説明

通信サービス利用者特定方式および通信サービス利用者特定装置

【課題】 本発明の目的は、利用者に関する氏名や居住地等の基本情報の事前提出を不要とするデータ通信サービスにおいて、利用者による利便性を損なわずに安全にかつ正確にこれら基本情報を事前に得る方式と装置を提供するところにある。
【解決手段】 利用者の登録を不要とするデータ通信サービス(第1のサービス)において、利用者情報の事前登録を必要とする第2のサービスでの利用者識別子を第1のサービスの利用開始時に登録することにより、第1のサービスにおいて利用者情報を必要とする場合にその第1のサービスに登録した第2のサービスにおける利用者識別子を用いて第2のサービスに予め登録された利用者情報を検索する手段を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、情報端末が固定網もしくは移動体無線通信網を介して例えばインターネット等のネットワークに接続した不特定多数のサーバおよび他の情報端末を使う利用者に接続し通信するためのサービスを利用する者をサービス提供者が特定するシステムに関する。特に、通信サービス提供者が情報端末からパケット交換方式通信網への接続を許可してサービスを提供するにあたり、サービスの利用者に関する情報を安全にかつ効率的に登録して通信サービスの利用を許可することにより、利用者による利便性を損なうことなくサービス提供者が利用者を特定する方式ならびに装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の移動体無線通信網の普及により、情報端末が網を介して例えばインターネット等の公衆ネットワークに接続した不特定多数のサーバに接続して情報を入手したり、他の情報端末を使う他の利用者と接続して情報を交換するようになった。
【0003】
例えばW−CDMA移動体無線通信網の通信方式として、回線交換方式とパケット交換方式の2つの方式が代表的ある。回線交換方式は、従来から一般電話の音声通話サービス向けに用いられてきた交換方式であり、通話端末から交換局に送られるデータ量と交換局から通話端末に送られるデータ量がほぼ等しい対照型の通信で、また、利用者が通信を開始してから終了するまでの通信時間と通話時間に等しい。一方、パケット交換方式は、インターネット等のネットワークへ接続するデータ通信サービス向けに用いられている交換方式であり、情報端末あるいはデータ端末が送受信するデータをパケットとよばれる小包に分割したままの形で移動通信ネットワーク内も転送する移動パケット通信方式である。パケット通信方式においては、電子メールのように、比較的小さいデータで規則性のないパターンで発生するデータトランズアクションや、ファイルデータ転送のように比較的大きなデータで低頻度で発生するデータブロック、さらに遠隔テレビ会議のように平均的な大きさで周期的に発生するデータストリームといった利用の際に、ネットワーク内のリソースを回線交換方式よりも有効に利用することができた。
【0004】
ところで、これら通信サービスの普及にともない、通信手段を犯罪などに悪用するケースも社会的な問題として取り上げられてきている。例えば、加害者が被害者に電話をかけて、巧みに誘導して被害者に加害者の銀行口座などに金銭を振り込ませて騙し取る詐欺事件がある。こういった犯罪を未然にふせぐために、従来の回線交換方式の通話サービスでは発呼者の電話番号を着呼側に着呼時に通知して通話開始前に表示するといったように、いわゆる発信電話番号通知サービスがある。この発信電話番号通知サービスの目的は、例えば見知らぬ電話番号から電話がかかってきた場合等に着呼側がその番号の表示を見て電話を受けるか受けないかを判断することであった。その結果、不要な着信電話を受ける必要がなくなり手間と利用者の利便性が高まり、さらには怪しい電話の着信を拒否することにより、犯罪の発生を未然に防ぐ効果があった。
【0005】
また、電話音声サービス、そして電話通信サービスの一部には、サービスの契約時に契約者に関する個人情報を書面で契約者から入手して登録しておくことで、契約者が保有する電話端末に割り振られた電話番号と契約者個人情報とを紐付けて管理している。契約者個人情報には、例えば、契約者の電話番号、氏名、年齢、居住場所の住所、生年月日などが含まれている。犯罪発生時には、容疑者が使っていると疑われる電話番号について、必要に応じて電話番号に対応する契約者個人情報を引き出す手法がとられてきた。
【0006】
また、音声サービスをはじめとする利用者に関する情報を事前に登録するサービスにおいては、必要に応じてその電話端末の電話番号を使って利用した日時とおおよその場所を特定し、さらにその電話番号に紐付けた契約者個人情報と共に利用状況を特定することができた。
【0007】
データ通信サービスについても、契約を必要とするサービスにおいては音声通信サービスの場合と同様に契約時に契約者情報を契約書面で契約者に提出させ、これを登録して管理することにより、購入時に契約者情報を入手して登録するサービスがある。利用者はまず本人を特定する書類を提出するなど、実際に利用し始められるまでに煩わしい手続きが必要であった。
【0008】
一方、契約が不要とされ、利用者に関する個人情報を明示的に事前に提出せずに利用できることを特徴とするサービスがプリペイド型のデータ通信サービスを中心に提供されてきている。例えば、日本通信によるbモバイル(登録商標)サービスはプリペイド型かつ契約不要の商品である。従来の構成を図4に示す。この事例では、サービスを購入した利用者が通信サービスを利用開始することを目的にサービス提供者である日本通信に個人情報を提示したり登録することはない。プリペイド商品の特徴として通信サービスを利用する前に利用時間もしくはデータ量等の利用料を予め購入しておくことだけが必要とすることで利用者の登録など煩わしい手続きを不要として利便性の高いサービスを提供している。しかしながら、こういった契約不要なデータ通信サービスにおいては、本人を特定する情報を予め登録する手段がなく、購入後に直ちに使い始められることを特長としている。従って、利用者に関する氏名や住所、生年月日などの個人情報については、購入後にあくまでも利用者任意登録情報として任意登録を求めることなどが必要であり、サービスを提供する前にすべての利用者を特定するための個人情報を利便性を損ねることなく入手するができなかった。
【0009】
また、インターネット接続して画面表示しかつ音声通話が可能な複合的な電話端末を用いてインターネット網サービスと電話網サービスとを融合させて付加情報サービスと提供する上で、インターネット網サービスの利用者IDと電話の通話者とを特定するために、インターネット網サービスの利用者に対して着信番号を指定して画面に表示し、その着信番号に電話をかけさせるにより利用者を同一の利用者と特定することもなされている。ただし、この方法によれば利用者の氏名や住所、生年月日といった個人情報については事前に登録しておかない限り、特定できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第3652639号
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】「W−CDMA移動通信方式」 立川敬二監修 丸善株式会社 2001年出版
【非特許文献2】株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 発信者番号通信サービス オンライン 平成23年9月7日検索 インターネット<http://www.nttdocomo.co.jp/service/communication/number_notice/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従来の契約不要型のデータ通信サービスでは、そもそも利用者の氏名や居住所など利用者個人を特定する情報を事前に登録しないことを特徴とする。その一方で、犯罪防止等の目的で、必要に応じて利用者個人に関する情報が必要になる。情報サービスを利用しようとする者の利便性を損なわずに、かつ安全に、実際にサービスを利用する者を特定するための情報を入手できなかった。したがって、データ通信端末の固有番号によりそのデータ通信サービスの利用記録は入手できるものの、利用者自身に関する情報と対応付けることができなかった。そこで、商品の特徴である利用者情報の事前登録のサービスを利用しようとする者による操作がないことを維持し、かつ、利用者を特定できる個人情報を登録する方式ならびに装置が必要とされていた。
【0013】
本発明の目的は、利用者に関する氏名や居住地等の基本情報の事前提出を不要とするデータ通信サービスにおいて、利用者による利便性を損なわずに安全にかつ正確にこれら基本情報を事前に得る方式と装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
利用者の登録を不要とするプリペイドサービス(第1のサービス)において、利用者情報の事前登録を必要とする第2のサービスでの利用者識別子を第1のサービスの利用開始時に登録することにより、第1のサービスにおいて利用者情報を必要とする場合にその第1のサービスに登録した第2のサービスにおける利用者識別子を用いて第2のサービスに予め登録された利用者情報を検索する手段を有することを特徴とする。
【0015】
本発明の一態様にかかる通信サービス制御方法は、利用者を確認できる情報(具体的には本人の携帯電話からの発信行為とその電話番号)とデバイス情報(データ通信カードの電話番号)を送信せしめて紐付け、必要時に参照する。
【0016】
本発明の一態様にかかる通信サービス制御装置は、着呼時に発呼者である利用者に関して信憑のある番号を通知する第1の通信端末の番号通知を受ける手段と、通知を受けたその電話番号と未開通の第2のデータ通信端末の番号を紐付けて開通する手段とを備え、第1の通信端末の番号に基づき利用者を特定し、第2の通信端末の番号に基づいて接続と課金時の認証と識別し、第1と第2の通信端末の電話番号を併用して利用追跡することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、利用者に関する氏名や居住地等の基本情報の事前提出を不要とする通信サービスにおいて、利用者による利便性を損なわずに安全にかつ正確にこれら基本情報を特定する方式と装置を提供するといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明による装置ならびにシステムの構成を示した図である。
【図2】本発明による利用者個人情報を登録する手順を示した図である。
【図3】本発明による利用者管理データベース(DB)の内部構成を示した図である。
【図4】従来の構成を示した図である。
【図5】図6のS68にて情報端末に表示するメッセージの例を示した図である。
【図6】利用者が情報端末を使ってインターネット等の網にアクセスしようとする際の接続認証および制御について示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0020】
まず、本発明によるシステム構成について図1を用いて説明する。まず利用者101は携帯電話端末102と、購入したデータ通信サービスのために利用する情報端末108を保持している。情報端末108には、それぞれの端末に固有な情報端末識別子31が付与されている。携帯電話端末102は無線通信交換局103と移動体無線通信を介して通話する。携帯電話端末には、携帯電話契約に基づいて携帯電話番号が付与されている。本一実施例においては、この区間は回線交換方式により接続しているが、その限りではない。無線通信交換局103には携帯電話に関する契約者を管理する携帯電話契約管理部104aが接続され、さらに契約者である携帯電話利用者に関する氏名や居住地情報、携帯電話番号を含む契約者情報を管理する携帯電話契約管理データベース(DB)104bが接続されている。無線通信交換局103は公衆回線交換網105と接続し、他の電話と接続して通話したり通信できる。公衆回線交換網105には、契約不要型データ通信サービス制御装置199の通話着呼受付部106が接続している。一方、情報端末108は無線通信交換局103と移動体無線通信を介して接続している。本一実施例においては、この区間はデータパケット交換方式により接続しているが、その限りではない。無線通信交換局103は契約不要型データ通信サービス制御装置199の接続認証部109と接続している。接続認証部109は、情報端末108による通信サービス接続を認証し制御する。接続認証部109は回線管理部107と接続し、回線管理部107は情報端末108を使ったデータ通信サービスの回線を管理する役割をもち、回線管理データベース(DB)107aと接続している。さらに、回線管理部107は通話着呼受付部106と利用者特定部118とに接続している。また、利用者特定部118には携帯電話契約管理部104aが接続されている。一方、接続認証部109は、外部接続制御部110と接続している。外部接続制御部110は通信サービス制御装置の外部にあるインターネット111をはじめとする外部網と接続し、これらの接続を制御している。インターネット111には、他の情報端末112や他の情報サーバ(WWWウェブサーバ他等)113と接続している。
【0021】
このように、本実施例では、2つの独立した端末がそれぞれ移動体通信網と接続し、1人の利用者が複数の独立した通信・通話サービスを受けている。片方のサービスが利用者と通話サービス提供者との間での契約を必要とし、公衆回線交換網を介して通信・通話し、通話サービス提供者が契約者情報を管理している。もう一方が契約不要のプリペイド(料金事前前払い制)のデータパケット通信サービスであり、契約者に関する情報を管理することなく、即ち利用者を特定する情報をサービス提供・管理者が持たずに、プリペイド残高に基づいて、契約不要型通信サービス制御装置199そして外部のインターネットを介して他の情報端末やサーバにアクセスを利用者に対して可能にしている。なお、本実施例では、後者の契約不要なプリペイドサービスを用いて説明したが、これに限らず、利用者を特定する情報を直接保持しない通信サービスを指す。
【0022】
次に、本発明による利用者を登録する処理の流れについて図2を用いて説明する。
【0023】
まず、通話着呼受付部106は(S1)公衆回線交換網からの通話着信を待つ。(S2)利用者101による携帯電話端末102からの着呼が発生する。すると通話着呼受信部106は、(S3)発信者電話番号が携帯電話端末102から送られてきたを判別する。もし送られてきていない(読み取り可能ではない)場合、通話着呼受付部106は(S9)回線を切断し、再び(S1)公衆回線交換網からの通話着信を待つ。
【0024】
一方、(S3)発信者電話番号が読み取り可能であった場合、(S4)利用者101に情報端末の固有識別子31を入力することを施す。(S4b)利用者101は携帯電話端末102でテンキーなどを押すことにより情報端末108の情報端末識別子31を入力する。(S5)通話着呼受付部106は利用者101により入力された情報端末識別子31を受信する。そして、(S6)回線管理部107は、情報端末識別子31と発信者の携帯電話端末102の携帯電話番号32とを紐付けて、回線管理DB107aに登録する。すると、(S7)利用者管理部107は、利用者管理DB107aにおける情報端末108の識別番号に対応する通信接続許可フラグ33の状態を通信接続許可(TRUE)に設定する。そして、通話着呼受付部106は、(S8)登録の完了案内の音声メッセージを流し、(S9)回線を切断し、再び(S1)公衆回線交換網からの通話着信を待つ。
【0025】
回線管理データベース(DB)107aの内部構成の実施例を図3を用いて説明する。DBにはすくなくとも次の4つの属性が含まれる。すなわち、情報端末108の端末識別子31、携帯電話端末102の電話番号32、そして通信接続許可フラグ33である。また、本実施例では契約が不要なプリペイド(料金事前払い制)通信サービスを想定し、利用者が既に前払いした料金のうち未使用残高34を管理している。図3では2つの情報端末108に関する情報が格納されている。まず、端末識別子が0001であるデータ情報端末には携帯電話番号(123)456−7890が紐付けられ、通信接続許可フラグが通信接続許可(TRUE)と設定されている。そして、端末識別子が0002である情報端末については携帯電話番号が未登録で、通信接続不可(FALSE)と設定されている。
【0026】
続いて、利用者101が情報端末108を使ってインターネット等の網にアクセスしようとする際の接続認証および制御について図6を用いて説明する。まず、利用者101が情報端末108を使ってインターネットにアクセスしようと情報端末108を操作し指定すると、(S61)情報端末108が無線通信交換局103を介しインターネット接続要求を接続認証部109に送る。すると、(S62)接続認証部109は回線管理部107から情報端末108に対応する回線情報を要求する。続いて、(S63)回線管理部107は回線管理DB107aから情報端末108に対応する情報端末識別子31に基づく回線情報(通信接続許可フラグ33を含む)を接続認証部109に送る。 (S64)接続認証部109は、S64通信接続許可フラグ33の状態を確認する。もし、通信接続許可(TRUE)の場合、(S65) 回線管理部107は利用者特定部108に対して、回線管理DB107aにて情報端末108の情報端末識別子31に紐付けられて保管されている携帯電話番号32に基づいて、利用者を特定できるか可否を問い合わせる。利用者特定部108は携帯電話契約管理部104aに携帯電話番号32に基づく契約内容を確認する。携帯電話契約管理部104aは、携帯電話管理DB104にて当該携帯電話番号32に対応する契約者情報を検索して特定できたか否かを利用者特定部108に通知する。もし、(S66)利用者特定部108が利用者を特定できた場合、(S67)接続認証部109は接続を許可し、外部接続制御部110を介して情報端末108をインターネット111と接続させる。一方、(S66)にて特定できなかった場合、(S66a)回線管理部107は通信接続許可フラグ33をFALSEに設定し、さらに(S68)接続認証部109は接続を拒否し、利用者を特定・登録すべくお客様ご案内情報を情報端末108に表示し、インターネット111には接続しない。例えば、情報端末108を使って通信サービスを受けている利用者101が携帯電話端末102を使う通話サービスを解約していた場合、利用者特定部108は携帯電話契約部104aから利用者に関する情報を特定することができなくなり、それに基づいてその利用者101が使う情報端末108に対応する識別子31に紐づいた通信接続許可フラグ33をFALSEできる。これにより、利用者を特定できない者によるインターネットの利用を制限することができる。
【0027】
もし、(S64)通信接続許可フラグ33の状態が通信接続拒否(FALSE)の場合、(S68)接続認証部109は接続を拒否し、利用者を特定・登録すべくお客様ご案内情報を情報端末108に表示し、インターネット111には接続しない。
【0028】
なお、(S68)にて情報端末108に表示するメッセージの例を図5に示す。メッセージでは、利用者101に対して、保有する携帯電話端末102を使って予め設けられている電話番号に発信者番号通知を許可した状態で電話をかけるように指示している。
【0029】
本発明による実施例では、契約不要なプリペイド通信サービスを利用する者が、初めて利用する前に開通手続きをする実施例と共に、インターネットに接続しようとする際に利用者の特定・認証手続きをする実施例も示した。なお、回線管理部107により回線管理DB107aに保管されている通信接続許可フラグは、通信サービス提供者が必要と判断した場合にその状態をTRUEからFALSEに随時変更設定できる。これにより、通信サービスを提供しつつも、必要に応じて利用者を特定し確認することができる。
【0030】
このように、契約不要で利用者を特定する情報を利用者に事前に直接要求し管理ない通信サービスにおいても、本実施例にて示した手段および方式を適用することにより、その利用者が利用する別の契約必須の通信サービスに登録された契約情報を通じてその利用者を特定できるようになる。
【0031】
なお、本実施例では、番号通知サービスで携帯電話番号の電話番号を通知する例を用いたが、これは通知される番号が電話番号ではなく、たとえば、携帯電話端末の固有識別番号をはじめ携帯電話サービスの利用者を特定する番号および文字列であってもなんら差し支えない。その場合、その番号および文字列を使って利用者を特定する処理を実行する。
【0032】
また、本実施例において、情報端末103と無線通信交換局108との間の通信手段として、移動体通信を用いたが、これは、たとえばWiFiなどの他の無線通信手段であっても適用できる。
【0033】
また、本実施例では、契約情報を管理する通信サービスとして携帯電話サービスを用いて説明したが、これは携帯電話サービスに限らず、例えば固定電話サービスであってもなんら差し支えない。利用者がサービスを利用するにあたりサービス提供者と契約を交わして利用者を特定できるようにする情報をサービス提供者が管理していればよい。
【0034】
本発明は、その他、この発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、通信産業でデータ通信端末からインターネット等を介してサーバにアクセスして情報を送受信する環境に広く一般的に利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を確認できる情報と利用者が利用する通信デバイス情報の両者を通信ネットワークを介して該通信ネットワークに接続されている処理装置に送信せしめて前記利用者を確認できる情報と利用者が利用する通信を紐付け、必要時に前記利用者を確認できる情報を参照する通信サービス制御方法。
【請求項2】
第1の通信通話端末の番号を受け付ける手段と、通知を受けたその電話番号と未開通の第2のデータ通信端末の番号を紐付けて開通する手段とを備え、第1端末の番号に基づき利用者を特定し、第2端末の番号に基づいて接続と課金時の認証と識別し、第1と第2の通信端末の電話番号を併用して第2の端末の利用を特定して記録することを特徴とする通信サービス制御装置。
【請求項3】
請求項1の通信サービス制御方法において、利用者を確認できる情報として、利用者本人の携帯電話からの発信行為に関する情報とその携帯電話の電話番号の両方、または前記携帯電話の電話番号のみを含む通信サービス制御方法。
【請求項4】
請求項1の通信サービス制御方法において、利用者を確認できる情報として、利用者本人の固定電話からの発信行為に関する情報とその固定電話の電話番号の両方、または前記固定電話の電話番号のみを含む通信サービス制御方法。
【請求項5】
請求項1の通信サービス制御方法において、利用者を確認できる情報として、利用者本人の携帯電話端末の端末固有情報を含む通信サービス制御方法。
【請求項6】
請求項2の通信サービス制御装置において、利用者本人の携帯電話の代わりに、任意の携帯電話を利用する通信サービス制御装置。
【請求項7】
請求項3の通信サービス制御方法において、利用者本人の携帯電話端末の代わりに、任意の携帯電話を利用する通信サービス制御方法。
【請求項8】
請求項1の通信サービス制御方法において、利用者を確認できる情報として、利用者本人の携帯電話の代わりに、利用者本人が契約する固定通信電話の発信行為に関する情報とその固定通信電話の電話番号の両方、または前記固定通信電話の電話番号のみを含む通信サービス制御方法。
【請求項9】
請求項1の通信サービス制御方法において、デバイス情報に、データ通信端末の端末識別番号を含む通信サービス制御方法。
【請求項10】
利用者を特定可能な第1の通信サービスの利用者が第2のサービスを利用する通信サービス制御方式おいて、第1の通信サービスに予め登録された利用者識別子を通知する手段と、第2の通信サービスの通信端末識別子を通知する手段と、第2の通信サービスに第1の通信サービスの利用者識別子を登録する手段とを備え、これらの識別子が共に登録された利用者に対してのみ第2のサービスの提供を許可する処理を含む通信サービス制御方式。
【請求項11】
利用者を特定可能な第1の通信サービスの利用者が利用者を特定する情報を保持しない第2のサービスを利用する通信サービス制御方式おいて、
第2の通信サービスに使用する情報端末の識別子と第1の通信・通話サービスに使用する電話端末の識別子を対応付けて管理する手段と、
第2の通信サービスの接続要求を受け付ける手段と、
接続を要求した情報端末の固有識別子に対応する第1の通信サービスにおける電話端末の利用者を特定できるかを確認する手段とを有し、
第1の通信サービスにて利用者を特定できない場合に第2の通信サービスの利用を拒否する手段をもつことを特徴とする通信サービス制御方式。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−58977(P2013−58977A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197154(P2011−197154)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(500088667)日本通信株式会社 (10)
【Fターム(参考)】