説明

輸液装置

【課題】 輸液装置の筺体上に配され、輸液装置の動作状態を報知する動作インジケータを筐体上の他の機器によって代替させるための構成を提供する。
【解決手段】 輸液装置であって、送液動作についての動作状態を文字情報により表示する領域405と、該領域405の外周部に位置し、送液動作についての動作状態を色情報により表示する領域403と、を有する表示部118と、領域403上に配され、該領域403より出射された光を、表示部118の外側方向に拡散させる拡散部材を有する光学部材402と、前記拡散部材が配された領域403の少なくとも一部に、前記動作状態に応じた色が、常時または所定時間ごとに表示されるように、表示部118の表示を制御する表示制御部とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンジポンプ、輸液ポンプ等の輸液装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
患者への栄養補給や輸血、化学療法剤・麻酔剤などの薬液の注入に際して、従来より、シリンジポンプや輸液ポンプ等の輸液装置が利用されている。
【0003】
このうち、シリンジポンプは、薬液等の内容物が充填されたシリンジを支持台にセットし、シリンジ押子をスライダ組立体に接続したうえで送液動作開始ボタンを押下し、スライダ組立体によってシリンジ押子を押圧させることで、シリンジ内の内容物を精度よく送り出すことが可能な装置である。当該シリンジポンプによれば、比較的長時間にわたって高い精度で流量制御を行うことができる。
【0004】
このようなシリンジポンプでは、通常、シリンジ内に充填された内容物の送り出し(送液)が正常に継続できない状態となった場合に、これを検知し、動作インジケータを介して周囲に報知する機能が備えられている。
【0005】
具体的には、送液流路上において所定値以上の抵抗が生じ、閉塞異常であると判断された場合や、シリンジ内の内容物の残量が少なくなった場合、あるいはスライダ組立体による押圧動作が正常に行われなくなった場合等に、動作インジケータを赤色に点灯または点滅させる構成となっている(例えば、下記特許文献1参照)。このような構成を備えることで、送液動作中にシリンジポンプに上述のような不具合が生じたとしても、看護師等は直ちにこれを認識し、早急に対応することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−219638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、シリンジポンプに設けられた従来の動作インジケータの場合、任意の方向から視認できるよう、凸状の形状を有し、筐体上において一定の領域を占有していた。また、見る方向によっては動作インジケータが死角に入ることもあった。
【0008】
このため、動作インジケータの視認性の悪さや筐体上の他の機器(液晶表示部や他のランプ類、操作入力部等)は寸法上の制約を受けざるを得ず、また、コストアップの一因にもなっていた。このようなことから、シリンジポンプの筐体上においては動作インジケータを、筐体上の他の機器と共有にし、その機器によってその機能を代替させる構成とすることが望ましい。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、輸液装置の筺体上に配され、輸液装置の動作状態を報知する動作インジケータを筐体上の他の機器によって代替させるための構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明に係る輸液装置は以下のような構成を備える。即ち、
薬液を所定の注液速度(mL/h)で送り出す輸液装置であって、
前記薬液を送り出す動作についての動作状態を文字情報により表示する第1の領域と、該第1の領域の外周部に位置し、前記薬液を送り出す動作についての動作状態を色情報により表示する第2の領域と、を有する表示部と、
前記第2の領域上に配され、該第2の領域より出射された光を、前記表示部の外側方向に拡散させる拡散部材を有する光学部材と、
前記拡散部材が配された前記第2の領域の少なくとも一部に、前記動作状態に応じた色が、常時または一定時間ごとに表示されるように、前記表示部の表示を制御する表示制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、輸液装置の筐体上に配され、輸液装置の動作状態を報知する動作インジケータを筐体上の他の機器によって代替させるための構成を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る輸液装置の外観構成の一例を示す図である。
【図2】輸液装置の操作パネルの一構成例を示す図である。
【図3】輸液装置の機能構成を示す図である。
【図4】動作インジケータを液晶表示部によって代替させるための機構を示す図である。
【図5】送液動作時の液晶表示部の表示制御処理の流れを示す図である。
【図6A】送液動作時の液晶表示部の表示例を示す図である。
【図6B】送液動作時の液晶表示部の表示例を示す図である。
【図7】動作インジケータを液晶表示部によって代替させるための機構を示す図である。
【図8】動作インジケータを液晶表示部によって代替させるための機構を示す図である。
【図9A】送液動作時の液晶表示部の表示例を示す図である。
【図9B】送液動作時の液晶表示部の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施形態では、輸液装置の一例としてシリンジポンプについて説明するが、輸液装置は、シリンジポンプに限定されるものではなく、輸液ポンプ等の他の装置であってもよいことはいうまでもない。
【0014】
[第1の実施形態]
1.シリンジポンプの外観構成
図1は、本発明の一実施形態に係るシリンジポンプ100の外観構成である。図1において、ポールの上段の載置具に取り付けられたシリンジポンプは、シリンジSがセットされる前の状態を、ポールの下段の載置具に取り付けられたシリンジポンプは、シリンジSがセットされた後の状態を、それぞれ示している。
【0015】
図1に示すように、シリンジポンプ100は、シリンジSの本体部SBを挟持しつつフランジ部SFを嵌合させることで、シリンジSをシリンジポンプ100に固定するシリンジ固定部120と、シリンジ押子SPを矢印140方向に押圧することで、シリンジ押子SPをスライドさせる機構を有するスライダ組立体130と、シリンジポンプ100に対して各種設定や動作指示を行ったり、設定内容や動作状態を表示したりするための操作パネル110とを備える。
【0016】
シリンジ固定部120は、シリンジSの本体部SBの外周面を下側から支持する支持台122と、該支持台122との間で、シリンジSの本体部SBの外周面を挟持するクランプ121とを備えており、これにより、シリンジポンプ100上におけるシリンジSのX軸方向及びZ軸方向の位置を規定している。また、シリンジ固定部120は、シリンジフランジ部SFが嵌合されることで、シリンジSのY軸方向の位置を規定する凹部123を備える。
【0017】
スライダ組立体130は、矢印140方向にスライド可能に構成された当接部136を備える。当接部136は、不図示のパイプシャフト、インナークラッチシャフトを介して不図示のスライダ送り機構に連結されており、当該スライダ送り機構が動作することにより、矢印140方向にスライドする。
【0018】
当接部136は、更に、クラッチレバー131を有しており、当該クラッチレバー131が押圧されることにより、左右フック132、133が開方向に動作する。なお、左右フック132、133は閉方向に付勢されており、クラッチレバー131に対する押圧力が解除されると、閉方向に戻る。
【0019】
このため、看護師等のユーザが、シリンジ固定部120にシリンジSを固定した後、クラッチレバー131を押圧したまま(つまり、左右フック132、133を開いた状態で)当接部136をシリンジ押子SPに当接させ、その後、クラッチレバー131から手を放すと、当接部136は、シリンジ押子SPに接続されることとなる(図1のうち、下段の載置具に取り付けられたシリンジポンプ100参照)。このようにして、シリンジSのシリンジポンプ100へのセットが完了する。
【0020】
ここで、当接部136の上面には、当接部136が、シリンジ押子SPに正しく接続できなかった場合にこれを検出し、点灯または点滅するランプ134が設けられている。これにより、ユーザは、当接部136がシリンジ押子SPに正しく接続されていないことを認識することができる。
【0021】
操作パネル110は、各種設定や動作指示を受け付けたり、設定内容や動作状態を表示したりするための機器が配列されている。なお、操作パネル110の詳細は後述する。
【0022】
2.操作パネル110の詳細
次に、操作パネル110の詳細を説明する。図2は、操作パネル110の詳細構成の一例を示す図である。図2において、111は電源の電圧降下時に点灯する電圧降下ランプであり、112はバッテリの残量が所定値以下になった場合に点灯するバッテリランプである。113は電源スイッチであり、シリンジポンプ100の電源のON/OFFを指示する際に用いられる。
【0023】
114は閉塞レベルランプであり、送液動作中に、シリンジSの内圧値が、予め定められた3段階の設定値(閉塞レベルを示す圧力値)に到達した場合に、それぞれ緑色、黄色、橙色に点灯する。
【0024】
115はクランプ異常ランプであり、シリンジSがクランプ121によって正しく挟持されていなことが検出された場合に、赤色に点灯または点滅する。
【0025】
116は不図示の設定ダイヤルを操作することにより設定された流量設定値(mL/h)を表示するための流量設定値表示部であり、例えば、7セグメントのLEDにより構成されている。
【0026】
117は開始スイッチであり、シリンジSが適切にセットされ、設定ダイヤルにより流量設定値が設定されることで、送液動作開始条件が成立した場合に、押下可能となる。開始スイッチ117が押下されると、シリンジポンプ100による送液が開始される。
【0027】
118は液晶表示部であり、セットされたシリンジSについて送液する際の予定量(mL)や、送液中の積算量(mL)、ガンマ注入量(mg/h)、シリンジSの内圧値の履歴、操作内容のメッセージ、警報情報等の表示を行う。なお、本実施形態に係るシリンジポンプ100の液晶表示部118は、更に、従来の動作インジケータの代替機能を有している(ただし、当該代替機能の詳細構成については後述する)。
【0028】
3.シリンジポンプ100の機能構成
次にシリンジポンプ100の機能構成について説明する。図3はシリンジポンプ100の機能構成を示す図である。301は操作入力部であり、操作パネル110上に配され、設定値の入力や各種動作指示の入力に用いられる操作ボタン、設定ダイヤル等が含まれるものとする。操作入力部301より入力された内容は主制御部300に送信され、主制御部300において処理される。
【0029】
記憶部302は、シリンジポンプ100の送液動作時に主制御部300が有する各機能の実行において用いられる各種パラメータを記憶するとともに、送液動作中に検出された各種データ(例えば、シリンジSの内圧値、送液中の積算量、電源電圧値、電源残容量等)を記憶する。
【0030】
液晶表示部303は、図2の液晶表示部118に対応し、主制御部300の液晶表示制御機能311によって生成された画面を表示する。
【0031】
流量設定表示部304は、図2の流量設定表示部116に対応し、操作入力部301(設定ダイヤル)を介して入力された流量設定値を表示する。
【0032】
ランプ類305は、主制御部300のランプ制御機能312により点灯または点滅が制御される。なお、ここでいうランプ類305には、操作パネル110上に配された各種ランプ(図2の電圧低下ランプ111、バッテリランプ112、クランプ異常ランプ115等)が含まれる。
【0033】
電源部306は、主制御部300の電源管理機能317による制御のもと、主制御部300及び主制御部300に接続された各部301〜305、307〜310に電源を供給する。
【0034】
シリンジ径検出部307は、クランプ121に配されており、支持台122との間でシリンジSの本体部SBの外周面を挟持した際のクランプ121の位置を検出する。主制御部300のシリンジ径算出機能313では、シリンジ径検出部307より出力された位置情報に基づいて、シリンジ径を算出する。
【0035】
スライダ送り機構駆動部308は、操作入力部301を介して送液動作の開始指示が入力された場合に、主制御部300のスライダ送り制御機能314による制御のもと駆動し、当接部136を矢印140方向にスライドさせる。なお、スライダ送り制御機能314では、スライダ送り機構駆動部308における異常(例えば、クラッチ外れ等のクラッチ異常)の有無も合わせて判定する。
【0036】
閉塞状態検出部309は、スライダ組立体130に取り付けられており、シリンジポンプ100による送液動作時にシリンジSの内圧値を検出する。閉塞状態検出部309において検出されたシリンジSの内圧値は、主制御部300の閉塞状態判定機能315により処理され、閉塞異常の有無が判定される。
【0037】
押子位置検出部310は、シリンジポンプ100の送液動作時のシリンジ押子SPの位置を検出する。押子位置検出部310において検出されたシリンジ押子SPの位置情報は、主制御部300の積算量算出機能316により処理され、送液動作開始後の送液の積算量を算出する。なお、積算量算出機能316では、更に、算出した積算量と、シリンジSの内容量とに基づいて、シリンジS内の薬液の残量を算出し、算出結果と所定の閾値とを比較することにより、残量異常の有無を判定する。
【0038】
4.液晶表示部の詳細構成
次に、従来の動作インジケータの機能を代替させるための、液晶表示部118の詳細構成について説明する。図4は、液晶表示部118の外観構成を示す図である。
【0039】
図4(A)に示すように、液晶表示部118は、表示パネル401と光学部材402とを備え、光学部材402は、表示パネル401の周縁部に沿って配された光拡散部材により構成されている。なお、図4(B)に示すように、光学部材402は、高さが6〜7mm程度で幅が9mm程度の大きさを有しており、中央部が開口した形状となっている。このような大きさ及び形状とすることで、液晶表示部118に表示される設定値等の数値や閉塞圧のトレンドグラフ等を視認するにあたり、支障となることがない。
【0040】
また、光学部材402は、光拡散材を含む透明樹脂であり、透明樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体樹脂)、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂)、AS樹脂(アクリロニトリル-スチレン共重合体樹脂)、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂またはオレフィン樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0041】
なお、光拡散剤は、透明樹脂との屈折率差が通常0.01〜0.3、好ましくは0.05〜0.2であり、重量平均粒子径が通常1μm〜15μm、好ましくは2μm〜10μmであるとする。このような構成とすることで、LEDによる発光を効率よく光拡散できるからである。
【0042】
また、透明樹脂に対して非相溶性のものが用いられ、例えばガラスビーズ、シリカ粒子、水酸化アルミニウム粒子、炭酸カルシウム粒子、炭酸バリウム粒子、酸化チタン粒子、タルクなどの無機粒子や、スチレン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコーン粒子などの有機粒子などが用いられるものとする。なお、光拡散剤の含有量は、例えば透明樹脂100質量部に対して通常0.1質量部〜10質量部、好ましくは0.3質量部〜7質量部である。このような含有量に設定することで、LEDによる発光を効率よく光拡散できるからである。
【0043】
図4(C)、(D)はそれぞれ、図4(B)のC−C断面及びD−D断面を示す図である。図4(C)、(D)に示すように、光拡散部材は、表示パネル401の周縁部において、外側に向かって円弧を描く形状あるいは面取り形状を有している。このため、光学部材402の真下に位置する表示パネル401(表示パネル401の端部)より出射された光は拡散され、外側方向にむかって放射されることとなる。
【0044】
この結果、外側方向に位置するユーザによって、光学部材402の真下に位置する表示パネル401より出射された光が視認されることとなる(矢印404は、このときの視認可能な範囲を示している)。
【0045】
このように、任意の方向から視認できるよう凸状の形状を有していた従来の動作インジケータを液晶表示部118によって代替するにあたり、一般に視認可能な範囲の狭い液晶表示部に対して、光学部材402を配する構成としたことで、視認可能な範囲を従来と同等程度とすることが可能となった。
【0046】
更に、表示パネル401を、光学部材402の真下に位置する領域(以下、動作状態表示領域(第2の領域)403と称す)と、それ以外の中央領域(以下、情報表示領域(第1の領域)405と称す)とに分け、動作状態表示領域403を、従来の動作インジケータと同様の配色により表示することで、従来の動作インジケータの点滅/点灯を、同様の配色により再現することが可能となる(つまり、動作状態表示領域403は、シリンジポンプ100の動作状態を、色情報により表示する領域である)。以下、従来の動作インジケータの点滅/点灯を、同様の配色で再現するための液晶表示部118における表示制御処理について詳説する。
【0047】
なお、情報表示領域405には、セットされたシリンジSについて送液する際の予定量(mL)や、送液中の積算量(mL)、ガンマ注入量(mg/h)、シリンジSの内圧値の履歴、操作内容のメッセージ等の文字情報、アイコンや絵文字などでの警報情報、閉塞圧のトレンドグラフ等が任意に組み合わせて表示される。
【0048】
なお、本実施形態に係るシリンジポンプ100の液晶表示部118は、更に、従来の動作インジケータの代替機能を有している(ただし、当該代替機能の詳細構成については後述する)。
【0049】
5.シリンジポンプ100の送液動作時の液晶表示部118における表示制御処理の流れ
図5は、シリンジポンプ100の送液動作時に、液晶表示部118に表示される表示内容を制御する液晶表示制御機能311による表示制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0050】
薬液が充填(収容)されたシリンジSが正しくシリンジポンプ100にセットされ、開始スイッチ117が押圧されることで、シリンジポンプ100の送液動作が開始すると、ステップS501では、動作状態表示領域403を正常モードで表示する。具体的には、緑色の点灯領域が所定の方向に移動して見えるように、動作状態表示領域403の表示を制御する。
【0051】
図6Aは、動作状態表示領域403を正常モードで表示した場合の、液晶表示部118における表示内容の一例を示す図である。図6Aに示すように、はじめに、矩形の液晶表示部118の周縁部に位置する動作状態表示領域403のうち、各辺の一部分(LEDで構成される部分601、611、621、631)を緑色に表示する((i)参照)。続いて、所定時間(秒)後に、各辺の一部分であって、最初に緑色に表示した部分とは異なる部分(部分602、612、622、632)を緑色に表示するとともに、最初に緑色に表示した部分を、白色の表示に変更する((ii)参照)。更に、所定時間後に、各辺の一部分であって、1回目及び2回目に緑色に表示した部分とは異なる部分(部分603、613、623、633)を緑色に表示するとともに、2回目に緑色に表示した部分を、白色の表示に変更する((iii)参照)。以降、これらの表示を繰り返す。この所定時間(秒)は、好ましくは、送液速度(mL/h)に対応し、送液速度が大きいと短く、送液速度が小さいと長くなるように設定されているものとする。このような設定とすることで、送液の状態が容易に視認できるからである。
【0052】
このように動作状態表示領域403の表示を制御することで、例えば、液晶表示部118を左方(紙面左側)から見た場合、シリンジポンプ100の下方から上方に向かって配列された3つの緑色のランプが、順次、点灯/消灯していくのと同じように見えるようになる。
【0053】
図5に戻る。ステップS502では、情報表示領域405に新たに表示すべき情報(更新情報)を受信したか否かを判定する。ステップS502において更新情報を受信したと判定された場合には、当該受信した更新情報により、情報表示領域405の文字表示を更新し、ステップS504に進む(つまり、情報表示領域405は、文字情報を表示するための領域として機能している)。一方、ステップS502において更新情報を受信していないと判定された場合には、直接、ステップS504に進む。
【0054】
ステップS504では、警報情報(従来のシリンジポンプにおいて動作インジケータを赤色に点灯または点滅させる必要がある情報)を受信したか否かを判定する。ステップS504において警報情報を受信していないと判定された場合には、ステップS511に進む。
【0055】
一方、ステップS504において、警報情報を受信したと判定された場合には、ステップS505に進む。ステップS505では、受信した警報情報の種類を判定する。ステップS505における判定の結果、閉塞異常であると判定された場合には、ステップS506に進む。
【0056】
ステップS506では、動作状態表示領域403を閉塞異常モードで表示する。具体的には、動作状態表示領域403が赤色に常時点灯して見えるように、動作状態表示領域403の表示を制御する。
【0057】
図6Bの(A)は、動作状態表示領域403を閉塞異常モードで表示した場合の、表示内容の一例を示した図である。図6Bの(A)に示すように、矩形の液晶表示部118の周縁部に位置する動作状態表示領域403の全辺について、その一部分を、赤色に表示する。
【0058】
このように動作状態表示領域403の表示を制御することで、例えば、液晶表示部118を左方(紙面左側)から見た場合に、赤色のランプが常時点灯しているのと同じように見えるようになる。
【0059】
図5に戻る。ステップS505における判定の結果、シリンジS内の内容物の残量が所定値以下であると判定された場合には、ステップS507に進む。
【0060】
ステップS507では、動作状態表示領域403を残量異常モードで表示する。具体的には、赤色の点灯領域が所定の方向に動作して見えるように、動作状態表示領域403の表示を制御する。
【0061】
図6Bの(B)は、動作状態表示領域403を残量異常モードで表示した場合の、表示内容の一例を示す図である。図6Bの(B)に示すように、矩形の液晶表示部118の周縁部に位置する動作状態表示領域403のうち、各辺の一部分(部分601、611、621、631)を赤色に表示する((i)参照)。続いて、所定時間(秒)後に、各辺の一部分であって、最初に赤色に表示した部分とは異なる部分(部分602、612、622、632)を赤色に表示するとともに、最初に赤色に表示した部分を、白色の表示に変更する。((ii)参照)。更に、所定時間(秒)後に、各辺の一部分であって、1回目及び2回目に赤色に表示した部分とは異なる部分(部分603、613、623、633)を赤色に表示するとともに、2回目に赤色に表示された部分を、白色の表示に変更する((iii)参照)。以降、これらの表示を繰り返す。この所定時間(秒)は、好ましくは、送液速度(mL/h)に対応し、送液速度が大きいと短く、送液速度が小さいと長くなるように設定されているものとする。このような設定とすることで、送液の状態が容易に視認できるからである。
【0062】
このように動作状態表示領域403の表示を制御することで、例えば、液晶表示部118を左方(紙面左側)から見た場合に、シリンジポンプ100の下方から上方に向かって配列された3つの赤色のランプが、順次、点灯/消灯していくのと同じように見えるようになる。
【0063】
図5に戻る。ステップS505における判定の結果、クラッチ異常であると判定された場合には、ステップS508に進む。
【0064】
ステップS508では、動作状態表示領域403をクラッチ異常モードで表示する。具体的には、動作状態表示領域403が赤色に点滅して見えるように、動作状態表示領域403の表示を制御する。
【0065】
図6Bの(C)は、動作状態表示領域をクラッチ異常モードで表示した場合の、表示内容の一例を示した図である。図6Bの(C)に示すように、矩形の液晶表示部118の周縁部に位置する動作状態表示領域403の全辺について、その一部分を赤色に表示する((i)参照)。更に、所定時間後に、全辺を、白色に変更する((ii)参照)。以降、これらの表示を繰り返す。
【0066】
このように動作状態表示領域403の表示を制御することで、例えば、液晶表示部118を左方(紙面左側)から見た場合に、赤色のランプが点滅しているのと同じように見えるようになる。
【0067】
図5に戻る。ステップS509では、ステップS504において受信した警報情報を、文字情報として、情報表示領域405に表示する。更に、ステップS510では、ステップS504において受信した警報情報により示された異常状態が解消したか否かを判定する。
【0068】
ステップS510において、異常状態が解消したと判定した場合には、ステップS501に戻る。一方、ステップS510において、異常状態が解消されていないと判定した場合には、ステップS511に進む。
【0069】
ステップS511では、シリンジポンプ100による送液動作が終了したか否かを判定し、終了していないと判定された場合には、ステップS504に戻る。一方、終了したと判定された場合には、送液動作時の表示制御処理を終了する。
【0070】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るシリンジポンプでは、操作パネル上の表示パネルの周縁部に光拡散部材からなる光学部材を配し、従来の動作インジケータの点灯状態と同様となるように、当該光学部材の真下に位置する表示パネルの表示を制御する構成とした。
【0071】
これにより、従来の動作インジケータと同様の点灯状態を、(従来の動作インジケータと同様に)任意の方向から視認することができるようになった。つまり、シリンジポンプの操作パネル上に配された従来の動作インジケータを液晶表示部によって代替させることが可能となった。
【0072】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、液晶表示部の周縁部に光拡散部材を配するにあたり、中央部が開口した光学部材を用いることとしたが、本発明はこれに限定されず、中央部材を有する光学部材を用いるようにしてもよい。
【0073】
図7は、本実施形態に係るシリンジポンプの表示パネル401に取り付けられる光学部材700を示す図である。
【0074】
図7に示すように、光学部材700は、液晶表示部118の周縁部に配される光拡散部材701と、液晶表示部118の中央位置に配される中央部材702とにより構成される。中央部材702は、表示パネル401の表示面に略平行な面により構成されており、中央部材702の真下に位置する表示パネル401(表示パネル401の中央部)より出射された光を、上方に透過させる。
【0075】
光拡散部材701は、光拡散剤を含む透明樹脂であり、透明樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体樹脂)、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂)、AS樹脂(アクリロニトリル-スチレン共重合体樹脂)、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂またはオレフィン樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0076】
なお、光拡散剤は、透明樹脂との屈折率差が通常0.01〜0.3、好ましくは0.05〜0.2であり、重量平均粒子径が通常1μm〜15μm、好ましくは2μm〜10μmであるとする。このような構成とすることで、LEDによる発光を効率よく光拡散できるからである。
【0077】
また、透明樹脂に対して非相溶性のものが用いられ、例えばガラスビーズ、シリカ粒子、水酸化アルミニウム粒子、炭酸カルシウム粒子、炭酸バリウム粒子、酸化チタン粒子、タルクなどの無機粒子や、スチレン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコーン粒子などの有機粒子などが用いられるものとする。なお、光拡散剤の含有量は、例えば透明樹脂100質量部に対して通常0.1質量部〜10質量部、好ましくは0.3質量部〜7質量部である。このような含有量に設定することで、LEDによる発光を効率よく光拡散できるからである。
【0078】
一方、光拡散部材701は、外側に向かって円弧を描く形状あるいは面取り形状となっており、これにより、動作状態表示領域403より出射された光は拡散され、外側方向にむかって放射されることとなる。
【0079】
この結果、外側方向に位置するユーザによって、動作状態表示領域403より出射された光が視認されることとなる(矢印404は、このときの視認可能な範囲を示している)。また、情報表示領域405より出射された光は上方へ透過し、液晶表示部118の正面に位置するユーザによって、情報表示領域405に表示された情報が視認されることとなる。
【0080】
[第3の実施形態]
上記第1の実施形態では、動作状態表示領域より出射された光が拡散され、外側方向へ放射されるように光拡散部材が形成されることとしたが、本発明はこれに限定されず、外側方向と内側方向の両方向に光が放射されるように光拡散部材が形成されてもよい。外側方向と内側方向の両方向に放射されるように光拡散部材を形成することにより、矩形の液晶表示部の周縁部に位置する動作状態表示領域のうち、互いに対向する辺の一方の辺のみの表示を制御するだけで、従来の動作インジケータを代替させることが可能となるからである。
【0081】
1.液晶表示部の詳細構成
図8は、本実施形態における液晶表示部118の詳細構成を説明するための図である。図8(A)に示すように、液晶表示部118は、表示パネル401と光学部材800とを備え、光学部材800は、表示パネル401の周縁部に沿って配された光拡散部材により構成されている。なお、図8(B)に示すように、光学部材800は、中央部が開口した形状となっている。
【0082】
光学部材800は、光拡散材を含む透明樹脂であり、透明樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体樹脂)、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂)、AS樹脂(アクリロニトリル-スチレン共重合体樹脂)、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂またはオレフィン樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0083】
なお、光拡散剤は、透明樹脂との屈折率差が通常0.01〜0.3、好ましくは0.05〜0.2であり、重量平均粒子径が通常1μm〜15μm、好ましくは2μm〜10μmであるとする。このような構成とすることで、LEDによる発光を効率よく光拡散できるからである。
【0084】
また、透明樹脂に対して非相溶性のものが用いられ、例えばガラスビーズ、シリカ粒子、水酸化アルミニウム粒子、炭酸カルシウム粒子、炭酸バリウム粒子、酸化チタン粒子、タルクなどの無機粒子や、スチレン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコーン粒子などの有機粒子などが用いられるものとする。なお、光拡散剤の含有量は、例えば透明樹脂100質量部に対して通常0.1質量部〜10質量部、好ましくは0.3質量部〜7質量部である。このような含有量に設定することで、LEDによる発光を効率よく光拡散できるからである。
【0085】
図8(C)、(D)はそれぞれ、図8(B)のC−C断面及びD−D断面を示す図である。図8(C)、(D)に示すように、光拡散部材は、表示パネルの周縁部において、円弧を描く形状を有している。このような形状を有することにより、動作状態表示領域403より出射された光は拡散され、外側方向と内側方向の両方に向かって放射されることとなる。
【0086】
この結果、外側方向のいずれの位置にいるユーザであっても、光学部材800の真下に位置する表示パネル401より出射された光を視認することができる(矢印804は、視認可能な範囲を示している)。
【0087】
2.シリンジポンプ100の送液動作時の液晶表示部118の表示例
図9A、図9Bは、シリンジポンプ100の送液動作時の液晶表示部118における表示例を示す図である。図9Aは、動作状態表示領域403を正常モードで表示した場合の、表示内容の一例を示している。
【0088】
図9Aに示すように、正常モードでは、まず、矩形の液晶表示部118の周縁部に位置する動作状態表示領域403のうち、互いに対向する辺の一方の辺の一部分(部分621、631)を緑色に表示する((i)参照)。続いて、所定時間(秒)後に、互いに対向する辺の一方の辺の一部分であって、最初に緑色に表示した部分とは異なる部分(部分622、632)を緑色に表示するとともに、最初に緑色に表示した部分を、白色の表示に変更する((ii)参照)。更に、所定時間(秒)後に、互いに対向する辺の一方の辺の一部分であって、1回目及び2回目に緑色に表示した部分とは異なる部分(部分623、633)を緑色に表示するとともに、2回目に緑色に表示した部分を、白色の表示に変更する((iii)参照)。以降、これらの表示を繰り返す。この所定時間(秒)は、好ましくは、送液速度(mL/h)に対応し、送液速度が大きいと短く、送液速度が小さいと長くなるように設定されているものとする。このような設定とすることで、送液の状態が容易に視認できるからである。
【0089】
このように動作状態表示領域403の表示を制御することで、例えば、液晶表示部118を左方または右方から見た場合に、シリンジポンプ100の下方から上方に向かって配列された3つの緑色のランプが、順次、点灯/消灯していくのと同じように見えるようになる。
【0090】
図9Bの(A)は、動作状態表示領域403を閉塞異常モードで表示した場合の、表示内容の一例を示した図である。図9Bの(A)に示すように、矩形の液晶表示部118の周縁部に位置する動作状態表示領域403のうち、互いに対向する辺の一方の辺について、その一部分を、赤色に表示する。
【0091】
このように動作状態表示領域403の表示を制御することで、例えば、液晶表示部118を左方または右方から見た場合に、赤色のランプが常時点灯しているのと同じように見えるようになる。
【0092】
図9Bの(B)は、動作状態表示領域403を残量異常モードで表示した場合の、表示内容の一例を示す図である。図9Bの(B)に示すように、残量異常モードでは、矩形の液晶表示部118の周縁部に位置する動作状態表示領域403のうち、互いに対向する辺の一方の辺の一部分(部分621、631)を赤色に表示する((i)参照)。続いて、所定時間(秒)後に、互いに対向する辺の一方の辺の一部分であって、最初に赤色に表示した部分とは異なる部分(部分622、632)を赤色に表示するとともに、最初に赤色に表示した部分を、白色の表示に変更する((ii)参照)。更に、所定時間(秒)後に、互いに対向する辺の一方の辺の一部分であって、1回目及び2回目に赤色に表示した部分とは異なる部分(部分623、633)を赤色に表示するとともに、2回目に赤色に表示された部分を、白色の表示に変更する((iii)参照)。以降、これらの表示を繰り返す。この所定時間(秒)は、好ましくは、送液速度(mL/h)に対応し、送液速度が大きいと短く、送液速度が小さいと長くなるように設定されているものとする。このような設定とすることで、送液の状態が容易に視認できるからである。
【0093】
このように動作状態表示領域403の表示が制御されることで、例えば、液晶表示部118を左方から見た場合に、シリンジポンプ100の下方から上方に向かって配列された3つの赤色のランプが、順次、点灯/消灯していくのと同じように見えることとなる。
【0094】
図9Bの(C)は、動作状態表示領域403をクラッチ異常モードで表示した場合の、表示内容の一例を示した図である。図9Bの(C)に示すように、クラッチ異常モードの場合、矩形の液晶表示部118の周縁部に位置する動作状態表示領域403のうち、互いに対向する辺の一方の辺の一部分を赤色に表示する((i)参照)。更に、所定時間後に、白色に変更する((ii)参照)。以降、これらの表示を繰り返す。
【0095】
このように動作状態表示領域403の表示を制御することで、例えば、液晶表示部118を左方または右方から見た場合に、赤色のランプが点滅しているのと同じように見えるようになる。
【0096】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るシリンジポンプでは、操作パネル上の液晶表示部の周縁部に、断面形状が半円状で、外側方向と内側方向の両方向に光を放射する光拡散部材を配する構成とした。
【0097】
これにより、矩形の液晶表示部の周縁部に位置する動作状態表示領域のうち、互いに対向する辺の一方の辺のみの表示を制御するだけで、上記第1の実施形態と同様の効果を享受することが可能となった。
【0098】
[その他の実施形態]
上記第1乃至第3の実施形態では、液晶表示部を例に説明したが、本発明は液晶表示部に限定されず、他の表示部であってもよい。また、上記第1乃至第3の実施形態では、3種類の警報情報について説明したが、本発明の警報情報は上述の3種類に限定されるものではない。更に、動作状態表示領域の表示位置、配色、表示タイミング等は、上記説明に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0099】
100:シリンジポンプ、110:操作パネル、111:電圧降下ランプ、112:バッテリランプ、113:電源スイッチ、114:閉塞レベルランプ、115:クランプ異常ランプ、116:流量設定値表示部、117:開始スイッチ、118:液晶表示部、120:シリンジ固定部、121:クランプ、122:支持台、123:凹部、130:スライダ組立体、131:クラッチレバー、132・133:左右フック、134:ランプ、136:当接部、401:表示パネル、402:光学部材、403:動作状態表示領域、404:視認可能な範囲、405:情報表示領域、701:光拡散部材、702:中央部材、800:光学部材、804:視認可能な範囲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液を所定の注液速度で送り出す輸液装置であって、
前記薬液を送り出す動作についての動作状態を少なくとも文字情報により表示する第1の領域と、該第1の領域の外周部に位置し、前記薬液を送り出す動作についての動作状態を色情報により表示する第2の領域と、を有する表示部と、
前記第2の領域上に配され、該第2の領域より出射された光を、前記表示部の外側方向に拡散させる拡散部材を有する光学部材と、
前記拡散部材が配された前記第2の領域の少なくとも一部に、前記動作状態に応じた色が、常時または所定時間ごとに表示されるよう前記表示部の表示を制御する表示制御部と
を備えることを特徴とする輸液装置。
【請求項2】
前記光学部材は、前記第1の領域上に配され、該第1の領域より出射された光を透過させる中央部材を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の輸液装置。
【請求項3】
前記光学部材が有する拡散部材は、前記第2の領域より出射された光を、前記表示部の外側方向と内側方向とに拡散させることを特徴とする請求項1に記載の輸液装置。
【請求項4】
前記第2の領域が、互いに対向する辺を有していた場合、前記表示制御部は、前記第2の領域のうち、該互いに対向する辺の一方の辺の少なくとも一部に、前記動作状態に応じた色が、常時または所定時間ごとに表示されるよう前記表示部の表示を制御することを特徴とする請求項3に記載の輸液装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【公開番号】特開2011−206209(P2011−206209A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−76173(P2010−76173)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000109543)テルモ株式会社 (2,232)
【Fターム(参考)】