説明

車両用空気調和装置及びその制御方法

【課題】本発明では主バッテリの電力により駆動され、かつ、補機バッテリを充電するDC/DCコンバータを有する車両用空気調和装置において、車両用空気調和装置が作動していない場合においても、DC/DCコンバータを効率的に冷却し、装置の小型化及び低コスト化を図った車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
【解決手段】主バッテリ12と補助バッテリ11とを有する車両に搭載され、スクロール圧縮器34に動力を与える電動機30と、冷媒が冷媒流路を循環することで形成される冷凍サイクルと、を含む車両用空気調和装置100において、主バッテリ12の電力により電動機30を駆動するインバータ回路21と、主バッテリ12の電圧を降圧して補機バッテリ11を充電するDC/DCコンバータ回路22と、を冷媒によって冷却される電動機ケース20に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用空気調和装置に係り、特に、主バッテリと補機バッテリとを有する車両に搭載され、圧縮器に動力を与える電動機と、冷媒が冷媒流路を循環することで形成される冷凍サイクルと、を含む車両用空気調和装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンにより駆動される自動車では、エンジン回転を動力源とした車両用空気調和装置が広く用いれられている。近年、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車及び電気自動車等が実用化されるに従い、エンジン回転を動力源とせず、電動機を備えた車両用空気調和装置が開発され、実用化されている。
【0003】
電気自動車等は、走行用である高電圧の主バッテリと、補機用である低電圧の補機バッテリを備えている。特に、走行用の主バッテリは、所定の走行距離を確保するため大型化し、車両の重量バランスを取るために車両後部に搭載されることが多い。これに対して補機バッテリと低電圧負荷となる各種機器とは、車両前部のエンジンルーム内に搭載されることが多いため、補機バッテリを充電するDC/DCコンバータはエンジンルーム内に配置することが望ましいが、高電圧配線の配置や冷却を考慮しなければならず、様々な配置が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、主バッテリにDC/DCコンバータを設け、主バッテリとDC/DCコンバータを冷却するバッテリパック冷却構造が開示されている。また、特許文献2には、電気自動車等において、冷凍サイクルにより車室を冷却した後の冷媒を用いて、電動機を駆動するための駆動ユニットを冷却する技術が開示されている。この技術は冷凍サイクルのコンプレッサを駆動する駆動ユニットを冷媒で冷やすことで装置の小型化を図ったものである。
【0005】
図8に特許文献1で開示されている車両用空気調和装置200の構成図を示す。車両用空気調和装置200は、放熱部と吸熱部とを含む冷凍サイクルを有している。放熱部は、ガス状態の冷媒を圧縮するコンプレッサ203(圧縮器)と、圧縮により高温高圧となったガス状態の冷媒を冷却ファン221からの送風により冷却及び凝縮して液化するコンデンサ210(凝縮器)と、を有している。
【0006】
吸熱部は、液化された冷媒を断熱膨張させる膨張器213と、断熱膨張した冷媒とブロアファン222から送られた空気との熱交換を行う蒸発器(エバポレータ214)と、冷媒の気液分離を行うアキュムレータ205(気液分離器)と、を有している。ブロアファンによって発生した風はエバポレータ214にて冷却風となり、車室内へ送られる。また、アキュムレータ205には、バッテリ202からの電源電圧を安定化するDC/DCコンバータ204aと、DC/DCコンバータ204aの直流電力をスイッチングして三相交流に変換するインバータ204bと、が設けられている。
【0007】
【特許文献1】特開2004−306726号公報
【特許文献2】特開2000−264046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1のバッテリパック冷却構造は、主バッテリにDC/DCコンバータを設ける構造であるため、車両後部に搭載されたDC/DCコンバータからエンジンルーム内の補機へ接続する低圧配線が長くなる。そこで、特許文献2に示すようにDC/DCコンバータをエンジンルーム内に配置し、車両用空気調和装置の冷凍サイクル中に設けたDC/DCコンバータを冷却する構成とすることで低圧配線を短くすることが可能となる。さらに、車両用空気調和装置にインバータ回路とDC/DCコンバータとを設けたことにより両者の高圧配線を共通化することが可能となる。
【0009】
しかし、特許文献2のような構成にすると、車両用空気調和装置が作動していない場合は、DC/DCコンバータを冷却できず、冷却のために車両用空気調和装置を常時作動させることはエネルギ損失となる。
【0010】
そこで、本発明では主バッテリの電力により駆動され、かつ、補機バッテリを充電するDC/DCコンバータを有する車両用空気調和装置において、車両用空気調和装置が作動していない場合においても、DC/DCコンバータを効率的に冷却し、装置の小型化及び低コスト化を図った車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以上のような目的を達成するために、本発明に係る車両用空気調和装置は、主バッテリと補機バッテリとを有する車両に搭載され、圧縮器に動力を与える電動機と、電動機を内蔵する電動機ケースと、冷媒が冷媒流路を循環することで形成される冷凍サイクルと、を含む車両用空気調和装置において、主バッテリの電力により電動機を駆動するインバータ回路と、主バッテリの電圧を降圧して補機バッテリを充電するDC/DCコンバータ回路と、を冷媒によって冷却される電動機ケースに設けたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る車両用空気調和装置において、インバータ回路の発熱部品とDC/DCコンバータ回路の発熱部品とを電動機ケースに配置したことを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明に係る車両用空気調和装置において、冷凍サイクルは、圧縮器とコンデンサと膨張器とエバポレータとが順次接続された通常流路と、通常流路の膨張器及びエバポレータをバイパスするバイパス流路と、バイパス流路に切り換えて冷媒を循環させる切換手段と、を有し、車両用空気調和装置の運転が停止している場合、バイパス流路を介して冷媒を循環させることを特徴とする。
【0014】
さらにまた、本発明に係る車両用空気調和装置において、車両用空気調和装置の運転が停止している場合、インバータ回路はDC/DCコンバータ回路の出力に応じて電動機を駆動することを特徴とする。
【0015】
さらにまた、本発明に係る車両用空気調和装置において、少なくともDC/DCコンバータ回路の発熱部品を圧縮器の冷媒入口側に配置したことを特徴とする。
【0016】
さらにまた、本発明に係る車両用空気調和装置において、車両用空気調和装置の運転が停止している場合、さらに、インバータ回路は冷媒温度に基づいて電動機の出力を可変駆動することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る車両用空気調和装置を制御する制御方法であって、車両用空気調和装置の運転が停止している場合、バイパス流路を介して冷媒を循環させるバイパス切換工程と、DC/DCコンバータ回路の出力と冷媒温度とに基づいて、コンデンサを冷却するコンデンサファン、電動機のうち少なくとも一つの出力をインバータ回路によって可変駆動させる可変駆動工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明を用いると、DC/DCコンバータをエンジンルーム内に配置することで補機までの低圧配線を短くすることが可能となり、DC/DCコンバータ及びインバータ回路への高圧配線を共有することも可能となる。また、これらを車両用空気調和装置の冷凍サイクル中に設けて冷却することで冷却の問題も解決できる。
【0019】
また、本発明では、主バッテリの電力により駆動され、かつ、補機バッテリを充電するDC/DCコンバータを有する車両用空気調和装置において、車両用空気調和装置が作動していない場合においても、DC/DCコンバータを効率的に冷却することが可能となり、併せて装置の小型化を可能にするという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0021】
図1には、高電圧用の主バッテリ12と低電圧用の補機バッテリ11とを有する車両に搭載された車両用空気調和装置100が示されている。車室内の温度を調整する車両用空気調和装置100は、大きく分けて放熱部と吸熱部とに分けられる。放熱部は、冷媒を圧縮する電動圧縮器10と、圧縮により高温高圧となったガス状態の冷媒をコンデンサファン111からの送風により冷却及び凝縮して液化するコンデンサ110(凝縮器)と、を有している。
【0022】
吸熱部は、本発明の特徴の一つであるバイパス弁117及び膨張器109と、液化された冷媒を断熱膨張させる膨張器113と、断熱膨張した冷媒とブロアファン122から送られた空気との熱交換を行う蒸発器(エバポレータ114)と、冷媒の気液分離を行うアキュムレータ119(気液分離器)と、チェック弁123と、を有している。ここで、バイパス弁117は、コンデンサ110からエバポレータ114への流路と、コンデンサ110から電動圧縮器10への流路と、を切り換えるものであり、車両用空気調整装置が作動中は、コンデンサ110からエバポレータ114への流路を導通させている。
【0023】
図1の電動圧縮器10は、インバータ回路21と、DC/DCコンバータ回路22と、電動機30と、シャフト33に接続されたスクロール圧縮器34と、を有している。また、電動機30は、電動機ケース20に固定されたステータ31と、シャフト33に接続されたロータ32と、電動機30の内部を流れる冷媒の温度を測定するための温度センサ108と、を有している。電動機30の右側から入った冷媒は、電動機30の内部を冷却しながら流れて、スクロール圧縮器34のポートに吸い込まれる。スクロール圧縮器34は冷媒を圧縮してコンデンサ110へ高温高圧の冷媒を吐出する。
【0024】
本実施形態にて特徴的なことの一つは、主バッテリ12と補機バッテリ11とを有する車両に搭載され、スクロール圧縮器34に動力を与える電動機30と、冷媒が冷媒流路を循環することで形成される冷凍サイクルと、を含む車両用空気調和装置100において、主バッテリ12の電力により電動機30を駆動するインバータ回路21と、主バッテリ12の電圧を降圧して補機バッテリ11を充電するDC/DCコンバータ回路22と、を冷媒によって冷却される電動機ケース20に設けたことである。
【0025】
図2は電動圧縮器10の構成を示す正面図であり、図3には電動圧縮器10の側面図が示されている。図2のインバータ回路21には、図示しない制御回路と、電圧変換用のトランス23と、平滑回路24と、スイッチング素子としてIGBT(トランジスタ)25が設けられている。このIGBT25は発熱量が多いため電動機ケース20に直接固定されている。
【0026】
また、図3に示す電動圧縮器10の側面図では、インバータ回路21とDC/DCコンバータ回路22とを電動圧縮器10内部で接続し、高圧配線を共有する構成を示している。DC/DCコンバータ回路22は、図示しない制御回路と、主バッテリから供給される電圧を降圧する降圧回路29と、IGBT25と、平滑回路28と、を有している。
【0027】
次に、冷媒の流れを示す。図2の吸入口35から吸い込まれた冷却用の冷媒は、電動機30内部を流れて電動機30を冷却して、スクロール圧縮器34のポート107に入る。
【0028】
さらに、図3のポート107からスクロール圧縮器34の外周部に入った冷媒は、圧縮行程が進行することにより中央部のポート106から吐出される。
【0029】
図4は電動圧縮器の斜視図である。電動圧縮器10は、冷媒の吸入口35と、圧縮された冷媒の吐出口36と、高圧コネクタ26と、低圧コネクタ27と、車両へ取り付けるための取り付けねじ孔と、を有している。また、電動機ケース20の内部には、互いに接続されたインバータ回路21及びDC/DCコンバータ回路22が設けられている。このような構成とすることで、高圧配線の共有と、小型化を実現することができる。次に、本発明の特徴の一つである制御処理について示す。
【0030】
図5にはインバータ回路とDC/DCコンバータ回路を制御する制御処理の流れが示されており、図6には冷媒温度と電動圧縮器出力との関係が示されている。制御処理が開始されると、ステップS10において、車両用空気調和装置(以下、A/Cと略す。)が作動しているかどうかを判定する。もし、A/Cがオン状態であれば、図1に示すバイパス弁117をバイパス閉とし、通常の流路116に冷媒を流す。ステップS14において、通常のA/C作動を行い、膨張器113、エバポレータ114、アキュムレータ119、チェック弁123を介して電動圧縮器10へ冷媒を供給する。もし、ステップS10においてA/Cがオフ状態であることが検知されると、図1に示すバイパス弁117を流路118へ切り換え、膨張器109を介して冷却された冷媒を電動圧縮器10へ供給する。
【0031】
次に、ステップS18〜S24では、温度センサ108を用いて冷媒温度Tを測定し、冷媒温度Tに基づいて電動圧縮器を制御する。この制御では、図6に示す冷媒温度Tと電動圧縮器出力との特性図に基づいて電動圧縮器を制御することになる。
【0032】
最初にステップS18において、冷媒温度Tがt1より高い場合には、ステップS22に移る。もし、冷媒温度Tがt1以下であれば、図6の特性図に基づいてステップS20の処理を行う。ステップS20では、電動圧縮器出力を「低(d1)」に設定した後、ステップS28に移る。
【0033】
ステップS18において、冷媒温度Tがt1より高い場合にはステップS22に移り、冷媒温度Tがt2より高いかどうかを判定する。ここで、冷媒温度Tがt1より高く、かつ、t2以下の場合には、電動圧縮器出力は、(d2−d1)/(t2−t1)Tに基づいて出力された後、ステップS28に移る。もし、ステップS22において、冷媒温度Tがt2より高い場合には、電動圧縮器出力を「高(d2)」に設定した後、ステップS28に移る。
【0034】
次に、ステップS28からステップS32では、DC/DCコンバータの出力を図1の負荷検知器99で検出し、検出した値に基づいて電動圧縮器出力、ファン出力係数、少なくとも一方の値を変更して制御を行う。図7はDC/DC出力Pに対する電動圧縮器出力係数とファン出力係数との関係を示した特性図である。この特性において、電動圧縮器出力係数を変化させるp2値よりファン出力係数値を変化させるp4が高い値として設定されている。
【0035】
ステップS28において、DC/DCコンバータ出力Pがp2より高い値となった場合には電動圧縮器出力を通常値:1からα倍(定数)に変化させてステップS32へ移る。もし、p2より低い値であった場合には、通常値を保持することになる。
【0036】
ステップS32において、同様にDC/DCコンバータ出力Pがp4より高い値となった場合にはコンデンサを冷却するファン出力を通常値:1からβ倍(定数)に変化させてステップS10へ移る。同様に、p2より低い値であった場合には、通常値を保持することになる。また、図7に示す特性にはヒステリシスを設けてあり、所定の値(p1,p3)以下にDC/DCコンバータの出力Pが低下するまでは、これらの値は保持される。このように電動圧縮器出力とファン出力をDC/DCコンバータ出力Pに応じて調整することにより、DC/DCコンバータの冷却を省エネルギー化することが可能となる。
【0037】
以上、上述したように、本実施形態を用いることにより、DC/DCコンバータをエンジンルーム内に配置し、車両用空気調和装置の冷凍サイクル中に設けて冷却することで補機までの低圧配線を短くすることが可能となると共にDC/DCコンバータ及びインバータ回路への高圧配線を共有することが可能となる。
【0038】
また、本実施形態において車両用空気調和装置が作動していない場合においても、DC/DCコンバータを効率的に冷却することが可能となり、併せて装置の小型化が可能となる。なお、本実施形態では説明のために電動機と圧縮器とを分けて用い、電動機と圧縮器とを含む場合においては電動圧縮器として記載したが、この内容に限定するものではなく、通常の「コンプレッサ」や「圧縮機」と同じ意味であることはいうまでもない。
【0039】
さらに、本実施形態では、車両用空気調和装置を有する自動車を例にして説明したが、これに限るものではなく二輪車、鉄道車両などであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用空気調和装置の全体構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る電動圧縮器の構成を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る電動圧縮器のスクロール部を示す側面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る電動圧縮器の全体構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係るインバータ回路とDC/DCコンバータ回路を制御する制御処理の流れを示すフローチャート図である。
【図6】本発明の実施形態に係る冷媒温度と電動圧縮器出力との関係を示した特性図である。
【図7】本発明の実施形態に係るDC/DC出力に対する電動圧縮器出力係数とファン出力係数との関係を示した特性図である。
【図8】従来の構成による車両用空気調和装置の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
【0041】
10 電動圧縮器、11 補機バッテリ、12 主バッテリ、20 電動機ケース、21 インバータ回路、22 DC/DCコンバータ回路、23 トランス、24,28 平滑回路、25 IGBT、26 高圧コネクタ、27 低圧コネクタ、29 降圧回路、30 電動機、31 ステータ、32 ロータ、33 シャフト、34 スクロール圧縮器、35 吸入口、36 吐出口、99 負荷検知器、100,200 車両用空気調和装置、106,107 ポート、108 温度センサ、109,113,213 膨張器、110,210 コンデンサ、111 コンデンサファン、114,214 エバポレータ、115,116,118 流路、117 バイパス弁、119,205 アキュムレータ、122 ブロアファン、123 チェック弁、202 バッテリ、203 コンプレッサ、204a DC/DCコンバータ、204b インバータ、221 冷却ファン、222 ブロアファン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主バッテリと補機バッテリとを有する車両に搭載され、圧縮器に動力を与える電動機と、電動機を内蔵する電動機ケースと、冷媒が冷媒流路を循環することで形成される冷凍サイクルと、を含む車両用空気調和装置において、
主バッテリの電力により電動機を駆動するインバータ回路と、
主バッテリの電圧を降圧して補機バッテリを充電するDC/DCコンバータ回路と、
を冷媒によって冷却される電動機ケースに設けたことを特徴とする車両用空気調和装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用空気調和装置において、
インバータ回路の発熱部品とDC/DCコンバータ回路の発熱部品とを電動機ケースに配置したことを特徴とする車両用空気調和装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両用空気調和装置において、
冷凍サイクルは、
圧縮器とコンデンサと膨張器とエバポレータとが順次接続された通常流路と、
通常流路の膨張器及びエバポレータをバイパスするバイパス流路と、
バイパス流路に切り換えて冷媒を循環させる切換手段と、
を有し、
車両用空気調和装置の運転が停止している場合、バイパス流路を介して冷媒を循環させることを特徴とする車両用空気調和装置。
【請求項4】
請求項3に記載の車両用空気調和装置において、
車両用空気調和装置の運転が停止している場合、インバータ回路はDC/DCコンバータ回路の出力に応じて電動機を駆動することを特徴とする車両用空気調和装置。
【請求項5】
請求項3に記載の車両用空気調和装置において、
少なくともDC/DCコンバータ回路の発熱部品を圧縮器の冷媒入口側に配置したことを特徴とする車両用空気調和装置。
【請求項6】
請求項4に記載の車両用空気調和装置において、
車両用空気調和装置の運転が停止している場合、さらに、インバータ回路は冷媒温度に基づいて電動機の出力を可変駆動することを特徴とする車両用空気調和装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の車両用空気調和装置を制御する制御方法であって、
車両用空気調和装置の運転が停止している場合、バイパス流路を介して冷媒を循環させるバイパス切換工程と、
DC/DCコンバータ回路の出力と冷媒温度とに基づいて、コンデンサを冷却するコンデンサファン、電動機のうち少なくとも一つの出力をインバータ回路によって可変駆動させる可変駆動工程と、
を有することを特徴とする車両用空気調和装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−45964(P2009−45964A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−211264(P2007−211264)
【出願日】平成19年8月14日(2007.8.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】