農機選定用のシミュレーション装置
【課題】 土地利用計画や耕種計画などに見合った適正なトラクタや田植機などの農機の選定を容易に行えるようにする。
【解決手段】 作目、品種、植付形態、作付面積、収穫に至るまでの作業の種類、作業期間、農機に関するデータ、の入力を可能にする入力手段6,7,8、入力された作目、品種、植付形態、作付面積、収穫に至るまでの作業の種類、作業期間に基づいて、栽培暦を作成する栽培暦作成手段2、栽培地域の気象に関するデータ、ほ場での作業条件、ほ場の立地条件、および、入力手段6,7,8により入力された作目、品種、植付形態、作付面積、収穫に至るまでの作業の種類、作業期間、農機の作業幅と作業速度に関するデータに基づいて、各作業ごとの機械利用効率を試算する演算手段3、演算手段3による試算結果を出力する出力手段8,9を備えてある。
【解決手段】 作目、品種、植付形態、作付面積、収穫に至るまでの作業の種類、作業期間、農機に関するデータ、の入力を可能にする入力手段6,7,8、入力された作目、品種、植付形態、作付面積、収穫に至るまでの作業の種類、作業期間に基づいて、栽培暦を作成する栽培暦作成手段2、栽培地域の気象に関するデータ、ほ場での作業条件、ほ場の立地条件、および、入力手段6,7,8により入力された作目、品種、植付形態、作付面積、収穫に至るまでの作業の種類、作業期間、農機の作業幅と作業速度に関するデータに基づいて、各作業ごとの機械利用効率を試算する演算手段3、演算手段3による試算結果を出力する出力手段8,9を備えてある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、適正なトラクタや田植機などの農機の選定を可能にする農機選定用のシミュレーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、農作業の機械化によって、労働時間の短縮や重労働からの解放とともに、適期作業の実施や作業精度の向上などから、農作物の収量の増加や品質の向上などを図ることができる。
【0003】
しかしながら、農作業で使用するトラクタ、田植機、コンバイン、および、トラクタなどに連結する各種の作業機、などの農機は、地域ごとに異なる気象条件や農業の形態、栽培する作物の生育適期間などにより、その利用期間が制約される。そのため、各農機を効率的かつ経済的に利用するには、導入する各農機が、制約された期間内において、どれだけの作業遂行能力を発揮するかを把握する必要がある。そのためには、先ず、使用する農機の作業能率を知る必要がある。
【0004】
なお、作業能率は、単位時間当たりの作業面積、または、単位面積当たりの作業時間であり、単位時間当たりの作業面積はほ場作業量とも言われている。
【0005】
そこで従来から、使用する農機の作業幅と作業速度から使用する農機の理論作業量を計算し、この理論作業量をほ場作業効率で補正して、使用する農機のほ場作業量(作業能率)を算出し、また、一日の作業時間を実作業率で補正して一日の実作業時間を算出し、算出したほ場作業量と一日の実作業時間とから一日のほ場作業量を算出し、さらに、各作業の作業適期間における配分作業日数と作業可能日数率とから作業可能日数を算出し、算出した一日のほ場作業量と作業可能日数、使用する農機の台数、および、作業期間内での作業回数とから負担可能面積を算出し、その負担可能面積と計画作業面積とから機械利用効率を算出することにより、導入する各農機が、制約された期間内において、どれだけの作業遂行能力を発揮するかを把握することが考えられている(例えば非特許文献1参照)。
【0006】
また、作業する地域、行う作業によって異なる農機の種類、その農機で行う作業の開始日と終了日、その農機の作業幅と作業速度、ほ場作業効率、一日の作業時間、実作業率、作業可能日数率、および、作業期間内での作業回数、のそれぞれを対応する所定の入力欄に入力することにより、ほ場作業量、一日のほ場作業量、および、年間負担面積(負担可能面積)を試算する農業機械導入シミュレーションプログラムが提供されていた(例えば非特許文献1参照)。
【非特許文献1】社会法人 日本農業機械化協会 「農業機械導入利用安全指導ハンドブック」 平成14年2月出版
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
つまり、上記の農業機械導入シミュレーションプログラムを利用することにより、導入予定のトラクタや田植機などの各農機の年間負担面積を試算することができる。そして、この年間負担面積と、それぞれが栽培しようとする作物の計画作業面積とから、導入予定の各農機の機械利用効率を試算すれば、導入する各農機が、制約された期間内において、どれだけの作業遂行能力を発揮するかを把握することができる。
【0008】
ところで、栽培する作物の収穫に至るまでの各作業で使用する全農機の機械利用効率を正確に試算するためには、どのような作物のどのような品種をどのくらいの面積で栽培し、また、栽培する作物や品種に対して、どのような作業をいつごろ行うか、を日付け順に表す栽培暦を作成して、各作業の作業適期間を設定する必要がある。そして、その栽培暦を作成するためには、作目(作物の種類)や品種ごとに各地域で作成されている耕種基準や、各地域の条件によって異なる作物の栽培方法などに基づいて、土地利用計画や耕種計画などを作成する必要がある。また、使用予定の各農機の作業幅や作業速度などのデータを正確に調べる必要がある。
【0009】
しかしながら、前述した農業機械導入シミュレーションプログラムは、栽培暦の作成などを支援するようには構成されていないことから、栽培する作物の収穫に至るまでに使用する全農機の機械利用効率を正確に試算するためには、栽培する地域での耕種基準や作物の栽培方法などを調べ上げ、それらに基づく土地利用計画や耕種計画の作成、および、それらの計画に基づく栽培暦の作成を全て手作業で行う必要があり、また、使用予定の各農機に関するデータを収集する必要がある。
【0010】
つまり、前述した農業機械導入シミュレーションプログラムを用いて、栽培する作物の収穫に至るまでに使用する全農機の機械利用効率を正確に試算するには、かなりの労力と時間を要することになる。
【0011】
本発明の目的は、土地利用計画や耕種計画などに見合った適正なトラクタや田植機などの農機の選定を容易に行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明のうちの請求項1に記載の発明では、
栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、各作業の作業期間、および、各作業で使用する農機に関するデータ、の入力を可能にする入力手段と、
入力された栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、および、各作業の作業期間に基づいて、栽培する作物の栽培暦を作成する栽培暦作成手段と、
作物を栽培する地域の気象に関するデータ、作物を栽培するほ場での作業条件、作物を栽培するほ場の立地条件、ならびに、前記入力手段により入力された栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、各作業の作業期間、および、各作業で使用する農機の作業幅と作業速度に関するデータに基づいて、各作業ごとの機械利用効率を試算する演算手段と、
前記演算手段による試算結果を出力する出力手段とを備えて構成してあることを特徴とする。
【0013】
この特徴構成によると、作目(作物の種類)や品種ごとに各地域で作成されている耕種基準や、各地域の条件によって異なる作物の栽培方法などに基づいて作成する土地利用計画や耕種計画などに沿うように、栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、各作業の作業期間、および、各作業で使用する農機に関するデータ、を入力することにより、これらの入力データに基づく栽培暦を簡単に作成することができる。
【0014】
そして、栽培暦を作成することにより、栽培する作物の作目・品名・植え付け形態・作付け面積ごとの収穫に至るまでに行う各作業の流れを容易に把握することができる。これにより、遂行することが不可能な作業の重複などがある場合には、その箇所を容易に見つけ出すことができ、重複する作業の日程の調整、農機台数や人員数の検討、などによる改善を速やかに行うことができる。
【0015】
また、演算手段で試算された各作業ごとの機械利用効率に基づいて、各作業で使用する農機が適正であるか否かを判断することができ、使用する農機が適正でない作業がある場合には、その作業で使用する農機を選定し直す、その作業の作業時間や作業期間を調整する、などの対策を容易に施すことができ、再選定の農機のデータや調整後の作業時間や作業期間などに基づく栽培暦の作成や機械利用効率の試算などを容易かつ迅速に行える。
【0016】
従って、土地利用計画や耕種計画などに見合った適正なトラクタや田植機などの農機の選定、あるいは、選定した農機の性能に見合った土地利用計画や耕種計画などの修正を容易に行うことができる。
【0017】
本発明のうちの請求項2に記載の発明では、上記請求項1に記載の発明において、
前記入力手段による地域名の入力が可能となるように構成し、
地域名ごとの気象に関するデータを記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力された地域名に基づいて、その地域の気象に関するデータを前記記憶手段から読み出して前記演算手段に送る制御手段とを備えてあることを特徴とする。
【0018】
この特徴構成によると、作業する地域名を入力するだけで、地域ごとに設定されている日長時間や作業可能日数率などの機械利用効率の試算に必要な気象に関するデータを自動的に入力することができ、機械利用効率を試算することができる。
【0019】
従って、機械利用効率の試算に要する手間の削減を図ることができる。
【0020】
本発明のうちの請求項3に記載の発明では、上記請求項1または2に記載の発明において、
各種農機の品名および前記品名ごとの作業幅と作業速度に関するデータを記憶する記憶手段を備え、
前記入力手段を、前記農機に関するデータとして前記農機の品名の選択入力が可能となるように構成し、
前記入力手段で入力された前記農機の品名に基づいて、その品名の作業幅と作業速度に関するデータを前記記憶手段から読み出して前記演算手段に送る制御手段を備えてあることを特徴とする。
【0021】
この特徴構成によると、各作業で使用する農機の品名を選択入力することにより、農機の品名ごとに設定されている作業幅、作業条数、条間、作業速度などの機械利用効率の試算に必要な作業幅や作業速度に関するデータを自動的に入力することができ、機械利用効率を試算することができる。
【0022】
従って、機械利用効率の試算に要する手間の削減を図ることができる。
【0023】
本発明のうちの請求項4に記載の発明では、上記請求項3に記載の発明において、
前記農機の作業幅と作業速度に関するデータを調整することにより機械利用効率の最適化を図るとともに、機械利用効率の最適化に適した作業幅と作業速度とを備える農機の品名を前記出力手段で出力させる最適化手段を備えてあることを特徴とする。
【0024】
この特徴構成によると、最適化手段の作用で出力手段により表示される農機の品名を選択することにより、作業に見合った適正な農機を選定することができる。これにより、作業に見合った適正な農機を選定できるまで、選定した農機のデータを入力して機械利用効率を試算する、といった手間を省くことができる。
【0025】
従って、土地利用計画や耕種計画などに見合った適正なトラクタや田植機などの農機の選定をより容易かつ迅速に行うことができる。
【0026】
本発明のうちの請求項5に記載の発明では、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、
作業時間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段を備えてあることを特徴とする。
【0027】
この特徴構成によると、最適化手段の作用により、作業時間を、選定した農機に見合った適正な時間に自動的に調整することができる。これにより、選択した農機に見合った適正な作業時間が得られるまで、作業時間を調整し、調整した作業時間に基づいて機械利用効率を試算する、といった手間を省くことができる。
【0028】
従って、選定した農機の性能に見合った耕種計画などの修正をより容易かつ迅速に行うことができる。
【0029】
本発明のうちの請求項6に記載の発明では、上記請求項1〜5のいずれか一つに記載の発明において、
作業期間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段を備えてあることを特徴とする。
【0030】
この特徴構成によると、最適化手段の作用により、作業期間を、選定した農機に見合った適正な期間に自動的に調整することができる。これにより、選択した農機に見合った適正な作業期間が得られるまで、作業期間を調整し、調整した作業期間に基づいて機械利用効率を試算する、といった手間を省くことができる。
【0031】
従って、選定した農機の性能に見合った耕種計画などの修正をより容易かつ迅速に行うことができる。
【0032】
本発明のうちの請求項7に記載の発明では、上記請求項1〜6のいずれか一つに記載の発明において、
前記入力手段によるコンバインの品名の入力が可能となるように構成し、
コンバインの品名ごとの処理能力を記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力されたコンバインの品名に基づいて、そのコンバインの処理能力を前記記憶手段から読み出して、前記コンバインの処理能力に対応する乾燥機の処理能力を算出し、算出した乾燥機の処理能力を前記出力手段で出力させる乾燥機選定用の演算手段とを備えてあることを特徴とする。
【0033】
この特徴構成によると、コンバインの品名を入力することにより、そのコンバインの処理能力に適した乾燥機の処理能力を把握することができ、その処理能力から適正な乾燥機を選定することができる。
【0034】
従って、使用するコンバインの処理能力に対応した適正な乾燥機の選定を容易かつ迅速に行える。
【0035】
本発明のうちの請求項8に記載の発明では、上記請求項1〜7のいずれか一つに記載の発明において、
前記入力手段による乾燥機の処理能力の入力が可能となるように構成し、
コンバインの品名ごとの処理能力を記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力された乾燥機の処理能力に基づいて、その乾燥機の処理能力に対応するコンバインの処理能力を算出し、その算出したコンバインの処理能力に対応するコンバインの品名を前記記憶手段から読み出し、読み出した前記コンバインの品名を前記出力手段で出力させるコンバイン選定用の演算手段とを備えてあることを特徴とする。
【0036】
この特徴構成によると、乾燥機の処理能力を入力することにより、その乾燥機の処理能力に適した処理能力を有するコンバインの品名が出力手段で出力され、その出力されたコンバインの品名を選択することにより、乾燥機の処理能力に対応した処理能力を有するコンバインを選定することができる。
【0037】
従って、使用する乾燥機の処理能力に対応した適正なコンバインの選定を容易かつ迅速に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例を図面に基づいて説明する。
【0039】
図1は、本発明に係る農機選定用のシミュレーション装置1の構成を示すブロック図である。このシミュレーション装置1は、制御装置2、演算装置3、主記憶装置4、補助記憶装置5、キーボード6、マウス7、ディスプレイ8、およびプリンタ9、などを備えたパーソナルコンピュータ10と、補助記憶装置5に記憶した、農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラムやデータベースなどにより構成してある。
【0040】
データベースは、シミュレーションに必要とする、各種の計算式、ほ場での作業条件やほ場の立地条件および植付形態などに対応した各種の補正値、地域ごとに設定された気象に関するデータ、作目(作物の種類)や品種ごとに各地域で作成されている耕種基準に関するデータ、ならびに、トラクタ、田植機、コンバイン、および、トラクタなどに連結して使用するロータリ耕耘装置や代掻きハローなどの各農機に関するデータ、などを管理する。
【0041】
そして、マウス7またはキーボード6の操作により、農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラムの実行を指令すると、制御装置2が、その制御プログラムを補助記憶装置5から読み込み、その制御プログラムに基づいて各種装置3〜9の作動や種々のデータの受け渡しなどを制御する農機選定用のシミュレーションを開始する。このシミュレーションにおいて必要となる各種の人為操作は、キーボード6やマウス7を用いて行う。
【0042】
図2〜17は、シミュレーション装置1のディスプレイ8で表示される各種の表示画面である。以下、これらの図面を参照しながら、ディスプレイ8で表示される表示画面の表示内容などについて説明する。
【0043】
先ず、制御装置2が農機選定用のシミュレーションを開始すると、ディスプレイ8にはメニュー画面(図2参照)が表示される。
【0044】
図2に示すように、メニュー画面では、「条件入力」と標記した第1操作領域、および、「結果表示」と標記した第2操作領域、などを区画設定してある。
【0045】
第1操作領域では、「条件1」「地域・作業」と標記した第1ボタン11、「条件2」「ほ場・品種」と標記した第2ボタン12、「条件3」「賃金・燃料費」と標記した第3ボタン13、および、「栽培暦入力」と標記した第4ボタン14、が表示される。
【0046】
第2操作領域では、「年間負担面積(機械利用効率)」と標記した第5ボタン15、「機械利用経費」と標記した第6ボタン16、「損益分岐点」と標記した第7ボタン17、「栽培暦出力」と標記した第8ボタン18、および、「コンバイン←→乾燥機」と標記した第9ボタン19、が表示される。
【0047】
第2操作領域の下方には、「データ保存」と標記した保存ボタン20、「データ読込」と標記した読込ボタン21、および、「データクリア」と標記したクリアボタン22、が表示される。
【0048】
第1ボタン11を操作すると、表示画面がメニュー画面から第1入力画面(図3参照)に切り換わる。第2ボタン12を操作すると、表示画面がメニュー画面から第2入力画面(図4参照)に切り換わる。第3ボタン13を操作すると、表示画面がメニュー画面から第3入力画面(図5参照)に切り換わる。第4ボタン14を操作すると、表示画面がメニュー画面から第4入力画面(図6〜8参照)に切り換わる。
【0049】
第5ボタン15を操作すると、表示画面がメニュー画面から第1出力画面(図10参照)に切り換わる。第6ボタン16を操作すると、表示画面がメニュー画面から第2出力画面(図示せず)に切り換わる。第7ボタン17を操作すると、表示画面がメニュー画面から第3出力画面(図示せず)に切り換わる。第8ボタン18を操作すると、表示画面がメニュー画面から第4出力画面(図12〜15参照)に切り換わる。第9ボタン19を操作すると、表示画面がメニュー画面から第5出力画面(図16および図17参照)に切り換わる。
【0050】
保存ボタン20を操作すると、各入力画面で入力した入力データ、および、各出力画面で出力された出力データを、補助記憶装置5に保存することができる。読込ボタン21を操作すると、補助記憶装置5に保存したデータを再表示させることができる。クリアボタン22を操作すると、各入力画面で入力した入力データを消去することができる。
【0051】
図3に示すように、第1入力画面は、農機を使用する地域、ほ場での作業条件、および、ほ場の立地条件、を入力設定するためのものである。そのため、この第1入力画面では、「地域」と標記した地域名設定用の表示領域、「作業条件」と標記した作業条件設定用の表示領域、および、「立地条件」と標記した立地条件設定用の表示領域、などを区画設定してある。
【0052】
地域名設定領域では、プルダウンメニューからの地方名の選択入力を可能にする地方名入力欄23、および、プルダウンメニューからの地域名の選択入力を可能にする地域名入力欄24、が表示される。
【0053】
作業条件設定領域では、ほ場の大きさの定性的な選択入力を可能にする「小」「中」「大」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、ほ場の形の定性的な選択入力を可能にする「悪い」「普通」「良い」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、ほ場の乾湿の定性的な選択入力を可能にする「湿田」「半湿」「乾田」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、オペレータの熟練度の定性的な選択入力を可能にする「低」「普通」「高」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、施肥機の有無の選択入力を可能にする「有」「無」とそれぞれ標記した2つの選択ボタン(符号無し)、および、植立穀稈の倒伏度合いの定性的な選択入力を可能にする「多」「普通」「少」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、が表示される。
【0054】
立地条件設定領域では、ほ場までの距離の定性的な選択入力を可能にする「遠」「普通」「近」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、および、ほ場の分散度の定性的な選択入力を可能にする「多」「普通」「少」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、が表示される。
【0055】
地方名入力欄23では、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、「北海道」「東北」「北陸」などの地方名が一覧表示され、プルダウンメニューからいずれかの地方名を選択すると、選択した地方名が表示される。
【0056】
地域名入力欄24では、地方名入力欄23での地方名の表示後に、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、地方名入力欄23で表示している地方名に対応する地域名が一覧表示され、プルダウンメニューからいずれかの地域名を選択すると、選択した地域名が表示される。
【0057】
ほ場の大きさに関する「小」「中」「大」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0058】
ほ場の形に関する「悪い」「普通」「良い」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0059】
ほ場の乾湿に関する「湿田」「半湿」「乾田」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0060】
オペレータの熟練度に関する「低」「普通」「高」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0061】
施肥機の有無に関する「有」「無」の2つの選択ボタンのうちのいずれか一方を操作すると、操作した一方の選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他方の選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0062】
植立穀稈の倒伏度合いに関する「多」「普通」「少」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0063】
ほ場までの距離に関する「遠」「普通」「近」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0064】
ほ場の分散度に関する「多」「普通」「少」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0065】
この実施形態では、選択ボタンが凹表示されて選択ボタンにチェックマークが入った表示状態を選択ボタンの「選択状態」とし、選択ボタンが凸表示されて選択ボタンにチェックマークが入っていない表示状態を選択ボタンの「非選択状態」としてある。
【0066】
図4に示すように、第2入力画面は、栽培する作物の、作目、品種、植付形態、および作付面積、を入力設定するためのものである。そのため、この第2入力画面では、「水稲」と標記した水稲用の設定領域、「麦」と標記した麦用の設定領域、「大豆・ソバ」と標記した大豆・ソバ用の設定領域、および、「作付延面積」と標記した作付け延べ面積表示用の表示領域、などを区画設定してある。
【0067】
水稲用の設定領域では、プルダウンメニューからの移植する水稲の品種名の選択入力を可能にする複数の移植品種名入力欄25、移植する水稲の品種ごとの作付け面積の直接入力を可能にする複数の移植用品種別面積入力欄26、移植する水稲全体の作付け面積を表示する移植面積表示欄27、プルダウンメニューからの疎植する水稲の品種名の選択入力を可能にする複数の疎植品種名入力欄28、疎植する水稲の品種ごとの作付け面積の直接入力を可能にする複数の疎植用品種別面積入力欄29、疎植する品種全体の作付け面積を表示する疎植面積表示欄30、プルダウンメニューからの直播する水稲の品種名の選択入力を可能にする複数の直播品種名入力欄31、直播する水稲の品種ごとの作付け面積の直接入力を可能にする複数の直播用品種別面積入力欄32、直播する品種全体の作付け面積を表示する直播面積表示欄33、水稲の品種ごとの作付け面積の表示を可能にする複数の水稲用品種別面積表示欄34、および、水稲全体の作付け面積を表示する水稲面積表示欄35、が表示される。
【0068】
ここでは、苗を標準の株間(機体進行方向の植え付け間隔)でほ場に植え付けることを移植と称し、苗を標準の株間よりも長い株間でほ場に植え付けることを疎植と称し、種籾をほ場に直播きすることを直播と称する。
【0069】
麦用の設定領域では、プルダウンメニューからの麦の品種名の選択入力を可能にする複数の麦品種名入力欄36、麦の品種ごとの作付け面積の直接入力を可能にする複数の麦用品種別面積入力欄37、および、麦全体の作付け面積を表示する麦面積表示欄38、が表示される。
【0070】
大豆・ソバ用の設定領域では、プルダウンメニューからの大豆・ソバの品種名の選択入力を可能にする複数の大豆・ソバ品種名入力欄39、大豆・ソバの品種ごとの作付け面積の直接入力を可能にする複数の大豆・ソバ用品種別面積入力欄40、および、大豆・ソバ全体の作付け面積を表示する大豆・ソバ面積表示欄41、が表示される。
【0071】
作付け延べ面積表示用の表示領域では、作物全体の作付け面積を作付け延べ面積として表示する作付延面積表示欄42が表示される。
【0072】
水稲用の各品種名入力欄25,28,31では、それらの右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、第1入力画面で設定した地域で推奨している、例えば、「ヒノヒカリ」「コシヒカリ」などの水稲の品種名が一覧表示され、プルダウンメニューからいずれかの品種名を選択すると、選択した品種名が表示される。
【0073】
麦品種名入力欄36では、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、「大麦」「小麦」「裸麦」といった麦の品種名が一覧表示され、プルダウンメニューからいずれかの品種名を選択すると、選択した品種名が表示される。
【0074】
大豆・ソバ用の品種名入力欄39では、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、「大豆1」「大豆2」「ソバ(夏)」「ソバ(冬)」といった大豆・ソバの品種名が一覧表示され、プルダウンメニューからいずれかの品種名を選択すると、選択した品種名が表示される。
【0075】
また、各品種名入力欄25,28,31,36,39では、それらに対して品種名を直接入力することも可能であり、直接入力を行うと、入力した品種名が表示される。
【0076】
各品種別面積入力欄26,29,32,37,40では、それらに対して直接入力された数値が表示される。各水稲用品種名別面積表示欄34では、それらと横方向に並ぶ、移植用品種別面積入力欄26、疎植用品種別面積入力欄29、および直播用品種別面積入力欄32、に直接入力された数値の合計が表示される。
【0077】
図5に示すように、第3入力画面は、オペレータや補助者の賃金、燃料費、および、農機を使用して行う各種の作業名、を入力設定するためのものである。そのため、この第3入力画面では、「賃金」と標記した賃金設定領域、「燃料費」と標記した燃料費設定領域、「水稲」と標記した水稲用の作業選択領域、「麦」と標記した麦用の作業選択領域、「大豆・ソバ」と標記した大豆・ソバ用の作業選択領域、および、「補助者の人数」と標記した補助者人数設定領域、などを区画設定してある。
【0078】
賃金設定領域では、オペレータの1時間当たりの賃金の直接入力を可能にするオペレータ賃金入力欄43、オペレータの1日当たりの賃金を表示するオペレータ賃金表示欄44、補助者の1時間当たりの賃金の直接入力を可能にする補助者賃金入力欄45、および、補助者の1日当たりの賃金を表示する補助者賃金表示欄46、が表示される。
【0079】
燃料費設定領域では、軽油単価の直接入力を可能にする軽油単価入力欄47と、ガソリン単価の直接入力を可能にするガソリン単価入力欄48とが表示される。
【0080】
水稲用の作業選択領域、麦用の作業選択領域、および大豆・ソバ用の作業選択領域では、それぞれの栽培・収穫において農機を使用することのある各種の作業名と、それらの作業名の選択を可能にする複数のチェック欄49とが表示される。
【0081】
補助者人数設定領域では、補助者を必要とする作業名に対しての補助者人数の入力を可能にする複数の人数入力欄50が表示される。この実施形態では、補助者を必要とする作業名として水稲用の田植え作業と収穫作業とを例示してあり、それらの作業名に人数入力欄50が対応していることを把握できるように、各人数入力欄50を、対応する作業名と横方向に並ぶ位置に、対応する作業名が属する作業選択領域と同色で表示してある。
【0082】
各入力欄43,45,47,48,50では、それらに対して直接入力された数値が表示される。各チェック欄49は、それらに対する操作に基づいて、対応する作業名の選択を示すチェックマーク表示状態と、対応する作業名の非選択を示すチェックマーク非表示状態とに切り換わる。
【0083】
図6〜8に示すように、第4入力画面は、農機を使用する各作業の作業期間を、作目別、品種別、植付形態別に入力設定するためのものである。そのため、この第4入力画面では、作業期間の入力設定を可能にする作業期間設定領域などを区画設定してある。
【0084】
作業期間設定領域では、作目表示欄51、品種名表示欄52、植付形態表示欄53、作付面積表示欄54、および作業期間入力欄55、などが表示される。作業期間設定領域の左上方には、それらの表示欄51〜55での表示内容の作目ごとの切り換えを可能にする「水稲」と標記した水稲用の第1ボタン56、「麦」と標記した麦用の第2ボタン57、および、「大豆・ソバ」と標記した大豆・ソバ用の第3ボタン58、が表示される。
【0085】
水稲用の第1ボタン56を操作すると、第2入力画面の水稲用の設定領域で入力設定した作目、品種名、植付形態、および作付面積が、作目表示欄51、品種名表示欄52、植付形態表示欄53、および作付面積表示欄54に反映され、第3入力画面の水稲用の作業選択領域で選択した各作業名が、選択した作業数に応じて作業期間入力欄55の欄内に区画設定される複数の作業名表示欄64に反映され、各作業名表示欄64に対応して、選択した作業の開始日を表示する開始日表示欄60、および、選択した作業の終了日を表示する終了日表示欄61、が区画設定される。
【0086】
麦用の第1ボタン57を操作すると、第2入力画面の麦用の設定領域で入力設定した作目、品種名、および作付面積が、作目表示欄51、品種名表示欄52、および作付面積表示欄54に反映され、第3入力画面の麦用の作業選択領域で選択した各作業名が、選択した作業数に応じて作業期間入力欄55の欄内に区画設定される複数の作業名表示欄64に反映され、各作業名表示欄64に対応して開始日表示欄60および終了日表示欄61が区画設定される。
【0087】
大豆・ソバ用の第3ボタン58を操作すると、第2入力画面の大豆・ソバ用の設定領域で入力設定した作目、品種名、および作付面積が、作目表示欄51、品種名表示欄52、および作付面積表示欄54に反映され、第3入力画面の大豆・ソバ用の作業選択領域で選択した各作業名が、選択した作業数に応じて作業期間入力欄55の欄内に区画設定される複数の作業名表示欄64に反映され、各作業名表示欄64に対応して開始日表示欄60および終了日表示欄61が区画設定される。
【0088】
そして、開始日表示欄60または終了日表示欄61を操作すると、その表示欄55,56が対応する作業名の作業期間の設定や、その作業で使用する農機の選択を可能にする農機選択用のサブ画面(図9参照)が表示される。
【0089】
図9に示すように、農機選択用のサブ画面では、作業期間の設定などを可能にする第1領域や、農機の選択を可能にする第2領域、などを区画設定してある。
【0090】
第1領域では、年月日の選択操作を可能にするカレンダ62、第4入力画面で操作された開始日表示欄60または終了日表示欄61に対応した作目と品種名を表示する作目品種表示欄63、操作された開始日表示欄60または終了日表示欄61に対応した作業名を表示する作業名表示欄64、カレンダ62で選択した年月日が作業開始日として入力される開始日入力欄65、カレンダ62で選択した年月日が作業終了日として入力される終了日入力欄66、作業によって必要となる30アールのほ場での標準的な作業長さを表示する作業長さ表示欄67、および、作業によって必要となる30アールのほ場での標準的な作業本数を表示する作業本数表示欄68、が表示される。
【0091】
第2領域では、プルダウンメニューからの本機名の選択入力を可能にする本機名入力欄69、プルダウンメニューからの作業機名の選択入力を可能にする作業機名入力欄70、農機の選択方法の切り換えを可能にする選択方法切換領域、および、本機の選択条件を設定する選択条件設定領域、選択可能な農機のデータを品名ごとに一覧表示する第1表示欄71、選択されたトラクタなど牽引本機の品名などを表示する第2表示欄72、および、選択された田植機やコンバインなどの非牽引本機またはロータリ耕耘装置や代掻きハローなどの作業機の品名などを表示する第3表示欄73、が表示される。
【0092】
カレンダ62では、プルダウンメニューからの選択操作により年・月を選択することができ、ボタン操作により日を選択することができる。開始日入力欄65および終了日入力欄66は、それらに対する選択操作を行うと、選択された側が、カレンダ62または直接入力による年月日の入力が可能な選択状態に切り換わる。
【0093】
作業長さ表示欄67および作業本数表示欄68は、作業長さおよび作業本数に基づいて作業幅が算出される「溝掘り機」などの作業機名が作業機名入力欄70に入力された場合に、作業長さおよび作業本数を表示する。
【0094】
本機名入力欄69では、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、作業名表示欄64で表示している作業名に対して使用可能な、例えば、「トラクタ」などの本機名が一覧表示され、プルダウンメニューから使用する本機名を選択すると、選択した本機名が表示される。
【0095】
作業機名入力欄70では、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、作業名表示欄64で表示している作業名に対して使用可能な、例えば、「ロータリ」「プラウ」などの作業機名が一覧表示され、プルダウンメニューから使用する作業機名を選択すると、選択した作業機名が表示される。
【0096】
選択方法切換領域では、「新規選択」と「既存分からの選択」との選択方法の切り換えを可能にする2つのチェック欄74,75が表示され、新規選択側のチェック欄74を操作すると、そのチェック欄74にドットマークが表示され、選択方法が「新規選択」に切り換わる。また、既存分からの選択側のチェック欄75を操作すると、そのチェック欄75にドットマークが表示され、選択方法が「既存分からの選択」に切り換わる。
【0097】
選択条件設定領域では、本機名入力欄69で選択した本機名に基づいて、その表示状態が、品名の選択に関する条件の設定が可能な状態と不能な状態とに切り換わり、選択条件の設定が可能な状態では、本機名に応じて設定が可能になった選択条件の選択入力を可能にする条件入力欄76が表示される。例えば、本機名入力欄69で「田植機」を選択した場合には、条数の選択入力を可能にする条件入力欄76が表示される。また、本機名入力欄69で「トラクタ」を選択した場合には、馬力や駆動方式などの選択入力を可能にする条件入力欄76が表示される。各条件入力欄76では、プルダウンメニューからの選択操作により選択入力された条件が表示される。
【0098】
第1表示欄71では、選択方法を「新規選択」に設定している場合において、本機名入力欄69で本機名を選択すると、その本機名に基づいて、選択が可能な本機の品名と、シミュレーションに必要な品名ごとの各種のデータが一覧表示される。選択方法を「新規選択」に設定している場合において、本機名入力欄69で本機名を選択し、かつ、条件入力欄76で選択条件を設定する(設定が可能な場合)と、その本機名と選択条件とに基づいて、選択が可能な本機の品名と、シミュレーションに必要な品名ごとの各種のデータが一覧表示される。選択方法を「新規選択」に設定している場合において、作業機名入力欄70で作業機名を選択すると、その作業機名に基づいて、選択した本機に対して使用が可能な作業機の品名と、シミュレーションに必要な品名ごとの各種のデータが一覧表示される。
【0099】
そして、選択可能な農機の品名などが第1表示欄71で一覧表示されている場合において、品名の選択操作を行うと、その品名がトラクタなどの牽引本機のものである場合には、その品名と、その農機のシミュレーションに要する各種のデータが第2表示欄72に表示される。また、その品名が田植機などの非牽引本機または作業機のものである場合には、その品名と、その農機のシミュレーションに要する各種のデータが第3表示欄73に表示される。
【0100】
なお、第2表示欄72においてトラクタなどの牽引本機の品名が選択されている場合に、作業機名入力欄70で作業機名を選択すると、その作業機名と選択されている本機の品名とに基づいて、その本機の品名に対して使用が可能な作業機の品名と、シミュレーションに必要な品名ごとの各種のデータが一覧表示される。
【0101】
これにより、牽引本機と牽引本機に連結して使用する作業機との不適当な組み合わせが選択されることを未然に回避することができる。
【0102】
選択方法を「既存分からの選択」に設定している場合において、本機名入力欄69で本機名を選択すると、その本機名が牽引本機のものである場合には、その本機名で既に選択されている牽引本機の品名と、その農機のシミュレーションに要する各種のデータが第1表示欄71と第2表示欄72とに表示される。また、その本機名が非牽引本機のものである場合には、その本機名で既に選択されている非牽引本機の品名と、その農機のシミュレーションに要する各種のデータが第1表示欄71と第3表示欄73とに表示される。選択方法を「既存分からの選択」に設定している場合において、作業機名入力欄70で作業機名を選択すると、その作業機名で既に選択されている作業機の品名が第1表示欄71と第3表示欄73とに表示される。
【0103】
これにより、同じ農機を使用する作業における農機の選択工程を簡単にすることができるとともに、選択ミスを未然に回避することができる。
【0104】
この農機選択用のサブ画面において「OK」と標記した決定ボタン77を操作すると、サブ画面が閉じられ、サブ画面で入力設定した作業開始日と作業終了日とが、それらに対応する第4入力画面の開始日表示欄60および終了日表示欄61に反映される(図6〜8参照)。
【0105】
図10に示すように、第1出力画面は、農機選択用のサブ画面で選択した全農機の品名別の機械利用効率、および、農機ごとの作業別の機械利用効率などを一覧表示するためのものである。そのため、この第1出力画面では、全農機の品名別の機械利用効率などを一覧表示する品名別表示領域、および、品名別表示領域で選択した農機の作業別の機械利用効率などを一覧表示する作業別表示領域、などを区画設定してある。
【0106】
品名別表示領域では、農機選択用のサブ画面で選択した各農機の品名を農機名として表示する複数の農機名表示欄78、農機ごとのほ場作業量を表示する複数の作業量表示欄79、農機ごとの作業可能日数を表示する複数の日数表示欄80、農機ごとの一日のほ場作業量を表示する複数の一日作業量表示欄81、農機ごとの作業可能面積を表示する複数の面積表示欄82、および、農機ごとの機械利用効率を表示する複数の効率表示欄83、などが表示される。
【0107】
作業別表示領域では、品名別表示領域で選択した農機の作業対象となる作物の作目・品種・作付面積を表示する作業対象表示欄84、選択した農機が行う作業名を表示する作業名表示欄85、品名別表示領域で選択した農機の品名などを表示する品名表示欄86、選択した農機の作業ごとのほ場作業量を表示する作業量表示欄87、選択した農機の作業ごとの作業可能日数を表示する日数表示欄88、選択した農機の作業ごとの一日の作業時間を表示する時間表示欄89、選択した農機の作業ごとの一日のほ場作業量を表示する一日作業量表示欄90、選択した農機の作業ごとの負担可能面積を表示する面積表示欄91、および、選択した農機の作業ごとの機械利用効率を表示する効率表示欄92、などが表示される。
【0108】
そして、作業別表示領域の効率表示欄92で表示される機械利用効率により、その作業に対して選択した農機が適正であるか否かを容易に判断することができる。例えば、一般的には、この機械利用効率が80〜100%になることが最適とされていることから、効率表示欄92で表示される機械利用効率が80〜100%の範囲内であれば、その作業に対して選択した農機が適正であると判断することができ、80〜100%の範囲外であれば、その作業に対して選択した農機が適正ではないと判断することができる。
【0109】
効率表示欄92の右側方には、その効率表示欄92で表示された機械利用効率の最適化を可能にする最適化ボタン93が表示されている。そして、この最適化ボタン93を操作すると、機械利用効率の最適化を図るためのサブ画面(図11参照)が表示される。
【0110】
図11に示すように、機械利用効率最適化用のサブ画面では、最適化する機械利用効率に関するデータを表示する第1表示領域、機械利用効率の調整を可能にする操作領域、機械利用効率の最適化に適した牽引本機に関するデータを品名ごとに一覧表示する第2表示領域、および、機械利用効率の最適化に適した非牽引本機または作業機に関するデータを品名ごとに一覧表示する第3表示領域、などを区画設定してある。
【0111】
第1表示領域では、最適化する機械利用効率に関する作業情報を表示する作業情報表示欄94、および、最適化する機械利用効率に関する作業での機械利用効率を表示する効率表示欄95、が表示される。
【0112】
操作領域では、最適化する機械利用効率に関する作業での一日の作業時間を表示する時間表示欄96、最適化する機械利用効率に関する作業の作業開始日を表示する開始日表示欄97、最適化する機械利用効率に関する作業の作業終了日を表示する終了日表示欄98、最適化する機械利用効率に関する作業が溝堀りや畦塗りなどである場合に30アールのほ場での標準的な作業長さを表示する作業長さ表示欄99、最適化する機械利用効率に関する作業が溝堀りや畦塗りなどである場合に30アールのほ場での標準的な作業本数を表示する作業本数表示欄100、作業時間の自動調整による機械利用効率の最適化を指令する第1自動最適化ボタン101、作業期間の自動調整による機械利用効率の最適化を指令する第2自動最適化ボタン102、および、最適化する機械利用効率に関する作業に適した農機の選出を指令する適正農機選出ボタン103、が表示されている。
【0113】
第2表示領域では、最適化ボタン93の操作により選出された各牽引本機の品名を表示する品名表示欄104、各牽引本機の馬力を表示する馬力表示欄105、各牽引本機の希望小売価格を表示する価格表示欄106、各牽引本機の補助金率を表示する補助金率表示欄107、および、各牽引本機の支払額を表示する支払額表示欄108、が表示される。
【0114】
第3表示領域では、最適化ボタン93の操作により選出された各非牽引本機または作業機の品名を表示する品名表示欄109、各非牽引本機または作業機の作業幅を表示する作業幅表示欄110、各非牽引本機または作業機の作業速度を表示する速度表示欄111、各非牽引本機または作業機の希望小売価格を表示する価格表示欄112、各非牽引本機または作業機の補助金率を表示する補助金率表示欄113、各非牽引本機または作業機の支払額を表示する支払額表示欄114、および、各非牽引本機または作業機(牽引本機と作業機または非牽引本機)の機械利用効率を表示する効率表示欄115、が表示される。
【0115】
操作領域において、時間表示欄96で表示されている一日の作業時間を変更すると、変更後の一日の作業時間が時間表示欄96で表示され、その変更後の一日の作業時間に基づいて補正された機械利用効率が、第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0116】
操作領域において、開始日表示欄97で表示されている作業開始日を変更すると、変更後の作業開始日が開始日表示欄97で表示され、その作業開始日の変更により修正された作業期間に基づいて補正された機械利用効率が、第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0117】
操作領域において、終了日表示欄98で表示されている作業終了日を変更すると、変更後の作業終了日が終了日表示欄98で表示され、その作業終了日の変更により修正された作業期間に基づいて補正された機械利用効率が、第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0118】
操作領域において、作業長さ表示欄99で表示されている作業長さを変更すると、変更後の作業長さが作業長さ表示欄99で表示され、その作業長さの変更により修正された作業幅に基づいて補正された機械利用効率が、第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0119】
操作領域において、作業本数表示欄100で表示されている作業本数を変更すると、変更後の作業本数が作業本数表示欄100で表示され、その作業本数の変更により修正された作業幅に基づいて補正された機械利用効率が、第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0120】
操作領域において、第1自動最適化ボタン101を操作すると、その作業での機械利用効率が80〜100%の間に収まるように一日の作業時間を自動調整して得た一日の作業時間が第1表示領域の時間表示欄96で、また、機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で、それぞれ表示される。
【0121】
操作領域において、第2自動最適化ボタン102を操作すると、その作業での機械利用効率が80〜100%の間に収まるように作業期間を自動調整して得た作業開始日が第1表示領域の開始日表示欄97で、作業終了日が第1表示領域の終了日表示欄98で、機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で、それぞれ表示される。
【0122】
操作領域において、適正機械選出ボタン103を操作すると、そのときの作業が本機と作業機との組み合わせで行うものである場合には、その作業での機械利用効率を80〜100%の間に収めることのできる各本機の品名が第2表示領域の品名表示欄104で、各本機の馬力が第2表示領域の馬力表示欄105で、各本機の希望小売価格が第2表示領域の価格表示欄106で、各本機の補助金率が第2表示領域の補助金率表示欄107で、各本機の支払額が第2表示領域の支払額表示欄108で、それぞれ表示され、また、各作業機の品名が第3表示領域の品名表示欄109で、各作業機の作業幅が第3表示領域の作業幅表示欄110で、各作業機の作業速度が第3表示領域の速度表示欄111で、各作業機の希望小売価格が第3表示領域の価格表示欄112で、各作業機の補助金率が第3表示領域の補助金率表示欄113で、各作業機の支払額が第3表示領域の支払額表示欄114で、それぞれ表示され、本機と作業機の組み合わせによる各機械利用効率が第3表示領域の効率表示欄115で表示される。
【0123】
一方、そのときの作業が本機のみを使用するものである場合には、その作業での機械利用効率を80〜100%の間に収めることのできる各本機の品名が第3表示領域の品名表示欄109で、各本機の作業幅が第3表示領域の作業幅表示欄110で、各本機の作業速度が第3表示領域の速度表示欄111で、各本機の希望小売価格が第3表示領域の価格表示欄112で、各本機の補助金率が第3表示領域の補助金率表示欄113で、各本機の支払額が第3表示領域の支払額表示欄114で、各本機の機械利用効率が第3表示領域の効率表示欄115で、それぞれ表示される。
【0124】
この機械利用効率最適化用のサブ画面において「OK」と標記した決定ボタン116を操作すると、サブ画面が閉じられ、サブ画面で変更調整した内容とともに機械利用効率が、第1出力画面の品名別表示領域および作業別表示領域において反映される。
【0125】
なお、作業開始日または作業終了日の調整で機械利用効率の適正化を行った場合には、調整後の作業開始日または作業終了日が第4入力画面の対応する開始日表示欄60または終了日表示欄61に反映され、作業期間の自動調整で機械利用効率の適正化を行った場合には、自動調整による調整後の作業開始日や作業終了日が、その自動調整にかかわる第4入力画面の全ての開始日表示欄60や終了日表示欄61に反映される。
【0126】
これにより、計画した土地利用計画や耕種計画に適した農機の選定、または、選定した農機に基づく土地利用計画や耕種計画の見直しを容易に行える。
【0127】
図示は省略するが、第2出力画面は、農機選択用のサブ画面で選択した各農機の機械利用経費を表示するためのものである。そのため、この第2出力画面では、全農機の品名を一覧表示する品名表示領域、ならびに、品名表示領域で選択した農機の、作業能率、実作業率、購入金額、固定費率、年間固定費、本機固定費、燃料消費量、燃料単価、潤滑油費、オペレータ数、補助者数、労賃、変動費、作付面積、および年間機械利用経費、を一覧表示する利用経費表示領域、を区画設定してある。
【0128】
図示は省略するが、第3出力画面は、農機選択用のサブ画面で選択した各農機の損益分岐点を表示するためのものである。そのため、この第2出力画面では、全農機の品名を一覧表示する品名表示領域、受託料金の直接入力を可能にする受託料金入力欄、および、品名表示領域で選択した品名の損益分岐点を数値およびグラフで表示する損益分岐点表示領域、を区画設定してある。
【0129】
図12〜15に示すように、第4出力画面は、第2〜4の各入力画面および農機選択用と機械利用効率最適化用の各サブ画面で入力設定された各データに基づいて自動作成した栽培暦を表示するためのものである。そして、この表示内容から、栽培する作物の作目・品名・植え付け形態・作付け面積ごとの収穫に至るまでに行う各作業の流れを容易に把握することができる。その結果、遂行することが不可能な作業の重複などがある場合には、その箇所を容易に見つけ出すことができ、重複する作業の日程の調整、農機台数や人員数の検討、などによる改善を速やかに行うことができる。
【0130】
なお、作業の重複などがある場合には、その重複箇所がさらに見つけ易くなるように、その重複箇所を他の箇所と異なる色などで警報表示する構成を採用してもよい。
【0131】
図16および図17に示すように、第5出力画面は、使用するコンバインに適した乾燥機の選定、または、使用する乾燥機に適したコンバインの選定を可能にするためのものである。そのため、この第5入力画面では、10アール当たりの計画収量の直接入力を可能にする計画収量入力欄117、計画収量入力欄117の数値に基づいて算出した生もみの石数を表示する石数表示欄118、コンバインから乾燥機の選定を可能にする第1選定領域、および、乾燥機からコンバインの選定を可能にする第2選定領域、などを区画設定してある。
【0132】
第1選定領域では、第1選定領域および第2選定領域の表示状態を、コンバインから乾燥機を選定する第1表示状態に切り換える第1ボタン119が表示され、この第1ボタン119を操作すると、プルダウンメニューからのコンバインの品名の選択入力を可能にする品名入力欄120、および、品名入力欄120で選択したコンバインの品名に対して必要な乾燥機の処理能力を石数で表示する能力表示欄121、が表示される。
【0133】
第2選定領域では、第1選定領域および第2選定領域の表示状態を、乾燥機からコンバインを選定する第1表示状態に切り換える第2ボタン122が表示され、この第1ボタン122を操作すると、乾燥機の処理能力(石数)の直接入力を可能にする能力入力欄123、および、この入力欄に入力した乾燥機の処理能力に対応するコンバインの全品名を一覧表示する品名表示欄124、が表示される。
【0134】
これにより、使用するコンバインに適した乾燥機の選定、および、使用する乾燥機に適したコンバインの選定を容易に行える。
【0135】
図3〜8に示すように、第1〜4の各入力画面には、表示画面のメニュー画面への切り換えを指令するメニューボタン125、表示画面の第1入力画面への切り換えを指令する第1ボタン126、表示画面の第2入力画面への切り換えを指令する第2ボタン127、表示画面の第3入力画面への切り換えを指令する第3ボタン128、および、表示画面の第4入力画面への切り換えを指令する第4ボタン129、が表示される。
【0136】
図10、図16および図17に示すように、第1〜5の各出力画面には、表示画面のメニュー画面への切り換えを指令するメニューボタン125が表示される。
【0137】
図3〜8、図10、図16および図17に示すように、第1〜4の各入力画面および第1〜5の各出力画面には、それらで表示した内容の印刷を可能にする印刷ボタン130が表示される。
【0138】
ちなみに、第2出力画面で表示された印刷ボタン(図示せず)を操作すると、第2出力画面での表示内容が図18に示す様式で印刷される。また、第3出力画面で表示された印刷ボタン(図示せず)を操作すると、第3出力画面での表示内容が図19に示す様式で印刷される。
【0139】
次に、図2〜19に基づいて、農機選定用のシミュレーション装置でシミュレーションを行う際の各操作手順、および、その操作に基づいて行われる制御作動や演算処理、などについて説明する。
【0140】
先ず、メニュー画面において第1ボタン11を操作して第1入力画面を表示させる。そして、この第1入力画面において、地方名、地域名、各作業条件、および各立地条件を入力する。すると、地方名や地域名に対応させて補助記憶装置5に記憶した各地の気象データなどに基づく一日当たりの実作業時間や作業可能日数率、および、各作業条件に対応させて補助記憶装置5に記憶したほ場作業効率の補正値や、各立地条件に対応させて補助記憶装置5に記憶した実作業率の補正値、などが設定される。また、この第1入力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第1入力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0141】
次に、第1入力画面において第2ボタン125を操作して第2入力画面を表示させる。そして、この第2入力画面において、栽培する作物の作目ごとの品種名および品種別の植え付け形態や作付け面積などを入力する。すると、作目ごとの作付け面積や作付け延べ面積などが自動計算され表示されるとともに、植え付け形態に対応させて補助記憶装置5に記憶したほ場作業効率の補正値が設定される。また、この第2入力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第2入力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0142】
次に、第2入力画面において第3ボタン126を操作して第3入力画面を表示させる。そして、この第3入力画面において、賃金、燃料費、および補助者数を入力し、作目ごとに行う作業名を選択する。また、第3入力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第3入力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0143】
次に、第3入力画面において第4ボタン127を操作して第4入力画面を表示させる。すると、この第4入力画面では、第2入力画面で入力した栽培する作物の作目、品種名、および品種別の作付け面積、ならびに、第3入力画面で選択した作業名、などが反映される。そして、この第4入力画面において、各作業名や品種名ごとの農機選択用のサブ画面を呼び出して、作業期間や使用する農機を選定する。すると、選定した各農機の作業幅や作業速度などの機械利用効率の算出に必要なカタログデータ、および、選定した各農機の希望小売価格や補助金率などの年間機械利用経費の算出に必要なデータ、などが補助記憶装置5から読み出され表示される。また、第4入力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第1入力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0144】
次に、第4入力画面においてメニューボタン123を操作してメニュー画面に戻す。その後、メニュー画面で第5ボタン15を操作すると、第1出力画面に切り換わり、機械利用効率の算出に必要な各種のデータや計算式、などが補助記憶装置5から読み出され、それらに基づいて農機選択用のサブ画面で選定した各農機の品名ごとや作業名ごとの機械利用効率が算出され、その算出された各機械利用効率とともに、その算出過程で得た各農機のほ場作業量、作業可能日数、一日のほ場作業量、および作業可能面積、が表示される。また、この第4入力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第1入力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0145】
そして、一般的には、この機械利用効率が80〜100%になることが最適とされていることから、算出した機械利用効率が80%に満たない場合には、機械利用効率が80〜100%になるように、シミュレーションする農機を選定し直す、作業規模を拡大する、などの対策を立て易くなる。また、算出した機械利用効率が100%を少し超える場合であれば、機械利用効率が80〜100%になるように、シミュレーションする農機を選定し直す、作業期間や作業時間を調整する、などの対策を立て易くなり、算出した機械利用効率が100%を大幅に超える場合には、シミュレーションする農機を、より大きい作業能力を有するものに選定し直す、あるいは、使用する農機の台数を増やす、などの対策を立て易くなる。
【0146】
そして、この第1出力画面において最適化ボタン93を操作すると、機械利用効率の最適化を図るためのサブ画面が表示される。
【0147】
操作領域において、時間表示欄96で表示されている一日の作業時間を変更すると、変更後の一日の作業時間が時間表示欄96で表示され、その変更後の一日の作業時間に基づいて機械利用効率が補正され、補正後の機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0148】
操作領域において、開始日表示欄97で表示されている作業開始日を変更すると、変更後の作業開始日が開始日表示欄97で表示され、その作業開始日の変更により修正された作業期間に基づいて機械利用効率が補正され、補正後の機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0149】
操作領域において、終了日表示欄98で表示されている作業終了日を変更すると、変更後の作業終了日が終了日表示欄98で表示され、その作業終了日の変更により修正された作業期間に基づいて機械利用効率が補正され、補正後の機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0150】
操作領域において、作業長さ表示欄99で表示されている作業長さを変更すると、変更後の作業長さが作業長さ表示欄99で表示され、その作業長さの変更により修正された作業幅に基づいて機械利用効率が補正され、補正後の機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0151】
操作領域において、作業本数表示欄100で表示されている作業本数を変更すると、変更後の作業本数が作業本数表示欄100で表示され、その作業本数の変更により修正された作業幅に基づいて機械利用効率が補正され、補正後の機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0152】
操作領域において、第1自動最適化ボタン101を操作すると、その作業での機械利用効率が80〜100%の間に収まるように一日の作業時間が自動調整され、その自動調整で得た一日の作業時間が第1表示領域の時間表示欄96で表示され、その自動調整後の一日の作業時間に基づいて機械利用効率が算出され、算出された機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0153】
操作領域において、第2自動最適化ボタン102を操作すると、その作業での機械利用効率が80〜100%の間に収まるように作業期間が自動調整され、その自動調整で得た作業開始日が第1表示領域の開始日表示欄97で、作業終了日が第1表示領域の終了日表示欄98で表示され、自動調整後の作業期間に基づいて機械利用効率が算出され、算出した機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0154】
操作領域において、適正機械選出ボタン103を操作すると、そのときの条件下での各農機の機械利用効率が算出され、その機械利用効率が80〜100%の間に収まる各農機の品名や機械利用効率などが第2表示領域または第3表示領域で表示される。また、作業によって複数台の農機の必要性が生じた場合には、台数表示欄(図示せず)が表示され、この台数表示欄に必要数が表示される。
【0155】
その結果、全ての作業での農機の利用効率を80〜100%の間で揃えるといった好適な農機の選定を行うことが可能になる。
【0156】
そして、機械利用効率の最適化を行った後は、機械利用効率最適化用のサブ画面において「OK」と標記した決定ボタン116を操作すると、サブ画面が閉じられ、サブ画面で変更調整した内容とともに機械利用効率が、第1出力画面の品名別表示領域や作業別表示領域などにおいて反映される。
【0157】
一方、メニュー画面で第6ボタン16を操作すると、第2出力画面に切り換わり、農機選択用のサブ画面で選択した各農機の年間機械利用経費の算出に必要な各種のデータや計算式、などが補助記憶装置5から読み出され、それらに基づいて農機選択用のサブ画面で選定した各農機の年間機械利用経費が算出され、その算出された年間機械利用経費とともに、その算出過程で得た各農機の年間固定費や変動費、などが表示される。また、第2出力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第2出力画面の表示内容が図18に示す様式でプリンタ9により印刷される。
【0158】
メニュー画面で第7ボタン17を操作すると、第3出力画面に切り換わり、農機選択用のサブ画面で選択した各農機の損益分岐点の算出に必要な各種のデータや計算式、などが補助記憶装置5から読み出され、それらに基づいて農機選択用のサブ画面で選定した各農機の損益分岐点が算出され表示される。また、第3出力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第3出力画面の表示内容が図19に示す様式でプリンタ9により印刷される。
【0159】
メニュー画面で第8ボタン18を操作すると、第4出力画面に切り換わり、第2〜4の各入力画面および農機選択用と機械利用効率最適化用の各サブ画面で入力設定された各データに基づいて栽培暦が自動作成され表示される。また、第4出力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第4出力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0160】
メニュー画面で第9ボタン19を操作すると、第5出力画面に切り換わり、10アール当たりの計画収量から生もみの石数を算出するのに必要な計算式が補助記憶装置5から読み出され、計画収量入力欄117に計画収量を入力すると、その計算式と計画収量とに基づいて生もみの石数が算出され、石数表示欄118で表示される。第5出力画面において、第1ボタン119を操作すると、品名入力欄120と能力表示欄121が表示され、品名入力欄120でコンバインの品名を選択入力すると、その品名に対して必要な乾燥機の処理能力が石数で表示される。また、第2ボタン122を操作すると、能力入力欄123と品名表示欄124が表示され、能力入力欄123に乾燥機の処理能力を入力すると、その処理能力に対応するコンバインの全品名が品名表示欄124で一覧表示される。また、第5出力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第5出力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0161】
なお、機械利用効率、年間機械利用経費、損益分岐点などの算出に必要な各種の計算式は、農作業の機械化に関する種々の文献で示されている周知のものであることから、それらの説明は省略する。
【0162】
この実施形態では、制御装置2が特許請求範囲の制御手段に相当する。演算手段3が特許請求範囲の演算手段に相当する。補助記憶装置5が特許請求範囲の記憶手段に相当する。キーボード6、マウス7、およびディスプレイ8が特許請求範囲の入力手段に相当する。ディスプレイ8およびプリンタ9が特許請求範囲の出力手段に相当する。制御装置2と農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラムとが特許請求範囲の栽培暦作成手段に相当する。制御装置2、農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラム、および適正農機選出ボタン103が、特許請求範囲における農機の作業幅と作業速度に関するデータを調整することにより機械利用効率の最適化を図るとともに、機械利用効率の最適化に適した作業幅と作業速度とを備える農機の品名を出力手段で出力させる最適化手段に相当する。制御装置2、農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラム、および第1自動最適化ボタン101が、特許請求範囲における作業時間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段に相当する。制御装置2、農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラム、および第2自動最適化ボタン102が、特許請求範囲における作業期間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段に相当する。制御装置2および演算手段3が特許請求範囲における乾燥機選定用の演算手段とコンバイン選定用の演算手段とに相当する。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】農機選定用のシミュレーション装置の構成を示すブロック図
【図2】メインメニュー画面を示す図
【図3】第1入力画面を示す図
【図4】第2入力画面を示す図
【図5】第3入力画面を示す図
【図6】第4入力画面の水稲用データ表示状態を示す図
【図7】第4入力画面の麦用データ表示状態を示す図
【図8】第4入力画面の大豆・ソバ用データ表示状態を示す図
【図9】農機選択用のサブ画面を示す図
【図10】第1出力画面を示す図
【図11】機械利用効率最適化用のサブ画面を示す図
【図12】第4出力画面の移植水稲用栽培暦の表示状態を示す図
【図13】第4出力画面の疎植水稲用栽培暦の表示状態を示す図
【図14】第4出力画面の麦用栽培暦の表示状態を示す図
【図15】第4出力画面の大豆・ソバ用栽培暦の表示状態を示す図
【図16】第5出力画面のコンバイン→乾燥機選定用の表示状態を示す図
【図17】第5出力画面の乾燥機→コンバイン選定用の表示状態を示す図
【図18】第1出力画面の表示内容を印刷出力したときの様式を示す図
【図19】第2出力画面の表示内容を印刷出力したときの様式を示す図
【符号の説明】
【0164】
2 制御手段
2 栽培暦作成手段
2,3 乾燥機選定用の演算手段
2,3 コンバイン選定用の演算手段
2,101 最適化手段
2,102 最適化手段
2,103 最適化手段
3 演算手段
5 記憶手段
6,7,8 入力手段
8,9 出力手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、適正なトラクタや田植機などの農機の選定を可能にする農機選定用のシミュレーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、農作業の機械化によって、労働時間の短縮や重労働からの解放とともに、適期作業の実施や作業精度の向上などから、農作物の収量の増加や品質の向上などを図ることができる。
【0003】
しかしながら、農作業で使用するトラクタ、田植機、コンバイン、および、トラクタなどに連結する各種の作業機、などの農機は、地域ごとに異なる気象条件や農業の形態、栽培する作物の生育適期間などにより、その利用期間が制約される。そのため、各農機を効率的かつ経済的に利用するには、導入する各農機が、制約された期間内において、どれだけの作業遂行能力を発揮するかを把握する必要がある。そのためには、先ず、使用する農機の作業能率を知る必要がある。
【0004】
なお、作業能率は、単位時間当たりの作業面積、または、単位面積当たりの作業時間であり、単位時間当たりの作業面積はほ場作業量とも言われている。
【0005】
そこで従来から、使用する農機の作業幅と作業速度から使用する農機の理論作業量を計算し、この理論作業量をほ場作業効率で補正して、使用する農機のほ場作業量(作業能率)を算出し、また、一日の作業時間を実作業率で補正して一日の実作業時間を算出し、算出したほ場作業量と一日の実作業時間とから一日のほ場作業量を算出し、さらに、各作業の作業適期間における配分作業日数と作業可能日数率とから作業可能日数を算出し、算出した一日のほ場作業量と作業可能日数、使用する農機の台数、および、作業期間内での作業回数とから負担可能面積を算出し、その負担可能面積と計画作業面積とから機械利用効率を算出することにより、導入する各農機が、制約された期間内において、どれだけの作業遂行能力を発揮するかを把握することが考えられている(例えば非特許文献1参照)。
【0006】
また、作業する地域、行う作業によって異なる農機の種類、その農機で行う作業の開始日と終了日、その農機の作業幅と作業速度、ほ場作業効率、一日の作業時間、実作業率、作業可能日数率、および、作業期間内での作業回数、のそれぞれを対応する所定の入力欄に入力することにより、ほ場作業量、一日のほ場作業量、および、年間負担面積(負担可能面積)を試算する農業機械導入シミュレーションプログラムが提供されていた(例えば非特許文献1参照)。
【非特許文献1】社会法人 日本農業機械化協会 「農業機械導入利用安全指導ハンドブック」 平成14年2月出版
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
つまり、上記の農業機械導入シミュレーションプログラムを利用することにより、導入予定のトラクタや田植機などの各農機の年間負担面積を試算することができる。そして、この年間負担面積と、それぞれが栽培しようとする作物の計画作業面積とから、導入予定の各農機の機械利用効率を試算すれば、導入する各農機が、制約された期間内において、どれだけの作業遂行能力を発揮するかを把握することができる。
【0008】
ところで、栽培する作物の収穫に至るまでの各作業で使用する全農機の機械利用効率を正確に試算するためには、どのような作物のどのような品種をどのくらいの面積で栽培し、また、栽培する作物や品種に対して、どのような作業をいつごろ行うか、を日付け順に表す栽培暦を作成して、各作業の作業適期間を設定する必要がある。そして、その栽培暦を作成するためには、作目(作物の種類)や品種ごとに各地域で作成されている耕種基準や、各地域の条件によって異なる作物の栽培方法などに基づいて、土地利用計画や耕種計画などを作成する必要がある。また、使用予定の各農機の作業幅や作業速度などのデータを正確に調べる必要がある。
【0009】
しかしながら、前述した農業機械導入シミュレーションプログラムは、栽培暦の作成などを支援するようには構成されていないことから、栽培する作物の収穫に至るまでに使用する全農機の機械利用効率を正確に試算するためには、栽培する地域での耕種基準や作物の栽培方法などを調べ上げ、それらに基づく土地利用計画や耕種計画の作成、および、それらの計画に基づく栽培暦の作成を全て手作業で行う必要があり、また、使用予定の各農機に関するデータを収集する必要がある。
【0010】
つまり、前述した農業機械導入シミュレーションプログラムを用いて、栽培する作物の収穫に至るまでに使用する全農機の機械利用効率を正確に試算するには、かなりの労力と時間を要することになる。
【0011】
本発明の目的は、土地利用計画や耕種計画などに見合った適正なトラクタや田植機などの農機の選定を容易に行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明のうちの請求項1に記載の発明では、
栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、各作業の作業期間、および、各作業で使用する農機に関するデータ、の入力を可能にする入力手段と、
入力された栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、および、各作業の作業期間に基づいて、栽培する作物の栽培暦を作成する栽培暦作成手段と、
作物を栽培する地域の気象に関するデータ、作物を栽培するほ場での作業条件、作物を栽培するほ場の立地条件、ならびに、前記入力手段により入力された栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、各作業の作業期間、および、各作業で使用する農機の作業幅と作業速度に関するデータに基づいて、各作業ごとの機械利用効率を試算する演算手段と、
前記演算手段による試算結果を出力する出力手段とを備えて構成してあることを特徴とする。
【0013】
この特徴構成によると、作目(作物の種類)や品種ごとに各地域で作成されている耕種基準や、各地域の条件によって異なる作物の栽培方法などに基づいて作成する土地利用計画や耕種計画などに沿うように、栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、各作業の作業期間、および、各作業で使用する農機に関するデータ、を入力することにより、これらの入力データに基づく栽培暦を簡単に作成することができる。
【0014】
そして、栽培暦を作成することにより、栽培する作物の作目・品名・植え付け形態・作付け面積ごとの収穫に至るまでに行う各作業の流れを容易に把握することができる。これにより、遂行することが不可能な作業の重複などがある場合には、その箇所を容易に見つけ出すことができ、重複する作業の日程の調整、農機台数や人員数の検討、などによる改善を速やかに行うことができる。
【0015】
また、演算手段で試算された各作業ごとの機械利用効率に基づいて、各作業で使用する農機が適正であるか否かを判断することができ、使用する農機が適正でない作業がある場合には、その作業で使用する農機を選定し直す、その作業の作業時間や作業期間を調整する、などの対策を容易に施すことができ、再選定の農機のデータや調整後の作業時間や作業期間などに基づく栽培暦の作成や機械利用効率の試算などを容易かつ迅速に行える。
【0016】
従って、土地利用計画や耕種計画などに見合った適正なトラクタや田植機などの農機の選定、あるいは、選定した農機の性能に見合った土地利用計画や耕種計画などの修正を容易に行うことができる。
【0017】
本発明のうちの請求項2に記載の発明では、上記請求項1に記載の発明において、
前記入力手段による地域名の入力が可能となるように構成し、
地域名ごとの気象に関するデータを記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力された地域名に基づいて、その地域の気象に関するデータを前記記憶手段から読み出して前記演算手段に送る制御手段とを備えてあることを特徴とする。
【0018】
この特徴構成によると、作業する地域名を入力するだけで、地域ごとに設定されている日長時間や作業可能日数率などの機械利用効率の試算に必要な気象に関するデータを自動的に入力することができ、機械利用効率を試算することができる。
【0019】
従って、機械利用効率の試算に要する手間の削減を図ることができる。
【0020】
本発明のうちの請求項3に記載の発明では、上記請求項1または2に記載の発明において、
各種農機の品名および前記品名ごとの作業幅と作業速度に関するデータを記憶する記憶手段を備え、
前記入力手段を、前記農機に関するデータとして前記農機の品名の選択入力が可能となるように構成し、
前記入力手段で入力された前記農機の品名に基づいて、その品名の作業幅と作業速度に関するデータを前記記憶手段から読み出して前記演算手段に送る制御手段を備えてあることを特徴とする。
【0021】
この特徴構成によると、各作業で使用する農機の品名を選択入力することにより、農機の品名ごとに設定されている作業幅、作業条数、条間、作業速度などの機械利用効率の試算に必要な作業幅や作業速度に関するデータを自動的に入力することができ、機械利用効率を試算することができる。
【0022】
従って、機械利用効率の試算に要する手間の削減を図ることができる。
【0023】
本発明のうちの請求項4に記載の発明では、上記請求項3に記載の発明において、
前記農機の作業幅と作業速度に関するデータを調整することにより機械利用効率の最適化を図るとともに、機械利用効率の最適化に適した作業幅と作業速度とを備える農機の品名を前記出力手段で出力させる最適化手段を備えてあることを特徴とする。
【0024】
この特徴構成によると、最適化手段の作用で出力手段により表示される農機の品名を選択することにより、作業に見合った適正な農機を選定することができる。これにより、作業に見合った適正な農機を選定できるまで、選定した農機のデータを入力して機械利用効率を試算する、といった手間を省くことができる。
【0025】
従って、土地利用計画や耕種計画などに見合った適正なトラクタや田植機などの農機の選定をより容易かつ迅速に行うことができる。
【0026】
本発明のうちの請求項5に記載の発明では、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、
作業時間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段を備えてあることを特徴とする。
【0027】
この特徴構成によると、最適化手段の作用により、作業時間を、選定した農機に見合った適正な時間に自動的に調整することができる。これにより、選択した農機に見合った適正な作業時間が得られるまで、作業時間を調整し、調整した作業時間に基づいて機械利用効率を試算する、といった手間を省くことができる。
【0028】
従って、選定した農機の性能に見合った耕種計画などの修正をより容易かつ迅速に行うことができる。
【0029】
本発明のうちの請求項6に記載の発明では、上記請求項1〜5のいずれか一つに記載の発明において、
作業期間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段を備えてあることを特徴とする。
【0030】
この特徴構成によると、最適化手段の作用により、作業期間を、選定した農機に見合った適正な期間に自動的に調整することができる。これにより、選択した農機に見合った適正な作業期間が得られるまで、作業期間を調整し、調整した作業期間に基づいて機械利用効率を試算する、といった手間を省くことができる。
【0031】
従って、選定した農機の性能に見合った耕種計画などの修正をより容易かつ迅速に行うことができる。
【0032】
本発明のうちの請求項7に記載の発明では、上記請求項1〜6のいずれか一つに記載の発明において、
前記入力手段によるコンバインの品名の入力が可能となるように構成し、
コンバインの品名ごとの処理能力を記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力されたコンバインの品名に基づいて、そのコンバインの処理能力を前記記憶手段から読み出して、前記コンバインの処理能力に対応する乾燥機の処理能力を算出し、算出した乾燥機の処理能力を前記出力手段で出力させる乾燥機選定用の演算手段とを備えてあることを特徴とする。
【0033】
この特徴構成によると、コンバインの品名を入力することにより、そのコンバインの処理能力に適した乾燥機の処理能力を把握することができ、その処理能力から適正な乾燥機を選定することができる。
【0034】
従って、使用するコンバインの処理能力に対応した適正な乾燥機の選定を容易かつ迅速に行える。
【0035】
本発明のうちの請求項8に記載の発明では、上記請求項1〜7のいずれか一つに記載の発明において、
前記入力手段による乾燥機の処理能力の入力が可能となるように構成し、
コンバインの品名ごとの処理能力を記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力された乾燥機の処理能力に基づいて、その乾燥機の処理能力に対応するコンバインの処理能力を算出し、その算出したコンバインの処理能力に対応するコンバインの品名を前記記憶手段から読み出し、読み出した前記コンバインの品名を前記出力手段で出力させるコンバイン選定用の演算手段とを備えてあることを特徴とする。
【0036】
この特徴構成によると、乾燥機の処理能力を入力することにより、その乾燥機の処理能力に適した処理能力を有するコンバインの品名が出力手段で出力され、その出力されたコンバインの品名を選択することにより、乾燥機の処理能力に対応した処理能力を有するコンバインを選定することができる。
【0037】
従って、使用する乾燥機の処理能力に対応した適正なコンバインの選定を容易かつ迅速に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例を図面に基づいて説明する。
【0039】
図1は、本発明に係る農機選定用のシミュレーション装置1の構成を示すブロック図である。このシミュレーション装置1は、制御装置2、演算装置3、主記憶装置4、補助記憶装置5、キーボード6、マウス7、ディスプレイ8、およびプリンタ9、などを備えたパーソナルコンピュータ10と、補助記憶装置5に記憶した、農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラムやデータベースなどにより構成してある。
【0040】
データベースは、シミュレーションに必要とする、各種の計算式、ほ場での作業条件やほ場の立地条件および植付形態などに対応した各種の補正値、地域ごとに設定された気象に関するデータ、作目(作物の種類)や品種ごとに各地域で作成されている耕種基準に関するデータ、ならびに、トラクタ、田植機、コンバイン、および、トラクタなどに連結して使用するロータリ耕耘装置や代掻きハローなどの各農機に関するデータ、などを管理する。
【0041】
そして、マウス7またはキーボード6の操作により、農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラムの実行を指令すると、制御装置2が、その制御プログラムを補助記憶装置5から読み込み、その制御プログラムに基づいて各種装置3〜9の作動や種々のデータの受け渡しなどを制御する農機選定用のシミュレーションを開始する。このシミュレーションにおいて必要となる各種の人為操作は、キーボード6やマウス7を用いて行う。
【0042】
図2〜17は、シミュレーション装置1のディスプレイ8で表示される各種の表示画面である。以下、これらの図面を参照しながら、ディスプレイ8で表示される表示画面の表示内容などについて説明する。
【0043】
先ず、制御装置2が農機選定用のシミュレーションを開始すると、ディスプレイ8にはメニュー画面(図2参照)が表示される。
【0044】
図2に示すように、メニュー画面では、「条件入力」と標記した第1操作領域、および、「結果表示」と標記した第2操作領域、などを区画設定してある。
【0045】
第1操作領域では、「条件1」「地域・作業」と標記した第1ボタン11、「条件2」「ほ場・品種」と標記した第2ボタン12、「条件3」「賃金・燃料費」と標記した第3ボタン13、および、「栽培暦入力」と標記した第4ボタン14、が表示される。
【0046】
第2操作領域では、「年間負担面積(機械利用効率)」と標記した第5ボタン15、「機械利用経費」と標記した第6ボタン16、「損益分岐点」と標記した第7ボタン17、「栽培暦出力」と標記した第8ボタン18、および、「コンバイン←→乾燥機」と標記した第9ボタン19、が表示される。
【0047】
第2操作領域の下方には、「データ保存」と標記した保存ボタン20、「データ読込」と標記した読込ボタン21、および、「データクリア」と標記したクリアボタン22、が表示される。
【0048】
第1ボタン11を操作すると、表示画面がメニュー画面から第1入力画面(図3参照)に切り換わる。第2ボタン12を操作すると、表示画面がメニュー画面から第2入力画面(図4参照)に切り換わる。第3ボタン13を操作すると、表示画面がメニュー画面から第3入力画面(図5参照)に切り換わる。第4ボタン14を操作すると、表示画面がメニュー画面から第4入力画面(図6〜8参照)に切り換わる。
【0049】
第5ボタン15を操作すると、表示画面がメニュー画面から第1出力画面(図10参照)に切り換わる。第6ボタン16を操作すると、表示画面がメニュー画面から第2出力画面(図示せず)に切り換わる。第7ボタン17を操作すると、表示画面がメニュー画面から第3出力画面(図示せず)に切り換わる。第8ボタン18を操作すると、表示画面がメニュー画面から第4出力画面(図12〜15参照)に切り換わる。第9ボタン19を操作すると、表示画面がメニュー画面から第5出力画面(図16および図17参照)に切り換わる。
【0050】
保存ボタン20を操作すると、各入力画面で入力した入力データ、および、各出力画面で出力された出力データを、補助記憶装置5に保存することができる。読込ボタン21を操作すると、補助記憶装置5に保存したデータを再表示させることができる。クリアボタン22を操作すると、各入力画面で入力した入力データを消去することができる。
【0051】
図3に示すように、第1入力画面は、農機を使用する地域、ほ場での作業条件、および、ほ場の立地条件、を入力設定するためのものである。そのため、この第1入力画面では、「地域」と標記した地域名設定用の表示領域、「作業条件」と標記した作業条件設定用の表示領域、および、「立地条件」と標記した立地条件設定用の表示領域、などを区画設定してある。
【0052】
地域名設定領域では、プルダウンメニューからの地方名の選択入力を可能にする地方名入力欄23、および、プルダウンメニューからの地域名の選択入力を可能にする地域名入力欄24、が表示される。
【0053】
作業条件設定領域では、ほ場の大きさの定性的な選択入力を可能にする「小」「中」「大」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、ほ場の形の定性的な選択入力を可能にする「悪い」「普通」「良い」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、ほ場の乾湿の定性的な選択入力を可能にする「湿田」「半湿」「乾田」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、オペレータの熟練度の定性的な選択入力を可能にする「低」「普通」「高」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、施肥機の有無の選択入力を可能にする「有」「無」とそれぞれ標記した2つの選択ボタン(符号無し)、および、植立穀稈の倒伏度合いの定性的な選択入力を可能にする「多」「普通」「少」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、が表示される。
【0054】
立地条件設定領域では、ほ場までの距離の定性的な選択入力を可能にする「遠」「普通」「近」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、および、ほ場の分散度の定性的な選択入力を可能にする「多」「普通」「少」とそれぞれ標記した3つの選択ボタン(符号無し)、が表示される。
【0055】
地方名入力欄23では、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、「北海道」「東北」「北陸」などの地方名が一覧表示され、プルダウンメニューからいずれかの地方名を選択すると、選択した地方名が表示される。
【0056】
地域名入力欄24では、地方名入力欄23での地方名の表示後に、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、地方名入力欄23で表示している地方名に対応する地域名が一覧表示され、プルダウンメニューからいずれかの地域名を選択すると、選択した地域名が表示される。
【0057】
ほ場の大きさに関する「小」「中」「大」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0058】
ほ場の形に関する「悪い」「普通」「良い」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0059】
ほ場の乾湿に関する「湿田」「半湿」「乾田」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0060】
オペレータの熟練度に関する「低」「普通」「高」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0061】
施肥機の有無に関する「有」「無」の2つの選択ボタンのうちのいずれか一方を操作すると、操作した一方の選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他方の選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0062】
植立穀稈の倒伏度合いに関する「多」「普通」「少」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0063】
ほ場までの距離に関する「遠」「普通」「近」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0064】
ほ場の分散度に関する「多」「普通」「少」の3つの選択ボタンのうちのいずれかを操作すると、操作した選択ボタンの表示状態が「選択状態」となり、他の2つの選択ボタンが「非選択状態」となる。
【0065】
この実施形態では、選択ボタンが凹表示されて選択ボタンにチェックマークが入った表示状態を選択ボタンの「選択状態」とし、選択ボタンが凸表示されて選択ボタンにチェックマークが入っていない表示状態を選択ボタンの「非選択状態」としてある。
【0066】
図4に示すように、第2入力画面は、栽培する作物の、作目、品種、植付形態、および作付面積、を入力設定するためのものである。そのため、この第2入力画面では、「水稲」と標記した水稲用の設定領域、「麦」と標記した麦用の設定領域、「大豆・ソバ」と標記した大豆・ソバ用の設定領域、および、「作付延面積」と標記した作付け延べ面積表示用の表示領域、などを区画設定してある。
【0067】
水稲用の設定領域では、プルダウンメニューからの移植する水稲の品種名の選択入力を可能にする複数の移植品種名入力欄25、移植する水稲の品種ごとの作付け面積の直接入力を可能にする複数の移植用品種別面積入力欄26、移植する水稲全体の作付け面積を表示する移植面積表示欄27、プルダウンメニューからの疎植する水稲の品種名の選択入力を可能にする複数の疎植品種名入力欄28、疎植する水稲の品種ごとの作付け面積の直接入力を可能にする複数の疎植用品種別面積入力欄29、疎植する品種全体の作付け面積を表示する疎植面積表示欄30、プルダウンメニューからの直播する水稲の品種名の選択入力を可能にする複数の直播品種名入力欄31、直播する水稲の品種ごとの作付け面積の直接入力を可能にする複数の直播用品種別面積入力欄32、直播する品種全体の作付け面積を表示する直播面積表示欄33、水稲の品種ごとの作付け面積の表示を可能にする複数の水稲用品種別面積表示欄34、および、水稲全体の作付け面積を表示する水稲面積表示欄35、が表示される。
【0068】
ここでは、苗を標準の株間(機体進行方向の植え付け間隔)でほ場に植え付けることを移植と称し、苗を標準の株間よりも長い株間でほ場に植え付けることを疎植と称し、種籾をほ場に直播きすることを直播と称する。
【0069】
麦用の設定領域では、プルダウンメニューからの麦の品種名の選択入力を可能にする複数の麦品種名入力欄36、麦の品種ごとの作付け面積の直接入力を可能にする複数の麦用品種別面積入力欄37、および、麦全体の作付け面積を表示する麦面積表示欄38、が表示される。
【0070】
大豆・ソバ用の設定領域では、プルダウンメニューからの大豆・ソバの品種名の選択入力を可能にする複数の大豆・ソバ品種名入力欄39、大豆・ソバの品種ごとの作付け面積の直接入力を可能にする複数の大豆・ソバ用品種別面積入力欄40、および、大豆・ソバ全体の作付け面積を表示する大豆・ソバ面積表示欄41、が表示される。
【0071】
作付け延べ面積表示用の表示領域では、作物全体の作付け面積を作付け延べ面積として表示する作付延面積表示欄42が表示される。
【0072】
水稲用の各品種名入力欄25,28,31では、それらの右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、第1入力画面で設定した地域で推奨している、例えば、「ヒノヒカリ」「コシヒカリ」などの水稲の品種名が一覧表示され、プルダウンメニューからいずれかの品種名を選択すると、選択した品種名が表示される。
【0073】
麦品種名入力欄36では、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、「大麦」「小麦」「裸麦」といった麦の品種名が一覧表示され、プルダウンメニューからいずれかの品種名を選択すると、選択した品種名が表示される。
【0074】
大豆・ソバ用の品種名入力欄39では、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、「大豆1」「大豆2」「ソバ(夏)」「ソバ(冬)」といった大豆・ソバの品種名が一覧表示され、プルダウンメニューからいずれかの品種名を選択すると、選択した品種名が表示される。
【0075】
また、各品種名入力欄25,28,31,36,39では、それらに対して品種名を直接入力することも可能であり、直接入力を行うと、入力した品種名が表示される。
【0076】
各品種別面積入力欄26,29,32,37,40では、それらに対して直接入力された数値が表示される。各水稲用品種名別面積表示欄34では、それらと横方向に並ぶ、移植用品種別面積入力欄26、疎植用品種別面積入力欄29、および直播用品種別面積入力欄32、に直接入力された数値の合計が表示される。
【0077】
図5に示すように、第3入力画面は、オペレータや補助者の賃金、燃料費、および、農機を使用して行う各種の作業名、を入力設定するためのものである。そのため、この第3入力画面では、「賃金」と標記した賃金設定領域、「燃料費」と標記した燃料費設定領域、「水稲」と標記した水稲用の作業選択領域、「麦」と標記した麦用の作業選択領域、「大豆・ソバ」と標記した大豆・ソバ用の作業選択領域、および、「補助者の人数」と標記した補助者人数設定領域、などを区画設定してある。
【0078】
賃金設定領域では、オペレータの1時間当たりの賃金の直接入力を可能にするオペレータ賃金入力欄43、オペレータの1日当たりの賃金を表示するオペレータ賃金表示欄44、補助者の1時間当たりの賃金の直接入力を可能にする補助者賃金入力欄45、および、補助者の1日当たりの賃金を表示する補助者賃金表示欄46、が表示される。
【0079】
燃料費設定領域では、軽油単価の直接入力を可能にする軽油単価入力欄47と、ガソリン単価の直接入力を可能にするガソリン単価入力欄48とが表示される。
【0080】
水稲用の作業選択領域、麦用の作業選択領域、および大豆・ソバ用の作業選択領域では、それぞれの栽培・収穫において農機を使用することのある各種の作業名と、それらの作業名の選択を可能にする複数のチェック欄49とが表示される。
【0081】
補助者人数設定領域では、補助者を必要とする作業名に対しての補助者人数の入力を可能にする複数の人数入力欄50が表示される。この実施形態では、補助者を必要とする作業名として水稲用の田植え作業と収穫作業とを例示してあり、それらの作業名に人数入力欄50が対応していることを把握できるように、各人数入力欄50を、対応する作業名と横方向に並ぶ位置に、対応する作業名が属する作業選択領域と同色で表示してある。
【0082】
各入力欄43,45,47,48,50では、それらに対して直接入力された数値が表示される。各チェック欄49は、それらに対する操作に基づいて、対応する作業名の選択を示すチェックマーク表示状態と、対応する作業名の非選択を示すチェックマーク非表示状態とに切り換わる。
【0083】
図6〜8に示すように、第4入力画面は、農機を使用する各作業の作業期間を、作目別、品種別、植付形態別に入力設定するためのものである。そのため、この第4入力画面では、作業期間の入力設定を可能にする作業期間設定領域などを区画設定してある。
【0084】
作業期間設定領域では、作目表示欄51、品種名表示欄52、植付形態表示欄53、作付面積表示欄54、および作業期間入力欄55、などが表示される。作業期間設定領域の左上方には、それらの表示欄51〜55での表示内容の作目ごとの切り換えを可能にする「水稲」と標記した水稲用の第1ボタン56、「麦」と標記した麦用の第2ボタン57、および、「大豆・ソバ」と標記した大豆・ソバ用の第3ボタン58、が表示される。
【0085】
水稲用の第1ボタン56を操作すると、第2入力画面の水稲用の設定領域で入力設定した作目、品種名、植付形態、および作付面積が、作目表示欄51、品種名表示欄52、植付形態表示欄53、および作付面積表示欄54に反映され、第3入力画面の水稲用の作業選択領域で選択した各作業名が、選択した作業数に応じて作業期間入力欄55の欄内に区画設定される複数の作業名表示欄64に反映され、各作業名表示欄64に対応して、選択した作業の開始日を表示する開始日表示欄60、および、選択した作業の終了日を表示する終了日表示欄61、が区画設定される。
【0086】
麦用の第1ボタン57を操作すると、第2入力画面の麦用の設定領域で入力設定した作目、品種名、および作付面積が、作目表示欄51、品種名表示欄52、および作付面積表示欄54に反映され、第3入力画面の麦用の作業選択領域で選択した各作業名が、選択した作業数に応じて作業期間入力欄55の欄内に区画設定される複数の作業名表示欄64に反映され、各作業名表示欄64に対応して開始日表示欄60および終了日表示欄61が区画設定される。
【0087】
大豆・ソバ用の第3ボタン58を操作すると、第2入力画面の大豆・ソバ用の設定領域で入力設定した作目、品種名、および作付面積が、作目表示欄51、品種名表示欄52、および作付面積表示欄54に反映され、第3入力画面の大豆・ソバ用の作業選択領域で選択した各作業名が、選択した作業数に応じて作業期間入力欄55の欄内に区画設定される複数の作業名表示欄64に反映され、各作業名表示欄64に対応して開始日表示欄60および終了日表示欄61が区画設定される。
【0088】
そして、開始日表示欄60または終了日表示欄61を操作すると、その表示欄55,56が対応する作業名の作業期間の設定や、その作業で使用する農機の選択を可能にする農機選択用のサブ画面(図9参照)が表示される。
【0089】
図9に示すように、農機選択用のサブ画面では、作業期間の設定などを可能にする第1領域や、農機の選択を可能にする第2領域、などを区画設定してある。
【0090】
第1領域では、年月日の選択操作を可能にするカレンダ62、第4入力画面で操作された開始日表示欄60または終了日表示欄61に対応した作目と品種名を表示する作目品種表示欄63、操作された開始日表示欄60または終了日表示欄61に対応した作業名を表示する作業名表示欄64、カレンダ62で選択した年月日が作業開始日として入力される開始日入力欄65、カレンダ62で選択した年月日が作業終了日として入力される終了日入力欄66、作業によって必要となる30アールのほ場での標準的な作業長さを表示する作業長さ表示欄67、および、作業によって必要となる30アールのほ場での標準的な作業本数を表示する作業本数表示欄68、が表示される。
【0091】
第2領域では、プルダウンメニューからの本機名の選択入力を可能にする本機名入力欄69、プルダウンメニューからの作業機名の選択入力を可能にする作業機名入力欄70、農機の選択方法の切り換えを可能にする選択方法切換領域、および、本機の選択条件を設定する選択条件設定領域、選択可能な農機のデータを品名ごとに一覧表示する第1表示欄71、選択されたトラクタなど牽引本機の品名などを表示する第2表示欄72、および、選択された田植機やコンバインなどの非牽引本機またはロータリ耕耘装置や代掻きハローなどの作業機の品名などを表示する第3表示欄73、が表示される。
【0092】
カレンダ62では、プルダウンメニューからの選択操作により年・月を選択することができ、ボタン操作により日を選択することができる。開始日入力欄65および終了日入力欄66は、それらに対する選択操作を行うと、選択された側が、カレンダ62または直接入力による年月日の入力が可能な選択状態に切り換わる。
【0093】
作業長さ表示欄67および作業本数表示欄68は、作業長さおよび作業本数に基づいて作業幅が算出される「溝掘り機」などの作業機名が作業機名入力欄70に入力された場合に、作業長さおよび作業本数を表示する。
【0094】
本機名入力欄69では、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、作業名表示欄64で表示している作業名に対して使用可能な、例えば、「トラクタ」などの本機名が一覧表示され、プルダウンメニューから使用する本機名を選択すると、選択した本機名が表示される。
【0095】
作業機名入力欄70では、その右端部に「▼」と標記して備えたプルダウンメニュー表示用のボタン(符号無し)を操作すると、作業名表示欄64で表示している作業名に対して使用可能な、例えば、「ロータリ」「プラウ」などの作業機名が一覧表示され、プルダウンメニューから使用する作業機名を選択すると、選択した作業機名が表示される。
【0096】
選択方法切換領域では、「新規選択」と「既存分からの選択」との選択方法の切り換えを可能にする2つのチェック欄74,75が表示され、新規選択側のチェック欄74を操作すると、そのチェック欄74にドットマークが表示され、選択方法が「新規選択」に切り換わる。また、既存分からの選択側のチェック欄75を操作すると、そのチェック欄75にドットマークが表示され、選択方法が「既存分からの選択」に切り換わる。
【0097】
選択条件設定領域では、本機名入力欄69で選択した本機名に基づいて、その表示状態が、品名の選択に関する条件の設定が可能な状態と不能な状態とに切り換わり、選択条件の設定が可能な状態では、本機名に応じて設定が可能になった選択条件の選択入力を可能にする条件入力欄76が表示される。例えば、本機名入力欄69で「田植機」を選択した場合には、条数の選択入力を可能にする条件入力欄76が表示される。また、本機名入力欄69で「トラクタ」を選択した場合には、馬力や駆動方式などの選択入力を可能にする条件入力欄76が表示される。各条件入力欄76では、プルダウンメニューからの選択操作により選択入力された条件が表示される。
【0098】
第1表示欄71では、選択方法を「新規選択」に設定している場合において、本機名入力欄69で本機名を選択すると、その本機名に基づいて、選択が可能な本機の品名と、シミュレーションに必要な品名ごとの各種のデータが一覧表示される。選択方法を「新規選択」に設定している場合において、本機名入力欄69で本機名を選択し、かつ、条件入力欄76で選択条件を設定する(設定が可能な場合)と、その本機名と選択条件とに基づいて、選択が可能な本機の品名と、シミュレーションに必要な品名ごとの各種のデータが一覧表示される。選択方法を「新規選択」に設定している場合において、作業機名入力欄70で作業機名を選択すると、その作業機名に基づいて、選択した本機に対して使用が可能な作業機の品名と、シミュレーションに必要な品名ごとの各種のデータが一覧表示される。
【0099】
そして、選択可能な農機の品名などが第1表示欄71で一覧表示されている場合において、品名の選択操作を行うと、その品名がトラクタなどの牽引本機のものである場合には、その品名と、その農機のシミュレーションに要する各種のデータが第2表示欄72に表示される。また、その品名が田植機などの非牽引本機または作業機のものである場合には、その品名と、その農機のシミュレーションに要する各種のデータが第3表示欄73に表示される。
【0100】
なお、第2表示欄72においてトラクタなどの牽引本機の品名が選択されている場合に、作業機名入力欄70で作業機名を選択すると、その作業機名と選択されている本機の品名とに基づいて、その本機の品名に対して使用が可能な作業機の品名と、シミュレーションに必要な品名ごとの各種のデータが一覧表示される。
【0101】
これにより、牽引本機と牽引本機に連結して使用する作業機との不適当な組み合わせが選択されることを未然に回避することができる。
【0102】
選択方法を「既存分からの選択」に設定している場合において、本機名入力欄69で本機名を選択すると、その本機名が牽引本機のものである場合には、その本機名で既に選択されている牽引本機の品名と、その農機のシミュレーションに要する各種のデータが第1表示欄71と第2表示欄72とに表示される。また、その本機名が非牽引本機のものである場合には、その本機名で既に選択されている非牽引本機の品名と、その農機のシミュレーションに要する各種のデータが第1表示欄71と第3表示欄73とに表示される。選択方法を「既存分からの選択」に設定している場合において、作業機名入力欄70で作業機名を選択すると、その作業機名で既に選択されている作業機の品名が第1表示欄71と第3表示欄73とに表示される。
【0103】
これにより、同じ農機を使用する作業における農機の選択工程を簡単にすることができるとともに、選択ミスを未然に回避することができる。
【0104】
この農機選択用のサブ画面において「OK」と標記した決定ボタン77を操作すると、サブ画面が閉じられ、サブ画面で入力設定した作業開始日と作業終了日とが、それらに対応する第4入力画面の開始日表示欄60および終了日表示欄61に反映される(図6〜8参照)。
【0105】
図10に示すように、第1出力画面は、農機選択用のサブ画面で選択した全農機の品名別の機械利用効率、および、農機ごとの作業別の機械利用効率などを一覧表示するためのものである。そのため、この第1出力画面では、全農機の品名別の機械利用効率などを一覧表示する品名別表示領域、および、品名別表示領域で選択した農機の作業別の機械利用効率などを一覧表示する作業別表示領域、などを区画設定してある。
【0106】
品名別表示領域では、農機選択用のサブ画面で選択した各農機の品名を農機名として表示する複数の農機名表示欄78、農機ごとのほ場作業量を表示する複数の作業量表示欄79、農機ごとの作業可能日数を表示する複数の日数表示欄80、農機ごとの一日のほ場作業量を表示する複数の一日作業量表示欄81、農機ごとの作業可能面積を表示する複数の面積表示欄82、および、農機ごとの機械利用効率を表示する複数の効率表示欄83、などが表示される。
【0107】
作業別表示領域では、品名別表示領域で選択した農機の作業対象となる作物の作目・品種・作付面積を表示する作業対象表示欄84、選択した農機が行う作業名を表示する作業名表示欄85、品名別表示領域で選択した農機の品名などを表示する品名表示欄86、選択した農機の作業ごとのほ場作業量を表示する作業量表示欄87、選択した農機の作業ごとの作業可能日数を表示する日数表示欄88、選択した農機の作業ごとの一日の作業時間を表示する時間表示欄89、選択した農機の作業ごとの一日のほ場作業量を表示する一日作業量表示欄90、選択した農機の作業ごとの負担可能面積を表示する面積表示欄91、および、選択した農機の作業ごとの機械利用効率を表示する効率表示欄92、などが表示される。
【0108】
そして、作業別表示領域の効率表示欄92で表示される機械利用効率により、その作業に対して選択した農機が適正であるか否かを容易に判断することができる。例えば、一般的には、この機械利用効率が80〜100%になることが最適とされていることから、効率表示欄92で表示される機械利用効率が80〜100%の範囲内であれば、その作業に対して選択した農機が適正であると判断することができ、80〜100%の範囲外であれば、その作業に対して選択した農機が適正ではないと判断することができる。
【0109】
効率表示欄92の右側方には、その効率表示欄92で表示された機械利用効率の最適化を可能にする最適化ボタン93が表示されている。そして、この最適化ボタン93を操作すると、機械利用効率の最適化を図るためのサブ画面(図11参照)が表示される。
【0110】
図11に示すように、機械利用効率最適化用のサブ画面では、最適化する機械利用効率に関するデータを表示する第1表示領域、機械利用効率の調整を可能にする操作領域、機械利用効率の最適化に適した牽引本機に関するデータを品名ごとに一覧表示する第2表示領域、および、機械利用効率の最適化に適した非牽引本機または作業機に関するデータを品名ごとに一覧表示する第3表示領域、などを区画設定してある。
【0111】
第1表示領域では、最適化する機械利用効率に関する作業情報を表示する作業情報表示欄94、および、最適化する機械利用効率に関する作業での機械利用効率を表示する効率表示欄95、が表示される。
【0112】
操作領域では、最適化する機械利用効率に関する作業での一日の作業時間を表示する時間表示欄96、最適化する機械利用効率に関する作業の作業開始日を表示する開始日表示欄97、最適化する機械利用効率に関する作業の作業終了日を表示する終了日表示欄98、最適化する機械利用効率に関する作業が溝堀りや畦塗りなどである場合に30アールのほ場での標準的な作業長さを表示する作業長さ表示欄99、最適化する機械利用効率に関する作業が溝堀りや畦塗りなどである場合に30アールのほ場での標準的な作業本数を表示する作業本数表示欄100、作業時間の自動調整による機械利用効率の最適化を指令する第1自動最適化ボタン101、作業期間の自動調整による機械利用効率の最適化を指令する第2自動最適化ボタン102、および、最適化する機械利用効率に関する作業に適した農機の選出を指令する適正農機選出ボタン103、が表示されている。
【0113】
第2表示領域では、最適化ボタン93の操作により選出された各牽引本機の品名を表示する品名表示欄104、各牽引本機の馬力を表示する馬力表示欄105、各牽引本機の希望小売価格を表示する価格表示欄106、各牽引本機の補助金率を表示する補助金率表示欄107、および、各牽引本機の支払額を表示する支払額表示欄108、が表示される。
【0114】
第3表示領域では、最適化ボタン93の操作により選出された各非牽引本機または作業機の品名を表示する品名表示欄109、各非牽引本機または作業機の作業幅を表示する作業幅表示欄110、各非牽引本機または作業機の作業速度を表示する速度表示欄111、各非牽引本機または作業機の希望小売価格を表示する価格表示欄112、各非牽引本機または作業機の補助金率を表示する補助金率表示欄113、各非牽引本機または作業機の支払額を表示する支払額表示欄114、および、各非牽引本機または作業機(牽引本機と作業機または非牽引本機)の機械利用効率を表示する効率表示欄115、が表示される。
【0115】
操作領域において、時間表示欄96で表示されている一日の作業時間を変更すると、変更後の一日の作業時間が時間表示欄96で表示され、その変更後の一日の作業時間に基づいて補正された機械利用効率が、第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0116】
操作領域において、開始日表示欄97で表示されている作業開始日を変更すると、変更後の作業開始日が開始日表示欄97で表示され、その作業開始日の変更により修正された作業期間に基づいて補正された機械利用効率が、第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0117】
操作領域において、終了日表示欄98で表示されている作業終了日を変更すると、変更後の作業終了日が終了日表示欄98で表示され、その作業終了日の変更により修正された作業期間に基づいて補正された機械利用効率が、第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0118】
操作領域において、作業長さ表示欄99で表示されている作業長さを変更すると、変更後の作業長さが作業長さ表示欄99で表示され、その作業長さの変更により修正された作業幅に基づいて補正された機械利用効率が、第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0119】
操作領域において、作業本数表示欄100で表示されている作業本数を変更すると、変更後の作業本数が作業本数表示欄100で表示され、その作業本数の変更により修正された作業幅に基づいて補正された機械利用効率が、第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0120】
操作領域において、第1自動最適化ボタン101を操作すると、その作業での機械利用効率が80〜100%の間に収まるように一日の作業時間を自動調整して得た一日の作業時間が第1表示領域の時間表示欄96で、また、機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で、それぞれ表示される。
【0121】
操作領域において、第2自動最適化ボタン102を操作すると、その作業での機械利用効率が80〜100%の間に収まるように作業期間を自動調整して得た作業開始日が第1表示領域の開始日表示欄97で、作業終了日が第1表示領域の終了日表示欄98で、機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で、それぞれ表示される。
【0122】
操作領域において、適正機械選出ボタン103を操作すると、そのときの作業が本機と作業機との組み合わせで行うものである場合には、その作業での機械利用効率を80〜100%の間に収めることのできる各本機の品名が第2表示領域の品名表示欄104で、各本機の馬力が第2表示領域の馬力表示欄105で、各本機の希望小売価格が第2表示領域の価格表示欄106で、各本機の補助金率が第2表示領域の補助金率表示欄107で、各本機の支払額が第2表示領域の支払額表示欄108で、それぞれ表示され、また、各作業機の品名が第3表示領域の品名表示欄109で、各作業機の作業幅が第3表示領域の作業幅表示欄110で、各作業機の作業速度が第3表示領域の速度表示欄111で、各作業機の希望小売価格が第3表示領域の価格表示欄112で、各作業機の補助金率が第3表示領域の補助金率表示欄113で、各作業機の支払額が第3表示領域の支払額表示欄114で、それぞれ表示され、本機と作業機の組み合わせによる各機械利用効率が第3表示領域の効率表示欄115で表示される。
【0123】
一方、そのときの作業が本機のみを使用するものである場合には、その作業での機械利用効率を80〜100%の間に収めることのできる各本機の品名が第3表示領域の品名表示欄109で、各本機の作業幅が第3表示領域の作業幅表示欄110で、各本機の作業速度が第3表示領域の速度表示欄111で、各本機の希望小売価格が第3表示領域の価格表示欄112で、各本機の補助金率が第3表示領域の補助金率表示欄113で、各本機の支払額が第3表示領域の支払額表示欄114で、各本機の機械利用効率が第3表示領域の効率表示欄115で、それぞれ表示される。
【0124】
この機械利用効率最適化用のサブ画面において「OK」と標記した決定ボタン116を操作すると、サブ画面が閉じられ、サブ画面で変更調整した内容とともに機械利用効率が、第1出力画面の品名別表示領域および作業別表示領域において反映される。
【0125】
なお、作業開始日または作業終了日の調整で機械利用効率の適正化を行った場合には、調整後の作業開始日または作業終了日が第4入力画面の対応する開始日表示欄60または終了日表示欄61に反映され、作業期間の自動調整で機械利用効率の適正化を行った場合には、自動調整による調整後の作業開始日や作業終了日が、その自動調整にかかわる第4入力画面の全ての開始日表示欄60や終了日表示欄61に反映される。
【0126】
これにより、計画した土地利用計画や耕種計画に適した農機の選定、または、選定した農機に基づく土地利用計画や耕種計画の見直しを容易に行える。
【0127】
図示は省略するが、第2出力画面は、農機選択用のサブ画面で選択した各農機の機械利用経費を表示するためのものである。そのため、この第2出力画面では、全農機の品名を一覧表示する品名表示領域、ならびに、品名表示領域で選択した農機の、作業能率、実作業率、購入金額、固定費率、年間固定費、本機固定費、燃料消費量、燃料単価、潤滑油費、オペレータ数、補助者数、労賃、変動費、作付面積、および年間機械利用経費、を一覧表示する利用経費表示領域、を区画設定してある。
【0128】
図示は省略するが、第3出力画面は、農機選択用のサブ画面で選択した各農機の損益分岐点を表示するためのものである。そのため、この第2出力画面では、全農機の品名を一覧表示する品名表示領域、受託料金の直接入力を可能にする受託料金入力欄、および、品名表示領域で選択した品名の損益分岐点を数値およびグラフで表示する損益分岐点表示領域、を区画設定してある。
【0129】
図12〜15に示すように、第4出力画面は、第2〜4の各入力画面および農機選択用と機械利用効率最適化用の各サブ画面で入力設定された各データに基づいて自動作成した栽培暦を表示するためのものである。そして、この表示内容から、栽培する作物の作目・品名・植え付け形態・作付け面積ごとの収穫に至るまでに行う各作業の流れを容易に把握することができる。その結果、遂行することが不可能な作業の重複などがある場合には、その箇所を容易に見つけ出すことができ、重複する作業の日程の調整、農機台数や人員数の検討、などによる改善を速やかに行うことができる。
【0130】
なお、作業の重複などがある場合には、その重複箇所がさらに見つけ易くなるように、その重複箇所を他の箇所と異なる色などで警報表示する構成を採用してもよい。
【0131】
図16および図17に示すように、第5出力画面は、使用するコンバインに適した乾燥機の選定、または、使用する乾燥機に適したコンバインの選定を可能にするためのものである。そのため、この第5入力画面では、10アール当たりの計画収量の直接入力を可能にする計画収量入力欄117、計画収量入力欄117の数値に基づいて算出した生もみの石数を表示する石数表示欄118、コンバインから乾燥機の選定を可能にする第1選定領域、および、乾燥機からコンバインの選定を可能にする第2選定領域、などを区画設定してある。
【0132】
第1選定領域では、第1選定領域および第2選定領域の表示状態を、コンバインから乾燥機を選定する第1表示状態に切り換える第1ボタン119が表示され、この第1ボタン119を操作すると、プルダウンメニューからのコンバインの品名の選択入力を可能にする品名入力欄120、および、品名入力欄120で選択したコンバインの品名に対して必要な乾燥機の処理能力を石数で表示する能力表示欄121、が表示される。
【0133】
第2選定領域では、第1選定領域および第2選定領域の表示状態を、乾燥機からコンバインを選定する第1表示状態に切り換える第2ボタン122が表示され、この第1ボタン122を操作すると、乾燥機の処理能力(石数)の直接入力を可能にする能力入力欄123、および、この入力欄に入力した乾燥機の処理能力に対応するコンバインの全品名を一覧表示する品名表示欄124、が表示される。
【0134】
これにより、使用するコンバインに適した乾燥機の選定、および、使用する乾燥機に適したコンバインの選定を容易に行える。
【0135】
図3〜8に示すように、第1〜4の各入力画面には、表示画面のメニュー画面への切り換えを指令するメニューボタン125、表示画面の第1入力画面への切り換えを指令する第1ボタン126、表示画面の第2入力画面への切り換えを指令する第2ボタン127、表示画面の第3入力画面への切り換えを指令する第3ボタン128、および、表示画面の第4入力画面への切り換えを指令する第4ボタン129、が表示される。
【0136】
図10、図16および図17に示すように、第1〜5の各出力画面には、表示画面のメニュー画面への切り換えを指令するメニューボタン125が表示される。
【0137】
図3〜8、図10、図16および図17に示すように、第1〜4の各入力画面および第1〜5の各出力画面には、それらで表示した内容の印刷を可能にする印刷ボタン130が表示される。
【0138】
ちなみに、第2出力画面で表示された印刷ボタン(図示せず)を操作すると、第2出力画面での表示内容が図18に示す様式で印刷される。また、第3出力画面で表示された印刷ボタン(図示せず)を操作すると、第3出力画面での表示内容が図19に示す様式で印刷される。
【0139】
次に、図2〜19に基づいて、農機選定用のシミュレーション装置でシミュレーションを行う際の各操作手順、および、その操作に基づいて行われる制御作動や演算処理、などについて説明する。
【0140】
先ず、メニュー画面において第1ボタン11を操作して第1入力画面を表示させる。そして、この第1入力画面において、地方名、地域名、各作業条件、および各立地条件を入力する。すると、地方名や地域名に対応させて補助記憶装置5に記憶した各地の気象データなどに基づく一日当たりの実作業時間や作業可能日数率、および、各作業条件に対応させて補助記憶装置5に記憶したほ場作業効率の補正値や、各立地条件に対応させて補助記憶装置5に記憶した実作業率の補正値、などが設定される。また、この第1入力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第1入力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0141】
次に、第1入力画面において第2ボタン125を操作して第2入力画面を表示させる。そして、この第2入力画面において、栽培する作物の作目ごとの品種名および品種別の植え付け形態や作付け面積などを入力する。すると、作目ごとの作付け面積や作付け延べ面積などが自動計算され表示されるとともに、植え付け形態に対応させて補助記憶装置5に記憶したほ場作業効率の補正値が設定される。また、この第2入力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第2入力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0142】
次に、第2入力画面において第3ボタン126を操作して第3入力画面を表示させる。そして、この第3入力画面において、賃金、燃料費、および補助者数を入力し、作目ごとに行う作業名を選択する。また、第3入力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第3入力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0143】
次に、第3入力画面において第4ボタン127を操作して第4入力画面を表示させる。すると、この第4入力画面では、第2入力画面で入力した栽培する作物の作目、品種名、および品種別の作付け面積、ならびに、第3入力画面で選択した作業名、などが反映される。そして、この第4入力画面において、各作業名や品種名ごとの農機選択用のサブ画面を呼び出して、作業期間や使用する農機を選定する。すると、選定した各農機の作業幅や作業速度などの機械利用効率の算出に必要なカタログデータ、および、選定した各農機の希望小売価格や補助金率などの年間機械利用経費の算出に必要なデータ、などが補助記憶装置5から読み出され表示される。また、第4入力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第1入力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0144】
次に、第4入力画面においてメニューボタン123を操作してメニュー画面に戻す。その後、メニュー画面で第5ボタン15を操作すると、第1出力画面に切り換わり、機械利用効率の算出に必要な各種のデータや計算式、などが補助記憶装置5から読み出され、それらに基づいて農機選択用のサブ画面で選定した各農機の品名ごとや作業名ごとの機械利用効率が算出され、その算出された各機械利用効率とともに、その算出過程で得た各農機のほ場作業量、作業可能日数、一日のほ場作業量、および作業可能面積、が表示される。また、この第4入力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第1入力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0145】
そして、一般的には、この機械利用効率が80〜100%になることが最適とされていることから、算出した機械利用効率が80%に満たない場合には、機械利用効率が80〜100%になるように、シミュレーションする農機を選定し直す、作業規模を拡大する、などの対策を立て易くなる。また、算出した機械利用効率が100%を少し超える場合であれば、機械利用効率が80〜100%になるように、シミュレーションする農機を選定し直す、作業期間や作業時間を調整する、などの対策を立て易くなり、算出した機械利用効率が100%を大幅に超える場合には、シミュレーションする農機を、より大きい作業能力を有するものに選定し直す、あるいは、使用する農機の台数を増やす、などの対策を立て易くなる。
【0146】
そして、この第1出力画面において最適化ボタン93を操作すると、機械利用効率の最適化を図るためのサブ画面が表示される。
【0147】
操作領域において、時間表示欄96で表示されている一日の作業時間を変更すると、変更後の一日の作業時間が時間表示欄96で表示され、その変更後の一日の作業時間に基づいて機械利用効率が補正され、補正後の機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0148】
操作領域において、開始日表示欄97で表示されている作業開始日を変更すると、変更後の作業開始日が開始日表示欄97で表示され、その作業開始日の変更により修正された作業期間に基づいて機械利用効率が補正され、補正後の機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0149】
操作領域において、終了日表示欄98で表示されている作業終了日を変更すると、変更後の作業終了日が終了日表示欄98で表示され、その作業終了日の変更により修正された作業期間に基づいて機械利用効率が補正され、補正後の機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0150】
操作領域において、作業長さ表示欄99で表示されている作業長さを変更すると、変更後の作業長さが作業長さ表示欄99で表示され、その作業長さの変更により修正された作業幅に基づいて機械利用効率が補正され、補正後の機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0151】
操作領域において、作業本数表示欄100で表示されている作業本数を変更すると、変更後の作業本数が作業本数表示欄100で表示され、その作業本数の変更により修正された作業幅に基づいて機械利用効率が補正され、補正後の機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0152】
操作領域において、第1自動最適化ボタン101を操作すると、その作業での機械利用効率が80〜100%の間に収まるように一日の作業時間が自動調整され、その自動調整で得た一日の作業時間が第1表示領域の時間表示欄96で表示され、その自動調整後の一日の作業時間に基づいて機械利用効率が算出され、算出された機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0153】
操作領域において、第2自動最適化ボタン102を操作すると、その作業での機械利用効率が80〜100%の間に収まるように作業期間が自動調整され、その自動調整で得た作業開始日が第1表示領域の開始日表示欄97で、作業終了日が第1表示領域の終了日表示欄98で表示され、自動調整後の作業期間に基づいて機械利用効率が算出され、算出した機械利用効率が第1表示領域の効率表示欄95で表示される。
【0154】
操作領域において、適正機械選出ボタン103を操作すると、そのときの条件下での各農機の機械利用効率が算出され、その機械利用効率が80〜100%の間に収まる各農機の品名や機械利用効率などが第2表示領域または第3表示領域で表示される。また、作業によって複数台の農機の必要性が生じた場合には、台数表示欄(図示せず)が表示され、この台数表示欄に必要数が表示される。
【0155】
その結果、全ての作業での農機の利用効率を80〜100%の間で揃えるといった好適な農機の選定を行うことが可能になる。
【0156】
そして、機械利用効率の最適化を行った後は、機械利用効率最適化用のサブ画面において「OK」と標記した決定ボタン116を操作すると、サブ画面が閉じられ、サブ画面で変更調整した内容とともに機械利用効率が、第1出力画面の品名別表示領域や作業別表示領域などにおいて反映される。
【0157】
一方、メニュー画面で第6ボタン16を操作すると、第2出力画面に切り換わり、農機選択用のサブ画面で選択した各農機の年間機械利用経費の算出に必要な各種のデータや計算式、などが補助記憶装置5から読み出され、それらに基づいて農機選択用のサブ画面で選定した各農機の年間機械利用経費が算出され、その算出された年間機械利用経費とともに、その算出過程で得た各農機の年間固定費や変動費、などが表示される。また、第2出力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第2出力画面の表示内容が図18に示す様式でプリンタ9により印刷される。
【0158】
メニュー画面で第7ボタン17を操作すると、第3出力画面に切り換わり、農機選択用のサブ画面で選択した各農機の損益分岐点の算出に必要な各種のデータや計算式、などが補助記憶装置5から読み出され、それらに基づいて農機選択用のサブ画面で選定した各農機の損益分岐点が算出され表示される。また、第3出力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第3出力画面の表示内容が図19に示す様式でプリンタ9により印刷される。
【0159】
メニュー画面で第8ボタン18を操作すると、第4出力画面に切り換わり、第2〜4の各入力画面および農機選択用と機械利用効率最適化用の各サブ画面で入力設定された各データに基づいて栽培暦が自動作成され表示される。また、第4出力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第4出力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0160】
メニュー画面で第9ボタン19を操作すると、第5出力画面に切り換わり、10アール当たりの計画収量から生もみの石数を算出するのに必要な計算式が補助記憶装置5から読み出され、計画収量入力欄117に計画収量を入力すると、その計算式と計画収量とに基づいて生もみの石数が算出され、石数表示欄118で表示される。第5出力画面において、第1ボタン119を操作すると、品名入力欄120と能力表示欄121が表示され、品名入力欄120でコンバインの品名を選択入力すると、その品名に対して必要な乾燥機の処理能力が石数で表示される。また、第2ボタン122を操作すると、能力入力欄123と品名表示欄124が表示され、能力入力欄123に乾燥機の処理能力を入力すると、その処理能力に対応するコンバインの全品名が品名表示欄124で一覧表示される。また、第5出力画面において印刷ボタン130を操作すると、その時点での第5出力画面の表示状態がプリンタ9で印刷される。
【0161】
なお、機械利用効率、年間機械利用経費、損益分岐点などの算出に必要な各種の計算式は、農作業の機械化に関する種々の文献で示されている周知のものであることから、それらの説明は省略する。
【0162】
この実施形態では、制御装置2が特許請求範囲の制御手段に相当する。演算手段3が特許請求範囲の演算手段に相当する。補助記憶装置5が特許請求範囲の記憶手段に相当する。キーボード6、マウス7、およびディスプレイ8が特許請求範囲の入力手段に相当する。ディスプレイ8およびプリンタ9が特許請求範囲の出力手段に相当する。制御装置2と農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラムとが特許請求範囲の栽培暦作成手段に相当する。制御装置2、農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラム、および適正農機選出ボタン103が、特許請求範囲における農機の作業幅と作業速度に関するデータを調整することにより機械利用効率の最適化を図るとともに、機械利用効率の最適化に適した作業幅と作業速度とを備える農機の品名を出力手段で出力させる最適化手段に相当する。制御装置2、農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラム、および第1自動最適化ボタン101が、特許請求範囲における作業時間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段に相当する。制御装置2、農機選定用のシミュレーションに関する制御プログラム、および第2自動最適化ボタン102が、特許請求範囲における作業期間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段に相当する。制御装置2および演算手段3が特許請求範囲における乾燥機選定用の演算手段とコンバイン選定用の演算手段とに相当する。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】農機選定用のシミュレーション装置の構成を示すブロック図
【図2】メインメニュー画面を示す図
【図3】第1入力画面を示す図
【図4】第2入力画面を示す図
【図5】第3入力画面を示す図
【図6】第4入力画面の水稲用データ表示状態を示す図
【図7】第4入力画面の麦用データ表示状態を示す図
【図8】第4入力画面の大豆・ソバ用データ表示状態を示す図
【図9】農機選択用のサブ画面を示す図
【図10】第1出力画面を示す図
【図11】機械利用効率最適化用のサブ画面を示す図
【図12】第4出力画面の移植水稲用栽培暦の表示状態を示す図
【図13】第4出力画面の疎植水稲用栽培暦の表示状態を示す図
【図14】第4出力画面の麦用栽培暦の表示状態を示す図
【図15】第4出力画面の大豆・ソバ用栽培暦の表示状態を示す図
【図16】第5出力画面のコンバイン→乾燥機選定用の表示状態を示す図
【図17】第5出力画面の乾燥機→コンバイン選定用の表示状態を示す図
【図18】第1出力画面の表示内容を印刷出力したときの様式を示す図
【図19】第2出力画面の表示内容を印刷出力したときの様式を示す図
【符号の説明】
【0164】
2 制御手段
2 栽培暦作成手段
2,3 乾燥機選定用の演算手段
2,3 コンバイン選定用の演算手段
2,101 最適化手段
2,102 最適化手段
2,103 最適化手段
3 演算手段
5 記憶手段
6,7,8 入力手段
8,9 出力手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、各作業の作業期間、および、各作業で使用する農機に関するデータ、の入力を可能にする入力手段と、
入力された栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、および、各作業の作業期間に基づいて、栽培する作物の栽培暦を作成する栽培暦作成手段と、
作物を栽培する地域の気象に関するデータ、作物を栽培するほ場での作業条件、作物を栽培するほ場の立地条件、ならびに、前記入力手段により入力された栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、各作業の作業期間、および、各作業で使用する農機の作業幅と作業速度に関するデータに基づいて、各作業ごとの機械利用効率を試算する演算手段と、
前記演算手段による試算結果を出力する出力手段とを備えて構成してあることを特徴とする農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項2】
前記入力手段による地域名の入力が可能となるように構成し、
地域名ごとの気象に関するデータを記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力された地域名に基づいて、その地域の気象に関するデータを前記記憶手段から読み出して前記演算手段に送る制御手段とを備えてあることを特徴とする請求項1に記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項3】
各種農機の品名および前記品名ごとの作業幅と作業速度に関するデータを記憶する記憶手段を備え、
前記入力手段を、前記農機に関するデータとして前記農機の品名の選択入力が可能となるように構成し、
前記入力手段で入力された前記農機の品名に基づいて、その品名の作業幅と作業速度に関するデータを前記記憶手段から読み出して前記演算手段に送る制御手段を備えてあることを特徴とする請求項1または2に記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項4】
前記農機の作業幅と作業速度に関するデータを調整することにより機械利用効率の最適化を図るとともに、機械利用効率の最適化に適した作業幅と作業速度とを備える農機の品名を前記出力手段で出力させる最適化手段を備えてあることを特徴とする請求項3に記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項5】
作業時間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段を備えてあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項6】
作業期間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段を備えてあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項7】
前記入力手段によるコンバインの品名の入力が可能となるように構成し、
コンバインの品名ごとの処理能力を記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力されたコンバインの品名に基づいて、そのコンバインの処理能力を前記記憶手段から読み出して、前記コンバインの処理能力に対応する乾燥機の処理能力を算出し、算出した乾燥機の処理能力を前記出力手段で出力させる乾燥機選定用の演算手段とを備えてあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項8】
前記入力手段による乾燥機の処理能力の入力が可能となるように構成し、
コンバインの品名ごとの処理能力を記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力された乾燥機の処理能力に基づいて、その乾燥機の処理能力に対応するコンバインの処理能力を算出し、その算出したコンバインの処理能力に対応するコンバインの品名を前記記憶手段から読み出し、読み出した前記コンバインの品名を前記出力手段で出力させるコンバイン選定用の演算手段とを備えてあることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項1】
栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、各作業の作業期間、および、各作業で使用する農機に関するデータ、の入力を可能にする入力手段と、
入力された栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、および、各作業の作業期間に基づいて、栽培する作物の栽培暦を作成する栽培暦作成手段と、
作物を栽培する地域の気象に関するデータ、作物を栽培するほ場での作業条件、作物を栽培するほ場の立地条件、ならびに、前記入力手段により入力された栽培する作物の作目、品種、植え付け形態、作付け面積、栽培する作物の収穫に至るまでに行う作業の種類、各作業の作業期間、および、各作業で使用する農機の作業幅と作業速度に関するデータに基づいて、各作業ごとの機械利用効率を試算する演算手段と、
前記演算手段による試算結果を出力する出力手段とを備えて構成してあることを特徴とする農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項2】
前記入力手段による地域名の入力が可能となるように構成し、
地域名ごとの気象に関するデータを記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力された地域名に基づいて、その地域の気象に関するデータを前記記憶手段から読み出して前記演算手段に送る制御手段とを備えてあることを特徴とする請求項1に記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項3】
各種農機の品名および前記品名ごとの作業幅と作業速度に関するデータを記憶する記憶手段を備え、
前記入力手段を、前記農機に関するデータとして前記農機の品名の選択入力が可能となるように構成し、
前記入力手段で入力された前記農機の品名に基づいて、その品名の作業幅と作業速度に関するデータを前記記憶手段から読み出して前記演算手段に送る制御手段を備えてあることを特徴とする請求項1または2に記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項4】
前記農機の作業幅と作業速度に関するデータを調整することにより機械利用効率の最適化を図るとともに、機械利用効率の最適化に適した作業幅と作業速度とを備える農機の品名を前記出力手段で出力させる最適化手段を備えてあることを特徴とする請求項3に記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項5】
作業時間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段を備えてあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項6】
作業期間を調整することにより機械利用効率の最適化を図る最適化手段を備えてあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項7】
前記入力手段によるコンバインの品名の入力が可能となるように構成し、
コンバインの品名ごとの処理能力を記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力されたコンバインの品名に基づいて、そのコンバインの処理能力を前記記憶手段から読み出して、前記コンバインの処理能力に対応する乾燥機の処理能力を算出し、算出した乾燥機の処理能力を前記出力手段で出力させる乾燥機選定用の演算手段とを備えてあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【請求項8】
前記入力手段による乾燥機の処理能力の入力が可能となるように構成し、
コンバインの品名ごとの処理能力を記憶する記憶手段と、
前記入力手段で入力された乾燥機の処理能力に基づいて、その乾燥機の処理能力に対応するコンバインの処理能力を算出し、その算出したコンバインの処理能力に対応するコンバインの品名を前記記憶手段から読み出し、読み出した前記コンバインの品名を前記出力手段で出力させるコンバイン選定用の演算手段とを備えてあることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の農機選定用のシミュレーション装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2009−169679(P2009−169679A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−7142(P2008−7142)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(594001948)クボタ機械サービス株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(594001948)クボタ機械サービス株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
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