説明

超音波診断装置及び超音波診断装置の制御プログラム

【課題】 操作者が使いやすいように操作ボタンに機能を割り当てることが可能な超音波診断装置を提供する。
【解決手段】 付加部12は、シーケンスデータ記憶部10から送られる、実行される一連の機能を示す操作手順情報を受け、属性データ記憶部11から各機能の機能分類、スイッチ属性、操作条件からなる属性データを受ける。例えば、機能分類は各機能の種類を示すものである。付加部12は、操作手順情報に属性データを付加する。割当部14は、属性データが付加された操作手順情報を受け、さらに、配置調整データ記憶部13から、属性データと機能が割り当てられるべき位置(方向及び距離)とが関連付けられた配置調整データを受け、各機能と位置(方向及び距離)を関連付け、さらに、その位置にある操作ボタンを各機能に関連付けて対応表を作成する。割当部14はその対応表に従って操作ボタンに各機能を割り当てる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、超音波診断装置の操作性に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、超音波診断装置には、操作デバイス上の操作ボタンへの機能の割り当てを行う手段が備えられている。ここで、操作デバイスは、例えば、操作パネル、TCS(Touch Command Screen)、キーボード又はマウス等からなる。また、機能とは超音波診断装置の動作を行うものであり、例えば、超音波画像内の距離や超音波画像の面積を計測するもの等が該当する。
【0003】
操作パネルにはハードウェア的なスイッチが設けられて、そのスイッチが押下などされることにより、超音波診断装置に指示を入力することができる。また、TCSには、計測される項目等が一覧表示されている。操作者は、所望の計測項目等が表示された画面位置に接触することで、装置に対する指示入力を行うことができる。このTCSは、画面への接触のみで所望の入力を完了することができ、計測項目等が一覧表示されるため、使いやすさから超音波診断装置に備えられている。
【0004】
機能の割り当ては、超音波診断装置を操作するユーザやサービスマン等が手動で行っていた。具体的には、超音波診断装置に機能の割り当てを行うエディターを備えておき、そのエディターを用いて割り当てを編集していた。例えば、操作パネル上のハードウェア的な操作ボタンやTCSに表示されるソフトウェア的な操作ボタンに割り当てられる機能を変更していた。
【0005】
また、外部に設置された装置から操作に関する情報ファイルを受けて、GUI(グラフィカルインターフェイス)を更新して表示する画像ビューアが知られている(例えば特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】特開2003−288319号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の機能の割り当ては、主に予備として設けられた操作ボタンに機能を割り当てるものであるが、初期設定として割り当てられている操作ボタンに別の機能を割り当てることもある。この場合には、初期設定として割り当てられていた機能を別の操作ボタンに再度割り当てる必要があり、操作ボタンへの機能の割り当てを全体的に調整し直す必要がある。ところが、操作ボタンへの割り当てを全体的に調整した場合に、別の操作者(検者)によっては使い勝手が悪くなることもある。例えば、別の操作者(検者)は操作ボタンの位置を確認しながら操作しなければならないことがあり、使い勝手が良いものではなかった。
【0008】
さらに、慣れているつもりで操作ボタンを目で確認しないで操作した場合には、誤操作する可能性もある。例えば、一連の検査計画に従って一連の操作を行っている最中に間違った操作ボタンを操作してしまうと、その一連の操作をはじめからやり直す必要もある。このような誤操作は、特に、異なる製造業者によって製造された複数の超音波診断装置を所有している場合に発生し得る。異なる製造業者によって製造された超音波診断装置では、それぞれ操作ボタンへの機能の割り当てが異なることもあるため、ある製造業者によって製造された超音波診断装置での操作に慣れている操作者が、他の製造業者によって製造された超音波診断装置を操作したときには、機能の割り当てが異なるため、誤って操作する可能性が高くなる。また、操作者は、操作ボタンへの機能の割り当てがいつも使っている超音波診断装置と異なるため、いつもよりも余計に神経を使う必要がある。このように、使い慣れていない操作ボタンに機能が割り当てられていると誤操作を招く原因となり、誤操作により検査時間が長くなるため、操作者のみならず患者の負担も増加することとなる。
【0009】
また、超音波診断装置により医用画像を収集して表示するまでに行われる操作手順は、診断内容によってある程度決まっているものである。例えば心臓を診断する場合、まず超音波によりスキャンを行なって心臓の画像(動画)を収集し、その画像を表示する際に画質を調整し、動画から所望の画像を静止画として表示し、所定の計測を行い、その後、画像の記録を行っている。このように、画像の収集、表示上の画質の調整、静止画の表示、計測及び記録など、一連の操作手順がある程度決まっているため、操作者にとってその一連の操作を行いやすいように操作ボタンに各機能を割り当てた方が良い。しかしながら、従来においては、操作者の使い勝手や一連の操作手順が考慮されておらず、操作者が使いやすい位置に必要な機能が割り当てられていない場合もあった。
【0010】
上記のような問題は、各操作者の実際の操作の特徴を考慮せずに、一般的に考えられる操作手順を想定して操作ボタンに各機能を割当てていることに起因すると考えられる。つまり、従来の超音波診断装置においては、各操作者の操作の特徴や一連の操作手順を解析して操作ボタンに各機能を割り当てることが行われていなかったため、上記のような問題があった。
【0011】
通常、操作者は、操作デバイスにおいて基準となるトラックボールの上に手を置き、一連の操作手順に従って、トラックボールを基準として各機能が割り当てられた操作ボタンを操作する。しかしながら、従来の超音波診断装置においては、操作者の操作の特徴(例えば各操作ボタンの使用頻度)や、画像収集から記録までの一連の操作手順を解析する機能を有していなかったため、使用頻度や指の位置を考慮しての割り当てを行うことができなかった。例えば、使用頻度が高い機能をトラックボールに近い操作ボタンに割り当てれば、操作者が操作する距離が短くなり、超音波診断装置の操作性を向上させることが可能となる。また、機能の種類に応じて、動かしやすい指の近くにある操作ボタンに機能を割り当てることにより、操作者の負担を軽減することができる。しかしながら、従来の超音波診断装置においてはそのような機能を有しておらず、操作デバイス上の操作ボタンへの機能の割り当てが、操作者にとって使いやすいように行われていなかった。
【0012】
この発明は上記の問題を解決するためのものであり、一連の操作手順を解析し、各操作により実行される機能の種類や使用頻度に応じて操作ボタンに機能を割り当てることにより、操作者の使い勝手に対応することが可能な超音波診断装置及び超音波診断装置の制御プログラムを提供するものである。そのことにより、操作者の操作の特徴や操作手順の流れを加味した機能の割り当てを可能とし、操作性の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1記載の発明は、操作ボタンと、所定の診断を行うための機能の実行順番を示す操作手順を診断内容又は操作者ごとに記憶する記憶手段と、前記操作ボタンのうち1つを基準操作ボタンとし、前記機能の種類に従って、前記診断内容又は前記操作者ごとに前記基準操作ボタンに対して異なった位置の操作ボタンに前記機能を割り当てる割当手段と、前記操作ボタンが操作されることに応じて前記割り当てられた機能を実行する実行手段と、を有することを特徴とする超音波診断装置である。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置であって、前記記憶手段は、前記診断内容又は前記操作者ごとに、前記機能の種類と前記操作ボタンの位置とを関連付けて記憶し、前記割当手段は、前記関連付けに従って前記診断内容又は前記操作者ごとに異なった位置の操作ボタンに前記機能を割り当てることを特徴とするものである。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の超音波診断装置であって、前記割当手段は、前記操作手順に基づいて前記各機能が実行される頻度を算出し、前記基準操作ボタンからの距離が近い操作ボタン順に、前記実行される頻度が高い機能を割り当てることを特徴とするものである。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の超音波診断装置であって、前記実行手段により実行された機能と、前記記憶手段に記憶されている操作手順が示す機能とが一致するか否かの判断を行う判断手段を更に有し、前記機能が一致しないと判断された場合、前記割当手段は、前記実行された機能が割り当てられている操作ボタンに前記操作手順が示す機能を割り当てることを特徴とするものである。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の超音波診断装置であって、前記判断手段は前記機能が一致しない回数を求め、前記回数が所定回数になった場合、前記割当手段は、前記実行された機能が割り当てられている操作ボタンに前記操作手順が示す機能を割り当てることを特徴とするものである。
【0018】
請求項6に記載の発明は、操作ボタンと、所定の診断を行うための機能の実行順番を示す操作手順を診断内容又は操作者ごとに記憶する記憶手段と、を有する超音波診断装置に、前記操作ボタンのうち1つの基準操作ボタンとし、前記機能の種類に従って、前記診断内容又は前記操作者ごとに前記基準操作ボタンに対して異なった位置の操作ボタンに前記機能を割り当てる割当機能と、前記操作ボタンが操作されることに応じて前記割り当てられた機能を実行する実行機能と、を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラムである。
【発明の効果】
【0019】
この発明によると、機能の種類又はその機能が実行される頻度に従って操作ボタンに機能を割り当てることにより、操作者の使い勝手に対応して機能を割り当てることが可能となる。これにより、個々の操作者にとって使いやすい位置にある操作ボタンに機能を割り当てることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
この発明の実施形態に係る超音波診断装置及び超音波診断装置の制御プログラムについて、図1乃至図9を参照しつつ説明する。
【0021】
(構成)
この発明の実施形態に係る超音波診断装置の構成について、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置に設置されている操作パネル及びTCSの上面図である。
【0022】
図1に示すように、この発明の実施形態に係る超音波診断装置は、超音波プローブ1、画像形成部2、表示装置6、操作部7、制御部8及び記憶部16を備えて構成されている。
【0023】
超音波プローブ1は公知の超音波プローブからなる。例えば、超音波を送受信する超音波振動子が走査方向に1次元的に配列された1次元超音波プローブからなり、超音波を送受信し、被検体からの反射波をエコー信号として受信する。また、超音波プローブ1として超音波振動子がマトリックス(格子)状に配置された2次元超音波プローブを用いた場合は、3次元的に超音波を送受信し、プローブの表面から放射状に広がる形状に3次元データをエコー信号として受信する。
【0024】
画像形成部2は、送受信部3、信号処理部4及びDSC5を備えて構成されている。送受信部3は送信部と受信部とからなり、超音波プローブ1に電気信号を供給して超音波を発生させるとともに、超音波プローブ1が受信したエコー信号を受信する。
【0025】
送受信部3内の送信部は、公知のクロック発生回路、送信遅延回路及びパルサ回路(いずれも図示しない)を備えている。クロック発生回路は、超音波信号の送信タイミングや送信周波数を決めるクロック信号を発生する回路である。送信遅延回路は、超音波の送信時に遅延を掛けて送信フォーカスを実施する回路である。パルサ回路は、各超音波振動子に対応した個別経路(チャンネル)の数分のパルサを内蔵し、遅延が掛けられた送信タイミングで駆動パルスを発生し、超音波プローブ1の各超音波振動子に供給するようになっている。
【0026】
また、送受信部3内の受信部は、公知のプリアンプ回路、A/D変換回路及び受信遅延・加算回路(いずれも図示しない)を備えている。プリアンプ回路は、超音波プローブ1の各超音波振動子から出力されるエコー信号を受信チャンネルごとに増幅する。A/D変換回路は、増幅されたエコー信号をA/D変換する。受信遅延・加算回路は、A/D変換後のエコー信号に対して受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、加算する。その加算により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
【0027】
信号処理部4は、公知のBモード処理回路、ドプラ処理回路又はカラーモード処理回路(いずれも図示しない)を備えている。送受信部3から出力されたデータは、いずれかの処理回路にて所定の処理を施される。
【0028】
Bモード処理回路は、エコーの振幅情報の映像化を行い、エコー信号からBモード超音波ラスタデータを生成する。具体的には、バンドパスフィルタ処理を行い、その後、出力信号の包絡線を検波し、検波されたデータに対して対数変換による圧縮処理を施す。ドプラ処理回路は、位相検波回路及びFFT演算回路等から構成され、送受信部3から送られたデータからドプラ偏移周波数成分を取り出し、更にFFT処理等を施して血流情報を有するデータを生成する。カラーモード処理回路は、動いている血流情報の映像化を行い、カラー超音波ラスタデータを生成する。具体的には、カラーモード処理回路は、位相検波回路、MTIフィルタ、自己相関器及び流速・分散演算器から構成されている。このカラーモード処理回路は、組織信号と血流信号とを分離するためのハイパスフィルタ処理(MTIフィルタ処理)が行われ、自己相関処理により血流の移動速度、分散、パワー等の血流情報を多点について求める。
【0029】
DSC5(Digital Scan Converter:デジタルスキャンコンバータ)は、直交座標系で表される画像を得るために、超音波ラスタデータを直交座標で表されるデータに変換する。DSC5は、上述した信号処理部4から出力された走査線信号列で表される信号処理後のデータを空間情報に基づいた座標系のデータに変換する(スキャンコンバージョン処理)。つまり、超音波走査に同期した信号列をテレビ走査方式の表示装置6で表示できるようにするために、標準のテレビ走査に同期して読み出すことにより走査方式を変換している。例えば、Bモード処理回路から出力されたデータに対してスキャンコンバージョン処理が施されると、被検体の組織形状を2次元情報として表す断層像データが生成される。この2次元情報の断層像データは表示装置6に出力され、表示装置6のモニタ画面上に2次元の断層像として濃淡表示される。
【0030】
表示装置6はCRTや液晶ディスプレイなどのモニタからなり、そのモニタ画面上に断層像、3次元画像又は血流情報などが表示される。
【0031】
操作部7は、操作パネル、TCS、キーボード、トラックボール又は表示装置6上に表示するGUI等からなる。操作者が操作部7を操作することにより入力された命令は制御部8に送られ、制御部8はその命令に従って各部を制御する。
【0032】
ここで、図2を参照しつつ操作部7の具体例として、操作パネル及びTCSの構成について説明する。同図に示すように、操作パネル20には、トラックボール21及び複数の操作ボタン22(22a〜22dなど)が配置されている。複数の操作ボタン22は、トラックボール21の周辺に配置されている。操作者は一般的にトラックボール21の上に片手を置き、一方の手で超音波プローブ1を操作し、他方の手で操作パネル20を操作する。このように、トラックボール21の上に手が置かれて操作されるため、このトラックボール21がこの発明の「基準操作ボタン」に相当する。トラックボール21は、超音波画像をカラー表示する際や、ドップラ画像を表示する際や、計測カーソル等の関心領域の設定の際に頻繁に使用される。
【0033】
操作ボタン22はハードウェア的なボタンスイッチであり、これらの操作ボタン22には、超音波診断装置の動作を行う機能が割り当てられている。例えば、「フリーズ機能」は、表示装置6のモニタ画面に表示中の超音波画像の静止画像を得る際に実行される機能であり、操作者がその「フリーズ機能」が割り当てられた操作ボタンを押下することにより、表示装置6のモニタ画面に静止画像を表示させることができる。また、超音波画像内の距離や超音波画像の面積を計測する機能や、表示装置6のモニタの画質を調整する機能や、画像の付帯情報となるボディーマークを入力する機能等が操作ボタン22に割り当てられている。
【0034】
それら操作ボタン22には、一般的に2種類のボタンがある。例えば、操作ボタン22a、22b、22dのように1つのボタンからなるものと、操作ボタン22cのように2つのボタンからなるものがある。1つのボタンからなる操作ボタン22a、22bなどは、ON/OFF操作されることにより、操作ボタン22a、22bなどに割り当てられている機能が実行又は停止される。このようにON/OFF操作される操作ボタンを便宜的に「ON/OFFスイッチ」と称することとする。
【0035】
一方、2つのボタンからなる操作ボタン22cは、例えば、「UPボタン」と「DOWNボタン」とからなり、UP/DOWN操作されることにより、操作ボタン22cに割り当てられている機能が実行される。例えば、「UPボタン」が押下されると、操作ボタン22cに割り当てられている機能が実行する処理のパラメータの値が高くなり、「DOWNボタン」が押下されるとそのパラメータの値が低くなる。このようにUP/DOWN操作される操作ボタンを便宜的に「UP/DOWNスイッチ」と称することとする。
【0036】
例えば、ON/OFF操作により実行される機能として、「フリーズ機能」や「記録機能」などがある。「フリーズ機能」などは、操作ボタン22a、22bなどに割り当てられることになる。一方、UP/DOWN操作により実行される機能として、「ダイナミックレンジ変更機能」などの「画質調整機能」がある。「画質調整機能」は、操作ボタン22cなどに割り当てられることになる。
【0037】
また、TCS23には、ソフトウェア的なスイッチとしての操作ボタン24が表示される。このソフトウェア的な操作ボタン24にも、超音波診断装置の動作を行う機能が割り当てられている。一般的に、超音波診断装置において操作者が行う入力は、3000〜10000種類あると想定されている。ハードウェア的な操作ボタン22では、その数の入力を持たせることができないため、TCS23上にソフトウェア的な操作ボタン24として提供されている。ソフトウェア的な操作ボタン24は、必要時に必要なものだけをTCS23上に表示すれば良いため、多くの入力を持たせることが可能となる。
【0038】
例えば、被検体の断層像をスキャンして、表示装置6のモニタ画面上に画像表示をリアルタイムに行っているモードでは、TCS23上に、画像の画質調整に関する操作ボタンを表示させることができる。また、表示装置6のモニタ画面上に静止画像を表示させた後、距離や面積計測等の診断アプリケーションに関する操作ボタンを表示させたり、画像の付帯情報となるボディーマークに関する操作ボタンを表示させたりすることができる。
【0039】
一般的に、超音波診断装置においては、操作者は、右手で超音波プローブを操作し、左手で操作パネル20を操作するが、左手は操作頻度の高いトラックボール21の上に置くことが多い。トラックボール21は、超音波画像のカラー表示や、ドップラ画像の表示や、計測カーソル等の関心領域の設定のために頻繁に操作される。従って、トラックボール21から近い操作ボタン順に、使用頻度の高い機能を順番に割り当てていけば、ルーチン検査における左手の操作距離を短くすることができる。
【0040】
また、指によって動かしやすい動作が異なるため、各指を動かしやすいように操作ボタン22に機能を割り当てていけば操作者の負担が軽減する。例えば、人差し指や中指は、「UP/DOWNスイッチ」からなるスイッチを押下しやすいと考えられるため、人差し指や中指の操作範囲内にある操作ボタン22に、「UP/DOWN操作」が必要な機能を割り当てる。例えば、「画質調整機能」を人差し指や中指の操作範囲内にある操作ボタン22に割り当てることにより、画質調整の操作がしやすくなる。一方、小指では、「UP/DOWNスイッチ」からなるスイッチを押下し難いため、小指の操作範囲内にある操作ボタンには「ON/OFF操作」で実行される機能を割り当てる。例えば、「記録機能」を小指の操作範囲内にある操作ボタン22に割り当てることにより、小指の操作に適して、操作がしやすくなる。また、「フリーズ機能」のように、頻繁に使用される機能については、親指の操作に適しており、親指の操作範囲内にある操作ボタンに割り当てる。以上のように、指の動かしやすさを考慮し、各指の特徴に適した機能を操作ボタンに割り当てることにより、操作しやすくなるため、操作者の負担が軽減されることになる。
【0041】
再び、図1に示す超音波診断装置の構成の説明に戻る。制御部8はCPUからなり、超音波診断装置の各処理部に接続されて、ROMなどからなるメモリに記憶されている超音波診断装置の制御プログラムや超音波画像生成プログラムなどを実行することにより、各処理部の制御を行う。
【0042】
さらに、制御部8は、シーケンスデータ記憶部9、シーケンスデータ解析部10、属性データ記憶部11、付加部12、配置調整データ記憶部13、割当部14及び比較部15を備えて構成されている。
【0043】
シーケンスデータ記憶部9には、操作者により予め登録された操作手順の情報(シーケンスデータ)が記憶されている。この操作手順は、操作ボタンに割り当てられた機能を実行する順番であり、例えば、1番目に実行される機能(処理)が「送受信モードの変更機能」、2番目に実行される機能(処理)が「画質調整機能」、3番目に実行される機能(処理)が「フリーズ機能」などとなっている。機能(処理)の種類や順番は、操作者が任意に変更することができる。例えば、操作部7のキーボートなどを操作することにより、操作手順の順番などを変えることができる。なお、シーケンス(操作手順)は、診断内容によってほぼ決まってしまい、また、診断内容が異なればシーケンスも異なる。例えば、心臓の超音波画像を収集して診断を行う場合と、腹部の超音波画像を収集して診断する場合とでは、シーケンス(操作手順)は異なる。
【0044】
また、過去において実際に操作した履歴を操作手順とし、その操作履歴情報をシーケンスデータ記憶部9に記憶しておいても良い。
【0045】
シーケンスデータ解析部10は、シーケンスデータ記憶部9からシーケンスデータ(操作手順の情報)を読み込み、各機能(処理)が実行される順番を求め、更に、各機能(処理)が実行される回数を求める。例えば、上記の例においては、「送受信モードの変更機能」の実行回数は1回、「画像調整機能」の実行回数は1回、「フリーズ機能」の実行回数は1回とされる。上記の例と異なり、操作手順として、1回目に「送受信モードの変更機能」、2回目に「画質調整機能」、3回目に「画質調整機能」、4回目に「フリーズ機能」が実行されるとなっていた場合は、「画質調整機能」の実行回数は2回とされる。このように、シーケンスデータ解析部10は、操作手順の情報から各機能が実行される回数を求める。また、上記の操作履歴情報をシーケンスデータとした場合は、シーケンスデータ解析部10は、その操作履歴情報から、各機能が実行された順番と、各機能が実行された回数を求める。
【0046】
属性データ記憶部11には、機能分類、スイッチ属性及び操作条件と、機能とが関連付けられた対応表が記憶されている。ここで、機能分類、スイッチ属性及び操作条件をまとめて「属性データ」と称し、関連付けられた対応表を「属性データ対応表」と称する。図3に、関連付けを示す属性データ対応表の1例を示す。
【0047】
機能分類とは、その機能を用途によって分類したときのその分類を表すものであり、機能を操作ボタンに割り当てる際の方向を決定する基準となるものである。例えば、「フリーズ機能」は基本的な機能であるため、図3の表に示すように、機能分類を「基本制御系」とし、「送受信モード変更機能」の機能分類を「モード系」とし、「フォーカス位置変更機能」などのように、パラメータの値などを調整する機能については、機能分類を「調整系」とし、「距離計測機能」などのように、計測する機能については、機能分類を「計測系」とし、「記録機能」の機能分類を「記録系」とする。このように、機能分類が各機能に関連付けられている。
【0048】
また、スイッチ属性とは、その機能を実行するために操作される操作ボタンの種類を表すものであり、上述した「ON/OFFスイッチ」や「UP/DOWNスイッチ」などを表すものである。例えば、「フリーズ機能」は、割り当てられた操作ボタンが押下(ON)されると、静止画を表示させる機能であり、操作ボタンがOFFされるとその機能が停止されるものであるため、スイッチ属性を「ON/OFFスイッチ」とする。つまり、同じ操作ボタンがON/OFF操作されることにより、機能実行と停止が行われる機能であるため、「ON/OFFスイッチ」が関連付けられる。また、「距離計測機能」は、画像上の距離を計測する機能であり、割り当てられた操作ボタンが押下(ON)されると指定された点間の距離を計測し、操作ボタンがOFFされている状態ではその機能は停止されるものであるため、スイッチ属性を「ON/OFFスイッチ」とする。また、「画質調整機能」は、1つの操作ボタンがON/OFF操作されることにより実行されるものではなく、画質を表すパラメータの値を上下することにより画像の画質を変える機能であるため、属性を「UP/DOWNスイッチ」とする。つまり、パラメータの値を変える必要があるため、2つ以上のボタンがUP/DOWN操作されることにより、パラメータの調整が行われる機能であるため、「UP/DOWNスイッチ」が関連付けられる。このように、スイッチ属性が各機能に関連付けられている。このように、スイッチ属性は、各機能を割り当てることが可能な操作ボタンを表すものである。
【0049】
また、操作条件とは、ある機能が実行される可能性があるタイミングを示すものである。例えば、「フリーズ機能」は任意の時に押下される可能性があるため、操作条件を「常時」とする。また、「距離計測機能」は、「フリーズ機能」が実行されて静止画が表示されているときに実行される機能であるため、操作条件を「フリーズ時」とする。また、操作条件を「常時」と「非常時」とに分けても良い。例えば、常に実行される可能性がある機能については「常時」とし、頻繁に使用される可能性がない機能については「非常時」としても良い。この場合、「フリーズ機能」は常に実行される可能性があるため、操作条件を「常時」とする。一方、画像にコメントを付す際に実行される「アノテーション機能」などは、「フリーズ機能」が実行されて静止画が表示されているときに実行される機能であるため、操作条件を「非常時」とする。このように、操作条件が各機能に関連付けられている。
【0050】
以上のように、各機能を、機能分類、スイッチ属性及び操作条件で特定し、それらの情報を基準として、各機能を操作ボタンに割り当てる。
【0051】
付加部12は、シーケンスデータ解析部10からシーケンスデータ(操作手順の情報)を受け、更に、属性データ記憶部11から属性データ対応表を読み込み、シーケンスデータに属性データを付加する。
【0052】
例えば、操作手順として、1回目に実行される機能が「フリーズ機能」であり、2回目に実行される機能が「距離測定機能」となっている場合について説明する。この場合、1回目に実行される機能が「フリーズ機能」であるため、付加部12は、図3に示す属性データ対応表に従って、1回目に実行される機能を示す情報に、機能分類の情報として「基本制御系」を付加し、スイッチ属性の情報として「ON/OFFスイッチ」を付加し、操作条件の情報として「常時」を付加する。さらに、2回目に実行される機能が「距離測定機能」であるため、付加部12は、2回目に実行される機能を示す情報に、機能分類の情報として「測定系」を付加し、スイッチ属性の情報として「ON/OFFスイッチ」を付加し、操作条件の情報として「フリーズ時」を付加する。これにより、操作手順の情報に属性データが付加され、割当部14に出力される。
【0053】
配置調整データ記憶部13には、機能分類、スイッチ属性及び操作条件からなる属性データと、その属性データで特定される機能が割り当てられるべき位置(方向及び距離)とが関連付けられた対応表が記憶されている。ここでは、この対応表を「配置調整データ」と称する。例えば、機能分類は各機能が割り当てられるべき方向と関連付けられ、操作条件は各機能が割り当てられるべき距離と関連付けられている。図4にこの配置調整データ(対応表)の1例を示す。
【0054】
例えば、右手で超音波プローブ1を持ち、左手を操作パネル20のトラックボール21上に置いて超音波診断装置を操作する場合について説明する。図4(a)に機能分類についての関連付けを示す。機能分類は、機能が割り当てるべき方向、つまり、トラックボール21上に置かれた手の指の方向に関連付けられている。具体的には、「基本制御系」は一般的に使用頻度が高いと考えられるため、操作しやすいように左手の親指がある方向(親指方向)に関連付けられる。「モード系」は操作しやすいように左手の人差し指がある方向(人差し指方向)に関連付けられる。「調整系」はパラメータの値を変更する機能が属し、中指での操作に適していると考えられるため、左手の中指がある方向(中指方向)に関連付けられる。「計測系」は比較的に使用頻度が低い機能が属しているため、薬指での操作に適していると考えられるため、左手の薬指がある方向(薬指方向)に関連付けられる。「記録系」は一連の処理の最後に実行されることが多いと考えられるため、小指での操作に適していると考えられるため、左手の小指がある方向(小指方向)に関連付けられる。
【0055】
なお、各指の方向の領域を予め決めておく。各指の方向について図5を参照しつつ説明する。図5は図2に示す操作パネル20の模式図であり、各指の方向に対応する領域を説明するための図である。例えば、左手をトラックボール21の上に置いて操作する場合、領域Aを「親指方向」の領域と決め、領域Bを「人差し指方向」の領域と決め、領域Cを「中指方向」の領域と決め、領域Dを「薬指方向」の領域と決め、領域Eを「小指方向」の領域と決め、領域A〜Eを各指の方向に予め対応付けておく。領域A〜Eは、各指が一般的に動作しやすい範囲を反映している。なお、領域A〜Eが占める範囲は操作者によって任意に変更することができる。
【0056】
以上のように、機能分類によって操作に適している指が異なるため、各機能分類に適していると考えられる指の方向を関連付けて対応表(配置調整データ)として配置調整データ記憶部13に記憶しておく。なお、この対応表(配置調整データ)は操作者によって任意に変更可能なものであり、例えば、「調整系」に属する機能を人差し指で操作した方が操作しやすい操作者もいるため、その操作者用の対応表を作成して記憶しておくこともできる。この場合は、「調整系」は人差し指方向に関連付けられることになる。
【0057】
図4(b)に操作条件についての関連付けを示す。操作条件は、割り当てられるべき距離、つまり、手が置かれると想定されるトラックボール21からの距離に関連付けられている。具体的には、「常時」に属する機能は、常に使用される可能性があるため、使用頻度が高いと考えられるため、トラックボール21に近い距離が関連付けられる。また、「フリーズ時」に属する機能は、フリーズ時に実行される可能性があるため、比較的に使用頻度が高いと考えられ、トラックボール21から近い距離に関連付けられる。また、「非常時」に属する機能は、常に使用されるわけではないため、使用頻度が低いと考えられ、トラックボール21から遠い距離が関連付けられる。つまり、操作条件は各機能の使用頻度を反映しているため、使用頻度が高い機能がトラックボール21に近い操作ボタンに割り当てられるように、操作条件にトラックボールからの距離を関連付けて対応表(配置調整データ)として配置調整データ記憶部13に記憶しておく。なお、この関連付けも操作者によって任意に変更可能なものである。
【0058】
以上のような関連付けを示す対応表(配置調整データ)が配置調整データ記憶部13に記憶されており、その対応表(配置調整データ)は割当部14に出力される。
【0059】
割当部14は、付加部12から送られる、シーケンスデータに属性データが付加された情報を受け、更に、配置調整データ記憶部13から配置調整データ(対応表)を読み込む。そして、割当部14は、属性データと配置調整データ(対応表)とに従って、機能を割り当てるべき位置(方向及び位置)を決定する。つまり、割当部14は、上記の配置調整データが示す対応表に従って、各機能を割り当てる操作ボタン22を決定する。そして、割当部14は、操作ボタン22と機能とを関連付けた対応表を作成する。この新しい割り当てを表した対応表は、記憶部16に記憶され、機能の割り当てを示す対応表が更新される。そして、割当部14が、その新しい対応表に従って操作部7の操作ボタン22に機能を割り当てていく。
【0060】
例えば、「フリーズ機能」は、機能分類として「基本制御系」に属しているため、配置される方向は、親指方向(図5に示す領域A)となり、操作条件として「常時」に属しているため、配置される距離は、トラックボール21から近い距離になる。また、スイッチ属性として、「ON/OFFスイッチ」に属しているため、1つのボタンからなる操作ボタン22に割り当てられる。例えば、トラックボール21に近い位置にある操作ボタン22aに割り当てられる。
【0061】
また、「距離計測機能」は、機能分類として「計測系」に属しているため、配置される方向は薬指方向(図5に示す領域D)となり、操作条件として「フリーズ時」に属しているため、配置される距離はトラックボール21から近い距離になる。また、スイッチ属性として「ON/OFFスイッチ」に属しているため、1つのボタンからなる操作ボタン22に割り当てられる。このように、割当部14は、「フリーズ機能」や「距離計測機能」などの各機能が割り当てられるべき操作ボタン22を決定し、各機能と操作ボタン22とを関連付けて対応表を作成し、各操作ボタン22に各機能を割り当てていく。
【0062】
また、割当部14は、シーケンスデータ解析部10から各機能の実行頻度を示す情報を受け、その実行頻度に応じて各機能を割り当てるべき距離を変える。つまり、実行頻度が高い機能については、トラックボール21から近い位置にある操作ボタンに割り当てるように、配置される距離を「近い距離」に変える。一方、実行頻度が低い機能については、トラックボールから遠い位置にある操作ボタンに割り当てるように、配置される距離を「遠い距離」に変える。
【0063】
比較部15は、実際に実行された機能と、シーケンスデータ記憶部9に記憶されている、予め設定されたシーケンス(操作手順)とを比較し、それらが一致しているか否かの判断を行う。例えば、予め設定された操作手順では、「フリーズ機能」の実行が定められている場合に、実際の操作において「距離計測機能」を実行するための操作ボタンが誤って操作されて「距離計測機能」が実行されると、比較部15は操作内容が異なると判断する。そして、比較部15は、その比較結果を割当部14に出力する。割当部14は、「距離計測機能」が割り当てられていた操作ボタン(誤って操作された操作ボタン)に、新たに「フリーズ機能」を割り当てる。このように、比較部15と割当部14によって、誤って操作された操作ボタンに本来実行すべき機能を割り当てることで、誤操作の発生を防止することが可能となる。
【0064】
また、記憶部16はROMなどのメモリやハードディスクなどからなり、画像生成部2により生成された各データが保存されている。さらに、記憶部16には、超音波診断装置の各種設定条件、超音波診断装置の制御プログラム、超音波画像生成プログラムなどが記憶されている。
【0065】
(動作)
次に、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の動作(超音波診断装置の制御方法)について、図6乃至図8を参照しつつ説明する。図6は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の動作を順番に説明するためのフローチャートである。
【0066】
超音波診断装置により診断を行う前に、操作者が操作部7を操作することにより超音波診断装置に機能の割り当て命令を与えると、その割り当て命令は操作部7から制御部8に出力される。そして、制御部8のシーケンスデータ解析部10はその命令を受けると、シーケンスデータ記憶部9に予め登録されているシーケンスデータ(操作手順の情報)を読み込む(ステップS01)。
【0067】
シーケンスデータ解析部10は、操作者により予め登録されたシーケンスデータ(操作手順の情報)を解析することにより、各機能の実行の順番を求め、更に、各機能が実行される回数を求める(ステップS02)。
【0068】
ここで、シーケンスデータ記憶部9に記憶されているシーケンス(操作手順)の例について、図7を参照しつつ説明する。図7は、シーケンス(操作手順)と操作者の指の位置との関係を示す概念図である。図7に示すシーケンス(操作手順)を以下に示す。この例のシーケンス(操作手順)は、(1)送受信のモードを変更するための「送受信モード変更機能」、(2)フォーカス位置を変更するための「フォーカス位置変更機能(画質調整機能)」、(3)ダイナミックレンジを調整するための「ダイナミックレンジ調整機能(画質調整機能)」、(4)静止画を表示させるための「フリーズ機能」、(5)指定された間の距離を計測するための「距離計測機能」、(6)画像中にコメントを付すための「アノテーション機能」、(7)静止画を記録するための「記録機能」、(8)静止画の表示を動画の表示に戻すための「フリーズ機能」となっている。つまり、(1)〜(8)までの機能が実行されて1連の処理が行われる。このシーケンス(操作手順)は診断内容により異なるものである。例えば、被検体の心臓を診断する場合の操作手順と、腹部を診断する場合の操作手順とは、一般的に異なる。
【0069】
シーケンスデータ解析部10はシーケンスデータに基づいて各機能の実行の順番を求め、更に、各機能が実行される回数を求める。つまり、シーケンスデータ解析部10は各機能の実行頻度を求めることになる(ステップS02)。
【0070】
そして、シーケンスデータ解析部10はシーケンスデータとその解析結果である各機能の実行頻度を付加部12に出力する。付加部12は、属性データ記憶部11から図3に示す属性データ対応表を読み込む(ステップS03)。そして、付加部12は、シーケンスデータ(操作手順情報)の各機能に、属性データを付加していく(ステップS04)。
【0071】
上記の(1)〜(8)のシーケンス(操作手順)の場合、付加部12は、図3に示す属性データ対応表に従って、(1)「送受信モード変更機能」に機能属性として「モード系」を付し、スイッチ属性として「ON/OFFスイッチ」を付し、操作条件として「非常時」を付す。また、付加部12は、(2)「フォーカス位置変更機能」と(3)の「ダイナミックレンジ変更機能」に機能属性として「調整系」を付し、スイッチ属性として「UP/DOWNスイッチ」を付し、操作条件として「常時」を付す。また、付加部12は、(4)、(8)「フリーズ機能」に機能属性として「基本制御系」を付し、スイッチ属性として「ON/OFFスイッチ」を付し、操作条件として「常時」を付す。また、付加部12は、(5)「距離計測機能」と(6)「アノテーション機能」に機能属性として「計測系」を付し、スイッチ属性として「ON/OFFスイッチ」を付し、操作条件として「フリーズ時」を付す。また、付加部12は、(7)「記録機能」に機能属性として「記録系」を付し、スイッチ属性として「ON/OFFスイッチ」を付し、操作条件として「常時」を付す。
【0072】
この対応関係について、図8に示す表を参照しつつ説明する。説明を簡便にするために、(4)の「フリーズ機能」と(5)の「距離測定機能」に対する対応付けについて説明する。図8(a)に、付加部12に送られたシーケンスの一部を示す。ここでは、(4)「フリーズ機能」と(5)「距離測定機能」とが示されている。図8(b)に、付加部12により属性データがシーケンスデータに付加された後の対応関係を示す。(4)「フリーズ機能」には、「基本制御系」、「ON/OFFスイッチ」、「常時」が付加され、(5)「距離計測機能」には、「計測系」、「ON/OFFスイッチ」、「フリーズ時」が付加されている。
【0073】
このように、図3に示す属性データ対応表に従って、シーケンス(操作手順)に含まれる各機能に属性データが付加される。そして、属性データが付加されたシーケンスデータは、割当部14に出力される。割当部14は、配置調整データ記憶部13から図4に示す配置調整データ(対応表)を読み込む(ステップS05)。そして、割当部14は、その配置調整データ(対応表)と、属性データが付加されたシーケンスデータとから、各機能を割り当てるべき位置(方向及び距離)を決定し、その決定結果から割り当てるべき操作ボタンを決定する(ステップS06)。
【0074】
ここで、図8(c)、(d)に示す表を参照しつつ、操作ボタンへの割り当てを説明する。図8(c)に示すように、(4)「フリーズ機能」には機能分類として「基本制御系」が付加されているため、割当部14は配置調整データ(対応表)に従って、割り当てられる方向を「親指方向」(図5に示す領域A)と決定する。また、操作条件として「常時」が対応付けられているため、割当部14は、割り当てられる距離を「近い距離」と決定する。さらに、スイッチ属性として「ON/OFFスイッチ」が付加されているため、1つのボタンからなる操作ボタンに割り当てられることになる。この場合、「フリーズ機能」が割り当てられる操作ボタンは、親指方向(図5に示す領域A内)にある操作ボタンのうち、トラックボール21に近い位置にある操作ボタンとなる。また、スイッチ属性は「ON/OFFスイッチ」であるため、1つのボタンからなる操作ボタンに割り当てられる。割当部14は、例えば、図2に示す操作ボタン22aに「フリーズ機能」を割り当てる。
【0075】
また、(5)「距離計測機能」には機能分類として「計測系」が付加されているため、割当部14は配置調整データ(対応表)に従って、割り当てられる方向を「薬指方向」(図5に示す領域D)と決定する。また、操作条件として「フリーズ時」が付加されているため、割当部14は、割り当てられる距離を「近い距離」と決定する。さらに、スイッチ属性として「ON/OFFスイッチ」が付加されているため、1つのボタンからなる操作ボタンに割り当てられることになる。この場合、「距離計測機能」が割り当てられる操作ボタンは、薬指方向(図5に示す領域D内)にある操作ボタンのうち、トラックボール21に近い位置にある操作ボタンとなる。また、スイッチ属性は「ON/OFFスイッチ」であるため、1つのボタンからなる操作ボタンに割り当てられる。割当部14は、例えば、図2に示す操作ボタン22bに「距離計測機能」を割り当てる。
【0076】
このように、割当部14により各機能が割り当てられる操作ボタンが決定され、各機能と操作ボタンとが関連付けられた対応表が生成される。例えば、図8(d)に示すような対応表が作成される。割当部14はその対応表に従って、操作部7の操作ボタンに各機能を割り当てる(ステップS07)。例えば、「フリーズ機能」は、親指方向(図5に示す領域A内)にある最も近い位置の操作ボタン、例えば操作ボタン22aに割り当てられる。また、「距離計測機能」は、薬指方向(図5に示す領域D内)にある最も近い位置の操作ボタン、例えば操作ボタン22bに割り当てられる。このとき、「フリーズ機能」と「距離計測機能」のスイッチ属性は「ON/OFFスイッチ」であるため、1つのボタンからなる操作ボタンのうち、最も近い位置にある操作ボタンに割り当てられることになる。
【0077】
他の機能についても、機能分類、スイッチ属性及び操作条件に基づいて各操作ボタンに割り当てられる。例えば、割当部14は、「フォーカス位置変更機能」を、人差し指方向(図5に示す領域B内)にある操作ボタンであって、トラックボール21に最も近い位置の操作ボタンに割り当てる。また、割当部14は、「ダイナミックレンジ変更機能」を、中指方向(図5に示す領域C内)にある操作ボタンであって、トラックボール21から2番目に近い位置の操作ボタンに割り当てる。また、割当部14は、「アノテーション機能」を、薬指方向(図5に示す領域D内)にある操作ボタンであって、トラックボール21から2番目に近い位置の操作ボタンに割り当てる。
【0078】
そして、シーケンス(操作手順)の全ての機能が操作ボタンに割り当てられると、制御部8は、割当が終了したことを操作者が認知できる程度に表示装置6に表示させる。操作者が操作部7の操作ボタンに割り当てられた機能を確認する。そして、割り当ての修正が必要な場合(ステップS08、No)は、操作者は操作部7を操作することにより、修正命令を制御部8に与える。例えば、操作者が機能を割り当てる操作ボタンを指定すると、割当部14はその指定に従って、指定された操作ボタンに機能を割り当てる(ステップS09)。一方、割り当ての修正が不要な場合は(ステップS08、Yes)、割り当ての処理が終了することになる。
【0079】
以上のように、指の位置、指の動作及び各機能の特徴を考慮し、操作するのに適した指の操作範囲内にある操作ボタンに機能を割り当てることにより、操作者の使い勝手に対応して機能を割り当てることが可能となる。そのことにより、操作者が使いやすいように操作ボタンに機能を割り当てることが可能となる。
【0080】
例えば、機能の種類に応じて、動かしやすい指の近くにある操作ボタンに機能を割り当てることができる。また、実行される頻度が高い機能を基準操作ボタンに近い位置にある操作ボタンに割り当てることにより、指の動作範囲を狭くすることができる。以上のように、操作者の使い勝手に対応して機能を割り当てることができるため、診断効率を向上させることが可能となる。その結果、検査時間の短縮化が図れ、検査者のみならず、患者への負担も軽減することができる。
【0081】
また、この実施形態に係る超音波診断装置によると、他の超音波診断装置の使用に慣れている操作者であっても、違和感無く操作することが可能となる。例えば他の超音波診断装置においては、左手の人差し指の操作範囲内にある操作ボタンに「画質調整機能」が割り当てられていた場合、他の超音波診断装置に慣れている操作者は、この実施形態に係る超音波診断装置においても人差し指の操作範囲内にある操作ボタンに「画質調整機能」が割り当てられている方が使い勝手が良い。この場合、配置調整データ(対応表)の機能分類において、調整系に人差し指方向を対応付けておくことで、割当部14は、調整系に属する「画質調整機能」を人差し指の操作範囲内にある操作ボタンに割り当てることになる。このようにして、「画質調整機能」は人差し指の操作範囲内にある操作ボタンに割り当てられるため、他の超音波診断装置に慣れている操作者であっても、違和感無くこの実施形態に係る超音波診断装置を使用することが可能となる。
【0082】
以上のように、操作者によって配置調整データ(対応表)の内容を変えることで、各操作者の操作の特徴に合わせた割り当てを行うことができる。例えば、配置調整データにおいて、ある操作者に対しては記録系を人差し指方向に対応させ、別の操作者に対してはモード系を小指方向に対応させても良い。これにより、同じ機能であっても操作者によって配置される方向が異なる。
【0083】
また、属性データ対応表のうち、操作条件を操作者によって変えても良い。例えば、操作条件が「常時」であった機能を「非常時」に変えても良く。「非常時」であった機能を「常時」に変えても良い。これにより、同じ機能であっても、操作者によって割り当てられる距離が異なる。ある操作者の場合、トラックボールから近い位置の操作ボタンに機能が割り当てられ、他の操作者の場合、トラックボールから遠い位置の操作ボタンにその機能が割り当てられる。
【0084】
また、操作者ごと又は診断内容ごとに異なる属性データ対応表又は配置調整データ(対応表)をそれぞれ、属性データ記憶部11又は配置調整データ記憶部13に記憶しておき、操作者ごと又は診断内容ごとに、異なる割り当てを行っても良い。操作ボタン22は、操作者や診断内容によって使用頻度に偏りがある。また、操作者や診断内容によって全く使用しない操作ボタン22もある。従って、操作者ごと又は診断内容ごとに同じ操作ボタン22に異なる機能を割り当てれば、操作者と診断内容の特徴に対応した割り当てが可能となる。
【0085】
例えば、操作者ごとに操作ボタン22に機能を割り当てる例について説明する。予め、ユーザ名などを属性データ対応表に付加し、属性データ記憶部11に記憶しておく。同様に、予め、ユーザ名などを配置調整データ(対応表)に付加し、配置調整データ記憶部11に記憶しておく。
【0086】
そして、超音波診断装置を使用する際に、操作部7により、操作者のユーザ名やユーザIDなどの操作者を特定する情報を入力する。付加部12は、操作部7から入力されたユーザ名などを受けて、そのユーザ名に基づいて属性データ記憶部11から、そのユーザ名などが付された属性データ対応表を読み込む。そして、ステップS04と同様にシーケンスデータ(操作手順情報)に属性データを付加し、付加したデータを割当部14に出力する。割当部14は、入力されたユーザ名などに従って配置調整データ記憶部13から、そのユーザ名などが付された配置調整データ(対応表)を読み込み、操作ボタン22と機能とを関連付けた対応表を作成する。この対応表は操作者ごとに作成されるため、その対応表に従って機能を操作ボタン22に割り当てることにより、その操作者の使い勝手に応じた割当が可能となる。これにより、操作者の特徴に対応した機能の割り当てを行うことが可能となり、個々の操作者の使い勝手に対応した機能の割当が可能となるため、操作者の負担が軽減され、診断効率を向上されることが可能となる。
【0087】
また、割当部14は、実行される順番が互いに近い機能を、互いに近い位置にある操作ボタンに割り当てても良い。例えば、上記の例において(4)「フリーズ機能」が実行された後に(5)「距離計測機能」が実行されるため、これらの機能を、互いに近い位置にある操作ボタンに割り当てる。これにより、狭い範囲内で指を動かせば良いため、一連の操作を行っているときに操作者の負担を軽減することができる。
【0088】
次に、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の別の動作について、図9を参照しつつ説明する。図9は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の別の動作を説明するためのフローチャートである。この動作は、誤って操作された操作ボタンに、本来実行されるべき機能を割り当てるものである。
【0089】
まず、所定の診断を行うために操作者が操作ボタン22を操作すると、その操作ボタンを示す信号(操作情報)が制御部8に出力され、操作者が行った操作の一連の手順を示す操作履歴が制御部8により作成される。例えば、割付部14が操作部7から操作ボタンを示す信号(操作情報)を受けると、操作ボタンと機能とを関連付けた対応表に従って、実際に実行された機能を求める。そして、割付部14は、一連の操作についての機能を求めることにより、一連の手順を示す操作履歴を作成する。そして、比較部15はその操作履歴を読み込む(ステップS11)。
【0090】
さらに、比較部15は、シーケンスデータ記憶部9からその診断内容に対応するシーケンスデータ(操作手順)を読み込み、上記の操作履歴とシーケンスデータとを比較する(ステップS12)。例えば、心臓の診断を行っている場合は、比較部15は、シーケンスデータ記憶部9から心臓の診断のシーケンスデータ(操作手順の情報)を読み込む。
【0091】
そして、比較部15は、操作履歴の内容、つまり実際に実行された一連の機能と、シーケンスデータ(操作手順)が示す一連の機能とが、一致するか否かの判断を行う(ステップS13)。実際に実行された機能と、シーケンスデータが示す機能とが一致すれば(ステップS13、Yes)、シーケンスデータ(操作手順)が示す機能と同じ機能が実際に実行されたことになるため、機能の割り当て処理を行わず処理は終了する。
【0092】
一方、実際に実行された機能と、シーケンスデータが示す機能とが一致しない場合(ステップS13、No)、シーケンスデータ(操作手順)が示す機能と同じ機能が実際に実行されていないことになる。例えば、シーケンスデータによると「フリーズ機能」が実行されるべきであったにもかかわらず、実際に実行された機能が「記録機能」であったものとする。この場合、シーケンスデータと異なる機能が実行されているため、本来、操作されるべきではなかった操作ボタンが操作されたことになる。例えば、「記憶機能」が割り当てられた操作ボタンを、「フリーズ機能」が割り当てられていると操作者が勘違いしている場合などに、上記の不一致が発生する。図2に示す例において、操作ボタン22aに「フリーズ機能」が割り当てられており、「操作ボタン22d」に「記録機能」が割り当てられているものとする。本来、操作ボタン22aが操作されるべきであったものが、操作ボタン22dが操作されるため、上記の誤操作が発生する。
【0093】
さらに、比較部15は、その不一致が発生した回数をカウントする。そして、不一致の回数が予め設定された回数になったとき(ステップS14、Yes)、比較部15は、割当部14に機能の割り当て命令を出力する。一方、不一致の回数が予め設定された所定回数より少ない場合は(ステップS14、No)、機能の割り当てを行わず、処理は終了する。
【0094】
つまり、所定回数、機能の不一致が発生した場合は、操作者が気づかずに誤操作し続けている可能性があるため、本来実行されるべきであった機能を、誤操作された操作ボタンに割り当てる処理を行う。一方、機能の不一致が所定回数より少ない場合は、誤操作の頻度が低いため、機能の割り当てを行う必要がないと考えられる。この場合は、割り当て処理を行わずに処理を終了する。この所定回数は、操作者によって予め設定されるものであり、任意に変更することができる。例えば、設定値を10回とした場合、不一致の回数が10回になると、比較部15は割当部14に機能の割り当て命令を出力する。
【0095】
不一致の回数が所定回数になった場合は(ステップS14、Yes)、制御部8の制御により表示装置6のモニタ画面上に、機能が不一致になったことを操作者が認知できる程度に表示させる。例えば、表示装置6のモニタ画面上に、「実行された機能と操作手順の機能とが一致しません」などの表示を行う。そして、機能の割り当てが必要であると操作者が判断した場合は、操作者は操作部7により機能の割り当て命令を超音波診断装置に与える(ステップS15、Yes)。一方、割り当ては不要であると操作者が判断した場合は(ステップS15、No)、処理を終了する。
【0096】
操作者により機能の割り当て命令が入力された場合(ステップS15、Yes)、割当部14はその割り当て命令を受け、更に、比較部15から一致しなかった機能の情報を受ける。そして、割当部14は、シーケンスデータと一致しなかった機能が割り当てられている操作ボタンに、シーケンスデータが示す機能を割り当てる(ステップS16)。つまり、本来実行されるべきであった機能を、実際に操作された操作ボタン(誤操作された操作ボタン)に割り当てる。
【0097】
例えば、割当部14は、比較部15から一致しなかった機能である「フリーズ機能」を示す情報と「記録機能」を示す情報とを受ける。そして、割当部14は、機能と操作ボタンとが関連付けられている対応表を参照して、「フリーズ機能」を「記録機能」が割り当てられている操作ボタン(上記の例の場合、操作ボタン22d)に割り当てる。これにより、操作ボタン22dに「フリーズ機能」が割り当てられることになる。操作者は、「記録機能」が割り当てられていた操作ボタン22dを「フリーズ機能」であると認識して操作していたため、上記の誤操作が発生していたが、操作ボタン22dに「フリーズ機能」を割り当てることにより、操作者の認識と、実際の割り当てが一致するため、誤操作を防ぐことができる。また、操作ボタン22dに割り当てられていた「記録機能」は、他の操作ボタン、例えば操作ボタン22aに割り当てられる。
【0098】
このように、対象となる機能を誤操作していた操作ボタンに割り当てることにより、操作者の認識と実際の割り当てとが一致するため、誤操作を防ぐことが可能となる。上記のように、フリーズ機能が割り当てられた操作ボタンであると勘違いして、記録機能が割り当てられた操作ボタンを操作している場合、本来、フリーズ機能が実行されなければならないところ、記録機能が実行されてしまう。この実施形態によると、記録機能が割り当てられている操作ボタンにフリーズ機能を割り当てることにより、次に操作する際には、フリーズ機能を実行させることが可能となる。これにより、誤操作を防止することが可能となるため、検査効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】この発明の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施形態に係る超音波診断装置に備えられた操作パネル及びTCSを示す上面図である。
【図3】機能と属性データとの関連付けを表す対応表を示す図である。
【図4】属性データと機能が割り当てられる位置(方向及び距離)との関連付けを表す対応表を示す図である。
【図5】図2に示す操作パネルの模式図であり、各指の方向に対応する領域を説明するための図である。
【図6】この発明の実施形態に係る超音波診断装置の動作を順番に説明するためのフローチャートである。
【図7】シーケンス(操作手順)と操作者の指の位置との関係を示す概念図である。
【図8】シーケンス(操作手順)、属性データ、配置調整データ及び操作ボタンの関連付けを説明するための表である。
【図9】この発明の実施形態に係る超音波診断装置の別の動作を順番に説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0100】
1 超音波プローブ
2 画像形成部
3 送受信部
4 信号処理部
5 DSC
6 表示装置
7 操作部
8 制御部
9 シーケンスデータ記憶部
10 シーケンスデータ解析部
11 属性データ記憶部
12 付加部
13 配置調整データ記憶部
14 割当部
15 比較部
16 記憶部
20 操作パネル
23 TCS

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作ボタンと、
所定の診断を行うための機能の実行順番を示す操作手順を診断内容又は操作者ごとに記憶する記憶手段と、
前記操作ボタンのうち1つを基準操作ボタンとし、前記機能の種類に従って、前記診断内容又は前記操作者ごとに前記基準操作ボタンに対して異なった位置の操作ボタンに前記機能を割り当てる割当手段と、
前記操作ボタンが操作されることに応じて前記割り当てられた機能を実行する実行手段と、
を有することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記診断内容又は前記操作者ごとに、前記機能の種類と前記操作ボタンの位置とを関連付けて記憶し、
前記割当手段は、前記関連付けに従って前記診断内容又は前記操作者ごとに異なった位置の操作ボタンに前記機能を割り当てることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記割当手段は、前記操作手順に基づいて前記各機能が実行される頻度を算出し、前記基準操作ボタンからの距離が近い操作ボタン順に、前記実行される頻度が高い機能を割り当てることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記実行手段により実行された機能と、前記記憶手段に記憶されている操作手順が示す機能とが一致するか否かの判断を行う判断手段を更に有し、
前記機能が一致しないと判断された場合、前記割当手段は、前記実行された機能が割り当てられている操作ボタンに前記操作手順が示す機能を割り当てることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記判断手段は前記機能が一致しない回数を求め、
前記回数が所定回数になった場合、前記割当手段は、前記実行された機能が割り当てられている操作ボタンに前記操作手順が示す機能を割り当てることを特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
操作ボタンと、所定の診断を行うための機能の実行順番を示す操作手順を診断内容又は操作者ごとに記憶する記憶手段と、を有する超音波診断装置に、
前記操作ボタンのうち1つの基準操作ボタンとし、前記機能の種類に従って、前記診断内容又は前記操作者ごとに前記基準操作ボタンに対して異なった位置の操作ボタンに前記機能を割り当てる割当機能と、
前記操作ボタンが操作されることに応じて前記割り当てられた機能を実行する実行機能と、
を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−247036(P2006−247036A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−65583(P2005−65583)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】