説明

車両の内装板を振動板としたスピーカ装置

【課題】 車両の天井基材に取り付けた時に、天井基材からエキサイタまでの高さを低減できる内装板を振動板としたスピーカ装置を提供する。
【解決手段】 車両の車室に面する表皮の裏面側に形成された、発泡部材からなる天井基材1に、筒状体の外側の表面にネジが形成されたネジ部32と、このネジ部32の一方の端部に設けられたフランジ部32とを備えたブラケット3を、フランジ部32を天井基材1に面一になるように埋め込み、ブラケット3のネジ部31にカプラ部材16のネジ部19を螺合させてブラケット3にエキサイタ10を取り付け、エキサイタ10に電気信号を入力することにより天井基材1を振動させるようにした車両の内装板を振動板としたスピーカ装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両の内装板を振動板としたスピーカ装置に関し、特に、車両の天井部分の内装板である天井基材を振動板として、これに振動板駆動ユニットを取り付けて構成される車両の内装板を振動板としたスピーカ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スピーカは、振動板とこの振動板を駆動する振動板駆動ユニット(以後この振動板駆動ユニットをエキサイタと称する)とから構成されており、エキサイタに入力される電気信号でエキサイタが振動板を駆動させ、電気信号を音に変換するものである。通常の動電型のエキサイタは、電気信号が入力されるボイスコイル、及びボイスコイルの周囲に磁界を発生させる永久磁石とヨークからなる磁気回路を備えている。そして、最も一般的なコーン型のスピーカは、コーン状の振動板の大径側がエッジによって支持され、その反対側がエキサイタで駆動されるので、ある程度の厚さが必要であった。
【0003】
このような構造のスピーカは、屋外や家庭内で音楽聴取用にスピーカボックス内に収納されて設置される他、車両、例えば、乗用車の車室内に設置され、ラジオやカーステレオ装置から出力される音楽や音声の音響再生を行うために使用されている。
【0004】
ところが、コーン型スピーカを乗用車の車室内に設置する場合は、振動板のエッジからエキサイタの背面の間に所定の距離が必要であるために、スピーカの設置場所に所定の厚さが必要であった。例えば、スピーカをドア内や天井部に設置する場合は、ドアや天井部の厚さが厚くなったり、また、ドアや天井部の厚さをそのままにした場合は、スピーカの設置部に車室内側に突出する膨らみが生じてしまうという問題点があった。
【0005】
この問題点を解消するために、振動板の形状をコーン状から円板状にしてスピーカの厚さを小さくした薄型スピーカが特許文献1に記載されている。しかしながら、この薄型スピーカにしても、振動板を金属製フレームに取り付けて使用しているために、スピーカの薄型化に対しては不十分であった。
【0006】
そこで、乗用車の車室内に設置するスピーカとして、コーン状の振動板を省き、車室内の内装板を振動板として使用する構造の、エキサイタを使用した薄型スピーカが提案されている。
【0007】
図1は、従来のエキサイタ10の構造を示すものであり、(a)には自動車の内装板1に接着剤で固着されたエキサイタ10の側面を、その中心から半分が縦断面にて示してあり、(b)には(a)のエキサイタ10を裏面側から見た状態を示してある。
【0008】
図1(a)に示すように、エキサイタ10は、側壁部と底部とが連続して形成された凹部を有する丸い皿形状の外側ヨーク11と、この外側ヨーク11の底部の上に取り付けられた円板形状の永久磁石12と、この永久磁石12の上に載置され、直径が永久磁石12の直径より若干大きい円板形状の内側ヨーク13とから成る磁気回路部を備えている。
【0009】
この磁気回路部の外側ヨーク11の側壁部内面と、内側ヨーク13の外周面との間には間隙が設けられており、この間隙部に円筒状のボビン14の周囲に巻き付けられたボイスコイル15が位置している。ボビン14は自動車の内装板1に取り付けられるカプラ部材16に固着されており、このカプラ部材16の外周部には磁気回路部側に突出するレッグ部16aが設けられている。カプラ部材16はボビン14と反対側の面が、接着剤によって自動車の内装板1に固着される。また、レッグ部16aの数は、この例では図1(b)に示すように3個であり、カプラ部材16の外周部に等間隔に設けられている。そして、レッグ部16aは板ばね17を介して外側ヨーク11の外周部に接続されている。
【0010】
板ばね17は、図1(b)に示すように環状のベース部17bと、このベース部17bからベース部17bに同心円状に延出されたアーム部17aを備えている。そして、このアーム部17aの先端部がネジ18によってレッグ部16aに取り付けられている。この例では3個のアーム部17aの長さは皆同じである。
【0011】
以上のように構成されたエキサイタ10のボイスコイル15に交流駆動信号が供給されると、磁気回路部の作用によって交流駆動信号の周波数に合わせてボビン14が振動する。この振動がカプラ部材16を介して内装板1に伝達される。内装板1はウレタンや発泡樹脂(例えば発泡ポリプロピレン)、或いは樹脂繊維系の材料等で形成されているので、この内装板1自体が振動板の役割を果たし、内装板1の振動によって車室内側に音が放射される。
【0012】
このように、内装板1を振動板とすることによって、車室内に良好な音場形成が可能になると共に、振動板を使用しない分だけエキサイタ10の厚さを薄くすることができ、厚さを薄くしたスピーカを実現することができる。ところが、この構造では、エキサイタ10が自動車の内装板1に接着剤で固着されているために、エキサイタ10に異常が生じても、エキサイタ10を内装板1から取り外すことができないという問題がある。
【0013】
そこで、図2(a),(b)に示すように、内装板1に固着したブラケット3にエキサイタ10を螺合させることにより、内装板1から取り外すことができる構成の車両の内装板を振動板としたスピーカが提案されている。この構造のスピーカでは、エキサイタ10のカプラ部材16の内装板1側の中央に孔部20が設けられており、この孔部20の内周面に内ネジ部(雌ねじ)19が設けられている。エキサイタ10のその他の構成は図1(a)で説明したエキサイタ10と同じであるので、同じ構成部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0014】
一方、ブラケット3は、一方の面が内装板1に接着剤等で固定されるフランジ部31とこのフランジ部の他方の面に突設されたネジ部32とから構成される。ネジ部32は、カプラ部材16の内ネジ部19に螺合する。ネジ部32の中央には貫通孔34が設けられている。更に、フランジ部31のネジ部32の周囲の面には、リング状のクッションラバー33が固着されている。
【0015】
図3はブラケット3によってエキサイタ10が内装板である天井基材1に取り付けられた状態を示すものである(天井基材には内装板と同じ符号を付す)。エキサイタ10は、天井基材1と金属板である屋根板8との間の空間に、ブラケット3を介して取り付けられる。4は天井基材1の車室側に貼り付けられている表皮である。
【0016】
【特許文献1】特開平9−130892号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、以上のように構成された従来のエキサイタ10は、天井基材1の上に固着されたブラケット3の上に取り付けられているので、エキサイタ10を直接天井基材1に接着剤で固着した場合に比べて、ブラケット3のフランジ部31の高さと、クッションラバー33の高さを合計した高さHだけ高い。このため、エキサイタ10を車両の中央部の天井基材1の上に取り付ける場合は問題がないが、エキサイタ10を車両の左右位置に取り付ける場合は、天井基材1と屋根板8との間隔が二点鎖線で示すように小さいので、エキサイタ10の頂面が屋根板8に当接することになり、取り付けることができないという問題が生じていた。また、この位置に無理にエキサイタ10を設置する場合は、天井基材1を車室内側に突出させる必要があり、ヘッドクリアランスの減少を招くという問題が生じる。
【0018】
そこで、本発明は、車両の内装板を振動板としたスピーカを構成するために、エキサイタを天井基材のような内装板の上に取り付ける場合に、天井基材からエキサイタの頂面までの高さをできるだけ抑えることにより、車両の側面側の天井基材の上にも取り付けが可能な車両の内装板を振動板としたスピーカ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記目的を達成する本発明の車両の内装板を振動板としたスピーカ装置は、以下の第1から第3の形態をとることができる。
【0020】
第1の形態は、車両の車室に形成された内装板と、筒状体の外側の表面にネジが形成されたネジ部と、このネジ部の一方の端部に設けられた取付部とを備え、この取付部が内装板に埋め込まれたブラケットと、ブラケットのネジ部に螺合するネジ部を有するカプラ部材を備えたエキサイタとから構成され、エキサイタが、カプラ部材を介してブラケットのネジ部に取り付けられ、エキサイタに電気信号を入力することにより内装板を振動させることを特徴とする車両の内装板を振動板としたスピーカ装置である。このブラケットの取付部にはフランジ部を形成することができる。この場合、フランジ部を内装板に略面一、又は内装板の上面以下になるように内装板に埋め込むことができる。
【0021】
第2の形態は、エキサイタが、永久磁石とヨークプレートとからなる磁気回路と、カプラ部材を磁気回路に対して支持するばね部材と、電気信号を入力することによりカプラ部材を振動させるボイスコイルとからなる動電型エキサイタであることを特徴とする車両の内装板を振動板としたスピーカ装置である。
【0022】
第3の形態は、エキサイタが、圧電素子と、電気信号を入力することにより圧電素子を振動させるリード線と、圧電素子に取り付けられたカプラ部材とからなる圧電型エキサイタであることを特徴とする車両の内装板を振動板としたスピーカ装置である。
【0023】
なお、以上の形態において、内装板は、車室に面する表皮の裏面側に形成された発泡部材から構成することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の車両の内装板を振動板としたスピーカ装置によれば、車両の内装板からエキサイタの自由端までの高さを抑えることができるので、エキサイタを車両の天井部の車両の側面に近い部位に設置することができ、スピーカを最適な位置に配置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に、本発明の車両の内装板を振動板としたスピーカ装置に係る実施の形態について、添付図面に示す具体的な実施例を参照しながら説明する。なお、この実施例では、内装板として、自動車の天井部に設けられる天井基材1を例にとって説明する。
【0026】
図4(a)は本発明の自動車の天井基材1を振動板とするスピーカ装置の一実施例を示すものである。天井基材1の車室側(図の下側)には表皮4が貼り付けられている。また、天井基材1から所定距離離れた位置に自動車の屋根板8がある。この図は自動車の中央部分の天井部を示している。
【0027】
図4(a)において、3はブラケットを示している。このブラケット3は、ブラケット3の取付部であるフランジ部31と円筒状のネジ部32、及びフランジ部31の上に貼り付けられたクッションラバー33とから構成される。また、エキサイタ10は、外側ヨーク11とカプラ部材16と板ばね17とを備えており、外側ヨーク11の内部にある永久磁石を備えた磁気回路に対して、外側ヨーク11に板ばね17で支持されたカプラ部材16に設けられた図示しないボイスコイルに電気信号を入力すると、カプラ部材16が電気信号に応じて振動する動電型のものである。このエキサイタ10には、図2(a)で説明した従来のエキサイタ10と同じ構造のエキサイタ10を使用することがでできる。また、カプラ部材16の中央部には、貫通孔20と内ネジ部19とがある。
【0028】
この実施例では、エキサイタ10を天井基材1に取り付けるブラケット3が、フランジ部31の表面が、天井基材1の表面と略面一になるように、天井基材1に埋め込まれている。即ち、ブラケット3のフランジ部31の上面は、天井基材1の表面と面一、或いは低ければ好ましいが、天井基材1の表面より僅かに突出しても良い。従って、エキサイタ10の内ネジ部19を、ブラケット3のネジ部32に螺合させると、図3で説明した従来のエキサイタ10の取り付け状態に比べて、エキサイタ10の自由端部の天井基材1からの距離が、略ブラケット3のフランジ部31の厚さだけ薄くなる。この結果、図4(b)に示すように、エキサイタ10を、ブラケット3を使用して車両の側面に近い天井部分に取り付けることができる。
【0029】
ところで、天井基材1は、その製造会社において製造された後、表皮4が貼り付けられた状態で納入される。従って、予め天井基材1にエキサイタ10を取り付けるためのブラケット3を埋め込んでおくことは困難である。そこで、ブラケット3は後付けで天井基材1の中に埋め込むことが必要となる。ブラケット3を天井基材1への埋め込む方法としては、ブラケット3を埋め込む天井基材1の部位を後から切り欠く、ブラケット3を埋め込む天井基材1の部位を後から加熱しながら圧縮する、或いは金型を使用してブラケット3を直接天井基材1に埋め込む等がある。このうち、金型を使用してブラケット3を直接天井基材1に埋め込む方法について図5〜図7を用いて説明する。
【0030】
図5(a)は、図2(b)に示したブラケット3のフランジ部31を、図4(a)、(b)に示した天井基材1に埋め込むために使用する金型5の一実施例を示すものであり、(b)は(a)に示した金型5の動作を示すものである。この実施例の金型5は、固定部5Bと可動部5Aとから構成されており、固定部5Bに対して可動部5Aが移動できるようになっている。図5(a)は可動部5Aを移動させる前の金型5の状態を示すものであり、この状態の金型5には、ネジ部形成用キャビティ36とフランジ部形成用キャビティ37があり、ネジ部形成用キャビティ36には樹脂を注入するための樹脂注入路35が接続している。そして、可動部5Aは固定部5Bに対して、図5(b)に示すように、可動部5Aの底面38が、固定部5Bの底面39に一致して面一になるまで移動することができるようになっている。
【0031】
以上のように構成された金型5を用いて天井基材1の上にブラケット3を形成する工程を図6(a)から(c)に示す。図6(a)は、天井基材1のブラケット3の形成位置に金型5を取り付けた状態を示すものである。この状態では金型5の固定部5Bの底面39が天井基材1に密着しており、この状態で樹脂注入路35に外部から樹脂Pを注入する。樹脂Pは金型5のネジ部形成用キャビティ36とフランジ部形成用キャビティ37に充填させる。
【0032】
金型5のネジ部形成用キャビティ36とフランジ部形成用キャビティ37に注入された樹脂Pは高温であるので、発泡部材で構成された天井基材1の表面は樹脂Pの熱で溶け始め、樹脂Pが天井基材1に浸透を始める。この状態で金型5の可動部5Aを固定部5Bに対して移動させ、図6(b)に示すように可動部5Aの底面38を固定部5Bの底面39に一致させる。この動作で、フランジ部形成用キャビティ37に注入された樹脂Pが溶けて柔らかくなっている天井基材1の中に移動する。この状態で樹脂Pを硬化させ、樹脂Pが硬化した後に金型5を、分割して天井基材1の上から取り外せば、図6(c)に示すように、フランジ部31が取付部として埋め込まれた状態のブラケット3が、天井基材1に形成される。この製法では、フランジ部31の上面が天井基材1の上面と面一になる。
【0033】
なお、天井基材1にフランジ部31を形成することなく、別の形態の取付部を形成してブラケット3を形成することもできる。この場合は、図5(c)に示すような金型6を使用する。金型6は金型5の可動部5Aと構成が同じであり、ネジ部形成用キャビティ36と樹脂注入路35のみが設けられている。図5(c)に示した金型6を用いて天井基材1の上にブラケット3を形成する工程を図7(a)から(c)に示す。図7(a)は、天井基材1のブラケット3の形成位置に金型6を取り付けた状態を示すものである。この状態では金型6の底面6Bが天井基材1に密着しており、この状態で樹脂注入路35に外部から樹脂Pを注入する。樹脂Pは金型6のネジ部形成用キャビティ36に充填させる。
【0034】
金型6のネジ部形成用キャビティ36に注入された樹脂Pは高温であるので、発泡部材で構成された天井基材1の表面は樹脂Pの熱で溶け始め、樹脂Pが天井基材1に浸透を始める。この状態で金型6のネジ部形成用キャビティ36に注入する樹脂Pの量を増やす。すると、増えた樹脂Pは図7(b)に示すように天井基材1と融合しながら天井基材1の中に浸透して広がって取付部31Aとなる。この状態で樹脂Pを硬化させ、樹脂Pが硬化した後に金型6を、分割して天井基材1の上から取り外せば、図7(c)に示すように、取付部31Aによってネジ部32が固定された状態のブラケット3が、天井基材1に形成される。
【0035】
図8は、図4から図7で説明した実施例における動電型のエキサイタ10を、圧電素子40で構成する例を示すものである。圧電素子40は、これに接続する2本のリード線42に電気信号を印加することにより、電気信号に応じて振動するように構成されている。この実施例ではこの圧電素子40の一方の面に、中央部にネジ部51が設けられたカプラ部材50を取り付け、このカプラ部材50を前述のブラケット3のネジ部32に取り付ければ良い。ネジ部51には、ブラケット3のネジ部32に螺合するネジが内周部に形成されている。
【0036】
本発明の車両の内装板を振動板としたスピーカ装置は、車両の天井部のみならず、車両の他の部位、例えばドアの内装板等にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】振動板に直に固着する従来のエキサイタの構造を示すものであり、(a)は振動板に取り付けたエキサイタの一部断面を含む側面図、(b)は(a)のエキサイタを裏面側から見た底面図である。
【図2】振動板にブラケットを介して着脱可能に固着する従来のエキサイタの構造を示すものであり、(a)は振動板に取り付けたエキサイタの一部断面を含む側面図、(b)は(a)のエキサイタとブラキエットの斜視図である。
【図3】図2に示した従来のエキサイタの問題点を説明する図である。
【図4】(a)は本発明の自動車の天井基材を振動板とするスピーカ装置の一実施例を示す断面図、(b)は本発明のエキサイタのブラケットを介した天井の端部への取り付けを示す断面図である。
【図5】(a)は本発明のエキサイタを天井部に取り付けるブラケットを天井基材に埋め込むのに使用される金型の一例の断面図、(b)は(a)に示した金型の動作を示す断面図、(c)は本発明のエキサイタを天井部に取り付けるブラケットを天井基材に埋め込むのに使用される金型の別の例の断面図である。
【図6】(a)から(c)は図5(a),(b)に示した金型を用いて天井基材にブラケットを埋め込む構成を示す工程図である。
【図7】(a)から(c)は図5(c)に示した金型を用いて天井基材にブラケットを埋め込む構成を示す工程図である。
【図8】本発明のエキサイタが圧電素子で構成された例を示す組立斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
1 内装板(天井基材)
3 ブラケット
4 表皮
5,6 金型
8 屋根板
10 エキサイタ
11 外側ヨーク
12 永久磁石
16 カプラ部材
17 板ばね
18 ネジ
19 内ネジ部
20 孔部
21 ヨークプレート
22 永久磁石
23 板ばね
24 カプラ部材
27 コイル
31 フランジ部
32 ネジ部
40 圧電素子
46,50 カプラ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車室に形成された内装板と、
筒状体の外側の表面にネジが形成されたネジ部と、このネジ部の一方の端部に設けられた取付部とを備え、前記取付部が前記内装板に埋め込まれたブラケットと、
前記ブラケットのネジ部に螺合するネジ部を有するカプラ部材を備えたエキサイタとから構成され、
前記エキサイタが、前記カプラ部材を介して前記ブラケットのネジ部に取り付けられ、前記エキサイタに電気信号を入力することにより前記内装板を振動させることを特徴とする車両の内装板を振動板としたスピーカ装置。
【請求項2】
前記ブラケットの取付部にフランジ部が形成されており、このフランジ部が前記内装板に略面一、又は前記内装板の上面以下になるように埋め込まれていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
【請求項3】
前記エキサイタが、永久磁石とヨークプレートとからなる磁気回路と、前記カプラ部材を前記磁気回路に対して支持するばね部材と、前記電気信号を入力することにより前記カプラ部材を振動させるボイスコイルとからなる動電型エキサイタであることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の内装板を振動板としたスピーカ装置。
【請求項4】
前記エキサイタが、圧電素子と、前記電気信号を入力することにより前記圧電素子を振動させるリード線と、前記圧電素子に取り付けられたカプラ部材とからなる圧電型エキサイタであることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の内装板を振動板としたスピーカ装置。
【請求項5】
前記内装板が、前記車室に面する表皮の裏面側に形成された発泡部材から構成されることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の車両の内装板を振動板としたスピーカ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−115167(P2006−115167A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−299999(P2004−299999)
【出願日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】