説明

軌道敷き用融雪ブロック

【課題】融雪ブロックの機能が停止した場合に、短期間の修復工事で復旧することができる軌道敷き用融雪ブロックを提供する。
【解決手段】氷雪を溶融するための融雪手段を内蔵し、道路や軌道敷きに敷設して使用する軌道敷き用融雪ブロックとして、軌道敷きに敷設する基盤ブロック部分11と、基盤ブロック部分上に重ねて配置する融雪ブロック部分12とから構成されるブロック本体13を有し、基盤ブロック部分11は隣接ブロック本体の基盤ブロック部分同士を連結するための連結手段15を備えており、融雪ブロック部分は隣接ブロック本体の対応する手段同士を接続することができる融雪手段を備えており、上記基盤ブロック部分と融雪ブロック部分は、結合手段20によって分離交換可能に結合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、氷雪を溶融するための融雪手段を内蔵し、道路や軌道敷きに敷設して軌道敷きや道路における氷雪の除去に使用する軌道敷き用融雪ブロックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
降雪地域では路面電車の軌道敷きや、鉄道の踏切などに存在する氷雪を除去するために融雪装置を設けることが必須である。このような場合に、従来は、融雪装置として軌道敷きや軌道敷きを横断する部分に散水設備ないし電熱ヒーター設備などを設置することが行われている。散水設備は温水を利用し易い場合には有効性も高い、しかし気温が氷点以下に下がることが多い地域では使用しにくい。これに対して、電熱ヒーターなどはより広範な地域における融雪用途にも適しているが、電熱ヒーター方式のものは、コンクリート製の基盤ブロックの内部にリード線状の発熱材を埋め込んで形成されており、その耐久年数は10年程度である上、断線事故もあり、その都度ブロックを掘り起こして維持工事を繰り返さなければならないという問題がある。
【0003】
先行技術には、例えば特開平8‐184019号の発明がある。それは、表面にレールを敷設する溝が形成された、踏切を形成するコンクリートブロック内に管を前記溝と交差する部分を凹状に曲折してコンクリートブロック表面近傍に配設し、該管の両端をコンクリートブロックの同一側面に近接させて露出させると共に、該管に適宜間隔を存して熱交換部分が個々に独立したヒートパイプの基端を固着した踏切における融雪装置を開示している。この発明では、ヒートパイプを機能させるために、フロン等熱媒の圧縮膨張を繰り返す熱交換設備が必要であり、踏切という特定の場所を対象とするとしても、熱交換設備の設置場所を確保しなければならないので、実現に際して解決を必要とする問題も少なくはないと思われる。
【0004】
上記の発明ではヒートパイプを使用しており、前記の電熱ヒーター方式のものにおける断線事故のような事態は起こらないか、起きてもごくまれなことであるかも知れない。しかし、ブロックを敷設して融雪設備を構築するという構造上、一旦故障が生じた場合にはブロックを掘り起こして、修復工事を行わなければならず、そうなれば融雪設備の設置されている踏切や道路などを長期間通行止めするなど大掛かりな工事が必要になるので、故障修復という状況における影響は、前記の電熱ヒーター方式の場合と余り差がないことになる。
【0005】
【特許文献1】特開平8‐184019号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、融雪ブロックの機能が停止した場合などの状況において、短期間の修復工事で復旧することができる軌道敷き用融雪ブロックを提供することである。また、本発明の他の課題は、復旧工事の工期短縮によって、通行する人や車両の安全を確保し、地域住民の負担を軽減し、工事費の軽減を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するため、本発明は、氷雪を溶融するための融雪手段を内蔵し、道路や軌道敷きに敷設して使用する軌道敷き用融雪ブロックとして、軌道敷きに敷設する基盤ブロック部分と、基盤ブロック部分上に重ねて配置する融雪ブロック部分とから構成されるブロック本体を有し、基盤ブロック部分は隣接ブロック本体の基盤ブロック部分同士を連結するための連結手段を備えており、融雪ブロック部分は隣接ブロック本体の対応する手段同士を接続することができる融雪手段を備えており、上記基盤ブロック部分と融雪ブロック部分は、結合手段によって分離交換可能に結合するという手段を講じたものである。
【0008】
本発明の軌道敷き用融雪ブロックは、いわゆる道路や軌道敷きなどに敷設するのに適したものであり、特に、線路を横断する踏切又は軌道敷きを横断する横断歩道のような特定の場所に敷設する場合に適している。しかし、本発明はブロックを敷き並べて敷設することができる構成を有するものであるから、踏切のような特定の場所に限らず、その前後の領域、或いは線路に沿ってより広範に敷設するためにも適している。
【0009】
本発明の軌道敷き用融雪ブロックは、氷雪に対する融雪手段を内蔵し、軌道敷きに敷設されるものである。ここで、「軌道敷き」に言及すると、通常は路面電車についてその運行に必要な幅の領域と理解されている。しかし、本発明において「軌道敷き」とは路面電車の意味だけではなく、鉄道線路が設置されている部分をも含む概念をいうものとする。従って、踏切は上記鉄道線路が設置されている部分の横断部分であり、路面電車の軌道敷きを横断するために特に設けられた部分については横断歩道ということになる。本発明の融雪ブロックは、上記踏切にも、横断歩道にも、また、それら以外の線路に沿った軌道敷きにも設置することができる。
【0010】
本発明の融雪ブロックは、上記軌道敷きに敷設する基盤ブロック部分と、基盤ブロック部分上に重ねて配置する融雪ブロック部分とから構成されるブロック本体を有して構成されている。つまり単一構造ではなく、基盤ブロック部分と融雪ブロック部分の少なくとも2部分から成るもので、これを構造的に見れば上下2分割して、上部を融雪ブロック部分とし、下部を基盤ブロック部分としたものと考えることができる。この上下2分割構成によって復旧工事の工期短縮を図る一助とする。
【0011】
上記基盤ブロック部分と融雪ブロック部分について、間に、弾性又は弾力性を有する中間シートを介して一体的に結合することは望ましい構造である。即ち、基盤ブロック部分と融雪ブロック部分を現場打ちコンクリート若しくはプレキャストコンクリート製品によって形成する場合、間に中間シートを挟むことによって、コンクリート同士の直接接触に伴う割れや騒音発生などの問題を排除することができる。なお、本発明における中間シートは後述する例の如く独立したシート材から成るものを使用できるものであるが、予め基盤ブロック部分の上面又は融雪ブロック部分の下面に樹脂類より成り弾性又は弾力性を有する材料を塗布してシート状に形成したものであっても良い(図示省略)。
【0012】
基盤ブロック部分は隣接ブロック本体の基盤ブロック部分同士を連結するための連結手段を備えている。つまり、本発明の融雪ブロックは、基盤ブロック部分で連結されるもので、融雪ブロック部分では連結されないということである。基盤ブロック部分同士の連結手段として、ボルト通し孔を基盤ブロック部分の側面に形成し、かつ、ボルト通し孔に通す連結ボルト及び同ボルトに螺合させる連結ナットの挿入のために、ボルト通し孔に通じる作業口を基盤ブロック部分に設け、上記連結ボルトをして隣接ブロック本体相互の振動を吸収する防振部材を介して締結する構成は、締結の際の操作性が良好であり望ましいものである。また、上記の防振部材には、金属素材をバルジ成形法によって加工したものを使用することが製造の容易さ、価格の低廉さなどから望ましいものである。
【0013】
融雪ブロック部分は、隣接ブロック本体の対応する手段同士を接続することができる融雪手段を備えている。融雪手段として、例えば旧来のニクロム線又はそれに類似した電熱変換式の発熱線を使用した場合、その発熱線は融雪ブロック部分の外部又は境界部分に接続部分があって、隣接ブロック本体の融雪手段と相互に接続可能になっているという構成を適当な箇所に有していることが必要である。本発明に適用可能な融雪手段は上記発熱線に限られず、前述した温水を熱媒に用いるほか、ヒートポンプによる熱媒供給システム、或いはヒートパイプを使用するなどの公知の手段を適用することができるが、何れにしてもブロック単独の融雪手段を用いるのは例外であり、隣接ブロックを接続していく方式を取るので相互に接続(及び分離)可能な構成を持っている必要がある。
【0014】
また、上記2分割構成の基盤ブロック部分と融雪ブロック部分が、結合手段によって分離交換可能に結合された構造になっていなければならないということも当然必要になる条件である。融雪ブロック部分を基盤ブロック部分から切り離して扱える構成を有することによって、融雪ブロック部分の上面からのアプローチのみで、基盤ブロック部分を掘り起こすことなく融雪ブロック部分を分離交換することが可能になる。
【0015】
基盤ブロック部分と融雪ブロック部分は、分離交換可能に結合する結合手段として、凹凸構造による係合部を有し、かつ、基盤ブロック部分にインサート成形によって取り付けたインサートボルト又はインサートナットを有していることが望ましい。凹凸構造による係合部は上下2分割構成の基盤ブロック部分と融雪ブロック部分に対してずれ止め機能を発揮する。上記インサートボルト又はインサートナットは、係合部の位置に重ねて設けても良いし、また、別々の位置に設けても良い。
【発明の効果】
【0016】
本発明は以上のように、基盤ブロック部分と融雪ブロック部分が、結合手段によって分離交換可能に結合されているものであるから、融雪ブロックの機能が停止したような場合においても、融雪ブロック部分のみ交換することで対応可能になり、短期間の修復工事で復旧することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、復旧工事の工期短縮によって、通行する人や車両の安全を確保し、地域住民の負担を軽減し、工事費の軽減を図る装置を提供することができる。従って、本発明によれば、大掛かりな工事を必要とせず、経済性の良好な軌道敷き用融雪ブロックを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下図示の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図1に示す本発明に係る軌道敷き用融雪ブロック10は、基盤ブロック部分11と、基盤ブロック部分上に重ねて配置する融雪ブロック部分12とから構成される上下2分割構成のブロック本体13を有している。基盤ブロック部分11は前後左右に敷き並べるもので、四角形の平面形状と所要の大きさ及び厚みを有して構成された同一形態のものから成る。しかしながら、図示の例は一例でありブロック本体13の平面形状として、例えば三角形その他の多角形状にすることは容易である。また、平面形状が円形のブロック本体13も、敷設した隣接ブロック間を埋める形状の補助ブロックを使用するか、円形ブロック間の目地に目地材等を充填するものとすれば実施可能である。
【0018】
上記の基礎ブロック部分11には、基盤ブロック部分同士を連結する手段15として、ボルト通し孔14を基盤ブロック部分11の左右両側面に開口するように夫々形成しており(図2〜図4参照)、かつ、ボルト通し孔14に通す連結ボルト17及び連結ボルト
17に螺合させる連結ナット18の挿入のために、ボルト通し孔14に通じる作業口16を基盤ブロック部分11の上面に設けている。図示の例における基盤ブロック部分11は融雪ブロック部分12と共にブロック本体13を構成するプレキャストコンクリート製品として設計されており、図3の下段に外観を示す如く道路や軌道敷きに設置して通行する車両等の荷重に耐える強固な構造を有している。
【0019】
基盤ブロック部分11には、融雪ブロック部分12と分離交換可能に結合する結合手段20として、ずれ止め機能を発揮する凹凸構造による係合が可能な凸状の係合部19aを上面に複数箇所有し、かつ、その係合相手として凹状の係合部19bを融雪ブロック部分12の下面に同数箇所有しており、また、基盤ブロック部分11にインサート成形によって取り付けたインサートボルト21a及びインサートナット21bを有している。図示の例は、インサートボルト21a及びインサートナット21bを、係合部19a、19bの位置に重ねて設けた例である。上記基盤ブロック部分11のインサートボルト21a及びインサートナット21bは、融雪ブロック部分12の上面から作業するナット22a及びボルト22bを用いて夫々締結する。
【0020】
図示の例では、四角形状を有するブロック本体13における基盤ブロック部分11の四つの角部に結合手段20を設定し、その内、対角線上の二つをインサートボルト21a、他の二つをインサートナット21bとしている。しかしながら、基盤ブロック部分11の四つの角部にインサートボルト21aを設けても良いことは当然であり、逆にインサートナット21bを四つの角部に設けても全く問題は無い。なお、図中の符号22cは緩み止めのワッシャー、23はボルト締結部で、ボルト頭又はナットを受ける座面を設けるために融雪ブロック部分12の上面に凹状に形成されている。
【0021】
融雪ブロック部分12は、隣接するブロック本体13の対応する手段同士を接続することができる融雪手段を備えている。融雪手段としては、例えばニクロム線又はそれに類似した電熱変換式の発熱線24を使用し、その発熱線24は融雪ブロック部分12の全面に満遍なく熱を供給するために蛇行状に埋設されている。また、この発熱線24には融雪ブロック部分12の外部に露出する接続部分24aがあって、隣接ブロック本体13の融雪手段と相互に接続可能になっている。発熱線24は1個のブロック本体13の内部に複数個(図示の場合は3個)を独立的に配置しており、その内の1個が仮に断線してもなお融雪機能を維持するように構成されている。なお、符号25は凹溝部を示しており、発熱線24を配置する送電路として融雪ブロック部分12の側面に溝状に設けられている。凹溝部25は、融雪手段が熱媒を流通させる方式を取る場合においても熱媒配管の配置のために必要になる。
【0022】
本発明に適用可能な融雪手段には、上記発熱線24及び前述した温水を熱媒に用いることができるほか、ヒートポンプによる熱媒供給システム、或いはヒートパイプを使用するなどの公知の手段を適用することも可能である。何れの場合でもブロック単独の融雪手段を用いるのは例外とし、隣接ブロック13を接続していく方式を取るので相互に接続及び分離可能な構成を持っているものとする。上記基盤ブロック部分11と融雪ブロック部分12とは、間に、弾力性を有する中間シート26を介して一体的に結合するものとする。図示の中間シート26は、コンクリートブロック同士の直接接触に伴う割れや騒音発生などの問題発生を防止するもので、ゴムシートなどから成るものとし、前記結合手段20の位置には係合部19aを通すための透孔26aが形成されている。そして、基盤ブロック部分11の上面又は融雪ブロック部分12の下面に、樹脂類より成り弾性又は弾力性を有する材料をシート状に塗布して中間シート26を形成しても良いことは既に触れたとおりである(図示省略)。
【0023】
隣接した基盤ブロック部分11、11の連結手段15として、ボルト通し孔14を基盤ブロック部分11の側面に形成し、ボルト結合するための構造については既に一部を説明している。そして上記ボルト結合のために、連結ボルト17は隣接ブロック本体相互の振動を吸収する防振部材27を介して締結する構成を取るものとする(図5〜図8参照)。防振部材27は、金属素材をバルジ成形法によって加工し、筒状部分の中間にバルジ27aを形成したもので、より詳細には図7に示してあるように、筒状部分の両端に受圧座金28、28を当てがい、ボルト通し孔14、14の内側に配置したワッシャー29、29を介して、連結ボルト17及びナット18を締め付ける構成を取るものとする。30は目地充填剤であり、隣接の軌道敷き用融雪ブロック10間を埋めるアスファルト乳液の類から成る。
【0024】
上記の構成を有する本発明の軌道敷き用融雪ブロック10は、図1の状態に組み合わせる前に、隣接するブロック本体13の基盤ブロック部分11、11同士を、連結手段15を用いて連結しておくものとする。連結手段15の取り扱いは、連結ボルト17を一方の基盤ブロック部分11の作業口16からボルト通し孔14、14にワッシャー29とともに挿入し、受圧座金28、防振部材27、受圧座金28、他方の基盤ブロック部分11の作業口16からワッシャー29、連結ナット18の順に各部品を配置し、連結ボルト17又はナット18を適正なトルクで締め付けて行うものである。
【0025】
このようにして道路や軌道敷きの横断歩道乃至は鉄道の踏切に基盤ブロック部分11を敷き並べるとともに、隣接する基盤ブロック部分11、11同士を連結して行き、連結の終わったものから、或いはブロック敷設箇所に全ての基盤ブロック部分11を敷設し終わってから、基盤ブロック部分11の上に、間に中間シート26を挟んで、融雪ブロック部分12を、インサートボルト21a及びナット21bを用いて一体的に結合して行く。敷設され、かつまた、融雪ブロック部分12の一体組み立てを終了すると、軌道敷き用融雪ブロック10の間には所要の隙間Sが形成されるので、そこにアスファルト乳液より成る目地剤30を充填して工事を終える。
【0026】
図9はこのようにして設置された、鉄道の踏切部分の外観図である。軌道敷きの内で、線路31の内外は、図示の例の場合コンクリートブロック32によって路面を形成しており、その外側の路面が本発明の軌道敷き用融雪ブロック10を用いた融雪機能を備えて構成されている。軌道敷き用融雪ブロック10の発熱線24は接続部分24aにて電源回路に接続され(図示せず)、例えばこの踏切に設置した降水の検知器及び温度センサーの検知信号に基づいて積雪を検出し、或いは運行管理センターの集中制御盤からの指令信号によって通電し、発熱して軌道敷き用融雪ブロック10の上に存在する氷雪を溶融するために作動する。
【0027】
永年の使用によって融雪ブロックの機能が停止することは避けられないが、本発明の軌道敷き用融雪ブロック10の場合には、まず、一つのブロック本体13に複数個の発熱線24を独立配置しているため、その一部が損傷しても融雪能力の何分の1かが低下するもののブロック自体の機能が直ちに停止することはない。また、当該ブロック10について機能を停止した後でも、これを修復する場合には、ブロック本体13の融雪ブロック部分12のみ交換することで対応可能である。特に本発明において修復工事を施工する際には融雪ブロック部分12の上方からの作業のみで良く、ナット22a或いはボルト22bを操作して緩めることが可能であり、それによって融雪ブロック部分12のみを取り外すことができるので、軌道敷き用融雪ブロック10それ自体を掘り起こす大掛かりな工事を必要としない。従って、作業性が極めて良好であり極短期間の修復工事で済む。
【0028】
なお、本発明の軌道敷き用融雪ブロック10において融雪手段が発熱線である場合に、それへの給電はブロック本体13の側面に引き出されている、接続部分24aによって行うことになるが、送電線は、例えば線路31に沿って要所に設置された配電設備と接続することができる。また、融雪手段が温水を熱媒に用いるか、ヒートポンプによる熱媒供給システム、或いはヒートパイプを使用するなどの手段を取る場合には、本発明の融雪ブロック10を使用する融雪設備を設置した踏切等の近傍に融雪手段への熱媒供給設備を設置することで対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る軌道敷き用融雪ブロックの一例を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】同じく図1のものの分解斜視図である。
【図4】同じく使用状態を説明するための分解斜視図である。
【図5】同じく隣接ブロックを連結したものの斜視図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】同じく図6の要部を拡大した断面図である。
【図8】ブロック同士の連結を説明するための分解斜視図である。
【図9】本発明に係る軌道敷き用融雪ブロックの適用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
10 軌道敷き用融雪ブロック
11 基盤ブロック部分
12 融雪ブロック部分
13 ブロック本体
14 ボルト通し孔
15 連結手段
16 作業口
17 連結ボルト
18 連結ナット
19a 係合部(凹)、19b 係合部(凸)
20 結合手段
21a インサートボルト、21b インサートナット
22a インサートナット、22b インサートボルト
23 ボルト締結部
24 発熱線
25 凹溝部
26 中間シート
27 防振部材
28 受圧座金
29 ワッシャー
30 目地充填剤
31 レール
32 コンクリートブロック
S 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
氷雪を溶融するための融雪手段を内蔵し、道路や軌道敷きに敷設して使用する軌道敷き用融雪ブロックであって、軌道敷きに敷設する基盤ブロック部分と、基盤ブロック部分上に重ねて配置する融雪ブロック部分とから構成されるブロック本体を有し、基盤ブロック部分は隣接ブロック本体の基盤ブロック部分同士を連結するための連結手段を備えており、融雪ブロック部分は隣接ブロック本体の対応する手段同士を接続することができる融雪手段を備えており、上記基盤ブロック部分と融雪ブロック部分は、結合手段によって分離交換可能に結合されている軌道敷き用融雪ブロック。
【請求項2】
上記基盤ブロック部分と融雪ブロック部分は、間に、弾性又は弾力性を有する中間シートを介して一体的に結合されている請求項1記載の軌道敷き用融雪ブロック。
【請求項3】
基盤ブロック部分同士の連結手段として、ボルト通し孔を基盤ブロック部分の側面に形成し、かつ、ボルト通し孔に通すボルト及びボルトに螺合させるナットの挿入のために、ボルト通し孔に通じる作業口を基盤ブロック部分に設け、上記ボルトは隣接ブロック本体相互の振動を吸収する防振部材を介して締結されている請求項1記載の軌道敷き用融雪ブロック。
【請求項4】
防振部材は、金属素材をバルジ成形法によって加工したものから成る請求項3記載の軌道敷き用融雪ブロック。
【請求項5】
基盤ブロック部分と融雪ブロック部分は、分離交換可能に結合する結合手段として、凹凸構造による係合部を有し、かつ、基盤ブロック部分にインサート成形によって取り付けたインサートボルト又はインサートナットを有している請求項1記載の軌道敷き用融雪ブロック。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate