説明

超音波診断装置、超音波診断装置の制御プログラム、及び画像処理装置

【課題】 マルチビュー表示する断層像の表示断面を容易に設定する。
【解決手段】 実施形態によれば、超音波の送受波を行うプローブと、前記プローブが受波した超音波に基づき3次元のボリュームデータを生成するボリュームデータ生成手段と、前記ボリュームデータに含まれる管腔構造物の内部に設定された視点から前記ボリュームデータを投影したフライスルー像を生成するフライスルー像生成手段と、前記フライスルー像に基づく関心点を入力する入力手段と、前記ボリュームデータに基づいて、前記関心点に対応する第1の断面における第1の断層像と、前記第1の断面から所定距離離れた第2の断面における第2の断層像とを生成する断層像生成手段と、前記第1の断層像及び第2の断層像を表示する表示手段とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、超音波画像を用いて診断を行う超音波診断装置、超音波診断プログラム、及び画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、超音波プローブに内蔵された超音波振動子から超音波を被検体に対して送信し、被検体内で生じた反射波(以下、単にエコー信号と記載する)を超音波振動子で受信してエコー信号に基づく超音波画像を生成する装置である。
【0003】
近年、超音波プローブ内に内蔵された超音波振動子を2次元状に並べて配列し、あるいは1列に並べて配列した超音波振動子をモータによって揺動させることにより、3次元空間をスキャンすることが可能な超音波診断装置が実用化されている。このような超音波診断装置においては、3次元空間をスキャンして得たボリュームデータを用いて、所望の位置の断面について断層像を再構成して表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−94224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先述したような超音波診断装置を用いて、例えば被検体内の腫瘍などの特定部位を診断する場合を考える。断層像を用いて特定部位周辺の様子を確認するためには、特定部位を中心として所定間隔で並ぶ複数断面の断層像を再構成して、複数断面の断層像を並べて表示する、いわゆるマルチビュー表示が有用である。
【0006】
ところで、マルチビュー表示を行うにあたっては、複数枚表示される断層像のうち中心となる断面(以下、単に基準断面と記載する)の位置と方向を指定する必要がある。基準断面の位置と方向を指定するためには、例えば任意の断面の断層像をレファレンス面として再構成し、レファレンス像中に直線領域を設定する方法が考えられる。この場合、超音波診断装置は設定された直線領域を通り、レファレンス像に直交する断面を基準断面としてマルチビュー表示を行う。しかし、特定部位が管腔構造物などの内壁面に沿って分布する場合が考えられる。管腔は3次元的に複雑な形状であるため、管腔及び特定部位の位置関係を把握して、特定部位をレファレンス面及びマルチビュー表示の断層像に捉えられるようにレファレンス面の断面を設定することは煩雑な操作を伴っていた。
【0007】
そこで本開示においては、マルチビュー表示する断層像の表示断面を容易に設定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため実施形態の超音波診断装置は、超音波の送受波を行うプローブと、前記プローブが受波した超音波に基づき3次元のボリュームデータを生成するボリュームデータ生成手段と、前記ボリュームデータに含まれる管腔構造物の内部に設定された視点から前記ボリュームデータを投影したフライスルー像を生成するフライスルー像生成手段と、前記フライスルー像に基づく関心点を入力する入力手段と、前記ボリュームデータに基づいて、前記関心点に対応する第1の断面における第1の断層像と、前記第1の断面から所定距離離れた第2の断面における第2の断層像とを生成する断層像生成手段と、前記第1の断層像及び第2の断層像を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【0009】
また、上記課題を解決するため実施形態の超音波診断装置の制御プログラムは、3次元のボリュームデータに含まれる管腔構造物の内部に配置された視点から前記ボリュームデータを投影したフライスルー像を生成するステップと、前記フライスルー像に基づく関心点を設定するステップと、前記ボリュームデータ中で、前記関心点に対応する第1の断面における第1の断層像を生成するステップと、前記第1の断面から所定距離離れた第2の断面における第2の断層像とを生成するステップとを有することを特徴とする。
【0010】
また、上記課題を解決するため実施形態の画像処理装置は、3次元のボリュームデータに含まれる管腔構造物の内部に設定された視点から前記ボリュームデータを投影したフライスルー像を生成する投影像生成手段と、前記フライスルー像に基づく関心点を設定する関心点設定手段と、前記ボリュームデータ中で、前記関心点に対応する第1の断面における第1の断層像と、前記第1の断面から所定距離離れた第2の断面における第2の断層像とを生成する断層像生成手段とを有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態に係る超音波診断装置の内部構成を示すブロック図。
【図2】実施形態に係るフライスルー像とボリュームデータの関係を示す図。
【図3】実施形態に係る断層像とボリュームデータの関係を示す図。
【図4】実施形態に係るマルチビュー表示とボリュームデータの関係を示す図。
【図5】実施形態に係るマルチビュー表示時の処理の流れを示すフローチャート。
【図6】実施形態に係るフライスルー像の画面表示例を示す図。
【図7】実施形態に係る関心点設定時の画面表示例を示す図。
【図8】実施形態に係る基準断面設定時の画面表示例を示す図。
【図9】実施形態に係るマルチビュー表示時の画面表示例を示す図。
【図10】実施形態に係るマルチビューの各断面の位置関係を示す図。
【図11】実施形態に係る別の表示断面におけるマルチビュー表示時の画面表示例を示す図。
【図12】実施形態に係る基準断面移動時の画面表示例を示す図。
【図13】実施形態に係る別の基準断面移動時の画面表示例を示す図。
【図14】実施形態に係るマルチビュー表示時のレファレンス像の画面表示例を示す図。
【図15】実施形態に係るマルチビュー表示時の別のレファレンス像の画面表示例を示す図。
【図16】実施形態に係る別のフライスルー像の画面表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(超音波診断装置1の構成)
以下、本開示の実施例について図面を参照して説明する。図1は、各実施例に係る超音波診断装置1の内部構成を示したブロック図である。超音波診断装置1は、システム制御部10とプローブ20とを組み合わせることにより構成される。
【0013】
システム制御部10は、操作部11、記憶部12、表示部13、投影像生成部14、断層像生成部15、ボリュームデータ生成部16、送受信部17、Bモード処理部18、ドプラ処理部19から構成される。システム制御部10は各構成要素へ制御命令を出力し、超音波診断装置1を統括的に制御する。なお、本発明におけるシステム制御部10の構成はこれに限られるものではなく、適宣構成要素を追加しても構わないし、超音波診断装置1の外部に接続した処理装置が構成要素の幾つかの役割を果たすものであっても構わない。
【0014】
プローブ20は、システム制御部10に接続される部材である。プローブ20は超音波振動子21を内蔵し、送受信部17から出力された駆動信号に基づいて超音波振動子21を駆動するよう制御する。
【0015】
超音波振動子21は、プローブ20を介して入力された駆動信号に基づいて超音波を発生し、また被検体から反射された超音波を受信して電気信号に変換する部材である。超音波振動子21は超音波を受信することにより生じた電気信号(以下、単にエコー信号と記載する)を送受信部17へと出力する。
【0016】
なお、本実施例におけるプローブ20は、例えばメカ4Dプローブ(機械式3次元プローブ)あるいは2Dアレイプローブ(マトリクスアレイプローブ)などにより構成され、超音波振動子21が送受信する超音波の指向性を2次元方向に対して制御するよう構成される。メカ4Dプローブは、まず超音波振動子21を1次元方向に配列し、配列方向に対して直交する向きに超音波振動子21を揺動させるモータを取り付ける。そして、モータを駆動させながら超音波振動子21を駆動することにより、超音波の指向性を2次元方向に対して制御するプローブである。一方2Dアレイプローブは、超音波振動子21を例えば碁盤目状に2方向に沿って配列する。各超音波振動子21の駆動タイミングなどを制御することにより超音波の指向性を2次元方向に対して制御するプローブである。なお、本実施形態の構成はこれに限られるものではなく、プローブ20はメカ4Dプローブ若しくは2Dアレイプローブと異なる任意の方式により3次元空間をスキャンするものであっても構わない。例えば、超音波振動子21を1次元方向に配列して2次元平面をスキャンするプローブ20において、プローブ20を手動で移動させながらスキャンを行うことにより3次元空間をスキャンしても構わない。
【0017】
送受信部17は、プローブ20が受信したエコー信号を処理するアンプ回路、A/D変換器、加算器などを備える。アンプ回路は、プローブ20が受信したエコー信号を増幅し、A/D変換器へ出力する。A/D変換器は、増幅されたエコー信号の受信指向性を決定するために必要な遅延時間をエコー信号に与え、加算器へと出力する。加算器は遅延時間を与えられたエコー信号を加算することで、超音波を送信するスキャンラインに対応したエコー信号を得る。送受信部21はスキャンラインに対応したエコー信号をBモード処理部18あるいはドプラ処理部19へと出力する。また送受信部17は、超音波振動子21を駆動し超音波を送信するための駆動信号を超音波プローブ20へと出力する。
【0018】
Bモード処理部18は、送受信部17が出力したエコー信号の振幅強度に応じて変化するBモード信号を生成する。Bモード処理部18は生成したBモード信号をボリュームデータ生成部16へ出力する。
【0019】
ドプラ処理部19は、エコー信号の周波数遷移を検出して、組織あるいは血流の移動速度を抽出したドプラ信号を生成する。ドプラ処理部19はドプラ信号をボリュームデータ生成部16へ出力する。
【0020】
ボリュームデータ生成部16は、Bモード処理部18あるいはドプラ処理部19から出力されたBモード信号やドプラ信号に基づいて、3次元のボリュームデータを生成する。ボリュームデータは、ボクセルと呼ばれる3次元の単位領域を組み合わせて構成されるデータである。プローブ20がメカ4Dプローブである場合には、ボリュームデータ生成部16は、エコー信号を受信した時点におけるモータの揺動角度と、エコー信号に対応する深さ方向の距離に応じてボクセルの位置を特定し、位置を特定したボクセルへBモード信号あるいはドプラ信号のマッピングを行う。一方プローブ20が2Dアレイプローブである場合には、ボリュームデータ生成部16は、エコー信号を受信した超音波振動子21の配列位置と、エコー信号に対応する深さ方向の距離に応じてボクセルの位置を特定し、位置を特定したボクセルへBモード信号あるいはドプラ信号のマッピングを行う。ボリュームデータ生成部16はボリュームデータを生成すると、これを投影像生成部14及び断層像生成部15へと出力する。
【0021】
投影像生成部14は、ボリュームデータをレンダリング処理した投影像を生成する処理部である。投影像の生成は、例えば以下の手順により行われる。まず、投影像生成部14はボリュームデータの3次元空間中に視点、視線方向、及び表示方向を設定する。次に、投影像生成部14は視点と視線方向に基づく投影像の投影面を算出し、ボリュームデータの3次元空間中に設定する。次に、投影像生成部14は視点と投影面とを結ぶ直線上にある各ボクセルのボクセル値を調べ、所定の透過閾値を超えるボクセルの内、最も視点に近いボクセルのボクセル値を抽出して投影面にマッピングする。このボクセル値の抽出及びマッピングを投影面の各画素について行うことで、投影像生成部14は投影像の生成を行う。以上の処理により、投影像はボリュームデータの3次元空間内において、透過閾値を超える値を持つ構造物を設定された視点から視線方向に沿って眺めた画像として得られる。
【0022】
また、投影像生成部14は投影像の一態様として、管腔状の構造物において管腔の内側に視点を設定した投影像を生成する機能を持つ。以下、管腔の内側に視点を設定した投影像のことを総称してフライスルー像として記載する。以下の実施例においては、投影像生成部14は投影像としてフライスルー像を生成するものとして述べる。なお、投影像生成部14が生成する投影像の種類はこれに限られるものではなく、任意の視点からボリュームデータを投影した投影像をフライスルー像の代わりに用いても構わない。図2はフライスルー像とボリュームデータとの関係を示す図である。ボリュームデータの3次元空間中には管状の構造物100が存在し、構造物100はスキャンの際に、音響インピーダンスの際に基づいて透過閾値を超える強度のエコー信号を反射するものとする。投影像生成部14は例えば構造物100の内側に視点を設定し、構造物100に沿った方向に視線方向を設定することにより、構造物100の管内部に内視鏡を挿入して撮影された画像のような、構造物100の内壁面を投影したフライスルー像が得られる。構造物100の内壁面を投影するフライスルー像を用いることにより、例えば構造物100の内壁面に腫瘍などの特定部位101が存在する場合に、超音波診断装置1の使用者は特定部位101が内壁面に沿って存在することを容易に確認することができる。
【0023】
また、投影像生成部14は、フライスルー像の生成に必要な視点及び視線方向の設定を容易に行うために、管腔の輪郭を抽出する機能を備える。管腔輪郭の抽出は、例えばボリュームデータの3次元空間中で、所定の透過閾値を超えるボクセル値を持つボクセルと、透過閾値以下のボクセル値を持つボクセルとの境界に存在するボクセルを輪郭として抽出することにより行われる。例えば図2に示すような構造物100がボリュームデータの3次元空間中に存在する場合には、投影像生成部14は構造物100の内壁面及び外壁面を輪郭として抽出する。投影像生成部14は輪郭に囲まれた領域を管腔の内部であると認識して、輪郭に囲まれた領域内部の所定の位置に視点を設定する。更に投影像生成部14は、抽出された管腔輪郭に基づいて、管腔の中心線を算出する機能を備える。管腔中心線の抽出は、例えば管腔内部に設定した関心点と、関心点から所定の範囲内にある内壁面各点との距離を算出し、この各点との距離が均等に分布する位置を中心点として採用する。この中心点の算出を管腔内部の各座標について行うことで中心点の集合を算出し、中心点の集合を中心線として設定することにより行われる。なお、中心線の算出はここで挙げた方法に限られるものではなく、所定の断面において環状の輪郭が検出された際に環の中心座標を中心点として算出し、各断面について同様の中心点の算出を行うことで、中心点の集合を中心線として設定するなど、種々の方法を用いるものであって構わない。投影像生成部14は中心線を算出すると、視線方向を中心線に沿った方向に設定する。
【0024】
以上に述べた動作により、投影像生成部14は構造物100の輪郭を検出し、構造物100の内部に視点を設定すると共に、構造物100の管の中心線に沿って視線方向を設定して、フライスルー像を生成する。投影像生成部14はフライスルー像を生成すると、これを記憶部12及び表示部13へと出力する。
【0025】
断層像生成部15は、ボリュームデータをレンダリング処理した断層像を生成する処理部である。断層像の生成は、例えば以下の手順により行われる。まず、断層像生成部15はボリュームデータの3次元空間中に断層像を生成する断面の位置及び方向を設定する。次に、断層像生成部15は断面の位置及び方向に基づいて、ボリュームデータ中の断面と対応する座標に存在するボクセルのボクセル値を抽出する。次に、断層像生成部15は抽出したボクセル値を断層像にマッピングする。このボクセル値の抽出及びマッピングを断面上の各座標について行うことで、断層像生成部15は断層像の生成を行う。図3は断層像とボリュームデータとの関係を示す図である。断層像生成部15は、断層像を生成する断面を、観察を行う領域に併せて任意に設定する。断層像生成部15は、例えばプローブ20がメカ4Dプローブにより構成されるとき、超音波振動子21の並べられた方向(図2中のx方向)に沿う断面をA面、超音波振動子21が揺動する方向(図2中のy方向)に沿う断面をB面、A面及びB面に直交する断面をC面として、各面における断層像を生成する。図3に示すように、断面を変化させた複数の断層像を用いることにより、超音波診断装置1の使用者は3次元的な位置関係を容易に把握することができる。断層像生成部15は断層像を生成すると、これを記憶部12及び表示部13へと出力する。
【0026】
また、断層像生成部15は断層像生成の一態様として、複数の断面について断層像を生成し、生成した各断層像を表示部13に並べて表示させるマルチビュー表示を行う機能を持つ。図4は、A面におけるマルチビュー表示の各断面とボリュームデータとの関係を示す図である。断層像生成部15は、例えば入力部11によって指定された断面を基準断面として、基準断面と平行で且つ基準断面から所定の間隔ずつ離れた複数の断面について断層像を生成する。断層像生成部15は複数の断層像を生成するとこれを表示部13へと出力する。所定間隔ずつ離れた複数の断層像を一度に並べて表示することにより、超音波診断装置1の使用者は3次元的な位置関係を容易に把握することができる。
【0027】
表示部13は、例えばLCD(Lucid Crystal Display)ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやブラウン管ディスプレイなどの任意ディスプレイにより構成される。表示部13は、画像処理部部15から出力された種々の画像を表示する。あるいは、超音波画像生成部15が画像を表示する際の表示パラメータや、プローブ20が超音波を送受信する際のパラメータなどを表示する。
【0028】
記憶部12は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ、及びHDD(Hard Disk Drive)などから構成される記憶媒体である。記憶部12はボリュームデータ生成部16が生成したボリュームデータや、あるいは断層像生成部15が生成した種々の画像などを記憶する。
【0029】
操作部11は、例えば機械的なボタン、ダイヤル、トラックボール、スライダやホイールなどの種々の操作デバイスを用いて構成され、使用者が行った入力を電気信号に変換してシステム制御部10へ出力する部材である。操作部11は入力に応じて、例えば送受信部17に超音波の送受信の開始・停止を指示する指示信号や、画像処理部15が画像を生成するモードを切り替える指示信号、及び後述するフライスルー像の表示において表示座標や表示方向を操作する指示信号、マルチビュー表示において基準となる断面を移動し、あるいは選択する指示信号などの種々の指示信号を出力する。
【0030】
(マルチビュー表示の流れ)
先に述べた各構成要素に基づいて、超音波診断装置1はフライスルー像の表示及びマルチビュー表示を行う。図5は、フライスルー像の表示及びマルチビュー表示を行う際の超音波診断装置1の処理の流れを示したフローチャートである。以下、図5に沿って処理の流れについて述べる。
【0031】
まず、超音波診断装置1の使用者が診断を開始する(ステップ2000)と、制御部10は超音波プローブ20によりスキャンを行って、被検体のボリュームデータを収集する(ステップ2001)。被検体のボリュームデータの収集は、超音波振動子21の超音波送受信方向と被検体の診断部位とを一致させた状態で、送受信部17が超音波振動子21に超音波を送信させ、またエコー信号の収集を行わせる。そして、Bモード処理部18あるいはドプラ処理部19がエコー信号を信号処理し、ボリュームデータ生成部16が信号処理されたエコー信号に基づいてボリュームデータを生成することにより行われる。なお本実施例においては図2に示したものと同様に、スキャン範囲中に管状の構造物100と、構造物100の内壁面に特定部位101が存在するものとする。また、本実施例においてはBモード処理部18が信号処理を行ったエコー信号に基づいてボリュームデータの生成を行う場合を挙げて説明を行うが、ドプラ処理部19による信号処理や、その他の任意の信号処理が施されたエコー信号に基づいてボリュームデータを生成するものであっても構わない。また、本実施例においては超音波振動子21のスキャン範囲全体にわたってボリュームデータ生成部16がボリュームデータを生成するものとして説明を行う。しかし、ボリュームデータの生成範囲はこれに限られるものではなく、例えば処理速度の向上のため、入力部11がスキャン範囲の内の一部を指定し、ボリュームデータ生成部16が指定された領域内におけるボリュームデータを収集するものであっても構わない。
【0032】
ボリュームデータ生成部16がボリュームデータを生成すると、断層像生成部15は例えばボリュームデータの中心を通るA面、B面、及びC面の断層像を生成し、表示部13に表示する(ステップ2002)。断層像生成部15が表示部13に各断層像を表示すると、投影像生成部14はボリュームデータに含まれる構造物100の輪郭抽出を行う(ステップ2003)。スキャン範囲中に管腔状の構造物が含まれていなかった場合などで、投影像生成部14が輪郭を抽出できなかった場合には、表示部13に輪郭の抽出が行えなかった旨を示すエラーメッセージを表示して処理を終了する動作を行っても構わない。
【0033】
投影像生成部14は構造物100の輪郭抽出を行うと、入力部11によるフライスルー像の視点、視線方向、及び表示方向の設定を待ち受ける(ステップ2004)。図6は、視点、視線方向、及び表示方向の設定を行う際の表示部13における画面表示例を示す図である。投影像生成部14は、ステップ2003において抽出した管腔輪郭及び中心線に基づいて、視点、視線方向、及び表示方向の初期値を設定する。投影像生成部14は、例えば中心線上の所定の点に視点を設定し、視線方向を中心線に沿う方向として設定し、表示方向をボリュームデータの深さ方向(図2中のz方向)が上向きとなるように初期値の設定を行う。投影像生成部14は視点、視線方向及び表示方向の初期値の設定を行うと、これらの初期値に基づいてフライスルー像の生成を行い、表示部13に表示された各断層像と並べてフライスルー像を表示する。表示部13はフライスルー像を表示すると共に、各断層像中に視点、視線方向、及び表示方向を示すマーカ200を表示する。マーカ200は例えば、視点を表す球体に、視線方向及び表示方向を示す矢印を重畳表示することにより表される。なお、マーカ200の形状はこれに限られるものではなく、例えば視点を中心とし視線方向を頂点とする四角錐や、その他の任意の表示方法を用いて視点、視線方向及び表示方向を表すものであっても構わない。使用者は入力部11を用いて、表示部13の各断層像中に表示されたマーカ200、あるいは各断層像を生成する断面を移動させて、視点、視線方向及び表示方向を初期値から変更する。視点、視線方向及び表示方向の変更に伴って、投影像生成部14はフライスルー像を再生成して表示部13に表示する。
【0034】
入力部11を用いてマーカ200あるいは断面を移動させる際に、投影像生成部14は構造物100の中心線に沿って視点を移動させるようにマーカ200及び断面の移動を制御する。投影像生成部14が中心線に沿って視点を移動させることにより、表示されるフライスルー像は構造物100を構成する管に沿って移動する。これにより、使用者は管腔の始点から終点まで内壁面をくまなく観察し、内壁面に分布する特定部位101を容易に発見することができる。使用者は、フライスルー像中に特定部位101を表示する位置に視点、視線方向及び表示方向を設定する。
【0035】
入力部11による視点、視線方向及び表示方向の設定が行われると、入力部11は使用者による関心点201の設定を待ち受ける(ステップ2005)。図7は、関心点201の設定を行う際の表示部13における画面表示例を示す図である。使用者は入力部11を用いて、フライスルー像に表示された特定部位101上に関心点201を設定する。関心点201は、例えば十字形状の図形によって表示される。なお、関心点201の形状はこれに限られるものではなく、円形の図形など任意の表示方法によって表されるものであっても構わない。
【0036】
入力部11によって関心点201が設定されると、投影像生成部14は設定された関心点201がボリュームデータの3次元空間上のどの座標にあるかを算出する。関心点201の座標の算出は、例えば投影像生成部14が、関心点201が設定された画素を投影するボクセルの座標を算出することにより行われる。投影像生成部14が関心点201の座標を算出すると、断層像生成部15は算出された座標に対応する3つの断面の位置及び方向を設定し、それぞれの断面についての断層像を生成し、各断層像を表示部13に並べて表示する(ステップ2006)。図8は、生成された各断層像の表示部13における画面表示例を示す図である。3つの断面は、具体的には次のようにして設定される。第1の断面(以下、単にD面と記載する)は、関心点201を含み、フライスルー像の投影面に平行な方向の断面として設定される。なお、D面の方向はこれに限られるものではなく、例えば関心点201と、関心点201に最も近い位置にある中心線の1点を通る断面をD面の方向としても構わない。第2の断面(以下、単にE面と記載する)は、関心点201及び中心線のうち任意の点を含み、且つ関心点201が設定された座標における、構造物100の内壁面に直交する方向の断面として設定される。第3の断面(以下、単にF面と記載する)は、中心線のうち任意の点を含み、第1の断面及び第2の断面に直交する方向の断面として設定される。断層像生成部15は3つの断面の位置及び方向を設定すると、表示部13に表示されたフライスルー像上に断面の位置及び方向を示すガイドライン210、211、212を表示する。ガイドライン210、211、212は、例えば図8に示すように構造物100の内壁面に沿う線として表示される。
【0037】
断層像生成部15がD面、E面及びF面における断層像を生成して表示すると、入力部11はマルチビュー表示における基準断面の位置及び方向の選択を待ち受ける(ステップ2007)。基準断面の位置及び方向の選択は、具体的には使用者が入力部11を用いて、表示されたD面、E面及びF面の断層像のいずれかを選択するか、あるいはフライスルー像上に表示されたガイドライン210、211、212のいずれかを選択することにより行われる。
【0038】
入力部11により断層像のいずれか、もしくはガイドライン210、211、212のいずれかの選択が行われると、断層像生成部15は選択された断層像あるいはガイドライン210、211、212に対応する断面を基準断面として設定する。断層像生成部15は基準断面を設定すると、基準断面を中心として所定距離ずつ離れた複数の断面を設定する。断層像生成部15は複数の断面を設定すると、それぞれの断面について断層像を生成し、生成した断層像を並べて表示部13に表示するマルチビュー表示を行う(ステップ2008)。図9は、図8におけるD面の断層像、もしくはガイドライン210を選択した際の、マルチビュー表示における表示部13の画面表示例を示す図である。断層像生成部15が複数の断層像を並べて表示部13に表示すると共に、投影像生成部14は並べられた断層像の例えば上部にはフライスルー像を表示し、更にフライスルー像中にガイドライン210、211、212、及びマルチビュー表示の各断面の位置を示すガイドライン220を重畳して表示する。ガイドライン210、211、212とガイドライン220とが重なって表示されている領域については、投影像生成部14はガイドライン210、211、212の線の太さを太くするなどして強調表示する。断層像生成部15はフライスルー像の他に、ステップ2007で選択されなかったE面及びF面の断層像を表示し、E面及びF面の断層像中にガイドライン220を重畳して表示しても構わない。マルチビュー表示した断層像と、ガイドライン220を重畳して表示したフライスルー像とを並べて表示することにより、使用者は特定部位101の位置をフライスルー像によって確認しながら、マルチビュー表示した各断面による特定部位101の観察を行うことができる。また、フライスルー像中にガイドライン220を重畳して表示することにより、使用者はフライスルー像中で、マルチビュー表示した各断面と特定部位101との位置関係を容易に把握することができる。
【0039】
図10に、構造物100、関心点201とマルチビュー表示される複数の断面との位置関係を示す。ステップ2008の説明では、断層像生成部15は基準断面を中心として所定距離ずつ離れた位置に断面を設定すると述べた。断面の設定についてより詳しく述べると、図10(a)に示すように、断層像生成部15は関心点201によって基準断面の位置が設定されると、関心点201を通り且つフライスルー像の投影面に平行な方向の断面を基準断面として設定する。断層像生成部15は基準断面を設定すると、基準断面と平行な方向で、且つ基準断面から所定間隔離れた位置に別の断面を設定する。更に、断層像生成部15は基準断面からの距離が異なる位置に、複数の断面を設定する。これにより、断層像生成部15は基準断面と平行な方向の複数の断面を設定することとなる。
【0040】
なお、本実施例における複数の断面の設定方法はこれに限られるものではない。図10(b)に複数の断面の、別の設定方法を示す。図10(b)は、断層像生成部15が構造物100の中心線に沿って複数の断面を設定する例を示している。断層像生成部15は基準断面が設定されると、構造物100の中心線上で基準断面から所定距離だけ離れた位置を含み、且つ当該位置の中心線の方向に直交する方向の断面を設定する。更に、断層像生成部15は基準断面から中心線上の距離が異なる位置に、複数の断面を設定する。これにより、断層像生成部15は構造物100に沿って複数の断面を設定することができる。
【0041】
図11は、ステップ2008においてE面の断層像、若しくはガイドライン211を選択した際の、マルチビュー表示における表示部13の画面表示例を示す図である。断層像生成部15は複数の断層像を並べて表示部13に表示する共に、投影像生成部14はフライスルー像中にE面に沿った複数のガイドライン220、及びガイドライン210、211、212を重畳して表示する。断層像生成部15は、フライスルー像とは別に、マルチビュー表示の断面として選択されたなかったD面及びF面の断層像を表示し、D面及びF面の断層像中にガイドライン220を重畳して表示しても構わない。
【0042】
投影像生成部14及び断層像生成部15はマルチビュー表示を行うと、入力部11による基準断面の再設定を待ち受ける(ステップ2009)。図12は、D面をマルチビュー表示の基準断面として設定した際に、構造物100の中心線に沿って基準断面の奥行きを移動させる場合の表示部13の画面表示例を示す図である。図12においては、作図の都合上フライスルー像に並べて表示されるマルチビュー表示された断層像や、ガイドライン220の重畳表示されたE面、F面を省略して示す。ステップ2008及び図9を用いて説明したマルチビュー表示において、入力部11は基準断面を変更するための入力を待ち受ける(ステップ2010)。基準断面を変更するための入力は、例えばフライスルー像に重畳表示されたガイドライン210、211、212を選択し、このガイドライン210、211、212の位置を移動させることにより行われる。例えば図12に示すように、ガイドライン210を手前側に移動させることで、基準断面の位置も手前側に移動する。断層像生成部15は基準断面が変更されると(ステップ2010のYES)、マルチビュー表示する各断面の位置を再設定して断層像の生成を再度行って、マルチビュー表示を行う(ステップ2008)。投影像生成部14及び断層像生成部15は断層像の生成に合わせて、フライスルー像やE面及びF面の断層像中に重畳表示されたガイドライン220の位置を更新して表示する。以上の動作により、使用者はマルチビュー表示された断層像中に特定部位101が表示されなかった場合であっても、フライスルー像を用いて基準断面の位置を容易に再設定することができる。
【0043】
図13は、E面をマルチビュー表示の基準断面として設定した際に、構造物100の中心線を軸として基準断面を回転させる場合の表示部13の画面表示例を示す図である。中心線を軸として基準断面を回転させることにより、内壁面に沿った基準断面の設定を容易に行うことができる。なお、図13においてはE面を基準断面とする例を示したが、F面においても同様の手法により基準断面を変更するものであっても構わない。また、フライスルー像中に表示されたガイドライン210、211、212を用いて基準断面を再設定する動作について説明したが、フライスルー像と共に表示されるガイドライン220の重畳表示された断層像に対して、入力部11を用いてガイドライン220を移動させることによりマルチビュー表示の各断面の位置を移動させる制御を行っても構わない。
【0044】
使用者はマルチビュー表示された各断面及びフライスルー像を確認して構造物100及び特定部位101の診断を行うと、処理を終了する(ステップ2009)。以上に述べた一連の処理により、使用者はフライスルー像を用いて特定部位101の位置を確認し、特定部位101を含む位置に容易に関心点201を設定することができる。また、関心点201に基づいて断層像生成部15がD面、E面及びF面の断層像を表示し、使用者はこれらの断面を基にマルチビュー表示を行う断面の方向を設定することにより、マルチビュー表示される断面の方向を事前に確認して設定することができる。
【0045】
(マルチビュー表示における断層像生成範囲の表示)
先の実施例においては、フライスルー像あるいは断層像中に断層像に対応した線を複数表示するガイドライン220を重畳表示することで、マルチビュー表示された断層像の各断面の位置を示す動作について述べた。しかし、各断面の位置を示す方法はこれに限られるものではない。
【0046】
図14は、マルチビュー表示された断層像の断面の分布を示す、表示部13の別の画面表示例を示す図である。図14においては図面を分かりやすく示すため、ガイドライン211、212については表示を省略する。断層像生成部15はステップ2007において入力部11による基準断面の設定が行われると、基準断面に基づいてマルチビュー表示を行う複数の断面の位置を設定する。断層像生成部15は複数の断面の位置を設定すると、両端の断面の位置を投影像生成部14に出力する。投影像生成部14は両端の断面に基づいて、マルチビュー表示された断層像の断面の分布を示すガイドライン230を表示する。ガイドライン230は具体的には、両端の断面によって挟まれる構造物100の内壁面を色付けして表示する図形により構成される。使用者はガイドライン230を視認することにより、マルチビュー表示された断層像の断面の分布を容易に視認することができる。
【0047】
図15は、D面においてマルチビュー表示された断層像のうち、基準断面が何枚目の断層像に対応する位置にあるかを示す、表示部13の別の画面表示例を示す図である。図15においては図面を分かりやすく示すため、ガイドライン211、212については表示を省略する。断層像生成部15はステップ2007において入力部11による基準断面の設定が行われると、基準断面に基づいてマルチビュー表示を行う複数の断面の位置を設定する。断層像生成部15がマルチビュー表示を行うとともに、投影像生成部14はフライスルー像中に基準断面の位置を示すガイドライン210と、マルチビュー表示される複数の断面の位置を示すガイドライン220を重畳表示する。そして、投影像生成部14は各ガイドラインに加えて、基準断面がマルチビュー表示された断面のうち何枚目の断面に相当するかを示すインジケータ240を表示する。インジケータ240は例えば、フライスルー像の左上側に表示される、画像が重なっている様に見せかけるための直線として表示される。例えば図15に示す表示例においては、インジケータ240が表示されることにより、使用者にとってはフライスルー像が4枚重なっているかのように視認される。使用者はこのインジケータ240により、表示された基準断面が複数断面のうち4枚目の位置に対応することを容易に視認することができる。
【0048】
図16は、D面においてマルチビュー表示された断層像のうち、基準断面の表示位置における断層像をフライスルー像の背景として表示する、表示部13の別の画面表示例を示す図である。図16においては図面を分かりやすく示すため、ガイドライン211、212については表示を省略する。断層像生成部15はステップ2007において入力部11による基準断面の設定が行われると、基準断面に基づいてマルチビュー表示を行う複数の断面の位置を設定する。断層像生成部15は各断面の位置を設定すると、断層像生成部15がマルチビュー表示を行うとともに、基準断面における断層像を投影像生成部14に出力する。投影像生成部14は基準断面における断層像を、フライスルー像に表示された構造物100の背景として重畳表示する。使用者は重畳表示された断層像を確認することにより、スキャン範囲内における基準断面の位置を容易に把握することができる。
【0049】
以上の実施例によれば、超音波診断装置1はフライスルー像中に関心点201を設定することでマルチビュー表示の各断面の位置及び方向を設定する。これにより、構造物100の内壁面に分布する特定部位101の位置を把握して、マルチビュー表示の断面に特定部位101が含まれるように各断面の位置を設定することが容易に行える。
【0050】
また、以上の実施例によれば、超音波診断装置1はフライスルー像中にガイドライン210、211、212を表示し、またD面、E面及びF面を断面とする断層像を表示して、ガイドライン210、211、212及び各断層像を選択することでマルチビュー表示における断面の方向を設定する。これにより、マルチビュー表示される断面に特定部位101が分布することを予め確認して、診断に容易な断面の方向を設定することができる。
【0051】
また、以上の実施例によれば、超音波診断装置1はマルチビュー表示された各断面の位置を示すガイドライン220をフライスルー像中に重畳して表示する。これにより、特定部位101の位置を把握しやすいフライスルー像中で、各断面がどのように位置しているのかを容易に把握することができる。
【0052】
以上に本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1 超音波診断装置
10 システム制御部
11 入力部
12 記憶部
13 表示部
14 投影像生成部
15 断層像生成部
16 ボリュームデータ生成部
17 送受信部
18 Bモード処理部
19 ドプラ処理部
20 超音波プローブ
21 超音波振動子
100 構造物
101 特定部位
200 マーカ
201 関心点
210 ガイドライン
211 ガイドライン
212 ガイドライン
220 ガイドライン
230 インジケータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波の送受波を行うプローブと、
前記プローブが受波した超音波に基づき3次元のボリュームデータを生成するボリュームデータ生成手段と、
前記ボリュームデータに含まれる管腔構造物の内部に設定された視点から前記ボリュームデータを投影したフライスルー像を生成するフライスルー像生成手段と、
前記フライスルー像に基づく関心点を入力する入力手段と、
前記ボリュームデータに基づいて、前記関心点に対応する第1の断面における第1の断層像と、前記第1の断面から所定距離離れた第2の断面における第2の断層像とを生成する断層像生成手段と、
前記第1の断層像及び第2の断層像を表示する表示手段と
を有することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記第1の断層像、前記第2の断層像に加えて前記フライスルー像を表示するものであって、
前記表示手段は、前記フライスルー像中に前記第1の断面及び前記第2の断面の位置を示すガイドラインを表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記入力手段は、前記フライスルー像上に表示された前記管腔構造物の表面に対して関心点を入力するものであって、
前記断層像生成手段は、前記関心点に対応し、且つ前記関心点の入力された位置における前記管腔構造物の表面と直交する方向に前記第1の断面を設定する
ことを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
3次元のボリュームデータに含まれる管腔構造物の内部に配置された視点から前記ボリュームデータを投影したフライスルー像を生成するステップと、
前記フライスルー像に基づく関心点を設定するステップと、
前記ボリュームデータ中で、前記関心点に対応する第1の断面における第1の断層像を生成するステップと、
前記第1の断面から所定距離離れた第2の断面における第2の断層像とを生成するステップと
を有することを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
【請求項5】
3次元のボリュームデータに含まれる管腔構造物の内部に設定された視点から前記ボリュームデータを投影したフライスルー像を生成する投影像生成手段と、
前記フライスルー像に基づく関心点を設定する関心点設定手段と、
前記ボリュームデータ中で、前記関心点に対応する第1の断面における第1の断層像と、前記第1の断面から所定距離離れた第2の断面における第2の断層像とを生成する断層像生成手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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