説明

超音波霧化装置及びそれを備えた設備機器

【課題】周波数帯域の低い圧電素子を用いることで熱による圧電素子の損傷を防止するとともに、霧化した液体を集中的に放射することで霧化効率を向上させた超音波霧化装置及びそれを備えた設備機器を提供する。
【解決手段】超音波霧化装置10は、20kHz〜80kHzの周波数帯域の超音波を発生するPZT振動子13と、PZT振動子13の振動と共振することで共振波を発生する共振体14と、共振体14のPZT振動子13側とは反対側に複数個取り付けられ、共振体14からの共振波が内部を伝搬する突起部15とを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波を利用して液体を霧化することのできる超音波霧化装置及びそれを備えた設備機器に関し、特に周波数帯域の低い圧電素子を用いた超音波霧化装置及びそれを備えた設備機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から超音波霧化技術によって液体を霧化する超音波霧化装置が存在する。このような超音波霧化装置は、圧電素子であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)振動子にパルス電圧を印加し、PZT振動子を発振させることによって、超音波を発生させて液体を霧化している。また、このような超音波霧化装置は、薬剤や消毒液を霧化する等の医療用途(たとえば、ネブライザ(吸入器))に用いられたり、室内空気を加湿する等の空調用途に用いられたり、用途が多岐にわたる。
【0003】
そのようなものとして、「圧電振動子に舌片状の振動板を固着してなる超音波励振器により発生させた弾性振動により液体を霧化する超音波霧化装置において、前記液体を収容する貯液室と、該貯液室から前記液体を導き出し前記振動板上に滴下させる手段とが備えてあり、前記振動板には多数の穴が設けてある」ようにした超音波霧化装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、「圧電体からなる超音波振動子、液体を収容する液体容器、及び一端が液体容器に挿入され、他端が超音波振動子の振動端面の全面に接触する吸水帯からなる」ようにした超音波霧化器が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特許第2644621号(第2、3ページ、第1、2図)
【特許文献2】特開2003−181347号公報(第3ページ、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の超音波霧化装置は、霧化粒径を決定するための多数の穴を設けた振動板に直接液体を滴下させて、この液体を霧化するようにしたものである。しかしながら、この超音波霧化装置は、時間の経過とともに振動板に設けた多数の穴に液体中の埃やゴミ、カルキ分等が詰まり、この穴が塞がってしまうという問題があった。この問題は、霧化した液体を安定して供給することができないということに繋がってしまう。また、100kHz以上の高い周波数で液体を霧化させているために、強い振幅が発生し、振動板が熱で損傷してしまうという問題があった。したがって、振動板が熱で損傷するのを防止するためには、常に振動板を液体で濡らしておかなければならなかった。
【0006】
特許文献2に記載の超音波霧化器は、吸水帯で液体を吸い上げ、超音波振動子に直接供給して、この液体を霧化するようにしたものである。しかしながら、この超音波霧化器は、液体中に含まれている雑菌やカルキ分によって吸水帯が使用途上で液体の吸収ができなくなってしまうという問題があった。また、特許文献1に記載の超音波霧化装置と同様に、100kHz以上の高い周波数で液体を霧化させている場合には、振動板が熱で損傷してしまうという問題があった。さらに、ファンを設けて噴霧距離を得られるようにできるものの、霧化した液体が広範囲に拡散してしまうという問題もあった。
【0007】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたもので、周波数帯域の低い圧電素子を用いることで熱による圧電素子の損傷を防止するとともに、霧化した液体を集中的に放射することで霧化効率を向上させた超音波霧化装置及びそれを備えた設備機器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る超音波霧化装置は、超音波によって液体を霧化する超音波霧化装置であって、圧電素子で構成され、20kHz〜80kHzの周波数帯域の超音波を発生する振動子と、前記振動子に取り付けられ、前記振動子の振動と共振することで共振波を発生する共振体と、前記共振体の前記振動子側とは反対側に取り付けられ、前記共振体からの共振波が伝搬する複数個の突起部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る設備機器は、上記の超音波霧化装置を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る超音波霧化装置は、20kHz〜80kHzの周波数帯域の超音波を発生する振動子と、この振動子の振動と共振することで共振波を発生する共振体と、この共振体からの共振波が伝搬する複数個の突起部とを備えたので、突起部の先端表面から霧化された液体を集中的に放射することができる。また、振動子に入手し易い周波数帯域を発生するものを使用できるので、振動子の発振で発生する熱によって振動子が損傷されてしまうのを防止することができる。
【0011】
また、本発明に係る設備機器は、上記の超音波霧化装置を備えているので、超音波霧化装置の効果を全部有することになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る超音波霧化装置10の概略構成を示す概略構成図である。図1に基づいて、超音波霧化装置10の構成について説明する。この超音波霧化装置10は、超音波を発生することによって水や薬剤等の液体を霧化させるものである。また、図1(a)が超音波霧化装置10の縦断面図を、図1(b)が超音波霧化装置10の平面図をそれぞれ示している。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
【0013】
図1(a)に示すように、超音波霧化装置10は、支持部11と、台座12と、PZT振動子13と、共振体14と、突起部15とが順に積層されて構成されている。この超音波霧化装置10は、超音波によって霧化した液体(以下、霧化液体と称する)を突起部15の先端表面から集中的に放射させることを特徴としている。つまり、超音波霧化装置10は、突起部15を設けることによって、霧化液体の霧化粒径の大きさを任意に決定することが可能になっており、霧化効率を向上させるようになっているのである。
【0014】
支持部11は、超音波霧化装置10が設置される設備機器の筐体等に超音波霧化装置10を取り付けるためのものである。この支持部11は、図1(b)に示すように平面形状が円形状となっている。なお、支持部11を円形状に限定するものではなく、超音波霧化装置10が取り付けられる設備機器に応じた形状となっていればよい。台座12は、支持部11の一方の側(図面上側)に取り付けられており、PZT振動子13を固定するためのものである。この台座12も、支持部11と同様に平面形状が円形状となっているが、平面形状を円形状に限定するものではない。
【0015】
PZT振動子13は、チタン酸ジルコン酸鉛からなる圧電素子であり、正電極端子部17及び負電極端子部18を介してパルス電圧が印加され、発振するようになっている。つまり、PZT振動子13は、平面形状が円形状で構成されており、パルス電圧が印加されることによって、所定の周波数帯域(一般的な周波数帯域である20kHz〜80kHz)の音波(超音波)を発生する超音波振動子としての機能を有しているのである。ここでは、1つのPZT振動子13を超音波霧化装置10に設けている場合を例に示しているが、複数のPZT振動子13を重ね合わせてバイモルフ構造として超音波霧化装置10に設けるようにしてもよい。PZT振動子13をバイモルフ構造とすれば、PZT振動子13の発振をより強力にすることができる。
【0016】
なお、図1では、正電極端子部17及び負電極端子部18が、支持部11及び台座12を貫通し、PZT振動子13に接続されるようになっている場合を例に示しているが、これに限定するものではなく、支持部11及び台座12を貫通しなくてもPZT振動子13に接続されていればよい。また、このPZT振動子13も、支持部11及び台座12と同様に平面形状が円形状となっているが、平面形状を円形状に限定するものではなく、多角形状であってもよい。
【0017】
共振体14は、PZT振動子13に取り付けられており、PZT振動子13の発振によって共振するようになっている。つまり、共振体14は、PZT振動子13の発振によって発生する超音波の周波数の一次振動モード(図1(a)で示す破線A)で、共振現象を起こすようになっているのである。また、共振体14は、平面形状が円形状に構成されており、PZT振動子13に取り付けられるとともに、内部空間を有し、この内部空間にPZT振動子13及び台座12を収容するように側面の下端部が支持部11に取り付けられるようになっている。つまり、共振体14は、PZT振動子13の表面(台座12側とは反対側の表面)を覆うことで、PZT振動子13を液体に直接接触させることなく保護するとともに、PZT振動子13の発振を増幅する機能を有している。
【0018】
なお、共振体14は、金属で構成されていればよく、材質を特に限定するものではない。つまり、共振体14の材質は、超音波霧化装置10の用途、特に霧化させる液体に応じて決定するとよい。液体に薬剤(たとえば、H22(過酸化水素水)等)を用いることで、超音波霧化装置10を殺菌用として使用するのであれば、共振体14をその薬剤による腐食を防止できるような金属材料(たとえば、ニッケル(Ni)と銅(Cu)の合金等)で構成するとよい。そうすれば、薬剤による腐食の進行を防止することができる。
【0019】
突起部15は、図1(a)に示すように円錐台形状として構成されており、共振体14の上側表面(PZT振動子13が取り付けられている側の反対側の表面)に複数個設けられている。また、突起部15は、その先端表面の直径(以下、単に先端径と称する)を5〜10μm(マイクロメートル)程度で任意に変更することが可能になっている。突起部15の先端径と同程度の霧化粒径で液体を霧化することができるので、所望の霧化粒径に応じて突起部15の先端径を決定するとよい。なお、突起部15の高さhについては、図2で詳細に説明するものとする。
【0020】
この突起部15は、共振体14の上側表面に隙間(つまり、平滑面)を存在させないように設けられている。それは、共振体14の上側表面に隙間が存在すると、そこから液体が霧化してしまうことになり、突起部15から霧化液体を集中放射できなくなってしまうからである。また、この共振体14に存在してしまう隙間の面積が突起部15の先端表面の面積よりも小さければ、この隙間から霧化液体が放射することを防止することができる。さらに、共振体14の上側表面に存在する隙間を粗くしても、この隙間から霧化液体が放射することを防止することができる。
【0021】
なお、突起部15と共振体14とを別体として形成し、突起部15を共振体14に取り付けるようにしてもよく、突起部15と共振体14とを一体的に形成してもよい。また、突起部15は金属製であればよく、材質を特に限定するものではない。たとえば、突起部15を共振体14と別体として構成する場合には、共振体14と同じ材料で構成してもよく、異なる材料で構成してもよい。さらに、突起部15の個数を特に限定するものではなく、共振体14の上側表面に隙間があまり存在しない程度の個数を設けるとよい。
【0022】
ここでは、突起部15が円錐台形状に構成されている場合を例に示しているが、これに限定するものではない。円錐台形状のように、突起部15の底面の形状が円形状となると、共振体14の上側表面に隙間が存在し易くなる。そこで、突起部15を角錐台形状(三角錐台や四角錐台、六角錐台等)として形成することで、共振体14の上側表面になるべく隙間を存在させないようにすることができる。また、共振体14の上側表面に存在する隙間にシリコンゴム等を載置することによっても、この隙間から霧化液体が放射することを防止することができる。
【0023】
図2は、突起部15の断面構成を拡大して示す拡大縦断面図である。図2に基づいて、突起部15の詳細について説明する。まず、霧化液体の放射について簡単に説明する。上述したように、PZT振動子13から発生する超音波の一次振動モードによって、共振体14が共振現象を起こす。共振体14の共振現象により、一次共振モードの共振周波数を有する共振波が共振体14から発生する。この共振波によって、液体を霧化し、放射させる。このような原理に基づいて発生する霧化液体は、霧化粒径が大きく、集中放射させることができない。つまり、霧化効率の著しく低いものとなってしまう。
【0024】
そこで、この超音波霧化装置10では、共振体14に突起部15を設けて、霧化液体の霧化粒径を極めて小さくすることを可能にするとともに、霧化液体の集中放射を可能としているのである。この超音波霧化装置10では、共振体14に突起部15を設けることによって、共振体14で発生した共振波が突起部15に伝搬し、この突起部15の内部を共振波が固定伝搬することによって、共振体14の上側表面に設けられている複数個全ての突起部15の先端表面から共振波(超音波)が発生するようになっているのである(図2で示す破線B)。
【0025】
つまり、超音波霧化装置10では、共振体14で発生した共振波が突起部15の内部を固定伝搬する過程で、この共振波の一次共振モードにより複数回の「腹」と「節」が出現し、突起部15の先端表面で共振が最強となるように突起部15の高さhが設定されているために霧化液体を集中放射できるとともに、突起部15の先端径が所望の大きさ(5〜10μm)に設定されているために霧化液体の霧化粒径を極めて小さくすることができるのである。したがって、超音波霧化装置10を、霧化効率の高いものとすることができるのである。
【0026】
突起部15の先端表面で共振波を最強にするための突起部15の高さhは以下のようにして算出することができる。この突起部15の高さhは、以下の関係式で算出される一波長分又は1/4波長分として決定される。つまり、C=fλ(Cは音速(金属の場合における固体伝搬中の音速は約5000m/s)を、fは周波数を、λは波長をそれぞれ表している)という関係式で突起部15の高さhを決定するのである。PZT振動子13から40kHzの超音波が発生される場合における関係式は5000=40000×λとなり、突起部15の高さh(一波長分)はλ=0.125mとなる。
【0027】
実際には、突起部15の高さhを1/4波長分としても、共振波が突起部15の内部を固定伝搬することになるために、0.125m÷4=約0.03m(つまり、3cm)程度でもよい。つまり、超音波霧化装置10が設置される設備機器の大きさや、用途(特に、霧化液体の利用方法)によって、突起部15の高さhを決定することができるのである。また、上述したように突起部15の先端径は、霧化液体の霧化粒径を所望の大きさに形成するために、5〜10μm程度で決定することができる。したがって、任意の霧化粒径による霧化液体を突起部15から集中的に放射でき、霧化効率を向上させることが可能になっている。
【0028】
また、この実施の形態に係る超音波霧化装置10は、圧電素子を構成するPZT振動子13が入手し易い20kHz〜80kHz程度の周波数帯域を発生するものでよく、共振体14の共振現象を利用することで振幅も大きくなり、発生する超音波の音圧レベルも高いというメリットがある。さらに、PZT振動子13の発生周波数が20〜80kHzと比較的低いために、この帯域以上の周波数帯域で発生するPZT振動子13の熱処理等の問題も生じないために、PZT振動子13を常に液体で濡らしておく必要がない。したがって、液体を供給できない等の場合が発生しているときであっても、PZT振動子13の熱による損傷を防止することができる。
【0029】
図3は、突起部15aを設けた超音波霧化装置10を上から見た状態を示す平面図である。図3に基づいて、突起部15とは異なる形状の突起部15aの構成について説明する。上述した突起部15は、円錐台形状として構成したが、図3に示す突起部15aは、角錐台形状(六角錐台形状)として構成している。つまり、突起部15aのように底面の形状が多角形であれば、共振体14の上側表面に存在する隙間の均一化を図ることができるので、この隙間をなくす、あるいは少なくすることが容易に実現できるのである。
【0030】
図4は、超音波霧化装置10の設置例を説明するための説明図である。図4に基づいて、超音波霧化装置10の設置例について説明する。図4では、超音波霧化装置10を霧化用ダクト20内に設置した場合を例に示している。図4に示すように、超音波霧化装置10が液体を放射する際には、源水タンク21から霧化用の液体(以下、単に源水22と称する)が霧化用ダクト20内に供給される。そして、この源水22が、霧化用ダクト20の内部における突起部15の先端表面まで達すると源水22の霧化が開始されることになる。
【0031】
つまり、PZT振動子13に接続されている正電極端子部17及び負電極端子部18を介してPZT振動子13にパルス電圧が印加され、PZT振動子13が発振し、この発信によってPZT振動子13を覆う共振体14が共振する。この共振体14で発生した共振波が突起部15に伝搬し、この突起部15の内部を共振波が固定伝搬することによって、共振体14の上側表面に設けられている複数個全ての突起部15の先端表面で共振波が発生する。このとき、突起部15の先端表面を満たしている源水22が霧化されることになる。
【0032】
また、PZT振動子13の発振によって、共振体14の全体が共振する。つまり、共振体14が加振することになって、共振体14の全体から共振波が霧化用ダクト20内に放射されることになるのである。この霧化用ダクト20は、超音波導波管として機能するものであり、共振体14の全体から発生した共振波(超音波振動波)が霧化用ダクト20内に伝搬していることになる。したがって、霧化用ダクト20に超音波霧化装置10を設置することによって、霧化用ダクト20外部からの空気の伝搬がなくなり、共振波の減衰を低減することができる。
【0033】
すなわち、共振体14の全体から発生した共振波が粗密を繰り返しながら、霧化用ダクト20内を伝搬することになるのである。このように超音波霧化装置10を霧化用ダクト20に設置することによって、共振体14の全体から発生する共振波の減衰を低減することができ、霧化用ダクト20のダクト長を長くしても、超音波振動波が長い距離でも伝播することが可能となる。したがって、超音波霧化装置10が設置される設備機器の用途に応じて、霧化用ダクト20に超音波霧化装置10を設置することもできるのである。
【0034】
この実施の形態に係る超音波霧化装置10を設置可能な設備機器としては、たとえばエアコンや冷凍装置等の空気調和装置の室内ユニットや、ネブライザ(吸入器)、脱臭器、噴霧器、加湿器、冷蔵庫等がある。すなわち、液体を霧化して放射させる必要性のある設備機器であれば、超音波霧化装置10を設置することができるのである。また、室内ユニットに超音波霧化装置10を備える場合には、室内ユニット内の殺菌用途に使用することができ、冷蔵庫に超音波霧化装置10を備える場合には、庫内の食品を乾燥させないようにする使用することもできる。
【0035】
実施の形態では、圧電素子としてPZT振動子13を一例として説明したが、これに限定するものではない。たとえば、セラミック型の圧電素子や高分子型の圧電素子等の圧電素子であってもよい。図4で説明した霧化用ダクト20は、超音波霧化装置10を設置する設備機器に応じて設置すればよい。また、霧化用ダクト20は、円筒状に構成されていてもよく、角柱状に構成し、内部を円柱状にくり抜くようにしてもよい。この場合には、支持部11も霧化用ダクト20の形状に応じた形状とするとよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施の形態に係る超音波霧化装置の概略構成を示す概略構成図である。
【図2】突起部の断面構成を拡大して示す拡大縦断面図である。
【図3】突起部を設けた超音波霧化装置を上から見た状態を示す平面図である。
【図4】超音波霧化装置の設置例を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0037】
10 超音波霧化装置、11 支持部、12 台座、13 PZT振動子、14 共振体、15 突起部、15a 突起部、17 正電極端子部、18 負電極端子部、20 霧化用ダクト、21 源水タンク、22 源水。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波によって液体を霧化する超音波霧化装置であって、
圧電素子で構成され、20kHz〜80kHzの周波数帯域の超音波を発生する振動子と、
前記振動子に取り付けられ、前記振動子の振動と共振することで共振波を発生する共振体と、
前記共振体の前記振動子側とは反対側に取り付けられ、前記共振体からの共振波が伝搬する複数個の突起部とを備えた
ことを特徴とする超音波霧化装置。
【請求項2】
前記突起部を円錐台形状又は角錐台形状として構成した
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波霧化装置。
【請求項3】
前記突起部の高さは、
音速及び前記振動子から発生される音波の周波数で算出される波長一波長分又は1/4波長分として設定した
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波霧化装置。
【請求項4】
前記突起部の先端表面における直径を5μm〜10μmの範囲で設定した
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項5】
前記共振体と前記突起部とを同じ金属材料で構成した
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項6】
前記請求項1〜5のいずれかに記載の超音波霧化装置を備えた
ことを特徴とする設備機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−207052(P2008−207052A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−43508(P2007−43508)
【出願日】平成19年2月23日(2007.2.23)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】