説明

車載用レーダー探知機

【課題】本体を開閉式にする必要がなく、簡単な構成で車載用サンバイザー等に設置可能で、デザイン上の自由度を高めることも可能な車載用レーダー探知機を提供する。
【解決手段】GPS衛星からの電波を受信するGPS受信部3と、速度取締装置からのレーダー波を受信するレーダー受信部とを備える車載用レーダー探知機1において、本体2の車両進行方向側の端部に近接する位置に、GPS受信部3を配置した。突出したGPS受信部3によってスイッチや表示部等の配置の自由度が低下することがなく、レーザー探知機1の全体のデザイン性に影響を与えることがない。GPS受信部3の前方及び上方に障害物が存在しない状態で、本体2の車両4の進行方向とは反対側の端部の上面を、車載用サンバイザー5の裏面側にクリップ等で簡単に取り付けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用レーダー探知機に関し、特に、設置型の速度取締機に接近した際に、警報等を発するとともに、GPS機能を搭載した車載用レーダー探知機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両が設置型の速度取締機に接近した際に、警報等を発し、運転者に注意を促す車載用レーダー探知機であって、GPS衛星からの電波を受信するGPS受信部を備えたものが使用されていた。
【0003】
例えば、特許文献1には、GPS衛星からの電波を受信して車両の現在位置を算出するGPS受信部と、目標位置を記録した目標位置記録部と、車両の速度取締用のレーダー波を受信するレーダー受信部と、警告を発する警告部と、目標位置記録部に記録されている目標位置の中で、GPS受信部で算出された現在位置に最も近い目標位置との距離が所定距離より小さいとき、又はレーダー受信部で取締電波を受信したとき、及びこれらの両方の条件を満足したときに警告部より警告を発する制御部とを備えた速度取締位置警告装置が提案されている。
【0004】
このようなGPS受信部を備える車載用レーダー探知機は、図3に示すように、車載用レーダー探知機11の本体12の進行方向側にソーラーパネル等の太陽光電池を実装していること、及び、本体12の進行方向側の端部付近にレーダー受信部(不図示)が存在し、GPS受信部13とともに並置することが困難であるため、GPS受信部13は、本体12の車両14の進行方向に対して手前側(運転者側)の端部に近接する位置に配置されていた。
【0005】
【特許文献1】特開2001−291189号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、図3に示した従来の車載用レーダー探知機11においては、GPS受信部13が、車両14の進行方向に対して手前側(運転者側)に配置されているため、車載用レーダー探知機11を車載されているサンバイザーに設置しようとしても、設置した際に本体12によってGPS電波を安定して受信することのできる位置に設置するのが困難であった。そのため、車載用レーダー探知機11をサンバイザーに設置しようとすると、例えば、図4に示すように、車載用レーダー探知機11をサンバイザー15の裏側に固定し、車載用レーダー探知機11の本体12を開閉式にし、矢印で示す方向に開くことにより、GPS受信部13を車両14の進行方向側に移動させることなどが必要となり、装置の構造が複雑になるという問題があった。
【0007】
また、車載用レーダー探知機11をダッシュボード等の上に設置する場合でも、車載用レーダー探知機11の手前側に設置されるGPS受信部13が突出し、突出したGPS受信部13の奥側にスイッチ、表示部等を配置すると、スイッチの操作性及び表示部の視認性が低下するため、スイッチや表示部等の配置の自由度が低下し、ひいては、レーザー探知機1の全体のデザイン性にも影響するという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記従来の車載用レーダー探知機における問題点に鑑みてなされたものであって、本体を開閉式にする必要がなく、簡単な構成で車載用サンバイザー等に設置可能で、デザイン上の自由度を高めることも可能な車載用レーダー探知機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、GPS衛星からの電波を受信するGPS受信部と、速度取締装置からのレーダー波を受信するレーダー受信部とを備える車載用レーダー探知機であって、該車載用レーダー探知機の本体の車両進行方向側の端部に近接する位置に、前記GPS受信部を配置したことを特徴とする。
【0010】
そして、本発明によれば、突出したGPS受信部は、本体の車両進行方向側の端部(運転者からみて奥側)にあるため、手前側に配置したスイッチや表示部等の配置の自由度が低下することがなく、レーザー探知機の全体のデザイン性に影響を与えることがない。
【0011】
該車載用レーダー探知機は、該車載用レーダー探知機の本体の車両進行方向とは反対側の端部の上面を、車載用サンバイザーに取り付ける取付部を備えることができる。これによって、従来の開閉式の本体等が不要で、簡単な構成によりサンバイザーに取り付けることができ、装置コストを低減することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によれば、本体を開閉式にする必要がなく、簡単な構成で車載用サンバイザー等に設置可能で、デザイン上の自由度を高めることも可能な車載用レーダー探知機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明にかかる車載用レーダー探知機(以下、「レーダー探知機」という)1を示し、このレーダー探知機1は、GPS衛星からの電波を受信するGPS受信部3を本体2の車両4の進行方向側の端部に近接する位置に配置したことを特徴としている。このように構成することができたのは、速度取締装置からのレーダー波を受信するレーダー受信部(不図示)と、GPS受信部3とを従来よりも小型に形成することが可能となったため、本体2の車両4の進行方向側においてソーラーパネル等の太陽光電池と干渉することがなく、レーダー受信部とGPS受信部13と並置可能となったためである。
【0015】
次に、上記構成を有するレーダー探知機1の設置例について、図2を参照しながら説明する。
【0016】
同図は、レーダー探知機1を車内のサンバイザー5に設置した状態を示す。このように、レーダー探知機1の本体2の車両4の進行方向とは反対側の端部の上面をクリップ等によってサンバイザー5に設置することができる。このように設置することで、GPS受信部3の前方及び上方に障害物が存在しない状態でレーダー探知機1を設置することができ、従来のような開閉機構も不要となるため、構成が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明におけるレーダー探知機の一実施の形態を示す図であり、(a)は車載時の断面図、(b)はレーダー探知機の全体上面図である。
【図2】図1のレーダー探知機のサンバイザーへの設置例を示す概略断面図である。
【図3】従来のレーダー探知機の一例を示す図であり、(a)は車載時の断面図、(b)はレーダー探知機の全体上面図である。
【図4】図3の車載用レーダー探知機をサンバイザーに取り付けた状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0018】
1 レーダー探知機
2 本体
3 GPS受信部
4 車両
5 サンバイザー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPS衛星からの電波を受信するGPS受信部と、速度取締装置からのレーダー波を受信するレーダー受信部とを備える車載用レーダー探知機であって、
該車載用レーダー探知機の本体の車両進行方向側の端部に近接する位置に、前記GPS受信部を配置したことを特徴とする車載用レーダー探知機。
【請求項2】
該車載用レーダー探知機は、該車載用レーダー探知機の本体の車両進行方向とは反対側の端部の上面を、車載用サンバイザーに取り付ける取付部を備えることを特徴とする請求項1に記載の車載用レーダー探知機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−248180(P2007−248180A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−70329(P2006−70329)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(596126270)株式会社マルハマ (16)
【Fターム(参考)】