説明

車両用送信機の出力調整システム

【課題】 車両用ワイヤレス送信機の出力レベルの調整を最終製品の段階で行うことが可能な出力調整システムを提供する。
【解決手段】 所定の電界強度で電波を送信する第1の送信手段11と、電波を受信する第1の受信手段12と、所定の設定値に基づいて第1の送信手段11で送信する電波の電界強度を調整する電界強度調整手段13とを有する車両用送信機10と、車両用送信機10から電波を受信する第2の受信手段21と、受信手段21で受信した電波の電界強度を測定する電界強度測定手段21と、出力調整信号を車両用送信機10に送信する第2の送信手段22と、電界強度測定手段21で測定した電界強度に基づいて出力調整信号を調整する信号調整手段23とを有する出力調整装置20とを設ける。電界強度調整手段13は、第1の受信手段12で受信した出力調整信号に基づいて設定値を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用送信機から送信される電波の電界強度を調整する出力調整システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載された受信機で自動車のキーに内蔵されたワイヤレス送信機からの電波を受信してドアの施錠・解錠を行うワイヤレスドアロックシステムが知られている。また、各タイヤのホイールに設けられた空気圧センサおよびワイヤレス送信機と、センサ検出結果を受け取る車体側の受信機とを備えるタイヤ空気圧監視システムが知られている。
【0003】
上述のようなシステムに用いられる車両用ワイヤレス送信機の出力レベルは、日本国内では微弱電波法、米国ではFCC Part15等といった各国の電波法規で規制されている。これらの規制を満たすために、機器メーカは部品のばらつき等によるワイヤレス送信機の出力レベルのばらつきを調整する必要がある。
【0004】
従来、ワイヤレス送信機の出力レベルの調整は、プリント基板の状態(サーキット状態)で検査と同時に行われていた(例えば、特許文献1参照)。この検査方法では、プリント基板状態のワイヤレス送信機に調整器を直接接続し、調整器からワイヤレス送信機に調整データを送るように構成されている。そして、出力レベルの調整後、プリント基板に樹脂モールドやケース組み付け等のパッケージング工程が施され、最終製品となる。
【特許文献1】特開平11−074802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えばパッケージング工程で構造要因による出力ばらつきが生じることがあり、最終製品検査で出力不良となる場合がある。このように最終製品検査で不良が生じた場合、上記特許文献1に記載の調整方法では、最終製品を再度分解してプリント基板の状態まで戻さないと出力レベルの再調整ができないという問題がある。また、パッケージング工程で出力レベルに差が出るような構造であるとすれば、プリント基板状態で出力レベルの再調整を行ったとしても、再びパッケージング工程を経た後の最終製品検査で出力ばらつきがなくなっているかは不明である。
【0006】
本発明は上記点に鑑み、車両用ワイヤレス送信機の出力レベルのばらつきを最終製品の段階でなくすことが可能な出力調整システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、所定の電界強度で電波を送信する第1の送信手段(11)と、電波を受信する第1の受信手段(12)と、所定の設定値に基づいて第1の送信手段(11)で送信する電波の電界強度を調整するとともに、第1の受信手段(12)で受信した出力調整信号に基づいて設定値を変更する電界強度調整手段(13)とを有する車両用送信機(10)と、車両用送信機(10)から電波を受信する第2の受信手段(21)と、受信手段(21)で受信した電波の電界強度を測定する電界強度測定手段(21)と、出力調整信号を車両用送信機(10)に送信する第2の送信手段(22)と、電界強度に基づいて出力調整信号を調整する信号調整手段(23)とを有する出力調整装置(20)とを備えることを特徴としている。
【0008】
このように、出力調整装置(20)で送信機(10)からの電波を受信して電界強度を測定し、この電界強度に基づいて出力調整信号を送信機(10)に送信するとともに、送信機(10)で出力調整信号に従って出力電波の電界強度を調整することにより、非接触で送信機(10)の出力レベルの調整を行うことができる。これにより、送信機(10)の出力レベルの調整を最終製品の段階で行うことができ、パッケージング工程における出力ばらつきの影響を受けることがないので、出力レベルのばらつきを最終製品の段階でなくすことができる。
【0009】
なお、信号調整手段(23)は、電界強度を予め設定した規定値と比較し、電界強度が規定値を上回っている場合には、出力調整信号を電界強度を低下させる内容に調整し、電界強度が規定値を下回っている場合には、出力調整信号を電界強度を増加させる内容に調整すればよい。
【0010】
また、請求項2に記載の発明では、所定の電界強度で電波を送信する第1の送信手段(11)と、電波を受信する第1の受信手段(12)と、所定の設定値に基づいて第1の送信手段(11)で送信する電波の電界強度を調整するとともに、第1の受信手段(12)で受信した出力調整信号に基づいて設定値を変更する電界強度調整手段(13)とを有する車両用送信機(10)に対し、電界強度を調整させるための出力調整装置であって、
車両用送信機(10)から電波を受信する第2の受信手段(21)と、第2の受信手段(21)で受信した電波の電界強度を測定する電界強度測定手段(21)と、出力調整信号を車両用送信機(10)に送信する第2の送信手段(22)と、電界強度に基づいて出力調整信号を調整する信号調整手段(23)とを備えることを特徴としている。
【0011】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について図1、図2に基づいて説明する。
【0013】
本実施形態では、本発明の車両用送信機の出力調整システムを、直接式タイヤ空気圧監視システムに用いられるワイヤレス送信機の出力レベルの調整に用いている。タイヤ空気圧監視システムのワイヤレス送信機は、タイヤホイールに取り付けられるもので、タイヤの空気圧を検出すると共に、その検出結果を示す検出信号のデータを車体側に設けられた受信機に送信するものである。
【0014】
図1は、本実施形態の出力調整システムのブロック図である。図1に示すように、本実施形態の出力調整システムは、車両用ワイヤレス送信機10と出力調整装置20とを備えている。
【0015】
ワイヤレス送信機10は、送信回路11、受信回路12、制御部13、記憶素子14を構成要素として備えている。これらの構成要素は図示しないプリント基板上に形成されており、プリント基板は樹脂モールドによりパッケージングされている。また、本実施形態のワイヤレス送信機10は、タイヤ空気圧に応じた検出信号を出力する図示しない圧力センサを備えており、例えばタイヤホイールにおけるエア注入バルブに取り付けられて使用される。
【0016】
送信回路11は、送信用アンテナを備えており、圧力センサの圧力検出信号のデータを図示しない車体側受信機に送信する。受信回路12は、受信用アンテナを備えており、図示しない車体側送信機から送信される信号を受信する。なお、送信回路11が本発明の第1の送信手段に相当し、受信回路12が本発明の第1の受信手段に相当している。
【0017】
制御部13は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータを用いることができ、ROM内に記憶されたプログラムに従って、所定の処理を実行するようになっている。制御部13は、圧力検出信号に所定の信号処理を施すとともに、受信回路12で受信した図示しない車体側送信機からの信号をトリガとして、送信回路11により圧力検出信号を含む送信フレームを図示しない車体側受信機に送信する。
【0018】
記憶素子14は、書き込み可能な不揮発性メモリである。本実施形態では、記憶素子14として、EEPROM等の電気的に書き替え可能な不揮発性メモリを用いている。記憶素子14には、送信回路11から信号送信する際における電波の出力レベル(電界強度)に関する設定値としての出力調整用パラメータ値が記憶されている。制御部13は、記憶素子14に記憶されている出力調整用パラメータ値に基づいて、送信回路11から送信される電波の出力レベルを調整するように構成されている。
【0019】
後述する出力調整装置20による出力レベル調整が行われる前の初期状態では、出力調整用パラメータ値は初期値としてゼロが設定されている。制御部13は、後述の出力調整装置20による出力レベル調整が行われることで、記憶素子14の出力調整用パラメータ値を書き替える。なお、制御部13が本発明の電界強度調整手段に相当している。
【0020】
出力調整装置20は、ワイヤレス送信機10と通信を行い、所定位置におけるワイヤレス送信機10から出力される電波の出力レベルを調整するための装置である。この所定位置とは、ワイヤレス送信機10に対する車体側受信機の相対位置である。
【0021】
図1に示すように、出力調整装置20は、電界強度測定部21、送信回路22、制御部23を備えている。
【0022】
電界強度測定部21は、受信用アンテナを備えており、ワイヤレス送信機10から送信される信号を受信するとともに、受信電波の電界強度を電圧値に変換して測定するものである。送信回路22は、送信用アンテナを備えており、ワイヤレス送信機10に対して出力調整信号を送信する。なお、電界強度測定部21が本発明の第2の受信手段および電界強度測定手段に相当し、送信回路22が本発明の第2の送信手段に相当している。
【0023】
なお、本実施形態では、ワイヤレス送信機10から出力調整装置20への通信の周波数f1はRF帯が使用され、出力調整装置20からワイヤレス送信機10への通信の周波数f2はLF帯が使用されている。
【0024】
制御部23は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータを用いることができ、ROM内に記憶されたプログラムに従って、所定の処理を実行するようになっている。制御部23は、ワイヤレス送信機10から送信される電波の電界強度について、基準値となる規定レベルを予め設定しておき、実際に電界強度測定部21にて測定した電界強度と規定レベルとを比較して、送信回路22から送信される出力調整信号を調整する。なお、規定レベルは、ある程度の幅を持たせて設定することができる。なお、制御部23が本発明の信号調整手段に相当している。
【0025】
次に、本実施形態の出力調整装置20によるワイヤレス送信機10の出力レベルの調整方法について図2のフローチャートに基づいて説明する。本実施形態の出力レベル調整は、プリント基板が樹脂モールドによりパッケージングされた最終製品の状態となった時点で行われる。
【0026】
まず、ワイヤレス送信機10の制御部13は、出力調整用パラメータ値をゼロ(初期値)に設定する(S10)。次に、ワイヤレス送信機10の制御部13は、出力調整用パラメータ値に基づいて送信回路11から電波を送信する(S11)。
【0027】
次に、出力調整装置20では、電界強度測定部21にてワイヤレス送信機10から受信した電波の出力レベル(電界強度)を測定する(S12)。そして、出力調整装置20の制御部23では、出力レベルの測定結果が規定レベルを上回っているか否かを判定する(S13)。この結果、出力レベルの測定結果が規定レベルを上回っている場合には、出力調整装置20の制御部23は、出力調整用パラメータ値を減少させるための出力調整信号をワイヤレス送信機10に送信する(S14)。
【0028】
一方、出力レベルの測定結果が規定レベルを上回っていない場合には、出力調整装置20の制御部23では、出力レベルの測定結果が規定レベルを下回っているか否かを判定する(S15)。この結果、出力レベルの測定結果が規定レベルを下回っている場合には、出力調整装置20の制御部23は、出力調整用パラメータ値を増加させるための出力調整信号をワイヤレス送信機10に送信する(S16)。
【0029】
次に、S14およびS16で出力調整信号をワイヤレス送信機10に送信した場合には、ワイヤレス送信機10の制御部13は受信回路12で受信した出力調整信号に基づき、記憶素子14に記憶されている出力調整用パラメータ値を書き替える(S17)。具体的には、出力調整信号が出力調整用パラメータ値を減少させる旨の内容である場合には出力調整用パラメータ値を減少させ、出力調整信号が出力調整用パラメータ値を増加させる旨の内容である場合には出力調整用パラメータ値を出力調整用パラメータ値を増加させる。
【0030】
以上のように、出力調整装置20でワイヤレス送信機10からの電波を受信して電界強度を測定し、この電界強度に基づいて出力調整信号をワイヤレス送信機10に送信し、ワイヤレス送信機10で出力調整信号に従って出力調整用パラメータ値を調整することにより、非接触でワイヤレス送信機10の出力レベルの調整を行うことができる。
【0031】
これにより、ワイヤレス送信機10の出力レベルの調整を最終製品の段階で行うことができる。このように最終製品の段階で電波法規の規制に合致するように出力レベルを調整することで、パッケージング工程における出力ばらつきの影響を受けることがない。これは特に、樹脂モールド等でパッケージングされ、最終製品の分解が困難となるワイヤレス送信機10に有利である。
【0032】
また、本実施形態では、出力調整装置20からワイヤレス送信機10への通信に、ワイヤレス送信機10の出力周波数f1(一般的に数100MHz帯)とはまったく異なるLF帯(kHz)という低い周波数f2を用いている。このLF帯での通信は、電磁結合(電磁誘導)方式で比較的短距離(数cm〜数10cm)の限られたエリア内でしか通信が行えない。このため、最終製品検査段階で出力調整装置20にワイヤレス送信機10に対して出力調整信号を送信する際に、通信エリア外には出力調整信号が届かず、他の製造ラインに影響を与えることを防止できる。
【0033】
また、本実施形態のような直接式タイヤ空気圧監視システムでは、車体側からLF帯の電波でトリガ信号をタイヤ側の送信機に送信し、そのトリガ信号を受けて送信機が車体側にデータ送信するといったシステムが存在する。このような送信機では、既にLF受信用のアンテナ・受信回路を備えているため、新たな構成を追加する必要がない。
【0034】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、車両用ワイヤレス送信機10としてタイヤ空気圧監視システムのタイヤに設けられる送信機を適用したが、これに限らず、本発明は所定の電界強度で電波を送信する車両用ワイヤレス送信機であれば適用可能である。例えば、車両用ワイヤレス送信機として、車両に搭載された受信機で自動車のキーに内蔵されたワイヤレス送信機からの電波を受信してドアの施錠・解錠を行うワイヤレスドアロックシステムのワイヤレス送信機を好適に用いることができる。
【0035】
また、上記実施形態では、ワイヤレス送信機10の制御部13は、出力調整装置20から受信した出力調整信号に従って記憶素子14に記憶されている出力調整用パラメータ値を書き替えるように構成したが、これに限らず、制御部13のRAM上で出力調整用パラメータ値の変更を行い、出力調整の終了時に調整が完了した出力調整用パラメータ値を記憶素子14に書き込むようにしてもよい。
【0036】
この場合には、出力調整の終了時、すなわちワイヤレス送信機10が出力する電波の電界強度が規定レベルとなったときに、出力調整装置20からワイヤレス送信機10に出力調整が完了した旨の信号を送信する。ワイヤレス送信機10の制御部13は、出力調整が完了した旨の信号を受信したときに、出力調整用パラメータ値を記憶素子14に書き込む。
【0037】
このような構成の場合には、記憶素子14として、書き込み可能回数が1回のOTP(ワンタイムPROM)等を用いることができる。このような書き込み可能回数が1回の記憶素子は、書き替え可能な記憶素子よりコストが安いというメリットがある。
【0038】
また、記憶素子14として書き替え可能なものを用いた場合には、実際に製品として使用する際に外来ノイズなどを受け、制御部13が誤って記憶素子14に記憶されている出力調整用パラメータ値を書き替えてしまうことが考えられる。
【0039】
このような意図しない出力調整用パラメータ値の書き替えを防止するために、以下のような手段が考えられる。(1)出力調整装置20からワイヤレス送信機10に送信される出力調整信号を暗号化する。(2)出力調整装置20から出力調整信号を複数回送信するようにし、ワイヤレス送信機10で複数回受信した出力調整信号が一致した場合に、記憶素子14への書き込みを行う。(3)記憶素子14に出力調整機能の有効状態あるいは無効状態を示す出力調整機能状態データを書き込む領域を設け、出力調整完了時に制御部13が出力調整機能状態データを出力調整機能の無効状態を示すデータに書き替える。出力調整機能状態データが無効状態を示すデータになっていれば、制御部13は記憶素子14への書き込みを行わない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】上記実施形態の出力調整システムのブロック図である。
【図2】上記実施形態の出力調整方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
10…ワイヤレス送信機、11…送信回路、12…受信回路、13…制御部、14…記憶素子、20…出力調整装置、21…電界強度測定部、22…送信回路、23…制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の電界強度で電波を送信する第1の送信手段(11)と、電波を受信する第1の受信手段(12)と、所定の設定値に基づいて前記第1の送信手段(11)で送信する電波の電界強度を調整するとともに、前記第1の受信手段(12)で受信した出力調整信号に基づいて前記設定値を変更する電界強度調整手段(13)とを有する車両用送信機(10)と、
前記車両用送信機(10)から電波を受信する第2の受信手段(21)と、前記受信手段(21)で受信した電波の電界強度を測定する電界強度測定手段(21)と、前記出力調整信号を前記車両用送信機(10)に送信する第2の送信手段(22)と、前記電界強度に基づいて前記出力調整信号を調整する信号調整手段(23)とを有する出力調整装置(20)とを備えることを特徴とする車両用送信機の出力調整システム。
【請求項2】
所定の電界強度で電波を送信する第1の送信手段(11)と、電波を受信する第1の受信手段(12)と、所定の設定値に基づいて前記第1の送信手段(11)で送信する電波の電界強度を調整するとともに、前記第1の受信手段(12)で受信した出力調整信号に基づいて前記設定値を変更する電界強度調整手段(13)とを有する車両用送信機(10)に対し、前記電界強度を調整させるための出力調整装置であって、
前記車両用送信機(10)から電波を受信する第2の受信手段(21)と、
前記第2の受信手段(21)で受信した電波の電界強度を測定する電界強度測定手段(21)と、
前記出力調整信号を前記車両用送信機(10)に送信する第2の送信手段(22)と、
前記電界強度に基づいて前記出力調整信号を調整する信号調整手段(23)とを備えることを特徴とする車両用送信機の出力調整装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−14155(P2006−14155A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191218(P2004−191218)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】