説明

送信装置及び送信方法

【課題】
クライアントがサーバーのコンテンツをコピー、あるいは、ムーブする場合において、該コンテンツに係る管理情報のコピー、あるいはムーブに関しては考慮されておらず、ユーザにとって使い勝手が悪い。
【解決手段】
サーバの機器情報の拡張情報としてチャプタ情報共有手段を有することを示し、コンテンツをコピー、あるいは移動(MOVE)するときクライアントがサーバからチャプタ情報を取得できる構成にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを送信する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野に関し、特許文献1には、「ネットワークに接続される複数のAV機器等に格納されるコンテンツを、ユーザが適宜参照してパケット単位で容易に視聴することができる再生装置を提供する」ことを課題とし、その解決手段として「ネットワーク上の機器と通信を行う通信部と、コンテンツをパケット単位で復号し再生する再生部と、ネットワーク上の機器が格納するコンテンツの管理情報(VR_MANGR.IFO)を通信部を制御して取得し、管理情報に基づきコンテンツの内容を表示し、これに応じてユーザからの再生指示を受け、再生指示に応じて通信部を介して機器上のコンテンツをパケット単位に取得し、取得したコンテンツのパケットを再生部で再生するべく制御する制御部とを有する再生装置」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−155828
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、コンテンツをコピー、あるいは、ムーブする場合において、該コンテンツに係る管理情報のコピー、あるいはムーブに関しては考慮されていない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
【発明の効果】
【0006】
上記手段によれば、コピー、あるいは、ムーブしたコンテンツの視聴において、ユーザにとって都合の良い位置からコンテンツを再生することが可能となり、ユーザにとっての使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】送信装置110の構成例を示すブロック図である。
【図3】受信装置130、140の構成例を示すブロック図である。
【図4】送信装置110が配信する機器情報の例を示す図である。
【図5(a)】サービス記述情報の構成の一例を示す図である。
【図5(b)】サービス記述情報の構成の一例を示す図である。
【図6】送信装置110が管理するコンテンツ管理情報の一例を示す図である。
【図7】受信装置130、140が送信装置110を探索し、サービス情報を取得するまでの処理シーケンスの一例を示す図である。
【図8】受信装置130、140が送信装置110のコンテンツをコピーする場合の処理シーケンスの一例を示す図である。
【図9】コンテンツ付属情報の構成の一例を示す図である。
【図10】チャプタ情報の構成の例を示す図である。
【図11】送信装置110が送信するコンテンツ情報の一例を示す図である。
【図12(a)】「サーバー探索要求」メッセージの一例を示す図である。
【図12(b)】「サーバー探索応答」メッセージの一例を示す図である。
【図13】送信装置110のコンテンツ管理情報の更新処理フローの一例を示す図である。
【図14】サービス記述情報の構成の一例を示す図である。
【図15(a)】コンテンツとコンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を模式的に表した図である。
【図15(b)】チャプタ情報の具体例を示す図である。
【図16(a)】アクション「X_GetChapterList」リクエストの一例を示す図である。
【図16(b)】アクション「X_GetChapterFlag」リクエストの一例を示す図である。
【図17】「X_GetChapterList」リクエストの受信処理フローの一例を示す図である。
【図18(a)】コンテンツとコンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を模式的に表した図である。
【図18(b)】チャプタ情報の具体例を示す図である。
【図19】「X_GetChapterFlag」リクエストの受信処理フローの一例を示す図である。
【図20】コンテンツとコンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を模式的に表した図である。
【図21】コンテンツ管理情報の具体例を示す図である。
【図22】コンテンツ管理情報の具体例を示す図である。
【図23(a)】コンテンツ一覧情報の応答例を示す図である。
【図23(b)】コンテンツとチャプタを表すURLを識別する定義の一例を占めす図である。
【図24】コンテンツ管理情報の構成例を示すブロック図である。
【図25】コンテンツ一覧提供とコンテンツ提供の処理シーケンスの一例を示す図である。
【図26(a)】コンテンツ伝送書式の一例
【図26(b)】コンテンツヘッダの一例
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0008】
本発明に係る実施形態1について説明する。
【0009】
本実施形態は、コンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を管理する送信装置に記録されたコンテンツをネットワーク上の受信機にコピーする場合の送信装置動作と受信装置動作に関するものである。なお、本発明は、本実施例に示す形態に限定されるものではない。
【0010】
図1は、本実施例に係る送信装置および受信装置からなるホームネットワークシステムの構成例を示したものである。
【0011】
110は動画や音声、画像コンテンツをホームネットワーク100上の受信装置(後述する受信装置130や140)に送信する送信装置(サーバ)であり、本実施例にかかるコンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を格納し管理する装置である。このような送信装置としては、例えばレコーダや録画機能付きテレビが考えられ、例えばレコーダのように表示装置を内蔵していない場合には、図に示したように、表示装置120(テレビなど)を接続して再生したコンテンツを表示する。送信装置110と表示装置120の接続には、アナログ或いはデジタルの映像データ/音声データを出力するアナログインタフェース或いはデジタルインタフェースを用いることができる。この送信装置110の詳細な構成例については、図2を用いて後述して説明する。
【0012】
130および140は、動画や音声、画像コンテンツをホームネットワーク100上の送信装置110から受信して再生或いは記録する受信装置(クライアント)である。このような受信装置としては、例えばテレビやPCが考えられ、図には示していないが、例えばSTB(Set Top Box)のように表示装置を内蔵していない場合には、送信装置110のように、表示装置(テレビなど)を接続して再生したコンテンツを表示する。これら受信装置130、140の詳細な構成例については、図3を用いて後述して説明する。また、本実施例では説明しないが、この送信装置と受信装置の両方の機能を備えた装置も考えられる。このような装置においては、以降説明する送信装置、受信装置それぞれの機能(構成および制御方法)が実現されれば良く、各機能の分割、統合はありうる。い。そして、このようなホームネットワーク100は、例えば、良く知られたIP(Internet Protocol)ネットワークによって構築されるものである。
【0013】
次に図2を用いて、本発明に係る送信装置110の詳細な構成例について説明する。
【0014】
送信装置110は、デジタル放送を受信して、コンテンツの記録と再生、及びホームネットワーク110上の受信装置にコンテンツを送信する装置である。コンテンツの記録に関しては、ネットワーク経由のIP放送の受信やダウンロードによるものに適用しても良い。以下、ここでは、画像圧縮技術としてMPEG(Moving Picture Experts Groupe)方式によって符号化され、MPEG2―TS方式で多重化されたデジタル放送信号を扱う場合を例に送信装置110の各部の機能を説明する。
【0015】
送信装置110はチューナ復号部201、分離抽出部202、復号部203、表示出力部204、コンテンツ情報管理部205、記録媒体206、コンテンツ送信部207、チャプタ情報生成部209、機器情報処理部210、チャプタ情報処理部211、コンテンツ情報処理部212、制御部220、ネットワークI/F部213、記憶部214で構成する。120は図1で説明した表示装置である。分離抽出部202、復号部203、コンテンツ情報管理部205、コンテンツ送信部207、チャプタ情報生成部209、機器情報処理部210、チャプタ情報処理部211、コンテンツ情報処理部212は、ハードウェアで構成する必要は必ずしもなく、適宜ソフトウェアプログラムを用いて実現しても良い。この場合、プログラムは、図示しない一次メモリに展開され、制御部220により実行される。
【0016】
チューナ復号部201は、無線(衛星、地上)、ケーブルなどの放送伝送網を介して送信されたデジタル放送信号を受信する。ユーザのリモコンなどの指示により指定されたチャンネルの周波数に選局および検波処理を施す。また、デジタル復調および誤り訂正処理を施した後のMPEG2―TS(トランスポートストリーム)を分離抽出部202へ出力する。
【0017】
分離抽出部202は、ユーザのリモコンなどの指示により指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパケットを、入力されたMPEG2―TSから分離・抽出する。受信したデジタル放送信号を視聴する場合は、分離・抽出されたトランスポートパケットから、映像と音声のPES(Packetized Elementary Stream)またはES(Elementary Stream)を分離・抽出して復号部203へ出力する。デジタル放送信号を記録する場合は分離・抽出されたトランスポートパケットにタイムスタンプの情報を付加して記録媒体206に記録する。このとき、図示していない暗号部を介して適切な暗号化処理を施して記録する。更に、分離・抽出されたトランスポートパケットから、記録媒体206に記録されるチャンネル(番組)のタイトルやジャンル、フォーマット情報といったコンテンツ情報を検出し、これらをコンテンツ情報管理部205へ出力する。このタイトルやジャンル、放送スケジュール等を示す情報は、例えば、MPEG-TSのPSI(Program Specific Information)、或いはSI(Service Information)情報に格納されるものである(PSI、SI情報の概要については図9により後述で説明する)。記録媒体206に記録されたコンテンツを再生する場合は、図示していない暗号復号部を介して暗号化されたコンテンツを復号し、復号されたトランスポートパケットから映像と音声のPESまたはESを分離・抽出して、記録時に付加されたタイムスタンプに従って復号部203へ出力する。
【0018】
復号部203は入力された映像/音声のPESまたはESを映像信号/音声信号に復号し表示出力部204へ出力する。
【0019】
表示出力部204は、復号された映像信号/音声信号をデジタルおよびアナログ、もしくはデジタまたはアナログのインタフェースを経由して、表示装置120に対して出力する。このとき、図示しない描画部において生成された、ユーザに提示するメニューやコンテンツ一覧などの操作画面イメージを、復号された映像信号に合成して出力する。
【0020】
コンテンツ情報管理部205は、分離抽出部202から入力されたコンテンツ情報に基づいてコンテンツの管理情報(詳しくは図6で後述)を作成し、記憶部214(或いは記録媒体206)に記憶する。また、分離抽出部202から記録媒体206に出力されるトランスポートパケットが上記管理情報に基づいて記録するよう制御する。一方で、記録媒体206に記録されたコンテンツを、ホームネットワーク100上の受信装置130、140に送信する場合は、まず、ユーザのリモコンなどの操作により指示された記録媒体206に記録されたコンテンツのトランスポートパケットを逐次読み出し、これをコンテンツ送信部207に出力する。このとき、図示していない暗号復号部を介して暗号化されたコンテンツの復号を行うと共に、ホームネットワークに出力するための暗号化処理を施す。
【0021】
コンテンツ送信部207は、ホームネットワークに出力するための暗号化処理を施されたコンテンツのトランスポートパケットをネットワークI/F部213へ出力する。また、コンテンツ送信部207は、ネットワークI/F208を介して、受信装置130,140から送信されるコンテンツ送信制御要求を受信する。コンテンツ送信制御要求とはコンテンツのコピー要求や送信停止要求などである。コピー要求を受信したコンテンツ送信部207は、指定されたコンテンツのトランスポートパケットを読み出しネットワークI/F部213へ出力する。コピー要求受信時のコンテンツ送信シーケンスについては図8で後述し説明する。また、チャプタ情報生成部209が生成したチャプタ情報とコンテンツの対応付けを管理する。対応するコンテンツが分割された場合に、チャプター情報も分割し、対応付け情報を更新たり、削除された場合にはチャプター情報も削除するといったような管理を行う。
【0022】
チャプタ情報生成部209は記録媒体206内のコンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を生成する。チャプタ情報は、例えば、ユーザが再生コンテンツを視聴し、リモコンなどの指示でシーン区切り位置を指定することで生成する方法がある。また、自動生成する方法としては、映像信号からシーンチェンジを検出したり、音声信号の無音期間を検出した場合にシーン区切りと判断する方法や、デジタル放送に付加される字幕情報や、番組のテロップから文字情報を検出し、予め指定した所定の文字と一致した場合にシーン区切りと判断する方法などがある。
【0023】
機器情報処理部210は送信装置110がネットワーク上の他の装置に公開する情報を記憶部214上に保持し、受信装置130、140等、ネットワーク上の他の装置からの要求に応じて送信装置110自身の情報や、送信装置110が提供するサービス情報を送信する。
【0024】
チャプタ情報処理部211はネットワークI/F部213を介してチャプタ情報を送信する。
【0025】
コンテンツ情報処理部212は、ネットワークI/F部213を介してコンテンツ情報管理部が管理するコンテンツ情報を送信する。
【0026】
ネットワークI/F部213は、ホームネットワーク100を介して、受信装置130、140に対し、コンテンツ送信部207から入力されたトランスポートパケットを、伝送規格に沿った形式に変換およびフロー制御を行いながら出力する。ネットワークI/F部213は、この他に、後述するチャプタ情報や機器情報、サービス記述情報といった情報を、ホームネットワーク100上の受信装置130、140等に対して送信または受信する場合にも用いられる。
制御部220は、送信装置110における各部の動作を統括的に制御する。
【0027】
次に図3を用いて、受信装置130、140の詳細な構成例について説明する。ここでは受信装置130を例にとって説明する。受信装置130は、デジタル放送およびホームネットワーク100上の送信装置110からコンテンツを受信して、コンテンツを記録または再生する装置である。受信装置130はチューナ復号部301、分離抽出部302、復号部303、表示出力部304、コンテンツ情報管理部305、記録媒体306、コンテンツ受信部307、機器情報処理部310、チャプタ情報処理部311、コンテンツ情報処理部312、制御部320、ネットワークI/F部313で構成する。分離抽出部302、復号部303、コンテンツ情報管理部305、記録媒体306、コンテンツ受信部307、機器情報処理部310、チャプタ情報処理部311、コンテンツ情報処理部312は必ずしもハードウェアで構成しなくても良く、ソフトウェアプログラムで実装しても良い。この場合、プログラムは図示しない一次メモリに展開され、制御部320により実行される。
【0028】
デジタル放送を受信し再生する場合は、チューナ復号部301が、無線(衛星、地上)、ケーブルなどの放送伝送網を介して送信されたデジタル放送信号を受信する。チューナ復号部301は、ユーザのリモコンなどの指示により指定されたチャンネルの周波数に選局および検波処理を施す。また、デジタル復調および誤り訂正処理を施した後のMPEG2―TS(トランスポートストリーム)を図示しないセレクタを経由して、その出力を分離抽出部302へ出力する。
【0029】
分離抽出部302は、ユーザのリモコンなどの指示により指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパケットを、入力されたMPEG2―TSから分離・抽出する。分離・抽出されたトランスポートパケットは、さらに映像と音声のPES(Packetized Elementary Stream)またはES(Elementary Stream)を分離・抽出して復号部312へ出力される。
【0030】
一方で、ホームネットワーク100上の送信装置110から受信したコンテンツを再生、または、コピーする場合には、まず、ユーザのリモコンなどの操作により指示された結果として送信装置110が送信するコンテンツのトランスポートパケットを、逐次ネットワークI/F部308を介して受信する。ネットワークI/F部308は、ホームネットワーク100を介して、コンテンツ受信部303に出力すべきトランスポートパケットを、伝送規格に沿った形式からの変換およびフロー制御を行いながら送信装置110から受信する。ネットワークI/F部308は、この他に、後述するコンテンツ情報やチャプタ情報や機器情報、サービス記述情報といった情報を、ホームネットワーク100上の送信装置110等に対して送信およびまたは受信する場合に用いられる。
【0031】
送信装置110から受信したコンテンツを再生する場合、ネットワークI/F部313を介して受信されたトランスポートパケットは、コンテンツ受信部303に出力され、さらに図示しないセレクタを経由して、その出力が分離抽出部302へ出力される。この際、図示しないネットワーク伝送復号部を介して、ネットワークI/Fを介して伝送する際に暗号化されたコンテンツの復号を行う。コピーする場合は、記録媒体306に記録される。
【0032】
コンテンツ受信部303は、この他に、ネットワークI/F部311を介して、送信装置110に対して、ユーザのリモコンなどの操作による頭出し再生(チャプタスキップ)や早送り再生、一時停止の開始・停止などの指示に基づき、コンテンツを送信開始する位置や長さをパラメータとして付加して送信開始要求や送信停止要求を送信する。
【0033】
分離抽出部302は、コンテンツ受信部307から入力されたトランスポートパケットに対し、映像と音声のPES(Packetized Elementary Stream)またはES(Elementary Stream)を分離・抽出して復号部303へ出力する。
【0034】
復号部303は、映像/音声のPESまたはESを取り出して復号し、復号された映像/音声は、表示部304へ出力する。
【0035】
表示部304は、復号された映像/音声を表示する。このとき、図示しない描画部において生成された、ユーザに提示するメニューやコンテンツ一覧、チャプタなどの操作画面イメージを、復号された映像に合成して表示する。
【0036】
コンテンツ情報管理部305は記録媒体306に記録したコンテンツとコンテンツ情報やチャプタ情報の対応付けを管理する手段である。コンテンツ情報管理部は、コンテンツ情報やチャプタ情報を記録媒体306または記憶部314に格納し、適宜読み出し利用する。ネットワークを介して送信装置110からコンテンツを取得しコピーする場合は、送信装置110から取得したコンテンツ情報から記録媒体内のコンテンツを管理するための情報である記録媒体内コンテンツ情報を生成したり、送信装置110から取得したチャプタ情報とコンテンツの対応付けの管理などを行う。
【0037】
機器情報処理部310は制御部320の制御に従いネットワーク上の他の装置に公開する機器情報を記憶部314上に保持し、取得、処理する手段である。
チャプタ情報処理部311は送信装置110の保持するコンテンツのチャプタ情報を受信、処理する。
コンテンツ情報処理部312は送信装置110の保持するコンテンツのコンテンツ情報を受信、処理する手段である。
制御部320は、送信装置130における各部の動作を統括的に制御する。
【0038】
図4を用いて、送信装置110が受信装置130、140からの要求に対して送信(返信)する機器情報の一例について説明する。この機器情報には、送信装置110がチャプタ情報送信機能を有することを示す情報を付加する。
【0039】
機器情報400は、機器自身の情報を記述するデバイス情報410と、機器が提供するサービスの情報を記述するサービス情報リスト420、および、拡張情報リスト430で構成する。サービス情報リスト420には少なくとも1つ以上のサービスについて記述するサービス情報(421、422)を含む。拡張情報リスト430はサービス情報リスト420に記述されたサービスに機能拡張がある場合に付加される。なお、この機器情報400の構成は、送信装置(サーバ)に固有の構成ではない。デバイス情報410のデバイスタイプの値によって、それが送信装置(サーバ)であることを示す。
【0040】
デバイス情報410は、機器自身の情報を記述する。図4に示すように、デバイスタイプ411、名称、メーカ名、モデル名、固有ID、バージョン、アイコン情報などで構成される。デバイスタイプ411にはサーバーやプリンタ、ゲートウェイなどのような機器のタイプを記述する。本実施例の送信装置110の場合においてデバイスタイプ411は、サーバであることを示すために「MediaServer」と記述する。
【0041】
サービス情報421(422)はサービス毎にサービスタイプ423、サービスを識別するサービスID、サービス記述URL424、コントロールURL、イベントURLなどで構成する。サービスタイプ423にはコンテンツリスト提供サービスの「ContentDirectory」やストリーミングのプロトコルのフォーマットなどを提供する接続マネジャの「ConnectionManager」のようなサービスを表すサービスタイプを記述する。サービス記述URL424には、サービスタイプ423に記述されたサービスを利用するための詳細情報であるサービス記述情報を取得するためのアクセス先を示すURLが記述される。コントロールURLはサービス記述URL424で記述されたサービスを制御する場合のアクセス先を示すURL、イベントURLはイベント通知する場合のアクセス先を示すURLが技術される。本実施例においては、送信装置110はデバイスタイプ411が「MediaServer」で配信するコンテンツのコンテンツリストを提供するため、サービス情報421のサービスタイプ423は「ContentDirectory」と記述する。
【0042】
拡張情報リスト430はサービス情報リスト420に記述されたサービスに少なくとも1つの機能拡張がある場合に付加する。1つのサービスだけに機能拡張があるときは1つの拡張情報を含む。複数のサービスに機能拡張がある場合は、拡張情報431、432のように機能拡張のあるサービスの分だけ付加する。拡張情報431(432)はサービスタイプ433、拡張機能名434、拡張サービス記述URL435で構成する。433は機能拡張するサービスのサービスタイプを表す。このサービスタイプ433は4サービス情報リスト420におけるサービスタイプ423と対応し、この拡張情報がどのサービスの拡張情報であるかを対応付ける。本実施例はチャプタ情報送信機能は「ContentDirectory」の拡張であるため、サービスタイプ433を「ContentDirectory」と記述する。拡張機能名434にはサービスタイプ433に記述されたサービスを拡張する機能を示す名称を記述する。本実施例では、チャプタ情報送信機能を提供することを示す機能名の一例として「ChapterInfo」と記述している。拡張機能サービス記述URL435はサービスの拡張機能を利用するための詳細情報であるサービス記述情報を取得するためのアクセス先を示すURLが記述する。
【0043】
このようにすることで、機能拡張に対応していない受信装置においても送信装置110から取得した機器情報400を取得し、デバイス情報410、サービス情報リスト420を解釈し、サービス記述URL424で示される情報格納場所からサービスを利用するための詳細情報を取得することで送信装置110が提供するサービスを利用することができる。機能拡張に対応している受信装置の場合は、更に、拡張情報430を取得し、拡張情報431(432)を解釈し、拡張機能サービス記述URL435で示される情報格納場所からサービスの拡張機能を利用するための詳細情報を取得できる。本実施例の場合は「ContentDirectory」サービスの拡張機能であるチャプタ情報送信機能「ChapterInfo」を利用することができる。
【0044】
なお、サービスに機能拡張があることを示す情報を、デバイス情報410やサービス情報リスト420の中に記述する方法も考えられる。その場合は、チャプタ情報送信機能を有することを示す情報が、それぞれデバイス情報410やサービス情報リスト420の中で、拡張された情報であることを示すように表現したり、あるいは末尾に記載するなどの方法が考えられる。
【0045】
次に、図5(a)(b)を用いてサービス記述URL424、および、拡張機能サービス記述URL435から取得するサービス記述情報について説明する。サービス記述URL424からはサービスが提供する標準機能のサービス記述情報を取得でき、拡張機能サービス記述URL435からは拡張機能のサービス記述情報を取得できる。すなわち、サービス記述情報はサービス毎に用意される。更に、サービスに拡張機能がある場合は、拡張機能用のサービス記述(以下、拡張サービス記述情報と呼ぶ)が用意される。図5(a)は拡張機能サービス記述URL435から取得できる拡張サービス記述情報の構成の一例を、図5(b)は、サービス記述URL424から取得できるサービス記述情報の構成の一例を示したものである。図5(a)、(b)とも構成は同じである。サービス記述情報は、送信装置110が受信装置130、140からの、サービス記述URL424、あるいは、拡張機能サービス記述URL435へのアクセスによる要求に対して送信(返信)するものであり、図2で説明した機器情報処理部210に保持されるものである。図5(a)、(b)に示すように、サービス記述情報500(550)は、サービスに対する一つ以上のアクション(制御)方法を示すアクションリスト510(530)と、アクションリスト510(530)に記載されたアクションの入出力値の型を説明するサービス値テーブル520(540)とで構成する。アクションリスト510(530)は、アクション毎にアクション名とアクションで使用する引数リストが記載する。引数リストは、引数名、入出力の方向、型名を引数毎に記載するものである。
【0046】
図5(a)、500は本発明に係る「ContentDirectory」サービスの拡張機能であるチャプタ情報送信機能「ChapterInfo」に関する拡張サービス記述情報の例であり、チャプタ情報の取得、設定に関するアクションの定義の一例を示している。アクション名「X_GetChapterList」511で示されるアクションは、受信装置130、140からの取得要求に対して、送信装置110がチャプタ情報632(後述)を返信するものである。具体的には、受信装置130、140は引数512に示された、引数名「ObjectID」の値を指定して送信装置110にチャプタ情報の取得要求を行う。そして、この取得要求を受けた送信装置110は、引数512の引数名「ObjectID」に設定された値に対応するコンテンツのチャプタ情報を引数513の引数名「ChapterList」に設定して返信する。なお、ここに示された引数名「ObjectID」は、送信装置110が送信するコンテンツを一意に定めるIDである(詳細は後述)。すなわち、アクション名「X_GetChapterList」511は指定されたコンテンツに対するチャプタ情報を返信するアクションを定義している。なお、コンテンツを一意に定めるIDは「ContentDirectory」サービスが標準機能として提供するコンテンツ一覧を提供するアクション「Browse」(後術)で提供する。
【0047】
アクション名「X_GetChapterFlag」514で示されるアクションは、、受信装置130、140からの取得要求に対して、送信装置110が指定されたコンテンツのチャプター情報を提供可能か否かを示すものである。具体的には、受信装置130、140が引数515の引数名「ObjectID」でチャプタ情報612(後述)を提供可能か否かを確認するコンテンツを指定し、この取得要求を受けた送信装置110は、チャプタ情報が提供可能か否かを示す情報を引数516の引数名「ChapterFlag」に設定して返信する。すなわち、アクション名「X_GetChapterFlag」514は指定されたコンテンツに対するチャプタ情報の提供可否を返信するするというアクションを定義している。
【0048】
サービス値テーブル520は、アクションの入出力引数の型を説明するテーブルであり、アクションリスト510の引数リストに記載される型名のデータタイプ(文字列、符号なし4バイト整数型など)を、型名毎に記述するものである。図5(a)の520はサービス値テーブル520にアクションリスト500の引数512、513、515、516に記述されている型名「A_ARG_TYPE_ObjectID」と「X_A_ARG_TYPE_ChapterList」、「X_A_ARG_TYPE_ChapterFlag」のデータタイプを記述している場合を示している。ここでは、両型とも「string」という文字列のデータタイプであると記述している。すなわち、引数「ObjectID」、引数「ChapterList」、引数「ChapterFlag」は、文字列によって表現される。許容値リスト522は記述されている型名が指定した値だけをとるように定義されている場合の記述である。本実施例の場合は型名「X_A_ARG_TYPE_ChapterFlag」は「IsChapter」と「NotChapter」の値だけをとることを示している。チャプタ情報を提供可能な場合は「IsChapter」、提供できない場合は「NotChapter」を返す。
【0049】
以上示したように、受信装置130、140は機器情報400を参照することで送信装置110が「ContentDirectory」サービスを提供し、かつ、「ContentDirectory」サービスの拡張機能としてチャプタ情報送信機能「ChapterInfo」を提供していることを認識し、更に、サービス記述情報500を参照することによって、チャプタ情報の取得・設定の手段を得ることが可能となる。なお、ここで述べた各名称については、例として用いたものであり、ここに記載された名称に限定するものではない。
【0050】
ここで図9を用いてPSI、SI情報の概要について説明する。PSI、SI情報はMPEG-TSに含まれるコンテンツ付属情報である。送信装置110の分離抽出部202はコンテンツ付属情報(PSI、SI情報)を解析し、記録媒体206に記録するコンテンツ(番組)に対応するタイトルやジャンル、放送スケジュール等の情報を抽出しコンテンツ情報管理部205に出力する。コンテンツ情報管理部205はコンテンツ情報管理部205から得た情報からコンテンツ毎に記録媒体内コンテンツ情報(後述)を生成し、記録媒体内のコンテンツを一意に定めるコンテンツIDを割当て管理する。
【0051】
図9において、NIT(Network Information Table)910は、主として、所望の番組を放送電波より受信するための周波数情報などが格納された伝送諸元911、該伝送諸元に対応するトランスポートストリームの伝送種別等のTS(トランスポートストリーム)情報912、該伝送諸元に対応するチャネル番号の情報等を含む番組情報913等を格納する。PAT(Program Association Table)920は、当該トランスポートストリームに含まれるNIT910への識別ID921や、後述のPMT940への識別ID922を、各チャネル(番組)毎に格納する。SDT(Service Description Table)930は、当該トランスポートストリームに含まれるチャネルのチャネル名931、チャネル説明932、チャネルのロゴデータへのリンク情報等のチャネルロゴ情報933等を、各チャネル毎に格納する。PMT(Program Map Table)940は、ストリームタイプ941(デジタル・テレビジョン・サービスやデジタル・ラジオ・音声・サービスなどを識別する)や、該ストリームが格納された実際のデータを識別するためのストリーム識別番号942等を、各ストリーム毎に格納されている。EIT(Event Information Table)950は、番組タイトル951、番組の開始時刻・終了時刻を示す放送スケジュール952、番組のジャンルを識別するためのジャンル953、番組の説明文を示す詳細説明954等を、各チャネル毎に格納する。そしてこれらのテーブルには、夫々が対応するトランスポートストリーム、チャネル、番組を(図示しない)一意に定めるIDが格納されており、相互に関連付けされている。
【0052】
次に、図6を用いて送信装置110のコンテンツ情報管理部205が管理するコンテンツ管理情報、記録媒体内コンテンツ情報、チャプタ管理情報、配信コンテンツ情報について説明する。
【0053】
図6において記録媒体内コンテンツ情報610は記録媒体に記録したコンテンツの情報を管理する管理テーブル、ネットワーク配信コンテンツ情報620はコンテンツのネットワーク配信のための情報を管理するテーブル、チャプタ管理情報630はコンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を管理するテーブルであり、図中では各テーブルのデータ構成の一例が示されている。これらの管理情報は記憶部214(或いは記録媒体206)に保持される。
【0054】
611、621、631のコンテンツIDは記録媒体内のコンテンツを一意に定めるIDであり、コンテンツを記録する際にコンテンツ情報管理部205に割り当てられる。このコンテンツIDが、各コンテンツの記録媒体内コンテンツ情報610、ネットワーク配信コンテンツ情報620、チャプタ管理情報630を相互に紐付する。
【0055】
記録媒体内コンテンツ情報610は、コンテンツID611、チャプタフラグ612、および、ファイル名、タイトル、ジャンル、詳細説明、録画日時、フォーマット情報、コンテンツ長などで構成する。チャプタフラグ612はこのコンテンツのチャプタ情報があるかどうかを示す情報である(例えば、チャプタ情報がある場合は値「1」、無い場合は値「0」に設定する)。チャプタ情報が生成、あるいは削除されたときにコンテンツ情報管理部205により更新される。タイトル、ジャンル、詳細説明などコンテンツに付属の情報は図9で説明したPSI、SI情報から取得した情報である。ファイル名、録画日時、フォーマット情報、コンテンツ長などはコンテンツ記録時に算出、あるいは生成して記録する。
【0056】
ネットワーク配信コンテンツ情報620は、コンテンツID621、ObjectID622、URL623などで構成する。ObjectID622はネットワークに公開するコンテンツの識別情報(ID)である。図5(a)で説明したチャプタ情報を提供するアクション「X_GetChapterList」511のコンテンツを指定する引数「ObjectID」512などに指定される値である。URL623はコンテンツをストリーミング受信、あるいは、コピー、MOVEする場合に受信機がアクセスする先を示している。コンテンツID621とObjectID622は同じ値であっても良い。
【0057】
チャプタ管理情報630はコンテンツID631とコンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報632で構成する。チャプタ情報632はチャプタ情報生成部209(図2)で生成され、コンテンツID631と対応付けて、コンテンツごとにチャプタ管理情報630に保持される。
【0058】
ここで、図10を用いチャプタ情報632の構成について説明する。
図に示すように、チャプタ数1001、チャプタ表現形式1002、チャプタ数分のチャプタ位置情報1003で構成する。チャプタ数1001はそのコンテンツに設定されたチャプタ(シーン区切り)の数である。チャプタ表現形式1002はチャプタ位置の表現形式を表す。チャプタ位置は、記録媒体206の種類や記録フォーマットによって、その表現方法は異なることがあるため、どの表現形式を用いているのかを示すものである。表現形式としては、コンテンツの先頭からのパケット位置やコンテンツの先頭からのバイト位置、もしくはコンテンツの先頭からの時間などがある。チャプタ位置情報1010はチャプタのインデックス番号1011とチャプタ位置1012で構成する。
【0059】
コンテンツのチャプター情報を管理する送信装置110に記録されたコンテンツを受信装置130や140にコピーするときの送信装置動作と受信装置動作について図7、図8の処理シーケンス図を用いて説明する。
【0060】
図7は受信装置130が送信装置110を探索し、送信装置110が提供するサービス情報を取得するまでのシーケンスである。この手順により受信装置130は送信装置110がコンテンツの情報を提供する「ContentDirectory」サービスを拡張する機能として、コンテンツのチャプター情報を提供する機能を備えることを認識できる。
【0061】
S710:受信装置130の制御手段320は、機器情報処理部310を用いてネットワーク上のサーバー機器を探す。すなわち、機器情報処理部310は制御手段320の制御に従い、ネットワークI/F部313を介し、ネットワーク100に「サーバー探索要求」メッセージをマルチキャスト送信し、コンテンツを提供するサーバー機能を備えた装置を探す。具体的には、メッセージの「探索対象」フィールドにデバイスタイプ、あるいは、サービスタイプなどを指定する。本実施例の場合は「探索対象」フィールドにデバイスタイプ「MediaServer」を指定する。図12(a)にUPnP(登録商標)の探索(Search)を用いた場合の「サーバー探索要求」メッセージ例を示す。1210はHTTP(HyperText Transfer Protocol)のリクエストメッセージ、1211はリクエスト行、1220はヘッダである。「ST」フィールド1221は探索対象を指定する「探索対象」フィールドである。ここにデバイスタイプ「MediaServer」を指定する。「HOST」フィールドはメッセージの送出先で図12(a)ではマルチキャストメッセージを送信する場合のアドレスとポートを示している。「MAN」フィールドはHTTPの拡張を示す。UPnP(登録商標)の探索プロトコルにSSDP(Simple Servece Discovery Protocol)の探索(discover)を利用していることを示す。「MX」は応答の最大待ち時間(秒)を指定する。
【0062】
S711:送信装置110はネットワーク100にマルチキャスト送信された「サーバー探索要求」を受信すると、機器情報処理部210でメッセージを解析、処理する。機器情報処理部210が保持する機器情報400(図4)を参照し「探索対象」フィールドの条件に該当する場合は「サーバー探索応答」メッセージを受信装置130に送信する。本実施例の場合は、受信装置130のデバイスタイプは「MediaServer」で「探索対象」フィールドの条件に該当する。「サーバー探索応答」メッセージには「ロケーション」フィールドに自身の機器情報へのアクセス先である機器情報URLを設定する。この情報により受信装置130は送信機110の機器情報を取得できるようになる。図12(b)にUPnP(登録商標)の探索(Search)レスポンスを用いた場合の「サーバー探索応答」メッセージ例を示す。1230はHTTPのレスポンスメッセージ、1231はレスポンス行、1240はヘッダである。「LOCATION」フィールド1241は、機器情報URLを記述する「ロケーション」フィールドである。
【0063】
送信装置110が送信した「サーバー探索応答」メッセージは、受信装置130の機器情報処理部310で解析処理され、制御部320は送信装置110のターゲット情報として「LOCATION」フィールドから得た機器情報URLなどを取得する。
【0064】
S712:送信装置110の機器情報URLを取得した受信装置130の制御部320は、機器情報処理部310を制御し、機器情報URLへ「機器情報要求」メッセージをHTTPのGETリクエスト等を用いて送信させる。
【0065】
S713:機器情報URLに対して「機器情報要求」メッセージを受けた送信装置110の制御部220は、機器情報処理部210を制御し、HTTPの応答メッセージなどを用いて「機器情報応答」メッセージを送信させる。機器情報処理部210は、保持している機器情報400をXMLなどの形式でHTTPレスポンスメッセージのメッセージボディに挿入し、「機器情報応答」メッセージを生成する。
【0066】
送信装置110からの応答「機器情報応答」メッセージを受信した受信装置130の制御部320は、機器情報処理部310で取得、解析処理した機器情報400から、送信装置110の機器自身の情報やサービス情報を取得できる(先に図4で記述)。図4に示した機器情報400の場合は、機器情報処理部310は、サービス情報421のサービスタイプ423の値から、送信装置110が提供するサービスが「ContentDirectory」であることと認識し、「ContentDirectory」のサービス記述へのアクセス先であるサービス記述URL424を取得する。更に受信装置130が機器情報400の拡張情報リストの記述に対応している場合、機器情報処理部310は拡張情報リスト430も解析処理する。そして機器情報処理部310は、「ContentDirectory」サービスに「ChapterInfo」の拡張機能があることを認識し、拡張機能のサービス記述へのアクセス先である拡張サービス記述URL435を得る。
【0067】
また、制御部320は、サービスの提供するアクションで送信装置110を制御するときのアクセス先であるコントロールURL425も取得する。コントロールURL425は「ContentDirectory」サービスの標準的なアクションを利用する場合と、拡張機能「ChapterInfo」のアクションを利用する場合両方のアクションコマンド発行先である。
【0068】
S714:送信装置110のサービス記述URLを取得した受信装置130の制御部320は、機器情報処理部310を制御し、サービス記述URLへ「サービス記述情報要求」メッセージをHTTPのGETリクエスト等を用いて送信させる。
【0069】
S715:サービス記述URLに対して「サービス記述情報要求」メッセージを受信した送信装置110の制御部220は機器情報処理部210を制御し、HTTPの応答メッセージなどを用いて「サービス記述情報応答」メッセージを送信させる。機器情報処理部210は保持しているサービス記述情報500をXMLなどの形式でHTTPレスポンスメッセージのメッセージボディに挿入し「機器情報応答」メッセージを生成する。
【0070】
送信装置110からの応答「サービス記述応答」メッセージを受信した受信装置130の制御部320は機器情報処理部310で取得、解析処理した機器情報400から送信装置110の提供するサービスを利用するためのアクションの情報(アクション名、引数、データ型など)を取得できる(先に図5で記述)。
【0071】
S716:次に受信装置130は、S714と同様に拡張サービス記述URL432へ「拡張サービス記述情報要求」メッセージHTTPのGETリクエスト等を用いて送信する。
【0072】
S717:拡張サービス記述URLに対して「拡張サービス記述情報要求」メッセージを受信した送信装置110は、S715と同様にHTTPの応答メッセージなどを用いて「サービス記述情報応答」メッセージを送信する。
【0073】
以上のように、受信装置130はネットワーク上のサーバー(送信機110)を探索し、サーバーが提供するサービスとサービスの詳細情報を取得することができる。更に、拡張情報リストを解析処理することで拡張機能のサービス記述情報も標準的なサービスのサービス記述情報を取得する場合と同様の手順で取得できる。本実施例の受信装置130は、「ContentDirectory」サービスに「ChapterInfo」の拡張機能があることを認識し、拡張サービス記述情報を取得して拡張機能を利用できる。
【0074】
また、送信機110は図4に示したような形式で機器情報を提供することで、拡張情報リスト記述に対応する装置に対して、標準的なサービスのサービス記述情報を取得する場合と同様の手順で拡張機能のサービス記述情報を提供できる。更に、拡張情報リスト記述に対応していない装置に対しては、標準的なサービスのサービス記述情報だけを提供できる。このように、拡張情報リスト記述に能対応している装置と、対応していない装置の両方に対し、それぞれに適したサービス記述情報を提供できる。
【0075】
次に、図8のシーケンス図を用いて、受信装置130が図7のシーケンスで取得したサービス記述で得た情報を用いて送信装置110からチャプタ情報を持つコンテンツをコピーする場合の処理手順を説明する。
【0076】
受信装置130は図7のシーケンス(S713)で取得したコントロールURL425へアクションコマンドを発行し、送信装置110が提供するサービスを利用する。
【0077】
S810:はじめに受信装置130はコピーするコンテンツを決定するため、送信装置110が記録しているコンテンツ一覧情報を取得する。コンテンツ一覧情報は「ContentDirectory」サービスのBrowseアクションを用いて取得できる。受信装置130の制御部320は、コンテンツ情報処理部312を制御し、コントロールURLへ「Browseリクエスト」メッセージをHTTPのPOSTリクエスト等を用いて発行させる。
【0078】
S811:コントロールURLに対して発行された「Browseリクエスト」メッセージを受信した送信装置110の制御部220はコンテンツ情報処理部212を制御し、HTTPの応答メッセージなどを用いて「Browseレスポンス」メッセージを送信させる。コンテンツ情報処理部212は、先に図6で説明した記録媒体内コンテンツ情報610、ネットワーク配信コンテンツ情報620を参照して、コンテンツ毎に図11に示すような情報を持つBrowseレスポンス用コンテンツ情報1100を生成する。送信装置110は、Browseレスポンス用コンテンツ情報をXMLなどの形式でHTTPレスポンスメッセージのメッセージボディに挿入し、受信装置130、140に送付する。
【0079】
送信装置110からの応答「Browseレスポンス」メッセージ受信した受信装置130の制御部320はコンテンツ情報処理部312で取得、解析処理したBrowseレスポンス用コンテンツ情報1100から各コンテンツのコンテンツ情報(タイトル、ジャンル、URLなど)を取得できる。制御部320はコンテンツのタイトル、録画日時などの情報を表示部304に表示してユーザに提示するなどして、コピーするコンテンツの選択をユーザに促す。コピーするコンテンツが選択されると、制御部320は選択されたコンテンツのコンテンツ情報をコンテンツ情報管理部305に渡し、図6に示したようなコンテンツ情報を生成させ、記録媒体306または記憶部314に記憶させる。記録媒体内コンテンツ情報610の情報のうち、コンテンツID611、ファイル名はコンテンツ情報管理部305が生成する。コンテンツID611およびファイル名は、受信装置130の記録媒体に記録したコンテンツおよびファイル名をそれぞれ一意に特定する情報である。チャプタフラグ612の値は、初期値としてチャプタ情報を持っていないことを示す” NotChapter”が設定される。その他の情報(タイトル、ジャンル、詳細説明、録画日時、フォーマット情報など)はS811で取得したBrowseレスポンス用コンテンツ情報が設定される。受信装置130はネットワーク配信コンテンツ情報620を持たないが、同じデータ構成の受信コンテンツ情報650を管理する。受信コンテンツ情報650は、送信装置110のコンテンツ識別情報であるObjectID622やコンテンツ取得先のURL情報であるURL623を保持し、コンテンツ情報管理部305が割当てたコンテンツIDとの対応を参照するための情報である。コンテンツ情報管理部305は受信コンテンツ情報650をコンテンツをコピーの一連の処理が完了するまで保持する。
【0080】
S812:そして、受信装置130はHTTPのGETリクエスト等を用いて、Browseレスポンス用コンテンツ情報から取得したURLに「コンテンツコピー要求」を送信する。
S813:送信装置110の制御部220はURLで指定されたコンテンツをコンテンツ送信部207を介して受信装置130、140に送信する。受信装置130はコンテンツ受信部307でコンテンツを受信し、S811でコンテンツ情報管理部305が割り当てたファイル名で記録媒体306に記録する。コンテンツの受信が完了するとコンテンツ情報管理部305は実際に受信したコンテンツ長で記録媒体内コンテンツ情報610を更新し、記録する。
【0081】
S814:コンテンツの受信が完了すると受信装置130はこのコンテンツがチャプタ情報を持つか確認する。コンテンツ一覧情報は「ContentDirectory」サービスの拡張機能「ChapterInfo」のX_GetChapterFlagアクションで取得できる。受信装置130の制御部320は、チャプタ情報処理部311を制御し、コントロールURLへ「X_GetChapterFlagリクエスト」メッセージをHTTPのPOSTリクエスト等を用いて発行させる。入力引数ObjectIDはS811で受信コンテンツ情報650に保持したObjectID622を用いる。
【0082】
S815:コントロールURLに対して発行された「X_GetChapterFlagリクエスト」メッセージを受信した送信装置110の制御部220はチャプタ情報処理部211を制御し、HTTPの応答メッセージなどを用いて「X_GetChapterFlagレスポンス」メッセージを送信させる。チャプタ情報処理部211は、入力引数ObjectIDでネットワーク配信コンテンツ情報620を参照し、ObjectIDに対応するコンテンツIDを取得する。そして、そのコンテンツIDで該当コンテンツの記録媒体内コンテンツ情報610を特定し、チャプターフラグ612の値を返す。チャプターフラグ612の値は初期値がチャプター情報を持っていないことを示す” NotChapter”で、チャプター情報が生成されたときにコンテンツ情報管理部305により”IsChapter”が設定される。「X_GetChapterFlagレスポンス」はHTTPの応答メッセージなど用いて受信装置130に送信する。
【0083】
「X_GetChapterFlagレスポンス」を受信した受信装置130のチャプタ情報処理部311は記録媒体内コンテンツ情報610のチャプターフラグ612の値をレスポンスの値で更新する。ここで、「X_GetChapterFlagレスポンス」のChapterFlagの値が” NotChapter”だった場合は、ここで、コンテンツコピー処理シーケンスを終了する。
【0084】
S816:ChapterFlagの値が”IsChapter”だった場合、受信装置130のチャプタ情報処理部311はチャプタ情報要求を送信装置110に送信する。チャプタ情報は「ContentDirectory」サービスの拡張機能「ChapterInfo」のX_GetChapterListアクションを用いて取得できる。受信装置130の制御部320は、チャプタ情報処理部311を制御し、コントロールURLへ「X_GetChapterListリクエスト」メッセージをHTTPのPOSTリクエスト等を用いて発行させる。入力引数ObjectIDはS811で受信コンテンツ情報650に保持したObjectID622を用いる。
【0085】
S817:コントロールURLに対して発行された「X_GetChapterListリクエスト」メッセージを受信した送信装置110の制御部220はチャプタ情報処理部211を制御し、HTTPの応答メッセージなどを用いて「X_GetChapterListレスポンス」メッセージを送信させる。チャプタ情報処理部211は入力引数ObjectIDで配信コンテンツ情報620を参照し、ObjectIDに対応するコンテンツIDを取得する。そして、チャプタ情報処理部211は、そのコンテンツIDで該当コンテンツの記録媒体内コンテンツ情報610を特定し、チャプタフラグ612の値を参照する。チャプタフラグ612の値が” NotChapter”だった場合は、指定されたコンテンツのチャプタ情報は存在しないのでレスポンスとしてエラーコードを返す。チャプタフラグ612の値が” IsChapter”の場合、チャプタ情報処理部211は、コンテンツIDで該当コンテンツのチャプタ管理情報630を特定し、チャプタ情報632をXMLなどの形式でHTTPレスポンスメッセージのメッセージボディに挿入し受信装置130、140に送付する。
【0086】
「X_GetChapterListレスポンス」を受信した受信装置130のチャプタ情報処理部311は、レスポンスとしてエラーコードを受信した場合はチャプターフラグ612の更新はしない。レスポンスとしてチャプタ情報を受信した場合、チャプターフラグ612を” IsChapter”に更新する。更に取得したチャプタ情報をチャプタ管理情報630のチャプタ情報632に記憶する。以上の処理でコンテンツコピー処理シーケンスは完了するので受信装置130の制御処理部320はコンテンツ情報管理部305にコピーしたコンテンツの受信コンテンツ情報650を削除させる。
【0087】
以上のように、送信装置110は「ContentDirectory」サービスを拡張したコンテンツ情報提供機能を備えることで、コンテンツとそのコンテンツのチャプタ情報も提供することができる。受信装置130はネットワーク上のサーバー(送信装置110)のコンテンツをコピーする場合に、そのコンテンツのチャプター情報も取得できる。そのため、コピーしたコンテンツを再生する場合であってもチャプタ情報に従った頭出し再生やスキップ再生が可能になりユーザの使い勝手を向上することができる。
【実施例2】
【0088】
本発明に係る実施形態2について説明する。
本実施形態は、コンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を管理する送信装置に記録されたコンテンツをネットワーク上の受信機に移動(MOVE)する場合の送信装置動作と受信装置動作に関するものである。なお、本発明は、本実施例に示す形態に限定されるものではない。
【0089】
本実施例において、送信装置110と受信装置130の構成は実施例1で説明した図2、図3と同じである。また、受信装置130が送信装置110を探索し、送信装置110が提供するサービス情報を取得するまでのシーケンスも実施例1で説明した図7と同じである。受信装置130が送信装置110からチャプター情報を持つコンテンツを移動(MOVE)する場合の処理シーケンスは図8のS812をコンテンツ移動(MOVE)要求、S813を移動(MOVE)コンテンツ伝送に読み替えたシーケンスになる。
【0090】
本実施例と実施例1の違いは、送信装置110における移動(MOVE)コンテンツ伝送(終了)後のコンテンツ管理情報(図6)の更新処理である。以下、図13のフローチャートで説明する。
【0091】
S1310:コンテンツ管理情報の更新処理は移動(MOVE)コンテンツ伝送(終了)後、開始される(S1311へ)。
S1311: 制御部220はコンテンツ管理情報の更新処理までのタイムアウト時間を設定する。このタイムアウトはコンテンツ毎に設定する。また、制御部220は移動(MOVE)されたコンテンツのMOVEフラグ613をMOVE済みを示す値、例えば「1」に設定する。
【0092】
S1312:制御部220はタイムアウト時間が経過したかを判定する。タイムアウト時間経過していたらS1313へ遷移する。まだタイムアウトしていない場合はS1314へ遷移する。
S1313:コンテンツ情報管理部205は制御部220の指示により、移動(MOVE)コンテンツのコンテンツ管理情報を削除する。移動(MOVE)コンテンツはコンテンツIDによって指定され、コンテンツ情報管理部205は記録媒体内コンテンツ情報610、ネットワーク配信コンテンツ情報620、チャプタ管理情報630を削除し、コンテンツ管理情報の更新処理を終了する。
S1314:制御部220はチャプター情報要求「X_GetChapterListリクエスト」を受信したか否かを確認する。受信した場合はS1315へ遷移する。受信していない場合はS1312へ遷移する。
【0093】
S1315:制御部220は、チャプタ情報処理部211を制御し、引数ObjectIDで指定されたコンテンツのチャプタ情報を、HTTPの応答メッセージなどを用いて「X_GetChapterListレスポンス」メッセージとして受信装置130、140に送信させる。
S1316:制御部220は、S1315で送信したチャプタ情報が移動(MOVE)コンテンツのチャプター情報か否かを確認する。移動(MOVE)コンテンツのチャプター情報かどうかは、引数ObjectIDが移動(MOVE)コンテンツのObjectIDか否かで判断できる。移動(MOVE)コンテンツのチャプター情報であった場合はS1313に遷移する。そうでなかった場合は、S1312に遷移する。
【0094】
以上、説明したように本発明に係る送信装置110はコンテンツ移動(MOVE)したときに、そのコンテンツ情報を削除するまでのタイムアウト時間を設定する。これにより、コンテンツ移動(MOVE)後、時間経過してからコンテンツ情報要求を受信した場合でも、タイムアウト時間内であればチャプタ情報を提供することができる。そのため、複数のコンテンツを移動(MOVE)し、そのあとに、それらのコンテンツのコンテンツ情報を受信するような処理を行う受信装置であってもコンテンツ情報を提供することができ、受信装置側の処理シーケンスの自由度が高くなる。なお、ここでは記載していないが、移動(MOVE)したコンテンツ情報が削除されるまでの時間を受信装置側で設定できるようにしても良い。
また、タイムアウト時間経過後はコンテンツ情報を削除するので、移動(MOVE)したコンテンツのコンテンツ情報だけが残ってしまうことを防ぐことができる。
【実施例3】
【0095】
本発明に係る実施形態3について説明する。
本実施形態は、コンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を管理する送信装置に記録されたコンテンツの一部分をネットワーク上の受信機にコピーする場合の送信装置動作と受信装置動作に関するものである。なお、本発明は、本実施例に示す形態に限定されるものではない。
本実施例において、送信装置110と受信装置130の構成は実施例1で説明した図2、図3と同じである。また、受信装置130が送信装置110を探索し、送信装置110が提供するサービス情報を取得するまでのシーケンスも実施例1で説明した図7と同じである。受信装置130が送信装置110からチャプター情報を持つコピーする場合の処理シーケンスは図8と同じであるが、コンテンツコピー要求(S812)にコピー範囲(開始位置と終了位置)を指定する点が異なる。HTTPのGETリクエストを利用する場合はRangeヘッダを用いることで指定できる。
【0096】
また、本実施例では図14に示すように図5(a)に示したサービス記述のアクション511、514の引数にコンテンツ範囲を指定を追加し、指定した範囲のチャプタ情報、および、指定した範囲のチャプタ情報提供可否を返すようにする。図14の1401、1402は追加したコンテンツ範囲を指定する引数「ContentRange」の定義である。1403は引数「ContentRange」で使用する型名「X_A_ARG_TYPE_ContentRange」のデータタイプの定義である。なお、図14で図5(a)と同じものは同じ符号で表し、説明は割愛する。
【0097】
図16(a)はアクション「X_GetChapterList」リクエストの一例である。1601が第1引数「ObjectID」で、1602が本実施例で追加定義した第2引数「ContentRange」の指定である。どちらもstring型なので2重引用符(”)で囲っている。第2引数はカンマ(,)で区切ってコンテンツ範囲の開始位置と終了位置を指定する。アクション「X_GetChapterFlag」リクエストの場合も同様の形式で指定する。
【0098】
図16(b)はアクション「X_GetChapterFlag」リクエストの一例である。図16(a)と同様に、1611が第1引数「ObjectID」で、1612が本実施例で追加定義した第2引数「ContentRange」の指定である。
【0099】
以下、コンテンツ範囲を指定した「X_GetChapterList」リクエスト、および、「X_GetChapterFlag」リクエストを受信した送信装置110の処理について説明する。
【0100】
はじめに、図17、図15(a)(b)、図18(a)(b)を用いて「X_GetChapterList」リクエストを受信する処理について説明する。図17は送信装置110の制御部220における、「Content Range」を含む「X_GetChapterList」リクエストの受信処理フロー、図15(a)は送信装置110に記憶されたコンテンツとコンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を模式的に表したもの、図15(b)はチャプタ管理情報630として管理される、図15(a)のチャプタ情報632である。
【0101】
図15(a)において1500は送信装置に記憶されたコンテンツを表し、1510、1520、1512、1513、1515、1516、1517はコンテンツ1500に付加されたシーン区切りを示すチャプタである。1501は「X_GetChapterList」リクエストの引数「ContentRange」で指定されたコンテンツの開始位置、1502は終了位置を表す。ここでは、図16(a)のアクション「X_GetChapterList」リクエストの一例で指定された値、開始位置=60000、終了位置=270000が指定されたとして説明する。
【0102】
図15(b)はコンテンツ1500のチャプタ情報の具体例である。1520は図6、図10で632で示されたチャプタ情報である。1510〜1517は図15(a)の同符号のチャプタのチャプタ位置情報である。図15(a)では8個のチャプタを持つのでチャプタ数は「8」である。チャプタ表現形式は図15(b)の場合はコンテンツの先頭からのバイト位置を表す「bytes」としている。
【0103】
S1701:制御部220はチャプタ情報処理部211がアクション「X_GetChapterList」リクエストを受信すると処理を開始する。チャプタ情報処理部211は引数と伴に、アクション「X_GetChapterList」リクエストの受信を制御部220に通知する。
S1702:制御部220は引数「ObjectID」で指定されたコンテンツのチャプタ情報の有無を確認するために、ネットワーク配信コンテンツ情報620を参照し「コンテンツID」を取得する。そして、「コンテンツID」で記録媒体内コンテンツ情報610のチャプターフラグ612を取得する。
S1703:制御部220は、指定されたコンテンツのチャプタ情報の有無をチャプターフラグ612の値で判定する。チャプターフラグ612の値が”IsChapter”なら該当コンテンツのチャプター情報があると判断しS1704へ遷移する。その他の場合はチャプター情報は無いと判断し、S1708へ遷移してエラーレスポンスを返信する。
【0104】
S1704:指定されたコンテンツのチャプタ情報が存在する場合は、制御部220はチャプタ管理情報630を参照し、アクション「X_GetChapterList」リクエストの引数「ContentRange」で指定された範囲のチャプタ情報位置を取得する。ここでは、図16(a)に示した通り引数「ContentRange」が開始位置=60000、終了位置=270000に指定されたと仮定する。また、指定されたコンテンツのチャプタ情報は図15(b)であるとする。制御部220はチャプタ情報1520が持つチャプタ位置情報を参照し、チャプタ位置の値が開始位置以上、終了位置以下のものを抽出する。本例の場合は60,000以上、270,000以下で、1512、1513、1514、1515の4つのチャプタ位置情報が抽出される。
S1705:S1704の処理の結果から指定されたコンテンツ範囲にチャプター情報が含まれていたかどうかを判断する。すなわち抽出されたチャプタ位置情報の数が0より多かったらチャプタ情報が含まれていると判断しS1706に遷移する。そうでなかった場合は、チャプター情報は含まれていないと判断し、S1708へ遷移してエラーレスポンスを返信する。
【0105】
S1706:制御部220は抽出したチャプタ位置情報を用いて、返信用の「返信チャプタ情報」を生成する。図15(b)のチャプタ情報はコンテンツの先頭からのチャプタ位置を示しているが、制御部220は、指定された引数「ContentRange」の開始位置=60000を基準としてチャプタ位置情報を算出しなおす。また、インデックス番号も抽出されたチャプタ位置情報で0から始まる値を割当てる。図18(a)に範囲指定されたコンテンツと、そのコンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報の模式図、図18(b)に制御部220が生成した「返信チャプタ情報」を示す。なお、図18(a)(b)において図15と同じものは同じ符号で表現する。図18(a)の1800は引数「ContentRange」、すなわち、1501、1502で範囲指定されたコンテンツを表す。1810、1011、1812、1813はコンテンツ1500に付加されたシーン区切りを示すチャプタ(1510〜1517)の内、範囲指定されたコンテンツ1800に含まれるものである。コンテンツ1500のチャプタ1512がコンテンツ1800のチャプタ1810に当たる。図18(b)に示すように、制御部220はコンテンツ1800で先頭のチャプタであるチャプタ位置情報1812のインデックス番号には0を割当て、1811、1812、1813には各1、2、3を割当てる。チャプタ位置はコンテンツ1800の先頭からの位置を示すように再計算する。すなわち、開始位置の値が60000なので図15(b)の1512で値が72000だったチャプタ位置は1810では12000になる。
【0106】
S1707:チャプタ情報処理部211は制御部220の指示に従い、「返信チャプタ情報」を用いて「X_GetChapterList」レスポンスを生成し送信する。
S1708:チャプタ情報処理部211は制御部220の指示に従い、チャプタ情報を持たないことを示すエラーコードを付加したエラーレスポンスを生成し送信する。
【0107】
次に、図19、図15(a)(b)を用いて「X_GetChapterFlag」リクエストを受信する処理について説明する。図19は送信装置110の制御部220における「X_GetChapterFlag」リクエストの受信処理フローである。
【0108】
S1901:制御部220はチャプタ情報処理部211がアクション「X_GetChapterFlag」リクエストを受信すると処理を開始する。チャプタ情報処理部211は引数と伴に、アクション「X_GetChapterFlag」リクエストの受信を制御部220に通知する。
S1902:制御部220は引数「ObjectID」で指定されたコンテンツのチャプタ情報の有無を確認するために、ネットワーク配信コンテンツ情報620を参照し「コンテンツID」を取得する。そして、「コンテンツID」で記録媒体内コンテンツ情報610のチャプターフラグ612を取得する。
S1903:制御部220は、指定されたコンテンツのチャプタ情報の有無をチャプターフラグ612の値で判定する。チャプターフラグ612の値が”IsChapter”なら該当コンテンツのチャプター情報があると判断しS1904へ遷移する。その他の場合はチャプター情報は無いと判断し、S1907へ遷移する。
【0109】
S1904:指定されたコンテンツのチャプタ情報が存在する場合は、制御部220はチャプタ管理情報630を参照し、アクション「X_GetChapterFlag」リクエストの引数「ContentRange」で指定された範囲のチャプタ情報位置を取得する。ここでは、図16(b)に示した通り引数「ContentRange」が開始位置=60000、終了位置=270000に指定されたと仮定する。また、指定されたコンテンツのチャプタ情報は図15(b)であるとする。制御部220はチャプタ情報1520が持つチャプタ位置情報を参照し、チャプタ位置の値が開始位置以上、終了位置以下のものを抽出する。本例の場合は60,000以上、270,000以下で、1512、1513、1514、1515の4つのチャプタ位置情報が抽出される。
【0110】
S1905:S1904の処理の結果から指定されたコンテンツ範囲にチャプター情報が含まれていたかどうかを判断する。すなわち抽出されたチャプタ位置情報の数が0より多かったらチャプタ情報が含まれていると判断しS1906に遷移する。そうでなかった場合は、チャプター情報は含まれていないと判断し、S1907へ遷移する。
S1906:指定されたコンテンツ範囲にチャプタ情報が含まれるので、制御部220は出力引数516「ChapterFlag」の値を”IsChapter”に設定する。
S1907:指定されたコンテンツ範囲にチャプタ情報が含まれないので、制御部220は出力引数516「ChapterFlag」の値を”NotChapter”に設定する。
【0111】
S1908:チャプタ情報処理部211は制御部220の指示に従い、S1906、または、S1907で値を設定した出力引数「ChapterFlag」を用いて「X_GetChapterFlag」レスポンスを生成し送信する。
【0112】
以上のように、本実施例の送信装置110ではアクション「X_GetChapterList」とアクション「ChapterFlag」に引数「ContentRange」を追加する。これによって、コンテンツの範囲を指定して一部分だけコピーする場合においても、その範囲部分のチャプター情報を提供することができる。受信装置130は一部分だけコピーしたコンテンツを再生する場合であってもチャプタ情報に従った頭出し再生やスキップ再生が可能になりユーザの使い勝手を向上することができる。
【実施例4】
【0113】
本発明に係る実施形態4について説明する。
本実施形態は、コンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を管理する送信装置に記録されたコンテンツの一部分をネットワーク上の受信機に移動(MOVE)する場合の送信装置動作と受信装置動作に関するものである。なお、本発明は、本実施例に示す形態に限定されるものではない。
【0114】
本実施例において、送信装置110と受信装置130の構成は実施例1で説明した図2、図3と同じである。また、受信装置130が送信装置110を探索し、送信装置110が提供するサービス情報を取得するまでのシーケンスも実施例1で説明した図7と同じである。受信装置130が送信装置110からチャプター情報を持つコンテンツを移動(MOVE)する場合の処理シーケンスはS812をコンテンツ移動(MOVE)要求、S813を移動(MOVE)コンテンツ伝送に読み替えたシーケンスになり、コンテンツ移動(MOVE)要求(S812)には移動(MOVE)対象範囲(開始位置と終了位置)を指定する。範囲はHTTPのGETリクエストを利用する場合はRangeヘッダを用いることで指定できる。
【0115】
本実施例では送信装置110はコンテンツの一部分の移動(MOVE)コンテンツ伝送(終了)後、コンテンツ管理情報を移動(MOVE)した部分とされなかった部分それぞれの管理する。
【0116】
ここでは、開始位置=60000、終了位置=270000の範囲のコンテンツが移動(MOVE)された場合を例に想定して説明する。図20は記憶されたコンテンツとコンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を模式的に表した図である。図中、図15と同じものは同じ符号で表現する。1800はコンテンツの一部分の移動(MOVE)要求によって移動(MOVE)したコンテンツを表す。1501は開始位置、1502は終了位置を示している。1810、1011、1812、1813はコンテンツ1500に付加されたシーン区切りを示すチャプタ(1510〜1517)の内、移動(MOVE)したコンテンツ1800に含まれるチャプターである。2000、および、2001は1800の一部分の移動(MOVE)によって残されたコンテンツである。そして、2010、2011はコンテンツ2000に含まれるチャプター、2020、2021はコンテンツ2001に含まれるチャプターである。
【0117】
送信装置110の制御部220はコンテンツの一部分の移動(MOVE)コンテンツ伝送(終了)後、コンテンツ1800、2000、2001の3つに分割されたコンテンツのコンテンツ管理情報を生成し、コンテンツ情報管理部205を介して保持する。
【0118】
以下、コンテンツの一部分の移動(MOVE)コンテンツ伝送(終了)後のコンテンツ情報管理処理について図21、図22を用いて説明する。
【0119】
図22はコンテンツ1500を管理するコンテンツ管理情報、記録媒体内コンテンツ情報2110、配信コンテンツ情報2120、チャプタ管理情報2130の具体例である。ここで、コンテンツ1500のコンテンツIDは「1」、ObjectIDも「1」と設定している。チャプタ管理情報2130において、図10で説明したように、各チャプタのチャプタ位置情報はインデックス番号とチャプタ位置の2つの情報からなる。図では上段がインデックス番号、下段がチャプタ位置を表す。2130のインデックス番号「0」のチャプタ位置情報が図20の1510に対応する。同様にインデックス番号「1」〜「7」が図20の1511〜1517に対応する。
【0120】
ここで、コンテンツの一部分(開始位置=60000、終了位置=270000)の移動(MOVE)要求よるコンテンツ伝送が終了すると送信装置110はコンテンツ情報管理部205でコンテンツ管理情報を図22のように再構築する。記録媒体内コンテンツ情報2210、配信コンテンツ情報2220、チャプタ管理情報2230は移動(MOVE)した部分、すなわちコンテンツ1800(図20)のコンテンツ管理情報である。記録媒体内コンテンツ情報2240、配信コンテンツ情報2250、チャプタ管理情報2260はコンテンツ2000(図20)のコンテンツ管理情報である。記録媒体内コンテンツ情報2270、配信コンテンツ情報2280、チャプタ管理情報2290はコンテンツ2001(図20)のコンテンツ管理情報である。
【0121】
送信装置110の制御部220はコンテンツを要求した受信装置からチャプター情報取得を考慮し、移動(MOVE)した部分のコンテンツ1800のコンテンツIDとObjectIDはコンテンツ1500に割り当てたものをそのまま使用する。コンテンツ2000とコンテンツ2001については、コンテンツIDとObjectIDを新たに割当てコンテンツ1800のコンテンツ管理情報(図21)を用いて生成し管理する。ここでは、コンテンツ2000にコンテンツID=101、ObjectID=101をコンテンツ2001にコンテンツID=102、ObjectID=102を割当てている。また、コンテンツを保存するファイル名、URLもそれぞれ新しく割当てる。コンテンツ長は元のコンテンツ1500のコンテンツ長=360,000(図22)とコンテンツの一部分の移動(MOVE)要求のコンテンツ範囲(開始位置=60000、終了位置=270000)から算出する。
【0122】
チャプタフラグは実施例3の図19で示した手順と同様の方法で、図21、2130のチャプタ位置情報とコンテンツの範囲から求める。一部分の移動(MOVE)のコンテンツ1800の範囲が開始位置=60000、終了位置=270000であることから、コンテンツ2000の範囲は開始位置=0、終了位置=59999である。コンテンツ2001の範囲は開始位置=270001、終了位置=360000となる。本例の場合は、コンテンツ1800、2000、2001ともチャプタ位置情報を持つのでチャプターフラグは”IsChapter”を設定する。
【0123】
チャプタ情報も実施例3の図17で示した手順と同様の方法で、図21、2130のチャプタ位置情報とコンテンツの範囲から求める。チャプタ位置の値はそれぞれのコンテンツの開始位置を基準位に算出する。MOVEフラグはコンテンツ1800が移動(MOVE)したコンテンツなので2210のMOVEフラグのみ値「1」に設定する。MOVEフラグの値「1」のコンテンツ管理情報2210、2220、2230は、コンテンツ移動(MOVE)後所定の時間が経過した場合、あるいは、コンテンツの移動(MOVE)を要求した受信装置からチャプタ情報要求であるアクション「X_GetChapterList」リクエストを受信し、その処理が終了した時点で削除する。
【0124】
以上のように、本実施例の送信装置110ではコンテンツの一部分の移動(MOVE)要求を受けた場合に、移動(MOVE)した部分とされなかった部分それぞれについて、コンテンツ管理情報、記録媒体内コンテンツ情報、配信コンテンツ情報、チャプタ管理情報を生成する。したがって、一部分の移動(MOVE)コンテンツを取得した受信装置に対して、その部分のチャプタ情報を提供することができる。さらに、残った部分のコンテンツに関しても、そのコンテンツの部分のチャプター情報を保持することができる。
【実施例5】
【0125】
本実施形態は、コンテンツのシーン区切りを示すチャプタ情報を管理する送信装置に記録されたコンテンツをネットワーク上の受信機にコピーする場合の送信装置動作と受信装置動作に関するものである。なお、本発明は、本実施例に示す形態に限定されるものではない。
【0126】
本実施例において、送信装置110と受信装置130の構成は実施例1で説明した図2、図3と同じである。また、受信装置130が送信装置110を探索し、送信装置110が提供するサービス情報を取得するまでのシーケンスも実施例1で説明した図7と同じである。
【0127】
本実施例と実施例1の違いは、コンテンツ一覧応答にコンテンツ提供URL623の他に、チャプタ情報を提供可能なコンテンツに関してはコンテンツとチャプタ情報を提供するためのURL(以下、チャプタコンテンツURLと記す)を含めることである。図23(a)にコンテンツ一覧応答の一例を示す。図23(a)はXML形式で表現した場合を示している。また、各コンテンツ情報の部分だけを示し、HTTPレスポンスのヘッダ部分などは含まない。図23(a)において<item>タグで囲われた部分2310、2320が1つのコンテンツのコンテンツ情報である。各コンテンツのコンテンツ情報は図11で示したものが含まれる。この例ではタイトル<dc:title>とコンテンツの種類<upnp:class>を一例として挙げている。そして、<res>タグがコンテンツを提供するURLを表すタグである。コンテンツ2310はコンテンツのURLだけを含む場合であり2311がコンテンツのURLを提供する<res>タグである。コンテンツ2320は2321、2322の2つの<res>タグを含む。
【0128】
2321がコンテンツを提供するURLで、2322がコンテンツとチャプタ情報を提供するためのチャプタコンテンツURLである。<res>タグで提供するURLはコンテンツを提供するURLか、チャプタコンテンツURLであるかは<res>タグのプロパティ情報で識別する。本実施例では、<res>タグにprotocolInfoプロパティを持たせ、そのフィールド情報で識別する。図23(b)がprotocolInfoプロパティは持つフィールドの定義の例である。図23(b)に示すようにprotocolInfoプロパティは4つのフィールドを持つ。第1フィールド<protocol>はコンテンツを出力するときのプロトコルを表す。図23(a)はHTTP GETで出力することを示している。第2フィールド<network>は出力プロトコルに依存するフィールドでHTTPの場合は”*”(アスタリスク)を記述する。第3フィールド<contentFormat>はコンテンツのフォーマット
を表す。そして第4フィールド<additonalInfo>は付加情報を表すフィールドである。本例ではこの<additonalInffo>を用いてコンテンツを提供するURLか、チャプタコンテンツURLであるかを表す。図23(a)2323に示しように第4フィールドに”application/x−chapterList”と記述した場合に、チャプタコンテンツURLであることを表す。
【0129】
送信装置110の制御部220は、チャプタ情報生成部209によりコンテンツのチャプタ情報が生成された場合に、チャプタ情報とコンテンツを提供するためのチャプタコンテンツURLを生成し、コンテンツ情報管理部205を介して配信コンテンツ情報に記憶する。図24に送信装置110のコンテンツ情報管理部205が管理するコンテンツ管理情報、記録媒体内コンテンツ情報、チャプタ管理情報、配信コンテンツ情報の構成をしめす。図6と同じ要素については同じ符号で表し説明は割愛する。2401がコンテンツとコンテンツに付加されたチャプタ情報を提供するためのURLである。
【0130】
図25に、本発明に係るコンテンツ一覧提供とコンテンツ提供の処理シーケンスをしめす。
S2510:はじめに受信装置130はコピーするコンテンツを決定するため、送信装置110が記録しているコンテンツ一覧情報を取得する。コンテンツ一覧情報は「ContentDirectory」サービスのBrowseアクションを用いて取得できる。受信装置130の制御部320は、コンテンツ情報処理部312を制御し、コントロールURLへ「Browseリクエスト」メッセージをHTTPのPOSTリクエスト等を用いて発行させる。
【0131】
S2511:コントロールURLに対して発行された「Browseリクエスト」メッセージを受信した送信装置110の制御部220はコンテンツ情報処理部212を制御し、HTTPの応答メッセージなどを用いて「Browseレスポンス」メッセージを送信させる。コンテンツ情報処理部212は先に図24で説明した記録媒体内コンテンツ情報610、配信コンテンツ情報620を参照して、コンテンツ毎にBrowseレスポンス用コンテンツ情報を生成する。XML形式で表現した場合のBrowseレスポンス用コンテンツ情報は図23(a)に示した通りである。図23(a)でも説明したとおり、<res>タグのprotocolInfoプロパティの第4フィールドに”application/x−chapterList”と記述することでコンテンツとコンテンツに付加されたチャプタ情報を提供するためのURLであることを示す。
【0132】
送信装置110からの応答「Browseレスポンス」メッセージ受信した受信装置130の制御部320はコンテンツ情報処理部312で取得、解析処理したBrowseレスポンス用コンテンツ情報1100から各コンテンツのコンテンツ情報(タイトル、ジャンル、URL、チャプタコンテンツURLなど)を取得できる。制御部320はコンテンツのタイトル、録画日時などの情報を表示部304に表示してユーザに提示するなどして、コピーするコンテンツの選択をユーザに促す。この時、アイコンや文字などでチャプタ情報が利用できることを提示し、コンテンツと一緒にチャプタ情報もコピーするかどうかをユーザに決定させる。コピーするコンテンツが選択されると、制御部320は選択されたコンテンツのコンテンツ情報をコンテンツ情報管理部305に渡し、図6に示したようなコンテンツ情報を生成させ、記憶させる。記録媒体内コンテンツ情報610の情報のうち、コンテンツID611、ファイル名はコンテンツ情報管理部305が生成する。コンテンツID611は、受信装置130の記録媒体に記録したコンテンツを一意に特定するためのIDを割当てる。ファイル名も同様である。チャプターフラグ612の値はチャプタ情報取得後に設定する。その他の情報(タイトル、ジャンル、詳細説明、録画日時、フォーマット情報など)は取得したBrowseレスポンス用コンテンツ情報を設定する。受信装置130は配信コンテンツ情報620を持たないが、同じデータ構成の受信コンテンツ情報650を管理する。受信コンテンツ情報650は、送信装置110のコンテンツ識別情報であるObjectID622やコンテンツ取得先のURL情報であるURL623を保持し、コンテンツ情報管理部305が割当てたコンテンツIDとの対応を参照するための情報である。コンテンツ情報管理部305は受信コンテンツ情報650をコンテンツをコピーの一連の処理が完了するまで保持する。
【0133】
S2512:そして、受信装置130はHTTPのGETリクエスト等を用いて、Browseレスポンス用コンテンツ情報から取得したURLに「コンテンツコピー要求」を送信する。本例ではコンテンツとコンテンツに付加されたチャプタ情報を提供するチャプタコンテンツURLに対してリクエストを送信した場合について説明する。
S2513:送信装置110の制御部220はURLで指定されたコンテンツをコンテンツ送信部207を介して送信する。チャプタコンテンツURLが指定された場合は、最初にコンテンツを送信し、その後、チャプタ情報を送信する(S2515で後述)。コンテンツを送信するか、チャプタ情報を送信するかは、ヘッダで区別する。図26(a)にHTTPプロトコルを利用してコンテンツおよび、チャプタ情報を送信する場合のフォーマットを示す。2600はHTTPヘッダ、2610はHTTPのメッセージを入れるHTTPボディである。本例の場合は、HTTPボディ2610にコンテンツヘッダ2620とペイロード部2630を入れる。ペイロード部2630はコンテンツやチャプタ情報を挿入する部分である。コンテンツヘッダ2620は図26(b)のようにPayloadType2621、ObjectID2622、および、Byte Length of Payload2623で構成する。PayloadType2621がペイロード部2630の内容がコンテンツデータかチャプタ情報であるかを識別するための情報である。コンテンツを送信する場合はPayloadType2621をコンテンツの伝送を示す値「0」で伝送する。ObjectID2622は伝送するコンテンツのObjectIDである。Byte Length of Payload2621はペイロード部2630のバイト数を示す。
【0134】
受信装置130はコンテンツ受信部307でコンテンツを受信しコンテンツヘッダ2620のPayloadType2621からコンテンツの受信であることを判断し、S811でコンテンツ情報管理部305が割り当てたファイル名で記録媒体306に記録する。コンテンツの受信が完了するとコンテンツ情報管理部305は実際に受信したコンテンツ長で記録媒体内コンテンツ情報610を更新し、記録媒体306に記録する。
【0135】
S2515:送信装置110はコンテンツを送信を完了すると、続けてチャプタ情報を送信する。このとき、コンテンツヘッダ2620のPayloadType2621をチャプタ情報の伝送を示す値「1」で伝送する。受信装置130はコンテンツ受信部307でコンテンツを受信しコンテンツヘッダ2620のPayloadType2621からチャプタ情報の受信であることを判断し、S2513で受信したコンテンツのチャプタ管理情報630のチャプタ情報632に取得したコンテンツ情報を記憶する。
【0136】
以上のように、コンテンツ一覧の応答としてコンテンツ提供URLの他に、チャプタ情報を提供可能なコンテンツに関してはコンテンツとチャプタ情報を提供するためのURL(チャプタコンテンツURL)を提供することで、受信機はコンテンツとチャプタ情報を一緒に取得することができる。したがって受信機側の処理が簡素化され実装しやすくなる。
【0137】
本実施例では、コンテンツ一覧応答にコンテンツ提供URL623のほかにチャプタ情報を提供可能なコンテンツに関してはコンテンツとチャプタ情報を提供するためのURLを含めたが、受信装置によりネットワーク上の装置に公開される機器情報を送信装置で取得し、受信装置がチャプタ情報を利用可能な場合に、コンテンツ一覧の応答に、コンテンツとチャプタ情報を提供するためのURLを含めて提供するようにしても良い。これにより、送信装置はチャプタ情報を利用可能でない受信装置にはコンテンツとチャプタ情報を提供するためのURLを含まない従来形式のコンテンツ一覧応答を返信するため従来機器互換を実現できる。、また、チャプタ情報を利用可能でない受信装置においては、従来形式のコンテンツ一覧応答が返信されるため、コンテンツ一覧応答を処理する負荷が軽減される。
【0138】
本実施例ではコンテンツコピー要求の場合について説明したが移動(MOVE)についても処理シーケンスは同じである。移動(MOVE)の場合、送信装置110はS2515の送信処理完了後、送信したコンテンツの情報である記録媒体内コンテンツ情報610、ネットワーク配信コンテンツ情報620、チャプタ管理情報630を削除する。チャプタコンテンツURLで移動(MOVE)要求を受けた場合はコンテンツを移動(MOVE)したが、受信機からのチャプタ情報取得要求がなく、チャプタ情報だけ残ってしまうようなことが無いため送信機側の処理も簡素化され容易になる。
【符号の説明】
【0139】
100 ホームネットワーク
110 送信装置(サーバ)
120 表示装置
130、140、150 受信装置(クライアント)
201、301 チューナ復号部
202、302 分離抽出部
203、303 復号部
204 表示出力部
205、305 コンテンツ情報管理部
206、306 記録媒体
207 コンテンツ送信部
209 チャプタ情報生成部
210、310 機器情報処理部
211、311 チャプタ情報処理部
212、312 コンテンツ情報処理部
213、313 ネットワークI/F部
220、320 制御部
304 表示部
307 コンテンツ受信部
400 機器情報
410 デバイス情報
420 サービス情報リスト
430 拡張情報リスト
500、550 サービス記述情報
610 記録媒体内コンテンツ情報
620 ネットワーク配信コンテンツ情報
630 チャプタ管理情報
632 チャプタ情報
1600 コピー履歴情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してコンテンツを送信するコンテンツ送信部を備えた送信装置であって、
前記コンテンツのシーンの区切りを示すチャプタ情報を保持し、保持したチャプタ情報を前記ネットワークを介して送信するチャプタ情報処理部と、
前記ネットワークを介して前記チャプタ情報を前記ネットワークに接続された他の装置に送信する機器情報処理部とを有し、
前記他の装置の要求に従い、コンテンツ、および、チャプタ情報を送信することを特徴とする送信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の送信装置であって、
前記チャプタ情報処理部は、チャプタ情報を要求されたコンテンツに対し、当該要求において開始位置と終了位置によりコンテンツの一部分が指定されている場合に、前記保持しているチャプタ情報から、前記開始位置と終了位置で指定されたコンテンツに対するチャプタ情報を生成し送信することを特徴とする送信装置。
【請求項3】
請求項1に記載の送信装置であって、
少なくとも、保持しているコンテンツのタイトルおよびコンテンツ取得先を示すURLを有するコンテンツ情報を記録媒体に格納し、要求に応じて提供するコンテンツ情報処理部をさらに備え、
前記保持しているコンテンツのうち、前記他の装置の要求により特定されたコンテンツに対応するチャプタ情報が記録媒体に格納されている場合に、前記コンテンツ情報として、前記特定されたコンテンツを提供するためのURLおよび当該コンテンツに対応するチャプタ情報を提供するためのURLを提供することを特徴とする送信装置。
【請求項4】
ネットワークを介してコンテンツを送信するコンテンツステップを備え、
前記コンテンツのシーンの区切りを示すチャプタ情報を保持し、保持したチャプタ情報を前記ネットワークを介して送信するチャプタ情報処理ステップと、
前記ネットワークを介して前記チャプタ情報を前記ネットワークに接続された他の装置に送信する機器情報処理ステップとを有し、
前記他の装置の要求に従い、コンテンツ、および、チャプタ情報を送信することを特徴とする送信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12(a)】
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【図12(b)】
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【図13】
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【図14】
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【図15(a)】
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【図15(b)】
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【図16(a)】
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【図16(b)】
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【図17】
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【図18(a)】
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【図18(b)】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23(a)】
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【図23(b)】
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【図24】
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【図25】
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【図26(a)】
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【図26(b)】
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【公開番号】特開2012−147217(P2012−147217A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−3542(P2011−3542)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】