説明

超音波診断装置、超音波画像処理装置及び超音波画像処理プログラム

【課題】 三次元的に解析された心壁運動情報を用いて、心臓の機械的な興奮の時空間的伝搬の様子を直接的に把握し解析可能な情報を提供し、主に虚血性疾患等の診断を支援する超音波診断装置等を提供すること。
【解決手段】 第1の時刻を基準として第1の期間に亘って収集された複数のボリュームデータである第1のボリュームデータ群を用いて、前記第1の期間に亘る第1の組織運動情報を生成する組織運動情報生成手段と、所定の時刻における前記第1の組織運動情報においてピークを有するピーク部位の位置を検出する処理を各時刻について行い、前記各時刻について検出された前記ピーク部位の経時的推移を示す第1の興奮伝搬情報を生成する伝搬情報生成手段と、前記第1の興奮伝搬情報を表示する表示手段と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元的に解析された心壁運動情報を用いて、心臓の機械的な興奮の時空間的な変化の様子を直接的に把握でき解析可能な情報を提供し、主に虚血性疾患等の診断を支援する超音波診断装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
心筋等の生体組織に関する運動や機能を客観的かつ定量的に評価することは、その組織の診断にとって非常に重要である。超音波画像処理装置を使用した画像診断においても、主に心臓を例として様々な定量的評価法が試みられている。例えば、正常な心筋の収縮期においては、壁厚方向(短軸)へはその厚みが増し(thickening)、長軸方向へはその長さが縮む(shortening)ことがわかっている。一般に、このthickeningとshorteningは、その運動方向が互いに直交し異なる起序を呈すると言われている一方、これらの運動を観察し心筋壁運動を評価することで、例えば心筋梗塞等の心臓疾患に関する診断支援の可能性が示唆されている。
【0003】
また、心臓の内膜面等の動きを表示する技術として、例えば三次元サーフェスレンダリング表示やブルズアイ表示(又はPolar-map表示)が知られている。典型例としては、4次元TSI(Tissue Strain Imaging)やCFM(Contraction Front Mapping)等が挙げられる。これらの手法を用いることで、心壁の運動情報に関する三次元的な分布の様子を定量的に観察することができる。
【0004】
ところで、近年の研究において、例えば虚血性心疾患等の診断においては、心臓のポンプとしての機械的な運動(機械的な興奮)の時空間的伝搬の様子を調べることが有効であることが解っている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】[平成19年3月13日検索]、インターネット<http://www.pac.ne.jp/71stJCS/jp/program.asp?session id=OE04&program id=11933&free str=Contraction>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の心壁の運動情報の表示手法では、機械的な興奮の時空間的伝搬の様子を直接的に把握したり、定量化することはできない。例えば、CFMは、収縮ピークタイミングの部位間でのずれを把握することが目的であるため、心壁運動の時空間的伝搬の様子を直接的には把握することができない。例えば、非特許文献1に開示されている技術では、ある時相での収縮ピークにある部位の分布像が提供される。そのため、収縮ピークタイミングの部位間でのずれを把握することは可能であるが、壁運動の時空間的な伝搬の様子を直接的に把握することは不可能である。
【0007】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、三次元的に解析された心壁運動情報を用いて、心臓の機械的な興奮の時空間的伝搬の様子を直接的に把握し解析可能な情報を提供し、主に虚血性疾患等の診断を支援する超音波診断装置、超音波画像処理装置及び超音波画像処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するため、次のような手段を講じている。
【0009】
一実施形態に係る超音波診断装置又は超音波画像処理装置は、第1の時刻を基準として第1の期間に亘って収集された複数のボリュームデータである第1のボリュームデータ群を用いて、前記第1の期間に亘る第1の組織運動情報を生成する組織運動情報生成手段と、所定の時刻における前記第1の組織運動情報においてピークを有するピーク部位の位置を検出する処理を各時刻について行い、前記各時刻について検出された前記ピーク部位の経時的推移を示す第1の興奮伝搬情報を生成する伝搬情報生成手段と、前記第1の興奮伝搬情報を表示する表示手段と、を具備するものである。
【0010】
一実施形態に係る超音波画像処理プログラムは、コンピュータに、第1の時刻を基準として第1の期間に亘って収集された複数のボリュームデータである第1のボリュームデータ群を用いて、前記第1の期間に亘る第1の組織運動情報を生成させる組織運動情報生成機能と、所定の時刻における前記第1の組織運動情報においてピークを有するピーク部位の位置を検出する処理を各時刻について実行させ、前記各時刻について検出された前記ピーク部位の経時的推移を示す第1の興奮伝搬情報を生成させる伝搬情報生成機能と、前記第1の興奮伝搬情報を表示させる表示機能と、を実現させるものである。
【0011】
一実施形態に係る超音波画像処理装置は、第1の時刻を基準として第1の期間に亘って収集された複数のボリュームデータである第1のボリュームデータ群を用いて、前記第1の期間に亘る第1の組織運動情報を生成する組織運動情報生成手段と、所定の時刻における前記第1の組織運動情報においてピークを有するピーク部位の位置を検出する処理を各時刻について行い、前記各時刻について検出された前記ピーク部位の経時的推移を示す第1の興奮伝搬情報を生成する伝搬情報生成手段と、前記第1の興奮伝搬情報を表示する表示手段と、を具備するものである。
【発明の効果】
【0012】
以上本発明によれば、三次元的に解析された心壁運動情報を用いて、心臓の機械的な興奮の時空間的伝搬の様子を直接的に把握し解析可能な情報を提供し、主に虚血性疾患等の診断を支援する超音波診断装置、超音波画像処理装置及び超音波画像処理プログラムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、第1実施形態に係る超音波診断装置1の構成図である。
【図2】図2は、興奮伝搬情報生成機能に従う処理(興奮伝搬情報生成処理)において実行される各処理の流れを示したフローチャートである。
【図3】図3は、心臓の壁厚方向、長軸方向、円周方向を説明するための図である。
【図4】図4は、表示ユニット23におけるマッピング画像(サーフェスレンダリング像)及び興奮伝搬情報の表示形態の位置例を示した図である。
【図5】図5は、第1の実施形態に係るマッピング画像(Polar-Mapping像)及び興奮伝搬情報の表示形態の一例を示した図である。
【図6】図6は、軌跡線を時相毎に異なる色彩を割り当てて描画する場合の表示例を示した図である。
【図7】図7は、第1の実施形態に係るマッピング画像及び興奮伝搬情報の表示形態の他の例を示した図である。
【図8】図8は、第2の実施形態に係る興奮伝搬情報生成処理において実行される各処理の流れを示したフローチャートである。
【図9】図9は、第2の実施形態に係るマッピング画像及び興奮伝搬情報の表示形態の一例を示した図である。
【図10】図10は、第2の実施形態に係るマッピング画像及び興奮伝搬情報の表示形態の他の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の第1実施形態及び第2実施形態を図面に従って説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0015】
なお、以下の各実施形態においては、本発明の技術的思想を超音波診断装置に適用する場合を例として説明する。しかしながら、これに拘泥されることなく、本発明の技術的思想は、ワークステーション、パーソナルコンピュータ等の超音波画像処理装置についても適用可能である。
【0016】
また、各実施形態に係る各構成要素、特に後述する移動ベクトル処理ユニット19、運動情報演算ユニット37、興奮伝搬解析ユニット38(図1参照)については、当該各構成要素と同様の処理を実行するソフトウェアプログラムをワークステーション等のコンピュータ、コンピュータ機能を有する超音波診断装置等にインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに当該手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記録媒体に格納して頒布することも可能である。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る超音波診断装置1の構成図である。本超音波診断装置10は、超音波プローブ11、送信ユニット13、受信ユニット15、Bモード処理ユニット17、移動ベクトル処理ユニット19、画像生成ユニット21、表示ユニット23、制御ユニット(CPU)31、追跡処理ユニット33、ボリュームデータ生成ユニット35、運動情報演算ユニット37、興奮伝搬解析ユニット38、記憶ユニット39、操作ユニット41、送受信ユニット43を具備している。なお、本発明を超音波画像処理装置に適用する場合には、図1の点線内がその構成要素となる。
【0018】
超音波プローブ11は、送信ユニット13からの駆動信号に基づき超音波を発生し、被検体からの反射波を電気信号に変換する複数の圧電振動子、当該圧電振動子に設けられる整合層、当該圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有している。当該超音波プローブ11から被検体に超音波が送信されると、生体組織の非線形性等により、超音波の伝播に伴って種々のハーモニック成分が発生する。送信超音波を構成する基本波とハーモニック成分は、体内組織の音響インピーダンスの境界、微小散乱等により後方散乱され、反射波(エコー)として超音波プローブ11に受信される。
【0019】
送信ユニット13は、図示しない遅延回路およびパルサ回路等を有している。パルサ回路では、所定のレート周波数fr Hz(周期;1/fr秒)で、送信超音波を形成するためのレートパルスが繰り返し発生される。また、遅延回路では、チャンネル毎に超音波をビーム状に集束し且つ送信指向性を決定するのに必要な遅延時間が、各レートパルスに与えられる。送信ユニット13は、このレートパルスに基づくタイミングで、所定のスキャンラインに向けて超音波ビームが形成されるように振動子毎に駆動パルスを印加する。
【0020】
受信ユニット15は、図示していないアンプ回路、A/D変換器、加算器等を有している。アンプ回路では、プローブ11を介して取り込まれたエコー信号をチャンネル毎に増幅する。A/D変換器では、増幅されたエコー信号に対し受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、その後加算器において加算処理を行う。この加算により、所定のスキャンラインに対応した超音波エコー信号を生成する。
【0021】
Bモード処理ユニット17は、受信ユニット15から受け取った超音波エコー信号に対して包絡線検波処理を施すことにより、超音波エコーの振幅強度に対応したBモード信号を生成する。
【0022】
移動ベクトル処理ユニット19は、時相の異なる二つのボリュームデータ間でパターンマッチング処理を用いて組織の移動位置を検出し、この移動位置に基づいて各組織の移動量(又は速度)を求める。具体的には、一方のボリュームデータ内の関心領域について、最も類似性の高い他方のボリュームデータ内の対応領域を求める。この関心領域と対応領域との間の距離を求めることで、組織の移動量を求めることができる。また、この移動量をボリューム間の時間差で除することにより、組織の移動速度を求めることができる。この処理をボリューム上の各位置でボリュームバイボリュームにて行うことにより、各組織の変位(移動ベクトル)又は組織の変位に関する時空間分布データを取得することができる。なお、ここでは、ボリュームデータを、三次元的な位置情報を有する受信信号の集合(すなわち、空間的な情報を持つ受信信号の集合)であると定義する。
【0023】
画像生成ユニット21は、Bモード信号の所定断層に係る二次元分布を表したBモード超音波像を生成する。また、画像生成ユニット21は、演算された組織運動情報に基づいて、サーフェスレンダリング、Polar-Mapping等の手法を用いて当該運動情報がマッピングされた二次元画像又は三次元画像を生成する。
【0024】
表示部23は、画像生成ユニット21からのビデオ信号に基づいて、後述するように組織運動情報等を画像として所定の形態で表示する。また、表示部23は、複数の画像を表示する場合に、画像間の位置の対応付けを支援するためのマーカ(marker)を表示する。
【0025】
制御ユニット(CPU)31は、情報処理装置(計算機)としての機能を持ち、本超音波診断装置本体の動作を静的又は動的に制御する。特に、制御ユニット31は、記憶ユニット39に記憶された専用プログラムを図示していないメモリに展開することで、後述する組織運動情報表示機能を実現する。
【0026】
運動情報演算ユニット37は、移動ベクトル処理ユニット19の出力した時空間分布データに基づいて、組織運動情報を時相毎に生成する。ここで、組織運動情報とは、例えば心壁等の所定組織の所定方向に関する変位、変位率、歪み、歪み率、移動距離、速度、速度勾配その他組織運動に関して取得可能な物理情報である。
【0027】
興奮伝搬情報解析ユニットは、後述する興奮伝搬情報生成機能を実現する。
【0028】
記憶ユニット39は、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記録媒体、及びこれらの媒体に記録された情報を読み出す装置である。この記憶ユニット37には、送受信条件、所定のスキャンシーケンス、各時相に対応する生データや超音波画像データ(例えば、組織ドプラモード、Bモード等によって撮影された組織画像データ)、予め生成された時相毎のボリュームデータ、移動ベクトルに関する時空間分布データ、後述する興奮伝搬生成機能を実現するためのプログラム、診断情報(患者ID、医師の所見等)、診断プロトコル、ボディマーク生成プログラム等を記憶する。
【0029】
操作ユニット41は、装置本体に接続され、オペレータからの各種指示、関心領域(ROI)の設定指示、種々の画質条件設定指示、後述する興奮伝搬生成機能における任意の組織運動情報や任意の心時相の選択等を行うためのマウスやトラックボール、モード切替スイッチ、キーボード等を有している。
【0030】
送受信ユニット43は、ネットワークを介して他の装置と情報の送受信を行う装置である。本超音波診断装置1において得られた超音波画像等のデータや解析結果等は、送受信ユニット43よって、ネットワークを介して他の装置に転送可能である。
【0031】
(興奮伝搬情報生成機能)
次に、本超音波診断装置1が具備する興奮伝搬情報生成機能について説明する。この機能は、三次元的に解析された心壁運動情報を用いて、心臓の機械的な興奮の時空間的な伝搬の様子を直接的に把握可能な情報(興奮伝搬情報)を生成し、提供するものである。
【0032】
図2は、興奮伝搬情報生成機能に従う処理(興奮伝搬情報生成処理)において実行される各処理の流れを示したフローチャートである。以下、各処理について説明する。
【0033】
[時系列ボリュームデータの収集:ステップS1]
まず、ある患者に関する心臓の所望の観察部位又は心臓全体等について、少なくとも一心拍分以上の期間に亘る時系列のボリュームデータ(以下、「時系列ボリュームデータ群」と呼ぶ。)であって基準とする収集時刻が異なるものを収集する(ステップS1)。
【0034】
すなわち、ある患者に関する心臓の所望の観察部位を、ある時刻tiを基準として、心尖アプローチから二次元アレイプローブを用いて、時系列(少なくとも1心拍分)のボリュームデータを収集する。ここで、基準とする時刻tiは、データ収集時刻を識別するための時間情報である。
【0035】
[組織運動情報の生成:ステップS2]
次に、各組織運動情報が生成される(ステップS2)。すなわち、移動ベクトル処理ユニット19は、収集された時系列ボリュームデータ群を構成する1心拍以上の各時相に対応するボリュームデータのうち、所定の時相におけるボリュームデータにおいてユーザからの指示等に基づいて心筋部位を抽出し、抽出した局所的な心筋部位を三次元的なパターンマッチング処理により時間的に追跡することで、時空間的な移動ベクトル情報を演算する(ステップS2a)。運動情報演算ユニット37は、演算された時空間的な移動ベクトル情報を用いて心壁運動情報を三次元的に演算し、1心拍以上の三次元的な運動情報から構成される組織運動情報群を生成する(ステップS2b)。
【0036】
本実施形態では、説明を具体的にするため、本ステップS2においてRadial-strainに関する組織運動情報群が生成されたものとする。しかしながら、これは例示であり、この例に拘泥されない。生成対象となる心壁運動情報としては、例えば壁厚方向への変化に関する運動情報(Radial-strainやRadial-strain rate)、長軸方向への変化に関する運動情報(Longitudinal-strainやLongitudinal-strain rate)、円周方向への変化に関する運動情報(Circumferential-strainやCircumferential-strain rate)、短軸面内での面積重心に関する運動情報(RotationやRotation rate)、異なる短軸面間の回転の差分である運動情報(TwistやTwist rate)、短軸面間の距離でTwist情報を規格化した運動情報(TorsionやTorsion rate)、移動距離に関する運動情報(DisplacementやVelocity )等を挙げることができる。壁厚方向、長軸方向、円周方向については、図3に例示した。上述した心壁運動情報のいずれを生成するかは、初期設定、或いは操作ユニット41からの選択操作により決定される。
【0037】
[ステップS3:運動情報マッピング画像の生成]
次に、組織運動情報群を用いて、運動情報がマッピングされた時系列なマッピング画像が生成される(ステップS3)。例えば、画像生成ユニット21は、組織運動情報群を用いて、生成された壁厚方向への変化に関するRadial-strainをカラーコード化し心筋の該当部位にマッピングすることで、サーフェスレンダリング像を、各時相毎に作成する。なお、組織運動情報をマッピングする手法は、サーフェスレンダリング処理に拘泥されない。例えば、Polar-map等の一覧性のある表示であれば、どの様なものであってもよい。
【0038】
[局所的ピーク値の探索:ステップS4a]
次に、生成された時系列な(すなわち各時相毎の)サーフェスレンダリング像を用いて、各時相における局所的ピーク値の探索が実行される(ステップS4a)。すなわち、興奮伝搬解析ユニット38は、所定の手法にて選択された初期時相t0におけるサーフェスレンダリング像全体において、運動情報が最大値となる部位を探索する。興奮伝搬解析ユニット38は、次の時相t1におけるサーフェスレンダリング像上において、上記時相t0において探索された部位に対応する位置を基準とする所定の局所領域を設定し、当該局所領域内における運動情報の最大値(局所的ピーク値)を有する部位(一つとは限らない)を探索する。さらに、興奮伝搬解析ユニット38は、時相t1の次の時相t2にサーフェスレンダリング像上において、上記時相t1において探索された部位に対応する位置を基準とする所定の局所領域を設定し、当該所領域内における局所的ピーク値を有する部位を探索する。以降、時系列なサーフェスレンダリング像の全てについて、同様の局所的ピーク値の探索が実行される。
【0039】
なお、本興奮伝搬情報生成機能は、局所領域の形状、大きさには、特に拘泥されない。しなしながら、例えば被検体の心周期や病状等に応じて変更することが好ましい。また、例えば初期時相に設定された局所領域の移動速度に応じて、以上の時相における局所領域の形状や大きさをアダプティブに変更するようにしてもよい。なお、局所領域の移動速度は、時相間の移動量とフレーム時間間隔とに基づいて、計算することができる。
【0040】
[興奮伝搬情報の生成:ステップS5]
次に、探索された時相毎の局所的ピーク値を用いて、興奮伝搬情報が生成される(ステップS5)。すなわち、興奮伝搬解析ユニット38は、探索された時相毎の局所的ピーク値に基づいて、局所的ピーク値を有する部位の時間的な変動を示す軌跡線を興奮伝搬情報として生成する。
【0041】
[興奮伝搬情報及びマッピング像の表示:ステップS6]
次に、制御ユニット31は、興奮伝搬情報をマッピング画像と共に表示する様に、表示ユニット23を制御する。
【0042】
図4は、表示ユニット23におけるマッピング画像(サーフェスレンダリング像)及び興奮伝搬情報の表示形態の位置例を示した図である。また、図5は、表示ユニット23におけるマッピング画像(Polar-Mapping像)及び興奮伝搬情報の表示形態の位置例を示した図である。各図においては、興奮伝搬の様子が軌跡線として現在のマッピング画像に重畳表示されると共に、経時的に次々と更新される。従って、観察者は、動画的に表示された興奮伝搬情報及びマッピング画像を観察することで、心臓の機械的興奮の伝搬の様子を直接的且つ視覚的に把握することができる。
【0043】
なお、マッピング画像及び興奮伝搬情報は、必要に応じて所望の時相に関する静止画像として表示することも可能である。
【0044】
また、興奮伝搬情報及びマッピング画像の表示においては、図4、図5に示す様に、マッピング画像の心筋部位に関する解剖学的セグメント(segment)をオリエンテーションするための支援情報(すなわち、Sept/Ant/Lat/Post/Infの文字情報)を、対応する心臓壁位置に割り付けてマーカ表示することも可能である。
【0045】
このオリエンテーションのための画像と解剖学的セグメントとの対応付けは、例えば、データ収集時に予め規定された断面(心尖四腔像や心尖二腔像など)を表示書式として割り付けておき、その表示書式に合わせてユーザがプローブ位置を調整することで、実現することができる。このようなマーカ表示を行うことで、心臓の機械的興奮の時空間的伝搬の様子を示す情報を、解剖学的に心臓のどこを見ているのかを把握しながら観察することが可能となる。
【0046】
(応用例1)
本興奮伝搬情報生成機能では、軌跡に併せて局所的なピーク位置の速度を各時相毎に計算し、興奮伝搬情報に含めて表示することも可能である。局所的なピーク位置の速度は、各時相における移動方向及び移動量とフレーム間の時間に基づいて計算することができる。また、局所的なピーク位置の速度は、グラフとして表示したり、各時相に対応する軌跡線をベクトルとし、そのベクトルの長さとして表現するようにしてもよい。
【0047】
(応用例2)
本興奮伝搬情報生成機能では、心時相との対応が取れるように、軌跡線を時相毎に異なる色彩を割り当てて描画し表示することも可能である。このとき、例えば図6に示すように、どの色彩がどの時相に対応するのかを示すカラーバーを同時に表示することが好ましい。この様にカラーバーを表示する場合には、図6に示すように心電図(ECG)波形と色づけを対比させる表示を付加するのが好適である。
【0048】
なお、時相毎の軌跡表示の手法は、この例に拘泥されない。例えば軌跡の区間毎に時相を示す文字情報を付加する等、時相を判定可能な表示形態であれば、どの様なものであってもよい。
【0049】
(応用例3)
ステップS1において基準とする時刻が異なる複数の時系列ボリュームデータ(例えば基準とする時刻をそれぞれti、tjとする二つ)を収集し、それぞれを用いて上記ステップS2〜S4に従う興奮伝搬情報生成処理を実行し、その結果得られる各興奮伝搬情報を、例えば図7に示すように同時に表示(或いは交互に表示)するようにしてもよい。本応用例は、例えば、一方の時系列ボリュームデータ群を治療前とし他方の時系列ボリュームデータ群を治療後とする場合、或いはストレスエコーでの異なる時相(例えば、ストレス前とストレス後等)を比較する場合等、一定期間を隔てて状況を観察する場合に特に実益がある。
【0050】
なお、図7に示した例では、運動情報が共にRadial-strainである場合を例示した。しかしながら、これに拘泥されず、Phase(i)とPhase(j)に対して異種の運動情報を表示する様にしてもよい。
【0051】
(応用例4)
ステップS2において一つの時系列ボリュームデータ群から異なる複数の運動情報(例えば、radial-strain及びLongitudinal-strain等)を生成し、それぞれを用いて上記ステップS3、S4に従う興奮伝搬情報生成処理を実行し、その結果得られる各興奮伝搬情報が重畳された各マッピング画像を同時に表示(或いは交互に表示)するようにしてもよい。
【0052】
この様な構成によれば、複数の異なる心壁運動情報及び興奮伝搬情報を、迅速且つ容易に視認することができ、その複合的な様子を三次元的に把握することが可能である。
【0053】
(効果)
以上述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
【0054】
本超音波診断装置によれば、運動情報がマッピングされた時相毎の三次元マッピング像を用いて、各時相毎に局所領域における運動情報のピーク値探索し、その結果に基づいて局所的なピーク部位の時間的な変動を表す軌跡線等を作成し、例えばマッピング像に重畳させて表示する。観察者は、表示されたマッピング画像上の軌跡線を観察することで、心臓の機械的興奮の時空間的伝搬の様子を直接的に把握することができる。
【0055】
また、本超音波診断装置では、必要に応じて、局所的ピークに対応する部位の時相毎の移動速度を計算し、これを興奮伝搬情報に含めて表示することができる。従って、観察者は、興奮伝搬情報に含まれた時相毎の移動速度を観察することで、心臓の機械的興奮の時空間的伝搬の様子を定量的に把握することができる。
【0056】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0057】
第1実施形態に係る超音波診断装置は、局所的なピーク値を有する部位を時空間的に追跡し、その結果を用いて心臓の機械的興奮の時空間的伝搬の様子を把握するものであった。
【0058】
これに対し、本実施形態に係る超音波診断装置は、局所的なピーク値に限定せず、ある基準値(閾値)以上の値を有する部位を特異領域として抽出し、その結果を用いて興奮伝搬情報を生成するものである。
【0059】
なお、第1の実施形態で述べた応用例については、本実施形態に係る超音波診断装置についても適用可能である。
【0060】
図8は、本実施形態に係る興奮伝搬情報生成処理において実行される各処理の流れを示したフローチャートである。以下、各処理について説明する。
【0061】
[ステップS1、S2、S3]
第1の実施形態と実質的に同一である。
【0062】
[特異領域の抽出:ステップS4b]
次に、生成された時系列な(すなわち各時相毎の)サーフェスレンダリング像と用いて、各時相における特異領域の抽出が実行される(ステップS4b)。すなわち、興奮伝搬解析ユニット38は、所定の手法にて選択された初期時相t0におけるサーフェスレンダリング像全体において、運動情報が所定の閾値以上となる領域(特異領域)を抽出する。興奮伝搬解析ユニット38は、次の時相t1におけるサーフェスレンダリング像上において、同様に運動情報が所定の閾値以上となる特異領域を抽出する。以降、時系列なサーフェスレンダリング像の全てについて、同様の特異領域の抽出が実行される。
【0063】
なお、本特異領域の抽出処理において用いられる閾値の設け方の一例は、各時相での空間的ピーク値×α(0≦α<1.0)であり、例えばα=0.9程度として設定することができる。なお、当然ながらαの値は任意に設定することができ、例えばαを大きくすることでピーク点近傍部位を、αを小さくすることで拡がりを有するピーク領域の部位を限定して抽出することができる。
【0064】
[興奮伝搬情報の生成:ステップS5]
次に、興奮伝搬解析ユニット38は、抽出された時相毎の特異領域の時間的な変動を興奮伝搬情報として生成する(ステップS5)。
【0065】
[興奮伝搬情報及びマッピング像の表示:ステップS6]
次に、制御ユニット31は、興奮伝搬情報をマッピング画像に重畳させて表示する様に、表示ユニット23を制御する。
【0066】
図6は、本実施形態に係るマッピング画像及び興奮伝搬情報の表示形態の一例を示した図である。また、図7は、αの値が図6に比して小さい場合のマッピング画像及び興奮伝搬情報の表示形態の一例を示した図である。各図においては、所定の値以上の運動情報を有する特異領域が現在のマッピング画像に表示されると共に、経時的に次々と更新される。従って、観察者は、動画的に表示された興奮伝搬情報及びマッピング画像を観察することで、心臓の機械的興奮の伝搬の様子を直接的且つ視覚的に把握することができる。
【0067】
(効果)
以上述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
【0068】
本超音波診断装置によれば、運動情報がマッピングされた時相毎の三次元マッピング像を用いて、所定の運動情報について基準値以上の値を有する部位を特異領域として各時相毎に抽出し、その結果に基づいて特異領域の時間的な変動として表現された興奮伝搬情報を作成し、例えばマッピング像に重畳させて表示する。観察者は、表示されたマッピング画像上の特異領域を観察することで、心臓の機械的興奮の時空間的伝搬の様子を直接的に把握することができる。
【0069】
また、本超音波診断装置では、必要に応じて、特異領域の時相毎の移動速度を計算し、これを興奮伝搬情報に含めて表示することができる。従って、観察者は、興奮伝搬情報に含まれた時相毎の移動速度を観察することで、心臓の機械的興奮の時空間的伝搬の様子を定量的に把握することができる。
【0070】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。具体的な変形例としては、例えば次のようなものがある。
【0071】
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上本発明によれば、三次元的に解析された心壁運動情報を用いて、心臓の機械的な興奮の時空間的伝搬の様子を直接的に把握し解析可能な情報を提供し、主に虚血性疾患等の診断を支援する超音波診断装置、超音波画像処理装置及び超音波画像処理プログラムを実現することができる。
【符号の説明】
【0073】
1…超音波診断装置、11…超音波プローブ、13…送信ユニット、15…受信ユニット、17…Bモード処理ユニット、19…移動ベクトル処理ユニット、21…画像生成ユニット、23…表示ユニット、31…制御ユニット(CPU)、37…運動情報演算ユニット、39…記憶ユニット、41…操作ユニット、43…送受信ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の時刻を基準として第1の期間に亘って収集された複数のボリュームデータである第1のボリュームデータ群を用いて、前記第1の期間に亘る第1の組織運動情報を生成する組織運動情報生成手段と、
所定の時刻における前記第1の組織運動情報においてピークを有するピーク部位の位置を検出する処理を各時刻について行い、前記各時刻について検出された前記ピーク部位の経時的推移を示す第1の興奮伝搬情報を生成する伝搬情報生成手段と、
前記第1の興奮伝搬情報を表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記伝搬情報生成手段は、
前記所定の時刻における前記第1の組織運動情報の大きさ同士を比較することで、前記所定の時刻におけるピーク部位の位置を検出することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記伝搬情報生成手段は、前記所定の時刻における前記第1の組織運動情報について、局所領域内の各部位内で最大の前記第1の組織運動情報を有する部位を、前記所定の時刻におけるピーク部位の位置として検出することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記伝搬情報生成手段は、異なる時相における前記ピーク部位の位置に基づいて、現時相のピーク部位の探索を行う領域を決定することにより前記ピーク部位の位置の検出を行って、ピーク部位の時間的な変動の軌跡を得ることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記伝搬情報生成手段は、前記複数の局所的ピーク部位のうちから、時相の異なる前記ピーク部位に対する近傍領域のピーク部位を採用することにより、ピーク部位の時間的な変動の軌跡を得ることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記第1のボリュームデータ群は、心臓組織を超音波走査することによって得られた超音波ボリュームデータであり、
前記前記第1の期間に関して第1の時系列な組織運動情報画像を生成する画像生成手段と、をさらに具備し、
前記伝搬情報生成手段は、前記第1の時系列な組織運動情報画像を用いて前記第1の興奮伝搬情報を生成し、
前記表示手段は、前記第1の興奮伝搬情報を前記第1の時系列な組織運動情報画像と共に表示すること、
を特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記画像生成手段は、レンダリングを含む再構成処理、又は心尖部を極とし心基部を周辺とする極座標書式による再構成処理のいずれかの手法を用いて前記写像を行うことを特徴とする請求項9記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記画像生成手段は、前記第1の組織運動情報を心筋のサーフェスレンダリング像に写像することで、前記第1の期間に関して時系列な組織運動情報画像を生成することを特徴とする請求項6又は7記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記伝搬情報生成手段は、
前記探索された局所的なピークを有する部位の位置を時相と対応付けて示す情報を含む前記第1の興奮伝搬情報を生成すること、
を特徴とする請求項4乃至8のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記局所的なピークを有する部位の位置を時相と対応付けて示す情報は、前記局所的なピークを有する部位の経時的変化を各時相について軌跡として示した情報であることを特徴とする請求項9記載の超音波診断装置。
【請求項11】
前記表示手段は、時相毎に異なる色彩を割り当てて前記軌跡を表示することを特徴とする請求項10記載の超音波診断装置。
【請求項12】
前記伝搬情報生成手段は、
前記第1の組織運動情報に関して所定の閾値以上の値を有する部位を、特異領域として少なくとも一つ抽出し、
前記特異領域を時相と対応付けて示す情報を含む前記第1の興奮伝搬情報を生成すること、
を特徴とする請求項5乃至7のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項13】
前記運動情報生成手段は、前記第1の時刻とは異なる第2の時刻を基準とする第2の期間に亘って収集された複数のボリュームデータである第2のボリュームデータ群を用いて、前記第2の期間に亘る第2の組織運動情報を生成し、
前記伝搬情報生成手段は、前記第2の組織運動情報を用いて、前記心臓組織の機械的な興奮の時空間的伝搬の様子を示す第2の興奮伝搬情報を生成し、
前記表示手段は、前記第1の興奮伝搬情報と同時に又は交互に、前記第2の興奮伝搬情報を表示すること、
を具備することを特徴とする請求項4乃至12のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項14】
前記第1の組織運動情報と前記第2の組織運動情報とは、同一種の運動情報であることを特徴とする請求項13記載の超音波診断装置。
【請求項15】
前記第1の組織運動情報と前記第2の組織運動情報とは、異種の運動情報であることを特徴とする請求項13記載の超音波診断装置。
【請求項16】
前記運動情報生成手段は、前記第1のボリュームデータ群を用いて、前記第1の期間に亘る第2の組織運動情報を生成し、
前記伝搬情報生成手段は、前記第2の組織運動情報を用いて、前記心臓組織の機械的な興奮の時空間的伝搬の様子を示す第2の興奮伝搬情報を生成し、
前記表示手段は、前記第1の興奮伝搬情報と同時に又は交互に、前記第2の興奮伝搬情報を表示すること、
を具備することを特徴とする請求項1乃至15のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項17】
前記表示手段は、前記第1の興奮伝搬情報と共に、前記組織に関する解剖学的セグメントの方位の対応付けを把握するための支援情報を表示することを特徴とする請求項1乃至16のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項18】
前記組織運動情報は、組織の局所的な歪み、回転、捻れ、変位、又はこれらの時間変化率である歪み率、回転率、捻れ率、速度のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至17のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項19】
前記運動情報生成手段は、心臓の壁厚方向、長軸の接線方向、円周方向の各成分に分離された組織運動情報を生成することを特徴とする請求項1乃至18のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項20】
前記表示手段は、前記第1の興奮伝搬情報を、前記第1の時系列な組織運動画像と共に表示することを特徴とする請求項1乃至19のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項21】
前記運動情報生成手段は、パターンマッチングの処理により組織の局所領域の移動ベクトル情報を演算し、前記移動ベクトル情報を用いた追跡を含む処理により組織の運動情報を生成することを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか一項記載の超音波診断装置。
【請求項22】
コンピュータに、
第1の時刻を基準として第1の期間に亘って収集された複数のボリュームデータである第1のボリュームデータ群を用いて、前記第1の期間に亘る第1の組織運動情報を生成させる組織運動情報生成機能と、
所定の時刻における前記第1の組織運動情報においてピークを有するピーク部位の位置を検出する処理を各時刻について実行させ、前記各時刻について検出された前記ピーク部位の経時的推移を示す第1の興奮伝搬情報を生成させる伝搬情報生成機能と、
前記第1の興奮伝搬情報を表示させる表示機能と、
を実現させることを特徴とする超音波画像処理プログラム。
【請求項23】
第1の時刻を基準として第1の期間に亘って収集された複数のボリュームデータである第1のボリュームデータ群を用いて、前記第1の期間に亘る第1の組織運動情報を生成する組織運動情報生成手段と、
所定の時刻における前記第1の組織運動情報においてピークを有するピーク部位の位置を検出する処理を各時刻について行い、前記各時刻について検出された前記ピーク部位の経時的推移を示す第1の興奮伝搬情報を生成する伝搬情報生成手段と、
前記第1の興奮伝搬情報を表示する表示手段と、
を具備することを特徴とする超音波画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−90934(P2013−90934A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−281567(P2012−281567)
【出願日】平成24年12月25日(2012.12.25)
【分割の表示】特願2007−209959(P2007−209959)の分割
【原出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】