説明

車両画像表示システム、車両画像表示装置、および通信遠隔装置

【課題】効率よく後続の車両に前方の状況を報知可能な車両画像表示システムを提供する。
【解決手段】車両画像表示システム1は、前方撮像カメラ110と、車両後方のスクリーン130に画像を表示させるプロジェクタ120と、前方撮像カメラ110からの画像をプロジェクタ120からスクリーン130に投影させる駆動制御手段と、遠隔装置側通信手段210と通信可能な表示装置側通信手段140と、表示装置側通信手段140の通信状態を判定する通信判定手段とを備える車両画像表示装置100と、遠隔装置側通信手段210を備える通信遠隔装置200と、を具備した。そして、駆動制御手段は、通信判定手段により通信可能と判定されると、撮像画像をスクリーン130に表示させる制御をし、通信判定手段により通信不可能と判定されると、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120の処理を停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前方の画像を表示させる車両画像表示システム、車両画像表示装置、および通信遠隔装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の前方の交通状況を、車両のリア側に設けられる表示手段に表示させて、後続車両に知らせる装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
この特許文献1に記載のものは、車両の前方を撮像する前方カメラと、リアウィンドに撮像した画像を投影する投影器と、前方カメラで撮像された画像データを投影器からリアウィンドに投影させて表示させる制御をする制御装置とを備えた車両用表示装置である。この車両用表示装置では、制御装置は、変速ギアの位置が車両を前進させる選択される変速位置に移動されたことを認識すると、前方カメラで撮像された画像データを投影器からリアウィンドに投影させる構成が採られている。
【0004】
また、特許文献2に記載のものは、車両の前方を撮像する撮像カメラと、このカメラで撮像した画像を出力する画像処理装置と、画像処理装置からの撮像画像を表示する表示画面とを備えた車両の構成が示されている。また、この車両から、撮像信号を無線通信で後続車両に送信し、後続車両に搭載されているナビゲーション装置の表示画面に、画像処理装置から出力される撮像画像を表示させる構成が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−178624号公報
【特許文献2】特開2007−142624号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1のような車両用表示装置では、制御装置は、変速ギアが、車両が前進する変速位置に移動されたことを認識すると、常時前方カメラにて撮像された画像データを投影器から投影させる。このため、例えば後続車両がない場合でも、リアウィンドに画像が投影されてしまうため、消費電力が大きくなり、電力的に非効率であるという問題がある。
また、特許文献2では、無線により映像信号を後続車両に送信するが、映像信号のデータサイズが大きくなると、無線通信に時間がかかり、撮像装置における撮像タイミングと表示タイミングとに遅延が発生してしまうなどの問題がある。
【0007】
本発明は、上記のような問題に鑑みて、効率よく後続の車両に前方の状況を報知可能な車両画像表示システム、車両画像表示装置、および通信遠隔装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の車両画像表示システムは、第一車両の車両前方を撮像する撮像手段と、前記第一車両の車両後方に面して設けられる画像表示領域に画像を表示させる表示手段と、前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記表示領域に表示させる制御をする制御手段と、前記第一車両より後方に位置する第二車両と通信可能に設けられる接続手段と、前記接続手段が前記第二車両と通信可能か否かを判定する通信判定手段とを備え、前記第一車両に搭載される車両画像表示装置と、前記第一車両の後方に所定距離内に接近すると、前記接続手段と通信可能に接続される通信手段を有するとともに、前記第二車両に設けられる通信遠隔装置と、を具備した車両画像表示システムであって、前記車両画像表示装置における前記制御手段は、前記通信判定手段により前記第二車両と通信可能であると判定されると、前記撮像画像を前記表示領域に表示させる制御をし、前記通信判定手段により前記第二車両と通信不可能であると判定されると、前記撮像手段における前記車両前方の撮像処理および前記表示手段における画像表示処理のうち少なくともいずれか一方の処理を停止させることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、車両画像表示装置が搭載された第一車両である先行車両に、通信遠隔装置が搭載された第二車両である後続車両が所定距離内に近接し、車両画像表示装置の接続手段と、通信遠隔装置の通信手段とが通信可能な状態になると、車両画像表示装置の制御手段は、表示手段を制御して撮像手段で撮像された撮像画像を表示領域に表示させる制御をする。そして、接続手段と通信手段とが通信不可能な距離まで、後続車両および先行車両が離れると、制御手段は、撮像手段および表示手段のうち少なくともいずれか一方の処理を停止して、処理を終了させる。
これにより、後続車両が先行車両に近接した際には、先行車両の前方の画像を先行車両のリア側に面して設けられる表示領域に表示させることで、後続車両に前方の交通状況などの情報を画像により知らせることができる。したがって、後続車両の運転手は、交通状況を容易かつ迅速に視認でき、運転の安全性を高めることができ、良好な運転支援を実施することができる。また、後続車両が先行車両から離れた際には、制御手段は、撮像手段または表示手段、または双方の処理を停止させることで、撮像手段や表示手段による電力消費を抑えることができる。したがって、第一車両および車両画像表示装置における省電力化をも実現でき、効率よく後続車両への運転支援を実施することができる。
【0010】
また、本発明の車両画像表示システムでは、前記通信遠隔装置は、前記表示領域への画像の表示および非表示の切り替えを要求する表示要求信号を入力可能な入力手段を備えるとともに、前記通信手段から前記表示要求信号を前記接続手段に出力し、前記車両画像表示装置における前記制御手段は、前記表示要求信号に基づいて、前記撮像画像の前記表示領域への表示および非表示を切り替えることが好ましい。
この発明によれば、通信遠隔装置を備えた後続車両の利用者が入力手段を操作することで、車両画像表示装置を備えた先行車両の表示領域への画像の表示状態を変更することができる。すなわち、後続車両の利用者は、遠隔操作により表示領域への撮像画像の表示および非表示を切り替えることができる。これにより、後続車両の利用者が先行車両の前方の撮像画像の表示が不要と判断した場合、遠隔操作により容易に表示領域への撮像画像の表示を非表示にできる。したがって、撮像手段や表示手段による電力消費をより抑えることができ、より効率的に後続車両への運転支援を実施することができる。
【0011】
さらに、本発明の車両画像表示システムでは、前記表示要求信号は、前記撮像手段の撮像方向を変更する旨の方向変更要求信号を有し、前記制御手段は、前記方向変更要求信号に基づいて、前記撮像手段にて撮像される撮像方向を変更し、変更された撮像方向の撮像画像を前記表示領域に表示させる制御をすることが好ましい。
この発明によれば、表示要求信号は、撮像手段の撮像方向を変更する旨の方向変更要求信号を有している。この方向変更要求信号は、例えば後続車両の利用者が入力手段を操作することにより設定入力される信号であり、例えば、撮像手段の撮像方向を、後続車両の進行方向に向けるなどすることで、後続車両の利用者が望む撮像画像を表示領域に表示させることができる。したがって、後続車両の運転支援をより良好に実施できるとともに、車両運転の安全性を高めることができる。
【0012】
そして、本発明の車両画像表示装置は、第一車両の前方を撮像する撮像手段と、前記第一車両の後方に面して設けられる表示領域に画像を表示させる表示手段と、前記第一車両に設けられるとともに、前記第一車両より後方に位置する第二車両が所定距離内に接近したか否かを判定する距離判断手段と、前記第一車両に設けられるとともに、前記距離判定手段により、前記第二車両が所定距離内に接近したと判定されると、前記撮像手段にて撮像された撮像画像を前記表示領域に表示させる制御をし、前記距離判定手段により前記第二車両が所定距離外に離隔したと判定されると、前記撮像手段における前記車両前方の撮像処理および前記表示手段における画像表示処理のうち少なくともいずれか一方の処理を停止させる制御手段と、を具備したことを特徴とする。
この発明によれば、上記発明と同様に、車両画像表示装置は、後続車両が近接した際に、先行車両の前方の画像を表示領域に表示させることができる。したがって、後続車両に対して、交通状況を容易かつ迅速に伝達することができ、運転の安全性を高めることができる。また、後続車両が離れた際に、撮像手段または表示手段、または双方の処理を停止するので、撮像手段や表示手段による電力消費を抑えることができ省電力化をも実現できる。
【0013】
また、本発明の車両画像表示装置では、前記距離判定手段は、前記第二車両に搭載される通信手段と通信可能に設けられる接続手段と、前記接続手段が前記第二車両と通信可能か否かを判定する通信判定手段と、を備え、前記通信判定手段により、前記接続手段が前記通信手段と通信可能であると判定されると、前記第二車両が所定距離内に接近したと判定し、前記接続手段が前記通信手段と通信不可能であると判定されると、前記第二車両が所定距離外に離隔したと判定することが好ましい。
この発明によれば、通信手段と接続手段との通信状態により第二車両の接近を判定する。一般に、センサやカメラなどにより第二車両の接近を判定する場合、例えばカメラで第二車両を撮像し、その形状から車両である旨を判定する構成などが必要となり、構成が煩雑となる。この形状から車両である旨を判定する構成がない場合、車両以外の例えば障害物などを検知した際にも、第二車両の接近と判定してしまうおそれがある。このような場合、表示領域に撮像画像が意図しないタイミングで表示されてしまうなどの問題がある。これに対して、上記のように、通信手段と接続手段との通信状態により第二車両の接近を判定する構成とすることで、適切に第二車両の接近を判定することができ、より効率的に表示領域への撮像画像の表示を実施でき、良好な運転支援処理を実施することができる。
【0014】
そして、本発明の通信遠隔装置は、第一車両の前方を撮像する撮像手段と、前記第一車両の後方に面して設けられる画像表示領域に画像を表示させる表示手段と、前記第一車両の後方に位置する第二車両と通信可能に設けられる接続手段と、前記接続手段が前記第二車両と通信可能か否かを判定する通信判定手段と、前記通信判定手段により前記第二車両と通信可能であると判定されると、前記撮像画像を前記表示領域に表示させる制御をし、前記通信判定手段により前記第二車両と通信不可能であると判定されると、前記撮像手段における前記車両前方の撮像処理および前記表示手段における画像表示処理のうち少なくともいずれか一方の処理を停止させる制御手段と、を備えた車両画像表示装置に通信可能に設けられ、前記第二車両に搭載される通信遠隔装置であって、前記接続手段に通信可能に接続される通信手段と、前記表示領域の画像の表示状態の変更を要求する表示要求信号を入力可能な入力手段と、前記通信手段が前記接続手段と通信可能か否かを判断する通信判断手段と、前記通信判断手段により通信可能であると判断された場合に、前記表示要求信号を前記通信手段から前記接続手段に送信する遠隔制御手段と、を備えたことを特徴とする。
なお、入力手段から入力される表示要求信号としては、例えば、表示領域に第一車両の前方の交通状態を表示させる旨の要求信号や、撮像手段の姿勢を変更する旨の要求信号などが例示できる。
この発明によれば、通信遠隔装置を搭載する第二車両が、上述したような車両画像表示装置を搭載した第一車両に接近し、通信可能な状態となると、例えば利用者の入力手段の入力操作により、車両画像表示装置の表示領域に表示される画像を変更することが可能となる。したがって、第二車両の運転手に良好に先行車両の前方の交通状況を伝達することができ、良好な運転支援を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[第一の実施の形態]
〔車両画像表示システムの構成〕
以下、本発明に係る第一の実施の形態の車両画像表示システムについて、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る第一の実施の形態に係る車両画像表示システムの概略を示す全体図である。
【0016】
図1において、車両画像表示システム1は、第一車両である先行車両10に搭載される車両画像表示装置100と、第二車両である後続車両20に搭載される通信遠隔装置200とを備えている。この車両画像表示システム1は、後続車両20が先行車両10に近接すると、先行車両10のリア面に面して設けられる表示領域としてのスクリーン130に先行車両10の前方の画像を表示させて、後続車両に知らせるシステムである。
【0017】
(車両画像表示装置の構成)
図2は、前記第一の実施の形態に係る車両画像表示システムにおける車両画像表示装置の概略を示すブロック図である。
先行車両10に搭載される車両画像表示装置100は、図1および図2に示すように、撮像手段としての前方撮像カメラ110と、表示手段を構成するプロジェクタ120と、スクリーン130と、接続手段としての表示装置側通信手段140と、制御手段としてのシステム制御部150(図2参照)と、を備えている。なお、本実施の形態において、先行車両10の例として図1に示すような、荷台を有する大型車を例示するが、これに限定されず、例えば、普通乗用車のリア側の一部にスクリーン130を設ける構成や、リアガラスに画像を表示させる構成などとしてもよい。
【0018】
前方撮像カメラ110は、先行車両10の前進方向における所定範囲の画像を撮像する。この前方撮像カメラ110により撮像される範囲としては、先行車両10の前方の交通状況、例えば交通渋滞の状況や、前方の信号の状況、交差点の状況などが撮像される範囲であればよい。この前方撮像カメラ110は、撮像された撮像画像に係る画像データをシステム制御部150に出力する。システム制御部150は、前記画像データを、そのまま、または前記画像データに各種画像処理を施して、プロジェクタ120へ出力する。
【0019】
システム制御部150は、前方撮像カメラ110、およびプロジェクタ120に、それぞれ独立に接続される駆動制御回線を介して、駆動制御信号を出力し、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120の作動および停止をそれぞれ独立に制御する。
この作動および停止の切り替えは、例えば、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120の各電源のオンおよびオフ状態を切り替えることにより実現してもよく、通常動作状態と待機状態(電力が供給されているが、それぞれ撮像処理、表示処理を停止している状態)とを切り替えることにより実施してもよい。
【0020】
プロジェクタ120は、スクリーン130に前方撮像カメラ110により撮像された撮像画像の画像光を投射し、スクリーン130に画像を表示させる。
具体的には、プロジェクタ120は、内部に図示しない光学装置を備えており、この光学装置は、図示は省略するが、光源と、光変調装置と、投射光学系とを備え、光源から射出された光束を、光変調装置によりシステム制御部150から入力される前記画像データに応じて光変調し、投射光学系からスクリーン130に投射させる。
【0021】
スクリーン130は、プロジェクタ120から投射された画像光のみを先行車両10のリア側に透過させる、リアプロジェクタ用スクリーンである。また、スクリーン130は、保護ガラス131を備えている。この保護ガラス131は、外部からの衝撃からスクリーン130の破損を防止する。
【0022】
表示装置側通信手段140は、例えば先行車両10のリア側など、後方から接近する後続車両との無線通信が容易に実施可能な位置に設けられている。この表示装置側通信手段140は、後述する後続車両20から発信される無線を受信し、後続車両からの無線を受信すると、無線を受信した旨の受信信号をシステム制御部150に出力する。
【0023】
システム制御部150は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、そのCPU上で動作する各種プログラムなどが記憶されている、フラッシュメモリやHDDなどの不揮発性記憶媒体と、CPUと種々のデータの授受を高速に行い得るRAM(Random Access Memory)と、から構成されており、車両画像表示装置100の全体の動作を制御する。そして、このシステム制御部150は、通信判定手段151と、駆動制御手段152と、を備えている。
【0024】
通信判定手段151は、表示装置側通信手段140が後続車両20の後述する遠隔装置側通信手段210と通信可能か否かを判定する。
具体的には、通信判定手段151は、遠隔装置側通信手段210から発信される一定時間間隔の無線信号を表示装置側通信手段140で受信している間、通信可能と判定する。一方、通信判定手段151は、表示装置側通信手段140にて遠隔装置側通信手段210からの無線信号が一定時間以上受信できない場合、通信不可能と判断する。
【0025】
駆動制御手段152は、通信判定手段151による判定結果に応じて、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120の作動および停止を切り替える。
具体的には、駆動制御手段152は、図2に示すように、撮像制御手段153と、表示制御手段154とを備えている。
撮像制御手段153は、通信判定手段151により遠隔装置側通信手段210と通信可能であると判定された場合、前方撮像カメラ110を作動させる旨の駆動制御信号を出力し、前方撮像カメラ110に車両前方を撮像させる撮像処理を実施する。
表示制御手段154は、通信判定手段151により遠隔装置側通信手段210と通信可能であると判定された場合、前方撮像カメラ110の撮像処理により入力される画像データをプロジェクタ120に出力するとともに、プロジェクタ120を作動させる旨の駆動制御信号を出力し、この画像データに応じた画像光をスクリーン130に投射させる処理を実施する(表示処理)。
【0026】
一方、駆動制御手段152の撮像制御手段153は、通信判定手段151により遠隔装置側通信手段210と通信不可能であると判定された場合、前方撮像カメラ110を停止する旨の駆動制御信号を前方撮像カメラ110に出力し、撮像処理を停止させる。
また、表示制御手段154は、通信判定手段151により遠隔装置側通信手段210と通信不可能であると判定された場合、プロジェクタ120を停止させる旨の駆動制御信号をプロジェクタ120に出力し、表示処理を停止させる。
【0027】
(通信遠隔装置の構成)
次に通信遠隔装置200について説明する。図3は、通信遠隔装置200の概略構成を示すブロック図である。
図1および図3に示すように、通信遠隔装置200は、遠隔装置側通信手段210と、入力手段220と、遠隔装置側システム制御部230と、を備えている。
【0028】
遠隔装置側通信手段210は、図1に示すように、例えば後続車両20のフロント側で先行車両10の表示装置側通信手段140を容易に通信可能な位置に配設されている。この遠隔装置側通信手段210は、フロント方向側に向かって一定時間間隔で所定の無線信号を出力する。
【0029】
入力手段220は、後続車両20の車内、例えば運転席の近傍に設けられる。この入力手段220は、利用者の入力操作により、遠隔装置側システム制御部230に所定の入力信号を出力する。この入力信号としては、例えば、遠隔装置側通信手段から無線信号を出力するか否かを設定する信号オン・オフ信号や、無線信号の出力タイミングなどに関する信号などが挙げられる。
【0030】
遠隔装置側システム制御部230は、例えばCPUと、そのCPU上で動作する各種プログラムが記憶される、フラッシュメモリやHDDなどの不揮発性記憶媒体と、CPUと種々のデータの授受を高速に実施可能なRAMと、から構成されており、通信遠隔装置200の全体の動作を制御する。そして、この遠隔装置側システム制御部230は、入力認識手段231と、無線制御手段232と、を備えている。
【0031】
入力認識手段231は、入力手段220から入力される入力信号を認識する。
無線制御手段232は、遠隔装置側通信手段210から所定周波数の無線信号を一定間隔で出力させる制御をする。また、無線制御手段232は、入力手段220から無線信号の出力を停止する旨の入力信号が入力されたことを認識すると、無線信号の出力を停止させる。
【0032】
〔車両画像表示システムの動作〕
次に、上述した車両画像表示システム1における画像表示動作について、図面に基づいて説明する。図4は、第一の実施の形態の車両画像表示システム1における画像表示動作を示すフローチャートである。
【0033】
図4において、車両画像表示装置100は、初期状態では、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120が停止されている。一方、通信遠隔装置200は、初期状態では、無線信号の発信が停止されているとする。
この初期状態から、後続車両20の利用者により入力手段220が操作されると、通信遠隔装置200の遠隔装置側システム制御部230における入力認識手段231は、入力された入力信号を認識する(ステップS101)。その後、無線制御手段232は、このステップS101にて認識された入力信号が、無線信号の発信をオン状態にする旨の入力信号であるか否かを判断する(ステップS102)。
ステップS102において、無線制御手段232は、ステップS101にて認識された入力信号が無線信号の発信をオン状態にする旨の信号であると判断すると、遠隔装置側通信手段210から、所定周波数の無線信号を一定時間間隔で発信させる制御をする(ステップS103)。
【0034】
そして、ステップS103から発信される無線信号が車両画像表示装置100の表示装置側通信手段140で受信されると(ステップS104)、車両画像表示装置100の通信判定手段151は、後続車両20の通信遠隔装置200と通信可能な状態であると判定する。
これにより、駆動制御手段152の撮像制御手段153および表示制御手段154は、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120を作動させる旨の駆動制御信号を出力し、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120が作動される(ステップS105)。また、撮像制御手段153は、前方撮像カメラ110に先行車両10の前方を撮像させる制御をする(ステップS106)。さらに、表示制御手段154は、前方撮像カメラ110から入力された撮像画像の画像データをプロジェクタ120に出力するとともに、プロジェクタ120にこの画像データに基づいた画像光をスクリーン130に投射させる制御をする(ステップS107)。これにより、スクリーン上に先行車両10の前方の画像が表示され、後続車両20に先行車両10の前方の交通状況が画像により報知される。
【0035】
また、通信判定手段151は、後続車両20の通信遠隔装置200から発信される無線信号を監視し続け、一定時間おきに表示装置側通信手段140が無線信号を継続して受信しているか否かを判断する(ステップS108)。ここで、表示装置側通信手段140が無線信号を継続し受信していると判定した場合、駆動制御手段152は、ステップS105からステップS107の処理を継続し、すなわち、スクリーン130に先行車両10の前方の交通状況の画像を表示させる処理を実施する。
一方、ステップS108において、例えば後続車両20が先行車両10から離れた場合など、無線信号の受信が途絶えると、通信判定手段151は、通信遠隔装置200の遠隔装置側通信手段210と通信不可能であると判定する。この場合、駆動制御手段152は、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120を停止し、前方撮像カメラ110の撮像処理およびプロジェクタ120の画像表示処理を停止させる(ステップS109)。
【0036】
〔車両画像表示システムの作用効果〕
上述したように、上記第一の実施の形態の車両画像表示システムでは、先行車両10に搭載される車両画像表示装置100が、車両前方を撮像する前方撮像カメラ110と、先行車両10のリア側に面して設けられるスクリーン130に画像光を投射して画像を表示させるプロジェクタ120と、後続車両20の遠隔装置側通信手段210と通信可能な表示装置側通信手段140と、を備えている。また、車両画像表示装置100のシステム制御部150は、表示装置側通信手段140が遠隔装置側通信手段210と通信可能な状態か否かを判定する通信判定手段と、前方撮像カメラ110により撮像された撮像画像の画像データをプロジェクタ120に出力し、プロジェクタ120を制御してスクリーン130の撮像画像を表示させる駆動制御手段152とを備えている。一方、後続車両20に搭載される通信遠隔装置200は、遠隔装置側通信手段210から一定時間間隔で無線信号を発信する。そして、車両画像表示装置100の駆動制御手段152は、通信判定手段151により、表示装置側通信手段140が遠隔装置側通信手段210から発信される無線信号を受信し、通信可能な状態であると判定された場合、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120を作動させる。また、駆動制御手段152は、前方撮像カメラ110で撮像された撮像画像の画像データをプロジェクタ120に出力するとともに、プロジェクタ120を制御して出力した画像データに応じた画像光をスクリーン130に投射させて表示させる制御をする。一方、駆動制御手段152は、通信判定手段151により、表示装置側通信手段140が遠隔装置側通信手段210から発信される無線信号が受信不可能な状態となり、通信不可能な状態であると判定されると、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120を停止させる。
このため、後続車両20が先行車両10に接近し、表示装置側通信手段140と遠隔装置側通信手段210とが通信可能な距離内に移動すると、先行車両10のリア側に設けられるスクリーン130に先行車両10の前方の画像が表示することができる。したがって、後続車両20の利用者、すなわち運転手は、このスクリーン130に表示される画像を確認することで、容易に先行車両10より前方の交通状況を把握することができる。特に先行車両10が大型車両などの場合、後続車両20は先行車両10により前方の視界が遮られるため、例えば交通渋滞状況や信号の有無などの確認が困難となる。これに対して、上記のように、スクリーン130に先行車両10の前方の画像が表示されることにより、後続車両20の運転手が先行の大型車両により視界が遮られる場合でも、良好に前方の交通状況を把握することができ、利用者の安全運転をより効率よく支援することができる。
【0037】
また、後続車両20が先行車両10から、表示装置側通信手段140およびと遠隔装置側通信手段210の通信可能距離よりも大きく離れると、車両画像表示装置100の通信判定手段151において通信不可能である判定される。このため、駆動制御手段152は、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120を停止する。このため、後続車両20が先行車両10のスクリーン130を視認不可能な距離に位置する場合には、スクリーン130への撮像画像の表示が停止される。したがって、例えば先行車両10や車両画像表示装置に搭載されるバッテリなどの電力蓄積装置における電力消費を抑えることができる。よって、効率的に後続車両20への運転支援を実施することができる。
【0038】
[第二の実施の形態]
次に、本発明の第二の実施の形態の車両画像表示システムについて、図面に基づいて説明する。
図5は、本発明に係る第二の実施の形態における車両画像表示システムの概略を示す図である。
なお、第二の実施の形態の説明にあたり、第一の実施の形態と同様の構成については、同符号を付し、その説明を簡略または省略する。
【0039】
図5において、車両画像表示システム1Aは、第一の実施の形態の車両画像表示システム1と同様に、先行車両10に搭載される車両画像表示装置100Aと、後続車両20に搭載される通信遠隔装置200Aとを備えている。
前述した第一の実施の形態の車両画像表示システム1では、後続車両20が先行車両10に所定距離以内に接近すると、自動的にスクリーン130に先行車両10の前方の画像を表示させ、後続車両20が先行車両10から離れると、プロジェクタ120および前方撮像カメラ110が停止される例を示した。これに対して、第二の実施の形態の車両画像表示システム1Aでは、後続車両20の通信遠隔装置200Aにより、スクリーン130への画像表示および、表示画像の変更を任意に設定することが可能となる。
【0040】
〔車両画像表示装置の構成〕
図6は、前記第二の実施の形態における車両画像表示装置の概略構成を示すブロック図である。
先行車両10に搭載される車両画像表示装置100Aは、図5および図6に示すように、撮像手段としての前方撮像カメラ110と、カメラ駆動機構110Aと、表示手段を構成するプロジェクタ120と、スクリーン130と、接続手段としての表示装置側通信手段140と、制御手段としてのシステム制御部150A(図6参照)と、を備えている。なお、前方撮像カメラ110、プロジェクタ120、およびスクリーン130については、第一の実施の形態と同様の構成であり、その説明を省略する。
【0041】
カメラ駆動機構110Aは、前方撮像カメラ110が先行車両10の前方における所定領域内を撮像可能に、この前方撮像カメラ110を左右方向、および上下方向に所定の角度だけ回動可能に支持する。また、カメラ駆動機構110Aは、システム制御部150Aに接続され、システム制御部150Aから入力される駆動制御信号に応じて、前方撮像カメラ110を回動させて撮像方向を所定の方向に設定する。
また、前方撮像カメラ110は、撮像した画像データをシステム制御部150Aに出力する。
【0042】
表示装置側通信手段140は、例えば先行車両10のリア側など、後方から接近する後続車両との無線通信が容易に実施可能な位置に設けられている。この表示装置側通信手段140は、後述する後続車両20から発信される無線信号を受信し、受信した無線信号をデコードした後、システム制御部150Aに出力する。
【0043】
システム制御部150Aは、車両画像表示装置100Aの全体の動作を制御する。そして、このシステム制御部150Aは、通信判定手段151Aと、遠隔操作認識手段155と、駆動制御手段152Aと、を備えている。
【0044】
通信判定手段151Aは、前記第一の実施の形態と同様に、表示装置側通信手段140が後続車両20の遠隔装置側通信手段210と通信可能か否かを判定する。具体的には、通信判定手段151Aは、遠隔装置側通信手段210から発信される無線信号を受信すると、通信可能であると判定し、後続車両20が離隔するなどして無線信号が受信されなくなると、受信不可能であると判定する。
また、通信判定手段151Aは、通信可能であると判定した場合、表示装置側通信手段140から無線信号を受信した旨の応答信号を遠隔装置側通信手段210に出力する。
【0045】
遠隔操作認識手段155は、遠隔装置側通信手段210から発信されて表示装置側通信手段140にて受信される無線信号に含まれる表示要求信号を認識する。この表示要求信号としては、例えば、スクリーン130に先行車両10の前方の画像を表示させる旨の表示動作要求信号、スクリーン130への表示を停止させる旨の非表示動作要求信号、前方撮像カメラ110の姿勢を変更する、すなわち、撮像方向を所定の方向に変更する旨の撮像方向変更要求信号などが挙げられる。
【0046】
駆動制御手段152Aは、図6に示すように、撮像制御手段153Aと、表示制御手段154Aと、を備えている。
【0047】
撮像制御手段153Aは、遠隔操作認識手段155により表示動作要求信号が認識された場合、前方撮像カメラ110を作動させる旨の駆動制御信号を出力し、前方撮像カメラ110に車両前方を撮像させる撮像処理を実施する。
また、撮像制御手段153Aは、遠隔操作認識手段155により撮像方向変更要求信号が認識されると、この撮像方向変更信号に応じて前方撮像カメラ110の姿勢を変更させる旨の駆動制御信号をカメラ駆動機構110Aに出力する。
さらに、撮像制御手段153Aは、遠隔操作認識手段155により非表示動作要求信号が認識された場合、前方撮像カメラ110を停止する旨の駆動制御信号を出力する。
さらには、撮像制御手段153Aは、通信判定手段151Aにより、通信不可能であると判定された場合、前記第一の実施の形態と同様に、前方撮像カメラ110を停止する旨の駆動制御信号を出力する。
【0048】
表示制御手段154Aは、遠隔操作認識手段155により表示動作要求信号が認識された場合、プロジェクタ120を作動させる旨の駆動制御信号を出力し、プロジェクタ120を作動させる。この際、前方撮像カメラ110の撮像処理により入力される画像データをプロジェクタ120に出力するとともに、プロジェクタ120の動作を制御してこの画像データに応じた画像光をスクリーン130に投射させる(表示処理)。
一方、表示制御手段154Aは、遠隔操作認識手段155により非表示動作要求信号が認識された場合、および通信判定手段151Aにより遠隔装置側通信手段210と通信不可能であると判定された場合、プロジェクタ120の表示処理を停止させる。
【0049】
〔通信遠隔装置の構成〕
次に、通信遠隔装置200Aの構成について、図面に基づいて説明する。図7は、第二の実施の形態の車両画像表示システム1Aの通信遠隔装置200Aの概略構成を示すブロック図である。図8は、リモコンの一例を示す平面図である。
【0050】
図5ないし図7に示すように、通信遠隔装置200Aは、遠隔装置側通信手段210と、入力手段としてのリモコン機構220Aと、遠隔装置側システム制御部230Aと、を備えている。
【0051】
遠隔装置側通信手段210は、第一の実施の形態と同様に、例えば後続車両20のフロント側で先行車両10の表示装置側通信手段140を容易に通信可能な位置に配設され、フロント方向側に向かって無線信号を出力する。
【0052】
リモコン機構(リモートコントロール機構)220Aは、リモコンセンサ221Aと、例えば通信遠隔装置200Aと別体に設けられるリモコン(リモートコントローラ)222Aとを備え、例えば赤外線などによりリモコン222Aからリモコンセンサ221Aに所定の入力信号を出力する。
【0053】
ここで、リモコン222Aとしては、例えばカーナビゲーションシステムや、オーディオシステムなどの車載用電子機器に付属するリモコンを利用することができる。なお、第二の実施の形態では、図8に示すような、カーナビゲーションシステムで一般的に利用されるリモコン222Aを例示する。すなわち、リモコン222Aは、通信遠隔装置200Aが車両画像表示装置100Aと通信していない状態(システム通信状態)において、カーナビゲーションシステムを操作するために利用され、通信遠隔装置200Aが車両画像表示装置100Aと通信している状態において、車両画像表示装置100Aを遠隔操作するために利用される。
そして、このリモコン222Aは、図8に示すように、方向ボタン223と、決定ボタン224と、拡大縮小ボタン225と、現在地ボタン226と、戻りボタン227と、などが配置されている。
【0054】
方向ボタン223は、システム通信状態において、前方撮像カメラ110の撮像方向を設定する操作ボタンである。この方向ボタン223を押下することにより、リモコン222Aは、前方撮像カメラ110を押下方向に姿勢を変更する旨の入力信号をリモコンセンサ221Aに送信する。
決定ボタン224は、システム通信状態において、スクリーン130への画像の表示および非表示を切り替える操作ボタンである。この決定ボタン224が押下される毎に、リモコン222Aは、スクリーン130への画像を表示させる旨の入力信号、スクリーンの画像を非表示にする旨の入力信号を交互に出力する。
拡大縮小ボタン225は、システム通信状態において、前方撮像カメラ110のズーム操作を実施する操作ボタンである。そして、リモコン222Aは、例えば拡大と記載された方向の操作ボタンを押下することで、前方撮像カメラ110により、先行車両10の前方を拡大した状態で撮像させる旨の入力信号を出力する。また、縮小と記載された方向の操作ボタンを押下することで、前方撮像カメラ110により、先行車両10の前方を縮小した状態で撮像させる旨の入力信号を出力する。
【0055】
現在地ボタン226は、前方撮像カメラ110の撮像方向およびズーム状態を初期状態に戻す操作ボタンである。そして、リモコン222Aは、この現在地ボタン226が押下されることにより、リモコンから前方撮像カメラ110の撮像方向およびズーム状態を初期状態に設定する旨の入力信号を出力する。
戻りボタン227は、リモコン222Aの操作形態を変更する操作ボタンである。具体的には、戻りボタン227が押下されることにより、リモコン222Aは、リモコンセンサ221Aに発信する入力信号を、通常のカーナビゲーションシステムで使用する入力信号として処理させる旨の入力信号を出力する。また、システム通信状態で、再度この戻りボタン227が押下されることにより、当該リモコン222Aからリモコンセンサ221Aに発信する入力信号を、上記したような通信遠隔装置200Aで使用される入力信号として処理させる旨の入力信号を出力する。
また、リモコンセンサ221Aは、リモコン222Aから発信される赤外線を受信し、受信した赤外線から入力信号を抽出する。また、リモコンセンサ221Aは、この入力信号を遠隔装置側システム制御部230Aに出力する。
【0056】
遠隔装置側システム制御部230Aは、通信遠隔装置200Aの全体の動作を制御する。そして、この遠隔装置側システム制御部230Aは、入力認識手段231と、応答判定手段233と、要求信号生成手段234と、無線制御手段232と、を備えている。
【0057】
入力認識手段231は、リモコンセンサ221Aから入力される入力信号を認識する。
応答判定手段233は、車両画像表示装置100Aの表示装置側通信手段140から送信されて、遠隔装置側通信手段210で受信される応答信号の有無を判定する。
【0058】
要求信号生成手段234は、応答判定手段233により応答信号が受信されたと判定された場合に、例えばカーナビゲーションシステムの図示しないディスプレイに、車両画像表示装置100Aと通信可能である旨を表示させるとともに、車両画像表示装置100Aを遠隔操作するか否かを問う案内を前記ディスプレイに表示させるなどして、利用者の入力操作を促す処理を実施する。そして、入力認識手段231により、車両画像表示装置100Aを遠隔操作する旨の入力信号が認識されると、要求信号生成手段234は、リモコン222Aから入力される入力信号を、車両画像表示装置100Aの遠隔操作に関する入力信号として認識する(遠隔モードに設定する)。一方、入力認識手段231により、車両画像表示装置100Aを遠隔操作しない旨の入力信号が認識されると、要求信号生成手段234は、リモコン222Aから入力される入力信号を、通常のカーナビゲーションシステムに対する入力信号として認識する(ナビモードに設定する)。
そして、要求信号生成手段234は、遠隔モードに設定された場合、リモコン222Aから入力される入力信号に基づいて、遠隔装置側通信手段210から発信する表示要求信号を生成する。
【0059】
無線制御手段232は、遠隔装置側通信手段210から所定周波数の無線信号を一定間隔で出力させる制御をする。また、無線制御手段232は、要求信号生成手段234から表示要求信号が入力されると、この表示要求信号を無線信号に重畳させて、車両画像表示装置100Aに出力する。
【0060】
〔車両画像表示システムの動作〕
次に、第二の実施の形態の車両画像表示システム1Aの動作について、図面に基づいて説明する。図9は、第二の実施の形態の車両画像表示システムにおける画像表示処理を示すフローチャートである。
【0061】
図9において、第一の実施の形態と同様に、初期状態において、車両画像表示装置100Aの前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120が停止されているとする。また、通信遠隔装置200Aは、常時、弱電波となる無線信号を出力する(ステップS201)。
この初期状態から、後続車両20が先行車両10に接近すると、車両画像表示装置100Aの表示装置側通信手段140により無線信号が受信される(ステップS202)。車両画像表示装置100Aの通信判定手段151Aは、ステップS202にて無線信号の受信を認識すると、通信遠隔装置200Aと通信可能であると判定し、表示装置側通信手段140から応答信号を送信する(ステップS203)。
【0062】
この後、通信遠隔装置200Aは、遠隔装置側通信手段210にて、ステップS203で発信される応答信号を受信する(ステップS204)。そして、通信遠隔装置200Aの応答判定手段233は、車両画像表示装置100Aと通信可能か否かを判定する(ステップS205)。このステップS205では、ステップS204にて適切に応答信号の受信が認識されている場合、通信可能であると判定する。ここで、応答判定手段233により通信不可能であると判定された場合、通信遠隔装置200Aの遠隔装置側システム制御部230Aは、ステップS201の処理に戻る。
【0063】
一方、ステップS205において、通信可能であると判定された場合、遠隔装置側システム制御部230Aの要求信号生成手段234は、例えばカーナビゲーションシステムのディスプレイに車両画像表示装置100Aを遠隔操作するか否かの入力を促す旨を表示させる(ステップS206)。なお、ここでは、後続車両20に搭載されるディスプレイに車両画像表示装置100Aを遠隔操作するか否かの入力を促す旨を表示させたが、例えば音声などにより報知してもよく、別途、車両画像表示装置と通信可能であることが確認可能なランプなどを設け、ランプにより報知してもよい。
この後、要求信号生成手段234は、遠隔操作を実施するか否かを判断する(ステップS207)。すなわち、利用者のリモコン222Aの操作により、例えば決定ボタン224が押下されるなどして、車両画像表示装置100Aを遠隔操作する旨の入力信号が入力されると、入力認識手段231はこの入力信号を認識する。そして、要求信号生成手段234は、入力認識手段231にて、遠隔操作する旨の入力信号が認識されると、遠隔操作処理を実施すると判断する。
【0064】
遠隔操作処理では、先ず、入力認識手段231は、利用者によりリモコンから入力される入力信号を認識する(ステップS208)。そして、要求信号生成手段234は、この入力信号に基づいて、表示要求信号を生成する(ステップS209)。この後、無線制御手段232は、この生成した表示要求信号を無線信号に重畳させて発信する(ステップS210)。
【0065】
車両画像表示装置100Aは、ステップS210にて発信された無線信号を受信すると(ステップS211)、システム制御部150Aの遠隔操作認識手段155は、この無線信号から表示要求信号を抽出し、認識する(ステップS212)。
【0066】
そして、遠隔操作認識手段155は、認識した表示要求信号が、スクリーン130に画像を表示させる旨の信号が含まれる否かを判断する(ステップS213)。ここで、遠隔操作認識手段155にてスクリーン130に画像を表示させる旨の信号が含まれると判断された場合、駆動制御手段152Aは、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120を作動させる(ステップS214)。さらに、遠隔操作認識手段155は、表示要求信号に、例えば前方撮像カメラ110を所定の方向に移動させる旨の要求信号や、前方撮像カメラのズーム率を変更する旨の要求信号が含まれているか否かを判断し(ステップS215)、含まれている場合、駆動制御手段152の撮像制御手段153Aは、カメラ駆動機構に、これらの要求信号に応じた駆動制御信号を出力し、前方撮像カメラの撮像方向や、ズーム率を変更して、撮像姿勢を変更する処理を実施する(ステップS216)。
【0067】
この後、撮像制御手段153Aは、前方撮像カメラ110に撮像方向の画像を撮像させる制御をする(ステップS217)。また、表示制御手段154は、前方撮像カメラ110から入力された撮像画像の画像データをプロジェクタ120に出力するとともに、プロジェクタ120にこの画像データに基づいた画像光をスクリーン130に投射させる制御をする(ステップS218)。これにより、スクリーン130に先行車両10の前方の画像が表示され、後続車両20に先行車両10の前方の交通状況が画像により報知される。
【0068】
また、通信判定手段151Aは、後続車両20の通信遠隔装置200Aから発信される無線信号を監視し続け、一定時間おきに表示装置側通信手段140が無線信号を継続して受信しているか否かを判断する(ステップS219)。ここで、表示装置側通信手段140が無線信号を継続し受信していると判定した場合、ステップS211の処理に戻り、すなわち、通信遠隔装置200Aから入力される無線信号から表示要求信号を抽出する処理をする。
一方、ステップS219において、例えば後続車両20が先行車両10から離れた場合など、無線信号の受信が途絶えると、通信判定手段151は、通信遠隔装置200の遠隔装置側通信手段210と通信不可能であると判定する。この場合、駆動制御手段152は、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120を停止し、前方撮像カメラ110の撮像処理およびプロジェクタ120の画像表示処理を停止させる(ステップS220)。また、ステップS213において、ステップS212にて認識された表示要求信号に、スクリーン130の画像を非表示にする旨の要求信号が含まれている場合も同様に、ステップS220の停止処理を実施する。
【0069】
一方、通信遠隔装置200Aにおいて、ステップS210の後、要求信号生成手段234は、遠隔操作を継続するか否かを判断する(ステップS221)。
ここで、例えばリモコン222Aで戻りボタン227以外のボタンが押下されるなど、遠隔操作が実施されると、遠隔操作を継続すると判断し、ステップS208の処理に戻る。
【0070】
また、例えば利用者により戻りボタン227が押下されるなどして、入力認識手段231にて遠隔操作を中止する旨の入力信号が認識された場合、遠隔操作処理を中止させる。そして、応答判定手段233は、車両画像表示装置100から発信される応答信号を監視し、通信可能な状態が継続されているか否かを判断する(ステップS222)。
ここで、応答判定手段233により通信可能な状態が継続されていると判定された場合、ステップS206の処理に戻り、遠隔操作が可能な旨を報知させる。
一方、応答判定手段233により通信不可能な状態であると判定された場合、一連の処理を終了させる。
【0071】
〔車両画像表示システムの作用効果〕
上述したように、上記第二の実施の形態の車両画像表示システム1Aでは、上記第一の実施の形態の車両画像表示システム1と同様に、後続車両20が先行車両10に近接すると、通信判定手段151Aおよび応答判定手段233が通信可能な状態と判定する。そして、通信遠隔装置200Aから、スクリーン130に画像を表示させる旨の表示要求信号が発信されると、駆動制御手段152Aは、前方撮像カメラ110により撮像された撮像画像の画像データをプロジェクタ120に出力し、プロジェクタ120を制御してスクリーン130の撮像画像を表示させる。また、駆動制御手段152Aは、通信判定手段151Aにより、表示装置側通信手段140が遠隔装置側通信手段210から発信される無線信号が受信不可能な状態となり、通信不可能な状態であると判定されると、前方撮像カメラ110およびプロジェクタ120を停止する。
このため、後続車両20に先行車両10の前方の交通状況を適切に伝えることができ、良好な運転支援を実施することができるとともに、後続車両20が先行車両10から離れた際には、プロジェクタ120および前方撮像カメラ110が停止されることで、十分な省エネルギ化を実現できる。
【0072】
また、通信遠隔装置200Aでは、要求信号生成手段234は、リモコン222Aが操作されることで、前方撮像カメラ110の姿勢を変化させる旨の表示要求信号を生成し、この表示要求信号を車両画像表示装置100Aに出力する。そして、車両画像表示装置100Aの撮像制御手段153Aは、通信遠隔装置200Aから入力される表示要求信号に基づいて、前方撮像カメラ110の撮像方向やズーム率を変化させる。
このため、例えば、利用者が交差点を左折(または右折)する場合に、左折(右折)方向の画像をスクリーン130に表示させたり、進行方向を拡大表示させたり、または、縮小表示により広い範囲をスクリーン130上に表示させたりすることができる。したがって、スクリーン130上に、後続車両20の利用者の操作入力に応じた、利用者が求める画像を容易に表示させることができ、後続車両20のより良好な運転支援を実施することができる。
【0073】
さらに、通信遠隔装置200Aの要求信号生成手段234は、リモコン222Aが操作されることで、画像のスクリーン130上への表示を要求する表示要求信号、およびスクリーン130上の画像を非表示にする旨の表示要求信号を生成し、車両画像表示装置100Aの駆動制御手段152Aは、この表示要求信号に基づいて、画像の表示処理のオン・オフを切り替える。
このため、後続車両20の利用者が、自由に先行車両10の前方の撮像画像の表示・非表示を切り替えることができる。したがって、後続車両20の利用者が必要と判断した場合に、スクリーン130上に先行車両10の前方の画像を表示させることができるので、より適切な運転支援を実施することができる。また、遠隔操作認識手段155が画像を非表示にする旨の表示要求信号を認識した場合、後続車両20が先行車両10に接近している状態でも、スクリーン130上に画像が表示されないため、より省電力化を促進することができ、より効率のよい運転支援を実施することができる。
【0074】
また、通信遠隔装置200Aの応答判定手段233は、先行車両10からの応答信号を受信したか否かを判定することで、車両画像表示装置100Aと通信可能であるか否かを判定する。そして、応答判定手段233により通信可能であると判断されると、要求信号生成手段234は、車両画像表示装置100に先行車両10の前方の画像を表示させる操作を実施することが可能である旨を報知する。このため、後続車両20の利用者が車両画像表示装置100Aのスクリーン130上に画像を表示させることが可能なタイミングを容易に知ることができる。したがって、後続車両20からの先行車両10の車両画像表示装置100Aの操作性を良好にできる。
【0075】
[他の実施の形態]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0076】
例えば、上記第一の実施の形態において、通信判定手段151は、通信遠隔装置200から発信される無線信号を一定時間間隔で受信することで、通信可能か否かを判定するとしたが、通信遠隔装置200から常に所定周波数の無線信号が出力され、この無線信号を受信している間通信可能であると判定する構成としてもよい。
また、通信判定手段151は、通信遠隔装置200から無線信号を受信した際に通信可能であると判定する構成としたが、例えば表示装置側通信手段140から無線信号を発信させる構成としてもよい。この場合、後続車両20の通信遠隔装置200は、遠隔装置側通信手段210により無線信号を受信すると、車両画像表示装置100に無線信号を受信した旨の確認信号を返す。そして、通信判定手段151は、表示装置側通信手段140にてこの確認信号を受信すると、通信遠隔装置200と通信可能であると判定する。
このような構成でも、駆動制御手段152は、後続車両20が先行車両10に接近した時のみスクリーン130に撮像画像を表示させることができ、効率よく後続車両20に交通状況を報知することができる。
【0077】
また、第二の実施の形態において、リモコン222Aおよびリモコンセンサ221Aが別体に設けられ、赤外線によりデータを送信する構成を示したが、例えばリモコン222Aが有線で通信遠隔装置200Aに接続される構成、電波や音波などによりリモコン222Aからリモコンセンサ221Aにデータを送信する構成などとしてもよい。
【0078】
さらに、第二の実施の形態において、入力手段としてリモコン機構220Aを例示するが、例えば後続車両20に搭載されるカーナビゲーションシステムのディスプレイにタッチパネルを設け、このタッチパネルにより通信遠隔装置200Aを操作可能な構成としてもよく、通信遠隔装置200Aが専用の操作部を備える構成などとしてもよい。
【0079】
さらには、リモコン222Aにより前方撮像カメラ110の撮像方向を変更可能な構成を示したが、これに限定されない。例えば、後続車両20の操縦ハンドルの側部に設けられる方向指示装置に連動して、前方撮像カメラ110の撮像方向を変更させる旨の表示要求信号を発信する構成としてもよい。この構成では、例えば後続車両20が左折方向に方向指示装置を移動させると、要求信号生成手段234は、前方撮像カメラ110を所定角度左方向に回動させる旨の表示要求信号を生成し、車両画像表示装置100Aに出力する。このような構成とすることで、後続車両20において、特別な操作をすることなく通常の車両運転操作のみを実施することで、後続車両20の進みたい方向の交通状況をスクリーン130に投影させることができる。したがって、例えば後続車両20が先行車両10を追い越す場合など、リモコン222Aなどにより前方撮像カメラ110の撮像方向を設定するなどの作業が不要となるため、より安全に後続車両20の利用者が望む画像をスクリーン130に表示させることができる。
【0080】
また、本実施の形態において、表示手段として、プロジェクタ120を例示し、表示領域であるスクリーン130に画像光を投影させる構成としたがこれに限定されない。例えば、表示手段としては、有機ELパネルや、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなど、各種ディスプレイおよび表示領域を例示することができ、すなわち、表示手段としては、先行車両10のリア面に面して設けられる表示領域に画像を表示させる構成であれば、いかなる構成をも用いることができる。
【0081】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明に係る第一の実施の形態に係る車両画像表示システムの概略を示す全体図である。
【図2】前記第一の実施の形態に係る車両画像表示システムにおける車両画像表示装置の概略を示すブロック図である。
【図3】前記第一の実施の形態に係る車両画像表示システムにおける通信遠隔装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】前記第一の実施の形態の車両画像表示システムにおける画像表示動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る第二の実施の形態における車両画像表示システムの概略を示す図である。
【図6】前記第二の実施の形態における車両画像表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図7】前記第二の実施通信遠隔装置の概略構成を示すブロック図である。
【図8】リモコンの一例を示す平面図である。
【図9】第二の実施の形態の車両画像表示システムにおける画像表示処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
1,1A…車両画像表示システム、10…第一車両としての先行車両、20…第二車両としての後続車両、100,100A…車両画像表示装置、110…撮像手段としての前方撮像カメラ、120…表示手段としてのプロジェクタ、130…表示領域としてのスクリーン、140…接続手段としての表示装置側通信手段、151,151A…通信判定手段、152,152A…制御手段としての駆動制御手段、200,200A…通信遠隔装置、210…通信手段としての遠隔装置側通信手段、220…入力手段、220A…入力手段としてのリモコン機構、233…通信判断手段としての応答判定手段、234…遠隔制御手段としての要求信号生成手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一車両の車両前方を撮像する撮像手段と、前記第一車両の車両後方に面して設けられる表示領域に画像を表示させる表示手段と、前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記表示領域に表示させる制御をする制御手段と、前記第一車両より後方に位置する第二車両と通信可能に設けられる接続手段と、前記接続手段が前記第二車両と通信可能か否かを判定する通信判定手段とを備え、前記第一車両に搭載される車両画像表示装置と、
前記第一車両の後方に所定距離内に接近すると、前記接続手段と通信可能に接続される通信手段を有するとともに、前記第二車両に設けられる通信遠隔装置と、を具備した車両画像表示システムであって、
前記車両画像表示装置における前記制御手段は、前記通信判定手段により前記第二車両と通信可能であると判定されると、前記撮像画像を前記表示領域に表示させる制御をし、前記通信判定手段により前記第二車両と通信不可能であると判定されると、前記撮像手段における前記車両前方の撮像処理および前記表示手段における画像表示処理のうち少なくともいずれか一方の処理を停止させる
ことを特徴とする車両画像表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載の車両画像表示システムにおいて、
前記通信遠隔装置は、前記表示領域への画像の表示および非表示の切り替えを要求する表示要求信号を入力可能な入力手段を備えるとともに、前記通信手段から前記表示要求信号を前記接続手段に出力し、
前記車両画像表示装置における前記制御手段は、前記表示要求信号に基づいて、前記撮像画像の前記表示領域への表示および非表示を切り替える
ことを特徴とする車両画像表示システム。
【請求項3】
請求項2に記載の車両画像表示システムにおいて、
前記表示要求信号は、前記撮像手段の撮像方向を変更する旨の方向変更要求信号を有し、
前記制御手段は、前記方向変更要求信号に基づいて、前記撮像手段にて撮像される撮像方向を変更し、変更された撮像方向の撮像画像を前記表示領域に表示させる制御をする
ことを特徴とする車両画像表示システム。
【請求項4】
第一車両の前方を撮像する撮像手段と、
前記第一車両の後方に面して設けられる表示領域に画像を表示させる表示手段と、
前記第一車両に設けられるとともに、前記第一車両より後方に位置する第二車両が所定距離内に接近したか否かを判定する距離判断手段と、
前記第一車両に設けられるとともに、前記距離判定手段により、前記第二車両が所定距離内に接近したと判定されると、前記撮像手段にて撮像された撮像画像を前記表示領域に表示させる制御をし、前記距離判定手段により前記第二車両が所定距離外に離隔したと判定されると、前記撮像手段における前記車両前方の撮像処理および前記表示手段における画像表示処理のうち少なくともいずれか一方の処理を停止させる制御手段と、
を具備したことを特徴とする車両画像表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の車両画像表示装置であって、
前記距離判定手段は、
前記第二車両に搭載される通信手段と通信可能に設けられる接続手段と、
前記接続手段が前記第二車両と通信可能か否かを判定する通信判定手段と、を備え、
前記通信判定手段により、前記接続手段が前記通信手段と通信可能であると判定されると、前記第二車両が所定距離内に接近したと判定し、前記接続手段が前記通信手段と通信不可能であると判定されると、前記第二車両が所定距離外に離隔したと判定する
ことを特徴とした車両画像表示装置。
【請求項6】
第一車両の前方を撮像する撮像手段と、前記第一車両の後方に面して設けられる画像表示領域に画像を表示させる表示手段と、前記第一車両の後方に位置する第二車両と通信可能に設けられる接続手段と、前記接続手段が前記第二車両と通信可能か否かを判定する通信判定手段と、前記通信判定手段により前記第二車両と通信可能であると判定されると、前記撮像画像を前記表示領域に表示させる制御をし、前記通信判定手段により前記第二車両と通信不可能であると判定されると、前記撮像手段における前記車両前方の撮像処理および前記表示手段における画像表示処理のうち少なくともいずれか一方の処理を停止させる制御手段と、を備えた車両画像表示装置に通信可能に設けられ、前記第二車両に搭載される通信遠隔装置であって、
前記接続手段に通信可能に接続される通信手段と、
前記表示領域の画像の表示状態の変更を要求する表示要求信号を入力可能な入力手段と、
前記通信手段が前記接続手段と通信可能か否かを判断する通信判断手段と、
前記通信判断手段により通信可能であると判断された場合に、前記表示要求信号を前記通信手段から前記接続手段に送信する遠隔制御手段と、
を備えたことを特徴とする通信遠隔装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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