説明

通信システム、通信装置および周波数割り当て方法

【課題】伝送効率を向上させることができる通信システムを得ること。
【解決手段】基地局が、連続的に周波数帯域を割り当てる連続割り当て方式と離散的に周波数帯域を割り当てる離散的割り当て方式のいずれかを選択してユーザ端末の周波数帯域の割り当てを実施する通信システムであって、基地局は、ユーザ端末に割り当てた周波数帯域を制御信号によりユーザ端末へ通知し、制御信号内の割り当てた周波数帯域を示すビットとは異なるビットにより割り当て方式の切り替えを指示し、離散的割り当て方式を選択した場合、割り当てる周波数帯域の総量を2個のサブブロックに分割し、サブブロック単位で周波数軸上の配置を決定することによりユーザ端末に周波数帯域を割り当て、ユーザ端末は、基地局から受け取った制御信号に基づいて自身に割り当てられた周波数帯域を求める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ送信に用いる周波数帯を割り当てる通信システム、通信装置および周波数割り当て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタル無線通信の信号送信方式の1つとして、高い送信電力効率と高い周波数利用効率とを実現できるSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が知られている。SC−FDMAは、データ信号を周波数軸上で連続的に割当てることで、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)のようなマルチキャリア伝送方式より高い送信電力効率を実現する。たとえば、セルラー方式の移動体通信システムであるHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)等の後継システムとして、3GPP(3rd Generation Partnership Project)において検討が進められているLTE(Long Term Evolution)の上り回線(ユーザ端末から基地局に対して送信を行う回線)の無線アクセス方式としてSC−FDMAが採用されている。
【0003】
一般に、ユーザ端末が上り回線でデータを送信する場合には、はじめに、ユーザ端末が基地局に対してデータ送信要求を発信する。基地局は、データ送信要求を受信した後、ユーザ端末に対して使用を許可する無線リソースを通知する。SC−FDMAの場合には、データ送信に用いてよい周波数帯や、時間領域のスロット等を通知することになる。ユーザ端末は、基地局からの無線リソースの使用許可の通知を受信した後、指示された無線リソースを用いてデータを送信する。
【0004】
SC−FDMAを用いるシステムで、基地局からユーザ端末に使用を許可する無線リソースを通知する方法としては、たとえば、以下の非特許文献1に開示されている方法が挙げられる。下記非特許文献1に開示されている方法では、基地局は、ユーザ端末に対して使用を許可する周波数帯域幅とその先頭周波数位置とを決定し、これらの値を用いて使用を許可する無線リソースを指示するための制御信号を生成する。
【0005】
具体的には、ユーザ端末に対して使用を許可する周波数帯域幅をLCRBsで表し、使用を許可する周波数帯域の先頭位置をRBSTARTで表し、システム帯域幅をNRBULで表すこととすると、(LCRBs−1)/[NRBUL/2]([x]はx以下の最大の整数)を満たす場合はNRBUL(LCRBs−1)+RBSTARTで示される信号を送信し、それ以外の場合はNRBUL(NRBUL−LCRBs+1)+(NRBUL−1−RBSTART)で示される信号を送信する。なお、下記非特許文献1では、周波数を、複数のサブキャリアをまとめたリソースブロックと呼ばれる単位で表している。ユーザ端末は制御信号を受信することで基地局から割当てられた周波数を知ることとなる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】3GPP TS36.213 V8.4.0,3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA);Physical Layer Procedures(Release8),2008−09
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の技術によれば、たとえば、SC−FDMAのように連続的な周波数割当のみを行う無線アクセス方式を前提としている。そのため、連続的な周波数割り当てのみを行う無線アクセス方式と離散的な周波数割当を許容する無線アクセス方式との両方をサポートするような場合に、基地局は離散的な周波数使用に対応する無線リソースを通知するために別の処理を行う必要があり、処理量が増加する、という問題がある。また、離散的な周波数使用に対応する無線リソースを通知するために、連続的な周波数割り当てとは別の通知を送信することになるため、伝送効率が低下する、という問題点がある。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、連続的に周波数を割り当てる無線アクセス方式と離散的な周波数割り当てを許容する無線アクセス方式との両方をサポートする無線通信システムにおいて、効率的に無線リソースの割り当て通知を生成し、また、伝送効率を向上させることができる通信システム、通信装置および周波数割り当て方法を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、データ送信を行う送信装置と、前記送信装置から送信されたデータを受信し、前記送信装置にデータ送信のための周波数帯域を割り当てる受信装置と、で構成され、前記受信装置が、連続的に周波数帯域を割り当てる連続割り当て方式と離散的に周波数帯域を割り当てる離散的割り当て方式とのいずれかの方式を選択し、選択した方式に基づいて前記送信装置に対する周波数帯域の割り当てを実施する通信システムであって、前記受信装置は、前記送信装置に割り当てた周波数帯域を制御信号により前記送信装置へ通知し、前記制御信号内の前記割り当てた周波数帯域を示すビットとは異なるビットにより前記連続割り当て方式と前記離散的割り当て方式との間の切り替えを指示し、離散的割り当て方式を選択した場合、割り当てる周波数帯域の総量を2個のサブブロックに分割し、サブブロック単位で周波数軸上の配置を決定することにより前記送信装置に周波数帯域を割り当て、前記送信装置は、前記受信装置から受け取った制御信号に基づいて自身に割り当てられた周波数帯域を求めることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、本実施の形態では、離散的に周波数を割り当てる際に、割り当てるリソースブロックの分割数等に制限を設けるようにしたので、連続的な周波数割り当てと離散的な周波数割り当ての両方を許容する無線アクセス方式を前提とする場合に、効率的に無線リソースの割り当て通知を生成し、また、伝送効率を向上させることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明にかかるユーザ端末の実施の形態1の機能構成例を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態1の通信システムのシステム周波数の構成例を示す図である。
【図3】図3は、送信開始手順の一例を示す図である。
【図4】図4は、割り当てた周波数を周波数軸上で表した一例を示す図である。
【図5】図5は、連続的に割り当てる場合の制御信号の指示値とリソースブロック割り当ての様態との対応例を示す図である。
【図6】図6は、連続的に割り当てる場合の制御信号の指示値とリソースブロック割り当ての様態との対応例を示す図である。
【図7】図7は、連続的に割り当てる場合の制御信号の指示値とリソースブロック割り当ての様態との対応例を示す図である。
【図8】図8は、連続的に割り当てる場合の制御信号の指示値とリソースブロック割り当ての様態との対応例を示す図である。
【図9】図9は、離散的にリソースブロックを割り当てる場合の制御信号の値と割り当ての様態との対応例を示す図である。
【図10】図10は、離散的にリソースブロックを割り当てる場合の制御信号の値と割り当ての様態との対応例を示す図である。
【図11】図11は、離散的にリソースブロックを割り当てる場合の制御信号の値と割り当ての様態との対応例を示す図である。
【図12】図12は、離散的にリソースブロックを割り当てる場合の制御信号の値と割り当ての様態との対応例を示す図である。
【図13】図13は、実施の形態2の周波数割り当て方法で用いる基準サブブロック位置の一例を示す図である。
【図14】図14は、1つのサブブロックについての、オフセット量と2ビットの制御信号との対応例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明にかかる通信システム、通信装置および周波数割り当て方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかるユーザ端末の実施の形態1の機能構成例を示す図である。本実施の形態では、基地局とユーザ端末で通信システムを構成し、基地局がユーザ端末に周波数の割り当てを行うこととする。また、ここでは、ユーザ端末または基地局が、本発明にかかる通信装置として機能する例を説明する。図1に示すように、本実施の形態のユーザ端末は、変調シンボル生成部1,DFT(Discrete Fourier Transform)処理部2,周波数割当部3,IDFT(Inverse DFT)処理部4,CP(Cyclic Prefix)付加部5,送信アンテナ6で構成される。
【0014】
図2は、本実施の形態の通信システムのシステム周波数の構成例を示す図である。図2のリソースブロック10−1〜10−24は、それぞれ、複数のサブキャリアで構成されるリソースブロックを示しており、左から順に周波数が低いほうから高いほうへ対応している。以下では、システム周波数は300個のサブキャリアから構成されており、更に12個のサブキャリアを1個のリソースブロックとする。すなわち、システム周波数は25個のリソースブロックから構成される。また、周波数の割り当てはリソースブロック単位で行うものとする。この構成は、3GPPにおいて検討が進められているLTEにおけるシステム周波数5MHzの構成を例として用いている。
【0015】
図3は、本実施の形態のユーザ端末が、送信したいデータが発生してから上り回線を用いてデータ信号を送信するまでの手順(送信開始手順)の一例を示す図である。ユーザ端末は、送信したいデータが発生すると、データ信号送信用の上り回線のリソースブロック割り当てを要求する制御信号を基地局に対して送信する(ステップS11)。この制御信号のフォーマットや信号伝送方法は、あらかじめ定められ基地局が認識できる方式であれば任意の手法を適用できる。たとえば、1ビットの制御信号を制御信号の専用チャネルを用いて送信し、ビット値0および1をリソースブロック割当要求の有無を示すために用いるというフォーマットを適用してもよい。また、制御信号をデータ信号に多重して送信してもよい。
【0016】
基地局は、ユーザ端末から送出された上り回線のリソースブロック割り当てを要求する制御信号を受信すると、送信元のユーザ端末に対して上り回線のデータ送信用として使用を許可する(割り当てる)リソースブロックを決定する(ステップS12)。このときの割り当て方式としては、1つのユーザ端末に対して使用を許可するリソースブロックを周波数軸上で連続的に割当てる方式だけではなく、周波数軸上で離散的に割り当てることもできるとする。具体的な割り当て方法は後述する。
【0017】
ユーザ端末に対して割り当てるリソースブロックを決定した後、基地局は、ユーザ端末に対して、割り当てたリソースブロックを通知するための制御信号を送信する(ステップS13)。制御信号の送信方法としては、例えば、基地局からユーザ端末に対して信号を送信する下り回線において、制御信号の専用チャネルを設け、制御信号の専用チャネルを通じて送信する方法が考えられる。また、制御信号の具体的な構成は後述する。
【0018】
ユーザ端末は、割り当てたリソースブロックを通知するための制御信号を受信し、その制御信号に基づいて上り回線のデータ送信用に自身に割り当てられたリソースブロックを把握する。そして、割り当てられたリソースブロックを用いてデータ送信を行う(ステップS14)。
【0019】
つづいて、図1に戻り本実施の形態のユーザ端末の動作について説明する。変調シンボル生成部1は、基地局から割り当てられたリソースブロックに対応する数の変調シンボルを生成する。たとえば、割り当てられたリソースブロックが5個であった場合、1リソースブロックは12サブキャリアで構成されているため、変調シンボル生成部1は、60個の変調シンボルを生成することとなる。生成された変調シンボルはDFT処理部2へ受け渡される。
【0020】
DFT処理部2は、変調シンボル生成部1から受け渡された変調シンボルに対して、変調シンボルと同じサイズでDFT(Discrete Fourier Transform)を実行し、変調シンボルの周波数リソースを生成する。変調シンボルの周波数リソースは周波数割当部3に受け渡される。
【0021】
周波数割当部3は、基地局から通知された、リソースブロックの割り当て結果に基づいて、周波数リソースを割り当てられたリソースブロックに割り当てた信号を生成する。具体的には、割り当てられたリソースブロックが周波数軸上で連続的に配置されている場合、周波数リソースを、通知されたリソースブロックに対して割り当てる処理を行う。一方、割り当てられたリソースブロックが周波数軸上で離散的に配置されている場合、割り当てられたリソースブロックに適合するように、周波数リソースを所定のサイズに分割することでサブブロックを生成する。その後、生成された各サブブロックをリソースブロックへ割り当てる処理を行う。周波数割当部3が生成した信号は、IDFT処理部4へ受け渡される。
【0022】
IDFT処理部4は、周波数割当部3から受け渡された信号に対してIDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)を実行し、時間領域の送信ブロックを生成する。ここで、IDFTのサイズは、DFT処理部2のDFTサイズ以上であり、取りうるサイズはシステム周波数の帯域幅に応じてあらかじめ決められる。時間領域の送信ブロックは、CP付加部5に受け渡される。
【0023】
CP付加部5は、時間領域の送信ブロックに対してCPを付加する処理を行う。具体的には、受け渡された時間領域の送信ブロックの最後部をコピーし、時間領域の送信ブロックの先頭に付加する。CP付加後の送信ブロックは、送信アンテナ6から送信される。
【0024】
次に、基地局がユーザ端末に対して使用を許可するリソースブロックを決定する方法、すなわちリソースブロックを割り当てる方法について説明する。本実施の形態では、ユーザ端末がDFTを用いて送信信号を生成する際の処理量を削減できるように、基地局がユーザ端末に割り当てるリソースブロック数を決定する際に、割り当てリソースブロックの総数に制約を設ける。具体的には、割り当てリソースブロックの総数が2a×3b×5c(a、bおよびcはそれぞれ非負の整数)を満たす場合のみ取ることができることとする。
【0025】
また、基地局が、ユーザ端末にリソースブロックを周波数軸上で連続的に割り当てる場合には、割り当てるリソースブロックの数と周波数軸上の位置とを決定する。一方、ユーザ端末にリソースブロックを周波数軸上で離散的に割当てる場合には、割り当てるリソースブロックの数と、割り当てるリソースブロックをサブブロックに分割した後の分割数と、サブブロックのサイズと、各サブブロックの周波数軸上での位置と、を決める。
【0026】
ユーザ端末に割り当てる周波数を決定する際には、任意の基準に従って決定することができる。たとえば、既知の参照信号をユーザ端末から定期的に送信し、基地局がその参照信号に基づいて上り回線の伝送路特性を測定しておき、割り当てを要求したユーザ端末に対応するSNR(Signal to Noise power Ratio)やSINR(Signal to Interference plus Noise power Ratio)が良い周波数を割り当てる方式や、周波数割り当てを要求しているユーザ端末間に優先順位をつけて、優先順位が高いユーザ端末から先に周波数を割り当てる方法等が挙げられる。
【0027】
図4は、基地局がユーザ端末に割り当てた周波数を周波数軸上で表した一例を示す図である。ここでは、基地局から上り回線の周波数を割当てられたユーザ端末は3つ(ユーザ端末#1〜#3)存在することとする。図4では、周波数20はユーザ端末#1に対して割当てた周波数を、周波数21はユーザ端末#2に対して割当てた周波数を、周波数22−1,22−2は、ユーザ端末#3に対して割り当てた周波数を、それぞれ示している。この例では、ユーザ端末#1,ユーザ端末#3に対しては、それぞれ9個,6個のリソースブロックが周波数軸上で連続的に割当てられている。また、ユーザ端末#2に対しては、周波数22−1および22−2として示すように、10個のリソースブロックが5個のリソースブロックから構成される2つのサブブロックに分割されて、周波数領域で互いに離れた位置に割り当てられている。
【0028】
ここで、本実施の形態では、基地局は、離散的割り当てを行うか否かについて所定の条件を定めておくこととする。具体的には、割り当てリソースブロックのサイズがしきい値Aより大きく、かつ、しきい値Bより小さい場合のみ、離散的な周波数割り当てを実行することができるとする。すなわち、割り当てリソースブロックをサブブロックに分割することができる。なお、割り当てリソースブロックは、ユーザ端末からの割り当て要求やユーザ端末の優先度等に基づいて定めることとする。ここで、しきい値Aおよびしきい値Bは0より大きく、システム周波数内に存在するリソースブロック数より小さい整数で、A<Bである。
【0029】
しきい値Aは、割り当てリソースブロックのサイズが小さい場合に、離散的な周波数割り当てを行わないようにするための定数である。同様に、しきい値Bは、割り当てリソースブロックのサイズが大きい場合に、離散的な周波数割り当てを行わないようにするための定数である。一般に、ユーザ端末に対して離散的に周波数を割り当てることを許容すると、連続的に周波数を割り当てる場合と比較して柔軟な周波数割り当てを実施でき、結果的に伝送効率が高くなる。しかしながら、近接したリソースブロック間の伝送路状態は相関が高いので、割り当てリソースブロックのサイズが小さい場合には離散的に周波数を割り当てることによる伝送効率の向上効果は小さい。一方、割り当てリソースブロックのサイズが大きく、システム周波数を構成する全リソースブロック数に近い場合には、離散的な周波数割り当てを適用したとしても、周波数軸上のサブブロック間の距離は非常に近接していることになる。したがって、このような場合も、離散的な周波数割り当てを適用することによる伝送効率の向上効果は小さい。
【0030】
しきい値Aおよびしきい値Bは、離散的な周波数割り当てを適用しても伝送効率の向上効果が期待できないような割り当てリソースブロックのサイズを排除するように、システム毎に決定することができる。本実施の形態では、システム周波数を構成する全リソースブロック数が25であることから、割り当てリソースブロックのサイズが10以上18以下の場合に、離散的なリソースブロック割り当てを行えるものとする。すなわち、A=9,B=19とする。
【0031】
本実施の形態の基地局が、割り当てリソースブロックをサブブロックに分割する際には、サブブロック分割の組合せ数を制限することで、基地局の処理量削減とユーザ端末へ通知する際の制御信号量削減を実現する。ここでは、一例として、最大2個のサブブロック分割とし、さらに、各サブブロックが同数のリソースブロックで構成されるように割り当てリソースブロックを等分割する。ただし、割り当てリソースブロックのサイズが奇数である場合、サブブロックのサイズを等しくすることはできないので、片側のサブブロックが1リソースブロック分だけ大きなサイズとなる。
【0032】
また、基地局は、周波数軸上のサブブロックの配置を決定する際には、サブブロックの配置を決める際に要する処理量の削減とユーザ端末にサブブロック割り当て結果を通知する際の制御信号量の削減を実現するために、サブブロック同士の間隔にも制約を設けておくこととする。ここでは、2リソースブロック単位でサブブロック同士の間隔を決めることとする。ただし、片側のサブブロック、または双方のサブブロックがシステム周波数の端に割当てられるような場合は、1リソースブロック単位で間隔を決めることができることとする。
【0033】
基地局は、ユーザ端末に対して割り当てるリソースブロックを決定した後、割り当て結果をユーザ端末に通知するための制御信号を送信する。本実施の形態では、ユーザ端末に対して連続的にリソースブロックを割り当てる場合と、ユーザ端末に対して離散的にリソースブロックを割り当てる場合とを、同一の制御信号で指示する。
【0034】
ユーザ端末に連続的にリソースブロックを割り当てる場合は、割り当てるリソースブロック数と、割り当てるリソースブロックの周波数軸上の先頭位置と、を決定し、これらの値を含む制御信号を生成する。具体的には、割り当てリソースブロック数をLCRBsで表し、割り当てリソースブロックの周波数軸上における先頭位置をRBSTARTで表し、システム周波数内の全リソースブロック数をNRBULで表すものとすると、(LCRBs−1)/[NRBUL/2]を満たす場合はNRBUL(LCRBs−1)+RBSTARTで示される制御信号を送信し、それ以外の場合はNRBUL(NRBUL−LCRBs+1)+(NRBUL−1−RBSTART)で示される制御信号を送信する。本実施の形態では、システム周波数は25個のリソースブロックから構成されるため、NRBUL=25である。
【0035】
図5〜図8は、連続的に割り当てる場合の制御信号の指示値とリソースブロック割り当ての様態との対応例を示す図である。図5は制御信号値が0〜59の場合を示し、図6は制御信号値が60〜126の場合を示し、図7は制御信号値が127〜217の場合を示し、図8は制御信号値が218〜299の場合を示している。図5〜図8では、制御信号値に対応するLCRBs,RBSTARTをそれぞれ示している。ただし、図5〜図8では、割り当てリソースブロックの総数が2a×3b×5cを満たさない場合については示していない。
【0036】
たとえば、制御信号が236という値である場合、図8に示すように、対応するLCRBs,RBSTARTは、それぞれ10,11であるから、ユーザ端末に割り当てるリソースブロックは10個で、そのリソースブロックはシステム周波数上の11番目のリソースブロックから連続的に割当てられることを意味する。図8に示すように、制御信号の最終値が299であることから、制御信号に対して9ビットあればよいことがわかる。
【0037】
ユーザ端末に離散的にリソースブロックを割り当てる場合についても、周波数軸上でサブブロックの割り当て様態と制御信号の指示値が、1対1に対応するように制御信号を構成する。また、離散的にリソースブロックを割当てる場合の制御信号は、前述の、9ビットで表されるリソースブロックを連続的に割り当てる場合の制御信号値に続くような値として割り当てる。
【0038】
図9〜図12は、ユーザ端末に離散的にリソースブロックを割り当てる場合の制御信号の値と割り当ての様態との対応例を示す図である。図9〜図12では、項目Dはユーザ端末に割り当てられたリソースブロック数を、項目Eは割り当てリソースブロックを2分割した後のサブブロックのうち低い周波数に割当てるサブブロックの周波数軸上の先頭リソースブロック位置を、項目Fは割当リソースブロックを2分割した後のサブブロックのうち高い周波数に割り当てるサブブロックの周波数軸上の先頭リソースブロック位置を、それぞれ示している。
【0039】
たとえば、制御信号が319という値である場合、図9に示すように、項目D,E,Fの値は、10,2,14であるから、ユーザ端末に割り当てたリソースブロック数は10個で、割り当てリソースブロックを2分割したサブブロック(リソースブロック5個で構成される)のうち1つは、周波数軸上で2番目のリソースブロックから連続5個配置され、もう一方は、周波数軸上で14番目のリソースブロックから連続5個配置される。図12に示すように、制御信号の最終値は508となるため、前述した、リソースブロックを連続的に割り当てる場合の制御ビットとして用意する9ビットの中で、離散的にリソースブロックを割り当てる場合も指示できる。
【0040】
ユーザ端末は、あらかじめ図5〜図12に示した制御信号の値と割り当て態様との対応を記憶しておき、受信した制御信号の値に基づいて、その値に対応する割り当て態様(上り回線のデータ送信用に自身に割り当てられたリソースブロックの数と配置)を把握することができる。
【0041】
なお、本実施の形態では、システム周波数内に25個のリソースブロックが存在する場合に、ユーザ端末に対する割り当てリソースブロック数が10〜18個の場合のみ、離散的にリソースブロックを割り当てることができるようにしたが、離散的にリソースブロックを割当てることができる割り当てリソースブロック数の範囲はこれに限定されず、任意の値とすることができる。たとえば、12〜16個の場合に離散的にリソースブロックを割り当てることができるようにする等、より大きな制約を加えると、図5〜図12に示した制御信号の削減を実現できる。また、たとえば、8〜20個の場合に離散的にリソースブロックを割り当てることができるようにする等、制約を緩くすると、リソースブロック割り当てに関する柔軟性が高くなり、より高い伝送性能を実現できる。
【0042】
また、離散的にリソースブロックを割り当てることを許可するための範囲は、本実施の形態は、上限値と下限値(AおよびB)の両方を定めるようにしたが、これに限らず、上限値(B)または下限値(A)のみを定めるようにしてもよい。
【0043】
また、本実施の形態では、割り当てリソースブロックをサブブロックに分割した後、周波数軸上のサブブロックの配置を決める際に、サブブロック間の間隔を2リソースブロック単位で決定することができるようにしているが、サブブロック間の間隔の単位はこれに限らず、任意の値とすることができる。たとえば、1リソースブロック単位とする場合、サブブロックの配置を細かく制御することができるため、伝送効率の向上を実現できる。また、3リソースブロック単位以上の値とすると、本実施の形態で例示した場合より大幅な制御信号量の削減が期待できる。
【0044】
また、サブブロックの間隔は、割り当てリソースブロック数に応じて変更してもよい。たとえば、割り当てリソースブロック数が10および12の場合はサブブロック間隔を2リソースブロック単位で決定し、割り当てリソースブロック数が15、16および18の場合はサブブロック間隔を4リソースブロック単位で決定する、等のように割り当てリソースブロック数とサブブロック間隔の単位の対応をあらかじめ定めておくようにする。サブブロックの間隔の単位をリソースブロック数に応じて変更する場合は、リソースブロック数とサブブロックの間隔の単位との対応をユーザ端末も保持しておくこととする。また、サブブロック間隔を決定する際に、あらかじめ、最小のサブブロック間隔を決めておき、サブブロック間は必ず最小のサブブロック間隔以上離して配置することにしてもよい。
【0045】
また、本実施の形態では、システム周波数のリソースブロック数が25個の場合について説明したが、これに限らず、たとえば、3GPPで検討されているLTEのシステムとして定義されている、リソースブロックが50個の場合や100個の場合等についても、本実施の形態で示した割り当て方法をそのまま適用することができる。
【0046】
また、本実施の形態では、制御信号として9ビットを用意し、連続的にリソースブロックを割り当てる場合と、離散的にリソースブロックを割り当てる場合との両方をその9ビットで指示できるようにしたが、たとえば、連続配置と離散配置を切り替えるためのビットと、リソースブロックの割り当て態様に関する具体的な指示内容を示すビットとを分離する構成にしてもよい。
【0047】
また、本実施の形態では、割り当てリソースブロック数を2a×3b×5cを満たす場合に限定したが、これに限らず、本発明はその他の場合についても適用できる。また、リソースブロックに含まれるサブキャリア数についても、本実施の形態で例示した12サブキャリアに限定されず、任意の値とすることができる。
【0048】
なお、本実施の形態では、基地局がユーザ端末に上り回線の周波数を割り当て、その割り当て結果をユーザ端末に通知する構成としているが、本発明の通信システムはこれに限定されない。たとえば、リソースの割り当て要求を送信する送信機側が(本実施の形態ではユーザ端末に相当)、本実施の形態で基地局が行う周波数の割り当て方法を用いてデータ送信に使用したいリソースブロックを決定し、その結果を、本実施の形態で示した割り当て結果を通知する制御信号と同様の制御信号を用いて受信機(本実施の形態では基地局)に通知する構成としてもよい。
【0049】
このとき、送信機から受信機に対して周波数割り当てを通知する制御信号の通知方法は、任意の方法をとることができる。たとえば、制御信号送信用のチャネルを用いて、データ送信に先立って受信機に通知してもよいし、送信機がデータ送信と同時に制御信号も送信し、受信機がそのデータを受信した際に、はじめに制御信号を抽出して周波数割り当て内容を確認した後、その内容に基づいて送信されたデータを復調するようにしてもよい。この場合、送信機は本実施の形態のユーザ端末と同様の構成とし、たとえば、周波数割当部3が、本実施の形態の基地局が行う割り当て方法により周波数割り当てを実施し、制御信号を生成するようにすればよい。また、制御信号を生成する制御信号生成手段を別に備えるようにしてもよい。
【0050】
このように、本実施の形態では、基地局が、ユーザ端末にリソースブロックを周波数軸上で連続的に割り当てる形式と、離散的に割り当てる形式と、の両方に対応している場合に、離散的に割り当てる際に、割り当てるリソースブロックの分割数を2とし、各サブブロックのサイズは等しくなるように分割し、サブブロックの間隔を2リソースブロック単位で決定するようにした。そのため、基地局がユーザ端末に対して割り当てるリソースブロックを決定する際に、離散的な配置を求める際の処理量を削減することができる。また、割り当てたリソースブロックをユーザ端末に通知する際の制御信号量を削減することが可能になり、結果的に少ないオーバーヘッドで良好な伝送効率を実現することができる。
【0051】
また、基地局がリソースブロックをユーザ端末に割り当てる際に、割り当てるリソースブロックに基づいて、離散的にリソースブロックを割り当てることを許可するか否かを決定するようにした。また、離散的な配置とする効果の少ないケースに離散的な割り当てを実施することを防ぐことができる。
【0052】
実施の形態2.
図13は、本発明にかかる実施の形態2の周波数割り当て方法で用いる基準サブブロック位置の一例を示す図である。本実施の形態の通信システムの構成、ユーザ端末の構成、基地局の構成は実施の形態1と同様である。本実施の形態では、基地局は、ユーザ端末に離散的な周波数割り当てを行う場合に、最大で4つのサブブロックに分割することとし、4つのサブブロックに分割する場合には図13で例示したようなあらかじめ定めた基準サブブロック位置を用いて周波数の割り当てを行う。本実施の形態と実施の形態1とは、割り当てリソースブロックをサブブロックに分割する際のサブブロック分割数と、周波数軸上の各サブブロックの割り当て方法と、リソースブロックの割り当て結果をユーザ端末に通知する際の制御信号と、が異なるが、それ以外は、実施の形態1と同様である。以下、実施の形態1と異なる点について説明する。
【0053】
基地局は、ユーザ端末からリソースブロック割り当ての要求を受信すると、割り当てリソースブロックを決定する。このとき、割り当てリソースブロックを周波数軸上で連続的に配置する方法と、割り当てリソースブロックを2つのサブブロックに分割し、各サブブロックを周波数軸上で離散的に配置する方法と、割り当てリソースブロックを4つのサブブロックに分割し、各サブブロックを周波数軸上で離散的に配置する方法と、3つの方法のいずれかを用いることができる。すなわち、本実施の形態では、これら3つのリソースブロック割り当て方法のうちの3つめに示した、割り当てリソースブロックを4つのサブブロックに分割し、各サブブロックを周波数軸上で離散的に配置する方法が、実施の形態1に追加されている。以下では、これらの3つの方法を、前から順に連続配置,2分割配置,4分割配置とよぶこととする。分割された各サブブロックのサイズは、同じサイズとする。ただし、割当リソースブロック数がサブブロック数で割り切れないような場合には、1リソースブロック分サイズの違うサブブロックができてもよい。
【0054】
本実施の形態の基地局は、実施の形態1と同様に、ユーザ端末に割り当てるリソースブロックの総数に基づいて、離散的な割り当てを行うことを許可するか否かを決定することとする。また、ユーザ端末に連続配置の割り当てを行う場合およびユーザ端末に2分割配置の割り当てを行う場合には、基地局は、実施の形態1で説明した方法と同様の方法でリソースブロックの位置を決定する。
【0055】
ユーザ端末に4分割配置の割り当てを行う場合には、基地局は、分割後の各サブブロックにあらかじめ定めた基準サブブロック位置からのオフセット量を決定することで、周波数軸上における各サブブロックの位置を決定する。図13の、基準サブブロック30〜33は、基準サブブロック位置に配置した基準サブブロックの一例を示している。図中の1つの四角は、リソースブロックを示しており、同一塗りつぶしで示した部分は同一のサブブロックを示している。基準サブブロック位置は、たとえば、基準サブブロックの開始位置または中央位置、などとして定めておく。ここでは、基準サブブロック位置は、基準サブブロックの開始位置(もっとも周波数の低い位置)とする。図13では、割り当てリソースブロック数が12で、サブブロック分割数が4の場合を例に示している。この場合、割り当てサブブロック数が12でサブブロック分割数が4であるため、サブブロックサイズは3リソースブロックとなる。基地局は、あらかじめ、各割当リソースブロック数とサブブロック分割数について、図13のような基準サブブロック位置を設定しておく。またユーザ端末はこの基準サブブロック位置を、たとえば、基地局からあらかじめ通知される等により把握していることとする。
【0056】
4分割配置の割り当ての場合に、基地局は、ユーザ端末に割り当てる周波数軸上の各サブブロックの位置を決定するために、サブブロックごとに、そのサブブロックの割り当て位置(周波数軸上)の候補である候補位置とその位置に最も近い位置の基準サブブロック位置との間の差分であるオフセット量を求め、オフセット量が所定の条件を満たすよう候補位置を選択し、選択した候補位置を実際に割り当てるサブブロックの位置として決定する。この際の、オフセット量の条件としては、リソースブロックごとに定めておいてもよいし、複数のリソースブロックについてのオフセット量に対する条件として定めておいてもよいし、また、あらかじめ定められたオフセット量のみとるようにしてもよい。
【0057】
具体的には、たとえば、最も低い周波数に割り当てるサブブロックの開始位置を候補位置(リソースブロック単位)として求め、基準サブブロック30の開始位置(リソースブロック単位)をその候補位置から減じてオフセット量とする。すなわち、オフセット量が“1”の場合は、その候補位置は、基準サブブロック30より1リソースブロック分高周波数側に配置されていることになる。基準サブブロックごとにオフセット量に条件を決定しておく場合には、たとえば、オフセット量の絶対値が2以下というような条件を定めておく。割り当てるサブブロック数と基準サブブロックの数は等しい(いずれも4つ)ため、割り当てるサブブロックと基準サブブロックは1対1に対応し、割り当てるサブブロックのオフセット量は、周波数が低い方から順に基準サブブロック30〜33の位置との差をとることにより求める。
【0058】
基地局は、ユーザ端末に割り当てるリソースブロックを決定すると、割り当て結果をユーザ端末に通知するための制御信号を送信する。本実施の形態では、連続的なリソースブロック配置を指示する場合および2分割配置の場合については、実施の形態1で説明した制御信号を用いることとし、さらに、制御信号として分割方法を識別するためのビットと4分割配置用のビットを用意する。具体的には、サブブロック分割数が1(連続的なリソースブロック割当を行う場合に相当)またはサブブロック分割数が2である場合と、サブブロック分割数が4である場合と、のいずれであるかを識別するために1ビットを用意する。さらに、サブブロック分割前の割り当てリソースブロック数が10,12,15,16,または18のいずれであるかを示すために3ビット、前述した基準サブブロック位置からのオフセット量を示すために8ビット、をそれぞれ用意する。基準サブブロック位置からのオフセット量は、1つのサブブロック当たり2ビットの制御信号を用いる。
【0059】
図14は、1つのサブブロックについての、オフセット量と、2ビットの制御信号との対応例を示す図である。図14では、オフセット量が“−1”の場合は、そのサブブロックは、基準サブブロックの位置から周波数軸上で1リソースブロック分低い周波数に位置することを表し、オフセット量の“1”は基準サブブロックの位置から周波数軸上で1リソースブロック分高い周波数に位置することを表す。
【0060】
なお、本実施の形態では、離散的にリソースブロックを割り当てる際のサブブロック分割数を2または4としたが、サブブロック分割数を3とできるような構成としてもよいし、また、サブブロック分割数が4を超えることができるように構成しても良い。その場合も、本実施の形態の4分割配置の場合と同様に基準サブブロック位置を定義し、基準サブブロック位置とのオフセット量に基づいてサブブロックを配置し、オフセット量を制御信号として通知するようにすればよい。
【0061】
また、本実施の形態では、4分割配置の場合についてのみ、基準サブブロック位置からのオフセット量に基づいてサブブロック配置の決定および制御信号を決定したが、これに限らず、2分割数配置の場合に同様に基準サブブロックを用いるようにしてもよい。また、4分割配置の場合に実施の形態1で説明した2分割配置の方法と同様に、基準サブブロックを用いずに、割り当てリソースブロックの総数と、サブブロックの開始位置をサブブロックの数だけ通知するようにしてもよい。また、2および4以外のサブブロック分割数とする場合についても、実施の形態1または本実施の形態で説明した方法と同様に割り当ておよび通知を行うようにしてもよい。
【0062】
また、本実施の形態で説明した基準サブブロック位置の配置についても、図13の例に限らず、任意の配置をとることが可能である。また、基準サブブロック位置の間隔についても特に制限はない。さらに、基準サブブロック位置は可変としておき、必要に応じて変更するようにしてもよい。
【0063】
また、本実施の形態では、離散的配置を許可するか否かを実施の形態1と同様に決定する、すなわち、サブブロック分割を実行できる割り当てリソースブロック総数を、2分割配置と4分割配置で同一としたが、必ずしも同一である必要は無く、2分割配置と4分割配置を許可するか否かの条件をそれぞれ異なるようにしてもよい。
【0064】
このように、本実施の形態では、基地局がユーザ端末に、リソースブロックを周波数軸上で離散的に割当てる場合のサブブロック分割数を2または4とし、さらに、サブブロック分割数4の場合のリソースブロック割当を決める際に、あらかじめ定めた基準サブブロックの位置に基づいて各サブブロックの位置を決定し、また、割り当てるサブブロック位置と基準サブブロック位置とのオフセット量を制御信号として通知するようにした。そのため、制御信号量を抑えつつ、サブブロック分割数を増加させることができ、これにより伝送効率を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
以上のように、本発明にかかる通信システム、通信装置および周波数割り当て方法は、システム周波数帯を複数の端末に割当る無線通信システムに有用であり、特に、1つのユーザ端末に離散的な周波数割り当てを行う無線通信システムに適している。
【符号の説明】
【0066】
1 変調シンボル生成部、2 DFT処理部、3 周波数割当部、4 IDFT処理部、5 CP付加部、6 送信アンテナ、10−1〜10−24 リソースブロック、20,21,22−1,22−2 周波数、30〜33 基準サブブロック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ送信を行う送信装置と、前記送信装置から送信されたデータを受信し、前記送信装置にデータ送信のための周波数帯域を割り当てる受信装置と、で構成され、前記受信装置が、連続的に周波数帯域を割り当てる連続割り当て方式と離散的に周波数帯域を割り当てる離散的割り当て方式とのいずれかの方式を選択し、選択した方式に基づいて前記送信装置に対する周波数帯域の割り当てを実施する通信システムであって、
前記受信装置は、前記送信装置に割り当てた周波数帯域を制御信号により前記送信装置へ通知し、前記制御信号内の前記割り当てた周波数帯域を示すビットとは異なるビットにより前記連続割り当て方式と前記離散的割り当て方式との間の切り替えを指示し、離散的割り当て方式を選択した場合、割り当てる周波数帯域の総量を2個のサブブロックに分割し、サブブロック単位で周波数軸上の配置を決定することにより前記送信装置に周波数帯域を割り当て、
前記送信装置は、前記受信装置から受け取った制御信号に基づいて自身に割り当てられた周波数帯域を求めることを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記サブブロックは、2個以上のリソースブロックを含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
連続的に周波数帯域を割り当てる連続割り当て方式と離散的に周波数帯域を割り当てる離散的割り当て方式とのいずれかの方式を選択して、選択した方式に基づいて自身がデータ送信に用いる周波数帯域を決定する通信装置であって、
離散的割り当て方式を選択した場合、あらかじめ定めた離散的割り当て状態を制約するための離散的割り当て情報に基づいて、割り当てる周波数帯域の総量をサブブロックに分割し、サブブロック単位で周波数軸上の配置を決定することにより自身に対して割り当てる周波数帯域を決定する周波数割り当て手段と、
割り当てた周波数帯域を通知するための制御信号を生成し、前記制御信号内の前記割り当てた周波数帯域を示すビットとは異なるビットにより前記連続割り当て方式と前記離散的割り当て方式との間の切り替えを通知する制御信号生成手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項4】
データ送信を行う送信装置と、前記送信装置から送信されたデータを受信し、前記送信装置にデータ送信のための周波数帯域を割り当てる受信装置と、で構成され、前記受信装置が、連続的に周波数帯域を割り当てる連続割り当て方式と離散的に周波数帯域を割り当てる離散的割り当て方式とのいずれかの方式を選択し、選択した方式に基づいて前記送信装置に対する周波数帯域の割り当てを実施する通信システムにおける周波数割り当て方法であって、
前記受信装置が、前記送信装置に割り当てた周波数帯域を制御信号により前記送信装置へ通知し、前記制御信号内の前記割り当てた周波数帯域を示すビットとは異なるビットにより前記連続割り当て方式と前記離散的割り当て方式との間の切り替えを指示する制御信号送信ステップと、
前記受信装置が、離散的割り当て方式を選択した場合、割り当てる周波数帯域の総量を2個のサブブロックに分割し、サブブロック単位で周波数軸上の配置を決定することにより前記送信装置に周波数帯域を割り当てる離散的割り当てステップと、
前記送信装置が、前記受信装置から受け取った制御信号に基づいて自身に割り当てられた周波数帯域を求める帯域算出ステップと、
を含むことを特徴とする周波数割り当て方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−253786(P2012−253786A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−160189(P2012−160189)
【出願日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【分割の表示】特願2011−504815(P2011−504815)の分割
【原出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】