説明

車両

【課題】機体フレーム内のデッドスペースであった場所を有効利用して空調装置本体ユニットを設置できる車両を提供する。
【解決手段】旋回フレーム21のキャブマウント取付部23上にキャブマウント31を介して床板32を設け、この床板32上にキャブを取付ける。床板32上にサスペンション33を介して運転席34を設置し、この運転席34の下方で床板32の下側に位置する旋回フレーム内スペース35に、防水トレイ36と、この中に収納した空調装置本体ユニット37とを設置する。防水トレイ36および空調装置本体ユニット37は、防水トレイ36のフランジ部41のナット42と螺合するボルト43により、運転席34の下方で床板32の下面に固定する。防水トレイ36および空調装置本体ユニット37は、ボルト43の取外しにより、1対のスライドレール44に係止させ、これらのスライドレール44の案内で旋回フレーム内スペース35から外部へ取出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調装置本体ユニットを備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベルなどの作業機械においては、オペレータの作業環境を向上させるために、キャブ内に空調装置を装備することが普及している。空調装置を構成する本体ユニットは、従来キャブ内の運転席下方または後方に配置されている。
【0003】
例えば、運転席下方のキャブ床板にトレイ状のカバーを設けて、このカバー内に空調装置本体ユニットを収納するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、運転席に着座したオペレータが足を乗せる床面の下側にトレイを設け、このトレイ内に空調装置本体ユニットを収容するものがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−211942号公報(第3頁、図2)
【特許文献2】特開2006−002479号公報(第5頁、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
キャブ内には、運転席、操作レバー、コンソール、モニタなどの装備が配置されているため、空調装置のスペースをできるだけ省いて、キャブ内のスペースを他に活用したいという要望があり、上記特許文献1、2に記載された技術は、この問題を解決する一手投ではあるが、
(1)床下部の限られたスペースで走行操作器などの配管設置スペースを確保することが困難である。
【0006】
(2)従来の手法で運転席の下方に空調装置本体ユニットを設置すれば、運転席およびコンソールを取外さないと空調装置本体ユニットにアクセスできない。
【0007】
(3)内外気導入器を実用的な位置、例えば、運転席の昇降時に邪魔にならない位置であって、フィルタの交換がしやすい位置であって、外部からの水の浸入を極力少なくできる位置に配置できず、これらの位置に設置するには長尺なダクトが必要となるなどの問題がある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、機体フレーム内のデッドスペースであった場所を有効利用して空調装置本体ユニットを設置できる車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載された発明は、機体フレームと、機体フレーム上に設けられた床板と、床板を介し機体フレーム上に設けられたキャブと、キャブ内の床板上に設置された運転席と、運転席の下方で床板の下側に位置する機体フレーム内スペースに着脱可能にかつ機体フレーム内スペースから外部へ取出し可能に設置された空調装置本体ユニットとを具備した車両である。
【0010】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の車両における機体フレームが、下部走行体に対し旋回可能に設けられた旋回フレームであり、旋回フレームの側部に設けられたサイドバンパと、サイドバンパに開口された窓と、床板の下面に運転席の下方から窓にわたって設けられ空調装置本体ユニットの移動を案内するスライドレールとを具備したものである。
【0011】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の車両において、空調装置本体ユニットを収納した防水トレイを具備したものである。
【0012】
請求項4に記載された発明は、請求項3記載の車両において、機体フレームの下面部に設けられた開口部と、この開口部に開閉自在に設けられたアンダカバーと、このアンダカバーを取外した開口部より断続操作が可能な防水トレイに設けられた配管・配線接続部とを具備したものである。
【0013】
請求項5に記載された発明は、請求項3または4記載の車両において、防水トレイの底部に設けられたドレン水を排出するための第1の排水管と、空調装置本体ユニットの底部に設けられ防水トレイの底板を貫通させて外部へ引出されたドレン水を排出するための第2の排水管とを具備したものである。
【0014】
請求項6に記載された発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の車両において、運転席の一側に配置され空調装置本体ユニットにキャブ内外の空気を導入するための内外気導入器と、運転席の他側に配置され空調装置本体ユニットから吐出された空気をキャブ内の複数箇所に分配する分配器と、空調装置本体ユニットに対し内外気導入器および分配器をそれぞれ取外可能に接続する接続ダクトとを具備したものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載された発明によれば、運転席の下方で床板の下側に位置する機体フレーム内スペースはデッドスペースであったが、空調装置本体ユニットを機体フレーム内スペースに着脱自在にかつ外部へ取出し可能に設置したので、このデッドスペースであった機体フレーム内スペースを有効利用できるとともに、機体フレーム内スペースに設置すべき他の器機の設置スペースを確保でき、また、機体フレーム内スペースの空調装置本体ユニットを外部へ取出し可能に設置したので、メンテナンス時は外部へ取出した空調装置本体ユニットに容易にアクセスできる。
【0016】
請求項2に記載された発明によれば、運転席の下方から、旋回フレームのサイドバンパに設けられた窓にわたって、床板の下面に設けられたスライドレールの案内で、運転席の下方から空調装置本体ユニットを取出すことができるので、運転席などを取外さなくても空調装置本体ユニットに容易にアクセスできる。
【0017】
請求項3に記載された発明によれば、空調装置本体ユニットを収納した防水トレイにより、空調装置本体ユニットを洗浄水または雨水などから保護できるとともに、キャブ床下浸水の作業でも空調装置本体ユニットを浸水から保護することが可能となる。
【0018】
請求項4に記載された発明によれば、アンダカバーを取外した機体フレームの開口部より、防水トレイに設けられた配管・配線接続部にアクセスできるので、防水トレイに設けられた配管・配線接続部を容易に断続操作できる。
【0019】
請求項5に記載された発明によれば、第1の排水管により防水トレイに貯まった液を排出できるとともに、空調装置本体ユニットから防水トレイの底板を貫通させた第2の排水管により、空調装置本体ユニット内のブロア圧力を利用して空調装置本体ユニット内のドレン水を外部へ直接かつ効率よく排出できる。
【0020】
請求項6に記載された発明によれば、運転席の下方に配置された空調装置本体ユニットを中心として、一側の内外気導入部および他側の分配器を実用的な位置に配置できるとともに、これらの位置に設置しても短い接続ダクトで済ませることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を、図1乃至図7に示された一実施の形態、図8に示された他の実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図2に示されるように、作業機械としての油圧ショベル10は、下部走行体11と、この下部走行体11に対し旋回可能に設けられた上部旋回体12と、この上部旋回体12上に搭載された動力装置13およびキャブ14とにより、車両15が形成されている。さらに、この車両15の上部旋回体12には、作業装置16が設置されている。
【0023】
図3に示されるように、キャブ14は、左側面の前側に昇降用ドア17が設けられ、左側面の後部下側に、メンテナンス用扉18が開閉可能に設置されており、このメンテナンス用扉18の内側に外気取入口および外気濾過用の外気フィルタ(共に図示せず)が設置されている。
【0024】
図4に示されるように、上部旋回体12は、機体フレームとしての旋回フレーム21と、この旋回フレーム21の前部上に突設された作業装置取付ブラケット22と、旋回フレーム21の一側部に設けられた4箇所のキャブマウント取付部23と、旋回フレーム21の前部に設けられたフロントバンパ24と、旋回フレーム21の側部に設けられたサイドバンパ25とを備えている。
【0025】
このサイドバンパ25に窓26が開口され、この窓26には扉27が開閉可能に設けられている。さらに、旋回フレーム21の下面部には開口部28が設けられ、この開口部28にはアンダカバー29が開閉自在に設けられている。
【0026】
図1に示されるように、旋回フレーム21のキャブマウント取付部23上に、防振ゴムなどのキャブマウント31を介して床板32が設けられ、この床板32を介し旋回フレーム21上に図2および図3に示されたキャブ14が取付けられている。
【0027】
このキャブ14の床板32上にサスペンション33を介して運転席34が設置され、この運転席34の下方で床板32の下側に位置する機体フレーム内スペースとしての旋回フレーム内スペース35に、防水トレイ36と、この防水トレイ36内に収納された空調装置本体ユニット37とが設置されている。防水トレイ36および空調装置本体ユニット37は、防水トレイ36のフランジ部41に溶接されたナット42と螺合するボルト43により、床板32に着脱可能に固定されている。防水トレイ36は、通常の状態では、キャブ14内から回動操作されるボルト43により運転席34の下方で床板32の下面に固定されている。
【0028】
さらに、防水トレイ36および空調装置本体ユニット37は、ボルト43の取外しにより、旋回フレーム内スペース35から外部へ取出し可能に設置されている。すなわち、運転席34の下方からサイドバンパ25の窓26にわたって、防水トレイ36および空調装置本体ユニット37の移動を案内する1対のスライドレール44が、床板32の下面に取付けられている。
【0029】
これらのスライドレール44により、防水トレイ36のフランジ部41を係止した状態でスライドさせて、防水トレイ36に収納された空調装置本体ユニット37をサイドバンパ25の窓26から外部へ取出し可能となっている。
【0030】
運転席34の前方には、走行用パイロット弁45が床板32に取付けられ、この走行用パイロット弁45を操作する操作ペダル46およびレバー47が設けられている。走行用パイロット弁45は、下部走行体11の走行用油圧モータ(図示せず)を制御する走行用制御弁(図示せず)をパイロット操作するもので、パイロット1次圧およびパイロット2次圧用の油圧配管(図示せず)を備えている。
【0031】
アンダカバー29は、複数のボルト48により着脱自在に取付けられている。これらのボルト48の取外しによりアンダカバー29を取外した開口部28より断続操作が可能な配管・配線接続部としてのコネクタ51が、防水トレイ36の側面部に設けられている。そして、冷媒ホース、温水ホースおよび電力配線が、防水トレイ36に設けられたコネクタ51に接続され、冷媒、温水および電力は、コネクタ51を介して防水トレイ36内に取込まれる。
【0032】
さらに、この防水トレイ36内の空調装置本体ユニット37は、防水トレイ36の底板上に設けられた複数の支持台部52により支持され、コネクタ51の内側の配管および配線は、空調装置本体ユニット37に取付けられた配管・配線接続部としてのコネクタ53を介して空調装置本体ユニット37内部の配管および配線と接続されている。
【0033】
防水トレイ36のコネクタ51は、クイックカプラなどを用いることにより、防水トレイ36の引出し時に、配管および配線の接続が簡単に外れる構造とすることが望ましい。
【0034】
防水トレイ36の底部にはドレン水を排出するための第1の排水管54が設けられ、空調装置本体ユニット37の底部には、防水トレイ36の底板に穿設された穴55を貫通させて外部へ引出されたドレン水を排出するための第2の排水管56が設けられている。これらの排水管54,56には、外側から水が入り込まないように逆止弁(図示せず)が設けられている。
【0035】
空調装置本体ユニット37は第2の排水管56を除いて密閉された構造であり、この空調装置本体ユニット37にはブロアが内蔵されているので、ユニット内ドレン水をユニット内のブロア圧力で第2の排水管56を通して外部へ直接排出できる構造となっている。
【0036】
防水トレイ36の排水管54は、キャブ14内の洗浄水および雨の降込みなどにより防水トレイ36内に貯まった水を排出する防水トレイ36の底板に直付のドレンホースであり、防水トレイ36の底面部には、排水性を向上させるために傾斜や溝を設けておくと良い。また、空調装置本体ユニット37の排水管56は、空調装置本体ユニット37の底板に直付のドレンホースであり、このホース挿通用の穴55は、この穴55から防水トレイ36内に水が浸入しないように隙間をシールする。
【0037】
図5および図6に示されるように、サスペンション33の一側に、空調装置本体ユニット37にキャブ内外の空気を導入するための内外気導入器61が配置され、サスペンション33の他側に、空調装置本体ユニット37から吐出された空調済み空気をキャブ14内の複数箇所に分配する分配器(いわゆるディストリビュータ)62が配置され、空調装置本体ユニット37に対し、内外気導入器61および分配器62が、それぞれ接続ダクト63,64により取外可能に接続されている。内外気導入器61は、図3に示されたメンテナンス用扉18の内側に配置されている。
【0038】
図7(a)、(b)は、空調装置本体ユニット37に接続ダクト63,64が設けられた例であり、空調装置本体ユニット37と内外気導入器61または分配器62との接続は、防水トレイ固定用のボルト43を完全に緩めて、防水トレイ36のフランジ部41をスライドレール44上まで落とし込んだときに、空調装置本体ユニット37の接続ダクト63,64は、内外気導入器61または分配器62の接続筒部61a,62aとの嵌合が外れて、床板32の下面より下側に位置する構造とする。
【0039】
次に、図7などを参照しながら、上記実施の形態の作用を説明する。
【0040】
メンテナンス時には、旋回フレーム21の下面部のアンダカバー29を取外し、下面部の開口部28からアクセスした作業者が、防水トレイ36に接続されている冷媒ホース、温水ホースおよび配線のコネクタ51を取外す。
【0041】
一方、図7(a)から(b)に示されるように、キャブ14内から防水トレイ36を固定しているボルト43を弛緩操作して取外し、防水トレイ36のフランジ部41をスライドレール44上に係合する。このとき、空調装置本体ユニット37の接続ダクトは、キャブ14内の内外気導入器61および分配器62の接続筒部61a,62aから引抜くようにして床板32の下側へ取外される。
【0042】
スライドレール44に沿って防水トレイ36と共に空調装置本体ユニット37を移動させ、サイドバンパ25の窓26から外部へ引出す。空調装置本体ユニット37および防水トレイ36を引出した後は、空調装置本体ユニット37と防水トレイ36とを接続するホースおよび配線を取外して、空調装置本体ユニット37を防水トレイ36から取出す。
【0043】
次に、図示された実施の形態の効果を説明する。
【0044】
運転席34の下方で床板32の下側に位置する旋回フレーム内スペース35はデッドスペースであったが、空調装置本体ユニット37を旋回フレーム内スペース35に着脱自在にかつ外部へ取出し可能に設置したので、このデッドスペースであった旋回フレーム内スペース35を有効利用できる。
【0045】
さらに、旋回フレーム内スペース35に設置すべき他の器機、例えば走行用パイロット弁45およびその油圧配管などの配管設置スペースを確保できる。空調装置本体ユニット37を運転席34の下方の床下に配置したことにより、従来の空調装置を配置していたスペースを他に活用できる。運転席34下方の床下に防水トレイ36を設置できるので、床下部の限られたスペースで防水トレイ36および走行用パイロット弁45などの設置スペースを確保することができる。
【0046】
また、旋回フレーム内スペース35の空調装置本体ユニット37を外部へ取出し可能に設置したので、メンテナンス時は外部へ取出した空調装置本体ユニット37に容易にアクセスできる。
【0047】
すなわち、運転席34の下方から、旋回フレーム21のサイドバンパ25の窓26にわたって設けられたスライドレール44の案内で、運転席34の下方から空調装置本体ユニット37を取出すことができるので、運転席34などを取外さなくても空調装置本体ユニット37に容易にアクセスできる。要するに、運転席34の下方の床下に防水トレイ36および空調装置本体ユニット37を配置するが、サイドバンパ25の窓26から防水トレイ36および空調装置本体ユニット37を引き出せるので、メンテナンス時には運転席34およびコンソールなどの分解作業が必要ない。
【0048】
空調装置本体ユニット37を収納した防水トレイ36により、空調装置本体ユニット37を洗浄水または雨水などから保護できるとともに、河川工事で車両ごと水の中に入って作業しても、キャブ14の床板32のレベルに達しない深さのキャブ床下浸水であれば、空調装置本体ユニット37を浸水から保護することが可能となる。
【0049】
アンダカバー29を取外した旋回フレーム21の開口部28より、防水トレイ36に設けられたコネクタ51にアクセスできるので、このコネクタ51を容易に断続操作できる。
【0050】
第1の排水管54により防水トレイ36に貯まった液を排出できるとともに、空調装置本体ユニット37から防水トレイ36の底板を貫通させた第2の排水管56により、空調装置本体ユニット37内のブロア圧力を利用して空調装置本体ユニット37内のドレン水を外部へ直接かつ効率よく排出できる。なお、空調装置本体ユニット37からの排水を防水トレイ36内にいったん集めてから排出する場合は、ブロア圧力を利用することはできない。
【0051】
空調装置本体ユニット37を運転席34の下方の床下に配置したことにより、この空調装置本体ユニット37を中心として、一側の内外気導入器61および他側の分配器62を、より実用的な場所に配置できるとともに、これらの位置に設置しても短い接続ダクト63,64で済ませることができる。例えば、内外気導入部61を、運転席34の昇降時に邪魔にならない位置であって、メンテナンス用扉18を開けてフィルタの交換がしやすい位置であって、外部からの水の浸入を極力少なくできる位置に配置できる。
【0052】
なお、図8は、内外気導入器61および分配器62に接続ダクト63,64が設けられた変形例を示し、このような場合は、内外気導入器61および分配器62の接続ダクト63,64を防水トレイ36のフランジ部41より上方へ取出してから、スライドレール44に沿って防水トレイ36を引出すと良い。
【0053】
また、防水トレイ36および空調装置本体ユニット37の取外しについてはスライドレール44に替えて、旋回フレーム21の下面部に設けられたアンダカバー29の開口部28からアクセスして防水トレイ36および空調装置本体ユニット37を直接取外す構造にしても良い。このアンダカバー29の開口部28から取外す場合は、ボルト固定を解除した防水トレイ36などをいったん仮止めする係止部材が必要となる。
【0054】
本発明は、油圧ショベルなどの作業機械の車両15に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係る車両の要部の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】同上車両を用いた作業機械の側面図である。
【図3】同上車両に搭載されたキャブの斜視図である。
【図4】同上車両における機体フレームの斜視図である。
【図5】同上車両における空調装置の配置を示すキャブ床板上の平面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】(a)は同上車両における空調装置本体ユニットおよび防水トレイの取付状態を示す断面図、(b)はこれらの取外状態を示す断面図である。
【図8】同上車両における空調装置の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0056】
11 下部走行体
14 キャブ
21 機体フレームとしての旋回フレーム
25 サイドバンパ
26 窓
28 開口部
29 アンダカバー
32 床板
34 運転席
35 機体フレーム内スペースとしての旋回フレーム内スペース
36 防水トレイ
37 空調装置本体ユニット
44 スライドレール
51 配管・配線接続部としてのコネクタ
54 第1の排水管
56 第2の排水管
61 内外気導入器
62 分配器
63,64 接続ダクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体フレームと、
機体フレーム上に設けられた床板と、
床板を介し機体フレーム上に設けられたキャブと、
キャブ内の床板上に設置された運転席と、
運転席の下方で床板の下側に位置する機体フレーム内スペースに着脱可能にかつ機体フレーム内スペースから外部へ取出し可能に設置された空調装置本体ユニットと
を具備したことを特徴とする車両。
【請求項2】
機体フレームは、下部走行体に対し旋回可能に設けられた旋回フレームであり、
旋回フレームの側部に設けられたサイドバンパと、
サイドバンパに開口された窓と、
床板の下面に運転席の下方から窓にわたって設けられ空調装置本体ユニットの移動を案内するスライドレールと
を具備したことを特徴とする請求項1記載の車両。
【請求項3】
空調装置本体ユニットを収納した防水トレイ
を具備したことを特徴とする請求項1または2記載の車両。
【請求項4】
機体フレームの下面部に設けられた開口部と、
この開口部に開閉自在に設けられたアンダカバーと、
このアンダカバーを取外した開口部より断続操作が可能な防水トレイに設けられた配管・配線接続部と
を具備したことを特徴とする請求項3記載の車両。
【請求項5】
防水トレイの底部に設けられたドレン水を排出するための第1の排水管と、
空調装置本体ユニットの底部に設けられ防水トレイの底板を貫通させて外部へ引出されたドレン水を排出するための第2の排水管と
を具備したことを特徴とする請求項3または4記載の車両。
【請求項6】
運転席の一側に配置され空調装置本体ユニットにキャブ内外の空気を導入するための内外気導入器と、
運転席の他側に配置され空調装置本体ユニットから吐出された空気をキャブ内の複数箇所に分配する分配器と、
空調装置本体ユニットに対し内外気導入器および分配器をそれぞれ取外可能に接続する接続ダクトと
を具備したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の車両。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate