説明

追記型ディスクへのデータ記録装置、その方法、データ再生装置、その方法、及びその追記型ディスク

【課題】 追記型ディスクの使用に必要なアップデートされた情報を読み取るためのアクセス時間をさらに短縮できるデータ記録装置及びその方法を提供する。
【解決手段】 追記型ディスクにデータを記録する装置、記録方法、データ再生装置、再生方法及びその追記型ディスクが開示される。本発明による追記型ディスクは、アップデートされる所定類型の情報が記録される複数個のアップデート領域と、複数個のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた情報が記録された最終アップデート領域を指し示すためのメインアクセス情報が記録される少なくとも1つのメインアクセス情報領域と、最終的にアップデートされた情報が最終アップデート領域のどの位置に記録されているかを表すための補助アクセス情報が記録される少なくとも1つの補助アクセス情報領域とを備えることを特徴とする。本発明によれば、追記型ディスクの使用に必要な所定類型の情報を読み取るためのアクセス時間をさらに短縮できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、追記型ディスクに係り、さらに詳細には、追記型ディスクの使用のために必要な情報にさらに早くアクセスできる追記型ディスクへのデータ記録装置、記録方法、再生装置、再生方法、及びその追記型ディスクに関する。
【背景技術】
【0002】
書き換え型ディスクの場合、すでに情報が記録された部分に新しい情報を上書きして記録が可能である。しかし、追記型ディスクの場合には、情報を一度記録すれば、再び消して使えないために、すでに記録された情報をアップデートするためには、新しい位置を割り当てて記録しなければならない。
【0003】
実際、アップデートされる情報は、最終的にアップデートされた情報だけが有意味である場合がほとんどである。従って、アップデート領域がデータ領域に割り当てられ、データ記録及び/または再生装置は、最後にアップデートされた情報を読み取るために、アップデートされた情報が記録された領域を探索して最後にアップデートされた情報を捜し出す。ここで、探索しなければならない領域に多くの情報が記録されているならば、所望の情報を得るためには、多くの時間がかかってしまう。
【0004】
一方、記録及び/または再生装置により、欠陥管理が行われる追記型ディスクの場合、追記型ディスクの使用中に発生した欠陥についての欠陥管理のための情報と、追記型ディスクの記録状態などを表す情報とを記録するための領域が設けられる。追記型媒体の特性上、欠陥管理に関する情報などのアップデートが要求されれば、書き換え可能ディスクとは異なり、アップデートされた情報を既存情報が記録された位置に上書きして記録できないために、データが記録されていない空き位置にアップデートされた情報を記録しなければならないので、比較的広いアップデート領域を必要とする。一般的に、アップデート領域は、リードイン領域やリードアウト領域に割り当てられるが、時にはそのアップデート回数を増やすために、ユーザの選択によってデータ領域にも割り当てられうる。
【0005】
追記型ディスクの使用のために必要な最終的なアップデート情報がデータ領域に割り当てられたアップデート領域に記録されており、その最終的なアップデート情報に、データ領域にアップデート領域が割り当てられたという情報と、そのアップデート領域の位置情報とが含まれている場合、データ記録及び/または再生装置は、リードイン領域またはリードアウト領域に設けられたアップデート領域をいずれも探索しても最後にアップデートされた情報を得られず、最後にアップデートされた情報がどこに記録されているかが分からないという問題がある。
【0006】
さらに、記録及び/または再生装置がデータ領域に割り当てられたアップデート領域に最終的なアップデート情報が記録されているということが分かったとしても、そのアップデート領域の大きさが大きいならば、そのアップデート領域に記録された最終的なアップデート情報を探索するのに多くの時間がかかりうることもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明が解決しようとする技術的課題は、追記型ディスクの使用のために必要なアップデートされた情報を読み取るためのアクセス時間をさらに短縮できるデータ構造でもって情報が記録された追記型ディスクを提供するところにある。
【0008】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、追記型ディスクの使用のために必要なアップデートされた情報を読み取るためのアクセス時間をさらに短縮できるデータ記録装置及びその方法を提供するところにある。
【0009】
本発明が解決しようとするさらに他の技術的課題は、追記型ディスクの使用のために必要なアップデートされた情報を読み取るためのアクセス時間をさらに短縮できるデータ再生装置及びその方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題をなすために、本発明の一側面による追記型ディスクは、アップデートされる所定類型の情報が記録される複数個のアップデート領域と、前記複数個のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた情報が記録された最終アップデート領域を指し示すためのメインアクセス情報が記録される少なくとも1つのメインアクセス情報領域と、前記最終的にアップデートされた情報が前記最終アップデート領域のどの位置に記録されているかを表すための補助アクセス情報が記録される少なくとも1つの補助アクセス情報領域とを備えることを特徴とする。
【0011】
前記課題をなすために、本発明の他の側面による追記型ディスクは、アップデートされる所定類型の情報が記録される複数個のアップデート領域と、前記複数個のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた情報が記録された最終アップデート領域を指し示すアクセス情報が記録される少なくとも1つのアクセス情報領域とを備え、前記アクセス情報は、前記各アップデート領域の位置情報、前記複数のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた情報が記録された最終アップデート領域を指し示す第1フラッグ情報、及び前記最終的にアップデートされた情報が前記最終アップデート領域のどの位置に記録されているかを表す第2フラッグ情報を含むことを特徴とする。
【0012】
前記課題をなすために、本発明のさらに他の側面による追記型ディスクは、所定順序によって使われ、アップデートされる所定類型の情報が記録される複数個のアップデート領域と、前記複数個のアップデート領域の位置情報を含むアクセス情報が記録ブロック単位で記録される少なくとも1つのアクセス情報領域とを備え、前記アクセス情報が記録された記録ブロックの個数を利用し、前記複数のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた前記所定類型の情報が記録された最終アップデート領域を指し示すことを特徴とする。
【0013】
前記他の課題をなすために、本発明の一側面によるデータ記録装置は、追記型ディスクに/から情報を記録したり読み出す記録/読み出し部と、前記追記型ディスクに設けられた複数のアップデート領域のうち一つに最終的にアップデートされた所定類型の情報を記録し、前記最終的にアップデートされた情報が記録された最終アップデート領域を指し示すためにメインアクセス情報を前記ディスクに少なくとも一つ設けられたメインアクセス情報領域に記録し、前記最終的にアップデートされた情報が前記最終アップデート領域のどの位置に記録されているかを表すために補助アクセス情報を前記ディスクに少なくとも一つ設けられた補助アクセス情報領域に記録するように、前記記録/読み出し部を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
【0014】
前記他の課題をなすために、本発明の他の側面によるデータ記録装置は、追記型ディスクに/から情報を記録したり読み出す記録/読み出し部と、前記ディスクに設けられた複数のアップデート領域のうち一つに最終的にアップデートされた所定類型の情報を記録し、前記最終的にアップデートされた情報が記録された最終アップデート領域を指し示すアクセス情報を前記ディスクに少なくとも一つ設けられたアクセス情報領域に記録するように、前記記録/読み出し部を制御する制御部とを備え、前記アクセス情報は、前記各アップデート領域の位置情報、前記最終アップデート領域を指し示す第1フラッグ情報、及び前記最終的にアップデートされた情報が前記最終アップデート領域のどの位置に記録されているかを表す第2フラッグ情報を含むことを特徴とする。
【0015】
前記他の課題をなすために、本発明の他の側面によるデータ記録装置は、所定順序によって使われる複数のアップデート領域、及び少なくとも1つのアクセス情報領域を具備した追記型ディスクへのデータ記録装置において、前記ディスクに/から情報を記録したり読み出す記録/読み出し部と、前記複数のアップデート領域のうち1つの領域にアップデートされた所定類型の情報を記録し、前記複数のアップデート領域の位置情報を含むアクセス情報を前記アクセス情報領域に記録ブロック単位で記録するように、前記記録/読み出し部を制御し、前記アクセス情報が記録された記録ブロックの個数を利用し、前記複数のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた前記所定類型の情報が記録された最終アップデート領域を指し示す制御部とを備えることを特徴とする。
【0016】
前記他の課題をなすために、本発明の一側面によるデータ記録方法は、追記型ディスクに設けられた複数のアップデート領域のうち一つに最終的にアップデートされた所定類型の情報を記録する段階と、前記最終的にアップデートされた情報が記録された最終アップデート領域を指し示すためにメインアクセス情報を前記ディスクに少なくとも一つ設けられたメインアクセス情報領域に記録する段階と、前記最終的にアップデートされた情報が前記最終アップデート領域のどの位置に記録されているかを表すために補助アクセス情報を前記ディスクに少なくとも一つ設けられた補助アクセス情報領域に記録する段階とを含むことを特徴とする。
【0017】
前記他の課題をなすために、本発明の他の側面によるデータ記録方法は、追記型ディスクに設けられた複数のアップデート領域のうち一つに最終的にアップデートされた所定類型の情報を記録する段階と、前記最終的にアップデートされた情報が記録された最終アップデート領域を指し示すアクセス情報を前記ディスクに少なくとも一つ設けられたアクセス情報領域に記録する段階とを含み、前記アクセス情報は、前記各アップデート領域の位置情報、前記最終アップデート領域を指し示す第1フラッグ情報、及び前記最終的にアップデートされた情報が前記最終アップデート領域のどの位置に記録されているかを表す第2フラッグ情報を含むことを特徴とする。
【0018】
前記さらに他の課題をなすために、本発明の一側面によるデータ再生装置は、追記型ディスクに記録されたデータを読み出す読み出し部と、前記読み出し部を制御し、前記追記型ディスクに少なくとも一つ設けられたメインアクセス情報領域から前記追記型ディスクに設けられた複数個のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた所定類型の情報が記録された最終アップデート領域に関する情報を得て、前記最終アップデート領域に備えられた補助アクセス情報領域から前記所定類型の情報が記録された、前記最終アップデート領域の位置情報を得て、前記所定類型の情報を得る制御部とを備えることを特徴とする。
【0019】
前記さらに他の課題をなすために、本発明の他の側面によるデータ再生装置は、所定順序によって使われた複数のアップデート領域、及び少なくとも1つのアクセス情報領域を具備した追記型ディスクの再生装置において、前記追記型ディスクに記録されたデータを読み出す読み出し部と、前記アクセス情報領域にアクセスしてデータを読み出すように前記読み出し部を制御し、アクセス情報が記録された記録ブロックの個数を決定し、前記記録ブロックの個数に基づき、前記複数のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた所定類型の情報が記録された最終アップデート領域を決定し、前記アクセス情報領域に最後に記録された記録ブロックから最終的にアップデートされたアクセス情報を得て、前記最終的にアップデートされたアクセス情報から前記最終アップデート領域の位置情報を得た後、前記最終アップデート領域に記録された、前記最終的にアップデートされた所定類型の情報を読み出すように前記読み出し部を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
【0020】
前記さらに他の課題をなすために、本発明の一側面によるデータ再生方法は、所定順序によって使われた複数のアップデート領域、及び少なくとも1つのアクセス情報領域を具備した追記型ディスクの再生方法において、前記アクセス情報領域にアクセスしてアクセス情報が記録された記録ブロックの個数に基づき、前記複数のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた所定類型の情報が記録された最終アップデート領域を決定する段階と、前記アクセス情報領域に最後に記録された記録ブロックから最終的にアップデートされたアクセス情報を得る段階と、前記最終的にアップデートされたアクセス情報から前記最終アップデート領域の位置情報を得る段階と、前記最終アップデート領域に記録された、前記最終的にアップデートされた所定類型の情報を得る段階とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施例により、追記型ディスクの使用に必要な所定類型の情報を読み取るためのアクセス時間をさらに短縮できる。特に、追記型ディスクの使用のために必要なアップデートされた情報を記録するためのアップデート領域が複数個存在する場合、記録装置または再生装置は、複数のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた情報が記録されたアップデート領域を迅速、かつ容易に決定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、添付された図面を参照しつつ、本発明の一実施例を詳細に説明する。
【0023】
図1A及び図1Bは、本発明の一実施例による追記型ディスクの構造を表す図であり、図1Aは、単一記録層追記型ディスクの構造を表す図であり、図1Bは、二重記録層追記型ディスクの構造を表す図である。
【0024】
図1Aに図示された単一記録層追記型ディスクは、内周から外周方向に、リードイン領域、データ領域及びリードアウト領域が順次に設けられる。
【0025】
図1Bに図示された二重記録層追記型ディスクの最初の記録層L0、及び二番目の記録層L1には、内周から外周方向に、内側領域1と内側領域2とにリードイン領域、データ領域1とデータ領域2、及び外側領域1と外側領域2とにリードアウト領域が順次に設けられる。しかし、追加的な記録層がさらに使用され、かかる記録層のうち、いずれも一回記録、再生専用、または書き換え可能であり、多様な記録密度を有することができる。
【0026】
図2は本発明の一実施例による単一記録層追記型ディスクのさらに詳細な構造を表す図である。図2を参照するに、リードイン領域には、第1ディスク管理領域(DMA1:Disc Management Area1)、第2ディスク管理領域(DMA2:Disc Management Area2)、第1臨時ディスク管理領域(TDMA1:Temporary Disc Management Area1)、アクセス情報領域(AIA:Access Information Area)及び記録条件テスト領域(Recording Condition Test Area)などが設けられる。リードアウト領域には、第3ディスク管理領域(DMA3)及び第4ディスク管理領域(DMA4)などが設けられる。さらに、リードアウト領域には、臨時欠陥管理領域、記録条件テスト領域またはアクセス情報領域のうち、少なくとも一つをさらに設けられる。すなわち、アクセス情報領域、ディスク管理領域、臨時ディスク管理領域及び記録条件テスト領域は、それぞれ、リードイン領域またはリードアウト領域のうち、少なくとも1つの領域に、少なくとも一つ存在しうる。
【0027】
アクセス情報領域は、追記型ディスクの使用のために、記録及び/または再生装置が得なければならない欠陥管理に関する情報のアップデート情報が記録された位置を知らせるアクセス情報を記録するための領域である。アクセス情報及びアクセス情報領域については後述する。
【0028】
データ領域には、第1スペア領域、ユーザデータ領域、第2臨時ディスク管理領域(TDMA2:Temporary Disc Management Area2)及び第2スペア領域が設けられる。
【0029】
リードイン領域に設けられたTDMA1は、本実施例による追記型ディスクの規格によって製作時に設けられたものである。しかし、データ領域に設けられた第1スペア領域、TDMA2及び第2スペア領域は、追記型ディスクの初期化過程でユーザの選択によってデータ領域に割り当てられる。
【0030】
図3A及び図3Bは、本発明の一実施例による二重記録層追記型ディスクのさらに詳細な構造を表す図であり、図3Aは、記録層L0の構造を表す図であり、図3Bは、記録層L1の構造を表す図である。図3Aに図示された記録層L0の構造は、図2に図示された単一記録層追記型ディスクの構造と同一である。図3Bに図示された記録層L1の構造は、記録層L0の構造と類似しているが、第2内側領域には、アクセス情報領域が設けられておらず、第2データ領域には、臨時ディスク管理領域が二つ設けられているという点で違いがある。
【0031】
また、本実施例による追記型ディスクは、TDMA1ないしTDMA5の全てで5個のTDMAが設けられている。TDMA1とTDMA2の位置及び大きさは、記録装置及び/または再生装置がすでに知っている領域である。しかし、TDMA3、TDMA4及びTDMA5は、追記型ディスクの使用のためのディスク初期化時点で、ユーザまたは記録装置及び/または再生装置によりデータ領域に割り当てられる。そして、TDMA1からTDMS(Temporary disc management structure)を記録する場合、データ領域に割り当てられたTDMAの大きさと位置情報とを含むTDDS(Temporary disc definition structure)がTDMA1に記録される。
【0032】
図4A及び図4Bは、本発明の他の実施例による二重記録層追記型ディスクのさらに詳細な構造を表す図であり、図4Aは、記録層L0の構造を表す図であり、図4Bは、記録層L1の構造を表す図である。図4A及び図4Bに図示された二重記録層追記型ディスクには、TDMA1、TDMA2及びTDMA5が割り当てられている。すなわち、図4A及び図4Bに図示された二重記録層追記型ディスクは、ディスクの使用のためのディスク初期化時点で、ユーザまたは記録及び/または再生装置により、データ領域2にTDMA5だけが割り当てられた追記型ディスクを表す。
【0033】
以下、追記型ディスクに設けられた臨時ディスク管理領域のような各領域及び各領域にデータを記録する過程について説明する。
【0034】
臨時ディスク管理領域(TDMA)は、追記型ディスクの最終化以前に、追記型ディスクの管理のための臨時管理情報(TDMS:Temporary Disc Management Structure)を記録するための領域である。追記型ディスクの最終化とは、追記型ディスクにそれ以上データを記録させないという動作をいう。ユーザの選択により、追記型ディスクにそれ以上データを記録しないか、または追加的にデータを記録できない場合、追記型ディスクは最終化される。
【0035】
臨時管理情報は、臨時欠陥情報(TDFL:Temporary Disc Defect List)、臨時ディスク管理情報(TDDS:Temporary Disc Definition Structure)及びスペースビットマップ(SBM:Space Bit Map)を含む。臨時欠陥情報(TDFL)は、欠陥が発生した領域がどこであるか知らせる情報と、新たに代替された領域がどこであるかを知らせる情報とから構成される。臨時ディスク管理情報(TDDS)は、臨時欠陥情報を管理するための情報であり、対応する臨時欠陥情報が記録された位置を知らせる位置ポインタ、対応するスペースビットマップが記録された位置を知らせる位置ポインタ、データ領域内に割り当てられたスペア領域の位置及び大きさ情報、データ領域内に割り当てられた臨時ディスク管理領域の位置及び大きさ情報を含む。スペースビットマップ(SBM)は、データ記録単位であるクラスタ単位でデータが記録されたクラスタと、記録されていないクラスタとにそれぞれ異なるビット値を割り当てることにより、追記型ディスクのデータ記録状態をビットマップで表した情報である。
【0036】
追記型ディスクが記録及び/または再生装置にローディングされれば、その装置は、ディスクの使用のために、最終的にアップデートされた臨時管理情報、特に、臨時ディスク管理情報(TDDS)をそのディスクから迅速に読み取って再生することが要求される。
【0037】
通常、記録及び/または再生装置は、ディスクが装置にローディングされれば、リードイン領域及び/またはリードアウト領域にある情報を読み取り、ディスクをどのように管理し、どのように記録したり、または再生しなければならないかを把握する。リードイン領域及び/またはリードアウト領域に記録された情報の量が多ければ多くなるほど、ディスクをローディングした後、記録または再生を準備するためにかかる時間が長くなるという問題が発生する。従って、前述の臨時管理情報の概念を導入し、ディスクにデータ記録または再生中に発生した臨時管理情報を欠陥管理領域と別途にリードイン領域及び/またはリードアウト領域に設けられた臨時ディスク管理領域に記録しておく。
【0038】
追記型ディスクを最終化する場合、それまで臨時ディスク管理領域に記録された臨時管理情報、すなわち、臨時欠陥情報及び臨時ディスク管理情報を最終的にディスク管理領域(DMA)に記録する。これは、ディスクを最終化する場合、何回か更新されて記録された臨時欠陥情報及び臨時ディスク管理情報のうち、最終的に有意味の情報だけをディスク管理領域に移すことにより、記録または再生装置に今後欠陥管理領域から最終的に有意味の情報だけを読み取らせ、さらに早く追記型ディスクの使用のための情報アクセスが可能であるという長所があるためである。
【0039】
図5は、本発明の一実施例により、ユーザデータ領域とスペア領域とにデータが記録される過程を説明するための図である。かかる本発明は、単一記録層及び二重記録層の追記型ディスクにいずれも利用可能である。
【0040】
図5を参照するに、Aは、ユーザデータ領域を意味し、Bは、スペア領域を意味する。ユーザデータ領域にユーザデータを記録する方式は、連続記録モード(continuous recording mode)またはランダム記録モード(random recording mode)による。連続記録モードは、ユーザデータを順次に連続的に記録するものであり、ランダム記録モードは、必ずしも連続的に記録するものではなく、ランダムに記録するものをいう。501ないし507は、それぞれ記録後検証(Verify after write)オペレーションが行われる単位を指す。
【0041】
記録装置は、ユーザデータを区間501ほど記録した後、区間501の最初の部分に戻り、データが正しく記録されているか、あるいは欠陥が発生しているかを確認する。欠陥が発生した部分が発見されれば、その部分を欠陥(Defect)領域と指定する。これにより、欠陥領域の欠陥#1が指定される。また、記録装置は、欠陥#1に記録されたデータをスペア領域にさらに記録する。欠陥#1に記録されたデータが書き換えられた部分は、代替(Substitute)#1という。次に、記録装置は、区間502ほどユーザデータを記録した後、再び区間502の最初の部分に戻り、データが正しく記録されているか、あるいは欠陥が発生しているかを確認する。欠陥が発生した部分が発見されれば、その部分は、欠陥#2と指定される。同じ方式で、欠陥#2に対応する代替#2が生成される。さらに、区間503で欠陥領域の欠陥#3と代替#3とが生成される。区間504では、欠陥が発生した部分が発見されずに欠陥領域が存在しない。
【0042】
区間504まで記録して検証した後、記録オペレーション#1の終了が予測されれば(ユーザがイジェクトボタンを押すか、または記録オペレーションに割り当てられたユーザデータ記録が完了すれば)、記録装置は、臨時欠陥情報#1として、区間501ないし504までで発生した欠陥領域の欠陥#1、#2、#3に関する情報を臨時ディスク管理領域に記録する。また、臨時欠陥情報#1を管理するための管理情報を臨時ディスク管理情報#1として臨時ディスク管理領域に記録する。本実施例で、記録オペレーションというのは、ユーザの意思、行おうとする記録オペレーションなどにより決定されるオペレーション単位であり、本実施例では、追記型ディスクが記録装置にローディングされて所定情報の記録オペレーションが行われた後、追記型ディスクが記録装置からアンローディングされるまでを指す。しかし、オペレーション単位は、時間区間のような他の方法で定義されることもある。
【0043】
さらに再び追記型ディスクがローディングされれば、記録オペレーション#2が始まり、記録条件テスト領域に記録条件をテストし、その結果を基にデータが記録される。すなわち、記録オペレーション#2では、区間505ないし507まで前述の記録オペレーション#1の場合と同じ方式でデータが記録され、欠陥#4、#5及び代替#4、#5が生成される。記録オペレーション#2が終了すれば、記録装置は、臨時欠陥情報#2として、欠陥#4及び#5に関する情報を記録する。また、臨時欠陥情報#2を管理するための欠陥管理情報#2として臨時ディスク管理領域に記録する。
【0044】
図2、図3A、図3B、図4A及び図4Bに図示したように、追記型ディスクに臨時ディスク管理領域及びスペア領域が多数設けられた場合、所定順序によって臨時ディスク管理領域、またはスペア領域が使われる。例えば、図3A及び図3Bに図示された二重記録層ディスクに適用されるデータ記録経路が、記録層L0の第1内側領域から第1外側領域に、次に、記録層L1の第2外側領域から記録層L1の第2内側領域にデータを記録するOTP(Opposite Track Path)である場合、スペア領域は、記録層L0のスペア領域1からデータが記録される。スペア領域1が全て使われれば、次に、スペア領域2、3及び4の順序で使われる。
【0045】
同様に、臨時管理情報は、記録層L0のTDMA1から記録される。TDMA1が全て使われれば、記録層L1の第2内側領域に設けられたTDMA2にアップデートしなければならない臨時管理情報を記録する。TDMA2も全て使われれば、記録層L0の第1データ領域に設けられたTDMA3にアップデートしなければならない臨時管理情報を記録する。本実施例で、各記録層の内側領域に設けられたTDMA1及びTDMA2は、本実施例による追記型ディスクに必須的に設けられる。しかし、データ領域に設けられたTDMAは、ユーザの選択によって割り当てられることもあり、または割り当てられないこともある領域である。従って、臨時管理情報は、各記録層の内側領域に設けられたTDMAから記録される。各記録層の内側領域に設けられたTDMAがすべてデータが記録されれば、データ領域に割り当てられたTDMAが使われる。本発明の他の側面では、内側領域に割り当てられたTDMAは、必須的ではないこともある。
【0046】
最終的にアップデートされた臨時管理情報がデータ領域に割り当てられたTDMAに記録され、追記型ディスクが記録及び/または再生装置からアンローディングされた後、再びそのディスクが記録及び/または再生装置にローディングされる場合、記録及び/または再生装置は、ディスクの使用のために最終的にアップデートされた臨時管理情報を得なければならない。しかし、臨時管理情報は、データ領域に割り当てられたTDMAに記録されており、記録及び/または再生装置は、臨時管理情報中の臨時ディスク管理情報(TDDS)にアクセスするまでは、データ領域にTDMAが割り当てられているということを知ることができないという問題が生まれる。また、記録及び/または再生装置がデータ領域に割り当てられたTDMAに最終的にアップデートされた臨時管理情報が記録されたということを知っていても、そのTDMAの大きさが大きいならば、そのTDMAに記録された最終的な臨時管理情報を探索するのに、長時間がかかるという問題が発生することもある。
【0047】
従って、本発明はかかる問題を解決するために、次のような三種の実施例を提示する。本実施例で、アクセス情報は、臨時管理情報、特に、臨時ディスク管理情報(TDDS)のようなアップデート情報が記録された位置を知らせる情報をいう。また、アップデート情報というのは、追記型ディスクが記録及び/または再生装置にローディングされた初期に、追記型ディスクの使用のために記録及び/または再生装置が認識しなければならない情報をいう。そして、アップデート情報が記録される領域をアップデート領域という。本実施例で、アップデート情報は、臨時ディスク管理情報(TDDS)を、アップデート領域は、TDMAの場合を例に挙げて説明する。
【0048】
(第1実施例)
本発明の第1実施例では、メインアクセス情報を記録するためのメインアクセス情報領域(Main Access Information Area、以下、「メインAIA」という)を追記型ディスクのリードイン領域または内側領域に少なくとも一つ設け、TDMAに補助アクセス情報領域(Sub Access Information Area、以下、「サブAIA」という)を割り当てる。
【0049】
記録及び/または再生装置は、本実施例による追記型ディスクがローディングされれば、まず、メインAIAにアクセスしてメインアクセス情報を得る。記録及び/または再生装置は、メインアクセス情報から、最終的にアップデートされた臨時ディスク管理情報(TDDS)が記録されたTDMAを知った後、そのTDMAのサブAIAにアクセスして補助アクセス情報を得る。記録及び/または再生装置は、補助アクセス情報からTDMAのどの部分に最終的にアップデートされた臨時ディスク管理情報(TDDS)が記録されているかを知ることができ、TDMAで最終的にアップデートされた臨時ディスク管理情報(TDDS)を探索するのにかかる時間を短縮させることができる。
【0050】
図2、図3A及び図4Aに図示したような追記型ディスクに設けられたアクセス情報領域は、本実施例によるメインAIAとなる。メインAIAに記録されるアクセス情報の量及びアップデート回数は最小化し、メインAIAの大きさを制限することが望ましい。メインAIAの大きさが大きくなったり、または多数のメインAIAを割り当てるならば、アクセス情報を得るのにかかる時間が長くなるためである。メインアクセス情報のアップデート回数を最小化するために、最終的なTDDSが記録されているTDMAが変わるとき、メインアクセス情報をメインAIAの1つの記録単位ブロックに記録する。
【0051】
図6は、臨時ディスク管理情報(TDDS)のデータ構造を表す図である。本実施例で、別途のメインアクセス情報のデータ構造を定義せずに、TDDSをメインアクセス情報として利用する。前述の通り、TDDSは、追記型ディスクに設けられたTDMAの位置情報(Location information)を含む。図3A及び図3Bに図示したように、追記型ディスクにTDMA1ないしTDMA5が割り当てられた場合、TDDSは、TDMA1ないしTDMA5の位置情報を含む。
【0052】
本実施例で、記録及び/または再生装置は、メインAIAにTDDSが記録された記録単位ブロックの個数から最終的なTDDSが記録されたTDMAを知ることができる。追記型ディスクにTDMA1ないしTDMA5が割り当てられ、TDMA1、TDMA2、TDMA3、TDMA4及びTDMA5の順序によって使われる場合を例にとり、さらに詳細に説明する。まず、メインAIAにメインアクセス情報のTDDSが全く記録されていないならば、記録及び/または再生装置は、最初のTDMAであるTDMA1に最終的なTDDSが記録されていると認識する。
【0053】
もし、メインAIAの最初のブロックだけTDDSが記録されているならば、記録及び/または再生装置は、二番目のTDMAのTDMA2に最終的なTDDSが記録されていると認識する。メインAIAの最初及び二番目のブロックにTDDSが記録されているならば、記録及び/または再生装置は、三番目のTDMAのTDMA3に最終的なTDDSが記録されていると認識する。同様に、メインAIAの最初から三番目のブロックまでTDDSが記録されているならば、TDMA4に、最初から四番目のブロックまでTDDSが記録されているならば、TDMA5に最終的なTDDSが記録されていると記録及び/または再生装置は認識する。
【0054】
前述の通り、記録及び/または再生装置がメインAIAにTDDSが記録された記録単位ブロックの個数から最終的なTDDSが記録されたTDMAを識別した後、メインAIAに最終的に記録されたTDDSを再生し、そのTDDSからTDMAについての位置情報を知ることができる。
【0055】
本実施例によれば、メインAIAの大きさは、追記型ディスクに設けられたTDMAの個数によって決定される。すなわち、追記型ディスクにN個のTDMAが存在する場合、メインAIAは、少なくとも(N−1)個の記録単位ブロックを含む。
【0056】
以下では、サブ(Sub)AIA及び補助アクセス情報について説明する。サブAIAは、それぞれのTDMAの最初のブロックから割り当てられてその大きさは、サブAIAが属するTDMAがいくつのサブ領域に分割されているかによって決定される。
【0057】
図7は、サブAIAと複数のサブ領域とに分割されたTDMAの一例を表す図である。メインAIAの場合と同様に、補助アクセス情報としてはTDDSを利用し、記録及び/または再生装置がサブAIAにTDDSが記録された記録単位ブロックの個数から最終的なTDDSが記録されたTDMA内のサブ領域を識別する。
【0058】
図7に図示したように、TDMAがサブTDMA1ないしサブTDMA Mに分割され、サブTDMA1からサブTDMA M側に順次にサブ領域が使われる場合において、サブAIAにTDDSが全く記録されていないならば、記録及び/または再生装置は、最初のサブTDMAのサブTDMA1に最終的なTDDSが記録されていると認識する。
【0059】
サブAIAの最初のブロックだけにTDDSが記録されているならば、記録及び/または再生装置は、サブTDMA2に最終的なTDDSが記録されていると認識する。サブAIAの最初及び二番目のブロックにTDDSが記録されているならば、記録及び/または再生装置は、三番目のサブTDMAであるサブTDMA3に最終的なTDDSが記録されていると認識する。本実施例によれば、各TDMAに設けられたサブAIAの大きさは、TDMA内に含まれたサブ領域の個数によって決定される。すなわち、M個のサブ領域がTDMAに存在する場合、サブAIAは、少なくとも(M−1)個の記録単位ブロックを含んでいなければならない。
【0060】
図8は、本発明の一実施例によるメインAIAとサブAIAとを表す図である。本実施例による追記型ディスクは、図4A及び4Bに図示したように、ディスク使用のための初期化時、データ領域内のTDMA5だけが割り当てられたディスクである。メインAIAは、4個の記録単位ブロック(Block)を有する。本実施例で、TDMA5は、35,000個のブロックサイズを有し、4,000個のブロック単位に分割され、総9個のサブ領域(すなわち、それぞれ4,000ブロックからなる8個のサブ領域及び3,000ブロックからなる1個のサブ領域)を有する。従って、前述の通り、サブAIAは、8個の記録単位ブロック(すなわち、M−1、Mは9)を有する。しかし、TDMA、記録単位ブロック、サブ領域の他の個数が利用されることもある。
【0061】
本実施例による追記型ディスクの初期化時及びTDMA1が使われる時には、メインアクセス情報がメインAIAに記録されていない。その後、最終的なTDDSが記録される位置がTDMA2に変更されれば、記録及び/または再生装置は、メインAIAの最初のブロックにTDDSを記録し、最終的なTDDSがTDMA2に記録されているということを表す。
【0062】
その後、最終的なTDDSが記録される位置がTDMA5に変更されれば、記録及び/または再生装置は、メインAIAの二番目、三番目及び四番目のブロックにTDDSを記録し、最終的なTDDSがTDMA5の最初のサブ領域に記録されているということを表す。
【0063】
図9A及び図9Bは、本発明の他の実施例によるサブAIAを表す図である。本実施例による追記型ディスクは、図3A及び3Bに図示したように、ディスク使用のための初期化時、データ領域にTDMA3ないしTDMA5が割り当てられたディスクである。従って、前述の通り、TDMAが5個割り当てられているので、メインAIAは、4個の記録単位ブロックを有する。本実施例で、TDMA3及びTDMA4は、16,000個のブロックサイズを有し、TDMA5は、図8に図示したように、35,000個のブロックサイズを有する。
【0064】
図9Aは、TDMA3の構造を表す図であり、図9Bは、TDMA4の構造を表す図である。本実施例によるTDMA3は、4個のサブ領域を備える。従って、TDMA3に備えられたサブAIAは、3個の記録単位ブロックを有する大きさを有する。TDMA4も同一なので、TDMA4に備えられたサブAIAもまた、3個の記録単位ブロックを有する大きさを有する。
【0065】
TDMA5は、4,000個の記録単位ブロック単位に分割され、総9個のサブ領域を備える。従って、前述の通り、サブAIAは、8個の記録単位ブロックを有する。記録ブロックの他の単位が4,000の代わりに利用されることもある。
【0066】
前述の通り、本発明の第1実施例により、メインAIAにメインアクセス情報を記録してサブAIAにサブアクセス情報を記録することにより、記録及び/または再生装置は、最終的なTDDSが記録された位置によってさらにアクセスすることができる。
【0067】
記録及び/または再生装置が本実施例によるメインアクセス情報及びサブアクセス情報から最終的なTDDSが記録された位置によってアクセスする動作についてさらに詳細に説明する。
【0068】
本実施例により、メインアクセス情報及びサブアクセス情報が記録された追記型ディスクが記録及び/または再生装置にローディングされれば、該装置は、メインAIAにアクセスする。もし、メインAIAに情報が全く記録されていないならば、該装置は、最終的なTDDSがTDMA1に記録されているか、または空ディスクであると判断した後、TDMA1にアクセスする。TDMA1に何らのデータも記録されていないならば、空ディスクと認識をし、ディスク使用のための初期化を進める。そうではないならば、TDMA1で最終的なTDDSを得る。
【0069】
記録及び/または再生装置は、メインAIAにデータが記録されているならば、最後に記録されたブロックにアクセスしてTDDSを再生する。記録及び/または再生装置は、最後に記録されたブロックが何番目のブロックであるかを把握し、最終的なTDDSがどのTDMAに記録されているかを把握する。また、再生されたTDDSから最終的なTDDSが記録されたTDMAの大きさを知り、その大きさ情報からそのTDMAにサブAIAが割り当てられているかということと、割り当てられているとすれば、そのサブAIAの大きさを知ることができる。最終的なTDDSが記録されたTDMAにサブAIAが割り当てられていないならば、そのTDMAから最終的なTDDSを探す。
【0070】
しかし、サブAIAが割り当てられているならば、サブAIAにアクセスをし、何番目のブロックまでデータが記録されているかを把握し、最終的なTDDSが記録されたTDMAの何番目のサブ領域に最終的なTDDSが記録されているかを知りだす。
【0071】
(第2実施例)
本発明の第2実施例では、第1実施例とは異なり、サブAIAを割り当てずにアクセス情報を記録するためのアクセス情報領域を追記型ディスクのリードイン領域または内側領域に少なくとも一つ設ける。
【0072】
図10は、本発明の一実施例によるアクセス情報のデータ構造を表す図である。本実施例によるアクセス情報は、TDDSのデータ構造を利用する。しかし、本実施例によるTDDSには、最終的なTDDSが記録されたTDMAの位置情報を表すフラッグ(Flag indicating TDMA in which final TDDS is recorded)がさらに備えられる。
【0073】
本実施例で、前記フラッグは、最終的なTDDSが記録されたTDMAを表す第1フラッグ情報(First flag information)と、第1フラッグ情報が表すTDMAのどの部分に最終的なTDDSが記録されているかを表す第2フラッグ情報(Second flag information)とを含む。
【0074】
本実施例による第1フラッグ情報は、b4ないしb7の4ビットからなる。例えば、b4ないしb7が「0000b」ならばTDMA1に、「0001b」ならばTDMA2に、「0010b」ならばTDMA3に、「0100b」ならばTDMA4に、そして「1000b」ならばTDMA5に、最終的なTDDSが記録されているということを表すと定義できる。
【0075】
本実施例による第2フラッグ情報は、b0ないしb3の4ビットからなる。第1フラッグ情報がTDMA5を指し、TDMA5が5個のサブ領域に分割された場合を例に挙げて第2フラッグ情報を説明する。b0ないしb3が「0000b」ならば最初のサブ領域に、「0001b」ならば二番目のサブ領域に、「0010b」ならば三番目のサブ領域に、「0100b」ならば四番目のサブ領域に、そして「1000b」ならば五番目のサブ領域に、最終的なTDDSが記録されているということを表すと定義できる。
【0076】
(第3実施例)
本実施例は、前述の本発明の第1実施例と類似している。ただし、本実施例では、サブアクセス情報を追記型ディスクに記録しないという点で第1実施例と違いがある。よって、本実施例では、TDMAにサブAIAを割り当てず、第1実施例でのメインアクセス情報及びメインアクセス情報領域は、それぞれアクセス情報及びアクセス情報領域として表現される。
【0077】
本実施例による追記型ディスクがローディングされた記録及び再生装置は、ユーザデータをデータ領域に記録し、臨時ディスク管理情報(TDDS)を複数のTDMAのうち1つのTDMAに記録する。もし、以前のTDDSが記録されたTDMAがデータでもって全ていっぱいになり、新たにアップデートされたTDDSを記録できなければ、使用順序により、複数のTDMAのうちの1つのTDMAに前記新たにアップデートされたTDDSを記録する。そして、前記新たにアップデートされたTDDSをアクセス情報としてアクセス情報領域の1つの記録ブロックに記録する。
【0078】
本実施例による追記型ディスクがローディングされた再生装置は、アクセス情報領域にアクセスし、アクセス情報が記録された記録ブロックの個数に基づき、複数のTDMAのうち最終的にアップデートされたTDDSが記録された最終TDMAを決定する。その後、最終TDMAに最後に記録された記録ブロックから最終的にアップデートされたアクセス情報を得る。前記最終的にアップデートされたアクセス情報から最終的にアップデートされたTDDSが記録された最終TDMAの位置情報を得る。最後に、前記最終TDMAから最終的にアップデートされたTDDSを得る。アクセス情報領域にアクセス情報として記録されたTDDSは、アップデートされたTDDSを記録するTDMAが変更される場合だけアクセス情報領域に記録されるために、TDMAに最終的にアップデートされたTDDSと異なることがある。
【0079】
図11は、本発明の一実施例によるデータ記録及び/または再生装置のブロック図である。図11を参照するに、記録及び再生装置は、記録/読み出し部1、制御部2及びメモリ部3を備える。記録/読み出し部1は、制御部2の制御によって追記型ディスク100にデータを記録し、追記型ディスク100に記録されたデータを読み出す。追記型ディスク100は、前述の通り、本発明の第1実施例ないし第3実施例による追記型ディスクである。
【0080】
制御部2は、前述のような本発明によるメインアクセス情報、補助アクセス情報またはアクセス情報を追記型ディスク100に記録するように、記録/読み出し部1を制御する。また、追記型ディスク100を再生する場合、追記型ディスク100がローディングされれば、前述の第1実施例ないし第3実施例によるメインアクセス情報領域、補助アクセス情報領域またはアクセス情報領域に記録された情報から、最終的に追記型ディスク100にアップデートされたTDDSを得る。
【0081】
再生専用装置による本発明による追記型ディスク100の再生動作について説明する。別途の図に図示されてはいないが、本発明による再生装置は、図11に図示したような記録及び再生装置と類似の構造を有する。ただし、再生装置であるから、記録/読み出し部1の代わりに読み出し部を備える。再生装置の読み出し部は、再生装置の制御部の制御により、本発明による追記型ディスク100に記録されたデータを読み出す。追記型ディスク100は、前述の通り、本発明の第1実施例ないし第3実施例による追記型ディスクである。
【0082】
追記型ディスク100が再生装置にローディングされれば、再生装置の制御部は、前述のメインアクセス情報領域、補助アクセス情報領域またはアクセス情報領域に記録された情報から、最終的に追記型ディスク100にアップデートされたTDDSを得る。
【0083】
本発明の技術分野で当業者ならば、前述の本発明の第1実施例及び第2実施例の説明から、本発明による記録及び再生装置と本発明による再生専用装置との動作を容易に理解することができるであろう。
【0084】
これまで本発明についてその望ましい実施例を中心に説明した。本発明が属する技術分野で当業者は、本発明が本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現できるということを理解することができるであろう。本発明の範囲は、前述の説明でなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は、本発明に含まれたものと解釈されねばならない。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1A】本発明の一実施例による追記型ディスクの構造を表す図である。
【図1B】本発明の一実施例による追記型ディスクの構造を表す図である。
【図2】本発明の一実施例による単一記録層追記型ディスクのさらに詳細な構造を表す図である。
【図3A】本発明の一実施例による二重記録層追記型ディスクのさらに詳細な構造を表す図である。
【図3B】本発明の一実施例による二重記録層追記型ディスクのさらに詳細な構造を表す図である。
【図4A】本発明の他の実施例による二重記録層追記型ディスクのさらに詳細な構造を表す図である。
【図4B】本発明の他の実施例による二重記録層追記型ディスクのさらに詳細な構造を表す図である。
【図5】本発明の一実施例により、ユーザデータ領域とスペア領域とにデータが記録される過程を説明するための図である。
【図6】本発明の第1実施例による臨時ディスク管理情報のデータ構造を表す図である。
【図7】サブAIAと複数のサブ領域とに分割されたTDMAの一例を表す図である。
【図8】本発明の一実施例によるメインAIAとサブAIAとを表す図である。
【図9A】本発明の他の実施例によるサブAIAを表す図である。
【図9B】本発明の他の実施例によるサブAIAを表す図である。
【図10】本発明の一実施例によるアクセス情報のデータ構造を表す図である。
【図11】本発明の一実施例によるデータ記録/再生装置のブロック図である。
【符号の説明】
【0086】
1 記録/読み出し部
2 制御部
3 メモリ
100 追記型ディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の順序によって使われた複数のアップデート領域、及び少なくとも1つのアクセス情報領域を具備した追記型ディスクの再生方法であって、
前記アクセス情報領域にアクセスして、アクセス情報がアクセス情報領域に記録された記録ブロックの数に基づき、前記複数のアップデート領域のうち、最終的にアップデートされた所定の種類の情報が記録された最終アップデート領域を決定する段階と、
アクセス情報が前記アクセス情報領域に最後に記録された記録ブロックから最終的にアップデートされたアクセス情報を得る段階と、
前記最終的にアップデートされたアクセス情報から前記最終アップデート領域の位置情報を得る段階と、
前記最終アップデート領域に記録された、前記最終的にアップデートされた所定の種類の情報を得る段階とを含み、
前記アクセス情報は、最終的にアップデートされた情報が記録されたアップデート領域が変更された場合にアップデートされる、
ことを特徴とする方法。


【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−171551(P2008−171551A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−14513(P2008−14513)
【出願日】平成20年1月25日(2008.1.25)
【分割の表示】特願2006−552041(P2006−552041)の分割
【原出願日】平成17年1月28日(2005.1.28)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】