説明

車両の空調制御装置

【課題】空調性能を確保しつつ燃費の悪化を抑制することを目的とする。
【解決手段】本発明は、車両の空調制御装置であって、冷却ファンの風量を判定する風量判定手段(S1)と、蓄冷材37aの蓄冷量を推定する蓄冷量推定手段(S2)と、蒸発器の温度が目標温度となるように、圧縮機の吐出量を制御する圧縮機制御手段と、蓄冷量が所定量よりも小さいときは、冷却ファンの風量に応じて、目標温度を設定する蓄冷時目標温度設定手段(S5)と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両の空調制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両の空調制御装置として、圧縮機の駆動時に冷力を蓄える蓄冷材を備え、蓄冷材への蓄冷が完了していても、車両減速時には圧縮機を駆動させて、蓄冷材の温度を引き下げ、顕熱(以下「蓄冷量」という)を増加させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−335128号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述した従来の車両の空調制御装置は、発電機の駆動に使用されるエンジン動力を考慮していなかったので、燃費が悪化するという問題点があった。
【0004】
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであり、空調性能を確保しつつ燃費の悪化を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
【0006】
本発明は、クランクシャフト(11)によって駆動されて発電する発電機(21)と、前記発電機(21)によって発電された電力を蓄電する蓄電器(22)と、クランクシャフト(11)によって駆動されて空調用の冷媒ガスを圧縮する圧縮機(31)と、前記圧縮機(31)で圧縮された冷媒ガスを冷却し、凝縮液化する凝縮器(32)と、前記蓄電器(22)の電力によって駆動されて、強制的に空気を吸い込んで前記凝縮器(32)の冷却効率を高める冷却ファン(33)と、前記凝縮器(32)によって液化された冷媒ガスを蒸発させて空気を冷却する蒸発器(37)と、前記蒸発器(37)によって冷却される蓄冷材(37a)と、を備える車両の空調制御装置であって、前記冷却ファン(33)の風量を判定する風量判定手段(S1,S21)と、前記蓄冷材(37a)の蓄冷量を推定する蓄冷量推定手段(S2)と、前記蒸発器(37)の温度が目標温度となるように、前記圧縮機(31)の吐出量を制御する圧縮機制御手段(4)と、前記蓄冷量が所定量よりも小さいときは、前記冷却ファン(33)の風量に応じて、前記目標温度を設定する蓄冷時目標温度設定手段(S5,S25)と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、蓄冷材の蓄冷量が所定量よりも小さいときは、冷却ファンの風量に応じて、蒸発器の目標温度を設定する。つまり、冷却ファンの駆動電力を発電する発電機の駆動に用いられるエンジン動力に応じて、圧縮器を制御するので、燃費性能を改善できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0009】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による車両用空調装置のシステム概略図である。
【0010】
車両空調装置は、エンジン1と、電源装置2と、空調装置3と、コントローラ5と、を備える。
【0011】
エンジン1は、車輪13を回転させるための駆動力を発生する。エンジン1のクランクシャフト11の一端部には、クランクシャフト11と一体に回転するクランクプーリ12が取り付けられる。
【0012】
電源装置2は、エンジン1の動力により駆動されて発電するオルタネータ21と、オルタネータ21で発電された電力を充電するバッテリ22と、を備える。
【0013】
オルタネータ21は、回転軸22の一端部に設けられたオルタネータプーリ23を介して、ベルト61でエンジン1のクランクプーリ12と連係される。回転軸22とオルタネータプーリ23との間には、電磁クラッチ24が介装される。この電磁クラッチ24を締結(オン)すると、オルタネータ21の回転軸22がエンジン1のクランクシャフト11に同期して回転する。これにより、オルタネータ21は発電する。一方で、電磁クラッチ24の締結を解除(オフ)すると、オルタネータ21の回転軸がエンジン1のクランクシャフト11に対して空回りし、オルタネータ21による発電は行われない。
【0014】
空調装置3は、コンプレッサ31と、コンデンサ32と、電動冷却ファン33と、膨張弁34と、空調ダクト35と、電動ブロワファン36と、エバポレータ37と、を備える。
【0015】
コンプレッサ31は、回転軸38の一端部に設けられたコンプレッサプーリ39を介して、ベルト61でエンジン1のクランクプーリ12と連係される。回転軸38とコンプレッサプーリ39との間には、電磁クラッチ40が介装される。この電磁クラッチ40を締結すると、コンプレッサ31の回転軸38がエンジン1のクランクシャフト11に同期して回転する。これにより、コンプレッサ31は冷媒ガスを吸入圧縮し、高温・高圧になった冷媒ガスをコンデンサ32へ吐出する。
【0016】
コンプレッサ31は、冷媒ガスの吐出量が変更可能な、例えば斜板形の可変容量コンプレッサである。コンプレッサ31には圧力制御弁(図示せず)が設けられており、コントローラ5が、この圧力制御弁に設けられた電磁コイルへの通電量を制御することで、内部の斜板角度を変更し、吐出量を変更している。コンプレッサ31を駆動するのに必要なエンジンの動力は、吐出量が大きくなるほど大きくなる。
【0017】
コンデンサ32は、コンプレッサ31から送り込まれてきた高温・高圧の冷媒ガスを冷却して液化する。コンデンサ32は、ラジエータ(図示せず)の前面に設けられ、走行風によって冷却される。
【0018】
電動冷却ファン33は、ラジエータの後方に設けられる。電動冷却ファン33は、バッテリ22からの電力によって、車両停車時や低速走行時などに駆動されて強制的に空気を吸い込み、ラジエータの放熱効率を高める。また、コンデンサ32に当たる風量が不足しているときにも駆動されて強制的に空気を吸い込み、コンデンサ32の冷却効率を高める。
【0019】
膨張弁34は、コンデンサ32で液化された液冷媒を、減圧・膨張させて低温・低圧の液冷媒にする。
【0020】
空調ダクト35は、一方の開口端に外気又は内気を導入する空気取入口35aを備え、他方の開口端に車室内に連通する吹き出し口35bを備える。空調ダクト35の内部には、電動ブロワファン36と、エバポレータ37と、が設けられる。
【0021】
電動ブロワファン36は、バッテリ22からの電力によって駆動されて、空気取入口35aから吸入した空気をエバポレータ37の周囲に吹き付ける。
【0022】
エバポレータ37は、コンデンサ32で液化されて、膨張弁34で低温・低圧になった液冷媒を蒸発させることによって、電動ブロワファン36によって吹き付けられたエバポレータ37の周囲を通過する空気から熱を奪い、冷たい空気にする。
【0023】
また、エバポレータ37は、固体から液体へ相変化するときの融解熱を利用した蓄冷材37aを、チューブ間に収容している。蓄冷材37aは、エバポレータ37に液冷媒が供給されて、エバポレータ37が冷却されることよって凝固する。
【0024】
コントローラ5は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。
【0025】
コントローラ5には、エバポレータ37の温度を検出するエバポレータ温度センサ51、車両の室内温度を検出する内気温センサ52、外気温度を検出する外気温センサ53、及び日射量を検出する日射センサ54などの種々のセンサ類からの信号が入力される。
【0026】
コントローラ5は、例えば信号待ちによって車両が停止したときなどに、所定のエンジン停止条件が成立していればエンジン1を自動停止させ、その後、所定のエンジン再始動条件が成立すればエンジン1を再始動させるアイドルストップ制御を実施している。
【0027】
また、コントローラ5は、空調性能を確保するため、冷媒ガスの供給によって冷却されるエバポレータ37の温度が目標エバポレータ温度となるように、コンプレッサ31の吐出量をフィードバック制御している。
【0028】
しかしながら、減速時において、減速加速度が大きくなりすぎたときには、コンプレッサ31の吐出量を減少させて、減速加速度を小さくする必要がある。また、アイドルストップ中には、コンプレッサ31を駆動することができない。
【0029】
そのため、本実施形態では、このような状況のときに、蓄冷材37aによって車室内を冷房し、空調性能を確保している。
【0030】
ここで、蓄冷材37aを冷却するために、エンジン1の動力を使用しているものは、冷媒ガスを吐出するコンプレッサ31と、電動冷却ファン33の電力を発生させるオルタネータである。
【0031】
電動冷却ファン33は、車速が高くなり、コンデンサ32を走行風のみで十分冷却できるときには停止される。電動冷却ファン33を停止できるときは、電動冷却ファン33を駆動するための電力を発電するオルタネータ21を駆動する必要がない。
【0032】
そのため、電動冷却ファン33を駆動する必要のない運転状態のときに、蓄冷材37aを冷却した方が、燃費の悪化を抑制でき、効率良く蓄冷材37aを冷却することができる。
【0033】
そこで本実施形態では、電動冷却ファン33の停止時に、蓄冷材37aを冷却する。
【0034】
図2は、本実施形態による車両空調装置の蓄冷制御について説明するフローチャートである。コントローラ5は、本ルーチンをエンジンの運転中に所定の演算周期(例えば10ms)で実行する。
【0035】
ステップS1において、コントローラ5は、電動冷却ファン33が停止しているか否かを判定する。コントローラ5は、電動冷却ファン33が停止しているときはステップS2に処理を移行し、駆動しているときはステップS4に処理を移行する。
【0036】
ステップS2において、コントローラ5は、蓄冷材37aの蓄冷量を推定する。蓄冷量は、エバポレータ温度センサ51で検出したエバポレータ温度やアイドルストップ時間、減速中にコンプレッサ31の吐出量を減少させた時間などに応じて算出することができる。エバポレータ37の温度が蓄冷材37aの凝固温度より低い時間が長いほど蓄冷材37aの蓄冷量は多くなる。一方で、アイドルストップ時間及び減速中にコンプレッサ31の吐出量を減少させた時間が長いほど蓄冷材37aの蓄冷量は少なくなる。
【0037】
ステップS3において、コントローラ5は、蓄冷材37aの蓄冷が完了しているか否かを判定する。具体的には、コントローラ5は、蓄冷材37aの蓄冷量が所定量より大きいか否かを判定し、所定量よりも大きければ蓄冷が完了したと判定する。コントローラ5は、蓄冷材37aの蓄冷が完了していると判定したときはステップS4に処理を移行し、完了していないと判定したときは、ステップS5に処理を移行する。
【0038】
ステップS4において、コントローラ5は、目標エバポレータ温度を通常時目標エバポレータ温度に設定する。通常時目標エバポレータ温度は、外気温、室内温度及び日射量などに応じて可変設定される。
【0039】
ステップS5において、コントローラ5は、目標エバポレータ温度を蓄冷時目標エバポレータ温度に設定する。蓄冷時目標エバポレータ温度は、蓄冷材37aを凝固させ、かつ、エバポレータ37を凍結させない所定の温度である。
【0040】
図3は、本実施形態による車両空調装置の蓄冷制御の動作を示すタイムチャートである。以下の説明では、図2のフローチャートとの対応を明確にするため、フローチャートのステップ番号を併記して説明する。
【0041】
時刻t1で、車速が所定車速よりも高くなると(図3(A))、コントローラ5は、電動冷却ファン33を停止する(図3(B))。電動冷却ファン33が停止されると、コントローラ5は、蓄冷材37aの蓄冷量を推定し(S1でYes、S2)、蓄冷材37aの蓄冷が完了しているか否かを判定する(S3)。
【0042】
ここでは、蓄冷材37aの蓄冷量が所定量(最大蓄冷量)より小さいので(図3(E))、コントローラ5は、目標エバポレータ温度を蓄冷時目標エバポレータ温度に設定し(図3(C);S3でNo)、コンプレッサ31の吐出量を増加させる(図3(D))。これにより、蓄冷材37aの温度を引き下げて、蓄冷量を増加させることができる(図3(E))。
【0043】
時刻t2で、蓄冷材37aの蓄冷量が所定量より大きくなると(図3(E))、コントローラ5は、目標エバポレータ温度を通常時目標エバポレータ温度に設定し(図3(C);S3でYes)、コンプレッサ31の吐出量を減少させる(図3(D))。
【0044】
なお、本実施形態では、蓄冷材37aとして、融解温度が通常時目標エバポレータ温度よりも高い蓄冷材37aを用いている。その理由について、以下説明する。
【0045】
本実施形態では、蓄冷材37aへの蓄冷を電動冷却ファン33が停止される高速走行時に実施するため、蓄冷材37aの冷却性能を減速時やアイドルストップ時まで維持する必要がある。電動冷却ファン33が駆動される低速走行時においては、燃費の悪化を抑制するために、目標エバポレータ温度が蓄冷時目標エバポレータ温度よりも高い通常時目標エバポレータ温度に設定される。
【0046】
そのため、通常時目標エバポレータ温度が蓄冷材37aの融解温度よりも高いと、低速走行中に蓄冷材37aが融解してしまい、蓄冷材37aの冷却性能を減速時やアイドルストップ時まで維持することができなくなる。また、減速時やアイドルストップ時まで冷力を維持しようとすると、空調性能を満足できる目標エバポレータ温度が蓄冷材37aの融解温度より高い場合であっても、目標エバポレータ温度を蓄冷材37aの融解温度以下に設定しなければならず、燃費が悪化する。そこで、本実施形態では、蓄冷材37aとして、融解温度が常に通常時目標エバポレータ温度よりも高くなる蓄冷材37aを用いているのである。
【0047】
以上説明した本実施形態では、電動冷却ファン33が停止しているときに、コンプレッサ31の吐出量を増やして、目標エバポレータ温度を通常時目標エバポレータ温度よりも低い蓄冷時目標エバポレータ温度に設定した。
【0048】
これにより、エンジン負荷が少ないときに、蓄冷材37aを蓄冷することができるので、燃費の悪化を抑制しつつ、減速時やアイドルストップ時などの冷房性能を確保できる。
【0049】
また、蓄冷材37aとして、通常時目標エバポレータ温度よりも高い融解温度を有する蓄冷材37aを用いた。これにより、電動冷却ファン33が停止する高速走行時に蓄えた蓄冷材37aの冷力を、燃費を悪化させることなく減速時やアイドルストップ時まで維持することができる。
【0050】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図4および図5を参照して説明する。本実施形態は、蓄冷材37aを蓄冷するか否かを電動冷却ファン33の風量に応じて切り替える点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。なお、以下に示す各実施形態では前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を用いて重複する説明を適宜省略する。
【0051】
図4は、本実施形態による車両空調装置の蓄冷制御について説明するフローチャートである。
【0052】
ステップS21において、コントローラ5は、電動冷却ファン33の風量が所定量より小さいか否かを判定する。具体的には、コントローラ5は、電動冷却ファン33への通電量が所定量よりも小さいか否かを判定する。コントローラ5は、電動冷却ファン33の風量が所定量より小さければステップS2に処理を移行し、風量が所定量より大きければステップS3に処理を移行する。
【0053】
ステップS2〜S4については、第1実施形態と同様の処理を実施しているので説明を省略する。
【0054】
ステップS25において、コントローラ5は、目標エバポレータ温度を蓄冷時目標エバポレータ温度に設定する。蓄冷時目標エバポレータ温度は、電動冷却ファン33の風量に応じて可変設定される。
【0055】
図5は、電動冷却ファン33の風量と、蓄冷時目標エバポレータ温度と、の関係を示した図である。
【0056】
図5に示すように、蓄冷時目標エバポレータ温度は、電動冷却ファン33の風量が少ないときほど低くなるように設定される。
【0057】
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られるほか、電動冷却ファン33の風量に応じて蓄冷材37aに蓄冷するか否かを切り替えるので、より効率的に蓄冷材37aを蓄冷することができる。
【0058】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【0059】
例えば、上記各実施形態では、蓄冷材37aをエバポレータ37に収容し、エバポレータ37と一体的に構成したが、蓄冷材37aをエバポレータの後方に設け、エバポレータ37を通過した冷気によって蓄冷材37aを蓄冷してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】車両用空調装置のシステム概略図である。
【図2】第1実施形態による車両空調装置の蓄冷制御について説明するフローチャートである。
【図3】第1実施形態による車両空調装置の蓄冷制御の動作を示すタイムチャートである。
【図4】第2実施形態による車両空調装置の蓄冷制御について説明するフローチャートである。
【図5】電動冷却ファンの風量と、蓄冷時目標エバポレータ温度と、の関係を示した図である。
【符号の説明】
【0061】
1 エンジン
5 コントローラ(圧縮機制御手段)
11 クランクシャフト
21 オルタネータ(発電機)
22 バッテリ(蓄電器)
31 コンプレッサ(圧縮機)
32 コンデンサ(凝縮器)
33 電動冷却ファン(冷却ファン)
37 エバポレータ(蒸発器)
37a 蓄冷材
51 蒸発器温度検出手段
S1 風量判定手段
S2 蓄冷量推定手段
S5 蓄冷時目標温度設定手段
S21 風量判定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランクシャフトによって駆動されて発電する発電機と、
前記発電機によって発電された電力を蓄電する蓄電器と、
クランクシャフトによって駆動されて空調用の冷媒ガスを圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された冷媒ガスを冷却し、凝縮液化する凝縮器と、
前記蓄電器の電力によって駆動されて、強制的に空気を吸い込んで前記凝縮器の冷却効率を高める冷却ファンと、
前記凝縮器によって液化された冷媒ガスを蒸発させて空気を冷却する蒸発器と、
前記蒸発器によって冷却される蓄冷材と、
を備える車両の空調制御装置であって、
前記冷却ファンの風量を判定する風量判定手段と、
前記蓄冷材の蓄冷量を推定する蓄冷量推定手段と、
前記蒸発器の温度が目標温度となるように、前記圧縮機の吐出量を制御する圧縮機制御手段と、
前記蓄冷量が所定量よりも小さいときは、前記冷却ファンの風量に応じて、前記目標温度を設定する蓄冷時目標温度設定手段と、
を備えることを特徴とする車両の空調制御装置。
【請求項2】
前記蓄冷時目標温度設定手段は、前記冷却ファンの風量が小さいときほど、前記目標温度を低くする
ことを特徴とする請求項1に記載の車両の空調制御装置。
【請求項3】
前記目標温度は、前記蓄冷材の融解温度よりも低い
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の空調制御装置。
【請求項4】
前記蒸発器の温度を検出する蒸発器温度検出手段を備え、
前記蓄冷量推定手段は、前記蓄冷材の蓄冷量を前記蒸発器の温度に応じて推定する
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1つに記載の車両の空調制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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