通信ネットワークシステム、通信装置、及び通信ネットワークシステムにおける通信方法
【課題】 データ量の削減を図る通信ネットワークシステム、通信装置、及び通信ネットワークシステムにおける通信方法を提供すること。また、相互接続可能な通信ネットワークシステム等を提供すること。
【解決手段】中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおいて、前記第1の通信装置は、第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信する送信部と、前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信する受信部と備え、前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信する。
【解決手段】中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおいて、前記第1の通信装置は、第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信する送信部と、前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信する受信部と備え、前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークシステム、通信装置、及び通信ネットワークシステムにおける通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、イーサネット(登録商標)ワーク回線等の通信ネットワークシステムにおける保守管理機能として、ITU-T Recommendation Y.1731などにより標準化が進められているOAM(Operation Administration Management)がある。例えば、通信ノード等は、OAM専用のメッセージを送受信することで、特定通信区間を監視することができる。
【0003】
また、イーサネットワーク等においては、IEEE 802.1ah、IEEE 802.QayなどでPBB(Provider Backbone Bridge)と呼ばれる技術も開示されている。例えば、PBBは、カスタマ(ユーザ)ネットワークのユーザMACフレームをプロバイダ(キャリア)ネットワークのプロバイダMACフレーム(以下、PBBフレーム)でカプセリングする技術である。PBBにより、VLAN IDの拡張を図ることができる。
【0004】
図21(A)〜同図(D)は、カスタマMACフレームを収容したPBBフレームのフォーマット例を示す図である。同図(B)に示すように、PBBフレームは、カスタマMACフレームを新たなMACフレームでカプセル化している。例えば、「B‐MAC DA」、「B‐MAC SA」はPBBネットワーク内で使用されるMACアドレスであり、「B‐TAG」はPBBネットワーク内で使用されるVLANタグである。また、「I‐TAG」はPBBネットワークのエッジノードで使用されるVLANタグである。同図(B)に示すように、「B‐TAG」内のVLAN‐IDは「12」ビット長に対して、「I‐TAG」内のVLAN‐IDは「24」ビット長であり、VLAN‐IDが拡張される。
【0005】
図22は、S‐OAM(Service-OAM)のCCM(Continuous Check Message)を収容したPBBフレーム(以下、S‐OAMフレーム)のフォーマット例を示す図である。例えば、S‐OAMフレームはPBBネットワークのエッジノード間で使用され、エッジノードが定期的にS‐OAMフレームを送受信することでPBBネットワークにおける特定通信区間の受信断等を検出する。
【0006】
通信ネットワークシステムに関する従来技術として、例えば、第1のレイヤ2ネットワーク装置が、ネットワークを介して第2のレイヤ2ネットワーク装置へ送信すべきイーサネットOAMフレームに対して、OuterOAMヘッダを更に付加して送信し、第2のレイヤ2ネットワーク装置が、第1のレイヤ2ネットワーク装置から受信したOAMフレームについてOuterOAMフレームを除去して送信するようにしたものも開示される(例えば、以下の特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008‐167331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、S‐OAMフレーム(例えば、図22)はPBBネットワークの状態監視等のために使用され、カスタマ端末やカスタマノード間で送受信されない。一方、S‐OAMフレームには、カスタマ端末等に対するMACアドレスを収容する領域(例えば、「C‐MAC DA」、「C‐MAC SA」)がある。このため、S‐OAMフレームは当該領域の分だけデータ量も多くなる。よって、PBBネットワークのエッジノードは、当該領域の分だけ、S‐OAMフレームに対する処理に時間がかかり、更に通信区間の障害検出に時間がかかる。
【0009】
また、特許文献1に記載されたものも、OuterOAMヘッダがイーサネットOAMフレームに付加されており、レイヤ2ネットワーク装置間において付加されたヘッダの分だけデータ転送量が増大する。
【0010】
更に、PBBネットワークのエッジノード間において、互いに異なるフォーマットのフレームを送受信する場合もあり、この場合、各エッジノード間で相互に接続できないという問題もある。
【0011】
そこで、本発明の一目的は、データ量の削減を図るようにした通信ネットワークシステム、通信装置、及び通信ネットワークシステムにおける通信方法を提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の目的は、相互接続可能な通信ネットワークシステム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一態様によれば、中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおいて、前記第1の通信装置は、第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信する送信部と、前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信する受信部と備え、前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信する。
【発明の効果】
【0014】
データ量の削減を図る通信ネットワークシステム、通信装置、及び通信ネットワークシステムにおける通信方法を提供することができる。
【0015】
また、相互接続可能な通信ネットワークシステム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は通信ネットワークシステムの構成例を示す図である。
【図2】図2はPEノードの構成例を示す図である。
【図3】図3は動作例を示すフローチャートである。
【図4】図4は動作例を示すフローチャートである。
【図5】図5(A)及び図5(B)はフレームフォーマットの例を示す図である。
【図6】図6はフレーム情報テーブルの例を示す図である。
【図7】図7はフラグチェック部の処理の例を示す図である。
【図8】図8(A)〜図8(C)はフレームフォーマットの例を示す図である。
【図9】図9はフレーム情報テーブルの例を示す図である。
【図10】図10はフレーム情報テーブルの例を示す図である。
【図11】図11はPEノードの構成例を示す図である。
【図12】図12(A)及び同図(B)はCCMメッセージフォーマットの例を示す図である。
【図13】図13(A)はFlagフォーマット、図13(B)はPeriod値の例をそれぞれ示す図である。
【図14】図14はPEノードの構成例を示す図である。
【図15】図15はPEノードの構成例を示す図である。
【図16】図16はS‐OAM生成部の構成例を示す図である。
【図17】図17はS‐OAM生成部の構成例を示す図である。
【図18】図18はフレーム情報テーブルの例を示す図である。
【図19】図19はPEノードの構成例を示す図である。
【図20】図20はフレーム情報テーブルの例を示す図である。
【図21】図21(A)〜図21(D)はPBBフレームのフォーマット例を示す図である。
【図22】図22はCCMメッセージを含むPBBフレームのフォーマット例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を実施するための形態について以下説明する。
【0018】
<第1の実施例>
第1の実施例について説明する。図1は通信ネットワークシステム100の構成例を示す図である。通信ネットワークシステム100は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」)10‐1〜10‐6と、カスタマエッジノード(以下、「CEノード」)20‐1,20‐2と、プロバイダエッジノード(以下、「PEノード」)30‐1,30‐2と、プロバイダバックボーンノード(以下、「PBノード」)50‐1〜50‐4とを備える。
【0019】
PC10‐1〜10‐6は、カスタマ(又はユーザ)端末であり、カスタマネットワーク内に配置される。PC10‐1〜10‐6は、例えば、カスタマ(又はユーザ)MACフレームを送受信する。
【0020】
CEノード20‐1,20‐2は、カスタマネットワーク内に配置され、プロバイダ(またはキャリア)ネットワーク(以下、「PBBネットワーク」)側とカスタマネットワークの境界となる通信ノード(又は通信装置)である。
【0021】
PEノード30‐1,30‐2は、PBBネットワーク内に配置され、カスタマネットワークとの境界となる通信ノード(又は通信装置)である。PEノード30‐1,30‐2は、CEノード20‐1,20‐2から送信されたユーザMACフレームをカプセリングしてPBBフレームを生成し、PBノード50‐1〜50‐4に送信する。また、PEノード30‐1,30‐2は、PBノード50‐1〜50‐4から送信されたPBBフレームを終端またはデカプセリング化等によりユーザMACフレームを生成し当該フレームをCEノード20‐1,20‐2に送信する。詳細は後述する。
【0022】
PBノード50‐1〜50‐4は、PBBネットワーク内のコア側に配置される中継ノード(又は中継装置)であり、PBBフレームの「B‐MAC」,「B‐TAG」の各領域に格納された値に従い、PBBフレームを中継する。
【0023】
尚、図1に示す通信ネットワークシステム100は、PEノード30‐1,30‐2間で2つのパス(WorkパスとProtectパス)が設定される例を示す。例えば、PBBフレームの転送はいずれか一方で行われる。また、S‐OAMのCCMメッセージを収容するPBBフレーム(以下、特に断らない限り「S‐OAMフレーム」と称す)が2つのパス間で定期的に送受信され、パスの正常性が監視される。例えば、PEノード30‐1,30‐2は、PBBフレームの送受信により、Workパスの障害を検出すると、Protectパスへの通信切り替えを行う。
【0024】
また、通信ネットワークシステム100において、PBBネットワークは、例えば、PEノード30‐1,30‐2とPBノード50‐1〜50‐4とを備える。
【0025】
図2はPEノード30の構成例を示す図である。PEノード30は、回線インタフェース部35と、スイッチ(以下、SW)部37と、他の回線インタフェース部39とを備える。
【0026】
回線インタフェース部35は、PBBネットワーク側と接続され、例えばイーサネットワーク回線を収容するインタフェースであり、S‐OAMフレームの生成等、各種送受信処理を行う。
【0027】
回線インタフェース部35は、フレーム情報提供部351と、フラグチェック部352と、第1のS‐OAM判定及び抽出部(以下、「第1のS‐OAM抽出部」)353と、第2のS‐OAM判定及び抽出部(以下、「第2のS‐OAM抽出部」)354と、S‐OAM終端部355と、受信フレーム処理部356と、送信フレーム処理部357と、S‐OAM生成部358と、S‐OAM挿入部359と、制御部(CPU)360とを備える。
【0028】
フレーム情報提供部351は、PBBネットワークからPBBフレームを受信し、当該PBBフレームをフラグチェック部352に出力し、さらに、PBBフレームがS‐OAMフレームか否か等を判定するための各種フレーム情報をフラグチェック部352に出力する。フレーム情報提供部351は、内部にフレーム情報テーブルを備え、PBBフレーム内の「I‐TAG VLAN ID」に基づいて、フレーム情報テーブルからフレーム情報を抽出し出力する。フレーム情報テーブルの詳細は後述する。
【0029】
フラグチェック部352は、フレーム情報に基づいて、S‐OAMフレームの有効性、及びS‐OAMフレームの形式等を判定する。フラグチェック部352は、判定結果に基づいて、PBBフレームを、受信フレーム処理部356、第1のS‐OAM抽出部353、又は第2のS‐OAM抽出部354に出力する。判定の詳細等は後述する。
【0030】
第1のS‐OAM抽出部353は、標準形式のPBBフレームがS‐OAMフレームか否か(またはPBBフレームがS‐OAMメッセージを格納しているか否か)を、フレーム情報等に基づいて判定する。第1のS‐OAM抽出部353は、判定結果に応じて、PBBフレームからS‐OAMメッセージを抽出し、当該メッセージをS‐OAM終端部355に出力する。また、第1のS‐OAM抽出部353は、S‐OAMフレーム以外のPBBフレーム(以下、非S‐OAMフレーム)を受信フレーム処理部356に出力する。判定等の詳細は後述する。
【0031】
第2のS‐OAM抽出部354は、新規形式のPBBフレームがS‐OAMフレームか否かをフレーム情報等に基づいて判定する。第2のS‐OAM抽出部354は、第1のS‐OAM抽出部354と同様に、判定結果に基づいて、S‐OAMメッセージをS‐OAM終端部355に出力、又は非S‐OAMフレームを受信フレーム処理部356に出力する。判定等の詳細は後述する。
【0032】
S‐OAM終端部355は、第1及び第2のS‐OAM抽出部353,354から出力されたS‐OAMメッセージの内容チェック又は受信周期内に受信したか否かのチェック等を行い、当該メッセージを終端する。
【0033】
受信フレーム処理部356は、第1及び第2のS‐OAM抽出部353,354から出力された非S‐OAMフレームの内容チェック、転送先の判定等の処理を行い、非S‐OAMフレームをSW部37に出力する。
【0034】
送信フレーム処理部357は、例えば、SW部37から出力されたユーザMACフレームに対して、当該フレームをカプセリングしてPBBフレームを生成し、更に送信フレームの送信判定等を行う。
【0035】
S‐OAM生成部358は、S‐OAMフレームを生成し、設定された周期(例えば、3.3ms)でS‐OAM挿入部359に出力する。S‐OAM生成部358は、例えば、内部にメモリ等を備え、メモリに記憶されたS‐OAMフレームを設定された周期で読み出して、出力する。
【0036】
S‐OAM挿入部359は、送信フレーム処理部357から出力されたPBBフレーム(非S‐OAMフレーム)と、S‐OAM生成部358から出力されたS‐OAMフレームとを合流し、2つのフレームをPBBネットワークに送信する。
【0037】
SW部37は、他の処理部又は他の回線インタフェース部39に接続され、例えばユーザMACフレームをスイッチングする。
【0038】
他の回線インタフェース部39は、例えば回線インタフェース部35と同一構成であり、CEノード20‐1,20‐2と接続される。
【0039】
次に動作を説明する。図3はPEノード30における送信側の動作例を示すフローチャートである。
【0040】
PEノード30は、処理を開始すると(S10)、S‐OAMフレームを生成する(S11)。例えば、S‐OAM生成部358がS‐OAMフレームを生成し、メモリに記憶する。
【0041】
本実施例において、PEノード30は、標準形式のS‐OAMフレームと、標準形式に対してデータ量の少ない新規形式のS‐OAMフレームを送信及び受信できる。図5(A)は標準形式、同図(B)は新規形式の各S‐OAMフレームのフォーマット例を示す図である。新規形式のS‐OAMフレームは、標準形式と比較して、「C‐MAC DA」及び「C‐MAC SA」の各領域が削除されている。「C‐MAC DA」等は、カスタマ(ユーザ)MACアドレスであり、例えば、PBBネットワーク外のPC10‐1〜10‐6に関するアドレス情報である。標準形式のS‐OAMフレームから「C‐MAC DA」等の領域が削除されても、PBBフレームはPBBネットワーク外のPC10‐1〜10‐6、及びCEノード20‐1,20‐2等に送信されないため、PBBネットワーク内の状態監視は可能である。
【0042】
次いで、PEノード30は、生成したS‐OAMフレームをPBBネットワークに周期的に送信する(S12)。例えば、S‐OAM生成部358がS‐OAMフレームを周期的に送信する。S‐OAM生成部358は、例えば、標準形式と新規形式の2種類のS‐OAMフレームのうち、対向するエッジノード(PEノード)がいずれをサポートするかに応じて、予め決められた方を出力することもできる。
【0043】
そして、PEノード30は送信処理を終了する(S13)。
【0044】
図4はPEノード30の受信側の動作例を示すフローチャートである。PEノード30は処理を開始すると(S20)、受信したPBBフレームにおける「I‐TAG」領域の「VLAN ID」領域に格納されたVLAN ID(以下、「I‐TAG VALN ID」)を抽出し、フレーム情報を取得する(S21)。例えば、フレーム情報提供部351が「I‐TAG VLAN ID」を抽出し、当該IDに基づいてフレーム情報テーブル3510からフレーム情報を取得する。
【0045】
図6はフレーム情報テーブル3510の例を示す図である。フレーム情報テーブル3510は、「エントリ有効フラグ」と、「S‐OAM有効フラグ」と、「S‐OAMフレーム形式フラグ」と、「S‐OAM E‐TYPE値」の各領域を備える。
【0046】
「エントリ有効フラグ」は、「I‐TAG VLAN ID」でアクセスされる本テーブル3510のエントリが有効か否かを示すフラグが格納され、例えば「1」のときエントリ有効、「0」のときエントリ無効を示す。
【0047】
「S‐OAM有効フラグ」は、PBBエッジノード(PEノード30‐1,30‐2)間でS‐OAMがサポートされているか否かを示すフラグである。例えば、「1」のときサポート有効、「0」のときサポート無効を示す。
【0048】
「S‐OAMフレーム形式フラグ」は、S‐OAMフレームが標準形式(例えば、図5(A))か、新規形式(例えば、図5(B))か、を示すフラグであり、例えば、「1」のとき新規形式、「0」のとき標準形式を示す。
【0049】
「S‐OAM E‐TYPE値」は、例えば、S‐OAMフレームの種別を示す「E‐TYPE」値が記憶される。
【0050】
尚、フレーム情報テーブル3510は更に「I‐TAG VLAN ID」領域を含む。
【0051】
例えば、フレーム情報提供部351は、受信したPBBフレームに含まれる「I‐TAG VLAN ID」を抽出し、当該IDをインデックスとして、フレーム情報テーブル3510から、対応する「エントリ有効フラグ」等の各種フレーム情報を抽出する。フレーム情報提供部351は、PBBフレームとフレーム情報とをフラグチェック部352に出力する。
【0052】
次いで、PEノード30は受信したPBBノードのフラグチェックを行う(S22)。例えば、フラグチェック部352が行う。図7はフラグチェック部352における処理内容の例を示す図である。フラグチェック部352は、例えば、図7に示すテーブルを記憶し、当該テーブルに基づいて以降の処理を行う。
【0053】
次いで、PEノード30は、「S‐OAM有効フラグ」が有効か否かを判定する(S23)。例えば、フラグチェック部352は、フレーム情報のうち「S‐OAM有効フラグ」に基づいて判定する。
【0054】
PEノード30は、「S‐OAM有効フラグ」が有効のとき(S23でYes)、受信したPBBフレームが新規形式か標準形式か否かを判定する(S24)。例えば、フラグチェック部352が「S‐OAMフレーム形式フラグ」に基づいて判定する。例えば、フラグチェック部352は、「S‐OAM形式フラグ」が「1」のとき新規形式、「0」のとき標準形式と判定する。
【0055】
一方、PEノード30は、「S‐OAM有効フラグ」が無効のとき(S23でNo)、受信したPBBフレームを受信フレーム処理部356に出力する(S30)。
【0056】
次いで、PEノード30は、PBBフレームが新規形式のとき(S24でYes)、受信したPBBフレームを第2のS‐OAM抽出部354に出力する(S25)。例えば、フラグチェック部352は、新規形式と判定したPBBフレームとフレーム情報のうち「S‐OAM E‐TYPE値」とを第2のS‐OAM抽出部354に出力する。
【0057】
一方、PEノード30は、PBBフレームが標準形式のとき(S24でNo)、受信したPBBフレームを第1のS‐OAM抽出部353に出力する(S26)。例えば、フラグチェック部352は、標準形式と判定したPBBフレームと「S‐OAM E‐TYPE値」とを第1のOAM抽出部353に出力する。
【0058】
次いで、PEノード30は、受信したPBBフレームがS‐OAMフレームか否かを判定する(S27,S28)。例えば、第2のS‐OAM抽出部354は、フレーム情報の「S‐OAM E‐TYPE値」と、受信したPBBフレームの「E‐TYPE」領域に格納された値とを比較し、一致するときS‐OAMフレーム、一致しないとき非S‐OAMフレームと判定する。
【0059】
フレーム情報テーブル3510は、「I‐TAG VLAN ID」の値により、「S‐OAM E‐TYPE値」を格納する。このTYPE値がS‐OAMフレームを示す値(例えば、「0xAAAA」)で、かつPBBフレームに格納されたTYPE値と一致すれば、第2のS‐OAM抽出部354は、受信したPBBフレームがS‐OAMフレームと判定できる。一方、PBBフレームに格納されたTYPE値がS‐OAMフレーム以外の値(例えば、「0x0000」)のとき、S‐OAMを示すTYPE値と一致しない。かかる場合、第2のS‐OAM抽出部354は非S‐OAMフレームと判定できる。第1のS‐OAM抽出部353も同様の判定を行う。
【0060】
PEノード30は、PBBフレームがS‐OAMフレームと判定したとき(S27及びS28でYes)、S‐OAMフレームの内容をチェックし、当該フレームを終端する(S29)。例えば、第1又は第2のS‐OAM抽出部353,354は、S‐OAMフレームをS‐OAM終端部355に出力し、S‐OAM終端部355はフレーム内容のチェック等を行い、当該フレームを終端する。
【0061】
一方、PEノード30は、PBBフレームが非S‐OAMフレームと判定したとき(S27及びS28でNo)、非S‐OAMフレームに対して受信フレーム処理を行う(S30)。例えば、第1又は第2のS‐OAM抽出部353,354は、非S‐OAMフレームを受信フレーム処理部356に出力する。
【0062】
そして、PEノード30は一連の処理を終了する(S31)。
【0063】
このように、本第1の実施例において、本通信ネットワークシステム100は、標準形式のS‐OAMフレームと比較して、データ量の少ない新規形式のS‐OAMフレームをPBBネットワークに送信している。従って、本通信ネットワークシステム100は、標準形式の場合と比較してデータ量の削減を図ることができる。
【0064】
また、本PEノード30は、S‐OAMフレームについて標準形式と新規形式の2種類のフレームを受信できる。従って、例えば、PEノード30‐2に対向するPEノード30‐1が標準形式のみをサポートするときでも、PEノード30‐2はPEノード30‐1と接続して処理することができる。また、PEノード30‐2に対向するPEノード30‐1が標準形式と新規形式とをサポートするPEノードであっても接続できる。よって、PEノード30は相互接続できる。
【0065】
<第2の実施例>
次に第2の実施例を説明する。本第2の実施例は、S‐OAMフレーム等にユーザVLANIDが付与される場合の例である。尚、PEノード30の構成例等は第1の実施例と同様である。
【0066】
図8(A)〜同図(C)はS‐OAMフレームのフレームフォーマット例を示す。図8(A)は標準形式、同図(C)は新規形式、同図(B)はユーザタグがある場合の例を夫々示す図である。同図(B)に示すS‐OAMフレームは、「TAG‐1」と「TAG2」の2つのユーザタグがあり、ユーザ(又はカスタマ)ネットワークが2つのネットワークに分離される例を示す。本第2の実施例は、ユーザフレームにVLANタグが含まれる場合の例である。
【0067】
PEノード30の第1のS‐OAM抽出部353は、S‐OAMか否かの判定に、PBBフレーム内の「E‐TYPE」領域に格納された値を用いる。第1の実施例において、第1のS‐OAM抽出部353は、PBBフレームの先頭から予め決められたバイト長分の位置にアクセスすることで、「E‐TYPE」領域に格納された値を読み出すことができる。
【0068】
一方、第1のS‐OAM抽出部353は、標準形式のPBBフレームに複数のユーザタグが付与された場合、「E‐TYPE」領域の値を読み出すには、ユーザタグの付与段数をチェックする。
【0069】
そこで、本第2の実施例では、例えば、ユーザタグの付与段数を示す「VLAN段数」をフレーム情報テーブル3510に記憶させる。そして、第1のS‐OAM抽出部353はフレーム情報のうち「VLAN付与段数」に基づいて「E‐TYPE」領域の値を読み出し、S‐OAMフレームか否かの判定を行う(図4のS28)。
【0070】
図9は本第2の実施例におけるフレーム情報テーブル3510の例を示す図である。フレーム情報テーブル3510は更に「VLAN段数」を示す値が格納される。
【0071】
フレーム情報提供部351は、受信PBBフレームの「I‐TAG VLAN ID」に基づいて、フレーム情報テーブル3510の「VLAN段数」を抽出する。フレーム情報提供部351はフラグチェック部352を介して「VLAN段数」を第1のS‐OAM抽出部353に出力する(図4のS21)。
【0072】
第1のS‐OAM抽出部353は、「VLAN段数」に基づいて「E‐TYPE」領域の値を読み出し、受信PBBフレームがS‐OAMフレームか否かを判定する(S28)。以降は第1の実施例と同様である。
【0073】
また、例えば、S‐OAM生成部358は3つの形式のS‐OAMフレームを保持し、周期的に読み出すことで、3つの形式のいずれかのS‐OAMフレームをPBBネットワークに送信することができる(図3のS11〜S12)。
【0074】
本第2の実施例においても、PEノード30は、ユーザタグ有りの場合でも無しの場合でも処理可能であり、対向するPEノードがユーザタグを有するPBBフレームを送信する場合でも処理できる。従って、本無線ネットワークシステム100は相互接続が可能となる。また、PEノード30は、第1の実施例と同様に新規形式のS‐OAMフレームを送受信できるため、ユーザタグを有する標準形式のS‐OAMと比較して、フレーム長を短縮化でき、データ量の削減を図ることができる。
【0075】
<第3の実施例>
次に第3の実施例について説明する。本第3の実施例は、PBBフレームが新規形式か標準形式かの判定に、PBBフレームの「I‐TAG」領域における「Reserved」領域(例えば、図21(A)の「Rsv」領域)を用いる例である。
【0076】
「Reserved」領域は、例えばIEEE標準仕様(IEEE802.1ah等)では、未使用ビットとして3ビットの「000」が格納される。本第3の実施例では、新規形式のS‐OAMフレームを用いる場合、この「Reserved」領域に予め決められたビットを格納させ、新規形式のS‐OAMフレームか否かを判別する。
【0077】
図10は本第3の実施例で用いるフレーム情報テーブル3510の例を示す図である。本フレーム情報テーブル3510は、「Reserved」領域により新規形式か標準形式かを判定するため、「S‐OAMフレーム形式フラグ」領域が削除される。PEノード30等の構成例は第1の実施例等と同様である。
【0078】
PEノード30のS‐OAM生成部358は、新規形式のS‐OAMフレームについて、I‐TAGの「Reserved」領域に予め決められたビットを格納して、S‐OAM挿入部359に出力する(図3のS11〜S12)。
【0079】
また、PEノード30のフラグチェック部352は、受信したPBBフレームの「Reserved」領域に格納された値をチェックし、当該値が新規形式のS‐OAMフレームを示す値のとき、受信したPBBフレームは新規形式と判定する(図4のS24)。以下、第1の実施例等と同様である。
【0080】
本第3の実施例において、フレーム情報テーブル3510には、「S‐OAMフレーム形式フラグ」領域がない分、第1の実施例等と比較してメモリ領域の削減を図ることができる。また、フレーム情報テーブル3510において「VLAN ID」毎に「S‐OAMフレーム形式フラグ」の設定値を記憶させることも無く、第1の実施例と比較し更に処理の軽減を図ることができる。
【0081】
<第4の実施例>
次に第4の実施例について説明する。第4の実施例は、S‐OAMフレームの送信数または受信数をカウントし、データ転送量を計算する例である。図11は本第4の実施例におけるPEノード30の構成例を示す図である。
【0082】
PEノード30は、更に、S‐OAM受信統計収集部361と、S‐OAM送信統計収集部362とを備える。
【0083】
S‐OAM受信統計収集部361は、S‐OAM終端部355で終端したS‐OAMフレームの「I‐TAG VLAN ID」をカウントすることで、S‐OAMフレームの受信数をカウントする。
【0084】
S‐OAM送信統計収集部362は、S‐OAM生成部358で生成または出力したS‐OAMフレームの「I‐TAG VLAN ID」をカウントすることで、S‐OAMフレームの送信数をカウントする。
【0085】
例えば、カウントしたS‐OAMフレームの送信数または受信数は、CPU360により読みだされ、例えば制御バスに接続された外部モニタに送信することで、データ量の削減量が表示され、ネットワークの保守者または運用者が視認できる。
【0086】
受信数等は、S‐OAM受信統計収集部361等が計算してもよいし、CPU360が計算するようにしてもよい。例えば、「I‐TAG VLAN ID」単位にS‐OAMフレーム1個当たりの削減バイト数(「C‐MAC DA」、「C‐MAC SA」、ユーザタグ等)と受信フレーム数(または送信フレーム、あるいはその双方)とを積算することで、削減バイト数が計算される。
【0087】
<第5の実施例>
次に第5の実施例について説明する。第5の実施例は、CCMメッセージのうち一部を削減したS‐OAMフレームの例である。
【0088】
図12(A)は、S‐OAMフレーム内のCCMメッセージのフォーマット例(例えば、ITU‐T Y.1731準拠)を示す図である。かかるCCMメッセージは、例えば図5(A)等の「S‐OAM CCM」領域に含まれるメッセージである。
【0089】
例えば、CCMメッセージは、全部で75バイト長あり、このうち「MEG ID」が48バイト長を有する。「MEG ID」はグローバルなIDを示す。本第5の実施例は、例えば、「MEG ID」領域を8バイト長とする。これにより、S‐OAMフレームは40バイト長削減できる。バイト長は8バイトに限らず、バイト長が短縮できればどのような値でもよい。
【0090】
図12(B)は本第5の実施例におけるCCMメッセージのフォーマット例(以下、独自形式のCCMメッセージ、または独自形式のS‐OAMフレーム)を示す図である。「MEG ID」領域はバイト長が8バイト長となり、更に、「Sequence Number」領域と「TxFCf」領域、「RxFCb」領域、及び「TxFCb」領域は削除される。独自形式のCCMメッセージは、「Sequence Number」領域等がある場合と比較して、16バイト長の削減が可能である。また、「MEG ID」領域を含めると、図12(A)の例と比較して、全部で56バイト長の削減が可能となる。
【0091】
なお、図12(A)において、「Sequence Number」領域は、シーケンス番号が格納され、現状未使用で例えば「0」が格納される。「TxFCf」領域と「RxFCb」領域、及び「TxFCb」領域も現状未使用で例えば「0」が格納される。
【0092】
また、図13(A)は、CCMメッセージの「Flags」領域に含まれるCCM Flagフォーマットの例を示す。このCCM Flagフォーマットは、「Period」領域を含み、当該領域にCCMメッセージの転送周期を示す値が格納される。図13(B)は「Period」領域に格納される値(CCM Period値)の例を示す図である。
【0093】
図14は第5の実施例におけるPEノード30の構成例を示す図である。PEノード30は、更に、第3のS‐OAM判定及び抽出部(以下、第3のS‐OAM抽出部)364と、第1及び第2のS‐OAM終端部355‐1,355‐2を備える。また、フラグチェック部352は、PBBフレームが標準形式か独自形式かの判定を行う。
【0094】
第3のS‐OAM抽出部364は、フラグチェック部352から出力されたフレームが、非S‐OAMフレームか、S‐OAMフレームかを判定する。第3のS‐OAM抽出部364は、第1の実施例と同様に、「E‐TYPE」領域に格納された値と、フレーム情報テーブル3510に記憶された値とが一致したときS‐OAMフレームと判定し、そうでないとき非S‐OAMフレームと判定する。第3のS‐OAM抽出部364は、非S‐OAMフレームを受信フレーム処理部356、S‐OAMフレームを第2のS‐OAM終端部355‐2に出力する。
【0095】
第1及び第2のS‐OAM終端部355‐1,355‐2は、それぞれ標準形式及び独自形式のS‐OAMフレームにおける転送周期の確認等を行い、当該フレームを終端する。
【0096】
尚、フラグチェック部352は、例えば、「I‐TAG VLAN ID」により、受信したPBBフレームが標準形式か、独自形式かを判定する。独自形式を示す「I‐TAG VLAN ID」の値がフレーム情報テーブル3510に記憶され、フラグチェック部352は、受信したPBBフレームに含まれる「I‐TAG VLAN ID」と一致すれば独自形式、そうでないとき標準形式と判定する(図4のS24)。以降は第1の実施例と同様である。
【0097】
さらに、S‐OAM生成部358は、例えば内部メモリに、独自形式または標準形式のS‐OAMフレームを格納し、周期的にS‐OAM挿入部359に出力する(図3のS11〜S12)。
【0098】
本第5の実施例では、S‐OAMフレーム内のCCMメッセージが短縮されるため、S‐OAMフレームについて標準形式と比較してデータ量が削減できる。また、PEノード30は、標準形式も受信可能であり、対向するPEノードが標準形式のみ対応するものであっても相互接続できる。
【0099】
尚、本第5の実施例において、例えば、受信したS‐OAMフレーム中のCCMメッセージにおけるCCM Period値(例えば、図13(A)等)が期待する周期と異なるとき、外部モニタ等に警告を表示させることもできる。例えば、第1及び第2のS‐OAM終端部355‐1,355‐2は、予め設定された周期(例えば、3.3ms)を保持し、S‐OAMフレーム内のCCM Period値が当該周期と異なる値のとき(例えば、10ms)、異なることを示す信号をCPU360に出力する。CPU360は、例えば内部に保持したメモリから警告文、例えば、「I‐TAG VLAN ID=XXにおいて、期待値3.3msに対して10ms設定メッセージ受信」を読み出して外部モニタ等に表示させる。これにより、PEノード30間で設定ミスを早期に発見することができる。
【0100】
更に、CCMメッセージ以外にも、ループバック(Loup Back)メッセージ、又はリンクトレース(Link Trace)メッセージの場合でも本第5の実施例は実施可能である。
【0101】
更に、メッセージが縮小されたS‐OAMフレームは、例えば、標準形式のものでも、カスタマMACアドレスのない新規形式のものでも実施可能である。
【0102】
<第6の実施例>
次に第6の実施例について説明する。第6の実施例は、PEノード30が標準形式と新規形式(例えば、図5(A)及び同図(B))、及び独自形式(例えば、図12(B))の3つをサポートする例である。本第6の実施例では「ITAG」領域の「Reserved」領域(例えば、図21(A))における3ビットを用い、S‐OAMフレームの種別が判別される。例えば、
Reserved=000:標準形式、
Reserved=001:新規形式、
Reserved=010:独自形式、
とする。
【0103】
図15は本第6の実施例におけるPEノード30の構成例を示す図である。PEノード30は、更に、フラグ及びReservedチェック部(以下、Reservedチェック部)365を備える。
【0104】
Reservedチェック部365は、S‐OAM有効フラグ、及び「Reserved」領域に格納された値(以下、Reserved値)に基づいて、フレーム情報提供部351から出力される受信PBBフレームの転送先を決定する。
【0105】
例えば、Reservedチェック部365は、S‐OAM有効フラグが無効のとき、PBBフレームを受信フレーム処理部356に出力する。また、Reservedチェック部365は、S‐OAM有効フラグが有効で、Reserved値が標準形式を示す値のとき、PBBフレームを第1のS‐OAM抽出部353に出力する。更に、Reservedチェック部365は、S‐OAM有効フラグが有効で、Reserved値が新規形式を示す値のとき、PBBフレームを第2のS‐OAM抽出部354に出力する。更に、Reservedチェック部365は、S‐OAM有効フラグが有効で、Reserved値が独自形式を示す値のとき、PBBフレームを第3のS‐OAM抽出部364に出力する。
【0106】
また、第1のS‐OAM終端部355‐1は、標準形式と新規形式のS‐OAMフレームを終端し、第2のS‐OAM終端部355‐2は、独自形式のS‐OAMフレームを終端する。以降は第1の実施例等と同様に実施できる。
【0107】
S‐OAMフレームの送信についても、S‐OAM生成部358は、3つの形式のS‐OAMフレームを保持し、いずれかのS‐OAMフレームを出力できる。
【0108】
本第6の実施例において、PEノード30は3つの形式のS‐OAMフレームを処理できる。これにより、例えば、PBBネットワーク内において、初期に新規形式のS‐OAMを処理できるノードが設置され、後から独自形式のS‐OAMフレームを処理できるノードが設置された場合でも、先に配置したノードの変更を行うことなく、本PEノード30は処理できる。
【0109】
<第7の実施例>
次に第7の実施例を説明する。本第7の実施例では、S‐OAMフレームの種別判定に、「I‐TAG」領域の「TPID(Tag Protocol Identifier:タグプロトコル識別子)」領域(例えば、図21(A))を用いる。「TPID」領域に挿入されるTPIDの値は、通常ネットワーク上で任意の一つ、例えば「0x8100」(固定値)が使用される。本第7の実施例は、複数のTPIDをサポートし、S‐OAMフレームの種別に応じてTPIDが割り当てられる。例えば、
I‐TAG TPID=0x9100:標準形式(例えば、図5(A))、
I‐TAG TPID=0x9101:新規形式(例えば、図5(B))、
I‐TAG TPID=0x9102:独自形式(例えば、図12(A))、
とする。本第7の実施例におけるPEノード30の構成例は第6の実施例と同様である(例えば、図15)。
【0110】
例えば、フレーム情報提供部351は、受信PBBフレームから「TPID」領域に格納されたTPIDを抽出し、S‐OAMフレームの種別を判定する。例えば、フレーム情報提供部351は、TPIDに対応するフレーム種別に関する情報を保持する。そして、フレーム情報提供部351は、種別の判定結果に対して、
I‐TAG TPID=0x9100 :TPIDフラグ=0、
I‐TAG TPID=0x9101 :TPIDフラグ=1、
I‐TAG TPID=0x9102 :TPIDフラグ=2、
のようにTPIDフラグを与え、当該フラグをReservedチェック部365に出力する。Reservedチェック部365は、TPIDフラグとS‐OAM有効フラグに基づいて、S‐OAMフレームの種別を判別し、判別結果に応じてS‐OAMフレーム等を第1のS‐OAM抽出部353等に出力する。
【0111】
本第7の実施例も第6の実施例等と同様に、本通信ネットワークシステム100は相互接続可能で、また、データ量の削減を図ることができる。
【0112】
<第8の実施例>
次に第8の実施例を説明する。図16はS‐OAM生成部358の構成例を示す図である。第1の実施例等で説明したように、S‐OAMフレームがメモリに格納され、周期的に読み出されて送信される。本第8の実施例はS‐OAM生成部358の詳細な例(例えば図3のS11)を示す。
【0113】
S‐OAM生成部358は、タイマ3581と、メッセージ生成制御部3582と、送信メッセージ管理テーブル3583と、送信メッセージテーブル3584とを備える。
【0114】
タイマ3581は、S‐OAMフレームの転送周期(例えば、3.3ms、10ms、10min等)を示すタイマ信号を生成し、メッセージ生成制御部3582に出力する。
【0115】
メッセージ生成制御部3582は、タイマ信号をトリガにして、送信メッセージ管理テーブル3583に格納された値を読み出す。
【0116】
送信メッセージ管理テーブル3583は、各メッセージ番号(#1〜#N)単位に、S‐OAM CCM転送周期(又はS‐OAMフレームの転送周期)とメッセージのフレーム長とを記憶する。
【0117】
送信メッセージテーブル3584は、メッセージ番号毎に固定長(図16の例では、縦方向に128バイト)のメッセージ領域があり、各メッセージ領域にS‐OAMフレームを記憶する。図16の例では、送信メッセージテーブル3584はN個のメッセージが格納される。
【0118】
S‐OAM生成部358は、例えば以下のように動作する。すなわち、メッセージ生成制御部3582は、タイマ3581から10ms周期のタイマ信号を受信すると、送信メッセージ管理テーブル3583にアクセスする。そして、メッセージ生成制御部3582は、送信メッセージ管理テーブル3583の全エントリを読みだして、「S‐OAM CCM転送周期」が「10ms」に「1」が記憶されているかを確認する。メッセージ生成制御部3582は、「1」が設定されているとき、該当エントリは10ms周期に送信されるS‐OAMメッセージであると判定し、「「(該当エントリ番号)−1」×128バイト」の計算を行い、開始アドレスを計算する。本例では、該当エントリ番号は#2であり、(2−1)×128=128が開始アドレスとなる。メッセージ生成制御部3582は、計算した開始アドレスを先頭とする送信メッセージテーブル3584のメッセージ領域にアクセスし、フレーム長分のS‐OAMフレームを読みだす。本例では、開始アドレスを「128」とするメッセージ領域(「メッセージ#2」)からS‐OAMフレームが読み出される。以降の処理は第1の実施例等と同様に実施できる。
【0119】
本第8の実施例において、S‐OAMフレームは、ハードウェアであるメッセージ生成制御部3582等により生成され、ハードウェアであるS‐OAM終端部355により終端される。メッセージの生成と終端の処理がCPU360等によるソフトウェアによる行われる場合、ソフトウェアがアップグレードされるときにCPU360のリブートが行われることがある。CPU360のリブート中は、S‐OAMメッセージの生成と終端が停止される。従って、図2等に示すように、S‐OAMフレームの生成と終端とをハードウェアにより処理させることで、S‐OAMフレームの送受信処理を継続して行わせることができる。
【0120】
<第9の実施例>
次に第9の実施例を説明する。第9の実施例は送信メッセージテーブル3584のメッセージ領域が可変長となる例である。
【0121】
図17はS‐OAM生成部358の構成例を示す図である。送信メッセージ管理テーブル3583は、更に、「開始アドレス」領域を備える。「開始アドレス」領域は、送信メッセージテーブル3584の各メッセージ領域の先頭アドレスを示す。
【0122】
例えば、メッセージ生成制御部3582は、送信メッセージ管理テーブル3583から開始アドレス「XXXX」を読み出したとき、開始アドレスが「XXXX」であるメッセージ領域にアクセスする。そして、メッセージ生成制御部3582は、開始アドレスを先頭として「115」バイト分のS‐OAMフレームを読み出して送信する。
【0123】
これにより、極端に長さの異なる可変長のS‐OAMフレームが送信メッセージテーブル3584に格納されるときでも、送信メッセージテーブル3584を効率的に使用することができ、固定長と比較して、S‐OAMフレームの格納数を増加させることができる。また、送信メッセージテーブル3584内のメッセージ領域は固定長と比較して種々の長さに対応できるため、メッセージ再配置等を行うことができ、送信メッセージテーブル3584を効率的に使用できる。
【0124】
例えば、S‐OAMフレームの追加又は削除が繰り返され、送信メッセージテーブル3584内に空き領域が発生することもある。かかる場合、送信メッセージテーブル3584内の空き領域にS‐OAMフレームを格納させておき、格納後にCPU360等が送信メッセージ管理テーブル3583の開始アドレスを書き換える。これにより、PEノード30は、S‐OAMフレームを退避でき、S‐OAMフレームの送信に影響を与えることなく当該フレームを再配置(デフラグ)できる。
【0125】
<第10の実施例>
次に第10の実施例を説明する。第10の実施例はCCMメッセージ以外のメッセージを含むPBBフレームをCPU360で終端させる例である。図18はフレーム情報テーブル3510の例、図19はPEノード30の構成例を夫々示す図である。
【0126】
CCMメッセージ以外のメッセージとして、例えば、ループバック(Loop Back:LP)、リンクトレース(Link Trace:LT)等がある。LPメッセージ等は、ユーザやオペレータの操作等、オンデマンド処理により発生するメッセージである。従って、CPU360によりLPメッセージ等の終端が行われても、CCMメッセージと比較してCPU360の負荷は少ない。
【0127】
図18はフレーム情報テーブル3510の例を示す図である。フレーム情報テーブル3510は、更に、「CCM有効フラグ」と「LB有効フラグ」の各領域がある。
【0128】
「CCM有効フラグ」領域は、「I‐TAG VLAN ID」を有するフレームがCCMメッセージをサポートするか否かを示す値が格納される。例えば、「CCM有効フラグ」が「1」のときCCMメッセージをサポートでき、「0」のときCCMメッセージをサポートできないことを示す。
【0129】
「LB有効フラグ」領域は、「I‐TAG VLAN ID」を有するフレームがLBメッセージをサポートするか否かを示す値が格納される。例えば、「LB有効フラグ」が「1」のときLBメッセージをサポートでき、「0」のときサポートできないことを示す。
【0130】
図19はPEノード30の構成例を示す図である。第1及び第2のS‐OAM終端部355‐1,355‐2は、CCMメッセージを終端し、LPメッセージ等をCPU360に出力する。
【0131】
CPU360は、LBメッセージを含むS‐OAMフレームを受信すると、LBメッセージを送信元に戻すため、「B‐MAC DA」と「B‐MAC SA」とを入れ替えたフレームを生成し、S‐OAM挿入部359に出力する。S‐OAM挿入部359はLBメッセージを含むS‐OAMフレームをPBBネットワークに送信する。
【0132】
<第11の実施例>
次に第11の実施例を説明する。図20は外部モニタに表示された属性情報の例を示す図である。属性情報の一部は、例えば、上述したフレーム情報テーブル3510に含まれる。例えば、CPU360は、フレーム情報テーブル3510、又はPEノード30の各部352等に保持された情報を読み出し、制御バスを介して接続された外部モニタに出力する。保守者またはオペレータは、フレーム情報テーブル3510等に設定した情報を容易に確認できる。また、ネットワークの保守に関して信頼性を向上させることもできる。
【0133】
以上まとめると付記のようになる。
【0134】
(付記1)
中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおいて、
前記第1の通信装置は、
第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信する送信部と、
前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信する受信部と備え、
前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信ネットワークシステム。
【0135】
(付記2)
前記受信部は、前記第1又は前記第2のフレームのI‐TAG領域に含まれるVLAN‐IDに基づいて、前記第2の通信装置から受信した受信フレームが前記第1又は第2のフレームか否かを判定し、前記受信フレームが前記第1又は第2のフレームのとき、当該受信フレームを終端し、前記第1又は第2のフレームでないとき当該受信フレームを前記通信ネットワークシステム外の通信装置に送信することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0136】
(付記3)
前記送信部は、前記第1のフレームにVLANタグが付加されている場合、前記VLANタグを削除した前記第2のフレームを送信することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0137】
(付記4)
前記受信部は、VALNタグが付加された前記第1のフレームと、前記VLANタグが削除された前記第2のフレームを受信することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0138】
(付記5)
前記受信部は、前記第1のフレームに付加された前記VLANタグの段数と前記第1のフレームのI‐TAG領域に含まれるVLAN‐IDとに基づいて、前記第2の通信装置から受信した受信フレームが前記第1のフレームか否かを判定することを特徴とする付記6記載の通信ネットワークシステム。
【0139】
(付記6)
前記送信部は、前記第1又は第2のフレームに含まれる未使用ビットを用いて、前記第1又は第2のフレームを識別する情報を夫々前記第1又は第2のフレームに格納し、当該第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0140】
(付記7)
前記受信部は、未使用ビットとされたビットを前記第1及び第2のフレームから抽出し、当該ビットを用いて、前記第2の通信装置から受信した受信フレームが前記第1又は第2のフレームを識別することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0141】
(付記8)
前記第1の通信装置は、更に、送信データ量の削減量を計算する送信統計収集部を備えることを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0142】
(付記9)
前記第1の通信装置は、更に、受信データ量の削減量を計算する受信統計収集部を備えることを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0143】
(付記10)
前記送信部は、前記第1又は第2のフレームに含まれるメッセージの一部を削除した第3のフレームを送信し、
前記受信部は、前記第1乃至前記第3のフレームのうち、前記第1のフレームを含む少なくとも2つのフレームを受信することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0144】
(付記11)
前記送信部は、前記第1乃至前記第3のフレームに含まれる未使用ビットを用いて前記第1乃至第3のフレームを識別する情報を前記第1乃至前記第3のフレームに夫々格納して、前記第1、又は前記第2、又は前記第3の各フレームを送信することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0145】
(付記12)
前記受信部は、未使用ビットとされたビットを前記第1乃至第3のフレームから抽出し、当該ビットを用いて、前記第2の通信装置から受信したフレームが前記第1、又は第2、又は第3のフレームかを識別することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0146】
(付記13)
前記送信部は、I−TAG領域のタグプロトコル識別子を用いて、前記第1乃至第3のフレームを識別する情報を前記第1乃至第3のフレームに夫々格納し、前記第1、又は前記第2、又は前記第3の各フレームを送信することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0147】
(付記14)
前記受信部は、I‐TAG領域のタグプロトコル識別子を前記第1乃至第3のフレームから抽出し、当該タグプロトコル識別子を用いて、前記第2の通信装置から受信したフレームが前記第1、又は第2、又は第3のフレームかを識別することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0148】
(付記15)
前記送信部は、タイマと、前記第1及び第2のフレームを保持する送信メッセージテーブルと、前記タイマから出力されたタイマ周期に基づいて前記送信メッセージテーブルから前記第1又は第2のフレームを読み出して、前記第2の通信装置に送信するメッセージ生成制御部とを備えることを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0149】
(付記16)
前記送信テーブルには、更に、前記第1又は第2のフレームに含まれるメッセージの一部を削除した第3のフレームを記憶し、
前記メッセージ生成制御部は、前記タイマ周期に基づいて、前記第1又は第2、又は第3のフレームを前記送信テーブルから読み出して前記第2の通信装置に送信することを特徴とする付記15記載の通信ネットワークシステム。
【0150】
(付記17)
前記送信メッセージテーブルに記憶された前記第1又は第2、又は第3のフレームは可変長であることを特徴とする付記15又は付記16に記載された通信ネットワークシステム。
【0151】
(付記18)
前記受信部はCPUを備え、
前記CPUは、前記第1又は第2のフレームのうち、オンデマンドにより処理されるメッセージを含む前記第1又は第2のフレームを終端することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0152】
(付記19)
前記受信部はCPUを備え、
前記CPUは、前記第1、又は第2、又は第3のフレームのうち、オンデマンドにより処理されるメッセージを含む前記第1、又は第2、又は第3のフレームを終端することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0153】
(付記20)
更に、表示部を備え、
前記表示部は、前記第1、又は第2、又は第3のフレームに関する属性情報を表示することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0154】
(付記21)
更に、表示部を備え、
前記受信部は、受信した前記第1乃至第3のフレームに格納された転送周期の情報と、設定された転送周期の情報とが一致しないとき、前記表示部に警告情報を表示させることを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0155】
(付記22)
前記第1及び第2のフレームは、前記通信ネットワークシステム内の監視用メッセージを収容したフレームであることを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0156】
(付記23)
前記第1乃至第3のフレームは、前記通信ネットワークシステム内の監視用メッセージを収容したフレームであることを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0157】
(付記24)
中継装置を介して他の通信装置とフレームを送受信する通信装置において、
第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第他の通信装置に送信する送信部と、
前記第1及び第2のフレームを前記他の通信装置から受信する受信部と備え、
前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信装置。
【0158】
(付記25)
中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおける通信方法であって、
前記第1の通信装置は、第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信し、
前記第1の通信装置は、前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信し、
前記送信ステップにおいて、前記第1の通信装置は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信方法。
【符号の説明】
【0159】
10‐1〜10‐6:パーソナルコンピュータ(PC)
20‐1〜20‐2:カスタマエッジノード(CEノード)
30,30‐1〜30‐2:プロバイダエッジノード(PEノード)
35:回線インタフェース部 37:スイッチ部(SW部)
39:他の回線インタフェース部
50‐1〜50‐4:プロバイダバックボーンノード(PBノード)
351:フレーム情報提供部 352:フラグチェック部
353:第1のS‐OAM判定及び抽出部(第1のS‐OAM抽出部)
354:第2のS‐OAM判定及び抽出部(第2のS‐OAM抽出部)
355:S‐OAM終端部 355‐1:第1のS‐OAM終端部
355‐2:第2のS‐OAM終端部 356:受信フレーム処理部
357:送信フレーム処理部 358:S‐OAM生成部
359:S‐OAM挿入部 360:制御部(CPU)
361:S‐OAM受信統計収集部 362:S‐OAM送信統計収集部
364:第3のS‐OAM判定及び抽出部(第3のS‐OAM抽出部)
365:フラグ及びReservedチェック部(Reservedチェック部)
3581:タイマ 3582:メッセージ生成制御部
3583:送信メッセージ管理テーブル 3584:送信メッセージテーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークシステム、通信装置、及び通信ネットワークシステムにおける通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、イーサネット(登録商標)ワーク回線等の通信ネットワークシステムにおける保守管理機能として、ITU-T Recommendation Y.1731などにより標準化が進められているOAM(Operation Administration Management)がある。例えば、通信ノード等は、OAM専用のメッセージを送受信することで、特定通信区間を監視することができる。
【0003】
また、イーサネットワーク等においては、IEEE 802.1ah、IEEE 802.QayなどでPBB(Provider Backbone Bridge)と呼ばれる技術も開示されている。例えば、PBBは、カスタマ(ユーザ)ネットワークのユーザMACフレームをプロバイダ(キャリア)ネットワークのプロバイダMACフレーム(以下、PBBフレーム)でカプセリングする技術である。PBBにより、VLAN IDの拡張を図ることができる。
【0004】
図21(A)〜同図(D)は、カスタマMACフレームを収容したPBBフレームのフォーマット例を示す図である。同図(B)に示すように、PBBフレームは、カスタマMACフレームを新たなMACフレームでカプセル化している。例えば、「B‐MAC DA」、「B‐MAC SA」はPBBネットワーク内で使用されるMACアドレスであり、「B‐TAG」はPBBネットワーク内で使用されるVLANタグである。また、「I‐TAG」はPBBネットワークのエッジノードで使用されるVLANタグである。同図(B)に示すように、「B‐TAG」内のVLAN‐IDは「12」ビット長に対して、「I‐TAG」内のVLAN‐IDは「24」ビット長であり、VLAN‐IDが拡張される。
【0005】
図22は、S‐OAM(Service-OAM)のCCM(Continuous Check Message)を収容したPBBフレーム(以下、S‐OAMフレーム)のフォーマット例を示す図である。例えば、S‐OAMフレームはPBBネットワークのエッジノード間で使用され、エッジノードが定期的にS‐OAMフレームを送受信することでPBBネットワークにおける特定通信区間の受信断等を検出する。
【0006】
通信ネットワークシステムに関する従来技術として、例えば、第1のレイヤ2ネットワーク装置が、ネットワークを介して第2のレイヤ2ネットワーク装置へ送信すべきイーサネットOAMフレームに対して、OuterOAMヘッダを更に付加して送信し、第2のレイヤ2ネットワーク装置が、第1のレイヤ2ネットワーク装置から受信したOAMフレームについてOuterOAMフレームを除去して送信するようにしたものも開示される(例えば、以下の特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008‐167331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、S‐OAMフレーム(例えば、図22)はPBBネットワークの状態監視等のために使用され、カスタマ端末やカスタマノード間で送受信されない。一方、S‐OAMフレームには、カスタマ端末等に対するMACアドレスを収容する領域(例えば、「C‐MAC DA」、「C‐MAC SA」)がある。このため、S‐OAMフレームは当該領域の分だけデータ量も多くなる。よって、PBBネットワークのエッジノードは、当該領域の分だけ、S‐OAMフレームに対する処理に時間がかかり、更に通信区間の障害検出に時間がかかる。
【0009】
また、特許文献1に記載されたものも、OuterOAMヘッダがイーサネットOAMフレームに付加されており、レイヤ2ネットワーク装置間において付加されたヘッダの分だけデータ転送量が増大する。
【0010】
更に、PBBネットワークのエッジノード間において、互いに異なるフォーマットのフレームを送受信する場合もあり、この場合、各エッジノード間で相互に接続できないという問題もある。
【0011】
そこで、本発明の一目的は、データ量の削減を図るようにした通信ネットワークシステム、通信装置、及び通信ネットワークシステムにおける通信方法を提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の目的は、相互接続可能な通信ネットワークシステム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一態様によれば、中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおいて、前記第1の通信装置は、第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信する送信部と、前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信する受信部と備え、前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信する。
【発明の効果】
【0014】
データ量の削減を図る通信ネットワークシステム、通信装置、及び通信ネットワークシステムにおける通信方法を提供することができる。
【0015】
また、相互接続可能な通信ネットワークシステム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は通信ネットワークシステムの構成例を示す図である。
【図2】図2はPEノードの構成例を示す図である。
【図3】図3は動作例を示すフローチャートである。
【図4】図4は動作例を示すフローチャートである。
【図5】図5(A)及び図5(B)はフレームフォーマットの例を示す図である。
【図6】図6はフレーム情報テーブルの例を示す図である。
【図7】図7はフラグチェック部の処理の例を示す図である。
【図8】図8(A)〜図8(C)はフレームフォーマットの例を示す図である。
【図9】図9はフレーム情報テーブルの例を示す図である。
【図10】図10はフレーム情報テーブルの例を示す図である。
【図11】図11はPEノードの構成例を示す図である。
【図12】図12(A)及び同図(B)はCCMメッセージフォーマットの例を示す図である。
【図13】図13(A)はFlagフォーマット、図13(B)はPeriod値の例をそれぞれ示す図である。
【図14】図14はPEノードの構成例を示す図である。
【図15】図15はPEノードの構成例を示す図である。
【図16】図16はS‐OAM生成部の構成例を示す図である。
【図17】図17はS‐OAM生成部の構成例を示す図である。
【図18】図18はフレーム情報テーブルの例を示す図である。
【図19】図19はPEノードの構成例を示す図である。
【図20】図20はフレーム情報テーブルの例を示す図である。
【図21】図21(A)〜図21(D)はPBBフレームのフォーマット例を示す図である。
【図22】図22はCCMメッセージを含むPBBフレームのフォーマット例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を実施するための形態について以下説明する。
【0018】
<第1の実施例>
第1の実施例について説明する。図1は通信ネットワークシステム100の構成例を示す図である。通信ネットワークシステム100は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」)10‐1〜10‐6と、カスタマエッジノード(以下、「CEノード」)20‐1,20‐2と、プロバイダエッジノード(以下、「PEノード」)30‐1,30‐2と、プロバイダバックボーンノード(以下、「PBノード」)50‐1〜50‐4とを備える。
【0019】
PC10‐1〜10‐6は、カスタマ(又はユーザ)端末であり、カスタマネットワーク内に配置される。PC10‐1〜10‐6は、例えば、カスタマ(又はユーザ)MACフレームを送受信する。
【0020】
CEノード20‐1,20‐2は、カスタマネットワーク内に配置され、プロバイダ(またはキャリア)ネットワーク(以下、「PBBネットワーク」)側とカスタマネットワークの境界となる通信ノード(又は通信装置)である。
【0021】
PEノード30‐1,30‐2は、PBBネットワーク内に配置され、カスタマネットワークとの境界となる通信ノード(又は通信装置)である。PEノード30‐1,30‐2は、CEノード20‐1,20‐2から送信されたユーザMACフレームをカプセリングしてPBBフレームを生成し、PBノード50‐1〜50‐4に送信する。また、PEノード30‐1,30‐2は、PBノード50‐1〜50‐4から送信されたPBBフレームを終端またはデカプセリング化等によりユーザMACフレームを生成し当該フレームをCEノード20‐1,20‐2に送信する。詳細は後述する。
【0022】
PBノード50‐1〜50‐4は、PBBネットワーク内のコア側に配置される中継ノード(又は中継装置)であり、PBBフレームの「B‐MAC」,「B‐TAG」の各領域に格納された値に従い、PBBフレームを中継する。
【0023】
尚、図1に示す通信ネットワークシステム100は、PEノード30‐1,30‐2間で2つのパス(WorkパスとProtectパス)が設定される例を示す。例えば、PBBフレームの転送はいずれか一方で行われる。また、S‐OAMのCCMメッセージを収容するPBBフレーム(以下、特に断らない限り「S‐OAMフレーム」と称す)が2つのパス間で定期的に送受信され、パスの正常性が監視される。例えば、PEノード30‐1,30‐2は、PBBフレームの送受信により、Workパスの障害を検出すると、Protectパスへの通信切り替えを行う。
【0024】
また、通信ネットワークシステム100において、PBBネットワークは、例えば、PEノード30‐1,30‐2とPBノード50‐1〜50‐4とを備える。
【0025】
図2はPEノード30の構成例を示す図である。PEノード30は、回線インタフェース部35と、スイッチ(以下、SW)部37と、他の回線インタフェース部39とを備える。
【0026】
回線インタフェース部35は、PBBネットワーク側と接続され、例えばイーサネットワーク回線を収容するインタフェースであり、S‐OAMフレームの生成等、各種送受信処理を行う。
【0027】
回線インタフェース部35は、フレーム情報提供部351と、フラグチェック部352と、第1のS‐OAM判定及び抽出部(以下、「第1のS‐OAM抽出部」)353と、第2のS‐OAM判定及び抽出部(以下、「第2のS‐OAM抽出部」)354と、S‐OAM終端部355と、受信フレーム処理部356と、送信フレーム処理部357と、S‐OAM生成部358と、S‐OAM挿入部359と、制御部(CPU)360とを備える。
【0028】
フレーム情報提供部351は、PBBネットワークからPBBフレームを受信し、当該PBBフレームをフラグチェック部352に出力し、さらに、PBBフレームがS‐OAMフレームか否か等を判定するための各種フレーム情報をフラグチェック部352に出力する。フレーム情報提供部351は、内部にフレーム情報テーブルを備え、PBBフレーム内の「I‐TAG VLAN ID」に基づいて、フレーム情報テーブルからフレーム情報を抽出し出力する。フレーム情報テーブルの詳細は後述する。
【0029】
フラグチェック部352は、フレーム情報に基づいて、S‐OAMフレームの有効性、及びS‐OAMフレームの形式等を判定する。フラグチェック部352は、判定結果に基づいて、PBBフレームを、受信フレーム処理部356、第1のS‐OAM抽出部353、又は第2のS‐OAM抽出部354に出力する。判定の詳細等は後述する。
【0030】
第1のS‐OAM抽出部353は、標準形式のPBBフレームがS‐OAMフレームか否か(またはPBBフレームがS‐OAMメッセージを格納しているか否か)を、フレーム情報等に基づいて判定する。第1のS‐OAM抽出部353は、判定結果に応じて、PBBフレームからS‐OAMメッセージを抽出し、当該メッセージをS‐OAM終端部355に出力する。また、第1のS‐OAM抽出部353は、S‐OAMフレーム以外のPBBフレーム(以下、非S‐OAMフレーム)を受信フレーム処理部356に出力する。判定等の詳細は後述する。
【0031】
第2のS‐OAM抽出部354は、新規形式のPBBフレームがS‐OAMフレームか否かをフレーム情報等に基づいて判定する。第2のS‐OAM抽出部354は、第1のS‐OAM抽出部354と同様に、判定結果に基づいて、S‐OAMメッセージをS‐OAM終端部355に出力、又は非S‐OAMフレームを受信フレーム処理部356に出力する。判定等の詳細は後述する。
【0032】
S‐OAM終端部355は、第1及び第2のS‐OAM抽出部353,354から出力されたS‐OAMメッセージの内容チェック又は受信周期内に受信したか否かのチェック等を行い、当該メッセージを終端する。
【0033】
受信フレーム処理部356は、第1及び第2のS‐OAM抽出部353,354から出力された非S‐OAMフレームの内容チェック、転送先の判定等の処理を行い、非S‐OAMフレームをSW部37に出力する。
【0034】
送信フレーム処理部357は、例えば、SW部37から出力されたユーザMACフレームに対して、当該フレームをカプセリングしてPBBフレームを生成し、更に送信フレームの送信判定等を行う。
【0035】
S‐OAM生成部358は、S‐OAMフレームを生成し、設定された周期(例えば、3.3ms)でS‐OAM挿入部359に出力する。S‐OAM生成部358は、例えば、内部にメモリ等を備え、メモリに記憶されたS‐OAMフレームを設定された周期で読み出して、出力する。
【0036】
S‐OAM挿入部359は、送信フレーム処理部357から出力されたPBBフレーム(非S‐OAMフレーム)と、S‐OAM生成部358から出力されたS‐OAMフレームとを合流し、2つのフレームをPBBネットワークに送信する。
【0037】
SW部37は、他の処理部又は他の回線インタフェース部39に接続され、例えばユーザMACフレームをスイッチングする。
【0038】
他の回線インタフェース部39は、例えば回線インタフェース部35と同一構成であり、CEノード20‐1,20‐2と接続される。
【0039】
次に動作を説明する。図3はPEノード30における送信側の動作例を示すフローチャートである。
【0040】
PEノード30は、処理を開始すると(S10)、S‐OAMフレームを生成する(S11)。例えば、S‐OAM生成部358がS‐OAMフレームを生成し、メモリに記憶する。
【0041】
本実施例において、PEノード30は、標準形式のS‐OAMフレームと、標準形式に対してデータ量の少ない新規形式のS‐OAMフレームを送信及び受信できる。図5(A)は標準形式、同図(B)は新規形式の各S‐OAMフレームのフォーマット例を示す図である。新規形式のS‐OAMフレームは、標準形式と比較して、「C‐MAC DA」及び「C‐MAC SA」の各領域が削除されている。「C‐MAC DA」等は、カスタマ(ユーザ)MACアドレスであり、例えば、PBBネットワーク外のPC10‐1〜10‐6に関するアドレス情報である。標準形式のS‐OAMフレームから「C‐MAC DA」等の領域が削除されても、PBBフレームはPBBネットワーク外のPC10‐1〜10‐6、及びCEノード20‐1,20‐2等に送信されないため、PBBネットワーク内の状態監視は可能である。
【0042】
次いで、PEノード30は、生成したS‐OAMフレームをPBBネットワークに周期的に送信する(S12)。例えば、S‐OAM生成部358がS‐OAMフレームを周期的に送信する。S‐OAM生成部358は、例えば、標準形式と新規形式の2種類のS‐OAMフレームのうち、対向するエッジノード(PEノード)がいずれをサポートするかに応じて、予め決められた方を出力することもできる。
【0043】
そして、PEノード30は送信処理を終了する(S13)。
【0044】
図4はPEノード30の受信側の動作例を示すフローチャートである。PEノード30は処理を開始すると(S20)、受信したPBBフレームにおける「I‐TAG」領域の「VLAN ID」領域に格納されたVLAN ID(以下、「I‐TAG VALN ID」)を抽出し、フレーム情報を取得する(S21)。例えば、フレーム情報提供部351が「I‐TAG VLAN ID」を抽出し、当該IDに基づいてフレーム情報テーブル3510からフレーム情報を取得する。
【0045】
図6はフレーム情報テーブル3510の例を示す図である。フレーム情報テーブル3510は、「エントリ有効フラグ」と、「S‐OAM有効フラグ」と、「S‐OAMフレーム形式フラグ」と、「S‐OAM E‐TYPE値」の各領域を備える。
【0046】
「エントリ有効フラグ」は、「I‐TAG VLAN ID」でアクセスされる本テーブル3510のエントリが有効か否かを示すフラグが格納され、例えば「1」のときエントリ有効、「0」のときエントリ無効を示す。
【0047】
「S‐OAM有効フラグ」は、PBBエッジノード(PEノード30‐1,30‐2)間でS‐OAMがサポートされているか否かを示すフラグである。例えば、「1」のときサポート有効、「0」のときサポート無効を示す。
【0048】
「S‐OAMフレーム形式フラグ」は、S‐OAMフレームが標準形式(例えば、図5(A))か、新規形式(例えば、図5(B))か、を示すフラグであり、例えば、「1」のとき新規形式、「0」のとき標準形式を示す。
【0049】
「S‐OAM E‐TYPE値」は、例えば、S‐OAMフレームの種別を示す「E‐TYPE」値が記憶される。
【0050】
尚、フレーム情報テーブル3510は更に「I‐TAG VLAN ID」領域を含む。
【0051】
例えば、フレーム情報提供部351は、受信したPBBフレームに含まれる「I‐TAG VLAN ID」を抽出し、当該IDをインデックスとして、フレーム情報テーブル3510から、対応する「エントリ有効フラグ」等の各種フレーム情報を抽出する。フレーム情報提供部351は、PBBフレームとフレーム情報とをフラグチェック部352に出力する。
【0052】
次いで、PEノード30は受信したPBBノードのフラグチェックを行う(S22)。例えば、フラグチェック部352が行う。図7はフラグチェック部352における処理内容の例を示す図である。フラグチェック部352は、例えば、図7に示すテーブルを記憶し、当該テーブルに基づいて以降の処理を行う。
【0053】
次いで、PEノード30は、「S‐OAM有効フラグ」が有効か否かを判定する(S23)。例えば、フラグチェック部352は、フレーム情報のうち「S‐OAM有効フラグ」に基づいて判定する。
【0054】
PEノード30は、「S‐OAM有効フラグ」が有効のとき(S23でYes)、受信したPBBフレームが新規形式か標準形式か否かを判定する(S24)。例えば、フラグチェック部352が「S‐OAMフレーム形式フラグ」に基づいて判定する。例えば、フラグチェック部352は、「S‐OAM形式フラグ」が「1」のとき新規形式、「0」のとき標準形式と判定する。
【0055】
一方、PEノード30は、「S‐OAM有効フラグ」が無効のとき(S23でNo)、受信したPBBフレームを受信フレーム処理部356に出力する(S30)。
【0056】
次いで、PEノード30は、PBBフレームが新規形式のとき(S24でYes)、受信したPBBフレームを第2のS‐OAM抽出部354に出力する(S25)。例えば、フラグチェック部352は、新規形式と判定したPBBフレームとフレーム情報のうち「S‐OAM E‐TYPE値」とを第2のS‐OAM抽出部354に出力する。
【0057】
一方、PEノード30は、PBBフレームが標準形式のとき(S24でNo)、受信したPBBフレームを第1のS‐OAM抽出部353に出力する(S26)。例えば、フラグチェック部352は、標準形式と判定したPBBフレームと「S‐OAM E‐TYPE値」とを第1のOAM抽出部353に出力する。
【0058】
次いで、PEノード30は、受信したPBBフレームがS‐OAMフレームか否かを判定する(S27,S28)。例えば、第2のS‐OAM抽出部354は、フレーム情報の「S‐OAM E‐TYPE値」と、受信したPBBフレームの「E‐TYPE」領域に格納された値とを比較し、一致するときS‐OAMフレーム、一致しないとき非S‐OAMフレームと判定する。
【0059】
フレーム情報テーブル3510は、「I‐TAG VLAN ID」の値により、「S‐OAM E‐TYPE値」を格納する。このTYPE値がS‐OAMフレームを示す値(例えば、「0xAAAA」)で、かつPBBフレームに格納されたTYPE値と一致すれば、第2のS‐OAM抽出部354は、受信したPBBフレームがS‐OAMフレームと判定できる。一方、PBBフレームに格納されたTYPE値がS‐OAMフレーム以外の値(例えば、「0x0000」)のとき、S‐OAMを示すTYPE値と一致しない。かかる場合、第2のS‐OAM抽出部354は非S‐OAMフレームと判定できる。第1のS‐OAM抽出部353も同様の判定を行う。
【0060】
PEノード30は、PBBフレームがS‐OAMフレームと判定したとき(S27及びS28でYes)、S‐OAMフレームの内容をチェックし、当該フレームを終端する(S29)。例えば、第1又は第2のS‐OAM抽出部353,354は、S‐OAMフレームをS‐OAM終端部355に出力し、S‐OAM終端部355はフレーム内容のチェック等を行い、当該フレームを終端する。
【0061】
一方、PEノード30は、PBBフレームが非S‐OAMフレームと判定したとき(S27及びS28でNo)、非S‐OAMフレームに対して受信フレーム処理を行う(S30)。例えば、第1又は第2のS‐OAM抽出部353,354は、非S‐OAMフレームを受信フレーム処理部356に出力する。
【0062】
そして、PEノード30は一連の処理を終了する(S31)。
【0063】
このように、本第1の実施例において、本通信ネットワークシステム100は、標準形式のS‐OAMフレームと比較して、データ量の少ない新規形式のS‐OAMフレームをPBBネットワークに送信している。従って、本通信ネットワークシステム100は、標準形式の場合と比較してデータ量の削減を図ることができる。
【0064】
また、本PEノード30は、S‐OAMフレームについて標準形式と新規形式の2種類のフレームを受信できる。従って、例えば、PEノード30‐2に対向するPEノード30‐1が標準形式のみをサポートするときでも、PEノード30‐2はPEノード30‐1と接続して処理することができる。また、PEノード30‐2に対向するPEノード30‐1が標準形式と新規形式とをサポートするPEノードであっても接続できる。よって、PEノード30は相互接続できる。
【0065】
<第2の実施例>
次に第2の実施例を説明する。本第2の実施例は、S‐OAMフレーム等にユーザVLANIDが付与される場合の例である。尚、PEノード30の構成例等は第1の実施例と同様である。
【0066】
図8(A)〜同図(C)はS‐OAMフレームのフレームフォーマット例を示す。図8(A)は標準形式、同図(C)は新規形式、同図(B)はユーザタグがある場合の例を夫々示す図である。同図(B)に示すS‐OAMフレームは、「TAG‐1」と「TAG2」の2つのユーザタグがあり、ユーザ(又はカスタマ)ネットワークが2つのネットワークに分離される例を示す。本第2の実施例は、ユーザフレームにVLANタグが含まれる場合の例である。
【0067】
PEノード30の第1のS‐OAM抽出部353は、S‐OAMか否かの判定に、PBBフレーム内の「E‐TYPE」領域に格納された値を用いる。第1の実施例において、第1のS‐OAM抽出部353は、PBBフレームの先頭から予め決められたバイト長分の位置にアクセスすることで、「E‐TYPE」領域に格納された値を読み出すことができる。
【0068】
一方、第1のS‐OAM抽出部353は、標準形式のPBBフレームに複数のユーザタグが付与された場合、「E‐TYPE」領域の値を読み出すには、ユーザタグの付与段数をチェックする。
【0069】
そこで、本第2の実施例では、例えば、ユーザタグの付与段数を示す「VLAN段数」をフレーム情報テーブル3510に記憶させる。そして、第1のS‐OAM抽出部353はフレーム情報のうち「VLAN付与段数」に基づいて「E‐TYPE」領域の値を読み出し、S‐OAMフレームか否かの判定を行う(図4のS28)。
【0070】
図9は本第2の実施例におけるフレーム情報テーブル3510の例を示す図である。フレーム情報テーブル3510は更に「VLAN段数」を示す値が格納される。
【0071】
フレーム情報提供部351は、受信PBBフレームの「I‐TAG VLAN ID」に基づいて、フレーム情報テーブル3510の「VLAN段数」を抽出する。フレーム情報提供部351はフラグチェック部352を介して「VLAN段数」を第1のS‐OAM抽出部353に出力する(図4のS21)。
【0072】
第1のS‐OAM抽出部353は、「VLAN段数」に基づいて「E‐TYPE」領域の値を読み出し、受信PBBフレームがS‐OAMフレームか否かを判定する(S28)。以降は第1の実施例と同様である。
【0073】
また、例えば、S‐OAM生成部358は3つの形式のS‐OAMフレームを保持し、周期的に読み出すことで、3つの形式のいずれかのS‐OAMフレームをPBBネットワークに送信することができる(図3のS11〜S12)。
【0074】
本第2の実施例においても、PEノード30は、ユーザタグ有りの場合でも無しの場合でも処理可能であり、対向するPEノードがユーザタグを有するPBBフレームを送信する場合でも処理できる。従って、本無線ネットワークシステム100は相互接続が可能となる。また、PEノード30は、第1の実施例と同様に新規形式のS‐OAMフレームを送受信できるため、ユーザタグを有する標準形式のS‐OAMと比較して、フレーム長を短縮化でき、データ量の削減を図ることができる。
【0075】
<第3の実施例>
次に第3の実施例について説明する。本第3の実施例は、PBBフレームが新規形式か標準形式かの判定に、PBBフレームの「I‐TAG」領域における「Reserved」領域(例えば、図21(A)の「Rsv」領域)を用いる例である。
【0076】
「Reserved」領域は、例えばIEEE標準仕様(IEEE802.1ah等)では、未使用ビットとして3ビットの「000」が格納される。本第3の実施例では、新規形式のS‐OAMフレームを用いる場合、この「Reserved」領域に予め決められたビットを格納させ、新規形式のS‐OAMフレームか否かを判別する。
【0077】
図10は本第3の実施例で用いるフレーム情報テーブル3510の例を示す図である。本フレーム情報テーブル3510は、「Reserved」領域により新規形式か標準形式かを判定するため、「S‐OAMフレーム形式フラグ」領域が削除される。PEノード30等の構成例は第1の実施例等と同様である。
【0078】
PEノード30のS‐OAM生成部358は、新規形式のS‐OAMフレームについて、I‐TAGの「Reserved」領域に予め決められたビットを格納して、S‐OAM挿入部359に出力する(図3のS11〜S12)。
【0079】
また、PEノード30のフラグチェック部352は、受信したPBBフレームの「Reserved」領域に格納された値をチェックし、当該値が新規形式のS‐OAMフレームを示す値のとき、受信したPBBフレームは新規形式と判定する(図4のS24)。以下、第1の実施例等と同様である。
【0080】
本第3の実施例において、フレーム情報テーブル3510には、「S‐OAMフレーム形式フラグ」領域がない分、第1の実施例等と比較してメモリ領域の削減を図ることができる。また、フレーム情報テーブル3510において「VLAN ID」毎に「S‐OAMフレーム形式フラグ」の設定値を記憶させることも無く、第1の実施例と比較し更に処理の軽減を図ることができる。
【0081】
<第4の実施例>
次に第4の実施例について説明する。第4の実施例は、S‐OAMフレームの送信数または受信数をカウントし、データ転送量を計算する例である。図11は本第4の実施例におけるPEノード30の構成例を示す図である。
【0082】
PEノード30は、更に、S‐OAM受信統計収集部361と、S‐OAM送信統計収集部362とを備える。
【0083】
S‐OAM受信統計収集部361は、S‐OAM終端部355で終端したS‐OAMフレームの「I‐TAG VLAN ID」をカウントすることで、S‐OAMフレームの受信数をカウントする。
【0084】
S‐OAM送信統計収集部362は、S‐OAM生成部358で生成または出力したS‐OAMフレームの「I‐TAG VLAN ID」をカウントすることで、S‐OAMフレームの送信数をカウントする。
【0085】
例えば、カウントしたS‐OAMフレームの送信数または受信数は、CPU360により読みだされ、例えば制御バスに接続された外部モニタに送信することで、データ量の削減量が表示され、ネットワークの保守者または運用者が視認できる。
【0086】
受信数等は、S‐OAM受信統計収集部361等が計算してもよいし、CPU360が計算するようにしてもよい。例えば、「I‐TAG VLAN ID」単位にS‐OAMフレーム1個当たりの削減バイト数(「C‐MAC DA」、「C‐MAC SA」、ユーザタグ等)と受信フレーム数(または送信フレーム、あるいはその双方)とを積算することで、削減バイト数が計算される。
【0087】
<第5の実施例>
次に第5の実施例について説明する。第5の実施例は、CCMメッセージのうち一部を削減したS‐OAMフレームの例である。
【0088】
図12(A)は、S‐OAMフレーム内のCCMメッセージのフォーマット例(例えば、ITU‐T Y.1731準拠)を示す図である。かかるCCMメッセージは、例えば図5(A)等の「S‐OAM CCM」領域に含まれるメッセージである。
【0089】
例えば、CCMメッセージは、全部で75バイト長あり、このうち「MEG ID」が48バイト長を有する。「MEG ID」はグローバルなIDを示す。本第5の実施例は、例えば、「MEG ID」領域を8バイト長とする。これにより、S‐OAMフレームは40バイト長削減できる。バイト長は8バイトに限らず、バイト長が短縮できればどのような値でもよい。
【0090】
図12(B)は本第5の実施例におけるCCMメッセージのフォーマット例(以下、独自形式のCCMメッセージ、または独自形式のS‐OAMフレーム)を示す図である。「MEG ID」領域はバイト長が8バイト長となり、更に、「Sequence Number」領域と「TxFCf」領域、「RxFCb」領域、及び「TxFCb」領域は削除される。独自形式のCCMメッセージは、「Sequence Number」領域等がある場合と比較して、16バイト長の削減が可能である。また、「MEG ID」領域を含めると、図12(A)の例と比較して、全部で56バイト長の削減が可能となる。
【0091】
なお、図12(A)において、「Sequence Number」領域は、シーケンス番号が格納され、現状未使用で例えば「0」が格納される。「TxFCf」領域と「RxFCb」領域、及び「TxFCb」領域も現状未使用で例えば「0」が格納される。
【0092】
また、図13(A)は、CCMメッセージの「Flags」領域に含まれるCCM Flagフォーマットの例を示す。このCCM Flagフォーマットは、「Period」領域を含み、当該領域にCCMメッセージの転送周期を示す値が格納される。図13(B)は「Period」領域に格納される値(CCM Period値)の例を示す図である。
【0093】
図14は第5の実施例におけるPEノード30の構成例を示す図である。PEノード30は、更に、第3のS‐OAM判定及び抽出部(以下、第3のS‐OAM抽出部)364と、第1及び第2のS‐OAM終端部355‐1,355‐2を備える。また、フラグチェック部352は、PBBフレームが標準形式か独自形式かの判定を行う。
【0094】
第3のS‐OAM抽出部364は、フラグチェック部352から出力されたフレームが、非S‐OAMフレームか、S‐OAMフレームかを判定する。第3のS‐OAM抽出部364は、第1の実施例と同様に、「E‐TYPE」領域に格納された値と、フレーム情報テーブル3510に記憶された値とが一致したときS‐OAMフレームと判定し、そうでないとき非S‐OAMフレームと判定する。第3のS‐OAM抽出部364は、非S‐OAMフレームを受信フレーム処理部356、S‐OAMフレームを第2のS‐OAM終端部355‐2に出力する。
【0095】
第1及び第2のS‐OAM終端部355‐1,355‐2は、それぞれ標準形式及び独自形式のS‐OAMフレームにおける転送周期の確認等を行い、当該フレームを終端する。
【0096】
尚、フラグチェック部352は、例えば、「I‐TAG VLAN ID」により、受信したPBBフレームが標準形式か、独自形式かを判定する。独自形式を示す「I‐TAG VLAN ID」の値がフレーム情報テーブル3510に記憶され、フラグチェック部352は、受信したPBBフレームに含まれる「I‐TAG VLAN ID」と一致すれば独自形式、そうでないとき標準形式と判定する(図4のS24)。以降は第1の実施例と同様である。
【0097】
さらに、S‐OAM生成部358は、例えば内部メモリに、独自形式または標準形式のS‐OAMフレームを格納し、周期的にS‐OAM挿入部359に出力する(図3のS11〜S12)。
【0098】
本第5の実施例では、S‐OAMフレーム内のCCMメッセージが短縮されるため、S‐OAMフレームについて標準形式と比較してデータ量が削減できる。また、PEノード30は、標準形式も受信可能であり、対向するPEノードが標準形式のみ対応するものであっても相互接続できる。
【0099】
尚、本第5の実施例において、例えば、受信したS‐OAMフレーム中のCCMメッセージにおけるCCM Period値(例えば、図13(A)等)が期待する周期と異なるとき、外部モニタ等に警告を表示させることもできる。例えば、第1及び第2のS‐OAM終端部355‐1,355‐2は、予め設定された周期(例えば、3.3ms)を保持し、S‐OAMフレーム内のCCM Period値が当該周期と異なる値のとき(例えば、10ms)、異なることを示す信号をCPU360に出力する。CPU360は、例えば内部に保持したメモリから警告文、例えば、「I‐TAG VLAN ID=XXにおいて、期待値3.3msに対して10ms設定メッセージ受信」を読み出して外部モニタ等に表示させる。これにより、PEノード30間で設定ミスを早期に発見することができる。
【0100】
更に、CCMメッセージ以外にも、ループバック(Loup Back)メッセージ、又はリンクトレース(Link Trace)メッセージの場合でも本第5の実施例は実施可能である。
【0101】
更に、メッセージが縮小されたS‐OAMフレームは、例えば、標準形式のものでも、カスタマMACアドレスのない新規形式のものでも実施可能である。
【0102】
<第6の実施例>
次に第6の実施例について説明する。第6の実施例は、PEノード30が標準形式と新規形式(例えば、図5(A)及び同図(B))、及び独自形式(例えば、図12(B))の3つをサポートする例である。本第6の実施例では「ITAG」領域の「Reserved」領域(例えば、図21(A))における3ビットを用い、S‐OAMフレームの種別が判別される。例えば、
Reserved=000:標準形式、
Reserved=001:新規形式、
Reserved=010:独自形式、
とする。
【0103】
図15は本第6の実施例におけるPEノード30の構成例を示す図である。PEノード30は、更に、フラグ及びReservedチェック部(以下、Reservedチェック部)365を備える。
【0104】
Reservedチェック部365は、S‐OAM有効フラグ、及び「Reserved」領域に格納された値(以下、Reserved値)に基づいて、フレーム情報提供部351から出力される受信PBBフレームの転送先を決定する。
【0105】
例えば、Reservedチェック部365は、S‐OAM有効フラグが無効のとき、PBBフレームを受信フレーム処理部356に出力する。また、Reservedチェック部365は、S‐OAM有効フラグが有効で、Reserved値が標準形式を示す値のとき、PBBフレームを第1のS‐OAM抽出部353に出力する。更に、Reservedチェック部365は、S‐OAM有効フラグが有効で、Reserved値が新規形式を示す値のとき、PBBフレームを第2のS‐OAM抽出部354に出力する。更に、Reservedチェック部365は、S‐OAM有効フラグが有効で、Reserved値が独自形式を示す値のとき、PBBフレームを第3のS‐OAM抽出部364に出力する。
【0106】
また、第1のS‐OAM終端部355‐1は、標準形式と新規形式のS‐OAMフレームを終端し、第2のS‐OAM終端部355‐2は、独自形式のS‐OAMフレームを終端する。以降は第1の実施例等と同様に実施できる。
【0107】
S‐OAMフレームの送信についても、S‐OAM生成部358は、3つの形式のS‐OAMフレームを保持し、いずれかのS‐OAMフレームを出力できる。
【0108】
本第6の実施例において、PEノード30は3つの形式のS‐OAMフレームを処理できる。これにより、例えば、PBBネットワーク内において、初期に新規形式のS‐OAMを処理できるノードが設置され、後から独自形式のS‐OAMフレームを処理できるノードが設置された場合でも、先に配置したノードの変更を行うことなく、本PEノード30は処理できる。
【0109】
<第7の実施例>
次に第7の実施例を説明する。本第7の実施例では、S‐OAMフレームの種別判定に、「I‐TAG」領域の「TPID(Tag Protocol Identifier:タグプロトコル識別子)」領域(例えば、図21(A))を用いる。「TPID」領域に挿入されるTPIDの値は、通常ネットワーク上で任意の一つ、例えば「0x8100」(固定値)が使用される。本第7の実施例は、複数のTPIDをサポートし、S‐OAMフレームの種別に応じてTPIDが割り当てられる。例えば、
I‐TAG TPID=0x9100:標準形式(例えば、図5(A))、
I‐TAG TPID=0x9101:新規形式(例えば、図5(B))、
I‐TAG TPID=0x9102:独自形式(例えば、図12(A))、
とする。本第7の実施例におけるPEノード30の構成例は第6の実施例と同様である(例えば、図15)。
【0110】
例えば、フレーム情報提供部351は、受信PBBフレームから「TPID」領域に格納されたTPIDを抽出し、S‐OAMフレームの種別を判定する。例えば、フレーム情報提供部351は、TPIDに対応するフレーム種別に関する情報を保持する。そして、フレーム情報提供部351は、種別の判定結果に対して、
I‐TAG TPID=0x9100 :TPIDフラグ=0、
I‐TAG TPID=0x9101 :TPIDフラグ=1、
I‐TAG TPID=0x9102 :TPIDフラグ=2、
のようにTPIDフラグを与え、当該フラグをReservedチェック部365に出力する。Reservedチェック部365は、TPIDフラグとS‐OAM有効フラグに基づいて、S‐OAMフレームの種別を判別し、判別結果に応じてS‐OAMフレーム等を第1のS‐OAM抽出部353等に出力する。
【0111】
本第7の実施例も第6の実施例等と同様に、本通信ネットワークシステム100は相互接続可能で、また、データ量の削減を図ることができる。
【0112】
<第8の実施例>
次に第8の実施例を説明する。図16はS‐OAM生成部358の構成例を示す図である。第1の実施例等で説明したように、S‐OAMフレームがメモリに格納され、周期的に読み出されて送信される。本第8の実施例はS‐OAM生成部358の詳細な例(例えば図3のS11)を示す。
【0113】
S‐OAM生成部358は、タイマ3581と、メッセージ生成制御部3582と、送信メッセージ管理テーブル3583と、送信メッセージテーブル3584とを備える。
【0114】
タイマ3581は、S‐OAMフレームの転送周期(例えば、3.3ms、10ms、10min等)を示すタイマ信号を生成し、メッセージ生成制御部3582に出力する。
【0115】
メッセージ生成制御部3582は、タイマ信号をトリガにして、送信メッセージ管理テーブル3583に格納された値を読み出す。
【0116】
送信メッセージ管理テーブル3583は、各メッセージ番号(#1〜#N)単位に、S‐OAM CCM転送周期(又はS‐OAMフレームの転送周期)とメッセージのフレーム長とを記憶する。
【0117】
送信メッセージテーブル3584は、メッセージ番号毎に固定長(図16の例では、縦方向に128バイト)のメッセージ領域があり、各メッセージ領域にS‐OAMフレームを記憶する。図16の例では、送信メッセージテーブル3584はN個のメッセージが格納される。
【0118】
S‐OAM生成部358は、例えば以下のように動作する。すなわち、メッセージ生成制御部3582は、タイマ3581から10ms周期のタイマ信号を受信すると、送信メッセージ管理テーブル3583にアクセスする。そして、メッセージ生成制御部3582は、送信メッセージ管理テーブル3583の全エントリを読みだして、「S‐OAM CCM転送周期」が「10ms」に「1」が記憶されているかを確認する。メッセージ生成制御部3582は、「1」が設定されているとき、該当エントリは10ms周期に送信されるS‐OAMメッセージであると判定し、「「(該当エントリ番号)−1」×128バイト」の計算を行い、開始アドレスを計算する。本例では、該当エントリ番号は#2であり、(2−1)×128=128が開始アドレスとなる。メッセージ生成制御部3582は、計算した開始アドレスを先頭とする送信メッセージテーブル3584のメッセージ領域にアクセスし、フレーム長分のS‐OAMフレームを読みだす。本例では、開始アドレスを「128」とするメッセージ領域(「メッセージ#2」)からS‐OAMフレームが読み出される。以降の処理は第1の実施例等と同様に実施できる。
【0119】
本第8の実施例において、S‐OAMフレームは、ハードウェアであるメッセージ生成制御部3582等により生成され、ハードウェアであるS‐OAM終端部355により終端される。メッセージの生成と終端の処理がCPU360等によるソフトウェアによる行われる場合、ソフトウェアがアップグレードされるときにCPU360のリブートが行われることがある。CPU360のリブート中は、S‐OAMメッセージの生成と終端が停止される。従って、図2等に示すように、S‐OAMフレームの生成と終端とをハードウェアにより処理させることで、S‐OAMフレームの送受信処理を継続して行わせることができる。
【0120】
<第9の実施例>
次に第9の実施例を説明する。第9の実施例は送信メッセージテーブル3584のメッセージ領域が可変長となる例である。
【0121】
図17はS‐OAM生成部358の構成例を示す図である。送信メッセージ管理テーブル3583は、更に、「開始アドレス」領域を備える。「開始アドレス」領域は、送信メッセージテーブル3584の各メッセージ領域の先頭アドレスを示す。
【0122】
例えば、メッセージ生成制御部3582は、送信メッセージ管理テーブル3583から開始アドレス「XXXX」を読み出したとき、開始アドレスが「XXXX」であるメッセージ領域にアクセスする。そして、メッセージ生成制御部3582は、開始アドレスを先頭として「115」バイト分のS‐OAMフレームを読み出して送信する。
【0123】
これにより、極端に長さの異なる可変長のS‐OAMフレームが送信メッセージテーブル3584に格納されるときでも、送信メッセージテーブル3584を効率的に使用することができ、固定長と比較して、S‐OAMフレームの格納数を増加させることができる。また、送信メッセージテーブル3584内のメッセージ領域は固定長と比較して種々の長さに対応できるため、メッセージ再配置等を行うことができ、送信メッセージテーブル3584を効率的に使用できる。
【0124】
例えば、S‐OAMフレームの追加又は削除が繰り返され、送信メッセージテーブル3584内に空き領域が発生することもある。かかる場合、送信メッセージテーブル3584内の空き領域にS‐OAMフレームを格納させておき、格納後にCPU360等が送信メッセージ管理テーブル3583の開始アドレスを書き換える。これにより、PEノード30は、S‐OAMフレームを退避でき、S‐OAMフレームの送信に影響を与えることなく当該フレームを再配置(デフラグ)できる。
【0125】
<第10の実施例>
次に第10の実施例を説明する。第10の実施例はCCMメッセージ以外のメッセージを含むPBBフレームをCPU360で終端させる例である。図18はフレーム情報テーブル3510の例、図19はPEノード30の構成例を夫々示す図である。
【0126】
CCMメッセージ以外のメッセージとして、例えば、ループバック(Loop Back:LP)、リンクトレース(Link Trace:LT)等がある。LPメッセージ等は、ユーザやオペレータの操作等、オンデマンド処理により発生するメッセージである。従って、CPU360によりLPメッセージ等の終端が行われても、CCMメッセージと比較してCPU360の負荷は少ない。
【0127】
図18はフレーム情報テーブル3510の例を示す図である。フレーム情報テーブル3510は、更に、「CCM有効フラグ」と「LB有効フラグ」の各領域がある。
【0128】
「CCM有効フラグ」領域は、「I‐TAG VLAN ID」を有するフレームがCCMメッセージをサポートするか否かを示す値が格納される。例えば、「CCM有効フラグ」が「1」のときCCMメッセージをサポートでき、「0」のときCCMメッセージをサポートできないことを示す。
【0129】
「LB有効フラグ」領域は、「I‐TAG VLAN ID」を有するフレームがLBメッセージをサポートするか否かを示す値が格納される。例えば、「LB有効フラグ」が「1」のときLBメッセージをサポートでき、「0」のときサポートできないことを示す。
【0130】
図19はPEノード30の構成例を示す図である。第1及び第2のS‐OAM終端部355‐1,355‐2は、CCMメッセージを終端し、LPメッセージ等をCPU360に出力する。
【0131】
CPU360は、LBメッセージを含むS‐OAMフレームを受信すると、LBメッセージを送信元に戻すため、「B‐MAC DA」と「B‐MAC SA」とを入れ替えたフレームを生成し、S‐OAM挿入部359に出力する。S‐OAM挿入部359はLBメッセージを含むS‐OAMフレームをPBBネットワークに送信する。
【0132】
<第11の実施例>
次に第11の実施例を説明する。図20は外部モニタに表示された属性情報の例を示す図である。属性情報の一部は、例えば、上述したフレーム情報テーブル3510に含まれる。例えば、CPU360は、フレーム情報テーブル3510、又はPEノード30の各部352等に保持された情報を読み出し、制御バスを介して接続された外部モニタに出力する。保守者またはオペレータは、フレーム情報テーブル3510等に設定した情報を容易に確認できる。また、ネットワークの保守に関して信頼性を向上させることもできる。
【0133】
以上まとめると付記のようになる。
【0134】
(付記1)
中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおいて、
前記第1の通信装置は、
第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信する送信部と、
前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信する受信部と備え、
前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信ネットワークシステム。
【0135】
(付記2)
前記受信部は、前記第1又は前記第2のフレームのI‐TAG領域に含まれるVLAN‐IDに基づいて、前記第2の通信装置から受信した受信フレームが前記第1又は第2のフレームか否かを判定し、前記受信フレームが前記第1又は第2のフレームのとき、当該受信フレームを終端し、前記第1又は第2のフレームでないとき当該受信フレームを前記通信ネットワークシステム外の通信装置に送信することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0136】
(付記3)
前記送信部は、前記第1のフレームにVLANタグが付加されている場合、前記VLANタグを削除した前記第2のフレームを送信することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0137】
(付記4)
前記受信部は、VALNタグが付加された前記第1のフレームと、前記VLANタグが削除された前記第2のフレームを受信することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0138】
(付記5)
前記受信部は、前記第1のフレームに付加された前記VLANタグの段数と前記第1のフレームのI‐TAG領域に含まれるVLAN‐IDとに基づいて、前記第2の通信装置から受信した受信フレームが前記第1のフレームか否かを判定することを特徴とする付記6記載の通信ネットワークシステム。
【0139】
(付記6)
前記送信部は、前記第1又は第2のフレームに含まれる未使用ビットを用いて、前記第1又は第2のフレームを識別する情報を夫々前記第1又は第2のフレームに格納し、当該第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0140】
(付記7)
前記受信部は、未使用ビットとされたビットを前記第1及び第2のフレームから抽出し、当該ビットを用いて、前記第2の通信装置から受信した受信フレームが前記第1又は第2のフレームを識別することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0141】
(付記8)
前記第1の通信装置は、更に、送信データ量の削減量を計算する送信統計収集部を備えることを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0142】
(付記9)
前記第1の通信装置は、更に、受信データ量の削減量を計算する受信統計収集部を備えることを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0143】
(付記10)
前記送信部は、前記第1又は第2のフレームに含まれるメッセージの一部を削除した第3のフレームを送信し、
前記受信部は、前記第1乃至前記第3のフレームのうち、前記第1のフレームを含む少なくとも2つのフレームを受信することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0144】
(付記11)
前記送信部は、前記第1乃至前記第3のフレームに含まれる未使用ビットを用いて前記第1乃至第3のフレームを識別する情報を前記第1乃至前記第3のフレームに夫々格納して、前記第1、又は前記第2、又は前記第3の各フレームを送信することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0145】
(付記12)
前記受信部は、未使用ビットとされたビットを前記第1乃至第3のフレームから抽出し、当該ビットを用いて、前記第2の通信装置から受信したフレームが前記第1、又は第2、又は第3のフレームかを識別することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0146】
(付記13)
前記送信部は、I−TAG領域のタグプロトコル識別子を用いて、前記第1乃至第3のフレームを識別する情報を前記第1乃至第3のフレームに夫々格納し、前記第1、又は前記第2、又は前記第3の各フレームを送信することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0147】
(付記14)
前記受信部は、I‐TAG領域のタグプロトコル識別子を前記第1乃至第3のフレームから抽出し、当該タグプロトコル識別子を用いて、前記第2の通信装置から受信したフレームが前記第1、又は第2、又は第3のフレームかを識別することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0148】
(付記15)
前記送信部は、タイマと、前記第1及び第2のフレームを保持する送信メッセージテーブルと、前記タイマから出力されたタイマ周期に基づいて前記送信メッセージテーブルから前記第1又は第2のフレームを読み出して、前記第2の通信装置に送信するメッセージ生成制御部とを備えることを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0149】
(付記16)
前記送信テーブルには、更に、前記第1又は第2のフレームに含まれるメッセージの一部を削除した第3のフレームを記憶し、
前記メッセージ生成制御部は、前記タイマ周期に基づいて、前記第1又は第2、又は第3のフレームを前記送信テーブルから読み出して前記第2の通信装置に送信することを特徴とする付記15記載の通信ネットワークシステム。
【0150】
(付記17)
前記送信メッセージテーブルに記憶された前記第1又は第2、又は第3のフレームは可変長であることを特徴とする付記15又は付記16に記載された通信ネットワークシステム。
【0151】
(付記18)
前記受信部はCPUを備え、
前記CPUは、前記第1又は第2のフレームのうち、オンデマンドにより処理されるメッセージを含む前記第1又は第2のフレームを終端することを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0152】
(付記19)
前記受信部はCPUを備え、
前記CPUは、前記第1、又は第2、又は第3のフレームのうち、オンデマンドにより処理されるメッセージを含む前記第1、又は第2、又は第3のフレームを終端することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0153】
(付記20)
更に、表示部を備え、
前記表示部は、前記第1、又は第2、又は第3のフレームに関する属性情報を表示することを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0154】
(付記21)
更に、表示部を備え、
前記受信部は、受信した前記第1乃至第3のフレームに格納された転送周期の情報と、設定された転送周期の情報とが一致しないとき、前記表示部に警告情報を表示させることを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0155】
(付記22)
前記第1及び第2のフレームは、前記通信ネットワークシステム内の監視用メッセージを収容したフレームであることを特徴とする付記1記載の通信ネットワークシステム。
【0156】
(付記23)
前記第1乃至第3のフレームは、前記通信ネットワークシステム内の監視用メッセージを収容したフレームであることを特徴とする付記10記載の通信ネットワークシステム。
【0157】
(付記24)
中継装置を介して他の通信装置とフレームを送受信する通信装置において、
第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第他の通信装置に送信する送信部と、
前記第1及び第2のフレームを前記他の通信装置から受信する受信部と備え、
前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信装置。
【0158】
(付記25)
中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおける通信方法であって、
前記第1の通信装置は、第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信し、
前記第1の通信装置は、前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信し、
前記送信ステップにおいて、前記第1の通信装置は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信方法。
【符号の説明】
【0159】
10‐1〜10‐6:パーソナルコンピュータ(PC)
20‐1〜20‐2:カスタマエッジノード(CEノード)
30,30‐1〜30‐2:プロバイダエッジノード(PEノード)
35:回線インタフェース部 37:スイッチ部(SW部)
39:他の回線インタフェース部
50‐1〜50‐4:プロバイダバックボーンノード(PBノード)
351:フレーム情報提供部 352:フラグチェック部
353:第1のS‐OAM判定及び抽出部(第1のS‐OAM抽出部)
354:第2のS‐OAM判定及び抽出部(第2のS‐OAM抽出部)
355:S‐OAM終端部 355‐1:第1のS‐OAM終端部
355‐2:第2のS‐OAM終端部 356:受信フレーム処理部
357:送信フレーム処理部 358:S‐OAM生成部
359:S‐OAM挿入部 360:制御部(CPU)
361:S‐OAM受信統計収集部 362:S‐OAM送信統計収集部
364:第3のS‐OAM判定及び抽出部(第3のS‐OAM抽出部)
365:フラグ及びReservedチェック部(Reservedチェック部)
3581:タイマ 3582:メッセージ生成制御部
3583:送信メッセージ管理テーブル 3584:送信メッセージテーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおいて、
前記第1の通信装置は、
第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信する送信部と、
前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信する受信部と備え、
前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信ネットワークシステム。
【請求項2】
前記送信部は、前記第1又は第2のフレームに含まれるメッセージの一部を削除した第3のフレームを送信し、
前記受信部は、前記第1乃至前記第3のフレームのうち、前記第1のフレームを含む少なくとも2つのフレームを受信することを特徴とする請求項1記載の通信ネットワークシステム。
【請求項3】
前記第1及び第2のフレームは、前記通信ネットワークシステム内の監視用メッセージを収容したフレームであることを特徴とする請求項1記載の通信ネットワークシステム。
【請求項4】
中継装置を介して他の通信装置とフレームを送受信する通信装置において、
第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第他の通信装置に送信する送信部と、
前記第1及び第2のフレームを前記他の通信装置から受信する受信部と備え、
前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信装置。
【請求項5】
中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおける通信方法であって、
前記第1の通信装置は、第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信し、
前記第1の通信装置は、前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信し、
前記送信ステップにおいて、前記第1の通信装置は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信方法。
【請求項1】
中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおいて、
前記第1の通信装置は、
第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信する送信部と、
前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信する受信部と備え、
前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信ネットワークシステム。
【請求項2】
前記送信部は、前記第1又は第2のフレームに含まれるメッセージの一部を削除した第3のフレームを送信し、
前記受信部は、前記第1乃至前記第3のフレームのうち、前記第1のフレームを含む少なくとも2つのフレームを受信することを特徴とする請求項1記載の通信ネットワークシステム。
【請求項3】
前記第1及び第2のフレームは、前記通信ネットワークシステム内の監視用メッセージを収容したフレームであることを特徴とする請求項1記載の通信ネットワークシステム。
【請求項4】
中継装置を介して他の通信装置とフレームを送受信する通信装置において、
第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第他の通信装置に送信する送信部と、
前記第1及び第2のフレームを前記他の通信装置から受信する受信部と備え、
前記送信部は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信装置。
【請求項5】
中継装置を介して第1及び第2の通信装置間においてフレームを送受信する通信ネットワークシステムにおける通信方法であって、
前記第1の通信装置は、第1のフレーム、又は前記第1のフレームに対して前記通信ネットワークシステム外の通信装置に関する情報を削除した第2のフレームを前記第2の通信装置に送信し、
前記第1の通信装置は、前記第1及び第2のフレームを前記第2の通信装置から受信し、
前記送信ステップにおいて、前記第1の通信装置は、前記通信ネットワークシステム外の外部ネットワーク用のフレームを前記通信ネットワークシステム内の内部ネットワーク用のフレームでカプセリングし、カプセリング化された前記第1又は第2のフレームを送信することを特徴とする通信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2011−49656(P2011−49656A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194391(P2009−194391)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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