車体下部構造
【課題】サブフレームを好適に支えることができる車体下部構造を提供する。
【解決手段】車体下部構造10は、左右のリヤフレーム18,19にサブフレーム26の前取付部51がそれぞれ締結されるとともに、後取付部53がそれぞれ締結され、サブフレームに左右のサスペンション27,28がそれぞれ設けられている。この車体下部構造10は、前取付部をリヤフレームに連結する倒れ防止ステイ92と、倒れ防止ステイの車幅方向内側に設けられた左右の補強フレーム31,32と、左右の補強フレームを前取付部にそれぞれ連結するために車幅方向外側に延出された後連結ステイ93とを備えている。
【解決手段】車体下部構造10は、左右のリヤフレーム18,19にサブフレーム26の前取付部51がそれぞれ締結されるとともに、後取付部53がそれぞれ締結され、サブフレームに左右のサスペンション27,28がそれぞれ設けられている。この車体下部構造10は、前取付部をリヤフレームに連結する倒れ防止ステイ92と、倒れ防止ステイの車幅方向内側に設けられた左右の補強フレーム31,32と、左右の補強フレームを前取付部にそれぞれ連結するために車幅方向外側に延出された後連結ステイ93とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右のリヤフレームにサブフレームの前取付部が締結されるとともに、後取付部が締結され、サブフレームにサスペンションが設けられた車体下部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車体下部構造は、通常、車室側方両側に左右の縦方向部材(以下、「リヤフレーム」という)を備え、左右のリヤフレームに支持部材(以下、「サブフレーム」という)をボルトで締結し、サブフレームでサスペンション(具体的には、サスペンションアーム)を支持している。
【0003】
この車体下部構造のなかには、左右のリヤフレームから車体中央に向けて左右の補強部材を延出し、左右の補強材を略V字状に設けるとともに補強材にサブフレームを設けることで、サブフレームを略V字状の補強材で補強するものが知られている。
このサブフレームは、左右の補強材の略中央に設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−316277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、車両の走行時や旋回時に、路面抵抗(荷重)が後輪およびサスペンションアームを介してサブフレームに伝わり、サブフレームから補強材に伝わる。
しかし、特許文献1のサブフレームは補強材の略中央(すなわち、支持点から離れた部位)に設けられている。
このため、補強材の略中央に荷重が伝わることで補強材が変形してサブフレームが傾くことが考えられる。
【0006】
本発明は、サブフレームを好適に支えることができる車体下部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、車体左右側にリヤフレームがそれぞれ設けられ、前記リヤフレームにサブフレームの前取付部がそれぞれ締結されるとともに、後取付部がそれぞれ締結され、前記サブフレームにサスペンションがそれぞれ設けられた車体下部構造において、前記前取付部を前記リヤフレームに連結する倒れ防止ステイと、前記倒れ防止ステイの車幅方向内側に設けられた左右一対の補強フレームと、前記左右一対の補強フレームを前記前取付部にそれぞれ連結するために車幅方向外側に延出された連結ステイと、を備えたことを特徴とする。
【0008】
ここで、車両の前方走行中に、後輪、サスペンションアームを経て前取付部に車体後向きの荷重が作用する。
そこで、請求項1において、前取付部を倒れ防止ステイでリヤフレームに連結するようにした。
【0009】
また、車両の旋回中に、後輪、サスペンションアームを経て前取付部に車幅方向の荷重が作用する。
そこで、請求項1において、倒れ防止ステイの車幅方向内側に補強フレームを設け、補強フレームから連結ステイを車幅方向外側に延出した。そして、連結ステイで補強フレームおよび前取付部を連結するようにした。
【0010】
請求項2は、前記連結ステイは前記倒れ防止ステイに連結されたことを特徴とする。
【0011】
請求項3は、車体の床部を形成するフロアパネルに設けられた左右一対のフロアフレームを備え、前記フロアフレームの後端部および前記サブフレームが前記補強フレームで車体前後方向に連結されたことを特徴とする。
【0012】
請求項4は、前記左右一対のフロアフレームの後端部を連結するように車幅方向に延出されたクロスバーを備え、前記左右一対の補強フレームは、前端部が前記クロスバーの左右端部に連結されたことを特徴とする。
【0013】
請求項5は、車体左右側の前記リヤフレームに架け渡された前クロスメンバーを備え、前記左右一対の補強フレームは、前端部が前記前クロスメンバーに連結されたことを特徴とする。
【0014】
請求項6は、前記補強フレームのうち前記連結ステイより車体前方の部位に前連結ステイを備え、前記前連結ステイは、前記補強フレームに沿って延出された接合部と、前記接合部から車幅方向外側に向けて延出された連結部と、を有し、前記前連結ステイが前記接合部および前記連結部で略T字状に形成されたことを特徴とする。
【0015】
請求項7は、前記左右一対の補強フレームは、車体前後方向に向けて略ハ字状に設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明では、前取付部を倒れ防止ステイでリヤフレームに連結することで、前取付部を倒れ防止ステイで補強することができる。
よって、車両の前方走行中に、後輪、サスペンションアームを経て前取付部に、車体後向きに作用した荷重を倒れ防止ステイでリヤフレームに伝えることができる。
これにより、サブフレームが後方に移動しない(ズレない)ように倒れ防止ステイで好適に支えることができる。
【0017】
また、補強フレームから連結ステイを車幅方向外側に延出し、連結ステイで補強フレームおよび前取付部を連結するようにした。
よって、車両の旋回中に、後輪、サスペンションアームを経て前取付部に、車幅方向に作用した荷重を連結ステイで支えることができる。
これにより、サブフレームが車幅方向に移動しない(ズレない)ように連結ステイで好適に支えることができる。
【0018】
請求項2に係る発明では、連結ステイを倒れ防止ステイに連結するようにした。
【0019】
請求項3に係る発明では、車体の床部をフロアパネルで形成し、フロアパネルに左右一対のフロアフレームを設けた。さらに、フロアフレームの後端部およびサブフレームを補強フレームで車体前後方向に連結するようにした。
【0020】
請求項4に係る発明では、左右一対のフロアフレームの後端部を連結するようにクロスバーを車幅方向に延出させた。さらに、左右一対の補強フレームの前端部をクロスバーの左右端部に連結させた。
【0021】
請求項5に係る発明では、車体左右側のリヤフレームに前クロスメンバーを架け渡した。さらに、前クロスメンバーに補強フレームの前端部を連結させた。
【0022】
請求項6に係る発明では、補強フレームのうち連結ステイより車体前方の部位に前連結ステイを備えた。前連結ステイは、補強フレームに沿って延出された接合部と、接合部から車幅方向外側に向けて延出された連結部とを有する。この前連結ステイは接合部および連結部で略T字状に形成されている。
【0023】
請求項7に係る発明では、左右一対の補強フレームを車体前後方向に向けて略ハ字状に設けた。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る車体下部構造を示す底面図である。
【図2】本発明に係る車体下部構造を示す側面図である。
【図3】本発明に係る車体下部構造を示す斜視図である。
【図4】図1の4−4線断面図である。
【図5】図1の5−5線断面図である。
【図6】本発明に係る車体下部構造の要部を示す斜視図である。
【図7】図6の車体下部構造を示す分解斜視図である。
【図8】図6の8−8線断面図である。
【図9】図6の9−9線断面図である。
【図10】本発明に係る車体下部構造で走行/旋回時の荷重を支える例を説明する図である。
【図11】本発明に係る車体下部構造の左補強フレームが下方への変形することを抑える例を説明する図である。
【図12】本発明に係る左右の補強フレームが車幅方向に変形することを抑える例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
【実施例】
【0026】
実施例に係る車体下部構造10について説明する。
図1、図2に示すように、車体下部構造10は、車室11の床部を構成する車体下部ユニット12と、車体下部ユニット12の下方に設けられた燃料タンク13と、燃料タンク13の車体後方に設けられたサブフレームユニット14と、車体下部ユニット12に下方から設けられた補強ユニット15とを備えている。
【0027】
車体下部ユニット12は、車体前後方向に延びる左右のサイドシル16,17と、左サイドシル16の後端部から車体後方に延びる左リヤフレーム(リヤフレーム)18と、右サイドシル17の後端部から車体後方に延びる右リヤフレーム(リヤフレーム)19と、左右のリヤフレーム18,19間に設けられたフロアパネル21と、フロアパネル21の車室11側に設けられた前クロスメンバー22(図4参照)と、前クロスメンバー22の車体後方に設けられた後クロスメンバー23(図5参照)を備えている。
なお、フロアパネル21は、左右のサイドシル16,17間にも設けられている。
【0028】
サブフレームユニット14は、燃料タンク13の車体後方に設けられたサブフレーム26と、サブフレーム26に設けられた左右のサスペンション(サスペンション)27,28とを備えている。
【0029】
補強ユニット15は、前後のクロスメンバー22,23(図4、図5参照)に設けられた左右の補強フレーム(一対の補強フレーム)31,32と、左右の補強フレーム31,32の前端部を連結するクロスバー(前クロスバー)34と、左右の補強フレーム31,32を補強する左右のステイユニット36,37とを備えている。
【0030】
左リヤフレーム18は、車体の左側に設けられ、前クロスメンバー22近傍に設けられた水平フレーム部41と、水平フレーム部41の車体後側に設けられたキックアップフレーム部42とを備えている。
【0031】
水平フレーム部41は、車体前後方向に向けて略水平に延出されている。
キックアップフレーム部42は、水平フレーム部41の後端部41aから上方に向けて湾曲状に延出されている。
【0032】
右リヤフレーム19は、車体の左側に設けられ、左リヤフレーム18と左右対称の部材であり、各構成部材に左リヤフレーム18と同じ符号を付して説明を省略する。
【0033】
フロアパネル21は、左右のサイドシル16,17間に設けられるとともに、左右のリヤフレーム18,19間に設けられることで床部を形成し、車室11と車外44とを仕切る板材である。
【0034】
前クロスメンバー22は、図4に示すように、フロアパネル21の車室11側に設けられ、左右の水平フレーム部41(図1参照)に架け渡されている。
後クロスメンバー23は、図5に示すように、フロアパネル21の車室11側に設けられ、左右のキックアップフレーム部42の後端部42b(図1参照)に架け渡されている。
【0035】
サブフレーム26は、左右のキックアップフレーム部42に下方から設けられている。
サブフレーム26は、燃料タンク13の車体後方に設けられた前サブクロスバー(中央クロスバー)45と、前サブクロスバー45の車体後方に設けられた後サブクロスバー(後クロスバー)46と、前後のサブクロスバー45,46の左端部に架け渡された左サブフレーム47と、前後のサブクロスバー45,46の右端部に架け渡された右サブフレーム48とを備えている。
【0036】
図3に示すように、左サブフレーム47の前取付部51が左キックアップフレーム部42の前端部42aにボルト52で下方から締結されている。
また、左サブフレーム47の後取付部53が左キックアップフレーム部42の後端部42bにボルト54で下方から締結されている。
【0037】
左サブフレーム47と同様に、図1に示す右サブフレーム48の前取付部51が右キックアップフレーム部42の前端部42aにボルト52で下方から締結されている。
また、右サブフレーム48の後取付部53が右キックアップフレーム部42の後端部42bにボルト54で下方から締結されている。
これにより、サブフレーム26は、図1に示すように、左右のキックアップフレーム部42に下方から設けられている。
【0038】
図3に示すように、サブフレーム26の左側部に左サスペンション27が設けられ、サブフレーム26の右側部に右サスペンション28(図1参照)が設けられている。
左サスペンション27は、サブフレーム26の左側部に設けられたサスペンションアーム56,57およびダンパー58を備えている。
左サスペンション27に左後輪(後輪)61が備えられている。
【0039】
図1に示す右サスペンション28は、左サスペンション27と左右対称の部材であり、各構成部材に左サスペンション27と同じ符号を付して説明を省略する。
右サスペンション28に右後輪(後輪)62が備えられている。
【0040】
図1に示すように、左補強フレーム31は、断面略ロ字状の閉断面に形成され、前後のクロスメンバー22,23(図4、図5参照)の左端部に設けられている。
左補強フレーム31は、左リヤフレーム18の車幅方向内側で、かつ、左ステイユニット36の車幅方向内側に配置されている。
【0041】
この左補強フレーム31は、前端部31aが車幅方向中心線65に対して距離L1だけ離れた位置に設けられ、後端部31bが車幅方向中心線65に対して距離L2だけ離れた位置に設けられている。
距離L1および距離L2はL1>L2の関係が成立している。
【0042】
図4、図5に示すように、左補強フレーム31の前端部31aは、前クロスメンバー22にクロスバー34の左端部74とともにボルト66で取り付けられている。
また、左補強フレーム31の後端部31bは、後クロスメンバー23にボルト67で取り付けられている。
【0043】
さらに、左補強フレーム31の中央部31cは、前サブクロスバー45にボルト68で取り付けられている。
加えて、左補強フレーム31の後端部31bは、後サブクロスバー46にボルト69で取り付けられている。
【0044】
図1に示すように、右補強フレーム32は、左補強フレーム31と左右対称の部材であり、各構成部材に左補強フレーム31と同じ符号を付して説明を省略する。
右補強フレーム32は、右補強フレーム32と同様に、前端部32aが車幅方向中心線65に対して距離L1だけ離れた位置に設けられ、後端部32bが車幅方向中心線65に対して距離L2だけ離れた位置に設けられている。
【0045】
これにより、左右の補強フレーム31,32は、サブフレーム26の下方に配置され、車体後方に向けて間隔が漸次狭まるように略ハ字状に設けられている。
【0046】
左右の補強フレーム31,32の前端部31a,32aは、クロスバー34で連結されている。
クロスバー34は、燃料タンク13の前壁71の前方に設けられ、前クロスメンバー22に沿って車幅方向に延出された部材である。
【0047】
このクロスバー34は、左端部(部位)74から車体前方に突出する左突出部75(図4も参照)と、右端部(部位)76から車体前方に突出する右突出部77とを有する。
クロスバー34の左端部74は、左補強フレーム31の前端部31aにボルト66で取り付けられている(図4参照)。
クロスバー34の右端部76は、右補強フレーム32の前端部32aにボルト66で取り付けられている。
【0048】
左突出部75は、図4に示すように、フロアパネル21の表面21aに設けられた左フロアフレーム(フロアフレーム)81にボルト82で連結されている。
右突出部77は、フロアパネル21の表面21aに設けられた右フロアフレーム(フロアフレーム)84にボルト82で連結されている。
【0049】
左右の補強フレーム31,32の中央部31c,32cは、前サブクロスバー45でそれぞれ連結されている。
前サブクロスバー45は、燃料タンク13の後壁72の後方に設けられ、車幅方向に延出された部材である。
よって、クロスバー34および前サブクロスバー45間の空間87に燃料タンク13が設けられている。
【0050】
ここで、左右の補強フレーム31,32は曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)がクロスバー34および前サブクロスバー45で高められている。
このように、クロスバー34および前サブクロスバー45で剛性が高められた部位に燃料タンク13を設けることで、燃料タンク13を左右の補強フレーム31,32で好適に保護することができる。
【0051】
左右の補強フレーム31,32の後端部31b,32bは、後サブクロスバー46でそれぞれ連結されている。
後サブクロスバー46は、車幅方向に延出された部材である。
【0052】
左右の補強フレーム31,32の前端部31a,32aがクロスバー34で連結され、左右の補強フレーム31,32の中央部31c,32cが前サブクロスバー45で連結されている。
さらに、左右の補強フレーム31,32の後端部31b,32bが後サブクロスバー46でそれぞれ連結されている。
【0053】
これにより、左右の補強フレーム31,32が車幅方向に変形(湾曲変形)することをクロスバー34、前サブクロスバー45および後サブクロスバー46で抑えることができ、左右の補強フレーム31,32の曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)を高めることができる。
【0054】
図6、図7に示すように、左ステイユニット36は、左補強フレーム31などを補強する補強用のユニットである。
この左ステイユニット36は、右水平フレーム部41および左補強フレーム31に架け渡された前連結ステイ91と、左サブフレーム47および右キックアップフレーム部42に取り付けられた倒れ防止ステイ92と、倒れ防止ステイ92および左補強フレーム31の中央部31cに架け渡された後連結ステイ(連結ステイ)93とを備えている。
【0055】
前連結ステイ91は、右水平フレーム部41の後端部41a近傍および左補強フレーム31の前端部31aに架け渡されることで車幅方向に向けて設けられている。
前連結ステイ91は、左補強フレーム31に沿って延出された前接合部96と、前接合部96から車幅方向外側に向けて延出された前連結部97とを有している。
この前連結ステイ91は、前接合部96および前連結部97で略T字状に形成されている。
【0056】
前接合部96は、前後の端部96a,96bが断面略L字状に形成され、左補強フレーム31の前端部31aに溶接で接合されている。
前連結部97は、断面略コ字状に形成され、外端部97aが右水平フレーム部41の後端部41a近傍にボルト98で締結されている。
【0057】
倒れ防止ステイ92は、左キックアップフレーム部42の前端部42aに左サブフレーム47の前取付部51とともにボルト52で共締めされ、右キックアップフレーム部42の前端部42aにボルト101で締結されている。
【0058】
倒れ防止ステイ92は、右キックアップフレーム部42の前端部42aに沿って延出されたキックアップ連結部103と、キックアップ連結部103の後端部103aから車幅方向内側に張り出された張出片104とを有している。
この倒れ防止ステイ92は、キックアップ連結部103および張出片104で略L字状に形成されている。
【0059】
図8に示すように、キックアップ連結部103の後端部103aは、左キックアップフレーム部42の前端部42aに左サブフレーム47の前取付部51とともにボルト52で共締めされている。
また、キックアップ連結部103の前端部103bは、左キックアップフレーム部42の前端部42aにボルト101で締結されている。
すなわち、倒れ防止ステイ92は、左サブフレーム47の前取付部51を左キックアップフレーム部42の前端部42aに連結する部材である。
【0060】
図6、図7に示すように、張出片104は、後連結ステイ93にボルト105で締結されている。
キックアップ連結部103および張出片104は、それぞれ断面略コ字状に形成されている。
【0061】
以上説明したように、前取付部51を倒れ防止ステイ92で左キックアップフレーム部42の前端部42aに連結することで、前取付部51を倒れ防止ステイ92で補強することができる。
これにより、車両の前方走行中に、左後輪61、左サスペンション27(サスペンションアーム56)を経て前取付部51に作用した荷重(車体後向きの荷重)を、倒れ防止ステイ92で支えることができる。
【0062】
後連結ステイ93は、倒れ防止ステイ92および左補強フレーム31の中央部31cに架け渡されることで車幅方向に向けて設けられている。
後連結ステイ93は、左補強フレーム31に沿って延出された後接合部107と、後接合部107から車幅方向外側に向けて延出された後連結部108とを有している。
この後連結ステイ93は、後接合部107および後連結部108で略T字状に形成されている。
【0063】
後接合部107は、前後の端部107a,107bが断面略L字状に形成され、左補強フレーム31の中央部31cに溶接で接合されている。
後連結部108は、断面略コ字状に形成され、外端部108aが張出片104にボルト105で締結されている。
【0064】
すなわち、後連結ステイ93は、左補強フレーム31の中央部31cを張出片104に連結する部材である。
後連結ステイ93で左補強フレーム31の中央部31cを張出片104に連結することで、車両の旋回中に、左後輪61、左サスペンション27(サスペンションアーム56)を経て前取付部51に作用した荷重(車幅方向の荷重)を、後連結ステイ93で支えることができる。
【0065】
ここで、図9に示すように、後連結ステイ93は、左補強フレーム31の中央部31cから倒れ防止ステイ92まで車幅方向外側に向けて上り勾配θ1に傾斜されている。
すなわち、左補強フレーム31の上方に倒れ防止ステイ92が設けられ、この倒れ防止ステイ92に後連結ステイ93を介して左補強フレーム31が連結されている。
ここで、倒れ防止ステイ92は左キックアップフレーム部42の前端部42a(左リヤフレーム18)に連結されている。
【0066】
よって、左補強フレーム31の長手方向に荷重(座屈荷重)が伝わった場合に、左補強フレーム31を下方に湾曲変形させようとする下向き荷重を、後連結ステイ93および倒れ防止ステイ92を経て左リヤフレーム18で支えることができる。
これにより、左補強フレーム31が下方に変形(湾曲変形)することを防いで、左補強フレーム31の曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)を高めることができる。
【0067】
図1に示す右ステイユニット37は、左ステイユニット36と左右対称の部材であり、各構成部材に左ステイユニット36と同じ符号を付して説明を省略する。
【0068】
つぎに、車体下部構造10で走行/旋回時の荷重を支える例を図10に基づいて説明する。
図10(a)に示すように、車両の前方走行中に、後輪61を経て左サスペンション27の端部に荷重F1が矢印の如く作用する。
左サスペンション27の端部に作用した荷重F1は、サスペンションアーム56およびアーム支持部59を経て左サブフレーム47に伝わる。
【0069】
左サブフレーム47に伝わった荷重は前取付部51を経てボルト52に荷重F2として車体後向きに矢印の如く作用する。
ボルト52に伝わった荷重F2は、倒れ防止ステイ92(具体的には、キックアップ連結部103)およびボルト101を経て左キックアップフレーム部42の前端部42a(すなわち、左リヤフレーム18)に伝わる。
【0070】
伝わった荷重F2を左リヤフレーム18で支えることで、ボルト52が車体後方に傾かないように(倒れないように)キックアップ連結部103で支えることができる。
これにより、左サブフレーム47が車体後方に移動しない(ズレない)ように、左サブフレーム47をキックアップ連結部103で確実に支えることができる。
【0071】
図10(b)に示すように、車両の旋回中に、後輪61を経て左サスペンション27の端部に荷重F3が矢印の如く作用する。
左サスペンション27の端部に荷重F3が作用することで、サスペンションアーム56に荷重F4が矢印の如く作用する。
サスペンションアーム56に作用した荷重F4は、アーム支持部59を経て左サブフレーム47に伝わる。
【0072】
左サブフレーム47に伝わった荷重は前取付部51を経てボルト52に荷重F5として車幅方向外向きに矢印の如く作用する。
ボルト52に伝わった荷重F5は、倒れ防止ステイ92(具体的には、張出片104)およびボルト105を経て後連結ステイ93に伝わる。
【0073】
ここで、後連結ステイ93は、左補強フレーム31に連結されている。
よって、後連結ステイ93に伝わった荷重を左補強フレーム31で支えて、ボルト52が車幅方向外側に傾く(倒れる)ことを防止できる。
これにより、左サブフレーム47が車幅方向に移動しない(ズレない)ように、左サブフレーム47を後連結ステイ93および左補強フレーム31で確実に支えることができる。
【0074】
ついで、車体下部構造10に衝突荷重が作用した場合に、左補強フレーム31が下方への変形(湾曲変形)することを抑える例を図11に基づいて説明する。
図11(a)に示すように、後連結ステイ93は、左補強フレーム31の中央部31cから倒れ防止ステイ92まで車幅方向外側に向けて上り勾配θ1に傾斜されている。
【0075】
すなわち、左補強フレーム31に対してH寸法だけ上方に倒れ防止ステイ92が設けられ、この倒れ防止ステイ92に後連結ステイ93を介して左補強フレーム31が連結されている。
ここで、倒れ防止ステイ92は、左キックアップフレーム部42の前端部42a(すなわち、左リヤフレーム18)に連結されている。
【0076】
図11(b)に示すように、車体下部構造10に衝突荷重F6が車体後方から作用した場合、左補強フレーム31に荷重F7が車体前方に向けて矢印の如く作用する。
よって、左補強フレーム31に荷重F7が伝わった場合に、左補強フレーム31に座屈荷重が作用する。
左補強フレーム31に座屈荷重が作用することで、左補強フレーム31を下方に湾曲変形させようとする下向き荷重F8が作用する。
【0077】
ここで、図11(a)に示すように、左補強フレーム31に対してH寸法だけ上方に倒れ防止ステイ92が設けられ、この倒れ防止ステイ92に後連結ステイ93を介して左補強フレーム31が連結されている。
よって、左補強フレーム31に作用する下向き荷重F8を後連結ステイ93で支えることができる。
【0078】
これにより、左補強フレーム31が下方に変形(湾曲変形)することを防いで、左補強フレーム31の曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)を高めることができる。
したがって、左補強フレーム31に伝わった荷重F7を車体前方に向けて矢印の如く効率よく伝えることができる。
【0079】
つぎに、車体下部構造10に衝突荷重が作用した場合に、左右の補強フレーム31,32が車幅方向に変形(湾曲変形)することを抑える例を図12に基づいて説明する。
図12に示すように、車体下部構造10に衝突荷重F8が車体後方から作用した場合、左補強フレーム31に荷重F9が車体前方に向けて矢印の如く作用するとともに、右補強フレーム32に荷重F9が車体前方に向けて矢印の如く作用する。
【0080】
ここで、左右の補強フレーム31,32の前端部31a,32aをクロスバー34で連結した。
さらに、左右の補強フレーム31,32の中央部31c,32cを前サブクロスバー45で連結した。
加えて、左右の補強フレーム31,32の後端部31b,32bを後サブクロスバー46で連結した。
【0081】
よって、左右の補強フレーム31,32が車幅方向に変形(湾曲変形)することをクロスバー34、前サブクロスバー45および後サブクロスバー46で抑えることができる。
これにより、左補強フレーム31に伝わった荷重F9を車体前方に向けて矢印の如く効率よく伝えることができる。
同様に、右補強フレーム32に伝わった荷重F9を車体前方に向けて矢印の如く効率よく伝えることができる。
したがって、左右の補強フレーム31,32の曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)を高めることができる。
【0082】
ついで、車体下部構造10の左右の補強フレーム31,32で燃料タンク13を保護する例を図12に基づいて説明する。
図12に示すように、クロスバー34および前サブクロスバー45間の空間87に燃料タンク13を設けた。
左右の補強フレーム31,32は、クロスバー34および前サブクロスバー45で曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)が高められている。
【0083】
このように、剛性が高められた左右の補強フレーム31,32およびクロスバー34および前サブクロスバー45で形成された空間87に燃料タンク13を設けることで、燃料タンク13を左右の補強フレーム31,32で好適に保護することができる。
【0084】
なお、本発明に係る車体下部構造10は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、クロスバー34および前サブクロスバー45間の空間87に燃料タンク13を設けた例について説明したが、これに限らないで、例えば、前サブクロスバー45および後サブクロスバー46間の空間87に燃料タンク13を設けることも可能である。
【0085】
また、前記実施例で示した左右のリヤフレーム、前クロスメンバー、サブフレーム、左右のサスペンション、左右の補強フレーム、クロスバー、前取付部、後取付部、左右のフロアフレーム、前連結ステイ、倒れ防止ステイ、後連結ステイ、前接合部および前連結部などの形状は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明の車体下部構造は、左右のリヤフレームにサブフレームの前後の取付部が締結され、サブフレームにサスペンションを備えた自動車への適用に好適である。
【符号の説明】
【0087】
10…車体下部構造、18,19…左右のリヤフレーム(リヤフレーム)、22…前クロスメンバー、26…サブフレーム、27,28…左右のサスペンション(サスペンション)、31,32…左右の補強フレーム(左右一対の補強フレーム)、31a,32a…左右の補強フレームの前端部、34…クロスバー(前クロスバー)、51…前取付部、53…後取付部、74,76…クロスバーの左右端部、81,84…左右のフロアフレーム(左右一対のフロアフレーム)、91…前連結ステイ、92…倒れ防止ステイ、93…後連結ステイ(連結ステイ)、96…前接合部(接合部)、97…前連結部(連結部)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右のリヤフレームにサブフレームの前取付部が締結されるとともに、後取付部が締結され、サブフレームにサスペンションが設けられた車体下部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車体下部構造は、通常、車室側方両側に左右の縦方向部材(以下、「リヤフレーム」という)を備え、左右のリヤフレームに支持部材(以下、「サブフレーム」という)をボルトで締結し、サブフレームでサスペンション(具体的には、サスペンションアーム)を支持している。
【0003】
この車体下部構造のなかには、左右のリヤフレームから車体中央に向けて左右の補強部材を延出し、左右の補強材を略V字状に設けるとともに補強材にサブフレームを設けることで、サブフレームを略V字状の補強材で補強するものが知られている。
このサブフレームは、左右の補強材の略中央に設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−316277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、車両の走行時や旋回時に、路面抵抗(荷重)が後輪およびサスペンションアームを介してサブフレームに伝わり、サブフレームから補強材に伝わる。
しかし、特許文献1のサブフレームは補強材の略中央(すなわち、支持点から離れた部位)に設けられている。
このため、補強材の略中央に荷重が伝わることで補強材が変形してサブフレームが傾くことが考えられる。
【0006】
本発明は、サブフレームを好適に支えることができる車体下部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、車体左右側にリヤフレームがそれぞれ設けられ、前記リヤフレームにサブフレームの前取付部がそれぞれ締結されるとともに、後取付部がそれぞれ締結され、前記サブフレームにサスペンションがそれぞれ設けられた車体下部構造において、前記前取付部を前記リヤフレームに連結する倒れ防止ステイと、前記倒れ防止ステイの車幅方向内側に設けられた左右一対の補強フレームと、前記左右一対の補強フレームを前記前取付部にそれぞれ連結するために車幅方向外側に延出された連結ステイと、を備えたことを特徴とする。
【0008】
ここで、車両の前方走行中に、後輪、サスペンションアームを経て前取付部に車体後向きの荷重が作用する。
そこで、請求項1において、前取付部を倒れ防止ステイでリヤフレームに連結するようにした。
【0009】
また、車両の旋回中に、後輪、サスペンションアームを経て前取付部に車幅方向の荷重が作用する。
そこで、請求項1において、倒れ防止ステイの車幅方向内側に補強フレームを設け、補強フレームから連結ステイを車幅方向外側に延出した。そして、連結ステイで補強フレームおよび前取付部を連結するようにした。
【0010】
請求項2は、前記連結ステイは前記倒れ防止ステイに連結されたことを特徴とする。
【0011】
請求項3は、車体の床部を形成するフロアパネルに設けられた左右一対のフロアフレームを備え、前記フロアフレームの後端部および前記サブフレームが前記補強フレームで車体前後方向に連結されたことを特徴とする。
【0012】
請求項4は、前記左右一対のフロアフレームの後端部を連結するように車幅方向に延出されたクロスバーを備え、前記左右一対の補強フレームは、前端部が前記クロスバーの左右端部に連結されたことを特徴とする。
【0013】
請求項5は、車体左右側の前記リヤフレームに架け渡された前クロスメンバーを備え、前記左右一対の補強フレームは、前端部が前記前クロスメンバーに連結されたことを特徴とする。
【0014】
請求項6は、前記補強フレームのうち前記連結ステイより車体前方の部位に前連結ステイを備え、前記前連結ステイは、前記補強フレームに沿って延出された接合部と、前記接合部から車幅方向外側に向けて延出された連結部と、を有し、前記前連結ステイが前記接合部および前記連結部で略T字状に形成されたことを特徴とする。
【0015】
請求項7は、前記左右一対の補強フレームは、車体前後方向に向けて略ハ字状に設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明では、前取付部を倒れ防止ステイでリヤフレームに連結することで、前取付部を倒れ防止ステイで補強することができる。
よって、車両の前方走行中に、後輪、サスペンションアームを経て前取付部に、車体後向きに作用した荷重を倒れ防止ステイでリヤフレームに伝えることができる。
これにより、サブフレームが後方に移動しない(ズレない)ように倒れ防止ステイで好適に支えることができる。
【0017】
また、補強フレームから連結ステイを車幅方向外側に延出し、連結ステイで補強フレームおよび前取付部を連結するようにした。
よって、車両の旋回中に、後輪、サスペンションアームを経て前取付部に、車幅方向に作用した荷重を連結ステイで支えることができる。
これにより、サブフレームが車幅方向に移動しない(ズレない)ように連結ステイで好適に支えることができる。
【0018】
請求項2に係る発明では、連結ステイを倒れ防止ステイに連結するようにした。
【0019】
請求項3に係る発明では、車体の床部をフロアパネルで形成し、フロアパネルに左右一対のフロアフレームを設けた。さらに、フロアフレームの後端部およびサブフレームを補強フレームで車体前後方向に連結するようにした。
【0020】
請求項4に係る発明では、左右一対のフロアフレームの後端部を連結するようにクロスバーを車幅方向に延出させた。さらに、左右一対の補強フレームの前端部をクロスバーの左右端部に連結させた。
【0021】
請求項5に係る発明では、車体左右側のリヤフレームに前クロスメンバーを架け渡した。さらに、前クロスメンバーに補強フレームの前端部を連結させた。
【0022】
請求項6に係る発明では、補強フレームのうち連結ステイより車体前方の部位に前連結ステイを備えた。前連結ステイは、補強フレームに沿って延出された接合部と、接合部から車幅方向外側に向けて延出された連結部とを有する。この前連結ステイは接合部および連結部で略T字状に形成されている。
【0023】
請求項7に係る発明では、左右一対の補強フレームを車体前後方向に向けて略ハ字状に設けた。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る車体下部構造を示す底面図である。
【図2】本発明に係る車体下部構造を示す側面図である。
【図3】本発明に係る車体下部構造を示す斜視図である。
【図4】図1の4−4線断面図である。
【図5】図1の5−5線断面図である。
【図6】本発明に係る車体下部構造の要部を示す斜視図である。
【図7】図6の車体下部構造を示す分解斜視図である。
【図8】図6の8−8線断面図である。
【図9】図6の9−9線断面図である。
【図10】本発明に係る車体下部構造で走行/旋回時の荷重を支える例を説明する図である。
【図11】本発明に係る車体下部構造の左補強フレームが下方への変形することを抑える例を説明する図である。
【図12】本発明に係る左右の補強フレームが車幅方向に変形することを抑える例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
【実施例】
【0026】
実施例に係る車体下部構造10について説明する。
図1、図2に示すように、車体下部構造10は、車室11の床部を構成する車体下部ユニット12と、車体下部ユニット12の下方に設けられた燃料タンク13と、燃料タンク13の車体後方に設けられたサブフレームユニット14と、車体下部ユニット12に下方から設けられた補強ユニット15とを備えている。
【0027】
車体下部ユニット12は、車体前後方向に延びる左右のサイドシル16,17と、左サイドシル16の後端部から車体後方に延びる左リヤフレーム(リヤフレーム)18と、右サイドシル17の後端部から車体後方に延びる右リヤフレーム(リヤフレーム)19と、左右のリヤフレーム18,19間に設けられたフロアパネル21と、フロアパネル21の車室11側に設けられた前クロスメンバー22(図4参照)と、前クロスメンバー22の車体後方に設けられた後クロスメンバー23(図5参照)を備えている。
なお、フロアパネル21は、左右のサイドシル16,17間にも設けられている。
【0028】
サブフレームユニット14は、燃料タンク13の車体後方に設けられたサブフレーム26と、サブフレーム26に設けられた左右のサスペンション(サスペンション)27,28とを備えている。
【0029】
補強ユニット15は、前後のクロスメンバー22,23(図4、図5参照)に設けられた左右の補強フレーム(一対の補強フレーム)31,32と、左右の補強フレーム31,32の前端部を連結するクロスバー(前クロスバー)34と、左右の補強フレーム31,32を補強する左右のステイユニット36,37とを備えている。
【0030】
左リヤフレーム18は、車体の左側に設けられ、前クロスメンバー22近傍に設けられた水平フレーム部41と、水平フレーム部41の車体後側に設けられたキックアップフレーム部42とを備えている。
【0031】
水平フレーム部41は、車体前後方向に向けて略水平に延出されている。
キックアップフレーム部42は、水平フレーム部41の後端部41aから上方に向けて湾曲状に延出されている。
【0032】
右リヤフレーム19は、車体の左側に設けられ、左リヤフレーム18と左右対称の部材であり、各構成部材に左リヤフレーム18と同じ符号を付して説明を省略する。
【0033】
フロアパネル21は、左右のサイドシル16,17間に設けられるとともに、左右のリヤフレーム18,19間に設けられることで床部を形成し、車室11と車外44とを仕切る板材である。
【0034】
前クロスメンバー22は、図4に示すように、フロアパネル21の車室11側に設けられ、左右の水平フレーム部41(図1参照)に架け渡されている。
後クロスメンバー23は、図5に示すように、フロアパネル21の車室11側に設けられ、左右のキックアップフレーム部42の後端部42b(図1参照)に架け渡されている。
【0035】
サブフレーム26は、左右のキックアップフレーム部42に下方から設けられている。
サブフレーム26は、燃料タンク13の車体後方に設けられた前サブクロスバー(中央クロスバー)45と、前サブクロスバー45の車体後方に設けられた後サブクロスバー(後クロスバー)46と、前後のサブクロスバー45,46の左端部に架け渡された左サブフレーム47と、前後のサブクロスバー45,46の右端部に架け渡された右サブフレーム48とを備えている。
【0036】
図3に示すように、左サブフレーム47の前取付部51が左キックアップフレーム部42の前端部42aにボルト52で下方から締結されている。
また、左サブフレーム47の後取付部53が左キックアップフレーム部42の後端部42bにボルト54で下方から締結されている。
【0037】
左サブフレーム47と同様に、図1に示す右サブフレーム48の前取付部51が右キックアップフレーム部42の前端部42aにボルト52で下方から締結されている。
また、右サブフレーム48の後取付部53が右キックアップフレーム部42の後端部42bにボルト54で下方から締結されている。
これにより、サブフレーム26は、図1に示すように、左右のキックアップフレーム部42に下方から設けられている。
【0038】
図3に示すように、サブフレーム26の左側部に左サスペンション27が設けられ、サブフレーム26の右側部に右サスペンション28(図1参照)が設けられている。
左サスペンション27は、サブフレーム26の左側部に設けられたサスペンションアーム56,57およびダンパー58を備えている。
左サスペンション27に左後輪(後輪)61が備えられている。
【0039】
図1に示す右サスペンション28は、左サスペンション27と左右対称の部材であり、各構成部材に左サスペンション27と同じ符号を付して説明を省略する。
右サスペンション28に右後輪(後輪)62が備えられている。
【0040】
図1に示すように、左補強フレーム31は、断面略ロ字状の閉断面に形成され、前後のクロスメンバー22,23(図4、図5参照)の左端部に設けられている。
左補強フレーム31は、左リヤフレーム18の車幅方向内側で、かつ、左ステイユニット36の車幅方向内側に配置されている。
【0041】
この左補強フレーム31は、前端部31aが車幅方向中心線65に対して距離L1だけ離れた位置に設けられ、後端部31bが車幅方向中心線65に対して距離L2だけ離れた位置に設けられている。
距離L1および距離L2はL1>L2の関係が成立している。
【0042】
図4、図5に示すように、左補強フレーム31の前端部31aは、前クロスメンバー22にクロスバー34の左端部74とともにボルト66で取り付けられている。
また、左補強フレーム31の後端部31bは、後クロスメンバー23にボルト67で取り付けられている。
【0043】
さらに、左補強フレーム31の中央部31cは、前サブクロスバー45にボルト68で取り付けられている。
加えて、左補強フレーム31の後端部31bは、後サブクロスバー46にボルト69で取り付けられている。
【0044】
図1に示すように、右補強フレーム32は、左補強フレーム31と左右対称の部材であり、各構成部材に左補強フレーム31と同じ符号を付して説明を省略する。
右補強フレーム32は、右補強フレーム32と同様に、前端部32aが車幅方向中心線65に対して距離L1だけ離れた位置に設けられ、後端部32bが車幅方向中心線65に対して距離L2だけ離れた位置に設けられている。
【0045】
これにより、左右の補強フレーム31,32は、サブフレーム26の下方に配置され、車体後方に向けて間隔が漸次狭まるように略ハ字状に設けられている。
【0046】
左右の補強フレーム31,32の前端部31a,32aは、クロスバー34で連結されている。
クロスバー34は、燃料タンク13の前壁71の前方に設けられ、前クロスメンバー22に沿って車幅方向に延出された部材である。
【0047】
このクロスバー34は、左端部(部位)74から車体前方に突出する左突出部75(図4も参照)と、右端部(部位)76から車体前方に突出する右突出部77とを有する。
クロスバー34の左端部74は、左補強フレーム31の前端部31aにボルト66で取り付けられている(図4参照)。
クロスバー34の右端部76は、右補強フレーム32の前端部32aにボルト66で取り付けられている。
【0048】
左突出部75は、図4に示すように、フロアパネル21の表面21aに設けられた左フロアフレーム(フロアフレーム)81にボルト82で連結されている。
右突出部77は、フロアパネル21の表面21aに設けられた右フロアフレーム(フロアフレーム)84にボルト82で連結されている。
【0049】
左右の補強フレーム31,32の中央部31c,32cは、前サブクロスバー45でそれぞれ連結されている。
前サブクロスバー45は、燃料タンク13の後壁72の後方に設けられ、車幅方向に延出された部材である。
よって、クロスバー34および前サブクロスバー45間の空間87に燃料タンク13が設けられている。
【0050】
ここで、左右の補強フレーム31,32は曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)がクロスバー34および前サブクロスバー45で高められている。
このように、クロスバー34および前サブクロスバー45で剛性が高められた部位に燃料タンク13を設けることで、燃料タンク13を左右の補強フレーム31,32で好適に保護することができる。
【0051】
左右の補強フレーム31,32の後端部31b,32bは、後サブクロスバー46でそれぞれ連結されている。
後サブクロスバー46は、車幅方向に延出された部材である。
【0052】
左右の補強フレーム31,32の前端部31a,32aがクロスバー34で連結され、左右の補強フレーム31,32の中央部31c,32cが前サブクロスバー45で連結されている。
さらに、左右の補強フレーム31,32の後端部31b,32bが後サブクロスバー46でそれぞれ連結されている。
【0053】
これにより、左右の補強フレーム31,32が車幅方向に変形(湾曲変形)することをクロスバー34、前サブクロスバー45および後サブクロスバー46で抑えることができ、左右の補強フレーム31,32の曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)を高めることができる。
【0054】
図6、図7に示すように、左ステイユニット36は、左補強フレーム31などを補強する補強用のユニットである。
この左ステイユニット36は、右水平フレーム部41および左補強フレーム31に架け渡された前連結ステイ91と、左サブフレーム47および右キックアップフレーム部42に取り付けられた倒れ防止ステイ92と、倒れ防止ステイ92および左補強フレーム31の中央部31cに架け渡された後連結ステイ(連結ステイ)93とを備えている。
【0055】
前連結ステイ91は、右水平フレーム部41の後端部41a近傍および左補強フレーム31の前端部31aに架け渡されることで車幅方向に向けて設けられている。
前連結ステイ91は、左補強フレーム31に沿って延出された前接合部96と、前接合部96から車幅方向外側に向けて延出された前連結部97とを有している。
この前連結ステイ91は、前接合部96および前連結部97で略T字状に形成されている。
【0056】
前接合部96は、前後の端部96a,96bが断面略L字状に形成され、左補強フレーム31の前端部31aに溶接で接合されている。
前連結部97は、断面略コ字状に形成され、外端部97aが右水平フレーム部41の後端部41a近傍にボルト98で締結されている。
【0057】
倒れ防止ステイ92は、左キックアップフレーム部42の前端部42aに左サブフレーム47の前取付部51とともにボルト52で共締めされ、右キックアップフレーム部42の前端部42aにボルト101で締結されている。
【0058】
倒れ防止ステイ92は、右キックアップフレーム部42の前端部42aに沿って延出されたキックアップ連結部103と、キックアップ連結部103の後端部103aから車幅方向内側に張り出された張出片104とを有している。
この倒れ防止ステイ92は、キックアップ連結部103および張出片104で略L字状に形成されている。
【0059】
図8に示すように、キックアップ連結部103の後端部103aは、左キックアップフレーム部42の前端部42aに左サブフレーム47の前取付部51とともにボルト52で共締めされている。
また、キックアップ連結部103の前端部103bは、左キックアップフレーム部42の前端部42aにボルト101で締結されている。
すなわち、倒れ防止ステイ92は、左サブフレーム47の前取付部51を左キックアップフレーム部42の前端部42aに連結する部材である。
【0060】
図6、図7に示すように、張出片104は、後連結ステイ93にボルト105で締結されている。
キックアップ連結部103および張出片104は、それぞれ断面略コ字状に形成されている。
【0061】
以上説明したように、前取付部51を倒れ防止ステイ92で左キックアップフレーム部42の前端部42aに連結することで、前取付部51を倒れ防止ステイ92で補強することができる。
これにより、車両の前方走行中に、左後輪61、左サスペンション27(サスペンションアーム56)を経て前取付部51に作用した荷重(車体後向きの荷重)を、倒れ防止ステイ92で支えることができる。
【0062】
後連結ステイ93は、倒れ防止ステイ92および左補強フレーム31の中央部31cに架け渡されることで車幅方向に向けて設けられている。
後連結ステイ93は、左補強フレーム31に沿って延出された後接合部107と、後接合部107から車幅方向外側に向けて延出された後連結部108とを有している。
この後連結ステイ93は、後接合部107および後連結部108で略T字状に形成されている。
【0063】
後接合部107は、前後の端部107a,107bが断面略L字状に形成され、左補強フレーム31の中央部31cに溶接で接合されている。
後連結部108は、断面略コ字状に形成され、外端部108aが張出片104にボルト105で締結されている。
【0064】
すなわち、後連結ステイ93は、左補強フレーム31の中央部31cを張出片104に連結する部材である。
後連結ステイ93で左補強フレーム31の中央部31cを張出片104に連結することで、車両の旋回中に、左後輪61、左サスペンション27(サスペンションアーム56)を経て前取付部51に作用した荷重(車幅方向の荷重)を、後連結ステイ93で支えることができる。
【0065】
ここで、図9に示すように、後連結ステイ93は、左補強フレーム31の中央部31cから倒れ防止ステイ92まで車幅方向外側に向けて上り勾配θ1に傾斜されている。
すなわち、左補強フレーム31の上方に倒れ防止ステイ92が設けられ、この倒れ防止ステイ92に後連結ステイ93を介して左補強フレーム31が連結されている。
ここで、倒れ防止ステイ92は左キックアップフレーム部42の前端部42a(左リヤフレーム18)に連結されている。
【0066】
よって、左補強フレーム31の長手方向に荷重(座屈荷重)が伝わった場合に、左補強フレーム31を下方に湾曲変形させようとする下向き荷重を、後連結ステイ93および倒れ防止ステイ92を経て左リヤフレーム18で支えることができる。
これにより、左補強フレーム31が下方に変形(湾曲変形)することを防いで、左補強フレーム31の曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)を高めることができる。
【0067】
図1に示す右ステイユニット37は、左ステイユニット36と左右対称の部材であり、各構成部材に左ステイユニット36と同じ符号を付して説明を省略する。
【0068】
つぎに、車体下部構造10で走行/旋回時の荷重を支える例を図10に基づいて説明する。
図10(a)に示すように、車両の前方走行中に、後輪61を経て左サスペンション27の端部に荷重F1が矢印の如く作用する。
左サスペンション27の端部に作用した荷重F1は、サスペンションアーム56およびアーム支持部59を経て左サブフレーム47に伝わる。
【0069】
左サブフレーム47に伝わった荷重は前取付部51を経てボルト52に荷重F2として車体後向きに矢印の如く作用する。
ボルト52に伝わった荷重F2は、倒れ防止ステイ92(具体的には、キックアップ連結部103)およびボルト101を経て左キックアップフレーム部42の前端部42a(すなわち、左リヤフレーム18)に伝わる。
【0070】
伝わった荷重F2を左リヤフレーム18で支えることで、ボルト52が車体後方に傾かないように(倒れないように)キックアップ連結部103で支えることができる。
これにより、左サブフレーム47が車体後方に移動しない(ズレない)ように、左サブフレーム47をキックアップ連結部103で確実に支えることができる。
【0071】
図10(b)に示すように、車両の旋回中に、後輪61を経て左サスペンション27の端部に荷重F3が矢印の如く作用する。
左サスペンション27の端部に荷重F3が作用することで、サスペンションアーム56に荷重F4が矢印の如く作用する。
サスペンションアーム56に作用した荷重F4は、アーム支持部59を経て左サブフレーム47に伝わる。
【0072】
左サブフレーム47に伝わった荷重は前取付部51を経てボルト52に荷重F5として車幅方向外向きに矢印の如く作用する。
ボルト52に伝わった荷重F5は、倒れ防止ステイ92(具体的には、張出片104)およびボルト105を経て後連結ステイ93に伝わる。
【0073】
ここで、後連結ステイ93は、左補強フレーム31に連結されている。
よって、後連結ステイ93に伝わった荷重を左補強フレーム31で支えて、ボルト52が車幅方向外側に傾く(倒れる)ことを防止できる。
これにより、左サブフレーム47が車幅方向に移動しない(ズレない)ように、左サブフレーム47を後連結ステイ93および左補強フレーム31で確実に支えることができる。
【0074】
ついで、車体下部構造10に衝突荷重が作用した場合に、左補強フレーム31が下方への変形(湾曲変形)することを抑える例を図11に基づいて説明する。
図11(a)に示すように、後連結ステイ93は、左補強フレーム31の中央部31cから倒れ防止ステイ92まで車幅方向外側に向けて上り勾配θ1に傾斜されている。
【0075】
すなわち、左補強フレーム31に対してH寸法だけ上方に倒れ防止ステイ92が設けられ、この倒れ防止ステイ92に後連結ステイ93を介して左補強フレーム31が連結されている。
ここで、倒れ防止ステイ92は、左キックアップフレーム部42の前端部42a(すなわち、左リヤフレーム18)に連結されている。
【0076】
図11(b)に示すように、車体下部構造10に衝突荷重F6が車体後方から作用した場合、左補強フレーム31に荷重F7が車体前方に向けて矢印の如く作用する。
よって、左補強フレーム31に荷重F7が伝わった場合に、左補強フレーム31に座屈荷重が作用する。
左補強フレーム31に座屈荷重が作用することで、左補強フレーム31を下方に湾曲変形させようとする下向き荷重F8が作用する。
【0077】
ここで、図11(a)に示すように、左補強フレーム31に対してH寸法だけ上方に倒れ防止ステイ92が設けられ、この倒れ防止ステイ92に後連結ステイ93を介して左補強フレーム31が連結されている。
よって、左補強フレーム31に作用する下向き荷重F8を後連結ステイ93で支えることができる。
【0078】
これにより、左補強フレーム31が下方に変形(湾曲変形)することを防いで、左補強フレーム31の曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)を高めることができる。
したがって、左補強フレーム31に伝わった荷重F7を車体前方に向けて矢印の如く効率よく伝えることができる。
【0079】
つぎに、車体下部構造10に衝突荷重が作用した場合に、左右の補強フレーム31,32が車幅方向に変形(湾曲変形)することを抑える例を図12に基づいて説明する。
図12に示すように、車体下部構造10に衝突荷重F8が車体後方から作用した場合、左補強フレーム31に荷重F9が車体前方に向けて矢印の如く作用するとともに、右補強フレーム32に荷重F9が車体前方に向けて矢印の如く作用する。
【0080】
ここで、左右の補強フレーム31,32の前端部31a,32aをクロスバー34で連結した。
さらに、左右の補強フレーム31,32の中央部31c,32cを前サブクロスバー45で連結した。
加えて、左右の補強フレーム31,32の後端部31b,32bを後サブクロスバー46で連結した。
【0081】
よって、左右の補強フレーム31,32が車幅方向に変形(湾曲変形)することをクロスバー34、前サブクロスバー45および後サブクロスバー46で抑えることができる。
これにより、左補強フレーム31に伝わった荷重F9を車体前方に向けて矢印の如く効率よく伝えることができる。
同様に、右補強フレーム32に伝わった荷重F9を車体前方に向けて矢印の如く効率よく伝えることができる。
したがって、左右の補強フレーム31,32の曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)を高めることができる。
【0082】
ついで、車体下部構造10の左右の補強フレーム31,32で燃料タンク13を保護する例を図12に基づいて説明する。
図12に示すように、クロスバー34および前サブクロスバー45間の空間87に燃料タンク13を設けた。
左右の補強フレーム31,32は、クロスバー34および前サブクロスバー45で曲げに対する剛性(いわゆる、曲げ剛性)が高められている。
【0083】
このように、剛性が高められた左右の補強フレーム31,32およびクロスバー34および前サブクロスバー45で形成された空間87に燃料タンク13を設けることで、燃料タンク13を左右の補強フレーム31,32で好適に保護することができる。
【0084】
なお、本発明に係る車体下部構造10は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、クロスバー34および前サブクロスバー45間の空間87に燃料タンク13を設けた例について説明したが、これに限らないで、例えば、前サブクロスバー45および後サブクロスバー46間の空間87に燃料タンク13を設けることも可能である。
【0085】
また、前記実施例で示した左右のリヤフレーム、前クロスメンバー、サブフレーム、左右のサスペンション、左右の補強フレーム、クロスバー、前取付部、後取付部、左右のフロアフレーム、前連結ステイ、倒れ防止ステイ、後連結ステイ、前接合部および前連結部などの形状は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明の車体下部構造は、左右のリヤフレームにサブフレームの前後の取付部が締結され、サブフレームにサスペンションを備えた自動車への適用に好適である。
【符号の説明】
【0087】
10…車体下部構造、18,19…左右のリヤフレーム(リヤフレーム)、22…前クロスメンバー、26…サブフレーム、27,28…左右のサスペンション(サスペンション)、31,32…左右の補強フレーム(左右一対の補強フレーム)、31a,32a…左右の補強フレームの前端部、34…クロスバー(前クロスバー)、51…前取付部、53…後取付部、74,76…クロスバーの左右端部、81,84…左右のフロアフレーム(左右一対のフロアフレーム)、91…前連結ステイ、92…倒れ防止ステイ、93…後連結ステイ(連結ステイ)、96…前接合部(接合部)、97…前連結部(連結部)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体左右側にリヤフレームがそれぞれ設けられ、前記リヤフレームにサブフレームの前取付部がそれぞれ締結されるとともに、後取付部がそれぞれ締結され、前記サブフレームにサスペンションがそれぞれ設けられた車体下部構造において、
前記前取付部を前記リヤフレームに連結する倒れ防止ステイと、
前記倒れ防止ステイの車幅方向内側に設けられた左右一対の補強フレームと、
前記左右一対の補強フレームを前記前取付部にそれぞれ連結するために車幅方向外側に延出された連結ステイと、
を備えたことを特徴とする車体下部構造。
【請求項2】
前記連結ステイは前記倒れ防止ステイに連結されたことを特徴とする請求項1記載の車体下部構造。
【請求項3】
前記車体の床部を形成するフロアパネルに設けられた左右一対のフロアフレームを備え、
前記フロアフレームの後端部および前記サブフレームが前記補強フレームで車体前後方向に連結されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体下部構造。
【請求項4】
前記左右一対のフロアフレームの後端部を連結するように車幅方向に延出されたクロスバーを備え、
前記左右一対の補強フレームは、前端部が前記クロスバーの左右端部に連結されたことを特徴とする請求項3記載の車体下部構造。
【請求項5】
前記車体左右側の前記リヤフレームに架け渡された前クロスメンバーを備え、
前記左右一対の補強フレームは、前端部が前記前クロスメンバーに連結されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体下部構造。
【請求項6】
前記補強フレームのうち前記連結ステイより車体前方の部位に前連結ステイを備え、
前記前連結ステイは、
前記補強フレームに沿って延出された接合部と、
前記接合部から車幅方向外側に向けて延出された連結部と、を有し、
前記前連結ステイが前記接合部および前記連結部で略T字状に形成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の車体下部構造。
【請求項7】
前記左右一対の補強フレームは、車体前後方向に向けて略ハ字状に設けられたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の車体下部構造。
【請求項1】
車体左右側にリヤフレームがそれぞれ設けられ、前記リヤフレームにサブフレームの前取付部がそれぞれ締結されるとともに、後取付部がそれぞれ締結され、前記サブフレームにサスペンションがそれぞれ設けられた車体下部構造において、
前記前取付部を前記リヤフレームに連結する倒れ防止ステイと、
前記倒れ防止ステイの車幅方向内側に設けられた左右一対の補強フレームと、
前記左右一対の補強フレームを前記前取付部にそれぞれ連結するために車幅方向外側に延出された連結ステイと、
を備えたことを特徴とする車体下部構造。
【請求項2】
前記連結ステイは前記倒れ防止ステイに連結されたことを特徴とする請求項1記載の車体下部構造。
【請求項3】
前記車体の床部を形成するフロアパネルに設けられた左右一対のフロアフレームを備え、
前記フロアフレームの後端部および前記サブフレームが前記補強フレームで車体前後方向に連結されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体下部構造。
【請求項4】
前記左右一対のフロアフレームの後端部を連結するように車幅方向に延出されたクロスバーを備え、
前記左右一対の補強フレームは、前端部が前記クロスバーの左右端部に連結されたことを特徴とする請求項3記載の車体下部構造。
【請求項5】
前記車体左右側の前記リヤフレームに架け渡された前クロスメンバーを備え、
前記左右一対の補強フレームは、前端部が前記前クロスメンバーに連結されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体下部構造。
【請求項6】
前記補強フレームのうち前記連結ステイより車体前方の部位に前連結ステイを備え、
前記前連結ステイは、
前記補強フレームに沿って延出された接合部と、
前記接合部から車幅方向外側に向けて延出された連結部と、を有し、
前記前連結ステイが前記接合部および前記連結部で略T字状に形成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の車体下部構造。
【請求項7】
前記左右一対の補強フレームは、車体前後方向に向けて略ハ字状に設けられたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の車体下部構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−100108(P2013−100108A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−40440(P2013−40440)
【出願日】平成25年3月1日(2013.3.1)
【分割の表示】特願2009−82704(P2009−82704)の分割
【原出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成25年3月1日(2013.3.1)
【分割の表示】特願2009−82704(P2009−82704)の分割
【原出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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