説明

足場保管コンテナ

【課題】コンテナを使用して仮設足場の管理を容易にする、簡素な構造で移動性を高めた足場保管コンテナを提供することを課題とする。
【解決手段】 足場保管コンテナ1は、水平な底板2と、この底板2の前端部に固定された縦板から構成される前板3と、底板2の前部の底面に形成される前脚4と、底板2の後部の底面に形成されるローラ5付の後脚6と、前板3の前方面の中央部上部に固定される掛合部材7と、を備えて、コンテナ脱着装置付自動車100に脱着自在に構成されるコンテナ8を備えている。この足場保管コンテナ1は、底板2上に設置又は固定され、足場部品9a〜9cをそれぞれ収容する収納具10a〜10c、その他の足場部品を収容する収納具10dと、それらの足場部品9a〜9c及び収納具10a〜10dを覆う覆い板11と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両で移動可能な足場保管コンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮設足場は、組み立て式であるので、撤去した後、次の工事現場へ移動するときには、分解した足場をトラックへ積み卸し、倉庫に移動させて保管することが必要であった。
【0003】
しかしながら、仮設足場は、部品点数が多く、例えば、支柱、踏板、ブラケット・腕木材、ハネ出しブラケット、布材、斜材、吊り材、ジャッキベース、敷盤、階段、補助階段枠、圧縮材、圧縮ジャッキ、梁枠等、多数の部品があり、点検、確認等、部品の管理作業、搬送作業等、大変な労力を要していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、コンテナを使用して仮設足場の管理を容易にする、簡素な構造で移動性を高めた足場保管コンテナを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題に鑑み、請求項1の発明は、少なくとも、底板と、該底板に固定される前板と、前脚と、ローラ付後脚と、前記前板に固定される掛合部材と、を備えてコンテナ脱着装置付車両に脱着自在に構成されるコンテナと、仮設足場の部品を収容する収納具と、前記収納具を覆う覆い板と、を備えたことを特徴とする足場保管コンテナである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1により、仮設足場の部品の管理が容易になる。また、コンテナを移動倉庫として利用できるので、ユーザーにとっては、大変、重宝する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、本発明の好適な一実施形態である足場保管コンテナ1について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0008】
図1乃至図5に示す足場保管コンテナ1は、水平な底板2と、この底板2の前端部に固定された縦板から構成される前板3と、底板2の前部の底面に形成される前脚4と、底板2の後部の底面に形成されるローラ5付の後脚6と、前板3の前方面の中央部上部に固定される掛合部材7と、を備えて、コンテナ脱着装置付自動車100に脱着自在に構成されるコンテナ8を備えている。この足場保管コンテナ1は、底板2上に設置又は固定され、仮設足場部品9a〜9cをそれぞれ収容する収納具10aから10c、その他の仮設足場部品を収容する収納具10dと、それらの仮設足場部品9a〜9c及び収納具10a〜10dを覆う覆い板11と、を備えている。覆い板11は、底板2の側面端部に開閉可能に取り付けられる左右一対の側板12と、底板2の後部に立設される後部フレーム13と、後部フレーム13に取り付けられる観音開き式の開閉扉14と、前板3と後部フレーム13の上部中央部に水平に且つコンテナ8の前後方向に架け渡される梁15と、梁15に軸着される一対の天蓋16と、を備えている。前板3、側板12、開閉扉14、及び天蓋16により、仮設足場部品9a〜9c及び収納具10a〜10dの収容空間を構成するとともに、風雨から防護している。なお、覆い板11は両開きであるが、三方開きでもよい。
【0009】
図1に示す通り、仮設足場部品9aは踏板であり収納具10aに収容され、仮設足場部品9bは、ブラケット・腕木材等であり収納具10bに収容され、仮設足場部品9cはハネ出しブラケット等であり収納具10cに収容され、その他の布材、斜材、吊り材、ジャッキベース、敷盤、階段、補助階段枠、圧縮材、圧縮ジャッキ、梁枠等は、収納具10dに収容される。底板2の裏面には、図3に示す通り、一対のレール23と、複数のリブ24と、走行時にコンテナ8を自動車100に固縛する固縛装置25とが備えられている。
【0010】
コンテナ脱着装置付自動車100の構造は公知であるので、説明は省略する。図4に示す通り、足場保管コンテナ1をコンテナ脱着装置付自動車100に積み降ろしする場合は、吊上フックを掛合部材7に取り付け、足場保管コンテナ1を吊り上げたり吊り下げたりすることで、コンテナ脱着装置付自動車100への足場保管コンテナ1の積み降ろしを実行する(図4及び図5参照)。このとき、ローラ5の働きで、足場保管コンテナ1の底面の円滑な運動を確保し、円滑な作業ができる。なお、図5(a)は固縛状態、同(b)は開放状態、同(c)は離脱状態、同(d)は離脱完了状態、同(e)は装着状態、同(f)は装着完了状態を各々示し、同(g)はダンプ状態を示す。
【0011】
以上説明した実施例1の足場保管コンテナ1によれば、コンテナ脱着装置付自動車100へ脱着自在であるので、多数の足場部品の管理作業を容易とし、また、移動倉庫として有効に活用できる。コスト削減に貢献できる。
【0012】
お、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、該技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることは無論である。例えば、実施例の示した仮設足場部品は一例であって、多種多様な仮設足場にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態の実施例1の足場保管コンテナの斜視図である。
【図2】同足場保管コンテナの左側面図である。
【図3】同足場保管コンテナの底面図である。
【図4】足場保管コンテナの自動車への積み下ろし作業を示す説明図である。
【符号の説明】
【0014】
1 足場保管コンテナ 2 底板 3 前板 4 前脚 5 ローラ
6 後脚 7 掛合部材8 コンテナ 9a〜9c…仮設足場部品
10a〜10d…収納具11 覆い板 12 側板 13 後部フレーム
14 開閉扉 15 梁 16 天蓋 23 レール 24 リブ
25 固縛装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、底板と、該底板に固定される前板と、前脚と、ローラ付後脚と、前記前板に固定される掛合部材と、を備えてコンテナ脱着装置付車両に脱着自在に構成されるコンテナと、
仮設足場の部品を収容する収納具と、
前記収納具を覆う覆い板と、
を備えたことを特徴とする足場保管コンテナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−297123(P2007−297123A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128737(P2006−128737)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(399016695)株式会社瑞穂 (13)
【Fターム(参考)】