車両のリッド固定構造
【課題】本発明は、開口部を塞いだリッドの固定が、簡単な構造、十分な保持力で行える車両のリッド固定構造を提供する。
【解決手段】本発明の車両のリッド固定構造は、リッド13の一端側および他端側のうちの一方の端側を、リッド13の端部および開口部12の開口縁部のうちの一方に形成した差込み片25と他方に形成した口部30との係止により位置決め、リッド13に形成した差込み片25あるいは口部30とリッド13の間に、位置決めされたリッド13を反対の他方の端側へ付勢する弾性部材20を設け、付勢されるリッド13の他方の端部が配置される開口部周辺に、当該リッド13の他方の端部を受ける受け部37を設け、開口部12を塞いだリッド13が弾性部材20の付勢力にて弾性的に保持される構成とした。同構成により、開口部12を塞いだリッド13は、弾性部材20の付勢力により、十分な保持力で固定され続けられ、車両の走行振動など外力を受けても、がたつかずにすむ。
【解決手段】本発明の車両のリッド固定構造は、リッド13の一端側および他端側のうちの一方の端側を、リッド13の端部および開口部12の開口縁部のうちの一方に形成した差込み片25と他方に形成した口部30との係止により位置決め、リッド13に形成した差込み片25あるいは口部30とリッド13の間に、位置決めされたリッド13を反対の他方の端側へ付勢する弾性部材20を設け、付勢されるリッド13の他方の端部が配置される開口部周辺に、当該リッド13の他方の端部を受ける受け部37を設け、開口部12を塞いだリッド13が弾性部材20の付勢力にて弾性的に保持される構成とした。同構成により、開口部12を塞いだリッド13は、弾性部材20の付勢力により、十分な保持力で固定され続けられ、車両の走行振動など外力を受けても、がたつかずにすむ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開口部を塞ぐプレート形のリッドを固定する車両のリッド固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
路線バスや観光バスなどバス車両のインストルメントパネル部材は、車体の前部の運転席側から反対の乗降口側との間(車幅方向)に渡り設けられている。このインストルメントパネル部の内部には各種機器が収められ、車室内の美観を確保している(特許文献1を参照)。
【0003】
ところで、インストルメントパネル内部に収められるヒューズボックスなどの機器は、点検が求められたり、復旧作業が求められたりする。このため、インストルメントパネルの前面部分には開口部が形成され、同開口部を通じて、点検や必要な作業が行えるようにしてある。こうした点検用の開口部は、通常、プレート形のリッドで着脱可能に塞がれている。
【0004】
ところで、大形のリッドは、一端側の下端部と、他端側の上端部の動きを規制して、インストルメントパネル部材に固定する固定構造が用いられている(リッド固定構造)。
こうした固定構造の多くは、リッドの下端部を、差込み構造を用いて、開口部の下縁部と係止させて位置決め、リッドの上端部を、フック機構、具体的にはノブ操作で動作するフック機構で、開口部の上縁部に係止させる構造が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004− 82855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、差込み構造やフックの係合は、いずれも部材や組付けの誤差の影響を受けやすい。このため、リッドの固定が十分でなくなることがある。こうなると、リッドは、バスの走行振動など外力を受けると、がたつくおそれがある。
そこで、フック機構を改善して、リッドのばたつきを抑えることが考えられるが、リッドの固定構造そのものが複雑になりやすい。
【0007】
そこで、本発明の目的は、塞いだリッドの固定が、簡単な構造、十分な保持力で行える車両のリッド固定構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、リッドの一端側および他端側のうちの一方の端側は、リッドの端部および開口部の開口縁部のうちの一方に形成した差込み片と他方に形成した口部との係止により位置決め、さらにリッドに形成した差込み片あるいは口部とリッドの間に、位置決めされたリッドを反対の他方の端側へ付勢する弾性部材を設け、付勢されるリッドの他方の端部が配置される開口部周辺に、当該リッドの他方の端部を受ける受け部を設け、開口部を塞いだリッドが弾性部材の付勢力にて弾性的に保持される構成とした。
同構成によると、開口部を塞いだリッドは、弾性部材の弾性力により、たとえ部材や組付けの誤差が有っても、がたつかずに、所定の姿勢で保持され続けられる。
【0009】
請求項2の発明は、上記目的に加え、さらに効果的にリッドのばたつきが抑えられるよう、弾性部材で付勢されるリッドの他方の端部は、同端部を受ける受け部と係脱可能に係止する係止部を有する構成とした。
請求項3の発明は、上記目的に加え、さらにリッドのばたつきが抑える係止部が簡単な構造ですむよう、係止部は、リッドの他方の端部を覆い隠すエッジモールの一部を突き出して形成する構造を用いた。
【0010】
請求項4の発明は、上記目的に加え、異音の発生を抑えた簡素な差込み構造で、リッドのがたつきが抑えられるよう、差込み片は、開口部の開口縁部に形成された受け座と、同受け座から突き出る突片とを有して形成し、弾性部材は、一端部がリッドの裏面に固定され、他端部がリッドの端側へ延びる板ばね部材から構成し、口部は、板ばね部材の端側の板面部分に、突片と挿脱可能な、軟質部材で形成される筒形のブッシュ部材を設けて構成した。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、開口部を塞いだリッドは、弾性部材の付勢力により、十分な保持力で、所定の姿勢に保持され続ける。
それ故、開口部を塞いだリッドは、十分な保持力で固定され続け、たとえ車両の走行振動など外力を受けても、がたつきを生じずにすむ。しかも、リッドの固定は、弾性部材の付勢力でリッドを弾性的に保持するだけなので、簡単な構造ですむ。
【0012】
請求項2の発明によれば、弾性部材で付勢されるリッドの他端部が、係止部により、受け部と係止することによって、確実にリッドの他端部の動きが規制され、一層、効果的にリッドのがたつきを抑えることができる。
請求項3の発明によれば、既存のエッジモールを用いた簡単な係止部の構造で、リッドのがたたつきが防げる。
【0013】
請求項4の発明によれば、部品点数を抑えた差込み構造で、リッドが規制されるだけでなく、差込み側での異音、すなわち硬質材同士が接触することで生じる異音の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係るバス車両のリッドを示す斜視図。
【図2】図1中のA‐A線に沿うリッドの固定構造を示す断面図。
【図3】同リッドの固定構造を示す斜視図。
【図4】同リッドで開口部を塞ぐときを示す断面図。
【図5】同リッドの下端部の差込み式の位置決め構造を示す斜視図。
【図6】同位置決め構造を構成する口部の構造を示す斜視図。
【図7】同位置決め構造を構成する差込み片の構造を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を図1ないし図7に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1は、バス車両、例えば路線バス(以下、単にバスという)の車室前部におけるインストルメントパネル部材の一部を示し、図2〜図7は同インストルメントパネル部材の開口部を塞ぐリッドを固定する固定構造の各部をそれぞれ示している。
【0016】
図1を説明すると、図中1はバスの車体の最前部に設けられたフロントウインド、2は車体前部の車幅方向右側(片側)に設けた運転席(一部だけ図示)である。またフロントウインド1の下部には、フロントウインド1の下縁部に沿って、運転席2から反対側の車幅方向左側に有する乗降口3(一部だけ図示)に渡り、インストルメントパネル部材4が設けられている。
【0017】
インストルメントパネル部材4は、例えばフロントウインド1の下縁から車室内へ突き出る横壁5と、同横壁5の突き出た端から下側へ延びる前壁6とを有して構成され、内部、すなわち車体の前面壁(図示しない)、横壁5、前壁6で囲まれる空間に収容室を形成している。この収容室内には、デフロスタモジュール(図示しない)や、点検やメンテナンスなどが求められるヒューズボックス8などの機器が収められている。
【0018】
点検やメンテナンスが求められる各機器と向き合う前壁部分には、図2〜図4に示されるように例えば角形の開口部10,12が設けられている。開口部10,12は、いずれもプレート形のリッド11,13で塞がれている。
このうち、ヒューズボックス8と向き合う開口部12は、前壁6の上部から下部の大部分を占める大形の角形の開口で形成される。同開口部12と組み合うリッド13は、図2〜図4に示されるようなリッド固定構造で着脱可能に固定されている。
【0019】
ここで、図2〜図4に示されるように前壁6の前面は、開口部12や開口縁部12aの有る位置よりも前方(車両後方)に突き出た地点に配置されている。具体的には、例えば開口部12の開口縁部12aの直上には、車幅方向に渡り、開口縁部12aよりも前方(車両後方)へ突き出る化粧カバー部材14(横壁5を構成する部材)が設けられ、開口縁部12aの左右両側の前面には、開口縁部12aよりも前方(車両後方)へ突き出る段部15(前壁6を構成する部分)が設けられていて(図3に片側だけ図示)、化粧カバー部材14や前方(車両後方)へ突き出た前壁6の前面で形成される化粧面が、開口部12や開口部12の開口縁部12aより前方(車両後方)に配置されている。
【0020】
開口部12を塞ぐリッド13は、リッド13の下端部(一端側)とリッド13の上端部(他端側)の動きを規制するというリッド固定構造を用いて、上記前壁6の化粧面(前面)と面一となるように着脱可能に固定される。
リッド13の固定構造には、図2〜図4に示されるように弾性部材であるところの板ばね部材20と、差込み片25および口部30を組み合わせた差込み構造とで、リッド13の下端部(一端部)を開口縁部12aの下縁部に位置決め固定し、リッド13の上端部(他端部)を板ばね部材20の付勢力で、上端部の周囲に配置されている部材、ここでは化粧カバー部材14に弾接させる構造が用いられている。
【0021】
同構造を説明すると、図2〜図4に示されるようにリッド13の本体13aは、周縁を裏面側に折り曲げたプレート部材で形成される。同本体13aは、開口部12より若干大きな角形をなし、上端部および左右両側部の縁部には、同端のエッジを覆い隠すようにエッジモール13bが装着されている。
【0022】
このリッド13の裏面の下側の複数個所、例えば左右2箇所の地点には、図2〜図4に示されるように上記板ばね部材20が対をなして設けられている。板ばね部材20は、いずれも一端部が本体13aの裏面に取着され、他端部が本体13aの下端側へV字状に曲がりながら延びる板ばね部品で形成されている。これら板ばね部材20のうち下側の端部をなす板面部分は、ほぼ本体13aと直交する向きに配置されている。これら板面部分には、上記口部30を構成する筒形の部材、例えば角筒形のブッシュ部材21が貫通させて取り付けられている。
【0023】
具体的には、図5および図6に示されるようにブッシュ部材21は、いずれもゴム部材など軟質部材から四角筒形に成形され、外周面の中段には嵌挿用の溝部21a(図6に図示)が形成されている。これらブッシュ部材21は、溝部21aを、板ばね部材20の端部板面に形成された横(左右)方向に延びる装着孔23に嵌合させることによって、板ばね部材20の端部に左右方向に変位可能に組み付けられている。つまり、口部30は、板ばね部材20を介してリッド13に取付けられる。
【0024】
一方、開口縁部12aの下縁部うち、リッド13のブッシュ部材21(口部30)と対応する各地点には、図2〜図4に示されるように上記差込み片25が設けられている。差込み片25は、いずれも図5および図7に示されるように開口縁部12a沿いに水平に延びる横壁部から形成された受け座26と、受け座26端から下方へ延びる縦壁部で形成された取付座27と、受け座26から上方へ突き出る帯板形の突片28とを有した部品から形成される。差込み片25は、いずれも取付座27を開口縁部12aの下縁部に固定、例えばねじ部材29(固定具)で固定して、受け座26を開口部12から内側(車両前方)の地点に位置決め、突片28を開口部12から内側(車両前方)の地点で上向きに配置させている。ちなみに図7に示されるようにねじ部材29が通る取付座27の通孔27aには、上下方向に延びる長孔が用いられ、突片28の上下位置が変えられる構造としてある。
【0025】
組み付けたブッシュ部材21の内腔形状は、突片28の出入りする溝、ここでは突片28が挿脱可能な溝部21bを、開口部12の内外方向(車両前後方向)に複数個、並ばせた溝部群形状をなしている。こうしたブッシュ部材21、上記差込み片25により、差込み式の位置決め部33を形成している。
【0026】
すなわち、図1、図3および図4に示されるようにリッド13を斜め方向から開口縁部12aの下縁部へ向け差込み、ブッシュ部材21の溝部群から選んだ溝部21b内(一つ)へ突片28を差込むと、ブッシュ部材21は突片28と係止しつつ、受け座26で受け止められる。これで、リッド13の下端部は位置決め固定される。また同時に板ばね部材20は弾性変位してリッド13を押圧する力を蓄え、位置決めされたリッド13を反対側の方向、すなわちリッド13の上端側へ付勢する。
【0027】
図1〜図4に示されるように本体13aの表側の上段には、リッド13の着脱操作に用いる操作部、例えば複数の操作ノブ35が設けられている。
これにより、作業者(図示しない)が操作ノブ35を把持して、先の位置決め作業に続き、図4に示されるようにリッド13を下方へ押圧しつつ開口縁部12a側へ回動すると、インストルメントパネル部材4の開口部12は、リッド13で塞がれる。その後、操作ノブ35を開放すると、リッド13の上端部、具体的にはリッド13の上端部に有るエッジモール13bが、板ばね部材20の付勢力を受けて、その直上に配置されている化粧カバー部材14の下面と突き当たり、リッド13の上端部の動きが規制される。つまり、開口部12の周辺に配置されている化粧カバー部材14の下面部分が受け部37となって、付勢されるリッド13の上端部を受け止め、差込み構造で位置決めたリッド13を弾性保持する。
【0028】
また、図2〜図4に示されるようにリッド上端部を覆うエッジモール13bの上面の複数個所には、係止部、例えばエッジモール13bの一部を爪状に突出させた突起38が形成されている。さらにエッジモール13bの上辺部の周り、すなわち直上に配置される化粧カバー部材14の下側には、例えば化粧カバー材14の下面と開口縁部12aとの間に有る隙間で形成される係止受け39(図3,図4に図示)が形成されている。突起38と係止受け39とは、リッド13が開口部12を塞ぐ地点に配置されたとき、互いに係脱可能に係合する形状をなしている。これにより、開口部12をリッド13で塞ぐと、突起38が係止受け39と係止して、リッド13の上端部の動きを、エッジモール13bと化粧カバー部材14との弾接(摩擦)だけでなく、突起38と係止受け39との係止でも規制する構造としている。
【0029】
以上、述べた塞ぐリッド13を弾性的に固定する構造、すなわちリッド下端部を差込み構造により開口縁部12aの下縁部に位置決め、同リッド13を板ばね部材20で上端側へ付勢し、付勢されたリッド13を直上の受け部37で受けて、リッド13全体を保持する構造により、開口部12を塞いだリッド13は、板ばね部材20の弾性力により、たとえ部材や組付けの誤差が有っても、がたつかずに所定の姿勢で保持され続けられる。
【0030】
したがって、開口部12を塞いだリッド13は、十分な保持力で固定され続けるから、たとえ車両の走行振動など外力を受けても、がたつきが抑えられる。しかも、板ばね部材20の付勢力でリッド13を弾性保持する構造は、従来のようなフック機構を用いる構造に比べ、簡単な構造ですむ。
【0031】
特に、リッド13の上端部に突起38(係止部)を形成して、リッド13の周りの部材に係止させると、確実にリッド13の上端部の動きは規制され、一層、効果的にリッド13のがたつきを抑えることができる。しかも、エッジモール13bの一部で突起38を形成すると、既存のエッジモール13bを用いた簡単な構造ですむ。
加えてリッド13の下端部は、弾性部材として板ばね部材20を用い、これにブッシュ部材21を組み合わせ、差込み片25に挿入するという差込み式の構造を用いたことにより、部品点数を抑えられるだけでなく、硬質材同士が接触することで生じる異音の発生を防ぎつつ位置決められる。
【0032】
ちなみに、ヒューズボックス8の点検やメンテナンスを行うためにリッド13をインストルメントパネル部材4から取り外す場合は、先に述べた作業とは逆に、操作ノブ35を把持し、リッド13を押下げ、リッド13の上部における係止(突起38、係止受け39)を解いてから、リッド13の下部の係止部分(ブッシュ部材21、突片28)を支点として、リッド13の上端部を化粧カバー部材14から外側へ回動させた後、リッド13全体を上方へ持ち上げ、突片28からブッシュ部材21を抜き出せばよい。
【0033】
本発明は上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば一実施形態では、弾性部材に板ばね部材を用いた例を挙げたが、他の弾性部材でもよい。また一実施形態では、開口縁部(インストルメントパネル部材)に差込み片を配置し、リッドに口部を配置する例を挙げたが、これに限らず、反対に開口縁部に口部を配置し、リッドに差込み片を配置してもよい。また一実施形態では、インストルメントパネル部材に形成した開口部を塞ぐリッドに本発明を適用したが、これに限らず、他の車体に形成した開口部を塞ぐリッドの固定構造に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0034】
4 インストルメントパネル部材
8 ヒューズボックス
12 開口部
13 リッド
13b エッジモール
14 化粧カバー部材(開口部周辺に配置された部材)
20 板ばね部材(弾性部材)
21 ブッシュ部材
25 差込み片
26 受け座
28 突片
30 口部
37 受け部
38 突起(係止部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、開口部を塞ぐプレート形のリッドを固定する車両のリッド固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
路線バスや観光バスなどバス車両のインストルメントパネル部材は、車体の前部の運転席側から反対の乗降口側との間(車幅方向)に渡り設けられている。このインストルメントパネル部の内部には各種機器が収められ、車室内の美観を確保している(特許文献1を参照)。
【0003】
ところで、インストルメントパネル内部に収められるヒューズボックスなどの機器は、点検が求められたり、復旧作業が求められたりする。このため、インストルメントパネルの前面部分には開口部が形成され、同開口部を通じて、点検や必要な作業が行えるようにしてある。こうした点検用の開口部は、通常、プレート形のリッドで着脱可能に塞がれている。
【0004】
ところで、大形のリッドは、一端側の下端部と、他端側の上端部の動きを規制して、インストルメントパネル部材に固定する固定構造が用いられている(リッド固定構造)。
こうした固定構造の多くは、リッドの下端部を、差込み構造を用いて、開口部の下縁部と係止させて位置決め、リッドの上端部を、フック機構、具体的にはノブ操作で動作するフック機構で、開口部の上縁部に係止させる構造が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004− 82855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、差込み構造やフックの係合は、いずれも部材や組付けの誤差の影響を受けやすい。このため、リッドの固定が十分でなくなることがある。こうなると、リッドは、バスの走行振動など外力を受けると、がたつくおそれがある。
そこで、フック機構を改善して、リッドのばたつきを抑えることが考えられるが、リッドの固定構造そのものが複雑になりやすい。
【0007】
そこで、本発明の目的は、塞いだリッドの固定が、簡単な構造、十分な保持力で行える車両のリッド固定構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、リッドの一端側および他端側のうちの一方の端側は、リッドの端部および開口部の開口縁部のうちの一方に形成した差込み片と他方に形成した口部との係止により位置決め、さらにリッドに形成した差込み片あるいは口部とリッドの間に、位置決めされたリッドを反対の他方の端側へ付勢する弾性部材を設け、付勢されるリッドの他方の端部が配置される開口部周辺に、当該リッドの他方の端部を受ける受け部を設け、開口部を塞いだリッドが弾性部材の付勢力にて弾性的に保持される構成とした。
同構成によると、開口部を塞いだリッドは、弾性部材の弾性力により、たとえ部材や組付けの誤差が有っても、がたつかずに、所定の姿勢で保持され続けられる。
【0009】
請求項2の発明は、上記目的に加え、さらに効果的にリッドのばたつきが抑えられるよう、弾性部材で付勢されるリッドの他方の端部は、同端部を受ける受け部と係脱可能に係止する係止部を有する構成とした。
請求項3の発明は、上記目的に加え、さらにリッドのばたつきが抑える係止部が簡単な構造ですむよう、係止部は、リッドの他方の端部を覆い隠すエッジモールの一部を突き出して形成する構造を用いた。
【0010】
請求項4の発明は、上記目的に加え、異音の発生を抑えた簡素な差込み構造で、リッドのがたつきが抑えられるよう、差込み片は、開口部の開口縁部に形成された受け座と、同受け座から突き出る突片とを有して形成し、弾性部材は、一端部がリッドの裏面に固定され、他端部がリッドの端側へ延びる板ばね部材から構成し、口部は、板ばね部材の端側の板面部分に、突片と挿脱可能な、軟質部材で形成される筒形のブッシュ部材を設けて構成した。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、開口部を塞いだリッドは、弾性部材の付勢力により、十分な保持力で、所定の姿勢に保持され続ける。
それ故、開口部を塞いだリッドは、十分な保持力で固定され続け、たとえ車両の走行振動など外力を受けても、がたつきを生じずにすむ。しかも、リッドの固定は、弾性部材の付勢力でリッドを弾性的に保持するだけなので、簡単な構造ですむ。
【0012】
請求項2の発明によれば、弾性部材で付勢されるリッドの他端部が、係止部により、受け部と係止することによって、確実にリッドの他端部の動きが規制され、一層、効果的にリッドのがたつきを抑えることができる。
請求項3の発明によれば、既存のエッジモールを用いた簡単な係止部の構造で、リッドのがたたつきが防げる。
【0013】
請求項4の発明によれば、部品点数を抑えた差込み構造で、リッドが規制されるだけでなく、差込み側での異音、すなわち硬質材同士が接触することで生じる異音の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係るバス車両のリッドを示す斜視図。
【図2】図1中のA‐A線に沿うリッドの固定構造を示す断面図。
【図3】同リッドの固定構造を示す斜視図。
【図4】同リッドで開口部を塞ぐときを示す断面図。
【図5】同リッドの下端部の差込み式の位置決め構造を示す斜視図。
【図6】同位置決め構造を構成する口部の構造を示す斜視図。
【図7】同位置決め構造を構成する差込み片の構造を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を図1ないし図7に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1は、バス車両、例えば路線バス(以下、単にバスという)の車室前部におけるインストルメントパネル部材の一部を示し、図2〜図7は同インストルメントパネル部材の開口部を塞ぐリッドを固定する固定構造の各部をそれぞれ示している。
【0016】
図1を説明すると、図中1はバスの車体の最前部に設けられたフロントウインド、2は車体前部の車幅方向右側(片側)に設けた運転席(一部だけ図示)である。またフロントウインド1の下部には、フロントウインド1の下縁部に沿って、運転席2から反対側の車幅方向左側に有する乗降口3(一部だけ図示)に渡り、インストルメントパネル部材4が設けられている。
【0017】
インストルメントパネル部材4は、例えばフロントウインド1の下縁から車室内へ突き出る横壁5と、同横壁5の突き出た端から下側へ延びる前壁6とを有して構成され、内部、すなわち車体の前面壁(図示しない)、横壁5、前壁6で囲まれる空間に収容室を形成している。この収容室内には、デフロスタモジュール(図示しない)や、点検やメンテナンスなどが求められるヒューズボックス8などの機器が収められている。
【0018】
点検やメンテナンスが求められる各機器と向き合う前壁部分には、図2〜図4に示されるように例えば角形の開口部10,12が設けられている。開口部10,12は、いずれもプレート形のリッド11,13で塞がれている。
このうち、ヒューズボックス8と向き合う開口部12は、前壁6の上部から下部の大部分を占める大形の角形の開口で形成される。同開口部12と組み合うリッド13は、図2〜図4に示されるようなリッド固定構造で着脱可能に固定されている。
【0019】
ここで、図2〜図4に示されるように前壁6の前面は、開口部12や開口縁部12aの有る位置よりも前方(車両後方)に突き出た地点に配置されている。具体的には、例えば開口部12の開口縁部12aの直上には、車幅方向に渡り、開口縁部12aよりも前方(車両後方)へ突き出る化粧カバー部材14(横壁5を構成する部材)が設けられ、開口縁部12aの左右両側の前面には、開口縁部12aよりも前方(車両後方)へ突き出る段部15(前壁6を構成する部分)が設けられていて(図3に片側だけ図示)、化粧カバー部材14や前方(車両後方)へ突き出た前壁6の前面で形成される化粧面が、開口部12や開口部12の開口縁部12aより前方(車両後方)に配置されている。
【0020】
開口部12を塞ぐリッド13は、リッド13の下端部(一端側)とリッド13の上端部(他端側)の動きを規制するというリッド固定構造を用いて、上記前壁6の化粧面(前面)と面一となるように着脱可能に固定される。
リッド13の固定構造には、図2〜図4に示されるように弾性部材であるところの板ばね部材20と、差込み片25および口部30を組み合わせた差込み構造とで、リッド13の下端部(一端部)を開口縁部12aの下縁部に位置決め固定し、リッド13の上端部(他端部)を板ばね部材20の付勢力で、上端部の周囲に配置されている部材、ここでは化粧カバー部材14に弾接させる構造が用いられている。
【0021】
同構造を説明すると、図2〜図4に示されるようにリッド13の本体13aは、周縁を裏面側に折り曲げたプレート部材で形成される。同本体13aは、開口部12より若干大きな角形をなし、上端部および左右両側部の縁部には、同端のエッジを覆い隠すようにエッジモール13bが装着されている。
【0022】
このリッド13の裏面の下側の複数個所、例えば左右2箇所の地点には、図2〜図4に示されるように上記板ばね部材20が対をなして設けられている。板ばね部材20は、いずれも一端部が本体13aの裏面に取着され、他端部が本体13aの下端側へV字状に曲がりながら延びる板ばね部品で形成されている。これら板ばね部材20のうち下側の端部をなす板面部分は、ほぼ本体13aと直交する向きに配置されている。これら板面部分には、上記口部30を構成する筒形の部材、例えば角筒形のブッシュ部材21が貫通させて取り付けられている。
【0023】
具体的には、図5および図6に示されるようにブッシュ部材21は、いずれもゴム部材など軟質部材から四角筒形に成形され、外周面の中段には嵌挿用の溝部21a(図6に図示)が形成されている。これらブッシュ部材21は、溝部21aを、板ばね部材20の端部板面に形成された横(左右)方向に延びる装着孔23に嵌合させることによって、板ばね部材20の端部に左右方向に変位可能に組み付けられている。つまり、口部30は、板ばね部材20を介してリッド13に取付けられる。
【0024】
一方、開口縁部12aの下縁部うち、リッド13のブッシュ部材21(口部30)と対応する各地点には、図2〜図4に示されるように上記差込み片25が設けられている。差込み片25は、いずれも図5および図7に示されるように開口縁部12a沿いに水平に延びる横壁部から形成された受け座26と、受け座26端から下方へ延びる縦壁部で形成された取付座27と、受け座26から上方へ突き出る帯板形の突片28とを有した部品から形成される。差込み片25は、いずれも取付座27を開口縁部12aの下縁部に固定、例えばねじ部材29(固定具)で固定して、受け座26を開口部12から内側(車両前方)の地点に位置決め、突片28を開口部12から内側(車両前方)の地点で上向きに配置させている。ちなみに図7に示されるようにねじ部材29が通る取付座27の通孔27aには、上下方向に延びる長孔が用いられ、突片28の上下位置が変えられる構造としてある。
【0025】
組み付けたブッシュ部材21の内腔形状は、突片28の出入りする溝、ここでは突片28が挿脱可能な溝部21bを、開口部12の内外方向(車両前後方向)に複数個、並ばせた溝部群形状をなしている。こうしたブッシュ部材21、上記差込み片25により、差込み式の位置決め部33を形成している。
【0026】
すなわち、図1、図3および図4に示されるようにリッド13を斜め方向から開口縁部12aの下縁部へ向け差込み、ブッシュ部材21の溝部群から選んだ溝部21b内(一つ)へ突片28を差込むと、ブッシュ部材21は突片28と係止しつつ、受け座26で受け止められる。これで、リッド13の下端部は位置決め固定される。また同時に板ばね部材20は弾性変位してリッド13を押圧する力を蓄え、位置決めされたリッド13を反対側の方向、すなわちリッド13の上端側へ付勢する。
【0027】
図1〜図4に示されるように本体13aの表側の上段には、リッド13の着脱操作に用いる操作部、例えば複数の操作ノブ35が設けられている。
これにより、作業者(図示しない)が操作ノブ35を把持して、先の位置決め作業に続き、図4に示されるようにリッド13を下方へ押圧しつつ開口縁部12a側へ回動すると、インストルメントパネル部材4の開口部12は、リッド13で塞がれる。その後、操作ノブ35を開放すると、リッド13の上端部、具体的にはリッド13の上端部に有るエッジモール13bが、板ばね部材20の付勢力を受けて、その直上に配置されている化粧カバー部材14の下面と突き当たり、リッド13の上端部の動きが規制される。つまり、開口部12の周辺に配置されている化粧カバー部材14の下面部分が受け部37となって、付勢されるリッド13の上端部を受け止め、差込み構造で位置決めたリッド13を弾性保持する。
【0028】
また、図2〜図4に示されるようにリッド上端部を覆うエッジモール13bの上面の複数個所には、係止部、例えばエッジモール13bの一部を爪状に突出させた突起38が形成されている。さらにエッジモール13bの上辺部の周り、すなわち直上に配置される化粧カバー部材14の下側には、例えば化粧カバー材14の下面と開口縁部12aとの間に有る隙間で形成される係止受け39(図3,図4に図示)が形成されている。突起38と係止受け39とは、リッド13が開口部12を塞ぐ地点に配置されたとき、互いに係脱可能に係合する形状をなしている。これにより、開口部12をリッド13で塞ぐと、突起38が係止受け39と係止して、リッド13の上端部の動きを、エッジモール13bと化粧カバー部材14との弾接(摩擦)だけでなく、突起38と係止受け39との係止でも規制する構造としている。
【0029】
以上、述べた塞ぐリッド13を弾性的に固定する構造、すなわちリッド下端部を差込み構造により開口縁部12aの下縁部に位置決め、同リッド13を板ばね部材20で上端側へ付勢し、付勢されたリッド13を直上の受け部37で受けて、リッド13全体を保持する構造により、開口部12を塞いだリッド13は、板ばね部材20の弾性力により、たとえ部材や組付けの誤差が有っても、がたつかずに所定の姿勢で保持され続けられる。
【0030】
したがって、開口部12を塞いだリッド13は、十分な保持力で固定され続けるから、たとえ車両の走行振動など外力を受けても、がたつきが抑えられる。しかも、板ばね部材20の付勢力でリッド13を弾性保持する構造は、従来のようなフック機構を用いる構造に比べ、簡単な構造ですむ。
【0031】
特に、リッド13の上端部に突起38(係止部)を形成して、リッド13の周りの部材に係止させると、確実にリッド13の上端部の動きは規制され、一層、効果的にリッド13のがたつきを抑えることができる。しかも、エッジモール13bの一部で突起38を形成すると、既存のエッジモール13bを用いた簡単な構造ですむ。
加えてリッド13の下端部は、弾性部材として板ばね部材20を用い、これにブッシュ部材21を組み合わせ、差込み片25に挿入するという差込み式の構造を用いたことにより、部品点数を抑えられるだけでなく、硬質材同士が接触することで生じる異音の発生を防ぎつつ位置決められる。
【0032】
ちなみに、ヒューズボックス8の点検やメンテナンスを行うためにリッド13をインストルメントパネル部材4から取り外す場合は、先に述べた作業とは逆に、操作ノブ35を把持し、リッド13を押下げ、リッド13の上部における係止(突起38、係止受け39)を解いてから、リッド13の下部の係止部分(ブッシュ部材21、突片28)を支点として、リッド13の上端部を化粧カバー部材14から外側へ回動させた後、リッド13全体を上方へ持ち上げ、突片28からブッシュ部材21を抜き出せばよい。
【0033】
本発明は上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば一実施形態では、弾性部材に板ばね部材を用いた例を挙げたが、他の弾性部材でもよい。また一実施形態では、開口縁部(インストルメントパネル部材)に差込み片を配置し、リッドに口部を配置する例を挙げたが、これに限らず、反対に開口縁部に口部を配置し、リッドに差込み片を配置してもよい。また一実施形態では、インストルメントパネル部材に形成した開口部を塞ぐリッドに本発明を適用したが、これに限らず、他の車体に形成した開口部を塞ぐリッドの固定構造に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0034】
4 インストルメントパネル部材
8 ヒューズボックス
12 開口部
13 リッド
13b エッジモール
14 化粧カバー部材(開口部周辺に配置された部材)
20 板ばね部材(弾性部材)
21 ブッシュ部材
25 差込み片
26 受け座
28 突片
30 口部
37 受け部
38 突起(係止部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に形成された開口部と、同開口部を塞ぐプレート形のリッドを有し、前記開口部を塞いだ前記リッドを、同リッドの一端側およびその反対の他端側を規制することによって固定する車両のリッド固定構造において、
前記リッドの一端側および他端側のうちの一方の端側は、前記リッドの端部および前記開口部の開口縁部のうちの一方に形成した差込み片と他方に形成した口部との係止により位置決めされ、
前記リッドに形成した差込み片あるいは口部と前記リッドの間には、前記位置決めされたリッドを反対の他方の端側へ付勢する弾性部材が設けられ、
前記付勢されるリッドの他方の端部が配置される前記開口部の周辺には、当該リッドの他方の端部を受ける受け部が設けられ、
前記開口部を塞いだ前記リッドが前記弾性部材の付勢力にて弾性的に保持される構成としてある
ことを特徴とする車両のリッド固定構造。
【請求項2】
前記リッドの他方の端部は、前記受け部と係脱可能に係止する係止部を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の車両のリッド固定構造。
【請求項3】
前記リッドの他方の端部は、同他端部を覆い隠すエッジモールを有し、
前記係止部は、前記エッジモールの一部を突き出して形成してある
ことを特徴とする請求項2に記載の車両のリッド固定構造。
【請求項4】
前記差込み片は、前記開口部の開口縁部に形成され前記口部を受ける受け座と、同受け座から突き出る突片とを有して形成され、
前記弾性部材は、一端部が前記リッドの裏面に固定され、他端部が前記リッドの端側へ延びる板ばね部材から構成され、
前記口部は、前記板ばね部材の延出した端部に、前記突片と挿脱可能な、軟質部材で形成された筒形のブッシュ部材を設けて構成される
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の車両のリッド固定構造。
【請求項1】
車両に形成された開口部と、同開口部を塞ぐプレート形のリッドを有し、前記開口部を塞いだ前記リッドを、同リッドの一端側およびその反対の他端側を規制することによって固定する車両のリッド固定構造において、
前記リッドの一端側および他端側のうちの一方の端側は、前記リッドの端部および前記開口部の開口縁部のうちの一方に形成した差込み片と他方に形成した口部との係止により位置決めされ、
前記リッドに形成した差込み片あるいは口部と前記リッドの間には、前記位置決めされたリッドを反対の他方の端側へ付勢する弾性部材が設けられ、
前記付勢されるリッドの他方の端部が配置される前記開口部の周辺には、当該リッドの他方の端部を受ける受け部が設けられ、
前記開口部を塞いだ前記リッドが前記弾性部材の付勢力にて弾性的に保持される構成としてある
ことを特徴とする車両のリッド固定構造。
【請求項2】
前記リッドの他方の端部は、前記受け部と係脱可能に係止する係止部を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の車両のリッド固定構造。
【請求項3】
前記リッドの他方の端部は、同他端部を覆い隠すエッジモールを有し、
前記係止部は、前記エッジモールの一部を突き出して形成してある
ことを特徴とする請求項2に記載の車両のリッド固定構造。
【請求項4】
前記差込み片は、前記開口部の開口縁部に形成され前記口部を受ける受け座と、同受け座から突き出る突片とを有して形成され、
前記弾性部材は、一端部が前記リッドの裏面に固定され、他端部が前記リッドの端側へ延びる板ばね部材から構成され、
前記口部は、前記板ばね部材の延出した端部に、前記突片と挿脱可能な、軟質部材で形成された筒形のブッシュ部材を設けて構成される
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の車両のリッド固定構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2012−224181(P2012−224181A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−92884(P2011−92884)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(598051819)ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【氏名又は名称原語表記】Daimler AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 137,70327 Stuttgart,Deutschland
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(598051819)ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【氏名又は名称原語表記】Daimler AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 137,70327 Stuttgart,Deutschland
【Fターム(参考)】
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