上の目標領域を識別するための超音波プローブであって、前記超音波プローブが、超音波変換器と、請求項1から請求項39までのに記載の超音波導波路とを備える超音波プローブ。
【請求項41】
前記超音波プローブによって生成される信号に応答して作られる画像を表示するための表示器をさらに備える請求項40に記載の超音波プローブ。
【請求項42】
前記画像は、前記目標領域の識別を可能にする請求項41に記載の超音波プローブ。
【請求項43】
前記画像は、前記案内手段に対する前記目標領域の位置を表示する請求項41又は請求項42に記載の超音波プローブ。
【請求項44】
目標対象物上の目標領域を識別するための方法であって、
前記目標対象物に対して超音波プローブを位置決めするステップであって、前記超音波プローブが、超音波導波路と超音波変換器に結合される案内手段とを有する、位置決めするステップと、
前記目標対象物の画像を表示するステップと、
前記案内手段によって作られる画像アーチフェクトに基づき前記画像から目標領域を識別するステップと、
前記目標領域に対して前記案内手段を位置決めするステップとを含む方法。
【請求項45】
前記目標対象物は、人体である請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記目標対象物は、人体の腰椎領域である請求項44又は請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記方法は、前記目標領域に前記案内手段を位置合わせするさらなるステップを含む請求項44から請求項46までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記方法は、針が前記目標領域に対して位置決めされるように、前記案内手段内に前記針を位置決めするさらなるステップを含む請求項44から請求項47までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記方法は、前記針が前記目標領域に対して位置決めされるように、前記案内手段内に前記針を再度位置決めするさらなるステップを含む請求項44から請求項48までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記方法は、前記目標対象物上に前記目標領域を作るさらなるステップを含むことができる請求項44から請求項49までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記方法は、前記目標対象物に対する前記針の画像を表示するさらなるステップを含む請求項44から請求項50までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記目標領域は、患者の腰椎間の空間であり、前記案内手段は、前記腰椎間の空間に対して位置決めされる請求項44から請求項51までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記方法は、針が前記腰椎間の空間に対して位置決めされるように、前記案内手段に対して前記針を位置決めするさらなるステップを含む請求項44から請求項52までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記方法は、前記腰椎間の空間に前記案内手段を位置合わせするさらなるステップを含む請求項44から請求項53までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記方法は、前記目標対象物に向かって前記針の表示される画像を方向付けるさらなるステップを含む請求項44から請求項54までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記方法は、目標領域を前記腰椎間の空間に対応させるさらなるステップを含む請求項44から請求項55までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
患者の腰椎間の空間内に針を挿入するための方法であって、
前記患者の本体の腰椎領域に対して超音波プローブを位置決めするステップであって、前記超音波プローブが、超音波導波路と超音波変換器に結合される案内手段とを有する、位置決めするステップと、
前記腰椎領域の画像を表示するステップと、
前記画像から腰椎間の空間を識別するステップと、
前記案内手段によって作られる画像アーチフェクトに基づき前記腰椎間の空間に対して前記案内手段を位置決めするステップと、
前記案内手段を介して前記患者の前記腰椎領域内に針を挿入するステップとを含む方法。
【請求項58】
前記方法は、前記腰椎間の空間に前記案内手段を位置合わせするさらなるステップを含む請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記方法は、前記目標対象物に対する前記針の画像を表示するさらなるステップを含む請求項57又は請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記方法は、目標領域を前記腰椎間の空間に対応させるさらなるステップを含む請求項57から請求項59までのいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【公表番号】特表2008−502402(P2008−502402A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516046(P2007−516046)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002400
【国際公開番号】WO2005/122903
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(506417418)
【Fターム(参考)】