説明

車載カメラ用ノズル装置、清掃装置付き車載カメラ、及び車載カメラ用清掃システム

【課題】その目的は、凸状のレンズのレンズ表面に対して頂点を越えた下流側まで充分に圧縮空気を行き亘らせることができる車載カメラ用ノズル装置を提供する。
【解決手段】車載カメラ用ノズル装置12は、車載カメラ3の凸状のレンズ5のレンズ表面5aに圧縮空気Aを供給してレンズ表面5aに付着した異物を除去するためのものである。車載カメラ用ノズル装置12は、レンズ5の外周からレンズ表面5aに圧縮空気Aを噴出する噴出口26を備えている。また、車載カメラ用ノズル装置12は、レンズ5よりも圧縮空気Aの下流側となる位置に設けられて分岐流路29を形成し、噴出口26から噴出された圧縮空気Aを分岐流路29の内側と分岐流路29の外側とに分岐する分岐突出部28を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載カメラのレンズ表面に付着した異物を圧縮空気の供給により除去するための車載カメラ用ノズル装置、そのノズル装置を備えた清掃装置付き車載カメラ、及び車載カメラ用ノズル装置を含む車載カメラ用清掃システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両周囲の状況を撮像する車載カメラを搭載した車両には、車載カメラで撮像した外部映像をナビゲーション用のモニタに表示することにより、運転者の車両周囲の確認を支援するものがある。この車載カメラは、車両の外部に備えられることが多い。そして、車載カメラのレンズが外部に露出している場合には、レンズの表面に、雨滴、泥、塵埃等の異物が付着することがある。このような異物がレンズの表面に付着すると、車載カメラにて撮像した外部映像に当該異物が映り込んでしまうため、鮮明な外部映像を得られなくなるという問題がある。そこで、例えば特許文献1に記載された車載カメラには、レンズの表面に圧縮空気を吹き付けることにより同レンズの表面に付着した異物を吹き飛ばして除去する清掃装置が備えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−83730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載されているように、車載カメラのレンズが凸状のレンズである場合には、レンズ表面が曲面状をなす(より詳しくは球面の一部をなす)ため、摩擦等の影響によりレンズの頂点付近で圧縮空気の流速が小さくなってしまう。また、レンズ表面が曲面状をなすと、レンズの頂点付近で圧縮空気がレンズの厚さ方向に拡がってしまい、圧縮空気の流量及び流速が低下して不足することがある。これらのことから、レンズの頂点を越えた下流側にまで充分な流量及び充分な流速の圧縮空気が行き亘らず、レンズ表面に異物が残存する虞があった。
【0005】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、凸状のレンズのレンズ表面に対して頂点を越えた下流側まで充分に圧縮空気を行き亘らせることができる車載カメラ用ノズル装置、清掃装置付き車載カメラ、及び車載カメラ用ノズル装置を含む車載カメラ用清掃システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、車載カメラの凸状のレンズのレンズ表面に圧縮空気を供給して前記レンズ表面に付着した異物を除去するための車載カメラ用ノズル装置であって、前記レンズの外周から前記レンズ表面に圧縮空気を噴出する噴出口と、前記レンズよりも前記圧縮空気の下流側となる位置に設けられて分岐流路を形成し、前記噴出口から噴出された圧縮空気を前記分岐流路の内側と前記分岐流路の外側とに分岐する分岐突出部と、を備えたことをその要旨としている。
【0007】
同構成によれば、噴出口から噴出された圧縮空気は、レンズの頂点を越えて下流側に流れると、分岐突出部の作用により、分岐流路の内側と分岐流路の外側とに分岐される。このとき、分岐流路は、分岐流路の外側の空間よりも狭いため、分岐流路を通過する圧縮空気の流速が、分岐流路の外側を流れる圧縮空気に比べて大きくなる。その結果、分岐流路内の圧力が、分岐流路の外側の圧力よりも小さくなるため、噴出口から噴出された圧縮空気は、レンズの頂点を越えた後、分岐流路内に吸引されるようになる。従って、噴出口から噴出された圧縮空気は、レンズの頂点を越えた後も、流速の低下が抑制されつつレンズ表面に沿って流れていくため、凸状のレンズのレンズ表面に対して頂点を越えた下流側まで充分に圧縮空気を行き亘らせることができる。よって、レンズの頂点を越えた下流側の領域においても、レンズ表面に付着した異物を除去することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載カメラ用ノズル装置において、
前記分岐流路における前記圧縮空気の上流側の開口部は、前記噴出口からの前記圧縮空気の噴出方向と直交し且つ前記レンズの厚さ方向と直交する方向の幅が、前記レンズ表面の幅以上の値であることをその要旨としている。
【0009】
同構成によれば、噴出口から噴出された圧縮空気は、少なくともレンズ表面の幅と同じ幅で、分岐流路における圧縮空気の上流側の開口部から分岐流路内に流れ込むことが可能である。そして、少なくともレンズ表面の幅と同じ幅で圧縮空気が分岐流路に流れ込むと、レンズ表面におけるレンズの頂点を越えた下流側の領域全体に圧縮空気を行き亘らせることができる。従って、レンズ表面におけるレンズの頂点を越えた下流側の領域全体で、レンズ表面に付着した異物を除去することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車載カメラ用ノズル装置において、前記噴出口からの前記圧縮空気の噴出方向と直交し且つ前記レンズの厚さ方向と直交する方向の前記噴出口の幅は、前記レンズ表面の幅以上の値であることをその要旨としている。
【0011】
同構成によれば、噴出口から噴出された圧縮空気は、少なくともレンズ表面の幅と同じ幅でレンズに吹き付けられる。従って、レンズ表面におけるレンズの頂点よりも上流側の領域全体に圧縮空気を行き亘らせることができる。その結果、レンズ表面におけるレンズの頂点よりも上流側の領域全体で、レンズ表面に付着した異物を除去することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車載カメラ用ノズル装置において、前記分岐突出部は、前記分岐流路における前記圧縮空気の上流側の開口部よりも前記レンズの前方側となる位置で、前記分岐流路における前記圧縮空気の上流側の開口部よりも前記圧縮空気の上流側に突出した案内部を有することをその要旨としている。
【0013】
同構成によれば、レンズの頂点を越えて下流側に流れてきた圧縮空気は、案内部に案内されることにより、分岐流路の方へ流れ易くなる。従って、より多くの圧縮空気がレンズ表面に供給されることになるため、レンズ表面に付着した異物をより除去しやすくなる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の車載カメラ用ノズル装置において、前記分岐流路における前記レンズの厚さ方向に対向する一対の内側面のうち、前記レンズの後方側の前記内側面は、前記レンズが突出する前記車載カメラの撮影面と段差なく形成されていることをその要旨としている。
【0015】
同構成によれば、分岐流路における圧縮空気の上流側の開口部が撮影面によって狭められないため、分岐突出部のレンズの前方側への突出量を抑えつつ、分岐流路により多くの圧縮空気を流すことが可能となる。また、分岐流路の内側面と撮影面との間に段差が形成されないため、分岐流路に流れ込む圧縮空気は、滑らかに分岐流路を通り抜けることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記レンズを有するカメラ本体と、前記カメラ本体を着脱可能に保持する筐体を備えた請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の車載カメラ用ノズル装置とを有する清掃装置付き車載カメラとしたことをその要旨としている。
【0017】
同構成によれば、カメラ本体の筐体に対する着脱によって、カメラ本体に対する清掃装置(車載カメラ用ノズル装置)の有無を容易に変更することができる。従って、異物が付着しやすい車室外に取り付けられるカメラ本体を、異物が付着し難い車室内に取り付けられるカメラ本体に容易に変更することができる。また、清掃装置付き車載カメラにおいて、カメラ本体の交換、若しくは清掃装置(車載カメラ用ノズル装置)の交換を容易に行うことができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、車両の外部に設置され前記レンズを有する車載カメラに対して設けられた請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の車載カメラ用ノズルと、配管を介して前記車載カメラ用ノズル装置に前記圧縮空気を供給するポンプ装置と、前記ポンプ装置の駆動を指令する指令信号を出力する指令手段と、前記指令信号に基づいて前記ポンプ装置の駆動を制御する駆動制御手段と、を備えた車載カメラ用清掃システムとしたことをその要旨としている。
【0019】
同構成によれば、指令手段に指令信号を出力させることにより、レンズ表面の清掃を遠隔操作によって容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、凸状のレンズのレンズ表面に対して頂点を越えた下流側まで充分に圧縮空気を行き亘らせることができる車載カメラ用ノズル装置、清掃装置付き車載カメラ、及び車載カメラ用ノズル装置を含む車載カメラ用清掃システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】車載カメラ用清掃システムを備えた車両の概略構成図。
【図2】清掃装置付き車載カメラの外観斜視図。
【図3】清掃装置付き車載カメラの正面図。
【図4】清掃装置付き車載カメラの断面図。
【図5】圧縮空気の流れを説明するための清掃装置付き車載カメラの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1には、カーナビゲーション装置が搭載されるとともに、地図等の表示がなされるナビゲーション用のモニタ2が車室内に配置されている。そして、車両1の後部に取り付けられたカメラ本体としての車載カメラ3にて撮影された車両後方下部の外部映像が、例えば車両後進時にモニタ2に表示されるようになっている。即ち、本実施形態では、車載カメラ3は後方視認用のリヤビューカメラとして用いられている。
【0023】
図2に示すように、車載カメラ3は、外観が略直方体状をなすケース4を備えるとともに、その内部に撮像素子(図示略)を収容している。また、ケース4の正面側の撮影面4a(車両1に車載カメラ3を配置した場合に車両1の後方側を向く面)は、平面状をなすとともに、その中央部に円形状の露出孔4bが形成されている。車載カメラ3を構成する突状のレンズ5は、その曲面状の(具体的には球面の一部をなす)レンズ表面5aが前記露出孔4bから外部に突出するようにケース4に対して配置されている。そして、レンズ5の頂点Oは、前記撮影面4aよりもケース4の前方側(車両1に車載カメラ3を配置した場合、車両1の後方側)に突出している。このレンズ5を透過した光は、車載カメラ3の内部に設けられた前記撮像素子(図示略)にて受光されるようになっている。
【0024】
図1に示すように、車両1に搭載された車載カメラ用清掃システム11は、前記車載カメラ3に装着された車載カメラ用ノズル装置12(以下、単にノズル装置12とする)、ポンプ装置13、スイッチ14及び制御装置15を備えている。
【0025】
図3及び図4に示すように、ノズル装置12は、略四角筒状の筐体21を備えるとともに、筐体21の内周面は、前記車載カメラ3のケース4の外形形状に対応した略四角筒状をなしている。車載カメラ3は、筐体21の両端開口部のうち一方の第1開口部21aから筐体21の内部に挿入されるとともに、その撮影面4aが筐体21における他方の第2開口部21b側の端面と同一平面内となるように該筐体21にて保持されている。尚、車載カメラ3は、第1開口部21aから筐体21の外部に取り出すことができる。即ち、車載カメラ3は、筐体21に対して弾性係合片等によりワンタッチで着脱可能に装着されている。そして、図1及び図2に示すように、ノズル装置12は、筐体21にて車載カメラ3を保持した状態で車載カメラ3の正面が車両1の後方を向くように(即ちレンズ5のレンズ表面5aが車両の後方を向くように)して車両1の後部に取り付けられている。
【0026】
また、図2及び図4に示すように、筐体21において車載カメラ3の上部となる位置には、ノズル部22が一体に形成されている。ノズル部22における背面側の端部(車両1に取り付けられた状態において車両1の前方側の端部)には、筐体21の第1開口部21aよりも背面側に突出する略円筒状の差込部23が設けられている。この差込部23は、配管としてのホース16の一端に差し込まれるとともに、同ホース16の他端は図1に示す前記ポンプ装置13に接続されている。また、ノズル部22の内部には、車載カメラ3の前後方向に延びる第1流路24が形成されている。
【0027】
図1及び図4に示すように、ポンプ装置13は、ホース16を介してノズル部22の第1流路24に圧縮空気を供給するものである。このポンプ装置13は、車両1においてノズル装置12の近傍に配置されている。ポンプ装置13は、可変容量型のポンプであって、例えば、車両1のバッテリから電流の供給を受けるモータの駆動力によってピストンを作動させるピストンポンプである。
【0028】
また、図2乃至図4に示すように、ノズル部22の正面(即ち差込部23と反対側)には、前記筐体21における第2開口部21b側の端面よりもノズル装置12の前方側(車両1に取り付けられた状態において車両1の後方側)に突出した噴出部25が設けられている。噴出部25は、車載カメラ3の撮影面4aからレンズ5の前方側に向かって若干突出するように形成されるとともに、車載カメラ3を正面から見ると該車載カメラ3(露出孔4b)の上部、即ちレンズ5の径方向外側(外周)に位置している。そして、前記第1流路24は、差込部23の先端からこの噴出部25まで延びるとともに、同噴出部25の内部には、同噴出部25におけるレンズ5側の開口面25aに形成された噴出口26と前記第1流路24とを連通する第2流路27が形成されている。開口面25aは、レンズ5の厚さ方向(レンズ5の前後方向に同じ)と平行な平面状をなしている。そして、第2流路27は、第1流路24よりも幅が広く形成されるとともに、該第2流路27におけるレンズ5の厚さ方向に対向する一対の内側面27a,27bのうちレンズ5の後方側(ノズル部22側)の内側面27aは、撮影面4aと段差なく形成されて面一になっている。また、第2流路27におけるレンズ5の前方側の内側面27bは、レンズ5の前後方向の位置がレンズ5の頂点Oと略等しくなっている。
【0029】
また、前記噴出口26は、レンズ5に向けて開口している。そして、上記した第1流路24及び第2流路27を通って噴出口26から噴出される圧縮空気Aは、第2流路27及び噴出口26によって規制されてレンズ5の外周からレンズ表面5aに向けて噴出される。本実施形態では、噴出口26からの圧縮空気Aの噴出方向Xは、撮影面4aと平行且つ車載カメラ3の上下方向と平行な方向であって、車載カメラ3の下方に向かう方向に設定されている。また、図3に示すように、噴出方向Xと直交し且つレンズ5の厚さ方向と直交する方向の噴出口26の幅W1(噴出部26が上側となるようにノズル装置12を正面(第2開口部21b側)から見た場合の左右方向の幅)は、前記露出孔4bから露出したレンズ表面5aの幅W2と等しい値となっている。尚、本実施形態では、レンズ5は円形状をなすため、レンズ表面5aの幅W2はレンズ5の直径に等しい。
【0030】
また、筐体21における第2開口部21b側の端部には、ノズル装置12の前方側に突出した分岐突出部28が該筐体21と一体に形成されている。分岐突出部28は、車載カメラ3の撮影面4aよりもレンズ5の前方側へ若干突出するように形成されるとともに、車載カメラ3を正面から見ると該車載カメラ3(露出孔4b)の下部に位置している。即ち、分岐突出部28は、レンズ5の径方向外側(外周)で、レンズ5よりも噴出口26から噴出される圧縮空気Aの下流側となる位置、言い換えれば、レンズ5を挟んで噴出口26と対向する位置に設けられている。そして、分岐突出部28は、筐体21における第2開口部21b側の端部から車載カメラ3の前方側に突出しレンズ5の幅方向(噴出部25が上側となるようにノズル装置12を正面(第2開口部21b側)から見た場合の左右方向)に離間した一対の側壁部28aと、該側壁部28aの先端部同士を連結する連結壁28bとから構成されている。一対の側壁部28a及び連結壁28bは、互いに一体に形成されるとともに、それぞれ、噴出口26から噴出される圧縮空気Aの噴出方向Xと平行に延びる板状をなしている。そして、本実施形態の分岐突出部28は、圧縮空気Aの噴出方向Xから見た形状が、車載カメラ3の後方側に開口したコ字状をなしている。また、図4に示すように、この分岐突出部28における撮影面4aからの前方への突出量は、前記噴出部25における撮影面4aからの前方への突出量と等しく形成されている。
【0031】
図3及び図4に示すように、分岐突出部28は、その内側に分岐流路29を形成している。本実施形態では、筐体21における第2開口部21b側の端面に分岐突出部28が形成されることにより、分岐突出部28の内周面と筐体21における第2開口部21b側の端面とによって分岐流路29が構成されている。この分岐流路29は、圧縮空気Aの噴出方向Xと平行に延びている。そして、分岐流路29における圧縮空気Aの上流側の開口部29aは、噴出方向Xと直交し且つレンズ5の厚さ方向と直交する方向の幅W3(噴出部25が上側となるようにノズル装置12を正面(第2開口部21b側)から見た場合の左右方向の幅)が、レンズ表面5aの幅W2と等しい値となっている。また、本実施形態の分岐流路29は、圧縮空気Aの上流側の開口部29aから下流側の開口部29bまで、レンズ5の厚さ方向と直交する方向の幅W4、及びレンズ5の厚さ方向と同方向の幅W5が、一定の値となっている。従って、分岐流路29は、レンズ5の厚さ方向に沿って切った断面の形状が、一定の大きさの四角形状となっている。
【0032】
また、図4に示すように、分岐流路29におけるレンズ5の厚さ方向に対向する一対の内側面29c,29dのうちレンズ5の後方側の内側面29c(即ち、ノズル装置12の前後方向において後方側に位置する内側面)は、前記撮影面4aと段差なく形成されている。従って、この内側面29cは、レンズ5の頂点Oよりも後方で、撮影面4aと同一平面内に形成(面一に形成)されている。一方、レンズ5の前方側の内側面29dは、レンズ5の前後方向の位置がレンズ5の頂点Oと略等しくなっている。
【0033】
また、分岐突出部28における圧縮空気Aの上流側の端面は、レンズ5の後方側からレンズ5の前方側に向かうに連れて開口面25aとの間の距離が短くなるように形成されており、開口面25aに対して傾斜している。そのため、分岐流路29よりもレンズ5の前方側に位置する連結壁28bの圧縮空気Aの上流側の端部には、分岐流路29の開口部29aよりも上流側に突出した案内部28cが形成されている。この案内部28cは、連結壁28bに形成されているため、分岐流路29の開口部29aよりもレンズ5の前方側に位置する。また、案内部28cにおける圧縮空気Aの上流側の端面は、該端面における圧縮空気Aの上流側の端部が下流側の端部に対して前方側に位置するように傾斜している。そのため、案内部28cは、分岐流路29の開口部29a付近に流れてきた圧縮空気Aを分岐流路29の内側と外側とに分岐しやすいとともに、圧縮空気Aを分岐流路29内に案内しやすい形状となっている。
【0034】
図1に示すように、前記スイッチ14は、車室内に設けられるとともに、車両1内に搭載された制御装置15に電気的に接続されている。そして、スイッチ14は、車両1の搭乗者等によってレンズ5のレンズ表面5a(図2参照)を清掃すべく操作されると、ポンプ装置13の駆動を指令する指令信号S1を制御装置15に出力する。制御装置15は、指令信号S1が入力されると、ノズル装置12からレンズ表面5aに圧縮空気Aを供給するようにポンプ装置13を制御する。
【0035】
次に、本実施形態の車載カメラ用清掃システム11の作用を記載する。
上記のように構成された車載カメラ用清掃システム11では、車両1の搭乗者等によってスイッチ14が操作されて指令信号S1が制御装置15に出力されると、該指令信号S1に基づいて制御装置15は車両1の後部に配置されたポンプ装置13を遠隔操作にて作動させる。図5に示すように、ポンプ装置13によってホース16を介してノズル装置12に供給された圧縮空気Aは、噴出口26からレンズ5のレンズ表面5aに向けて噴出される。そして、レンズ表面5aにおいて圧縮空気Aが吹き付けられた部分に付着していた異物(埃や水滴等)が吹き飛ばされて除去される。
【0036】
このとき、図3に示すように、噴出口26の幅W1がレンズ表面5aの幅と等しいため、噴出口26から噴出された圧縮空気Aは、レンズ表面5aの幅と略等しい幅でレンズ5に吹き付けられる。そして、図5に示すように、圧縮空気A(圧縮空気Aの一部)は、レンズ5の頂点Oを越えて下流側に流れると、分岐突出部28の連結壁28bの案内部28cに当たる。これにより、案内部28cの上流側であって且つレンズ5の頂点Oよりも下流側に圧力の高い領域B(図5において破線で囲んだ領域)が形成される。そして、レンズ5の頂点Oを越えて下流側に流れる圧縮空気Aは、案内部28c若しくは圧力の高い領域Bの作用により、分岐突出部28にて形成された分岐流路29の内側と、同分岐流路29の外側(即ち分岐突出部28の外側)とに分岐される。尚、図5には、分岐流路29の内側に分岐された圧縮空気Aを矢印αにて図示し、分岐流路29の外側に分岐された圧縮空気Aを矢印βにて図示している。
【0037】
案内部28c若しくは圧力の高い領域Bによって分岐流路29に案内された圧縮空気A(矢印α参照)は、分岐流路29が分岐流路29の外側よりも狭いために、分岐流路29の外側を流れる圧縮空気A(矢印β参照)よりも流速が大きくなる。すると、分岐流路29の内側は負圧に(分岐流路29の外側よりも圧力が低く)なり、圧縮空気Aが分岐流路29内に吸引されるようになる。その結果、噴出口26から噴出された圧縮空気Aの一部は、レンズ5の頂点Oを越えた後、分岐流路29の方へ吸引されることにより流速の低下が抑制されつつレンズ表面5aに沿って流れていく。従って、圧縮空気Aがレンズ5の頂点O付近でレンズ5の厚さ方向に拡がることが抑制されるとともに、レンズ表面5aにおける上流側の端部から下流側の端部までレンズ表面5aに沿った圧縮空気Aの流れが形成される。よって、レンズ表面5aにおける頂点Oよりも圧縮空気Aの下流側の部分にも圧縮空気Aが行き亘るため、レンズ表面5aにおける頂点Oよりも圧縮空気Aの下流側の部分においてもレンズ表面5aに付着した異物が圧縮空気Aによって吹き飛ばされて除去される。尚、図3に示すように、分岐流路29の開口部29aの幅W3がレンズ表面5aの幅W2と等しいため、より多くの圧縮空気Aを分岐流路29の内側に分岐(案内)することができる。そして、レンズ5の頂点Oを越えた下流側の圧縮空気Aをレンズ表面5aの幅と同じ幅で分岐流路29の内部へ吸引することができるため、噴出方向X及びレンズ5の厚さ方向と直交する方向(ノズル装置12を正面から見て左右方向)においてもレンズ表面5aの全域に亘って圧縮空気Aを行き亘らせることができる。
【0038】
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)噴出口26から噴出された圧縮空気Aは、レンズ5の頂点Oを越えて下流側に流れると、分岐突出部28の作用により、分岐流路29の内側と分岐流路29の外側(即ち分岐突出部28の外側)とに分岐される。このとき、分岐流路29は、分岐流路29の外側の空間よりも狭いため、分岐流路29を通過する圧縮空気Aの流速が、分岐流路29の外側を流れる圧縮空気Aに比べて大きくなる。その結果、分岐流路29内の圧力が、分岐流路29の外側の圧力よりも小さくなるため、噴出口26から噴出された圧縮空気Aは、レンズ5の頂点Oを越えた後、分岐流路29内に吸引されるようになる。従って、噴出口26から噴出された圧縮空気Aは、レンズ5の頂点Oを越えた後も、流速の低下が抑制されつつレンズ表面5aに沿って流れていくため、凸状のレンズ5のレンズ表面5aに対して頂点Oを越えた下流側まで充分に圧縮空気Aを行き亘らせることができる。よって、レンズ5の頂点Oを越えた下流側の領域においても、レンズ表面5aに付着した異物を除去することができる。尚、本実施形態のノズル装置12は、一定時間以上連続して圧縮空気Aを噴射する場合に、特にその効果を発揮しやすい。
【0039】
(2)分岐流路29における圧縮空気Aの上流側の開口部29aは、噴出方向Xと直交し且つレンズ5の厚さ方向と直交する方向の幅W3が、レンズ表面5aの幅W2と等しい値となっている。従って、噴出口26から噴出された圧縮空気Aは、レンズ表面5aの幅W2と同じ幅で、開口部29aから分岐流路29内に流れ込むことが可能である。そして、レンズ表面5aの幅W2と同じ幅で圧縮空気Aが分岐流路29に流れ込むと、レンズ表面5aにおけるレンズ5の頂点Oを越えた下流側の領域全体に圧縮空気Aを行き亘らせることができる。従って、レンズ表面5aにおけるレンズ5の頂点Oを越えた下流側の領域全体で、レンズ表面5aに付着した異物を除去することができる。
【0040】
(3)噴出方向Xと直交し且つレンズ5の厚さ方向と直交する方向の噴出口26の幅W1は、レンズ表面5aの幅W2と等しい値となっている。そのため、噴出口26から噴出された圧縮空気Aは、レンズ表面5aの幅W2と同じ幅でレンズ5に吹き付けられる。従って、レンズ表面5aにおけるレンズ5の頂点Oよりも上流側の領域全体に圧縮空気を行き亘らせることができる。その結果、レンズ表面5aにおけるレンズ5の頂点Oよりも上流側の領域全体で、レンズ表面5aに付着した異物を除去することができる。
【0041】
(4)レンズ5の頂点Oを越えて下流側に流れてきた圧縮空気Aは、案内部28cに案内されることにより、分岐流路29の方へ流れ易くなる。従って、より多くの圧縮空気Aがレンズ表面5aに沿って流れる、即ちより多くの圧縮空気Aがレンズ表面5aに供給されることになるため、レンズ表面5aに付着した異物をより除去しやすくなる。
【0042】
(5)分岐流路29におけるレンズ5の厚さ方向に対向する一対の内側面29c,29dのうちレンズ5の後方側の内側面29cは、撮影面4aと段差なく形成されている。従って、分岐流路29の開口部29aが撮影面4aによって狭められないため、分岐突出部28のレンズ5の前方側への突出量を抑えつつ、分岐流路29により多くの圧縮空気Aを流すことが可能となる。また、分岐流路29の内側面29cと撮影面4aとの間に段差が形成されないため、分岐流路29に流れ込む圧縮空気Aは、滑らかに分岐流路29を通り抜けることができる。
【0043】
(6)ノズル装置12の筐体21は、車載カメラ3を着脱可能に保持するものであるため、車載カメラ3の筐体21に対する着脱によって、車載カメラ3に対するノズル装置12の有無を容易に変更することができる。従って、異物が付着しやすい車室外に取り付けられる車載カメラ3を、異物が付着し難い車室内に取り付けられる車載カメラ3に容易に変更することができる。また、筐体21に保持された車載カメラ3において、車載カメラ3の交換、若しくはノズル装置12の交換を容易に行うことができる。
【0044】
(7)車載カメラ用清掃システム11においては、スイッチ14を操作して該スイッチ14から指令信号S1を出力させることにより、レンズ表面5aの清掃を遠隔操作によって容易に行うことができる。
【0045】
(8)分岐突出部28における撮影面4aからの突出量は、噴出部25における撮影面4aからの突出量と等しく形成されている。そのため、噴出口26から噴出された圧縮空気Aが、レンズ5の頂点Oを越えた下流側で分岐突出部28に当たりやすくなる。従って、分岐突出部28による圧縮空気Aの分岐を行いやすくなる。
【0046】
(9)凸状のレンズ5のレンズ表面5aに対してレンズ5の頂点Oを越えた下流側まで圧縮空気Aを行き亘らせるためには、噴出口26を通過するときの圧縮空気Aの流速を大きくすることが考えられる。しかしながら、噴出口26を通過するときの圧縮空気Aの流速を大きくしようとすると、ポンプ装置13を駆動するために大きな電流が必要になったり、ポンプ装置13が大型化されてしまったりすることがある。そして、ポンプ装置13は、車両1のバッテリから電流の供給を受けるものであるため、該ポンプ装置13に供給する電流が大きな値となることは望ましくない。そこで、本実施形態のノズル装置12のように、レンズ5よりも圧縮空気Aの下流側となる位置に分岐流路29を形成する分岐突出部28を備えると、噴出口26を通過するときの圧縮空気Aの流速を大きくしなくとも、レンズ表面5aにおけるレンズ5の頂点Oを越えた下流側の領域まで圧縮空気Aを供給することができる。従って、ポンプ装置13を大型化したり、ポンプ装置13へ供給する電流を大きくしたりすることなく、凸状のレンズ5のレンズ表面5aに対して頂点Oを越えた下流側まで充分に圧縮空気Aを行き亘らせることができる。
【0047】
(10)凸状のレンズ5のレンズ表面5aに対してレンズ5の頂点Oを越えた下流側まで圧縮空気Aを行き亘らせるためには、噴出部25におけるレンズ5の前方側への突出量を大きくして、前方側からやや後方側のレンズ表面5aに向けて圧縮空気Aを噴出することが考えられる。しかしながら、噴出部25におけるレンズ5の前方側への突出量を大きくすると、当該噴出部25によって撮像範囲が制限される虞がある。また、レンズ表面5aにおける圧縮空気Aの下流側の端部まで圧縮空気Aを供給するために、第2流路27や噴出口26を車載カメラ3の後方側に向けて傾斜した形状とする場合には、ノズル装置12の形状が複雑化されて、製造コストが増大する虞がある。そこで、本実施形態のノズル装置12のように、レンズ5よりも圧縮空気Aの下流側となる位置に分岐流路29を形成する分岐突出部28を備えると、噴出部25におけるレンズ5の前方側への突出量を大きくしなくとも、レンズ表面5aにおけるレンズ5の頂点Oを越えた下流側の領域まで圧縮空気Aを供給することができる。従って、噴出部25によって撮像範囲が制限されたり、ノズル装置12の形状が複雑化されたりすることなく、凸状のレンズ5のレンズ表面5aに対して頂点Oを越えた下流側まで充分に圧縮空気Aを行き亘らせることができる。
【0048】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・車載カメラ3は、筐体21に対して必ずしも着脱可能でなくてもよい。また、ノズル装置12は、筐体21を備えない構成(即ち、ノズル部22、噴出部26及び分岐突出部28からなる構成)であってもよい。この場合、ノズル装置12は、車載カメラ3のケース4に固定されたり、車載カメラ3とは別に車両1において同車載カメラ3の近傍となる位置に配置されたりする。
【0049】
・上記実施形態では、分岐突出部28における撮影面4aからの突出量は、噴出部25における撮影面4aからの突出量と等しく形成されている。しかしながら、分岐突出部28における撮影面4aからの突出量は、噴出部25における撮影面4aからの突出量以下であればよい。即ち、分岐突出部28の先端面(連結壁の外側面)が、噴出部25の先端面と同じ若しくは噴出部25の先端面よりも後方側に位置していればよい。このようにしても、上記実施形態の(8)と同様の効果を得ることができる。
【0050】
・上記実施形態では、分岐流路29の内側面29cは、撮影面4aと段差なく形成されている。しかしながら、分岐流路29の内側面29cは、必ずしも撮影面4aと段差なく形成されなくてもよい。分岐流路29の内側面29cは、車載カメラ3によって分岐流路29の開口部29aが閉塞されないのであれば、撮影面4aとの間に段差が形成される位置に形成されてもよい。
【0051】
・分岐突出部28の案内部28cの形状は、上記実施形態の形状に限らない。案内部28cは、分岐流路29の開口部29aよりも前方側(レンズ5の前後方向において開口部29aよりも前方側)となる位置で、同開口部29aよりも圧縮空気Aの上流側に突出した形状であればよい。更に、案内部28cの形状は、分岐流路29の開口部29a付近に流れてきた圧縮空気Aを分岐流路29の内側と外側とに分岐しやすいとともに、圧縮空気Aを分岐流路29の内部に案内しやすい形状であればよい。このようにしても、上記実施形態の(4)と同様の効果を得ることができる。また、分岐突出部28は、必ずしも案内部28cを備えなくてもよい。
【0052】
・上記実施形態では、噴出方向Xと直交し且つレンズ5の厚さ方向と直交する方向の噴出口26の幅W1は、レンズ表面5aの幅W2と等しい値とされている。しかしながら、噴出口26の幅W1は、レンズ表面5aの幅W2より大きい値とされてもよい。このようにしても、上記実施形態の(3)と同様の効果を得ることができる。また、噴出口26の幅W1は、必ずしもレンズ表面5aの幅W2以上の値でなくてもよい。
【0053】
・上記実施形態では、分岐流路29の開口部29aは、噴出方向Xと直交し且つレンズ5の厚さ方向と直交する方向の幅W3が、レンズ表面5aの幅W2と等しい値とされている。しかしながら、分岐流路29の開口部29aの幅W3は、レンズ表面5aの幅W2より大きい値とされてもよい。このようにしても、上記実施形態の(2)と同様の効果を得ることができる。また、分岐流路29の開口部29aの幅W3は、必ずしもレンズ表面5aの幅W2以上の値でなくてもよい。
【0054】
・分岐突出部28は、レンズ5よりも圧縮空気Aの下流側となる位置に設けられて分岐流路29を形成し、噴出口26から噴出された圧縮空気Aを分岐流路29の内側と同分岐流路29の外側とに分岐するように形成されるのであれば、上記実施形態の形状に限らない。例えば、分岐突出部28は、筐体21の第2開口部21b側の端部から前方に突出し、噴出部25側から見た形状が円弧状をなすように形成されてもよい。
【0055】
・上記実施形態では、ポンプ装置13は、車両1のバッテリから電流の共有を受けるモータの駆動力によってピストンを作動させるピストンポンプである。しかしながら、ポンプ装置13は、ソレノイドによってピストンを作動させるピストンポンプであってもよい。また、ポンプ装置13は、ピストンポンプに限らず、インペラの回転により圧縮空気Aを吐出する回転式のポンプであってもよい。
【0056】
・上記実施形態では、車載カメラ3は、後方視認用のリヤビューカメラとして用いられている。しかしながら、車載カメラ3は、車両前方を視認するためのフロントビューカメラや、車両側方を視認するためのサイドビューカメラとして用いられてもよい。
【0057】
上記実施形態及び上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の車載カメラ用ノズル装置において、前記レンズの外周に、前記レンズが突出する前記車載カメラの撮影面よりも前記レンズの前方側に突出し前記噴出口を有する噴出部を備え、前記分岐突出部における前記撮影面からの突出量は、前記噴出部における前記撮影面からの突出量以下であることを特徴とする車載カメラ用ノズル装置。同構成によれば、噴出口から噴出された圧縮空気が、レンズの頂点を越えた下流側で分岐突出部に当たりやすくなる。従って、分岐突出部による圧縮空気の分岐を行いやすくなる。
【符号の説明】
【0058】
1…車両、3…カメラ本体としての車載カメラ、4a…撮影面、5…レンズ、5a…レンズ表面、12…車載カメラ用ノズル装置、13…ポンプ装置、14…指令手段としてのスイッチ、15…駆動制御手段としての制御装置、16…配管としてのホース、21…筐体、26…噴出口、28…分岐突出部、28c…案内部、29…分岐流路、29a…開口部、29c…分岐流路の内側面、A…圧縮空気、S1…指令信号、W1…噴出口の幅、W2…レンズ表面の幅、W3…分岐流路における圧縮空気の上流側の開口部の幅、X…噴出方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載カメラの凸状のレンズのレンズ表面に圧縮空気を供給して前記レンズ表面に付着した異物を除去するための車載カメラ用ノズル装置であって、
前記レンズの外周から前記レンズ表面に圧縮空気を噴出する噴出口と、
前記レンズよりも前記圧縮空気の下流側となる位置に設けられて分岐流路を形成し、前記噴出口から噴出された圧縮空気を前記分岐流路の内側と前記分岐流路の外側とに分岐する分岐突出部と、
を備えたことを特徴とする車載カメラ用ノズル装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車載カメラ用ノズル装置において、
前記分岐流路における前記圧縮空気の上流側の開口部は、前記噴出口からの前記圧縮空気の噴出方向と直交し且つ前記レンズの厚さ方向と直交する方向の幅が、前記レンズ表面の幅以上の値であることを特徴とする車載カメラ用ノズル装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の車載カメラ用ノズル装置において、
前記噴出口からの前記圧縮空気の噴出方向と直交し且つ前記レンズの厚さ方向と直交する方向の前記噴出口の幅は、前記レンズ表面の幅以上の値であることを特徴とする車載カメラ用ノズル装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車載カメラ用ノズル装置において、
前記分岐突出部は、前記分岐流路における前記圧縮空気の上流側の開口部よりも前記レンズの前方側となる位置で、前記分岐流路における前記圧縮空気の上流側の開口部よりも前記圧縮空気の上流側に突出した案内部を有することを特徴とする車載カメラ用ノズル装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の車載カメラ用ノズル装置において、
前記分岐流路における前記レンズの厚さ方向に対向する一対の内側面のうち、前記レンズの後方側の前記内側面は、前記レンズが突出する前記車載カメラの撮影面と段差なく形成されていることを特徴とする車載カメラ用ノズル装置。
【請求項6】
前記レンズを有するカメラ本体と、前記カメラ本体を着脱可能に保持する筐体を備えた請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の車載カメラ用ノズル装置とを有することを特徴とする清掃装置付き車載カメラ。
【請求項7】
車両の外部に設置され前記レンズを有する車載カメラに対して設けられた請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の車載カメラ用ノズルと、
配管を介して前記車載カメラ用ノズル装置に前記圧縮空気を供給するポンプ装置と、
前記ポンプ装置の駆動を指令する指令信号を出力する指令手段と、
前記指令信号に基づいて前記ポンプ装置の駆動を制御する駆動制御手段と、
を備えたことを特徴とする車載カメラ用清掃システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−201122(P2012−201122A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64429(P2011−64429)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】