説明

透光性吸音パネル

【課題】吸音性を向上させ、且つ、透光性および透視性を向上させることができるようにする。
【解決手段】表面多孔板2と背面遮音板3との間に、多数の貫通孔14を備えた内部多孔板4を配置する。内部多孔板4は、樹脂などの透光性および透視性を有する材料からなり、板厚が0.2mm以上1.5mm以下にされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透光性および透視性を有し、道路、鉄道、工場等より発生する騒音を低減させる透光性吸音パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
透光性および透視性を有し、道路、鉄道、工場等より発生する騒音を低減させる透光性吸音板として、特許文献1には、多数の孔を設けた膜状材料である透光性吸音材と透光性遮音板とを空気層を介して対向させた透光性防音板が開示されている。また、特許文献2には、透明樹脂薄膜をアルミニウム製エキスパンドメタルと透明穴明樹脂板とで挟持した透光型膜振動吸音板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−146727号公報
【特許文献2】特開2007−303080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の透光性防音板では、膜状材料である透光性吸音材の面剛性が低いために、入射する音波に対して透光性吸音材が振動することで、孔部を通過する音波の孔部に対する相対速度が低下し、吸音性能が劣化する。そこで、透光性吸音材をエキスパンドメタル等で補強することが考えられるが、補強材の追加により透光性および透視性が低下する。
【0005】
また、特許文献2の透光型膜振動吸音板では、透明樹脂薄膜を挟持するアルミニウム製エキスパンドメタルが透光性および透視性を低下させている。
【0006】
アルミニウムなどの金属材料は、例えば0.1mm厚の多孔箔にして内部吸音材として使用すれば、面剛性が高いために振動し難く、吸音性能を発揮する。しかし、金属材料を使用すれば、吸音性の向上と引き換えに透光性および透視性が低下する。逆に、金属材料の使用を控えれば、透光性および透視性の向上と引き換えに吸音性が低下する。このように、吸音性と透光性および透視性とをそれぞれ向上させるのは困難である。
【0007】
本発明の目的は、吸音性を向上させ、且つ、透光性および透視性を向上させることが可能な透光性吸音パネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における透光性吸音パネルは、音源に面しており、透光性および透視性を有する材料からなり、多数の貫通孔を備えた表面多孔板と、前記音源に対して前記表面多孔板の背後に配置され、透光性および透視性を有する材料からなる背面遮音板と、前記表面多孔板と前記背面遮音板との間の空間を複数の空間に分離するように前記表面多孔板と前記背面遮音板との間に配置され、透光性および透視性を有する材料からなり、多数の貫通孔を備えた内部多孔板と、を有し、前記内部多孔板の板厚が0.2mm以上1.5mm以下であることを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、内部多孔板の板厚が0.2mm未満であると、内部多孔板の面剛性が低くなって内部多孔板が振動することで、貫通孔を通過する音波の貫通孔に対する相対速度が低下し、吸音性能が劣化する現象が起こる。また、内部多孔板の板厚が1.5mmよりも厚いと、低コストで穿孔できる貫通孔の孔径が大きくなり、吸音率が低下する。そこで、内部多孔板の板厚を0.2mm以上1.5mm以下にする。すると、内部多孔板の面剛性が向上して振動し難くなるとともに、低コストで穿孔できる貫通孔の孔径が小さくなるので、吸音率が向上する。そして、補強のための金属材料を用いていないので、透光性および透視性が向上する。よって、吸音性を向上させ、且つ、透光性および透視性を向上させることができる。
【0010】
また、本発明における透光性吸音パネルにおいて、前記内部多孔板の開口率をα、前記内部多孔板の板厚をt、前記内部多孔板の前記貫通孔の孔径をd、前記内部多孔板の板部分の密度をρ、空気密度をρとしたときに、前記内部多孔板の前記板部分の面密度を前記内部多孔板の前記貫通孔部の空気の面密度で除した値であって以下の式で表わされる面密度比ηが1.0以上であってよい。
η=ρ・t・(1−α)/(ρ・(t+0.8・d)/α)
【0011】
上記の構成によれば、面密度比ηが1.0よりも小さい、即ち、貫通孔における空気の質量と比較して内部多孔板の板部分の質量が相対的に小さい場合、板部分が振動し易くなり、板部分の振動速度が大きくなるため、貫通孔を通過する空気の振動速度と板部分の振動速度との相対速度が低下し、粘性減衰による吸音効果が効率良く発揮され難くなる。そこで、面密度比ηを1.0以上にする、即ち、貫通孔における空気の質量と比較して内部多孔板の板部分の質量を相対的に大きくすると、板部分が振動し難くなり、板部分の振動速度が小さくなるため、貫通孔を通過する空気の振動速度と板部分の振動速度との相対速度が大きくなる。これにより、粘性減衰による吸音効果を効率良く発揮させることができる。
【0012】
また、本発明における透光性吸音パネルにおいて、前記内部多孔板の材料が樹脂であってよい。上記の構成によれば、樹脂製の内部多孔板とすることで、コストを抑えることができるとともに、多数の貫通孔を穿孔し易くすることができる。
【0013】
また、本発明における透光性吸音パネルにおいては、前記内部多孔板が複数設けられて、互いに離隔されていてよい。上記の構成によれば、内部多孔板を複数設けることで、音波が複数層の貫通孔を通過するようになるので、吸音性能を向上させることができる。
【0014】
また、本発明における透光性吸音パネルにおいては、前記複数の空間の各々に設けられ、透光性および透視性を有する材料からなる仕切り板を更に有し、前記内部多孔板は、2枚以上の前記仕切り板により挟持されていてよい。上記の構成によれば、内部多孔板を2枚以上の仕切り板で挟持して、内部多孔板の振動を抑制することで、吸音性能を向上させることができる。そして、仕切り板が透光性および透視性を有しているので、金属材料で内部多孔板を挟持するのに比べて透光性および透視性の低下を抑えることができる。
【0015】
また、本発明における透光性吸音パネルにおいて、複数の前記仕切り板が、前記表面多孔板から前記背面遮音板にかけて前記内部多孔板を挟みながら一直線に整列されていてよい。上記の構成によれば、複数の仕切り板を一直線に整列させることで、表面多孔板が受けた風荷重を複数の仕切り板と背面遮音板とで受け止めることができる。よって、パネル全体の強度を向上させることができる。
【0016】
また、本発明における透光性吸音パネルにおいて、前記表面多孔板の板厚が2mm以上3mm以下であってよい。上記の構成によれば、表面多孔板の板厚が2mm未満であると、表面多孔板が強度不足となり、例えば、道路における風荷重の基準値である300kg/mを満足できなくなる。また、表面多孔板の板厚が3mmよりも厚いと、コストが高くなるとともに、多数の貫通孔を穿孔するのが難しくなる。そこで、表面多孔板の板厚を2mm以上3mm以下、好ましくは2mmにする。これにより、表面多孔板の強度が向上するので、道路における風荷重の基準値である300kg/mを満足することができる。また、コストを抑えることができるとともに、多数の貫通孔を穿孔し易くすることができる。
【0017】
また、本発明における透光性吸音パネルにおいて、前記表面多孔板の材料が樹脂であってよい。上記の構成によれば、樹脂製の表面多孔板とすることで、コストを抑えることができるとともに、多数の貫通孔を穿孔し易くすることができる。
【0018】
また、本発明における透光性吸音パネルにおいて、前記背面遮音板の板厚が5mm以上16mm以下であってよい。上記の構成によれば、背面遮音板の板厚が5mm未満であると、パネル全体が強度不足になるとともに、背面遮音板の遮音性能が低下することでパネルの音響透過損失が、例えば道路における基準を下回る。また、背面遮音板の板厚が16mmよりも厚いと、コストが高くなる。そこで、背面遮音板の板厚を5mm以上16mm以下、好ましくは8mmにする。これにより、パネル全体の強度を十分に確保することができるとともに、背面遮音板の遮音性能が向上することでパネルの音響透過損失を道路における基準値以上に向上させることができる。また、コストを抑えることができる。
【0019】
また、本発明における透光性吸音パネルにおいて、前記背面遮音板の材料が樹脂であってよい。上記の構成によれば、樹脂製の背面遮音板とすることで、コストを抑えることができる。
【0020】
また、本発明における透光性吸音パネルにおいては、前記表面多孔板の一部の領域に多数の前記貫通孔が密集して設けられていてよい。上記の構成によれば、表面多孔板の一部の領域に多数の貫通孔を密集して設けた場合、表面多孔板における貫通孔の数や開口径、開口率が同じであるという条件下であれば、多数の貫通孔を分散させて設けた場合に比べて、表面多孔板における穿孔されていない領域が広くなる。そのため、貫通孔を分散させて設けるのに比べて視認性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の透光性吸音パネルによると、内部多孔板の板厚を0.2mm以上1.5mm以下にすることで、内部多孔板の面剛性が向上して振動し難くなるとともに、低コストで穿孔できる貫通孔の孔径が小さくなるので、吸音率が向上する。そして、補強のための金属材料を用いていないので、透光性および透視性が向上する。よって、吸音性を向上させ、且つ、透光性および透視性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】透光性吸音パネルの斜視図である。
【図2】透光性吸音パネルの断面図である。
【図3】仕切り板と枠部材とを示す斜視図である。
【図4】貫通孔を通過する音波の貫通孔に対する相対速度を示す図である。
【図5】表面多孔板を示す平面図である。
【図6】透光性吸音パネルの吸音率を示すグラフである。
【図7】透光性吸音パネルの吸音率を示すグラフである。
【図8】透光性吸音パネルの吸音率を示すグラフである。
【図9】面密度比と吸音率比との関係を示すグラフである。
【図10】面密度比と吸音率比との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0024】
(透光性吸音パネル)
本実施形態の透光性吸音パネル1は、斜視図である図1、および、図1のA−A断面図である図2に示すように、矩形で枠状の外枠7と、外枠7の一方の短辺の中央と他方の短辺の中央との間に設けられて外枠7の長辺に平行な中枠8と、を有している。
【0025】
外枠7は、長辺の長さが2mで短辺の長さが1mであり、4つの直線状の枠材7a〜7dを矩形に組み合わせることで枠状に形成されている。枠材7a〜7dおよび中枠8は、アルミニウムからなる断面H字状の押出型材であり、アルマイト処理されることで、耐食性および耐摩耗性が向上されている。なお、枠材7a〜7dおよび中枠8は、透光性や透視性を有する材料からなっていてもよい。
【0026】
また、透光性吸音パネル1は、図示しない音源に面しており、多数の貫通孔11を備えた表面多孔板2と、音源に対して表面多孔板2の背後に配置された背面遮音板3と、表面多孔板2と背面遮音板3との間の空間を複数の空間9に分離するように表面多孔板2と背面遮音板3との間に配置され、多数の貫通孔14(14a,14b)を備えた2枚の内部多孔板4(4a,4b)と、を有している。表面多孔板2、背面遮音板3、および、2枚の内部多孔板4a,4bは、空間9を挟んで互いに離隔されている。なお、内部多孔板4の数は3以上であってもよいし、1以下であってもよい。
【0027】
表面多孔板2、背面遮音板3、および、2枚の内部多孔板4(4a,4b)の各々は、外枠7および中枠8が形成する2つの枠10a,10b内にそれぞれ収納されている。ここで、図1においては、奥行きや部材間の関係が分かりやすいように、図中右側の枠10bにおいて、表面多孔板2、背面遮音板3、および、2枚の内部多孔板4a,4bをそれぞれ一部のみ図示している。しかし、実際には、透光性吸音パネル1を表面側から背面側にかけて貫通するような開口は存在せず、表面多孔板2、背面遮音板3、および、2枚の内部多孔板4(4a,4b)の各々は、2つの枠10a,10b内にそれぞれ隙間なく収納されている。
【0028】
表面多孔板2、背面遮音板3、および、内部多孔板4は、透光性および透視性を有する材料からなっている。本実施形態において、表面多孔板2、背面遮音板3、および、内部多孔板4の材料はポリカーボネートである。なお、表面多孔板2、背面遮音板3、および、内部多孔板4の材料は、塩化ビニル、メタクリル樹脂、スチロール樹脂、ABS樹脂、フッ化エチレン樹脂、アクリル樹脂などの合成樹脂やゴムであって透光性や透視性を有する材料や、透明または半透明のガラスなど透光性や透視性を有する材料であってもよい。表面多孔板2、背面遮音板3、および、内部多孔板4は、両面が耐候性処理されている。
【0029】
このように、ポリカーボネート製の内部多孔板4とすることで、コストを抑えることができるとともに、多数の貫通孔14を穿孔し易くすることができる。また、ポリカーボネート製の表面多孔板2とすることで、コストを抑えることができるとともに、多数の貫通孔11を穿孔し易くすることができる。また、ポリカーボネート製の背面遮音板3とすることで、コストを抑えることができる。
【0030】
表面多孔板2の貫通孔11は、この貫通孔11を通過する空気に対して粘性減衰作用を生じさせる。また、内部多孔板4(4a,4b)の貫通孔14は、この貫通孔14を通過する空気に対して粘性減衰作用を生じさせる。貫通孔11,14を通過する空気に粘性減衰作用が生じると、空気振動(音)が熱エネルギーへと変換され、空気振動に減衰が生じるので、比較的広い周波数帯域で音波が吸音される。そして、内部多孔板4a,4bを複数設ければ、音波は複数層の貫通孔14を通過するようになるので、吸音性能を一層向上させることができる。
【0031】
また、表面多孔板2、内部多孔板4a、および、内部多孔板4bの開口率は、音源から遠ざかるにつれて段階的に小さくなるように設定されている。本実施形態において、表面多孔板2の開口率は10%以下であり、内部多孔板4aの開口率は1%以下であり、内部多孔板4bの開口率は0.5%以下である。このように、音源から遠ざかるにつれて開口率が小さくなるように設定することで、音源からの音を段階的に低減することができ、その結果、広帯域の音を低減することができる。
【0032】
なお、内部多孔板4a,4bを複数設ければ、吸音性の向上と引き換えに透光性および透視性が低下する。そのため、吸音性よりも透光性および透視性を重視する場合には、内部多孔板4を1枚または0枚にしてもよい。
【0033】
ここで、表面多孔板2の貫通孔11、および、内部多孔板4(4a,4b)の貫通孔14(14a,14b)は、それぞれパンチング加工により形成されている。このように、パンチング加工で貫通孔11,14を形成することで、多数の貫通孔11,14を低コストで穿孔することができる。なお、レーザーやドリルで貫通孔11,14を穿孔した場合、樹脂製の表面多孔板2や内部多孔板4の孔部が白色化して視認性が低下するという問題があるが、パンチング加工の場合にはこのような問題が生じない。
【0034】
また、透光性吸音パネル1は、2つの枠10a,10b内の各々に、これら枠10a,10bの内周に沿った矩形で枠状の3つの枠部材6(6a,6b,6c)を有している。枠部材6の各々は、塩化ビニールからなる。これら枠部材6(6a,6b,6c)は、図2に示すように、表面多孔板2と内部多孔板4aとの間、内部多孔板4aと内部多孔板4bとの間、および、内部多孔板4bと背面遮音板3との間にそれぞれ配置されることで、外枠7および中枠8に対して表面多孔板2、背面遮音板3、および、2枚の内部多孔板4(4a,4b)をそれぞれ位置決めする役割を果たしている。本実施形態において、各枠部材6(6a,6b,6c)のパネル厚み方向(図2の上下方向)の厚みは25mmであり、各枠部材6(6a,6b,6c)のパネル平面方向(図2の左右方向)の厚みは20mmである。これにより、表面多孔板2と内部多孔板4aとの間隔、内部多孔板4aと内部多孔板4bとの間隔、および、内部多孔板4bと背面遮音板3との間隔は、それぞれ25mmに設定されている。
【0035】
また、透光性吸音パネル1は、複数の空間9の各々に設けられた仕切り板5(5a,5b,5c)を有している。仕切り板5の各々は、透光性および透視性を有する材料からなる。本実施形態において、仕切り板5の材料はポリカーボネートである。なお、仕切り板5の材料は、塩化ビニル、メタクリル樹脂、スチロール樹脂、ABS樹脂、フッ化エチレン樹脂、アクリル樹脂などの合成樹脂やゴムであって透光性や透視性を有する材料や、透明または半透明のガラスなど透光性や透視性を有する材料であってもよい。仕切り板5は、両面が耐候性処理されている。
【0036】
仕切り板5は、3枚の仕切り板5a,5b,5cを1組としたときに、図1に示すように、枠10aおよび枠10bに3組ずつ、外枠7の短辺に平行に設けられている。そして、3組の仕切り板5により、外枠7の長辺は4分割されている。なお、仕切り板5は、外枠7の長辺を3分割するように、枠10aおよび枠10bに2組ずつ設けられていてもよいし、外枠7の長辺を5分割するように、枠10aおよび枠10bに4組ずつ設けられていてもよい。
【0037】
仕切り板5(5a,5b,5c)の各々は、枠部材6(6a,6b,6c)により支持されている。具体的には、図3に示すように、3枚の仕切り板5aの各々は、その長手方向の両端が、枠部材6aの対向する2辺にそれぞれ設けられた切り込みにそれぞれ嵌め込まれることで、枠部材6aにより支持されている。仕切り板5b、仕切り板5cについても同様にして枠部材6b、枠部材6cによりそれぞれ支持されている。
【0038】
内部多孔板4の各々は、図2に示すように、2枚の仕切り板5により挟持されている。また、各内部多孔板4a,4bの外周縁部は、2つの枠部材6により挟持されている。これにより、内部多孔板4の振動が抑制されている。そして、仕切り板5が透光性および透視性を有しているので、金属材料で内部多孔板4を挟持するのに比べて透光性および透視性の低下が抑えられる。
【0039】
また、3枚の仕切り板5a,5b,5cは、表面多孔板2から背面遮音板3にかけて、2枚の内部多孔板4a,4bを1枚ずつ挟みながら一直線に整列されている。各仕切り板5の整列方向に直交する方向(図2の左右方向)の厚みは、5mm以上にされている。各仕切り板5の厚みが5mmよりも薄い(例えば2mm)と、表面多孔板2が受けた風荷重により各仕切り板5が倒れ、各仕切り板5の両端が枠部材6の切り込みから抜け出てしまう。しかし、各仕切り板5の厚みが5mm以上であれば、表面多孔板2が受けた風荷重を複数の仕切り板5a,5b,5cと背面遮音板3とで受け止めることができる。その結果、透光性吸音パネル1全体の強度が向上する。本実施形態において、各仕切り板5の整列方向に直交する方向の厚みは5mmである。
【0040】
このような構成において、内部多孔板4の板厚は、0.2mm以上1.5mm以下にされている。内部多孔板4の板厚が0.2mm未満であると、内部多孔板4の面剛性が低くなって内部多孔板4が振動することで、貫通孔14を通過する音波の貫通孔14に対する相対速度が低下し、吸音性能が劣化する現象が起こる。また、内部多孔板4の板厚が1.5mmよりも厚いと、低コストで穿孔できる貫通孔14の孔径が大きくなり、吸音率が低下する。その点、内部多孔板4の板厚を0.2mm以上1.5mm以下にすれば、内部多孔板4の面剛性が向上して振動し難くなるとともに、低コストで穿孔できる貫通孔14の孔径が小さくなるので、吸音率が向上する。貫通孔14の孔径は、内部多孔板4の板厚とほぼ同等である。本実施形態において、内部多孔板4aおよび内部多孔板4bの板厚はそれぞれ0.3mmで、貫通孔14aおよび貫通孔14bの孔径はそれぞれ0.3mmである。なお、内部多孔板4aの貫通孔14aの孔径と、内部多孔板4bの貫通孔14bの孔径とが異なっていてもよい。
【0041】
また、内部多孔板4の板部分の面密度を内部多孔板4の貫通孔14部分の空気の面密度で除した値である面密度比ηは、1.0以上にされている。ここで、内部多孔板4の開口率をα、内部多孔板4の板厚をt[m]、内部多孔板4の貫通孔14の孔径をd[m]、内部多孔板4の板部分の密度をρ[kg/m]、空気密度をρ[kg/m]としたときに、面密度比ηは以下の式(1)で表わされる。
【0042】
η=ρ・t・(1−α)/(ρ・(t+0.8・d)/α)・・・式(1)
【0043】
面密度比ηが1.0よりも小さい、即ち、貫通孔14における空気の質量と比較して内部多孔板4の板部分の質量が相対的に小さい場合、図4(a)に示すように、内部多孔板4の板部分が振動し易くなり、板部分の振動速度bが大きくなるため、貫通孔14を通過する空気の振動速度aと板部分の振動速度bとの相対速度cが低下し、粘性減衰による吸音効果が効率良く発揮され難くなる。そこで、面密度比ηを1.0以上にする、即ち、貫通孔14における空気の質量と比較して内部多孔板4の板部分の質量を相対的に大きくすると、図4(b)に示すように、板部分が振動し難くなり、板部分の振動速度b’が小さくなるため、貫通孔14を通過する空気の振動速度aと板部分の振動速度b’との相対速度c’が大きくなる。これにより、粘性減衰による吸音効果が効率良く発揮される。
【0044】
また、表面多孔板2の板厚は、2mm以上3mm以下、好ましくは2mmにされている。表面多孔板2の板厚が2mm未満であると、表面多孔板2が強度不足となり、例えば、道路における風荷重の基準値である300kg/mを満足できなくなる。また、表面多孔板2の板厚が3mmよりも厚いと、コストが高くなるとともに、多数の貫通孔11を穿孔するのが難しくなる。その点、表面多孔板2の板厚を2mm以上3mm以下、好ましくは2mmにすれば、表面多孔板2の強度が向上するので、道路における風荷重の基準値である300kg/mを満足することができる。また、コストを抑えることができるとともに、多数の貫通孔11を穿孔し易くすることができる。貫通孔11の孔径は、表面多孔板2の板厚とほぼ同等である。本実施形態において、表面多孔板2の板厚は2mmで、貫通孔11の孔径は1.9mmである。
【0045】
また、背面遮音板3の板厚は、5mm以上16mm以下、好ましくは8mmにされている。背面遮音板3の板厚が5mm未満であると、透光性吸音パネル1全体が強度不足になるとともに、背面遮音板3の遮音性能が低下することで透光性吸音パネル1の音響透過損失が、例えば道路における基準を下回る。また、背面遮音板3の板厚が16mmよりも厚いと、コストが高くなる。その点、背面遮音板3の板厚を5mm以上16mm以下、好ましくは8mmにすれば、透光性吸音パネル1全体の強度を十分に確保することができるとともに、背面遮音板3の遮音性能が向上することで透光性吸音パネル1の音響透過損失を道路における基準値以上に向上させることができる。また、コストを抑えることができる。本実施形態において、背面遮音板3の板厚は8mmである。
【0046】
そして、透光性吸音パネル1には、多孔板表面自体を補強するような金属材料が一切用いられていないので、補強用に金属材料を使用するのに比べて、透光性および透視性が向上する。
【0047】
また、図5に示すように、表面多孔板2の多数の貫通孔11は、表面多孔板2の一部の領域に密集して設けられている。このように、表面多孔板2の一部の領域に多数の貫通孔11を密集して設けた場合、表面多孔板2における貫通孔11の数や開口径、開口率が同じであるという条件下であれば、多数の貫通孔11を分散させて設けた場合に比べて、表面多孔板2における穿孔されていない領域が広くなる。そのため、貫通孔11を分散させて設けるのに比べて視認性を向上させることができる。
【0048】
(吸音率の測定)
次に、透光性吸音パネルの吸音率を測定した。まず、表面多孔板2の板厚を3mm、2枚の内部多孔板4a,4bの各々の板厚を0.075mmとした場合の透光性吸音パネルの吸音率を図6に示す。図6の縦軸は吸音率であり、横軸は1/3オクターブ中心周波数(Hz)である。なお、背面遮音板3の板厚は8mm相当である。ここで、2枚の内部多孔板4a,4bの各々の板厚である0.075mmは、アルミニウムなどの金属材料で内部多孔板を構成した場合に吸音性能を発揮する厚みである。板振動の影響が無いとした場合の吸音率(計算値)に対して、実測値では、板振動の影響により500Hz〜1250Hzの間で吸音率が低下している。
【0049】
次に、2枚の内部多孔板4a,4bの各々の板厚を異ならせて、0.075mm、0.1mm、0.2mm、0.25mm、および、0.3mmとした場合の透光性吸音パネルの吸音率(実測値)の測定結果を図7に示す。図7の縦軸は吸音率であり、横軸は1/3オクターブ中心周波数(Hz)である。ここで、表面多孔板2の板厚は3mmであり、背面遮音板3の板厚は8mm相当である。2枚の内部多孔板4a,4bの各々の板厚が0.2mm未満である透光性吸音パネルよりも、2枚の内部多孔板4a,4bの各々の板厚が0.2mm以上である本実施形態の透光性吸音パネル1の方が、吸音率が高くなっている。これは、内部多孔板4a,4bの板厚を厚くすることで、内部多孔板4a,4bの面剛性が向上して板振動が小さくなり、その結果、貫通孔14を通過する音波の貫通孔14に対する相対速度が大きくなり、貫通孔14を通過する空気に粘性減衰作用が生じることで吸音効果が発揮されたためである。
【0050】
次に、2枚の内部多孔板4の各々の板厚を異ならせて、0.5mm、1mm、1.5mm、および、2mmとした場合の透光性吸音パネルの吸音率(計算値)を図8に示す。図8の縦軸は吸音率であり、横軸は1/3オクターブ中心周波数(Hz)である。ここで、表面多孔板2の板厚は3mmであり、背面遮音板3の板厚は8mm相当である。内部多孔板4a,4bの板厚が大きくなるほど吸音率が低下して行くことがわかる。これは、内部多孔板4a,4bの板厚が大きくなるほど、加工の制約上、貫通孔14の孔径が大きくなり、その結果、粘性減衰作用による減衰効果が小さくなって吸音率が低くなるためである。400Hzの帯域で0.7程度、1000Hzの帯域で0.8程度の吸音率を実現するためには、内部多孔板4a,4bの板厚をそれぞれ1.5mm以下とすることが望ましい。
【0051】
以上により、2枚の内部多孔板4a,4bの各々の板厚は0.2mm以上1.5mm以下であることが望ましい。
【0052】
(面密度比と吸音率比との関係)
次に、面密度比ηと吸音率比との関係を計算により求めた。多孔板1枚と空気層とで吸音構造を構成し、多孔板の材質をポリカーボネートとし、多孔板の開口率を0.20%、貫通孔の孔径を0.3mm、多孔板の背後の空気層の層厚を20mmとして、多孔板の板厚を変えることで、式(1)で示される面密度比ηを変化させた場合の吸音構造の吸音性能を図9に示す。図9の縦軸は吸音率比であり、横軸は面密度比ηである。ここで、吸音率比は、多数の貫通孔による吸音に板振動を考慮した場合の最大吸音率を、多数の貫通孔による吸音のみを考慮した場合の最大吸音率で割ったものである。よって、吸音率比は、多数の貫通孔による吸音に対する板振動の影響を表わすものであり、吸音率比が1未満の場合には板振動の影響で吸音率が低下することを表わしている。計算の結果、吸音率比が0.7以上となるのは、面密度比ηが0.6以上の場合である。多孔板の板厚が大きくなるほど面密度比ηが大きくなるので、多孔板の板厚が大きいほど吸音性能が良くなることがわかる。
【0053】
次に、多孔板1枚と空気層とで吸音構造を構成し、多孔板の材質をアルミニウムとし、多孔板の開口率を0.20%、貫通孔の孔径を0.1mm、多孔板の背後の空気層の層厚を40mmとして、多孔板の板厚を変えることで、式(1)で示される面密度比ηを変化させた場合の吸音構造の吸音性能を図10に示す。計算の結果、吸音率比が0.7以上となるのは、面密度比ηが1.0以上の場合である。
【0054】
以上から、面密度比ηが1.0以上となるように、内部多孔板4の板厚を設定することが望ましい。なお、図9、図10に示した計算結果は、多孔板が1枚の場合であるが、多孔板を複数枚組み合わせた場合も同様に、面密度比ηが大きい方が吸音性能が高くなる。そして、面密度比ηが1.0以上になる範囲で吸音性能が良くなる。
【0055】
(全光線透過率の測定)
次に、透光性吸音パネルの全光線透過率を測定した。本実施形態の透光性吸音パネル1の全光線透過率が60%であったのに対し、透光性樹脂膜をエキスパンドメタルで補強した構造の透光性吸音パネルの全光線透過率は24%であった。このことから、補強のための金属材料を一切用いなければ透光性および透視性が向上することがわかる。
【0056】
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係る透光性吸音パネル1によると、内部多孔板4の板厚が0.2mm以上1.5mm以下にされている。内部多孔板4の板厚が0.2mm未満であると、内部多孔板4の面剛性が低くなって内部多孔板4が振動することで、貫通孔14を通過する音波の貫通孔14に対する相対速度が低下し、吸音性能が劣化する現象が起こる。また、内部多孔板4の板厚が1.5mmよりも厚いと、低コストで穿孔できる貫通孔14の孔径が大きくなり、吸音率が低下する。そこで、内部多孔板4の板厚を0.2mm以上1.5mm以下にする。すると、内部多孔板4の面剛性が向上して振動し難くなるとともに、低コストで穿孔できる貫通孔14の孔径が小さくなるので、吸音率が向上する。そして、補強のための金属材料を用いていないので、透光性および透視性が向上する。よって、吸音性を向上させ、且つ、透光性および透視性を向上させることができる。
【0057】
また、面密度比ηが1.0よりも小さい、即ち、貫通孔における空気の質量と比較して内部多孔板の板部分の質量が相対的に小さい場合、板部分が振動し易くなり、板部分の振動速度が大きくなるため、貫通孔を通過する空気の振動速度と板部分の振動速度との相対速度が低下し、粘性減衰による吸音効果が効率良く発揮され難くなる。そこで、面密度比ηを1.0以上にする、即ち、貫通孔における空気の質量と比較して内部多孔板の板部分の質量を相対的に大きくすると、板部分が振動し難くなり、板部分の振動速度が小さくなるため、貫通孔を通過する空気の振動速度と板部分の振動速度との相対速度が大きくなる。これにより、粘性減衰による吸音効果を効率良く発揮させることができる。
【0058】
また、樹脂(ポリカーボネート)製の内部多孔板4とすることで、コストを抑えることができるとともに、多数の貫通孔14を穿孔し易くすることができる。
【0059】
また、内部多孔板4を複数設けることで、音波が複数層の貫通孔14を通過するようになるので、吸音性能を向上させることができる。
【0060】
また、内部多孔板4を2枚以上の仕切り板5で挟持して、内部多孔板4の振動を抑制することで、吸音性能を向上させることができる。そして、仕切り板5が透光性および透視性を有しているので、金属材料で内部多孔板4を挟持するのに比べて透光性および透視性の低下を抑えることができる。
【0061】
また、複数の仕切り板5を一直線に整列させることで、表面多孔板2が受けた風荷重を複数の仕切り板5と背面遮音板3とで受け止めることができる。よって、透光性吸音パネル1全体の強度を向上させることができる。
【0062】
また、表面多孔板2の板厚が2mm以上3mm以下、好ましくは2mmにされている。表面多孔板2の板厚が2mm未満であると、表面多孔板2が強度不足となり、例えば、道路における風荷重の基準値である300kg/mを満足できなくなる。また、表面多孔板2の板厚が3mmよりも厚いと、コストが高くなるとともに、多数の貫通孔11を穿孔するのが難しくなる。そこで、表面多孔板2の板厚を2mm以上3mm以下、好ましくは2mmにする。これにより、表面多孔板2の強度が向上するので、道路における風荷重の基準値である300kg/mを満足することができる。また、コストを抑えることができるとともに、多数の貫通孔11を穿孔し易くすることができる。
【0063】
また、樹脂(ポリカーボネート)製の表面多孔板2とすることで、コストを抑えることができるとともに、多数の貫通孔11を穿孔し易くすることができる。
【0064】
また、背面遮音板3の板厚が5mm以上16mm以下、好ましくは8mmにされている。背面遮音板3の板厚が5mm未満であると、透光性吸音パネル1全体が強度不足になるとともに、背面遮音板3の遮音性能が低下することで透光性吸音パネル1の音響透過損失が、例えば道路における基準を下回る。また、背面遮音板3の板厚が16mmよりも厚いと、コストが高くなる。そこで、背面遮音板3の板厚を5mm以上16mm以下、好ましくは8mmにする。これにより、透光性吸音パネル1全体の強度を十分に確保することができるとともに、背面遮音板3の遮音性能が向上することでパネルの音響透過損失を道路における基準値以上に向上させることができる。また、コストを抑えることができる。
【0065】
また、樹脂(ポリカーボネート)製の背面遮音板3とすることで、コストを抑えることができる。
【0066】
また、表面多孔板2の一部の領域に多数の貫通孔11が密集して設けられている。表面多孔板2の一部の領域に多数の貫通孔11を密集して設けた場合、表面多孔板2における貫通孔11の数や開口径、開口率が同じであるという条件下であれば、多数の貫通孔11を分散させて設けた場合に比べて、表面多孔板2における穿孔されていない領域が広くなる。そのため、貫通孔11を分散させて設けるのに比べて視認性を向上させることができる。
【0067】
(本実施形態の変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0068】
例えば、本実施形態においては、図2に示すように、表面多孔板2と内部多孔板4aとの間隔、内部多孔板4aと内部多孔板4bとの間隔、および、内部多孔板4bと背面遮音板3との間隔が、それぞれ25mmに設定されているが、このような構成に限定されず、それぞれの間隔が異なっていてもよい。
【0069】
また、本実施形態において、表面多孔板2、内部多孔板4a、および、内部多孔板4bの開口率は、音源から遠ざかるにつれて段階的に小さくなるように設定されているが、これに限定されず、表面多孔板2の開口率と内部多孔板4aの開口率とが同じであってもよいし、内部多孔板4aの開口率と内部多孔板4bの開口率とが同じであってもよいし、表面多孔板2、内部多孔板4a、および、内部多孔板4bの開口率が全て同じであってもよい。
【符号の説明】
【0070】
1 透光性吸音パネル
2 表面多孔板
3 背面遮音板
4a,4b 内部多孔板
5a,5b,5c 仕切り板
6a,6b,6c 枠部材
7 外枠
8 中枠
9 空間
10a,10b 枠
11,14 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音源に面しており、透光性および透視性を有する材料からなり、多数の貫通孔を備えた表面多孔板と、
前記音源に対して前記表面多孔板の背後に配置され、透光性および透視性を有する材料からなる背面遮音板と、
前記表面多孔板と前記背面遮音板との間の空間を複数の空間に分離するように前記表面多孔板と前記背面遮音板との間に配置され、透光性および透視性を有する材料からなり、多数の貫通孔を備えた内部多孔板と、
を有し、
前記内部多孔板の板厚が0.2mm以上1.5mm以下であることを特徴とする透光性吸音パネル。
【請求項2】
前記内部多孔板の開口率をα、前記内部多孔板の板厚をt、前記内部多孔板の前記貫通孔の孔径をd、前記内部多孔板の板部分の密度をρ、空気密度をρとしたときに、前記内部多孔板の前記板部分の面密度を前記内部多孔板の前記貫通孔部の空気の面密度で除した値であって以下の式で表わされる面密度比ηが1.0以上であることを特徴とする請求項1に記載の透光性吸音パネル。
η=ρ・t・(1−α)/(ρ・(t+0.8・d)/α)
【請求項3】
前記内部多孔板の材料が樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の透光性吸音パネル。
【請求項4】
前記内部多孔板が複数設けられて、互いに離隔されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の透光性吸音パネル。
【請求項5】
前記複数の空間の各々に設けられ、透光性および透視性を有する材料からなる仕切り板を更に有し、
前記内部多孔板は、2枚以上の前記仕切り板により挟持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の透光性吸音パネル。
【請求項6】
複数の前記仕切り板が、前記表面多孔板から前記背面遮音板にかけて前記内部多孔板を挟みながら一直線に整列されていることを特徴とする請求項5に記載の透光性吸音パネル。
【請求項7】
前記表面多孔板の板厚が2mm以上3mm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の透光性吸音パネル。
【請求項8】
前記表面多孔板の材料が樹脂であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の透光性吸音パネル。
【請求項9】
前記背面遮音板の板厚が5mm以上16mm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の透光性吸音パネル。
【請求項10】
前記背面遮音板の材料が樹脂であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の透光性吸音パネル。
【請求項11】
前記表面多孔板の一部の領域に多数の前記貫通孔が密集して設けられていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の透光性吸音パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−87433(P2013−87433A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226316(P2011−226316)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【出願人】(000192615)神鋼建材工業株式会社 (61)
【Fターム(参考)】