説明

通信システム、通信解析装置および通信解析方法

【課題】SIP通信を行う通信端末の通信状態を、予め記憶されている通信ログによらず、より的確に解析する通信解析装置および通信解析方法を提供する。
【解決手段】通信解析装置が、通信端末を宛先とする通信要求の通信メッセージを送信し、送信した通信メッセージに対応する応答の通信メッセージを受信し、受信した応答の通信メッセージと、予め記憶された判定条件とを比較して、一致する判定条件に対応付けられて予め記憶されている通信状態情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SIPに基づいて通信を行う通信端末の通信状態を解析する通信システム、通信解析装置および通信解析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IPネットワーク上で、SIP(Session Initiation Protocol)に基づいた電話通信が行われている。図7は、従来技術によるSIP通信システムの概念を示す図である。一般的なSIP通信システムは、IP電話網601に接続され、IP電話網601を介して電話端末604(電話端末604−1、電話端末604−2、電話端末604−3)へ送信される通信メッセージを中継してSIP通信の呼制御を行うSIPサーバ装置602(SIPサーバ装置602−1、SIPサーバ装置602−2、SIPサーバ装置602−3)や、電話端末604に入出力される情報の送受信やプロトコル変換を行うターミナルアダプタ(TA)603(ターミナルアダプタ603−1、ターミナルアダプタ603−2、ターミナルアダプタ603−3)などにより構成される。
【0003】
SIPサーバ装置602は、電話端末604の状態管理を行う。例えば、SIPサーバ装置602−1は、自身が管理する電話端末604−1が電話端末604−2を宛先とする通信要求を行う際、SIPサーバ装置602−2とSIPによる通信メッセージの送受信を行い、通信を確立する。SIPサーバ装置602−1がSIPサーバ装置602−2との通信を確立すると、電話端末604−1と電話端末604−2とは、IP電話網601を介した通話を開始する。ここで、SIPサーバ装置602−1は、電話端末604−1が電話端末604−2と通話している間に、電話端末604−3から電話端末604−1への通信要求に基づいてSIPサーバ装置602−3から送信される通信メッセージを受信した際には、SIPサーバ装置602−3に対して、電話端末604−1は通話中であることを示すBT(Busy Tone)を送信する。
特許文献1には、従来の固定電話サービスで提供される113番(電話故障調べ)や114番(話中調べ)等と同様のサービスを、SIP通信で行う方法が提案されている。ここでは、電話端末への通信要求に対してBTが応答された場合、その電話端末の通信状態を管理するSIPサーバ装置に、電話端末の通信状態の問い合わせを行う。
【特許文献1】特開2006−165919号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようにSIPサーバ装置によって管理される電話端末の情報は、実際の電話端末の通信状態とは必ずしも一致しない場合があり、また電話端末の通信状態を詳細に区別することはできない。例えば、電話端末604−1は通話を行っていないが、受話器が外れたままになっている場合、SIPサーバ装置602−1はその状態を知ることはできず、その間にSIPサーバ装置602−1に対して電話端末604−1の通信状態を問い合わせても、電話端末604−1が空き状態であることを示す情報が応答され、電話端末604−1の状態に応じた適切な応答がされているとはいえない。また、例えば、ターミナルアダプタ603−1が回線から外れていて電話端末604−1への通信が行えないような場合も、同様に、SIPサーバ装置602−1はその状態に応じた通信状態情報を提供することはできない。
【0005】
このように、従来の技術では、SIP通信において、通信端末に通信要求を行ってBTが応答された場合、SIPサーバ装置に問い合わせることによっては、通信要求先の電話端末が通話中である場合、通信要求先の電話端末の受話器が外れている場合、通信要求先のSIPサーバ装置と電話端末との間の回線に故障があると考えられる場合、などの通信状態の切り分けを行うことはできない。ここで、通信先の電話端末の通信状態は、より詳細な情報を取得できることが望ましい。また、SIPサーバ装置には、そのSIPサーバ装置が送受信した通信メッセージのログが記憶される場合、オペレータがこのログを解析することによって電話端末の通信状態を特定する方法も考えられるが、このような解析には時間がかかり面倒である上、オペレータのスキルレベルによって異なる通信状態と判定されることが考えられるなど、判定結果の信用性は安定しないものとなる。また、このような通信状態は、予め記憶された通信ログを読み出して解析するのでは多少のタイムラグが生じることとなるため、できるだけ最新の通信状態を判定することが望ましい。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、SIP通信を行う通信端末の通信状態を、予め記憶されている通信ログによらず、より的確に解析する通信解析装置および通信解析方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明は、SIPに基づく通信を行う通信端末と、通信端末により送受信され、送出元を識別する情報が含まれる通信メッセージを中継するSIPサーバ装置に接続された通信解析装置とを備えた通信システムであって、通信解析装置は、通信端末を宛先とする通信要求の通信メッセージを送信する通信要求部と、通信要求部が送信した通信メッセージに対応する応答の通信メッセージを受信する通信メッセージ受信部と、通信メッセージ受信部が受信する通信メッセージのうち、通信端末の通信状態を特定する通信メッセージにより示される判定条件と、判定条件により特定される通信端末の通信状態を示す通信状態情報とが対応付けられて予め記憶されている判定条件記憶部と、通信メッセージ受信部が受信する通信メッセージと、判定条件記憶部に予め記憶されている判定条件とを比較して、通信メッセージに一致する判定条件を検出した場合、検出した判定条件に対応付けられて判定条件記憶部に予め記憶されている通信端末の通信状態情報を出力する判定部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、通信解析装置の、通信要求部は、試験用の通信メッセージであることを示す情報が含まれる通信要求の通信メッセージを送信し、通信端末は、通信解析装置から送信される通信要求の通信メッセージを受信する通信要求受信部と、通信要求部が受信する通信メッセージに、試験用であることを示す情報が含まれるか否かを判定する試験用通信要求判定部と、試験用通信要求判定部が、通信メッセージが試験用であることを示す情報を含まないと判定した場合、呼び出し音を出力し、一方、試験用通信要求判定部が、通信メッセージが試験用であることを示す情報を含むと判定した場合、呼び出し音を出力しない出力部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、通信解析装置の判定条件記憶部には、通信端末を送出元とする回線塞がりを示す通信メッセージにより示される判定条件と、通信端末が備える受話器が外れていることを示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、通信解析装置の判定条件記憶部には、SIPサーバ装置を送出元とするタイムアウトを示す通信メッセージにより示される判定条件と、SIPサーバ装置と通信端末とが繋がっていない状態であるか、またはSIPサーバ装置と通信端末との間の回線が故障している状態であるかのいずれか、または双方の状態を示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、通信解析装置の判定条件記憶部には、SIPサーバ装置を送出元とする回線塞がりを示す通信メッセージにより示される判定条件と、通信端末は通話中であることを示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、通信解析装置の判定条件記憶部には、SIPサーバ装置を送出元とするサーバ故障を示す通信メッセージにより示される判定条件と、SIPサーバ装置が故障している状態であるか、または輻輳により通信端末と通話ができない状態であるかのいずれか、または双方の状態を示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、SIPに基づく通信を行う通信端末により送受信され、送出元を識別する情報が含まれる通信メッセージを中継するSIPサーバ装置に接続された通信解析装置であって、通信端末を宛先とする通信要求の通信メッセージを送信する通信要求部と、通信要求部が送信した通信メッセージに対応する応答の通信メッセージを受信する通信メッセージ受信部と、通信メッセージ受信部が受信する通信メッセージのうち、通信端末の通信状態を特定する通信メッセージにより示される判定条件と、判定条件により特定される通信端末の通信状態を示す通信状態情報とが対応付けられて予め記憶されている判定条件記憶部と、通信メッセージ受信部が受信する通信メッセージと、判定条件記憶部に予め記憶されている判定条件とを比較して、通信メッセージに一致する判定条件を検出した場合、検出した判定条件に対応付けられて判定条件記憶部に予め記憶されている通信端末の通信状態情報を出力する判定部と、を備えることを特徴とする通信解析装置である。
【0014】
また、本発明は、SIPに基づく通信を行う通信端末により送受信され、送出元を識別する情報が含まれる通信メッセージを中継するSIPサーバ装置に接続され、SIPサーバ装置が受信する通信メッセージのうち、通信端末の通信状態を特定する通信メッセージにより示される判定条件と、判定条件により特定される通信端末の通信状態を示す通信状態情報とが対応付けられて予め記憶されている判定条件記憶部を備えた通信解析装置を用いた通信解析方法であって、通信要求部が、通信端末を宛先とする通信要求の通信メッセージを送信するステップと、通信メッセージ受信部が、通信要求部が送信した通信メッセージに対応する応答の通信メッセージを受信するステップと、判定部が、通信メッセージ受信部が受信する通信メッセージと、判定条件記憶部に予め記憶されている判定条件とを比較して、通信メッセージに一致する判定条件を検出した場合、検出した判定条件に対応付けられて判定条件記憶部に予め記憶されている通信端末の通信状態情報を出力するステップと、を備えることを特徴とする通信解析方法である。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、通信解析装置が、通信端末を宛先とする通信要求の通信メッセージに対応する応答の通信メッセージを受信し、受信した応答の通信メッセージと、予め記憶された判定条件とを比較して、一致する判定条件に対応付けられて予め記憶されている通信状態情報を出力するようにしたので、SIP通信を行う通信端末の通信状態を判定することが可能となる。
【0016】
また、本発明によれば、通信解析装置は、試験用の通信メッセージであることを示す情報が含まれる通信要求の通信メッセージを送信し、通信端末は、受信する通信要求の通信メッセージに、試験用であることを示す情報が含まれると判定した場合、着信を出力しないようにしたので、例えば、通信端末の呼び出し音を鳴らさずに通信メッセージの送受信を行い、通信端末の通信状態を判定することが可能となる。
【0017】
また、本発明によれば、通信要求先の通信端末を送出元とする回線塞がりを示す通信メッセージにより示される判定条件と、通信端末が備える受話器が外れていることを示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されているようにしたので、通信要求先の通信端末から回線塞がりを示す通信メッセージが送出されていた場合に、通信端末が備える受話器が外れていると判定することが可能となる。
【0018】
また、本発明によれば、SIPサーバ装置を送出元とするタイムアウトを示す通信メッセージにより示される判定条件と、SIPサーバ装置と通信端末とが繋がっていない状態であるか、またはSIPサーバ装置と通信端末との間の回線が故障している状態であるかのいずれかまたは双方の状態を示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されているようにしたので、SIPサーバ装置を送出元とするタイムアウトを示す通信メッセージが送出されていた場合に、SIPサーバ装置と通信端末とが繋がっていない状態であるか、またはSIPサーバ装置と通信端末との間の回線が故障している状態であると判定することが可能となる。
【0019】
また、本発明によれば、SIPサーバ装置を送出元とする回線塞がりを示す通信メッセージにより示される判定条件と、通信端末は通話中であることを示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されているようにしたので、SIPサーバ装置を送出元とする回線塞がりを示すメッセージが送出されていた場合に、通信端末は通話中であると判定することが可能となる。
【0020】
また、本発明によれば、SIPサーバ装置を送出元とするサーバ故障を示す通信メッセージにより示される判定条件と、SIPサーバ装置が故障している状態であるか、輻輳により通信端末と通話ができない状態であるかのいずれかまたは双方の状態を示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されているようにしたので、SIPサーバ装置を送出元とするサーバ故障を示す通信メッセージが送出されていた場合に、SIPサーバ装置が故障している状態であるか、輻輳により通信端末と通話ができない状態であると判定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による通信システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態による通信システムは、通信解析装置100と、通信端末200−1と、SIPサーバ装置300と、通信端末200−2を備えている。
【0022】
通信端末200−1は、通信解析装置100に対して、特定の通信端末の通信状態の判定要求を送信する。本実施形態では、通信端末200−1は、電話端末500を宛先とする通信要求を行った際、SIPサーバ装置300からの応答としてBTを受信した電話端末であり、通信解析装置100に対して電話端末500を対象とする通信状態の判定要求を行う。また、通信端末200−1は、ユーザから入力される情報に従って、判定要求対象の電話端末500の識別情報(例えば、電話番号)が含まれる判定要求を、通信解析装置100に送信する。
【0023】
SIPサーバ装置300は、通信端末のSIP通信を制御し、接続された配下の通信端末の通信状態を管理するコンピュータ装置である。図1では、SIPサーバ装置300は、1台の電話端末500の通信状態を管理する例を説明するが、複数台の電話端末500を管理対象として良い。SIPサーバ装置300は、管理対象の電話端末500を宛先とするSIPによる通信メッセージ(例えば、INVITE)を受信し、自身の記憶領域に記憶される電話端末500の通信状態を示す情報に応じて、通信メッセージの送受信の制御を行う。例えば、電話端末500が通話中である場合には、通信解析装置100に、通話中を示すレスポンスコード(486)を含む応答の通信メッセージを送信し、電話端末500が通話中でなければ、通信要求の通信メッセージをターミナルアダプタ400に転送する。
【0024】
通信端末200−2は、ターミナルアダプタ400と電話端末500とにより構成され、SIPサーバ装置300のSIP通信制御に基づいて通信を行う。
ターミナルアダプタ(以下、TAともいう)400は、電話端末500に送受信される音声情報の送受信や、プロトコル変換を行い、通信要求受信部410と、試験用通信要求判定部420とを備えている。通信要求受信部410は、通信解析装置100の通信要求部150から送信され、SIPサーバ装置300によって転送される通信メッセージを受信する。試験用通信要求判定部420は、通信要求受信部410が受信した通信要求の通信メッセージに、試験用の通信メッセージであることを示す情報が含まれるか否かを判定する。ここで、試験用の通信メッセージであることを示す情報とは、例えば、通信メッセージの予め定められたヘッダ情報に試験用であることを示す情報を含ませるようにして、予め記憶された試験用であることを示す情報と一致するか否かを判定することにより判定しても良い。または、試験用通信要求判定部420は、自身の記憶領域に試験用の通信メッセージを送出する通信解析装置100の識別情報(例えば、IPアドレス)を予め記憶しておき、受信する通信メッセージに含まれる送出元識別情報が、予め記憶した試験用の通信メッセージを送出する通信解析装置100の識別情報一致する場合に、その通信メッセージを、試験用の通信メッセージであると判定するようにしても良い。
なお、本実施形態においては、ターミナルアダプタ400が、通信要求受信部410と試験用通信要求判定部420との機能部を備える例を説明するが、電話端末500の通信を中継するルータ(VoIPルータ)がこれらの機能部を備えるようにしても良い。
【0025】
電話端末500は、ターミナルアダプタ400とSIPサーバ装置300とを介してIP電話網に接続され、IP電話網に接続された通信端末と電話通信を行う端末であり、出力部510を備えている。出力部510は、ターミナルアダプタ400の試験用通信要求判定部420が、通信要求の通信メッセージは試験用でないと判定すると、通信要求の着信を受付け、呼び出し音を出力する。一方、ターミナルアダプタ400の試験用通信要求判定部420が、受信した通信要求の通信メッセージは試験用であると判定すると、出力部510は、呼び出し音を出力しない。
【0026】
通信解析装置100は、通信端末200−1から送信される判定要求を受信し、その判定対象の通信端末の通信状態を判定する判定処理を行うコンピュータ装置である。通信解析装置100は、判定要求受付け部110と、判定部120と、判定条件記憶部130と、通信メッセージ受信部140と、通信要求部150とを備えている。
【0027】
判定要求受付け部110は、通信端末200−1から送信される判定要求を受信する。
通信要求部150は、判定要求受付け部110が受信した判定要求に含まれる識別情報により示される電話端末500に対応するSIPサーバ装置300を宛先として、試験用通信要求の通信メッセージ(INVITE)を送信する。また、送信した試験用通信要求に対するSIPサーバ装置300からの応答に含まれるレスポンスコードに応じて、ターミナルアダプタ400に試験用通信要求を送信する。ここで、上述したように、通信要求部150が生成する試験用通信要求の通信メッセージは、通常の通信要求と同様に、自身の識別情報を送出元とする情報を含む通信メッセージを送信するようにし、ターミナルアダプタ400がその送出元の情報により試験用であるか否かを判定するようにしても良いし、通信メッセージのヘッダ情報に、試験用である情報を含む通信メッセージを生成するようにしても良い。
通信メッセージ受信部140は、通信要求部150が送信した試験用通信要求の通信メッセージに対応するレスポンスコードが含まれる応答の通信メッセージを受信する。
【0028】
判定条件記憶部130には、予め定められたレスポンスコードとそのコード送出元とによって示される判定条件に対応付けて、その判定条件によって示される判定対象の通信端末の通信状態を示す通信状態情報が予め記憶される。図2は、判定条件記憶部130が記憶するデータ例を示す図である。図2の(a)の行には、回線塞がりを示すレスポンスコード(486)とそのコード送出元がSIPサーバ装置であることによって示される判定条件情報に対応付けられて、「通話中」の通信状態情報が示されている。図3の(a)は、図2の(a)の通信状態を示す概念図である。通信端末200−1と電話端末500とが通話中である場合、SIPサーバ装置300は、電話端末500を宛先とする通信要求を受信すると、自身の記憶領域に記憶して管理する電話端末500の通信状態に基づいて、電話端末500は通話中であると判定し、回線塞がりを示すレスポンスコード(486)を含む応答メッセージを、通信要求元に送信する。
【0029】
図2の(b)の行には、サーバ故障を示すレスポンスコード(5XX(XXはRFC3261に定められた数字))とそのコード送出元がSIPサーバ装置であることによって示される判定条件情報に対応付けられて、「SIPサーバ装置の故障、輻輳等による通話不可」の通信状態情報が示されている。図3の(b)は、図2の(b)の通信状態を示す概念図である。SIPサーバ装置300が故障している場合、またはネットワークが輻輳している場合、SIPサーバ装置300は、電話端末500を宛先とする通信要求を受信すると、サーバ故障を示すレスポンスコードを含む応答メッセージを、通信要求元に送信する。
【0030】
図2の(c)の行には、回線塞がりを示すレスポンスコード(486)とそのコード送出元がTAであることによって示される判定条件情報に対応付けられて、「電話端末の受話器外し」の通信状態情報が示されている。図3の(c)は、図2の(c)の通信状態を示す概念図である。SIPサーバ装置300は、電話端末500が他の通信端末と通話していなければ、電話端末500は空き状態であるとして状態管理するため、電話端末500の受話器が外れていて通話ができない場合でも、電話端末500を宛先とする通信要求を受信すると、通信要求をターミナルアダプタ400に転送する。ターミナルアダプタ400は、電話端末500に対して通信要求を行うが、電話端末500の受話器が外れているため、電話端末500との通話を行うことができないと判定し、回線塞がりを示すレスポンスコード(486)を含む応答メッセージを、通信要求元に送信する。
【0031】
図2の(d)の行には、タイムアウトを示すレスポンスコード(406)とそのコード送出元がSIPサーバ装置であることによって示される判定条件情報に対応付けられて、「TAが外れている、又は回線故障」の通信状態情報が示されている。図3の(d)は、図2の(d)の通信状態を示す概念図である。SIPサーバ装置300は、電話端末500が他の通信端末と通話していなければ、電話端末500を宛先とする通信要求を受信すると、通信要求をターミナルアダプタ400に転送する。ここで、ターミナルアダプタ400が回線から外れているか、または、SIPサーバ装置300とターミナルアダプタ400との間の回線に故障があり、SIPサーバ装置300とターミナルアダプタ400とが通信を行えない場合には、SIPサーバ装置300は、ターミナルアダプタ400からの応答を得ることができない。SIPサーバ装置300は、定められた時間内にターミナルアダプタ400からの応答が得られなければ、タイムアウトと判定し、タイムアウトを示すレスポンスコード(406)を、通信要求元に送信する。
【0032】
図1に戻り、判定部120は、通信メッセージ受信部140が受信した応答の通信メッセージと、判定条件記憶部130に記憶された判定条件情報とを比較して、応答の通信メッセージに含まれるレスポンスコードおよび送出元に一致する判定条件を検出する。判定部120は検出した判定条件情報に対応する通信状態情報を、判定対象の通信端末の通信状態情報と判定する。
【0033】
次に、図4を参照して、本実施形態による通信解析装置100が、電話端末500の通信状態の判定を行う動作例を説明する。
ここで、通信端末200−1は、SIPサーバ装置300を介して電話端末500に通信要求を行っており、SIPサーバ装置300からBTの応答を受けたこととする。
【0034】
通信端末200−1は、ユーザから入力される情報に従って、電話端末500の電話番号を判定対象とする判定要求を、通信解析装置100に送信する。通信解析装置100の判定要求受付け部110が、通信端末200−1から送信される判定要求を受信すると、通信要求部150は、試験用通信要求の通信メッセージ(INVITE)を、電話端末500に対応するSIPサーバ装置300を宛先として送信する(ステップS1)。
【0035】
SIPサーバ装置300が、通信解析装置100から送信される試験用通信要求の通信メッセージを受信すると(ステップS2)、SIPサーバ装置300が、自身で管理する電話端末500の通話状態を示す情報を読み出して、電話端末500の通信状態を判定する(ステップS3)。SIPサーバ装置300が、電話端末500は通話中であると判定すると、通話中であることを示す応答の通信メッセージ(486)を、通信解析装置100に送信する(ステップS3−YES)。一方、SIPサーバ装置300が、電話端末500は通話中でないと判定すれば、通信要求の通信メッセージを、ターミナルアダプタ400に転送する(ステップS3−NO)。
【0036】
ターミナルアダプタ400の通信要求受信部410が、SIPサーバ装置300から転送された通信要求の通信メッセージを受信すると、試験用通信要求判定部420は、通信要求受信部410が受信した通信要求の通信メッセージが試験用であるか否かを判定する(ステップS4)。ここで、試験用通信要求判定部420が、受信した通信メッセージが、試験用であると判定すると(ステップS4−YES)、電話端末500の出力部510は、着信音を出力しない(ステップS6)。一方、試験用通信要求判定部420が、ステップS4で受信した通信メッセージは試験用でないと判定すると(ステップS4−NO)、ターミナルアダプタ400は、電話端末500に着信を通知する。電話端末500の出力部510は、受話器外れなどにより、電話端末500が通話可能でない状態であれば(ステップS5−NO)、着信音を出力しない(ステップS6)。この場合、ターミナルアダプタ400は、回線塞がりを示す応答の通信メッセージ(486)を、通信解析装置100に送信する。一方、ステップS5で、電話端末500が通話可能な状態であれば、着信通知を受け、電話端末500の出力部510は、呼び出し音を出力する(ステップS7)。この場合、通信要求受信部410は、呼び出し中を示す応答の通信メッセージ(180)を、通信解析装置100に送信する。
【0037】
通信解析装置100の通信メッセージ受信部140は、ステップS1で通信要求部150が送信した試験用通信要求の通信メッセージに対応する応答の通信メッセージを、SIPサーバ装置300またはターミナルアダプタ400から受信する(ステップS8)。判定部120は、通信メッセージ受信部140が受信した応答の通信メッセージと一致する判定条件を、判定条件記憶部130に記憶された判定条件から検出する。例えば、判定部120は、まず、応答の通信メッセージに含まれるレスポンスコードがサーバ故障(5XX)であるか否かを判定する(ステップS9)。ここで、応答の通信メッセージに含まれるレスポンスコードがサーバ故障(5XX)であれば、判定部120は、電話端末500の通信状態をサーバ故障と判定する(ステップS10)。
【0038】
一方、ステップS9で、応答の通信メッセージに含まれるレスポンスコードがサーバ故障(5XX)でないと判定すれば、判定部120は、応答の通信メッセージに含まれるレスポンスコードがタイムアウト(406)であるか否かを判定する(ステップS11)。応答の通信メッセージに含まれるレスポンスコードがタイムアウト(406)であれば、判定部120は、電話端末500の通信状態をTA外れ又は回線(網)故障と判定する(ステップS12)。
【0039】
一方、ステップS11で、応答の通信メッセージに含まれるレスポンスコードがタイムアウト(406)でないと判定すれば、判定部120は、通信ログのレスポンスコードが回線塞がり(486)であるか否か、またそのコード送出元がSIPサーバ装置であるか電話端末であるかを判定する(ステップS13)。回線塞がりのコード送出元がSIPサーバ装置であれば、判定部120は、電話端末500の通信状態を通話中と判定する(ステップS14)。一方、回線塞がりのコード送出元がターミナルアダプタであれば、判定部120は、電話端末500の通信状態を受話器外れと判定する(ステップS15)。
【0040】
このように、本実施形態によれば、SIP通信において、通信要求に対する応答としてBTを受信した場合に、通信解析装置100に判定要求を行うことで、その通信要求先の通信端末の通信状態を、より的確に、詳細に判定することが可能となる。
なお、図4のステップS9で、サーバ故障と判定された場合には、判定要求元に、「サーバが故障しています」などの音声ガイダンスを出力して流すようにしても良い。また、図4のステップS11で、TA外れまたは回線故障と判定された場合には、判定要求元に、「ターミナルアダプタが外れているか、回線が故障しています」などの音声ガイダンスを出力して流すようにしても良い。また、図4のステップS13で、受話器外れと判定された場合には、判定要求元に、「(判定要求対象の識別情報)は、端末に通話可能な回線が空いていないか、受話器外れであったことをお知らせします」などの音声ガイダンスを出力して流すようにしても良い。また、図4のステップS13で、通話中と判定された場合には、判定要求元に、「(判定要求対象の識別情報)は、通話中であったことをお知らせします」などの音声ガイダンスを出力して流すようにしても良い。
【0041】
また、本実施形態は、1チャネル、1電話番号の場合の通信ネットワークにおける動作例を示したが、複数チャネル、複数電話番号などの契約状態の場合にも、本実施形態と同様に、通信要求に対してBTが応答された場合の通信先の通信状態を判定することが可能である。図5の(a)は、1チャネル、1電話番号の端末状態を示す図である。ここでは、1つのターミナルアダプタに、1つの電話番号をもつ1台の電話端末が接続されている。図5の(b)は、複数チャネル、1電話番号の端末状態を示す図である。ここでは、1つのターミナルアダプタに、同一の電話番号をもつ複数台の電話端末が接続されている。図5の(c)は、複数チャネル、複数電話番号の端末状態を示す図である。ここでは、1つのターミナルアダプタにそれぞれ異なる電話番号をもつ複数台の電話端末が接続されている。
【0042】
図6は、レスポンスコードとそのコード送出元と、チャネル・電話番号の契約状態とによって示される判定条件と、その判定条件に対応する通信状態情報を示す図である。
図6の(a)の行には、回線塞がりを示すレスポンスコード(486)とそのコード送出元がSIPサーバ装置である場合の、契約状態毎の通信状態情報が示されている。この場合、1チャネル1番号であれば、「通話中」の通信状態を、複数チャネル1番号であれば、「全チャネルとも通話中」の通信状態を、複数チャネル複数番号であれば、「該当番号に括り付けられている全てのチャネルが通話中」の通信状態を示している。
【0043】
図6の(b)の行には、サーバ故障を示すレスポンスコード(5XX(XXはRFC3261に定められた数字))とそのコード送出元がSIPサーバ装置である場合の、契約状態毎の通信状態情報が示されている。この場合、1チャネル1番号、複数チャネル1番号、複数チャネル複数番号のいずれの契約状態であっても、「SIPサーバ装置の故障、輻輳等による通話不可」の通信状態であると判定できる。
【0044】
図6の(c)の行には、回線塞がりを示すレスポンスコード(486)とそのコード送出元がTAである場合の、契約状態毎の通信状態情報が示されている。この場合、1チャネル1番号であれば、「電話機の受話器外し」の通信状態を、複数チャネル1番号、または複数チャネル複数番号であれば、「電話機の受話器外し又はTAのポート不足」の通信状態を示している。
【0045】
図6の(d)の行には、タイムアウトを示すレスポンスコード(406)とそのコード送出元がSIPサーバ装置である場合の、契約状態毎の通信状態情報が示されている。この場合、1チャネル1番号、複数チャネル1番号、複数チャネル複数番号のいずれの契約状態であっても、「TAが外れている、又は回線故障」の通信状態情報を示している。
このように、通信解析装置100の判定条件記憶部130には、図6に示される判定条件と通信状態情報との対応を予め記憶させるようにして、判定要求に契約状態を付与することで、1チャネル1番号、複数チャネル1番号、複数チャネル複数番号の契約条件に応じた通信状態の判定を行うようにしても良い。
【0046】
また、通信解析装置100には、通信端末200−2が試験用通信要求の通信メッセージに対応する機能を備えているか否かを検査する機能を備えるようにして、試験用通信要求の通信メッセージに対応していれば、通信端末200−2に試験用通信要求の通信メッセージを送信し、対応していなければ、通信端末200−2は、SIPサーバ装置300に対して通信端末200−2の通信状態確認の問い合わせを行うようにしても良い。このようにすれば、通信端末200−2が試験用通信要求の通信メッセージに対応していない場合には、一般的なSIPサーバ装置300が備える通信状態の確認機能を用いて通信状態の確認を行うこととして、通信状態の確認のために通信端末200−2の着信音を鳴らすことを防ぐことができる。
【0047】
また、本実施形態では、通信端末200−1は、電話端末500に通信要求を行ってBTの応答を受けた電話端末であることとしたが、通信端末200−1は、オペレータに操作され、表示部などを備えたコンピュータ端末であっても良い。この場合、判定要求に対する通信状態情報の出力は、判定条件記憶部130に記憶されている通信状態情報を、文字列として通信端末200−1の表示部に表示させ出力するようにしても良い。また、この場合、電話端末500に通信要求を行ってBTの応答を受けた電話端末は、オペレータに問い合わせを行うことによって、通信要求先の通信状態を知ることが可能となる。
【0048】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより通信状態の判定を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0049】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態による通信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による判定条件記憶部に記憶されるデータ例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による端末の通信状態の概念を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態による通信システムの動作例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態による契約状態毎の端末構成を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による判定条件記憶部に記憶されるデータ例を示す図である。
【図7】SIPに基づく通信を行う端末構成の例を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
100 通信解析装置
110 判定要求受付け部
120 判定部
130 判定条件記憶部
140 通信メッセージ受信部
150 通信要求部
200 通信端末
300 SIPサーバ装置
400 ターミナルアダプタ
410 通信要求受信部
420 試験用通信要求判定部
500 電話端末
510 出力部
601 IP電話網
602 SIPサーバ装置
603 ターミナルアダプタ
604 電話端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
SIPに基づく通信を行う通信端末と、当該通信端末により送受信され、送出元を識別する情報が含まれる通信メッセージを中継するSIPサーバ装置に接続された通信解析装置とを備えた通信システムであって、
前記通信解析装置は、
前記通信端末を宛先とする通信要求の通信メッセージを送信する通信要求部と、
前記通信要求部が送信した前記通信メッセージに対応する応答の通信メッセージを受信する通信メッセージ受信部と、
前記通信メッセージ受信部が受信する通信メッセージのうち、前記通信端末の通信状態を特定する通信メッセージにより示される判定条件と、当該判定条件により特定される前記通信端末の通信状態を示す通信状態情報とが対応付けられて予め記憶されている判定条件記憶部と、
前記通信メッセージ受信部が受信する前記通信メッセージと、前記判定条件記憶部に予め記憶されている前記判定条件とを比較して、前記通信メッセージに一致する前記判定条件を検出した場合、検出した前記判定条件に対応付けられて前記判定条件記憶部に予め記憶されている前記通信端末の通信状態情報を出力する判定部と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記通信解析装置の、
前記通信要求部は、試験用の通信メッセージであることを示す情報が含まれる通信要求の通信メッセージを送信し、
前記通信端末は、
前記通信解析装置から送信される前記通信要求の通信メッセージを受信する通信要求受信部と、
前記通信要求部が受信する前記通信メッセージに、前記試験用であることを示す情報が含まれるか否かを判定する試験用通信要求判定部と、
前記試験用通信要求判定部が、前記通信メッセージが試験用であることを示す情報を含まないと判定した場合、呼び出し音を出力し、一方、前記試験用通信要求判定部が、前記通信メッセージが試験用であることを示す情報を含むと判定した場合、呼び出し音を出力しない出力部と、を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記通信解析装置の前記判定条件記憶部には、前記通信端末を送出元とする回線塞がりを示す通信メッセージにより示される判定条件と、前記通信端末が備える受話器が外れていることを示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項4】
前記通信解析装置の前記判定条件記憶部には、前記SIPサーバ装置を送出元とするタイムアウトを示す通信メッセージにより示される判定条件と、前記SIPサーバ装置と前記通信端末とが繋がっていない状態であるか、または前記SIPサーバ装置と前記通信端末との間の回線が故障している状態であるかのいずれか、または双方の状態を示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されている
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項5】
前記通信解析装置の前記判定条件記憶部には、前記SIPサーバ装置を送出元とする回線塞がりを示す通信メッセージにより示される判定条件と、前記通信端末は通話中であることを示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されている
ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項6】
前記通信解析装置の前記判定条件記憶部には、前記SIPサーバ装置を送出元とするサーバ故障を示す通信メッセージにより示される判定条件と、前記SIPサーバ装置が故障している状態であるか、または輻輳により前記通信端末と通話ができない状態であるかのいずれか、または双方の状態を示す通信状態情報とが対応付けられて記憶されている
ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項7】
SIPに基づく通信を行う通信端末により送受信され、送出元を識別する情報が含まれる通信メッセージを中継するSIPサーバ装置に接続された通信解析装置であって、
前記通信端末を宛先とする通信要求の通信メッセージを送信する通信要求部と、
前記通信要求部が送信した前記通信メッセージに対応する応答の通信メッセージを受信する通信メッセージ受信部と、
前記通信メッセージ受信部が受信する通信メッセージのうち、前記通信端末の通信状態を特定する通信メッセージにより示される判定条件と、当該判定条件により特定される前記通信端末の通信状態を示す通信状態情報とが対応付けられて予め記憶されている判定条件記憶部と、
前記通信メッセージ受信部が受信する前記通信メッセージと、前記判定条件記憶部に予め記憶されている前記判定条件とを比較して、前記通信メッセージに一致する前記判定条件を検出した場合、検出した前記判定条件に対応付けられて前記判定条件記憶部に予め記憶されている前記通信端末の通信状態情報を出力する判定部と、
を備えることを特徴とする通信解析装置。
【請求項8】
SIPに基づく通信を行う通信端末により送受信され、送出元を識別する情報が含まれる通信メッセージを中継するSIPサーバ装置に接続され、前記SIPサーバ装置が受信する通信メッセージのうち、前記通信端末の通信状態を特定する通信メッセージにより示される判定条件と、当該判定条件により特定される前記通信端末の通信状態を示す通信状態情報とが対応付けられて予め記憶されている判定条件記憶部を備えた通信解析装置を用いた通信解析方法であって、
通信要求部が、前記通信端末を宛先とする通信要求の通信メッセージを送信するステップと、
通信メッセージ受信部が、前記通信要求部が送信した前記通信メッセージに対応する応答の通信メッセージを受信するステップと、
判定部が、前記通信メッセージ受信部が受信する前記通信メッセージと、前記判定条件記憶部に予め記憶されている前記判定条件とを比較して、前記通信メッセージに一致する前記判定条件を検出した場合、検出した前記判定条件に対応付けられて前記判定条件記憶部に予め記憶されている前記通信端末の通信状態情報を出力するステップと、
を備えることを特徴とする通信解析方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−246687(P2009−246687A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−90870(P2008−90870)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(399041158)西日本電信電話株式会社 (215)
【Fターム(参考)】