説明

軟骨下関節表面支持体を備えた骨折固定システム

掌側プレートは二つの組のペグを有した頭部を含む。第1の組のペグが概略直線上に配置されており、ペグの軸線が互いに対して斜めに延びることが好ましく、互いに対して二次元的に角度をなしていることが好ましい。第2の組のペグが、プレートの頭部のバットレスを通って第1の組のペグより相対的に遠位側に設けられている。第2の組のペグは、ペグの本体部に概略垂直な向きに向けられ且つ第1の組のペグの間に延びるようにプレートに対して角度をなしていることが好ましい。第1の組のペグは、軟骨下骨片に対する支持を与える一方、第2の組のペグは関節骨表面の後ろの支持を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大別して、外科用インプラントに関する。さらに詳細には、本発明は、支持用ペグを有した骨折固定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
長骨の骨幹端部分の骨折の治療は困難になることがある。不適切な治療は、結果的に、変形を生じさせ、長期にわたって不快感を生じさせ得る。
【0003】
例として、コーレス骨折は、遠位橈骨に加えられた圧縮力により生じた骨折であり、遠位側骨片の後方への変位及び手首部における手の半径方向へのズレを引き起こす。多くの場合、コーレス骨折は、複数の骨片を生じさせ、それらが互いに対して移動してずれた状態になる。適切な治療を受けないと、このような骨折は永久的な手首の変形を生じさせる。したがって、骨折部を整列させ(すなわち、骨折部の位置を合わせ)、適正な治癒が起こり得るように互いに対して骨を固定することが重要となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
骨幹端骨折の位置合わせ及び固定は、一般に、ギブス包帯固定、外固定、骨間鋼線締結及び平板固定といった幾つかの方法のうちの一つによって行われる。ギブス包帯固定は、非侵襲であるが、多数の骨片が存在する骨折部の正しい配置(整列状態)を維持できない恐れがある。したがって、代替として、外固定器が使用され得る。外固定器は、靭帯整復法(ligamentotaxis)として知られる方法を利用し、関節全域に散乱力を付与して周囲の靭帯に付与された張力に基づいて骨折部の位置合わせをさせることを可能とさせる。しかしながら、外固定器は手根骨の位置を維持できるが、ある骨折部においては最初に骨を適正な位置に合わせることが困難となり得る。さらに、外固定器は、多くの場合、複数の骨片となった骨折には適していない。骨間鋼線締結は観血的処置であり、様々な骨片にねじを配置した後、そのねじをブレーシング(支柱)として互いとワイヤで結合する。これは、困難で時間のかかる処置である。さらに、ブレーシングが非常に複雑でないと、骨折部が適正に安定化され得ない。平板固定は、典型的には骨の背側に当てられる安定化金属プレートと、安定化金属プレートから骨片にドリル穿孔された穴まで延びる一組の平行ピンとを利用し、骨片を安定的に固定させる。しかしながら、現在利用可能なプレートシステムは、所望の位置合わせ配置及び安定化状態を提供することはできない。特に、遠位橈骨骨折の場合、軟骨下骨と現在のプレートでは接していない関節表面との両方の位置を合わせ且つ安定化させる必要がある。
【0005】
したがって、本発明の目的は、改良型の遠位橈骨骨折のための手掌固定システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、骨折部の複数の骨片を所望通りに整列及び安定化させて適正な治癒を可能とさせる手掌固定システムを提供することにある。
本発明の別の目的は、関節表面及び軟骨下表面に支持を与える手掌プレートシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下で詳細に述べられるこれらの目的に従って、橈骨の手掌側に接して配置されることを意図したT字形状プレートと、橈骨の非骨折部分に沿って該プレートを取り付けるための複数の骨ねじと、該プレートから橈骨の骨幹端の骨片まで延びる寸法を有した複数の骨ペグとを通常備える手掌固定システムが提供される。
【0007】
前記プレートは、概略T字形状であり、細長い本体部と、本体部に対して角度をなした頭部と、骨に接触することを意図された第1の側と、第1の側と反対側の第2の側とを規定している。本体部は、骨ねじが貫通するための複数の皿ねじ孔を含んでいる。頭部は、ペグを受容するための複数の螺刻されたペグ孔を含んでいる。本発明によれば、ペグねじ孔は第1の組と第2の組とに分けて配置されている。第1の組のペグ孔は、概略直線上に配置されており、好ましくは、第2の側に沿って内側から外側の方向にいくほど遠位側寄りに位置するように配置される。第1の組のペグ孔を通る軸線は、互いに対して斜めに延びていることが好ましく、それらのペグ孔に挿入されたペグが同様に互いに対して斜めに角度をなすように2次元的に互いに対して角度をなしていることが好ましい。第2の組のペグ孔は、第1の組のペグ孔の相対的に遠位側に設けられている。第2の組のペグ孔も概略直線上に配置されており、好ましくは概略平行な軸線を規定している。さらに好ましくは、第2の組のペグ孔は、それらペグ孔に配置されたペグがプレートの本体部に対して概略垂直な方向に向けられ且つ第1の組のペグの間に延びるように、プレートに対して角度をなしている。第1の組のペグ孔内のペグは、軟骨下骨片の背側面に対する支持を提供する一方、第2の組のペグ孔内のペグは関節骨表面の裏側の軟骨下骨の手掌側面に対する支持を与える。
【0008】
本発明の別の目的及び利点は、提供される図面に関してなされる詳細な説明を参照することにより、当業者にとって明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1から図4を参照すると、本発明による骨折固定システム100が図示されている。骨折固定システム100は、特に、コーレス骨折の複数の骨片を整列及び安定化させるのに適するように構成されている。
【0010】
第1の実施形態によれば、骨折固定システム100は、通常、一般に掌側プレートと呼称される概略剛性を有したT字形状のプレート102と、骨ねじ130と、ペグ140,142とを含む。プレート102は、骨折した橈骨の手掌側に配置されることを意図される。T字形状のプレート102は、頭部116と、好ましくは頭部に対して角度をなしている細長い本体部118とを規定している。頭部116と本体部118との間の角度は、好ましくは約23°であり、好ましくは約17.78mm(0.7インチ)から20.32mm(0.8インチ)の半径で曲げられる。頭部116の遠位バットレス121(すなわち、以下で述べられる頭部において第1の組のペグ孔134よりも遠位側の部分)は、本体部118と直角な線に対して内側に向かって近位側に角度α、例えば5°をなしている(図4)。さらに、バットレス121の上側表面122は、好ましくは、該上側表面122が本体部118と概略平行になるように頭部116の残余の部分に対して角度をなしている(図2)。頭部116の下側表面123は好ましくは平坦である。プレート102は、好ましくは2.54mm(0.1インチ)の厚さを有し、Ti−6Al−4Vのようなチタン合金から形成されることが好ましい。
【0011】
本体部118は、骨ねじ130が貫通するための四つの好ましくは皿ねじ孔124,126,127,128を含んでいる(図2)。ねじ孔128の一つは、骨ねじの軸部に対する長手方向の移動を許容する概略楕円形状になっている。
【0012】
頭部116は、(ペグ140を配置するための)螺刻された第1の組132のペグ孔134と、(ペグ142を配置するための)螺刻された第2の組136のペグ孔138とを含む。第1の組のペグ孔134は直線又は僅かに弯曲した曲線に沿って配置されている。第1の組のペグ孔134は、さらに、ペグが内側から外側に向かう方向に遠位側寄りになっていくように配置されることが好ましい。第1の組のペグ孔134は、約6.35mm(0.25インチ)間隔で設けられていることが好ましい。第1の組のペグ孔を通る軸線(これらペグ孔を通って延びるペグ140によって示されている)は、互いに対して斜めに延びていることが好ましく、2次元的に互いに対して角度をなしていることが好ましい。
【0013】
第2の組136のペグ孔138は、第1の組132のペグ孔の相対的に遠位側に設けられており、バットレス121内に位置することが最も好ましい。第2の組のペグ孔138は、概略直線上に配置されていることが好ましく、ペグ孔134の配置と概略平行になっていることが好ましい。各ペグ孔138は、バットレス121の上側表面122と垂直であり且つプレート102の本体部116と垂直でもある軸線を規定することが好ましい。ペグ孔138内に配置されるペグ142は、ペグ孔134に挿通されるペグ140に対して角度をなしていることが好ましく、ペグ140の間に挟まれた形で延びていてもよい。さらに、ペグ142(及びペグ孔134を通って延びる軸線)は、ペグ孔138及びペグ140(及びペグ孔138を通って延びる軸線)の遠位側に突出していることが好ましい。あるいはまた、ペグ孔134を通るペグ140とペグ孔138を通るペグ142は、概略平行な方向に向けられていてもよく、他の相対形態となっていてもよい。
【0014】
ペグ140、142は、螺刻された(ねじ部を設けられた)頭部(例えば144)と、好ましくは螺刻されていない(ねじ部のない)軸部(例えば146)とを含んでいる。例示のペグは、米国特許第6,364,882号明細書により詳細に記載されており、当該特許明細書は本願と一体のものとして参照される。
【0015】
使用の際には、骨折部に比較的小さい切開部が作られ、方形回内筋をその半径方向挿入から折り返して、遠位橈尺関節に対して尺骨側に遠位橈骨全体を露出させる。プレート102が、骨に接触させられ、第1の組132のペグ孔134が単数又は複数の骨片を概ね覆って配置されるように、骨折部と位置合わせさせられる。外科医によって、孔128を通して、橈骨に第1のねじ孔がドリル穿孔される。次に、第1の骨ねじ130がプレート102の孔128に挿入され骨に留められる。骨ねじ130をプレートに完全に締め付ける前に、ねじに対してプレートの位置を長手方向に調整することができる。適正な位置が定まったら、第1のねじを締め付けることができ、同様に別のねじ130をさらに他のねじ孔124,126,127に挿入することができる。
【0016】
骨折した骨がプレート102の下で治癒のために所望される位置に調整される。次に、外科医は、ペグ140,142のために、ペグ孔134,138を通して骨にドリル穿孔する。次に、ペグ140がペグ孔134を通して骨片にドリル穿孔された孔に挿入され、ペグの頭部が掌側プレートに螺合させられる。同様に、ペグ142が、ペグ孔138並びに関節表面の後ろにドリル穿孔された孔に挿入され、プレートに固定され、そこでの支持を提供する。第1の組のペグ140は、軟骨下骨の中央側面及び/又は背側面を支持する突起を形成し、このような支持は特に遠位橈骨の背側の不安定な骨折部において所望される。第2の組のペグ142は、骨表面の関節表面の後ろで掌側面における支持を提供する突起を形成する。第1の組のペグ及び第2の組のペグは、好ましくは横方向に重なっており、軟骨下骨の接線方向支持(tangential cradling)を提供する。好ましくは、各組132,136に少なくとも三つのペグが設けられ、好ましい程度の軟骨下支持を与える。それによって、骨折固定システムは、概略接線方向に適正な向きで骨片を支持する骨組を形成する。好ましさでは劣る代替実施形態形態において、ペグ140,142が互いに平行になっている又は他の相対的向きになっている場合でも、適切な支持を与えることが可能である。
【0017】
固定された片角ペグが、プレートと共に使用するものとして開示された(すなわち、ペグがそれぞれのペグ孔によって規定された軸線と同軸でしかそれぞれの螺刻されたペグ孔に固定され得ない)が、米国特許第6,440,135号明細書又は権利者が同じ同時係属出願の米国特許出願第10/159,612号明細書(これら特許及び特許出願の明細書は全体を本願と一体のものとして参照される)に開示されているような関節式ペグシステムも使用することができることは了解されよう。このような関節式ペグシステムでは、ペグ孔及びペグは、所定範囲の角度内の任意の角度で個々のペグを固定することができるような構造に構成されており、第1の組132及び第2の組136の両方又は一方のペグ孔及び関連するペグに使用できる。さらに、好ましさでは劣るが、一方又は両方の組のペグを好ましくは先の鈍い歯によって置換し、プレートと歯が構造的に一つとなるように歯がプレートに一体化されていてもよい。同様に、他の細長い突起がプレートに連結され所望の支持体を形成するようになっていてもよい。
【0018】
コーレス骨折を整列及び安定化させる手掌固定システム及び方法の実施形態が以上で説明及び図示された。本発明の特定の実施形態が説明されているが、本発明は技術が許す限り広い範囲のものであり且つ明細書も同様に読まれるべきことが意図されているので、本発明は上記実施形態に制限されることを意図されてはいない。よって、システムの各要素のための特定の材料が開示されているが、他の材料も同様に使用され得ることは了解されよう。さらに、特定の数の掌側プレートのねじ孔及び骨ねじが記載されているが、他の数のねじ孔及びねじが設けられていてもよいことは理解されよう。さらに、掌側プレートを橈骨に取り付けるために、ねじ孔の数よりも少ない数のねじを使用してもよい。また、2次元的に互いに対して角度をなした少なくとも二つのペグが設けられるように、より少ない数又は多い数のペグ孔及び骨ペグを使用することもできる。さらに、頭部と本体部との間の特定の好ましい角度が開示されているが、他の角度を使用することも可能である。したがって、当業者によって、特許請求の範囲に記載される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明に他の改変が施され得ることは了解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による手掌固定システムの斜視図である。
【図2】本発明の手掌固定システムの手掌プレート及びペグの側面図である。
【図3】本発明の手掌固定システムの手掌プレート及びペグの遠位側端面図である。
【図4】本発明の手掌固定システムの手掌プレート及びペグの底面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個々に固定ペグを受容するように構成され且つ第1組のペグねじ孔及び第2の組のペグねじ孔を規定する実質的に剛性を有した剛性プレートを備え、前記第2の組のペグねじ孔が前記第1の組のペグねじ孔の軸線の間で該第1の組のペグねじ孔の軸線と非平行に延びる軸線を規定していることを特徴とする固定プレート。
【請求項2】
前記剛性プレートは、細長い近位本体部と、該本体部の一端に位置する遠位頭部とを含み、前記第1の組のペグねじ孔及び前記第2の組のペグねじ孔が前記頭部に設けられている、請求項1に記載の固定プレート。
【請求項3】
前記頭部が前記本体部に対して角度をなしている、請求項2に記載の固定プレート。
【請求項4】
前記頭部は、前記本体部と概略平行な上側表面を有した遠位バットレス部分を含み、前記第2の組のペグねじ孔が前記バットレス部分に設けられている、請求項3に記載の固定プレート。
【請求項5】
前記第2の組のペグねじ孔が前記本体部と概略垂直な軸線を規定する、請求項4に記載の固定プレート。
【請求項6】
前記第1の組のペグねじ孔のうちの少なくとも二つが互いに対して斜めに延びている、請求項1に記載の固定プレート。
【請求項7】
前記第1の組のペグねじ孔のうちの少なくとも二つが互いに対して2次元的に斜めに延びている、請求項6に記載の固定プレート。
【請求項8】
前記第1の組のペグねじ孔の各々が前記第1の組の他のペグねじ孔に対して2次元的に斜めに延びている、請求項7に記載の固定プレート。
【請求項9】
前記第2の組のペグねじ孔が平行な軸線を規定している、請求項6に記載の固定プレート。
【請求項10】
前記第2の組のペグねじ孔が前記第1の組のペグねじ孔に対して遠位側にオフセット配置されている、請求項2に記載の固定プレート。
【請求項11】
前記第1の組のペグねじ孔が前記第2の組のペグねじ孔より遠位側に突出する軸線を規定している、請求項10に記載の固定プレート。
【請求項12】
前記剛性プレートが手掌手首骨折の固定に適したサイズの概略T字形状のプレートである、請求項1に記載の固定プレート。
【請求項13】
前記本体部が少なくとも一つのねじ孔を含む、請求項2に記載の固定プレート。
【請求項14】
細長い近位本体部と該本体部の一端に位置する遠位頭部とを有し且つ概略剛性を有したプレートを備え、前記頭部が、前記本体部に対して上向きに角度をなし、個々に固定ペグを受容するように構成され且つ長手方向にずらして配置された第1の組のペグねじ孔及び第2の組のペグねじ孔を規定しており、前記第2の組のペグねじ孔が前記第1の組のペグねじ孔の遠位側に設けられていることを特徴とする固定プレート。
【請求項15】
前記第1の組のペグ孔が前記第2の組のペグ孔と横方向に重なっている、請求項14に記載の固定プレート。
【請求項16】
前記頭部が前記本体部と概略平行な上側表面を有した遠位バットレス部分を含み、前記第2の組のペグねじ孔が前記遠位バットレス部分に設けられている、請求項15に記載の固定プレート。
【請求項17】
前記第2の組のペグねじ孔が前記本体部と概略垂直な軸線を規定している、請求項16に記載の固定プレート。
【請求項18】
前記第1の組のペグねじ孔のうちの少なくとも二つが互いに対して斜めに延びている、請求項14に記載の固定プレート。
【請求項19】
前記第1の組のペグねじ孔のうちの少なくとも二つが互いに対して二次元的に斜めに延びている、請求項18に記載の固定プレート。
【請求項20】
前記第1の組のペグねじ孔の各々が他のペグねじ孔に対して二次元的に斜めに延びている、請求項19に記載の固定プレート。
【請求項21】
前記第2の組のペグねじ孔が平行な軸線を規定している、請求項14に記載の固定プレート。
【請求項22】
前記第1の組のペグねじ孔が前記第2の組のペグねじ孔の遠位側に突出する軸線を規定している、請求項14に記載の固定プレート。
【請求項23】
細長い近位本体部と該本体部の一端に位置する遠位頭部とを有し且つ概略剛性を有したプレートを備え、前記頭部が固定ペグを個々に受容するように構成され且つ長手方向にずらして配置された第1の組のペグねじ孔及び第2の組のペグねじ孔を規定しており、前記第2の組のペグねじ孔が互いに概略平行な軸線を規定し、前記第1の組のペグねじ孔が互いに対して斜めに延びる軸線を有した少なくとも二つのペグ孔を含んでいることを特徴とする固定プレート。
【請求項24】
前記頭部は、前記本体部に対して角度をなしており、前記頭部と概略平行な上側表面を有した遠位バットレス部分を含み、前記第2の組のペグねじ孔が前記バットレス部分に設けられている、請求項23に記載の固定プレート。
【請求項25】
前記第2の組のペグねじ孔を通る軸線が前記本体部と概略垂直である、請求項23に記載の固定プレート。
【請求項26】
細長い近位本体部と該本体部の一端に位置する遠位頭部とを有し且つ概略剛性を有したプレートを備え、前記頭部が、概略直線上に配置された第1の組のペグねじ孔と、相対的に遠位側に位置し且つ概略直線上に配置された第2の組のペグねじ孔とを規定し、前記概略直線上に配置された第1の組のペグねじ孔と第2の組のペグねじ孔とがそれぞれ少なくとも三つのペグ孔を含んでいることを特徴とする固定プレート。
【請求項27】
前記頭部が、前記本体部に対して角度をなしており、前記本体部と概略平行な上側表面を有した遠位バットレス部分を含み、前記第2の組のペグねじ孔が前記バットレス部分に設けられている、請求項26に記載の固定プレート。
【請求項28】
前記第2の組のペグねじ孔を通る軸線が前記本体部と概略垂直である、請求項27に記載の固定プレート。
【請求項29】
a)概略剛性を有したプレートと、
b)前記プレートに結合されている細長い第1の組の突起と、
c)前記プレートに結合されている細長い第2の組の突起と、
を備え、前記第2の組の突起が前記第1の組の突起の軸線の間で前記第1の組の突起の軸線と非平行に延びる軸線を規定していることを特徴とする骨折固定システム。
【請求項30】
前記プレートが第1の組のペグねじ孔を含み、前記第1の組の突起が前記第1の組のペグねじ孔に螺入される固定角度のペグである、請求項29に記載の骨折固定システム。
【請求項31】
前記プレートが第2の組のペグねじ孔を含み、前記第2の組の突起が前記第2の組のペグねじ孔に螺入される固定角度のペグである、請求項30に記載の骨折固定システム。
【請求項32】
前記プレートが細長い近位本体部と該本体部の一端に位置する遠位頭部とを含み、前記第1の組の突起及び前記第2の組の突起が前記頭部に設けられている、請求項29に記載の骨折固定システム。
【請求項33】
前記頭部が前記本体部に対して角度をなしている、請求項32に記載の骨折固定システム。
【請求項34】
前記頭部が上側表面と下側表面とを有した遠位バットレス部分を含んでおり、前記上側表面が前記本体部と概略平行であり、前記第2の組の突起が前記下側表面から延びている、請求項32に記載の骨折固定システム。
【請求項35】
前記第2の組の突起が前記本体部と概略垂直である、請求項34に記載の骨折固定システム。
【請求項36】
前記第1の組の突起のうちの少なくとも二つの突起が互い対して斜めに延びている、請求項29に記載の骨折固定システム。
【請求項37】
前記第1の組の突起のうちの少なくとも二つの突起が互いに対して二次元的に斜めに延びている、請求項36に記載の骨折固定システム。
【請求項38】
前記第1の組の突起の各突起が他の突起に対して斜めに延びている、請求項37に記載の骨折固定システム。
【請求項39】
前記第2の組の突起が互いに対して平行に延びている、請求項36に記載の骨折固定システム。
【請求項40】
前記第2の組の突起は、前記第1の組の突起が延びる場所よりも遠位側の場所から延びている、請求項29に記載の骨折固定システム。
【請求項41】
前記第1の組の突起が前記第2の組の突起の遠位側に突出している、請求項40に記載の骨折固定システム。
【請求項42】
前記プレートが手掌手首骨折の固定に適したサイズの概略T字形状のプレートである、請求項29に記載の骨折固定システム。
【請求項43】
a)細長い近位本体部と該本体部に対して上向きに角度をなす遠位頭部とを有し且つ概略剛性を有したプレートと、
b)前記頭部に結合され且つ概略直線上に配置された少なくとも三つの細長い突起からなる第1の組の突起と、
c)前記頭部に結合され且つ概略直線上に配置された少なくとも二つの細長い突起からなり、前記第1の組の突起が延びる場所よりも遠位側の場所から延びている第2の組の突起と、
を備えることを特徴とする骨折固定システム。
【請求項44】
前記プレートが第1の組のペグねじ孔を含み、前記第1の組の突起が前記第1の組のペグねじ孔に螺入される固定角度のペグである、請求項43に記載の骨折固定システム。
【請求項45】
前記プレートが第2の組のペグねじ孔を含み、前記第2の組の突起が前記第2の組のペグねじ孔に螺入される固定角度のペグである、請求項43に記載の骨折固定システム。
【請求項46】
前記第1の組の突起を通る軸線が前記第2の組の突起を通る軸線より遠位側に突出している、請求項43に記載の骨折固定システム。
【請求項47】
前記第1の組の突起及び前記第2の組の突起が、前記プレートへのねじ式結合と前記プレートとの一体的構造との少なくとも一方によって、前記プレートに結合される、請求項43に記載の骨折固定システム。
【請求項48】
a)細長い近位本体部と該本体部の一端に位置する遠位頭部とを有し且つ概略剛性を有したプレートと、
b)前記頭部に結合され且つ概略直線上に配置された少なくとも三つの細長い突起からなる第1の組の突起と、
c)前記頭部に結合され且つ概略直線上に配置された少なくとも二つの細長い突起からなり、前記第1の組の突起が延びる場所よりも遠位側の場所から延びる第2の組の突起と、
を備え、前記第1の組の突起と前記第2の組の突起とが横方向に重なっていることを特徴とする骨折固定システム。
【請求項49】
a)細長い近位本体部と該本体部の一端に位置する遠位頭部とを有し且つ概略剛性を有したプレートと、
b)前記頭部から延びており、互いに対して斜めに延びる軸線を規定する細長い突起からなる第1の組の突起と、
c)前記頭部から延びており、概略平行な軸線を規定する細長い突起からなる第2の組の突起と、
を備えることを特徴とする骨折固定システム。
【請求項50】
前記第1の組の突起が少なくとも三つの突起を含み、前記第2の組の突起が少なくとも二つの突起を含む、請求項49に記載の骨折固定システム。
【請求項51】
前記第2の組の突起が前記第1の組の突起が延びる場所より遠位側の場所から延びている、請求項49に記載の骨折固定システム。
【請求項52】
前記第1の組の突起及び前記第2の組の突起の少なくとも一つが前記プレートにねじによって固定されたペグによって形成されている、請求項49に記載の骨折固定システム。
【請求項53】
a)細長い近位本体部と該本体部の一端に位置する遠位頭部とを有し且つ遠位橈骨の掌側に配置するのに適したサイズ及び形状を有した概略剛性のプレートと、
b)遠位橈骨の軟骨下骨の中央側面又は背側面を支持するための第1の手段と、
c)遠位橈骨の軟骨下骨の掌側面を支持するための第2の手段と、
を備えることを特徴とする骨折固定システム。
【請求項54】
前記第1の手段及び前記第2の手段が前記プレートから延びており、前記第2の手段が前記第1の手段が延びる場所より相対的に遠位側の場所から延びている、請求項53に記載の骨折固定システム。
【請求項55】
前記第1の手段及び前記第2の手段が前記プレートから延びる複数の細長い突起からなる、請求項53に記載の骨折固定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−521160(P2006−521160A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507458(P2006−507458)
【出願日】平成16年3月22日(2004.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/008753
【国際公開番号】WO2004/087005
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(504441059)ハンド イノベイションズ,リミテッド ライアビリティ カンパニー (3)
【Fターム(参考)】