農業用ネット
【課題】
縦横方向の強度バランスを保ちながら生産コストを低減できる農業用ネットを提案する。
【解決手段】
害虫の侵入が妨げられるような長方形目合い5に合成樹脂製の縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3でネット状に構成した農業用ネット1であって、前記縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3を透明又は半透明に形成するとともに、前記縦透明フィラメント2および前記横透明フィラメント3の少なくとも一方の間に、色を有する有色糸を所定間隔ごとに織り込んだ。
縦横方向の強度バランスを保ちながら生産コストを低減できる農業用ネットを提案する。
【解決手段】
害虫の侵入が妨げられるような長方形目合い5に合成樹脂製の縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3でネット状に構成した農業用ネット1であって、前記縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3を透明又は半透明に形成するとともに、前記縦透明フィラメント2および前記横透明フィラメント3の少なくとも一方の間に、色を有する有色糸を所定間隔ごとに織り込んだ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばオンシツコナジラミやマメハモグリバエ、キスジノミハムシ、アザミウマ等の害虫が侵入するのを防止することができる農業用ネットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、農業用ネットとしては、例えば略同一の太さの縦糸と横糸とを略同一の間隔でネット状に構成したネットがある。このようなネットは、縦糸および横糸の太さおよび間隔が同一であるため、縦糸および横糸の交差部分に生じる糸の屈曲率が小さく、相互の接触長さおよび接触抵抗が一定している。このため、ネットに引っ張り力が付与された場合、縦糸および横糸の交差位置が変位しやすく、縦糸および横糸の間に形成された網目が変形するか、目ズレする等して、微細な害虫の侵入を阻止することができなくなる。
【0003】
また、縦糸および横糸の間隔を狭くすると、相互の締付け力が大きくなるため、網目が変形および目ズレするのを防止するに必要な接触抵抗が得られる。しかし、ネット全体の網目が小さくなり、通気性および除湿性が非常に悪くなるため、農作物の生育に与える影響が大きくなる。また、このような農業用ネットを製造する際には、横糸を予め張架された多数本の縦糸と略直交する方向に何回も往復移動させて織り込むが、横糸の間隔が狭くなるほど、織り込み回数が増加するため、単位面積のネットを製造するのに手間および時間が掛かり、生産性が悪化し、生産コストが高くなる。
【0004】
また、例えば合成樹脂製の縦糸および横糸で略正方形の網目を形成し、相互の交差部分を熱溶着してなるネット状資材やプリント用複層糸条メッシュシートが提案されている(特許文献1、2参照)。しかし、これらは、縦糸および横糸の間隔を狭くすると、網目全体を略均等に縮小することができるが、縦糸と略直交する方向に織り込まれる各横糸の上下間隔も狭くなるため、網目全体のサイズが小さくなり、通気性および除湿性が非常に悪くなるという問題点を有している。
【0005】
【特許文献1】特開平10−44273号公報
【特許文献2】特開2002−327353号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、縦横方向の強度バランスを保ちながら生産コストを低減できる農業用ネットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、害虫の侵入が妨げられるような目合いに合成樹脂製の縦糸および横糸でネット状に構成した農業用ネットであって、前記縦糸および横糸を透明又は半透明に形成するとともに、前記縦糸および前記横糸の少なくとも一方の間に、色を有する有色糸を所定間隔ごとに織り込んだ農業用ネットであることを特徴とする。
【0008】
前記害虫の侵入が妨げられるような目合いは、オンシツコナジラミ、マメハモグリバエ、キスジノミハムシ、アザミウマ等の害虫の侵入および通過が妨げられるような目合いを含む。
【0009】
前記合成樹脂製の糸とは、ポリエチレン(PE)、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂ならびにABS樹脂等の合成樹脂または合成樹脂繊維で形成することを含む。
【0010】
前記ネット状は、平織り、綾織または朱子織等の織り方で形成することを含み、また、自動織り機で機械的に織ることを含む。
前記有色糸は、前記縦糸および/または横糸と同一素材および/または同一径で形成されていることを含む。
また、前記有色糸は白色、黄色、反射色、赤色、緑色、あるいは紫色等の色を、塗布、含浸、ならびに混合等によって着色された有色糸であることを含む。
また、例えばアルミ等の有害物質を含有しない糸で構成することを含む。
【0011】
これにより、縦糸および横糸を透明又は半透明に形成することにより、農業用ネットで覆われた空間内に太陽光線が透過し、野菜や果物、花卉等の栽培物(又は農作物)の生育に適した光量を採光することができる。
また、色を有する有色糸を所定間隔ごとに織り込むことによって、農業用ネットに向けて照射される太陽光線を有色糸で反射することができ、反射光によって害虫の侵入を防ぐ忌避効果を得ることができる。
また、反射光の色は、反射する有色糸の色によるため、有色糸の色を変えることによって反射光の色を変えることができ、異なる忌避効果を得ることができる。
【0012】
また、例えば紫色の有色糸と緑色の有色糸とを用いるように、2種類以上の色の有色糸を用いてもよく、これにより、さらなる美観および忌避効果を得ることができる。
【0013】
また、農業用ネットを所望のサイズに裁断する際に、有色糸によって農業用ネットのサイズを把握することができる。
【0014】
また、例えば銀やアルミ等を蒸着させた糸を織り込むことで忌避効果を得ていた従来の農業用ネットの場合、廃棄する際に銀やアルミ等を蒸着させた糸を分別して廃棄しなければならなかったが、有害物質を含有しないPE製の着色した糸を織り込むことで忌避効果を得ているため、農業用ネットを廃棄する場合であっても、分別して廃棄する必要がなく、廃棄のための手間を省くことができる。
【0015】
この発明の態様として、前記所定間隔を第一所定間隔とし、第一所定間隔の整数倍の第二所定間隔ごとに、有色糸を複数連続して織り込むことができる。
また、色を有する有色糸を第二所定間隔ごとに、複数連続して織り込むことによって、害虫の侵入を防ぐ忌避効果をさらに向上することができる。
また、農業用ネットを所望の大きなサイズに裁断する場合であっても、有色糸によって農業用ネットのサイズを容易に把握することができる。
【0016】
また、この発明の態様として、前記縦糸を、前記害虫の侵入が妨げられるような間隔に隔てて略平行に張架し、前記各縦糸と交差する方向に、前記縦糸の間隔より広い間隔で径の異なる2種類の横糸を交互に織り込むことができる。
【0017】
前記交差は、略直交や斜角交差を含む。
前記径の異なる2種類の横糸を交互に織り込みとは、径の異なる2種類の横糸が互いに隣り合うように織り込むことを指す。
これにより、微細な害虫が農業用ネットの網目から侵入しようとしても、害虫の羽根が縦糸および横糸に接触し、または害虫の体が縦糸間に挟まる等して通過できないため、農業用ネットで覆われた空間内への害虫の侵入を阻止することができる。
また、前記各縦糸と交差する方向に、前記縦糸の間隔より広い間隔で横糸を織り込んだことにより、縦糸の間隔と横糸の間隔とを略同一で形成した場合よりも、縦糸および横糸の間に形成される長方形の網目の方が大きくなる。従って、農業用ネットで覆われた空間内の通気性および除湿性が向上することができ、栽培に適した温度および環境に保つことができる。
また、横糸の織り込み本数および織り込み回数が少ないため、農業用ネット全体の重量が軽く、取り扱いが簡単かつ容易に行える。
さらに、横糸の織り込み回数が減少し、横糸の一織りによる織り上げ長さが長くなるため、機械的に織るときに要する時間が大幅に短縮され、生産性の向上および生産コストの低減を図ることができる。
また、縦糸の間隔を調整することによって害虫の侵入を防止できるため、横糸を織り込む時間に影響を与えずに防虫効果を調整することができる
また、径の異なる2種類の横糸を交互に織り込むことによって、農業用ネットの縦方向と横方向の強度バランスを調整することができる。
【0018】
また、横糸と交差および接触する縦糸の外周面が、その横糸の外周面の一部に沿う状態に変形又は屈曲するため、相互の接触長さおよび接触抵抗が大きくなり、縦糸および横糸の交差位置が変位しにくく、網目が変形および目ズレするのを防止するに必要な抵抗を得ることができる。従って、微細な害虫の侵入を防止する効果が安定して得られる。
また、農薬や殺虫剤を殆ど使用せずに害虫の侵入を防止することができるので、農薬の散布量が少なくて済み、自然環境に与える影響を少なく、減農薬栽培および無農薬栽培に適する。
【0019】
また、この発明の態様として、前記2種類の横糸のうち一方の径を、前記縦糸の径より太く形成することができる。
これにより、横糸の間隔を広げたことによって生じる農業用ネットの横方向強度の低下を防止することができる。
また、横糸を全て太い横糸で構成した場合と比べて、生産コストを低減することができる
また、この発明の態様として、前記2種類の横糸のうち他方の径を、前記縦糸の径と同一に形成することができる。
【0020】
これにより、2種類の径の糸を準備すれば、太さの異なる横糸を織り込んだ農業用ネットを構成することができる。
従って、施工性の向上、農業用ネットの生産に必要な糸の在庫量の低減等によって生産コストを低減することができる。
【0021】
また、この発明の態様として、前記横糸の間隔を、前記縦糸の間隔の1.0倍より大きく、かつ2.0倍以下に形成することができる。
これにより、一方の横糸の径の調整によって、農業用ネットの縦方向と横方向の強度バランスを保つことができる。
【0022】
また、この発明の態様として、前記縦糸より太い横糸の径を、前記縦糸の径より、少なくとも1.2倍以上太く形成することができる。
これにより、農業用ネットの縦方向と横方向の強度バランスを保つことができる。
【0023】
また、この発明の態様として、前記縦糸および横糸の少なくとも一方に紫外線カット剤を付設することができる。
前記紫外線カット剤は、UVカット剤であることを含み、塗布、含浸、ならびに混合等によって縦糸および横糸に付設することを含む。
これにより、農業用ネットで覆われた空間内に透過する紫外線量を調整することができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、縦横方向の強度バランスを保ちながら生産コストを低減できる農業用ネットの提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
農業用ネット1の使用状況の斜視図を示す図1、農業用ネット1の一部平面図を示す図2、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の拡大平面図を示す図3、ならびに縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の縦断側面図による交差部の説明図を示す図4とともに、農業用ネット1について説明する。
農業用ネット1は、例えば野菜や果物、花卉等の栽培物(又は農作物)Aを栽培するネットハウス10の外形に合うかまぼこ型に、裁断ならびに縫製加工され、フレーム11に掛止して使用する。ネットハウス10のサイズは、栽培物Aの種類によって異なるため、使用するネットハウス10に適したサイズに加工して用いられる。
【0026】
農業用ネット1は、縦透明フィラメント2、横透明フィラメント3(3a、3b)、縦白色フィラメント4a、ならびに横白色フィラメント4bとで構成している。詳述すると、縦透明フィラメント2を1インチ当たり65本織り込める左右間隔D1で、横透明フィラメント3を1インチ当たり45本織り込める上下間隔D2で機械的に平織りして形成している。また、縦透明フィラメント2と横透明フィラメント3が相互に直交することによって長方形(約0.2ミリ×約0.4ミリ)の長方形目合い5を形成している。
なお、長方形目合い5を、約0.3ミリ×約0.4ミリの長方形で形成してもよい。
【0027】
なお、図2は、農業用ネット1の構成を容易に理解するため、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の本数を低減して示している。
また、左右間隔D1は、オンシツコナジラミ、マメハモグリバエ、キスジノミハムシ、アザミウマ等の微細な害虫の羽根が縦糸に接触したり、または害虫の体が縦糸間に挟まる等して縦糸間を通過できない間隔である。
また、2cmごとに、縦白色フィラメント4aおよび横白色フィラメント4bを縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の代わりに織り込んで、第一正方形格子6a(図2中破線で示す)を形成している。
また、10cmごとの縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3と、それらに両側に隣接する縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の代わりに、3本連続して縦白色フィラメント4aおよび横白色フィラメント4bを織り込んで、第二正方形格子6b(図2中一点破線で示す)を形成している
また、縦透明フィラメント2および白色フィラメント4aと、横透明フィラメント3および白色フィラメント4bとは相互に直交している。
【0028】
なお、縦透明フィラメント2、横透明フィラメント3ならびに白色フィラメント4(4a、4b)は、廃棄した場合であっても環境汚染とならないポリエチレン繊維(PE)で形成している。
詳述すると、縦透明フィラメント2、横透明フィラメント3bならびに縦白色フィラメント4aを直径約0.124mm(設計値)の110デシテックスのPE繊維で形成し、横透明フィラメント3aおよび横白色フィラメント4bを直径約0.155(設計値)mmの180デシテックスのPE繊維で形成している。
さらにまた、横透明フィラメント3aと横透明フィラメント3bとは、間隔D2で交互に織り込んでいる。
また、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3は透明であり、白色フィラメント4は白色に着色されている。
【0029】
なお、図4に示すように、農業用ネット1を縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3bのみで構成した場合の縦透明フィラメント2と横透明フィラメント3bとの交差部分の接触長さL1(図4中(A)のa部およびb部)より、横透明フィラメント3aと横透明フィラメント3bとを交互に織り込んだことによって、縦透明フィラメント2との交差部分の接触長さL2、L3を長く形成することができる(図4中(B)のc部およびd部)。従って、縦透明フィラメント2と、横透明フィラメント3aまたは横透明フィラメント3bとの交差部分の接触抵抗を増大することができる。
【0030】
これにより、農業用ネット1を栽培物Aを栽培するネットハウス10全体又は一部が覆われるように被覆するか、栽培物Aが覆われる状態に直接被覆する等して使用することによって、栽培時において、農業用ネット1の長方形目合い5から微細な害虫が侵入しようとしても、害虫の羽根が縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3に接触するか、害虫の体が縦透明フィラメント2間に挟まる等して通過できないため、農業用ネット1で覆われた空間内へ害虫の侵入を阻止することができる。
また、横透明フィラメント3の間隔D2を縦透明フィラメント2の間隔D1より広げて織り込むため、同一本数の縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3で略正方形の目合いを形成するよりも、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の間に形成される長方形目合い5の方が大きく、通気性および除湿性が向上し、栽培に適した温度および環境に保つことができる。
また、横透明フィラメント3の織り込み本数および織り込み回数が少ないため、農業用ネット1全体の重量が軽く、農業用ネット1の取り扱いが簡単かつ容易に行える。
さらに、横透明フィラメント3の織り込み回数が減少し、横透明フィラメント3の一織りによる織り上げ長さが長くなるため、機械的に織るときに要する時間が大幅に短縮され、農業用ネット1の生産性の向上および生産コストの低減を図ることができる。
また、縦透明フィラメント2の間隔を調整することによって害虫の侵入を防止できるため、横透明フィラメント3を織り込む時間に影響を与えずに防虫効果を調整することができる
また、横透明フィラメント3aを、縦透明フィラメント2や横透明フィラメント3bより太く形成することによって、縦透明フィラメント2および略同一太さのみの横透明フィラメント3を機械的に平織りした場合と比べて、横透明フィラメント3と交差および接触する縦透明フィラメント2の屈曲率が大きくなり、相互の接触長さおよび接触抵抗が大きくなるため、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の交差位置が変位しにくく、長方形目合い5が変形および目ズレするのを防止することができる。
なお、縦白色フィラメント4aおよび横白色フィラメント4bの交差部分も同様の効果を得ることができる。
従って、微細な害虫の侵入を防止する効果が安定して得られるため、農薬や殺虫剤を殆ど使用せずに害虫を防除することができるので、農薬の散布量が少なくて済み、自然環境に与える影響を少なくすることができる。
【0031】
また、通常、径の細いフィラメントほど高価であるため、横透明フィラメント3aと横透明フィラメント3bとを織り込んだことにより、横透明フィラメント3bのみで構成した場合と比べて、生産コストを低減することができる。
【0032】
また、白色フィラメント4によって10cmの正方形の第二正方形格子6bと2cmの正方形の第一正方形格子6aを設けたことにより、農業用ネット1をネットハウス10に合わせて裁断する際や、ネットハウス10に農業用ネット1を装着する際に農業用ネット1の長さの目安となるため、農業用ネット1の加工や装着を容易にすることができる。
【0033】
また、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の代わりに白色フィラメント4を織り込んで第一正方形格子6aおよび第二正方形格子6bを形成したことにより、農業用ネット1に照射される太陽光線を白色フィラメント4の白色によって反射することができ、害虫の侵入を防ぐ忌避効果を備えることができる。
【0034】
また、例えば銀やアルミ等を蒸着させた糸を織り込むことで忌避効果を得ていた従来の農業用ネットの場合、廃棄する際に銀やアルミ等を蒸着させた糸を分別して廃棄しなければならなかったが、有害物質を含有しないPE製の着色した白色フィラメント4を、同一素材の縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3との間に織り込むことで忌避効果を得ているため、農業用ネット1を廃棄する場合であっても、分別して廃棄する必要がなく、廃棄のための手間を省くことができる。
なお、縦透明フィラメント2、横透明フィラメント3ならびに白色フィラメント4に、塗布、含浸、ならびに混合等によって紫外線カット剤を付設してもよい。
これにより、農業用ネット1で覆われた空間内に透過する紫外線量を調整することができる。
【0035】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の目合いは、長方形目合いに対応し、
以下同様に、
縦糸は、縦透明フィラメント2または縦白色フィラメント4aに対応し、
横糸は、横透明フィラメント3、横白色フィラメント4bに対応し、
縦糸の間隔は、左右間隔D1に対応し、
横糸の間隔は、上下間隔D2に対応し、
有色糸は、縦白色フィラメント4a、横白色フィラメント4bに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】農業用ネットの使用状態を示す斜視図。
【図2】農業用ネットの一部平面図
【図3】縦透明フィラメントおよび横透明フィラメントの拡大平面図。
【図4】縦透明フィラメントおよび横透明フィラメントの縦断側面図による交差部分の説明図。
【符号の説明】
【0037】
1…農業用ネット
2…縦透明フィラメント
3、3a、3b…横透明フィラメント
4…白色フィラメント
4a…縦白色フィラメント
4b…横白色フィラメント
5…長方形目合い
D1…左右間隔
D2…上下間隔
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばオンシツコナジラミやマメハモグリバエ、キスジノミハムシ、アザミウマ等の害虫が侵入するのを防止することができる農業用ネットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、農業用ネットとしては、例えば略同一の太さの縦糸と横糸とを略同一の間隔でネット状に構成したネットがある。このようなネットは、縦糸および横糸の太さおよび間隔が同一であるため、縦糸および横糸の交差部分に生じる糸の屈曲率が小さく、相互の接触長さおよび接触抵抗が一定している。このため、ネットに引っ張り力が付与された場合、縦糸および横糸の交差位置が変位しやすく、縦糸および横糸の間に形成された網目が変形するか、目ズレする等して、微細な害虫の侵入を阻止することができなくなる。
【0003】
また、縦糸および横糸の間隔を狭くすると、相互の締付け力が大きくなるため、網目が変形および目ズレするのを防止するに必要な接触抵抗が得られる。しかし、ネット全体の網目が小さくなり、通気性および除湿性が非常に悪くなるため、農作物の生育に与える影響が大きくなる。また、このような農業用ネットを製造する際には、横糸を予め張架された多数本の縦糸と略直交する方向に何回も往復移動させて織り込むが、横糸の間隔が狭くなるほど、織り込み回数が増加するため、単位面積のネットを製造するのに手間および時間が掛かり、生産性が悪化し、生産コストが高くなる。
【0004】
また、例えば合成樹脂製の縦糸および横糸で略正方形の網目を形成し、相互の交差部分を熱溶着してなるネット状資材やプリント用複層糸条メッシュシートが提案されている(特許文献1、2参照)。しかし、これらは、縦糸および横糸の間隔を狭くすると、網目全体を略均等に縮小することができるが、縦糸と略直交する方向に織り込まれる各横糸の上下間隔も狭くなるため、網目全体のサイズが小さくなり、通気性および除湿性が非常に悪くなるという問題点を有している。
【0005】
【特許文献1】特開平10−44273号公報
【特許文献2】特開2002−327353号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、縦横方向の強度バランスを保ちながら生産コストを低減できる農業用ネットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、害虫の侵入が妨げられるような目合いに合成樹脂製の縦糸および横糸でネット状に構成した農業用ネットであって、前記縦糸および横糸を透明又は半透明に形成するとともに、前記縦糸および前記横糸の少なくとも一方の間に、色を有する有色糸を所定間隔ごとに織り込んだ農業用ネットであることを特徴とする。
【0008】
前記害虫の侵入が妨げられるような目合いは、オンシツコナジラミ、マメハモグリバエ、キスジノミハムシ、アザミウマ等の害虫の侵入および通過が妨げられるような目合いを含む。
【0009】
前記合成樹脂製の糸とは、ポリエチレン(PE)、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂ならびにABS樹脂等の合成樹脂または合成樹脂繊維で形成することを含む。
【0010】
前記ネット状は、平織り、綾織または朱子織等の織り方で形成することを含み、また、自動織り機で機械的に織ることを含む。
前記有色糸は、前記縦糸および/または横糸と同一素材および/または同一径で形成されていることを含む。
また、前記有色糸は白色、黄色、反射色、赤色、緑色、あるいは紫色等の色を、塗布、含浸、ならびに混合等によって着色された有色糸であることを含む。
また、例えばアルミ等の有害物質を含有しない糸で構成することを含む。
【0011】
これにより、縦糸および横糸を透明又は半透明に形成することにより、農業用ネットで覆われた空間内に太陽光線が透過し、野菜や果物、花卉等の栽培物(又は農作物)の生育に適した光量を採光することができる。
また、色を有する有色糸を所定間隔ごとに織り込むことによって、農業用ネットに向けて照射される太陽光線を有色糸で反射することができ、反射光によって害虫の侵入を防ぐ忌避効果を得ることができる。
また、反射光の色は、反射する有色糸の色によるため、有色糸の色を変えることによって反射光の色を変えることができ、異なる忌避効果を得ることができる。
【0012】
また、例えば紫色の有色糸と緑色の有色糸とを用いるように、2種類以上の色の有色糸を用いてもよく、これにより、さらなる美観および忌避効果を得ることができる。
【0013】
また、農業用ネットを所望のサイズに裁断する際に、有色糸によって農業用ネットのサイズを把握することができる。
【0014】
また、例えば銀やアルミ等を蒸着させた糸を織り込むことで忌避効果を得ていた従来の農業用ネットの場合、廃棄する際に銀やアルミ等を蒸着させた糸を分別して廃棄しなければならなかったが、有害物質を含有しないPE製の着色した糸を織り込むことで忌避効果を得ているため、農業用ネットを廃棄する場合であっても、分別して廃棄する必要がなく、廃棄のための手間を省くことができる。
【0015】
この発明の態様として、前記所定間隔を第一所定間隔とし、第一所定間隔の整数倍の第二所定間隔ごとに、有色糸を複数連続して織り込むことができる。
また、色を有する有色糸を第二所定間隔ごとに、複数連続して織り込むことによって、害虫の侵入を防ぐ忌避効果をさらに向上することができる。
また、農業用ネットを所望の大きなサイズに裁断する場合であっても、有色糸によって農業用ネットのサイズを容易に把握することができる。
【0016】
また、この発明の態様として、前記縦糸を、前記害虫の侵入が妨げられるような間隔に隔てて略平行に張架し、前記各縦糸と交差する方向に、前記縦糸の間隔より広い間隔で径の異なる2種類の横糸を交互に織り込むことができる。
【0017】
前記交差は、略直交や斜角交差を含む。
前記径の異なる2種類の横糸を交互に織り込みとは、径の異なる2種類の横糸が互いに隣り合うように織り込むことを指す。
これにより、微細な害虫が農業用ネットの網目から侵入しようとしても、害虫の羽根が縦糸および横糸に接触し、または害虫の体が縦糸間に挟まる等して通過できないため、農業用ネットで覆われた空間内への害虫の侵入を阻止することができる。
また、前記各縦糸と交差する方向に、前記縦糸の間隔より広い間隔で横糸を織り込んだことにより、縦糸の間隔と横糸の間隔とを略同一で形成した場合よりも、縦糸および横糸の間に形成される長方形の網目の方が大きくなる。従って、農業用ネットで覆われた空間内の通気性および除湿性が向上することができ、栽培に適した温度および環境に保つことができる。
また、横糸の織り込み本数および織り込み回数が少ないため、農業用ネット全体の重量が軽く、取り扱いが簡単かつ容易に行える。
さらに、横糸の織り込み回数が減少し、横糸の一織りによる織り上げ長さが長くなるため、機械的に織るときに要する時間が大幅に短縮され、生産性の向上および生産コストの低減を図ることができる。
また、縦糸の間隔を調整することによって害虫の侵入を防止できるため、横糸を織り込む時間に影響を与えずに防虫効果を調整することができる
また、径の異なる2種類の横糸を交互に織り込むことによって、農業用ネットの縦方向と横方向の強度バランスを調整することができる。
【0018】
また、横糸と交差および接触する縦糸の外周面が、その横糸の外周面の一部に沿う状態に変形又は屈曲するため、相互の接触長さおよび接触抵抗が大きくなり、縦糸および横糸の交差位置が変位しにくく、網目が変形および目ズレするのを防止するに必要な抵抗を得ることができる。従って、微細な害虫の侵入を防止する効果が安定して得られる。
また、農薬や殺虫剤を殆ど使用せずに害虫の侵入を防止することができるので、農薬の散布量が少なくて済み、自然環境に与える影響を少なく、減農薬栽培および無農薬栽培に適する。
【0019】
また、この発明の態様として、前記2種類の横糸のうち一方の径を、前記縦糸の径より太く形成することができる。
これにより、横糸の間隔を広げたことによって生じる農業用ネットの横方向強度の低下を防止することができる。
また、横糸を全て太い横糸で構成した場合と比べて、生産コストを低減することができる
また、この発明の態様として、前記2種類の横糸のうち他方の径を、前記縦糸の径と同一に形成することができる。
【0020】
これにより、2種類の径の糸を準備すれば、太さの異なる横糸を織り込んだ農業用ネットを構成することができる。
従って、施工性の向上、農業用ネットの生産に必要な糸の在庫量の低減等によって生産コストを低減することができる。
【0021】
また、この発明の態様として、前記横糸の間隔を、前記縦糸の間隔の1.0倍より大きく、かつ2.0倍以下に形成することができる。
これにより、一方の横糸の径の調整によって、農業用ネットの縦方向と横方向の強度バランスを保つことができる。
【0022】
また、この発明の態様として、前記縦糸より太い横糸の径を、前記縦糸の径より、少なくとも1.2倍以上太く形成することができる。
これにより、農業用ネットの縦方向と横方向の強度バランスを保つことができる。
【0023】
また、この発明の態様として、前記縦糸および横糸の少なくとも一方に紫外線カット剤を付設することができる。
前記紫外線カット剤は、UVカット剤であることを含み、塗布、含浸、ならびに混合等によって縦糸および横糸に付設することを含む。
これにより、農業用ネットで覆われた空間内に透過する紫外線量を調整することができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、縦横方向の強度バランスを保ちながら生産コストを低減できる農業用ネットの提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
農業用ネット1の使用状況の斜視図を示す図1、農業用ネット1の一部平面図を示す図2、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の拡大平面図を示す図3、ならびに縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の縦断側面図による交差部の説明図を示す図4とともに、農業用ネット1について説明する。
農業用ネット1は、例えば野菜や果物、花卉等の栽培物(又は農作物)Aを栽培するネットハウス10の外形に合うかまぼこ型に、裁断ならびに縫製加工され、フレーム11に掛止して使用する。ネットハウス10のサイズは、栽培物Aの種類によって異なるため、使用するネットハウス10に適したサイズに加工して用いられる。
【0026】
農業用ネット1は、縦透明フィラメント2、横透明フィラメント3(3a、3b)、縦白色フィラメント4a、ならびに横白色フィラメント4bとで構成している。詳述すると、縦透明フィラメント2を1インチ当たり65本織り込める左右間隔D1で、横透明フィラメント3を1インチ当たり45本織り込める上下間隔D2で機械的に平織りして形成している。また、縦透明フィラメント2と横透明フィラメント3が相互に直交することによって長方形(約0.2ミリ×約0.4ミリ)の長方形目合い5を形成している。
なお、長方形目合い5を、約0.3ミリ×約0.4ミリの長方形で形成してもよい。
【0027】
なお、図2は、農業用ネット1の構成を容易に理解するため、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の本数を低減して示している。
また、左右間隔D1は、オンシツコナジラミ、マメハモグリバエ、キスジノミハムシ、アザミウマ等の微細な害虫の羽根が縦糸に接触したり、または害虫の体が縦糸間に挟まる等して縦糸間を通過できない間隔である。
また、2cmごとに、縦白色フィラメント4aおよび横白色フィラメント4bを縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の代わりに織り込んで、第一正方形格子6a(図2中破線で示す)を形成している。
また、10cmごとの縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3と、それらに両側に隣接する縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の代わりに、3本連続して縦白色フィラメント4aおよび横白色フィラメント4bを織り込んで、第二正方形格子6b(図2中一点破線で示す)を形成している
また、縦透明フィラメント2および白色フィラメント4aと、横透明フィラメント3および白色フィラメント4bとは相互に直交している。
【0028】
なお、縦透明フィラメント2、横透明フィラメント3ならびに白色フィラメント4(4a、4b)は、廃棄した場合であっても環境汚染とならないポリエチレン繊維(PE)で形成している。
詳述すると、縦透明フィラメント2、横透明フィラメント3bならびに縦白色フィラメント4aを直径約0.124mm(設計値)の110デシテックスのPE繊維で形成し、横透明フィラメント3aおよび横白色フィラメント4bを直径約0.155(設計値)mmの180デシテックスのPE繊維で形成している。
さらにまた、横透明フィラメント3aと横透明フィラメント3bとは、間隔D2で交互に織り込んでいる。
また、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3は透明であり、白色フィラメント4は白色に着色されている。
【0029】
なお、図4に示すように、農業用ネット1を縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3bのみで構成した場合の縦透明フィラメント2と横透明フィラメント3bとの交差部分の接触長さL1(図4中(A)のa部およびb部)より、横透明フィラメント3aと横透明フィラメント3bとを交互に織り込んだことによって、縦透明フィラメント2との交差部分の接触長さL2、L3を長く形成することができる(図4中(B)のc部およびd部)。従って、縦透明フィラメント2と、横透明フィラメント3aまたは横透明フィラメント3bとの交差部分の接触抵抗を増大することができる。
【0030】
これにより、農業用ネット1を栽培物Aを栽培するネットハウス10全体又は一部が覆われるように被覆するか、栽培物Aが覆われる状態に直接被覆する等して使用することによって、栽培時において、農業用ネット1の長方形目合い5から微細な害虫が侵入しようとしても、害虫の羽根が縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3に接触するか、害虫の体が縦透明フィラメント2間に挟まる等して通過できないため、農業用ネット1で覆われた空間内へ害虫の侵入を阻止することができる。
また、横透明フィラメント3の間隔D2を縦透明フィラメント2の間隔D1より広げて織り込むため、同一本数の縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3で略正方形の目合いを形成するよりも、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の間に形成される長方形目合い5の方が大きく、通気性および除湿性が向上し、栽培に適した温度および環境に保つことができる。
また、横透明フィラメント3の織り込み本数および織り込み回数が少ないため、農業用ネット1全体の重量が軽く、農業用ネット1の取り扱いが簡単かつ容易に行える。
さらに、横透明フィラメント3の織り込み回数が減少し、横透明フィラメント3の一織りによる織り上げ長さが長くなるため、機械的に織るときに要する時間が大幅に短縮され、農業用ネット1の生産性の向上および生産コストの低減を図ることができる。
また、縦透明フィラメント2の間隔を調整することによって害虫の侵入を防止できるため、横透明フィラメント3を織り込む時間に影響を与えずに防虫効果を調整することができる
また、横透明フィラメント3aを、縦透明フィラメント2や横透明フィラメント3bより太く形成することによって、縦透明フィラメント2および略同一太さのみの横透明フィラメント3を機械的に平織りした場合と比べて、横透明フィラメント3と交差および接触する縦透明フィラメント2の屈曲率が大きくなり、相互の接触長さおよび接触抵抗が大きくなるため、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の交差位置が変位しにくく、長方形目合い5が変形および目ズレするのを防止することができる。
なお、縦白色フィラメント4aおよび横白色フィラメント4bの交差部分も同様の効果を得ることができる。
従って、微細な害虫の侵入を防止する効果が安定して得られるため、農薬や殺虫剤を殆ど使用せずに害虫を防除することができるので、農薬の散布量が少なくて済み、自然環境に与える影響を少なくすることができる。
【0031】
また、通常、径の細いフィラメントほど高価であるため、横透明フィラメント3aと横透明フィラメント3bとを織り込んだことにより、横透明フィラメント3bのみで構成した場合と比べて、生産コストを低減することができる。
【0032】
また、白色フィラメント4によって10cmの正方形の第二正方形格子6bと2cmの正方形の第一正方形格子6aを設けたことにより、農業用ネット1をネットハウス10に合わせて裁断する際や、ネットハウス10に農業用ネット1を装着する際に農業用ネット1の長さの目安となるため、農業用ネット1の加工や装着を容易にすることができる。
【0033】
また、縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3の代わりに白色フィラメント4を織り込んで第一正方形格子6aおよび第二正方形格子6bを形成したことにより、農業用ネット1に照射される太陽光線を白色フィラメント4の白色によって反射することができ、害虫の侵入を防ぐ忌避効果を備えることができる。
【0034】
また、例えば銀やアルミ等を蒸着させた糸を織り込むことで忌避効果を得ていた従来の農業用ネットの場合、廃棄する際に銀やアルミ等を蒸着させた糸を分別して廃棄しなければならなかったが、有害物質を含有しないPE製の着色した白色フィラメント4を、同一素材の縦透明フィラメント2および横透明フィラメント3との間に織り込むことで忌避効果を得ているため、農業用ネット1を廃棄する場合であっても、分別して廃棄する必要がなく、廃棄のための手間を省くことができる。
なお、縦透明フィラメント2、横透明フィラメント3ならびに白色フィラメント4に、塗布、含浸、ならびに混合等によって紫外線カット剤を付設してもよい。
これにより、農業用ネット1で覆われた空間内に透過する紫外線量を調整することができる。
【0035】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の目合いは、長方形目合いに対応し、
以下同様に、
縦糸は、縦透明フィラメント2または縦白色フィラメント4aに対応し、
横糸は、横透明フィラメント3、横白色フィラメント4bに対応し、
縦糸の間隔は、左右間隔D1に対応し、
横糸の間隔は、上下間隔D2に対応し、
有色糸は、縦白色フィラメント4a、横白色フィラメント4bに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】農業用ネットの使用状態を示す斜視図。
【図2】農業用ネットの一部平面図
【図3】縦透明フィラメントおよび横透明フィラメントの拡大平面図。
【図4】縦透明フィラメントおよび横透明フィラメントの縦断側面図による交差部分の説明図。
【符号の説明】
【0037】
1…農業用ネット
2…縦透明フィラメント
3、3a、3b…横透明フィラメント
4…白色フィラメント
4a…縦白色フィラメント
4b…横白色フィラメント
5…長方形目合い
D1…左右間隔
D2…上下間隔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
害虫の侵入が妨げられるような目合いに合成樹脂製の縦糸および横糸でネット状に構成した農業用ネットであって、
前記縦糸および横糸を透明又は半透明に形成するとともに、
前記縦糸および前記横糸の少なくとも一方の間に、色を有する有色糸を所定間隔ごとに織り込んだ
農業用ネット。
【請求項2】
前記所定間隔を第一所定間隔とし、第一所定間隔の整数倍の第二所定間隔ごとに、有色糸を複数連続して織り込んだ
請求項1に記載の農業用ネット。
【請求項3】
前記縦糸を、前記害虫の侵入が妨げられるような間隔に隔てて略平行に張架し、
前記各縦糸と交差する方向に、前記縦糸の間隔より広い間隔で径の異なる2種類の横糸を交互に織り込んだ
請求項1または2に記載の農業用ネット。
【請求項4】
前記2種類の横糸のうち一方の径を、前記縦糸の径より太く形成した
請求項3に記載の農業用ネット。
【請求項5】
前記2種類の横糸のうち他方の径を、前記縦糸の径と同一に形成した
請求項4に記載の農業用ネット。
【請求項6】
前記横糸の間隔を、前記縦糸の間隔の1.0倍より大きく、かつ2.0倍以下に形成した
請求項3から5のうちいずれかに記載の農業用ネット。
【請求項7】
前記縦糸より太い横糸の径を、前記縦糸の径より、少なくとも1.2倍以上太く形成した
請求項4から6のうちいずれか1つに記載の農業用ネット。
【請求項8】
前記縦糸および横糸の少なくとも一方に紫外線カット剤を付設した
請求項1から7のうちいずれか1つに記載の農業用ネット。
【請求項1】
害虫の侵入が妨げられるような目合いに合成樹脂製の縦糸および横糸でネット状に構成した農業用ネットであって、
前記縦糸および横糸を透明又は半透明に形成するとともに、
前記縦糸および前記横糸の少なくとも一方の間に、色を有する有色糸を所定間隔ごとに織り込んだ
農業用ネット。
【請求項2】
前記所定間隔を第一所定間隔とし、第一所定間隔の整数倍の第二所定間隔ごとに、有色糸を複数連続して織り込んだ
請求項1に記載の農業用ネット。
【請求項3】
前記縦糸を、前記害虫の侵入が妨げられるような間隔に隔てて略平行に張架し、
前記各縦糸と交差する方向に、前記縦糸の間隔より広い間隔で径の異なる2種類の横糸を交互に織り込んだ
請求項1または2に記載の農業用ネット。
【請求項4】
前記2種類の横糸のうち一方の径を、前記縦糸の径より太く形成した
請求項3に記載の農業用ネット。
【請求項5】
前記2種類の横糸のうち他方の径を、前記縦糸の径と同一に形成した
請求項4に記載の農業用ネット。
【請求項6】
前記横糸の間隔を、前記縦糸の間隔の1.0倍より大きく、かつ2.0倍以下に形成した
請求項3から5のうちいずれかに記載の農業用ネット。
【請求項7】
前記縦糸より太い横糸の径を、前記縦糸の径より、少なくとも1.2倍以上太く形成した
請求項4から6のうちいずれか1つに記載の農業用ネット。
【請求項8】
前記縦糸および横糸の少なくとも一方に紫外線カット剤を付設した
請求項1から7のうちいずれか1つに記載の農業用ネット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2006−204250(P2006−204250A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−23474(P2005−23474)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(392002918)日本ワイドクロス株式会社 (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(392002918)日本ワイドクロス株式会社 (12)
【Fターム(参考)】
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