説明

車両用床板構造に充填材を充填する方法及びその方法で製造された車両用床板構造

【課題】本発明の目的は、車両または構体が完成した後に床板の空洞部に充填材を充填することが可能な車両用床板構造に充填材を充填する方法及び車両用床板構造を提供することである。
【解決手段】本発明では、車両の室内側に配置された第1の板材2と、第1の板材2と間隔をおいて室外側に対向配置された第2の板材3と、第1の板材2と第2の板材3との間を連結し空洞部5,6を構成するように配置された中間板4とを備えた車両用床板構造に充填材10を充填する方法であって、第1の板材2における空洞部5に対応する部分に開口部7を開けるステップと、開口部7を用いることにより空洞部5に膨張可能な充填材10を充填するステップとを含む方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両等で使用される車両用床板構造に関し、詳しくは、車両用床板構造に充填材を充填する方法及びその方法で製造された車両用床板構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、鉄道車両の高速化に伴う車両の軽量化に対応するために、中空構造の床板が採用されている。このような床板は、間隔をおいて対向して配置された一対の板材と、一対の板材間を連結するように配置された中間板とから構成されており、各板材と中間板との間には空洞部が形成されている。なお、このような床板は、例えばアルミニウム合金や鉄鋼等の金属材料を用いて、押出成形や溶接加工等により製造されている。
【0003】
しかしながら、上述のように床板を中空構造にすると、床板から発生する騒音が増大するという問題があった。このような騒音は、動力回転源であるモータ及び動力伝達系統部品の回転振動が床板に伝達し、床板が振動することにより発生する。特に、モータ及び動力伝達系統各部における振動周波数と床板の固有値とが一致する際には、床板が共振して騒音が大きくなる。
【0004】
したがって、従来より、床板の振動の吸収または減衰を目的として、床板の空洞部に吸音材または制振材として機能する充填材を配置する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
従来の中空構造の床板では、一対の板材の間に形成された空洞部が床板の側方に向かって開口しているので、床板の空洞部に充填材を配置する場合、車両に組付ける前に、床板の側方の開口部分から空洞部に対して充填材の注入手段を挿入し、空洞部に充填材を配置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−21072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来より、車両はシステムや使用条件により最高速度や定速度域を変えて使用されるが、これにより動力伝達系統の回転に関する振動数が床板の固有値と一致し、騒音が大きくなってしまう場合がある。このように使用条件によっては、同じ車両でも床板の空洞部に対して充填材を配置する必要がある。
ここで、充填材の配置が必要となるような使用条件の車両では、床板の空洞部に充填材を配置する場合、床板と枠体または構造体とを溶接する際の熱影響を充填材が受けないように、充填材が熱影響を受けにくい構造にするか、または当初は空洞部に充填材を配置せずに溶接作業後に空洞部に充填材を配置するような構造及び作業方法にする必要があった。
したがって、車両の使用条件により床板構造を変えたり、組付けと充填作業とを2段階に分ける必要があったため、材料コストの増加や作業コストの増加及び作業工程が長くなる等の問題があった。
【0007】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両または構体が完成した後に床板の空洞部に充填材を充填することが可能な車両用床板構造に充填材を充填する方法及び車両用床板構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明の実施態様によれば、車両の室内側に配置された第1の板材と、該第1の板材と間隔をおいて室外側に対向配置された第2の板材と、前記第1の板材と前記第2の板材との間を連結し空洞部を構成するように配置された中間板とを備えた車両用床板構造に充填材を充填する方法であって、前記第1の板材における前記空洞部に対応する部分に開口部を開けるステップと、前記開口部を用いることにより前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップとを含む。
【0009】
また、本発明の別の実施態様によれば、前記空洞部に対応する部分に開口部を開けるステップは、複数の開口部を間隔をおいて開けるステップであり、前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップは、前記複数の開口部を用いることにより前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップである。
【0010】
また、本発明の別の実施態様によれば、前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップの前に、前記第1の板材の前記空洞部に対応する部分において前記第1の板材と前記中間板との連結部分に沿って複数の小穴を間隔をおいて開けるステップを含む。
【0011】
また、本発明の実施態様によれば、車両の室内側に配置された第1の板材と、該第1の板材と間隔をおいて室外側に対向配置された第2の板材と、前記第1の板材と前記第2の板材との間を連結し空洞部を構成するように配置された中間板とを備えた車両用床板構造において、前記第1の板材には、前記空洞部に対応する部分に開口部が設けられており、前記空洞部には、前記開口部を用いて充填した膨張可能な充填材が配置されている。
【0012】
また、本発明の別の実施態様によれば、前記の開口部は、複数間隔をおいて設けられており、前記空洞部には、前記複数の開口部を用いて充填した膨張可能な充填材が配置されている。
【0013】
また、本発明の別の実施態様によれば、前記第1の板材の前記空洞部に対応する部分には、前記第1の板材と前記中間板との連結部分に沿って複数の小穴が間隔をおいて形成されている。
【発明の効果】
【0014】
また、本発明に係る車両用床板構造に充填材を充填する方法によれば、車両の室内側に配置された第1の板材と、該第1の板材と間隔をおいて室外側に対向配置された第2の板材と、前記第1の板材と前記第2の板材との間を連結し空洞部を構成するように配置された中間板とを備えた車両用床板構造に充填材を充填する方法であって、前記第1の板材における前記空洞部に対応する部分に開口部を開けるステップと、前記開口部を用いることにより前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップとを含むので、車両として完成した後に空洞部に充填材を配置することができる。つまり、従来のように車両の使用条件により床板構造を変えたり、作業を2段階に分ける必要がなく、床板構造等に関係なく車両の完成後に充填材を配置することができるので、材料コストや作業コストが抑えることができる。
また、室内側に配置された第1の板材側から開口部を用いて充填材が配置されるので、室内側に対して音を発生させる第1の板材に面する空洞部に充填材が配置されることになり、騒音をより効果的に抑制することができる。
【0015】
また、本発明に係る車両用床板構造に充填材を充填する方法によれば、前記空洞部に対応する部分に開口部を開けるステップは、複数の開口部を間隔をおいて開けるステップであり、前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップは、前記複数の開口部を用いることにより前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップであるので、複数の開口部を用いることにより充填材の充填時間がより短くなり、充填する際の作業性が向上する。また、複数の開口部を間隔をおいて開けているので、空洞部全体に充填材が行き渡り易くなり、その結果、空洞部に隙間なく充填材を配置することができる。
【0016】
また、本発明に係る車両用床板構造に充填材を充填する方法によれば、前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップの前に、前記第1の板材の前記空洞部に対応する部分において前記第1の板材と前記中間板との連結部分に沿って複数の小穴を間隔をおいて開けるステップを含むので、充填材を充填する際に充填材から発生するガスが小穴から抜けることにより、空洞部内にガスが溜まることがなくなり、その結果、空洞部全体に充填材が行き渡り易くなる。これにより、空洞部に隙間なく充填材が配置されることになり、その結果、騒音をより効果的に抑制することができる。また、複数の小穴を間隔をおいて開けているので、充填材を充填する際に充填材の分布や充填材の膨張状況等を各小穴を用いて確認することができる。
【0017】
上述の如く、本発明に係る車両用床板構造によれば、車両の室内側に配置された第1の板材と、該第1の板材と間隔をおいて室外側に対向配置された第2の板材と、前記第1の板材と前記第2の板材との間を連結し空洞部を構成するように配置された中間板とを備えた車両用床板構造において、前記第1の板材には、前記空洞部に対応する部分に開口部が設けられており、前記空洞部には、前記開口部を用いて充填した膨張可能な充填材が配置されているので、室内側に対して音を発生させる第1の板材に面する空洞部に充填材が配置されることになり、騒音をより効果的に抑制することができる。
【0018】
また、本発明に係る車両用床板構造によれば、前記の開口部は、複数間隔をおいて設けられており、前記空洞部には、前記複数の開口部を用いて充填した膨張可能な充填材が配置されているので、空洞部全体に充填材が行き渡り、空洞部に隙間なく充填材が配置されることになり、その結果、室内側に生じる騒音をより効果的に抑制することができる。
【0019】
また、本発明に係る車両用床板構造によれば、前記第1の板材の前記空洞部に対応する部分には、前記第1の板材と前記中間板との連結部分に沿って複数の小穴が間隔をおいて形成されているので、充填材を充填する際に充填材から発生するガスが小穴から抜けることにより、空洞部内にガスが溜まることがなくなり、その結果、空洞部全体に充填材が行き渡り易くなる。これにより、空洞部に隙間なく充填材が配置されることになり、その結果、騒音をより効果的に抑制することができる。また、複数の小穴を間隔をおいて開けているので、充填材の分布や充填材の膨張状況等を各小穴を用いて確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用床板を示しており、(a)が斜視図であり、(b)が(a)のA−A線断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る車両用床板に充填材を充填する方法の第1の手順を示しており、(a)が車両用床板を上方から見た平面図であり、(b)が(a)のB−B線断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る車両用床板に充填材を充填する方法の第2の手順を示しており、(a)が車両用床板を上方から見た平面図であり、(b)が(a)のC−C線断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る車両用床板に充填材を充填する方法の第3の手順を示しており、(a)が車両用床板を上方から見た平面図であり、(b)が(a)のD−D線断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る車両用床板の第1の変形例を示した図である。
【図6】本発明の実施形態に係る車両用床板の第2の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態に係る車両用床板に充填材を充填する方法を、図面を参照しながら説明する。ここで、本実施形態に係る車両用床板に充填材を充填する方法は、床面の溶接組付けが完了した後の車両を対象とする。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係る方法を行う前の車両用床板1を示している。なお、図1においては、車両の他の構成要素は図示しておらず、車両用床板1のみを図示している。
【0023】
図1(a)に示すように、車両用床板1は、車両(図示せず)の室内側に配置された室内側板材(第1の板材)2と、室内側板材2と間隔をおいて室外側に対向配置された室外側板材(第2の板材)3と、室内側板材2と室外側板材3との間を連結するように配置された中間板4とを備えている。
【0024】
図1(b)に示すように、中間板4は、車両用床板1の車幅方向の一端1aから他端1bに向かってジグザグ状に屈曲して形成されている。そして、中間板4の室内側屈曲部4aが室内側板材2の下側表面2aに連結されるとともに、中間板4の室外側屈曲部4bが室外側板材3の上側表面3aに連結されている。このような構成により、図1(b)に示すように、室内側板材2と室外側板材3との間には、室内側板材2と中間板4との間で形成された室内側空洞部5と、室外側板材3と中間板4との間で形成された室外側空洞部6とが車幅方向に交互に設けられている。
【0025】
以下、本発明の実施形態に係る車両用床板1に充填材を充填する方法の各手順を、図面を参照しながら説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る車両用床板1に充填材を充填する方法の第1の手順を示し、図3は、本発明の実施形態に係る車両用床板1に充填材を充填する方法の第2の手順を示し、図4は、本発明の実施形態に係る車両用床板1に充填材を充填する方法の第3の手順を示している。
【0026】
第1の手順として、図2に示すように、室内側板材2における室内側空洞部5に対応する部分に複数の開口部7を一定の間隔をおいて開ける。ここで、開口部7は充填材10(図4参照)を充填するための注入手段(図示せず)が挿入できるような大きさで形成されている。
【0027】
次に、第2の手順として、図3に示すように、室内側板材2における室内側空洞部5に対応する部分に複数の小穴9を開ける。図3に示すように、複数の小穴9は、室内側板材2と中間板4の室内側屈曲部4aとの連結部分8に沿って一定の間隔をおいて設けられる。
【0028】
次に、第3の手順として、図4に示すように、充填材10を充填するための注入手段(図示せず)を複数の開口部7から挿入し、各室内側空洞部5に充填材10を充填する。ここで、注入手段としては、例えば、空動式のガン等を用いることができる。また、充填材10は、膨張可能な組成となっており、例えば、発泡シリコン等を用いることができる。
また、充填材10を充填する際、充填材10から発生するガスが複数の小穴9から抜け、充填材10が連結部分8の位置まで隙間なく充填される。
【0029】
そして、最後の手順として、複数の開口部7及び複数の小穴9を蓋(図示せず)で覆い、車両用床板1に充填材10を充填する作業が完了することになる。
【0030】
本実施形態に係る車両用床板1に充填材10を充填する方法によれば、室内側板材2における室内側空洞部5に対応する部分に開口部7を開けるステップと、開口部7を用いることにより室内側空洞部5に膨張可能な充填材10を充填するステップとを含むので、車両として完成した後に室内側空洞部5に充填材10を配置することができる。つまり、従来のように車両の使用条件により床板構造を変えたり、作業を2段階に分ける必要がなく、床板構造等に関係なく車両の完成後に充填材10を配置することができるので、材料コストや作業コストが抑えることができる。
また、室内側へ対して音を発生させる室内側板材2に面する室内側空洞部5に充填材10が配置されることになり、その結果、室内側に生じる騒音をより効果的に抑制することができる。
【0031】
また、本実施形態に係る車両用床板1に充填材10を充填する方法によれば、複数の開口部7を間隔をおいて開け、複数の開口部7を用いることにより室内側空洞部5に充填材10を充填するので、複数の開口部7を用いることにより充填材10の充填時間がより短くなり、充填する際の作業性が向上する。また、複数の開口部7を間隔をおいて開けているので、室内側空洞部5の全体に充填材10が行き渡り易くなり、その結果、室内側空洞部5に隙間なく充填材10を配置することができる。
【0032】
また、本実施形態に係る車両用床板1に充填材10を充填する方法によれば、室内側板材2の室内側空洞部5に対応する部分において室内側板材2と中間板4の室内側屈曲部4aとの連結部分8に沿って複数の小穴9を間隔をおいて開けるので、充填材10を充填する際に充填材10から発生するガスが小穴9から抜けることにより、室内側空洞部5内にガスが溜まることがなくなり、その結果、室内側空洞部5の全体に充填材10が行き渡り易くなる。これにより、室内側空洞部5に隙間なく充填材10が配置されることになり、その結果、騒音をより効果的に防止することができる。また、複数の小穴9を間隔をおいて開けているので、充填材10を充填する際に充填材10の分布や充填材10の膨張状況等を各小穴9を用いて確認することができる。
【0033】
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものでなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
【0034】
上述の実施形態では、車両用床板1において中間板4が車両用床板1の車幅方向の一端1aから他端1bに向かってジグザグ状に形成されているが、実施形態の例に限定されず、車両用床板1の形態を変更してもよい。
例えば、図5に示すように、複数の中間板11を室内側板材2と室外側板材3との間に等間隔で且つ各板材2,3と垂直になるように配置してもよい。なお、この場合においては、室内側板材2における空洞部12に対応する部分に複数の開口部を設け、この開口部から充填材10を配置する。
【0035】
また、別の変形例として、図6に示すように、複数の第1の中間板13を室内側板材2と室外側板材3との間に等間隔で且つ各板材2,3と垂直になるように配置し、第2の中間板14を各第1の中間板12の間に傾斜して配置するようにしてもよい。このような構成により、室内側空洞部15と室外側空洞部16とを室内側板材2と室外側板材3との間に設けてもよい。なお、この場合においては、室内側板材2における室内側空洞部15に対応する部分に複数の開口部を設け、この開口部から充填材10を配置する。
【0036】
上述の実施形態では、複数の開口部7を各室内側空洞部5に対して一定の間隔で開けているが、開口部7の数や間隔は、実施形態の例に限定されず、充填材10の種類や特徴(膨張速度)によって変更することができる。
【0037】
上述の実施形態に加えて、充填材10を複数の開口部7から充填する際に充填材10の膨張を遅延させる遅延剤も添加してもよい。これにより、充填剤の膨張時間が調整され、充填剤10の膨張状態が均一になり、その結果、各室内側空洞部5に隙間なく充填剤10を配置することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 車両用床板
1a,1b 車両用床板の車幅方向における端部
2 室内側板材
2a 室内側板材の下側表面
3 室外側板材
3a 室外側板材の上側表面
4,11,13,14 中間板
4a 中間板の室内側屈曲部
4b 中間板の室外側屈曲部
5,15 室内側空洞部
6,16 室外側空洞部
7 開口部
8 連結部分
9 小穴
10 充填材
12 空洞部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の室内側に配置された第1の板材と、該第1の板材と間隔をおいて室外側に対向配置された第2の板材と、前記第1の板材と前記第2の板材との間を連結し空洞部を構成するように配置された中間板とを備えた車両用床板構造に充填材を充填する方法であって、
前記第1の板材における前記空洞部に対応する部分に開口部を開けるステップと、前記開口部を用いることにより前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップとを含むことを特徴とする車両用床板構造に充填材を充填する方法。
【請求項2】
前記空洞部に対応する部分に開口部を開けるステップは、複数の開口部を間隔をおいて開けるステップであり、前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップは、前記複数の開口部を用いることにより前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップであることを特徴とする請求項1に記載の車両用床板構造に充填材を充填する方法。
【請求項3】
前記空洞部に膨張可能な充填材を充填するステップの前に、前記第1の板材の前記空洞部に対応する部分において前記第1の板材と前記中間板との連結部分に沿って複数の小穴を間隔をおいて開けるステップを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用床板構造に充填材を充填する方法。
【請求項4】
車両の室内側に配置された第1の板材と、該第1の板材と間隔をおいて室外側に対向配置された第2の板材と、前記第1の板材と前記第2の板材との間を連結し空洞部を構成するように配置された中間板とを備えた車両用床板構造において、
前記第1の板材には、前記空洞部に対応する部分に開口部が設けられており、前記空洞部には、前記開口部を用いて充填した膨張可能な充填材が配置されていることを特徴とする車両用床板構造。
【請求項5】
前記の開口部は、複数間隔をおいて設けられており、前記空洞部には、前記複数の開口部を用いて充填した膨張可能な充填材が配置されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用床板構造。
【請求項6】
前記第1の板材の前記空洞部に対応する部分には、前記第1の板材と前記中間板との連結部分に沿って複数の小穴が間隔をおいて形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の車両用床板構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−241195(P2010−241195A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−90057(P2009−90057)
【出願日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】