説明

超音波診断装置

【課題】オペレータが視線をそらすことなく断層画像中の関心領域のパラメータを確認することができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波診断装置(110)は、生体組織に超音波を送信し生体組織からのエコー信号を受信する送受信プローブ(20)と、送受信プローブが受信したエコー信号に基づいて関心領域を設定するための生体組織の断層像を示す第1の画像及び関心領域の第2の画像を生成する画像生成手段(4,5)と、表示された第1の画像上で関心領域を設定する関心領域設定手段(7)と、第1の画像と設定された関心領域との境界を示す枠部に関心領域を観察するためのパラメータの状態を示す形象を生成する枠部形象手段(9)と、第1の画像、第2の画像及び形象された枠部を表示する表示手段(14)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体組織の画像を表示する際に、関心領域に関するパラメータの情報をその関心領域の枠部を使って表示する超音波撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、生体組織の状態をBモード画像で表示させたりカラードプラ画像等の断層画像で表示させたりする。超音波診断装置は、その断層画像中に関心領域(ROI:Region of Interest)を設定して、関心領域内に関するパラメータの情報を取得することが行われている。超音波診断装置のオペレータはこの関心領域に関するパラメータを確認することが多いため、超音波診断装置はそのモニター画面に断層画像とともにパラメータ又はパラメータに関するグラフを表示させている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された超音波診断装置は、カラードプラ画像上の関心領域における速度パラメータを、カラードプラ画像に並べて表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−026079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、関心領域を伴った断層画像の表示とパラメータ又はパラメータに関するグラフとは画面の構成が異なるため、別画面又は別ウィンドウ構成となっている。このためオペレータは、断層画像の表示とパラメータ又はパラメータに関するグラフと同時に観察することが不可能である。つまり、オペレータは関心領域外に表示されたパラメータ又はパラメータに関するグラフを注視すると、関心領域内に表示された断層像に視線がいかなくなり、肝心なリアルタイム画像を見損なう場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、オペレータが視線をそらすことなく断層画像中の関心領域のパラメータを確認することができる超音波診断装置を提供する。
【0007】
第1の観点にかかる超音波診断装置は、生体組織に超音波を送信し、生体組織からのエコー信号を受信する送受信プローブと、送受信プローブが受信したエコー信号に基づいて関心領域を設定するための生体組織の断層像を示す第1の画像及び関心領域の第2の画像を生成する画像生成手段と、表示された第1の画像上で関心領域を設定する関心領域設定手段と、第1の画像と設定された関心領域との境界を示す枠部に関心領域を観察するためのパラメータの状態を示す形象を生成する枠部形象手段と、第1の画像、第2の画像及び形象された枠部を表示する表示手段と、を備える。
【0008】
第2の観点にかかる超音波診断装置は、第1の観点に記載の超音波診断装置において、生体組織の硬さ又は軟らかさを表す弾性画像を含む。
【0009】
第3の観点にかかる超音波診断装置は、第2の観点に記載の超音波診断装置において、パラメータが生体組織に対して受信プローブを圧迫させ又は弛緩させる度合いを示すクオリティ値を表示する。
【0010】
第4の観点にかかる超音波診断装置は、第1の観点に記載の超音波診断装置の第2の画像において、生体組織に造影剤が投与された造影画像を含む。
【0011】
第5の観点にかかる超音波診断装置は、第4の観点に記載の超音波診断装置において、パラメータが造影剤の投与開始からの経過時間である。
【0012】
第6の観点にかかる超音波診断装置は、第1の観点に記載の超音波診断装置において、送受信プローブが、1方向に配列された振動子列を配列方向と直交する方向に揺動させる揺動部を含み、パラメータが、揺動部による揺動方向における振動子列の位置である。
【0013】
第7の観点にかかる超音波診断装置は、第1の観点ないし第6の観点に記載の超音波診断装置において、パラメータの状態を示す形象が、複数の色彩又はグレー濃度で表示される枠部である。
【0014】
第8の観点にかかる超音波診断装置は、第1の観点ないし第6の観点に記載の超音波診断装置において、パラメータの状態を示す形象が、太さの異なる複数の枠幅で移動して表示される枠部である。
【0015】
第9の観点にかかる超音波診断装置は、第1の観点ないし第6の観点に記載の超音波診断装置において、パラメータの状態を示す形象が、枠部上に形成された指標で移動して表示される枠部である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の超音波診断装置は、枠部に関心領域を観察するためのパラメータの状態が示されているため、オペレータは目を逸らすことなく関心領域を観測確認できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】超音波診断装置110の全体構成を示すブロック図である。
【図2】表示部14に合成超音波画像G、弾性画像EG、Bモード画像BG及び関心領域Rを示した図である。
【図3】同一音線上の2つのBモード画像BG(i)、BG(ii)における関心領域R(i),R(ii)を示した図である。
【図4】クオリティ値Qnと比|Ra|との関係を示したグラフである。
【図5】(a)は、クオリティ値Qnが0の場合の枠部FRを示した図である。 (b)は、クオリティ値Qnが閾値THの場合の枠部FRを示した図である。 (c)は、クオリティ値Qnが1の場合の枠部FRを示した図である。
【図6】(a)は、クオリティ値Qnが0の付近の場合、枠部FRを赤色Rdで表示した場合の図である。 (b)は、クオリティ値Qnが閾値TH付近で閾値TH未満の場合、枠部FRを黄色Yeで表示した場合の図である。 (c)は、クオリティ値Qnが1及び1付近の場合、枠部FRを青色Blで表示した場合の図である。
【図7】超音波診断装置120の全体構成を示すブロック図である。
【図8】(a)は、検査開始時から10秒後を示した枠部FRを示した図である。 (b)は、検査開始時から1分30秒後を示した枠部FRを示した図である。 (c)は、検査開始時から10分後を示した枠部FRを示した図である。
【図9】超音波診断装置130の全体構成を示すブロック図である。
【図10】電子走査方向ESD及び機械走査方向MSD、並びにこのスキャンの際に取得される三次元領域VAを模式的に示した図である。
【図11】探触子アレイの位置を枠部FRに表示させた図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明にかかる超音波撮像装置を実施するための最良の形態について説明する。
【0019】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について図1〜図6に基づいて説明する。第1実施形態においては、Bモード画像BGを表示させ、そのBモード画像BGの中に関心領域を作成して、その関心領域内にBモード画像BGと異なる情報を持つ弾性画像EGを表示させる超音波撮像装置について説明する。
【0020】
<超音波診断装置110の構成>
図1は本実施形態における超音波診断装置110の全体構成を示すブロック図である。超音波診断装置110は、パラレルバスPBに接続された送受信部30、記憶部であるメモリ13、処理部であるCPU(Central Processing Unit)19、マウス又はキーボード等の入力部12及び液晶画面等の表示部14を有している。
【0021】
パラレルバスPBは各種のデータを送受信する通信手段であり、シリアルバス他の通信手段を用いてもよい。
【0022】
CPU19は、Bモード画像処理部4、弾性画像処理部5、画像合成部6、関心領域設定部7、パラメータ処理部8、枠部形象部9、及び制御部10を備える。CPU19は超音波診断装置110を制御し及び各種のデータを処理する。
【0023】
送受信部30には、着脱可能な超音波プローブ20が接続されている。超音波プローブ20は、生体組織に対して超音波を送信しそのエコー信号を受信する。弾性画像EGは、この超音波プローブ20を生体組織の表面に当接させた状態で圧迫と弛緩とを繰り返すことで作成される。
【0024】
送受信部30は、超音波プローブ20を所定の走査条件で駆動させて音線毎の超音波の走査を行う。また、送受信部30は超音波プローブ20で受信したエコー信号をA/D変換し音線データにする。音線データはLog圧縮、ゲイン調整等の信号処理が施され、Bモード画像処理部4及び弾性画像処理部5に出力される。また、送受信部30から出力されたエコー信号又は音線データは記憶部13に記憶させてもよい。
【0025】
送受信部30は、Bモード画像BGを作成するための走査と、弾性画像EGを作成するための走査とを別に行う。弾性画像EGを作成するための走査としては、被検体における弾性画像EGを作成する領域において、同一音線上に二回の走査を行う。
【0026】
記憶部13は、Bモード画像データ及び弾性画像情報等を記憶するための画像メモリ(memory)、及び各種プログラムが記憶される。必要に応じて記録された画像データ等は呼出しされる。記憶部13は時間情報を含む音線データ、又はBモード画像BGと弾性画像EGとの一時記憶及び静止画として保存することができる。
【0027】
Bモード画像処理部4は、送受信部30から出力された音線データに対し、包絡線検波処理等のBモード処理を行い、Bモード画像BGを作成する。ただし、Bモード画像処理部4は、記憶部13に記憶された音線データに基づいてBモード画像BGを作成してもよい。
【0028】
弾性画像処理部5は、Bモード画像処理部4で作成したBモード画像BG上に設定された弾性画像作成領域(本実施形態では後述の関心領域R)において、送受信部30から出力された音線データに基づき弾性画像EGを作成する。ただし、弾性画像処理部5は、Bモード画像処理部4と同様に、記憶部13に記憶された音線データに基づいてBモード画像BGを作成してもよい。
【0029】
また、弾性画像処理部5は、同一音線上の二回の走査で算出された変位を色相情報に変換し、超音波の送受信面における関心領域Rにおいての弾性画像EGを作成する。
【0030】
関心領域設定部7は、図2に示すように表示部14に表示されたBモード画像BG上に関心領域Rを設定する。弾性画像処理部5はこの関心領域Rについて弾性画像EGを作成する。本実施形態の関心領域設定部7では関心領域RがBモード画像BGの一部の領域で設定されているが、関心領域Rの大きさは任意に変化可能であり、Bモード画像BGの全体を設定することも可能である。
【0031】
画像合成部6は、Bモード画像処理部4で作成されたBモード画像BGと弾性画像処理部5で作成された弾性画像EGとを合成する。具体的には、この画像合成部6は、一フレーム分のBモード画像BGと一フレーム分の弾性画像EGとを加算処理し、表示部14に表示する一フレーム分の合成画像データを作成する。
【0032】
表示部14は、画像合成部6で得られた合成波画像データを図2に示すように白黒のBモード画像BGとカラーの弾性画像EGと関心領域Rとが合成された合成超音波画像Gとして表示する。本実施形態では、弾性画像EGは、関心領域R内に半透明で(背景のBモード画像BGが透けた状態で)表示される。
【0033】
また、関心領域Rの枠部FRには、パラメータ処理部8の算出値が枠部形象部9により表示される。本実施形態のパラメータ処理部8の算出値は、枠部形象部9において後述するクオリティ値Qnとして表示される。
【0034】
パラメータ処理部8は、算出値として一画素毎に算出された変位の関心領域Rにおける物理量の平均をフレーム毎に算出する。関心領域Rにおける物理量の平均を平均値XrAVとする。また、パラメータ処理部8は、物理量における変位の平均の理想値XiAVに対する平均値XrAVの比Raを算出する。なお、理想値XiAVは、第1実施形態における予め設定された物理量の平均値の実施の形態の一例である。
【0035】
理想値XiAVは、生体組織の弾性をより正確に反映した弾性画像EGを得ることができる強さで、超音波の送受信時に超音波プローブ20による生体組織への圧迫とその弛緩とが行われた場合に、任意に設定される関心領域Rにおいて得られる変位の平均値である。この理想値XiAVは、例えば腫瘍と同じ硬さの部分や正常組織と同じ硬さの部分などからなるファントム等を対象として実験し、経験上得られる値である。また、この理想値XiAVは、オペレータが入力部12において設定できるようになっていてもよいし、デフォルトとして装置に記憶されていてもよい。また、パラメータ処理部8は得られた比Raなどに基づいてクオリティ値Qnを算出する。
【0036】
枠部形象部9は、パラメータ処理部8で算出されたクオリティ値Qnに基づいて関心領域Rの枠部FRの形状または色を変化させて表示する。枠部形象部9のクオリティ値Qnの表示方法は後述する。
【0037】
制御部10は、CPU19で処理され、記憶部13に記憶された制御プログラムを読み出し、超音波診断装置110の各部における機能を実行させる。また、入力部12は、オペレータが指示や情報を入力するためのキーボード及びマウス等のポインティングデバイス(図示省略)などを含んで構成されている。
【0038】
<超音波診断装置110の動作>
本実施形態の超音波診断装置110の動作について説明する。まず、送受信部30は、超音波プローブ20から被検体の生体組織へ超音波を送信させ、その音線データを取得する。このとき、オペレータは超音波プローブ20を使って被検体への圧迫と弛緩とを繰り返す。
【0039】
Bモード画像処理部4は、音線データに基づいてBモード画像BGを作成する。また、弾性画像処理部5は、オペレータが関心領域設定部7で設定した関心領域Rにおける音線データに基づき弾性画像EGを作成する。Bモード画像BGと弾性画像EGとは、画像合成部6で合成され、図2に示すようにBモード画像BGと弾性画像EGとが合成された合成超音波画像Gが表示部14に表示される。
【0040】
また、関心領域設定部7で設定した関心領域Rの枠部FRには、パラメータ処理部8の算出結果に基づいて枠部形象部9により視覚化されたクオリティ値Qnが表示される。
【0041】
次に、クオリティ値Qnの算出方法について説明する。このクオリティ値Qnの算出にあたり、まずパラメータ処理部8ではオペレータが設定した関心領域Rにおいて、図3に示すように同一音線上の2つのBモード画像BG(i)、BG(ii)の関心領域R(i),R(ii)における変位の平均値XrAVを算出する。ちなみに、変位は負になることもあることから、平均値XrAVは負になることもあるものとする。次に、パラメータ処理部8は、XrAV/XiAVの演算し、比Raを算出する。さらに、パラメータ処理部8は、比Raを次の(式1)に代入し、クオリティ値Qnを得る。
Qn=1.0−|log10|Ra||・・・(式1)
ここで、パラメータ処理部8の算出値であるクオリティ値Qnは、パラメータの算出値の実施形態の一例である。
【0042】
この(式1)は、比Raを0から1までの範囲にするためのものであり、この(式1)で得られるクオリティ値Qnは、理想値XiAVに対する平均値XrAVの比と同等である。この(式1)で表される関数をグラフで表すと、図4に示すグラフとなる。この図4に示すように、クオリティ値Qnは0≦Qn≦1となる。また、|Ra|は、0.1≦|Ra|≦10であるものとし、|Ra|がこの範囲を超えた場合のQnは零とする。
【0043】
枠部形象部9におけるクオリティ値Qnは、クオリティ値Qnが1に近くなるほど、弾性画像EGのクオリティとして良好であることを意味する。一方でクオリティ値Qnが0に近くなるほど、弾性画像EGのクオリティは悪くなることを意味する。ここで、弾性画像EGのクオリティが良好であるとは、生体組織の弾性をより正確に反映した弾性画像EGであることを意味し、一方で弾性画像EGのクオリティが悪いとは、生体組織の弾性を正確に反映した弾性画像EGではないことを意味している。
【0044】
クオリティ値Qnと弾性画像EGのクオリティとの関係についてより詳細に説明すると、図4のグラフから分かるように、平均値XrAVが理想値XiAVと等しい場合(すなわち、|Ra|が1)、算出値すなわちクオリティ値Qnは1となる。従って、Qnが1、または1に近い値であれば、超音波プローブ20による生体組織に対する圧迫とその弛緩の度合いが適切であり、生体組織の弾性を正確に反映した弾性画像EGが得られていることになる。
【0045】
一方で、平均値XrAVが理想値XiAVと離れた値になるほど(すなわち、|Ra|が1から離れた値になるほど)、Qnは零に近づく。ここで、平均値XrAVが理想値XiAVと離れた値になるということは、超音波プローブ20による生体組織に対する圧迫やその弛緩の度合いが足りない、または過剰であることを意味する。従って、Qnが零に近づくほど、生体組織に対する圧迫やその弛緩の度合いが足りないか、または過剰である結果、生体組織の弾性を正確に反映した弾性画像EGが得られていないことになる。
【0046】
図4に示された閾値THは、弾性画像EGとして良好か又は悪いかの基準であり、閾値THより高いクオリティ値Qnは弾性画像EGとして良好であることを意味する。閾値THは予め設定されていてもよく又はオペレータが実験値又は経験から任意に設定してもよい。
【0047】
パラメータ処理部8のクオリティ値Qnは、フレーム毎に算出され枠部形象部9へ入力される。枠部形象部9はクオリティ値Qnに基づき、関心領域Rの枠部FRをオペレータが認識し易い形状に変化させる。以下はその具体例を示す。
【0048】
図5は、入力されたクオリティ値Qnに基づいて枠部FRの形状の変化を示した図である。枠部形象部9は、フレーム毎にクオリティ値Qnを表示してもよいし、又は数フレーム分のクオリティ値Qnの平均を算出しその平均のクオリティ値Qnを用いて表示してもよい。枠部形象部9が、例えば5〜30フレーム分のクオリティ値Qnの平均値を用いる場合、数値のばらつきの少ない安定したクオリティ値Qnの表示を行うことができる。
【0049】
図5(a)に示されるように、枠部形象部9に形成する枠部FRは、関心領域Rと同じ大きさで、関心領域Rを囲むように白抜きの一定の幅で形成されている。また、枠部形象部9に形成する枠部FRには、クオリティ値Qnが0の場合、枠部FRの縦方向の両下部に表記した0のレベルに黒色の帯形状のスケール(Scale)SCを表示させている。
【0050】
次に図5(b)は、クオリティ値Qnが閾値THに到達した場合を示している。図示されるように、枠部形象部9は白抜きされた枠部FRの中に帯形状の黒色のスケールSCが閾値THまで到達している。
【0051】
次に図5(c)は、クオリティ値Qnが1に到達した場合を示している。図示されるように、白抜きされた枠部FRの中の黒色のスケールSCが枠部FRの上部中心部に表記した1まで到達し、両側から伸びたスケールSCが接合している。
【0052】
上述したようにクオリティ値Qnは、フレーム毎または数フレーム毎に算出されるため、経時変化している。オペレータはスケールSCを確認しながら超音波プローブ20による生体組織への圧迫とその弛緩との度合いを調節することができる。つまり、オペレータは数値及びグラフを見ることなく、黒色のスケールSCが枠部FRの上部に存在するよう調節しながら、視線を逸らすことなく弾性画像EGを表示させることができる。
【0053】
また、オペレータは表示部14の画面をフリーズさせて印刷した場合において、撮影された弾性画像EGが適正なクオリティ値Qnで撮影されたものかをオペレータ以外にも瞬時に判断させることができる。
【0054】
本実施形態ではオペレータが観察し易いように、枠部FRの上部中心部(図面5のクオリティ値Qnが1と表記)を中心として枠部FRの両側にクオリティ表示を行っているが片方のみに表示させてもよい。また、図5においては、クオリティ値Qnの値(0、TH及び1)を表示部14に表示させているが、消去することも可能である。また、クオリティ値Qnが閾値THより低いフレームについては、弾性画像EGの表示を行わないようにしてもよい。
【0055】
なお、本実施形態では、スケールSCを白と黒と二色で表現しているが、スケールSCに白から黒への明度の違いで表示してもよく、さらに、クオリティ値Qnが0から閾値THでは赤色に、クオリティ値Qnが閾値TH以上では青色にするなど色相で表示してもよい。
【0056】
以上により、オペレータは、超音波プローブ20による生体組織に対する圧迫と弛緩との度合いが足りなかったりまたは過剰であったりか否かを容易に判断することができる。また、撮影した弾性画像EGにクオリティ値Qn情報が加味されるため、被写体の経時的変化または異なるオペレータにおいても、弾性画像EGがより客観的な情報となる。
【0057】
(第2実施形態)
本実施形態では第1実施形態で示した枠部形象部9の異なるクオリティ表示方法を示す。以下は第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、同一な構成については同一符号を用いる。
【0058】
本実施形態の枠部形象部9は、枠部FRの色をクオリティ値Qnに連動させて変化させる。枠部形象部9は関心領域Rの外周の枠部FRを認識し易い適度な幅で形成する。
例えば、図6(a)で示されるように、枠部形象部9はクオリティ値Qnが0付近の場合に赤色Rdで表示させる。なお、図6(a)〜(c)では色の違いを斜線の網掛けの模様の違いで表示させている。
【0059】
次に、図6(b)で示されるように、枠部形象部9はクオリティ値Qnが閾値TH未満の付近では枠部FRを黄色Yeで表示させる。
次に、枠部形象部9はクオリティ値Qnが閾値THを超えると緑色に変化させ、図6(c)で示されるように、クオリティ値Qnが1の付近では青色Blに変化させる。これにより、オペレータは弾性画像EGを注視していても視線をそらさず枠部FRの色が緑色から青色Blになっていることを確認すればよい。これにより、オペレータは適切なクオリティ値Qnでの弾性画像EGを表示させることができ、客観的な画像情報を取得することができる。
【0060】
本実施形態で示した枠部FRの配色はクオリティ値Qnの値に則して4色で示しているが、枠部FRの配色は光のスペルトルの連続する紫色から赤色を用いることで、クオリティ値Qnに連動して連続した色で表現してもよい。また、色は白から黒までの明暗だけで表現するグレースケール(Gray Scale)を用いてもよい。
【0061】
また、枠部形象部9はクオリティ値Qnを、枠部FRの表示/非表示を点滅させる方法でもよい。具体的には、枠部形象部9はクオリティ値Qnが0付近の場合に枠部FRを白抜きで表示させる。クオリティ値Qnが0以上になると赤色Rdの枠部FRが表示され、クオリティ値Qnが上がるに従い、枠部FRを表示/非表示の点滅間隔(点滅スピード)を早くさせる。次に、クオリティ値Qnが閾値THを超えると赤色Rdの枠部FRから、青色Blの枠部FRに代わり、表示/非表示の点滅間隔をさらに速めさせる。クオリティ値Qnが1に近づくに従い表示/非表示の点滅間隔をさらに速め、1付近で枠部FRを点灯状態にする方法である。この場合の枠部FRの色相が閾値THで変わる必要はない。
【0062】
同様に、クオリティ値Qnを示す枠部FRの表現方法は、枠部FRを破線から実線へ変化させる方法でもよい。具体的に、枠部形象部9はクオリティ値Qnが0付近の場合に枠部FRを白抜きで表示させ、次に、クオリティ値Qnが閾値THを超えると枠部FRを破線で表示させ、クオリティ値Qnが1に近づくに従い破線の間隔を密にしていき、1付近で枠部FRを実線で表示させる方法がある。また、この場合も枠部FRの色相は問わない。
【0063】
以上のように、超音波診断装置110の枠部形象部9のクオリティ表示方法は様々な方法が具備され、オペレータが入力部12で選択可能となっている。
【0064】
(第3実施形態)
第1実施形態及び第2実施形態のパラメータ処理部8の算出値は、弾性画像EGのクオリティ値Qnを示していたが、本実施形態のパラメータ処理部8の算出値は、時間経過を示す。以下の説明では、第1実施形態に示した超音波診断装置110と異なる点についてのみ説明し、同一な構成については同一符号を用いて説明を省略する。
【0065】
時間経過を示す算出値が必要な場合は、造影検査が主な使用目的として挙げられる。以下は、一例として肝臓の造影検査の場合について説明する。近年、超音波装置の肝臓の造影剤としてソナゾイド(登録商標)がよく使用されている。ソナゾイド(登録商標)は気体を含有するリン脂質(ホスファチジルセリンナトリウム)の微小気泡で形成され、気体はペルフルブタンを含有している。
【0066】
ソナゾイド(登録商標)の微小気泡は超音波が照射されると共振し、そのことで造影効果が生じる。ソナゾイド(登録商標)は微小気泡が壊れない程度のやや低い音圧で微小気泡を共振させて可視化するので、血流イメージング(Vascular Imaging)において、時相による変化を連続動画像として容易に観察することができる。その後、ソナゾイド(登録商標)は高音圧で微小気泡を一掃した後の再還流画像(Flash Replenishment Imaging)を観察可能である。また、その後、ソナゾイド(登録商標)はクッパーイメージング(Kupffer Imaging)を観察可能である。
【0067】
図7は、本実施形態における超音波診断装置120の全体構成を示すブロック図である。
第1実施形態で示された超音波診断装置110と異なる点として、本実施形態の超音波診断装置120のCPU19は、弾性画像処理部5に代えて音圧変化部45を有している。
【0068】
音圧変化部45は、制御部10からの指示により超音波プローブ20の圧電素子を駆動する電圧を変化させる。被検体の血流イメージング及びクッパーイメージングを取得する場合において、音圧変化部45は、ソナゾイドの微小気泡を破壊しない音圧に変化させる。また、被検体の再還流画像を取得する場合において、音圧変化部45は、ソナゾイドの微小気泡を破壊する音圧に変化させる。
【0069】
通常、血流イメージングは、被検体にソナゾイド(登録商標)を静脈注射後10秒後から約1分間の連続した撮影が必要となってくる。また、再還流画像においては、静脈注射後3分以内に撮影することが望ましいとされている。さらに、クッパーイメージングは静脈注射後10分後から撮影することが望ましいとされている。そのため、オペレータは関心領域Rの画像を注視しながら時間経過を確認する必要がある。
【0070】
本発明の超音波診断装置120は関心領域Rを設定して、その枠部FRにパラメータ(静脈注射からの経過時間)を表示させることで、オペレータが関心領域R内のBモード画像BGに注視でき、視線を逸らすことなく静脈注射からの経過時間も観察可能となる。
【0071】
オペレータが入力部12からソナゾイド(登録商標)を使った造影検査が選択し、検査開始開始(静脈注射)のボタンを押すと、制御部10は、低音圧の超音波を出力するよう音圧変化部45に伝え、同時にパラメータ処理部8に検査開始を伝える。また、制御部10は検査開始からの経過時間が0秒から1分30秒までは低音圧の音圧の選択を音圧変化部45に指示する。さらに制御部10は、Bモード画像BGを連続撮影する動画撮影モードにさせ、記憶部13に音線データの記録の準備を指示する。パラメータ処理部8は、検査開始が伝えられると経過時間及び音圧変化部45の音圧情報を枠部形象部9に伝える。枠部形象部9は枠部FRに経過時間を表示する。これにより、オペレータは視線を逸らすことなく、さらに操作手順を間違えることなく、最適なタイミングでBモード画像BGの動画を記録することができる。
【0072】
制御部10は、検査開始から1分30秒を過ぎると再還流画像を取得するモードになり、高音圧の超音波を出力するよう音圧変化部45に伝える。さらに制御部10はBモード画像BGを連続するデータで記憶部13に記録する準備を指示する。オペレータは3分を経過するまで再還流画像の取得と停止とを繰り返すことができ、超音波プローブ20の移動又は角度の変更をすることで、違う領域の再還流画像のBモード画像BGを連続するデータで記憶させることができる。枠部形象部9は続けて枠部FRに経過時間の表示と音圧情報の取得とをする。
【0073】
3分を経過すると、制御部10は超音波の出力を停止するように音圧変化部45に指示し、検査開始から10分を経過するまでは超音波の出力を停止する。検査Fi開始から10分を経過すると、制御部10は低音圧の超音波を出力するよう音圧変化部45に伝える。さらに、制御部10はBモード画像BGの連続するデータの記録は中止し、ライブ(Live)画像のみ表示部14に表示させる。オペレータはライブ画像で必要な画像を静止させ、静止画像を記録部に記録することができる。枠部形象部9は続けて枠部FRに経過時間の表示と音圧情報の取得とをする。
【0074】
図8は枠部形象部9が枠部FRを時計表示にした場合を示した図である。枠部形象部9は枠部FRを時計状にして、枠部FRに検査開始時間からの経過間を表示させる。
【0075】
図8(a)は検査開始時から10秒後を示した枠部FRを示した図である。枠部FRは白抜きの一定の幅で形成されている。枠部FRは12時の位置を起点として“0m”と表示している。また、時計回転方向の最初の角が10秒(10s)、3時の位置を15秒(15s)、2つ目の角を20秒、6時の位置を30秒、3つ目の角を40秒、9時の位置を45秒、4つ目の角を50秒で目盛及び数字を表示している。枠部形象部9は検査開始のボタンが押されてからの経過時間を上述の目盛りに合致させるよう黒色の帯状のスケールSCを描画する。
【0076】
図8(b)は検査開始時から1分30秒後を示した枠部FRを示した図である。図示されるように、枠部FRの12時の位置は“1m”と表記され、オペレータは1分を経過したことが認識できる。
【0077】
図8(c)は検査開始時から10分後を示した枠部FRを示した図である。図示されるように、枠部FRの12時の位置は10mと表記され、オペレータは10分を経過したことが認識できる。枠部形象部9は10分が経過してクッパーイメージングの検査が可能になったことをアラーム音でオペレータに知らせてもよい。10分経過後は取得するBモード画像BGに時相の影響が少なくなる。このため、枠部形象部9は、枠部FRの時計表示の停止又は経過時間の目盛りの変更が可能である。なお、図8(c)は目盛りが5分刻に変更され20分計で表示させている。また帯状のスケールSCは15分経過の状態を示している。
【0078】
本実施形態では帯状のスケールSCを黒色の実線で表示しているが、第1実施形態及び第2実施形態で示されたように、カラー表示または破線表示でもよい。また、枠部FRに表記している目盛及び数字も必要に応じて増減可能である。
【0079】
また、枠部形象部9は音圧変化部45の音圧情報に応じてスケールSCの表示方法を変更することで、より多くの情報を視覚的にオペレータに伝えることも可能である。
【0080】
上記に示したソナゾイドにおける造影検査の音圧変化部45の音圧条件、エコー信号の取得条件、及び経過時間の設定値は任意に変更可能であり、必要に応じてオペレータが変更できる。また、本実施形態では枠部FRの時計表示を1分計及び20分計で表示しているが、3分計、5分計又は10分計など、目的及び検査途中でも変更可能であり、使用状況に応じてオペレータが変更可能である。
【0081】
(第4実施形態)
本実施形態のパラメータ処理部8の算出値は、三次元超音波プローブの機械走査の位置情報を示す。第1実施形態に示した超音波診断装置110と異なる点についてのみ説明し、同一な構成については同一符号を用いて説明を省略する。
【0082】
図9は第3実施形態における超音波診断装置130の全体構成を示すブロック図である。
第3実施形態の超音波診断装置130は、超音波プローブ20に代えて三次元超音波プローブ21を有し、また弾性画像処理部5に代えて三次元構成部47を有する。
【0083】
三次元超音波プローブ21は圧電素子が配列される探触子アレイの電子走査方向に電子走査を行う電子走査手段(不図示)及び電子走査方向と直交する機械走査方向に探触子アレイ17を揺動させる揺動部(不図示)を有する。以下、三次元超音波プローブ21の電子走査手段で行う超音波の照射を電子走査と称する。また、三次元超音波プローブ21の揺動部で行う探触子アレイの機械的な走査を機械走査と称する。
【0084】
三次元超音波プローブ21の電子走査及び機械走査により、三次元超音波プローブ21は被検体の内部に位置する三次元領域VAからエコー信号を取得することができ、三次元構成部47により三次元断層画像を取得することができる。
【0085】
超音波診断装置130は、三次元超音波プローブ21の電子走査及び機械走査で取得するエコー信号である音線データを記憶部13に保存する。記憶部13に保存された音線データは三次元構成部47により三次元断層画像に再構成され、表示部14に図示される。
【0086】
図10は、三次元超音波プローブ21、電子走査方向ESD及び機械走査方向MSD、並びにこのスキャンの際に取得される三次元領域VAを模式的に示した図である。図10に示されるように、三次元超音波プローブ21は電子走査方向ESDに電子走査が行われ、電子走査方向ESDと直交する機械走査方向MSDに機械走査が行われる。具体的には、三次元超音波プローブ21は制御部10の指示により、所定の位置で電子走査が行われ、探触子アレイを所定量移動させる機械走査が行われ、再び電子走査が行われる。これらを繰り返し行うことで超音波診断装置130は三次元領域VAの三次元断層画像を取得する。
【0087】
パラメータ処理部8は機械走査が行われる三次元超音波プローブ21の探触子アレイの位置を取得して、枠部形象部9に伝える。オペレータは関心領域Rを注視していても探触子アレイの位置を確認できるため、被験者に対して的確な指示を与え、診断能の高い三次元断層画像を取得することができる。
【0088】
図11は本実施形態の探触子アレイの位置を枠部FRに表示させた図である。パラメータ処理部8は三次元超音波プローブ21の探触子アレイを駆動させる制御部10の情報から探触子アレイの位置を枠部形象部9に伝える。枠部形象部9は図11に示されるように枠部FRの上辺を用いて、枠部FRの上辺の左端を機械走査の始点Sと設定し、上辺の右端を終点Eと設定する。探触子アレイの位置は黒色の矩形のスケールSCを表示させることで機械走査の探触子アレイの位置を示すことができる。すなわち、図11のスケールSCは、探触子アレイが始点Sから三次元超音波プローブ21の中心部に来たことを示し、機械走査の進行状況が半分まで終了したことを示している。なお、図11では矩形のスケールSCが移動していることを示すために薄いグレーから黒色に描かれている。
【0089】
オペレータは関心領域設定部7により関心領域Rを設定し、三次元断層画像の撮影範囲を設定する。次にオペレータが三次元断層画像の取得するスイッチを押すことで、電子走査及び機械走査が開始する。同時に、枠部形象部9はパラメータ処理部8の情報により、枠部FRの上辺の左端を機械走査の始点S及び上辺の右端を終点Eとして、スケールSCを表示させて三次元断層画像の取得の進行状況を示す。
【0090】
超音波診断装置130は三次元断層画像の取得に際しての進行状況、及び三次元断層画像を取得中においても、関心領域RにBモード画像BGのライブ画像を表示させることができる。これにより、オペレータは被検者に対する指示、及び対象物の動きを観察しながら三次元断層画像の取得作業を行うことができる。
【0091】
本実施形態ではスケールSCを黒色の矩形の指標で表示しているが、丸型、菱形及び帯状などの形状でもよい。また、第1実施形態及び第2実施形態で示されたように、カラー表示または破線表示でもよい。同様に、第1実施形態ないし第3実施形態では帯状のスケールSCで示されていたが、矩形、丸型及び菱形の指標で示してもよい。
【0092】
上述した第1実施形態ないし第4実施形態での関心領域Rは矩形で表現しているが、この限りでなく、円形、扇型又はBモード画像BGの辺縁として設定可能である。また、枠部形象部9は第1実施形態ないし第4実施形態で示されたパラメータに限定されるものでなく、種々のパラメータを図示可能である。また、表示方法は上述した限りでない。また、上述した超音波診断装置110ないし超音波診断装置130は、別な機能を持つ装置として示されていたが、同一な超音波診断装置の中に第1実施形態ないし第4実施形態に示された機能を具備していてもよい。
【符号の説明】
【0093】
110、120、130 ・・・ 超音波診断装置
20 ・・・ 超音波プローブ
21 ・・・ 三次元超音波プローブ
30 ・・・ 送受信部
4 ・・・ Bモード画像処理部
5 ・・・ 弾性画像処理部
6 ・・・ 画像合成部
7 ・・・ 関心領域設定部
8 ・・・ パラメータ処理部
9 ・・・ 枠部形象部
10 ・・・ 制御部
12 ・・・ 入力部
13 ・・・ 記憶部
14 ・・・ 表示部
19 ・・・ CPU
45 ・・・ 音圧変化手段
47 ・・・ 三次元構成手段
BG ・・・ Bモード画像
Bl ・・・ 青色
E ・・・ 終点
EG ・・・ 弾性画像
ESD ・・・ 電子走査方向
FR ・・・ 枠部
G ・・・ 合成超音波画像
Gr ・・・ 緑色
MSD ・・・ 機械走査方向
PB ・・・ パラレルバス
Qn ・・・ クオリティ値
R ・・・ 関心領域
Ra ・・・ 比
Rd ・・・ 赤色
S ・・・ 始点
SC ・・・ スケール
TH ・・・ 閾値
VA ・・・ 三次元領域
XiAV ・・・ 理想値
XrAV ・・・ 平均値


【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体組織に超音波を送信し、前記生体組織からのエコー信号を受信する送受信プローブと、
前記送受信プローブが受信したエコー信号に基づいて、関心領域を設定するための前記生体組織の断層像を示す第1の画像及び前記関心領域の第2の画像を生成する画像生成手段と、
表示された前記第1の画像上で前記関心領域を設定する関心領域設定手段と、
前記第1の画像と前記設定された関心領域との境界を示す枠部に、前記関心領域を観察するためのパラメータの状態を示す形象を生成する枠部形象手段と、
前記第1の画像、前記第2の画像及び形象された前記枠部を表示する表示手段と、
を備える超音波診断装置。
【請求項2】
前記第2の画像は、前記生体組織の硬さ又は軟らかさを表す弾性画像を含む請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記パラメータは前記生体組織に対して前記送受信プローブを圧迫させ又は弛緩させる度合いを示すクオリティ値である請求項2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記第2の画像は、前記生体組織に造影剤が投与された造影画像を含む請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記パラメータは前記造影剤の投与開始からの経過時間である請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記送受信プローブは、1方向に配列された振動子列を前記配列方向と直交する方向に揺動させる揺動部を含み、
前記パラメータは、前記揺動部による揺動方向における前記振動子列の位置である請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記パラメータの状態を示す形象は、複数の色彩又はグレー濃度で表示される前記枠部を含む請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記パラメータの状態を示す形象は、太さの異なる複数の枠幅が移動して表示される前記枠部を含む請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記パラメータの状態を示す形象は、前記枠部上に形成された指標が移動して表示される前記枠部を含む請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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