車輪取付器及び方法、及び車輪位置変化方法
【課題】 車輪を本体により容易に取り付けることができるようにする。
【解決手段】 車輪12は、車輪取付器14Aにより画像形成モジュール10Cに取り付けられる。車輪取付器14Aは、基台15、及び当接部25を備えている。基台15は、支持部20からの第2の延長部44と、第1の延長部42との間に弾性体22を配置して加硫により一体に構成されている。支持部20に、車輪12を支持する支持柱18を支持させる。
【解決手段】 車輪12は、車輪取付器14Aにより画像形成モジュール10Cに取り付けられる。車輪取付器14Aは、基台15、及び当接部25を備えている。基台15は、支持部20からの第2の延長部44と、第1の延長部42との間に弾性体22を配置して加硫により一体に構成されている。支持部20に、車輪12を支持する支持柱18を支持させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪取付器及び方法、及び車輪位置変化方法にかかり、より詳細には、本体と車輪とを取り付けるための車輪取付器及び方法、及び車輪位置変化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機やプリンター等の画像形成装置の運搬、移動を容易ならしめるため、複数のキャスター(車輪)を本体下部に設けたものが提案されている。このように複数のキャスターが取り付けられた画像形成装置は、運搬、移動は容易であるが、運搬、移動の際、キャスターが突起に乗り上げ、これに伴う衝撃がキャスターに加わり、キャスター等が破損する恐れがあった。そこで、衝撃を吸収するダンパーを、キャスターと本体との間に介挿するものが提案されている(特許文献1)。
【0003】
このような画像形成装置は、比較的簡易または小型なものが想定されており、大型化して、複数の分割ユニットを連結して構成するものではない。複数の分割ユニットを連結して構成するものであると、各ユニットの高さを調整する必要がある。しかし、上記特許文献1で想定される画像形成装置では、このような高さ調整を考慮していない。
【0004】
一方、高さの調整を可能とする装置も提案されている(特許文献2)。即ち、キャスターを支持する支持柱を上下方向に移動可能なように支持する装置が提案されている。しかし、このような装置では、衝撃を吸収することを考慮していない。よって、キャスターが突起などに乗り上げ、これによる衝撃を吸収することができず、キャスター等を破壊する恐れがある。
【0005】
以上のように、従来の技術では、衝撃吸収可能な装置の場合には、高さを調整することができず、高さ調整をすることができる装置では、衝撃を吸収することができない。即ち、衝撃吸収及び高さ調整の双方を可能とする装置は提案されていない。
【0006】
ところで、前述した高さ調整可能な装置(特許文献2)に、上記ダンパーを、キャスターと本体との間に介挿することも考えられる。即ち、キャスターを支持するキャスター取り付け機と本体との間にダンパーを介挿して、キャスターを取り付けることも考えられる。しかしながら、このように、本体にダンパーを取り付け、その後、キャスター取付機を取り付けなければならないので、ダンパーの取り付け及びキャスター取付機の取り付けのように複数の工程が必要となり、キャスターの容易に本体に取り付けることができない。
【特許文献1】特開平10‐184784号公報
【特許文献2】特開平08‐44130号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事実に鑑み成されたもので、車輪を本体により取り付ける際の工程を減少させることの可能な車輪取付器及び方法、及び車輪位置変化方法と車輪衝撃吸収を兼ね備えた方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明の車輪取付器は、本体に取り付けられる取付部と、車輪を支持する支持柱を、該支持柱の長手方向に移動可能に支持する支持部と、前記取付部と前記支持部との間に介挿された弾性体と、を一体形成して構成されたことを特徴とする。
【0009】
即ち、本発明の車輪取付器の取付部は本体に取り付けられる。支持部は、車輪を支持する支持柱を、該支持柱の長手方向に移動可能に支持する。
【0010】
このように車輪取付器の取付部を本体に取り付け、支持部に、車輪を支持する支持柱を、該支持柱の長手方向に移動可能に支持すると、本体の移動を車輪により容易にすることができる。
【0011】
このように本体の移動を車輪により容易にすることができるので、本体を移動中に、車輪が突起等に衝突すると、衝突による衝撃が車輪及び支持柱に加わる。この場合、車輪及び支持柱が車輪取付器及び本体に移動不可能に固定されていると、これをを破損する恐れがある。
【0012】
そこで、本発明では、取付部と支持部との間に弾性体を介挿している。これにより上記衝突による衝撃を吸収して、車輪及び支持柱が破損することを防止することができる。
【0013】
しかしながら、弾性体が、取付部や支持部と別々であると、車輪を本体に取り付ける場合、支持部、弾性体、取付部をそれぞれ取り付けなければならず、煩わしい。また、弾性体を紛失する恐れもある。
【0014】
そこで、本発明は、取付部、弾性体、及び支持部を一体形成して構成している。このように車輪取付器を、弾性体、及び支持部を一体形成して構成しているので、車輪を本体により取り付ける際の工程を減少させることができる。
【0015】
ところで、請求項2のように、前記取付部側に接続されると共に前記支持部の前記本体側と当接(接触)する当接部を更に備えるようにしてもよい。なお、当接部は、固定的に又は着脱自在に備えるようにしてもよい。このように、当接部を、支持部の本体側に当接させ、取付部側に接続するので、支持柱(よって車輪)を支持した状態で車輪取付器を本体に取り付け、本体の荷重が、車輪取付器を介して車輪にかかった場合にも、本体から取付部、当接部、及び支持部を介して、支持柱及び車輪に本体の荷重がかかり、取付部と支持部との間に介挿された弾性体に過度な負担がかかることを防止することができる。
【0016】
そして、請求項3のように、前記支持部に、前記支持柱が貫通可能な第1の貫通孔が形成されている場合、当接部に、支持部の前記本体側に対応する部分における前記第1の貫通孔に対応する位置に、前記支持柱が貫通可能で、径が前記第1の貫通孔より大きい第2の貫通孔を形成するようにしてもよい。
【0017】
このように、当接部に、支持部に形成された第1の貫通孔より径が大きい第2の貫通孔を形成するので、支持部に支持柱(よって車輪)が支持された状態で、支持柱がぶれても、支持柱が当接部に衝突することを防止することができ、これにより、支持柱のぶれを吸収することができる。
【0018】
ところで、請求項4のように、前記取付部から延長する第1の延長部と、前記支持部から延長する第2の延長部とを備え、前記弾性体を、前記第1の延長部と前記第2の延長部との間に介挿するようにしてもよい。
【0019】
具体的には、請求項5のように、第1の延長部と前記第2の延長部は、前記支持柱の長手方向または該長手方向に直交する方向に並んで配置される部分を有するようにしてもよい。
【0020】
特に、第1の延長部と前記第2の延長部が、前記支持柱の長手方向に並んで配置される部分を有する場合、第1の延長部の当該部分が本体側に、第2の延長部の当該部分が本体側とは逆側に位置し、これらの間に弾性部材が介挿される。
【0021】
この場合、請求項6のように、前記第1の延長部は前記支持部に接続されないようにする。これにより、支持部に支持柱(よって車輪)が支持された状態で、支持柱がぶれても、支持柱が第1の延長部に衝突することを防止することができ、これにより、支持柱のぶれを吸収することができる。
【0022】
請求項7記載の発明の車輪取付器は、車輪と、本体に設けられた支持部に上下移動可能に支持されるための支持柱と、前記車輪と前記支持柱との間に介挿された弾性体と、を一体形成して構成している。このように、車輪、支持柱、及び弾性体を一体形成して車輪取付体を構成するので、車輪を本体により容易に取り付けることができる。
【0023】
請求項8記載の発明の車輪取付方法は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の車輪取付器を本体に取り付けるステップと、前記支持柱を前記支持部に支持させるステップと、を備えている。
【0024】
なお、支持柱を前記支持部に支持させる前又は後に、車輪取付器を本体に取り付ける。
【0025】
請求項9記載の発明の車輪位置変化方法は、請求項8の車輪取付方法により車輪を本体に取り付けるステップと、前記支持柱の前記支持部による支持位置を変化させるステップと、を備えている。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明は、車輪を本体により取り付ける際の工程を減少させることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態を詳細に説明する。
【0028】
図1には、複数のユニット10A〜10Cが連結して構成された画像形成システム10が示されている。即ち、画像形成システム10は、トレイモジュール10A、10B、及び画像形成モジュール10Cを連結して構成されている。トレイモジュール10A、10B、及び画像形成モジュール10C各々の下部には車輪12が取り付けられている。以下、トレイモジュール10A、10B、及び画像形成モジュール10Cは本体に対応する。
【0029】
図2に示すように、車輪12は、画像形成モジュール10Cに車輪取付器14Aにより取り付けられる。車輪取付器14Aは、基台15、及び当接部25を備えている。
【0030】
基台15は、画像形成システム10Cに取り付けられる取付部16を備えている。なお、詳細は後述するが、車輪取付器14Aは、取付ねじ41により画像形成システム10Cに取り付けられ、取付部16には、貫通孔が形成され、その内面に取付ねじ41と接続するめねじが形成されている。
【0031】
また、基台15は、車輪12を支持する支持柱18を、上下方向(支持された支持柱18の長手方向)に移動可能に支持する支持部20を備えている。支持柱18の外周面にはおねじが形成されている。支持部20は、貫通孔(第1の貫通孔)が形成され、貫通孔に支持柱18のおねじと接続するめねじが形成されて、形成されている。そして、基台15は、取付部16と支持部20との間にゴム等の弾性体22を介挿している。
【0032】
図3に示すように、当接部25は、上部に円板30を備えた円柱部26を備えている。円柱部26の下端27は、支持部20から延長する後述する第2の延長部44に当接している。円板30及び円柱部26には、前述した支持部20に形成された貫通孔よりも径が大きな貫通孔(第2の貫通孔)28が形成されている。円板30の端部は下方に延長し、延長した部分の下端は更に円柱部26側に延長し、この延長部には、めねじが形成された接続部32が形成されている。
【0033】
図4に示すように、基台15は、円板34を備えている。円板34の周囲近くの4ヶ所に前述した取付部16が形成されている。基台15は、円板34の中心に中心を一致させた円柱部36が備えられている。円柱部36の上部には当接部25の接続部32と接続する、おねじが形成された接続部38が形成されている。円柱部36は、貫通孔37が形成されている。そして、円板34は、取付部16からの第1の延長部42と、支持部22からの第2の延長部44とを水平方向(支持された支持柱18の長手方向と直交する方向)に並んで配置し、第1の延長部42と第2の延長部44との間に弾性体22を備えている。
【0034】
ところで、基台15は、上記のように構成され、特に、支持部20からの第2の延長部44と、第1の延長部42との間に弾性体22を配置して加硫により一体に構成されている。
【0035】
このように構成された基台15は、図5に示すように、取付部16を取付ねじ41を介して画像形成システム10Cに取り付けることにより、画像形成システム10Cに取り付けられる。その後又はその前に、当接部25を、当接部25の接続部32が基台15の円柱部36の接続部38と接続するように配置する。そして、最後に、図2に示すように、車輪12を支持する支持柱18を基台15の支持部22に挿入し、支持柱18を回転することにより高さを調整する。
【0036】
なお、車輪12を支持する支持柱18を基台15の支持部22に挿入した状態で、基台15を画像形成システム10Cに取り付けるようにしてもよい。
【0037】
上記説明したように本実施の形態では、基台15を、支持部20からの第2の延長部44と、第1の延長部42との間に弾性体22を配置して加硫により一体に構成しているので、車輪を画像形成システム10Cに取り付ける際に、弾性体22を独立して取りつける必要がなく、基台15を画像形成システム10Cに取り付け、車輪を取りつけ、高さ調整すればいいので、車輪を画像形成システムに取り付ける際の工程を減少させることができる。
【0038】
また、基台15は弾性体22を備えているので、車輪12が突起等に乗り上げて加わる衝撃をここで吸収することができる。また、車輪12が突起を乗り上げ、支持柱18が左右にぶれても、当接部25の貫通孔28は、支持部22の貫通孔より径が大きいので、支持柱18は、当接部25の円柱部36には衝突することがない。よって、支持柱18のぶれも吸収することができる。
【0039】
一方、当接部25の円柱部26の下端27は支持部20からの第2の延長部44の上部に当接するので、車輪12が突起を乗り上げ、支持柱18が上方向に移動しようとしても、支持部20の上方向への移動が当接部25の円柱部26の下端27で規制され、支持柱18の上方向への移動を規制することができる。
【0040】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0041】
図7〜図9に示すように、本実施の形態に係る車輪取付器14Bは、基台50と、載置板52との間にゴム等の弾性体54を介挿している。
【0042】
基台50は、円柱部56を備えている。円柱部56には、貫通孔58が形成され、内面におねじが形成されて支持部60が形成されている。
【0043】
載置板52は、第1の実施の形態と同様に、取付ねじ69が接続されるように、貫通孔が形成され、その内面にめねじが形成されることにより、取付部62が形成されている。また、載置板52は、基台50の円柱部56より径が大きな貫通孔64が形成されている。
【0044】
そして、取付部62からの第1の延長部66と、支持部60からの第2の延長部68とを、上下方向(鉛直方向)に並んで配置し、第1の延長部66と第2の延長部68との間に弾性体54を介挿している。
【0045】
本実施の形態に係る車輪取付器14Bは、上記のように構成され、特に、載置板52と基台50との間の弾性体54を介挿し加硫により一体に構成されている。
【0046】
このように構成された車輪取付器14Bを、図10に示すように、取付ねじ69により画像形成システム10Cに取り付ける。そして、図7に示すように、車輪12を支持する支持柱18を支持部60に挿入し、支持柱18を回転することにより高さを調整する。
【0047】
なお、車輪12を支持する支持柱18を支持部60に挿入した状態で、車輪取付器14Bを画像形成システム10Cに取り付けるようにしてもよい。
【0048】
以上説明したように本実施の形態では、上記のように、車輪取付器14Bを、載置板52と基台50との間の弾性体54を介挿し加硫により一体に構成しているので、車輪を画像形成システムに取り付ける際の工程を減少させることができる。
【0049】
また、第1の延長部66と第2の延長部68とが上下方向に並んで配置されており、これら第1の延長部66と第2の延長部68との間に弾性体54が介挿されているので、車輪12が突起等に乗り上げて衝撃が加わっても、上下方向の衝撃を弾性体54により吸収することができる。
【0050】
更に、第1の延長部66の貫通孔64の径は、円柱部56の外周の径より大きいので、車輪12が突起等に乗り上げ、支持柱56が左右方向にぶれても、円柱部56がこれにより左右方向にぶれても、円柱部56と貫通孔64の内面との間に空間があるので、衝突することがなく、円柱部56のぶれを吸収することができる。
【0051】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
【0052】
図11、図12に示すように、本実施の形態に係る車輪取付器14Cは、円柱部70と基板80との間にゴム等の弾性体78を介挿している。
【0053】
円柱部70には貫通孔が形成され、その内面にめねじが形成されることにより支持部72が形成されている。支持部72からの延長部(第1の延長部)74は、更に、突起76が形成されている。
【0054】
基板80は、上部に位置する第1の円柱部84と、第1の円柱部84の中心軸を一致させ、径が第1の円柱部84より大きい第2の円柱部82と、を備えている。図12に示すように、第2の円柱部82の周囲4ヶ所に取付部81が形成されている。なお、取付部81は、貫通孔を形成し、その内面にめねじを形成することにより、形成される。第1の円柱部84には、径が支持部72の貫通孔よりも大きい第1の貫通孔86が形成され、第2の円柱部82には、第1の貫通孔86の下方に、径が第1の貫通孔86よりも大きい第2の貫通孔87が形成されている。第2の円柱部82における取付部81から中心側にかかる部分は延長部(第2の延長部)88と言う。
【0055】
本実施の形態に係る車輪取付器14Cは、水平方向に並んで位置する円柱部70の延長部74と基板80の延長部88との間に弾性体78を介挿し、加硫により一体に構成している。
【0056】
このように構成された車輪取付器14Cを、図13に示すように、取付ねじ69により画像形成システム10Cに取り付ける。そして、車輪12を支持する支持柱18を支持部72に挿入し、支持柱18を回転することにより高さを調整する。
【0057】
なお、車輪12を支持する支持柱18を支持部72に挿入した状態で、車輪取付器14Cを画像形成システム10Cに取り付けるようにしてもよい。
【0058】
以上説明したように本実施の形態では、車輪取付器14Cを、水平方向に並んで位置する円柱部70の延長部74と基板80の延長部88との間に弾性体78を介挿し、加硫により一体に構成しているので、車輪を画像形成システムに取り付ける際の工程を減少させることができる。
【0059】
また、車輪取付器14Cは、円柱部70と基板80との間に弾性体78を介挿して構成されているので、車輪12が突起等に乗り上げて加わる衝撃をここで吸収することができる。
【0060】
更に、車輪12が突起を乗り上げ、支持柱18が左右にぶれても、第1の円柱部84における第1の貫通孔86は、径が支持部72の貫通孔よりも大きいので、支持柱18は、第1の円柱部84には衝突することがない。よって、支持柱18のぶれも吸収することができる。
【0061】
次に、第4の実施の形態を説明する。
【0062】
図14に示すように、画像形成システム10Cには支持部90が取り付けられ、支持部90には貫通孔が形成され、内面にめねじを形成して支持部92形成されている。
【0063】
本実施の形態に係る車輪取付器14Dは、支持柱94と、車輪12との間に弾性体96を介挿し、車輪12と弾性体96及び支持柱94と弾性体96とを溶接により一体に構成されている。この車輪取付器14Dを、画像形成システム10Cにおける支持部90に挿入し、車輪取付器14Dを回転することにより、高さ位置を調整する。
【0064】
以上説明したように本実施の形態では、車輪取付器14Dを、支持柱94と、車輪12との間に弾性体96を介挿し、車輪12と弾性体96及び支持柱94と弾性体96とを溶接により一体に構成しているので、車輪を画像形成システムに取り付ける際の工程を減少させることができる。
【0065】
また、車輪取付器14Dは、支持柱94と、車輪12との間に弾性体96を介挿しているので、車輪12が突起等に乗り上げて加わる衝撃をここで吸収することができる。
【0066】
以上説明した第1の実施の形態から第3の実施の形態では、弾性体としてゴムを用いるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1の実施の形態を例にとると、図15及び図16に示すように、スプリング222を用いるようにしてもよい。
【0067】
また、第4の実施の形態では、弾性体としてスプリングを用いるようにしているが、本発明はこれに眼底されるものではなく、例えば、図17及び図18に示すように、ゴム960を用いるようにしてもよい。なお、ゴム960の回りに、容器950を備えるようにしてもよい。
【0068】
以上説明した各実施の形態及び変形例では、車輪を画像形成モジュールに取りつける場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の本体(10A、10B)に取りつけてもよい。また、本発明は、画像形成システム以外の他の本体にも同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】画像形成システムの正面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る車輪取付器の断面図である。
【図3】当接部を示す図である。
【図4】基台を示す図である。
【図5】車輪取付器の取り付けの様子の一部を示す図である。
【図6】車輪取付器の取り付けの様子の残りを示す図である。
【図7】第2の実施の形態に係る車輪取付器の断面図である。
【図8】車輪取付器の上部から見た図である。
【図9】車輪取付器の分解図である。
【図10】車輪取付器の取り付ける様子を示す図である。
【図11】第3の実施の形態に係る車輪取付器の断面図である。
【図12】車輪取付器の分解図である。
【図13】車輪取付器の取り付ける様子を示す図である。
【図14】第4の実施の形態に係る車輪取付器の断面図である。
【図15】第1の変形例に係る車輪取付器の断面図である。
【図16】車輪取付器の上部から見た図である。
【図17】第2の変形例に係る車輪取付器の断面図である。
【図18】車輪取付器の断面図である。
【符号の説明】
【0070】
10 画像形成システム
10C 画像形成モジュール
12 車輪
14A〜D 車輪取付器
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪取付器及び方法、及び車輪位置変化方法にかかり、より詳細には、本体と車輪とを取り付けるための車輪取付器及び方法、及び車輪位置変化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機やプリンター等の画像形成装置の運搬、移動を容易ならしめるため、複数のキャスター(車輪)を本体下部に設けたものが提案されている。このように複数のキャスターが取り付けられた画像形成装置は、運搬、移動は容易であるが、運搬、移動の際、キャスターが突起に乗り上げ、これに伴う衝撃がキャスターに加わり、キャスター等が破損する恐れがあった。そこで、衝撃を吸収するダンパーを、キャスターと本体との間に介挿するものが提案されている(特許文献1)。
【0003】
このような画像形成装置は、比較的簡易または小型なものが想定されており、大型化して、複数の分割ユニットを連結して構成するものではない。複数の分割ユニットを連結して構成するものであると、各ユニットの高さを調整する必要がある。しかし、上記特許文献1で想定される画像形成装置では、このような高さ調整を考慮していない。
【0004】
一方、高さの調整を可能とする装置も提案されている(特許文献2)。即ち、キャスターを支持する支持柱を上下方向に移動可能なように支持する装置が提案されている。しかし、このような装置では、衝撃を吸収することを考慮していない。よって、キャスターが突起などに乗り上げ、これによる衝撃を吸収することができず、キャスター等を破壊する恐れがある。
【0005】
以上のように、従来の技術では、衝撃吸収可能な装置の場合には、高さを調整することができず、高さ調整をすることができる装置では、衝撃を吸収することができない。即ち、衝撃吸収及び高さ調整の双方を可能とする装置は提案されていない。
【0006】
ところで、前述した高さ調整可能な装置(特許文献2)に、上記ダンパーを、キャスターと本体との間に介挿することも考えられる。即ち、キャスターを支持するキャスター取り付け機と本体との間にダンパーを介挿して、キャスターを取り付けることも考えられる。しかしながら、このように、本体にダンパーを取り付け、その後、キャスター取付機を取り付けなければならないので、ダンパーの取り付け及びキャスター取付機の取り付けのように複数の工程が必要となり、キャスターの容易に本体に取り付けることができない。
【特許文献1】特開平10‐184784号公報
【特許文献2】特開平08‐44130号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事実に鑑み成されたもので、車輪を本体により取り付ける際の工程を減少させることの可能な車輪取付器及び方法、及び車輪位置変化方法と車輪衝撃吸収を兼ね備えた方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明の車輪取付器は、本体に取り付けられる取付部と、車輪を支持する支持柱を、該支持柱の長手方向に移動可能に支持する支持部と、前記取付部と前記支持部との間に介挿された弾性体と、を一体形成して構成されたことを特徴とする。
【0009】
即ち、本発明の車輪取付器の取付部は本体に取り付けられる。支持部は、車輪を支持する支持柱を、該支持柱の長手方向に移動可能に支持する。
【0010】
このように車輪取付器の取付部を本体に取り付け、支持部に、車輪を支持する支持柱を、該支持柱の長手方向に移動可能に支持すると、本体の移動を車輪により容易にすることができる。
【0011】
このように本体の移動を車輪により容易にすることができるので、本体を移動中に、車輪が突起等に衝突すると、衝突による衝撃が車輪及び支持柱に加わる。この場合、車輪及び支持柱が車輪取付器及び本体に移動不可能に固定されていると、これをを破損する恐れがある。
【0012】
そこで、本発明では、取付部と支持部との間に弾性体を介挿している。これにより上記衝突による衝撃を吸収して、車輪及び支持柱が破損することを防止することができる。
【0013】
しかしながら、弾性体が、取付部や支持部と別々であると、車輪を本体に取り付ける場合、支持部、弾性体、取付部をそれぞれ取り付けなければならず、煩わしい。また、弾性体を紛失する恐れもある。
【0014】
そこで、本発明は、取付部、弾性体、及び支持部を一体形成して構成している。このように車輪取付器を、弾性体、及び支持部を一体形成して構成しているので、車輪を本体により取り付ける際の工程を減少させることができる。
【0015】
ところで、請求項2のように、前記取付部側に接続されると共に前記支持部の前記本体側と当接(接触)する当接部を更に備えるようにしてもよい。なお、当接部は、固定的に又は着脱自在に備えるようにしてもよい。このように、当接部を、支持部の本体側に当接させ、取付部側に接続するので、支持柱(よって車輪)を支持した状態で車輪取付器を本体に取り付け、本体の荷重が、車輪取付器を介して車輪にかかった場合にも、本体から取付部、当接部、及び支持部を介して、支持柱及び車輪に本体の荷重がかかり、取付部と支持部との間に介挿された弾性体に過度な負担がかかることを防止することができる。
【0016】
そして、請求項3のように、前記支持部に、前記支持柱が貫通可能な第1の貫通孔が形成されている場合、当接部に、支持部の前記本体側に対応する部分における前記第1の貫通孔に対応する位置に、前記支持柱が貫通可能で、径が前記第1の貫通孔より大きい第2の貫通孔を形成するようにしてもよい。
【0017】
このように、当接部に、支持部に形成された第1の貫通孔より径が大きい第2の貫通孔を形成するので、支持部に支持柱(よって車輪)が支持された状態で、支持柱がぶれても、支持柱が当接部に衝突することを防止することができ、これにより、支持柱のぶれを吸収することができる。
【0018】
ところで、請求項4のように、前記取付部から延長する第1の延長部と、前記支持部から延長する第2の延長部とを備え、前記弾性体を、前記第1の延長部と前記第2の延長部との間に介挿するようにしてもよい。
【0019】
具体的には、請求項5のように、第1の延長部と前記第2の延長部は、前記支持柱の長手方向または該長手方向に直交する方向に並んで配置される部分を有するようにしてもよい。
【0020】
特に、第1の延長部と前記第2の延長部が、前記支持柱の長手方向に並んで配置される部分を有する場合、第1の延長部の当該部分が本体側に、第2の延長部の当該部分が本体側とは逆側に位置し、これらの間に弾性部材が介挿される。
【0021】
この場合、請求項6のように、前記第1の延長部は前記支持部に接続されないようにする。これにより、支持部に支持柱(よって車輪)が支持された状態で、支持柱がぶれても、支持柱が第1の延長部に衝突することを防止することができ、これにより、支持柱のぶれを吸収することができる。
【0022】
請求項7記載の発明の車輪取付器は、車輪と、本体に設けられた支持部に上下移動可能に支持されるための支持柱と、前記車輪と前記支持柱との間に介挿された弾性体と、を一体形成して構成している。このように、車輪、支持柱、及び弾性体を一体形成して車輪取付体を構成するので、車輪を本体により容易に取り付けることができる。
【0023】
請求項8記載の発明の車輪取付方法は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の車輪取付器を本体に取り付けるステップと、前記支持柱を前記支持部に支持させるステップと、を備えている。
【0024】
なお、支持柱を前記支持部に支持させる前又は後に、車輪取付器を本体に取り付ける。
【0025】
請求項9記載の発明の車輪位置変化方法は、請求項8の車輪取付方法により車輪を本体に取り付けるステップと、前記支持柱の前記支持部による支持位置を変化させるステップと、を備えている。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明は、車輪を本体により取り付ける際の工程を減少させることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態を詳細に説明する。
【0028】
図1には、複数のユニット10A〜10Cが連結して構成された画像形成システム10が示されている。即ち、画像形成システム10は、トレイモジュール10A、10B、及び画像形成モジュール10Cを連結して構成されている。トレイモジュール10A、10B、及び画像形成モジュール10C各々の下部には車輪12が取り付けられている。以下、トレイモジュール10A、10B、及び画像形成モジュール10Cは本体に対応する。
【0029】
図2に示すように、車輪12は、画像形成モジュール10Cに車輪取付器14Aにより取り付けられる。車輪取付器14Aは、基台15、及び当接部25を備えている。
【0030】
基台15は、画像形成システム10Cに取り付けられる取付部16を備えている。なお、詳細は後述するが、車輪取付器14Aは、取付ねじ41により画像形成システム10Cに取り付けられ、取付部16には、貫通孔が形成され、その内面に取付ねじ41と接続するめねじが形成されている。
【0031】
また、基台15は、車輪12を支持する支持柱18を、上下方向(支持された支持柱18の長手方向)に移動可能に支持する支持部20を備えている。支持柱18の外周面にはおねじが形成されている。支持部20は、貫通孔(第1の貫通孔)が形成され、貫通孔に支持柱18のおねじと接続するめねじが形成されて、形成されている。そして、基台15は、取付部16と支持部20との間にゴム等の弾性体22を介挿している。
【0032】
図3に示すように、当接部25は、上部に円板30を備えた円柱部26を備えている。円柱部26の下端27は、支持部20から延長する後述する第2の延長部44に当接している。円板30及び円柱部26には、前述した支持部20に形成された貫通孔よりも径が大きな貫通孔(第2の貫通孔)28が形成されている。円板30の端部は下方に延長し、延長した部分の下端は更に円柱部26側に延長し、この延長部には、めねじが形成された接続部32が形成されている。
【0033】
図4に示すように、基台15は、円板34を備えている。円板34の周囲近くの4ヶ所に前述した取付部16が形成されている。基台15は、円板34の中心に中心を一致させた円柱部36が備えられている。円柱部36の上部には当接部25の接続部32と接続する、おねじが形成された接続部38が形成されている。円柱部36は、貫通孔37が形成されている。そして、円板34は、取付部16からの第1の延長部42と、支持部22からの第2の延長部44とを水平方向(支持された支持柱18の長手方向と直交する方向)に並んで配置し、第1の延長部42と第2の延長部44との間に弾性体22を備えている。
【0034】
ところで、基台15は、上記のように構成され、特に、支持部20からの第2の延長部44と、第1の延長部42との間に弾性体22を配置して加硫により一体に構成されている。
【0035】
このように構成された基台15は、図5に示すように、取付部16を取付ねじ41を介して画像形成システム10Cに取り付けることにより、画像形成システム10Cに取り付けられる。その後又はその前に、当接部25を、当接部25の接続部32が基台15の円柱部36の接続部38と接続するように配置する。そして、最後に、図2に示すように、車輪12を支持する支持柱18を基台15の支持部22に挿入し、支持柱18を回転することにより高さを調整する。
【0036】
なお、車輪12を支持する支持柱18を基台15の支持部22に挿入した状態で、基台15を画像形成システム10Cに取り付けるようにしてもよい。
【0037】
上記説明したように本実施の形態では、基台15を、支持部20からの第2の延長部44と、第1の延長部42との間に弾性体22を配置して加硫により一体に構成しているので、車輪を画像形成システム10Cに取り付ける際に、弾性体22を独立して取りつける必要がなく、基台15を画像形成システム10Cに取り付け、車輪を取りつけ、高さ調整すればいいので、車輪を画像形成システムに取り付ける際の工程を減少させることができる。
【0038】
また、基台15は弾性体22を備えているので、車輪12が突起等に乗り上げて加わる衝撃をここで吸収することができる。また、車輪12が突起を乗り上げ、支持柱18が左右にぶれても、当接部25の貫通孔28は、支持部22の貫通孔より径が大きいので、支持柱18は、当接部25の円柱部36には衝突することがない。よって、支持柱18のぶれも吸収することができる。
【0039】
一方、当接部25の円柱部26の下端27は支持部20からの第2の延長部44の上部に当接するので、車輪12が突起を乗り上げ、支持柱18が上方向に移動しようとしても、支持部20の上方向への移動が当接部25の円柱部26の下端27で規制され、支持柱18の上方向への移動を規制することができる。
【0040】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0041】
図7〜図9に示すように、本実施の形態に係る車輪取付器14Bは、基台50と、載置板52との間にゴム等の弾性体54を介挿している。
【0042】
基台50は、円柱部56を備えている。円柱部56には、貫通孔58が形成され、内面におねじが形成されて支持部60が形成されている。
【0043】
載置板52は、第1の実施の形態と同様に、取付ねじ69が接続されるように、貫通孔が形成され、その内面にめねじが形成されることにより、取付部62が形成されている。また、載置板52は、基台50の円柱部56より径が大きな貫通孔64が形成されている。
【0044】
そして、取付部62からの第1の延長部66と、支持部60からの第2の延長部68とを、上下方向(鉛直方向)に並んで配置し、第1の延長部66と第2の延長部68との間に弾性体54を介挿している。
【0045】
本実施の形態に係る車輪取付器14Bは、上記のように構成され、特に、載置板52と基台50との間の弾性体54を介挿し加硫により一体に構成されている。
【0046】
このように構成された車輪取付器14Bを、図10に示すように、取付ねじ69により画像形成システム10Cに取り付ける。そして、図7に示すように、車輪12を支持する支持柱18を支持部60に挿入し、支持柱18を回転することにより高さを調整する。
【0047】
なお、車輪12を支持する支持柱18を支持部60に挿入した状態で、車輪取付器14Bを画像形成システム10Cに取り付けるようにしてもよい。
【0048】
以上説明したように本実施の形態では、上記のように、車輪取付器14Bを、載置板52と基台50との間の弾性体54を介挿し加硫により一体に構成しているので、車輪を画像形成システムに取り付ける際の工程を減少させることができる。
【0049】
また、第1の延長部66と第2の延長部68とが上下方向に並んで配置されており、これら第1の延長部66と第2の延長部68との間に弾性体54が介挿されているので、車輪12が突起等に乗り上げて衝撃が加わっても、上下方向の衝撃を弾性体54により吸収することができる。
【0050】
更に、第1の延長部66の貫通孔64の径は、円柱部56の外周の径より大きいので、車輪12が突起等に乗り上げ、支持柱56が左右方向にぶれても、円柱部56がこれにより左右方向にぶれても、円柱部56と貫通孔64の内面との間に空間があるので、衝突することがなく、円柱部56のぶれを吸収することができる。
【0051】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
【0052】
図11、図12に示すように、本実施の形態に係る車輪取付器14Cは、円柱部70と基板80との間にゴム等の弾性体78を介挿している。
【0053】
円柱部70には貫通孔が形成され、その内面にめねじが形成されることにより支持部72が形成されている。支持部72からの延長部(第1の延長部)74は、更に、突起76が形成されている。
【0054】
基板80は、上部に位置する第1の円柱部84と、第1の円柱部84の中心軸を一致させ、径が第1の円柱部84より大きい第2の円柱部82と、を備えている。図12に示すように、第2の円柱部82の周囲4ヶ所に取付部81が形成されている。なお、取付部81は、貫通孔を形成し、その内面にめねじを形成することにより、形成される。第1の円柱部84には、径が支持部72の貫通孔よりも大きい第1の貫通孔86が形成され、第2の円柱部82には、第1の貫通孔86の下方に、径が第1の貫通孔86よりも大きい第2の貫通孔87が形成されている。第2の円柱部82における取付部81から中心側にかかる部分は延長部(第2の延長部)88と言う。
【0055】
本実施の形態に係る車輪取付器14Cは、水平方向に並んで位置する円柱部70の延長部74と基板80の延長部88との間に弾性体78を介挿し、加硫により一体に構成している。
【0056】
このように構成された車輪取付器14Cを、図13に示すように、取付ねじ69により画像形成システム10Cに取り付ける。そして、車輪12を支持する支持柱18を支持部72に挿入し、支持柱18を回転することにより高さを調整する。
【0057】
なお、車輪12を支持する支持柱18を支持部72に挿入した状態で、車輪取付器14Cを画像形成システム10Cに取り付けるようにしてもよい。
【0058】
以上説明したように本実施の形態では、車輪取付器14Cを、水平方向に並んで位置する円柱部70の延長部74と基板80の延長部88との間に弾性体78を介挿し、加硫により一体に構成しているので、車輪を画像形成システムに取り付ける際の工程を減少させることができる。
【0059】
また、車輪取付器14Cは、円柱部70と基板80との間に弾性体78を介挿して構成されているので、車輪12が突起等に乗り上げて加わる衝撃をここで吸収することができる。
【0060】
更に、車輪12が突起を乗り上げ、支持柱18が左右にぶれても、第1の円柱部84における第1の貫通孔86は、径が支持部72の貫通孔よりも大きいので、支持柱18は、第1の円柱部84には衝突することがない。よって、支持柱18のぶれも吸収することができる。
【0061】
次に、第4の実施の形態を説明する。
【0062】
図14に示すように、画像形成システム10Cには支持部90が取り付けられ、支持部90には貫通孔が形成され、内面にめねじを形成して支持部92形成されている。
【0063】
本実施の形態に係る車輪取付器14Dは、支持柱94と、車輪12との間に弾性体96を介挿し、車輪12と弾性体96及び支持柱94と弾性体96とを溶接により一体に構成されている。この車輪取付器14Dを、画像形成システム10Cにおける支持部90に挿入し、車輪取付器14Dを回転することにより、高さ位置を調整する。
【0064】
以上説明したように本実施の形態では、車輪取付器14Dを、支持柱94と、車輪12との間に弾性体96を介挿し、車輪12と弾性体96及び支持柱94と弾性体96とを溶接により一体に構成しているので、車輪を画像形成システムに取り付ける際の工程を減少させることができる。
【0065】
また、車輪取付器14Dは、支持柱94と、車輪12との間に弾性体96を介挿しているので、車輪12が突起等に乗り上げて加わる衝撃をここで吸収することができる。
【0066】
以上説明した第1の実施の形態から第3の実施の形態では、弾性体としてゴムを用いるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1の実施の形態を例にとると、図15及び図16に示すように、スプリング222を用いるようにしてもよい。
【0067】
また、第4の実施の形態では、弾性体としてスプリングを用いるようにしているが、本発明はこれに眼底されるものではなく、例えば、図17及び図18に示すように、ゴム960を用いるようにしてもよい。なお、ゴム960の回りに、容器950を備えるようにしてもよい。
【0068】
以上説明した各実施の形態及び変形例では、車輪を画像形成モジュールに取りつける場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の本体(10A、10B)に取りつけてもよい。また、本発明は、画像形成システム以外の他の本体にも同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】画像形成システムの正面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る車輪取付器の断面図である。
【図3】当接部を示す図である。
【図4】基台を示す図である。
【図5】車輪取付器の取り付けの様子の一部を示す図である。
【図6】車輪取付器の取り付けの様子の残りを示す図である。
【図7】第2の実施の形態に係る車輪取付器の断面図である。
【図8】車輪取付器の上部から見た図である。
【図9】車輪取付器の分解図である。
【図10】車輪取付器の取り付ける様子を示す図である。
【図11】第3の実施の形態に係る車輪取付器の断面図である。
【図12】車輪取付器の分解図である。
【図13】車輪取付器の取り付ける様子を示す図である。
【図14】第4の実施の形態に係る車輪取付器の断面図である。
【図15】第1の変形例に係る車輪取付器の断面図である。
【図16】車輪取付器の上部から見た図である。
【図17】第2の変形例に係る車輪取付器の断面図である。
【図18】車輪取付器の断面図である。
【符号の説明】
【0070】
10 画像形成システム
10C 画像形成モジュール
12 車輪
14A〜D 車輪取付器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に取り付けられる取付部と、
車輪を支持する支持柱を、該支持柱の長手方向に移動可能に支持する支持部と、
前記取付部と前記支持部との間に介挿された弾性体と、
を一体形成して構成された車輪取付器。
【請求項2】
前記取付部側に接続されると共に前記支持部の前記本体側と当接する当接部を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の車輪取付器。
【請求項3】
前記支持部には、前記支持柱が貫通可能な第1の貫通孔が形成され、
前記当接部には、前記支持部の前記本体側に対応する部分における前記第1の貫通孔に対応する位置に、前記支持柱が貫通可能で、径が前記第1の貫通孔より大きい第2の貫通孔が形成された
こをと特徴とする請求項2記載の車輪取付器。
【請求項4】
前記取付部から延長する第1の延長部と、
前記支持部から延長する第2の延長部と、
を備え、
前記弾性体は、前記第1の延長部と前記第2の延長部との間に介挿されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車輪取付器。
【請求項5】
前記第1の延長部と前記第2の延長部は、前記支持柱の長手方向または該長手方向に直交する方向に並んで配置される部分を有することを特徴と請求項4記載の車輪取付器。
【請求項6】
前記第1の延長部は前記支持部に接続されていないことを特徴とする請求項4または請求項5記載の車輪取付器。
【請求項7】
車輪と、
本体に設けられた支持部に上下移動可能に支持されるための支持柱と、
前記車輪と前記支持柱との間に介挿された弾性体と、
を一体形成して構成された車輪取付器。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の車輪取付器を本体に取り付けるステップと、
前記支持柱を前記支持部に支持させるステップと、
を備えた車輪取付方法。
【請求項9】
請求項8の車輪取付方法により車輪を本体に取り付けるステップと、
前記支持柱の前記支持部による支持位置を変化させるステップと、
を備えた車輪位置変化方法。
【請求項1】
本体に取り付けられる取付部と、
車輪を支持する支持柱を、該支持柱の長手方向に移動可能に支持する支持部と、
前記取付部と前記支持部との間に介挿された弾性体と、
を一体形成して構成された車輪取付器。
【請求項2】
前記取付部側に接続されると共に前記支持部の前記本体側と当接する当接部を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の車輪取付器。
【請求項3】
前記支持部には、前記支持柱が貫通可能な第1の貫通孔が形成され、
前記当接部には、前記支持部の前記本体側に対応する部分における前記第1の貫通孔に対応する位置に、前記支持柱が貫通可能で、径が前記第1の貫通孔より大きい第2の貫通孔が形成された
こをと特徴とする請求項2記載の車輪取付器。
【請求項4】
前記取付部から延長する第1の延長部と、
前記支持部から延長する第2の延長部と、
を備え、
前記弾性体は、前記第1の延長部と前記第2の延長部との間に介挿されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車輪取付器。
【請求項5】
前記第1の延長部と前記第2の延長部は、前記支持柱の長手方向または該長手方向に直交する方向に並んで配置される部分を有することを特徴と請求項4記載の車輪取付器。
【請求項6】
前記第1の延長部は前記支持部に接続されていないことを特徴とする請求項4または請求項5記載の車輪取付器。
【請求項7】
車輪と、
本体に設けられた支持部に上下移動可能に支持されるための支持柱と、
前記車輪と前記支持柱との間に介挿された弾性体と、
を一体形成して構成された車輪取付器。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の車輪取付器を本体に取り付けるステップと、
前記支持柱を前記支持部に支持させるステップと、
を備えた車輪取付方法。
【請求項9】
請求項8の車輪取付方法により車輪を本体に取り付けるステップと、
前記支持柱の前記支持部による支持位置を変化させるステップと、
を備えた車輪位置変化方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2006−224918(P2006−224918A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−44340(P2005−44340)
【出願日】平成17年2月21日(2005.2.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月21日(2005.2.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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