説明

軟質長尺ワークの加工方法

【課題】 ワーク本来の機能を損なうことなくワークの加工精度を向上させる。
【解決手段】軟質で長尺のワークwを押出成形した後に、ワークwよりも相対的に伸びにくい樹脂製の樹脂押出体mをワークw表面の所定位置に押し出し、この樹脂押出体mをワーク長手方向に沿って連続して接合する。そして、樹脂押出体mが接合されたワークwをワーク送りベルト24によって機械加工が施される加工位置へ送り出す。このとき、上記加工位置よりも上流側でロータリーエンコーダー32によりワーク送りベルト24からのワーク送り量を測定することによって、所定量のワークを上記加工位置に送り出す。そして、上記加工位置にてワークwに対して所定間隔毎に機械加工を施す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟質長尺ワークの加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴムや樹脂等からなり、軟質でかつ伸縮性のある自動車用ウェザーストリップのような押出成形された長尺のワークに対して、ライン上で連続的に機械加工を施す際には、ロータリーエンコーダーを寸法検尺の媒体として使用し、直接または間接的にワークの移動量を確認し、寸法出しを行っている。
【0003】
ワーク移動量をロータリーエンコーダーを用いて直接または間接的に測定する場合、ワークが軟質性の材料からなっていると、ワークの伸縮に起因して機械加工が施される位置の寸法バラツキが生じやすく、所定の寸法公差内で安定した機械加工を行いにくいという問題がある。
【0004】
例えば、特許文献1においては、EPDMゴムで押出成形されたワーク内に、オレフィン系のポリプロピレンまたはポリエチレンの繊維で構成された糸を埋設し、ワークの長手方向に引っ張り方向の応力が作用してワークが伸長するような状態となっても、上記糸によってワークの伸びが拘束されるようにしたものが開示されている。
【特許文献1】特開2000−264072号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような特許文献1においては、結果として、ワークに埋設された糸によってワーク本体の剛性が向上することになるため、例えばウェザーストリップのように、最終的に湾曲した取付部にワークを湾曲させて取り付けるような場合には、ワークが取付部の湾曲に追従しにくくなり、シール性能等のワーク本来の機能が十分に発揮されなくなる虞がある。
【0006】
また、ワークの表面に、ワークに比べて伸びにくい材料からなるテープ状の部材を貼り付けて、ワークの伸びを拘束することも可能であるが、ワークに対してテープ状の部材を貼り付ける際には、このテープ状部材をワークに対して押し付けることになるため、テープ状部材を貼り付ける際にワークに伸びが生じてしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に記載の軟質長尺ワークの加工方法は、軟質で長尺のワークを押出成形するワーク押出成形工程と、ワーク送り手段によって機械加工が施される加工位置へワークを送り出すワーク加工送り工程と、上記加工位置にてワークに機械加工を施すワーク加工工程と、を有し、上記加工位置よりも上流側でロータリーエンコーダーによりワーク送り手段からのワーク送り量を測定することによって、所定量のワークを上記加工位置に送り出し、ワークに対して所定間隔毎に機械加工を施すものであって、ワークよりも相対的に伸びにくい樹脂製の樹脂押出体をワーク加工送り工程よりも上流側でワーク表面の所定位置に押し出し、この樹脂押出体がワーク長手方向に沿って連続して接合されていることを特徴としている。これによって、ワーク送り手段からワークに機械加工が施される加工位置の間でワークの伸縮が樹脂押出体によって拘束されることになり、ロータリーエンコーダーでワーク送り手段からのワーク送り量を測定することによって、ワークの加工位置への送り量が正確に検知される。換言すれば、ワーク送り手段から上記加工位置へのワーク送り量と、上記加工位置からワーク送り手段の間の実際のワークの長さと、が略一致することになる。また、樹脂押出体はワークの表面に接合されているので、必要に応じて機械加工後にワーク表面の樹脂材料を、ワークの形状及び所期の特性を損なうことなく取り除くことも可能となる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の軟質長尺ワークの加工方法において、ワーク表面に接合された樹脂押出体が、最終的には、ワークから剥離させ、ワークから除去されることを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の軟質長尺ワークの加工方法において、ワーク表面に接合された樹脂押出体が、断面略円形状を呈し、ワークに対してワーク長手方向に沿って略線接触した状態で接合されていることを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の軟質長尺ワークの加工方法において、ワークの所定位置には、ワークの長手方向に連続する溝部が形成され、この溝部内に樹脂押出体が接合されていることを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の軟質長尺ワークの加工方法において、ワーク表面に接合された樹脂押出体がオレフィン系の樹脂であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、目視もしくは高価な画像処理装置等を用いることなく、比較的安価なロータリーエンコーダーを用いて正確なワークの送り量が検知可能となり、軟質長尺のワークに対して精度良く機械加工を施すことができる。
【0013】
また、必要に応じて機械加工後にワーク表面の樹脂材料を取り除くことも可能であり、ワーク及び樹脂押出体の完全なリサイクルを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は軟質長尺ワークを押出成形する押出成形装置10の概略構成を模式的に示した説明図であり、図2は軟質長尺ワークに対して所定間隔毎に機械加工を施す加工装置20の概略構成を示す側面図、図3は軟質長尺ワークに対して所定間隔毎に機械加工を施す加工装置20の概略構成を示す平面図である。
【0016】
図1に示す押出成形装置10は、主としてEPDM等のゴム材料からなる、軟質で長尺の自動車用ウェザーストリップ(以下、ワークwと呼ぶ)を製造するものであり、ゴム押出機11から所定の断面形状となるよう押出成形されたワークwは、加硫槽12で加硫され、形状の安定化が十分図られた状態で第1引取機13に引き取られている。第1引取機13の下流側には、樹脂押出機14(詳細は後述)が配置されており、ワークwには、樹脂押出機14から押し出された樹脂押出体m(後述)が接合された後に、塗装ブース15で表面処理剤が塗布されている。そして、表面処理剤が塗布されたワークwは、塗装ブース15の下流側に配置された乾燥炉16でワークwに塗布された表面処理剤を乾燥させ、第2引取機17を経て巻き取られている。巻き取られたワークwは、加工装置20(詳細は後述)に送られる。ここで、ゴム押出機11からワークwを押し出す工程が、ワーク押出成形工程に相当する。
【0017】
尚、ワークwの材質はゴム材料に限定されるものではなく、熱可塑性エラストマーや樹脂製の材料であってよい。但し、例えば、樹脂製の材料ように比較的硬い材料を用いる場合には、ワークw内部をスポンジ状に発泡させて、ワークwとしては軟質となるようにする。また、ワークwの材質が熱可塑性エラストマーや樹脂の場合には、ゴム押出機11の下流側に、加硫槽12の替わりに冷却槽が配置されることになる。
【0018】
図4及び図5は、上述した樹脂押出機14の概略構成を模式的に示した説明図である。
【0019】
この樹脂押出機14は、ワークwよりも相対的に伸びにくい樹脂押出体mをワークw表面に押し出し、ワークwに接合するものであって、図4に示すように、溶融状態(高温状態)のオレフィン系の樹脂材料が蓄えられたシリンダ41と、シリンダ41内の樹脂材料が供給され、ワークwに対してこの樹脂材料からなる樹脂押出体mを押し出すダイス42と、から大略構成されている。ダイス42は、図5に示すように、押出成形装置10ライン上のワークwに対して、ワークwの上方から樹脂押出体mを押し出すように構成されている。ダイス42からワークw表面上に押し出された樹脂押出体mは、ワークwに伸びを発生させないように自身の熱によりワークw表面に接合される。尚、樹脂押出体mとなるオレフィン系の樹脂材料は、具体的には、ポリエチレン(PE)あるいはポリプロピレン(PP)である。また、樹脂押出体mの厚さは、ワークwの断面に対して、ワークwの自在性(柔軟性)を疎外させない程度の厚さに設定されるものとする。
【0020】
ダイス42から押し出された樹脂押出体mは、ワークw表面の所定位置にワーク長手方向に連続して接合されている。尚、図4及び図5における43は、ゴム押出機11で押出成形されたワークwの形状に合わせた形状ガイドであり、この形状ガイド43上のワークwにダイス42から樹脂材料を押し出すことで、ワークwの所定位置に樹脂押出体mが接合されることになる。
【0021】
図2及び図3に示す加工装置20は、自動車用のウェザーストリップであるワークwに車体取付用のクリップ51(後述の図6、図7等を参照)を組み付けるのに用いられる。
【0022】
この加工装置20は、ワークwの所定位置に所定間隔で孔を明ける孔明け機21と、孔明け機21によりワークwに形成された孔にクリップ51の基部51aをこじ入れるクリップ挿入機22と、ワークwを所定長さに切断するカッター23と、孔明け機21の上流側に位置するワーク送り手段としてのワーク送りベルト24,24と、が組み込まれた概略構成となっている。
【0023】
ここで、25はワークwの入口ガイド、26はモータ(図示せず)によって回転駆動する駆動ローラ、27は駆動ローラ26と対となってワークwを挟み込むローラ、28はワークwのセット位置の略鉛直上方に位置し、ワークwを駆動ローラ26に案内するガイドローラ、29は駆動ローラ26とワーク送りベルト24との間に位置するサポートローラである。
【0024】
駆動ローラ26は、サポートローラ29と駆動ローラ26との間に位置するワークwの弛み量が所定の最小値になると駆動し、所定の最大値まで弛み量が増えると停止するよう制御されている。すなわち、投光器と受光器とからなる光電スイッチ(図示せず)をワークwの弛み下端Qの上限位置及び下限位置の2箇所に配置し、図2の紙面垂直方向で互いに対向するよう投光器と受光器とを配設して、弛み下端位置Qが投光器からの光を遮ることによって得られる信号で駆動ローラ26を回転させるモータの回転をオンオフ制御する。
【0025】
ワーク送りベルト24,24は、互いに対向してワークwを挟み込みものであり、一方がコントローラ30によって回転制御されるベルト駆動用モータ31によって駆動する。つまり、ワーク送りベルト24,24、ベルト駆動用モータ31及びコントローラ30とから構成されるユニットがワーク送り手段に相当する。このワーク送りベルト24,24には、一方にその送り量をワーク送り信号としてコントローラ30に出力するロータリーエンコーダー32が付設されている。詳述すると、ロータリーエンコーダー32の軸には、ローラ32aが取り付けられ、このローラ32aがワーク送りベルト24に当接し、ワークwに当接するワーク送りベルト24の回転に伴いローラ32aが回転する。
【0026】
コントローラ30は、ロータリーエンコーダー32からワーク送り量信号を受け、ワークwが所定量送られたことをこの信号に基づいて検知すると、ワーク送りベルト24,24の回転を停止し、加工台33の上方に位置した孔明け機21によりワークwに対する孔明けを行う。
【0027】
孔明け機21は、錐状の刃先が昇降する孔明け具21aを有し、前後にワーク送りベルト24,24とワーク送り補助ローラ34,34が配置され、孔明け具21aの上流側に位置する送りベルト24,24によるワークwの送り量と孔明け具21aの昇降動作(孔明け動作)がコントローラ30によって制御されている。
【0028】
クリップ挿入機22は、孔明け機21に隣接して配置され、コントローラ30による制御により、孔明け直後に孔明け機21に代わって孔位置まで移動すると共に、そこでその孔内にクリップ51の基部51aをこじ入れるようになっている。尚、孔明け機21及びクリップ挿入機22の動作中は、ワーク送りベルト24,24は回転していない。
【0029】
カッター23は、補助ローラ34,34のライン下流側に隣接して配置されており、ロータリーエンコーダー32のワーク送り量信号を基にワークwが所定量送られたことがコントローラ30によって検知すると、コントローラ30の指令によってワークwの切断を行うようになっている。
【0030】
また、カッター23と補助ローラ34,34との間の区間では、ワークw表面に接合された樹脂押出体mが、樹脂押出体除去機35により除去されている。
【0031】
そして、カッター23により所定長さに切断されたワークwは、搬送コンベア36で払い出される。
【0032】
尚、図2及び図3に示す加工装置20においては、孔明け機21による孔明け加工を行う位置までワークwを送る工程と、カッター23による切断を行う位置までワークwを送る工程と、がワーク加工送り工程に相当する。また、加工台33上で孔明け機21によってワークwに孔明け加工を行う工程と、カッター23によりワークwを切断する工程と、がワーク加工工程に相当する。
【0033】
ウェザーストリップ等の軟質長尺ワークの送り量をロータリーエンコーダーで検出し、ワークの所定位置に、ライン上で連続的に機械加工を施す場合には、上述したように、ワークの伸縮に起因して当該ワークの送り量を正確に検知することができず、所定の寸法公差内で安定した機械加工を行うことが困難である。
【0034】
しかしながら、本実施形態においては、押出成形されたワークwに、ワークwの伸縮を拘束する樹脂押出体mが接合されているので、ロータリーエンコーダー32で測定されたワーク送りベルト24から加工台33へのワーク送り量と、加工台33からワーク送りベルト24の間の実際のワークwの長さと、が略一致することになる。つまり、ロータリーエンコーダー32でワーク送りベルト24からのワーク送り量を測定することによって、ワークwの加工位置への送り量が正確に検知される。そのため、加工台33上でワークwに施される孔明け加工を精度良くワーク長手方向の所定位置に行うことができる。
【0035】
また、カッター23によるワークwの切断に関しても、カッター23によるワークw切断位置の直前までワークwの伸縮を拘束する樹脂押出体mが接合されているので、ロータリーエンコーダー32で測定されたワーク送りベルト24からカッター23によるワーク切断位置へのワーク送り量と、カッター23によるワーク切断位置からワーク送りベルト24の間の実際のワークwの長さと、が略一致することになる。そのため、カッター23によりワークwを所定長さに精度良く切断することができる。
【0036】
そして、樹脂押出体mは、ワークwから除去されるので、全ての機械加工が終了して、製品状態となったワークwは、ワークwの本来の特性(伸縮性や柔軟性)を有する状態となり、湾曲した部分を含む車体開口部等のワーク取付部(図示せず)に対して、追従性よく取り付けることができる。
【0037】
また、ワークwから樹脂押出体mを除去することにより、ワークw及び樹脂押出体mは、それぞれ完全なリサイクルが可能となる。
【0038】
図6及び図7は、樹脂押出体mのワークwへの具体的な接合形状を示したものである。
【0039】
図6及び図7に示すワークwはウェザーストリップであり、車体開口部(図示せず)にクリップ51により固定される取付基部52と、断面中空形状の第1中空部53及び第2中空部54とから大略構成されている。そして、取付基部52の外表面に断面矩形の樹脂押出体mが接合されている。このように断面矩形の樹脂押出体mがワークwに接合されている場合には、樹脂押出体mを加熱してスクレーパーのような工具を用いて取付基部52から樹脂押出体mをこそげとるようにして除去する。つまり、この場合の樹脂押出体除去機35は、樹脂押出体mを加熱する手段と、加熱され軟化した樹脂押出体mをワークwの表面からこそげとる手段と、を有するように構成される。
【0040】
図8及び図9は、樹脂押出体mのワークwへの具体的な接合形状を示した他例であり、図8及び図9に示すワークwは、図6に示すワークwと略同一形状となっている。
【0041】
図8においては、取付基部52の外表面に接合された樹脂押出体mが、円形断面となっており、ワークwに対してワーク長手方向に沿って略線接触した状態で接合されている。このように、樹脂押出体mを円形断面として、ワークwに対して略線接触した状態で接合した場合には、ワークwに対する樹脂押出体mの接合面積が小さく、樹脂押出体mを加熱することなしに、ワークwから単に引き剥がすことが可能となる。つまり、この場合の樹脂押出体除去機35は、樹脂押出体mを加熱する手段を必要とせず、単にワークwから連続して樹脂押出体mを引き剥がす手段のみを有するように構成される。
【0042】
図9に示す他例では、取付基部52の外表面に溝部55が形成され、この溝部55内に、樹脂押出体mが接合されている。この図9に示すような構成とした場合には、樹脂押出体mが溝部55内に収容されワークwの外観やワークwが取り付けられる部位への取付性やシール性に影響を及ぼすことがないので、ワークwの取付時及び取付後に、ワークwが所望の伸縮性や柔軟性を得られるのであれば、ワークwから樹脂押出体mを除去しないようにすることも可能である。
【0043】
尚、図6〜図9に示すワークw(ウェザーストリップ)においては、取付基部52に樹脂押出体mが接合された構成となっているが、樹脂押出体mを取付基部52以外の箇所に接合することも可能である。
【0044】
また、樹脂押出体mは、カッター23による定尺裁断後にワークwから除去するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係る軟質長尺ワークを押出成形する押出成形装置の概略構成を模式的に示した説明図。
【図2】本発明に係る軟質長尺ワークに対して所定間隔毎に機械加工を施す加工装置の概略構成を示す側面図。
【図3】本発明に係る軟質長尺ワークに対して所定間隔毎に機械加工を施す加工装置の概略構成を示す平面図。
【図4】樹脂押出機の概略構成を模式的に示した説明図である。
【図5】樹脂押出機の概略構成を模式的に示した説明図である。
【図6】樹脂押出体mのワークwへの具体的な接合形状を示した要部断面図。
【図7】樹脂押出体mのワークwへの具体的な接合形状を示した要部説明図。
【図8】樹脂押出体mのワークwへの具体的な接合形状を示した要部断面図。
【図9】樹脂押出体mのワークwへの具体的な接合形状を示した要部断面図。
【符号の説明】
【0046】
10…押出成形装置
14…樹脂押出機
20…加工装置
32…ロータリーエンコーダー
w…ワーク
m…樹脂押出体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟質で長尺のワークを押出成形するワーク押出成形工程と、ワーク送り手段によって機械加工が施される加工位置へワークを送り出すワーク加工送り工程と、上記加工位置にてワークに機械加工を施すワーク加工工程と、を有し、上記加工位置よりも上流側でロータリーエンコーダーによりワーク送り手段からのワーク送り量を測定することによって、所定量のワークを上記加工位置に送り出し、ワークに対して所定間隔毎に機械加工を施す軟質長尺ワークの加工方法において、
ワークよりも相対的に伸びにくい樹脂製の樹脂押出体をワーク加工送り工程よりも上流側でワーク表面の所定位置に押し出し、この樹脂押出体がワーク長手方向に沿って連続して接合されていることを特徴とする軟質長尺ワークの加工方法。
【請求項2】
ワーク表面に接合された樹脂押出体は、最終的には、ワークから剥離させ、ワークから除去されることを特徴とする請求項1に記載の軟質長尺ワークの加工方法。
【請求項3】
ワーク表面に接合された樹脂押出体は、断面略円形状を呈し、ワークに対してワーク長手方向に沿って略線接触した状態で接合されていることを特徴とする請求項2に記載の軟質長尺ワークの加工方法。
【請求項4】
ワークの所定位置には、ワークの長手方向に連続する溝部が形成され、この溝部内に樹脂押出体が接合されていることを特徴とする請求項1に記載の軟質長尺ワークの加工方法。
【請求項5】
ワーク表面に接合された樹脂押出体は、オレフィン系の樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の軟質長尺ワークの加工方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−239907(P2006−239907A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−55252(P2005−55252)
【出願日】平成17年3月1日(2005.3.1)
【出願人】(000158840)鬼怒川ゴム工業株式会社 (171)
【Fターム(参考)】