説明

車輌用灯具

【課題】 光の利用効率の向上及び輝度の均一性の向上を図る。
【解決手段】 第1の光源14と、第2の光源15と、第1の光源から出射される光が入射される入射面8aを有する第1の導光体6と、第2の光源から出射される光が入射される入射面11aを有する第2の導光体7とを設け、第1の導光体に第1の光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する第1の作用面10aを形成し、第2の導光体に第2の光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する第2の作用面13aを形成し、第1の導光体と第2の導光体を第1の作用面と第2の作用面が隣接した状態で配置し、第1の光源から出射されて第1の作用面に達した光の一部が第2の作用面から第2の導光体に入射され第2の光源から出射されて第2の作用面に達した光の一部が第1の作用面から第1の導光体に入射されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車輌用灯具に関する。詳しくは、複数の導光体にそれぞれ形成された光を内面反射する作用面を隣接させて光の利用効率の向上及び輝度の均一性の向上を図る技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
車輌用灯具には、カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に複数の光源とこれらの複数の光源から出射された光を所定の方向へ導く導光体とを備えたものがある(例えば、特許文献1の図5及び図6参照)。
【0003】
特許文献1に記載された車輌用灯具にあっては、導光体を環状に延びる形状に形成し、複数の光源から出射された光を内面反射させてそれぞれ導光体の延びる方向へ導いて出射するようにしている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−367404号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、光が内面反射する方向や度合いは内面反射面として形成される反射面の形状や光に対する傾斜角度等に依存する。
【0006】
特許文献1に記載された車輌用灯具にあっては、導光体に屈曲部や切欠部が形成され形状が部分的に変化しており、光源から出射され導光体に入射された光の一部が意図しない方向へ出射されてしまう漏れ光になり、光の利用効率の低下及び輝度ムラが発生するおそれがある。
【0007】
特に、漏れ光は導光体の延びる方向が大きく変化する屈曲部において生じ易く、屈曲部の輝度が他の部分に比して低下し輝度ムラの発生が生じ易い。
【0008】
そこで、本発明車輌用灯具は、光の利用効率の向上及び輝度の均一性の向上を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
車輌用灯具は、上記した課題を解決するために、カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に複数の光源と所定の方向へ延び前記複数の光源から出射された光をそれぞれ前記所定の方向へ導く導光部を有する複数の導光体とを備え、前記光源として第1の光源と第2の光源を設け、前記導光体として前記第1の光源から出射される光が入射される入射面を有する第1の導光体と前記第2の光源から出射される光が入射される入射面を有する第2の導光体とを設け、前記第1の導光体に前記第1の光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する第1の作用面を形成し、前記第2の導光体に前記第2の光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する第2の作用面を形成し、前記第1の導光体と前記第2の導光体を前記第1の作用面と前記第2の作用面が隣接した状態で配置し、前記第1の光源から出射されて前記第1の作用面に達した光の一部が前記第2の作用面から前記第2の導光体に入射され前記第2の光源から出射されて前記第2の作用面に達した光の一部が前記第1の作用面から前記第1の導光体に入射されるようにしたものである。
【0010】
従って、車輌用灯具にあっては、第1の導光体の第1の作用面と第2の導光体の第2の作用面とから出射された光が、それぞれ第2の作用面と第1の作用面から第2の導光体と第1の導光体に相互に入射される。
【0011】
別の車輌用灯具は、上記した課題を解決するために、カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に複数の光源と所定の方向へ延び前記複数の光源から出射された光をそれぞれ前記所定の方向へ導く導光部を有する複数の導光体とを備え、前記各導光体にそれぞれ前記各光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する作用面を形成し、少なくとも一つの前記導光体に前記作用面を複数形成し、前記各導光体を前記各作用面同士が隣接した状態で配置し、前記各光源から出射されて前記各作用面に達した光の一部が隣接する各作用面から前記導光体に相互に入射されるようにしたものである。
【0012】
従って、別の車輌用灯具にあっては、各導光体の各作用面から出射された光がそれぞれ隣接する各作用面から他の各導光体に相互に入射される。
【発明の効果】
【0013】
本発明車輌用灯具は、カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に複数の光源と所定の方向へ延び前記複数の光源から出射された光をそれぞれ前記所定の方向へ導く導光部を有する複数の導光体とを備えた車輌用灯具であって、前記光源として第1の光源と第2の光源を設け、前記導光体として前記第1の光源から出射される光が入射される入射面を有する第1の導光体と前記第2の光源から出射される光が入射される入射面を有する第2の導光体とを設け、前記第1の導光体に前記第1の光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する第1の作用面を形成し、前記第2の導光体に前記第2の光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する第2の作用面を形成し、前記第1の導光体と前記第2の導光体を前記第1の作用面と前記第2の作用面が隣接した状態で配置し、前記第1の光源から出射されて前記第1の作用面に達した光の一部が前記第2の作用面から前記第2の導光体に入射され前記第2の光源から出射されて前記第2の作用面に達した光の一部が前記第1の作用面から前記第1の導光体に入射されるようにしている。
【0014】
従って、漏れ光が低減し光の利用効率の向上を図ることができると共に漏れ光の発生による部分的な輝度の低下による輝度ムラが発生し難く輝度の均一性の向上を図ることができる。
【0015】
請求項2に記載した発明にあっては、前記各導光体の導光部に、それぞれ前記各作用面を挟んで前記各光源が位置する側と反対側の部分に入射された光を内面反射するレンズステップと前記レンズステップによって反射された光を外方へ向けて出射する出射面とを形成している。
【0016】
従って、導光部における光の反射(内面反射)率が高く、光を効率的に導光部の延びる方向へ導くことができる。
【0017】
別の本発明車輌用灯具は、カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に複数の光源と所定の方向へ延び前記複数の光源から出射された光をそれぞれ前記所定の方向へ導く導光部を有する複数の導光体とを備えた車輌用灯具であって、前記各導光体にそれぞれ前記各光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する作用面を形成し、少なくとも一つの前記導光体に前記作用面を複数形成し、前記各導光体を前記各作用面同士が隣接した状態で配置し、前記各光源から出射されて前記各作用面に達した光の一部が隣接する各作用面から前記導光体に相互に入射されるようにしている。
【0018】
従って、漏れ光が低減し光の利用効率の向上を図ることができると共に漏れ光の発生による部分的な輝度の低下による輝度ムラが発生し難く輝度の均一性の向上を図ることができる。
【0019】
請求項4に記載した発明にあっては、前記各導光体の導光部に、それぞれ前記各作用面を挟んで前記各光源が位置する側と反対側の部分に入射された光を内面反射するレンズステップと前記レンズステップによって反射された光を外方へ向けて出射する出射面とを形成している。
【0020】
従って、導光部における光の反射(内面反射)率が高く、光を効率的に導光部の延びる方向へ導くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、本発明車輌用灯具を実施するための最良の形態について添付図面を参照して説明する。
【0022】
車輌用灯具1は、車体の前端部又は後端部における左右両端部にそれぞれ配置されている。車輌用灯具1は、例えば、、車幅灯として機能する所謂クリアランスランプ、夜間以外の時間帯に点灯される所謂デイタイムランニングランプ、後方の車輌等に対する標識灯として機能する所謂テールランプ又はこれらの複合された機能を有する灯具として用いられる。
【0023】
車輌用灯具1は、図1及び図2に示すように、一方に開口された凹部を有するランプハウジング2とランプハウジング2の開口面を閉塞するカバー3とを備え、ランプハウジング2とカバー3によって灯具外筐4が構成されている。灯具外筐4の内部は灯室5として形成されている。
【0024】
灯室5にはカバー3の外周に略沿う状態で第1の導光体6と第2の導光体7が配置されている。
【0025】
第1の導光体6は左右方向に延びる入射部8とカバー3の外周に沿う方向へ延びる導光部9とを有し、入射部8と導光部9の間の部分が所定の角度に屈曲された屈曲部10として設けられている(図1及び図2参照)。
【0026】
入射部8は導光部9より短く形成され、入射部8の導光部9と反対側の端面が入射面8aとして形成されている。
【0027】
導光部9はレンズ3に対向する側の面が出射面9aとして形成されている。導光部9には出射面9aと反対側の面に、例えば、断面形状が三角形状や台形状の連続したレンズステップ9b、9b、・・・が形成されている。レンズステップ9b、9b、・・・は入射された光を内面反射する機能を有している。
【0028】
屈曲部10は、例えば、90°屈曲され、入射部8が延びる方向に対して45°傾斜された第1の作用面10aを有している。
【0029】
第2の導光体7は上下方向に延びる入射部11とカバー3の外周に沿う方向へ延びる導光部12とを有し、入射部11と導光部12の間の部分が所定の角度に屈曲された屈曲部13として設けられている。
【0030】
入射部11は導光部12より短く形成され、入射部11の導光部12と反対側の端面が入射面11aとして形成されている。
【0031】
導光部12はレンズ3に対向する側の面が出射面12aとして形成されている。導光部12には出射面12aと反対側の面に、例えば、断面形状が三角形状や台形状の連続したレンズステップ12b、12b、・・・が形成されている。レンズステップ12b、12b、・・・は入射された光を内面反射する機能を有している。
【0032】
屈曲部13は、例えば、90°屈曲され、入射部11が延びる方向に対して45°傾斜された第2の作用面13aを有している。
【0033】
第1の導光体6における屈曲部10の第1の作用面10aと第2の導光体7における屈曲部13の第2の作用面13aとは面接触又は近接され隣接して配置されている。
【0034】
第1の導光体6の入射面8aの近傍の位置には第1の光源14が配置され、第2の導光体7の入射面11aの近傍の位置には第2の光源15が配置されている。第1の光源14及び第2の光源15としては、例えば、発光ダイオードが用いられている。
【0035】
灯室5にはリフレクター16、17がそれぞれ第1の導光体6の導光部9と第2の導光体7の導光部12とに沿うように配置され、リフレクター16、17はそれぞれレンズステップ9b、9b、・・・とレンズステップ12b、12b、・・・に対向して位置されている。
【0036】
以上のように構成された車輌用灯具1において、第1の光源14から光が出射されると、図3に示すように、出射された光は第1の導光体6の入射面8aから入射され、入射部8を経て屈曲部10の第1の作用面10aに達する。第1の作用面10aに達した光は一部を除いて内面反射され、内面反射されなかった光は第2の作用面13aから第2の導光体7に入射される。
【0037】
第1の作用面10aで内面反射された光は第1の導光体6の導光部9の内面で全反射を繰り返しながら導光部9の延びる方向へ導かれ、又は、出射面9aから出射される。このとき導光部9にはレンズステップ9b、9b、・・・が形成されているため、光の反射(内面反射)率が高く、光が効率的に導光部9の延びる方向へ導かれる。
【0038】
また、導光部9の内部を導かれる光のうち、レンズステップ9b、9b、・・・を透過される光も存在する。レンズステップ9b、9b、・・・を透過された光は、リフレクター16の反射面で反射され再び導光部9に入射されて導光部9の延びる方向へ導かれ、又は、出射面9aから出射される。
【0039】
第1の光源14から出射され第1の作用面10aを介して第2の作用面13aから第2の導光体7に入射された光は、導光部12の内面で全反射を繰り返しながら導光部12の延びる方向へ導かれ、又は、出射面12aから出射される。
【0040】
一方、第2の光源15から光が出射されると、出射された光は第2の導光体7の入射面11aから入射され、入射部11を経て屈曲部13の第2の作用面13aに達する。第2の作用面13aに達した光は一部を除いて内面反射され、内面反射されなかった光は第1の作用面10aから第1の導光体6に入射される。
【0041】
第2の作用面13aで内面反射された光は第2の導光体7の導光部12の内面で全反射を繰り返しながら導光部12の延びる方向へ導かれ、又は、出射面12aから出射される。このとき導光部12にはレンズステップ12b、12b、・・・が形成されているため、光の反射(内面反射)率が高く、光が効率的に導光部12の延びる方向へ導かれる。
【0042】
また、導光部12の内部を導かれる光のうち、レンズステップ12b、12b、・・・を透過される光も存在する。レンズステップ12b、12b、・・・を透過された光は、リフレクター17の反射面で反射され再び導光部12に入射されて導光部12の延びる方向へ導かれ、又は、出射面12aから出射される。
【0043】
第2の光源15から出射され第2の作用面13aを介して第1の作用面10aから第1の導光体6に入射された光は、導光部9の内面で全反射を繰り返しながら導光部9の延びる方向へ導かれ、又は、出射面9aから出射される。
【0044】
尚、上記には、それぞれ屈曲部10、13を有する第1の導光体6と第2の導光体7を例として示したが、図4に示すように、導光体の一方が屈曲部を有しない構成とすることも可能である。
【0045】
導光体の一方、例えば、第1の導光体6Aは直線状に形成され、延びる方向における入射面6bと反対側の端面が、延びる方向に対して45°傾斜された第1の作用面10bとして形成されている。第1の導光体6Aにも第1の導光体6と同様に、出射面9aと出射面12aが形成されている。第1の導光体6Aの第1の作用面10bと第2の導光体7の第2の作用面13aとは面接触又は近接され隣接して配置されている。
【0046】
第1の導光体6Aにも第1の導光体6と同様に、例えば、断面形状が三角形状や台形状の連続したレンズステップを形成してもよい。尚、図4以下の各図には、レンズステップを省略して導光体等を示す。
【0047】
第1の光源14から出射され入射面6bから入射された光は第1の導光体6Aの延びる方向へ導かれ、又は、出射面12aから出射される。
【0048】
このとき第1の作用面10bに達した光は一部を除いて内面反射され、内面反射されなかった光は第2の作用面13aから第2の導光体7に入射される。第1の作用面10bで内面反射された光は外部へ出射され、第1の作用面10bを介して第2の作用面13aから第2の導光体7に入射された光は導光部12の内面で全反射を繰り返しながら導光部12の延びる方向へ導かれ、又は、出射面12aから出射される。
【0049】
また、上記には、第1の作用面10a、10bと第2の作用面13aが45°傾斜された例を示したが、第1の作用面と第2の作用面の傾斜角度を45°以外にすることも可能である(図5参照)。
【0050】
第1の導光体6と第2の導光体7はそれぞれ入射部8、11の延びる方向に対して45°以外の角度、例えば、45°より大きい角度で傾斜された第1の作用面10cと第2の作用面13cを有している。第1の導光体6の第1の作用面10cと第2の導光体7の第2の作用面13cとは面接触又は近接され隣接して配置されている。
【0051】
第1の導光体6から出射され第1の作用面10cに達した光は一部を除いて内面反射され、内面反射されなかった光は第2の作用面13cから第2の導光体7に入射される。また、第2の導光体7から出射され第2の作用面13cに達した光は一部を除いて内面反射され、内面反射されなかった光は第1の作用面10cから第1の導光体6に入射される。
【0052】
さらに、上記には、導光体として第1の導光体6、6Aと第2の導光体7を設けた例を示したが、導光体の数は二つに限られることはなく、三つ以上を設けることも可能である(図6参照)。
【0053】
導光体としては、例えば、第1の導光体6、第2の導光体7及び第3の導光体18の三つが設けられ、第3の導光体18は直線状に形成され、延びる方向における両面が延びる方向に対してそれぞれ45°傾斜された第3の作用面18aと第4の作用面18dとして形成されている。第3の導光体18の第3の作用面18aと第1の導光体6の第1の作用面10aとは面接触又は近接され隣接して配置され、第3の導光体18の第4の作用面18dと第2の導光体7の第2の作用面13aとは面接触又は近接され隣接して配置されている。
【0054】
尚、第3の導光体18にも第1の導光体6、6Aや第2の導光体7と同様に、例えば、断面形状が三角形状や台形状の連続したレンズステップを形成してもよい。
【0055】
第1の光源14から光が出射されると、出射された光は第1の導光体6の入射面8aから入射され第1の作用面10aに達する。第1の作用面10aに達した光は一部を除いて内面反射、内面反射されなかった光は第3の作用面18aから第3の導光体18に入射される。
【0056】
第1の作用面10aで内面反射された光は第1の導光体6の導光部9の内面で全反射を繰り返しながら導光部9の延びる方向へ導かれ、又は、出射面9aから出射される。
【0057】
第1の光源14から出射され第1の作用面10aを介して第3の作用面18aから第3の導光体18に入射された光は、第3の導光体18の内面で全反射を繰り返しながら第3の導光体18の延びる方向へ導かれる。第3の導光体18の延びる方向へ導かれた光は、第4の作用面18bを介して第2の作用面13aから第2の導光体7に入射され、導光部12の延びる方向へ導かれ、又は、出射面12aから出射される。
【0058】
一方、第2の光源15から光が出射されると、出射された光は第2の導光体7の入射面11aから入射され第2の作用面13aに達する。第2の作用面13aに達した光は一部を除いて内面反射され、内面反射されなかった光は第4の作用面18bから第3の導光体18に入射される。
【0059】
第2の作用面13aで内面反射された光は第2の導光体7の内面で全反射を繰り返しなが導光部12の延びる方向へ導かれ、又は、出射面12aから出射される。
【0060】
第2の光源15から出射され第2の作用面13aを介して第4の作用面18bから第3の導光体18に入射された光は、第3の導光体18の内面で全反射を繰り返しながら第3の導光体18の延びる方向へ導かれる。第3の導光体18の延びる方向へ導かれた光は、第3の作用面18aを介して第1の作用面10aから第1の導光体6に入射され、導光部9の延びる方向へ導かれ、又は、出射面9aから出射される。
【0061】
以上に記載した通り、車輌用灯具1にあっては、光を内面反射する機能を有する第1の作用面10a、10b、10cと第2の作用面13a、13cを隣接し、又は、第1の作用面10aと第3の作用面18aを隣接すると共に第2の作用面13aと第4の作用面18bを隣接している。
【0062】
従って、各作用面10a、10b、・・・に達した光が第1の導光体6、6Aと第2の導光体7の間、第1の導光体6と第3の導光体18の間又は第2の導光体7と第3の導光体18の間で相互に入射され、漏れ光が低減し光の利用効率の向上を図ることができる。
【0063】
また、漏れ光が低減するため、漏れ光の発生による部分的な輝度の低下による輝度ムラが発生し難く、輝度の均一性の向上を図ることができる。
【0064】
尚、上記には、導光体を二つ又は三つ設けた例を示したが、導光体の数は複数であれば任意であり、四つ以上設けることも可能である。
【0065】
上記した最良の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】図2乃至図6と共に本発明車輌用灯具の最良の形態を示すものであり、本図は車輌用灯具の概略正面図である。
【図2】車輌用灯具の概略平面図である。
【図3】第1の導光体と第2の導光体において導光体に入射された光の経路を示す模式図である。
【図4】一方が直線状に形成された導光体が設けられた場合の光の経路を示す模式図である。
【図5】作用面の傾斜角度が45°以外の場合の光の経路を示す模式図である。
【図6】三つの導光体が設けられた場合の光の経路を示す模式図である。
【符号の説明】
【0067】
1…車輌用灯具、2…ランプハウジング、3…カバー、6…第1の導光体、7…第2の導光体、8a…入射面、9…導光部、9a…出射面、9b…レンズステップ、10a…第1の作用面、11a…入射面、12…導光部、12a…出射面、12b…レンズステップ、13a…第2の作用面、14…第1の光源、15…第2の光源、6A…第1の導光体、6b…入射面、10b…第1の作用面、10c…第1の作用面、13c…第2の作用面、18…第3の導光体、18a…第3の作用面、18b…第4の作用面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に複数の光源と所定の方向へ延び前記複数の光源から出射された光をそれぞれ前記所定の方向へ導く導光部を有する複数の導光体とを備えた車輌用灯具であって、
前記光源として第1の光源と第2の光源を設け、
前記導光体として前記第1の光源から出射される光が入射される入射面を有する第1の導光体と前記第2の光源から出射される光が入射される入射面を有する第2の導光体とを設け、
前記第1の導光体に前記第1の光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する第1の作用面を形成し、
前記第2の導光体に前記第2の光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する第2の作用面を形成し、
前記第1の導光体と前記第2の導光体を前記第1の作用面と前記第2の作用面が隣接した状態で配置し、
前記第1の光源から出射されて前記第1の作用面に達した光の一部が前記第2の作用面から前記第2の導光体に入射され前記第2の光源から出射されて前記第2の作用面に達した光の一部が前記第1の作用面から前記第1の導光体に入射されるようにした
ことを特徴とする車輌用灯具。
【請求項2】
前記各導光体の導光部に、それぞれ前記各作用面を挟んで前記各光源が位置する側と反対側の部分に入射された光を内面反射するレンズステップと前記レンズステップによって反射された光を外方へ向けて出射する出射面とを形成した
ことを特徴とする請求項1に記載の車輌用灯具。
【請求項3】
カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に複数の光源と所定の方向へ延び前記複数の光源から出射された光をそれぞれ前記所定の方向へ導く導光部を有する複数の導光体とを備えた車輌用灯具であって、
前記各導光体にそれぞれ前記各光源から入射された光の少なくとも一部を内面反射する作用面を形成し、
少なくとも一つの前記導光体に前記作用面を複数形成し、
前記各導光体を前記各作用面同士が隣接した状態で配置し、
前記各光源から出射されて前記各作用面に達した光の一部が隣接する各作用面から前記導光体に相互に入射されるようにした
ことを特徴とする車輌用灯具。
【請求項4】
前記各導光体の導光部に、それぞれ前記各作用面を挟んで前記各光源が位置する側と反対側の部分に入射された光を内面反射するレンズステップと前記レンズステップによって反射された光を外方へ向けて出射する出射面とを形成した
ことを特徴とする請求項3に記載の車輌用灯具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−4004(P2012−4004A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−139034(P2010−139034)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】