身体エクササイズ機器
【課題】使用時における使用者の姿勢の自由度を向上することが可能な身体エクササイズ機器を提供する。
【解決手段】身体エクササイズ機器11は、使用者の臀部を支持する座面12aと、該座面12a上に向かって膨張及び収縮可能な両エアバッグ14,15とを有する座部12と、座面12a上の左右方向における両端部に互いに対向するように立設されるとともに、該座面12aの上方に向かって膨張及び収縮可能な両エアバッグ16,17を有する側壁部13とを備える。そして、座面12a上の前後方向における両端側は開放されている。
【解決手段】身体エクササイズ機器11は、使用者の臀部を支持する座面12aと、該座面12a上に向かって膨張及び収縮可能な両エアバッグ14,15とを有する座部12と、座面12a上の左右方向における両端部に互いに対向するように立設されるとともに、該座面12aの上方に向かって膨張及び収縮可能な両エアバッグ16,17を有する側壁部13とを備える。そして、座面12a上の前後方向における両端側は開放されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、骨盤周りや脚部等のエクササイズやストレッチなどを行う身体エクササイズ機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、椅子型のストレッチ機の中には、エアバッグの膨張と収縮を繰り返すことで使用者を適宜押圧してストレッチを行うものが知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1の椅子型ストレッチ機は、使用者が着座する座クッション部と背もたれ部とを有しているとともに、座クッション部及び背もたれ部にはそれぞれ膨縮自在な蛇腹状のエアバッグが内装されている。そして、各エアバッグがそれぞれ膨縮することで、座クッション部に着座した使用者のストレッチが行われるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−82426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の椅子型ストレッチ機は、背もたれ部を有しているため、使用者が自由に寝そべったり起きあがったりした状態で使用することができず、使用時における使用者の姿勢が制限されてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような課題に着目してなされたものである。その目的とするところは、使用時における使用者の姿勢の自由度を向上することが可能な身体エクササイズ機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、身体エクササイズ機器に係る請求項1に記載の発明は、使用者の臀部を支持する座面と、該座面上に向かって膨張及び収縮可能な第1エアバッグとを有する座部と、前記座面上の一方向における両端部に互いに対向するように立設されるとともに、該座面の上方に向かって膨張及び収縮可能な第2エアバッグを有する側壁部とを備え、前記座面上の前記一方向と交差する他方向における両端側は開放されていることを要旨とする。
【0007】
上記構成によれば、座面上の一方向と交差する他方向における両端側が開放されているため、使用者が自由に寝そべったり起きあがったりした状態で使用することができる。したがって、使用時における使用者の姿勢の自由度を向上することが可能となる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、平面視で前記座面の範囲内に収まっていることを要旨とする。
上記構成によれば、使用時の安定性を向上することが可能となる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、個別に膨張及び収縮させることが可能に構成されていることを要旨とする。
【0010】
上記構成によれば、各エアバックの膨張状態及び収縮状態を適宜変更することで、様々なパターンのエクササイズやストレッチを行うことが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の発明において、前記第2エアバッグは、前記一方向に沿って蛇腹状に折り畳まれており、該蛇腹状に折り畳まれた部分のうち最も基端側に位置する部分における下端部が前記側壁部において固定されていることを要旨とする。
【0011】
上記構成によれば、第2エアバッグが膨張する際の膨張方向が一方向よりも下側にずれるため、第2エアバッグが膨張した際に、該第2エアバッグと膨張した第1エアバッグとで使用者を包み込むように押圧することが可能となる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明において、前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、伸縮性を有するカバー部材によってそれぞれ覆われており、前記各エアバッグと前記各カバー部材との間には、クッション材がそれぞれ介在していることを要旨とする。
【0013】
上記構成によれば、各エアバッグを膨張させることで、該各エアバッグによりクッション材を介して使用者を押圧することが可能となる。このため、使用者をソフトに押圧することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、使用時における使用者の姿勢の自由度を向上することが可能な身体エクササイズ機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態の身体エクササイズ機器を前側から見たときの斜視図。
【図2】同身体エクササイズ機器を後側から見たときの斜視図。
【図3】同身体エクササイズ機器の分解斜視図。
【図4】同身体エクササイズ機器の骨格ユニットの斜視図。
【図5】図4の平面図。
【図6】図1の要部拡大断面図。
【図7】同身体エクササイズ機器の電気的構成を示すブロック図。
【図8】同身体エクササイズ機器において座部左エアバッグ及び左サイドエアバッグが膨張したときの状態を示す平面図。
【図9】図8の正面図。
【図10】(a)〜(c)は骨盤のエクササイズを行っているときの状態を示す説明図。
【図11】(a)〜(c)は太股のエクササイズを行っているときの状態を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の身体エクササイズ機器の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1において矢印で示す「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいうものとする。
【0017】
まず、身体エクササイズ機器11の概略構成について説明する。
図1及び図2に示すように、身体エクササイズ機器11は、略楕円板状の座部12を備えている。座部12の上面は、使用者P(図10参照)の臀部を支持する座面12aとされている。座面12aの前端部は前方に向かってなだらかに上昇するように傾斜している。すなわち、座部12において、前端部は他の部位に比べて若干厚さが厚くなっている。座部12の左右方向の中央部における後寄りの位置には第1エアバッグとしての座部左エアバッグ14及び第1エアバッグとしての座部右エアバッグ15が左右方向に並んだ状態で埋設されている。
【0018】
座面12a上の左右方向(一方向)における両端部には、略半円ブロック状の側壁部13が互いに対向するようにそれぞれ立設されている。これら両側壁部13のうち、座部12の右側に配置されたものは右側壁部13Aとされる一方、座部12の左側に配置されたものは左側壁部13Bとされている。
【0019】
右側壁部13Aには第2エアバッグとしての右サイドエアバッグ16が埋設される一方、左側壁部13Bには、第2エアバッグとしての左サイドエアバッグ17が埋設されている。また、座面12a上の左右方向(一方向)と直交する前後方向(他方向)の両端側は開放されている。なお、右側壁部13Aの前寄りの位置には、身体エクササイズ機器11を操作するための操作パネル18が設けられている。
【0020】
次に、身体エクササイズ機器11の構成について詳述する。
図3に示すように、身体エクササイズ機器11は外カバー20を備えるとともに、該外カバー20内にはクッション材としての右内カバー21、クッション材としての左内カバー22、クッション材としての上パッド23、緩衝部材24、中パッド25、骨格ユニット26、及び下パッド27が収容されている。
【0021】
図4及び図5に示すように、骨格ユニット26は、略楕円状をなす底メインフレーム30を備えている。底メインフレーム30の左端部寄りの位置には略半円弧状をなす左メインフレーム31が立設される一方、底メインフレーム30の右端部寄りの位置には略半円弧状をなす右メインフレーム32が立設されている。そして、各メインフレーム30〜32は、いずれも金属製のパイプによって構成されている。
【0022】
底メインフレーム30における左右両メインフレーム31,32間には、該底メインフレーム30の前端部と後端部とを橋架するように、全体として略矩形状をなす底フレーム33が設けられている。この底フレーム33は、底メインフレーム30よりも外径が小さい金属製の線材を格子状に連結することで構成されている。
【0023】
底メインフレーム30の左端部と左メインフレーム31とは全体として外側に膨らむ曲面状をなす左フレーム34によって連結される一方、底メインフレーム30の右端部と右メインフレーム32とは全体として外側に膨らむ曲面状をなす右フレーム35によって連結されている。左右両フレーム34,35は、底フレーム33を構成する線材と同じ線材を格子状に連結することで構成されている。
【0024】
左右両メインフレーム31,32の内側には略半円板状をなすサブプレート36がそれぞれ着脱可能に取着されている。両サブプレート36の内側の面には、略半円板状をなす緩衝シート37が該各面全体を覆うようにそれぞれ貼着されている。右側の緩衝シート37の内側の面上には右サイドエアバッグ16が左右方向に沿って蛇腹状に折り畳まれた状態で配置される一方、左側の緩衝シート37の内側の面上には左サイドエアバッグ17が左右方向に沿って蛇腹状に折り畳まれた状態で配置されている。
【0025】
左右両サイドエアバッグ16,17における蛇腹状に折り畳まれた部分のうち最も基端側に位置する部分の下端には前後一対の舌片部16a,17aがそれぞれ下方に向かって延設されている。そして、左右両サイドエアバッグ16,17は、各舌片部16a,17aにおいて緩衝シート37越しにそれぞれ両サブプレート36の内側の面にねじで固定されている。
【0026】
左側のサブプレート36の外側の面には、交流式のポンプ40と、身体エクササイズ機器11全体の稼働状態を制御する制御装置(制御基板)43と、電源41から制御装置43に印加される電圧を調整するトランス42と、ポンプ40から供給されるエアーを各エアバッグ14〜17に個別に振り分ける電磁弁44とが設けられている。
【0027】
図7に示すように、電磁弁44は、ポンプ40及び各エアバッグ14〜17とそれぞれ可撓性のチューブ45によって接続されている。制御装置43は、スイッチ46及びトランス42を介して電源41と電気的に接続されるとともに、スイッチ46をONにすることで電源41からの電圧が所定の値に調整された状態で印加されるようになっている。また、ポンプ40は、スイッチ46を介して電源41と電気的に接続されるとともに、スイッチ46をONにすることで電源41からの電圧が直接印加されるようになっている。
【0028】
さらに、制御装置43は、操作パネル18及び電磁弁44とそれぞれ電気的に接続されている。そして、制御装置43は、使用者P(図10参照)による操作パネル18の操作によって送信される信号に基づいて自身が記憶する各種のプログラムを実行することで、電磁弁44の開閉動作を制御するようになっている。
【0029】
この制御装置43による電磁弁44の開閉動作の制御により、ポンプ40から供給されるエアーが各エアバッグ14〜17に対して選択的に供給される。なお、電磁弁44は、エアーが供給されていない各エアバッグ14〜17内を個別に大気開放するための大気開放弁(図示略)を備えている。
【0030】
そして、例えば、ポンプ40から供給されるエアーが、座部左エアバッグ14及び左サイドエアバッグ17に供給されるとともに、座部右エアバッグ15及び右サイドエアバッグ16に供給されないように、電磁弁44の開閉動作が制御された場合には、図8及び図9に示すように、各エアバッグ14〜17のうち座部左エアバッグ14及び左サイドエアバッグ17のみが膨張する。
【0031】
すなわち、各エアバッグ14,15は座面12a上に向かって膨張及び収縮されるようになっている一方、各エアバッグ16,17は左右両側壁部13A,13B間における座面12aの上方に向かって膨張及び収縮されるようになっている。なお、本実施形態において、身体エクササイズ機器11の各エアバッグ14〜17は、平面視で全て座面12aの範囲内に収まっている。
【0032】
図3及び図6に示すように、骨格ユニット26の底フレーム33の下面上には略楕円板状の下パッド27が配置される一方、底フレーム33の上面上には略矩形板状の中パッド25が配置されている。そして、骨格ユニット26には、上側から緩衝部材24が被せられている。この緩衝部材24は、下側が開口しているとともに、内部が骨格ユニット26と対応した帽子状になっている。
【0033】
すなわち、緩衝部材24は、骨格ユニット26の右端部であって右メインフレーム32を含む上側への突出部分全体を覆う右袋部24Aと、骨格ユニット26の左端部であって左メインフレーム31を含む上側への突出部分全体を覆う左袋部24Bと、骨格ユニット26における底フレーム33を含む左右両メインフレーム31,32間全体を覆う中央袋部24Cとを備えている。
【0034】
また、緩衝部材24を骨格ユニット26に被せた際に、右袋部24Aにおける右サイドエアバッグ16と対応する部分及び左袋部24Bにおける左サイドエアバッグ17と対応する部分には、貫通孔24aがそれぞれ形成されている。そして、緩衝部材24の上面24b上における後寄りの位置には、座部左エアバッグ14及び座部右エアバッグ15が左右方向に並んだ状態で固定されている。この場合、両エアバッグ14,15は、上下方向に沿って蛇腹状に折り畳まれた状態になっている。
【0035】
また、緩衝部材24の上面24b上には、該上面24b全体を両エアバッグ14,15ごと覆うように、略矩形板状の上パッド23が配置されている。さらに、緩衝部材24において、右袋部24Aには該右袋部24A全体を覆うように右内カバー21が上側から被せられる一方、左袋部24Bには該左袋部24B全体を覆うように左内カバー22が上側から被せられている。
【0036】
これら右内カバー21及び左内カバー22は、下側が開口しているとともに、内部がそれぞれ右袋部24A及び左袋部24Bと対応した帽子状になっている。なお、右内カバー21、左内カバー22、上パッド23、緩衝部材24、中パッド25、及び下パッド27は、全てクッション性を有する軟質ウレタンフォームによって構成されている。
【0037】
またさらに、右内カバー21、左内カバー22、上パッド23の上からは、外カバー20が被せられている。すなわち、外カバー20は、右内カバー21全体を覆う右外袋部20Aと、左内カバー22全体を覆う左外袋部20Bと、上パッド23全体を覆う中央外袋部20Cとを備えている。
【0038】
外カバー20において、右外袋部20Aにおける右サイドエアバッグ16と対応する部分、左外袋部20Bにおける左サイドエアバッグ17と対応する部分、及び中央外袋部20Cにおける両エアバッグ14,15と対応する部分は、それぞれ伸縮性に富んだカバー部材としてのストレッチ生地20aによって構成されている。
【0039】
この場合、各ストレッチ生地20aは2枚重ねた構成とされている。したがって、両エアバッグ14,15とこれらに対応するストレッチ生地20aとの間には上パッド23が介在しているとともに、左右両サイドエアバッグ16,17とこれらに対応するストレッチ生地20aとの間には左右両内カバー21,22が介在している。
【0040】
また、外カバー20は、その底部分がファスナ(図示略)によって開閉自在に構成されている。そして、上記のように組み付けられた右内カバー21、左内カバー22、上パッド23、緩衝部材24、中パッド25、骨格ユニット26、及び下パッド27等を外カバー20によって覆った後には、該外カバー20の底部分は閉じられる。なお、外カバー20におけるストレッチ生地20aで構成された部分以外は、合成皮革によって構成されている。
【0041】
次に、上述のように構成された身体エクササイズ機器11の動作について説明する。
図10(a)に示すように、身体エクササイズ機器11は、使用者Pが、臀部を座面12a上における各エアバッグ14,15と対応する位置に載せるとともに、両足をそろえた状態で前方に突き出すようにして座った状態で使用される。そして、例えば、使用者Pの骨盤の歪みを矯正する場合には、使用者Pが骨盤の位置を左右両サイドエアバッグ16,17に合わせた状態で操作パネル18を操作して所望のコースを選択すると、各エアバッグ14〜17が所定のパターンで個別に膨張したり収縮したりする。これにより、骨盤周りのエクササイズやストレッチが行われ、使用者Pの骨盤の歪みが矯正される。
【0042】
この場合、身体エクササイズ機器11は、背もたれ部がなく、前後方向に開放された構成であるため、図10(a)、(b)に示すように、使用者Pが使用中に自由に寝そべることもできる。したがって、身体エクササイズ機器11は、使用者Pが自由に寝そべったり起きあがったりした状態で使用することができる。
【0043】
また、図11(a)〜(c)に示すように、例えば、使用者Pの太股周りを鍛える場合には、上記と同様に、使用者Pが太股の位置を左右両サイドエアバッグ16,17に合わせた状態で操作パネル18を操作して所望のコースを選択すると、各エアバッグ14〜17が所定のパターンで個別に膨張したり収縮したりする。これにより、太股周りのエクササイズやストレッチが行われるので、使用者Pの太股周りが鍛えられる。この結果、使用者Pの理想の体型作りに貢献できる。
【0044】
以上詳述した実施形態によれば次のような効果が発揮される。
(1)身体エクササイズ機器11は、座面12a上の前後方向における両端側が開放されている(背もたれ部が存在しない)ため、使用者Pが自由に寝そべったり起きあがったりした状態で使用することができる。したがって、使用時における使用者Pの姿勢の自由度を向上することができる。また、身体エクササイズ機器11は、背もたれ部が存在しないため、ソファーの上、椅子の上、ベッドの上など様々な場所に載置して使用することができる。
【0045】
(2)身体エクササイズ機器11は、各エアバッグ14〜17が平面視で座面12aの範囲内に収まっているため、該各エアバッグ14〜17が個別に膨張及び収縮する使用時の安定性を向上することができる。
【0046】
(3)身体エクササイズ機器11は、各エアバッグ14〜17が個別に膨張及び収縮させることが可能になっているため、各エアバック14〜17の膨張状態及び収縮状態を適宜変更することで、様々なパターンのエクササイズやストレッチを行うことができる。
【0047】
(4)身体エクササイズ機器11において、左右両サイドエアバッグ16,17は、左右方向に沿って蛇腹状に折り畳まれるとともに、該蛇腹状に折り畳まれた部分のうち最も基端側に位置する部分の下端に設けられた各舌片部16a,17aにおいて緩衝シート37越しにそれぞれ両サブプレート36の内側の面にねじで固定されている。このため、各エアバッグ16,17が膨張する際の膨張方向が前後方向(真横の方向)よりも下側にずれるため、各エアバッグ16,17が膨張した際に、該各エアバッグ16,17と膨張した各エアバッグ14,15とで使用者Pを包み込むように押圧することができる。
【0048】
(5)身体エクササイズ機器11は、両エアバッグ14,15とこれらに対応するストレッチ生地20aとの間にクッション性を有する上パッド23が介在しているとともに、左右両サイドエアバッグ16,17とこれらに対応するストレッチ生地20aとの間にクッション性を有する左右両内カバー21,22が介在している。このため、各エアバッグ14〜17を膨張させることで、該各エアバッグ14〜17によりクッション性を有する上パッド23及びクッション性を有する左右両内カバー21,22を介して使用者Pを押圧することができる。すなわち、使用者Pをソフトに押圧することができる。
【0049】
(6)左側のサブプレート36の外側の面に、ポンプ40と、トランス42と、制御装置43と、電磁弁44とが設けられているため、身体エクササイズ機器11からこの左側のサブプレート36を外すことで、ポンプ40、トランス42、制御装置43、及び電磁弁44のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0050】
(変更例)
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・左右両内カバー21,22及び上パッド23のうち少なくとも1つを省略してもよい。
【0051】
・左右両サイドエアバッグ16,17は、必ずしも左右方向に沿って蛇腹状に折り畳む必要はないし、必ずしも下端部を両サブプレート36に固定する必要はない。
・各エアバッグ14〜17は、必ずしも個別に膨張及び収縮させることが可能に構成する必要はない。すなわち、各エアバッグ14〜17は、全て同時にしか膨張及び収縮させることができないように構成してもよい。
【0052】
・各エアバッグ14〜17は、必ずしも平面視で座面12aの範囲内に収める必要はない。
【符号の説明】
【0053】
11…身体エクササイズ機器、12…座部、12a…座面、13…側壁部、13A…右側壁部、13B…左側壁部、14…第1エアバッグとしての座部左エアバッグ、15…第1エアバッグとしての座部右エアバッグ、16…第2エアバッグとしての右サイドエアバッグ、17…第2エアバッグとしての左サイドエアバッグ、20a…カバー部材としてのストレッチ生地、21…クッション材としての右内カバー、22…クッション材としての左内カバー、23…クッション材としての上パッド、P…使用者。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、骨盤周りや脚部等のエクササイズやストレッチなどを行う身体エクササイズ機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、椅子型のストレッチ機の中には、エアバッグの膨張と収縮を繰り返すことで使用者を適宜押圧してストレッチを行うものが知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1の椅子型ストレッチ機は、使用者が着座する座クッション部と背もたれ部とを有しているとともに、座クッション部及び背もたれ部にはそれぞれ膨縮自在な蛇腹状のエアバッグが内装されている。そして、各エアバッグがそれぞれ膨縮することで、座クッション部に着座した使用者のストレッチが行われるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−82426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の椅子型ストレッチ機は、背もたれ部を有しているため、使用者が自由に寝そべったり起きあがったりした状態で使用することができず、使用時における使用者の姿勢が制限されてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような課題に着目してなされたものである。その目的とするところは、使用時における使用者の姿勢の自由度を向上することが可能な身体エクササイズ機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、身体エクササイズ機器に係る請求項1に記載の発明は、使用者の臀部を支持する座面と、該座面上に向かって膨張及び収縮可能な第1エアバッグとを有する座部と、前記座面上の一方向における両端部に互いに対向するように立設されるとともに、該座面の上方に向かって膨張及び収縮可能な第2エアバッグを有する側壁部とを備え、前記座面上の前記一方向と交差する他方向における両端側は開放されていることを要旨とする。
【0007】
上記構成によれば、座面上の一方向と交差する他方向における両端側が開放されているため、使用者が自由に寝そべったり起きあがったりした状態で使用することができる。したがって、使用時における使用者の姿勢の自由度を向上することが可能となる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、平面視で前記座面の範囲内に収まっていることを要旨とする。
上記構成によれば、使用時の安定性を向上することが可能となる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、個別に膨張及び収縮させることが可能に構成されていることを要旨とする。
【0010】
上記構成によれば、各エアバックの膨張状態及び収縮状態を適宜変更することで、様々なパターンのエクササイズやストレッチを行うことが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の発明において、前記第2エアバッグは、前記一方向に沿って蛇腹状に折り畳まれており、該蛇腹状に折り畳まれた部分のうち最も基端側に位置する部分における下端部が前記側壁部において固定されていることを要旨とする。
【0011】
上記構成によれば、第2エアバッグが膨張する際の膨張方向が一方向よりも下側にずれるため、第2エアバッグが膨張した際に、該第2エアバッグと膨張した第1エアバッグとで使用者を包み込むように押圧することが可能となる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明において、前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、伸縮性を有するカバー部材によってそれぞれ覆われており、前記各エアバッグと前記各カバー部材との間には、クッション材がそれぞれ介在していることを要旨とする。
【0013】
上記構成によれば、各エアバッグを膨張させることで、該各エアバッグによりクッション材を介して使用者を押圧することが可能となる。このため、使用者をソフトに押圧することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、使用時における使用者の姿勢の自由度を向上することが可能な身体エクササイズ機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態の身体エクササイズ機器を前側から見たときの斜視図。
【図2】同身体エクササイズ機器を後側から見たときの斜視図。
【図3】同身体エクササイズ機器の分解斜視図。
【図4】同身体エクササイズ機器の骨格ユニットの斜視図。
【図5】図4の平面図。
【図6】図1の要部拡大断面図。
【図7】同身体エクササイズ機器の電気的構成を示すブロック図。
【図8】同身体エクササイズ機器において座部左エアバッグ及び左サイドエアバッグが膨張したときの状態を示す平面図。
【図9】図8の正面図。
【図10】(a)〜(c)は骨盤のエクササイズを行っているときの状態を示す説明図。
【図11】(a)〜(c)は太股のエクササイズを行っているときの状態を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の身体エクササイズ機器の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1において矢印で示す「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいうものとする。
【0017】
まず、身体エクササイズ機器11の概略構成について説明する。
図1及び図2に示すように、身体エクササイズ機器11は、略楕円板状の座部12を備えている。座部12の上面は、使用者P(図10参照)の臀部を支持する座面12aとされている。座面12aの前端部は前方に向かってなだらかに上昇するように傾斜している。すなわち、座部12において、前端部は他の部位に比べて若干厚さが厚くなっている。座部12の左右方向の中央部における後寄りの位置には第1エアバッグとしての座部左エアバッグ14及び第1エアバッグとしての座部右エアバッグ15が左右方向に並んだ状態で埋設されている。
【0018】
座面12a上の左右方向(一方向)における両端部には、略半円ブロック状の側壁部13が互いに対向するようにそれぞれ立設されている。これら両側壁部13のうち、座部12の右側に配置されたものは右側壁部13Aとされる一方、座部12の左側に配置されたものは左側壁部13Bとされている。
【0019】
右側壁部13Aには第2エアバッグとしての右サイドエアバッグ16が埋設される一方、左側壁部13Bには、第2エアバッグとしての左サイドエアバッグ17が埋設されている。また、座面12a上の左右方向(一方向)と直交する前後方向(他方向)の両端側は開放されている。なお、右側壁部13Aの前寄りの位置には、身体エクササイズ機器11を操作するための操作パネル18が設けられている。
【0020】
次に、身体エクササイズ機器11の構成について詳述する。
図3に示すように、身体エクササイズ機器11は外カバー20を備えるとともに、該外カバー20内にはクッション材としての右内カバー21、クッション材としての左内カバー22、クッション材としての上パッド23、緩衝部材24、中パッド25、骨格ユニット26、及び下パッド27が収容されている。
【0021】
図4及び図5に示すように、骨格ユニット26は、略楕円状をなす底メインフレーム30を備えている。底メインフレーム30の左端部寄りの位置には略半円弧状をなす左メインフレーム31が立設される一方、底メインフレーム30の右端部寄りの位置には略半円弧状をなす右メインフレーム32が立設されている。そして、各メインフレーム30〜32は、いずれも金属製のパイプによって構成されている。
【0022】
底メインフレーム30における左右両メインフレーム31,32間には、該底メインフレーム30の前端部と後端部とを橋架するように、全体として略矩形状をなす底フレーム33が設けられている。この底フレーム33は、底メインフレーム30よりも外径が小さい金属製の線材を格子状に連結することで構成されている。
【0023】
底メインフレーム30の左端部と左メインフレーム31とは全体として外側に膨らむ曲面状をなす左フレーム34によって連結される一方、底メインフレーム30の右端部と右メインフレーム32とは全体として外側に膨らむ曲面状をなす右フレーム35によって連結されている。左右両フレーム34,35は、底フレーム33を構成する線材と同じ線材を格子状に連結することで構成されている。
【0024】
左右両メインフレーム31,32の内側には略半円板状をなすサブプレート36がそれぞれ着脱可能に取着されている。両サブプレート36の内側の面には、略半円板状をなす緩衝シート37が該各面全体を覆うようにそれぞれ貼着されている。右側の緩衝シート37の内側の面上には右サイドエアバッグ16が左右方向に沿って蛇腹状に折り畳まれた状態で配置される一方、左側の緩衝シート37の内側の面上には左サイドエアバッグ17が左右方向に沿って蛇腹状に折り畳まれた状態で配置されている。
【0025】
左右両サイドエアバッグ16,17における蛇腹状に折り畳まれた部分のうち最も基端側に位置する部分の下端には前後一対の舌片部16a,17aがそれぞれ下方に向かって延設されている。そして、左右両サイドエアバッグ16,17は、各舌片部16a,17aにおいて緩衝シート37越しにそれぞれ両サブプレート36の内側の面にねじで固定されている。
【0026】
左側のサブプレート36の外側の面には、交流式のポンプ40と、身体エクササイズ機器11全体の稼働状態を制御する制御装置(制御基板)43と、電源41から制御装置43に印加される電圧を調整するトランス42と、ポンプ40から供給されるエアーを各エアバッグ14〜17に個別に振り分ける電磁弁44とが設けられている。
【0027】
図7に示すように、電磁弁44は、ポンプ40及び各エアバッグ14〜17とそれぞれ可撓性のチューブ45によって接続されている。制御装置43は、スイッチ46及びトランス42を介して電源41と電気的に接続されるとともに、スイッチ46をONにすることで電源41からの電圧が所定の値に調整された状態で印加されるようになっている。また、ポンプ40は、スイッチ46を介して電源41と電気的に接続されるとともに、スイッチ46をONにすることで電源41からの電圧が直接印加されるようになっている。
【0028】
さらに、制御装置43は、操作パネル18及び電磁弁44とそれぞれ電気的に接続されている。そして、制御装置43は、使用者P(図10参照)による操作パネル18の操作によって送信される信号に基づいて自身が記憶する各種のプログラムを実行することで、電磁弁44の開閉動作を制御するようになっている。
【0029】
この制御装置43による電磁弁44の開閉動作の制御により、ポンプ40から供給されるエアーが各エアバッグ14〜17に対して選択的に供給される。なお、電磁弁44は、エアーが供給されていない各エアバッグ14〜17内を個別に大気開放するための大気開放弁(図示略)を備えている。
【0030】
そして、例えば、ポンプ40から供給されるエアーが、座部左エアバッグ14及び左サイドエアバッグ17に供給されるとともに、座部右エアバッグ15及び右サイドエアバッグ16に供給されないように、電磁弁44の開閉動作が制御された場合には、図8及び図9に示すように、各エアバッグ14〜17のうち座部左エアバッグ14及び左サイドエアバッグ17のみが膨張する。
【0031】
すなわち、各エアバッグ14,15は座面12a上に向かって膨張及び収縮されるようになっている一方、各エアバッグ16,17は左右両側壁部13A,13B間における座面12aの上方に向かって膨張及び収縮されるようになっている。なお、本実施形態において、身体エクササイズ機器11の各エアバッグ14〜17は、平面視で全て座面12aの範囲内に収まっている。
【0032】
図3及び図6に示すように、骨格ユニット26の底フレーム33の下面上には略楕円板状の下パッド27が配置される一方、底フレーム33の上面上には略矩形板状の中パッド25が配置されている。そして、骨格ユニット26には、上側から緩衝部材24が被せられている。この緩衝部材24は、下側が開口しているとともに、内部が骨格ユニット26と対応した帽子状になっている。
【0033】
すなわち、緩衝部材24は、骨格ユニット26の右端部であって右メインフレーム32を含む上側への突出部分全体を覆う右袋部24Aと、骨格ユニット26の左端部であって左メインフレーム31を含む上側への突出部分全体を覆う左袋部24Bと、骨格ユニット26における底フレーム33を含む左右両メインフレーム31,32間全体を覆う中央袋部24Cとを備えている。
【0034】
また、緩衝部材24を骨格ユニット26に被せた際に、右袋部24Aにおける右サイドエアバッグ16と対応する部分及び左袋部24Bにおける左サイドエアバッグ17と対応する部分には、貫通孔24aがそれぞれ形成されている。そして、緩衝部材24の上面24b上における後寄りの位置には、座部左エアバッグ14及び座部右エアバッグ15が左右方向に並んだ状態で固定されている。この場合、両エアバッグ14,15は、上下方向に沿って蛇腹状に折り畳まれた状態になっている。
【0035】
また、緩衝部材24の上面24b上には、該上面24b全体を両エアバッグ14,15ごと覆うように、略矩形板状の上パッド23が配置されている。さらに、緩衝部材24において、右袋部24Aには該右袋部24A全体を覆うように右内カバー21が上側から被せられる一方、左袋部24Bには該左袋部24B全体を覆うように左内カバー22が上側から被せられている。
【0036】
これら右内カバー21及び左内カバー22は、下側が開口しているとともに、内部がそれぞれ右袋部24A及び左袋部24Bと対応した帽子状になっている。なお、右内カバー21、左内カバー22、上パッド23、緩衝部材24、中パッド25、及び下パッド27は、全てクッション性を有する軟質ウレタンフォームによって構成されている。
【0037】
またさらに、右内カバー21、左内カバー22、上パッド23の上からは、外カバー20が被せられている。すなわち、外カバー20は、右内カバー21全体を覆う右外袋部20Aと、左内カバー22全体を覆う左外袋部20Bと、上パッド23全体を覆う中央外袋部20Cとを備えている。
【0038】
外カバー20において、右外袋部20Aにおける右サイドエアバッグ16と対応する部分、左外袋部20Bにおける左サイドエアバッグ17と対応する部分、及び中央外袋部20Cにおける両エアバッグ14,15と対応する部分は、それぞれ伸縮性に富んだカバー部材としてのストレッチ生地20aによって構成されている。
【0039】
この場合、各ストレッチ生地20aは2枚重ねた構成とされている。したがって、両エアバッグ14,15とこれらに対応するストレッチ生地20aとの間には上パッド23が介在しているとともに、左右両サイドエアバッグ16,17とこれらに対応するストレッチ生地20aとの間には左右両内カバー21,22が介在している。
【0040】
また、外カバー20は、その底部分がファスナ(図示略)によって開閉自在に構成されている。そして、上記のように組み付けられた右内カバー21、左内カバー22、上パッド23、緩衝部材24、中パッド25、骨格ユニット26、及び下パッド27等を外カバー20によって覆った後には、該外カバー20の底部分は閉じられる。なお、外カバー20におけるストレッチ生地20aで構成された部分以外は、合成皮革によって構成されている。
【0041】
次に、上述のように構成された身体エクササイズ機器11の動作について説明する。
図10(a)に示すように、身体エクササイズ機器11は、使用者Pが、臀部を座面12a上における各エアバッグ14,15と対応する位置に載せるとともに、両足をそろえた状態で前方に突き出すようにして座った状態で使用される。そして、例えば、使用者Pの骨盤の歪みを矯正する場合には、使用者Pが骨盤の位置を左右両サイドエアバッグ16,17に合わせた状態で操作パネル18を操作して所望のコースを選択すると、各エアバッグ14〜17が所定のパターンで個別に膨張したり収縮したりする。これにより、骨盤周りのエクササイズやストレッチが行われ、使用者Pの骨盤の歪みが矯正される。
【0042】
この場合、身体エクササイズ機器11は、背もたれ部がなく、前後方向に開放された構成であるため、図10(a)、(b)に示すように、使用者Pが使用中に自由に寝そべることもできる。したがって、身体エクササイズ機器11は、使用者Pが自由に寝そべったり起きあがったりした状態で使用することができる。
【0043】
また、図11(a)〜(c)に示すように、例えば、使用者Pの太股周りを鍛える場合には、上記と同様に、使用者Pが太股の位置を左右両サイドエアバッグ16,17に合わせた状態で操作パネル18を操作して所望のコースを選択すると、各エアバッグ14〜17が所定のパターンで個別に膨張したり収縮したりする。これにより、太股周りのエクササイズやストレッチが行われるので、使用者Pの太股周りが鍛えられる。この結果、使用者Pの理想の体型作りに貢献できる。
【0044】
以上詳述した実施形態によれば次のような効果が発揮される。
(1)身体エクササイズ機器11は、座面12a上の前後方向における両端側が開放されている(背もたれ部が存在しない)ため、使用者Pが自由に寝そべったり起きあがったりした状態で使用することができる。したがって、使用時における使用者Pの姿勢の自由度を向上することができる。また、身体エクササイズ機器11は、背もたれ部が存在しないため、ソファーの上、椅子の上、ベッドの上など様々な場所に載置して使用することができる。
【0045】
(2)身体エクササイズ機器11は、各エアバッグ14〜17が平面視で座面12aの範囲内に収まっているため、該各エアバッグ14〜17が個別に膨張及び収縮する使用時の安定性を向上することができる。
【0046】
(3)身体エクササイズ機器11は、各エアバッグ14〜17が個別に膨張及び収縮させることが可能になっているため、各エアバック14〜17の膨張状態及び収縮状態を適宜変更することで、様々なパターンのエクササイズやストレッチを行うことができる。
【0047】
(4)身体エクササイズ機器11において、左右両サイドエアバッグ16,17は、左右方向に沿って蛇腹状に折り畳まれるとともに、該蛇腹状に折り畳まれた部分のうち最も基端側に位置する部分の下端に設けられた各舌片部16a,17aにおいて緩衝シート37越しにそれぞれ両サブプレート36の内側の面にねじで固定されている。このため、各エアバッグ16,17が膨張する際の膨張方向が前後方向(真横の方向)よりも下側にずれるため、各エアバッグ16,17が膨張した際に、該各エアバッグ16,17と膨張した各エアバッグ14,15とで使用者Pを包み込むように押圧することができる。
【0048】
(5)身体エクササイズ機器11は、両エアバッグ14,15とこれらに対応するストレッチ生地20aとの間にクッション性を有する上パッド23が介在しているとともに、左右両サイドエアバッグ16,17とこれらに対応するストレッチ生地20aとの間にクッション性を有する左右両内カバー21,22が介在している。このため、各エアバッグ14〜17を膨張させることで、該各エアバッグ14〜17によりクッション性を有する上パッド23及びクッション性を有する左右両内カバー21,22を介して使用者Pを押圧することができる。すなわち、使用者Pをソフトに押圧することができる。
【0049】
(6)左側のサブプレート36の外側の面に、ポンプ40と、トランス42と、制御装置43と、電磁弁44とが設けられているため、身体エクササイズ機器11からこの左側のサブプレート36を外すことで、ポンプ40、トランス42、制御装置43、及び電磁弁44のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0050】
(変更例)
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・左右両内カバー21,22及び上パッド23のうち少なくとも1つを省略してもよい。
【0051】
・左右両サイドエアバッグ16,17は、必ずしも左右方向に沿って蛇腹状に折り畳む必要はないし、必ずしも下端部を両サブプレート36に固定する必要はない。
・各エアバッグ14〜17は、必ずしも個別に膨張及び収縮させることが可能に構成する必要はない。すなわち、各エアバッグ14〜17は、全て同時にしか膨張及び収縮させることができないように構成してもよい。
【0052】
・各エアバッグ14〜17は、必ずしも平面視で座面12aの範囲内に収める必要はない。
【符号の説明】
【0053】
11…身体エクササイズ機器、12…座部、12a…座面、13…側壁部、13A…右側壁部、13B…左側壁部、14…第1エアバッグとしての座部左エアバッグ、15…第1エアバッグとしての座部右エアバッグ、16…第2エアバッグとしての右サイドエアバッグ、17…第2エアバッグとしての左サイドエアバッグ、20a…カバー部材としてのストレッチ生地、21…クッション材としての右内カバー、22…クッション材としての左内カバー、23…クッション材としての上パッド、P…使用者。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の臀部を支持する座面と、該座面上に向かって膨張及び収縮可能な第1エアバッグとを有する座部と、
前記座面上の一方向における両端部に互いに対向するように立設されるとともに、該座面の上方に向かって膨張及び収縮可能な第2エアバッグを有する側壁部と
を備え、
前記座面上の前記一方向と交差する他方向における両端側は開放されていることを特徴とする身体エクササイズ機器。
【請求項2】
前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、平面視で前記座面の範囲内に収まっていることを特徴とする請求項1に記載の身体エクササイズ機器。
【請求項3】
前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、個別に膨張及び収縮させることが可能に構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の身体エクササイズ機器。
【請求項4】
前記第2エアバッグは、前記一方向に沿って蛇腹状に折り畳まれており、該蛇腹状に折り畳まれた部分のうち最も基端側に位置する部分における下端部が前記側壁部において固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の身体エクササイズ機器。
【請求項5】
前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、伸縮性を有するカバー部材によってそれぞれ覆われており、
前記各エアバッグと前記各カバー部材との間には、クッション材がそれぞれ介在していることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の身体エクササイズ機器。
【請求項1】
使用者の臀部を支持する座面と、該座面上に向かって膨張及び収縮可能な第1エアバッグとを有する座部と、
前記座面上の一方向における両端部に互いに対向するように立設されるとともに、該座面の上方に向かって膨張及び収縮可能な第2エアバッグを有する側壁部と
を備え、
前記座面上の前記一方向と交差する他方向における両端側は開放されていることを特徴とする身体エクササイズ機器。
【請求項2】
前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、平面視で前記座面の範囲内に収まっていることを特徴とする請求項1に記載の身体エクササイズ機器。
【請求項3】
前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、個別に膨張及び収縮させることが可能に構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の身体エクササイズ機器。
【請求項4】
前記第2エアバッグは、前記一方向に沿って蛇腹状に折り畳まれており、該蛇腹状に折り畳まれた部分のうち最も基端側に位置する部分における下端部が前記側壁部において固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の身体エクササイズ機器。
【請求項5】
前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグは、伸縮性を有するカバー部材によってそれぞれ覆われており、
前記各エアバッグと前記各カバー部材との間には、クッション材がそれぞれ介在していることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の身体エクササイズ機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−239824(P2011−239824A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112197(P2010−112197)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(599083411)株式会社 MTG (16)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(599083411)株式会社 MTG (16)
【Fターム(参考)】
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