説明

送信信号の完全性をテストする技法

ラインループバック及びシステムループバック診断動作を容易にするシステムである。テスト信号が、ネットワークに送信され、ジッタ補正されずに1ビット通信ラインを使用して戻される。戻ってきて受信されたテスト信号は、ジッタ除去後にネットワークに再送信される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する主題は、包括的には、送信信号の完全性をテストする技法に関する。
【背景技術】
【0002】
ジッタは、通信システムにおいて信号がその基準タイミング位置から変動することによってもたらされる歪みを説明するために使用される一般用語である。理想的なシステムでは、ビットが、ビット繰返し時間の整数倍である時間増分において到着する。しかしながら、動作システムでは、パルスは通常、これらの整数倍からずれる時刻に到着する。このずれにより、特にデータが高速で伝送される場合、データの回復に誤りがもたらされる可能性がある。ずれ又は変動は、このデータの振幅、時間、周波数又は位相におけるものであり得る。ジッタは、シンボル間干渉、送信側クロックと受信側クロックとの周波数差、雑音、並びに受信側クロック発生回路及び送信側クロック発生回路の非理想的挙動を含む、多くの現象によってもたらされる可能性がある。
【0003】
ジッタは、いくつかの理由でデジタル通信システムにおいて特に重要な問題である。第1に、ジッタにより、受信信号が非最適なサンプリング点でサンプリングされることになる。このことにより、受信側において信号対雑音比が低減し、したがって情報レートが制限される。第2に、実際のシステムでは、各受信機は、入来するデータ信号からその受信サンプリングクロックを抽出しなければならない。ジッタにより、このタスクが著しく困難になる。第3に、リンクに複数の中継器が存在する長距離伝送システムでは、ジッタが蓄積する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明であるとみなされる主題は、特に、本明細書の結びの部分において示されかつ明確に請求されている。しかしながら、本発明は、構成及び動作方法の両方に関し、以下の詳細な説明を添付図面とともに読んで参照することにより最もよく理解することができる。
【0005】
異なる図面の同じ参照番号は同じか又は同様の要素を示すことに留意する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1Aは、本発明の実施形態を使用することができる送信機システム10の一実施態様を示す。システム10は、インタフェース11と、プロセッサ12と、クロック・データ再生デバイス(CDR)14と、電気・光信号変換器(E/O)16とを含んでもよい。
【0007】
インタフェース11は、プロセッサ12と、メモリデバイス(図示せず)、パケットプロセッサ(図示せず)、マイクロプロセッサ(図示せず)及び/又はスイッチファブリック(図示せず)等の他のデバイスとの相互通信を提供してもよい。インタフェース11は、以下の規格のうちの1つ又は複数に準拠してもよい。すなわち、10ギガビットアタッチメントユニットインタフェース(XAUI)(IEEE802.3、IEEE802.3ae及び関連規格に述べられている)、シリアル周辺インタフェース(SPI)、IC、ユニバーサルシリアルバス(USB)、IEEE1394、ギガビット媒体独立インタフェース(GMII)(IEEE802.3、IEEE802.3ae及び関連規格に述べられている)、周辺コンポーネント相互接続(PCI)、10ビットインタフェース(TBI)及び/又はベンダ特定マルチソースアグリーメント(MSA)プロトコルである。
【0008】
プロセッサ12は、たとえばイーサネット(たとえばIEEE802.3及び関連規格において述べられているような)に準拠する媒体アクセス制御(MAC)符号化、たとえばITU−T G.709に準拠するフレーミング及びラッピング、及び/又はITU−T G.975に準拠する順方向誤り訂正(FEC)符号化を実行してもよい。CDR14は、プロセッサ12によって提供される信号からジッタを除去してもよい。たとえば、CDR14は、本発明のいくつかの実施形態を利用してもよい。E/O16は、電気信号を、光ネットワークに送信するために安定した光信号に変換することができる。実施態様によっては、E/O16を使用せず、電気信号をネットワークに送信する(たとえば、銅線によるギガビットイーサネット)。
【0009】
1つの実施態様では、送信機システム10のコンポーネントを、同じ集積回路の中で実施してもよい。別の実施態様では、送信機システム10のコンポーネントを、たとえばプリント回路基板のバス又はリード線を使用して相互通信するいくつかの集積回路間で実施してもよい。
【0010】
図1Bは、本発明の実施形態を使用することができる受信機システム20の一実施態様を示す。システム20は、光・電気信号変換器(O/E)22と、受信機(RX)CDR24と、プロセッサ26と、インタフェース28とを含んでもよい。O/E22は、光ネットワークからの光信号を安定した電気信号に変換することができる。実施態様によっては、O/E22を使用せず、ネットワークから電気信号を受信する(たとえば、銅線によるギガビットイーサネット)。RX CDR24は、受信信号からジッタを除去し、電気フォーマット信号を提供してもよい。RX CDR24は、本発明のいくつかの実施形態を使用してもよい。プロセッサ26は、たとえばイーサネットに準拠する媒体アクセス制御(MAC)処理、たとえばITU−T G.709に準拠するデフレーミング及びデラッピング、及び/又はたとえばITU−T G.975に準拠する順方向誤り訂正(FEC)処理を実行してもよい。インタフェース28は、プロセッサ26と、メモリデバイス(図示せず)、パケットプロセッサ(図示せず)、マイクロプロセッサ(図示せず)及び/又はスイッチファブリック(図示せず)等の他のデバイスとの間の相互通信を提供してもよい。インタフェース28は、インタフェース11と同様の通信技法を利用してもよい。
【0011】
1つの実施態様では、受信機システム20のコンポーネントを、同じ集積回路の中で実施してもよい。別の実施態様では、受信機システム20のコンポーネントを、たとえばプリント回路基板のバス又はリード線を使用して相互通信するいくつかの集積回路間で実施してもよい。
【0012】
図1Cは、本発明のいくつかの実施形態を使用することができるシステムを示す。図1Cの構成を、「ラインループバックモード」で使用してもよい。送受信機70と第2の送受信機72とは、ネットワークを使用して信号を交換することができる。
【0013】
たとえば、送受信機70は、送信機システム75−A(送信機システム75−Aは送信機システム10を利用してもよい)を利用して、テスト信号を第2の送受信機72に送信してもよい。第2の送受信機72は、受信機77−B(受信機77−Bは受信機システム20を利用してもよい)を使用して信号を受信し、その後、送信機75−B(送信機システム75−Bは送信機システム75−Aと同様であってもよい)を使用して受信信号を送受信機70に再び転送してもよい。送受信機70の受信機77−A(受信機77−Aは受信機77−Bと同様であってもよい)は、送信機75−Bから転送信号を受信してもよい。たとえば、受信機77−Aによって使用されるプロセッサは、コンポーネントテスト及び/又はネットワーク経路テストに合格するか否かを判断することができるようにラインループバックモード中に使用されるテスト信号を受け取ってもよく、又は、そのテスト信号でプログラムされてもよい。
【0014】
図1Dは、本発明の一実施形態によるシステムを示す。図1Dの構成を、システムループバックモード中に使用することができる(すなわち、テスト信号は、ネットワーク(インターネット等)によって送信されるのではなく、ローカル通信経路を通して直接送受信機の受信機部又は局所受信機に送信される)。たとえば、図1Dの構成は、同じ送受信機デバイスで実施される送信機システム10と受信機20との両方からのコンポーネントを含んでもよい。ネットワークに信号を送信する代りに、本実施形態は、送信機システム10から直接受信機20に送信信号をループバックしてもよい。この例では、プロセッサ26は、コンポーネントテスト及び/又はネットワーク経路テストに合格するか否かを判断することができるようにループバック中に使用される信号を受け取ってもよく、又はその信号でプログラムされてもよい。
【0015】
従来技術による送受信機には、ループバック機能を提供するものもある。1つの従来技術による「ラインループバック」の実施態様では、再送信された信号のジッタが除去されない。このような実施態様には、返送されたジッタが過度なジッタを有し、性能が不十分になり誤った結論になる可能性がもたらされるという不都合がある。別の従来技術による「ラインループバック」の実施態様では、複数データラインのバスを使用して信号をループバックする。このような実施態様では、過度な基板スペースが必要であり、非常に小さいモジュールで実施することが困難である。
【0016】
図2は、本発明の一実施形態によるクロック・データ再生を実行することができる送信機システム100の一実施態様を示す。システム100は、入力信号(信号DATA又は信号LOOP BACK INPUT等)のジッタを除去し、そのジッタが除去された信号を送信するために提供することができる。システム100の1つの実施態様は、マルチプレクサ150と、マルチプレクサ155と、シリアライザ160と、ループバック受信部101と、クロック逓倍ユニット(「CMU」)170と、リタイマ180とを含んでもよい。
【0017】
システム100は、少なくとも2つのモード、すなわち「ループバック」モード及び「送信」モードで動作することができる。ループバックモードを、コンポーネントテスト及び/又はネットワーク経路テストに関連して使用してもよい。ループバックモードは、「ライン」サブモード及び「システム」サブモードを含んでもよい。ラインループバックモード構成については、図1Cを参照して説明する。システムループバックモード構成については、図1Dを参照して説明する。
【0018】
1つの実施態様では、システム100のコンポーネントを、同じ集積回路の中で実施してもよい。別の実施態様では、システム100のコンポーネントを、たとえばプリント回路基板のバス又はリード線を使用して相互通信するいくつかの集積回路間で実施してもよい。
【0019】
ループバック受信部101は、位相検出器102と、デマルチプレクサ103と、分周器104と、チャージポンプ105と、ループフィルタ106と、位相補間器107とを含んでもよい。位相検出器102は、クロックLCLKにタイミングが合わせられた入力データ信号(信号LOOP BACK INPUT)のサンプルを出力してもよい。信号LOOP BACK INPUTは、システム100によって送信するために予め提供されたテスト信号のバージョンであってもよい。位相検出器102は、信号LOOP BACK INPUTの遷移が信号LCLKの遷移より進んでいるか又は遅れているかを表す位相差信号(DELTAとして示す)を出力してもよい。位相検出器102を、アレキサンダー(Alexander)(バンバン(bang-bang))タイプの位相検出器として実施してもよい。
【0020】
チャージポンプ105は、大きさが信号DELTAの大きさに比例する信号PHを出力してもよい。ループフィルタ106は、信号PHの周波数がループフィルタ106の通過帯域内にある部分を伝達してもよい。ループフィルタ106の通過帯域を、信号LOOP BACK INPUTから中間周波数ジッタ及び高周波数ジッタを伝達するように設定してもよい。1つの実施態様では、信号LOOP BACK INPUTの周波数がおよそ10GHzである場合、ループフィルタ106の通過帯域は、周波数上限がおよそ8MHzであってもよい。
【0021】
位相補間器107は、信号TXCLK(CMU170から)と同様の周波数であるが信号DELTAに基づいて位相シフトされている可能性のあるクロック信号LCLKを提供してもよい。位相補間器107は、位相検出器102及び周波数分周器104に信号LCLKを提供してもよい。
【0022】
周波数分周器104は、信号LCLKを受け取ってもよい。周波数分周器104は、LCLKを整数Nで周波数分周したバージョンであってもよい信号LCLK/Nを、マルチプレクサ150及びデマルチプレクサ103に提供してもよい。1つの実施態様では、変数Nは16であってもよいが、他の値を使用してもよい。
【0023】
デマルチプレクサ103は、信号LOOP BACK INPUTのサンプルのシリアル入力ストリームを受け取り、それらのサンプルをクロック信号LCLK/Nのタイミングに従ってパラレルフォーマットに変換してもよい。デマルチプレクサ103は、マルチプレクサ155への入力としてパラレルサンプルストリームを提供してもよい。
【0024】
マルチプレクサ150は、クロック信号DCLK(プロセッサ12等のデバイスから)及びクロック信号LCLK/N(ループバック受信部101から)を受け取ってもよい。マルチプレクサ150は、ループバックモードでは、PFD110にクロック信号LCLK/Nを伝達してもよく、送信モードでは、PFD110にクロック信号DCLKを伝達してもよい。マルチプレクサ150によって伝達されるクロック信号をRCLKと呼ぶ。
【0025】
PFD110は、信号TXCLK/K及びRCLKを受け取ってもよい。PFD110は、信号TXCLK/Kと信号RCLKとの間の位相関係(たとえば、進み又は遅れ)を示してもよい(このような位相関係信号を信号PH1として示す)。チャージポンプ112は、大きさが信号PH1の大きさに比例する信号(CNTRL1として示す)を出力してもよい。ループフィルタ114は、信号CNTRL1の周波数がループフィルタ114の通過帯域内にある部分を伝達してもよい。ループフィルタ114の帯域幅を、RCLKからCLK1へ高周波数ジッタが伝達されないように設定してもよい。たとえば、1つの実施形態では、クロック信号LCLKの周波数がおよそ10GHzである場合、ループフィルタ114の通過帯域は、周波数上限がおよそ120kHzであってもよい。
【0026】
クロック源116は、信号CNTRL1の伝達された部分を受け取ってもよい。クロック源116は、クロック信号LCK1を出力してもよい。信号CLK1は、信号TXCLK/Kとおよそ同じ周波数であってもよい。クロック源116は、CNTRL1の伝達された部分に基づいてクロック信号CLK1の位相を調整してもよい。たとえば、クロック源116は、信号CNTRL1に基づいて、クロック信号CLK1の位相をおよそ信号RCLKの位相に一致するように変更してもよい。たとえば、クロック源116を、電圧制御水晶発振器(VCXO)として実施してもよい。本明細書では一例としてチャージポンプ及びループフィルタの組合せを提供するが、CNTRL1の周波数が通過帯域周波数範囲内にある場合に信号CNTRL1によって表される位相関係を選択的にクロック源116に伝達するために他のデバイスを使用してもよい。
【0027】
CMU170は、クロック信号TXCLK及びTXCLK/Kを提供してもよい。CMU170は、位相・周波数検出器(「PFD」)118と、周波数分周器119と、クロック源120と、チャージポンプ122と、ループフィルタ124とを含んでもよい。周波数分周器119は、クロック信号TXCLKを受け取ってもよい。周波数分周器119は、信号TXCLKを整数Kで周波数分周したバージョンであってもよい信号TXCLK/Kを提供してもよい。1つの実施態様では、変数Kは16であってもよいが、他の値を使用してもよい。
【0028】
PFD118は、信号CLK1及びTXCLK/Kを受け取ってもよい。PFD118は、信号CLK1と信号TXCLK/Kとの間の位相関係(たとえば進み又は遅れ)を示し、その位相関係をチャージポンプ122に提供してもよい(このような位相関係を信号PH2として示す)。信号PH2に基づいて、チャージポンプ122は、クロック信号TXCLK/Kの位相を、信号CLK1の位相と一致するように変更する信号を出力してもよい(このような位相変更信号をCNTRL2と記す)。ループフィルタ124は、チャージポンプ122からの信号CNTRL2がループフィルタ124の通過帯域内にある場合にこの位相変更信号を伝達してもよい。ループフィルタ124の帯域幅は、信号CLK1から信号TXCLK及び信号TXCLK/Kに伝達されるジッタが非常に低いことを保証するように広くてもよい。
【0029】
クロック源120は、クロック信号TXCLKを提供してもよい。クロック源120は、ループフィルタ124によって選択的に伝達される位相変更信号CNTRL2に基づいて信号TXCLKの位相を変更してもよい。たとえば、クロック源120を、電圧制御発振器(VCO)として実施してもよい。
【0030】
マルチプレクサ155は、ループバック受信部101から信号LB INPUTを受け取り、プロセッサ12(図示せず)等のソースから信号DATAを受け取ってもよい。マルチプレクサ155は、ループバックモードでは、シリアライザ160に信号LB INPUTを伝達してもよく、送信モードでは、シリアライザ160に信号DATAを伝達してもよい。シリアライザ160は、マルチプレクサ155からの信号のフォーマットを、クロック信号TXCLK/Kに従ってタイミングがとられるシリアルフォーマットに変換してもよい。送信モードでは、クロック信号RCLKを使用して信号DATAにおいてジッタを除去することにより、信号DATAを再生成してもよい。
【0031】
リタイマデバイス180は、クロック信号TXCLKによって確定される周波数でシリアライザ160に対しサンプルを要求し且つ出力してもよい。リタイマデバイス180は、ネットワークに送信するために1つの出力ストリームを提供し(このような出力ストリームをDATA OUTとして示し、それをラインループバックモードで使用することができる)、システムループバックモードでコピーをローカル受信機に提供してもよい(このようなコピーをSYSTEM LOOP BACK OUTPUTとして示す)。
【0032】
図3は、本発明の一実施形態によるループバック受信機システム200の1つの考え得る実施態様を示す。受信機システム200は、マルチプレクサ202と、位相検出器204と、受信機クロック信号源206とを含んでもよい。受信機システム200を、光信号送受信機等の通信受信機デバイスで使用してもよい。受信機システム200は、少なくとも「ループバック」モード及び「受信」モードで動作することができる。
【0033】
1つの実施態様では、システム200のコンポーネントを、同じ集積回路の中で実施してもよい。別の実施態様では、システム200のコンポーネントを、たとえばプリント回路基板のバス又はリード線を使用して相互通信するいくつかの集積回路間で実施してもよい。
【0034】
マルチプレクサ202は、信号LOOP BACKとともに信号RX DATAを受け取ってもよい。信号LOOP BACKは、ラインループバックモード又はシステムループバックモード中に提供される信号であってもよい。「ループバック」モードでは、マルチプレクサ202は信号LOOP BACKを伝達し、「受信」モードでは、マルチプレクサ204は信号RX DATAを伝達する。以下、マルチプレクサ202によって伝達される信号をTR SIGNALと呼ぶ。
【0035】
位相検出器204は、クロック信号源206からのクロック信号RX CLOCKに従ってタイミングがとられる信号TR SIGNALのサンプルを提供してもよい。サンプルは、プロセッサ等、システム200の下流のデバイスが、コンポーネントテスト及び/又はネットワーク経路テストを実行するために利用することができてもよい。これらのサンプルを、ラインループバックモードで使用するために信号LOOP BACK OUTPUTとして使用できるようにしてもよい。
【0036】
位相検出器204は、信号TR SIGNALの遷移がクロック信号RX CLOCKの遷移より進んでいるか又は遅れていることを表す位相差信号(DIFFとして示す)を出力してもよい。位相検出器204を、アレキサンダー(バンバン)タイプの位相検出器として実施してもよい。クロック信号源206は、クロック信号RX CLOCKを提供してもよい。クロック信号源206は、信号DIFFに基づいてクロック信号RX CLOCKの位相を調整してもよい。クロック信号源206を、受信信号における略すべてのジッタを伝達する位相同期ループ方法で構成してもよい。
【0037】
図面及び上述した説明は、本発明の例を提供した。しかしながら、本発明の範囲は、決してこれらの特定の例によって限定されるものではない。本明細書において明示的に示されているか否かに関わらず、構造、寸法及び材料の使用の相違等、多くの変形が可能である。本発明の範囲は、少なくとも添付の特許請求の範囲によって与えられる程度に広い。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1A】本発明の実施形態を利用することができるシステムを示す図である。
【図1B】本発明の実施形態を利用することができるシステムを示す図である。
【図1C】本発明の実施形態を利用することができるシステムを示す図である。
【図1D】本発明の実施形態を利用することができるシステムを示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による、クロック・データ再生に使用することができるシステムの一実施態様を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態によるループバック受信機システムの1つのあり得る実施態様を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テスト信号をネットワークに送信する第1の送信機と、
前記ネットワークから第1の信号を受信する第1の受信機と、
前記ネットワークから前記テスト信号を受信する第2の受信機と、
1ビット通信ラインを使用して前記第2の受信機から前記テスト信号を受け取る第2の送信機であって、前記テスト信号におけるジッタを除去し、該ジッタが除去されたテスト信号を前記第1の信号として提供する、第2の送信機と、
を具備するシステム。
【請求項2】
前記第1の送信機に前記テスト信号を提供し、前記第1の受信機から前記第1の信号を受け取るデータプロセッサをさらに具備し、前記第1の受信機は、実質的にジッタ補正なしに前記第1の信号を第2の信号として前記データプロセッサに転送し、該データプロセッサは、前記テスト信号及び前記第2の信号に基づいて経路完全性特性を確定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の送信機は、
第2のクロック信号と第3のクロック信号との比較に基づいて第1のクロック信号を提供する第1のクロック源と、
前記第3のクロック信号と第4のクロック信号又は入力データクロック信号との比較に基づいて前記第2のクロック信号を提供する第2のクロック源と、
前記第4のクロック信号を提供する第3のクロック源と、
入力信号のサンプルを該入力信号に応じて選択的に提供し、該入力信号と前記第4のクロック信号との位相不一致に基づき該第4のクロック信号の位相を調整する位相検出器と、
前記第4のクロック信号に基づいて前記サンプルをパラレルフォーマットに変換するデシリアライザと、
を具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の送信機は、
ループバックモードに応じて前記パラレルフォーマットサンプルを選択的に伝達し、送信モードに応じて第2のパラレル入力信号を選択的に伝達するセレクタと、
前記第3のクロック信号に基づいて前記セレクタからの前記パラレルフォーマット信号をシリアルフォーマットに変換するデシリアライザと、
前記第1のクロック信号に基づいて前記デシリアライザからの前記シリアルフォーマットサンプルを前記テスト信号として提供するリタイマと、
をさらに具備する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の受信機は、
前記第1の信号のサンプルを該第1の信号に応じて第2の信号として選択的に提供し、第5のクロック信号の位相を、前記第1の信号と該第5のクロック信号との位相不一致に基づいて調整する位相検出器と、
前記第5のクロック信号を提供するクロック源であって、該クロック源のループ帯域幅は、前記第1の信号から前記第2の信号に実質的にすべてのジッタを伝達する、クロック源と、
を具備する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記データプロセッサと信号を交換するインタフェースをさらに具備する、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記インタフェースはXAUIと互換性がある、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記インタフェースはIEEE1394と互換性がある、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記インタフェースはPCIと互換性がある、請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記インタフェースに結合されたスイッチファブリックをさらに具備する、請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
前記インタフェースに結合されたパケットプロセッサをさらに具備する、請求項6に記載のシステム。
【請求項12】
前記インタフェースに結合されたメモリデバイスをさらに具備する、請求項6に記載のシステム。
【請求項13】
前記データプロセッサは、IEEE802.3に準拠する媒体アクセス制御を実行する、請求項2に記載のシステム。
【請求項14】
前記データプロセッサは、ITU−T G.709に準拠する光伝送ネットワークデフレーミングを実行する、請求項2に記載のシステム。
【請求項15】
前記データプロセッサは、ITU−T G.975に準拠する順方向誤り訂正処理を実行する、請求項2に記載のシステム。
【請求項16】
データプロセッサをさらに具備し、前記第1の受信機は、1ビット通信ラインを使用して前記第1の送信機から前記テスト信号を受け取り、前記第1の受信機は、実質的にジッタ補正なしに前記テスト信号を前記データプロセッサに転送し、該データプロセッサは、前記テスト信号に基づいて経路完全性特性を確定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記第2の送信機は、
第2のクロック信号と第3のクロック信号との比較に基づいて第1のクロック信号を提供する第1のクロック源と、
前記第3のクロック信号と第4のクロック信号又は入力データクロック信号との比較に基づいて前記第2のクロック信号を提供する第2のクロック源と、
前記第4のクロック信号を提供する第3のクロック源と、
入力信号のサンプルを該入力信号に応じて選択的に提供し、該入力信号と前記第4のクロック信号との位相不一致に基づき該第4のクロック信号の位相を調整する位相検出器と、
前記第4のクロック信号に基づいて前記サンプルをパラレルフォーマットに変換するデシリアライザと、
を具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記第2の送信機は、
ループバックモードに応じて前記パラレルフォーマットサンプルを選択的に伝達し、送信モードに応じて第2のパラレル入力信号を選択的に伝達するセレクタと、
前記第3のクロック信号に基づいて前記セレクタからの前記パラレルフォーマット信号をシリアルフォーマットに変換するデシリアライザと、
前記第1のクロック信号に基づいて前記デシリアライザからの前記シリアルフォーマットサンプルを前記テスト信号として提供するリタイマと、
をさらに具備する、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2の受信機は、
前記第1の信号のサンプルを該第1の信号に応じて第2の信号として選択的に提供し、第5のクロック信号の位相を、前記第1の信号と該第5のクロック信号との位相不一致に基づいて調整する位相検出器と、
前記第5のクロック信号を提供するクロック源であって、該クロック源のループ帯域幅は、前記第1の信号から前記第2の信号に実質的にすべてのジッタを伝達する、クロック源と、
を具備する、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記ネットワークは光ネットワークを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記ネットワークは、銅線によるギガビットイーサネットネットワークを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
テスト信号をネットワークに送信すること、
前記ネットワークから前記テスト信号を受信すること、
1ビット通信ラインを使用して実質的にジッタ補正なしに前記テスト信号を第1の信号として転送すること、
前記第1の信号におけるジッタを実質的に除去すること、及び
前記ジッタが除去された第1の信号を第2の信号としてネットワークに提供すること
を含む方法。
【請求項23】
前記テスト信号及び前記第2の信号に基づいて経路完全性特性を確定することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記テスト信号を前記ネットワークに送信することは、
入力信号におけるジッタを実質的に除去すること、及び
該ジッタが除去された入力信号を前記テスト信号として提供すること
を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
1ビット通信ラインを使用して前記テスト信号を受け取ること、
実質的にジッタ補正なしに前記テスト信号を転送すること、及び
実質的にジッタ補正なしに転送された前記テスト信号に基づいて経路完全性特性を確定すること
をさらに含む、請求項22に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−505520(P2007−505520A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525365(P2006−525365)
【出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/027730
【国際公開番号】WO2005/027399
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】