説明

超音波踵骨画像化システム

【課題】多方向からの超音波の照射を短時間で行い、高精度の骨梁構造の画像化が可能な超音波踵骨画像化システムの提供を課題とする。
【解決手段】画像化システム1は、超音波7の送波及び反射波8の受波を行い、踵骨の骨梁構造を計測するための足部支持台3、プローブ本体18、超音波プローブ9、第一位置固定部20、及び第二位置固定部21を有する計測部2と、超音波7の送波を制御する超音波送波制御部38、反射波8に係る反射波データ15を取得する反射波受波制御部39、画像化データ40を作成する解析部41、及び画像化データ40を信号制御し、液晶ディスプレイ13に表示するための画像表示制御部42を得得する解析表示制御部10とを具備する。これにより、複数の超音波プローブ9を用い、多方向からの超音波7の照射が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波踵骨画像化システムに関するものであり、特に、骨粗鬆症の早期診断等の為に活用可能な超音波踵骨画像化システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
骨粗鬆症は、皮質骨の厚さと海綿骨の骨梁とが減少することにより、骨の力学的構造の劣化を生じる全身性の疾患であり、特に中高年以上の女性の多くに見られる疾患の一つである。また、近年の高齢化によって罹患人口も増加する傾向が見られ、さらに食生活の多様化及び欧米化によって、若年齢層の罹患者も増加している。そのため、健康診断等によって早期診断及び早期発見を行い、食生活の改善等を行うなどの予防が重要となる。したがって、係る健康診断等において、骨粗鬆症の診断が短時間で、かつ簡易に行える診断技術の確立及び診断装置の開発が求められている。
【0003】
ここで、骨粗鬆症の診断には、放射線を用いた方法(例えば、二重エネルギーX線吸収法(DXA))や超音波を患部に照射する方法などが用いられている。特に、二重エネルギーX線吸収法よりも人体に対する安全性の高い超音波による診断技術及び診断装置が近年では多く開発されている。これらの診断装置の一例を示すと、超音波を用いて生体の骨構造を可視化し、骨粗鬆症の診断及び有用な技術を用いたものが既に開発されている(特許文献1)。ここで、骨粗鬆症の診断に用いられる踵骨について、詳細に説明すると、一本が0.2mm〜1.2mmの骨梁と呼ばれる細い骨が海綿状に形成され、その周囲は骨随で満たされている。そして、上述した超音波を用いた方法により、この海綿状の骨を画像化することで診断が行われる。
【0004】
さらに、具体的に説明すると、特許文献1によれば、超音波を計測部位(例えば、「踵」)に照射した時間的に連続している超音波波形に関するデータを取得し、係る波形を数学的に比較し、さらに演算及び補正の処理をすることにより、時間変化による差分を求め、係る差分が対応する画素間で予め規定した値よりも大か小かによって、二値化画像の色を決定し、全体の形状を色によって可視化することができるものである。これにより、骨構造(骨質)を可視化(視覚化)することができ、医師等による骨粗鬆症の診断及び判定が容易に行えるようになる。
【0005】
さらに、かかる診断装置の他にも、操作性に優れ、かつ比較的精度の高い超音波診断の可能な超音波診断装置の開発もされている。例えば、計測対象となる部位(踵骨等)を固定する計測部位固定部と、この部位に対して超音波を入射可能に送波するとともに、計測部位に当たって跳ね返った反射波を受波する超音波プローブと、計測部位に超音波を照射するために超音波プローブを所定位置に保持する超音波プローブ保持部とを有し、超音波プローブによって超音波を当該計測部位に走査しながら照射し、各走査点のAモード波形データ群を取得する手段と、そのAモード波形データ群が得られた超音波透過方向に沿って設定された画素列における画素を骨梁画素と骨髄画素とに二値化する処理を行い、二値化データ群を生成する手段と、二値化データ群に基づいて所定の断面の画像情報を表示する表示手段とを具備して主に構成されている(特許文献2)。さらに、計測部位の外周方向に配されたガイドレールに沿って、一つの超音波プローブを摺動可能に設置し、各々の位置で超音波を照射し、測定することにより、多方向からの骨の構造の測定を行うものが開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2001−95797号公報
【特許文献2】特開2005−95221号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した骨粗鬆症の診断を行う超音波診断装置等は、下記に掲げるような問題を生じることがあった。すなわち、これらの診断を利用して、被験者の骨梁構造等を診断する場合、より正確な診断及び判定を行うためには、一つの計測部位に対して複数方向(多方向)から超音波を照射し、三次元的に該骨梁構造を解析する必要があった。ところが、前述のような計測部位に対して超音波プローブの位置が相対的に変化しない(固定された)従前の超音波診断装置では、これらの三次元的なデータを得ることができなかった。
【0008】
一方、上記特許文献2に開示されるように、略U字形状のガイドレールに沿って超音波プローブを摺動させ、踵等の計測部位に対し、多方向から超音波の照射を可能とするものも開発されている。これにより、一カ所の計測部位に対して多くのデータを得ることができ、診断の精度が飛躍的に向上することになった。
【0009】
ところが、この場合、良好な超音波画像を得るためには、超音波の伝搬速度の安定性及び散乱等の問題から空気中での測定は困難であり、一般的には水等の超音波伝搬媒体の満たされた媒体槽の中に被験者の踵等を浸漬した状態にし、その状態で超音波を照射する必要があった。ここで、超音波プローブの摺動速度が速い場合、超音波伝搬媒体が波立つおそれがあり、送波する超音波及び受波する反射波に影響を及ぼす可能性があった。そのため、この摺動速度は、必然的に遅く設定する必要があり、一例を示すと、踵の一方の側面から他方の側面まで、すなわち、踵の周りを180°の摺動範囲で超音波プローブを動かそうとする場合、およそ30分から1時間程度要することもあった。
【0010】
ところで、超音波を利用した骨質(骨梁構造)の計測の場合、送波する超音波の波長、超音波の強さ、及び超音波プローブの送波面から計測部位までの距離、及び計測部位表面の凹凸形状に大きく依存することが知られている。特に、超音波プローブの照射面から計測部位までの距離は、超音波の減衰等の問題から計測精度に大きく影響する。そのため、上記のように、計測に要する時間が30分以上等の長時間に亘る場合、正確な計測のために被験者は計測部位(主に、踵)の位置を僅かでも動かさないように留意する必要があった。しかしながら、同じような姿勢を長時間に亘って強いることは、被験者にとって大きな負担となり、特に、体力のない高齢者等にとっては大きな問題であった。また、前述したように、非常に細い骨梁によって構成される踵骨の鮮明な画像を得ようとする場合、計測中に、一本の骨梁と同程度の0.2mmの距離の移動があるとその鮮明度は著しく損なわれることがある。すなわち、計測時には0.2mm以下の移動を禁止するようにしなければならない。
【0011】
加えて、上記の超音波計測装置は、良好な超音波の送受波安定性のために、水などの超音波伝搬媒体の中に踵などを浸す必要があった。そのため、計測後は水で濡れた足をタオル等で拭き取る必要があり、一回の計測に要する時間が余計に必要となり、一度に多人数の計測を行う定期健康診断等の場面での使用には向いていなかった。
【0012】
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、多方向からの超音波の照射を短時間で行い、被験者に計測に係る負担を強いることなく、かつ骨梁構造を高精度で画像化することが可能な超音波踵骨画像化システムの提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するため、本発明の超音波踵骨画像化システムは、「被験者の足部を足裏から支持する足部支持台と、前記足部の踵の外表面の形状に沿って湾曲して形成され、湾曲内周面を前記踵の外表面に相対するように配されるプローブ本体と、前記踵の踵骨に対して超音波を送波し、さらに前記踵から反射される反射波を受波する送受部を有し、前記プローブ本体の前記湾曲内周面に前記送受部を露出させた状態で埋設され、所定の間隔で前記踵の外表面に対向するように規則正しく配列される複数の超音波プローブと、前記足部支持台に支持される前記足部の踵位置を固定する第一位置固定部と、前記被験者の下腿部の少なくとも一部を固定する第二位置固定部と、複数の前記超音波プローブの前記送受部からそれぞれ送波される前記超音波の出力、波長、及び送波タイミングを制御する超音波送波制御部と、前記送受部で受波した前記反射波の反射強度、波長、及び受波タイミングを含む反射波データを取得し、記憶する反射波受波制御部と、前記反射波データに基づいて、前記被験者の前記踵骨の骨梁状態を解析し、画像化データを作成する解析部と、作成された前記画像化データを表示するための画像表示制御部と」を具備して主に構成されている。
【0014】
ここで、足部支持台とは、被験者の足裏のサイズよりも大きく形成され、足部全体を載せて支持することが可能な板状の物体、或いは当該足部よりも足型の窪み(空間)が形成された筺体状のものなどを示すことができる。そして、この足部支持台に載せた足部の最背面点、すなわち、踵の部分に対向するように、複数の超音波プローブがプローブ本体に取付けられている。
【0015】
また、第一位置固定部及び第二位置固定部は、例えば、被験者の足(踵)、下腿部(腓腹、足首の一部を含む)を超音波による計測時に動かないように、周知の技術を利用して、足部支持台や足部支持台から延設された支持台(支持棒)など固定するものであり、ゴム製のベルト等などで縛るものなどが例示される。
【0016】
したがって、本発明の超音波踵骨画像化システムによれば、足部支持台に支持された足部の踵(踵骨)に対し、該踵に対向するように配された複数の超音波プローブから、それぞれ予めプログラムされた送波タイミングで超音波が送波される。このとき、複数の超音波プローブは、踵の外表面を対向するように送受部を向けた状態でプローブ本体に取付けられている。ここで、各超音波プローブの送受部のサイズ及び配列間隔は特に限定されないが、例えば、送受部のサイズを横0.20mm、縦0.15mm或いは0.30mmで形成し、各送受部の間隔、すなわち、超音波プローブ9の間隔を0.20mm以下、特に好適はは0.10mm以下に設定することにより、微細な画素サイズでの画像化が可能となる。送受部の間隔を0.40mmに拡げて配置した場合であっても、内挿法を利用してこの中間の信号を創成することができ、超音波プローブの使用数を抑える場合には有効な方策と考えられる。
【0017】
そのため、踵の周囲の多方向からそれぞれ超音波を送波し、複数の反射波に係るデータを得ることが可能となる。すなわち、一つの超音波プローブを移動させることがなく、多くの反射波のデータに基づいて、被験者の骨梁状態を三次元的に解析することが可能となる。
【0018】
さらに、詳細に説明すると、超音波プローブは、他の超音波プローブから送波される超音波及び反射波の受波の干渉を避けるため、一の超音波プローブによる送受波が完了した後で、次の超音波プローブ(例えば、隣の超音波プローブ)による送受波を行うように、それぞれ順次制御を行う。このとき、一の超音波プローブが要する送受波処理の時間、すなわち、計測時間は数ミリ秒から長くても数秒である。そのため、本発明のように、複数の超音波プローブを用いた場合であっても、計測に要する全時間は数秒から数分以内である。ここで、複数の超音波プローブによる送受波の制御は、特に限定されないが、例えば、最上部左に取付けられた超音波プローブから縦方向に沿って上方から下方にスキャンし、当該縦列によるスキャンが完了すると隣の縦列に移行するものや、或いは最上部左から横方向に沿って左方から右方にスキャンし、当該横列によるスキャンが完了すると下の横列に移行するものなど、予めプログラムされた順序を適宜設定することが可能である。また、互いの超音波の送受波処理が干渉しない程度に超音波プローブが離れている場合には、二以上の超音波プローブの送受波処理を同時に行うものであっても構わない。例えば、正中線に沿って左右に一列ずつ対称となるように、複数の超音波プローブを配し、踵の最背点から左右方向に一列ずつ超音波を送波することにより、上述した順次スキャンするものと較べ、計測時間が約1/2となり、また個々の超音波による干渉もない。その結果、短時間で多方向から計測対象である踵に対して超音波を照射することができ、計測時の踵位置の移動によって、得られる反射波の精度が低下するようなことがない。これにより、踵(踵骨)の骨梁構造を正確に画像化することが可能となる。なお、超音波プローブによって送波される超音波の出力の一例を示すと、5MHz以上のものであれば、鮮明な画像を得ることが可能であり、特に、7.5MHz以上の出力のものであれば好適である。
【0019】
さらに、本発明の超音波踵骨画像化システムは、側部支持台に支持される被験者の踵の位置を計測時に動かないように固定する第一位置固定部、及び被験者の下腿部の少なくとも一部を固定する第二位置固定部を有している。そのため、上記のように複数の超音波プローブによる送受波処理が行われている短い時間においても、踵を物理的に固定することによって、踵の位置がずれたり、踵が足部支持台から離れるような動きを回避することができる。これにより、さらに精度の高い踵の骨梁構造が得られる。
【0020】
ここで、第一位置固定部は、主に踵の前後方向及び左右方向の動きを抑制し、一方、第二位置固定部は、第一位置固定部で固定された踵の上方に位置する足首から膝下に至る下腿部の動きを抑制するものである。すなわち、第一位置固定部は足部支持台に支持された足部のみしか固定することができないため、例えば、第一位置固定部に固定された場合であっても、被験者は膝を動かすことによって、踵の上の足首や腓腹部などを前後左右に動かすことができる。これにより、踵(踵骨)の位置も1mm以下の微妙に移動することがある。そのため、第二位置固定部を設けることにより、下腿部の動きを規制し、上述した1mm以下の動きを抑えることが可能となる。なお、一本の骨梁の細さを勘案すれば、0.2mm以下の移動を規制することが、鮮明な画像を得るためには特に好適である。
【0021】
さらに、本発明の超音波踵骨画像化システムは、上記構成に加え、「前記第一位置固定部は、前記足部の足幅に合わせ、互いの板間を調整可能な一対の足固定板を有し、前記踵の最背面点を通過する正中線が前記足部支持台の長手方向に一致するように前記踵の動きを規制し、前記第二位置固定部は、前記側部支持台に設けられる固定基部、前記固定基部から延設され、前記被験者の前記下腿部の腓腹部に沿うように当接される当接面を有する固定板、及び前記固定板及び前記腓腹部の当接状態を保持するための固定用ベルト」を具備するものであっても構わない。
【0022】
したがって、本発明の超音波踵骨画像化システムによれば、足部の足幅方向の動きを規制するための一対の足固定板を有している。これにより、一対の足固定板で足部を挟み込むことによって、当該足部及び踵の足幅方向への動きが規制される。さらに、第二位置固定部の固定用ベルトによって、被験者の腓腹部を足部支持台から伸びた固定板に当接させることにより、踵から上方の下腿部の動きが規制される。さらに、足部支持台に支持される足部は、足先(つまさき)と踵とを結んだ正中線が足部支持台の長手方法に一致するように第一位置固定部によって固定されている。これにより、踵とそれぞれの超音波プローブとの位置関係が暫定的に決定される。なお、足部支持台の支持台面には、予め正中線を合わせやすいように、直線或いは足のデザインなどが描かれているものであってもよい。
【0023】
なお、一対の足固定板は、互いの板間を任意に調整可能に設けられている。これにより、一つの足部支持台によって、乳幼児、成人、及び高齢者、或いは性別等の違いによって足のサイズが異なる場合であっても、係る板間を調整することによって、老若男女の全ての被験者を対象として計測を行うことが可能となる。なお、第一位置固定部の具体的な構成を例示すると、一対の足固定板と、該足固定板同士の板間を調整するために、足部支持台の支持台面に設けられた足固定板を足幅方向にそれぞれ摺動させる摺動レール、及び足固定板の摺動を規制する規制手段(固定ピン等)とによって構成される周知のものを挙げることができる。或いは、周知のバイス(或いは万力)等に用いられる技術を応用することが可能であり、一対の足固定板を足幅方向に配したボールネジに螺合可能に連結させ、該ボールネジを所定方向に回転さえることよって、ボールネジのネジ部と螺合したネジ孔を有する足固定板を、雄ねじ及び雌ねじによる推進力によって、互いの足固定板を離間させたり、近接させたりすることができる。
【0024】
さらに、本発明の超音波踵骨画像化システムは、上記構成に加え、「前記プローブ本体は、略U字形状を呈して構成される」ものであっても構わない。
【0025】
したがって、本発明の超音波踵骨画像化システムによれば、プローブ本体が略U字形状を呈するため、踵の外表面のほぼ全方向、換言すれば、約180度の範囲から超音波等の送受波を行うことが可能となる。なお、ヒトの踵は、足部の最背面側に位置し、上方にアキレス腱及び足首が位置し、前方は足部の中央に位置する土踏まずや足の甲が位置している。したがって、踵は、踵の側面及び最背面である踵後面、及び足裏の一部である踵裏が直接外部に現れていることになり、略U字形状にすることにより、この踵の外表面に対して超音波等の送受波が可能となる。その結果、最小限の超音波プローブの数で、踵の骨梁構造の三次元的なデータを得ることが可能となる。
【0026】
さらに、本発明の超音波踵骨画像化システムは、上記構成に加え、「液密性素材で形成された袋体、及び前記袋体の袋内部に充填され、水と近似の音響インピーダンス特性を有するゲル状の超音波伝搬媒体を備え、前記超音波及び前記反射波の伝搬するゲル伝搬部をさらに具備し、前記ゲル伝搬部は、前記超音波の送波及び前記反射波の受波の際に、前記踵及び前記プローブ本体の前記超音波プローブの前記送受部の間に介設される」ものであっても構わない。
【0027】
したがって、本発明の超音波踵骨画像化システムによれば、踵及びプローブ本体(超音波プローブ)の間に、袋体に充填されたゲル状の超音波伝搬媒体を有するゲル伝搬部が計測時に介設される。ここで、超音波及びその反射波は、空気中の微粒子等によって散乱しやすい性質を有している。そのため、ゲル伝搬部を利用することにより、従来の水槽内に足部全体を浸漬し、計測を行っていた超音波計測装置と同様の作用を奏することが可能となる。特に、ゲル状の超音波伝搬媒体は、水とほぼ同一の音響インピーダンス特性を有するものであるため、超音波及び反射波の伝搬も良好となり、計測におけるこれらの損失を最小限に抑えることができる。また、従来の超音波計測装置では必要であった計測後に足部をタオル等で拭く作業が必要ないため、定期健診等で多人数の被験者を短時間で効率的に計測する場合等において特に有用となる。なお、超音波伝搬媒体は、医療用に使用される所謂「超音波ゲル」を用いることが可能である。
【0028】
さらに、本発明の超音波踵骨画像化システムは、上記構成に加え、「前記側部支持台は、前記足部を支持する支持台面が、前記被験者のつま先に対し、前記踵の最背面た前記踵側に向かって下方に傾斜して形成される」ものであっても構わない。
【0029】
したがって、本発明の超音波踵骨画像化システムによれば、足先(つま先)よりも踵の部分が下方位置になるように足部支持台の支持台面が傾斜するようにして形成されている。そのため、被験者は椅子に座り、足を前方に少し投げ出したようにし、踵を基準とし、該傾斜に足裏を沿うようにして足部支持台に足部を載せ、支持をする。これにより、椅子に座った状態で最も楽な姿勢で超音波の送波等の計測を行うことが可能となり、被験者に身体的な負担を強いることがない。また、非常に安定した姿勢であるため、計測中に被験者が踵の位置を動かすようなことがない。さらに、足部の自重が踵方向にかかるため、足部の前後方向の動きが規制される。
【発明の効果】
【0030】
本発明の効果として、計測対象となる踵の外表面に合わせて複数の超音波プローブを配することにより、一つの超音波プローブを利用し、これを踵の周囲で移動させたものと較べ、三次元構造を構築するための反射波のデータを得るための時間を著しく減少させる、換言すれば、計測時間の短縮化を図ることができる。さらに、多方向から超音波の送受波を行うことによって、踵骨の骨梁構造を三次元的に画像化することができる。その結果、踵骨の内部構造(ミクロ構造)を視覚を通じて認識することができ、骨粗鬆症検査が生理的、力学的に根拠のある診断を医師等が行うことができるようになる。また、定期的な計測を継続することにより、薬の効果、病気の進行度合い等を評価することもできる。
【0031】
さらに、第一位置固定部及び第二位置固定部により、計測時の踵の微妙な動きを抑えることができる。また、超音波伝搬媒体で満たされたゲル伝搬部を利用することにより、水などの超音波伝搬媒体中に計測部位を浸して測定を行っていた従来の超音波計測装置に較べ、計測後の拭き取り作業を不要にし、一人当たりの計測に要する時間を短くすることができる。その結果、多人数の計測を短時間で完了することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の一実施形態の超音波踵骨画像化システム1(以下、単に「画像化システム1」と称す)について、図1乃至図5に基づいて説明する。ここで、図1は本実施形態の画像化システム1の概略構成を示す説明図であり、図2は計測部2の構成を示す説明図であり、図3は計測部2及び足部支持台3に支持された足部4を側方から見た状態を示す説明図であり、図4は計測部2及び足部支持台3に支持された足部4を上方から見た状態を示す説明図であり、図5は画像化された踵骨5の一例を示す写真である。なお、図2において、説明を簡略化するため、一部構成については破線で図示している。
【0033】
ここで、本実施形態の画像化システム1は、被験者(図示しない)の踵6を構成する踵骨5に対し、多方向から超音波7を送波し、当該踵骨5から反射された反射波8を受波して反射波データ15を取得し、これを解析することによって、踵骨5の骨質(骨梁構造)を画像化し、視覚を通じて医師等が骨粗鬆症の診断を下すための有益な情報を提供するものである。
【0034】
本実施形態の画像化システム1は、図1に示すように、被験者の踵6に超音波7の送波を行い、反射波データ15を取得するための計測部2と、該計測部2と接続され、送波する超音波7の出力や送波タイミングを制御するとともに、取得した反射波データ15に基づいて解析処理を行い、骨梁構造を画像化して表示するための解析表示制御部10とを具備して主に構成されている。なお、解析表示制御部10は、市販のパーソナルコンピュータを流用することが可能であり、主な構成として、コンピュータ本体11、液晶ディスプレイ12、キーボード13、及びマウス14等の一般的なコンピュータシステムの構成を呈している。なお、解析表示制御部10は、その他構成として、表示結果を出力するためのプリンタ、及び画像化した踵骨データ15を記憶するための外部記憶装置等の周辺機器と接続されるものであっても構わない。
【0035】
さらに、詳述すると、計測部2は、図2乃至図4に示すように、被験者の足部4が載せられる支持台面16を有する足部支持台3と、足部支持台3の一端側(踵側)に設けられ、踵6の外表面の形状に沿って略U字形状に湾曲して形成され、湾曲内周面17を踵6に向かって対向させた状態で配設されたプローブ本体18と、踵6(踵骨5)に対して超音波7の送波及び反射波8の受波(以下、単に「超音波の照射」と称する)をするための送受部19を湾曲内周面17に露出させた状態で縦横に所定の間隔で規則正しく配列された複数の超音波プローブ9とを主に具備して構成されている。なお、本実施形態の画像化システム1では、計測対象の踵6の外表面を取り囲むように、複数の超音波プローブ9を廃したものを図2において図示しているが、超音波プローブ9の数は簡略化して図示したものであり、実際には送受部19はもっと小さいサイズで構成され、超音波プローブ9の数も多い(送受部19のサイズについての詳細は後述)。
【0036】
また、計測部2は、その他の構成として、第一位置固定部20及び第二位置固定部21を有している。ここで、第一位置固定部20は、足部支持台3に載せられた足部4を挟み込んで固定するためのに、足部4の足幅Wに合わせ互いの板間を調整可能な一対の足固定板22a,22bと、該足固定板22a,22bと足部支持台3の内部で螺合されたボールネジ23と、及び足部支持台3の一方の側面24から突設したボールネジ23の一端に取付けられ、該ボールネジ23を回転させるための回転操作部25とを具備して主に構成されている。なお、係る構成は、一般のバイスや万力等で用いられる技術であり、回転操作部25を所定方向に回転させることにより、一対の足固定板22a,22bの板間を互いに離間させたり、或いは近接させることによって調整することができる。その結果、被験者の足幅Wに合わせて板間を調整し、挟み込むことにより、足部4の足幅W方向への移動を規制することができる。
【0037】
一方、第二位置固定部21は、図2等に示すように、プローブ本体18の近傍の足部支持台3から側方へ突出して設けられる固定基部26と、該固定基部26から垂設された固定支持部27と、該固定支持部27からプローブ本体18へ横方向に片持支持され、被験者の腓腹部28と当接する当接面29を有する固定板30と、固定板30及び腓腹部28との当接状態を保持するための伸張可能なゴム製の固定用ベルト31とを具備して構成されている。これにより、腓腹部28を固定板30に括り付けるように固定用ベルト31で固定することにより、被験者の腓腹部28の動きを規制することができる。
【0038】
さらに、計測部2の足部支持台3の支持台面16は、被験者の足先から踵6方向に向かって斜め傾斜するように形成されている。そのため、上述したプローブ本体18の湾曲内周面17及び超音波プローブ9の送受部19は、斜め上方に向けられていることになる。また、本実施形態の画像化システム1は、その他構成として、液密性素材で、かつ柔軟性を有し、さらに引張強度等の力学的強度に優れるポリプロピレン製のシートを袋状に形成した袋体33、及び袋体33の袋内部に充填され、水と近似の音響インピーダンス特性を有するゲル状の超音波伝搬媒体34を備えるゲル伝搬部32を備えている。なお、超音波伝搬媒体34は、一般の超音波検査等で使用される超音波ゲルを使用することが可能である。
【0039】
一方、本実施形態の画像化システム1の解析表示制御部10は、図1に示すように、その機能的構成として、計測部2の超音波プローブ9と制御用ケーブル35を介して接続され、該制御用ケーブル35を通じて超音波の照射に係る各種制御を行うための信号の送受を行うインターフェイス部36と、インターフェース部36から超音波プローブ9から踵6に対し、出力、波長、及び送波タイミングを制御して超音波7を送波するための信号を予め規定された送波プログラム37に従って送出する超音波送波制御部38と、超音波プローブ9の送受部19で受波した反射波8に係る反射波データ15を取得し、記憶する反射波受波制御部39と、取得した反射波データ15に基づいて、踵骨の骨梁状態を解析し、画像化のための画像化データ40を作成する解析部41と、作成された前記画像化データ40を液晶ディスプレイ12を通じて視覚化して表示するための信号制御を行う画像表示制御部42とを具備して主に構成されている。ここで、解析部41は、踵骨5と骨髄との間の反射率の違いを取得した反射波データ15から認識し、これらを例えば、二値化することによって、”骨部分を白、骨髄部分を黒”のように区別し、視覚化するものを例示することができる。
【0040】
次に、本実施形態の画像化システム1による踵骨5の計測及び画像化に係る処理について説明する。まず、被験者は計測部2の前に設置された椅子に座り、前方に足を投出すようにして、左右のいずれかの足部4(ここでは、右足)を足部支持台3の支持台面16の上に載せる。なお、係る状態では、踵位置を固定するための一対の足固定板22a,22bは、互いの板間が最も離れるように拡げられている。
【0041】
このとき、支持台面16は、つま先44側から踵6側に向かって斜め下方に傾斜した傾斜面として形成されているため、足部4を前方に投げ出すような姿勢を採った被験者にとっては、踵6を軸にして足中央部(土踏まず)及びつま先44は、支持台面16に軽く載せる程度の楽な姿勢であり、被験者に身体的に無理な負担を強いるものではない。
【0042】
そして、足部支持台3に取付けられた略U字形状のプローブ本体18の湾曲内周面17に近接するように踵6の位置を合わせる。このとき、足のつま先44と踵6とを結んだ正中線Lが足部支持台3の長手方向(図4における紙面上下方向に相当)に一致するようにする。さらに、この状態で踵6及びプローブ本体18の湾曲内周面17の間に生ずる隙間を埋めるように、前述したゲル伝搬部32を介設する。これにより、計測部位である踵6(踵骨5)と超音波プローブ9の送受部19との間に超音波伝搬媒体34で満たされた領域が形成される。
【0043】
その後、第一位置固定部20の回転操作部25を所定方向に回転させ(図4参照)、ボールネジ23と一部が螺合した足固定板22a,22bをネジの推進力によって動かし、被験者の足幅Wに略一致するように近接させる(図4矢印参照)。これにより、足部4は両方向から足固定板22a,22bによって挟込まれた状態となり(図4参照)、足幅W方向への移動が規制されることになる。なお、前述したように、支持台面16が傾斜して形成されるため、足の前後方向は、足部4の自重によって容易に動くことがない。
【0044】
これにより、足部支持台3の支持台面16に被験者の足部4が固定されることになる。なお、第一位置固定部20により、被験者の足幅Wに合わせて足固定板22a,22bの板間を調整することができるため、乳幼児から成人等に至るまでの幅広い年代の計測に対応することが可能となる。
【0045】
次に、第二位置固定部21の固定板30の当接面29に、被験者の腓腹部28を当て、固定用ベルト31で固定を行う。ここで、固定用ベルト31はゴム製の伸張性を有するものであるため、腓腹部28の固定は強固に行える。これにより、被験者は第一位置固定部20によって足部4が、一方、第二位置固定部21によって腓腹部28が固定された状態となる。すなわち、膝下部分を二カ所固定されたことになり、足部支持台3に対する踵6は、僅かな動き(0.1mm以下)であっても規制される。
【0046】
その後、解析表示制御部10のキーボード13またはマウス14から超音波7を照射するための制御指令を出す。このとき、解析表示制御部10の超音波送波制御部38は、予め記憶されている送波プログラム37に従って、複数の超音波プローブ9による超音波7の送波タイミングを図りながら、踵6の外表面をスキャンするように超音波7の照射を行うように制御する。ここで、送受部19から踵6に送波された超音波7は、踵6に皮質を通過し、踵骨5に到達する。このとき、踵骨5の骨部分と、骨髄に相当する部分とでは、超音波7の反射率が著しく異なる。そこで、反射された反射波8を再び送受部19で受波し、当該反射波8の反射率、反射強度等に係る反射波データ15を反射波受波制御部39で取得する。なお、前述した送波プログラム37、取得した反射波データ15、及び後述する画像化して表示するための画像化データ40等に係る各種情報及びデータは、解析表示制御部10に設けられたハードディスク等の記憶部43に記憶される。そして、上述した超音波7の照射に係る処理を、全ての超音波プローブ9に対して実施することにより、記憶部43には踵6に対して多方向から超音波7を照射した場合の反射波データ15が蓄積されることになる。なお、本実施形態においては、複数の超音波プローブ9において、縦に配列された超音波プローブ9を一組とし、正中線Lに対して左右対称に配された各縦列組の超音波プローブ9を同時に制御し、超音波7の送波を行っている。すなわち、正中線Lから左右方向にそれぞれ超音波7の送波を行うことにより、全体の計測時間を1/2にすることができる。これにより、位置固定部20,21による固定効果とともに、計測時間を可能な限り短縮することで、計測時における0.2mm以下の僅かな動きを抑制し、鮮明な踵骨5の画像化が可能となる。
【0047】
そして、取得し、記憶された複数の反射波データ15に基づいて解析部41により、踵骨5の骨梁状態の解析を行う。前述したように、骨及び骨髄の部分との反射率の違い、及び各方向からの反射波データ15によって、それぞれ補間することにより、画像化データ40が作成される。そして、係る画像化データ40を画像表示制御部42を介して信号制御を行い、液晶ディスプレイ12を通じて表示する(図5参照)。ここで、本実施形態では、横0.2mm・縦0.15mmの長方形を1ピクセルとし、このピクセルを白(骨領域)、または黒(骨髄領域)のいずれかにすることによって画像化を行っている。さらに、具体的に説明すると、超音波7のAモード信号(アナログ)を0.1マイクロ秒毎に分割すると、例えば、伝播速度が3000m/sでは0.3mmとなり、一方、1500m/sでは0.15mmとなる。これにより、1ピクセルのサイズが決定される。
【0048】
上記に示したように、踵6の外表面に合わせて複数の超音波プローブ9を配することによって、一つの超音波プローブをした場合と較べ、多方向からの反射波データ15を短時間で取得することができ、計測時間を短くすることができる。そのため、被験者に長時間に亘って無理な姿勢を強いることがなく、さらに計測時における踵6の位置が動くことによる解析精度の低下を防ぐことができる。さらに、第一位置固定部20及び第二位置固定部21によって、計測時の踵6の微妙な位置の移動を抑えることができ、上記解析精度をより高いものとすることができる。
【0049】
以上、本発明について好適な実施形態を例示したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0050】
すなわち、本実施形態において、プローブ本体18を略U字形状に形成し、踵6の踵側面及び踵後面から超音波7を照射するものを示したがこれに限定されるものではなく、例えば、プローブ本体18を半球状に形成し、踵裏側からも超音波7を照射可能にしたものであっても構わない。さらに、超音波プローブ9の数は特に限定されるものではなく、計測精度及び画像化される画像化データ40のデータ量に応じて適宜設定することが可能である。しかしながら、超音波プローブ9の増大は、計測時間が長くなるとともに、計測部2を構築するためのコストが増加する、或いは画像化データ40を作成するための解析処理に時間を要することがあるため、過度な増加は好ましくない。また、本実施形態において、ゲル伝搬部32を利用したものを示したがこれに限定されるものではなく、計測部2全体を従来から使用する水槽の中に投入し、水に踵6を浸漬して計測するものであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】画像化システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】計測部の構成を示す説明図である。
【図3】計測部及び足部支持台に支持された足部を側方から見た状態を示す説明図である。
【図4】計測部及び足部支持台に支持された側部を上方から見た状態を示す説明図である。
【図5】画像化された踵骨の一例を示す写真である。
【符号の説明】
【0052】
1 画像化システム(超音波踵骨画像化システム)
2 計測部
3 足部支持台
4 足部
5 踵骨
6 踵
7 超音波
8 反射波
9 超音波プローブ
10 解析表示制御部
11 コンピュータ本体
12 液晶ディスプレイ
15 反射波データ
16 支持台面
17 湾曲内周面
18 プローブ本体
19 送受部
20 第一位置固定部
21 第二位置固定部
22a,22b 足固定板
28 腓腹部
30 固定板
31 固定用ベルト
32 ゲル伝搬部
33 袋体
34 超音波伝搬媒体
38 超音波送波制御部
41 解析部
42 画像表示制御部
44 つま先
L 正中線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の足部を足裏から支持する足部支持台と、
前記足部の踵の外表面の形状に沿って湾曲して形成され、湾曲内周面を前記踵の外表面に相対するように配されるプローブ本体と、
前記踵の踵骨に対して超音波を送波し、さらに前記踵から反射される反射波を受波する送受部を有し、前記プローブ本体の前記湾曲内周面に前記送受部を露出させた状態で埋設され、所定の間隔で前記踵の外表面を対向するように規則正しく配列される複数の超音波プローブと、
前記足部支持台に支持される前記足部の踵位置を固定する第一位置固定部と、
前記被験者の下腿部の少なくとも一部を固定する第二位置固定部と、
複数の前記超音波プローブの前記送受部からそれぞれ送波される前記超音波の出力、波長、及び送波タイミングを制御する超音波送波制御部と、
前記送受部で受波した前記反射波の反射強度、波長、及び受波タイミングを含む反射波データを取得し、記憶する反射波受波制御部と、
前記反射波データに基づいて、前記被験者の前記踵骨の骨梁状態を解析し、画像化データを作成する解析部と、
作成された前記画像化データを表示するための画像表示制御部と
を具備することを特徴とする超音波踵骨画像化システム。
【請求項2】
前記第一位置固定部は、
前記足部の足幅に合わせ、互いの板間を調整可能な一対の足固定板を有し、前記踵の最背面点を通過する正中線が前記足部支持台の長手方向に一致するように前記踵の動きを規制し、
前記第二位置固定部は、
前記側部支持台に設けられる固定基部、前記固定基部から延設され、前記被験者の前記下腿部の腓腹部に沿うように当接される当接面を有する固定板、及び前記固定板及び前記腓腹部の当接状態を保持するための固定用ベルトをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の超音波踵骨画像化システム。
【請求項3】
前記プローブ本体は、
略U字形状を呈して構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の超音波踵骨画像化システム。
【請求項4】
液密性素材で形成された袋体、及び前記袋体の袋内部に充填され、水と近似の音響インピーダンス特性を有するゲル状の超音波伝搬媒体を備え、前記超音波及び前記反射波の伝搬するゲル伝搬部をさらに具備し、
前記ゲル伝搬部は、
前記超音波の送波及び前記反射波の受波の際に、前記踵及び前記プローブ本体の前記超音波プローブの前記送受部の間に介設されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の超音波踵骨画像化システム。
【請求項5】
前記側部支持台は、
前記足部を支持する支持台面が、前記被験者のつま先に対し、前記踵の最背面た前記踵側に向かって下方に傾斜して形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の超音波踵骨画像化システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−61934(P2008−61934A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−245461(P2006−245461)
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成16〜20年度、文部科学省、地域科学技術振興施策、委託研究(知的クラスター創成事業、岐阜・大垣地域ロボティック先端医療クラスター)、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(304019399)国立大学法人岐阜大学 (289)
【Fターム(参考)】